(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077052
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】景品取得ゲーム装置及び景品取得ユニット
(51)【国際特許分類】
A63F 9/30 20060101AFI20240531BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188859
(22)【出願日】2022-11-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】冨永 麻子
(57)【要約】
【課題】3本以上のアームを用いて景品を取得する取得部を小型化することにある。
【解決手段】本発明に係る景品取得ゲーム装置は、景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに巴状に配置する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置。
【請求項2】
前記他のアームを開閉駆動する駆動部を前記一のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記他のアームを開閉駆動する駆動部を配置する、ことを特徴とする請求項1に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項3】
景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに三つ巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置。
【請求項4】
前記第2のアームを開閉駆動する駆動部を前記第1のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、
前記第3のアームを開閉駆動する駆動部を前記第2のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、
前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を前記第3のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置する、ことを特徴とする請求項3に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項5】
景品取得ゲーム装置に用いられ、景品の取得動作を行う景品取得ユニットであって、
ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ユニット。
【請求項6】
景品取得ゲーム装置に用いられ、景品の取得動作を行う景品取得ユニットであって、
ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに三つ巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品取得ゲーム装置及び景品取得ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
2本のアームの開閉によって景品を取得する取得部(景品取得ユニット)を備えた景品取得ゲーム装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような景品取得ゲーム装置では、景品を安定して取得できるようにするため、取得部のアームを3本以上に増やす場合がある。この場合、アームの個数が増えることによって、そのアームを開閉駆動する駆動部の個数も増えることになるため、多数の駆動部を本体内部にコンパクトに収納しなければ、取得部全体が大型化してしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、3本以上のアームを用いて景品を取得する取得部を小型化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示す外観図である。
【
図2】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る移動部50の構成を示す概略図である。
【
図4】比較例の取得部130の構成を示す斜視図である。
【
図5】比較例の取得部130の構成を示す正面図である。
【
図6】比較例の取得部130の構成を示す平面図である。
【
図7】本実施形態に係る取得部20の構成を示す斜視図である。
【
図8】本実施形態に係る取得部20の構成を示す正面図である。
【
図9】本実施形態に係る取得部20の構成を示す平面図である。
【
図10】本実施形態に係るアーム29、アーム結合部28、及び駆動部35の関係を説明するための概略図である。
【
図11】本実施形態に係るアーム29が閉じた状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置である。
