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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077065
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】振れ補正機能付き光学ユニット
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20240531BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240531BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240531BHJP
   H04N 23/57 20230101ALI20240531BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B30/00
H04N23/50
H04N23/57
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188879
(22)【出願日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】須江 猛
(72)【発明者】
【氏名】新井 努
【テーマコード(参考)】
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2K005AA20
2K005CA04
2K005CA12
2K005CA22
2K005CA44
2K005CA45
2K005CA53
5C122DA09
5C122EA57
5C122FB03
5C122FC00
5C122GE04
5C122GE06
5C122GE11
5C122GE17
(57)【要約】
【課題】可動体と可動体を回動可能に保持する保持体とを繋ぐバネ部が、保持体に対する可動体の回動方向に弾性変形可能な第1バネと、第1バネの端部が固定される平板状の第2バネとを備える振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、平板状の板バネである第1バネの厚さが薄くなっても、第1バネの端部を仮固定することが可能な切欠きを第2バネに形成することが可能な振れ補正機能付き光学ユニットを提供する。
【解決手段】この振れ補正機能付き光学ユニットでは、第1バネ6と別体で形成され第1バネ6の被固定部6aが固定される第2バネ7aに、被固定部6aが差し込まれる切欠き7cが形成されている。第2バネ7aには、切欠き7cの第1側面7dから突出する2個以上の第1凸部7hと、切欠き7cの第2側面7eから突出する1個以上の第2凸部7jとが形成されており、切欠き7cの長手方向において第1凸部7hと第2凸部7jとが交互に配置されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラモジュールを有する可動体と、前記可動体を保持する保持体と、前記カメラモジュールの光軸を回動中心にして前記保持体に対して前記可動体を回動させる回動機構と、前記可動体と前記保持体とを繋ぐ複数のバネ部とを備え、
前記バネ部は、前記保持体に対する前記可動体の回動方向に弾性変形可能な第1バネと、前記カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向における前記第1バネの端部が繋がる平板状の第2バネとを備え、
前記第1バネと前記第2バネとは、別体で形成されており、
前記光軸方向における前記第1バネの端部は、前記第2バネに固定され、
前記第2バネには、前記光軸方向における前記第1バネの端部が差し込まれるスリット状の切欠きが形成され、
スリット状に形成される前記切欠きの長手方向を切欠き長手方向とし、前記切欠き長手方向に直交する前記切欠きの幅方向を切欠き幅方向とすると、
前記第2バネには、前記切欠き幅方向における前記切欠きの一方側の側面の一部を構成する第1側面と、前記切欠き幅方向における前記切欠きの他方側の側面の一部を構成する第2側面と、前記第1側面から前記第2側面側に向かって突出する少なくとも2個の第1凸部と、前記第2側面から前記第1側面側に向かって突出する少なくとも1個の第2凸部とが形成され、
前記切欠き長手方向において前記第1凸部と前記第2凸部とが交互に配置されていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項2】
前記第1バネは、平板状の板バネであり、
前記第1バネの厚さ方向は、前記切欠き幅方向と一致しており、
前記光軸方向における前記第1バネの端部は、前記切欠き幅方向において前記第1凸部と前記第2凸部との間に配置されるとともに、前記第1凸部の先端および前記第2凸部の先端に接触していることを特徴とする請求項1記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項3】
前記第1側面からの前記第1凸部の突出量、および、前記第2側面からの前記第2凸部の突出量は、前記第1バネの厚さよりも大きくなっていることを特徴とする請求項2記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項4】
前記第2バネには、2個の前記第1凸部と1個の前記第2凸部とが形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項5】
前記光軸方向の一方側に配置される複数の前記第2バネは、複数の前記第2バネと一体で形成される連結部によって繋がっており、
前記切欠きに差し込まれる前記第1バネの前記光軸方向の端部は、前記第2バネに半田付けされて固定され、
前記切欠きの近傍には、前記第1バネの前記光軸方向の端部を前記第2バネに半田付けするときの前記連結部への熱の伝達を抑制するための貫通穴または第2の切欠きが形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項6】
前記保持体は、前記可動体を回動可能に保持する第1中間部材と、前記第1中間部材を回動可能に保持する第2中間部材と、前記第2中間部材を回動可能に保持する固定体とを備え、
前記可動体は、前記カメラモジュールの光軸を回動中心にして前記第1中間部材に対して回動可能となっており、
前記第1中間部材は、前記カメラモジュールの光軸に交差する第1方向を回動の軸方向として前記第2中間部材に対して回動可能となっており、
前記第2中間部材は、第1方向に交差するとともに前記カメラモジュールの光軸に交差する第2方向を回動の軸方向として前記固定体に対して回動可能となっており、
前記バネ部は、前記光軸方向における前記第1バネの一方側に配置されるとともに前記可動体および前記第1中間部材のいずれか一方に取り付けられる前記第2バネと、前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置されるとともに基端部が前記可動体および前記第1中間部材のいずれか他方に固定される前記第2バネとを備え、
前記第1バネは、前記光軸方向における前記第1バネの一方側に配置される前記第2バネに固定される第1被固定部と、前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネに固定される第2被固定部と、前記第1被固定部に一端が繋がり前記第2被固定部に他端が繋がるとともに蛇行しながら前記光軸方向に伸びる蛇行部とを備える平板状の板バネであり、
前記第1バネの厚さ方向から見たときの前記蛇行部の形状は、前記カメラモジュールの光軸を中心とする径方向に伸びる直線状に形成され前記光軸方向に配列される複数の直線部と複数の円弧部とから構成される波型状となっており、
前記第1被固定部は、前記可動体の外周面よりも前記径方向の内側に配置され、
前記第2被固定部は、前記可動体の外周面よりも前記径方向の外側に配置され、
前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネの先端部は、前記可動体の外周面および前記第1中間部材の外周面よりも外周側に突出しており、
前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネは、前記光軸方向に弾性変形可能となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項7】
前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネの基端部は、前記第1中間部材に固定されていることを特徴とする請求項6記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器等に搭載される振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯機器等に搭載される振れ補正機能付きの光学ユニットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の光学ユニットは、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する第1中間部材と、第1中間部材を回動可能に保持する第2中間部材と、第2中間部材を回動可能に保持する固定体と、カメラモジュールの光軸を回動中心にして第1中間部材に対して可動体を回動させる回動機構と、可動体と第1中間部材とを繋ぐ複数のバネ部とを備えている。
【0003】
