(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077105
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】車両用収納構造
(51)【国際特許分類】
B60R 5/04 20060101AFI20240531BHJP
B60R 7/02 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
B60R5/04 Z
B60R7/02
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188950
(22)【出願日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬場 亮太
(72)【発明者】
【氏名】山口 拓
(72)【発明者】
【氏名】中井 誠
【テーマコード(参考)】
3D022
【Fターム(参考)】
3D022BA12
3D022BC04
3D022BC09
3D022BC11
3D022CA01
3D022CC18
3D022CC27
3D022CD04
3D022CD11
(57)【要約】
【課題】仕切り壁で仕切りつつ、収容スペースをより大きくすることができる車両用収納構造を提供する。
【解決手段】車両用収納構造Sに、荷室床面の凹みからなる床凹部S1に配置されるトランクボックスS2を備え、トランクボックスS2は、上面が開口する箱形状を有する複数の収納スペース1と、隣接する収納スペース1の間を仕切る前後仕切り壁41(仕切り壁)と、を備え、前後仕切り壁41は、隣接する収納スペース1の第1収納スペース10(一側収納スペース)を形成する第1前壁11(一側壁部)と、隣接する収納スペース1の第2収納スペース20(他側収納スペース)を形成する第2後壁22(他側壁部)と、第1前壁11の上縁と第2後壁22の上縁とを繋ぐ前後仕切り頂面42(仕切り頂面)と、で断面略コ字形状を有し、第2後壁22は、壁面を貫通する切欠き26を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷室床面の凹みからなる床凹部に配置されるトランクボックスを備え、
該トランクボックスは、
上面が開口する箱形状を有する複数の収納スペースと、
隣接する該収納スペースの間を仕切る仕切り壁と、
を備え、
該仕切り壁は、
隣接する該収納スペースの一側収納スペースを形成する一側壁部と、
隣接する該収納スペースの他側収納スペースを形成する他側壁部と、
該一側壁部の上縁と該他側壁部の上縁とを繋ぐ仕切り頂面と、
で断面略コ字形状を有し、
該他側壁部は、
壁面を貫通する切欠きを備える
ことを特徴とする車両用収納構造。
【請求項2】
前記他側収納スペースは、その幅寸法が、前記一側収納スペースの幅寸法よりも小さく設定された
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【請求項3】
前記一側収納スペースの幅方向に沿って、複数の前記他側収納スペースが間隔を空けて配置された
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用収納構造。
【請求項4】
前記他側収納スペースは、
前記一側収納スペースの幅方向端部に配置された
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用収納構造。
【請求項5】
前記他側壁部は、
壁面から突出しつつ、断面略コ字形状を有する壁補強部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【請求項6】
前記一側壁部は、
前記他側壁部の前記切欠きと対向する面に、上下方向に沿って延在するリブを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【請求項7】
前記仕切り頂面は、
前記切欠きの上方に位置する部位が、前記トランクボックスの上縁部よりも低い位置に配置された
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室の内外に設定される車両用収納構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車室内外の床面に開口する凹部に、収納スペースとしてのトランクボックスを設置し、限られた車内空間を有効に活用することが従来から行われている。
たとえば、特許文献1では、設置されるトランクボックスが、樹脂材を射出成形することで構成されている。
