(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077011
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】システム、ユーザ端末、プログラム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240530BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06T1/00 510
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023199510
(22)【出願日】2023-11-25
(31)【優先権主張番号】P 2022188703
(32)【優先日】2022-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年1月12日に公開(https://apps.apple.com/us/app/color-select/id1663995983)。 令和5年5月16日にウェブサイトにて公開(https://colorbiz.co.jp/service_houjin.php)。
(71)【出願人】
【識別番号】522443707
【氏名又は名称】株式会社COLOR Biz
(71)【出願人】
【識別番号】521178482
【氏名又は名称】株式会社イーキンコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田代 裕也
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057AA20
5B057BA02
5B057CA01
5B057CA08
5B057CB01
5B057CB08
5B057CC01
5B057CE16
5B057DA16
5B057DB06
5B057DB09
5B057DC25
(57)【要約】
【課題】
本発明は、染髪前の毛髪の色味等を特定可能な情報に対応する、異なる色味等に染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味等を把握可能な画像情報を表示するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムである。システムは、第1ヘアカラーリング剤、並びに、染髪前の毛髪の色味等と関連付けて、該第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味等を把握可能な情報を記憶する記憶手段と、希望の染髪後の毛髪の色味等、並びに、染髪前の毛髪の色味等の入力を受け付ける入力受付手段と、記憶手段に記憶された前記情報を参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味等に染髪するための第1ヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味等に対応する、染髪後の毛髪の色味等を把握可能な情報を特定する特定手段を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶手段と、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示手段
を備える、システム。
【請求項2】
画像表示手段が、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
画像表示手段が、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応し、且つ、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の明るさを把握可能な画像情報を表示する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記所定の毛髪の色味が、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
画像表示手段が、さらに、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
画像表示手段により、複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が表示された状態で、第1ヘアカラーリング剤、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び/若しくは明るさ、又は、画像情報の選択を受け付ける選択受付手段と、
選択受付手段により選択を受け付けた第1ヘアカラーリング剤、選択受付手段により選択を受け付けた毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラーリング剤、又は、選択受付手段により選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラーリング剤を、使用する予定の第1ヘアカラーリング剤として特定するヘアカラーリング剤特定手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
ヘアカラーリング剤特定手段が、毛髪の異なる複数の部分のそれぞれに使用する予定の複数の第1ヘアカラーリング剤を特定することが可能である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
毛髪における黒髪又は白髪の割合の選択を受け付ける割合選択手段と、
画像表示手段が、選択を受け付けた毛髪における黒髪又は白髪の割合に応じて、異なる画像情報を表示する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
ヘアカラーリングの際に第1ヘアカラーリングと混合して使用する希釈剤の種類又は濃度の選択を受け付ける第2ヘアカラーリング剤選択手段と、
画像表示手段が、選択を受け付けた第2ヘアカラーリング剤の種類又は濃度に応じて、異なる画像情報を表示する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムにおいて実行される方法であって、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶ステップと、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付ステップと、
記憶ステップに記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示ステップ
を有する、方法。
【請求項11】
コンピュータ装置を、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶手段と、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示手段
として機能させる、プログラム。
【請求項12】
コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのプログラムであって、
コンピュータ装置を、
数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、
として機能させる、プログラム(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である)。
【請求項13】
算定ルールRαが、数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαの合計が合計値Tαとなるようにして、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定するものである、請求項12に記載のプログラム(αは2以上の整数であり、αはn以下である)。
【請求項14】
算定ルールRβが、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、数値O1、O2、・・・Oβ-1の(β-1)個の数値の合計値Tβ-1に対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、又は、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、合計値Tβに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、請求項12又は13に記載のプログラム(βは3以上の整数であり、βはn以下である)。
【請求項15】
算定ルールRγが、数値Iγを数値Oγであると算定する、請求項12又は13に記載のプログラム(γは3以上の整数であり、γはn以下である)。
【請求項16】
コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのプログラムであって、
コンピュータ装置を、
数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、
として機能させる、プログラム(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である)。
【請求項17】
算定ルールRαが、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定するものである、請求項16に記載のプログラム(αは2以上の整数であり、αはn以下である)。
【請求項18】
算定ルールRβが、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、又は、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδと数値Oβとの合計値に対する数値Iβの割合をもとに、数値Oβを算定するものである、請求項16又は17に記載のプログラム(βは3以上の整数であり、βはn以下であり、δは(β-1)以下である)。
【請求項19】
算定ルールRγが、数値Iγを数値Oγであると算定する、請求項16又は17に記載のプログラム(γは3以上の整数であり、γはn以下である)。
【請求項20】
コンピュータ装置を
数値I1、I2、・・・In-1、Inの入力を受け付ける数値入力手段、
として機能させ、
算定手段が、入力を受け付けた数値I1、I2、・・・In-1、Inをもとに、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する、
請求項12、13、16又は17に記載のプログラム。
【請求項21】
コンピュータ装置を
算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnの入力を受け付ける算定ルール入力手段、
として機能させ、
算定手段が、入力を受け付けた算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnをもとに、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する、
請求項12、13、16又は17記載のプログラム。
【請求項22】
算定ルール入力手段が、1の操作ボタンの選択により、算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnのいずれか1の算定ルールの入力を受け付ける、請求項21に記載のプログラム。
【請求項23】
コンピュータ装置を、
算定した数値O1、O2、・・・On-1、Onのそれぞれが、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応するものであること、及び/又は、数値I1、I2、・・・In-1、Inのそれぞれに対応するものであることが把握可能な態様で表示する、請求項12、13、16又は17に記載のプログラム。
【請求項24】
要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのコンピュータ装置あって、
数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、
を備える、コンピュータ装置(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である)。
【請求項25】
コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するための方法であって、
数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定ステップ、
を有する、方法(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である)。
【請求項26】
要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのコンピュータ装置であって、
数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、
を備える、コンピュータ装置(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である)。
【請求項27】
コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するための方法であって、
数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、
を有する、方法(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、ユーザ端末、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、毛髪を染髪するヘアカラーリングが広く行われている。美容院やヘアカラーリングの専門店などにおいては、ヘアカラーリングを行う際に、美容師が、顧客一人一人の毛髪の状態を確認したうえで、顧客の要望に応じて、ヘアカラーリング剤を調剤する方法等が採用されている。しかし、調剤したヘアカラーリング剤により、染髪後の毛髪の色がどうなるかを客観的に確かめる方法がなく、美容師の経験や勘で染髪後の毛髪の色を推測していた。
【0003】
このような中、希望色を実現するヘアカラーリング剤をユーザに迅速に提示する選定システムが開示されている(例えば、特許文献1)。選定システムにおいて、単一のヘアカラーリング剤である非混合材料、及び、複数のヘアカラーリング剤を、所定の混合割合で混合した混合材料により染色した場合の色空間の各座標データが、アンダーカラーの種別ごとに記録されている。よって、染色対象者のアンダーカラーの種別と希望色とを入力すると、入力されたアンダーカラーの種別に対応する座標データの中から、入力された希望色と座標値が一致又は近似する非混合材料又は混合材料を検索し、その検索結果を出力することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、例えば、以下のいずれかの課題を解決することができる。本発明の第1の目的は、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示するシステムを提供することである。また、本発明の第2の目的は、異なる物質を混合する際の物質のそれぞれの量の算定を容易にするシステムを提供することである。本発明の第3の目的は、所定のヘアカラーリング剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを通知するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題は、
[1]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶手段と、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付手段と、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示手段を備える、システム;
[2]画像表示手段が、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する、前記[1]に記載のシステム;
[3]画像表示手段が、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応し、且つ、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の明るさを把握可能な画像情報を表示する、前記[1]又は[2]に記載のシステム;
[4]前記所定の毛髪の色味が、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味である、前記[3]に記載のシステム;
[5]画像表示手段が、さらに、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する、前記[3]又は[4]に記載のシステム;
[6]画像表示手段により、複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が表示された状態で、第1ヘアカラーリング剤、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び/若しくは明るさ、又は、画像情報の選択を受け付ける選択受付手段と、選択受付手段により選択を受け付けた第1ヘアカラーリング剤、選択受付手段により選択を受け付けた毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラーリング剤、又は、選択受付手段により選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラーリング剤を、使用する予定の第1ヘアカラーリング剤として特定するヘアカラーリング剤特定手段とを備える、前記[1]~[5]のいずれかに記載のシステム;
[7]ヘアカラーリング剤特定手段が、毛髪の異なる複数の部分のそれぞれに使用する予定の複数の第1ヘアカラーリング剤を特定することが可能である、前記[6]に記載のシステム;
[8]毛髪における黒髪又は白髪の割合の選択を受け付ける割合選択手段と、画像表示手段が、選択を受け付けた毛髪における黒髪又は白髪の割合に応じて、異なる画像情報を表示する、前記[1]~[7]のいずれかに記載のシステム;
[9]ヘアカラーリングの際に第1ヘアカラーリングと混合して使用する希釈剤の種類又は濃度の選択を受け付ける第2ヘアカラーリング剤選択手段と、画像表示手段が、選択を受け付けた第2ヘアカラーリング剤の種類又は濃度に応じて、異なる画像情報を表示する、前記[1]~[8]のいずれかに記載のシステム;
[10]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムにおいて実行される方法であって、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶ステップと、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付ステップと、記憶ステップに記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示ステップを有する、方法;
[11]コンピュータ装置を、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶手段と、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付手段と、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示手段として機能させる、プログラム;
[12]コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのプログラムであって、コンピュータ装置を、数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、
として機能させる、プログラム(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である);
[13]算定ルールRαが、数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαの合計が合計値Tαとなるようにして、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定するものである、前記[12]に記載のプログラム(αは2以上の整数であり、αはn以下である);
[14]算定ルールRβが、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、数値O1、O2、・・・Oβ-1の(β-1)個の数値の合計値Tβ-1に対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、又は、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、合計値Tβに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、前記[12]又は[13]に記載のプログラム(βは3以上の整数であり、βはn以下である);
[15]算定ルールRγが、数値Iγを数値Oγであると算定する、前記[12]~[14]のいずれかに記載のプログラム(γは3以上の整数であり、γはn以下である);
[16]コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのプログラムであって、コンピュータ装置を、数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、として機能させる、プログラム(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である);
[17]算定ルールRαが、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定するものである、前記[16]に記載のプログラム(αは2以上の整数であり、αはn以下である);
[18]算定ルールRβが、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、又は、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδと数値Oβとの合計値に対する数値Iβの割合をもとに、数値Oβを算定するものである、前記[16]又は[17]に記載のプログラム(βは3以上の整数であり、βはn以下であり、δは(β-1)以下である);
[19]算定ルールRγが、数値Iγを数値Oγであると算定する、前記[16]~[18]のいずれかに記載のプログラム(γは3以上の整数であり、γはn以下である);
[20]コンピュータ装置を数値I1、I2、・・・In-1、Inの入力を受け付ける数値入力手段、として機能させ、算定手段が、入力を受け付けた数値I1、I2、・・・In-1、Inをもとに、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する、前記[12]~[19]のいずれかに記載のプログラム;
[21]コンピュータ装置を算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnの入力を受け付ける算定ルール入力手段、
として機能させ、算定手段が、入力を受け付けた算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnをもとに、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する、
前記[12]~[20]のいずれかに記載のプログラム;
[22]算定ルール入力手段が、1の操作ボタンの選択により、算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnのいずれか1の算定ルールの入力を受け付ける、前記[21]に記載のプログラム;
[23]コンピュータ装置を、算定した数値O1、O2、・・・On-1、Onのそれぞれが、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応するものであること、及び/又は、数値I1、I2、・・・In-1、Inのそれぞれに対応するものであることが把握可能な態様で表示する、前記[12]~22]のいずれかに記載のプログラム;
[24]要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのコンピュータ装置あって、数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、を備える、コンピュータ装置(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である);
[25]コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するための方法であって、数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定ステップ、を有する、方法(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である);
[26]要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのコンピュータ装置であって、数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、を備える、コンピュータ装置(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である);
[27]コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するための方法であって、数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する算定手段、を有する、方法(n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である);
により解決することができる。
【0007】
また、本発明の課題は、
[1]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、ヘアカラーリング剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶手段と、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさの入力を受け付ける入力受付手段と、記憶手段に記憶された前記情報を参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する特定手段を備える、システム;
[2]特定手段が、記憶手段に記憶された前記情報を参照して、さらに、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤と所定の関連性を有するヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する、前記[1]に記載のシステム;
[3]ヘアカラーリング剤が第1ヘアカラーリング剤と第2ヘアカラーリング剤を有するものであり、入力受付手段が、さらに、第1ヘアカラーリング剤と混合して使用する第2ヘアカラーリング剤の入力を受け付け、記憶手段が、第1ヘアカラーリング剤、第2ヘアカラーリング剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶するものであり、特定手段が、記憶手段に記憶された前記情報を参照して、入力された第2ヘアカラーリング剤、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する、前記[1]又は[2]に記載のシステム;
[4]入力した希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報、及び、特定した染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するように制御する第1表示制御手段と、を備える前記[1]~[4]のいずれかに記載のシステム;
[5]希望の染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報、並びに/又は、特定された染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報が、色画像又は毛束の画像である、前記[1]~[5]のいずれかに記載のシステム;
[6]希望の染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報、並びに/又は、特定された染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報として、複数の色温度ごとに、前記色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するように制御する第2表示制御手段を備える、前記[1]~[5]のいずれかに記載のシステム;
[7]希望の染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報、並びに/又は、特定された染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報として、複数の照度ごとに、前記照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するように制御する第3表示制御手段を備える、前記[1]~[6]のいずれかに記載のシステム;
[8]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムにおけるユーザ端末であって、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさの入力を受け付ける入力受付手段を備え、システムが、ヘアカラーリング剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された前記情報を参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する特定手段を備える、ユーザ端末;
[9]少なくとも1のコンピュータ装置において実行されるプログラムであって、コンピュータ装置を、ヘアカラーリング剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶手段と、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさの入力を受け付ける入力受付手段と、記憶手段に記憶された前記情報を参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する特定手段として機能させる、プログラム;
