(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076980
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】特許審査支援ボットおよびボットシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240530BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023192653
(22)【出願日】2023-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】723003144
【氏名又は名称】加古 貴大
(72)【発明者】
【氏名】加古貴大
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC33
5L050CC33
(57)【要約】
【要約】
【課題】従来の特許審査、特許書類作成には時間がかかった
【解決手段】
人工知能による特許審査支援ボットを提供する。特に発明に関するデータに対して、受理および拒絶を主張する両方のステートメントを生成し、特許審査プロセスをNISC-MAUプロセスとする体系的かつ標準化された方法や構造で整理する。このNISC-MAUプロセスは、新規性(Novelty)、進歩性(Inventive step)、範囲の適切さ(Scope)、明確性(Clarity)、実施可能性(Manufacturability)、産業上の有用性(Applicability)、単一性(Uniqueness)の評価ステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の人工知能エンジン、1つ以上の支援ボット装置、および1つ以上のユーザー端末からなる特許審査支援ボットシステムであって、
前記ユーザー端末が
(us1)ユーザーからの発明に関するデータを受け取る手段、
(us2)ユーザーから指示を含むデータを受け取る手段
(us3)支援ボット装置から供給されたデータを出力する手段、および
を持つことを特徴とし、
前記支援ボット装置が
(cb1)人工知能エンジンに前記の発明に関するデータを供給する手段、
(cb2)人工知能エンジンに前記のユーザーからの指示を含むデータを供給する手段、
(cb3)人工知能エンジンにボット指示を含むデータを与える手段、および
(cb4)前記人工知能エンジンが生成したデータを、前記のユーザー端末に供給する手段
を持つことを特徴とし、
前記のボット指示において、
(in1)前記NISC-MAUプロセスが、体系的かつ標準化されたプロセスもしくは構造として定義する記載、
(in2)前記の発明に関するデータに対して、NISC-MAUプロセスに基づいて受理する旨のステートメントを生成する指示、および
(in3)前記の発明に関するデータに対して、NISC-MAUプロセスに基づいて拒絶する旨のステートメントを生成する指示
を含むことを特徴とし、
前記NISC-MAUプロセスが、
(np1)Novelty、
(np2)Inventive step、
(np3)Scope、
(np4)Clarity、
(np5)Manufacturability、
(np6)Applicability、および
(np7)Uniqueness、
の評価ステップを含むことを特徴とし、
前記の受理のステートメントが、前記の評価ステップを満たすことを主張することを特徴とし、
前記の拒絶のステートメントが、前記の評価ステップを満たさないことを主張することを特徴とする、
前記の、ユーザー端末が出力するデータにおいて、
前記の、NISC-MAUプロセスに基づいて受理する旨のステートメント、および
前記の、NISC-MAUプロセスに基づいて拒絶する旨のステートメント、
が含まれることを特徴とする、
特許審査支援ボットシステム
【請求項2】
前記のボット指示において、
前記の受理する旨のステートメントおよび、前記の拒絶する旨のステートメントを統合したステートメントを生成する指示を含むことを特徴とし、
前記の、ユーザー端末が出力するデータにおいて、前記の統合したステートメントが含まれることを特徴とする、
請求項1に記載の特許審査支援ボットシステム
【請求項3】
前記ボット指示において、
一つ以上の類似もしくは同一の例を、インターネット上から参照する指示、
一つ以上の類似もしくは同一の例を、人工知能エンジンのナレッジから生成する指示、
発明に関するデータにおいて、当業者が実施できない箇所を一つ以上指摘する指示、および
発明に関するデータにおいて、当業者が理解できない箇所を一つ以上指摘する指示、
を含むことを特徴とし、
前記支援ボット装置が、
web-browsingの機能を有することを特徴とする、
請求項2に記載の特許審査支援ボットシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許審査支援を目的としたボットシステムに関連する技術分野に属します。このシステムは、特許申請に関連するデータの分析と、特許審査過程において受理または拒絶の判断を支援するためのアルゴリズムを利用します。
【背景技術】
【0002】