特許文献1に記載の光学ユニットでは、バネ部は、第1中間部材に対する可動体の回動方向において弾性変形可能な平板状の4枚の第1板バネと、可動体に固定される板バネの一部を構成するとともにカメラモジュールの光軸方向に弾性変形可能な第2板バネと、第1中間部材に固定される板バネの一部を構成するとともにカメラモジュールの光軸方向に弾性変形可能な第2板バネとによって構成されている。第2板バネには、光軸方向における第1板バネの端部が差し込まれる切欠きが形成されている。切欠きは、細長い長方形のスリット状に形成されている。第1板バネの端部は、切欠きに差し込まれた状態で第2板バネに半田付けされて固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-122057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の光学ユニットでは、第2板バネに、光軸方向における第1板バネの端部が差し込まれる切欠きが形成されているため、第2板バネに半田付けされて固定される前の第1板バネを第2板バネに対して仮固定することが可能である。しかしながら、特許文献1に記載の光学ユニットでは、第2板バネの製造上の制約から、第2板バネの厚さに応じて、第2板バネに形成可能なスリット状の切欠きの幅の最小値が決まる。そのため、第1板バネの厚さが薄くなると、第2板バネの厚さによっては、第1板バネの端部を仮固定することが可能な狭い幅の切欠きを第2板バネに形成することが困難になるおそれがある。
【0006】
特許文献1に記載の光学ユニットにおいて、第1板バネの端部を仮固定することが可能な狭い幅の切欠きを第2板バネに形成することができないと、切欠きに差し込まれる第1板バネの端部を第2板バネに対して仮固定できなくなる。また、切欠きに差し込まれる第1板バネの端部を第2板バネに対して仮固定できなくなると、光軸方向の端部が第2板バネに半田付けされて固定される第1板バネの第2板バネに対する位置や姿勢がばらついてバネ部のバネ特性に影響を及ぼすおそれが生じる。
【0007】
そこで、本発明の課題は、カメラモジュールを有する可動体とカメラモジュールの光軸を回動中心とする回動が可能となるように可動体を保持する保持体とを繋ぐ複数のバネ部が、保持体に対する可動体の回動方向に弾性変形可能な第1バネと、第1バネと別体で形成されカメラモジュールの光軸方向における第1バネの端部が固定される平板状の第2バネとを備えている振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、第1バネが平板状の板バネであって、第1バネの厚さが薄くなっても、第1バネの端部を仮固定することが可能な切欠きを第2バネに形成することが可能な振れ補正機能付き光学ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を保持する保持体と、カメラモジュールの光軸を回動中心にして保持体に対して可動体を回動させる回動機構と、可動体と保持体とを繋ぐ複数のバネ部とを備え、バネ部は、保持体に対する可動体の回動方向に弾性変形可能な第1バネと、カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向における第1バネの端部が繋がる平板状の第2バネとを備え、第1バネと第2バネとは、別体で形成されており、光軸方向における第1バネの端部は、第2バネに固定され、第2バネには、光軸方向における第1バネの端部が差し込まれるスリット状の切欠きが形成され、スリット状に形成される切欠きの長手方向を切欠き長手方向とし、切欠き長手方向に直交する切欠きの幅方向を切欠き幅方向とすると、第2バネには、切欠き幅方向における切欠きの一方側の側面の一部を構成する第1側面と、切欠き幅方向における切欠きの他方側の側面の一部を構成する第2側面と、第1側面から第2側面側に向かって突出する少なくとも2個の第1凸部と、第2側面から第1側面側に向かって突出する少なくとも1個の第2凸部とが形成され、切欠き長手方向において第1凸部と第2凸部とが交互に配置されていることを特徴とする。
【0009】
本発明において、たとえば、第1バネは、平板状の板バネであり、第1バネの厚さ方向は、切欠き幅方向と一致しており、光軸方向における第1バネの端部は、切欠き幅方向において第1凸部と第2凸部との間に配置されるとともに、第1凸部の先端および第2凸部の先端に接触している。
【0010】
本発明の振れ補正機能付き光学ユニットでは、第1バネと別体で形成され光軸方向における第1バネの端部が固定される第2バネに、光軸方向における第1バネの端部が差し込まれるスリット状の切欠きが形成されている。また、本発明では、第2バネに、切欠き幅方向における切欠きの一方側の側面の一部を構成する第1側面と、切欠き幅方向における切欠きの他方側の側面の一部を構成する第2側面と、第1側面から第2側面側に向かって突出する少なくとも2個の第1凸部と、第2側面から第1側面側に向かって突出する少なくとも1個の第2凸部とが形成されており、切欠き長手方向において第1凸部と第2凸部とが交互に配置されている。
【0011】
そのため、本発明では、第2バネに切欠きを形成することが可能となるように、切欠き幅方向における第2側面と第1凸部の先端との間隔、切欠き幅方向における第1側面と第2凸部の先端との間隔、および、第1凸部と第2凸部との最短の間隔を広くしても、切欠き幅方向における第1凸部の先端と第2凸部の先端との距離を短くすることが可能になる。すなわち、本発明では、切欠き幅方向における第1凸部の先端と第2凸部の先端との距離を短くしつつ、第2バネに切欠きを形成することが可能になる。
【0012】
したがって、本発明では、第1バネが平板状の板バネであって、第1バネの厚さが薄くなっても、光軸方向における第1バネの端部が第1凸部の先端および第2凸部の先端に接触するように光軸方向における第1バネの端部を切欠き幅方向における第1凸部と第2凸部との間に配置することで、第1バネの端部を仮固定することが可能になる。すなわち、本発明では、第1バネが平板状の板バネであって、第1バネの厚さが薄くなっても、第1バネの端部を仮固定することが可能な切欠きを第2バネに形成することが可能になる。なお、本発明では、第1バネが直線状に形成される線バネである場合には、2個の第1凸部と1個の第2凸部との間に形成される空間に線バネを仮固定することが可能になる。
【0013】
本発明において、第1側面からの第1凸部の突出量、および、第2側面からの第2凸部の突出量は、第1バネの厚さよりも大きくなっていることが好ましい。このように構成すると、第1側面からの第1凸部の突出量および第2側面からの第2凸部の突出量が第1バネの厚さ以下になっている場合と比較して、切欠き幅方向における第2側面と第1凸部の先端との間隔、および、切欠き幅方向における第1側面と第2凸部の先端との間隔をより広げることが可能になる。したがって、第2バネに切欠きを形成しやすくなる。
【0014】
本発明において、たとえば、第2バネには、2個の第1凸部と1個の第2凸部とが形成されている。すなわち、本発明において、たとえば、第2バネに形成される第1凸部の数は2個で、第2バネに形成される第2凸部の数は1個である。この場合には、必要最小限の構成によって、光軸方向における第1バネの端部を第2バネの切欠きに仮固定することが可能になる。
【0015】
本発明において、光軸方向の一方側に配置される複数の第2バネは、複数の第2バネと一体で形成される連結部によって繋がっており、切欠きに差し込まれる第1バネの光軸方向の端部は、第2バネに半田付けされて固定され、切欠きの近傍には、第1バネの光軸方向の端部を第2バネに半田付けするときの連結部への熱の伝達を抑制するための貫通穴または第2の切欠きが形成されていることが好ましい。このように構成すると、第1バネの光軸方向の端部を第2バネに半田付けするときの熱が、半田付けされる部分から連結部に逃げるのを抑制することが可能になる。したがって、第1バネの光軸方向の端部を第2バネに半田付けするときの作業を容易に行うことが可能になる。
【0016】
本発明において、保持体は、可動体を回動可能に保持する第1中間部材と、第1中間部材を回動可能に保持する第2中間部材と、第2中間部材を回動可能に保持する固定体とを備え、可動体は、カメラモジュールの光軸を回動中心にして第1中間部材に対して回動可能となっており、第1中間部材は、カメラモジュールの光軸に交差する第1方向を回動の軸方向として第2中間部材に対して回動可能となっており、第2中間部材は、第1方向に交差するとともにカメラモジュールの光軸に交差する第2方向を回動の軸方向として固定体に対して回動可能となっており、バネ部は、光軸方向における第1バネの一方側に配置されるとともに可動体および第1中間部材のいずれか一方に取り付けられる第2バネと、光軸方向における第1バネの他方側に配置されるとともに基端部が可動体および第1中間部材のいずれか他方に固定される第2バネとを備え、第1バネは、光軸方向における第1バネの一方側に配置される第2バネに固定される第1被固定部と、光軸方向における第1バネの他方側に配置される第2バネに固定される第2被固定部と、第1被固定部に一端が繋がり第2被固定部に他端が繋がるとともに蛇行しながら光軸方向に伸びる蛇行部とを備える平板状の板バネであり、第1バネの厚さ方向から見たときの蛇行部の形状は、カメラモジュールの光軸を中心とする径方向に伸びる直線状に形成され光軸方向に配列される複数の直線部と複数の円弧部とから構成される波型状となっており、第1被固定部は、可動体の外周面よりも径方向の内側に配置され、第2被固定部は、可動体の外周面よりも径方向の外側に配置され、光軸方向における第1バネの他方側に配置される第2バネの先端部は、可動体の外周面および第1中間部材の外周面よりも外周側に突出しており、光軸方向における第1バネの他方側に配置される第2バネは、光軸方向に弾性変形可能となっていることが好ましい。
【0017】
