(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076940
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】真空成形用シートにおける無架橋ポリオレフィン発泡体の再活用に関する製造方法
(51)【国際特許分類】
B29B 17/04 20060101AFI20240530BHJP
C08J 3/12 20060101ALI20240530BHJP
C08J 5/18 20060101ALI20240530BHJP
B29B 13/10 20060101ALI20240530BHJP
B29B 11/02 20060101ALI20240530BHJP
B29B 9/02 20060101ALI20240530BHJP
B29C 48/08 20190101ALI20240530BHJP
B29C 48/305 20190101ALI20240530BHJP
B02C 19/22 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
B29B17/04
C08J3/12 A CES
C08J5/18
B29B13/10
B29B11/02
B29B9/02
B29C48/08
B29C48/305
B02C19/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022198243
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】302025648
【氏名又は名称】和光紙器株式会社
(72)【発明者】
【氏名】本橋 志郎
【テーマコード(参考)】
4D067
4F070
4F071
4F201
4F207
4F401
【Fターム(参考)】
4D067CB01
4D067CB08
4D067GA16
4D067GA20
4F070AA12
4F070AB09
4F070AB14
4F070AB26
4F070AE12
4F070DA41
4F070DB01
4F070DB10
4F071AA14
4F071AG28
4F071AG34
4F071BA01
4F071BB06
4F071BC01
4F201AA03
4F201AA50
4F201AG01
4F201AG20
4F201BA02
4F201BA03
4F201BA04
4F201BC01
4F201BC17
4F201BC25
4F201BD05
4F201BL06
4F201BL50
4F201BM04
4F201BM12
4F201BN31
4F201BN39
4F201BP11
4F201BP17
4F201BP31
4F207AA03
4F207AA50
4F207AG01
4F207AG20
4F207AR06
4F207AR08
4F207KA01
4F207KA17
4F207KK12
4F207KM14
4F207KM15
4F401AA08
4F401AD06
4F401CA14
4F401CA79
4F401CA82
4F401CB18
4F401CB25
4F401FA01Z
4F401FA03Z
(57)【要約】
【課題】従来技術で無架橋ポリオレフィン発泡体端材をリサイクルする際に粉砕、減容、ペレット押出製造の工程において積極的にガス抜きする製造方法は効率面、コスト面から検証されていなかった。
【解決手段】無架橋ポリオレフィン発泡体をリサイクルする際に最初の工程である粉砕減容工程から積極的にガス抜きを行う事を優先事項に置く製造方法を確立させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無架橋ポリオレフィン発泡体端材を専用設備で破砕し、無架橋ポリオレフィン発泡体内のガスが抜ける速度、温度に設定して、ガス抜きしながら、溶融減容し、体積密度0.91g/cm3に対して70%程度ガス抜きされたことを特徴とするリサイクルポリオレフィンインゴットの製造方法。
【請求項2】
70%程度ガス抜きされたリサイクルポリオレフィンインゴットをプッシュ型粉砕機一体式の専用ペレタイザーでリサイクルポリオレフィンインゴットを図-1のようにリサイクルポリオレフィンインゴット内部に内封されて残留しているガスを削る事で開放し更に断面表面積を増やし粉砕することを特徴とするガス抜き粉砕製造方法。
【請求項3】
粉砕されたリサイクルポリオレフィンを請求項2の専用ペレタイザーで真空ベントを直列に二つ配置することでガス抜きを行うことを特徴とするリサイクルペレット製造方法。
【請求項4】
請求項3のリサイクルポリオレフィンペレットでは無い他のリサイクルポリオレフィン原材料と混合、攪拌し、加熱乾燥した後、専用押出成形機によりガスを発生させない図-2ヒーター▲1▼100%とした場合、ヒーター▲2▼109%~115% ヒーター▲3▼119%~123% ヒーター▲4▼125%~129% Tダイ▲5▼150%~160%の範囲で加熱温度設定、押出速度設定を特徴とする真空成形用シート製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、今まで無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクル活用が同じ材料すなわち無架橋ポリオレフィン発泡体にリサイクルされるまたはサーマルリサイクルが主であった無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクル活用に真空成形用シートに再活用することで幅広くリサイクル活用ができる。
【背景技術】
【0002】
通常、無架橋ポリオレフィン発泡体を初めとする発泡体樹脂はリサイクルする際に発泡故の理由から内部のガスを完全に抜くことに技術的、コスト的な問題があった。真空成形用シートの材料として使用するには効率的にガス抜きを行う必要があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の減容方法では完全なガス抜きを行う必要がなく、効率的に減容することを目的としていたため、ガス抜きが不充分であった。
【0004】
従来のポリオレフィンインゴットの粉砕方法では効率的に粉砕を行うだけでガス抜きを考慮した粉砕方法は取られていなかった。
【0005】
