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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076923
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】プログラム、方法、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/577 20140101AFI20240530BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240530BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240530BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240530BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240530BHJP
【FI】
A63F13/577
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/80 G
A63F13/53
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188769
(22)【出願日】2022-11-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【弁理士】
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 英士
(72)【発明者】
【氏名】八木 遼太
(72)【発明者】
【氏名】澤 祥平
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性をより向上させる。
【解決手段】本開示の一例としてのプログラムは、プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトをゲームフィールド内で表示することと、第1状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、第1状態とは異なる第2状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、プレイヤまたは第1オブジェクトに報酬を付与することと、をコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示することと、
第1状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、
前記第1状態とは異なる第2状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに報酬を付与することと、
をコンピュータに実行させるための、プログラム。
【請求項2】
前記第1オブジェクトに関連する前記パラメータを減少させる度合と、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに報酬を付与する度合とが、前記第2オブジェクトに基づいて決定される、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトとは異なる第3オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示することと、
前記第1状態の前記第1オブジェクトが前記第3オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連する前記パラメータを減少させることと、
前記第2状態の前記第1オブジェクトが前記第3オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連する前記パラメータを、前記第1状態の前記第1オブジェクトが前記第3オブジェクトと衝突する場合よりも小さく減少させることと、
を前記コンピュータにさらに実行させるための、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第3オブジェクトが、前記第2オブジェクトと異なる態様で表示される、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1オブジェクトの移動速度が閾値以上である場合に、前記第1オブジェクトの状態を前記第2状態に変化させること
を前記コンピュータにさらに実行させるための、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1オブジェクトの前記移動速度が前記閾値未満である場合に、前記第1オブジェクトの状態を前記第1状態に変化させること
を前記コンピュータにさらに実行させるための、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータにより、
プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示することと、
第1状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、
前記第1状態とは異なる第2状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに報酬を付与することと、
を含む、方法。
【請求項8】
プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示する表示処理部と、
第1状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させ、前記第1状態とは異なる第2状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに報酬を付与する制御部と、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームフィールド内で移動可能なオブジェクトをプレイヤに操作させることで興趣性を提供するゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7013609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームでは、プレイヤにより操作されるオブジェクトがたとえば敵の攻撃を示すオブジェクトと衝突した場合に、プレイヤにより操作されるオブジェクトに対して、関連パラメータの減少のようなマイナスの効果を発生させることが一般的であった。このようなオブジェクトの衝突に関して、ゲームの興趣性をより向上させる余地がある。
