(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076989
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】不安定な物体を認識するためのシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 43/08 20060101AFI20240530BHJP
【FI】
B65G43/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195999
(22)【出願日】2023-11-17
(31)【優先権主張番号】102022000024303
(32)【優先日】2022-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】516240488
【氏名又は名称】フィーブス イントラロジスティクス ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】フィリッポ ガレッティ
【テーマコード(参考)】
3F027
【Fターム(参考)】
3F027AA02
3F027CA01
3F027DA00
3F027EA09
3F027FA11
3F027FA17
(57)【要約】
【課題】不安定な物体を認識するためのシステムを改良する。
【解決手段】コンベヤ10上に置かれた不安定な物体を認識するためのシステムにおいて、搬送される物体2の底面の形状を検出するために設計された、底面を検出するための手段3を備える、システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤ(10)上に載置されて搬送される不安定な物体を認識するためのシステムにおいて、
前記システムは、搬送される物体(2)の底面の形状を検出するために設計された、底面を検出するための手段(3)を備える、システム。
【請求項2】
前記コンベヤ(10)は2つの搬送モジュール(11)を有し、物体(2)が前記2つの搬送モジュール(11)の間を移動しかつ前記2つの搬送モジュール(11)の間において分離空間(S)が形成されており、前記検出手段(3)は、前記物体(2)が一方の前記搬送モジュール(11)から他方の前記搬送モジュール(11)へ通過する間に搬送される前記物体(2)の支持面(200)の3次元構成を検出するように、前記コンベヤ(10)の下かつ前記分離空間(S)に対向して位置する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
1つ又は複数の前記搬送モジュールが、ループ状に閉じたモータ駆動ベルト(11)を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
1つ又は複数の前記搬送モジュールが、一連のモータ駆動ローラを備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムは、前記底面を検出するための手段(3)に接続された処理ユニット(4)を備え、かつ、前記システムは、上側の取得手段によって検出される底部を表す1つ以上の平坦底部面を画定するように構成された下側の形状を有するモジュール(41)を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、搬送された前記物体の全体の形状に関するパラメータを検出するために設定された上側の取得手段(5)を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記処理ユニット(4)は、前記上側の取得手段(5)に接続されており、前記処理ユニット(4)は、前記上側の取得手段によって検出された物体の全体の下方から又は上方から見た輪郭を表す平坦面全体を画定するように構成された上側の形状モジュール(42)を備える、請求項5又は6に記載のシステム。
【請求項8】
前記処理ユニット(4)は、少なくとも前記平坦底部面から始まるいくつかの形状パラメータを取得するように構成されており、
前記処理ユニット(4)は、それぞれの前記いくつかの形状パラメータの内の1つ又は複数が相対的な予め定めた識別閾値より大きいか小さいかの事実に応じて、検出された物体が安定であるか不安定であるかを判定するように構成された分類モジュール(400)を備える、請求項5~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記処理ユニット(4)が、前記平坦底部面の面積と前記平坦面全体の面積との比に関する第1の形状パラメータを計算するように構成された割合モジュール(43)を備える、請求項7又は8に記載のシステム。