このような景品取得ゲーム装置によれば、各々のアームに対応するアーム連結部の上方空間を有効活用することによって、各々のアームに対応する駆動部を本体内部にコンパクトに収納することができるため、3本以上のアームを用いて景品を取得する取得部を小型化することが可能となる。
【0009】
また、かかる景品取得ゲーム装置であって、
前記他のアームを開閉駆動する駆動部を前記一のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することとしても良い。
このような景品取得ゲーム装置によれば、隣り合う2本のアームのうち、他のアームを開閉駆動する駆動部を、一のアーム側に傾けてベース部に取付けることで、傾けずにベース部に取付ける場合に比べて、駆動部の鉛直方向における高さを低く抑えて配置することができるため、各々の駆動部を本体内部にコンパクトに収納することが可能となる。
【0010】
また、景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに三つ巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置である。
このような景品取得ゲーム装置によれば、第1のアームに対応するアーム連結部の上方空間を有効活用することによって、第2のアームに対応する駆動部を本体内部にコンパクトに収納でき、第2のアームに対応するアーム連結部の上方空間を有効活用することによって、第3のアームに対応する駆動部を本体内部にコンパクトに収納でき、さらに、第3のアームに対応するアーム連結部の上方空間を有効活用することによって、第1のアームに対応する駆動部を本体内部にコンパクトに収納できる。これにより、各々のアームに対応する駆動部を三つ巴状に収まり良くコンパクトに本体内部に収納することができるため、3本のアームを用いて景品を取得する取得部を小型化することが可能となる。
【0011】
また、かかる景品取得ゲーム装置であって、
前記第2のアームを開閉駆動する駆動部を前記第1のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、
前記第3のアームを開閉駆動する駆動部を前記第2のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、
前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を前記第3のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することとしても良い。
このような景品取得ゲーム装置によれば、各々のアームに対応する駆動部を傾けてベース部に取付けることで、傾けずにベース部に取付ける場合に比べて、駆動部の鉛直方向における高さを低く抑えて配置することができるため、各々の駆動部を本体内部にコンパクトに収納することが可能となる。
【0012】
また、景品取得ゲーム装置に用いられ、景品の取得動作を行う景品取得ユニットであって、
ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ユニットである。
このような景品取得ユニットによれば、各々のアームに対応するアーム連結部の上方空間を有効活用することによって、各々のアームに対応する駆動部を本体内部にコンパクトに収納することができるため、3本以上のアームを用いて景品を取得する景品取得ユニットを小型化することが可能となる。
【0013】
また、景品取得ゲーム装置に用いられ、景品の取得動作を行う景品取得ユニットであって、
ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸周りに三つ巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ユニットである。
このような景品取得ユニットによれば、各々のアームに対応する駆動部を三つ巴状に収まり良くコンパクトに本体内部に収納することができるため、3本のアームを用いて景品を取得する取得部を小型化することが可能となる。
【0014】
===実施形態===
<<景品取得ゲーム装置1の構成について>>
本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成例について、
図1乃至
図3を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示す外観図である。
図2は、本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示すブロック図である。
図3は、本実施形態に係る移動部50の構成を示す概略図である。
【0015】
以下の説明では、各図に示すように各方向を定義する。すなわち、鉛直方向を「上下方向」とし、重力に従って「上」と「下」を定義する。また、景品取得ゲーム装置1に対峙する遊戯者側から見たときを基準にして、手前側を「前」とし、奥側を「後」として「前後方向」定義する。また、上下方向及び前後方向に垂直な方向を「左右方向」とし、遊戯者側から見たときを基準にして、「右」と「左」を定義する。
【0016】