従来の特許審査プロセスは、申請された発明の新規性、進歩性、適用範囲、明確性、製造可能性、適用性、独自性など多岐にわたる要素を評価する必要があり、複雑で時間がかかるプロセスです。このプロセスを効率化し、審査官の負担を軽減するために、人工知能を活用したボットシステムが求められています。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ChatGPTは特許出願や特許分析ができるか?対話型AIについて法的観点から考察, tokkyo ai, 閲覧:2023/11/12,URL: https://www.tokkyo.ai/tokkyo-wiki/chatgpt-patent-applicant/
【非特許文献2】IP における GPT テクノロジー: イノベーションと特許分析, patsnap, 閲覧:2023/11/12, URL: https://www.patsnap.com/ja/resources/blog/gpt-technology-in-ip-transforming-innovation-and-patent-analysis/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1. **特許書類作成と審査の時間効率:** 特許書類の作成と審査には通常、長い時間がかかります。
【0006】
2. **主観的な審査の問題:** 従来の特許審査プロセスでは、審査官の主観が結果に大きく影響することがあります。
【0007】
3. **特許内容の理解の難しさ:** 特許書類は技術的に複雑で、理解するのが難しいことが多いです。
【0008】
4. **特許の審査基準の複雑さ:** 特許申請プロセスにおいて、特に新規性や進歩性のような抽象的な基準は、申請者にとって理解しにくいことがあります。これは、特許の質や特許取得の可能性に対する予測の困難さにつながり、申請者が効果的な特許戦略を立てる上で障害となり得ます。
【0009】
5. **不正確な生成:** 現状の人工知能エンジンによって生成されるデータは誤りが含まれることがあります。そのため評価・判断というタスクは苦手でした。
【0010】
以上の問題を解決するための新たな方法が求められています。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、1つ以上の人工知能エンジン、1つ以上の支援ボット装置、および1つ以上のユーザー端末からなる特許審査支援ボットシステムを提供します。ユーザー端末は、ユーザーからの発明に関するデータや指示を受け取り、支援ボット装置に供給します。支援ボット装置は、これらのデータを人工知能エンジンに供給し、生成されたデータをユーザー端末に供給します。ボット指示には、受理および拒絶のステートメントを生成する指示が含まれ、これらはNISC-MAUプロセスに基づいています。
【0012】
受理および拒絶を主張する両方のステートメントを生成する点と、特許審査プロセスをNISC-MAUプロセスとするフレームワーク化をする(体系的かつ標準化された方法や構造で整理する)点が、本願発明の新規性かつ進歩性であります。
【発明の効果】
【0013】
本発明は従来の問題を解決し、以下の効果を実現します:
【0014】
1. **時間効率の向上:** 人工知能とボットを活用することで、特許書類の作成と審査プロセスが大幅に迅速化されます。これにより、特許申請者はより速く特許を取得できる可能性が高まり、市場への参入が早まります。また、審査官の作業負担が軽減され、全体的な審査の待ち時間が短縮されることが期待されます。
【0015】
2. **審査の一貫性と客観性の向上:** AIによる客観的な評価基準の導入は、特許審査プロセスにおける主観性を減らし、一貫性を高めることに寄与します。これにより、審査の結果がより透明で信頼性があり、異議申し立てや訴訟のリスクを低減することができます。
【0016】
3. **特許内容の理解とアクセシビリティの向上:** ボットによるインタラクティブな支援は、特許申請者にとって技術的な内容の理解を容易にし、特許プロセスへの参加をよりアクセシブルにします。これにより、特に非専門家や小規模事業者が特許システムを利用しやすくなり、イノベーションの促進に貢献します。
【0017】
本願発明の課題は、正確性の低いデータが生成されうることですが、受理および拒絶の両方のステートメントを生成することにより、最終的な評価や判断をユーザーに委ねることが特徴です。ユーザーは、正確性が低いデータが含む可能性に配慮しながら、審査や特許書類の草案を作ることができるというのが利点です。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、特許審査支援のためのボットシステムを提供します。このシステムは、複数の主要要素から構成されており、それぞれが特定の役割を果たします。システムは1つ以上の人工知能エンジン、1つ以上の支援ボット装置、そして1つ以上のユーザー端末から成り立っています。
【0020】
人工知能エンジンは、自然言語処理技術を用いてユーザーからのテキストなどの入力に対して、文脈に応じた適切な応答を生成することを特徴とします。
【0021】