【請求項10】
前記処理ユニット(4)が、前記平坦底部面の最小外接矩形(21)と前記平坦面全体の最小外接矩形(22)を画定するように構成された輪郭形成モジュール(44)を備えている、請求項7~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記処理ユニット(4)が、前記平坦底部面の前記最小外接矩形(21)の幾何学的中心(C1)と、前記平坦底部面全体の前記最小外接矩形の幾何学的中心(C2)とを決定するように構成された心合わせモジュール(45)を有している、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記処理ユニット(4)が、前記幾何学的中心(C1)と前記幾何学的中心(C2)の間の距離を計算するように構成された距離モジュール(451)を有している、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記処理ユニットは、前記平坦面全体の前記最小外接矩形(22)の最短辺の長さを決定し、前記心合わせモジュールによって決定された2つの中心間の前記距離と前記最短辺の前記長さとの間の比に関する第2の形状パラメータを計算するように構成されている中心比モジュール(46)を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記処理ユニットが、前記最小外接矩形(21、22)のそれぞれにおいて、それぞれの長さ及び相対的な幅にそれぞれ平行でありかつそれぞれの中心(C1、C2)から延びてそれぞれの周囲で終端する、2つの軸線(24、25、26、27)を識別するための軸線識別モジュール(47)を備える、請求項10~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記処理ユニットは、前記平坦面全体の最小外接矩形(22)に角度的に最も近い、軸線の長さを有する、平坦底部面の最小外接矩形(21)のそれぞれの軸線の長さの間の比に関する、第3の形状パラメータ及び第4の形状パラメータを計算するように構成されている軸線比モジュール(48)を有している、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記処理ユニットは、検出される物体の全体の高さと、前記平坦底部面の最小外接矩形(21)の最短辺との比に関する第5の形状パラメータを計算するように構成されている、垂直性モジュール(49)を有している、請求項10~15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記分類モジュールは、
前記平坦面全体の面積に対する前記平坦底部面の面積のパーセント値に対応する、第1の形状パラメータが、第1の識別閾値以下であることと、
前記心合わせモジュールによって決定された2つの中心間の距離と、前記平坦面全体の最小外接矩形(22)の最短辺の長さとの間の比に対応する、第2の形状パラメータが、第2の識別閾値以下であることと、
前記平坦面全体の最小外接矩形に角度的に最も近い軸線の長さを有する、前記平坦底部面の最小外接矩形(21)の前記軸線のそれぞれの長さの間の比に対応する、第3の軸線方向パラメータ及び第4の軸線方向パラメータが、それぞれ、第3の識別閾値及び第4の識別閾値以下であることと、の内のいずれか1つ以上が検証された場合に検出された物体を不安定として分類するように構成されている、請求項8、9、13及び15に記載のシステム。
【請求項18】
前記分類モジュールは、検出された物体の全体の高さと、前記平坦底部面の最小外接矩形(21)の最短辺との比に対応する、第5の形状パラメータが、第5の識別閾値以上であるという条件が存在する場合に、検出された物体を不安定であるとして分類するように構成されている、請求項16及び17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤによって移動する不安定な物体を認識するためのシステムに関する。
【0002】
詳細には、本発明は、仕分装置上を搬送された不安定な物体を認識するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
郵便、搬送、物流の分野では、出発点から目的地へ移動させる必要のある物体を仕分するシステムが特に重要である。
【0004】
上記システムは、主搬送ラインを備え、主搬送ラインは、仕分される物体の質量を受けてそれらを種々の二次ラインに適切に分布させ、次に、二次ラインは、それらを個々の物体が意図されている分布ステーションに搬送する。
【0005】
物体は、連続して配置されうるいくつかのコンベヤベルト又はローラ上に載置されて搬送され、二次ラインが分岐する上述の主搬送ラインを形成する回路を形成する。
