(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076976
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240530BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023190635
(22)【出願日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】P 2022188217
(32)【優先日】2022-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519184147
【氏名又は名称】株式会社テックキューブ
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】浅井 治
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA10
5L049AA10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】保守性を低下させることなく、簡易な方法で、複数企業の業務を行う利用者のワーキングスペース施設の利用実績を管理する情報処理システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、施設端末70は、利用者がワーキングスペース施設50(複数)を利用する際に利用者の利用者情報を読み取り、利用者情報、該施設の利用開始時に利用者情報を読み取った利用開始時刻、該施設の利用終了時に利用者情報を読み取った利用終了時刻及び該施設において利用者が行う業務に対応する企業情報を情報処理装置10へ送信する。情報処理装置は、利用者情報、利用開始時刻、利用終了時刻及び企業情報を含む利用者のワーキングスペース施設の利用実績を生成し、利用実績に基づき業務実績を生成し蓄積し、施設端末、企業端末及び利用者端末のいずれかの要求により、利用実績及び/又は業務実績の集計と、分析と、評価とを行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドサービスで提供される情報処理装置と、各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備え、
前記施設端末は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設を利用する際に前記利用者の利用者情報を読み取り、前記利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に前記利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及び前記ワーキングスペース施設において前記利用者が行う業務に対応する企業情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記利用者情報、前記利用開始時刻、前記利用終了時刻、及び前記企業情報を含む前記利用者の前記ワーキングスペースの利用実績を生成し、
前記情報処理装置は、前記利用実績に基づき業務実績を生成し蓄積し、前記施設端末、前記企業端末、及び前記利用者端末のいずれかの要求により、前記利用実績及び/又は前記業務実績の集計、分析、評価を行う、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、それぞれの前記利用者の前記利用実績及び/又は前記業務実績に基づき、それぞれの前記企業又はそれぞれの前記利用者に対し請求する前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の集計を行う、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、それぞれの前記ワーキングスペース施設に関して、前記ワーキングスペース施設の位置情報を含むワーキングスペース施設情報を記憶し、
前記情報処理装置は、それぞれの前記利用者の利用実績及び前記ワーキングスペース施設情報に基づき、前記利用者による前記ワーキングスペース施設の利用場所、利用時間を集計する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者の企業ごとの前記業務実績に基づき、健康保険、企業年金、及び福利厚生のいずれかを含む企業が提供するサービスの企業ごとの負担割合を算出する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者端末のカレンダーアプリケーションで設定された、前記業務情報と、前記ワーキングスペース施設の予約情報との差異を抽出する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記差異に基づき、前記利用者の熟練度を推測する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設の1回の利用において、時間を区切って複数の前記企業の業務を切り替えて利用する場合には、前記企業ごとに利用実績を生成する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者端末から受信した情報処理要求、及び前記利用者端末に対応する前記利用者の前記利用実績に基づき、所定の情報処理報告を生成する、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理報告は、対応する前記利用者における、それぞれの前記企業の業務を行った日数、業務時間、それぞれの前記企業に請求する業務委託料、それぞれの前記企業に請求する前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の少なくとも一部を含む、
情報処理装置。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記企業端末から受信した情報処理要求、及び対応する前記企業の業務を行う前記利用者の前記利用実績に基づき、所定の情報処理報告を生成する、
情報処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理報告は、対応する前記企業の業務を行うそれぞれの前記利用者の業務日数、業務時間、それぞれの前記利用者に支払う業務委託料、それぞれの前記ワーキングスペース施設に支払う施設利用料金の少なくとも一部を含む、
情報処理システム。
【請求項12】
各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備えた情報処理システムにおいて使用される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、クラウドサービスで提供され、
前記施設端末は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設を利用する際に前記利用者の利用者情報を読み取り、前記利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に前記利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及び前記ワーキングスペース施設において前記利用者が行う業務に対応する企業情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記利用者情報、前記利用開始時刻、前記利用終了時刻、及び前記企業情報を含む前記利用者の前記ワーキングスペースの利用実績を生成し、
前記情報処理装置は、前記利用実績に基づき前記業務実績を生成し蓄積し、前記施設端末、前記企業端末、及び前記利用者端末のいずれかの要求により、前記利用実績及び/又は前記業務実績の集計、分析、評価を行う、
情報処理装置。
【請求項13】
各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備えた情報処理システムにおいて使用される情報処理装置で実行されるプログラムであって、
前記施設端末は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設を利用する際に前記利用者の利用者情報を読み取り、前記利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に前記利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及び前記ワーキングスペース施設において前記利用者が行う業務に対応する企業情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置が、前記利用者情報、前記利用開始時刻、前記利用終了時刻、及び前記企業情報を含む前記利用者の前記ワーキングスペースの利用実績を生成する処理と、
前記情報処理装置が、前記利用実績に基づき前記業務実績を生成し蓄積し、前記利用実績及び/又は前記業務実績の集計、分析、評価を行う処理と、
をプロセッサで実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、働き方改革が提唱されており、遠隔地で働くテレワーク人口も増加している。企業ごとに専用のサテライトオフィスを設置することも考えられるが、コストが高くなる。このため、色々なところにあるサテライトオフィスの中から労働者が自分の好きなサテライトオフィスを選択し、そこでそれぞれ異なる企業に所属する労働者が一緒に働くコワークスペースやシェアオフィスという考えがある。このようなコワークスペースやシェアオフィスであっても、企業は労災等の管理の都合から、労働者の出勤・退勤といった勤怠情報を管理する必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、勤怠情報を一元化して管理し、労働者に対しては健康管理サービスによって遅刻、治療早退、無断欠勤や早期退社などの原因となる面を早期発見して治療するように勧告し、また作業効率と担当者の能力を測定して勤怠情報と照合させることにより、作業効率の改善を図った勤怠システムが開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、複数組織に跨って所属する構成員に対し、業務に応じてアクセスすべきシステムを選択可能に提示し、該当業務の作業効率を改善可能とする接続先解決システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-215993号公報