ユーザー端末は、ユーザーからの特許に関するデータを受け取る機能を持ちます。これには、ユーザーからのテキスト、音声、画像などの入力データを含みます。また、ユーザーからの指示を含むデータを受け取る機能も備えており、これによりユーザーは特定の要求や指示をボットに伝えることができます。「指示」とは、ユーザーからの、もしくは支援ボット装置からのコマンドやリクエスト、要求のことを指します。これらの指示は、特定の質問に答える、情報を提供する、特定のタスクを実行する、創造的な内容を生成する、あるいは特定のトピックについての解説を行うなど、様々な形で行われます。各指示の内容を、前記のテキストなど入力データにして、入力することで、人工知能エンジンが指示に基づいた応答を出力します。さらに、ユーザー端末は支援ボット装置から供給されたデータを出力する手段も持っています。この出力はテキスト、音声、画像などの形式でユーザーに提供されます。この出力には、NISC-MAUプロセスに基づいて受理する旨のステートメント、およびNISC-MAUプロセスに基づいて拒絶する旨のステートメントが含まれる場合があります。この出力には、ユーザー端末が出力するデータにおいて、統合したステートメントが含まれる場合があります。この出力には、一つ以上の類似もしくは同一の例を、インターネット上から参照した結果、一つ以上の類似もしくは同一の例を、人工知能エンジンのナレッジから生成した結果、発明に関するデータにおいて、当業者が実施できない箇所を一つ以上指摘した結果、発明に関するデータにおいて、当業者が実施できない箇所を一つ以上指摘した結果が含まれる場合があります。「ナレッジ」とは、基本的には、人工知能が訓練データから得た情報や知識のことを指します。
【0022】
支援ボット装置は、サーバーの役割を有します。支援ボット装置は人工知能エンジンにユーザーからの特許に関するデータを供給する機能を持ちます。また、ユーザーからの指示を含むデータを人工知能エンジンに供給する機能も有しています。さらに、ボット指示を含むデータを人工知能エンジンに与える機能も備えており、これにより特定の処理や操作が行われます。加えて、人工知能エンジンが生成したデータをユーザー端末に供給する機能も持っています。支援ボット装置はユーザーからのデータを受け取り、データベースや知識ベースを参照して適切な回答を生成します。ボットは、ユーザーからの入力に基づいて対話を進めます。ボットは、過去の対話のコンテキストを記憶し、それを基に対話を進めることができます。
【0023】
ボット指示には、NISC-MAUプロセスが体系的かつ標準化されたプロセスもしくは構造として定義する記載、特許に関するデータに対して、NISC-MAUプロセスに基づいて受理する旨のステートメントを生成する指示、及び拒絶する旨のステートメントを生成する指示が含まれています。このNISC-MAUプロセスは、新規性(Novelty)、進歩性(Inventive step)、範囲の適切さ(Scope)、明確性(Clarity)、実施可能性(Manufacturability)、産業上の有用性(Applicability)、単一性(Uniqueness)の評価ステップを含みます。受理のステートメントは、これらの評価ステップを満たすことを主張するものであり、拒絶のステートメントはこれらを満たさないことを主張するものです。
【0024】
1. **Novelty (新規性)**:請求項の技術が新しいものであるか。
【0025】
2. **Inventive Step (進歩性)**:類似特許、類似特許文献から容易に想到できるか。
【0026】
3. **Scope (範囲の適切さ)**:請求範囲が発明の明細に適切に一致しているか。
【0027】
4. **Clarity (明確性)**:請求項が明確であり、技術内容が当業者によって容易に理解できるか。
【0028】
5. **Manufacturability (実施可能性)** 当業者が実際に実施可能であるか。
【0029】
6. **Applicability (産業上の利用可能性)** 技術が実用的であり、産業界で有用であるか。
【0030】
7. **Uniqueness(単一性)**: 技術的に関連性の低い2つ以上の発明が含まれいないか。
【0031】
さらに、ボット指示には、受理する旨のステートメントおよび拒絶する旨のステートメントを統合する指示が含まれています。これにより、より複合的な意思決定が可能になります。
【0032】
ボット指示には、一つ以上の類似もしくは同一の例をインターネット上から参照する指示、一つ以上の類似もしくは同一の例を人工知能エンジンのナレッジから出力する指示、特許に関するデータにおいて、当業者が実施できない箇所や理解できない箇所を指摘する指示も含まれています。この指示により、より深い分析と評価が可能になります。さらにボット指示には、入出力例と前記の各指示を定義したコマンド群が含まれます。これにより、高度な支援もしくは容易な指示が可能です。
【0033】
また、支援ボット装置は、web-browsing機能を有しており、これによりインターネット上の情報を参照することができます。これは特許に関連するデータの収集や分析に有用です。
【0034】
本発明は、特許審査プロセスを支援するための革新的な方法を提供し、ユーザーのニーズに応じた柔軟な対応が可能です。これにより、特許審査の効率と精度が向上することが期待されます。
【0035】
以下にボット指示を具体的に記載します。
【0036】
You are a suport bot. Your role is to guide users through the patent examination process.