このように構成すると、たとえば、第1被固定部が可動体の外周面よりも径方向の外側に配置されている場合と比較して、光軸方向における第1バネの一方側において径方向でバネ部を小型化することが可能になる。また、このように構成すると、第1被固定部が可動体の外周面よりも径方向の内側に配置され、かつ、第2被固定部が可動体の外周面よりも径方向の外側に配置されているため、第1被固定部に繋がる直線部の長さ、および、第2被固定部に繋がる直線部の長さの少なくともいずれか一方の長さを長くすることが可能になる。したがって、第1バネのバネ定数を小さくすることが可能になる。
【0018】
本発明において、光軸方向における第1バネの他方側に配置される第2バネの基端部は、第1中間部材に固定されていることが好ましい。このように構成すると、カメラモジュールの光軸を回動中心にして第1中間部材に対して可動体が回動したときに、第1中間部材に対して第2バネの先端部が回動しない。したがって、光軸方向における第1バネの他方側に配置される第2バネの先端部が可動体の外周面および第1中間部材の外周面より外周側に突出していても、カメラモジュールの光軸を回動中心にして第1中間部材に対して可動体が回動したときの、第2バネの先端部と振れ補正機能付き光学ユニットの他の構成部品との干渉を防止することが可能になる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明では、カメラモジュールを有する可動体とカメラモジュールの光軸を回動中心とする回動が可能となるように可動体を保持する保持体とを繋ぐ複数のバネ部が、保持体に対する可動体の回動方向に弾性変形可能な第1バネと、第1バネと別体で形成されカメラモジュールの光軸方向における第1バネの端部が固定される平板状の第2バネとを備えている振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、第1バネが平板状の板バネであって、第1バネの厚さが薄くなっても、第1バネの端部を仮固定することが可能な切欠きを第2バネに形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態にかかる振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。
図2図1に示す振れ補正機能付き光学ユニットからカバー部材を取り外した状態の平面図である。
図3図1に示す振れ補正機能付き光学ユニットの分解斜視図である。
図4図3に示す回動機構、第2中間部材およびケース体等の分解斜視図である。
図5図4に示す第1中間部材およびホルダ等の分解斜視図である。
図6図5のE部の構成を説明するための図である。
図7図5に示す板バネの平面図である。
図8図5に示す板バネの平面図である。
図9】(A)は、図7のF部の拡大図であり、(B)は、図8のG部の拡大図である。
図10】本発明の他の実施の形態にかかる第1バネの構成を説明するための拡大図である。
図11】本発明の他の実施の形態にかかる第2バネの構成を説明するための拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
(振れ補正機能付き光学ユニットの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、図1に示す振れ補正機能付き光学ユニット1からカバー部材25を取り外した状態の平面図である。図3は、図1に示す振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。図4は、図3に示す回動機構5、第2中間部材11およびケース体24等の分解斜視図である。図5は、図4に示す第1中間部材10およびホルダ20等の分解斜視図である。
【0023】
以下の説明では、図1等に示すように、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とし、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向とする。また、左右方向の一方側である図1等のX1方向側を「右」側とし、その反対側である図1等のX2方向側を「左」側とし、前後方向の一方側である図1等のY1方向側を「前」側とし、その反対側である図1等のY2方向側を「後ろ」側とし、上下方向の一方側である図1等のZ1方向側を「上」側とし、その反対側である図1等のZ2方向側を「下」側とする。
【0024】
本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1(以下、「光学ユニット1」とする。)は、たとえば、スマートフォン等の携帯機器に搭載される小型かつ薄型のユニットであり、撮影用のレンズおよび撮像素子を有するカメラモジュール2を備えている。また、光学ユニット1は、撮影時に振れが発生した場合の撮像画像の乱れを回避するための振れ補正機能を備えている。具体的には、光学ユニット1は、ピッチング方向、ヨーイング方向およびローリング方向の振れ補正機能を備えている。
【0025】
光学ユニット1は、全体として厚さの薄い扁平な直方体状に形成されている。光学ユニット1の厚さは、たとえば、3~4mm程度となっている。本形態の光学ユニット1は、カメラモジュール2の光軸Lの方向である光軸方向から見たときの形状が正方形状となるように形成されている。光学ユニット1の4つの側面は、左右方向と上下方向とから構成されるZX平面または前後方向と上下方向とから構成されるYZ平面と平行になっている。
【0026】
光学ユニット1は、カメラモジュール2を有する可動体3と、可動体3を保持する保持体4と、カメラモジュール2の光軸Lを回動中心にして保持体4に対して可動体3を回動させる回動機構5と、可動体3と保持体4とを繋ぐための板バネ6~8とを備えている。保持体4は、可動体3を回動可能に保持する第1中間部材10と、第1中間部材10を回動可能に保持する第2中間部材11と、第2中間部材11を回動可能に保持する固定体12とを備えている。可動体3は、カメラモジュール2の光軸Lを回動中心にして第1中間部材10に対して回動可能となっている。回動機構5は、第1中間部材10に対して可動体3を回動させる。
【0027】
第1中間部材10は、カメラモジュール2の光軸Lに交差する第1方向(図2のV方向)を回動の軸方向として第2中間部材11に対して回動可能となっている。すなわち、第1中間部材10は、第1方向を軸線方向とする第1軸線L1(図2参照)を回動中心にして第2中間部材11に対して回動可能となっている。本形態の第1方向は、光軸Lに直交している。第2中間部材11は、第1方向に交差するとともにカメラモジュール2の光軸Lに交差する第2方向(図2のW方向)を回動の軸方向として固定体12に対して回動可能となっている。すなわち、第2中間部材11は、第2方向を軸線方向とする第2軸線L2(図2参照)を回動中心にして固定体12に対して回動可能となっている。本形態の第2方向は、第1方向に直交している。このように、可動体3と固定体12との間には、2軸のジンバル機構が構成されている。
【0028】
本形態では、後述の駆動用コイル39、40に電流が供給されていないときに、第1中間部材10および第2中間部材11が所定の基準位置に配置されており、カメラモジュール2の光軸Lが所定の基準位置に配置されている。カメラモジュール2の光軸Lが基準位置にあるときには、カメラモジュール2の光軸方向は、上下方向と一致している。なお、ピッチング方向およびヨーイング方向の振れ補正が行われるときの、上下方向に対するカメラモジュール2の光軸Lの傾きはわずかである。そのため、カメラモジュール2の光軸方向は、上下方向とほぼ一致している。
【0029】
また、第1中間部材10が所定の基準位置に配置されているときに、第2方向は、光軸Lに直交している。すなわち、第1中間部材10が基準位置に配置されていて第2中間部材11に対して回動していないときには、第2方向は、光軸Lに直交している。一方、第1中間部材10が第2中間部材11に対して回動しているときには、第2方向は、光軸Lに交差してはいるが、直角には交わっていない。第1方向は、上下方向から見たときに、前後方向に対して図2の反時計回りの方向(反時計方向)へ約55°ずれた方向となっている。第2方向は、上下方向から見たときに、左右方向に対して図2の反時計方向へ約55°ずれた方向となっている。
【0030】
第1方向における第1中間部材10の両端部には、第2中間部材11に対する第1中間部材10の回動の支点となる第1支点部15が配置されている。第2方向における第2中間部材11の両端部には、固定体12に対する第2中間部材11の回動の支点となる第2支点部16が配置されている。また、光学ユニット1は、カメラモジュール2の光軸Lが任意の方向に傾くように固定体12に対して可動体3を回動させる回動機構17を備えている。
【0031】
可動体3は、光軸方向の厚さが薄い扁平な直方体状に形成されている。可動体3は、カメラモジュール2が内周側に固定される筒状のホルダ20を備えている。ホルダ20は、樹脂材料で形成されている。ホルダ20は、四角筒状に形成されている。具体的には、ホルダ20は、光軸方向の長さが短い四角筒状に形成されている。カメラモジュール2の光軸方向から見たときのホルダ20の形状は、正方形の枠状となっている。
【0032】
ホルダ20の上面側には、板バネ7が固定されるバネ固定面20aが形成されている。バネ固定面20aは、光軸方向に直交する平面である。ホルダ20の四隅の近傍には、板バネ6との干渉を防止するための切欠き20b、20cが形成されている。切欠き20bは、バネ固定面20aから下側に向かって窪んでいる。切欠き20cは、ホルダ20の外周面から内周側に向かって窪んでいる。切欠き20cの上端は、切欠き20bに繋がっている。切欠き20cは、光軸方向においてホルダ20の下面と切欠き20bとの間に形成されている。
【0033】