本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1は、遊戯者が景品取得ゲームをプレイする際に用いられるものであり、1又は複数の景品を収容する収容部10と、収容部10の下方に設けられた基台部80を備えている。
【0017】
収容部10は、
図1に示すように、その収容空間内に収容された景品を遊戯者が視認できるように前面及び左右側面が透明部材(例えば、透明な樹脂、ガラス等)によって形成されている。収容部10の前面には、開閉扉11が設けられており、サービス提供者(例えば、店員等)が景品の陳列や補充等を行うことができる。
【0018】
収容部10によって囲われた収容空間は、遊戯者が景品取得ゲームを行うためのプレイフィールドとして用いられる。
【0019】
本実施形態における収容部10は、
図1及び
図2に示すように、景品の取得動作を行う取得部20と、収容空間において取得部20を移動させる移動部50と、景品を展示するための展示部60を有している。
【0020】
なお本実施形態では、
図1に示すように、プレイフィールドを左右に区分した各プレイエリアに対応させて取得部20を配置し、各々の取得部20が各プレイエリア内で移動できるように構成されている。
【0021】
取得部20は、収容部10に収容された景品(展示部60に展示された景品)をアームの開閉動作によって取得するための景品取得ユニットである。本実施形態における取得部20は、
図1に示すように、3本のアームによって景品を把持できるように構成され、昇降部材52aの下端に連結されている。
【0022】
移動部50は、収容部10によって形成されたプレイフィールド内で取得部20を移動させるものである。本実施形態における移動部50は、
図2に示すように、水平移動部51と鉛直移動部52を有している。
【0023】
水平移動部51は、プレイフィールドにおいて水平方向(つまり、前後方向及び左右方向)に取得部20を移動させるものである。本実施形態における水平移動部51は、
図3に示すように、左右移動部53と前後移動部54を有している。
【0024】
左右移動部53は、プレイフィールドにおいて左右方向に取得部20を移動させるものである。
【0025】
本実施形態における左右移動部53は、
図3に示すように、左右方向に沿って延在する一対の固定レール53aと、左右移動用モーター53bと、不図示のエンコーダーと、不図示のリミットセンサーを有している。
【0026】
一対の固定レール53aは、左右方向に沿って互いに平行となるように収容部10の上部に固定されている。この一対の固定レール53aには、前後移動部54が左右方向に沿ってスライド自在に取付けられている。左右移動用モーター53bの駆動により、前後移動部54を固定レール53aに沿って左右方向に移動させることができる。
【0027】
エンコーダーは、左右移動用モーター53bの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき前後移動部54の左右方向における位置(つまり、取得部20の左右方向における位置)を検出することができる。
【0028】
リミットセンサーは、前後移動部54が左右方向における限界位置に到達したこと(つまり、取得部20が左右方向における限界位置に到達したこと)を検出するためのものである。
【0029】
前後移動部54は、プレイフィールドにおいて前後方向に取得部20を移動させるものである。
【0030】
本実施形態における前後移動部54は、
図3に示すように、前後方向に沿って延在する可動レール54aと、前後移動用モーター54bと、不図示のエンコーダーと、不図示のリミットセンサーを有している。
【0031】
可動レール54aには、鉛直移動部52が前後方向に沿ってスライド自在に取付けられている。前後移動用モーター54bの駆動により、鉛直移動部52を可動レール54aに沿って前後方向に移動させることができる。
【0032】
エンコーダーは、前後移動用モーター54bの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき鉛直移動部52の前後方向における位置(つまり、取得部20の前後方向における位置)を検出することができる。
【0033】
リミットセンサーは、鉛直移動部52が前後方向における限界位置に到達したこと(つまり、取得部20が前後方向における限界位置に到達したこと)を検出するためのものである。
【0034】
鉛直移動部52は、プレイフィールドにおいて鉛直方向(つまり、上下方向)に取得部20を移動させるものである。
【0035】
本実施形態における鉛直移動部52は、
図3に示すように、上下方向に沿って伸縮自在に構成された昇降部材52aと、不図示のワイヤー巻取部と、不図示の上下移動用モーターと、不図示の上限センサーと、不図示の下限センサーを有している。
【0036】
昇降部材52aは、順次小径となる複数のパイプを入子式に摺動自在に嵌合させて構成されている。昇降部材52aの下端部には、パイプの内側を通過するワイヤーに接続された状態で取得部20が取付けられている。
【0037】
ワイヤー巻取部は、上下移動用モーターの駆動により、ワイヤーを巻き上げることによって上位のパイプに下位のパイプを順次収納しつつ取得部20を上昇させ、又は、ワイヤーを巻き戻すことによって上位のパイプから下位のパイプを順次送出させつつ取得部20を下降させる。