【0005】
そこで、本開示が解決しようとする課題の一つは、ゲームの興趣性をより向上させることが可能なプログラム、方法、およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例としてのプログラムは、プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトをゲームフィールド内で表示することと、第1状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、第1状態とは異なる第2状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、プレイヤまたは第1オブジェクトに報酬を付与することと、をコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【0007】
また、本開示の他の一例としての方法は、コンピュータにより、プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトをゲームフィールド内で表示することと、第1状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、第1状態とは異なる第2状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、プレイヤまたは第1オブジェクトに報酬を付与することと、を含む。
【0008】
また、本開示のさらに他の一例としてのシステムは、プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトをゲームフィールド内で表示する表示処理部と、第1状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させ、第1状態とは異なる第2状態の第1オブジェクトが第2オブジェクトと衝突する場合に、プレイヤまたは第1オブジェクトに報酬を付与する制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態にかかるシステムの構成を示した例示的かつ模式的な図である。
図2図2は、実施形態にかかる端末装置の機能的構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
図3図3は、実施形態にかかる端末装置がプレイヤにゲームを提供する際に実行する処理の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図4図4は、実施形態にかかるゲーム画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図5図5は、実施形態にかかるプレイヤオブジェクトの状態変化の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図6図6は、実施形態にかかるプレイヤオブジェクトのパラメータ管理の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図7図7は、実施形態にかかるゲーム画面の図4とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図8図8は、実施形態にかかるゲーム画面の図4および図7とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図9図9は、実施形態にかかる端末装置(およびサーバ装置)を構成する情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示にかかるプログラム、方法、およびシステムの実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に制限されるものではない。
【0011】
また、以下では、「第1」、「第2」などの序数が必要に応じて使用されるが、これらの序数は、識別の便宜のために使用されるものであり、特定の優先順位を示すものではない。
【0012】
図1は、実施形態にかかるシステムの構成を示した例示的かつ模式的な図である。
【0013】
図1に示されるように、実施形態にかかるシステムは、タッチパネルを有するディスプレイ110Aを含む複数の端末装置110と、サーバ装置120と、を備える。端末装置110とサーバ装置120とは、たとえばインターネットのようなネットワーク150を介して互いに通信可能に接続されている。
【0014】
なお、図1に示される構成は、あくまで一例であり、本開示の技術的思想を制限するものではない。たとえば、図1には、ディスプレイ110Aを含む端末装置110の例として、ディスプレイ111Aおよび112Aを含むタブレットコンピュータとして構成された端末装置111および112が例示されている。しかしながら、端末装置110の個数は、3個以上であってもよいし、端末装置110は、一般的なコンピュータと同等の構成(具体例は図9を参照しながら後述する)を有していれば、タブレットコンピュータ以外の電子機器として構成されていてもよい。
【0015】
上記のような構成により、端末装置110は、必要に応じてサーバ装置120と通信しながら、端末装置110のユーザ(プレイヤ)に対してゲームを提供する。後述するように、実施形態において、端末装置110は、ゲームフィールド内で移動可能なオブジェクトをプレイヤに操作させるピンボールゲームに類似のゲームを提供する。
【0016】
ところで、上記のようなゲームでは、プレイヤにより操作されるオブジェクトがたとえば敵の攻撃を示すオブジェクトと衝突した場合に、プレイヤにより操作されるオブジェクトに対して、関連パラメータの減少のようなマイナスの効果を発生させることが一般的であった。このようなオブジェクトの衝突に関して、ゲームの興趣性をより向上させる余地がある
【0017】
そこで、実施形態は、以下で説明するような構成により、ゲームの興趣性をより向上させることを実現する。
【0018】
図2は、実施形態にかかる端末装置110の構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【0019】