【0006】
eコマースの成功によって、仕分装置が扱わなければならない不安定な物体の数のかなりの増大をもたらした。
【0007】
実際、宅配便は、現在、財布から家電製品まで、非常に広範囲の製品を購入者に配送するために使用されており、これは、仕分装置の製造及び使用における標準化基準の使用が効果的でないことを意味する。
【0008】
この文脈における「不安定な物体(unstable object)」という語は、仕分装置上で搬送中に転倒し、それら又は他の隣り合う物体を仕分するための動作を妨げ、又は、コンベヤ外に落ちることさえある物体を意味する。例えば、コンベヤベルト上に垂直に配置された長円形(楕円形)の物体は、空間内で占有される空間に対して支持底部が比較的狭く、重心が底部に近接して位置しないため、不安定な状態にある。同じように、概ね凸状を有する物体は、コンベヤと接触する面が少なくなるため、あまり安定しない。
【0009】
不安定な物体の正しい管理は、第一に、不安定な物体の認識、すなわち、仕分された物体の一般的性質に関する不安定な物体の識別を必要とする。
【0010】
現在、不安定な物体の認識は、物体の形状を決定し、それぞれの重心の位置を決定しようとすることにより実行されている。この目的のために、仕分装置は、搬送される物体の形状をチェックするスキャナと、重量を決定するためのスケールとを備えている。
【0011】
従来技術の認識システムは有用であるが、それらの有効性は、部分的なものに過ぎず、仕分システムの管理者が、不安定な物体についての人間の非自動の認識に責任を負う人的な使用を著しく減らすことができないことが示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の基礎をなす技術的目的は、従来技術の上述の欠点を克服することができる不安定な物体を認識するためのシステムを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本技術的目的は、添付の特許請求の範囲に従って作られたシステムによって達成される。
【0014】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付図面に図示されるような、認識システムの好適であるが排他的ではない実施形態の非限定的な説明において、より明白である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明によるシステムが設置され得る仕分システムの不等角投影図である。
【
図2】
図2は、本発明によるシステムに含まれる、搬送される物体の底部の形状を検出するためのシステムに関連するコンベヤの概略側面図である。
【
図3】
図3は、検出される物体及びその底部の形状の処理の模式図である。
【
図4】
図4は、検出される物体及びその底部の形状の処理の模式図である。
【
図5】
図5は、検出される物体及びその底部の形状の処理の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
前記図面を参照すると、参照番号1は、本発明による、不安定な物体を認識するためのシステムを備える仕分システムを示す。
【0017】
提案したシステムは、一般的なコンベヤ10上に載置されて搬送される不安定な物体を、その物体が位置するシステムの種類にかかわらず、認識するように設計されていることに留意されたい。
【0018】
しかしながら、以下では、説明を簡単にするために、識別システムが仕分装置1に使用される特定の場合を参照することにするが、これもまた、従来技術に関する説明で記載されたものと同様としうる。
【0019】
前記コンベヤ10は、複数の搬送モジュール11を有することができ、この搬送モジュール11上に仕分されるべき物体2が移動し、これら搬送モジュール11が連続して配置されて経路を形成し、この経路は、例えば、ループ状であるか又は別の構成を有しうる。
【0020】
搬送モジュールは、各々、ループ状に閉じられかつ2つのリンク装置又は一連のモータ駆動ローラの間で摺動可能である、モータ駆動ベルト11を備えうる。
【0021】
以下に、各々のモジュール11がモータ駆動コンベヤによって規定される特定のケースについて言及する。
【0022】
搬送される物体2の各々は、ベルト11上に載置されて担持されており、したがって、ベルト110の上面と接触する面である支持面を底面において画定する支持底部20を有する。
【0023】
本発明の重要な一態様によれば、認識システムは、コンベヤ10上で搬送される物体2を支持するための底部20の、少なくとも1つの形状、特に少なくとも1つの輪郭を検出するように構成された、底部を認識するための手段3を備える。底部を認識するための手段3を
図2に概略的に示す。