【0038】
上限センサーは、取得部20に接続されたワイヤーの巻き上げにより、取得部20の上昇が止まった状態か否かを検出するものである。
【0039】
下限センサーは、取得部20に接続されたワイヤーの張力変化に基づき、取得部20の下降が止まった状態か否かを検出するものである。
【0040】
展示部60は、収容部10において景品を展示するためのものであって、
図1に示すようにプレイフィールドの底面を形成している。本実施形態における展示部60は、不図示のフレームとパネルによって構成されている。
【0041】
フレームは、基台部80の内部にて支持されており、複数のパネルを支持可能に構成されている。パネルは、その上面において景品を展示可能に構成されており、フレームに対して着脱可能に支持される。
【0042】
そして、パネルが配置された配置領域は、景品を展示できる展示領域となる一方で、パネルが配置されていない配置領域は、景品を通過させることのできる開口領域となる。
【0043】
取得部20によって取得後に落下された景品は、展示部60の開口領域を通過(落下)すると、プレイフィールドから基台部80へ移動したことになる。展示部60の開口領域から落下した景品は、光学センサーによって検出された後、誘導経路によって景品取出口96まで導かれる。光学センサーは、その誘導経路上に取付けられている発光部と受光部によって景品の有無を検出する。
【0044】
基台部80は、収容部10の下方に設けられた筐体のベース部分であって、遊戯者が起立した状態で正面を向いたままゲームプレイができるよう収容部10を高い位置に保持するものである。
【0045】
本実施形態における基台部80は、
図1及び
図2に示すように、操作部90と、プレイ料金検出部93と、景品取出口96と、設定部100と、制御部110と、記憶部120を有している。
【0046】
操作部90は、遊戯者がゲーム操作を行うためのものである。本実施形態における操作部90は、
図1及び
図2に示すように、少なくともジョイスティック91と、操作ボタン92を有している。
【0047】
ジョイスティック91は、取得部20を水平方向に移動させるために遊戯者が用いる操作用レバーである。操作ボタン92は、水平方向における取得部20の位置を決定するために遊戯者が用いる操作用のボタンである。遊戯者によって操作ボタン92が押されると、その決定された位置で取得部20が下降し始める。
【0048】
プレイ料金検出部93は、遊戯者によるプレイ料金の支払いを検出するためのものである。本実施形態におけるプレイ料金検出部93は、コイン投入口94と、不図示のコイン検出センサーと、不図示のコイン通過経路、不図示のコインボックスを有している。
【0049】
本実施形態では、遊戯者によって所定枚数のコインがコイン投入口94から投入されることにより、景品取得ゲームが開始される。コイン投入口94から投入されたコインは、コイン検出センサーによって検出される。
【0050】
コイン検出センサーは、例えば光学式のセンサーであって、コイン通貨経路上に取付けられている発光部と受光部により、コイン投入口94から投入されたコインの有無を検出する。このようにしてコイン通貨経路を通過したコインは、コインボックスに収容される。
【0051】
景品取出口96は、基台部80の前面に設けられており、取得部20によって取得された景品が展示部60における開口領域から落下した際に、その落下した景品を取り出すためのものである。
【0052】
設定部100は、遊戯者がゲーム操作などを行う際、又は、サービス提供者が設定操作を行う際に利用するためのものである。本実施形態における設定部100は、
図1及び
図2に示すように、設定操作部101と、表示部102を有している。
【0053】
設定操作部101は、操作入力を受け付けるためのものである。本実施形態における設定操作部101は、タッチパネルによって構成されており、その押圧位置から操作者の入力指示を受け付ける。
【0054】
タッチパネルは、表示部102の上に積層されており、画面に対するタッチ操作が行われると、その指先と導電膜との間での静電容量の変化に基づき押圧位置(接触位置)を検出することができる。
【0055】
表示部102は、ゲーム画面や設定画面などの各種画面を表示するものである。本実施形態における表示部102は、液晶ディスプレイによって構成されている。
【0056】
制御部110は、基台部80の内部に設けられており、景品取得ゲーム装置1の各種制御を行うための制御ユニットである。制御部110は、
図2に示すように、CPU111と、メモリー112を少なくとも有する。
【0057】
CPU111は、ゲーム装置全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー112は、CPU111のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM等の記憶素子を有する。
【0058】
記憶部120は、制御部110がゲーム処理を実行するためのプログラムやデータを格納するユニットである。本実施形態では、読み取り専用の記憶領域であるROM等の記憶素子を有する。
【0059】
<<取得部20の構成について>>