図2に示されるように、端末装置110は、入力受付部201と、表示処理部202と、ゲーム制御部203と、を含んでいる。
【0020】
入力受付部201は、端末装置110を使用したユーザの各種の操作の入力を受け付ける。たとえば、入力受付部201は、ゲームのプレイヤキャラクタを示すオブジェクトをゲームフィールド内で移動させる操作の入力を受け付ける。
【0021】
表示処理部202は、ゲームの進行およびプレイヤの操作に応じて変化するゲーム画面のディスプレイ110Aへの出力を制御する。ゲーム制御部203は、必要に応じて通信によりサーバ装置120と連携しながら、ゲームの進行を制御する。なお、ゲーム画面およびゲームの進行の制御の具体例については図面を参照しながら後で説明するため、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0022】
上記のような構成に基づき、実施形態にかかる端末装置110は、プレイヤにゲームを提供する際に、次の図3に示されるような流れで、各種の処理を実行する。
【0023】
図3は、実施形態にかかる端末装置110がプレイヤにゲームを提供する際に処理の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
【0024】
図3に示されるように、実施形態において、表示処理部202は、まず、S301において、ディスプレイ110Aにゲーム画面を表示する。ゲーム画面とは、たとえば次の図4に示されるようなものである。
【0025】
図4は、実施形態にかかるゲーム画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0026】
図4に示される画像IM1は、ゲームの進行時に表示される。画像IM1は、仮想的な壁401と、当該壁401の内側に設けられたゲームフィールド402と、壁401に対して位置が固定された支点404を軸に揺動する操作オブジェクト403と、を含む。
【0027】
ゲームフィールド402内には、プレイヤキャラクタを示すプレイヤオブジェクト410と、敵キャラクタを示す敵オブジェクト420と、敵オブジェクト420から発せられる攻撃を示す攻撃オブジェクト430と、が配置されている。プレイヤは、操作オブジェクト403を動かしてプレイヤオブジェクト410をピンボールのように弾くことで、プレイヤオブジェクト410を操作することができる。プレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト430と衝突した場合、プレイヤオブジェクト410がダメージを受け、プレイヤオブジェクト410に関するたとえばヒットポイント(体力)のようなパラメータが減少することが通常である。なお、プレイヤオブジェクト410は、本開示の「第1オブジェクト」の一例であり、攻撃オブジェクト430は、本開示の「第3オブジェクト」の一例である。
【0028】
図3に戻り、入力受付部201は、S302において、S301で表示されたゲーム画面に対するプレイヤの操作の入力を受け付ける。そして、ゲーム制御部203は、S303において、S302で受け付けられたプレイヤの操作に応じて、ゲームの進行を制御する。たとえば、図4に示される画像IM1の操作オブジェクト403を動かす操作がS302で受け付けられると、操作オブジェクト403によって弾かれたプレイヤオブジェクト410の移動がS303で実行される。そして、処理が終了する。
【0029】
ここで、実施形態において、プレイヤオブジェクト410は、ゲーム制御部203による制御のもとで、次の図5に示されるような流れで、攻撃オブジェクト430に対する防御(攻撃オブジェクト430から受けるダメージの軽減)を行うガード状態、または、攻撃オブジェクト430に対する防御を行わない非ガード状態となる。
【0030】
図5は、実施形態にかかるプレイヤオブジェクト410の状態変化の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
【0031】
図5に示されるように、実施形態において、ゲーム制御部203は、まず、S501において、プレイヤオブジェクト410の移動速度、たとえばプレイヤオブジェクト410が操作オブジェクト403によって弾かれて上昇する速度(より具体的には、プレイヤオブジェクト410の移動速度の上方向成分)、が閾値以上か否かを判定する。
【0032】
S501において、上昇速度が閾値以上であると判定された場合、S502に処理が進む。そして、S502において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410をガード状態とする。ガード状態のプレイヤオブジェクト410は、攻撃オブジェクト430と衝突しても、攻撃オブジェクト430から受けるダメージが通常(非ガード状態)よりも軽減され、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータの減少度合が減少される。そして、処理が終了する。
【0033】
一方、S501において、上昇速度が閾値未満であると判定された場合、S503に処理が進む。そして、S503において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410を非ガード状態とする。そして、処理が終了する。
【0034】
ここで、実施形態では、ガード状態のプレイヤオブジェクト410にダメージというマイナスの効果を与える攻撃オブジェクト430の他に、ガード状態のプレイヤオブジェクト410にプラスの効果を与える特殊な攻撃オブジェクト431(後述する図7参照)も設定される。攻撃オブジェクト431は、本開示の「第2オブジェクト」の一例である。以下では、簡単化のため、攻撃オブジェクト430および431をまとめて「敵の攻撃」と表現することがある。プレイヤオブジェクト410が敵の攻撃と衝突する場合、ゲーム制御部203は、次の図6に示されるような流れで、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを制御する。
【0035】
図6は、実施形態にかかるプレイヤオブジェクト410のパラメータ制御の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
【0036】
図6に示されるように、実施形態において、ゲーム制御部203は、まず、S601において、プレイヤオブジェクト410が通常の攻撃、すなわち攻撃オブジェクト430と衝突したか否かを判定する。
【0037】