【0037】
lang;jp
【0038】
## Steps
【0039】
1. Ask for a patent idea from the user.
【0040】
2. Generate acceptance statements for the patent following the NISC-MAU process.
【0041】
3. Generate rejection statements for the patent following the NISC-MAU process.
【0042】
4. Merge the results of steps 2 and 3.
【0043】
5. Show the user following **commands**.
【0044】
## NISC-MAU process
【0045】
1. **Novelty (新規性)**:
【0046】
- あなたのナレッジの中から類似をあげ、
【0047】
- 次に請求項の技術が新しいものであるかどうか。
【0048】
2. **Inventive Step (進歩性)**:
【0049】
- 前記、類似から容易に想到できるか否か、
【0050】
- 技術が当業者にとって自明でない進歩を含むかどうか。
【0051】
3. **Scope (範囲の適切さ)**:
【0052】
- 請求範囲が発明の実質に適切に一致しているかどうか。
【0053】
4. **Clarity (明確性)**:
【0054】
- 請求項が明確であり、技術内容が専門家によって容易に理解できるか。
【0055】
5. **Manufacturability (実施可能性)**:
【0056】
6. **Applicability (産業上の利用可能性)**:
【0057】
- 技術が実用的であり、産業界で利用可能であるか。
【0058】
7. **Uniqueness(単一性)**:
【0059】
- 2つ以上の発明を書いちゃダメ
【0060】
## format
【0061】
1. **{step}**: {statement}
【0062】
-{reason1}
【0063】
-{reason2}
【0064】
-{reason3}
【0065】
## examples
【0066】
examle_01_user:
【0067】
{
【0068】
人工知能エンジン、チャットボット、ユーザー端末からなる対話型人工知能チャットボットシステムであって、
【0069】
前記ユーザー端末がユーザーからの入力を受け取り、前記入力を前記チャットボットに送信する手段と、前記人工知能エンジンから生成された応答をユーザーに提供する手段を備え、
【0070】
前記チャットボットがユーザーの発話とシステムプロンプト、そして以前のユーザーとの対話の記憶を前記人工知能エンジンに供給する手段と、前記人工知能エンジンから返された応答を前記ユーザー端末に送信する手段を備え、
【0071】
前記人工知能エンジンが応答を生成する手段を備え、
【0072】
ペルソナとのロールプレイの形式でユーザーと対話を行うことを特徴とし、前記システムプロンプトを前記人工知能エンジンに供給することで、前記ペルソナの特性及び行動指針を設定することを特徴とし、
【0073】
前記ペルソナの特性として、ユーザーが生きているだけで正の感情をもつという記載が含まれることを特徴とするチャットボットシステム。
【0074】
}
【0075】
example_01_assistant:
【0076】
{
【0077】
ありがとうございます。あなたの提案された対話型人工知能チャットボットシステムに関する特許申請をNISC-MAUフレームワークに基づいて評価し、以下に受理と拒絶のステートメントをまとめます。
【0078】
## step2: 特許受理
【0079】
1. **Novelty (新規性)**: このチャットボットシステムは、特定のペルソナとロールプレイをする機能において、既存の技術とは異なる新規なアプローチを提供します。したがって、新規性の基準を満たしています。
【0080】
- {reason1}
【0081】
- {reason2}
【0082】
- {reason3}
【0083】
2. **Inventive Step (進歩性)**: ペルソナがユーザーの存在によって正の感情を持つという特性は、技術的な進歩を示しており、当業者にとっては自明ではありません。
【0084】
- {reason1}
【0085】
- {reason2}
【0086】
- {reason3}
【0087】
3. **Scope (範囲の適切さ)**: 提出された請求項は、発明の範囲を適切にカバーしており、発明の実質と一致しています。
【0088】
- {reason1}
【0089】
- {reason2}
【0090】
- {reason3}
【0091】
4. **Clarity (明確性)**: 請求項は明確であり、専門家が容易に理解できる技術内容を示しています。
【0092】
- {reason1}
【0093】
- {reason2}
【0094】
- {reason3}
【0095】
5. **Manufacturability (実施可能性)**: 提案されたシステムは技術的に実現可能であり、製造および実施が可能です。
【0096】
- {reason1}
【0097】
- {reason2}
【0098】
- {reason3}
【0099】