従来の無架橋ポリオレフィン発泡体リサイクルペレット製造方法では使用用途がポリオレフィン発泡体への再利用と限定されていたため、ガス抜きを完全化する必要がなく、コスト面からベントの活用も限定的であった。
【0006】
通常の真空成形用シートの押出成形では、発泡樹脂が原材料であるリサイクルペレットを材料として使用することがなく、従来技術である加熱乾燥を用いてガス抜きを行うだけであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するための請求項1記載の発明は、従来の減容方法では、減容効率を最優先事項としていたが、ガス抜きを行う事を最優先事項とした設定速度、設定温度を特徴とするリサイクルポリオレフィンインゴットの製造方法。
【0008】
請求項2記載の発明は、上述のリサイクルポリオレフィンインゴット内に残っているガスを表面積が大きくなるように少しずつ削り取り粉砕する事でガスを抜けやすくする事を特徴とする粉砕製造方法。
【0009】
請求項3記載の発明は、上述で粉砕されたリサイクルポリオレフィンの残留しているガス抜きを優先させるため真空ベントを直列に二つ配列する事を特徴とするリサイクルペレット製造方法。
【0010】
請求項4記載の発明は、上述のリサイクルポリオレフィンペレットと他のリサイクルポリオレフィンペレットを混合、攪拌し、加熱乾燥した後、専用押出成形機によりガスを発生させないヒーター及びTダイの加熱温度設定、押出速度設定で真空成形用シートを製造する事を特徴とする真空成形用シート製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、従来技術では無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクル利用方法として同じ無架橋ポリオレフィン発泡体へのマテリアルリサイクルまたはサーマルリサイクルが主であったが、無架橋ポリオレフィン発泡体内のガス抜きを優先した製造方法によりガスが抜けた状態の無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクルポリオレフィンペレットを製造する事が可能となった事でリサイクル可能な範囲が広がり、今まで無架橋ポリオレフィン発泡体ペレットの利用が困難とされていた真空成形製造の材料としての活用が出来るようになった。
【0012】
また、リサイクル可能な範囲が広がった事により省資源、CO2削減に効果が期待される。
【図-1】
【図-2】
【手続補正書】
【提出日】2023-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、今まで無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクル活用が同じ材料すなわち無架橋ポリオレフィン発泡体にリサイクルされるまたはサーマルリサイクルが主であった無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクル活用に真空成形用シートに再活用することで幅広くリサイクル活用ができる。
【背景技術】
【0002】
通常、無架橋ポリオレフィン発泡体を初めとする発泡体樹脂はリサイクルする際に発泡故の理由から内部のガスを完全に抜くことに技術的、コスト的な問題があった。真空成形用シートの材料として使用するには効率的にガス抜きを行う必要があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の減容方法では完全なガス抜きを行う必要がなく、効率的に減容することを目的としていたため、ガス抜きが不充分であった。
【0004】
従来のポリオレフィンインゴットの粉砕方法では効率的に粉砕を行うだけでガス抜きを考慮した粉砕方法は取られていなかった。
【0005】
従来の無架橋ポリオレフィン発泡体リサイクルペレット製造方法では使用用途がポリオレフィン発泡体への再利用と限定されていたため、ガス抜きを完全化する必要がなく、コスト面からベントの活用も限定的であった。
【0006】
通常の真空成形用シートの押出成形では、発泡樹脂が原材料であるリサイクルペレットを材料として使用することがなく、従来技術である加熱乾燥を用いてガス抜きを行うだけであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するための請求項1記載の発明は、従来の減容方法では、減容効率を最優先事項としていたが、ガス抜きを行う事を最優先事項とした設定速度、設定温度を特徴とするリサイクルポリオレフィンインゴットの製造方法。
【0008】
請求項2記載の発明は、上述のリサイクルポリオレフィンインゴット内に残っているガスを表面積が大きくなるように少しずつ削り取り粉砕する事でガスを抜けやすくする事を特徴とする粉砕製造方法。
【0009】
請求項3記載の発明は、上述で粉砕されたリサイクルポリオレフィンの残留しているガス抜きを優先させるため真空ベントを直列に二つ配列する事を特徴とするリサイクルペレット製造方法。
【0010】
請求項4記載の発明は、上述のリサイクルポリオレフィンペレットと他のリサイクルポリオレフィンペレットを混合、攪拌し、加熱乾燥した後、専用押出成形機によりガスを発生させないヒーター及びTダイの加熱温度設定、押出速度設定で真空成形用シートを製造する事を特徴とする真空成形用シート製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、従来技術では無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクル利用方法として同じ無架橋ポリオレフィン発泡体へのマテリアルリサイクルまたはサーマルリサイクルが主であったが、無架橋ポリオレフィン発泡体内のガス抜きを優先した製造方法によりガスが抜けた状態の無架橋ポリオレフィン発泡体のリサイクルポリオレフィンペレットを製造する事が可能となった事でリサイクル可能な範囲が広がり、今まで無架橋ポリオレフィン発泡体ペレットの利用が困難とされていた真空成形製造の材料としての活用が出来るようになった。
【0012】
また、リサイクル可能な範囲が広がった事により省資源、CO2削減に効果が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図-1】
内封されたガスの抜き方
【図-2】
専用押出成形機