S601において、プレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト430と衝突していないと判定された場合、S602に処理が進む。そして、S602において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410が通常とは異なる特殊な攻撃、すなわち攻撃オブジェクト431に衝突したか否かを判定する。
【0038】
S602において、プレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト431と衝突していないと判定された場合、処理が終了する。一方、S602において、プレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト431と衝突したと判定された場合、S603に処理が進む。
【0039】
そして、S603において、ゲーム制御部203は、衝突時のプレイヤオブジェクト410がガード状態であったか否かを判定する。
【0040】
S603において、衝突時のプレイヤオブジェクト410がガード状態であったと判定された場合、S604に処理が進む。そして、S604において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410に対してプラスの効果を発生させ、プレイヤオブジェクト410(またはプレイヤ)に対して報酬を付与する。たとえば、ゲーム制御部203は、攻撃オブジェクト431に対して設定されたデータ(ゲーム制作者により任意に設定された、たとえば関数のようなデータ)に基づいて付与する報酬の内容を決定し、決定した報酬を付与する。そして、処理が終了する。
【0041】
一方、S603において、衝突時のプレイヤオブジェクト410が非ガード状態であったと判定された場合、S605に処理が進む。そして、S605において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410に対してマイナスの効果、つまりプレイヤオブジェクト410に関連するパラメータの減少を実行する。たとえば、ゲーム制御部203は、攻撃オブジェクト431に対して設定された上記のデータに基づいてパラメータの減少度合を決定し、決定した減少度合でパラメータを減少させる。そして、処理が終了する。
【0042】
なお、S601において、プレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト430と衝突したと判定された場合、S606に処理が進む。そして、S606において、ゲーム制御部203は、衝突時のプレイヤオブジェクト410がガード状態であったか否かを判定する。
【0043】
S606において、衝突時のプレイヤオブジェクト410がガード状態であったと判定された場合、S607に処理が進む。そして、S607において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410に対してマイナスの効果、ただし非ガード状態で攻撃オブジェクト430と衝突したプレイヤオブジェクトに対して与えるマイナスの効果よりも小さいマイナスの効果を発生させる。つまり、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを、上記のS605よりも小さい度合で減少させる。たとえば、ゲーム制御部203は、攻撃オブジェクト430に対して設定された上記のデータと、ガード状態に対応して設定された設定値(たとえば1未満の係数)と、に基づいてパラメータの減少度合を決定し、決定した減少度合でパラメータを減少させる。そして、処理が終了する。
【0044】
一方、S606において、衝突時のプレイヤオブジェクト410が非ガード状態であったと判定された場合、S608に処理が進む。そして、S608において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410に対してマイナスの効果、つまりプレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを減少させる。たとえば、ゲーム制御部203は、攻撃オブジェクト430に対して設定された上記のデータに基づいてパラメータの減少度合を決定し、決定した減少度合でパラメータを減少させる。このとき、ゲーム処理部203は、S607と同様の処理により、攻撃オブジェクト430に対して設定された上記のデータと、非ガード状態に対応して設定された設定値(たとえば1に等しい係数)と、に基づいてパラメータの減少度合を決定し、決定した減少度合でパラメータを減少させてもよい。そして、処理が終了する。
【0045】
なお、ガード状態のプレイヤオブジェクト410に対して攻撃オブジェクト431により付与される上記の報酬は、たとえば使用制限のある特殊スキルをプレイヤオブジェクト410に実行させるためのゲージの増加などのような、攻撃オブジェクト430からは得られない内容に設定される。報酬の内容は、ゲーム制作者の設定によって攻撃オブジェクト431ごとに予め決定される。また、非ガード状態のプレイヤオブジェクト410に対して攻撃オブジェクト431により付与されるマイナスの効果(パラメータの減少)の内容も、上記の報酬の内容と同様、ゲーム制作者の設定によって攻撃オブジェクト431ごとに予め決定される。
【0046】
なお、攻撃オブジェクト430により付与されるマイナスの効果の内容も、上記と同様、ゲーム制作者の設定によって攻撃オブジェクト430ごとに予め決定される。
【0047】
ここで、実施形態において、表示処理部202は、通常の攻撃としての攻撃オブジェクト430と、特殊な攻撃としての攻撃オブジェクト431とを視覚的に差別化するために、攻撃オブジェクト431を、攻撃オブジェクト430とは異なる態様、たとえば次の図7に示されるような態様で、ゲーム画面上に表示する。
【0048】
図7は、実施形態にかかるゲーム画面の図4とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。この図7において、図4と同一の構成については、図4と同一の符号を付して説明を省略する。
【0049】
図7に示される画像IM2は、敵の特殊な攻撃としての攻撃オブジェクト431を含む。攻撃オブジェクト431は、通常の攻撃としての攻撃オブジェクト430(図4参照)と異なり、集中線のような装飾431aとともに表示される。これにより、プレイヤは、特殊な攻撃としての攻撃オブジェクト430と、通常の攻撃としての攻撃オブジェクト431(図4参照)と、を視覚的に容易に区別することができる。
【0050】