上述のように、カメラモジュール2は、レンズおよび撮像素子を備えている。撮像素子は、カメラモジュール2の下端側に配置されており、カメラモジュール2の上側に配置される被写体がカメラモジュール2によって撮影される。カメラモジュール2の下端側からは、フレキシブルプリント基板21が引き出されている。カメラモジュール2の外周側は、ホルダ20によって覆われている。
【0034】
上述のように、ピッチング方向およびヨーイング方向の振れ補正が行われるときの、上下方向に対するカメラモジュール2の光軸Lの傾きはわずかであり、カメラモジュール2の光軸方向は、上下方向とほぼ一致している。そのため、カメラモジュール2の光軸方向の一方側(具体的には、カメラモジュール2の光軸方向において被写体が配置される側)を被写体側とし、被写体側の反対側(具体的には、カメラモジュール2の光軸方向において撮像素子が配置される側)を反被写体側とすると、被写体側は、上側とほぼ一致し、反被写体側は、下側とほぼ一致している。
【0035】
第1中間部材10は、枠部材22と、枠部材22に固定されるカバー板23とから構成されている。枠部材22は、ステンレス鋼等の金属材料で形成されている。枠部材22は、ホルダ20の下側に配置される基部22aと、基部22aから上側に向かって立ち上がる2個の立上部22bと、基部22aから上側に向かって立ち上がる2個の立上部22cとを備えている。基部22aは、平板状に形成されている。基部22aの上面は、上下方向に略直交する平面となっている。
【0036】
基部22aは、正方形の枠状に形成されている。第1中間部材10および第2中間部材11が基準位置に配置されているときには、正方形の枠状をなす基部22aの4辺のうちの2辺は、左右方向と平行になっており、基部22aの残りの2辺は、前後方向と平行になっている。立上部22b、22cは、長方形の平板状に形成されている。立上部22b、22cは、正方形の枠状に形成される基部22aの四隅のそれぞれから上側に向かって立ち上がっている。立上部22bの厚さ方向は、第1方向と一致し、立上部22cの厚さ方向は、第2方向と一致している。
【0037】
カバー板23は、ステンレス鋼等の金属材料で形成されている。カバー板23は、平板状に形成されている。カバー板23の下面は、上下方向に略直交する平面となっている。また、カバー板23は、正方形の枠状に形成されている。第1中間部材10および第2中間部材11が基準位置に配置されているときには、正方形の枠状をなすカバー板23の4辺のうちの2辺は、左右方向と平行になっており、カバー板23の残りの2辺は、前後方向と平行になっている。カバー板23は、立上部22b、22cの上端面に固定されている。ホルダ20は、カメラモジュール2の光軸方向において、基部22aとカバー板23との間に配置されている。また、ホルダ20は、光軸Lを中心とする径方向(以下、この方向を「径方向」とする。)において、立上部22b、22cの内側に配置されている。
【0038】
第2中間部材11は、ステンレス鋼等の金属材料によって形成されている。また、第2中間部材11は、バネ性を有する金属板を所定形状に折り曲げることで形成されている。第2中間部材11は、第1中間部材10よりも上側に配置される基部11aと、基部11aから第1方向の両側に向かって伸びる2本の腕部11bと、基部11aから第2方向の両側に向かって伸びる2本の腕部11cとによって構成されている。基部11aは、円形の枠状に形成されている。基部11aの内周側には、カメラモジュール2の上端部が配置されている。
【0039】
図4に示すように、腕部11bの先端側は、下側に向かって折れ曲がっている。腕部11bの先端部11dは、平板状に形成されている。先端部11dの厚さ方向は、第1方向と略一致している。先端部11dは、第1方向において、立上部22bの外側に配置されている。腕部11cの先端側は、下側に向かって折れ曲がっている。腕部11cの先端部11eは、平板状に形成されている。先端部11eの厚さ方向は、第2方向と略一致している。先端部11eは、第2方向において、立上部22cの外側に配置されている。
【0040】
先端部11dには、第1支点部15の一部を構成する後述の球体28の一部が配置される凹部11fが形成されている(図4参照)。凹部11fは、半球状に形成されている。凹部11fは、第1方向の内側に向かって窪んでいる。先端部11eには、第2支点部16の一部を構成する後述の球体30の一部が配置される凹部が形成されている。この凹部は、半球状に形成されており、第2方向の内側に向かって窪んでいる。
【0041】
固定体12は、径方向において可動体3、第1中間部材10および第2中間部材11の外側に配置される筒状のケース体24と、ケース体24の上面および側面を覆うカバー部材25と、ケース体24の下面を覆う底板26とを備えている。ケース体24は、樹脂材料で形成されている。ケース体24は、四角筒状に形成されている。具体的には、ケース体24は、上下方向の長さが短い四角筒状に形成されている。上下方向から見たときのケース体24の形状は、正方形の枠状となっている。ケース体24は、ホルダ20の外周側に配置されている。
【0042】
カバー部材25は、金属材料で形成されている。カバー部材25は、ケース体24の上面を覆う上面部25aと、ケース体24の側面を覆う側面部25bとから構成されている。側面部25bは、四角筒状に形成されている。上面部25aは、正方形の平板状に形成されている。上面部25aは、上面部25aの厚さ方向と上下方向とが一致するように配置されている。上面部25aには、第2中間部材11等が配置される貫通穴が形成されている。底板26は、金属材料で形成されている。底板26は、正方形の平板状に形成されている。底板26は、底板26の厚さ方向と上下方向とが一致するように配置されている。
【0043】
第1支点部15は、第1中間部材10の立上部22bに固定される支持部材27と、支持部材27に固定される球状の球体28とを備えている(図4参照)。支持部材27および球体28は、金属材料で形成されている。支持部材27は、球体28が固定される平板状の固定部27aを備えている。固定部27aの厚さ方向は、第1方向と一致している。球体28は、第1方向における固定部27aの内側面に固定されている。固定部27aは、第1方向において、立上部22bの外側に配置されている。第2中間部材11の先端部11dは、第1方向において、立上部22bと固定部27aとの間に配置されている。球体28の一部は、凹部11fの中に配置されている。腕部11bのバネ性によって、球体28は、凹部11fの底面に所定の接触圧で接触している。
【0044】
第2支点部16は、ケース体24の内周側に固定される支持部材29と、支持部材29に固定される球状の球体30とを備えている(図4参照)。支持部材29および球体30は、金属材料で形成されている。支持部材29は、球体30が固定される平板状の固定部29aを備えている。固定部29aの厚さ方向は、第2方向と一致している。球体30は、第2方向における固定部29aの内側面に固定されている。固定部29aは、第2方向において、第2中間部材11の先端部11eの外側に配置されている。球体30の一部は、先端部11eの凹部の中に配置されている。腕部11cのバネ性によって、球体30は、先端部11eの凹部の底面に所定の接触圧で接触している。
【0045】
回動機構5は、ホルダ20の側面に固定される駆動用磁石32と、駆動用磁石32に対向配置される駆動用コイル33とを備えている。駆動用磁石32は、長方形の平板状に形成されている。駆動用磁石32は、ホルダ20の左側面部に固定されている。駆動用磁石32は、前後方向において2極に着磁されている。駆動用コイル33は、略長方形状の枠状に導線が巻回されることで形成されている。駆動用コイル33は、フレキシブルプリント基板35に取り付けられている。フレキシブルプリント基板35は、ケース体24の外周面に固定されている。駆動用磁石32と駆動用コイル33とは左右方向で対向している。
【0046】
回動機構17は、ホルダ20の側面に固定される駆動用磁石37、38と、駆動用磁石37に対向配置される駆動用コイル39と、駆動用磁石38に対向配置される駆動用コイル40とを備えている。駆動用磁石37、38は、長方形の平板状に形成されている。駆動用磁石37は、ホルダ20の右側面部に固定されている。駆動用磁石38は、ホルダ20の後側面部に固定されている。駆動用磁石37、38は、上下方向において2極に着磁されている。駆動用コイル39、40は、略長方形状の枠状に導線が巻回されることで形成されている。駆動用コイル39、40は、フレキシブルプリント基板35に取り付けられている。駆動用磁石37と駆動用コイル39とは左右方向で対向し、駆動用磁石38と駆動用コイル40とは前後方向で対向している。
【0047】
ホルダ20の左側面と駆動用磁石32との間には、磁性材料からなる磁性板34(図5参照)が配置されている。同様に、ホルダ20の右側面と駆動用磁石37との間には磁性板34が配置され、ホルダ20の後側面と駆動用磁石38との間には磁性板34が配置されている。磁性板34は、ホルダ20の側面に固定されている。
【0048】
フレキシブルプリント基板35には、磁性材料からなる磁性板41(図4参照)が固定されている。磁性板41は、フレキシブルプリント基板35の、駆動用コイル39が固定されている面の反対側の面と、フレキシブルプリント基板35の、駆動用コイル40が固定されている面の反対側の面との2箇所に固定されている。駆動用磁石37と磁性板41との間に生じる磁気的吸引力と、駆動用磁石38と磁性板41との間に生じる磁気的吸引力とによって、基準位置に配置される第1中間部材10および第2中間部材11の位置が保持されている。すなわち、磁性板41は、駆動用コイル39、40に電流が供給されていないときに、第1中間部材10および第2中間部材11の姿勢を維持する機能を果たしている。
【0049】
光学ユニット1では、可動体3の傾きの変化を検知するための所定の検知機構によって可動体3の傾きの変化が検知されると、検知機構の検知結果に基づいて、駆動用コイル33、39、40に電流が供給されて、振れが補正される。