【特許文献2】特開2015-109015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、引用文献1では、派遣労働者と派遣先企業との契約が1対1であり、タイムレコーダで読み取った個人情報と対応する派遣労働者の勤怠情報とを関連付けているに過ぎない。
【0007】
また、引用文献2では、構成員が複数組織に跨って所属する場合が想定されているが、構成員の端末は、ネットワークアドレスを指定して認証サーバへアクセスする。近年は、ネットワークがオープン化し、固有の情報が無くても接続が可能になっている。また、システムのログイン時においても、固有の情報が用いられるため、煩雑かつ保守性が低下するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、保守性を低下させることなく、簡易な方法で、複数企業の業務を行う利用者のワーキングスペース施設における複数の企業に跨った業務実績を企業毎に管理、集計、分析、評価することを可能にする情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の代表的な実施の形態による情報処理システムは、クラウドサービスで提供される情報処理装置と、各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備えている。施設端末は、利用者がワーキングスペース施設を利用する際に利用者の利用者情報を読み取り、利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及びワーキングスペース施設において利用者が行う業務に対応する企業情報を情報処理装置へ送信する。情報処理装置は、利用者情報、利用開始時刻、利用終了時刻、及び企業情報を含む利用者のワーキングスペースの利用実績を生成する。情報処理装置は、利用実績に基づき業務実績を生成し蓄積する。また、施設端末、企業端末及び、利用者端末のいずれかの要求により、利用実績及び/又は業務実績の集計、分析、評価を行う。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、保守性を低下させることなく、簡易な方法で、複数企業の業務を行う利用者のワーキングスペース施設における複数の企業に跨った業務実績を企業毎に管理、集計、分析、評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの構成を例示する図である。
【
図6】ワーキングスペース施設の利用開始方法を例示するフロー図である。
【
図7】ワーキングスペース施設の利用終了方法を例示するフロー図である。
【
図8】業務に対応する企業を切り換える方法を例示するフロー図である。
【
図9】ワーキングスペース施設の予約方法を例示するフロー図である。
【
図10】予約を受け付ける場合のワーキングスペース施設の利用開始方法を例示するフロー図である。
【
図11】利用者ごとの各企業の業務実績の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、実施の形態を説明するための各図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は適宜省略する。
【0013】
<情報処理システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの構成を例示する図である。情報処理システム1は、
図1に示すように、情報処理装置10、各利用者が使用する複数の利用者端末30、複数のワーキングスペース施設50、複数の企業端末80を備えている。情報処理装置10、利用者端末30、ワーキングスペース施設50、及び企業端末80は、ネットワークNETを介して互いに通信可能に接続される。ネットワークNETは、代表的にはインターネット等のWAN(Wide Area Network)であるが、LAN(Local Area Network)等でもよい。また、ネットワークとして、携帯電話サービスやデータ通信サービスを提供する通信会社の回線が用いられてもよい。
【0014】
<<情報処理装置>>
情報処理端末10は、情報処理システム1の運営者(例えば、ワーキングスペース施設50の事業者やこの事業者から委託された者等)が使用する端末である。情報処理装置10は、クラウドサービスとして提供される。なお、
図1では、1つの情報処理装置10が例示されているが、クラウドサービス内に複数の情報処理装置10が構成されてもよい。あるいは、1つの情報処理装置10内に同等の機能を備えた構成要素が複数設けられてもよい。この場合、各リソースに掛かる負荷等に応じて、使用される情報処理装置10やリソースが適宜切り換えられる。
【0015】
情報処理装置10は、各企業の業務を行う利用者がワーキングスペースを利用した場合における利用実績を生成し、保存して管理する。また、情報処理装置10は、収集した各利用者の利用実績の管理、利用実績に基づく業務実績の生成、利用実績の集計、分析、評価等を行う。業務実績は、利用者ごと、ワーキングスペース施設ごと、企業ごとに生成されてもよい。
【0016】
例えば、利用者ごとの業務実績には、例えば、企業ごとの業務時間、業務日数、利用したワーキングスペース施設、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間等が含まれてもよい。ワーキングスペース施設ごとの業務実績には、例えば、利用者、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間、業務に対応する企業等が含まれてもよい。企業ごとの業務実績には、例えば、利用者、利用したワーキングスペース施設、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間等が含まれてもよい。
【0017】
また、情報処理システムは、収集した利用実績に基づき、各企業や各利用者からの情報処理要求に基づき所定の情報処理報告を生成し、生成した情報処理報告を各企業端末や各利用者端末へ提供する。なお、本実施の形態における情報処理システムの利用者は、主に複数企業の業務を行う者であるが、1つの企業の業務のみを行う者が含まれてもよい。
【0018】
図2は、情報処理装置の構成を例示する図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、プロセッサ11、メインメモリ13、ストレージ15、通信インタフェース17、モニタ19を備えている。通信インタフェース17は、利用者端末30及び施設端末70及び企業端末80との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。
【0019】
ストレージ15は、プログラム記憶領域15a、利用者アカウント情報記憶領域15b、ワーキングスペース施設情報記憶領域15c、予約情報記憶領域15d、利用実績記憶領域15e、企業情報記憶領域15f、実績情報記憶領域15g等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域15aは、情報処理装置10を動作させる基本プログラム、情報処理システム1を実現するコワーキングスペース管理システム用アプリケーション等の各種プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ15は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0020】
利用者アカウント情報記憶領域15bは、情報処理システム1の各利用者のアカウント情報を記憶する。利用者アカウント情報は、例えば、利用者の識別情報(例えば利用者ID等)、利用者の氏名、業務を行うことが可能な企業(業務可能企業)等の情報を含む。なお、利用者の識別情報は、業務に対応する各企業独自の識別情報とは関係のない各利用者をユニークに特定する識別情報でもよいし、業務に対応する各企業独自の識別情報でもよい。
【0021】
ワーキングスペース施設情報記憶領域15cは、情報処理システム1に含まれるワーキングスペース施設50に関する情報(ワーキングスペース施設情報)を記憶する。ワーキングスペース施設情報は、各ワーキングスペース施設50を識別する施設ID、位置情報(所在地)、施設利用料金の算出の基になる施設利用料金表等の各ワーキングスペース施設50固有の情報を含む。また、ワーキングスペース施設情報記憶領域15cは、各ワーキングスペース施設50の最大収容人数及びワーキングスペース施設の現在の利用者数を記憶してもよい。
【0022】
予約情報記憶領域15dは、ワーキングスペース施設50の予約情報を記憶する。予約情報は、例えば、予約した利用者、利用条件(利用日、利用開始予定時刻、利用終了予定時刻、実施予定企業情報、予約ID等の情報を含む。なお、情報処理装置10は、予約情報に基づき、各ワーキングスペース施設50の予約一覧情報を生成し、生成した予約一覧情報を予約情報記憶領域15d又は別の記憶領域に保存してもよい。予約情報には、同一の利用者について、同日に複数のワーキングスペース施設50に対する予約情報が含まれてもよいし、同日に同一のワーキングスペース施設50に対する複数の予約情報が含まれてもよい。
【0023】
利用実績記憶領域15eは、各利用者のワーキングスペース施設50の利用実績を記憶する。利用実績は、例えば、利用したワーキングスペース施設50、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間、業務を行った企業の情報(実施企業情報)、施設利用料金等の情報含む。また、利用実績記憶領域15eは、各企業端末から送信された情報処理要求、及び対応する各企業の業務を行う利用者の利用実績に基づき生成した、各利用者の情報処理報告を記憶してもよい。