また、実施形態において、表示処理部202は、攻撃オブジェクト431による上記の報酬の発生を視覚的に明示するために、プレイヤオブジェクト410がガード状態で攻撃オブジェクト431と衝突したことを、たとえば次の図8に示されるような態様で、ゲーム画面上に表現する。
【0051】
図8は、実施形態にかかるゲーム画面の図4および図7とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。この図8において、図7と同一の構成については、図7と同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
図8に示される画像IM3は、図7に示される画像IM2内のプレイヤオブジェクト410がガード状態で攻撃オブジェクト431と衝突した後に表示される。画像IM3は、プレイヤオブジェクト410がガード状態で攻撃オブジェクト431と衝突したことをユーザに通知するための通知オブジェクト440を含む。これにより、プレイヤは、通知オブジェクト440によって、プレイヤオブジェクト410をガード状態で攻撃オブジェクト431と衝突させることが成功した旨を視覚的に容易に確認することができる。
【0053】
以上説明したように、実施形態にかかる端末装置110は、表示処理部202と、ゲーム制御部203と、を含む。表示処理部202は、プレイヤにより操作される第1オブジェクトとしてのプレイヤオブジェクト410をゲームフィールド402内で移動可能に表示する。また、表示処理部202は、プレイヤオブジェクト410とは異なる第2オブジェクトとしての攻撃オブジェクト431をゲームフィールド402内で表示する。そして、ゲーム制御部203は、第1状態としての非ガード状態のプレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト431と衝突する場合に、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを減少させ、第2状態としてのガード状態のプレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト431と衝突する場合に、プレイヤまたはプレイヤオブジェクト410に報酬を付与する。
【0054】
上記の構成によれば、攻撃オブジェクト431によって、マイナスの効果だけでなく、プラスの効果も状況に応じて発生させることができるので、たとえばマイナスの効果しか発生させない場合に比べて、ゲームの興趣性をより向上させることができる。
【0055】
また、実施形態において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを減少させる度合と、プレイヤまたはプレイヤオブジェクト410に報酬を付与する度合とを、攻撃オブジェクト431に基づいて決定する。
【0056】
上記の構成によれば、発生するマイナスの効果およびプラスの効果を攻撃オブジェクト431ごとに容易に決定することができる。
【0057】
また、実施形態において、表示処理部202は、プレイヤオブジェクト410をゲームフィールド402内で移動可能に表示し、第3オブジェクトとしての攻撃オブジェクト430をゲームフィールド402内で表示する。そして、ゲーム制御部203は、非ガード状態のプレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト430と衝突する場合に、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを減少させ、ガード状態のプレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト430と衝突する場合に、プレイヤオブジェクト410に関連するパラメータを、非ガード状態のプレイヤオブジェクト410が攻撃オブジェクト430と衝突する場合よりも小さく減少させる。
【0058】
上記の構成によれば、攻撃オブジェクト430によって発生するマイナスの効果を容易に制御することができる。
【0059】
また、実施形態において、表示処理部202は、攻撃オブジェクト430を、攻撃オブジェクト431と異なる態様で表示する。
【0060】
上記の構成によれば、攻撃オブジェクト430と攻撃オブジェクト431とをプレイヤに視覚的に容易に区別させることができる。
【0061】
なお、実施形態において、ゲーム制御部203は、プレイヤオブジェクト410の移動速度が閾値以上である場合に、プレイヤオブジェクト410の状態をガード状態に変化させ、プレイヤオブジェクト410の移動速度が閾値未満である場合に、プレイヤオブジェクトの状態を非ガード状態に変化させる。
【0062】
上記の構成によれば、ガード状態と非ガード状態との遷移を容易に制御することができる。
【0063】
最後に、上述した実施形態にかかる端末装置110(およびサーバ装置120)のハードウェア構成について説明する。実施形態にかかる認証モジュールは、たとえば次の図9に示されるような、一般的なコンピュータと同等のハードウェア構成を有する情報処理装置2200として構成される。
【0064】
実施形態にかかる端末装置110(およびサーバ装置120)を構成する情報処理装置900のハードウェア構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【0065】
図22に示されるように、情報処理装置900は、プロセッサ910と、メモリ920と、ストレージ930と、入出力インターフェース(I/F)940と、通信インターフェース(I/F)950と、を備えている。これらのハードウェアは、バス960に接続されている。
【0066】
プロセッサ910は、たとえばCPU(Central Processing Unit)として構成され、情報処理装置900の各部の動作を統括的に制御する。
【0067】
メモリ920は、たとえばROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含み、プロセッサ910により実行されるプログラムなどの各種のデータの揮発的または不揮発的な記憶、およびプロセッサ910がプログラムを実行するための作業領域の提供などを実現する。
【0068】
ストレージ930は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)を含み、各種のデータを不揮発的に記憶する。
【0069】
入出力インターフェース940は、たとえばタッチパネル、キーボード、およびマウスなどのような入力装置から情報処理装置900へのデータの入力と、たとえば情報処理装置900からディスプレイおよびスピーカなどのような出力装置へのデータの出力と、を制御する。