【0050】
(板バネの構成)
図6は、図5のE部の構成を説明するための図である。図7は、図5に示す板バネ7の平面図である。図8は、図5に示す板バネ8の平面図である。図9(A)は、図7のF部の拡大図であり、図9(B)は、図8のG部の拡大図である。
【0051】
本形態の光学ユニット1は、4枚の板バネ6と1枚の板バネ7と1枚の板バネ8とを備えている。板バネ6は、金属材料によって形成されている。本形態の板バネ6は、銅合金によって形成されている。板バネ6は、光軸方向に直交する所定の方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。具体的には、板バネ6は、第1中間部材10に対する可動体3の回動方向(すなわち、光軸Lを回動中心とする可動体3の回動方向)を厚さ方向とする平板状に形成されている。板バネ6は、第1中間部材10に対する可動体3の回動方向に弾性変形可能となっている。すなわち、板バネ6は、保持体4に対する可動体3の回動方向に弾性変形可能となっている。また、板バネ6は、全体として光軸方向に細長い平板状に形成されている。板バネ6の厚さは、たとえば、20~40μm程度となっている。
【0052】
4枚の板バネ6は、光軸Lを中心とする90°ピッチで配置されている。駆動用コイル33に電流が供給されておらず第1中間部材10に対して可動体3が基準位置に配置されているときには、4枚の板バネ6のうちの2枚の板バネ6は、上下方向から見たときに、前後方向に対して図2の反時計方向へ約35°ずれた位置に配置され、残りの2枚の板バネ6は、上下方向から見たときに、左右方向に対して図2の反時計方向へ約35°ずれた位置に配置されている。また、板バネ6は、可動体3および第1中間部材10の外周側に配置されている。
【0053】
板バネ6は、板バネ7の一部を構成する後述のバネ保持部7aに固定される被固定部6aと、板バネ8の一部を構成する後述のバネ保持部8aに固定される被固定部6bと、被固定部6a、6bに繋がるとともに蛇行しながら光軸方向に伸びる蛇行部6cとから構成されている。被固定部6a、6bは、光軸方向に伸びている。被固定部6aは、板バネ6の上端部(被写体側の端部)を構成し、被固定部6bは、板バネ6の下端部(反被写体側の端部)を構成している。すなわち、被固定部6a、6bは、光軸方向における板バネ6の端部を構成している。本形態の被固定部6aは、第1被固定部となっており、被固定部6bは、第2被固定部となっている。
【0054】
蛇行部6cは、被固定部6aと被固定部6bとの間に配置されている。蛇行部6cの一端(具体的には、蛇行部6cの上端)は、被固定部6aに繋がり、蛇行部6cの他端(具体的は、蛇行部6cの下端)は、被固定部6bに繋がっている。図6に示すように、板バネ6の厚さ方向から見たときの蛇行部6cの形状は、複数の直線部6dと複数の円弧部6eとから構成される波型状となっている。直線部6dは、径方向(光軸Lを中心とする径方向)に伸びる直線状に形成されている。複数の直線部6dは、光軸方向に配列されている。円弧部6eは、半円状に形成されており、光軸方向に並ぶ直線部6dを繋いでいる。すなわち、蛇行部6cは、径方向で蛇行している。
【0055】
被固定部6aは、可動体3の外周面よりも径方向の内側に配置され、被固定部6bは、可動体3の外周面よりも径方向の外側に配置されている。具体的には、被固定部6aは、径方向においてホルダ20の外周面よりも内側に配置され、被固定部6bは、径方向においてホルダ20の外周面よりも外側に配置されている。径方向の外側で直線部6dを繋ぐ円弧部6eは、径方向において被固定部6bとほぼ同じ位置に配置されている(図6参照)。径方向の内側で直線部6dを繋ぐ円弧部6eは、径方向において被固定部6aよりも外側に配置されている(図6参照)。そのため、被固定部6aに繋がる直線部6dの長さは、他の直線部6dの長さよりも長くなっている。
【0056】
板バネ7、8は、金属材料によって形成されている。本形態の板バネ7、8は、板バネ6と同様の銅合金によって形成されている。板バネ7、8は、光軸方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。板バネ7、8の厚さは、たとえば、70μm程度となっている。板バネ7、8は、全体として略正方形の枠状に形成されている。第1中間部材10に対して可動体3が基準位置に配置されるとともに、第1中間部材10および第2中間部材11が基準位置に配置されているときには、略正方形の枠状をなす板バネ7、8の4辺のうちの2辺は、左右方向と平行になっており、板バネ7、8の残りの2辺は、前後方向と平行になっている。
【0057】
板バネ7は、ホルダ20のバネ固定面20aに固定されている。板バネ7は、板バネ6の上側に配置されている。すなわち、板バネ7は、光軸方向における板バネ6の一方側に配置されている。板バネ8は、枠部材22の基部22aの上面に固定されている。板バネ8は、板バネ6の下側に配置されている。すなわち、板バネ8は、光軸方向における板バネ6の他方側に配置されている。
【0058】
略正方形の枠状に形成される板バネ7の四隅の近傍は、板バネ6の被固定部6aが繋がるバネ保持部7aとなっている。すなわち、板バネ7は、4個のバネ保持部7aを備えている。4個のバネ保持部7aは、光軸Lを中心とする90°ピッチで配置されている。また、板バネ7は、4個のバネ保持部7aを繋ぐ連結部7bを備えている。板バネ7は、4個のバネ保持部7aと連結部7bとから構成されている。すなわち、4個のバネ保持部7aと連結部7bとは1枚の金属板から一緒に製造されており、4個のバネ保持部7aは、4個のバネ保持部7aと一体で形成される連結部7bによって繋がっている。4個のバネ保持部7aと連結部7bとは同一平面上に配置されている。
【0059】
上述のように、板バネ7は、ホルダ20のバネ固定面20aに固定されている。具体的には、連結部7bがバネ固定面20aに固定されている。バネ保持部7aは、ホルダ20の切欠き20bの上側に配置されており、バネ固定面20aに接触していない。バネ保持部7aは、連結部7bを介してホルダ20に固定されている。すなわち、バネ保持部7aは、連結部7bを介して可動体3に取り付けられている。
【0060】
板バネ8は、板バネ6の被固定部6bが繋がる4個のバネ保持部8aと、4個のバネ保持部8aを繋ぐ連結部8bとから構成されている。すなわち、4個のバネ保持部8aと連結部8bとは1枚の金属板から一緒に製造されており、4個のバネ保持部8aは、4個のバネ保持部8aと一体で形成される連結部8bによって繋がっている。また、4個のバネ保持部8aと連結部8bとは同一平面上に配置されている。4個のバネ保持部8aの先端部は、板バネ8の四隅の近傍から板バネ8の外周側に向かって突出しており、光軸Lを中心とする90°ピッチで配置されている。バネ保持部8aは、光軸Lを中心とする周方向において、バネ保持部7aと同じ位置に配置されている。
【0061】
バネ保持部8aの基端部は、連結部8bに繋がっている。バネ保持部8aの基端部および連結部8bは、枠部材22の基部22aの上面に固定されている。すなわち、バネ保持部8aの基端部および連結部8bは、第1中間部材10に固定されている。バネ保持部8aの先端部は、可動体3の外周面および第1中間部材10の外周面よりも外周側に突出している。具体的には、バネ保持部8aの先端部は、ホルダ20の外周面、枠部材22の外周面およびカバー板23の外周面よりも外周側に突出している。バネ保持部8aは、光軸方向に弾性変形可能となっている。光軸方向におけるバネ保持部8aのバネ定数は、光軸方向における板バネ6のバネ定数よりも大幅に小さくなっている。バネ保持部8aの幅は、バネ保持部8aの先端から基端に向かうにしたがって次第に広くなっている。
【0062】
板バネ6の被固定部6aは、バネ保持部7aに固定されている。板バネ6の被固定部6bは、バネ保持部8aに固定されている。具体的には、被固定部6bは、バネ保持部8aの先端部に固定されている。バネ保持部7aには、被固定部6aが差し込まれるスリット状の切欠き7cが形成されている。バネ保持部8aの先端部には、被固定部6bが差し込まれるスリット状の切欠き8cが形成されている。
【0063】
切欠き7cは、板バネ7の外周面から板バネ7の内側に向かって形成されている。切欠き7cは、板バネ7の外周面で開口している。切欠き8cは、バネ保持部8aの先端面から基端側に向かって形成されている。切欠き8cは、バネ保持部8aの先端面で開口している。本形態では、エッチングによってバネ保持部7a、8aに切欠き7c、8cが形成されている。ただし、プレス加工によってバネ保持部7a、8aに切欠き7c、8cが形成されても良い。
【0064】
切欠き7cと切欠き8cとは、光軸Lを中心とする周方向において同じ位置に形成されている。周方向において同じ位置に形成されるスリット状の切欠き7cの長手方向と切欠き8cの長手方向とは一致し、周方向において同じ位置に形成される切欠き7cの幅方向(長手方向に直交する幅方向)と切欠き8cの幅方向とは一致している。以下の説明では、周方向において同じ位置に形成されるスリット状の切欠き7c、8cの長手方向(図9のS方向)を切欠き長手方向とし、切欠き長手方向に直交する切欠き7c、8cの幅方向(図9のT方向)を切欠き幅方向とする。
【0065】
図9(A)に示すように、バネ保持部7aには、切欠き幅方向における切欠き7cの一方側の側面の一部を構成する第1側面7dと、切欠き幅方向における切欠き7cの他方側の側面の一部を構成する第2側面7eと、一端が板バネ7の外周面に繋がるとともに他端が第1側面7dに繋がる第1傾斜面7fと、一端が板バネ7の外周面に繋がるとともに他端が第2側面7eに繋がる第2傾斜面7gとが形成されている。第1側面7dおよび第2側面7eは、切欠き長手方向に平行な平面である。第1傾斜面7fおよび第2傾斜面7gは、板バネ7の外周面に向かうにしたがって切欠き幅方向の外側に広がるように傾斜する平面である。