[10]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムにおいて実行される方法であって、ヘアカラーリング剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶ステップと、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさの入力を受け付ける入力受付ステップと、記憶ステップに記憶された前記情報を参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する特定ステップを有する、方法;
[11]少なくとも1のコンピュータ装置において実行されるシステムであって、ヘアカラーリング剤群が、少なくとも1のヘアカラーリング剤を含むヘアカラーリング剤(A)、及び、少なくとも2以上ヘアカラーリング剤を含むヘアカラーリング剤(B)から構成され、前記ヘアカラーリング剤群の全体量に対する、ヘアカラーリング剤(A)に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量の割合の入力を受け付ける割合入力手段と、ヘアカラーリング剤(B)に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量の比の入力を受け付ける比入力手段と、全体から入力された割合を差し引いた残りの割合が、前記ヘアカラーリング剤群の全体量に対するヘアカラーリング剤(B)の割合であることを前提として、入力を受け付けた割合及び比をもとに、ヘアカラーリング剤群に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量、全体量に対するヘアカラーリング剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラーリング剤の量の比を算定する量算定手段を備える、システム;
[12]ヘアカラーリング剤群が2以上存在する、前記[11]に記載のプログラム;
[13]少なくとも1のコンピュータ装置において実行されるプログラムであって、コンピュータ装置を、ヘアカラーリング剤群が、少なくとも1のヘアカラーリング剤を含むヘアカラーリング剤(A)、及び、少なくとも2以上ヘアカラーリング剤を含むヘアカラーリング剤(B)から構成され、前記ヘアカラーリング剤群の全体量に対する、ヘアカラーリング剤(A)に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量の割合の入力を受け付ける割合入力手段と、ヘアカラーリング剤(B)に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量の比の入力を受け付ける比入力手段と、全体から入力された割合を差し引いた残りの割合が、前記ヘアカラーリング剤群の全体量に対するヘアカラーリング剤(B)の割合であることを前提として、入力を受け付けた割合及び比をもとに、ヘアカラーリング剤群に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量、全体量に対するヘアカラーリング剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラーリング剤の量の比を算定する量算定手段として機能させる、プログラム;
[14]少なくとも1のコンピュータ装置において実行されるシステムにおいて実行される方法であって、ヘアカラーリング剤群が、少なくとも1のヘアカラーリング剤を含むヘアカラーリング剤(A)、及び、少なくとも2以上ヘアカラーリング剤を含むヘアカラーリング剤(B)から構成され、前記ヘアカラーリング剤群の全体量に対する、ヘアカラーリング剤(A)に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量の割合の入力を受け付ける割合入力ステップと、ヘアカラーリング剤(B)に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量の比の入力を受け付ける比入力ステップと、全体から入力された割合を差し引いた残りの割合が、前記ヘアカラーリング剤群の全体量に対するヘアカラーリング剤(B)の割合であることを前提として、入力を受け付けた割合及び比をもとに、ヘアカラーリング剤群に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量、全体量に対するヘアカラーリング剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラーリング剤の量の比を算定する量算定ステップを有する、方法;
[15]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、ヘアカラーリング剤と関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶手段と、第1のコンピュータ装置において入力されたヘアカラーリング剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていない場合に、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを示す不足情報を、第2のコンピュータ装置に送信する送信手段を備える、システム;
[16]記憶手段が、第2のコンピュータ装置において入力された、送信手段により送信された不足情報に対応する、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を、ヘアカラーリング剤と関連付けて記憶する、前記[15]に記載のシステム;
[17]記憶手段に記憶された前記情報を参照して、第2のコンピュータ装置又は第3のコンピュータ装置において入力された、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤に対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する特定手段を備える、前記[15]又は[16]に記載のシステム;
[18]特定手段が、さらに、第2のコンピュータ装置又は第3のコンピュータ装置において入力された、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラーリング剤と所定の関連性を有するヘアカラーリング剤に対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する、前記[17]に記載のシステム;
[19]少なくとも1のコンピュータ装置において実行されるプログラムであって、コンピュータ装置を、ヘアカラーリング剤と関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶手段と、第1のコンピュータ装置において入力されたヘアカラーリング剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていない場合に、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを示す不足情報を、第2のコンピュータ装置に送信する送信手段として機能させる、プログラム;
[20]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムにおいて実行される方法であって、ヘアカラーリング剤と関連付けて、該ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する記憶ステップと、第1のコンピュータ装置において入力されたヘアカラーリング剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていない場合に、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを示す不足情報を、第2のコンピュータ装置に送信する送信ステップを有する、方法;
により解決することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示するシステムを提供することができる。本発明によれば、異なる物質を混合する際の物質のそれぞれの量の算定を容易にするシステムを提供することができる。本発明によれば、所定のヘアカラーリング剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを通知するシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一の実施の形態に係る端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第一の実施の形態に係る量特定処理のフローチャートを示す図である。
【
図3】本発明の第一の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図4】本発明の第一の実施の形態に係る算定処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】本発明の第二の実施の形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の第二の実施の形態に係るサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の第二の実施の形態に係る登録処理のフローチャートを示す図である。
【
図8】本発明の第二の実施の形態に係る染髪情報管理テーブルを示す図である。
【
図9】本発明の第二の実施の形態に係る特定処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】本発明の第二の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図11】本発明の第二の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図12】本発明の第二の実施の形態に係る通知処理のフローチャートを示す図である。
【
図13】本発明の第三の実施の形態に係る特定処理のフローチャートを示す図である。
【
図14】本発明の第三の実施の形態に係る量特定処理のフローチャートを示す図である。
【
図15】本発明の第三の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は、以下の実施の形態に限定されない。以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同であり、また、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で、フローチャートを構成する各処理の一部を省略することや、フローチャートを構成する各処理に新たな処理を追加することも可能である。また、フローチャートを構成する各処理を実行する主体となる装置は、本発明の趣旨に反しない限り、他の装置へ変更することが可能である。その際、処理内容に矛盾や不整合が生じないように、処理内容を変更することが可能である。
【0011】
<第一の実施の形態>
本発明の第一の実施の形態の概要について説明をする。第一の実施の形態に係るプログラムは、コンピュータ装置において、要素E1、E2、・・・En-1、Enのn個の要素にそれぞれに対応する数値I1、I2、・・・In-1、Inのn個の数値をもとに、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・On-1、Onのn個の数値を算出するためのプログラムである。nは2以上の整数である。
【0012】
以下では、本発明の第一の実施の形態として、異なる物質を混合する際の物質のそれぞれの量を算定するためのプログラムを例示して説明をする。より具体的には、プログラムは、ヘアカラーリング剤の量を算定するためのプログラムである。ヘアカラーリング剤は、ヘアカラー剤ともいう。ヘアカラー剤は、1以上の第1ヘアカラーリング剤(第1ヘアカラー剤ともいう)と、1以上の第2ヘアカラーリング剤(第2ヘアカラー剤ともいう)を混合して利用される。第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤は物質の一例である。
【0013】
なお、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量とは、例えば、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の体積量であってもよく、重量であってもよい。また、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量は、該量を特定できる情報であってもよい。該情報は、例えば、ヘアカラー剤全体に対する割合又は比である。
【0014】
なお、以下の第二及び第三の実施の形態において、「ヘアカラーリング剤」、「第1ヘアカラーリング剤」、及び、「第2ヘアカラーリング剤」とは、上記において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
【0015】
第一の実施の形態では、ユーザにより操作される端末において実行されるプログラムを例示して説明する。端末は、コンピュータ装置の一例である。端末は、例えば、美容師やアシスタントといった店舗の店員や個人により操作される。端末は、美容院やヘアカラーリング専門店等の顧客のヘアカラーリングを行う店舗に設置されてもよく、店舗に設置されず個人に携帯されてもよい。端末は、1の店舗に1つ備えられてもよく、1の店舗に複数備えられてもよい。例えば、端末が1の店舗に複数備えられ、1の店舗に所属する複数の美容師が、それぞれ異なる端末を利用してもよい。
【0016】
[端末の構成]
端末は、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されない。端末は、据え置き型で店舗のオフィス等に設置されたものでもよく、携帯型でユーザが移動する際に携帯することができるものであってもよい。端末としては、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、モバイル端末、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが挙げられる。
【0017】
図1は、本発明の第一の実施の形態にかかる端末10のハードウェア構成を示すブロック図である。端末10は、制御部11、RAM12、ストレージ部13、入力部14、表示部15及び通信インタフェース16を備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0018】
制御部11は、CPUやROMから構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、端末10の制御を行う。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。つまり、ストレージ部13は、プログラムを記憶した記録媒体として機能する。制御部11は、RAM12から読み出したプログラム及びデータ、並びに、入力部14にて入力されたデータをもとに、演算処理を行う。
【0019】
表示部15は表示画面を有している。制御部11は、演算処理の結果に応じて、表示画面に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部15の表示画面はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。この場合、タッチパネルが入力部14として機能する。通信インタフェース16は無線又は有線により通信ネットワーク4に接続が可能であり、通信ネットワーク4を介して、他のコンピュータ装置とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース16を介して受信したデータは、RAM12にロードされ、制御部11により演算処理が行われる。
【0020】
[量特定処理]
第一の実施の形態に係る量特定処理について、説明する。量特定処理では、入力を受け付けた算定ルールR及び数値Iをもとに、ヘアカラー剤に含まれる第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素E)のそれぞれの量(数値O)を特定する。要素Eは、算定されるそれぞれの第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤に対応する。1の要素Eは、算定される複数の第1ヘアカラー剤又は複数の第2ヘアカラー剤に対応してもよい。数値Oは、算定される第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量に対応する。1の数値Oは、算定される複数の第1ヘアカラー剤又は複数の第2ヘアカラー剤の量に対応してもよい。
【0021】
量特定処理は、例えば、ユーザが、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量の計算をするために用いられる。具体的には、1の店舗店員が顧客のカウンセリングを行い、ヘアカラー剤の配合を記入した指示書を作成する。そして、1の店舗店員又は2の店舗店員が、指示書を基に第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を計算する場合に実行される。
【0022】
図2は、本発明の第一の実施の形態に係る量特定処理のフローチャートを示す図である。まず、ユーザは、端末10にダウンロードされたアプリケーションプログラムを起動する。ユーザは、端末10に表示された入力画面において算定に必要な情報を入力する。端末10は、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤について、算定ルールR
2、R
3、・・・R
n-1、R
nの入力と、数値I
1、I
2、・・・I
n-1、I
nの入力を受け付ける(ステップS1)。ステップS1において、端末10は、合計値T
n又はヘアカラー剤の合計量の入力を受け付けてもよい。合計値T
nは、数値O
1、O
2、・・・O
n-1、O
nのn個の数値の合計値を示す。合計値T
nは、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量である。ステップS1において、端末10は、計算に関するグループの情報の入力を受け付けてもよい。
【0023】
ステップS1では、端末10は、1の操作ボタンの選択により、算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnのいずれか1の算定ルールの入力を受け付ける。1の操作ボタンの選択は、タッチパネルのように端末10への操作による選択、及び、キーボードやコントローラのように外部装置の操作による選択のいずれも含む。端末10には、所定の記号と関連付けて、複数の算定ルールRの類型が記憶されている。ユーザは、1の操作ボタンとして所定の記号を選択することで、算定ルールRを端末10に入力できる。具体的な算定ルールRと、入力に関する表示画面とについては、後述する。
【0024】
算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnの入力と、数値I1、I2、・・・In-1、Inの入力が受け付けられると、端末10は、大グループの算定処理を実行する(ステップS2)。大グループの算定処理が実行されると、端末10は、ステップS1にて入力された算定ルールR及び数値Iに、小グループが存在するか否かを判定する(ステップS3)。小グループが存在する場合(ステップS3にてYES)、端末10は、該小グループの算定処理を実行する(ステップS4)。ステップS4が実行されると、端末10は、ステップS3の処理を再度実行する。
【0025】
小グループが存在しない場合(ステップS3にてNO)、ステップS2及びS4にて特定された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のそれぞれの量(数値O)が出力される(ステップS5)。ステップS5では、ヘアカラー剤の全体量に対する第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラー剤の全体量に対する第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量の比が出力されてもよい。ステップS5における出力とは、表示画面への表示、音声による音声出力等があげられる。以上のステップS1~S5の処理により、量特定処理が終了する。量特定処理は、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤とそれぞれで実行される。
【0026】
計算に関するグループ(大グループ及び小グループ)について説明する。グループは、1回の算定処理によって算定が実行される算定ルール群である。グループには、1以上の算定ルールが含まれる。大グループは、最も優先して算定処理が実行されるグループである。小グループは、大グループの次に算定処理が実行されるグループである。小グループは、複数存在していてもよい。小グループ間において、算定処理の実行順は特に限定されない。また、小グループの次に算定処理が実行されるグループがあってもよい。第一の実施の形態に係るプログラムは、複数の第1ヘアカラー剤又は複数の第2ヘアカラー剤をグループ化して、算定処理を実行することができる。
【0027】
第一の実施の形態において、合計値Tkは、数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値を示す。また、算定ルールR、数値I、及び、数値Oについて、下付き文字が同じ数字又は文字である算定ルールR、数値I、及び、数値Oは、対応関係にあることを示す。また、下付き文字の数字は、端末10の表示画面において入力される領域に応じて特定されてもよく、ステップS1において、ユーザが端末10に入力した順に特定されてもよい。
【0028】
端末10は、合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する。端末10は、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返す。これにより、端末10は、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する。n及びkは2以上の整数であり、kはn以下である。具体的には、端末10は、合計値T5を所定の量(例えば、100g)とした場合に、算定ルールR5から算定ルールR2の順に算定処理を実行する。端末10は、数値O5、O4、O3、O2、O1の順に数値Oを算定する。
【0029】
第一の実施の形態において、算定ルールRは、比率計算、割合計算、グラム計算、及び、倍率計算のいずれかである。算定ルールRαは、比率計算である。αは2以上の整数であり、αはn以下である。算定ルールRεは、割合計算、倍率計算、又は、グラム計算である。εはαより大きい整数であり、εはn以下である。1回の量特定処理において、複数の算定ルールRが利用されてもよく、異なる算定ルールRが組み合わせて利用されてもよい。具体的には、1回の量特定処理において、比率計算の算定ルールRと、割合計算、グラム計算、及び、倍率計算のいずれか1以上の算定ルールRとが利用されてもよい。
【0030】
図3は、第一の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図3に図示する表示画面100は、ステップS5にて出力される表示画面である。また、表示画面100は、ステップS1にて算定ルール及び数値を入力する表示画面である。表示画面100には、第1物質表示欄111と、入力欄112と、使用量表示欄113と、第2物質表示欄121と、入力欄122と、使用量表示欄123とが表示される。
【0031】
第1物質表示欄111及び第2物質表示欄121は、要素Eの表示領域である。第1物質表示欄111及び第2物質表示欄121は、物質名又は数字が表示される。第1物質表示欄111には、第1ヘアカラー剤の種類が入力されてもよいし、第1ヘアカラー剤の種類が入力されず、表示画面100の上部から順に数字が表示されてもよい。第2物質表示欄121には、第2ヘアカラー剤の種類が入力されてもよいし、第2ヘアカラー剤の種類が入力されず、表示画面100の上部から順に数字が表示されてもよい。
【0032】
図示するように、第1物質表示欄111及び第2物質表示欄121には、表示画面100の上部から、それぞれ順に数字が表示されている。表示画面100の上部から表示された数字は、要素E
1、E
2、・・・E
5、E
6に対応する。なお、小グループが存在する場合(ステップS3にてYES)、大グループの算定処理において、要素Eは複数の要素を含んでもよい。例えば、算定ルールRが入力される入力欄112の欄に対応して、大グループの要素E´と要素E´に対応する数値I´及び数値O´が設定される。
図3において、要素E´と要素Eの対応関係は、次のとおりである。要素E´
1は要素E
1、要素E´
2は要素E
2~E
3、要素E´
3は要素E
4~E
6、要素E´
4は要素E
7にそれぞれ対応する。
【0033】
入力欄112、122は、算定ルールRと数値Iを入力する領域である。入力欄112、122において、記号は算定ルールRを示し、数字は数値Iを示す。入力欄112aには、算定ルール112Xと数値112Yが入力されている。記号は、操作ボタンに表示される記号に対応する。いずれかの入力欄112、122を選択すると、端末10に複数の記号及び/又は複数の数字が一覧で表示される。ユーザは、所望の記号の選択、及び、所望の数値の入力により、入力欄112、122に算定ルール及び数値を入力できる。
【0034】
算定ルールRとして、例えば、比率計算を示す「:」、割合計算を示す「%」、倍率計算を示す「×」、グラム計算を示す「g」を入力することができ、その後に数値Iを入力することができる。算定ルールRの「:」、「×」、「g」、「%」などの記号の右横に、「1」、「3」、「5」といった数値が表示される。数値は、正の値であり、小数を含むものであってもよい。
【0035】
入力欄112aに入力された算定ルール112Xと数値112Y、使用量表示欄113aに表示された数値、及び、第1物質表示欄111aの物質は、同一の行に表示されている。入力欄112aに入力された算定ルール112Xと数値112Y、及び、使用量表示欄113aに表示された数値は、第1物質表示欄111aの物質(要素E)に対応する。第一の実施の形態において、端末10は、算定した数値O1、O2、・・・On-1、Onのそれぞれが、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応するものであること、及び/又は、数値I1、I2、・・・In-1、Inのそれぞれに対応するものであることが把握可能な態様で表示することができる。
【0036】
ユーザは、アイコン106aを選択することで、予め設定された算定ルールRを表示できる。例えば、端末10は、予めグループ化した入力欄112、122、又は、予め算定ルールRが入力された入力欄112、122を表示することができる。
【0037】
ユーザは、アイコン106bを選択することで、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のグループ化を行える。ユーザは、2以上の要素Eを選択することで、複数の要素Eを含む要素E´を設定できる。具体的には、ユーザは、アイコン106bを選択した後、入力欄112b、112cを選択する。これにより、第1物質表示欄111b、112cに対応する「2」「3」がグループ化され、入力欄112hが表示される。
図3の第1物質では、1の大グループ(入力欄112a、112h、112i、112g)と、2の小グループ(入力欄112b、112cと入力欄112d、112e、112f)が表示されている。
【0038】
以下では、比率計算、割合計算、グラム計算、及び、倍率計算について、それぞれの計算処理の内容を端末10の表示画面と共に説明する。
【0039】
〔比率計算〕
比率計算(算定ルールRα)は、比率が入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量を、入力された比率に応じて、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量(数値O)を分配する計算である。入力された比率は、数値Iに対応する。具体的には、算定ルールRαは、数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαの合計が合計値Tαとなるようにして、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定するものである。数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比とは、数値I1:I2:I3:・・・:Iα-1:Iαであることを意味する。比率計算では、1つの比率計算において、2以上の数値Iが入力され、入力された数値に対応する数値Oが算定される。
【0040】
例えば、入力欄112b、112cに入力された算定ルール「:」は、比率計算を示す。入力欄112bに入力された数値「3」及び入力欄112cに入力された数値「2」は、比率計算に対応する数値Iである。つまり、第1物質表示欄111b及び111cに対応する第1ヘアカラー剤「2」及び「3」が「3:2」の比率で計算されることが入力されている。比率計算の場合は、比率計算の対象となる入力欄のすべてにおいて算定ルール「:」を入力する必要がある。つまり、入力欄112b、112cには、「:3」、「:2」と入力をする必要がある。比率計算の対象となる要素は、2以上であれば特に限定されない。
【0041】
使用量表示欄113、123は、数値Oの表示領域である。図示するように、使用量表示欄113b、113cには、「4.3g」、「6.4g」が表示されている。使用量表示欄113b、113cに表示される数値Oは、入力欄112b、112cに入力された算定ルールRと数値Iに基づいて算定される。使用量表示欄113、123に表示される数値Oは、具体的には、後述の合計量表示欄101、第1物質合計量表示欄102、第2物質合計量表示欄103、及び、入力欄112、122に入力された情報をもとに、特定された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の使用量(数値O)が表示される。
【0042】
〔割合計算〕
割合計算(算定ルールRβ)は、入力された割合に応じて、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を特定する計算である。具体的には、算定ルールRβは、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、数値O1、O2、・・・Oβ-1の(β-1)個の数値の合計値Tβ-1に対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである。又は、割合計算は、合計値Tβに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである。βは3以上の整数であり、βはαより大きく、βはn以下である。
【0043】