【0024】
企業情報記憶領域15fは、各利用者のワーキングスペース施設50で業務を行うことが可能な企業(業務可能企業)の勤務可能時間、標準就業時間(出社、退社時刻)フレックスタイム時間等、業務可能企業固有の情報を記憶してもよい。
【0025】
実績情報記憶領域15gは、利用者アカウント情報記憶領域15bと利用実績記憶領域15eと企業情報記憶領域15fにより生成される情報等を記憶する。実績情報は、ストレージ15に集計され、記憶されるとともに、通信インタフェース17を介して送信されてもよい。実績情報には、例えば、利用実績に基づき生成される業務実績が含まれる。また、実績情報記憶領域15gには、生成された業務実績が蓄積される。また、実績情報記憶領域15gには、施設端末70、企業端末80、及び利用者端末30のいずれかの要求により行われた、利用実績及び/又は業務実績の集計、分析、評価に関する各結果を記憶してもよい。
【0026】
メインメモリ13は、プログラム記憶領域15aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ13は、通信インタフェース17を介して受信した情報や、通信インタフェース17を介して送信する情報等も一時的に保持する。
【0027】
プロセッサ11は、演算処理部であり、メインメモリ13に保持されたプログラムを読み出し実行することで、情報処理装置10の各構成要素を駆動させる機能ブロックをソフトウェアで実現する。なお、これらの機能ブロックは、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現されてもよいし、ハードウェアのみで実現されてもよい。
【0028】
モニタ19は、例えば、情報処理装置10の基本動作に関わる画像、情報処理システム1に関わる画像等を表示する。モニタ19に表示される画像は、例えば、情報処理装置10が記憶、管理している各種情報、ユーザインタフェース(UI)等が含まれる。管理者は、モニタ19に表示される画像を見ながら、図示しないキーボードやマウス等の入力装置を用いて所望の入力操作を行う。なお、モニタ19にタッチ入力機能が設けられてもよい。
【0029】
<<利用者端末>>
次に、利用者端末30について説明する。利用者端末30は、各企業の業務を行う利用者が使用する端末である。利用者端末30は、例えば、ワーキングスペース施設の予約、ワーキングスペース施設利用時における利用者情報の読み取り等に利用される。
【0030】
図3は、利用者端末の構成を例示する図である。なお、利用者端末30は、例えば、スマートフォン、パソコン、タブレット端末、スマートウォッチ等のウェアラブル端末等でもよい。
図3に示すように、利用者端末30は、プロセッサ31、メインメモリ33、ストレージ35、通信インタフェース37、表示部39を備えている。通信インタフェース37は、情報処理装置10、施設端末50等との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。
【0031】
ストレージ35は、プログラム記憶領域35a、利用者情報記憶領域35b、予約情報記憶領域35c等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域35aは、利用者端末30を動作させる基本プログラム、利用者端末30で実行させるワーキングスペース施設予約用アプリケーション等の各種プログラムを記憶する。このように、ストレージ35は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0032】
各アプリケーションは、情報処理装置10又は図示しないアプリケーション配信サーバに保存されている。利用者端末30は、これらのアプリケーションの配信元へアクセスする。そして、利用者端末30は、配信元から各アプリケーションをダウンロードし、ダウンロードしたアプリケーションをプログラム記憶領域35aに記憶する。また、必要に応じて、各アプリケーションは、プログラム記憶領域35aにインストールされる。
【0033】
利用者情報記憶領域35bは、利用者を識別する利用者情報(例えば利用者ID等)を記憶する。利用者情報記憶領域35bに記憶された利用者情報は、二次元コード等の形式で表示部39に表示されてもよい。
【0034】
予約情報記憶領域35cは、利用者端末30の使用者であるこの利用者が予約したワーキングスペース施設の予約情報を記憶する。予約情報記憶領域35cに記憶される予約情報は、情報処理装置10の予約情報記憶領域15dに記憶されている、この利用者の予約情報と同じ情報であってもよい。なお、予約情報記憶領域35cは、無くてもよい。この場合、予約情報を確認する際、利用者端末30が情報処理装置10へアクセスして、対応するこの利用者の予約情報を確認することとなる。
【0035】
情報処理要求記憶領域35dは、情報処理装置10に対し、対応する利用者の情報処理報告の生成を指示するための情報処理要求を記憶する。情報処理装置から送信される情報処理報告には、例えば、各企業の業務を行った日数や業務時間等の業務実績、各企業に請求する業務委託料一覧、各企業に請求するワーキングスペース施設50の施設利用料金等の各種情報の一部又はすべてが含まれる。
【0036】
利用者端末位置情報記憶領域35fは、施設の作業スペースに居ながらにして、チェックイン、チェックアウトを簡便な操作で可能にするために利用可能な利用者端末位置情報を記憶する。例えば、同一施設で、業務に対応する企業を切り替えて継続的に利用する際、通常は、施設端末70の企業選択ボタン70cを操作することで、業務に対応する企業の切り替えを行う。ただ、この場合、施設の作業スペースから、施設端末70の設置場所まで移動して、施設端末70で操作することが必要となり、同一施設を連続的に利用する際、煩雑な操作となる。そこで、業務に対応する企業の切り替え時間に到達した際(あるいは事前に)、利用者端末30に通信インタフェース37を介してPush通知し、予約情報通り、業務に対応する企業を切り替える意思表示を求める。利用者は、利用者端末30を操作してこの通知に応答することで、施設端末70を使わず、情報処理装置10側で、企業を切り替え、継続的に利用するよう、チェックアウト、チェックインを実行することができる。
【0037】
また、利用者が利用終了予定時刻後も継続して施設を利用したい場合も、利用者端末30を操作して、新たな利用終了予定時刻を設定することができる。また、予約なしでワーキングスペース施設50を利用している場合でも、利用者端末30から情報処理装置10へ接続することができれば、利用者端末30を使用して、業務に対応する企業の切り替えや、新たな利用終了予定時刻を設定することができる。
【0038】
ここで、当該利用者が、本当に当該施設に居るのかが問われるが、利用者が利用者端末30からの通知に応答する際、利用者端末位置情報記憶領域35fに記憶された利用者端末位置情報を情報処理装置10へ送信する。情報処理装置10は、送信された、利用者端末位置情報と当該施設の施設端末70の施設位置情報記憶領域75cに記憶された施設位置情報とを照合する。利用者端末30の利用者端末位置情報と施設端末70の施設位置情報とを照合することで、当該利用者の利用者端末30が施設端末70(ワーキングスペース50)の近傍に存在することが確認できれば、利用者端末30で簡便に、業務に対応する企業を切り替えることができる。一方、利用者端末30が施設端末70の近傍に存在しなければ、利用者端末30を用いた、業務に対応した企業の切り替えができないようにしてもよい。
【0039】
メインメモリ33は、プログラム記憶領域35aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ33は、通信インタフェース37を介して受信した情報や、通信インタフェース37を介して送信する情報等も一時的に保持する。
【0040】
プロセッサ31は、メインメモリ33に保持されたプログラムを読み出し実行することで、利用者端末30の各構成要素を駆動させる機能ブロック、情報処理システム1において利用者端末30に必要な機能ブロック等をソフトウェアで実現する。なお、これらの機能ブロックは、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現されてもよいし、ハードウェアのみで実現されてもよい。
【0041】
表示部39は、利用者端末30の各種画像を表示する。表示部39は、例えば、利用者端末30の基本動作に関わる画像、ワーキングスペース施設予約用アプリケーションの画像、後述する施設端末70のリーダ70dで読み取らせる利用者情報の画像(例えば二次元コード)等を表示する。表示部39は、タッチ入力機能を備えてもよい。この場合、利用者は、表示部39をタッチすることで、所望の入力操作等を行う。なお、表示部39と入力操作部とが別体で構成されてもよい。
【0042】
<<ワーキングスペース施設>>
次に、ワーキングスペース施設50について説明する。ワーキングスペース施設50は、利用者にワーキングスペースを提供する施設である。なお、ワーキングスペース施設50は、本実施の形態に係る各企業の業務を行う利用者のみが利用するようにしてもよいし、それ以外の一般利用者も利用できるようにしてもよい。
【0043】
<<<施設端末>>>
各ワーキングスペース施設50は、
図1に示すように、利用者情報を読み取り情報処理装置10へ送信する施設端末70を備えている。
図4は、施設端末の構成を例示する図である。
図4に示すように、施設端末70は、プロセッサ71、メインメモリ73、ストレージ75、通信インタフェース77、モニタ79、利用開始ボタン70a、利用終了ボタン70b、企業選択ボタン70c、リーダ70dを備えている。
【0044】
通信インタフェース77は、情報処理装置10との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。
【0045】