そして、トランクボックスの収容部を複数に区切るために、仕切り壁が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、仕切り壁を設ける際には、特許文献1のような中実形態とする他に、断面略コ字形状の中空形態とすることが考えられる。
中実の仕切り壁の場合には、金型に抜き勾配を設定しなければならないため、仕切り壁は収容部底側の厚さが、先端側よりも厚くしなければならない。
また、中空の仕切り壁の場合には、仕切り壁の厚さを均一にすることができるものの、金型について、抜き勾配の他に、仕切り壁の中空部分を形成する金型の部位の強度を確保するために、ある程度の厚みを設定する必要がある。
このように、仕切り壁を設ける場合には、収容部の容積が必要以上に小さくなってしまうという問題を抱えている。
【0005】
本発明は、前述の点に鑑みてなされたものであり、仕切り壁で仕切りつつ、収容スペースをより大きくすることができる車両用収納構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明に係る車両用収納構造は、荷室床面の凹みからなる床凹部に配置されるトランクボックスを備え、該トランクボックスは、上面が開口する箱形状を有する複数の収納スペースと、隣接する該収納スペースの間を仕切る仕切り壁と、を備え、該仕切り壁は、隣接する該収納スペースの一側収納スペースを形成する一側壁部と、隣接する該収納スペースの他側収納スペースを形成する他側壁部と、該一側壁部の上縁と該他側壁部の上縁とを繋ぐ仕切り頂面と、で断面略コ字形状を有し、該他側壁部は、壁面を貫通する切欠きを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、仕切り壁で仕切りつつ、収容スペースをより大きくすることができる車両用収納構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態のトランクボックスを示す平面図である。
【
図2】本実施形態のトランクボックスを示す斜視図である。
【
図3】
図1のIII-III線に沿った車両用収納構造の断面図である。
【
図4】
図1のIII-III線に沿ったトランクボックスの断面図である。
【
図5】
図1のV-V線に沿ったトランクボックスの断面図である。
【
図6】
図1のVI-VI線に沿ったトランクボックスの断面図である。
【
図7】
図2のVII-VII線に沿ったトランクボックスの断面図である。
【
図10】トランクボックスを形成する金型を示す断面図で、射出成形前の上型が下型に重なった状態を示している。
【
図11】トランクボックスを形成する金型を示す断面図で、射出成形後の上型が下型から離れた状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態について、
図1~
図11を参照して詳細に説明する。
なお、説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、以下の説明において、「前」、「後」については、特別に断らない限り、「車両前方」、および「車両後方」を指すものとする。
さらに、「内側」、「外側」については、特別に断らない限り、「車幅方向の内側」、および「車幅方向の外側」を指すものとする。
【0010】
本実施形態の車両用収納構造Sは、床凹部S1、トランクボックスS2、カバー蓋S3で構成されている(
図1~
図3参照)。
床凹部S1は、車両後方、および車両前方に位置する荷室空間の床部に形成されている。
床凹部S1は、床面に開口する有底の凹みで構成されている。
床凹部S1内にトランクボックスS2が組み込まれるとともに、トランクボックスS2を覆うようにカバー蓋S3が配置されている。
そして、カバー蓋S3が、荷室空間の平坦な床面を形成している。
【0011】
トランクボックスS2は、射出成形によって形成された樹脂材で構成されている(
図1~
図9参照)。
トランクボックスS2には、複数の収納スペース1が設定されており、隣接する収納スペース1は、壁40で仕切られている。
また、各収納スペース1は、上面が開口する箱形状を有している。
収納スペース1は、第1収納スペース10(一側収納スペース)、第2収納スペース20(他側収納スペース)、第3収納スペース30で構成されている。
【0012】
第1収納スペース10(一側収納スペース)は、複数ある収納スペース1の中で最も大きな収納容積を有している(
図1~
図6参照)。
第1収納スペース10は、第1前壁11(一側壁部)、第1後壁12、第1右壁13、第1左壁14、第1底壁15によって、車幅方向に長い略直方体形状を有した上面が開口する箱形状を形成している。