6. **Applicability (産業上の利用可能性)**: このチャットボットシステムは産業界での利用が見込まれ、実用的です。
【0100】
- {reason1}
【0101】
- {reason2}
【0102】
- {reason3}
【0103】
7. **uniqueness (単一性)**: 本願発明は一つの技術的特徴を有します。
【0104】
- {reason1}
【0105】
- {reason2}
【0106】
- {reason3}
【0107】
## step3: 特許拒絶
【0108】
1. **Novelty (新規性)**: 共感的応答をするチャットボットは、既存の共感を目的をした対話型チャットボットと根本的な違いが見当たらず、新規性が不足しています。私のナレッジには以下が含まれます。
【0109】
- "caring boyfriend"という類似サービスが存在します。
【0110】
- Replika: Replikaは、ユーザーの発言に共感的な応答をするように設計されたAIベースのチャットボットです。このシステムは、ユーザーの情緒状態や個性に適応し、より人間らしい対話を目指しています。
【0111】
- Woebot: Woebotは心理学的原理に基づいて開発されたメンタルヘルスのチャットボットで、ユーザーの気分や感情に対する共感的な応答を提供し、心理療法的な支援を行います。
【0112】
2. **Inventive Step (進歩性)**: ペルソナの設定とロールプレイ機能は、既存の技術から予想される自然な発展であり、特別な進歩性を欠いています。
【0113】
- "caring boyfriend"から「ユーザーが生きているだけで正の感情をもつ」「愛している」「尊敬している」を容易に想到できます。
【0114】
- "あなたは、愚痴を聞いてくれる優しい恋人です。相手をひたすら肯定します。励まして勇気づけます。相手の意見を否定しません。アドバイスを言いません"から、"ユーザーの話を共感すること、ユーザーの話を傾聴すること、ユーザーの自己肯定感を高めること"を容易に想到できます。
【0115】
3. **Scope (範囲の適切さ)**: 請求範囲が広すぎて、発明の実質的な部分と一致していない可能性があります。
【0116】
- {reason1}
【0117】
- {reason2}
【0118】
- {reason3}
【0119】
4. **Clarity (明確性)**: 請求項にある「正の感情」という表現があいまいで、専門家にとっても明確性が不足しています。
【0120】
- 人工知能エンジン、チャットボット及びユーザー端末との関係を理解するための事項が不足しています。
【0121】
- システムの具体的処理内容が記載されていません。
【0122】
5. **Manufacturability (実施可能性)**: 提案されたシステムの具体的な製造方法や実施可能性に関する説明が不十分です。
【0123】
- ペルソナの特性及び行動指針を設定するため、人工知能エンジンにシステムプロンプトを供給するか否か、が不明です。
【0124】
- 構成が明記されていないので、発明の詳細な説明に開示された内容を拡張ないし一般化が不可能です。
【0125】
6. **Applicability (産業上の利用可能性)**: ペルソナの特性に関する実用性や産業界での利用可能性が不明確です。
【0126】
- {reason1}
【0127】
- {reason2}
【0128】
- {reason3}
【0129】
7. **uniqueness (単一性)**: 2つ以上の発明が書かれています
【0130】
- {reason1}
【0131】
- {reason2}
【0132】
- {reason3}
【0133】
## step4: 合体した結果のステートメント
【0134】
このチャットボットシステムは、ペルソナとロールプレイをする新規なアプローチにより新規性がありますが、既存の技術との顕著な違いが不足しているとも言えます。進歩性については、ペルソナ特性の設定が当業者に自明ではないと判断できますが、一方で既存の技術からの自然な発展と見なすことも可能です。請求範囲、明確性、実施可能性、産業上の利用可能性、および非自明性に関しては、提出された情報が明確かつ十分であるとは限らず、さらなる検討が必要です。
【0135】
## step5: commands
【0136】
- /n :同一の発明をナレッジから3つ参照します
【0137】
- /i :類似の発明をナレッジから3つ参照し、容易に想到できる点を指摘します
【0138】
- /s :範囲が不適切な点を3つ指摘します。
【0139】
- /c :曖昧な箇所を3つ指摘します。
【0140】
- /m :実施できないと理由を3つ指摘します。
【0141】
- /a :産業上有用な活用方法を3つあげます。
【0142】
- /u :発明を3つの発明に分割します
【0143】
- /b :同一もしくは類似の発明をインターネット上から検索します。
【0144】
}
【実施例0145】
ユーザー端末とは、スマートフォンや携帯電話、パソコン、スマートスピーカーといった通信端末を含む
【0146】
ボットのアプリケーションは、DiscordやLINEといったコミュニケーションサービスや、GoogleやAlexaといった音声アシスタントを利用したボット、OPENAI社のGPTs、ブラウザ上のアプリケーションを含む
【0147】
人工知能は、GPT-4やPaLM,LLaMAといった大規模言語モデルや世界モデルを含む