ストレージ75は、例えば、プログラム記憶領域75a、予約情報記憶領域75b等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域75aは、施設端末70を動作させる基本プログラム、情報処理システム1を実現するアプリケーション等の各種プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ75は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0046】
予約情報記憶領域75bは、施設端末70が設置された対応するワーキングスペース施設50の予約情報を記憶する。予約情報は、例えば、予約した利用者の利用者情報(例えば利用者ID)、利用日、利用開始予定時刻、利用終了予定時刻、予約ID等の情報を含む。なお、ストレージ75には、予約情報記憶領域75bが無くてもよい。この場合、施設端末70は、読み取った利用者情報を情報処理装置10へ送信し、利用者情報に対応する利用者の予約情報を問い合わせるようにしてもよい。
【0047】
施設位置情報記憶領域75cは、施設端末70が設置された対応するワーキングスペース施設50の位置情報を記憶する。
【0048】
また、前述した一般利用者に関する利用者情報及び予約情報については、例えば、ワーキングスペース施設50に別途設けられた端末(図示は省略)で記憶、管理されてもよい。
【0049】
また、各ワーキングスペース施設50には、利用者が同時に利用することができる人数が利用可能枠として事前に設定されてもよい。各ワーキングスペース施設50は、予約された利用者の人数が利用可能枠未満であれば、利用者による新たな予約を受け付け、予約された利用者の人数が利用可能枠に達していれば、新たな予約を受け付けないようにすればよい。予約の受付は、情報処理装置10が行ってもよいし、施設端末70が行ってもよい。
【0050】
メインメモリ73は、プログラム記憶領域75aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ73は、通信インタフェース77を介して受信した情報や、通信インタフェース77を介して送信する情報等も一時的に保持する。
【0051】
プロセッサ71は、メインメモリ73に保持されたプログラムを読み出し実行することで、施設端末70の各構成要素を駆動させる機能ブロック、情報処理システム1において必要な機能ブロック等をソフトウェアで実現する。なお、これらの機能ブロックは、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現されてもよいし、ハードウェアのみで実現されてもよい。
【0052】
モニタ79は、施設端末70の各種画像を表示する。モニタ79は、例えば施設名や時刻等、施設端末70の基本動作に関わる画像や情報処理システム1に関わる画像等を表示する。モニタ79は、例えば、利用者情報記録媒体を読み取らせる際に利用者が選択することができる企業を表示する。なお、モニタ79は、施設端末70の筐体に設けられてもよい。また、モニタ79は、タッチ入力機能を備えてもよい。
【0053】
利用開始ボタン70aは、利用者がワーキングスペース施設50の利用を開始する際に使用される。利用終了ボタン70bは、利用者がワーキングスペース施設50の利用を終了する際に使用される。企業選択ボタン70cは、利用者がワーキングスペース施設50の利用時にどの企業の業務を行うか、すなわち業務に対応する企業(実施企業情報)を選択する際に使用される。また、企業選択ボタン70cは、ワーキングスペース施設50の1回の利用において、時間を区切って複数企業の業務を切り替えて利用する際にも使用される。
【0054】
なお、モニタ79がタッチ入力機能を備えている場合、モニタ79は、利用開始ボタン70a、利用終了ボタン70b、企業選択ボタン70cを画面に表示し、利用者はモニタ79に表示されたボタンをタッチすることで、所望のボタンを選択し操作することができる。
【0055】
リーダ70dは、利用者情報記録媒体から利用者情報を読み取る装置である。利用者情報記録媒体としては、例えばIDカード、利用者情報(利用者ID等)を記憶した利用者端末30、スマートウォッチ等のウェアラブル端末が挙げられるが、これらに限定されない。例えばIDカードとして、交通機関等で利用可能なICカード等が利用可能である。利用者が利用者情報記録媒体をリーダ70dにかざすと、リーダ70dは利用者情報を読み取ることができる。
【0056】
<<企業端末>>
次に、企業端末80について説明する。企業端末80は、情報処理システム1を利用する企業が使用する端末である。各企業端末80は、情報処理装置10から、各企業に対応する利用者の利用実績を取得する。また、各企業端末80は、情報処理装置10に対し情報処理要求を送信し、対応する各利用者の利用実績、及び情報処理要求に基づく情報処理報告の生成を指示してもよい。
【0057】
図5は、企業端末の構成を例示する図である。
図5に示すように、企業端末80は、プロセッサ81、メインメモリ83、ストレージ85、通信インタフェース87、モニタ89を備えている。
【0058】
通信インタフェース87は、情報処理装置10との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。
【0059】
ストレージ85は、例えば、プログラム記憶領域85a、利用者情報記憶領域85b、情報処理要求記憶領域85c、利用実績記憶領域85d等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域85aは、企業端末80を動作させる基本プログラム、情報処理システム1を実現するアプリケーション等の各種プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ85は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0060】
利用者情報記憶領域85bは、対応する企業の業務を行う各利用者の情報を利用者情報として記憶する。利用者情報は、例えば、利用者の識別情報(例えば利用者ID等)、利用者の氏名等の情報を含む。利用者には、自社の業務を委託している外部の業務委託者(例えば、フリーランス、派遣社員、フリーター等)、自社の社員(例えば、正社員、契約社員)等が含まれる。
【0061】
情報処理要求記憶領域85cは、情報処理装置10に対し対応する企業の業務を行う利用者の情報処理報告の生成を指示するための情報処理要求を記憶する。情報処理報告には、例えば、対応する企業の業務を行う各利用者の業務日数、業務時間、各利用者に支払う業務委託料一覧、各利用者のワーキングスペース施設50の施設利用料金等の各種情報の一部又はすべてが含まれる。
【0062】
利用実績記憶領域85dは、企業端末80に対応する企業の業務を行った各利用者のワーキングスペース施設50の利用実績を記憶する。利用実績は、例えば、対応する企業の業務を行った際に利用したワーキングスペース施設50、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間、施設利用料金等の情報含む。また、利用実績記憶領域85dは、企業端末80からの情報処理要求、及び企業端末80に対応する企業の業務を行った利用者の利用実績に基づき生成される、対応する企業の業務を行う利用者の勤務実績を記憶してもよい。
【0063】
メインメモリ83は、プログラム記憶領域85aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ83は、通信インタフェース87を介して受信した情報(前述した、利用実績や情報処理報告を含む)や、通信インタフェース77を介して送信する情報(情報処理要求を含む)等も一時的に保持する。
【0064】
プロセッサ81は、メインメモリ83に保持されたプログラムを読み出し実行することで、企業端末80の各構成要素を駆動させる機能ブロック、情報処理システム1において必要な機能ブロック等をソフトウェアで実現する。なお、これらの機能ブロックは、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現されてもよいし、ハードウェアのみで実現されてもよい。
【0065】
モニタ89は、企業端末80の各種画像を表示する。モニタ89は、例えば、企業端末80の基本動作に関わる画像、対応する企業の業務を行う利用者に関わる情報等の情報処理システム1に関わる画像等を表示する。
【0066】
<ワーキングスペース施設の利用方法>
次に、ワーキングスペース施設の利用方法について説明する。以下、利用開始方法、利用終了方法、及び企業切り換え方法を順次説明する。
【0067】
<<利用開始方法>>
図6は、ワーキングスペース施設の利用開始方法を例示するフロー図である。利用するワーキングスペース施設50に到着すると、利用者は、自身の利用者情報を記憶した利用者情報記録媒体をワーキングスペース施設50の施設端末70に読み取らせることで利用開始手続(チェックイン)を開始する(ステップS10)。
【0068】
具体的には、利用者は、ワーキングスペース施設50の利用開始時、利用開始ボタン70aを操作(例えば押下又はタッチ)する。また、利用者は、企業選択ボタン70cを操作して、ワーキングスペース施設で行う業務に対応する企業、すなわちどの企業の業務を行うかを実施企業情報として選択する。そして、利用者は、利用者情報記録媒体を施設端末70のリーダ70dにかざして、利用者情報記録媒体からこの利用者の利用者情報を読み取らせる。施設端末70は、ワーキングスペース施設50を特定する情報(例えば施設ID)、リーダ70dで読み取った利用者情報、利用日、利用開始時刻(読み取り時刻)、企業名(実施企業情報)を含む利用開始情報を生成し、生成した利用開始情報を情報処理装置10へ送信する。なお、施設端末70に対する音声入力により、利用開始手続が行われてもよい。なお、ワーキングスペース施設50を特定する情報は、対応する施設端末70を特定する情報(例えば施設端末ID等)でもよい。
【0069】