【0070】
通信インターフェース950は、情報処理装置900が他の装置と通信を実行することを可能にする。
【0071】
実施形態にかかる端末装置110が有する機能的構成(図2参照)は、プロセッサ910がメモリ920またはストレージ930に予め記憶されたプログラムを実行した結果として、ハードウェアとソフトウェアとの協働による機能モジュール群として実現される。ただし、実施形態では、図2に示される機能モジュール群のうち一部または全部が、専用に設計された回路(circuitry)のようなハードウェアのみによって実現されてもよい。さらに、実施形態では、図2に示される機能モジュール群のうち少なくとも一部がサーバ装置120側に実現されてもよい。
【0072】
なお、上述したプログラムは、必ずしもメモリ920またはストレージ930に予め記憶されている必要はない。たとえば、上述したプログラムは、フレキシブルディスク(FD)のような各種の磁気ディスク、またはDVD(Digital Versatile Disk)のような各種の光ディスクなどといった、コンピュータで読み取り可能な媒体にインストール可能な形式または実行可能な形式で記録されたコンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0073】
また、上述したプログラムは、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布されてもよい。すなわち、上述したプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納された状態で、ネットワーク経由でのダウンロードを受け付ける、といった形で提供されてもよい。
【0074】
以上、本開示の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態およびその変形は、発明の範囲または要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とに含まれる。
【符号の説明】
【0075】
110 端末装置
202 表示処理部
203 ゲーム制御部
402 ゲームフィールド
410 プレイヤオブジェクト(第1オブジェクト)
430 攻撃オブジェクト(第3オブジェクト)
431 攻撃オブジェクト(第2オブジェクト)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-10-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示することと、
第1状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、
前記第1状態とは異なる第2状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに、前記第2オブジェクトごとに予め決定された報酬を付与することと、
前記第1オブジェクトの移動速度が閾値以上である場合に、前記第1オブジェクトの状態を前記第2状態に変化させることと、
をコンピュータに実行させるための、プログラム。
【請求項2】
前記第1オブジェクトに関連する前記パラメータを減少させる度合と、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに報酬を付与する度合とが、前記第2オブジェクトに基づいて決定される、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトとは異なる第3オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示することと、
前記第1状態の前記第1オブジェクトが前記第3オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連する前記パラメータを減少させることと、
前記第2状態の前記第1オブジェクトが前記第3オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連する前記パラメータを、前記第1状態の前記第1オブジェクトが前記第3オブジェクトと衝突する場合よりも小さく減少させることと、
を前記コンピュータにさらに実行させるための、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第3オブジェクトが、前記第2オブジェクトと異なる態様で表示される、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1オブジェクトの前記移動速度が前記閾値未満である場合に、前記第1オブジェクトの状態を前記第1状態に変化させること
を前記コンピュータにさらに実行させるための、請求項に記載のプログラム。
【請求項6】
コンピュータにより、
プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示することと、
第1状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させることと、
前記第1状態とは異なる第2状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに、前記第2オブジェクトごとに予め決定された報酬を付与することと、
前記第1オブジェクトの移動速度が閾値以上である場合に、前記第1オブジェクトの状態を前記第2状態に変化させることと、
を含む、方法。
【請求項7】
プレイヤに紐づけられた第1オブジェクトをゲームフィールド内で移動可能に表示し、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトを前記ゲームフィールド内で表示する表示処理部と、
第1状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記第1オブジェクトに関連するパラメータを減少させ、前記第1状態とは異なる第2状態の前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトと衝突する場合に、前記プレイヤまたは前記第1オブジェクトに、前記第2オブジェクトごとに予め決定された報酬を付与し、前記第1オブジェクトの移動速度が閾値以上である場合に、前記第1オブジェクトの状態を前記第2状態に変化させる制御部と、
を備える、システム。