例えば、割合計算は、割合を入力するまでに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ-1)に対する、入力された数値(数値Iβ)により特定される割合の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)として特定してもよい。或いは、割合計算は、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤までに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ)に対する、入力された数値(数値Iβ)により特定される割合の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)として特定してもよい。
【0044】
或いは、割合計算は、ユーザが選択した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量に対する、入力された数値(数値Iβ)により特定される割合の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)として特定してもよい。或いは、割合計算は、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤、及び、ユーザが選択した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量に対する、入力された数値(数値Iβ)により特定される割合の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)として特定してもよい。割合計算では、1つの割合計算において、1の数値Iが入力され、1の数値Oが算定される。
【0045】
例えば、入力欄112fに入力された算定ルール「%」は、割合計算を示す。入力欄112fに入力された数値「40」は、割合計算に対応する数値Iである。
図3では、第1物質表示欄111fに対応する第1ヘアカラー剤「6」が、使用量表示欄113d、113eに表示される数値の合計量に対して、「40%」の割合で計算されている。
【0046】
〔倍率計算〕
倍率計算(算定ルールRβ)は、入力された倍率に応じて、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を特定する計算である。具体的には、割合計算と同様の算定ルールRβを利用できる。例えば、倍率計算は、倍率を入力するまでに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ-1)に対して、入力された数値(数値Iβ)により特定される倍率を乗算した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)として特定してもよい。或いは、倍率計算は、倍率を入力するまでに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ-1)に対して、入力された数値(数値Iβ)により特定される倍率を乗算した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量が、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤までに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ)となるように、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)を特定してもよい。
【0047】
或いは、倍率計算は、ユーザが選択した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量に対して、入力された数値(数値Iβ)により特定される倍率を乗算した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)として特定してもよい。或いは、倍率計算は、ユーザが選択した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量に対して、入力された数値(数値Iβ)により特定される倍率を乗算した量が、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤及びユーザが選択した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量となるように、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤(要素Eβ)の量(数値Oβ)を特定してもよい。倍率計算では、1つの倍率計算において、1の数値Iが入力され、1の数値Oが算定される。
【0048】
例えば、入力欄112iに入力された算定ルール「×」は、倍率計算を示す。入力欄112iに入力された数値「2」は、倍率計算に対応する数値Iである。
図3では、第1物質表示欄111d~111fに対応する第1ヘアカラー剤「4」「5」「6」の合計量が、第1物質表示欄111a~111cに対応する第1ヘアカラー剤「1」「2」「3」の合計量の「2倍」となるように計算されている。
【0049】
〔グラム計算〕
グラム計算(算定ルールRγ)は、入力された数値I(グラム)の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を特定する計算である。具体的には、算定ルールRγは、数値Iγを数値Oγであると算定する。γは3以上の整数であり、γはαより大きい整数であり、γはn以下である。グラム計算では、1つのグラム計算において、1の数値Iが入力され、1の数値Oが算定される。
【0050】
例えば、入力欄112gに入力された算定ルール「g」は、グラム計算を示す。入力欄112fに入力された数値「5」は、グラム計算に対応する数値Iである。
図3では、第1物質表示欄111gに対応する第1物質「7」の使用量表示欄113gに表示される量が、「5g」となるように計算されている。
【0051】
図3の表示画面100の説明に戻る。表示画面100には、合計量表示欄101と、第1物質合計量表示欄102と、第2物質合計量表示欄103とが表示される。合計量表示欄101には、ヘアカラー剤の全体量が表示される。第1物質合計量表示欄102及び第2物質合計量表示欄103には、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤のそれぞれの合計量と、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の比とが表示される。
【0052】
ユーザは、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤の比を任意に変更できる。例えば、アイコン104aの選択により、第1ヘアカラー剤の第2ヘアカラー剤に対する比を増加させることができる。端末10への操作入力により、第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、又は、ヘアカラー剤の全体量の増減が可能としてもよい。第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤の比率、又は、第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、若しくは、ヘアカラー剤の全体量を増減した場合、入力欄112、122の算定ルールR及び数値Iを維持したまま、使用量表示欄113、123に表示される第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の量が変更される。つまり、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤のそれぞれの割合又は比を維持したまま、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の比又は全体量を変更し、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の量を算定できる。
【0053】
なお、ユーザは、例えば、入力欄112fで割合計算を選択すると、入力欄112a~112fの中から1以上を選択できてもよい。端末10は、選択された入力欄112に対応する使用量表示欄113の数値の合計量に対して、入力欄112fにて入力された数値により特定される割合を乗算して、使用量表示欄112fの数値を算定できる。ユーザは、入力欄112fで入力した割合を、どの第1物質の合計量に対して求めるかを選択できる。ユーザは、入力欄112で倍率計算を選択した場合も同様である。
【0054】
ユーザが割合計算又は倍率計算の対象とする要素を選択する場合、算定ルールRβは、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである。又は、ユーザが割合計算又は倍率計算の対象とする要素を選択する場合、算定ルールRβは、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδと数値Oβとの合計値に対する数値Iβの割合をもとに、数値Oβを算定するものである。βは3以上の整数であり、βはn以下であり、δは(β-1)以下である。この場合、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値は、連続した数値でなくてもよい。また、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値は、ユーザが選択した入力欄112に対応する数値Oである。
【0055】
なお、第1物質表示欄111及び第2物質表示欄121に表示及び入力された情報は、取消アイコン114の選択により、対応する第1物質又は第2物質の情報が消去できる。また、追加アイコン(不図示)の選択により、任意の第1物質又は第2物質の入力欄を追加できるとしてもよい。
【0056】
[算定処理]
次に、ステップS2及びS4にて実行される算定処理について説明する。算定処理では、合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する。算定ルールR及び数値Iは、ステップS1及びS2にて入力を受け付けたものである。以下では、算定処理をk=nから順にk=2になるまで繰り返す場合について、説明する。
【0057】
算定ルールRについて、それぞれをどのような計算とするかは、ユーザによって任意に設定可能である。以下では、割合計算(算定ルールRβ)は、割合を入力するまでに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ―1)に対する、入力された数値(数値Iβ)により特定される割合の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、割合を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量(数値Oβ)として特定する。倍率計算(算定ルールRβ)は、倍率を入力するまでに入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の合計量(合計値Tβ―1)に対して、入力された数値(数値Iβ)により特定される倍率を乗算した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を、倍率を入力された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量(数値Oβ)として特定する。なお、入力された数値Iβが、割合であるか倍率であるかは、ユーザの選択する算定ルールRにより決定される。
【0058】
図4は、第一の実施の形態に係る算定処理のフローチャートを示す図である。
図4に示すフローチャートは、要素E
1~E
nのそれぞれに対応する数値O
1~O
nについて、算定ルールR
1~R
n及び数値I
1~I
nをもとに算出するものである。
図4に示すフローチャートでは、まず、算定ルールR
n、数値O
n、合計値T
nをもとに数値I
nを算出することにより、合計値T
nと数値I
nから合計値T
nー1を算出することが可能となる。この合計値T
nー1と、算定ルールR
nー1、数値O
nー1をもとに数値I
nー1を算定する。このようにして、要素E
nから要素E
1まで順に、対応する数値O
nから数値O
1を算定する。
【0059】
以下では、例えば、ステップS12~S14のそれぞれにおいて、割合計算「%」、倍率計算「×」、及び、グラム計算「g」のいずれかの算定ルールが算定され、ステップS15において、比率計算「:」の算定ルールにより数値O2と数値O1が算定される場合について説明をする。
【0060】
まず、端末10は、算定ルールRnが算定処理の対象のグループに存在するか否かを判定する(ステップS11)。算定ルールRnが存在する場合(ステップS11にてYES)、端末10は、合計値Tn及び数値Inから数値Onを特定する(ステップS12)。合計値Tnは、予め定められた値を用いてもよく、合計値Tnは端末10により入力された値を用いてもよい。端末10にて合計値Tnが入力される場合、ステップS1にて数値が入力される。
【0061】
ステップS12が実行されると、端末10は、算定ルールRn-1を利用して、合計値Tn-1及び数値In-1から数値On-1を特定する。端末10は、同様に、算定ルールRn-2、Rn-3、・・・R6、R5を利用して、数値On-2、On-3、・・O6、O5を特定する。そして、端末10は、算定ルールR4を利用して、合計値T4及び数値I4から数値O4を特定する(ステップS13)。次に、端末10は、合計値T3及び数値I3から数値O3を特定する(ステップS14)。ステップS13とS14の処理は、ステップS12の処理と同様に実行される。
【0062】
次に、端末10は、ステップS12~S14にて特定された情報、並びに、ステップS1にて入力された算定ルールR及び数値Iを用いて、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のそれぞれの量(数値O)を特定する(ステップS15)。ステップS15では、端末10は、合計値T2並びに数値I2及び数値I1から数値O2と数値O1を特定する。ステップS15では、端末10は、ヘアカラー剤の全体量に対する第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラー剤の全体量に対する第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量の比を特定してもよい。
【0063】
算定ルールRnが存在しない場合(ステップS11にてNO)、端末10は、算定ルールRn-1が算定処理の対象のグループに存在するか否かを判定する(ステップS16)。算定ルールRn-1が存在する場合(ステップS16にてYES)、端末10は、合計値Tn-1及び数値In-1から数値On-1を特定する。端末10は、同様に、算定ルールRn-2、Rn-3、・・・R6、R5を利用して、数値On-2、On-3、・・O6、O5を特定する。そして、ステップS13以降の処理が実行される。
【0064】
一方、算定ルールRn-1が存在しない場合(ステップS16にてNO)、端末10は、算定ルールRn-2が算定処理の対象のグループに存在するか否かを判定する。端末10は、判定対象の算定ルールが存在しない場合、同様に、算定処理の対象のグループに、算定ルールRn-2、Rn-3、・・・R5、R4が含まれるか否かを判定する。そして、端末10は、算定ルールR3が算定処理の対象のグループに存在するか否かを判定する(ステップS17)。端末10は、判定対象の算定ルールRxが存在する場合、算定ルールRx-1、Rx-2、・・・R6、R5を利用して、数値Ox-1、Ox-2、・・O6、O5を特定する。xは5以上、n-2以下の整数である。
【0065】
算定ルールR3が存在する場合(ステップS17にてYES)、ステップS14以降の処理が実行される。一方、算定ルールR3が存在しない場合(ステップS17にてNO)、端末10は、算定ルールR2が算定処理の対象のグループに存在するか否かを判定する(ステップS18)。算定ルールR2が存在する場合(ステップS18にてYES)、ステップS15の処理が実行される。一方、算定ルールR2が存在しない場合(ステップS18にてNO)、端末10は、エラーを出力する(ステップS19)。或いは、算定ルールR2が存在しない場合(ステップS18にてNO)、算定処理が実行されないこととしてもよい。以上のステップS11~S19の処理により、算定処理が終了する。
【0066】
ステップS12の処理について、説明する。第一の実施の形態において、ヘアカラー剤の全体量は固定されている。また、上述のとおり、算定ルールRnは、比率計算、割合計算、グラム計算、又は、倍率計算である。
【0067】
割合計算の場合、合計値Tn-1に対して数値In(数値Inが百分率で入力された場合は、100で除した数値)を乗じた数値と、合計値Tn-1とを加算した数値が、合計値Tnとなる。この関係から、割合計算の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量(数値On)と合計値Tn-1が特定される。倍率計算の場合、合計値Tn-1に対して数値Inを乗じた数値と、合計値Tn-1とを加算した数値が、合計値Tnとなる。この関係から、倍率計算の第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量(数値On)と合計値Tn-1が特定される。グラム計算の場合、数値Inと数値Onが一致する。また、合計値Tnから数値Inを減算することで、合計値Tn-1が特定される。
【0068】
具体的な算定処理について、
図3にて図示される第1物質の大グループの算定処理を例示して説明する。合計量表示欄101より第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の合計量が100gであり、第1物質合計量表示欄102及び第2物質合計量表示欄103より第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の比が1:1となるように計算される。よって、
図3の大グループに対応する第1ヘアカラー剤の合計量(合計値T
4)は「50g」である。
【0069】
図3の表示画面100における大グループの算定処理では、算定ルールR
2~R
4が存在する。第1物質表示欄111aに対応する「1」と、第1物質表示欄111b、111cに対応する「2」及び「3」との比率計算が算定ルールR
2であり、第1物質表示欄111d~111fに対応する「4」~「6」の倍率計算が算定ルールR
3であり、第1物質表示欄111gに対応する「7」のグラム計算が算定ルールR
4である。
【0070】
端末10は、まず、算定ルールR4「g(グラム計算)」と、合計値T4「50g」と、数値I4「5」とに基づいて、数値O4を算定する。数値O4は、「5.0g」である。数値O4は、第1物質表示欄111gに対応する使用量表示欄113gの数値である。数値O4を算定すると、数値O1~O3までの合計値T3「45g」が求められる。
【0071】
次に、端末10は、算定ルールR3「×(倍率計算)」と、合計値T3「45g」と、数値I3「2」とに基づいて、数値O3を算定する。数値O3は合計値T2に対して数値I3「2」を乗算した数値であるため、数値O3は「30g」である。数値O3は、第1物質表示欄111d~111fに対応する使用量表示欄113d~113fの数値の合計値である。数値O3を算定すると、数値O1~O2までの合計値T2「15g」が求められる。
【0072】
次に、端末10は、算定ルールR2「:(比率計算)」と、合計値T2「15g」と、数値I2「5」と、数値I1「2」とに基づいて、数値O1、O2を算定する。数値O1、O2が数値I1「2」と数値I2「5」の比になるように算定した数値であるため、数値O1、O2は、それぞれ「4.3g」と「10.7g」である。数値O2は、第1物質表示欄111b、111cに対応する使用量表示欄113b、113cの数値の合計値である。数値O1は、第1物質表示欄111aに対応する使用量表示欄113aの数値である。このように、端末10は、数値O1~O5を算定できる。
【0073】
端末10は、小グループの計算も同様に実行する。例えば、
図3にて図示される第1物質の小グループは2つ存在する。小グループとして、第1物質表示欄111b、112cに対応する「2」及び「3」が、比率計算で「3:2」の比率で計算される。また、該小グループとは異なる小グループとして、第1物質表示欄111d、111eに対応する「4」及び「5」が、比率計算で「1:2」の比率で計算され、第1物質表示欄111fに対応する「6」が、割合計算で「40%」となるように計算される。
【0074】
第1物質表示欄111d~111fに対応する小グループの算定処理では、端末10は、大グループの算定で求められた数値O3「30g」を第1物質表示欄111d~111fの合計値として利用する。第1物質表示欄111b、111cに対応する小グループの算定処理では、端末10は、大グループの算定で求められた数値O2「10.7g」を第1物質表示欄111b、111cの合計値として利用する。
【0075】
なお、表示画面100において、大グループと小グループは以下のように表示される。入力欄112において、入力欄の右辺が同一直線状に位置するものは、同じグループであることを示す。また、入力欄の右辺が最も右に位置するものが、大グループの算定ルールR及び数値Iである。
【0076】
なお、算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnの順は、入力欄112及び122に上から表示された順に対応する。算定ルールRnのnの最小値は、比率計算の算定ルールが入力欄112、122に入力された数に応じて、決定する。例えば、要素E1~E5に対応する物質について、比率計算の算定ルールが入力された場合、nの最小値は5である。
【0077】
なお、ステップS5にて表示された算定結果に関する算定情報は、端末10又はサーバ装置2において、履歴として記憶されてもよい。このとき、算定情報は、算定情報を記憶した時刻情報、染髪対象者の情報、及び/又は、入力したユーザ情報と関連付けて記憶されてもよい。記憶された算定情報は、表示画面において、一覧で表示されてもよい。
【0078】
なお、上述の実施の形態では、ヘアカラー剤に含まれる第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の算定ルールR及び数値Iを入力することで、それぞれの第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量である数値Oを算定したが、さらに、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量の入力を受け付け、該入力をもとに、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の算定ルールRの数値Iを算定する構成としてもよい。
【0079】
なお、ステップS1における入力の受付、及びステップS5における情報の出力において、表示画面の明るさが所定の明るさとなるような処理が実行されてもよい。所定の明るさは、例えば、端末10における最大の明るさや予め設定された明るさ等である。
【0080】
なお、量特定処理及び算定処理は、端末10にて入力された情報をもとに、サーバ装置にて、実行されてもよい。なお、算定処理の実行方法は、上記の態様に限られない。例えば、算定処理の比率計算について、いずれかの第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を変数とおくことで、ヘアカラー剤の全体量から、それぞれの第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量、比率、又は、割合を特定できる。
【0081】
なお、算定ルールRについて、算定ルールR1でグラム計算、算定ルールRkで比率計算、算定ルールRk+1、Rk+2、・・・Rn-1、Rnで割合計算、グラム計算、又は、倍率計算を入力できることとしてもよい。なお、この場合、kは3以上の整数であり、kはn以下である。
【0082】
なお、上記では、合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定する態様について説明したが、算定処理の実行方法はこれに限られない。算定処理は、数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理をk=2から順にk=nになるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定することとしてもよい。
【0083】
算定ルールとして、比率計算(算定ルールRα)、割合計算(算定ルールRβ)、倍率計算(算定ルールRβ)又はグラム計算(算定ルールRγ)を適用することができる。算定ルールRαは、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定する。αは2以上の整数であり、αはn以下である。また、算定ルールRβは、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定する、又は、数値O1、O2、・・・Oδのδ個の数値の合計値Tδと数値Oβとの合計値に対する数値Iβの割合をもとに、数値Oβを算定する。βは3以上の整数であり、βはn以下であり、δは(β-1)以下である。算定ルールRγは、数値Iγを数値Oγであると算定する。γは3以上の整数であり、γはn以下である。
【0084】
この場合、まず、比率計算により数値O1が算定される。比率計算は、数値O1と数値O2を算定するものであってもよく、数値O1から数値O3までを算定するものであってもよい。つまり、比率計算により、数値O1から任意の数の数値Oを算定することができる。例えば、数値O1と数値O2をもとに比率計算をした場合、合計値T2を算定することができる。算定ルールR3が、割合計算又は倍率計算である場合、数値O1、O2の合計値T2に対する数値O3の割合が、数値I3により特定される割合となるように、数値O3を算定することができる。あるいは、算定ルールR3が、割合計算又は倍率計算である場合、数値O1、O2の合計値T2と数値O3との合計値(つまり合計値T3)に対する数値O3の割合が、数値I3により特定される割合となるように、数値O3を算定することができる。
【0085】
なお、量特定処理及び算定処理は、毛髪の部位ごとに実行されてもよい。毛髪の部位については、後述する。
【0086】
<第二の実施の形態>
本発明の第二の実施の形態の概要について説明をする。以下では、本発明の第二の実施の形態として、店舗端末3において顧客の毛髪を染髪するための第1ヘアカラーリング剤(第1ヘアカラー剤ともいう)及び/又は第2ヘアカラーリング剤(第2ヘアカラー剤ともいう)の種類及び量を特定するためのシステムを例示して説明をする。
【0087】
[システムの構成]
図5は、第二の実施の形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、システムは、少なくとも1のコンピュータ装置から構成されている。具体的には、システムは、管理者端末1と、サーバ装置2と、1以上の店舗端末3(3a~3z)と、通信ネットワーク4とから構成されている。管理者端末1と、サーバ装置2と、店舗端末3は、通信ネットワーク4を介して互いに通信接続されている。また、システムは、管理者により操作される管理者端末1として、複数の管理者端末1を備えていてもよい。
【0088】
システムでは、管理者端末1、サーバ装置2、及び、店舗端末3のいずれかが情報処理装置として機能し得る。管理者端末1、サーバ装置2、及び、店舗端末3のいずれかが情報処理装置として機能する際に、必要に応じて、管理者端末1と、サーバ装置2と、店舗端末3との間で、情報の送受信を実行する。第二の実施の形態に係るシステムは、1のコンピュータ装置(例えば、店舗端末3のみ)から構成されてもよく、複数のコンピュータ装置から構成されてもよい。店舗端末3は、第1のコンピュータ装置の一例である。管理者端末1は、第2のコンピュータ装置の一例である。サーバ装置2は、複数のコンピュータ装置に分散して機能するものであってもよい。例えば、サーバ装置2に代えて、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術を利用してもよい。
【0089】
[店舗端末の構成]
店舗端末3は、美容師やアシスタントといった店舗の店員や個人により操作される。店舗端末3は、美容院やヘアカラーリング専門店等の顧客のヘアカラーリングを行う店舗に設置されてもよく、店舗に設置されず個人に携帯されてもよい。店舗端末3は、1の店舗に1つ備えられてもよく、1の店舗に複数備えられてもよい。例えば、端末が1の店舗に複数備えられ、1の店舗に所属する複数の美容師が、それぞれ異なる端末を利用してもよい。
【0090】
管理者端末1及び店舗端末3は、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されない。管理者端末1及び店舗端末3は、据え置き型で会社のオフィス等に設置されたものでもよく、携帯型で使用者が移動する際に携帯することができるものであってもよい。管理者端末1及び店舗端末3としては、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、モバイル端末、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが挙げられる。なお、管理者端末1及び店舗端末3のハードウェア構成は、
図1にて説明した端末10のハードウェア構成を適用できる。
【0091】
[サーバ装置の構成]
図6は、第二の実施の形態にかかるサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、制御部21、RAM22、ストレージ部23及び通信インタフェース24を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0092】
制御部21は、CPUやROMから構成され、ストレージ部23に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置3の制御を行う。また、制御部21は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM22は、制御部21のワークエリアである。ストレージ部23は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。つまり、ストレージ部23は、プログラムを記憶した記録媒体として機能する。制御部21は、プログラム及びデータをRAM22から読み出し、管理者端末1又は店舗端末3のそれぞれから受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0093】
また、プログラムは、CD-ROMなどの記録媒体に記憶されていてもよい。この場合、記録媒体に記憶されたプログラムが、管理者端末1、サーバ装置2、又は店舗端末3にインストールされて、所定の機能を実行することとしてもよい。或いは、プログラムは、システム外部のコンピュータ装置から配信されてもよい。この場合、システム外部のコンピュータ装置から配信されたプログラムが、管理者端末1、サーバ装置2、又は店舗端末3にインストールされて、所定の機能を実行することとしてもよい。
【0094】
[登録処理]