図1の例において、底部を認識するための手段3はハウジングCに収容されている。
【0024】
実際には、上述の底部を認識するための手段3を用いることによって、本発明は、検出された各物体2の底部面の二次元形状、すなわち上述の底部20の二次元形状を取得することができる。
【0025】
この取得を処理することにより、提案されたシステムは、コンベヤ10上の搬送中に、検出された物体2が、充分な安定性を可能にするのに適した底部を有するか否かを確立することができる。
【0026】
また、底部を認識するための手段が、底部の三次元構成を決定するのに適していることも可能である。
【0027】
好ましくは、底部を認識する上述の手段は、レーザタイプ、例えば、Wenglor社の銘柄や他の類似製品などのレーザプロファイルセンサとしうる、1つ又は複数の走査装置3を備える。
【0028】
本発明の特定の実施形態によれば、コンベヤ10の一方のモジュール11と他方のモジュール11との間に、例えば2つのベルト11の間に、分離空間が形成される。このとき、底部を認識するための手段3は、1つのモジュール11から別のモジュール11へと通過する間に搬送される物体2の底部の形状を検出するように、コンベヤ10の下方にかつ2つのモジュール11の間の分離空間に向いて位置しうる(
図2参照)。
【0029】
より詳細には、
図2は、検出手段がプロファイルセンサ3を備え、レーザビーム31の方向とセンサ3の受光器の視角32の両方を示す場合の例を示す。
【0030】
底部を認識するための手段の可能な動作によれば、物体の底部の走査は、予め定めた高さの深さで実行され、その垂直範囲で検出されたものは、取得され、物体の底部とみなされるが、走査の深さ限界を超えるものは取得されず、したがって、物体の底面又は底部とはみなされない。
【0031】
本発明の好ましい実施形態によれば、システムは、また、搬送された物体の全体の形状に関するパラメータを検出するように設定された上側の取得手段5を備える。
【0032】
図1の例によれば、上側の取得手段5は、上述のハウジングCの下流に配置されている。
【0033】
より詳細には、上側の取得手段5は、少なくとも検出された物体の上方又は下方から見られる形状を取得するように設定される。
【0034】
より具体的には、上側の取得手段は、
図1に示されているもののようなフォトセルバリア5、又は、レーザシステム、又は、当該目的に適した他の装置を有しうる。
【0035】
さらに、上側の取得手段は、各物体2の高さ、厚さ及び長さを検出するように設計することもできる。
【0036】
好ましくは、本発明によるシステムは、底部を認識するための手段3及び上側の取得手段5に接続された、処理ユニット4であって、底部を認識するための手段3によって検出される底部を表わす少なくとも平坦底部面を画定するように構成された下側の形状モジュール41を有している、処理ユニット4を有している。より詳しくは、例えばベルト11のコンベヤ10の上面110と、底部を認識するための手段3との間の距離などの、仕分装置1の幾何学的パラメータを処理ユニット4に与えることによって、上記の処理を得ることができる。上記の情報は、例えば、処理ユニット4内に存在するメモリモジュール40に記録されうる。
【0037】
実際には、上述の平坦な底部面は、検出された物体の底部の三次元表現である。例えば、底部が中央に凹部を有する矩形の表面、すなわち、矩形の周囲を有する凹面上でベルトと接触する場合、平坦面は矩形のループとなる。
【0038】
一般的に言えば、本記載において、処理ユニット4は、その機能を明瞭かつ完全に記載するためにのみ別々の機能モジュールに細分されて提示されることに留意されたい。
【0039】
実際には、処理ユニット4は、記載された機能を実行するように適切にプログラムされた、同じくこのタイプのシステムに一般的に存在するタイプの、単一の電子装置によって構成され得、種々のモジュールは、プログラムされた装置の一部を形成するハードウエアユニット及び/又はソフトウエアルーチンに対応し得る。
【0040】
これに代えて又はこれに加えて、前記の機能モジュールが分散可能な複数の電子装置によって機能を実行することができる。
【0041】
一般的に言えば、処理ユニット4は、メモリモジュールに含まれる命令を実行するための1つ又は複数のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを有し得、前記の機能モジュールは、また、それらが存在するネットワークのアーキテクチャに基づいて、複数のローカル又はリモート計算機上に分散され得る。
【0042】
好ましくは、処理ユニット4は、上側の取得手段により検出された物体の全体の下方から又は上方から見た輪郭を表す平坦面全体を画定するように構成された上側の形状モジュール42を有している。