次に、情報処理装置10は、施設端末70から受信した利用開始情報に基づき、利用者認証を行う(ステップS20)。具体的には、情報処理装置10は、ストレージ15に記憶している利用者アカウント情報を参照し、利用開始情報に含まれる企業名が、この利用者の利用者アカウント情報の業務可能企業に含まれているかどうかを判定する。利用開始情報に含まれる企業がこの利用者の利用者アカウント情報の業務可能企業に含まれている場合、情報処理装置10は、この利用者の利用者認証に成功したと判断し(Yes)、認証に成功したことを、この利用開始情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS30)。また、情報処理装置10は、利用者認証に成功したこの利用者の利用開始情報を利用実績としてストレージに記憶して登録する(ステップS40)。これにより、利用開始手続が完了する。なお、ステップS30、S40は、順序が入れ替わってもよいし、並行して実施されてもよい。
【0070】
施設端末70は、情報処理装置10から利用者認証に成功したことが通知されると、利用者に利用開始手続が完了したことを通知する(ステップS50)。通知方法としては、例えば、利用開始手続完了画面をモニタ79に表示してもよいし、音声で通知してもよい。
【0071】
一方、ステップS20において、利用開始情報に含まれる企業がこの利用者の利用者アカウント情報の業務可能企業に含まれていない場合、情報処理装置10は、この利用者の利用者認証に失敗したと判断し(No)、認証に失敗したことを、この利用開始情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS60)。
【0072】
施設端末70は、情報処理装置10から利用者認証に失敗したことを通知されると、利用者に利用開始手続が失敗したことを通知する(ステップS70)。通知方法としては、例えば、利用開始手続失敗画面をモニタ79に表示してもよいし、音声で通知してもよい。
【0073】
なお、ここでは、主に情報処理装置10において、利用者認証、利用開始情報の登録等を行うことを前提として説明したが、これらの処理の一部又はすべてを施設端末70で行ってもよい。この場合、施設端末70は、利用者認証に必要となる利用者アカウント情報を情報処理装置10から受信することとなる。
【0074】
<<利用終了方法>>
次に、利用終了方法について説明する。
図7は、ワーキングスペース施設の利用終了方法を例示するフロー図である。ワーキングスペース施設50に利用を終了する場合、利用者は、自身の利用者情報を記憶した利用者情報記録媒体をワーキングスペース施設50の施設端末70に読み取らせることで利用終了手続(チェックアウト)を開始する(ステップS110)。
【0075】
具体的には、利用者は、ワーキングスペース施設50の利用終了時、利用終了ボタン70bを操作(例えば押下又はタッチ)する。そして、利用者は、利用者情報記録媒体を施設端末70のリーダ70dにかざし、利用者情報記録媒体からこの利用者の利用者情報を読み取らせる。施設端末70は、ワーキングスペース施設50を特定する情報(例えば施設ID)、リーダ70dで読み取った利用者情報、利用日、利用終了時刻(読み取り時刻)を含む利用終了情報を生成し、生成した利用終了情報を情報処理装置10へ送信する。なお、施設端末70に対する音声入力により、利用終了手続が行われてもよい。なお、利用開始手続と同様、ワーキングスペース施設50を特定する情報は、対応する施設端末70を特定する情報(例えば施設端末ID等)でもよい。
【0076】
なお、このとき、利用者は、企業選択ボタン70cを操作して、ワーキングスペース施設で行った業務に対応する企業、すなわちどの企業の業務を行ったかを選択しておいてもよい。業務を行った企業情報(実施企業情報)を利用終了情報に含めることで、この企業名を後続の利用者認証で利用してもよい。
【0077】
次に、情報処理装置10は、施設端末70から受信した利用終了情報に基づき、利用者認証を行う(ステップS120)。具体的には、情報処理装置10は、ストレージ15に記憶しているこの利用者の利用開始情報を参照し、この利用者の利用終了情報が、直近の利用開始情報に対応しているかどうかを判定する。ここで行われる判定は、例えば、利用開始情報と利用終了情報との間で、ワーキングスペース施設50及び利用者情報が一致するか、利用日が一致又は対応しているか、利用開始時刻と利用終了時刻とが対応しているか(例えば利用開始時刻と利用終了時刻とが逆転していないかどうか)等が含まれる。
【0078】
この利用者の利用終了情報が、直近の利用開始情報に対応している場合、情報処理装置10は、この利用者の利用者認証に成功したと判断し(Yes)、認証に成功したことを、この利用終了情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS130)。また、情報処理装置10は、利用者認証に成功したこの利用者の利用終了情報を利用実績としてストレージに記憶して登録する(ステップS140)。これにより、利用終了手続が完了する。このとき、利用実績は、ワーキングスペース施設50の利用時間が含まれてもよい。なお、ステップS130、S140は、順序が入れ替わってもよいし、並行して実施されてもよい。
【0079】
施設端末70は、情報処理装置10から利用者認証に成功したことが通知されると、利用者に利用終了手続が完了したことを通知する(ステップS150)。通知方法としては、利用開始方法と同様に、例えば、利用終了手続完了画面をモニタ79に表示してもよいし、音声で通知してもよい。
【0080】
一方、ステップS120において、この利用者の利用終了情報が、直近の利用開始情報に対応していない場合、情報処理装置10は、この利用者の利用者認証に失敗したと判断し(No)、認証に失敗したことを、この利用終了情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS160)。
【0081】
施設端末70は、情報処理装置10から利用者認証に失敗したことを通知されると、利用者に利用終了手続が失敗したことを通知する(ステップS70)。通知方法としては、利用開始方法と同様に、例えば、利用終了手続失敗画面をモニタ79に表示してもよいし、音声で通知してもよい。利用終了手続に失敗した場合、再度利用終了手続(S110)を行ってもよいし、ワーキングスペース施設50の担当者が利用終了手続を行ってもよい。
【0082】
なお、ここでも、主に情報処理装置10において、利用者認証、利用終了情報の登録等を行うことを前提として説明したが、これらの処理の一部又はすべてを施設端末70で行ってもよい。この場合、施設端末70は、利用者認証に必要となる利用者アカウント情報を情報処理装置10から受信することとなる。また、この場合、施設端末70は、自身がこのユーザの利用開始情報を記憶していない場合には、情報処理装置10から受信することとなる。
【0083】
<<業務に対応する企業の切り換え方法>>
複数企業の業務を行う利用者は、ワーキングスペース施設50の1回の利用において、時間を区切って複数企業の業務を行う場合があり得る。この場合、ワーキングスペース施設50で行う業務に対応する企業の情報を切り換えておかないと、例えばワーキングスペース施設50の施設利用料金を企業に請求する際、企業間で不公平になってしまうおそれがある。そこで、ここでは、ワーキングスペース施設50の1回の利用において、時間を区切って複数企業の業務を行う場合に、業務に対応する企業を切り換える方法について説明する。
【0084】
図8は、業務に対応する企業を切り換える方法を例示するフロー図である。利用者は、例えば、ワーキングスペース施設50に到着後、企業選択ボタン70cを操作して企業Aを選択し、
図6の利用開始手続を行い(ステップS210)、企業Aの業務を開始する。そして、企業Aの業務が終了すると、利用者は、利用終了手続(
図7)を行う(ステップS220)。
【0085】
引き続き、別の企業(例えば企業B)の業務を行う場合、利用者は、企業選択ボタン70cを操作して企業Bを選択して
図6の利用開始手続を行い(ステップS230)、企業Bの業務を開始する。そして、企業Bの業務が終了すると、利用者は、利用終了手続(
図7)を行う(ステップS240)。
【0086】
引き続き、別の企業の業務を行う場合においても、利用者は、各企業を選択して利用開始手続、及び利用終了手続を行う。このようにして、利用者は、ワーキングスペース施設50の利用時に業務に対応する企業の情報を切り換えることができる。
【0087】
なお、施設端末70に、企業切り換えボタン(図示は省略)が設けられてもよい。この場合、利用者は、企業切り換えボタンの操作、及び企業選択ボタン70cを操作して次に行う業務に対応する企業の選択を行い、自身の利用者情報を記憶した利用者情報記録媒体をワーキングスペース施設50の施設端末70に読み取らせることで、業務に対応する企業の情報を切り換えるようにしてもよい。この構成であれば、業務に対応する企業を切り換える度に利用終了手続及び利用開始手続を行う必要がなくなるので、企業の切り替えをスムーズに行うことが可能なる。
【0088】
また、後述するカレンダーアプリケーションと連携して、業務に対応する企業を切り換えてもよい。この場合、例えば、予約情報により予め設定されたタイミングや業務時間に基づいて、利用者端末30から業務の切り替えを利用者に通知することで、利用者は、業務に対応する企業を切り替えることができるようになる。なお、予約なしでワーキングスペース施設50を利用している場合でも、企業の切り替えタイミングや企業ごとの業務時間、利用終了時刻や利用時間を設定し、これらの情報に基づいて利用者端末30から通知を受けるようにしてもよい。
【0089】
<<ワーキングスペース施設の予約方法>>
前述した通り、利用者は、利用するワーキングスペース施設50を事前に予約してもよい。そこで、ここでは、ワーキングスペース施設50の予約方法について説明する。
図9は、ワーキングスペース施設の予約方法を例示するフロー図である。利用者は、利用者端末30を操作してワーキングスペース施設予約用アプリケーションを起動し(ステップS310)、モニタ39に予約画面を表示させる(ステップS320)。
【0090】
モニタ39に予約画面が表示されると、利用者は、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻等の利用条件を入力し、利用条件を情報処理装置10へ送信する(ステップS330)。また、利用条件には、ワーキングスペース施設において利用者が行う予定の業務に対応する企業情報、すなわちどの企業の業務を行う予定であるかの情報が実施予定企業情報として含まれてもよい。