まず、第二の実施の形態に係る登録処理について説明する。第二の実施の形態における登録処理において、サーバ装置2は、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する。第二の実施の形態における登録処理において、サーバ装置2は、第1ヘアカラー剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶してもよい。また、第二の実施の形態における登録処理において、サーバ装置2は、第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶してもよい。
【0095】
ここで、ヘアカラーリング剤(ヘアカラー剤ともいう)とは、染髪対象者の毛髪を異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な薬剤のことを指す。ヘアカラー剤は、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤を含んでもよい。酸化染料が発色することで髪を任意の色に染髪するヘアカラーリング方法の場合、ヘアカラー剤には、酸化染料とアルカリ剤を含む第1ヘアカラー剤と、酸化剤を含む第2ヘアカラー剤が含まれる。第2ヘアカラー剤は、ヘアカラーリングの際に第1ヘアカラーと混合して使用する希釈剤である。なお、第二の実施の形態では、酸化染料が発色することで髪を任意の色に染髪するヘアカラーリング方法について説明するが、第二の実施の形態に係るシステムは、既知のヘアカラーリング方法であれば適宜適用できる。
【0096】
第1ヘアカラー剤には、色味及び/又は明るさが関連付けられている。より具体的には、第1ヘアカラー剤には、該第1ヘアカラー剤によって染髪された後に予想される毛髪の色味及び/又は明るさが関連付けられている。第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさは、染髪後に予想される毛髪の色味及び/又は明るさであり、実際に第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさは、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさによって、異なる結果となる。そのため、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさと、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさとは、必ずしも一致しない。
【0097】
第1ヘアカラー剤の名称又は種類は、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさを示す。第1ヘアカラー剤の名称又は種類は、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさを表す文字、数字、又は記号であってもよい。第1ヘアカラー剤の名称又は種類は、例えば、「A」や「B」などのアルファベットと、「1」や「2」などの正の整数とによって、表される。アルファベットは色味を特定するものであり、正の整数は明るさを特定するものである。数字が大きくなるにつれて、第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさが明るくなること又は暗くなることを示している。第1ヘアカラー剤「A1」と第1ヘアカラー剤「A2」は、色味が同じではあるが、明るさが異なるものであることがわかる。第1ヘアカラー剤に関する情報は、管理者端末1、サーバ装置2、又は、店舗端末3に記憶される。
【0098】
毛髪の色味は、特に限定されないが、例えば、ナチュラル、アッシュ、ワイン、レッド、オレンジ等があげられる。毛髪の明るさは、明るさに応じて複数のレベルを設けてもよい。例えば、一般的な黒髪の明るさを4レベル、明るい金髪の明るさを18レベルとして、段階的に毛髪の明るさのレベルを定めることができる。この場合、毛髪の明るさは、15のレベルに分類されることとなる。
【0099】
明るさを上記のように15のレベルに分類し、色味がレッドである場合を「R」と表す場合には、毛髪の色味及び明るさについて、色味がレッドで明るさが最も明るいものを「R18」、色味がレッドで明るさが最も暗いものを「R4」と表すことができる。「R4」、「R5」、「R6」といったように、数字が大きくなるにつれて、毛髪の色味がレッドのものの中で、明るい色となる。また、第1ヘアカラー剤の色味及び明るさについて、染髪後に予想される毛髪の色味がレッドで明るさが最も明るいものを「R18」、染髪後に予想される毛髪の色味がレッドで明るさが最も暗いものを「R4」と表すことができる。
【0100】
毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報は、色画像であっても、毛束の画像であってもよい。毛束は、人や馬の毛髪の束である。毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示することにより、ユーザは視覚的に内容を把握することが容易となる。なお、以下では、毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報のことを、毛髪情報と表す場合がある。
【0101】
以下、ヘアカラー剤、第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、毛髪の色味、毛髪の明るさ、及び、毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報は、第二の実施の形態だけでなく、第三の実施の形態も同様の意味を有する。
【0102】
図7は、第二の実施の形態に係る登録処理のフローチャートを示す図である。まず、管理者は、管理者端末1にダウンロードされたアプリケーションプログラムを起動し、サーバ装置2へアクセスすることで、システムにログインをする。或いは、管理者は、管理者端末1からWebブラウザを経由してサーバ装置2にアクセスすることで、システムにログインをしてもよい。
【0103】
次に、管理者は、管理者端末1を操作して、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを入力する(ステップS21)。なお、入力される情報の形式は、特に限定されない。入力される情報は、数字でもよく、文字でもよく、記号でもよく、画像でもよい。また、入力される情報は、数字、文字、記号、画像のうち、いずれか1以上を組み合わせたものでもよい。画像が入力される場合、管理者が管理者端末1に表示された画像を選択することで、該画像に関連付けられた毛髪の色味及び/又は明るさが入力される。また、ステップS21において、染髪前の毛髪が白髪であるか有色毛であるかを入力してもよい。さらに、毛髪が白髪である場合、店舗店員は毛髪全体中における黒髪又は白髪の占める割合を入力してもよい。なお、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを、アンダーカラーやアンダートーンともいう。
【0104】
次に、管理者は、管理者端末1を操作して、染髪に用いる第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類を入力する(ステップS22)。第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類は、例えば、該第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさ、該第1ヘアカラー剤又は該第2ヘアカラー剤の名称、濃度、メーカ等の情報等である。ステップS22にて入力される第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類の数は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。なお、一般的な施術において、混合される第1ヘアカラー剤は1~3種類程度であることから、ステップS22において入力される第1ヘアカラー剤の種類の数は、5つ以下が好ましい。これにより、使用頻度の高い染髪情報を登録することができる。
【0105】
次に、管理者は、管理者端末1を操作して、染髪に用いる第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合を入力する(ステップS23)。第1ヘアカラー剤の割合は、ステップS22で入力した第1ヘアカラー剤のそれぞれについて、第1ヘアカラー剤全体で100%になるように割合表示にて入力されてもよいし、第1ヘアカラー剤全体の全体量における比が入力されてもよい。第2ヘアカラー剤も同様に割合が入力される。また、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤を合わせたヘアカラー剤全体における、第1ヘアカラー剤全体と第2ヘアカラー剤全体の、それぞれの比又は割合が入力されてもよい。
【0106】
次に、管理者は、管理者端末1を操作して、染髪後の毛髪の毛髪情報を入力する(ステップS24)。次に、ステップS21~S24にて入力された情報が、染髪情報として、管理者端末1からサーバ装置2に送信される(ステップS25)。サーバ装置2にて、染髪情報が受信されると(ステップS26)、染髪情報が染髪情報管理テーブルに記憶され、登録される(ステップS27)。
【0107】
染髪情報は、ステップS21~S24で入力された、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、ヘアカラー剤の種類及び割合、並びに、洗髪後の毛髪の色味及び/明るさを把握可能な画像情報を含む。ステップS27において、ステップS21~S24で入力された、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、ヘアカラー剤の種類及び割合、洗髪後の毛髪の色味及び/明るさを把握可能な画像情報(毛髪情報)が関連付けられて、1つのデータセットとなって登録される。毛髪情報は、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、並びに、ヘアカラー剤の種類及び割合と関連付けて記憶される。
【0108】
ステップS21~S27を実行することにより、登録処理は終了する。なお、ステップS21~S24の処理は、順番を入れ替えて実行されてもよい。また、登録処理は、1のコンピュータ装置(例えば、管理者端末1)のみで実行されてもよい。
【0109】
ここで、ステップS24で入力される毛髪情報とは、例えば、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報である。該毛髪は、ステップS21で入力された色味及び/又は明るさの毛髪(毛束)に、ステップS22で入力された種類の第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤を、ステップS23で入力された割合で調製したヘアカラー剤を塗布し、所定の時間を経過した後にカラー剤を洗い流し、乾燥させた毛髪である。
【0110】
ステップS24において、管理者は、管理者端末1のストレージ部13に記憶されている画像、又は、染髪後の毛髪をその場で撮影して得られた画像を選択により入力してもよい。ステップS24において、管理者は、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、並びに、ヘアカラー剤の種類及び割合と関連付ける1の毛髪情報として、複数の画像を選択により入力してもよい。1の毛髪情報は、複数の画像を含んでいてもよい。
【0111】
第二の実施の形態に係るシステムでは、染髪後の1の毛髪に対して、複数の異なる画像情報が関連付けて記憶されてもよい。具体的には、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪を、異なる条件下で撮影した画像情報が複数記憶される。
【0112】
例えば、1の毛髪情報として、2以上の異なる色温度、及び/又は、2以上の異なる照度ごとに、異なる画像が入力され、サーバ装置2に記憶されてもよい。つまり、複数の色温度ごとに、該色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が、毛髪情報としてサーバ装置2に記憶されてもよい。また、複数の照度ごとに、該照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が、毛髪情報としてサーバ装置2に記憶されてもよい。画像情報は、色温度及び/又は照度と関連付けてサーバ装置2に記憶される。
【0113】
具体的には、染髪後の1の毛髪に対して、4種類の色温度と3種類の照度との、合計12種類の異なる条件下で撮影された画像がサーバ装置2に記憶される。なお、毛髪を撮影する条件の数は、適宜設計可能である。なお、複数の色温度ごとに、該色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを、数字、文字、及び/又は、記号で表してもよいし、複数の照度ごとに、該照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを、数字、文字、及び/又は、記号で表してもよい。
【0114】
色温度とは、ある光源が発している光の色を定量的な数値で表すものである。単位はケルビン(K)が用いられ、色温度が高いほど青に近い色となり、色温度が低いほど赤に近い色となる。また、照度とは、物体の表面を照らす光の明るさの度合いを示すものである。単位にはルクス(lx)が用いられる。以下、色温度、及び、照度は、第二の実施の形態だけでなく、第三の実施の形態も同様の意味を有する。
【0115】
第二の実施の形態に係るシステムでは、例えば、同一の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報として、朝日や夕日と同程度の色温度である2000Kの光源のもとで撮影された毛髪の画像、及び、蛍光灯の昼光色と同程度の色温度である6500Kの光源のもとで撮影された毛髪の画像をサーバ装置2に記憶してもよい。異なる色温度ごとに、複数の画像が毛髪情報として記憶される。記憶された色温度に応じた画像が表示されることにより、染髪対象者が存在する空間の色温度に応じた染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさをより具体的にイメージすることができる。
【0116】
また、第二の実施の形態に係るシステムでは、例えば、同一の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報として、明るい屋内と同程度の照度である300lxで光を毛髪に照射して撮影された毛髪の画像、及び、暗い屋内と同程度の照度である100lxで光を毛髪に照射して撮影された毛髪の画像等をサーバ装置2に記憶してもよい。異なる照度ごとに、複数の画像が毛髪情報として記憶される。記憶された照度に応じた画像が表示されることにより、染髪対象者が存在する空間の照度に応じた染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさをより具体的にイメージすることができる。
【0117】
図8は、第二の実施の形態に係る染髪情報管理テーブルを示す図である。染髪情報管理テーブル30はサーバ装置2のストレージ部23に記憶される。染髪情報管理テーブル30には、染髪に用いた第1ヘアカラー剤の種類及び割合31と、染髪前の毛髪の色味及び明るさ32と関連付けて、染髪後の毛髪情報33が記憶される。また、染髪後の毛髪情報33には、第2ヘアカラー剤の情報や、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のメーカの情報が関連付けて記憶されていてもよい。
【0118】
図8では、第1ヘアカラー剤の種類として、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさが記憶されている。染髪情報管理テーブル30に記憶されている第1ヘアカラー剤「A1」では、関連付けられた色味が「A」で、関連付けられた明るさが「1」であることを示す。
【0119】
図8は、染髪情報管理テーブル30を表す図である。染髪情報管理テーブル30には、第1ヘアカラー剤の種類及び割合31と、染髪前の毛髪の色味及び明るさ32と関連付けて、染髪後の毛髪情報33として1の画像(又は1の画像を識別する識別情報)が記憶されている。なお、染髪情報管理テーブル30には、染髪後の毛髪情報33として複数の画像が記憶されていてもよい。染髪情報管理テーブル30は、染髪前の毛髪の色味及び明るさ32に対応する色味及び明るさの毛髪に、第1ヘアカラー剤の種類及び割合31に対応する第1ヘアカラー剤を塗布し(又は、第1ヘアカラー剤に、所定の第2ヘアカラー剤を所定量混合したヘアカラー剤を塗布し)、一定時間が経過した後に、塗布した第1ヘアカラー剤を洗い流し、乾燥させた後の毛髪を撮像した画像を、毛髪情報33として記憶している。
【0120】
例えば、
図8においては、第1ヘアカラー剤「A1」を100%の割合で調製したヘアカラー剤を、染髪前の毛髪の色味が「ナチュラル」で明るさのレベルが「4」の毛髪に塗布し、一定時間が経過した後に洗い流して乾燥させた染髪後の毛髪情報として、画像「image0001」が記憶されている。また、上記条件の染髪後の毛髪情報として、異なる色温度、及び/又は、照度ごとに、複数の画像が関連付けて記憶されていてもよい。
【0121】
また、
図8においては、染髪前の毛髪の色味が「ナチュラル」である場合の染髪情報管理テーブル30を例として示しているが、サーバ装置2には、染髪前の毛髪の色味ごとに、異なる染髪情報管理テーブルが設けられてもよい。例えば、ナチュラル、アッシュ、ワイン、レッド、オレンジなどの色味毎に染髪情報管理テーブルが設けられてもよい。また、例えば、白髪の割合(100%、50%、10%、0%(有色毛)など)ごとに染髪情報管理テーブルが設けられてもよい。
【0122】
また、第1ヘアカラー剤のメーカごとに、異なる染髪情報管理テーブルが設けられてもよい。また、第1ヘアカラー剤に混合する第2ヘアカラー剤の種類ごとに、異なる染髪情報管理テーブルが設けられてもよい。第2ヘアカラー剤の種類は、例えば、第2ヘアカラー剤に含まれる成分の濃度ごとに定められる。具体的には、第2ヘアカラー剤の濃度が1.5%の染髪情報管理テーブル、第2ヘアカラー剤の濃度が3%の染髪情報管理テーブル、第2ヘアカラー剤の濃度が6%の染髪情報管理テーブル等が設けられてもよい。また、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラーがおしゃれ染めか白髪染めかによって、異なる染髪情報管理テーブルが設けられてもよい。
【0123】
なお、染髪情報管理テーブルに記憶される毛髪情報に対応する画像は、一定の量及び一定の長さの染髪前の毛髪(毛束)に対して、一定の量のヘアカラー剤を塗布した後、一定の時間が経過し、ヘアカラー剤を洗い流し、乾燥させた毛髪を撮影した画像である。つまり、染髪情報管理テーブルに記憶される毛髪情報は、同じ条件でヘアカラーリングが実施された毛髪の画像が記憶されている。
【0124】
なお、
図7で示される登録処理において、サーバ装置2は、第1ヘアカラー剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報並びに該毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報を記憶してもよい。また、
図7で示される登録処理において、サーバ装置2は、第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、してもよい。
【0125】
毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の形式は、特に限定されない。毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報は、数字でもよく、文字でもよく、記号でもよく、画像でもよい。また、毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報は、数字、文字、記号、画像のうち、いずれか1以上を組み合わせたものでもよい。
【0126】
[特定処理]
次に、第二の実施の形態に係るシステムに係る特定処理について説明する。特定処理は、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報の入力を受け付け、施術において用いるヘアカラー剤の量を特定する処理である。特定処理には、サーバ装置2に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラー剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する処理が含まれる。特定処理は、1以上の毛髪情報が登録処理にて登録された後に、実行することができる。
【0127】
図9は、第二の実施の形態に係る特定処理のフローチャートを示す図である。まず、店舗店員は、店舗端末3にダウンロードされたアプリケーションプログラムを起動し、サーバ装置2へアクセスすることで、システムにログインをする。或いは、店舗店員は、店舗端末3からWebブラウザを経由してサーバ装置2にアクセスすることで、システムにログインをしてもよい。
【0128】
なお、店舗ごとに、店舗ID(店舗ごとに付与され、店舗を識別可能な情報)とパスワードがサーバ装置2に登録されており、店舗店員は、店舗端末3へ店舗IDとパスワードを入力し、システムにログインできることとしてもよい。或いは、ユーザID(店舗店員ごとに付与され、ユーザである店員を識別可能な情報)とパスワードがサーバ装置2に登録されてもよい。ユーザIDは、店舗IDと関連付けて記憶されてもよい。
【0129】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、染髪対象者である顧客の染髪方法を入力する(ステップS31)。例えば、染髪方法として、毛髪を有色に染髪する、いわゆる「おしゃれ染め」又は、白髪を黒色に染髪する「白髪染め」を選択することとしてもよい。店舗端末3には、「おしゃれ染め」、「白髪染め」の選択肢が表示され、店舗端末3を操作して、いずれかの選択肢を選択することができる。店舗店員が白髪染めを選択した場合、店舗端末3は、毛髪における黒髪又は白髪の割合の選択を受け付けてもよい。また、毛髪の染髪対象部位が、毛髪全体である「全体染め」、毛髪の根元部分である「根元染め」、又は、毛髪の所定の部分である「部分染め」を選択できることとしてもよい。
【0130】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、顧客の毛髪に相当する毛髪の型(タイプ)を入力する(ステップS32)。店舗端末3では、複数の毛髪の型が選択肢として表示され、店舗店員は、店舗端末3を操作して、そのいずれかの型を選択することができる。
【0131】
ここで、毛髪の型とは、顧客の染髪対象の毛髪が、どのような状態であるかを区別するために用いられる。染髪対象の毛髪は、毛髪の部位(頭皮近傍の毛髪の根元部分であるか、中央部分であるか、毛先であるか等)とその特性によって、1以上の領域に分けられる。例えば、毛髪の部位と、既染色であるか(既染毛であるか)又は未染色であるか(新生毛であるか)とによって、1以上の領域に分けられる。そのため、例えば、毛髪の型として、頭皮近傍の毛髪の根元部分であり新生毛の領域と、中央部分であり既染毛の領域と、毛先であり既染毛の領域とを有する毛髪の型や、頭皮近傍の毛髪の根元部分であり新生毛の領域と、中央部分であり新生毛の領域と、毛先であり既染毛の領域とを有する毛髪の型などが設定されていてもよい。以下、毛髪の型は、第二の実施の形態だけでなく、第三の実施の形態も同様の意味を有する。
【0132】
以下のステップS33~S36では、店舗店員は、ユーザの1の領域(例えば、頭皮近傍の根元の領域)の染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、及び、第2ヘアカラー剤を入力し、希望の染髪後の毛髪の状態を選択する。ステップS33~S36にて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、第2ヘアカラー剤、及び、希望の染髪後の毛髪の状態を入力しているため、ステップS42において、サーバ装置2は、1の領域(例えば、頭皮近傍の根元の領域)について、使用する予定の第1ヘアカラー剤を特定可能である。
【0133】
ステップS32にて毛髪の型を入力すると、店舗店員は、店舗端末3を操作して、頭皮近傍の染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報を入力する(ステップS33)。なお、ステップS33にて入力される染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する毛髪の領域は、頭皮近傍の根元の領域であってもよく、頭皮近傍の根元の領域以外のステップS32にて入力された毛髪の型における1の領域であってもよい。毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報は、数字、文字、記号、及び/又は、画像として表示画面に表示される。画像が選択される場合、店舗端末3に表示された画像を選択することで、該画像に関連付けられた毛髪の色味及び/又は明るさが入力される。店舗店員は、表示された情報を選択することで、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報を入力できる。
【0134】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、第2ヘアカラー剤の種類又は濃度を入力する(ステップS34)。具体的には、店舗端末3にて異なる濃度の第2ヘアカラー剤が表示され、施術に用いる濃度の第2ヘアカラー剤が選択される。また、ステップS34にて、店舗店員は、第2ヘアカラー剤の種類及び割合、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤の割合を入力することとしてもよい。
【0135】
ステップS33及びS34にて入力された情報をもとに、店舗端末3は複数の毛髪情報に対応する画像を表示する(ステップS35)。ステップS35では、店舗端末3は、ステップS27にて記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと画像情報との対応関係をもとに、ステップS33にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラー剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報(毛髪情報)を表示する。異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な第1ヘアカラー剤の色味及び/又は明るさとは、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさである。店舗店員は、店舗端末3に表示された毛髪情報を参照しながら、どのような色に染髪するかについて、顧客の要望を聞き出すことができる。
【0136】
ステップS35の処理について、説明する。ステップS35では、具体的には、サーバ装置2は、ステップS31にて入力された染髪方法、及び、ステップS34にて入力された第2ヘアカラー剤の種類をもとに、該染髪方法及び該第2ヘアカラー剤に対応する染髪情報管理テーブルを特定する。そして、サーバ装置2において、染髪情報管理テーブルを参照し、ステップS33にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する毛髪情報を特定する。特定された毛髪情報が店舗端末3にて表示される。
【0137】
ここで、ステップS35にて表示される表示画面を説明する。
図10は、第二の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図10に示すように、表示画面70には、希望色表示領域80が、表示される。表示画面70には、メニュー選択欄71と、第2ヘアカラー剤選択欄72と、染髪前の毛髪の明るさ選択欄73とが、表示されてもよい。
【0138】
希望色表示領域80には、縦方向に沿って明るさ81が表示され、横方向に沿って色味82が表示されている。また、希望色表示領域80において、明るさ81と色味82に対応する毛髪情報83が、マトリクス状に表示されている。明るさ81は第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさであり、色味82は第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味である。毛髪情報83は、ステップS33にて入力された毛髪に、明るさ81及び色味82に対応する第1ヘアカラー剤とステップS34にて入力された第2ヘアカラー剤とで調製されたヘアカラー剤を塗布した染髪後の毛髪の画像情報に対応する。なお、希望色表示領域80に表示される毛髪情報83に関連付けて記憶される第1ヘアカラー剤は、1種類であってもよく、又は、2種類以上であってもよいが、1種類であることが好ましい。
【0139】
希望色表示領域80では、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味が同じで、第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさが異なる毛髪情報に対応する画像が、上下に並べて表示されている。具体的には、表示画面70の上部に表示された画像から下部に表示された画像になるにしたがって、第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさが暗いものになるように、画像が並んでいる。また、希望色表示領域80では、第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさが同じで、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味が異なる毛髪情報に対応する画像が、左右に並べて表示されている。具体的には、表示画面70の左部に表示された画像から右部に表示された画像になるにしたがって、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味が青味の強いものから赤味の強いものになるように、画像が並んでいる。
【0140】
或いは、希望色表示領域80では、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味が同じで、第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさが異なる毛髪情報に対応する画像が、左右に並べて表示されてもよい。また、希望色表示領域80では、第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさが同じで、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味が異なる毛髪情報に対応する画像が、上下に並べて表示されててもよい。
【0141】