<比較例の取得部130>
まず、本実施形態に係る取得部20の構成について説明する前に、比較例として、従来の取得部130の構成について、
図4乃至
図6を用いて説明する。
図4は、比較例の取得部130の構成を示す斜視図である。
図5は、比較例の取得部130の構成を示す正面図である。
図6は、比較例の取得部130の構成を示す平面図である。なお各図では、デザインカバーを取り外した状態の取得部130を示している。
【0060】
比較例の取得部130は、
図4乃至
図6に示すように、昇降部材52aの下端に連結可能なベース部131と、開閉動作を行うアーム139と、アーム139の先端に取付けられた爪140と、アーム139をベース部131に対して着脱可能に連結するアーム連結部138と、アーム139を開閉駆動する駆動部141を有する。
【0061】
比較例のベース部131は、鉛直方向に沿う中心軸を中心として等角度間隔になるように放射状に延びる突出部132を有する。具体的には、
図6に示すように、ベース部131の中心軸を中心として3方向に120度間隔でずらした三つ又形状の第1の突出部132A、第2の突出部132B、第3の突出部132Cで構成されている。
【0062】
比較例のアーム139は、第1のアーム139A、第2のアーム139B、第3のアーム139Cの3本からなり、ベース部131の中心軸を中心として120度間隔になるように放射状に延在する。すなわち、
図6に示すように、第1の突出部132A、第2の突出部132B、第3の突出部132Cのそれぞれに対応して、第1のアーム139A、第2のアーム139B、第3のアーム139Cが設けられている。
【0063】
比較例のアーム連結部138は、第1のアーム連結部138A、第2のアーム連結部138B、第3のアーム連結部138Cの3つからなり、アーム毎に設けられている。すなわち、第1のアーム連結部138Aは、
図4に示すように、第1のアーム139Aをベース部131の第1の突出部132Aに連結する。同様にして、第2のアーム連結部138Bは、第2のアーム139Bをベース部131の第2の突出部132Bに連結し、第3のアーム連結部138Cは、第3のアーム139Cをベース部131の第3の突出部132Cに連結する。
【0064】
比較例の駆動部141は、第1の駆動部141A、第2の駆動部141B、第3の駆動部141Cの3つからなり、アーム毎に設けられている。第1の駆動部141A、第2の駆動部141B、第3の駆動部141Cは、
図4又は
図6に示すように、第1のアーム139A、第2のアーム139B、第3のアーム139Cのそれぞれに対応して、別々に開閉駆動する。
【0065】
第1の駆動部141Aは、
図4に示すように、アーム開閉用モーター141Aaと、アーム開閉用モーター141Aaに連結されたギアボックス141Abを有する。アーム開閉用モーター141Aaの動力がギアボックス141Abを介して伝達されることによって、第1のアーム139Aが開閉動作を行う。同様にして、第2の駆動部141Bは、アーム開閉用モーター141Baと、アーム開閉用モーター141Baに連結されたギアボックス141Bbを有し、第3の駆動部141Cは、アーム開閉用モーター141Caと、アーム開閉用モーター141Caに連結されたギアボックス141Cbを有する。
【0066】
この比較例の場合、
図4に示すように、比較例の駆動部141(第1の駆動部141A~第3の駆動部141C)が上下方向(鉛直方向)に沿って起立した状態で取得部130の内部に配置される。このため、
図5に示すように、上下方向の厚みL1(つまり、鉛直方向の高さ)が大きくなることで、取得部130全体が大型化する原因となるおそれがある。
【0067】
また、比較例の取得部130の内部においては、各々のアーム連結部138の上方空間がそれぞれ空きスペースとなっている。例えば、第1のアーム連結部138Aに着目すると、
図4乃至
図6に示すように、その第1のアーム連結部138Aの上方空間143が空きスペース(図中では、斜線部分で示す)となっている。第2のアーム連結部138Bや第3のアーム連結部138Cについても同様に、その上方空間が空きスペースとなっている。このような空きスペースが取得部130の内部に多く形成されることで、取得部130全体が大型化する原因となるおそれがある。
【0068】
<本実施形態の取得部20>
本実施形態に係る取得部20の構成例について、
図7乃至
図11を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る取得部20の構成を示す斜視図である。
図8は、本実施形態に係る取得部20の構成を示す正面図である。
図9は、本実施形態に係る取得部20の構成を示す平面図である。
図10は、本実施形態に係るアーム29、アーム結合部28、及び駆動部35の関係を説明するための概略図である。
図11は、本実施形態に係るアーム29が閉じた状態を示す概略図である。なお各図では、取得部20のデザインカバーを取り外した状態を示している。
【0069】
本実施形態に係る取得部20は、
図7乃至
図9に示すように、前述した比較例の場合と同様、昇降部材52aの下端に連結されるベース部21と、開閉動作を行うアーム29と、アーム29の先端に取付けられた爪30と、アーム29をベース部21に対して着脱可能に連結するアーム連結部28と、アーム29を開閉駆動する駆動部35を有する。