【0091】
情報処理装置10は、利用者端末30から受信した利用条件に基づき、利用可能なワーキングスペース施設50の情報を含む空スペース情報を生成し、生成した空スペース情報を利用条件の送信元である利用者端末30へ送信する(ステップS340)。空スペース情報には、例えば、利用可能なワーキングスペース施設50の施設利用料金(例えば、1時間当たりの施設利用料金等)や予約可能人数等の情報が含まれてもよい。
【0092】
次に、ステップS350について説明する。利用者端末30のモニタ39には、情報処理装置10から送信された空スペース情報に基づき、予約可能なワーキングスペース施設50の一覧が表示される。このとき、モニタ39には、予約可能なワーキングスペース施設50と併せて、各ワーキングスペース施設50の施設利用料金や予約可能人数等の情報が表示されてもよい。
【0093】
会員は、利用者端末30に表示された予約可能なワーキングスペース施設50等の情報を参照し、予約するワーキングスペース施設を選択する。選択されたワーキングスペース施設50等の情報を含むワーキングスペース選択情報は、利用者からの予約要求として情報処理装置10へ送信される。
【0094】
情報処理装置10は、利用者端末30から予約要求(ワーキングスペース選択情報)を受信すると、ワーキングスペース選択情報及びすでに受信していた利用条件に基づき、この利用者の予約処理を実行する(ステップS360)。予約処理が完了すると、情報処理装置10は、予約IDを発行し、予約ID、利用条件に含まれる利用日、利用開始時刻、利用終了時刻等の情報、ワーキングスペース選択情報に含まれるワーキングスペース施設等の情報を含む予約情報をストレージ15に保存する。
【0095】
そして、情報処理装置10は、予約IDを含む予約完了通知を、ワーキングスペース選択情報の送信元である利用者端末30へ送信し、予約が完了したことを利用者に通知する(ステップS370)。予約完了通知は、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻等の情報、ワーキングスペース施設等の情報を含んでもよい。利用者端末30は、受信した予約完了通知をストレージ35に保存する。これらの処理により、ワーキングスペース施設の予約が行われる。なお、予約情報をストレージ15へ保存する処理と、利用者端末30へ予約完了通知を送信する処理とが並行して行われてもよい。
【0096】
利用者は、ワーキングスペース施設予約用アプリケーションを起動し、利用者端末30に予約情報を表示させることができる。利用者は、利用者端末30から、予約の確認、予約の変更、予約のキャンセル等の各操作を行うことができる。なお、予約情報は、情報処理システム1(情報処理装置10)にログインし、情報処理装置10から読み出されるようにしてもよい。これにより、利用者端末30の負荷が軽減される。
【0097】
また、ワーキングスペース施設予約用アプリケーションを、利用者端末30内のカレンダーアプリケーションと連携させてもよい。これにより、ワーキングスペース施設の予約情報が利用者のスケジュールとしてカレンダーアプリケーションに登録され、利用者は、他のスケジュールと併せてワーキングスペース施設の予約情報を容易に確認することが可能となる。
【0098】
カレンダーアプリケーションでは、ワーキングスペース施設50の1回の利用において、業務に対応する企業を切り替えるタイミング、対応する企業ごとの業務時間等の予定情報が設定され、予定情報が予約情報に含まれてもよい。また、利用者端末30は、ワーキングスペース施設の予約情報と、利用者端末30の位置情報とを連携させて、ワーキングスペース施設の利用時間中の利用者の位置を保存するようにしてもよい。カレンダーアプリケーションで設定された各種情報や利用者の位置情報は、利用者端末30と情報処理装置10との間で共有されてもよい。
【0099】
<<予約を受け付ける場合の利用開始方法>>
図10は、予約を受け付ける場合のワーキングスペース施設の利用開始方法を例示するフロー図である。
図10は
図6と類似しているため、ここでは、主に
図6と異なる箇所について説明する。
【0100】
ステップS10において、利用者が企業選択ボタン70cを操作して、ワーキングスペース施設で行う業務に対応する企業、すなわちどの企業の業務を行うかを選択することはすでに述べた。ただし、ワーキングスペース施設50の予約時において、利用条件に実施予定企業情報が含まれている場合、リーダ70dがこの利用者の利用者情報を読み取ると、モニタ79に実施予定の企業名が表示される。
【0101】
このとき、実施予定企業の業務を行う場合、利用者は、企業選択ボタン70cを操作しなくてもよい。この場合、実施予定企業と実施企業とが同じであるので、実施予定企業情報と、実施企業情報とが同じになる。一方、実施予定企業とは異なる企業の業務を行う場合、利用者は、企業選択ボタン70cを操作して、どの企業の業務を行うかを選択する。この場合、企業選択ボタン70cで選択された企業が実施企業となるので、実施予定企業情報と実施企業情報とが異なる。利用条件に実施予定企業情報が含まれている場合、利用開始情報に、実施予定企業情報が含まれてもよい。これは、実施予定企業情報と実施企業情報とが、同じであっても異なっていても構わない。
【0102】
ステップS20において利用者認証に成功すると、情報処理装置10は、利用者が利用しようとしているワーキングスペース施設50の予約をしているかどうかを判定する(ステップS380)。具体的には、情報処理装置10は、ストレージ15の予約情報記憶領域15dを参照し、利用しようとしているワーキングスペース50をこの利用者が予約しているかどうかを判定する。ここで行われる判定は、例えば、利用開始情報と利用終了情報との間で、ワーキングスペース施設50及び利用者情報が一致するか、利用日が一致しているか、利用開始時刻が対応しているか等が含まれる。
【0103】
利用しようとしているワーキングスペース施設50をこの利用者が予約していると判断した場合(Yes)、情報処理装置10は、ステップS30において、認証に成功したこと、及びこの利用者はこのワーキングスペース施設50を利用可能であることを、利用開始情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS30)。
【0104】
これに対して、ステップS380において、利用しようとしているワーキングスペース施設50をこの利用者が予約していないと判断した場合(No)、情報処理装置10は、ストレージ15のワーキングスペース施設情報記憶領域15cを参照し、現在の利用者数及び予約者数の合計人数がこのワーキングスペース施設50の最大収容人数未満であるかどうかを判定する(ステップS390)。
【0105】
利用しようとしているワーキングスペース施設50における現在の利用者数及び予約者数の合計人数が、このワーキングスペース施設50の最大収容人数未満であると判断した場合(Yes)、情報処理装置10は、ステップS30において、認証に成功したこと、及びこの利用者はこのワーキングスペース施設50を利用可能であることを、利用開始情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS30)。
【0106】
これに対して、ステップS390において、利用しようとしているワーキングスペース施設50における現在の利用者数及び予約者数の合計人数が、このワーキングスペース施設50の最大収容人数に達していると判断した場合(No)、この利用者がこのワーキングスペース施設50を利用できないことを、この利用開始情報の送信元である施設端末70へ通知する(ステップS60)。
【0107】
<利用実績の集計、分析、評価>
情報処理装置10は、施設端末70から収集した各利用者の各ワーキングスペース施設50の利用実績を生成する。また、情報処理装置10は、利用実績に基づき業務実績を生成し蓄積し、施設端末70、企業端末80、及び利用者端末30のいずれかの要求により、利用実績及び/又は業務実績の集計、分析、評価を行う。例えば、情報処理装置10は、各利用者の利用実績に基づき、各企業や各利用者に対し請求する各ワーキングスペース施設50の施設利用料金の集計を行う。その際、情報処理装置10は、各企業や各利用者との間で料金体系の取り決めがある場合には、その料金体系に従って施設利用料金の集計を行う。施設利用料金の集計は、所定の期間(例えば、各月、各週、各日等)を単位として行われてもよいし、特定の期間を対象として行われてもよい。
【0108】
図11は、利用者ごとの各企業の業務実績の一例を示す図である。
図11には、3人の利用者(X,Y,Z)の所定の期間内の業務実績が示されている。業務実績として、業務場所(ワーキングスペース施設(1),(2)、施設外)、業務に対応する企業ごと(A,B,C)の業務時間が示されている。すなわち、企業A,B,Cは、ワーキングスペース施設(1),(2)と利用契約を行っており、登録された利用者X,Y,Zがこれらの企業の業務を行った場合の施設利用料金を負担するようになっている。情報処理装置10は、登録利用者が利用した各施設の施設利用料金を企業ごとに集計する。
【0109】
利用者Xは、企業A,B,Cと契約しており、これらの企業の業務を行うことができるものとする。利用者Yは、企業Aと契約しており、この企業の業務を行うことができるものとする。利用者Zは、企業Cと契約しており、この企業の業務を行うことができるものとする。
【0110】
図11に示すように、利用者Xは、所定の期間内に、ワーキングスペース施設(1)において企業Aの業務を3時間、企業Bの業務を5時間行い、ワーキングスペース施設(2)において、企業Bの業務を2時間、企業Cの業務を2時間、施設外の場所で企業Cの業務を3時間行っている。利用者Yは、所定の期間内に、ワーキングスペース施設(1)において、企業Aの業務を4時間行い、それ以外の施設等では業務実績はない。利用者Zは、所定の期間内に、ワーキングスペース施設(1)において、企業Cの業務を2時間行い、施設外の場所で企業Cの業務を5時間行い、それ以外の施設では業務実績はない。
【0111】