メニュー選択欄71からメニューを選択することにより、希望色表示領域80に表示される毛髪情報83を変更できる。サーバ装置2には、希望色表示領域80に表示される毛髪情報83のメニューが記憶されている。メニューは、複数の毛髪情報を含む。複数の毛髪情報は、例えば、サーバ装置2に記憶された全ての毛髪情報、管理者端末1又は店舗端末3の操作により選択された特定の毛髪情報、特定のメーカのヘアカラー剤に関連付けて記憶された毛髪情報等である。なお、管理者端末1又は店舗端末3の操作により選択される毛髪情報は、特に限定されないが、例えば、店舗に用意されている第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤に対応する毛髪情報とすることができる。
【0142】
第2ヘアカラー剤選択欄72に表示される第2ヘアカラーは、ステップS34にて入力された第2ヘアカラーに対応する。第2ヘアカラー剤選択欄72において第2ヘアカラーの種類又は濃度を選択することにより、希望色表示領域80に表示される毛髪情報83を、選択された第2ヘアカラー剤の種類又は濃度に対応する毛髪情報に変更できる。染髪前の毛髪の明るさ選択欄73に表示される染髪前の毛髪の明るさは、ステップS33にて入力された染髪前の毛髪の明るさに対応する。染髪前の毛髪の明るさ選択欄73を選択することにより、希望色表示領域80に表示される毛髪情報83を、選択された毛髪の明るさに対応する毛髪情報に変更できる。染髪前の毛髪の明るさ選択欄73は、毛髪の色味を入力可能としてもよい。
【0143】
なお、希望色表示領域80に表示される毛髪情報83について、表示される画像が撮影された色温度及び/又は照度を変更できることとしてもよい。希望色表示領域80に表示される毛髪情報83の色温度及び/又は照度は、予め設定されることとしてもよい。第二の実施の形態において、1の毛髪情報として、2以上の異なる色温度及び/又は照度ごとに異なる画像をサーバ装置2に登録しておき、管理者端末1又は店舗端末3の操作により、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、第1ヘアカラー剤及び/又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合、色温度又は照度を入力すると、対応する色温度又は照度で撮像した、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が表示される。
【0144】
図示しないが、表示画面70に、異なる色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の画像を表示するためのアイコンが表示され、該アイコンの選択により、異なる色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の画像が表示されてもよい。例えば、朝の状態を示すアイコンを選択することで、朝と同等の色温度を有する光源のもとで撮影された毛髪の画像を表示することとしてもよい。或いは、例えば、夕方の状態を示すアイコンを選択することで、夕方と同等の色温度を有する光源のもとで撮影された毛髪の画像を表示することとしてもよい。各アイコンは、毛髪情報に関連付けられた色温度と対応している。店舗端末3又は管理者端末1にて、色温度を選択することで、該色温度に応じた毛髪情報が表示される。
【0145】
また、図示しないが、表示画面70に、異なる照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像を表示するためのアイコンが表示され、該アイコンの選択により、異なる照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像が表示されてもよい。例えば、屋外の状態を示すアイコンを選択することで、屋外と同等の照度で光を毛髪に照射して撮影された毛髪の画像を表示することとしてもよい。或いは、例えば、屋内の状態を示すアイコンを選択することで、屋内と同等の照度で光を毛髪に照射して撮影された毛髪の画像を表示することとしてもよい。各アイコンは、毛髪情報に関連付けられた照度と対応している。店舗端末3又は管理者端末1にて、照度を選択することで、該照度に応じた毛髪情報が表示される。
【0146】
なお、ステップS31にて、毛髪における黒髪又又は白髪の割合の選択を受け付けた場合、ステップS35では、店舗端末3は、選択を受け付けた毛髪における黒髪又は白髪の割合に応じて、異なる画像情報(毛髪情報)を表示することができる。ステップS35では、サーバ装置2は、選択を受け付けた毛髪における黒髪又は白髪の割合に応じて、該割合に対応する染髪情報管理テーブルを特定し、所定の毛髪情報に対応する画像を特定できる。
【0147】
店舗店員は、店舗端末3を操作して、ステップS35の処理により表示された複数の毛髪情報から1の毛髪情報を選択する(ステップS36)。ステップS36では、毛髪情報に対応する画像を1つ選択することにより、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ(希望の染髪後の毛髪の状態ともいう)が入力される。なお、ステップS36では、毛髪情報の選択に代えて、第1ヘアカラー剤、又は、希望の毛髪の色味及び/若しくは明るさが入力されてもよい。希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさは、数字、文字、記号等の入力、又は、画像の選択により入力されてもよい。サーバ装置2は、ステップS36で選択された毛髪情報と、ステップS33で入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、ステップS34で入力された第2ヘアカラー剤をもとに、後述のステップS42にて、1の領域(例えば、頭皮近傍の根元の領域)に使用する予定の第1ヘアカラー剤を特定することができる。
【0148】
以下のステップS37~S41では、ステップS33~S36にて入力した1の領域とは異なる領域(例えば、毛髪の中央部分の領域、毛先の領域等)のそれぞれについて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、及び、第2ヘアカラー剤を入力して、これらのステップS33~S36にて入力した1の領域とは異なる領域の希望の染髪後の毛髪の状態を選択する。ステップS37~S41にて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、第2ヘアカラー剤、及び、希望の染髪後の毛髪の状態を入力しているため、ステップS42において、サーバ装置2は、ステップS33~S36にて入力した1の領域とは異なる領域について、使用する予定の第1ヘアカラー剤を特定可能である。
【0149】
ステップS36にて毛髪情報を選択すると、ステップS32において選択した毛髪の型における1の領域について、店舗店員は、店舗端末3を操作して、該領域に対応する顧客の染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報を入力する(ステップS37)。また、ステップS37では、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと併せて、該領域に対応する顧客の毛髪の長さを入力する。なお、ステップS37にて入力される1の領域は、ステップS33で入力された領域とは異なる領域である。
【0150】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、第2ヘアカラー剤の種類又は濃度を入力する(ステップS38)。ステップS38は、ステップS34と同様の処理である。ステップS34で入力された情報を採用する場合、ステップS38の処理を省略できる。ステップS37及びS38により入力された情報がサーバ装置2へ送信され、サーバ装置2において、送信された情報に応じて、予想される複数の染髪後の毛髪情報が特定される(ステップS39)。
【0151】
予想される染髪後の毛髪情報とは、顧客の染髪前の毛髪に、所定のヘアカラー剤を塗布し、所定の時間が経過した後に洗い流され、乾燥させたときに予想される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報のことを指す。
【0152】
ステップS39の処理について、説明する。ステップS39の処理は、ステップS39-1~S39-4の処理を含む。サーバ装置2は、予想される毛髪の毛髪情報を特定する際に参照する染髪情報管理テーブルを特定する(ステップS39-1)。例えば、入力された第1ヘアカラー剤のメーカ、ステップS31で入力された染髪方法、ステップS37で入力された毛髪の色味の情報、又は、ステップS38で入力された第2ヘアカラー剤の情報から、該メーカ、該染髪方法、該毛髪の色味、又は、該第2ヘアカラー剤に対応する染髪情報管理テーブルが特定される。サーバ装置2は、特定された染髪情報管理テーブルを参照し、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラー剤と、ステップS37で入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに関連付けて記憶された毛髪情報を複数特定できる。
【0153】
所定の毛髪の色味は、ステップS36で選択された毛髪情報と関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤の色味である。所定の毛髪の色味は、利用者(顧客ともいう)が希望する染髪された後の毛髪の色味でもある。サーバ装置2は、ステップS35で特定された染髪情報管理テーブルを参照し、ステップS36で選択された毛髪情報と関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を特定する(ステップS39-2)。ステップS39-2では、ステップS36で入力された第1ヘアカラー剤、又は、希望の毛髪の色味及び/若しくは明るさに対応する第1ヘアカラー剤を特定してもよい。
【0154】
次に、サーバ装置2は、ステップS39-2で特定した第1ヘアカラー剤をもとに、関連付けられた色味が該第1ヘアカラー剤の色味と同じで、関連付けられた明るさが異なる第1ヘアカラー剤を複数特定する(ステップS39-3)。そして、サーバ装置2は、ステップS39-1にて特定した染髪情報管理テーブルを参照して、ステップS39-3にて特定した第1ヘアカラー剤のそれぞれと、ステップS37で入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに関連付けて記憶された毛髪情報を複数特定する(ステップS39-4)。
【0155】
ステップS39-3において、複数の第1ヘアカラー剤を特定する方法は特に限定されない。例えば、サーバ装置2は、ステップS36にて選択された毛髪情報をもとに、ステップS39-2にて特定された第1ヘアカラー剤と同じ色味、かつ、同じ明るさの第1ヘアカラー剤を特定し、そして、特定された第1ヘアカラー剤と同じ色味で、異なる明るさの第1ヘアカラー剤を特定する。この特定された第1ヘアカラー剤と同じ色味で、異なる明るさの第1ヘアカラー剤として、複数の第1ヘアカラー剤を特定してもよい。
【0156】
具体的には、ステップS36にて選択された毛髪情報をもとに、ステップS39-2にて特定された第1ヘアカラー剤の明るさのレベルが「5」の場合、同じ色味で明るさのレベルが同じ「5」の第1ヘアカラー剤が特定され、且つ、同じ色味で明るさのレベルが低い「4」、「3」と、明るさのレベルが高い「6」、「7」を特定することができる。
【0157】
なお、ステップS39-3において、サーバ装置2は、関連付けられた色味が所定の色味と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤を特定してもよい。関連付けられた色味が所定の色味と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤とは、例えば、関連付けられた色味が色相環の隣接する色味の第1ヘアカラー剤である。
【0158】
また、ステップS39-3において、サーバ装置2は、関連付けられた色味が所定の色味であって、且つ、関連付けられた明るさが所定の範囲内の第1ヘアカラー剤を特定してもよい。関連付けられた明るさが所定の範囲内の第1ヘアカラー剤とは、例えば、毛髪情報から特定された第1ヘアカラー剤に関連付けられた明るさのレベルから所定の範囲のレベル差(例えば、±2レベル)内の第1ヘアカラー剤である。
【0159】
また、ステップS39-3において、サーバ装置2は、ステップS36で選択された毛髪情報と関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を所定の割合以上含む第1ヘアカラー剤を特定してもよい。具体的には、サーバ装置2は、第1ヘアカラー剤が2種類以上を混合する場合、特定された第1ヘアカラー剤の第1ヘアカラー剤全体量における割合が、所定の割合以上(例えば、30%以上)のもの、又は、特定された第1ヘアカラー剤の第1ヘアカラー剤全体量における割合が、他の第1ヘアカラー剤と比較して最も大きいものを特定してもよい。
【0160】
また、ステップS39-3において、サーバ装置2は、ステップS36で選択された毛髪情報と関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤と同じメーカのヘアカラー剤や、店舗に在庫のあるヘアカラー剤を特定してもよい。
【0161】
なお、ステップS39-2において、ステップS36にて、第1ヘアカラー剤が入力された場合、サーバ装置2は該第1ヘアカラー剤を特定する。また、ステップS39-2において、ステップS36にて、希望の毛髪の色味及び/又は明るさが入力された場合、サーバ装置2は該色味及び/又は明るさに関連付けられた第1ヘアカラー剤を特定する。
【0162】
なお、ステップS39-1にて特定される染髪情報管理テーブルは、ステップS38で入力された第2ヘアカラー剤の種類又は濃度と所定の関連性を有する範囲のものであってもよい。該所定の関連性を有する範囲とは、例えば、濃度が1%以内の範囲であってもよい。
【0163】
ステップS39において、サーバ装置2は、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさと所定の関係性を有する染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を特定してもよい。つまり、ステップS39の処理は、以下のようにも実行できる。なお、同様の処理については説明を省略することがある。
【0164】
例えば、サーバ装置2は、特定された染髪情報管理テーブルを参照し、ステップS36で入力された毛髪情報と、所定の関係性を有する毛髪情報を特定することができる。所定の関係性を有する毛髪情報は、例えば、ステップS36で入力された画像情報(毛髪情報)と、染髪情報管理テーブルの毛髪情報とをRGB値に変換し、同一又は誤差が所定の範囲内の画像情報である。また、染髪情報管理テーブルに記憶される毛髪情報が、毛髪の色味及び/又は明るさを示す数値で記憶されている場合、所定の関係性を有する毛髪情報は、入力された希望の毛髪の色味及び/又は明るさを示す数値と、同一又は誤差が所定の範囲内の毛髪情報であってもよい。
【0165】
ステップS30にて特定された染髪後の毛髪情報は店舗端末3に送信され、店舗端末3にて複数の染髪後の毛髪情報が表示される(ステップS40)。
【0166】
ステップS39及びS40では、ステップS27にて記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと画像情報との対応関係をもとに、ステップS37にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応し、且つ、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラー剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の明るさを把握可能な画像情報(毛髪情報)を表示する。或いは、ステップS39及びS40では、ステップS27にて記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと画像情報との対応関係をもとに、ステップS37にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応し、且つ、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラー剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する。
【0167】
なお、ステップS40にて表示される毛髪情報は、ステップS39において、特定された全ての毛髪情報が表示されてもよいし、一部の毛髪情報が表示されてもよい。例えば、店舗の在庫量が多い第1ヘアカラー剤、又は、使用期限が短い第1ヘアカラー剤と関連付けられて記憶された毛髪情報が優先的に表示されてもよい。また、毛髪情報と関連付けられて記憶された第1ヘアカラー剤の種類が少ない毛髪情報が優先的に表示されてもよい。或いは、第1ヘアカラー剤が2種類以上含まれるヘアカラー剤と関連付けられた毛髪情報が特定された場合、ステップS40では表示されず、店舗端末3への操作入力により、別ウィンドウで毛髪情報が表示されてもよい。店舗店員は、バリエーションの毛髪情報として確認できる。
【0168】
ここで、ステップS40において、店舗端末3に表示される表示画面について説明する。ステップS40では、サーバ装置2が、ステップS36にて選択した毛髪情報、及び、ステップS39にて特定した毛髪情報を表示するように制御することとしてもよい。
図11は、第二の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【0169】
図11に示すように、表示画面40には、塗布結果41と、希望色42とが表示される。塗布結果41は、ステップS39にて特定された染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報である。希望色42は、ステップS36にて入力された利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報である。希望色42と関連付けられた染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさは、ステップS37にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと同じである場合もあるし、異なる場合もある。
【0170】
また、ステップS37とS38にて入力した入力情報43が表示画面40に表示されてもよい。表示画面40は、入力情報43として、「2剤3%」と「ナチュラル6レベル」が表示され、また、毛髪の型に含まれる「領域2」に関する入力を行う表示画面であるため、「2 塗布色選択」が表示されている。例えば、「領域3」に関する入力を行う表示画面であれば、「3 塗布色選択」と、第2ヘアカラー剤の濃度と、染髪前の毛髪の色味及び明るさが表示されてもよい。入力を行う毛髪の型に含まれる領域ごとに表示画面40は異なる。
【0171】
また、複数の塗布結果41(41a~41d)が、希望色42と並べて表示されている。複数の塗布結果41(41a~41d)が、希望色42の付近に並べて表示されているため、色の比較が容易であり、店舗店員は、希望色42と近い色味及び/又は明るさの塗布結果41を選択できる。また、例えば、図示していないが、塗布結果41は塗布結果41a~41d以外の他の塗布結果41を表示することができる。具体的には、表示画面40を横にスクロール又はスワイプすることで、塗布結果41a~41dの表示位置が移動し、左から塗布結果41c~41fが表示されることとしてもよい。希望色42の表示位置は固定されることが好ましい。
【0172】
なお、複数の塗布結果41を希望色42と並べて表示する態様は、
図11に示した態様に限らず、適宜設定可能である。例えば、1の塗布結果41と希望色42が大きく表示され、画面を選択やスワイプ、スクロール等をすることで、異なる塗布結果41に切り替わり、異なる塗布結果41と希望色42が大きく表示されてもよい。また、例えば、複数の塗布結果41の上又は下に希望色42が並べるように表示されてもよい。
【0173】
また、それぞれの塗布結果41について、補足説明が表示されてもよい。補足説明には、塗布結果41に関連付けて記憶された第1ヘアカラー剤の情報が、表示されてもよい。例えば、塗布結果41aは、第1ヘアカラー剤「N1」が関連付けて記憶されている旨が表示されている。また、補足説明として、顧客に希望色42のヘアカラーリングを提供するために、いずれの塗布結果41が推奨されるかが表示されてもよい。
図11においては、塗布結果41dが推奨される旨が表示されている。推奨される旨は、表示された塗布結果41の中で、希望色42と色味及び/又は明るさが最も近い塗布結果41に表示されてもよい。
【0174】
なお、希望色42、及び/又は、塗布結果41が、色画像又は毛束の画像であることが好ましい。
図11に表示される塗布結果41aの拡大アイコン44を選択すると、毛束の画像が別ウィンドウで大きく表示されてもよい。また、塗布結果41では、特定した毛束の画像をRGB値に変換した色画像を、塗布結果41として表示してもよい。
【0175】
さらに、サーバ装置2が、希望色42、及び/又は、塗布結果41として、複数の色温度ごとに、前記色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するように制御することとしてもよいし、希望色42、及び/又は、塗布結果41として、複数の照度ごとに、前記照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するように制御することとしてもよい。
【0176】
図示しないが、表示画面40に、異なる色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の画像を表示するためのアイコンが表示され、該アイコンの選択により、異なる色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の画像が表示されてもよい。例えば、朝の状態を示すアイコンを選択することで、朝と同等の色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の画像を表示してもよい。或いは、例えば、夕方の状態を示すアイコンを選択することで、夕方と同等の色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の画像を表示してもよい。店舗端末3又は管理者端末1にて、色温度を選択することで、該色温度に応じた毛髪情報が表示される。
【0177】
また、図示しないが、表示画面40に、異なる照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像を表示するためのアイコンが表示され、該アイコンの選択により、異なる照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像が表示されてもよい。例えば、屋外の状態を示すアイコンを選択することで、屋外と同等の照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像を表示してもよい。或いは、例えば、屋内の状態を示すアイコンを選択することで、屋内と同等の照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像を表示してもよい。店舗端末3又は管理者端末1にて、照度を選択することで、該照度に応じた毛髪情報が表示される。
【0178】
図9の特定処理のフローチャートの説明に戻る。店舗店員は、店舗端末3を操作して、ステップS40にて表示された複数の毛髪情報から1の毛髪情報を選択する(ステップS41)。ステップS41の処理は、ステップS40により、複数の第1ヘアカラー剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が表示された状態で、画像情報の選択を受け付ける。或いは、ステップS41では、店舗店員は、毛髪情報に対応する画像ではなく、第1ヘアカラー剤、又は、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを入力してもよい。店舗端末3にて第1ヘアカラー剤、又は、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び/若しくは明るさが表示される場合、
図11の塗布結果41のそれぞれには、第1ヘアカラー剤の情報、又は、塗布結果に対応する毛髪の色味及び/若しくは明るさを特定可能な情報が表示されることが好ましい。
【0179】
ステップS37~S41の処理は、ステップS32において入力された毛髪の型に含まれる領域ごとに実行される。そのため、全ての領域について入力が完了するまで、ステップS37~S41の処理が繰り返し実行される。毛髪の型に含まれる全ての領域について、ステップS41の処理が実行されると、ステップS37~S41までの繰り返し処理は終了する。なお、ステップS33にて入力した領域については、店舗店員は、ステップS33、又は、ステップS42の処理の前のいずれかのタイミングで、染髪前の毛髪の長さを入力してもよい。或いは、ステップS33にて入力される領域及び長さが、予めサーバ装置2に記憶されていてもよい。
【0180】
ステップS37~S41までの繰り返し処理が終了すると、サーバ装置2にて、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合を特定する(ステップS42)。また、ステップS33にて入力された領域に対応する毛髪の長さ、及び、ステップS37にて毛髪の長さが入力された場合、ステップS42にて、それぞれの領域について、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量が特定されてもよい。第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量は、毛髪の長さと第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を関連付けて記憶した塗布量算出テーブルをもとに特定される。
【0181】
ステップS42が実行されると、店舗端末3にて、特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類、割合、及び量が、毛髪の型に含まれる領域ごとに表示される(ステップS43)。
【0182】
ステップS42の処理について、説明する。ステップS42では、ステップS33にて入力された毛髪の型に含まれる領域、及び、ステップS37~S41にて入力された毛髪の型に含まれるそれぞれの領域について、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類、割合、及び量が特定される。ステップS42では、毛髪の異なる複数の部分のそれぞれに使用する予定の複数の第1ヘアカラー剤を特定することが可能である。ステップS42にて特定される第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤は、ヘアカラーリングに使用する予定の第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤である。
【0183】
サーバ装置2は、ステップS36又はS41により選択を受け付けた第1ヘアカラー剤、ステップS36又はS41により選択を受け付けた染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラー剤、又は、ステップS36又はS41により選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラー剤を、使用する予定の第1ヘアカラー剤として特定する。
【0184】
サーバ装置2がステップS41により選択を受け付けた染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラー剤を使用する予定の第1ヘアカラー剤として特定する場合、例えば、毛髪の型に含まれる1の領域について、サーバ装置2は、ステップS39-1にて特定した染髪情報管理テーブルを参照して、ステップS41により選択を受け付けた染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報と関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を特定できる。このとき、複数の第1ヘアカラー剤が特定されてもよい。店舗端末3において、特定された第1ヘアカラー剤が表示され、店舗店員が、使用する予定の第1ヘアカラー剤として1の第1ヘアカラー剤を選択してもよい。
【0185】
サーバ装置2がステップS36により選択を受け付けた染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラー剤を使用する予定の第1ヘアカラー剤として特定する場合、例えば、毛髪の型に含まれる1の領域について、サーバ装置2は、ステップS35にて特定した毛髪情報に対応する染髪情報管理テーブルを参照して、ステップS33により選択を受け付けた染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報と関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を特定できる。
【0186】
サーバ装置2がステップS41により選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラー剤を使用する予定の第1ヘアカラー剤として特定する場合、毛髪の型に含まれる1の領域について、サーバ装置2は、ステップS39-1にて特定した染髪情報管理テーブルを参照して、S41により選択を受け付けた画像情報(毛髪情報)に関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を特定できる。
【0187】
サーバ装置2がステップS36により選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラー剤を使用する予定の第1ヘアカラー剤として特定する場合、毛髪の型に含まれる1の領域について、サーバ装置2は、ステップS35にて特定した染髪情報管理テーブルを参照して、S36により選択を受け付けた画像情報(毛髪情報)に関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を特定できる。
【0188】
以下のステップS44~S47では、ステップS43にて表示されたヘアカラー剤の種類と割合を変更し、施術に用いるヘアカラー剤に異なる色味を足すことや異なる明るさにするといったヘアカラー剤の微調整が可能である。また、微調整を行ったヘアカラー剤によって、染髪された後の毛髪の状態を表示することができる。ステップS33及びS34、ステップS37及びS38にて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、及び、第2ヘアカラー剤を入力しているため、ステップS45において、サーバ装置2は、微調整後のヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の状態を特定可能である。
【0189】