【0070】
ベース部21は、鉛直方向に沿う中心軸を中心として等角度間隔になるように放射状に延びる突出部22を有する。具体的には、
図9に示すように、ベース部21の中心軸を中心として3方向に120度間隔でずらした三つ又形状の第1の突出部22A、第2の突出部22B、第3の突出部22Cで構成されている。
【0071】
アーム29は、第1のアーム29A、第2のアーム29B、第3のアーム29Cの3本からなり、ベース部21の中心軸を中心として放射状に延在する。具体的には、
図9に示すように、第1の突出部22A、第2の突出部22B、第3の突出部22Cのそれぞれに対応して、第1のアーム29A、第2のアーム29B、第3のアーム29Cが設けられており、各々のアーム29がベース部21の中心軸を中心として等角度間隔(120度間隔)になるように放射状に延在する。そして、アーム29は、
図7に示すように、その先端に爪30が取付けられており、その基端にアーム連結部28が連結されている。
【0072】
アーム連結部28は、第1のアーム連結部28A、第2のアーム連結部28B、第3のアーム連結部28Cの3つからなり、アーム毎に設けられている。第1のアーム連結部28Aは、
図7に示すように、第1のアーム29Aをベース部21の第1の突出部22Aに連結する。同様にして、第2のアーム連結部28Bは、第2のアーム29Bをベース部21の第2の突出部22Bに連結し、第3のアーム連結部28Cは、第3のアーム29Cをベース部21の第3の突出部22Cに連結する。以下では、アーム連結部28はその構成が全て同一であるため、第1のアーム連結部28Aのみについて具体的に説明し、その他については説明を省略する。
【0073】
第1のアーム連結部28Aは、
図10及び
図11に示すように、突起部28Aaと、第1のアーム29Aが回動する際の中心軸となるアーム軸28Abと、アーム軸28Abと一体となって回転する伝達ギア28Acと、弾性体の一例としてのトーションバネ28Adと、留め部28Aeを有する。
【0074】
突起部28Aaは、
図11に示すように、第1のアーム連結部28Aの一端に設けられ、ベース部21のストッパー24に当接することによって、第1のアーム29Aの閉じる方向への回転動作を制限するものである。
【0075】
アーム軸28Abは、第1のアーム連結部28Aの不図示の挿通孔に挿入された上で、第1の突出部22Aの不図示の貫通孔を介してベース部21に取付けられている。伝達ギア28Acは、アーム軸28Abと一体となるように嵌着されており、駆動部35の駆動により第1のアーム29Aに動力を伝える。
【0076】
トーションバネ28Adは、アーム29に把持力を加えるものであって、
図9に示すように、留め部28Aeをアーム軸28Abにネジ止めすることによって抜け落ちないように取付けられている。第1のアーム連結部28Aは、このトーションバネ28Adを介して第1のアーム29Aと連結している。
【0077】
駆動部35は、第1の駆動部35A、第2の駆動部35B、第3の駆動部35Cの3つからなり、アーム毎に設けられている。第1の駆動部35A、第2の駆動部35B、第3の駆動部35Cは、
図7又は
図9に示すように、第1のアーム29A、第2のアーム29B、第3のアーム29Cのそれぞれに対応して、別々に開閉駆動する。以下では、駆動部35はその構成が全て同一であるため、第1の駆動部35Aのみについて具体的に説明し、その他については説明を省略する。
【0078】
第1の駆動部35Aは、
図10及び
図11に示すように、アーム開閉用モーター35Aaと、アーム開閉用モーター35Aaに連結されたギアボックス35Abと、ギアボックス35Abの出力軸35Acと、出力軸35Acに嵌着された伝達ギア35Adを有する。
【0079】
ギアボックス35Abは、アーム開閉用モーター35Aaの回転力を減速して出力するものである。なお、このギアボックス35Abを介することなく、アーム開閉用モーター35Aaの出力軸(不図示)に伝達ギア35Adを直接嵌着してもよい。
【0080】
アーム開閉用モーター35Aaの駆動によりギアボックス35Abを介して伝達ギア35Adが回動すると、その伝達ギア35Adと噛み合う伝達ギア28Acに動力が伝わる。その結果、第1のアーム連結部28Aとトーションバネ28Adを介して連結された第1のアーム29Aが、アーム軸28Abを中心に回動する。
【0081】
本実施形態に係る取得部20の場合では、比較例の場合とは異なり、
図7又は
図9に示すように、3本のアーム29のうちの隣り合う2本のアーム29を1セットとして捉えると、いずれのセットにおいても、当該2本のアーム29のうち、一のアーム29をベース部21に連結するアーム連結部28の上方空間に、他のアーム29を開閉駆動する駆動部35を配置している。この配置は、他のアーム29を開閉駆動する駆動部35を、一のアーム29側に傾けてベース部21に取付けることによって実現している。すなわち、
図9に示すように、各々の駆動部35を取得部20の中心軸周りに巴状に配置している。
【0082】
具体的には、
図7又は