このとき、情報処理装置10は、ワーキングスペース施設(1)の施設利用料金として、企業Aに7時間分の施設利用料金を請求し、企業Bに5時間分の施設利用料金を請求し、企業Cに2時間分の施設利用料金を請求する。また、情報処理装置10は、ワーキングスペース施設(2)の施設利用料金として、企業Bに2時間分の施設利用料金を請求し、企業Bに2時間分の施設利用料金を請求する。なお、施設外での業務については、企業との利用契約がないため、施設利用料金の集計の対象とはならず、企業に請求することはできない。なお、企業が契約していない施設外の利用料金は、利用者の自己負担となる。また、施設外では、業務を行った場所を企業が確認できないため、企業が契約したワーキングスペース施設での業務を義務化するよう利用者に提案することも可能である。
【0112】
また、情報処理装置10は、各利用者の利用実績及び利用したワーキングスペース施設情報に基づき、利用者によるワーキングスペース施設50の利用場所(ワーキングスペース施設50の所在地)、利用時間、利用時間帯等を集計、分析、評価する。これにより、ワーキングスペース施設のニーズを把握し、新たなワーキングスペースの出店計画の策定等、事業の拡大を図ることができる。
【0113】
将来、正規雇用者以外にも労災が適用され、労災の掛け金を複数の契約会社が作業時間に応じて按分する方式が採用された場合、利用者の企業ごとの業務実績に基づいて、企業が提供する各種サービスの企業ごとの負担割合(作業按分基準とも呼ぶ)が算出される。また、同様に、利用者の企業ごとの業務実績は、健康保険、企業年金、福利厚生等の企業が提供する各種サービスの企業負担が問われる場合の按分基準として広く活用することができる。さらに、退職金の積み立て、確定拠出年金(iDeco)、労働組合、安否確認等のサービスを、企業が非正規雇用者へのサービス向上による格差是正の一環として提供する場合、「作業按分基準」の考え方やこれらの情報の取得が求められると、利用者の企業ごとの業務実績、ひいては負担割合を有効に活用することが可能となる。
【0114】
また、利用者の業務により発生した損害を補償する保険が正規労働者以外にも適用される場合においても、「作業按分基準」の考え方やこれらの情報の取得が求められると、利用者の企業ごとの業務実績、ひいては負担割合を有効に活用することが可能となる。
【0115】
企業ごとの取り組みにより、負担割合が変動する可能性はあるが、非正規雇用者にとって、このようなサービスの可否が就業企業を選択する基準となり、企業側が、採用機会を求める、「企業努力」として進展する可能性もある。これらのサービスが展開されると、「作業按分割合」が必要となり、利用者の企業ごとの業務実績の集計結果の価値が向上することとなる。そこで、情報処理装置10は、業務実績に基づき、各企業が利用者に提供する各種サービスの負担割合の計算を行ってもよい。
【0116】
図11の例では、利用者Xは、所定の期間内に、ワーキングスペース施設において企業Aの業務を3時間、企業Bの業務を7時間、企業Cの業務を2時間行い、施設外の場所で企業Cの業務を3時間行っている。利用者Yは、所定の期間内に、ワーキングスペース施設において、企業Aの業務を4時間行っている。利用者Zは、所定の期間内に、ワーキングスペース施設において、企業Cの業務を2時間行い、施設外の場所で企業Cの業務を5時間行っている。
【0117】
ワーキングスペース施設外の業務については、利用者の自己申告である。利用者の自己申告がなければ、情報処理装置10は、施設外における業務実績を各利用者の企業ごとの業務実績、ひいては負担割合の集計に含めることができない。
図11において、例えば、利用者Xからは自己申告があったものとし、利用者Zからは自己申告がなかったものとする。そうすると、利用者Xに関して、企業Aの負担割合は20%(3時間/15時間)、企業Bの負担割合は47%(7時間/15時間)、企業Cの負担割合は33%(5時間/15時間)となる。利用者Yに関して、企業Aの負担割合は100%(4時間/4時間)となる。利用者Zに関して、企業Zの負担割合は25%(2時間/8時間)となる。利用者Zは施設外の業務を自己申告していないため、施設外での6時間分を企業Cの負担割合に含めることができない。したがって、企業Cは、8時間のうち2時間分(25%)のみ費用負担することとなる。なお、施設外の場所で業務を行った場合において、この利用者から自己申告があった場合、情報処理装置10は、業務実績に施設外での業務実績を含めてもよい。
【0118】
また、情報処理システム1(情報処理装置10)の運営者は、所定のセキュリティ要件を付加した上で、事業として、利用実績に基づく分析結果を有償(無償の場合もあり得る)第三者に提供してもよい。なお、これらの集計等は、利用者ごと、企業ごとに行われてもよいし、複数の利用者、複数の企業を対象にして行われてもよい。
【0119】
情報処理システム1(情報処理装置10)の運営者は、本実施の形態に係る情報処理システム1を同業他社や新規参入者に対しサービスとして提供することができ、フランチャイズ化による事業の拡大を図ることができる。
【0120】
情報処理装置10は、各利用者に関して、企業ごとの業務実績と、利用者端末30のカレンダーアプリケーションで設定されたワーキングスペース施設の予約情報とを比較し、その差異を抽出することで、各利用者の予約情報や予約情報に含まれる予定情報の正確さを分析してもよい。業務実績と予約情報や予定情報との差異が少ない場合、その利用者は、当該業務について精通しているため、計画的に予定を立てることができる。すなわち、業務実績と予約情報や予定情報との差異(差異情報)に基づき、利用者の熟練度を推測することができる。このため、各企業は、利用者を採用する際の目安として差異情報を用いることができる。差異情報に基づく利用者の熟練度の推測は、情報処理装置10において行われてもよいし、企業端末80で行われてもよい。差異情報がこのようにして企業内で活用されることを知れば、利用者の意識が変わり予定の精度を高くすることができる。
【0121】
また、利用者の熟練度は、作業の難易度にも関連する。そして、作業の難易度は、利用者に支払われる業務委託料と密接に関連する。例えば、前述の業務実績と予約情報や予定情報との差異(差異情報)が小さい利用者は、その業務に精通しており、熟練度が高いと判断することができる。これに対し、差異情報が大きい利用者は、その業務に精通しておらず、熟練度が低いと判断することができる。
【0122】
今後、さまざまな形態での働き方が広まる中で、利用者のレベル、作業の難易度に対する適性を見極めることがより困難になるが、各利用者の差異情報を蓄積することで、業務の難易度や、利用者の熟練度を統計的に把握することができ、その利用者への業務委託料(作業単価)の決定時や、業務委託料の適否の評価時において、差異情報を数値情報として活用することができる。
【0123】
熟練度に関する情報は、利用者自身に帰属する情報であり、例えば、他の企業に転職したり、新たな企業の業務を追加的に契約する際、利用者が業務履歴として蓄積、管理し、搬送可能なキャリア情報(キャリアDB)として利用することができる。働き方改革の下、さまざまな形態での働き方が広まる中で、自身のキャリアのポータビリティを高めることで、キャリアの効率性や透明性が高くなる。その結果、利用者が企業を選び、企業が利用者を選ぶといった、業務マッチングの自由度が高くなり、ひいては労働市場が活性化し、就業機会が増える。
【0124】
本実施の形態では、ワーキングスペース施設50において個人認証するためのディジタル情報は、交通機関等で利用可能なICカード等やスマートフォン等が使用されることを想定しているが、例えばマイナンバーカードが利用されてもよい。マイナンバーカードを用いることで、利用者の業務実績をマイナンバーカードに連携させることができるので、健康保険、企業年金、福利厚生等の企業が提供する各種サービスを導入しやすくなる。
【0125】
また、マイナンバーカードを用いることで、ディジタル庁が進める、「国家資格等情報連携・活用システム」と連携し、マイナポータルから利用者のキャリア情報(キャリアDB)に関連する国家資格の検索を行うことができるようになる。
【0126】
また、ワーキングスペース施設50において個人認証するためのディジタル情報は、例えば、顔認証、指紋認証、静脈認証、虹彩認証等の生体認証が用いられてもよい。これにより、簡便かつ高精度で利用者の認証を行うことができる。
【0127】
<情報処理要求に基づく情報処理報告の生成>
前述した通り、情報処理装置10は、各利用者の利用実績、業務実績、及び各利用者端末や各企業端末から指示された情報処理要求に基づき、所定の情報処理報告を生成し、生成した情報処理報告を各利用者端末や各企業端末へ提供してもよい。
【0128】
情報処理装置10は、利用者端末30から受信した情報処理要求に基づき、例えば、対応する利用者における、各企業の業務を行った日数や業務時間等の業務実績、各企業に請求する業務委託料、各企業に請求するワーキングスペース施設50の施設利用料金等の各種情報を一部又はすべてを含む情報処理報告を生成する。
【0129】
図11の例では、利用者Xは、企業ごとの業務委託料として、企業Aに3時間分の業務委託料を請求し、企業Bに7時間分の業務委託料を請求し、企業Cに5時間分の業務委託料を請求する。利用者Yは、企業ごとの業務委託料として、企業Aに4時間分の業務委託料を請求する。利用者Zは、企業ごとの業務委託料として、企業Cに7時間分の業務委託料を請求する。なお、施設外での業務実績は利用者の自己申告であるが、セキュリティ上の観点から、企業が契約したワーキングスペース施設での業務を義務化するよう利用者に提案することも可能である。
【0130】
利用者は、本実施の形態に係る情報処理システム1と、利用者端末30内のカレンダーアプリケーションと連携させることで、自身の業務計画の立案や、得られる業務委託料等の予測を立てることができ、自身の業務の繁忙をコントロールすることができる。
【0131】
また、情報処理装置10は、利用者端末30から受信した情報処理要求に基づき、例えば、実施予定企業情報及び実施企業情報、及び/又は実施予定企業情報と実施企業情報との比較結果を含む情報処理報告を生成してもよい。利用者は、これらの情報を参照することで、例えば、実施予定企業情報と実施企業情報との差分の分析等、業務効率の改善、スケジュール管理の効率化等を図ることができる。