ステップS43にてヘアカラー剤の種類と割合が表示されると、店舗店員は、店舗端末3を操作して、毛髪の型に含まれる1の領域について、実際の施術に用いる第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の量を特定する量特定処理を実行する(ステップS44)。量特定処理は、第一の実施の形態又は第三の実施の形態における量特定処理を適用できる。
【0190】
具体的には、第一の実施の形態における量特定処理を利用する場合、
図3の表示画面100に、ステップS42にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2カラー剤の種類及び量が表示される。例えば、第1カラー剤の種類が、第1物質表示欄111にそれぞれ表示され、第1カラー剤の量が使用量表示欄113にそれぞれ表示される。ユーザは、要素E、算定ルールR及び数値I、並びに、第1物質合計量表示欄102及び第2物質合計量表示欄103に表示される第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の比又は量について、追加、削除、変更等をすることができる。
【0191】
次に、サーバ装置2にて、染髪情報管理テーブルを参照し、量特定処理により特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と、ステップS33及びS34、又は、S37及びS38にて入力された情報に応じて、特定されたヘアカラー剤により予想される染髪後の毛髪情報を特定する(ステップS45)。ステップS45の処理方法については、後述する。
【0192】
特定されたヘアカラー剤により予想される染髪後の毛髪情報が、店舗端末3にて表示される(ステップS46)。表示された毛髪情報の毛髪の色味及び/又は明るさで問題がないと店舗店員が判断した場合は、店舗店員が店舗端末3を操作することにより、ステップS44にて特定されたヘアカラー剤が、毛髪の型に含まれる1の領域の施術に用いるヘアカラー剤として決定される(ステップS47)。一方、ステップS46において表示された毛髪情報の毛髪の色味及び/又は明るさから変更するために、さらに第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の割合及び/又は量を調整する場合は、ステップS44~S46までの処理が再度実行される。
【0193】
毛髪の型に含まれる全ての領域について、繰り返し処理が実行されると、店舗店員が店舗端末3を操作することにより、ステップS47で決定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合が、顧客の施術に用いるヘアカラー剤としてサーバ装置2に記憶され、登録される(ステップS48)。顧客の施術に用いるヘアカラー剤と関連付けて、顧客の氏名等の顧客情報、染髪前の顧客の毛髪の状態、染髪後の顧客の毛髪の状態、染髪した日付などの、顧客に関する情報が記憶され、登録されてもよい。
【0194】
ステップS48にて、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合が登録されると、該第1ヘアカラー剤及び該第2ヘアカラー剤の種類及び割合に関する情報が、サーバ装置2又は店舗端末3から、管理者端末1へ通知される(ステップS49)。以上のステップS31~S49により、特定処理は終了する。
【0195】
なお、特定処理は、1のコンピュータ装置のみで実行されてもよい。また、ステップS31~34、及びステップS37~S38の処理は、順番を入れ替えて実行されてもよい。また、ステップS34又はS38の処理は省略してもよい。この場合、第2ヘアカラー剤の情報は、予めサーバ装置2に設定されていることが好ましい。また、ステップS45、S46又はS49の処理は、省略してもよい。また、ステップS36及びS41の処理は、顧客自身が店舗端末3を操作することにより、実行されてもよい。
【0196】
なお、ステップS35より前に、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤のメーカが表示され、施術に用いる特定のメーカを入力してもよい。この場合、ステップS35及びS41にて、入力されたメーカのヘアカラー剤に関連付けて記憶された毛髪情報に対応する色画像や毛束の画像が表示される。
【0197】
ステップS45の処理について説明する。サーバ装置2は、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合、及びステップS37にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに応じて、染髪情報管理テーブルを参照し、対応する染髪後の毛髪情報を特定する。
【0198】
なお、特定される染髪後の毛髪情報は、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と同一の第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合のみからではなく、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合から特定されてもよい。
【0199】
第1ヘアカラー剤の種類と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤の種類とは、例えば、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び/又は明るさが、所定の範囲内にある第1ヘアカラー剤の種類を指してもよい。また、表示された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合とは、例えば、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合又は比が、所定の範囲内にある第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合を指してもよい。
【0200】
第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合又は比が、所定の範囲内にある第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の割合について説明する。例えば、ステップS44にて3種類の第1ヘアカラー剤が入力され、それぞれの割合が12%、37%、及び51%のとき、ステップS45において、サーバ装置2では、それぞれの割合を四捨五入した割合10%、40%、及び50%の割合の毛髪情報を抽出できる。また、例えば、ステップS44にて3種類の第1ヘアカラー剤が入力され、比が1.7:2:3.1のとき、ステップS45において、サーバ装置2では、それぞれの比を四捨五入した2:2:3の比の毛髪情報を抽出できる。
【0201】
また、例えば、ステップS44にて入力された第1ヘアカラー剤の種類が「A1」、「A2」、及び「B5」のとき、ステップS45において、サーバ装置2では、いずれか1種類が異なる第1ヘアカラー剤の種類の毛髪情報を抽出できる。異なる第1ヘアカラー剤の種類は、第1ヘアカラー剤の色味及び/又は明るさが所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤であることが好ましい。
【0202】
なお、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と同一の第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合でない情報をもとに染髪後の毛髪情報が特定された場合、ステップS46において、その旨がわかる態様で表示されることが好ましい。また、特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合を表示してもよい。
【0203】
ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合、並びにステップS37にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、染髪情報管理テーブルに染髪後の毛髪情報が記憶されていない場合には、ステップS45において、予想される染髪後の毛髪情報を特定することができない。その場合、染髪後の毛髪情報を特定することができない旨を示す不足情報を、サーバ装置2から、店舗端末3及び管理者端末1へ通知する処理が実行されてもよい。
【0204】
ステップS49の処理について説明する。ステップS49では、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ、並びに、染髪前の顧客の毛髪の色味及び/又は明るさを併せて通知してもよい。ステップS49の処理は、ヘアカラー剤が1件登録されるごと、所定の件数のヘアカラー剤が登録されたとき、1か月ごとといった所定の期間が経過したときに実行されてもよい。通知に含まれる第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合に対応する毛髪情報が染髪情報管理テーブルに登録されていないとき、ステップS49の通知において、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が記憶されていないことを示す不足情報が送信される。不足情報は、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を登録するように管理者に促す情報を含んでいてもよい。
【0205】
つまり、ステップS49の処理は、店舗端末3において入力されたヘアカラー剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が記憶されていない場合に、不足情報を、管理者端末1に送信する処理であるともいえる。管理者は、不足情報を確認し、上述の登録処理を実行できる。
【0206】
また、不足情報は、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合について、通知を行った回数に関する情報を含んでいてもよい。管理者は、所定の回数以上の通知された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合について、上述の登録処理を実行してもよい。登録処理では、サーバ装置2において、ステップS49で送信された不足情報に対応する第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する。なお、ステップS49の処理は後述のステップS51に対応し、上記の登録処理はS53~54の処理に対応する。
【0207】
登録された毛髪情報は、新たな特定処理において、ステップS35、S41又はS46の処理にて、表示されることとしてもよい。つまり、サーバ装置2は、記憶された染髪情報管理テーブルを参照して、管理者端末1又は他の店舗端末3において入力された、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラー剤に対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を特定することができる。さらに、管理者端末1又は他の店舗端末3において入力された、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラー剤と所定の関連性を有するヘアカラー剤に対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を特定することができる。特定に関する処理は、ステップS31~S49の処理と同様に実行できる。
【0208】
なお、上述の特定処理では、顧客の毛髪全体を均一にカラーリングする態様について説明したが、これに限られず、毛髪の部位ごとに色を異ならせるカラーリングについても、適用することができる。毛髪の部位ごとに色を異ならせるカラーリングとは、例えば、毛髪の頭皮部分から中央部分までと毛先で色を分けるといった、一本の毛髪中で色を異ならせるものや、前髪部分とそれ以外の部分、又は、耳の周辺部分とそれ以外の部分で色を分けるといった、毛髪が生える部位ごとに色を異ならせるもの、これらを組み合わせたものである。
【0209】
一本の毛髪中で色を異ならせるカラーリングの場合、ステップS36及びS41にて、それぞれ希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに相当する毛髪情報が選択される。毛髪が生える部位ごとに色を異ならせるカラーリングの場合、ステップS31において、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさごとに、該色味及び/又は明るさを希望する部位を入力することとしてもよい。次に、入力された部位ごとに、ステップS32~S47の処理が繰り返し実行される。そして、ステップS48及びS49が実行され、特定処理が終了する。例えば、前髪とそれ以外の部分とで、色を異ならせるカラーリングの場合、ステップS31において、毛髪の染髪対象部位として、前髪及びそれ以外の部分を入力する。そして、前髪部分と、それ以外の部分について、それぞれステップS32~S47の処理が実行される。
【0210】
[通知処理]
通知処理について、説明する。
図12は、第二の実施の形態に係る通知処理のフローチャートを示す図である。ステップS45にて、染髪後の毛髪情報が特定できない場合、ステップS46は実行されず、サーバ装置2から、店舗端末3及び管理者端末1へ、染髪後の毛髪情報を特定できない旨(不足情報)が送信される(ステップS51)。店舗端末3及び管理者端末1にて、不足情報が受信される(ステップS52、及びS53)。
【0211】
ステップS51、及びステップS53においては、不足情報に加えて、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合、並びにステップS33又はS37にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに関する情報が送信、及び受信される。管理者は、管理者端末1を操作して、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合、並びに染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを確認する。そして、それらに関する情報について、管理者は上述の登録処理を実行する(ステップS54)。
【0212】
ステップS54では、受信した第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と同一の第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合で調製したヘアカラー剤を、受信した色味及び/又は明るさと同一の染髪前の毛髪に塗布し、所定の時間を経過した後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が、登録されてもよい。
【0213】
或いは、ステップS53にて受信した第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合、並びに染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさから、S39又はS45にて、染髪後の毛髪情報を特定できるような第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合について、上述の登録処理を実行してもよい。具体的には、受信した第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合で、上述の登録処理を実行してもよい。ステップS51にて、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合に関する情報が送信されてもよい。
【0214】
ステップS54にて、登録処理が実行されると、染髪後の毛髪情報を特定できるようになった旨が、サーバ装置2から店舗端末3に送信される(ステップS55)。店舗端末3にて、染髪後の毛髪情報を特定できるようになった旨が受信される(ステップS56)。ステップS56においては、染髪後の毛髪情報を特定できるようになった旨に加えて、染髪後の毛髪情報が受信されてもよい。以上のステップS51~S56の処理により、通知処理が終了する。
【0215】
なお、ステップS45において予想される染髪後の毛髪情報を特定することができない場合、通知処理は実行されず、毛髪情報を特定することができない旨が店舗端末3に表示され、ステップS47の処理が実行されてもよい。なお、通知処理は、実行されなくてもよい。なお、通知処理は、ステップS35にて表示する毛髪情報を特定できない場合やステップS39にて毛髪情報を特定できない場合に、実行されてもよい。
【0216】
第二の実施の形態において、システムは、店舗ID及び/又はユーザIDに関連づけて、顧客の施術に用いるヘアカラー剤の情報をサーバ装置2に登録してもよい。これにより、店舗全体における使用された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び量が具体的に記憶される。システムは、店舗全体における第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の在庫量を算出してもよい。店舗店員は、システムを確認することにより、店舗全体において使用された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び量を把握できる。よって、煩雑な棚卸しの手間を省くことができる。
【0217】
第二の実施の形態において、システムは、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の在庫量をシステムに登録し、使用された第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の量を減算してもよい。これにより、店舗店員は、在庫がなくなりそうな第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤について、容易に把握することができる。また、店舗店員は、第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の発注を効率的に行うことができる。
【0218】
第二の実施の形態において、システムは、ステップS48にて登録された施術に用いられた第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合を公開できる。これにより、店舗店員は、他の美容師の施術内容を参考にすることができる。なお、施術に用いられた第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合を公開する範囲としては、同じ店舗IDを使用するユーザの範囲としてもよいし、所定のグループを作成し、該グループに関連付けられたユーザIDを使用するユーザの範囲としてもよい。
【0219】
第二の実施の形態のシステムにおいて、ユーザIDに関連付けて、施術に用いられた第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合が記憶されている。そのため、管理者は、人気の美容師が実施した第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合を特定し、公開することができる。
【0220】
第二の実施の形態において、システムは、使用頻度の高い第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合を特定することができる。これにより、流行のカラーリングを特定することができる。また、第二の実施の形態において、システムでは、ユーザIDに関連付けて、施術に用いられた第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合が記憶されている。そのため、店舗店員は、自己の施術内容を見直すことができる。
【0221】
<第三の実施の形態>
本発明の第三の実施の形態の概要について説明をする。以下では、本発明の第三の実施の形態として、店舗端末3において顧客の毛髪を染髪するための第1ヘアカラーリング剤(第1ヘアカラー剤ともいう)及び/又は第2ヘアカラーリング剤(第2ヘアカラー剤ともいう)の種類及び量を特定するためのシステムを例示して説明をする。なお、システムの構成、管理者端末1、サーバ装置2、及び、店舗端末3の構成は、第二の実施の形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
【0222】
[登録処理]
第三の実施の形態に係る登録処理について説明する。第三の実施の形態における登録処理は、第二の実施の形態における登録処理(
図7)を適用できる。
【0223】
第三の実施の形態において、
図7で示される登録処理では、サーバ装置2は、ヘアカラーリング剤(ヘアカラー剤ともいう)、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶する。また、第三の実施の形態において、
図7で示される登録処理では、サーバ装置2は、第1ヘアカラー剤、第2ヘアカラー剤、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、該第1ヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を記憶してもよい。
【0224】
毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報の形式は、特に限定されない。毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報は、数字でもよく、文字でもよく、記号でもよく、画像でもよい。また、毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報は、数字、文字、記号、画像のうち、いずれか1以上を組み合わせたものでもよい。毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報は、数字、文字、記号、及び/又は、画像として表示画面に表示される。
【0225】
毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が画像である場合には、毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報は、色画像であっても、毛束の画像であってもよい。視覚的に内容を把握することが容易であるという観点からは、毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報は、色画像又は毛束の画像であることが好ましい。なお、第三の実施の形態において、毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報のことを、毛髪情報と表す場合もある。
【0226】
なお、第三の実施の形態において、ステップS24で入力される毛髪情報とは、例えば、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報である。該毛髪は、ステップS21で入力された毛髪に、ステップS22で入力された種類のヘアカラー剤を、ステップS23で入力された割合で調製して塗布し、所定の時間を経過した後にヘアカラー剤を洗い流し、乾燥させた毛髪である。
【0227】
第三の実施の形態において、染髪情報は、ステップS21~S24で入力された、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、ヘアカラー剤の種類及び割合、並びに、洗髪後の毛髪の色味及び/明るさを把握可能な情報を含む。ステップS27において、ステップS21~S24で入力された、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、ヘアカラー剤の種類及び割合、洗髪後の毛髪の色味及び/明るさを把握可能な情報が関連付けられて、1つのデータセットとなって登録される。毛髪情報は、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、並びに、ヘアカラー剤の種類及び割合と関連付けて記憶される。
【0228】
第三の実施の形態において、毛髪情報として、画像が入力されることが好ましい。ステップS24において、管理者端末1のストレージ部13に記憶されている画像、又は、その場で染髪後の毛髪の状態を撮影して得られた画像を選択により入力してもよい。
【0229】
また、毛髪情報として画像が入力される場合、1以上の異なる色温度、及び/又は、照度ごとに、異なる画像が入力され、サーバ装置2に記憶されることが好ましい。ステップS24において、管理者は、染髪前の毛髪の色味及び/明るさ、並びに、ヘアカラー剤の種類及び割合と関連付ける1の毛髪情報として、複数の画像を選択により入力してもよい。つまり、サーバ装置2において、複数の色温度ごとに、該色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されてもよいし、複数の照度ごとに、該照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されてもよい。
【0230】
第三の実施の形態のシステムでは、第二の実施の形態システムと同様に、1の染髪後の毛髪の状態に対して、複数の異なる画像が記憶される。なお、複数の色温度ごとに、該色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを、数字、文字、及び/又は、記号で表してもよいし、複数の照度ごとに、該照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを、数字、文字、及び/又は、記号で表してもよい。
【0231】
第三の実施の形態のシステムでは、第二の実施の形態システムと同様に、例えば、1の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報について、2000Kの光源のもとで撮影された毛髪の画像、6500Kの光源のもとで撮影された毛髪の画像等を記憶してもよい。
【0232】
また、第三の実施の形態のシステムでは、第二の実施の形態システムと同様に、例えば、1の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報について、300lxで光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の画像、100lxで光を毛髪に照射して撮影された毛髪の画像等を記憶してもよい。
【0233】
第三の実施の形態においても、ステップS27において、サーバ装置2は染髪情報を染髪情報管理テーブルに記憶するが、第三の実施の形態における染髪情報管理テーブルは、第二の実施の形態において記載した
図8に示す染髪情報管理テーブルの内容を適用できる。
【0234】
図7に示す登録処理を実行することで、どのようなアンダーカラーやアンダートーンの毛髪に、どのようなヘアカラー剤を用いて染髪した場合に、どのような色味及び/又は明るさに染まるのかについて、予めシステムに記憶することができる。これにより、顧客の希望する染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさと、顧客の毛髪のアンダーカラーやアンダートーンとに基づいて、実際に顧客が染髪した後に予想される毛髪の色味及び/又は明るさを特定することが可能となる。
【0235】
[特定処理]
次に、第三の実施の形態のシステムに係る特定処理について説明する。特定処理では、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさ、並びに、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさの入力を受け付け、染髪情報管理テーブルを参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラー剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定する。特定処理は、1以上の毛髪情報が登録処理にて登録された後に、実行することができる。
【0236】
また、特定処理は、さらに、第2ヘアカラー剤の入力を受け付け、染髪情報管理テーブルを参照して、入力された第2ヘアカラー剤、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラー剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定するものであってもよい。
【0237】
図13は、第三の実施の形態に係る特定処理のフローチャートを示す図である。まず、店舗店員は、店舗端末3にダウンロードされたアプリケーションプログラムを起動し、サーバ装置2へアクセスすることで、システムにログインをする。システムへのログインは、第二の実施の形態の特定処理と同様である。
【0238】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、染髪対象者である顧客の染髪方法を入力する(ステップS61)。ステップS61は、ステップS31と同様の処理である。
【0239】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、顧客の毛髪に相当する毛髪の型(タイプ)を入力する(ステップS62)。ステップS62は、ステップS32と同様の処理である。
【0240】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを入力する(ステップS63)。ステップS63では、毛髪の色味及び/又は明るさとして、数字、文字、記号等を入力してもよく、画像を選択により入力してもよい。ステップS63では、第1ヘアカラー剤を入力してもよい。
【0241】
ステップS63では、例えば、毛髪情報として記憶された色画像又は毛束の画像が店舗端末3の表示画面に表示され、表示された色画像又は毛束の画像の中から、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを有する画像を選択することにより、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを入力してもよい。
【0242】
具体的には、
図10に示した表示画面70のように、第1ヘアカラー剤に関連付けられた色味及び明るさと対応させて、マトリクス状に並べた染髪後の色画像又は毛束の画像が表示されてもよい。店舗店員は、店舗端末3に表示された色画像又は毛束の画像を参照しながら、どのような色に染髪するかについて、顧客の要望を聞き出すことができる。店舗店員は、顧客の希望する染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを有する画像を選択する。
【0243】