図9に示すように、第1のアーム29Aに対応する第1のアーム連結部28Aの上方空間に、第2のアーム29Bに対応する第2の駆動部35Bを配置している。ここでは、第2のアーム29Bに対応する第2の駆動部35Bを、第2の駆動部35Bの出力軸35Bcを中心に回転して、第1のアーム29A側に傾けてベース部21に取付けることによって、この配置を実現している。
【0083】
そして、
図7又は
図9に示すように、第2のアーム29Bに対応する第2のアーム連結部28Bの上方空間に、第3のアーム29Cに対応する第3の駆動部35Cを配置している。ここでは、第3のアーム29Cに対応する第3の駆動部35Cを、第3の駆動部35Cの出力軸35Ccを中心に回転して、第2のアーム29B側に傾けてベース部21に取付けることによって、この配置を実現している。
【0084】
さらには、
図7又は
図9に示すように、第3のアーム29Cに対応する第3のアーム連結部28Cの上方空間に、第1のアーム29Aに対応する第1の駆動部35Aを配置している。ここでは、第1のアーム29Aに対応する第1の駆動部35Aを、第1の駆動部35Aの出力軸35Acを中心に回転して(
図11参照)、第3のアーム29C側に傾けてベース部21に取付けることによって、この配置を実現している。
【0085】
すなわち換言すれば、
図9に示すように、取得部20の内部において、各々の駆動部(第1の駆動部35A~第3の駆動部35C)を取得部20の中心軸周りに三つ巴形状に配置している。
【0086】
このように、本実施形態では、駆動部35(第1の駆動部35A~第3の駆動部35C)が上下方向(鉛直方向)に対して傾斜した状態で取得部20の内部に配置される。このため、
図8に示すように、上下方向の厚みL2(つまり、鉛直方向の高さ)を、前述した比較例の厚さL1(
図5参照)よりも薄くすることができる。すなわち、駆動部35の鉛直方向における高さを低く抑えて配置することができるので、駆動部35を本体内部にコンパクトに収納して、取得部20全体を小型化することが可能となる。また、取得部20の厚さが薄くなることにより、比較例の場合に比べて、取得部20の収容空間内における鉛直方向の移動量を増やすことができる。
【0087】
また、前述した比較例の場合では、取得部130の内部において各々のアーム連結部138の上方空間がそれぞれ空きスペースとなっていたが、本実施形態では、取得部20の内部において各々のアーム連結部28の上方空間がそれぞれ有効活用されている。これにより、本体内部の無駄な空間を減らすことで、各々のアーム29に対応する駆動部35を本体内部にコンパクトに収納することができるため、取得部20全体を小型化することが可能となる。
【0088】
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。すなわち、本発明は、上記の実施形態と以下に述べる実施形態を適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0089】
また、上記の実施形態に開示されている複数の発明特定事項の適宜組み合わせて、種々の発明を構成することも可能である。例えば、上記の実施形態に開示される全発明特定事項からいくつかの発明特定事項を削除して発明を構成してもよいし、上記の実施形態に開示される全発明特定事項に対して以下に述べる実施形態に開示される発明特定事項を適宜組み合わせて発明を構成してもよい。
【0090】
<景品>
上記の実施形態では、収容部10に収容される景品には、遊戯者が直接的に獲得し得る物品(例えば、ぬいぐるみ等)に限らず、ゲームでの取得対象として収容された物品であって取得後に他の景品と交換可能な物品や、物品自体の提供は行わず得点や順位を競うために用いるものが含まれる。
【0091】
<アーム>
上記の実施形態では、3本のアーム29を有する取得部20を一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明は4本以上のアーム29を有する取得部20にも適用できる。この場合、アーム29の個数が増えたことに応じて、アーム連結部28、駆動部35、ベース部21の突出部22などの個数も増やすことで実現できる。
【0092】
<駆動部>
上記の実施形態では、回動式の駆動部35の一例としてモーターを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明はソレノイドなどの直動式の駆動部35にも適用できる。
【符号の説明】
【0093】
1 景品取得ゲーム装置
10 収容部
11 開閉扉
20 取得部
21 ベース部
22 突出部
22A 第1の突出部
22B 第2の突出部
22C 第3の突出部
24 ストッパー
28 アーム連結部
28A 第1のアーム連結部
28Aa 突起部
28Ab アーム軸
28Ac 伝達ギア
28Ad トーションバネ
28Ae 留め部
28B 第2のアーム連結部
28C 第3のアーム連結部
29 アーム
29A 第1のアーム
29B 第2のアーム
29C 第3のアーム
30 爪
35 駆動部
35A 第1の駆動部
35Aa アーム開閉用モーター
35Ab ギアボックス
35Ac 出力軸
35Ad 伝達ギア
35B 第2の駆動部
35Ba アーム開閉用モーター
35Bb ギアボックス
35Bc 出力軸