【0132】
また、情報処理装置10は、企業端末80から受信した情報処理要求に基づき、例えば、対応する企業の業務を行う各利用者の業務日数、業務時間、各利用者に支払う業務委託料、各ワーキングスペース施設50に支払う施設利用料金等の各種情報の一部又はすべてを含む情報処理報告を生成する。
【0133】
企業端末80は、本実施の形態に係る情報処理システム1と、対応する企業において稼働している既存の勤怠システムや業務委託料管理システム等の各システムとを連携させることにより、情報処理装置10から提供される情報処理報告をこれらのシステムで利用してもよい。これにより、各企業で利用しているこれらのシステムをスマートに運用させることができる。また、各企業は、情報処理報告に基づき、各利用者の業務日数や業務時間等を分析、評価することができ、各利用者のパフォーマンス評価や査定評価等に関わる付随的な情報を得ることができる。また、各企業は、情報処理報告に基づき各利用者の勤務状態を把握し、就業に関する各種証明を行うことができ、税務、前述したような労災や福利厚生に関わる手続において有効である。
【0134】
<本実施の形態による主な効果>
本実施の形態によれば、情報処理装置10は、複数企業の業務を行う各利用者のワーキングスペース施設50の利用実績を記憶する。また、情報処理装置10は、クラウドサービスで提供される。この構成によれば、保守性を低下させることなく、簡易な方法で、複数企業の業務を行う利用者のワーキングスペース施設の利用実績を管理する情報処理システム1を提供することができる。
【0135】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えなくてもよい場合がある。
【符号の説明】
【0136】
1…情報処理システム、10…情報処理装置、30…利用者端末、50…ワーキングスペース施設、70…施設端末、80…企業端末。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドサービスで提供される情報処理装置と、各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備え、
前記施設端末は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設を利用する際に前記利用者の利用者情報を読み取り、前記利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に前記利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及び前記ワーキングスペース施設において前記利用者が行う業務に対応する企業情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記利用者情報、前記利用開始時刻、前記利用終了時刻、及び前記企業情報を含む前記利用者の前記ワーキングスペースの利用実績を生成し、
前記情報処理装置は、前記利用実績に基づき、それぞれの前記利用者の前記企業ごとの業務時間、業務日数、利用したワーキングスペース施設、利用日を含む業務実績を生成し蓄積し、前記施設端末、前記企業端末、及び前記利用者端末のいずれかの要求により、それぞれの前記利用者の前記利用実績及び/又は前記業務実績に基づき、それぞれの前記企業又はそれぞれの前記利用者に対し請求する、所定の期間内の前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の集計を行い、
前記情報処理装置は、前記利用者端末から受信した情報処理要求、及び前記利用者端末に対応する前記利用者の前記利用実績に基づき、対応する前記利用者における、それぞれの前記企業の業務を行った日数、業務時間、それぞれの前記企業に請求する業務委託料、それぞれの前記企業に請求する前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の少なくとも一部を含む、所定の情報処理報告を生成する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、それぞれの前記ワーキングスペース施設に関して、前記ワーキングスペース施設の位置情報を含むワーキングスペース施設情報を記憶し、
前記情報処理装置は、それぞれの前記利用者の利用実績及び前記ワーキングスペース施設情報に基づき、前記利用者による前記ワーキングスペース施設の利用場所、利用時間を集計する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者の企業ごとの前記業務実績に基づき、健康保険、企業年金、及び福利厚生のいずれかを含む企業が提供するサービスの企業ごとの負担割合を算出する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者端末のカレンダーアプリケーションで設定された、業務情報と、前記ワーキングスペース施設の予約情報との差異を抽出する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記差異に基づき、前記利用者の熟練度を推測する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設の1回の利用において、時間を区切って複数の前記企業の業務を切り替えて利用する場合には、前記企業ごとに利用実績を生成する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記企業端末から受信した情報処理要求、及び対応する前記企業の業務を行う前記利用者の前記利用実績に基づき、対応する前記企業の業務を行うそれぞれの前記利用者の業務日数、業務時間、それぞれの前記利用者に支払う業務委託料、それぞれの前記ワーキングスペース施設に支払う施設利用料金の少なくとも一部を含む情報処理報告を生成する、
情報処理システム。
【請求項8】
各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備えた情報処理システムにおいて使用される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、クラウドサービスで提供され、
前記施設端末は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設を利用する際に前記利用者の利用者情報を読み取り、前記利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に前記利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及び前記ワーキングスペース施設において前記利用者が行う業務に対応する企業情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記利用者情報、前記利用開始時刻、前記利用終了時刻、及び前記企業情報を含む前記利用者の前記ワーキングスペースの利用実績を生成し、
前記情報処理装置は、前記利用実績に基づき、それぞれの前記利用者の前記企業ごとの業務時間、業務日数、利用したワーキングスペース施設、利用日を含む業務実績を生成し蓄積し、前記施設端末、前記企業端末、及び前記利用者端末のいずれかの要求により、それぞれの前記利用者の前記利用実績及び/又は前記業務実績に基づき、それぞれの前記企業又はそれぞれの前記利用者に対し請求する、所定の期間内の前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の集計を行い、
前記情報処理装置は、前記利用者端末から受信した情報処理要求、及び前記利用者端末に対応する前記利用者の前記利用実績に基づき、対応する前記利用者における、それぞれの前記企業の業務を行った日数、業務時間、それぞれの前記企業に請求する業務委託料、それぞれの前記企業に請求する前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の少なくとも一部を含む、所定の情報処理報告を生成する、
情報処理装置。
【請求項9】
各ワーキングスペース施設に設置される施設端末と、複数企業の業務を行う利用者が使用する利用者端末と、各企業が使用する複数の企業端末と、を備えた情報処理システムにおいて使用される情報処理装置で実行されるプログラムであって、
前記施設端末は、前記利用者が前記ワーキングスペース施設を利用する際に前記利用者の利用者情報を読み取り、前記利用者情報、前記ワーキングスペース施設の利用開始時に前記利用者情報を読み取った利用開始時刻、前記ワーキングスペース施設の利用終了時に前記利用者情報を読み取った利用終了時刻、及び前記ワーキングスペース施設において前記利用者が行う業務に対応する企業情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置が、前記利用者情報、前記利用開始時刻、前記利用終了時刻、及び前記企業情報を含む前記利用者の前記ワーキングスペースの利用実績を生成する処理と、
前記情報処理装置が、前記利用実績に基づき、それぞれの前記利用者の前記企業ごとの業務時間、業務日数、利用したワーキングスペース施設、利用日を含む業務実績を生成し蓄積し、前記施設端末、前記企業端末、及び前記利用者端末のいずれかの要求により、それぞれの前記利用者の前記利用実績及び/又は前記業務実績に基づき、それぞれの前記企業又はそれぞれの前記利用者に対し請求する、所定の期間内の前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の集計を行う処理と、
前記情報処理装置が、前記利用者端末から受信した情報処理要求、及び前記利用者端末に対応する前記利用者の前記利用実績に基づき、対応する前記利用者における、それぞれの前記企業の業務を行った日数、業務時間、それぞれの前記企業に請求する業務委託料、それぞれの前記企業に請求する前記ワーキングスペース施設の施設利用料金の少なくとも一部を含む、所定の情報処理報告を生成する処理と、
をプロセッサで実行させる、
プログラム。