【0043】
実際には、平坦面全体は、下方又は上方から見た物体の輪郭の水平面上の表現を構成する三次元表面である。
【0044】
さらに、処理ユニット4は、平坦な底部及び平坦面全体から始まる形状パラメータを得るように構成することができ、それぞれの形状パラメータのうちの1つ又は複数が相対的な予め定めた識別閾値より大きいか又は小さいという事実に応じて、検出された物体が安定しているか不安定であるかを判定するように構成された分類モジュール400を備えうる。
【0045】
以下に、この記載及びこれを取得するために設計された処理ユニット4のモジュールに基づいて、形状パラメータの具体的な例を説明する。
【0046】
処理ユニット4は、平坦底部面の面積と平坦面全体の面積の比に関する第1の形状パラメータを計算するように構成された割合モジュール43を有しうる。より詳細には、割合モジュール43は、例えば、前記の2つの表面積の間の割合を算出することができる。さらに詳細には、第1の形状パラメータは、好ましくは、平坦面全体の面積に関する平坦底部面の面積のパーセント値である。
【0047】
さらに、好ましくは、処理ユニット4は、平坦底部面の最小外接矩形21及び平坦面全体の最小外接矩形22を画定するように構成された輪郭形成モジュール44を有している(
図3参照)。
【0048】
処理ユニット4は、平坦底部面の前記最小外接矩形21の幾何学的中心C1と、平坦面全体の前記最小外接矩形22の幾何学的中心C2とを決定するように構成された心合わせモジュール45をさらに備えうる。このとき、処理ユニット4は、また、前記の幾何学的中心C1と幾何学的中心C2の間の距離を計算するように構成された距離モジュール451を有しうる。
【0049】
さらに、処理ユニットは、平坦面全体の前記最小外接矩形22の最短辺23の長さを決定し、心合わせモジュールによって決定された2つの中心間の前記距離と前記最短辺23の長さとの間の比に関する第2の形状パラメータを計算するように構成された中心比モジュール46を備える。
【0050】
処理ユニットは、また、前記最小外接矩形のそれぞれにおいて、それぞれの中心C1、C2から延びてそれぞれの周囲で終端する、それぞれの長さ及び相対幅にそれぞれ平行な2つの軸線24、25、26、27を識別するための軸線識別モジュール47を備えうる。
【0051】
したがって、処理ユニットは、平坦面全体の最小外接矩形22に角度的に最も近い軸線の長さを有する、平坦底部面の最小外接矩形21の上述の軸線24、25、26、27のそれぞれの長さ間の比に関する、第3の形状パラメータ及び第4の形状パラメータを計算するように構成された軸線比モジュール48を有しうる。
【0052】
処理ユニットは、検出された物体の全体の高さHと、平坦底部面の最小外接矩形21の最短辺との間の比に関する第5の形状パラメータを計算するように構成された垂直性モジュール49をさらに有しうる。
【0053】
より具体的には、処理ユニットは、また、検出される物体の最小限の外接プリズム(prism)27を画定するための包装モジュール491を有しうる。このとき、垂直性モジュールで測定される物体の全体の高さは、前記最小外接プリズム27の高さHとしうる。
【0054】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記分類モジュールは、
平坦面全体の面積に対する平坦底部面の面積のパーセント値に対応する第1の形状パラメータが、第1の識別閾値以下であるという条件と、
心合わせモジュールによって決定される2つの中心間の距離と平坦面全体の最小外接矩形22の最短辺の長さとの間の比に対応する第2の形状パラメータが、第2の識別閾値以下であるという条件と、
平坦面全体の最小外接矩形に角度的に最も近い軸線の長さを有する、平坦底部面の最小外接矩形21の前記各軸線の長さ間の比に対応する、第3の軸線方向パラメータ及び第4の軸線方向パラメータは、それぞれ、第3の識別閾値及び第4の識別閾値以下であるという条件と、
検出された物体の全体の高さと平坦底部面の最小外接矩形21の最短辺との比に対応する第5の形状パラメータが第5の識別閾値以上であるという条件のうち少なくとも1つが検証された場合に、検出された物体を不安定として分類するように構成されている。
【0055】
例えば、第1の識別閾値が20%に等しく、第2の識別閾値が40%に等しく、第3の識別閾値及び第4の識別閾値が80%に等しく、第5の識別閾値が120%に等しくしうる。
【0056】
実際には、本発明による認識システムを備えた仕分装置内で移動する物体のそれぞれの形状は、検出手段によって取得され、それによって、処理ユニットは、それぞれの予め定めた閾値と比較される複数のパラメータを得て、「安定」及び「不安定」として物体の自動分類を得る。
【外国語明細書】