35Bd 伝達ギア
35C 第3の駆動部
35Ca アーム開閉用モーター
35Cb ギアボックス
35Cc 出力軸
35Cd 伝達ギア
50 移動部
51 水平移動部
52 鉛直移動部
52a 昇降部材
53 左右移動部
53a 固定レール
53b 左右移動用モーター
54 前後移動部
54a 可動レール
54b 前後移動用モーター
60 展示部
80 基台部
90 操作部
91 ジョイスティック
92 操作ボタン
93 プレイ料金検出部
94 コイン投入口
96 景品取出口
100 設定部
101 設定操作部
102 表示部
110 制御部
111 CPU
112 メモリー
120 記憶部
130 取得部
131 ベース部
132 突出部
132A 第1の突出部
132B 第2の突出部
132C 第3の突出部
138 アーム連結部
138A 第1のアーム連結部
138B 第2のアーム連結部
138C 第3のアーム連結部
139 アーム
139A 第1のアーム
139B 第2のアーム
139C 第3のアーム
140 爪
141 駆動部
141A 第1の駆動部
141Aa アーム開閉用モーター
141Ab ギアボックス
141B 第2の駆動部
141Ba アーム開閉用モーター
141Bb ギアボックス
141C 第3の駆動部
141Ca アーム開閉用モーター
141Cb ギアボックス
143 上方空間
【手続補正書】
【提出日】2023-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸の周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置。
【請求項2】
前記他のアームを開閉駆動する駆動部を前記一のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記他のアームを開閉駆動する駆動部を配置する、ことを特徴とする請求項1に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項3】
景品を収容する収容空間を有する収容部と、前記景品の取得動作を行う取得部と、前記収容空間において水平方向及び鉛直方向に前記取得部を移動させる移動部を有する景品取得ゲーム装置であって、
前記取得部は、ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸の周りに三つ巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置。
【請求項4】
前記第2のアームを開閉駆動する駆動部を前記第1のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、
前記第3のアームを開閉駆動する駆動部を前記第2のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、
前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を前記第3のアーム側に傾けて前記ベース部に取付けることによって、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置する、ことを特徴とする請求項3に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項5】
景品取得ゲーム装置に用いられ、景品の取得動作を行う景品取得ユニットであって、
ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する少なくとも3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
隣り合う2本のアームのうち、一のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、他のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸の周りに巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ユニット。
【請求項6】
景品取得ゲーム装置に用いられ、景品の取得動作を行う景品取得ユニットであって、
ベース部と、前記ベース部の鉛直方向に沿う中心軸を中心として放射状に延在する3本のアームと、アーム毎に設けられアームを前記ベース部に連結するアーム連結部と、アーム毎に設けられアームを開閉駆動する駆動部を有し、
第1のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第2のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第2のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、第3のアームを開閉駆動する駆動部を配置し、前記第3のアームを前記ベース部に連結するアーム連結部の上方空間に、前記第1のアームを開閉駆動する駆動部を配置することによって、各々の前記駆動部を前記中心軸の周りに三つ巴状に配置する、ことを特徴とする景品取得ユニット。