【0066】
また、バネ保持部7aには、第1側面7dから第2側面7e側に向かって突出する2個の第1凸部7hと、第2側面7eから第1側面7d側に向かって突出する1個の第2凸部7jとが形成されている。第1凸部7h、第2凸部7jは、たとえば、半円状に形成されている。第1凸部7hの曲率半径と第2凸部7jの曲率半径とは等しくなっている。第1凸部7hと第2凸部7jとは、切欠き長手方向において交互に配置されている。また、第1凸部7hと第2凸部7jとは、切欠き長手方向において互いにずれた位置に配置されている。
【0067】
切欠き幅方向における切欠き7cの一方側の側面は、第1側面7dと第1傾斜面7fと2個の第1凸部7hの側面とによって構成されている。切欠き幅方向における切欠き7cの他方側の側面は、第2側面7eと第2傾斜面7gと1個の第2凸部7jの側面とによって構成されている。切欠き7cの、第1凸部7hおよび第2凸部7jが形成された部分は、蛇行している。
【0068】
バネ保持部7aと同様に、バネ保持部8aには、図9(B)に示すように、切欠き幅方向における切欠き8cの一方側の側面の一部を構成する第1側面8dと、切欠き幅方向における切欠き8cの他方側の側面の一部を構成する第2側面8eと、一端がバネ保持部8aの先端面に繋がるとともに他端が第1側面8dに繋がる第1傾斜面8fと、一端がバネ保持部8aの先端面に繋がるとともに他端が第2側面8eに繋がる第2傾斜面8gとが形成されている。第1側面8dおよび第2側面8eは、切欠き長手方向に平行な平面である。第1傾斜面8fおよび第2傾斜面8gは、バネ保持部8aの先端面に向かうにしたがって切欠き幅方向の外側に広がるように傾斜する平面である。切欠き幅方向における第1側面8dと第2側面8eとの間隔は、切欠き幅方向における第1側面7dと第2側面7eとの間隔と等しくなっている。
【0069】
また、バネ保持部8aには、第1側面8dから第2側面8e側に向かって突出する2個の第1凸部8hと、第2側面8eから第1側面8d側に向かって突出する1個の第2凸部8jとが形成されている。第1凸部8hは、第1凸部7hと同形状に形成され、第2凸部8jは、第2凸部7jと同形状に形成されている。第1凸部8hと第2凸部8jとは、切欠き長手方向において交互に配置されている。また、第1凸部8hと第2凸部8jとは、切欠き長手方向において互いにずれた位置に配置されている。切欠き長手方向における第1凸部8hと第2凸部8jとのピッチは、切欠き長手方向における第1凸部7hと第2凸部7jとのピッチと等しくなっている。
【0070】
切欠き幅方向における切欠き8cの一方側の側面は、第1側面8dと第1傾斜面8fと2個の第1凸部8hの側面とによって構成されている。切欠き幅方向における切欠き8cの他方側の側面は、第2側面8eと第2傾斜面8gと1個の第2凸部8jの側面とによって構成されている。切欠き8cの、第1凸部8hおよび第2凸部8jが形成された部分は、蛇行している。
【0071】
なお、図9に示す例では、光軸Lを中心とする周方向において、第1凸部7hが突出する方向と第1凸部8hが突出する方向とが逆方向となり、第2凸部7jが突出する方向と第2凸部8jが突出する方向とが逆方向となっているが、光軸Lを中心とする周方向において、第1凸部7hと第1凸部8hとが同じ方向に突出し、第2凸部7jと第2凸部8jとが同じ方向に突出していても良い。
【0072】
板バネ6の厚さ方向は、切欠き幅方向と一致している。すなわち、切欠き7c、8cに差し込まれる被固定部6a、6bの厚さ方向は、切欠き幅方向と一致している。被固定部6aは、切欠き幅方向において第1凸部7hと第2凸部7jとの間に配置され、被固定部6bは、切欠き幅方向において第1凸部8hと第2凸部8jとの間に配置されている。また、被固定部6aは、第1凸部7hの先端および第2凸部7jの先端に接触し、被固定部6bは、第1凸部8hの先端および第2凸部8jの先端に接触している。すなわち、被固定部6aの一方の面は、第1凸部7hの先端に接触し、被固定部6aの他方の面は、第2凸部7jの先端に接触している。また、被固定部6bの一方の面は、第1凸部8hの先端に接触し、被固定部6bの他方の面は、第2凸部8jの先端に接触している。
【0073】
第1側面7dからの第1凸部7hの突出量(切欠き幅方向の突出量)P1と第2側面7eからの第2凸部7jの突出量P2とは等しくなっている。第1側面8dからの第1凸部8hの突出量P3と第2側面8eからの第2凸部8jの突出量P4とは等しくなっている。また、突出量P1と突出量P3とは等しくなっている。また、第1凸部7hと第2凸部7jとの最短の間隔D1(図9(A)参照)と、第1凸部8hと第2凸部8jとの最短の間隔D2(図9(B)参照)とは等しくなっている。突出量P1~P4は、板バネ6の厚さよりも大きくなっている。すなわち、突出量P1~P4は、被固定部6a、6bの厚さよりも大きくなっている。また、間隔D1、D2は、被固定部6a、6bの厚さよりも広くなっている。
【0074】
被固定部6aは、切欠き7cに差し込まれた状態でバネ保持部7aに固定され、被固定部6bは、切欠き8cに差し込まれた状態でバネ保持部8aに固定されている。具体的には、切欠き7cに差し込まれる被固定部6aは、バネ保持部7aに半田付けされて固定され、切欠き8cに差し込まれる被固定部6bは、バネ保持部8aに半田付けされて固定されている。半田付けが行われる前に被固定部6aが切欠き7cに差し込まれると、被固定部6aはバネ保持部7aに仮固定される。同様に、半田付けが行われる前に被固定部6bが切欠き8cに差し込まれると、被固定部6bはバネ保持部8aに仮固定される。
【0075】
切欠き7cの近傍には、被固定部6aをバネ保持部7aに半田付けするときの連結部7bへの熱の伝達を抑制するための貫通穴7kが形成されている。貫通穴7kは、バネ保持部7aを貫通している。貫通穴7kは、たとえば、長円形状に形成されている。また、貫通穴7kは、切欠き幅方向における切欠き7cの両側の2箇所に形成されている。一方の貫通穴7kは、第1側面7dの近傍に形成され、他方の貫通穴7kは、第2側面7eの近傍に形成されている。
【0076】
切欠き8cの近傍には、被固定部6bをバネ保持部8aに半田付けするときの連結部8bへの熱の伝達を抑制するための貫通穴8kが形成されている。貫通穴8kは、バネ保持部8aを貫通している。貫通穴8kは、たとえば、長方形状に形成されている。また、貫通穴8kは、切欠き8cよりもバネ保持部8aの基端側に形成されている。なお、貫通穴8kは、光軸方向に弾性変形可能なバネ保持部8aの剛性を低下させてバネ保持部8aのバネ定数を小さくする機能も果たしている。
【0077】
本形態では、板バネ6と、板バネ7のバネ保持部7aと、板バネ8のバネ保持部8aとによって、可動体3と第1中間部材10とを繋ぐバネ部43が構成されている。すなわち、光学ユニット1は、可動体3と保持体4とを繋ぐ4個のバネ部43を備えている。板バネ6とバネ保持部7aとバネ保持部8aとは、別体で形成されており、バネ部43では、別体で形成される板バネ6とバネ保持部7aとバネ保持部8aとが互いに固定されている。4個のバネ部43は、光軸Lを中心とする90°ピッチで配置されている。
【0078】
光学ユニット1では、バネ部43によって、第1中間部材10に対する可動体3の回動方向において、基準位置に配置される可動体3の位置が保持されている。すなわち、バネ部43は、駆動用コイル33に電流が供給されていないときに、第1中間部材10に対する可動体3の回動方向において、可動体3の姿勢を維持する機能を果たしている。本形態の板バネ6は、保持体4に対する可動体3の回動方向に弾性変形可能な第1バネとなっている。
【0079】
また、本形態のバネ保持部7a、8aは、カメラモジュール2の光軸方向における第1バネ(板バネ6)の端部が繋がる平板状の第2バネとなっている。具体的には、バネ保持部7aは、光軸方向における板バネ6の一方側に配置されるとともに可動体3に取り付けられる第2バネとなっており、バネ保持部8aは、光軸方向における板バネ6の他方側に配置されるとともに基端部が第1中間部材10に固定される第2バネとなっている。
【0080】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、バネ保持部7aに、切欠き幅方向における切欠き7cの一方側の側面の一部を構成する第1側面7dと、切欠き幅方向における切欠き7cの他方側の側面の一部を構成する第2側面7eと、第1側面7dから第2側面7e側に向かって突出する2個の第1凸部7hと、第2側面7eから第1側面7d側に向かって突出する1個の第2凸部7jとが形成されている。また、本形態では、第1凸部7hと第2凸部7jとは、切欠き長手方向において交互に配置されている。
【0081】
そのため、本形態では、バネ保持部7aに切欠き7cを形成することが可能となるように、切欠き幅方向における第2側面7eと第1凸部7hの先端との間隔、切欠き幅方向における第1側面7dと第2凸部7jの先端との間隔、および、第1凸部7hと第2凸部7jとの最短の間隔D1を広くしても、切欠き幅方向における第1凸部7hの先端と第2凸部7jの先端との距離を短くすることが可能になる。すなわち、本形態では、切欠き幅方向における第1凸部7hの先端と第2凸部7jの先端との距離を短くしつつ、バネ保持部7aに切欠き7cを形成することが可能になる。
【0082】
したがって、本形態では、板バネ6の被固定部6aの厚さが薄くなっても、被固定部6aが第1凸部7hの先端および第2凸部7jの先端に接触するように切欠き幅方向における第1凸部7hと第2凸部7jとの間に被固定部6aを配置して、バネ保持部7aに被固定部6aを仮固定することが可能になる。すなわち、本形態では、板バネ6の被固定部6aの厚さが薄くなっても、被固定部6aを仮固定することが可能な切欠き7cをバネ保持部7aに形成することが可能になる。