また、色画像や毛束の画像が店舗端末3の表示画面に表示される場合、表示される色画像又は毛束の画像は、サーバ装置2に記憶された毛髪情報に対応するものを一覧で表示するものであってもよいし、管理者端末1又は店舗端末3の操作により選択された、特定の毛髪情報に対応するものであってもよいし、特定のメーカのヘアカラー剤に関連付けて記憶された毛髪情報に対応するものであってもよい。なお、管理者端末1又は店舗端末3の操作により選択される毛髪情報は、特に限定されないが、例えば、店舗に用意されているヘアカラー剤に対応する毛髪情報とすることができる。
【0244】
さらに、ステップS63では、まず、ヘアカラー剤のメーカが表示され、施術に用いる特定のメーカを入力してから、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを入力することとしてもよい。この場合、入力されたメーカのヘアカラー剤に関連付けて記憶された毛髪情報に対応する色画像や毛束の画像が表示される。
【0245】
以下のステップS64~S68では、ステップS62にて入力した領域(例えば、毛髪の根元の領域、毛髪の中央部分の領域、毛先の領域等)のそれぞれについて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、及び、第2ヘアカラー剤を入力して、希望の染髪後の毛髪の状態を選択する。ステップS64~S68にて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、第2ヘアカラー剤、及び、希望の染髪後の毛髪の状態を入力しているため、ステップS69において、サーバ装置2は、ステップS62にて入力したそれぞれの領域について、使用する予定の第1ヘアカラー剤を特定可能である。
【0246】
次に、ステップS62において選択した毛髪の型における1の領域について、店舗店員は、店舗端末3を操作して、該領域に対応する顧客の染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを入力する(ステップS64)。また、ステップS64においては、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと併せて、店舗店員は、該領域に対応する顧客の毛髪の長さ、毛髪が白髪であるか有色毛であるか等を店舗端末3に入力する。また、毛髪が白髪である場合、店舗店員は毛髪全体中における白髪の占める割合を店舗端末3に入力してもよい。
【0247】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、第2ヘアカラー剤の種類又は濃度を入力する(ステップS65)。ステップS65は、ステップS34と同様の処理である。
【0248】
店舗端末3にて、ステップS63~S65により、必要な事項が入力されると、これらの情報がサーバ装置2へ送信され、サーバ装置2において、送信された情報に応じて、予想される染髪後の毛髪情報が特定される(ステップS66)。特定された染髪後の毛髪情報が店舗端末3に送信され、店舗端末3にて染髪後の毛髪情報が表示される(ステップS67)。なお、ステップS67において表示される染髪後の毛髪情報は、1つでもよいし、2以上であってもよい。
【0249】
ここで、予想される染髪後の毛髪情報とは、顧客の染髪前の毛髪に、所定のヘアカラー剤を塗布し、所定の時間が経過した後に洗い流され、乾燥させたときに予想される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報のことを指す。
【0250】
ステップS66の処理について、説明する。ステップS66の処理は、ステップS66-1~S66-3の処理を含む。まず、サーバ装置2にて、ステップS63で入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラー剤が特定される(ステップS66-1)。具体的には、染髪情報管理テーブルにおいて、入力された希望の染髪の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報と、関連付けて記憶されている第1ヘアカラー剤を、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラー剤として特定する。希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラー剤は、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けられた第1ヘアカラー剤であってもよい。
【0251】
ここで、ステップS63で表示される毛髪情報は、例えば、染髪前の毛髪の色味が「ナチュラル」で毛髪の明るさのレベルが「4」の毛髪に対して、1種類の異なる第1ヘアカラー剤で染色されたときの複数の毛髪の画像が表示される。よって、サーバ装置2は、ステップS63において、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさが画像で入力された場合、ステップS63で入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを基に、染髪情報管理テーブルを参照して、染髪前の毛髪の明るさのレベルが「4」の毛髪が、第1ヘアカラー剤「A1」で染色した画像であると特定できる。このように、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラー剤として「A1」が特定される。なお、ステップS63で表示される毛髪情報に関連付けて記憶される第1ヘアカラー剤は、1種類であることが好ましい。
【0252】
なお、ステップS63で表示される毛髪情報に関連付けて記憶されている染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさは、ステップS64にて入力された顧客の染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと、同じであることもあるし、異なることもある。
【0253】
ステップS63において希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさが数字、文字、又は、記号で入力された場合、ステップS66-1において、サーバ装置2は入力された色味及び/又は明るさに関連付けられた第1ヘアカラー剤を特定する。ステップS63において第1ヘアカラー剤が入力された場合、ステップS66-1において、サーバ装置2は該第1ヘアカラー剤を特定する。
【0254】
次に、予想される毛髪の毛髪情報を特定する際に参照する染髪情報管理テーブルが特定される(ステップS66-2)。例えば、ステップS63で入力された第1ヘアカラー剤のメーカ、ステップS64で入力された毛髪の色味の情報、又はステップS65で入力された第2ヘアカラー剤の情報から、該メーカ、該毛髪の色味又は該第2ヘアカラー剤に対応する染髪情報管理テーブルが特定されてもよい。そして、特定された第1ヘアカラー剤とステップS64で入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさから、特定された染髪情報管理テーブルを参照し、該第1ヘアカラー剤と、該染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに関連付けて記憶された毛髪情報を特定する(ステップS66-3)。これにより、顧客の染髪前の毛髪に、特定された第1ヘアカラー剤と入力された第2ヘアカラー剤とを混合したヘアカラー剤を塗布し、所定の時間が経過した後に洗い流され、乾燥させたときに予想される毛髪の毛髪情報が特定できる。
【0255】
さらに、ステップS66において、システムは、登録処理にて記憶された染髪情報を参照して、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラー剤と所定の関連性を有するヘアカラー剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定してもよい。つまり、ステップS66の処理は、以下のようにも実行できる。なお、同様の処理については説明を省略することがある。
【0256】
具体的には、サーバ装置2は、特定された染髪情報管理テーブルを参照し、ステップS63にて入力された希望の染髪の毛髪の色味及び/又は明るさから特定された第1ヘアカラー剤と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤と、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに関連付けて記憶された毛髪情報を特定できる。
【0257】
なお、特定された第1ヘアカラー剤と所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤とは、例えば、特定された第1ヘアカラー剤の色味又は明るさと同一の色味又は明るさのヘアカラー剤であってもよい。具体的には、同じ色味で異なる明るさのヘアカラー剤でもよいし、同じ明るさで異なる色味のヘアカラー剤でもよい。
【0258】
また、例えば、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤とは、特定された第1ヘアカラー剤の色味及び/又は明るさと所定の範囲の色味及び/又は明るさのヘアカラー剤であってもよい。
【0259】
第1ヘアカラー剤の色味及び/又は明るさと所定の範囲の色味及び/又は明るさのヘアカラー剤とは、例えば、特定されたヘアカラー剤と色味が同じで、明るさの違いが所定の範囲であるものが挙げられる。明るさの違いが所定の範囲としては、特定された明るさのレベルから所定の範囲のレベル差(例えば、±2レベル)としてもよい。具体的には、「R6」の第1ヘアカラー剤が特定されたとき、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤は、「R4」、「R5」、「R7」及び「R8」の第1ヘアカラー剤とすることができる。また、第1ヘアカラー剤の色味及び/又は明るさと所定の範囲の色味及び/又は明るさのヘアカラー剤とは、例えば、特定されたヘアカラー剤と明るさが同じで、色味の違いが所定の範囲であるものが挙げられる。色味の違いが所定の範囲としては、色相環の隣接する色味としてもよい。
【0260】
また、例えば、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤とは、特定された第1ヘアカラー剤を所定の割合以上含む第1ヘアカラー剤であってもよい。具体的には、第1ヘアカラー剤が2種類以上を混合する場合、特定された第1ヘアカラー剤の第1ヘアカラー剤全体量における割合が、所定の割合以上(例えば、30%以上)のものであれば、所定の関連性を有することとしてもよい。「R6」の第1ヘアカラー剤が特定されたとき、「R3」、「R6」及び「N3」の第1ヘアカラー剤が「1:2:1」で混合される場合、この第1ヘアカラーは、所定の関連性を有するとすることができる。
【0261】
また、例えば、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤とは、特定された第1ヘアカラー剤を最も多く含む第1ヘアカラー剤であってもよい。具体的には、第1ヘアカラー剤が2種類以上を混合する場合、特定された第1ヘアカラー剤の第1ヘアカラー剤全体量における割合が、他の第1ヘアカラー剤と比較して最も大きければ、所定の関連性を有することとしてもよい。
【0262】
また、例えば、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤とは、同じメーカのヘアカラー剤や、店舗に在庫のあるヘアカラー剤であってもよい。
【0263】
なお、ステップS66にて特定される染髪情報管理テーブルは、ステップS64で入力された毛髪の色味、又は、ステップS65で入力された第2ヘアカラー剤の種類と所定の関連性を有する範囲のものであってもよい。毛髪の色味と所定の関連性を有する範囲とは、例えば、該色味と近い色味の範囲であってもよい。第2ヘアカラー剤の種類と所定の関連性を有する範囲とは、例えば、該第2ヘアカラー剤の濃度と近い種類の範囲であってもよい。
【0264】
また、ステップS66において、システムは、さらに、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさと所定の関係性を有する染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定してもよい。つまり、ステップS66の処理は、以下のようにも実行できる。なお、同様の処理については説明を省略することがある。
【0265】
例えば、特定された染髪情報管理テーブルを参照し、ステップS63で入力された希望の毛髪の色味及び/又は明るさと、所定の関係性を有する毛髪情報を特定することができる。
【0266】
希望の毛髪の色味及び/又は明るさと、所定の関係性を有する毛髪情報とは、例えば、希望の毛髪の色味及び/又は明るさと、近い色味及び/又は明るさを有する毛髪情報であってもよい。具体的には、染髪情報管理テーブルに記憶される毛髪情報が画像データの場合、入力された希望の毛髪の色味及び/又は明るさを示す画像データと、染髪情報管理テーブルの画像データをRGB値に変換し、同一又は誤差が所定の範囲内の画像データのことを指してもよい。また、染髪情報管理テーブルに記憶される毛髪情報が、毛髪の色味及び/又は明るさを示す数値で記憶されている場合、入力された希望の毛髪の色味及び/又は明るさを示す数値と、同一又は誤差が所定の範囲内の毛髪情報のことを指してもよい。
【0267】
なお、ステップS66において複数の毛髪情報が特定された場合、ステップS67において、特定された全ての毛髪情報が表示されてもよいし、一部の毛髪情報が表示されてもよい。例えば、ステップS67では、店舗の在庫量が多いヘアカラー剤、又は、使用期限が短いヘアカラー剤と関連付けられて記憶された毛髪情報を優先的に表示することとしてもよい。また、ステップS67では、毛髪情報と関連付けられて記憶されたヘアカラー剤の種類が少ない毛髪情報を優先的に表示することとしてもよい。或いは、ヘアカラー剤が2種類以上含まれるヘアカラー剤が特定された場合、ステップS67では店舗端末3に表示されず、店舗端末3への操作入力により、別ウィンドウで毛髪情報が表示されてもよい。店舗店員は、バリエーションの毛髪情報として確認できる。
【0268】
ここで、ステップS67において、店舗端末3に表示される表示画面について説明する。ステップS67では、サーバ装置2が、ステップS63にて入力した希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報、及び、特定した染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するように制御することとしてもよい。
図11は、第三の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図でもある。
【0269】
ステップS67にて店舗端末3にて表示される表示画面は、ステップS40にて店舗端末3にて表示端末3にて表示画面と以下の点で相違する。
・塗布結果41が、ステップS66にて特定された染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報であること
・希望色42が、ステップS63にて入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報であること
・希望色42と関連付けられた染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさは、ステップS66にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと同じである場合もあるし、異なる場合もあること
・入力情報43が、ステップS64とS65にて入力した情報に対応すること
ステップS67にて店舗端末3にて表示される表示画面のその他の構成は、ステップS40にて店舗端末3にて表示端末3にて表示画面と同じであるので説明を省略する。
【0270】
図13の特定処理のフローチャートの説明に戻る。ステップS67にて、予想される染髪後の毛髪情報が表示されると、店舗店員は店舗端末3を操作して、いずれかの毛髪情報を選択する(ステップS68)。サーバ装置2にて、ステップS68にて選択された毛髪情報から、染髪情報管理テーブルを参照し、該毛髪情報に関連付けて記憶されたヘアカラー剤の種類及び割合を特定する。特定されたヘアカラー剤の種類及び割合が、店舗端末3にて表示される(ステップS69)。
【0271】
ステップS69において、ヘアカラー剤全体の量及びそれぞれのヘアカラー剤の量が表示されることとしてもよい。ヘアカラー剤全体の量は、ステップS64にて入力された染髪前の毛髪の長さより、毛髪の長さとヘアカラー剤の量とを関連付けて記憶された塗布量算出テーブルから算出できる。塗布量算出テーブルは、サーバ装置2に記憶されている。それぞれのヘアカラー剤の量は、ヘアカラー剤の割合とヘアカラー剤全体の量を基に算出できる。
【0272】
以下のステップS70~S72では、ステップS69にて表示されたヘアカラー剤の種類と割合を変更し、施術に用いるヘアカラー剤に異なる色味を足すことや異なる明るさにするといったヘアカラー剤の微調整が可能である。また、微調整を行ったヘアカラー剤によって、染髪された後の毛髪の状態を表示することができる。ステップS64及びS65にて、染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさ、及び、第2ヘアカラー剤を入力しているため、ステップS71において、サーバ装置2は、微調整後のヘアカラー剤によって染髪された後の毛髪の状態を特定可能である。
【0273】
ステップS69にてヘアカラー剤の種類と割合が表示されると、店舗店員は、店舗端末3を操作して、実際の施術に用いるヘアカラー剤の量を特定する量特定処理を実行する(ステップS70)。量特定処理は、第一の実施の形態における量特定処理又は詳細の量特定処理を適用できる。
【0274】
具体的には、第一の実施の形態における量特定処理を利用する場合、
図3の表示画面100に、ステップS70にて特定されたヘアカラー剤の種類及び量が表示される。例えば、第1カラー剤の種類が、第1物質表示欄111にそれぞれ表示され、第1カラー剤の量が使用量表示欄113にそれぞれ表示される。ユーザは、要素E、算定ルールR及び数値I、並びに、第1物質合計量表示欄102及び第2物質合計量表示欄103に表示される第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の比又は量について、追加、削除、変更等をすることができる。
【0275】
次に、サーバ装置2にて、染髪情報管理テーブルを参照し、量特定処理により特定されたヘアカラー剤の種類及び割合と、ステップS64にて入力された情報に応じて、特定されたヘアカラー剤により予想される染髪後の毛髪情報を特定する(ステップS71)。ステップS71の処理方法については、後述する。
【0276】
特定されたヘアカラー剤により予想される染髪後の毛髪情報が、店舗端末3にて表示される(ステップS72)。表示された毛髪情報の毛髪の色味及び/又は明るさで問題がないと店舗店員が判断した場合は、店舗店員が店舗端末3を操作することにより、ステップS70にて特定されたヘアカラー剤が、毛髪の型に含まれる1の領域の施術に用いるヘアカラー剤として決定される(ステップS73)。一方、ステップS72において表示された毛髪情報の毛髪の色味及び/又は明るさから変更するために、さらにヘアカラー剤の割合及び/又は量を調整する場合は、ステップS70~S72までの処理が再度実行される。
【0277】
ステップS64~S73の処理は、ステップS72において入力された毛髪の型に含まれる領域ごとに実行されるため、全ての領域について入力が完了するまで、ステップS64~S73の処理が繰り返し実行される。毛髪の型に含まれる全ての領域について、ステップS73の処理が実行されると、ステップS64~S73までの繰り返し処理は終了する。
【0278】
毛髪の型に含まれる全ての領域について、繰り返し処理が実行されると、店舗店員が店舗端末3を操作することにより、ステップS73で決定されたヘアカラー剤の種類及び割合が、顧客の施術に用いるヘアカラー剤としてサーバ装置2に記憶され、登録される(ステップS74)。ステップS74の処理は、ステップS48の処理と同様である。
【0279】
ステップS74にて、ヘアカラー剤の種類及び割合が登録されると、該ヘアカラー剤の種類及び割合に関する情報が、サーバ装置2又は店舗端末3から、管理者端末1へ通知される(ステップS75)。ステップS75の処理は、ステップS49の処理と同様である。以上のステップS61~S75により、特定処理は終了する。
【0280】
なお、特定処理は、1のコンピュータ装置のみで実行されてもよい。また、ステップS61~S63の処理は、順番を入れ替えて実行されてもよい。また、ステップS65の処理は省略してもよい。この場合、第2ヘアカラー剤の種類又は濃度は、予めサーバ装置2に設定されていることが好ましい。また、ステップS63及びS68の処理は、顧客自身が店舗端末3を操作することにより、実行されてもよい。
【0281】
ステップS71の処理について説明する。サーバ装置2にて、表示画面50に表示されたヘアカラー剤の種類及び割合、及びステップS64にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに応じて、染髪情報管理テーブルを参照し、対応する染髪後の毛髪情報を特定する。
【0282】
ステップS71の処理は、ステップS45の処理と以下の点で相違する。
・特定される染髪後の毛髪情報は、ステップS44にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合ではなく、表示画面50に表示されたヘアカラー剤の種類及び割合又はステップS70にて特定されたヘアカラー剤の種類及び割合に基づくこと
ステップS71の処理のその他の構成は、ステップS45の処理と同じであるので説明を省略する。
【0283】
表示画面50に表示されたヘアカラー剤の種類及び割合、及びステップS64にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、染髪情報管理テーブルに染髪後の毛髪情報が記憶されていない場合には、ステップS71において、予想される染髪後の毛髪情報を特定することができない。表示画面50に表示されたヘアカラー剤の種類及び割合は、ステップS70にて特定されたヘアカラー剤の種類及び割合ともいう。その場合、染髪後の毛髪情報を特定することができない旨である不足情報を、サーバ装置2から、店舗端末3及び管理者端末1へ通知する通知処理が実行されてもよい。
【0284】
なお、ステップS71及びS72の処理は、省略してもよい。ステップS71及びS72の処理が省略される場合、管理者は、ステップS75にて、通知を受信すると、通知を受けたヘアカラー剤の種類及び割合に対応する毛髪情報が染髪情報管理テーブルに登録されていないとき、上述の登録処理を実行できる。このとき、ステップS75の通知において、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを示す不足情報が送信される。不足情報は、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を登録するように管理者に促す情報や、登録をするように管理者に求める情報を含んでいてもよい。
【0285】
つまり、ステップS75の処理は、第1のコンピュータ装置である店舗端末3において入力されたヘアカラー剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていない場合に、不足情報を第2のコンピュータ装置である管理者端末1に送信する処理であるともいえる。
【0286】
また、不足情報は、第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合について、通知を行った回数に関する情報を含んでいてもよい。管理者は、通知を受けた回数の所定の回数以上のヘアカラー剤の種類及び割合について、上述の登録処理を実行してもよい。登録処理では、通知された染髪に用いるヘアカラー剤の種類及び割合と、染髪前の毛髪の色味及び明るさとを関連付けて、染髪後の毛髪情報が染髪情報管理テーブルに記憶される。つまり、サーバ装置2において、管理者端末1において入力された、ステップS75で送信された不足情報に対応する、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を、ヘアカラー剤と関連付けて記憶する。ステップS75の通知に関する処理は、第二の実施の形態におけるステップS51に対応し、上記の登録処理は、第二の実施の形態におけるS53~54の処理に対応する。
【0287】
登録された毛髪情報は、新たな特定処理において、ステップS67又はS72の処理にて、表示されることとしてもよい。つまり、記憶された染髪情報管理テーブルを参照して、管理者端末1又は第3のコンピュータ装置である他の店舗端末3において入力された、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラー剤に対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定することができる。さらに、管理者端末1又は他の店舗端末3において入力された、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するためのヘアカラー剤と所定の関連性を有するヘアカラー剤に対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定することができる。特定に関する処理は、ステップS61~S75の処理と同様に実行できる。
【0288】
なお、上述の特定処理では、顧客の毛髪全体を均一にカラーリングする態様について説明したが、これに限られず、毛髪の部位ごとに色を異ならせるカラーリングについても、適用することができる。
【0289】
一本の毛髪中で色を異ならせるカラーリングの場合、ステップS61及びS62を実行後、毛髪の型に含まれる毛髪の領域ごとにステップS63の希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを入力し、ステップS64~S73の処理が繰り返し実行される。そして、ステップS74及びS75が実行され、特定処理が終了する。さらに、毛髪の型に含まれる同じ領域内で、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさが異なるときは、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさごとに、ステップS64~S73の処理が繰り返し実行される。
【0290】
毛髪が生える部位ごとに色を異ならせるカラーリングの場合、ステップS61において、希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさごとに、該色味及び/又は明るさを希望する部位を入力することとしてもよい。次に、入力された部位ごとに、ステップS62~S73の処理が繰り返し実行される。そして、ステップS74及びS75が実行され、特定処理が終了する。例えば、前髪とそれ以外の部分とで、色を異ならせるカラーリングの場合、ステップS11において、毛髪の染髪対象部位として、前髪及びそれ以外の部分を入力する。そして、前髪部分と、それ以外の部分について、それぞれステップS62~S73の処理を実行される。
【0291】
[量特定処理]
ここで、ステップS70の量特定処理について、説明する。第三の実施の形態の量特定処理では、入力を受け付けた割合及び比をもとに、ヘアカラー剤群に含まれるヘアカラー剤のそれぞれの量、全体量に対するヘアカラー剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラー剤の量の比を算定する。そして、ヘアカラー剤のそれぞれの量を特定する。
【0292】
量特定処理は、ステップS69の処理により表示されたヘアカラー剤の種類と割合について、店舗店員が、施術に用いるヘアカラー剤の微調整をするために用いられる。例えば、顧客の毛髪の量が多めである場合に、塗布するヘアカラー剤の全体量を増加させたいときに実行される。また、例えば、店舗店員が、染髪後の毛髪情報を確認して赤味が強いと感じた場合に、毛髪の赤味を消すために、所定の割合だけ緑色のヘアカラー剤を、表示されたヘアカラー剤に加えたいときに実行される。
【0293】
図14は、第三の実施の形態に係る量特定処理のフローチャートを示す図である。まず、店舗店員は、店舗端末3にて、ステップS69において表示されたヘアカラー剤の種類と割合を確認する。具体的には、第1ヘアカラー剤の種類と割合、第2ヘアカラー剤の種類と割合、及び、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤の割合である。
【0294】
店舗店員は、店舗端末3を操作して、施術に用いるヘアカラー剤を選択する(ステップS81)。ステップS81では、表示されたヘアカラー剤について選択してもよいし、新たに異なるヘアカラー剤を入力してもよい。
【0295】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、ヘアカラー剤群の全体量に対する、ヘアカラー剤(A)に含まれるヘアカラー剤のそれぞれの量の割合の入力をする(ステップS82)。店舗端末3にて、割合の入力を受け付けるヘアカラー剤(A)は、1種類でもよいし、2種類以上であってもよいが、入力された割合の合計が100%を超えないように入力される。
【0296】
ここで、ヘアカラー剤群は、少なくとも1のヘアカラー剤を含むヘアカラー剤(A)、及び、少なくとも2以上ヘアカラー剤を含むヘアカラー剤(B)から構成される。また、ヘアカラー剤群に含まれるヘアカラー剤が、ヘアカラー剤(A)であるか、ヘアカラー剤(B)であるかは、店舗店員による店舗端末3への操作により、任意に変更可能である。
【0297】
また、第1ヘアカラー剤全体を第1ヘアカラー剤群、第2ヘアカラー剤全体を第2ヘアカラー剤群と扱うことができる。ヘアカラー剤群が2以上存在する場合も同様に、それぞれのヘアカラー剤群に含まれるヘアカラー剤のそれぞれの割合、ヘアカラー剤の量の比、及び/又は、ヘアカラー剤の量を特定できる。また、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤をまとめて、ヘアカラー剤群としてもよい。
【0298】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、ヘアカラー剤(B)に含まれるヘアカラー剤のそれぞれの量の比の入力をする(ステップS83)。なお、ヘアカラー剤(B)が1のヘアカラー剤から構成される場合、比として「1」が入力されるとしてもよい。
【0299】
次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、ヘアカラー剤群の全体量の変更を入力する(ステップS84)。なお、ヘアカラー剤群の全体量の変更の入力は、2以上のヘアカラー剤群の全体量を入力することで実行してもよい。例えば、第1ヘアカラー剤群と第2ヘアカラー剤群の全体量を変更することで入力してもよい。第1ヘアカラー剤群と、第2ヘアカラー剤群との比が入力されることにより、それぞれのヘアカラー剤群の全体量を算定できるため、ヘアカラー剤群の全体量の変更の入力とすることができる。
【0300】