【0083】
同様に本形態では、バネ保持部8aに、第1側面8dと第2側面8eと2個の第1凸部8hと第2凸部8jとが形成されており、第1凸部8hと第2凸部8jとが切欠き長手方向において交互に配置されているため、板バネ6の被固定部6bの厚さが薄くなっても、被固定部6bを仮固定することが可能な切欠き8cをバネ保持部8aに形成することが可能になる。
【0084】
本形態では、第1側面7dからの第1凸部7hの突出量P1、第2側面7eからの第2凸部7jの突出量P2、第1側面8dからの第1凸部8hの突出量P3、および、第2側面8eからの第2凸部8jの突出量P4が板バネ6の厚さよりも大きくなっている。そのため、本形態では、突出量P1~P4が板バネ6の厚さ以下になっている場合と比較して、切欠き幅方向における第2側面7eと第1凸部7hの先端との間隔、切欠き幅方向における第1側面7dと第2凸部7jの先端との間隔、切欠き幅方向における第2側面8eと第1凸部8hの先端との間隔、および、切欠き幅方向における第1側面8dと第2凸部8jの先端との間隔をより広げることが可能になる。したがって、本形態では、エッチングやプレス加工によってバネ保持部7a、8aに切欠き7c、8cを形成しやすくなる。
【0085】
本形態では、バネ保持部7aに形成される第1凸部7hの数は2個であり、バネ保持部7aに形成される第2凸部7jの数は1個である。そのため、本形態では、必要最小限の構成によって、被固定部6aをバネ保持部7aの切欠き7cに仮固定することが可能になる。同様に本形態では、バネ保持部8aに形成される第1凸部8hの数は2個であり、バネ保持部8aに形成される第2凸部8jの数は1個であるため、必要最小限の構成によって、被固定部6bをバネ保持部8aの切欠き8cに仮固定することが可能になる。
【0086】
本形態では、切欠き7cの近傍に、被固定部6aをバネ保持部7aに半田付けするときの連結部7bへの熱の伝達を抑制するための貫通穴7kが形成されている。そのため、本形態では、被固定部6aをバネ保持部7aに半田付けするときの熱が、半田付けされる部分から連結部7bに逃げるのを抑制することが可能になる。したがって、本形態では、被固定部6aをバネ保持部7aに半田付けするときの作業を容易に行うことが可能になる。同様に本形態では、切欠き8cの近傍に、被固定部6bをバネ保持部8aに半田付けするときの連結部8bへの熱の伝達を抑制するための貫通穴8kが形成されているため、被固定部6bをバネ保持部8aに半田付けするときの作業を容易に行うことが可能になる。
【0087】
本形態では、被固定部6aが可動体3の外周面よりも径方向の内側に配置されている。そのため、本形態では、被固定部6aが可動体3の外周面よりも径方向の外側に配置されている場合と比較して、被写体側において径方向でバネ部43を小型化することが可能になる。また、本形態では、被固定部6aが可動体3の外周面よりも径方向の内側に配置されていて、被固定部6aに繋がる直線部6dの長さは、他の直線部6dの長さよりも長くなっている。そのため、本形態では、板バネ6のバネ定数を小さくすることが可能になる。
【0088】
本形態では、バネ保持部8aの基端部は、第1中間部材10に固定されており、第1中間部材10に対して可動体3が回動したときに、第1中間部材10に対してバネ保持部8aの先端部が回動しない。そのため、本形態では、バネ保持部8aの先端部が可動体3の外周面および第1中間部材10の外周面よりも外周側に突出していても、第1中間部材10に対して可動体3が回動したときの、バネ保持部8aの先端部と光学ユニット1の他の構成部品との干渉を防止することが可能になる。
【0089】
(第1バネの変更例)
図10は、本発明の他の実施の形態にかかる第1バネの構成を説明するための拡大図である。
【0090】
上述した形態において、光学ユニット1は、板バネ6に代えて、直線状に形成される線バネ(ワイヤーバネ)56を備えていても良い(図10参照)。この場合には、線バネ56は、線バネ56の長手方向と光軸方向とが一致するように配置されている。線バネ56は、保持体4に対する可動体3の回動方向に弾性変形可能になっている。この変更例における線バネ56は、第1バネとなっている。
【0091】
この場合には、線バネ56の反被写体側の端部は、バネ保持部8aに半田付けされて固定されている。図10に示すように、線バネ56の反被写体側の端部は、2個の第1凸部8hと1個の第2凸部8jとの間に形成される空間に配置されている。線バネ56の反被写体側の端部の外周面は、2個の第1凸部8hの側面と1個の第2凸部8jの側面とに接触しており、バネ保持部8aに半田付けされる前の線バネ56の反被写体側の端部は、2個の第1凸部8hと1個の第2凸部8jとによってバネ保持部8aに仮固定される。
【0092】
また、この場合には、線バネ56の被写体側の端部は、バネ保持部7aに半田付けされて固定されている。線バネ56の被写体側の端部は、2個の第1凸部7hと1個の第2凸部7jとの間に形成される空間に配置されている。線バネ56の被写体側の端部の外周面は、2個の第1凸部7hの側面と1個の第2凸部7jの側面とに接触しており、バネ保持部7aに半田付けされる前の線バネ56の被写体側の端部は、2個の第1凸部7hと1個の第2凸部7jとによってバネ保持部7aに仮固定される。
【0093】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0094】
上述した形態において、切欠き7cの近傍に貫通穴7kが形成されていなくても良いし、切欠き8cの近傍に貫通穴8kが形成されていなくても良い。また、上述した形態において、図11(A)に示すように、貫通穴7kに代えて、被固定部6aをバネ保持部7aに半田付けするときの連結部7bへの熱の伝達を抑制するための切欠き7p、7rが切欠き7cの近傍に形成されていても良い。切欠き7p、7rは、光軸Lを中心とする周方向において切欠き7cの両側に形成されている。切欠き7p、7rは、板バネ7の内周面から径方向の外側に向かって窪んでいる。この場合の切欠き7p、7rは、第2の切欠きとなっている。
【0095】
上述した形態において、図11(B)に示すように、貫通穴8kに代えて、被固定部6bをバネ保持部8aに半田付けするときの連結部8bへの熱の伝達を抑制するための切欠き8pが切欠き8cの近傍に形成されていても良い。切欠き8pは、切欠き幅方向におけるバネ保持部8aの両側に形成されている。切欠き8pは、切欠き幅方向におけるバネ保持部8aの側面から切欠き幅方向の内側に向かって窪んでいる。切欠き8pは、切欠き8cよりもバネ保持部8aの基端側に形成されている。この場合の切欠き8pは、第2の切欠きとなっている。
【0096】
上述した形態において、第1側面7dからの第1凸部7hの突出量P1、第2側面7eからの第2凸部7jの突出量P2、第1側面8dからの第1凸部8hの突出量P3、および、第2側面8eからの第2凸部8jの突出量P4が板バネ6の厚さ以下となっていても良い。また、上述した形態において、バネ保持部7aに形成される第1凸部7hの数は3個以上であっても良いし、バネ保持部7aに形成される第2凸部7jの数は2個以上であっても良い。同様に、バネ保持部8aに形成される第1凸部8hの数は3個以上であっても良いし、バネ保持部8aに形成される第2凸部8jの数は2個以上であっても良い。
【0097】
上述した形態において、第1凸部7h、8hおよび第2凸部7j、8jの形状は、等脚台形状等の四角形状であっても良い。また、第1凸部7h、8hおよび第2凸部7j、8jの形状は、三角形状等の、四角形状以外の多角形状であっても良い。また、上述した形態において、切欠き7cは、板バネ7の外周面で開口していなくても良いし、切欠き8cは、バネ保持部8aの先端面で開口していなくても良い。
【0098】
上述した形態において、バネ保持部7aに、第1凸部7hおよび第2凸部7jが形成されているのであれば、バネ保持部8aに、第1凸部8hおよび第2凸部8jが形成されていなくても良い。また、上述した形態において、バネ保持部8aに、第1凸部8hおよび第2凸部8jが形成されているのであれば、バネ保持部7aに、第1凸部7hおよび第2凸部7jが形成されていなくても良い。
【0099】
上述した形態において、板バネ6の蛇行部6cは、光軸方向に伸びる直線状の複数の直線部と、光軸Lを中心とする径方向で並ぶこの直線部を繋ぐ円弧状の複数の円弧部とから構成されていても良い。また、板バネ6は、蛇行部6cに代えて、長方形状、楕円形状または長円形状等に形成される基部を備えていても良い。この場合には、基部を貫通する貫通穴が基部に形成されていても良いし、基部にスリット状の溝が形成されていても良い。また、板バネ6の全体が長方形状、楕円形状または長円形状等に形成されていても良い。この場合には、板バネ6を貫通する貫通穴やスリット状の溝が板バネ6に形成されていても良い。
【0100】
上述した形態において、径方向の内側で直線部6dを繋ぐ円弧部6eが径方向において被固定部6aとほぼ同じ位置に配置されるとともに、径方向の外側で直線部6dを繋ぐ円弧部6eが径方向において被固定部6bより内側に配置されていて、被固定部6bに繋がる直線部6dの長さが他の直線部6dの長さよりも長くなっていても良い。また、径方向の内側で直線部6dを繋ぐ円弧部6eが径方向において被固定部6aより外側に配置されるとともに、径方向の外側で直線部6dを繋ぐ円弧部6eが径方向において被固定部6bよりも内側に配置されていて、被固定部6aに繋がる直線部6dの長さおよび被固定部6bに繋がる直線部6dの長さが他の直線部6dの長さよりも長くなっていても良い。
【0101】