ステップS81~84にて入力された情報をもとに、サーバ装置2又は店舗端末3にて、ヘアカラー剤のそれぞれの割合、ヘアカラー剤の量の比、及び/又は、ヘアカラー剤の量が特定される(ステップS85)。そして、特定されたヘアカラー剤のそれぞれの割合、ヘアカラー剤の量の比、及び/又は、ヘアカラー剤の量が、店舗端末3にて表示される(ステップS86)。なお、特定されたヘアカラー剤のそれぞれの割合、又はヘアカラー剤の量の比が表示された場合、店舗店員が、表示された情報を用いて、それぞれのヘアカラー剤の量を計算してもよい。ステップS81~S86の処理により、量特定処理が終了する。
【0301】
なお、量特定処理は、1のコンピュータ装置のみで実行されてもよいし、店舗端末3とサーバ装置2など複数のコンピュータ装置から構成されるシステムで実行されてもよい。例えば、ステップS81~S84の入力や選択に関する処理は店舗端末3で実行され、ステップS85の特定に関する処理はサーバ装置2で実行され、ステップS86の表示に関する処理は店舗端末3で実行されることとしてもよい。この場合、店舗端末3とサーバ装置2の間で適宜情報の送受信が実行される。
【0302】
ここで、ステップS85の処理について説明する。まず、全体から、ステップS82で入力された割合を差し引いた残りの割合が、ヘアカラー剤群の全体量に対するヘアカラー剤(B)の割合であることを前提とする。
【0303】
具体的には、ステップS82にて入力された割合の合計値は、ヘアカラー剤群の全体量に対する割合である。次に、100%からステップS82にて入力された割合が減算される。そして、ステップS83にて入力された比が、減算された割合中における比として、ステップS85において、各ヘアカラー剤のそれぞれの割合、又はヘアカラー剤の量の比が算定される。算定されたヘアカラー剤それぞれの割合又は比と、ステップS84にて受け付けたヘアカラー剤群の全体量から、それぞれのヘアカラー剤の量を算定できる。
【0304】
例えば、ヘアカラー剤X、Y、及びZを含むヘアカラー剤群について、ステップS82において、ヘアカラー剤Xの割合として20%が入力されたとする。ヘアカラー剤Xはヘアカラー剤(A)に、ヘアカラー剤Y及びBは、ヘアカラー剤(B)に含まれる。このとき、ヘアカラー剤(B)のヘアカラー剤群全体量に対する割合は、100%から20%が減算された80%である。
【0305】
そして、ステップS83では、ヘアカラー剤Y及びZについて、ヘアカラー剤Y及びZの比が1:3と入力できる。つまり、ヘアカラー剤X、Y、及びZについて、ヘアカラー剤群全体に占める割合は、それぞれ、20%、20%、60%と求められる。ヘアカラー剤群の全体量が100gのとき、ヘアカラー剤X、Y、及びZの量は、それぞれ、20g、20g、60gとなる。
【0306】
なお、ステップS81~S84の処理は、互いに順番を入れ替えて実行されてもよい。また、ステップS81の処理をステップS82、S83、又はS84の後に実行する等、ステップS81、S82、S83、又はS84の処理を複数回実行してもよい。ステップS81~S84のいずれかの処理が複数回実行される場合、最後に実行された処理の入力情報により、S85の処理が実行される。
【0307】
つまり、S84の処理が最後に実行された場合、ステップS82及びS83から算定されるヘアカラー剤それぞれの割合又は比を固定して、ステップS84にて入力された全体量より、ヘアカラー剤それぞれの量を特定できる。また、ステップS84を実行後に、ステップS82又はS83を実行した場合、ステップS84にて入力された全体量を固定して、ヘアカラー剤それぞれの割合、比、及び/又は量を特定できる。
【0308】
また、ステップS81、S82、S83、及び/又は、S84の処理は、省略してもよい。また、ステップS69において、表示されたヘアカラー剤の種類と割合が問題ないと美容師が判断したときは、ステップS81~S83を省略して、ステップS84以降の処理を実行できる。
【0309】
ここで、量特定処理にて表示される入力画面の説明をする。
図15は、第三の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。具体的には、ステップS86にて、表示される表示画面である。表示画面50には、計算方法入力欄51、第1ヘアカラー剤表示欄52と、比・割合表示欄53と、使用量表示欄54が表示される。また、第2ヘアカラー剤表示欄55と、比・割合表示欄56と、使用量表示欄57が表示される。
【0310】
計算方法入力欄51は、量特定処理において、第1ヘアカラー剤群がどのような計算方法で第1ヘアカラー剤群全体の割合及び/又は量を特定するのかを入力する。「比+%」を選択すると、第1ヘアカラー剤群について、ステップS81~S86の処理が実行される。「比」を選択すると、第1ヘアカラー剤群について、ステップS82以外の処理が実行される。つまり、比のみで第1ヘアカラー剤の割合及び/又は量を特定する。また、計算方法入力欄51には、「%」を表示してもよい。「%」を選択すると、第1ヘアカラー剤群について、ステップS83以外の処理が実行される。つまり、割合のみで第1ヘアカラー剤の割合及び/又は量を特定する。なお、表示画面50の計算方法入力欄51では、「比+%」が選択された状態である。
【0311】
第1ヘアカラー剤表示欄52には、ヘアカラーリングに用いられる第1ヘアカラー剤の種類が表示される。取消アイコン59の選択により、対応する第1ヘアカラー剤が消去できる。また、取消アイコン59の選択により、任意の第1ヘアカラー剤を追加できるとしてもよい。比・割合表示欄53には、それぞれの第1ヘアカラー剤について、比・割合入力欄58が表示される。比・割合入力欄58は、計算方法入力欄51にて「比+%」が選択されることで、表示されるとしてもよい。
【0312】
比・割合入力欄58の選択により、ステップS82の割合を入力するか、ステップS83の比を入力するかを選択できる。「%」を選択すると、ステップS82で割合の入力ができ、「比」を選択すると、ステップS83で比の入力できる。表示画面50では、ヘアカラー剤「A5」、「A6」、及び「N6」について、「比」を選択しており、ヘアカラー剤「N8」について、「%」を選択している。店舗店員は、割合及び比を任意に入力及び変更することができる。
【0313】
使用量表示欄54には、比・割合入力欄58、比・割合表示欄56、比表示欄61及び合計量表示欄62に入力された情報をもとに、特定されたヘアカラー剤の使用量が表示される。また、第2ヘアカラー剤表示欄55と、比・割合表示欄56と、使用量表示欄57は、第1ヘアカラー剤表示欄52と、比・割合表示欄53と、使用量表示欄54と同様の機能を有する。
図15において、第2ヘアカラー剤には、計算方式として、「比」が適用されているが、第1ヘアカラー剤と同様に、第2ヘアカラー剤にも計算方法入力欄が表示され、第2ヘアカラー剤群がどのような計算方法で第2ヘアカラー剤群全体の割合及び/又は量を特定するのかを入力することとしてもよい。
【0314】
また、表示画面50には、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤の比が表示される比表示欄61と、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤のヘアカラー剤全体の量が表示される合計量表示欄62と、各種アイコン64が表示される。また、第1ヘアカラー剤と第2ヘアカラー剤のそれぞれの全体量が表示されてもよい。
【0315】
店舗店員は、比表示欄61及び合計量表示欄62の数値を任意に変更できる。例えば、全体量変更アイコン63aの選択により、ヘアカラー剤の全体量を減らすことや、全体量変更アイコン63bの選択により、全体量を増やすことができる。このとき、比・割合表示欄53及び比・割合表示欄56に表示された、割合又は比を維持したまま、使用量表示欄54及び使用量表示欄57に表示されるヘアカラー剤の量が変更される。つまり、ヘアカラー剤の割合又は比を維持したまま、ヘアカラー剤群の全体量を変更し、それぞれのヘアカラー剤の量を算定できる。
【0316】
また、アイコン64aの選択により、量特定処理の実行が中止される。また、アイコン64bの選択により、店舗店員が入力した情報がキャンセルされ、表示画面50には、ステップS19にて表示されたヘアカラー剤の種類と割合が表示される。また、アイコン64cの選択により、ステップS71の処理が実行される。或いは、ステップS73の処理が実行されてもよい。
【0317】
ここで、上述の実施の形態では、ヘアカラー剤群に含まれるヘアカラー剤の割合又は比を入力することで、それぞれのヘアカラー剤の量を算定したが、さらに、ヘアカラー剤の量をもとに、ヘアカラー剤の割合又は比を算定する構成としてもよい。なお、以下の割合及び比は、表示された割合を差し引いた残りの割合が、ヘアカラー剤群の全体量に対する、比を表示するヘアカラー剤の割合であることを前提とする。
【0318】
まず、店舗店員の操作により、店舗端末3に、ステップS68にて選択された毛髪情報に関連付けて記憶されたヘアカラー剤の種類、割合、及び量を表示させる。次に、店舗店員は、店舗端末3を操作して、1のヘアカラー剤の量を変更する。入力されたヘアカラー剤の量及び、表示された他のヘアカラー剤の量をもとに、ヘアカラー剤群の全体量に対するヘアカラー剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラー剤の量の比を算定する。
【0319】
例えば、表示画面50において、第1ヘアカラー剤「N8」の使用量54を「3g」から「6g」に変更した場合、使用量54及び使用量57に表示される使用量に応じて、比・割合表示欄53、比・割合表示欄56、及び比表示欄61の割合又は比が算定される。また、合計量表示欄62は、使用量54及び使用量57に表示される使用量を加算した「93g」が算定される。具体的には、第1ヘアカラー剤「N8」の割合は「18」%が、「A5」、「A6」及び「N6」の比は、それぞれ「3」、「1」、及び「1」が表示される。また、比表示欄61は、第1ヘアカラー剤群と第2ヘアカラー剤群の比として「1.1:2」が表示される。なお、比・割合表示欄56、及び使用量57については、変更されない。
【0320】
なお、ヘアカラー剤の量をもとに、ヘアカラー剤の割合又は比を算定する構成の場合、算定されたヘアカラー剤は、ヘアカラー剤群の全体量に対する割合で表示されてもよいし、ヘアカラー剤群に含まれるヘアカラー剤の比で表示されてもよい。また、表示画面50のように割合と比の両方で表示されている場合は、元々表示されていた割合又は比の方式で表示されることが好ましい。
【0321】
[通知処理]
第三の実施の形態の通知処理について、説明する。第三の実施の形態における登録処理は、第二の実施の形態における登録処理を適用できる。第三の実施の形態の通知処理は、第二の実施の形態の通知処理と以下の点で相違する。
・ステップS71にて、染髪後の毛髪情報が特定できない場合、ステップS72は実行されず、サーバ装置2から、店舗端末3及び管理者端末1へ、染髪後の毛髪情報を特定できない旨(不足情報)が送信されるステップS51の処理が実行されること
・ステップS51、及びステップS53においては、染髪後の毛髪情報を特定できない旨の通知に加えて、ステップS70にて特定されたヘアカラー剤の種類及び割合、並びにステップS64にて入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに関する情報が送信、及び受信されること
・ステップS54にて登録した毛髪情報は、新たな特定処理におけるステップS66及びS71で特定されることができ、ステップS67及びS82にて表示され得ること
・ステップS53にて受信した第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合、並びに染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさから、S66又はS71にて、染髪後の毛髪情報を特定できるような第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合について、上述の登録処理を実行してもよいこと
・ステップS51にて、ステップS70にて特定された第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合と、所定の関連性を有する第1ヘアカラー剤及び第2ヘアカラー剤の種類及び割合に関する情報が送信されてもよいこと
・ステップS71において予想される染髪後の毛髪情報を特定することができない場合にも、通知処理は実行されず、毛髪情報を特定することができない旨が店舗端末3に表示され、ステップS73の処理が実行されてもよいこと
・通知処理は、ステップS66にて毛髪情報を特定できない場合に実行されてもよいこと
第三の実施の形態の通知処理のその他の構成は、第二の実施の形態の通知処理と同じであるので説明を省略する。
【0322】
第三の実施の形態において、第二の実施の形態と同様に、システムは、店舗ID及び/又はユーザIDに関連づけて、顧客の施術に用いるヘアカラー剤の情報をサーバ装置2に登録してもよい。
【0323】
第三の実施の形態において、第二の実施の形態と同様に、システムは、ヘアカラー剤の在庫量をシステムに登録し、使用されたヘアカラー剤の量を減算してもよい。
【0324】
第三の実施の形態において、第二の実施の形態と同様に、システムは、ステップS74にて登録された施術に用いられた第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合を公開できる。
【0325】
第三の実施の形態のシステムにおいて、第二の実施の形態のシステムと同様に、ユーザIDに関連付けて、施術に用いられたヘアカラー剤の種類及び割合が記憶されている。第三の実施の形態において、第二の実施の形態と同様に、システムは、使用頻度の高い第1ヘアカラー剤又は第2ヘアカラー剤の種類及び割合を特定することができる。また、第三の実施の形態において、第二の実施の形態と同様に、システムでは、ユーザIDに関連付けて、施術に用いられたヘアカラー剤の種類及び割合が記憶されている。
【0326】
なお、第三の実施の形態において、ヘアカラーリング剤は、第1ヘアカラーリング剤、第2ヘアカラーリング剤、又は、第1ヘアカラーリング剤及び第2ヘアカラーリング剤の両方を表す。
【0327】
本発明によれば、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示するため、店舗店員が、顧客の毛髪の状態に応じた染髪後の毛髪の状態を具体的に把握することができる。
【0328】
本発明によれば、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示するため、店舗店員が、顧客の毛髪の状態に応じた希望の染髪後の毛髪の状態を把握できる。これにより、顧客の希望に沿ったヘアカラーリングを提供できる。
【0329】
本発明によれば、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応し、且つ、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の明るさを把握可能な画像情報を表示するため、店舗店員が、顧客の毛髪の状態に応じたヘアカラーリング剤のごとの染髪後の毛髪の状態を具体的に把握できる。これにより、顧客の希望に合うヘアカラーリング剤を選択できる。本発明によれば、所定の毛髪の色味が、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味であるため、店舗店員が、同じ色味でかつ明るさの異なるヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の状態を把握できる。本発明によれば、上記画像情報とともに、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示するため、希望の毛髪の状態と比較して、最適な染髪後の毛髪の状態を選択できる。
【0330】
本発明によれば、選択を受け付けた第1ヘアカラーリング剤、選択を受け付けた毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラーリング剤、又は、選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラーリング剤を、使用する予定の第1ヘアカラーリング剤として特定するため、店舗店員は、顧客の希望に沿ったヘアカラーリングを提供できる。また、毛髪の異なる複数の部分のそれぞれに使用する予定の複数の第1ヘアカラーリング剤を特定することが可能であるため、店舗店員は、染髪前の毛髪の状態が部分ごとに異なる場合も、均一なヘアカラーリングを提供できる。
【0331】
本発明によれば、選択を受け付けた毛髪における黒髪又は白髪の割合に応じて、異なる画像情報を表示するため、店舗店員は、黒髪又は白髪の割合に応じた画像情報を確認することができる。本発明によれば、選択を受け付けた第2ヘアカラーリング剤の種類又は濃度に応じて、異なる画像情報を表示するため、店舗店員は、第2ヘアカラーリング剤の種類又は濃度に応じた画像情報を確認することができる。
【0332】
本発明によれば、数値O1、O2、・・・Ok-1、Okのk個の数値の合計値Tk及び数値Ikをもとに、所定の算定ルールRkにしたがって、数値Okを算出する処理を、k=nから順にk=2になるまで繰り返し、数値O1、O2、・・・On-1、Onを算定するため、ユーザが、複数の算定ルールRを含む計算を容易に行える。
【0333】
本発明によれば、算定ルールRαが、数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαの合計が合計値Tαとなるようにして、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαの各比をもとに、数値I1、I2、・・・Iα-1、Iαのそれぞれに対応する数値O1、O2、・・・Oα-1、Oαを算定するものであるため、ユーザが、比率を含む計算を容易に行える。
【0334】
本発明によれば、算定ルールRβが、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、数値O1、O2、・・・Oβ-1の(β-1)個の数値の合計値Tβ-1に対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものである、又は、数値O1、O2、・・・Oβ-1、Oβの合計が合計値Tβとなるようにして、合計値Tβに対する数値Iβにより特定される割合をもとに、数値Oβを算定するものであるため、ユーザが、割合又は倍率を含む計算を容易に行える。
【0335】
本発明によれば、算定ルールRγが、数値Iγを数値Oγであると算定するものであるため、ユーザが、具体的な数値を入力した計算を含む計算を容易に行える。本発明によれば、1の操作ボタンの選択により、算定ルールR2、R3、・・・Rn-1、Rnのいずれか1の算定ルールの入力を受け付けるため、ユーザは、直感的な操作で複雑な計算式を入力できる。本発明によれば、算定した数値O1、O2、・・・On-1、Onのそれぞれが、要素E1、E2、・・・En-1、Enのそれぞれに対応するものであること、及び/又は、数値I1、I2、・・・In-1、Inのそれぞれに対応するものであることが把握可能な態様で表示するため、ユーザが、数値O1、O2、・・・On-1、Onのそれぞれが、どの数値に対応するものであるかを把握できる。
【0336】
本発明によれば、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示するため、店舗店員が、顧客の毛髪の状態に応じた希望色の選択を染髪後の毛髪の状態を具体的に把握することができる。
【0337】
本発明によれば、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラーリング剤と所定の関連性を有する第1ヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定するため、顧客が希望するヘアカラーリングを提供するのに適切な情報を選択することができる。また、本発明によれば、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさと所定の関係性を有する染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定するため、顧客が希望するヘアカラーリングを提供するために適切な情報を選択することができる。
【0338】
本発明によれば、入力された第2ヘアカラーリング剤、入力された希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさに染髪するための第1ヘアカラーリング剤、並びに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさに対応する、染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を特定するため、店舗店員が、施術に用いるヘアカラーリング剤と顧客の毛髪の状態に応じた染髪後の毛髪の状態を具体的に予測することができる。
【0339】
本発明によれば、入力した希望の染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報、及び、特定した染髪後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するため、顧客の希望する毛髪の色味及び/又は明るさと、同じ又は近似する毛髪の色味及び/又は明るさの選択が容易となる。
【0340】
本発明によれば、希望の染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報、並びに/又は、特定された染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報が、色画像又は毛束の画像であるため、店舗店員及び顧客が、染髪後の毛髪の状態を容易に把握することができる。
【0341】
本発明によれば、希望の染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさに関する情報、並びに/又は、特定された染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報を、複数の色温度ごとに、色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するため、店舗店員及び顧客が、異なるシチュエーションにおける染髪後の毛髪の状態を把握することができる。
【0342】
本発明によれば、希望の染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさに関する情報、並びに/又は、特定された染髪後の毛髪の色味及び/若しくは明るさを把握可能な情報を、複数の照度ごとに、照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を表示するため、店舗店員及び顧客が、異なるシチュエーションにおける染髪後の毛髪の状態を把握することができる。
【0343】
本発明によれば、入力を受け付けた割合及び比をもとに、ヘアカラーリング剤群に含まれるヘアカラーリング剤のそれぞれの量、全体量に対するヘアカラーリング剤のそれぞれの割合、及び/又は、ヘアカラーリング剤の量の比を算定するため、店舗店員が、施術に用いられるヘアカラーリング剤の量を容易に把握できる。また、本発明によれば、ヘアカラーリング剤群が2以上存在するため、第1ヘアカラーリング剤と第2ヘアカラーリング剤とが存在するヘアカラーリング剤について、ヘアカラーリング剤の量の算定ができる。
【0344】
本発明によれば、第1のコンピュータ装置において入力されたヘアカラーリング剤について、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていない場合に、染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報が記憶されていないことを示す不足情報を、第2のコンピュータ装置に送信するため、管理者が、記憶されていない染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を把握することができる。また、施術に用いられたヘアカラーリング剤であって、該ヘアカラーリング剤について記憶されていない染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な情報を効率的に登録することができる。また、新しく登録された該情報を、管理者端末又は店舗端末にて表示させることができる。
【符号の説明】
【0345】
1:管理者端末 2:サーバ装置 3:店舗端末 4:通信ネットワーク
10:端末
11:制御部 12:RAM 13:ストレージ部
14:入力部 15:表示部 16:通信インタフェース
21:制御部 22:RAM 23:ストレージ部 24:通信インタフェース
30:染髪情報管理テーブル 31:第1ヘアカラー剤の種類及び割合
32:染髪前の毛髪の色味及び明るさ 33:染髪後の毛髪情報
40:表示画面 41:塗布結果 42:希望色
43:入力情報 44:拡大アイコン
50:表示画面 51:入力欄 52:第1ヘアカラー剤表示欄
53:比・割合表示欄 54:使用量表示欄
55:第2ヘアカラー剤表示欄 56:比・割合表示欄 57:使用量表示欄
58:比・割合入力欄 59:取消アイコン
61:比表示欄 62:合計量表示欄 63:全体量変更アイコン 64:アイコン
70:表示画面 71:メニュー選択欄 72:第2ヘアカラー剤選択欄
73:染髪前の毛髪の明るさ選択欄 80:希望色表示領域
81:明るさ 82:色味 83:毛髪情報
100:表示画面 101:合計量表示欄
102:第1物質合計量表示欄 103:第2物質合計量表示欄
104:アイコン 106:アイコン
111:第1物質表示欄 112:入力欄
112X:算定ルール 112Y:数値
113:使用量表示欄 114:取消アイコン
121:第2物質表示欄 122:入力欄 123:使用量表示欄
【手続補正書】
【提出日】2023-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶手段と、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示手段
を備える、システム。
【請求項2】
画像表示手段が、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
画像表示手段が、記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応し、且つ、所定の毛髪の色味に染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の明るさを把握可能な画像情報を表示する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記所定の毛髪の色味が、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
画像表示手段が、さらに、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び明るさを把握可能な画像情報を表示する、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
画像表示手段により、複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報が表示された状態で、第1ヘアカラーリング剤、利用者が希望する染髪された後の毛髪の色味及び/若しくは明るさ、又は、画像情報の選択を受け付ける選択受付手段と、
選択受付手段により選択を受け付けた第1ヘアカラーリング剤、選択受付手段により選択を受け付けた毛髪の色味及び/又は明るさに対応する第1ヘアカラーリング剤、又は、選択受付手段により選択を受け付けた画像情報に対応する第1ヘアカラーリング剤を、使用する予定の第1ヘアカラーリング剤として特定するヘアカラーリング剤特定手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
ヘアカラーリング剤特定手段が、毛髪の異なる複数の部分のそれぞれに使用する予定の複数の第1ヘアカラーリング剤を特定することが可能である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
毛髪における黒髪又は白髪の割合の選択を受け付ける割合選択手段と、
を備え、
画像表示手段が、選択を受け付けた毛髪における黒髪又は白髪の割合に応じて、異なる画像情報を表示する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
ヘアカラーリングの際に第1ヘアカラーリングと混合して使用する希釈剤の種類又は濃度の選択を受け付ける第2ヘアカラーリング剤選択手段と、
を備え、
画像表示手段が、選択を受け付けた第2ヘアカラーリング剤の種類又は濃度に応じて、異なる画像情報を表示する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項10】
毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報として、複数の色温度ごとに、前記色温度を有する光源のもとで視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示するように制御する第2表示制御手段を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項11】
毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報として、複数の照度ごとに、前記照度で光を毛髪に照射したときに視認される毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示するように制御する第3表示制御手段を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムにおいて実行される方法であって、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶ステップと、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付ステップと、
記憶ステップに記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示ステップ
を有する、方法。
【請求項13】
コンピュータ装置を、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと関連付けて、第1ヘアカラーリング剤によって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を記憶する記憶手段と、
染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
記憶手段に記憶された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさと前記画像情報との対応関係をもとに、入力された染髪前の毛髪の色味及び/又は明るさを特定可能な情報に対応する、異なる色味及び/又は明るさに染髪が可能な複数の第1ヘアカラーリング剤のそれぞれによって染髪された後の毛髪の色味及び/又は明るさを把握可能な画像情報を表示する画像表示手段
として機能させる、プログラム。