上述した形態において、板バネ8がホルダ20のバネ固定面20aに固定され、板バネ7が枠部材22の基部22aの上面に固定されていても良い。この場合には、被固定部6bは、板バネ6の上端部を構成し、被固定部6aは、板バネ6の下端部を構成している。また、上述した形態において、板バネ7は、板バネ8と同形状に形成されていても良い。この場合には、バネ保持部7aの基端部および連結部7bは、ホルダ20のバネ固定面20aに固定されている。バネ保持部7aの先端部は、可動体3の外周面および第1中間部材10の外周面よりも外周側に突出しており、バネ保持部7aは、光軸方向に弾性変形可能となっている。
【0102】
上述した形態において、光学ユニット1は、板バネ8を備えていなくても良い。この場合には、被固定部6bは、枠部材22に固定されている。また、この場合には、板バネ6と板バネ7のバネ保持部7aとによって、バネ部43が構成されている。また、上述した形態において、光学ユニット1は、板バネ7を備えていなくても良い。この場合には、被固定部6aは、ホルダ20に固定されている。また、この場合には、板バネ6と板バネ8のバネ保持部8aとによって、バネ部43が構成されている。
【0103】
上述した形態において、被固定部6aは、溶接または接着によってバネ保持部7aに固定されていても良いし、被固定部6bは、溶接または接着によってバネ保持部8aに固定されていても良い。また、上述した形態において、光学ユニット1が備えるバネ部43の数は、3個であっても良いし、5個以上であっても良い。さらに、上述した形態において、第1方向は、光軸Lに直交していなくても良いし、第2方向は、第1方向に直交していなくても良い。
【0104】
上述した形態において、板バネ6が、保持体4に対する可動体3の回動方向に弾性変形可能となっているのであれば、板バネ6の厚さ方向は、保持体4に対する可動体3の回動方向に対して若干傾いていても良い。また、上述した形態において、バネ保持部8aが光軸方向に弾性変形可能となっているのであれば、バネ保持部8aの厚さ方向は、光軸方向に対して若干傾いていても良い。
【0105】
上述した形態において、板バネ7は、2個のバネ保持部7aと、この2個のバネ保持部7aを繋ぐ連結部とから構成されていても良い。この場合には、光学ユニット1は、2枚の板バネ7を備えている。同様に、板バネ8は、2個のバネ保持部8aと、この2個のバネ保持部8aを繋ぐ連結部とから構成されていても良い。この場合には、光学ユニット1は、2枚の板バネ8を備えている。また、上述した形態において、4個のバネ保持部7aが繋がっていなくても良い。すなわち、4個のバネ保持部7aがばらばらになっていても良い。同様に、4個のバネ保持部8aがばらばらになっていても良い。
【0106】
上述した形態において、カメラモジュール2は、カメラモジュール2のレンズおよび撮像素子を、第1軸線L1を回動中心にして回動させるとともに第2軸線L2を回動中心にして回動させる回動機構を備えていても良い。この場合には、第1中間部材10および第2中間部材11が不要になる。また、この場合には、板バネ8は、ケース体24に固定されている。
【0107】
(本技術の構成)
なお、本技術は以下のような構成を取ることが可能である。
(1)カメラモジュールを有する可動体と、前記可動体を保持する保持体と、前記カメラモジュールの光軸を回動中心にして前記保持体に対して前記可動体を回動させる回動機構と、前記可動体と前記保持体とを繋ぐ複数のバネ部とを備え、
前記バネ部は、前記保持体に対する前記可動体の回動方向に弾性変形可能な第1バネと、前記カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向における前記第1バネの端部が繋がる平板状の第2バネとを備え、
前記第1バネと前記第2バネとは、別体で形成されており、
前記光軸方向における前記第1バネの端部は、前記第2バネに固定され、
前記第2バネには、前記光軸方向における前記第1バネの端部が差し込まれるスリット状の切欠きが形成され、
スリット状に形成される前記切欠きの長手方向を切欠き長手方向とし、前記切欠き長手方向に直交する前記切欠きの幅方向を切欠き幅方向とすると、
前記第2バネには、前記切欠き幅方向における前記切欠きの一方側の側面の一部を構成する第1側面と、前記切欠き幅方向における前記切欠きの他方側の側面の一部を構成する第2側面と、前記第1側面から前記第2側面側に向かって突出する少なくとも2個の第1凸部と、前記第2側面から前記第1側面側に向かって突出する少なくとも1個の第2凸部とが形成され、
前記切欠き長手方向において前記第1凸部と前記第2凸部とが交互に配置されていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
(2)前記第1バネは、平板状の板バネであり、
前記第1バネの厚さ方向は、前記切欠き幅方向と一致しており、
前記光軸方向における前記第1バネの端部は、前記切欠き幅方向において前記第1凸部と前記第2凸部との間に配置されるとともに、前記第1凸部の先端および前記第2凸部の先端に接触していることを特徴とする(1)記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
(3)前記第1側面からの前記第1凸部の突出量、および、前記第2側面からの前記第2凸部の突出量は、前記第1バネの厚さよりも大きくなっていることを特徴とする(2)記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
(4)前記第2バネには、2個の前記第1凸部と1個の前記第2凸部とが形成されていることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
(5)前記光軸方向の一方側に配置される複数の前記第2バネは、複数の前記第2バネと一体で形成される連結部によって繋がっており、
前記切欠きに差し込まれる前記第1バネの前記光軸方向の端部は、前記第2バネに半田付けされて固定され、
前記切欠きの近傍には、前記第1バネの前記光軸方向の端部を前記第2バネに半田付けするときの前記連結部への熱の伝達を抑制するための貫通穴または第2の切欠きが形成されていることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
(6)前記保持体は、前記可動体を回動可能に保持する第1中間部材と、前記第1中間部材を回動可能に保持する第2中間部材と、前記第2中間部材を回動可能に保持する固定体とを備え、
前記可動体は、前記カメラモジュールの光軸を回動中心にして前記第1中間部材に対して回動可能となっており、
前記第1中間部材は、前記カメラモジュールの光軸に交差する第1方向を回動の軸方向として前記第2中間部材に対して回動可能となっており、
前記第2中間部材は、第1方向に交差するとともに前記カメラモジュールの光軸に交差する第2方向を回動の軸方向として前記固定体に対して回動可能となっており、
前記バネ部は、前記光軸方向における前記第1バネの一方側に配置されるとともに前記可動体および前記第1中間部材のいずれか一方に取り付けられる前記第2バネと、前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置されるとともに基端部が前記可動体および前記第1中間部材のいずれか他方に固定される前記第2バネとを備え、
前記第1バネは、前記光軸方向における前記第1バネの一方側に配置される前記第2バネに固定される第1被固定部と、前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネに固定される第2被固定部と、前記第1被固定部に一端が繋がり前記第2被固定部に他端が繋がるとともに蛇行しながら前記光軸方向に伸びる蛇行部とを備える平板状の板バネであり、
前記第1バネの厚さ方向から見たときの前記蛇行部の形状は、前記カメラモジュールの光軸を中心とする径方向に伸びる直線状に形成され前記光軸方向に配列される複数の直線部と複数の円弧部とから構成される波型状となっており、
前記第1被固定部は、前記可動体の外周面よりも前記径方向の内側に配置され、
前記第2被固定部は、前記可動体の外周面よりも前記径方向の外側に配置され、
前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネの先端部は、前記可動体の外周面および前記第1中間部材の外周面よりも外周側に突出しており、
前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネは、前記光軸方向に弾性変形可能となっていることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
(7)前記光軸方向における前記第1バネの他方側に配置される前記第2バネの基端部は、前記第1中間部材に固定されていることを特徴とする(6)記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【符号の説明】
【0108】
1 光学ユニット(振れ補正機能付き光学ユニット)
2 カメラモジュール
3 可動体
4 保持体
5 回動機構
6 板バネ(第1バネ)
6a 被固定部(第1被固定部、光軸方向における第1バネの端部)
6b 被固定部(第2被固定部、光軸方向における第1バネの端部)
6c 蛇行部
6d 直線部
6e 円弧部
7a、8a バネ保持部(第2バネ)
7b、8b 連結部
7c、8c 切欠き
7d、8d 第1側面
7e、8e 第2側面
7h、8h 第1凸部
7j、8j 第2凸部
7k、8k 貫通穴
7p、7r、8p 切欠き(第2の切欠き)
10 第1中間部材
11 第2中間部材
12 固定体
43 バネ部
56 線バネ(第1バネ)
L カメラモジュールの光軸
P1、P3 突出量(第1側面からの第1凸部の突出量)
P2、P4 突出量(第2側面からの第2凸部の突出量)
S 切欠き長手方向
T 切欠き幅方向
V 第1方向
W 第2方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10
図11