【0013】
なお、第1前壁11(一側壁部)は、前後方向に面しつつ、第1収納スペース10の前面を構成し、第1後壁12は、前後方向に面しつつ、第1収納スペース10の後面を構成している。
また、第1右壁13は、車幅方向に面しつつ、第1収納スペース10の右面を構成し、第1左壁14は、車幅方向に面しつつ、第1収納スペース10の左面を構成している。
そして、第1底壁15は、上下方向に面しつつ、第1収納スペース10の底面を構成している。
【0014】
第2収納スペース20(他側収納スペース)は、パンク修理キットなど、特定の物品を常に収納するために設けられている(
図1~
図9参照)。
第2収納スペース20は、第1収納スペース10の前方に隣接しつつ、左右に分かれて一対設けられている。
そこで、右側の第2収納スペース20を右側第2収納スペース20と称し、左側の第2収納スペース20を左側第2収納スペース20と称する。
【0015】
つまり、各第2収納スペース20は、第1収納スペース10の幅方向端部に配置されている。
また、各第2収納スペース20は、第1収納スペース10の幅方向に沿って、複数配置されている。
各第2収納スペース20は、第2前壁21、第2後壁22(他側壁部)、第2右壁23、第2左壁24、第2底壁25によって、車幅方向に長い略直方体形状を有した上面が開口する箱形状を形成している。
【0016】
なお、第2前壁21は、前後方向に面しつつ、第2収納スペース20の前面を構成し、第2後壁22(他側壁部)は、前後方向に面しつつ、第2収納スペース20の後面を構成している。
また、第2右壁23は、車幅方向に面しつつ、第2収納スペース20の右面を構成し、第2左壁24は、車幅方向に面しつつ、第2収納スペース20の左面を構成している。
そして、第2底壁25は、上下方向に面しつつ、第2収納スペース20の底面を構成している。
【0017】
第2収納スペース20は、その深さが第1収納スペース10よりも浅く設定されている。
また、第2収納スペース20は、その開口部が、第1収納スペース10の開口部よりも低い場所に位置するように配置されている。
そして、第2後壁22は、左右の各第2収納スペース20の後面を構成しつつ、右側第2収納スペース20の後面の左端と、左側第2収納スペース20の後面の右端との間を繋ぐように、車幅方向に延在している。
また、第2後壁22(他側壁部)には、壁補強部51が設けられている。
【0018】
なお、右側第2収納スペース20の後面は、切欠き26によって、その全部が切り欠かれ、左側第2収納スペース20の後面は、切欠き26によって、その一部が切り欠かれている。
そして、切欠き26を設けたことで、切り欠かれた第2収納スペース20の後面の代わりに、第1前壁11の前面(以下、前壁前面11Fと称する)が、第2収納スペース20に収納された物品の後側を支えている。
【0019】
切欠き26は、右側第2収納スペース20と左側第2収納スペース20とで、異なる形状となっている(
図2、
図3、
図4、
図6参照)。
そこで、右側第2収納スペース20の切欠き26を右側切欠き26Rと称し、左側第2収納スペース20の切欠きを左側切欠き26Lと称する。
【0020】
右側切欠き26Rは、底面の後縁側から後述する前後仕切り頂面42の前縁側に渡って、右側第2収納スペース20の後面全体を貫通する貫通孔として開口している。
左側切欠き26Lは、底面の後縁側から第2後壁22の上部に渡って、左側第2収納スペース20の後面を貫通する貫通孔として開口している。
【0021】
壁補強部51は、切欠き26を設けたことによって低下した第2後壁22の剛性を高めるために設けられている(
図2、
図7参照)。
壁補強部51は、切欠き26の開口縁部に、第2後壁22の壁面から前方に向かって突出しつつ、断面略コ字形状を有している。
【0022】
第3収納スペース30は、第1収納スペース10の幅方向外側に、左右に分かれて一対配置されている(
図1、
図2参照)。
第3収納スペース30は、その開口部が、第1収納スペース10の開口部と同じ高さになるように配置されている。
【0023】
次に、第1収納スペース10と第2収納スペース20とを区画する前後仕切り壁41(仕切り壁)について説明する(
図1~
図6、
図8、
図9参照)。
前後仕切り壁41(仕切り壁)は、前述の第1前壁11(一側壁部)、前述の第2後壁22(他側壁部)、前後仕切り頂面42(仕切り頂面)で、構成されている。
前後仕切り頂面42は、上下方向に面しつつ、第1前壁11の上縁と第2後壁22の上縁とを繋いでいる。
【0024】
これにより、前後仕切り壁41は、第1前壁11、第2後壁22、前後仕切り頂面42とで、下方に向かって開口する断面略コ字形状に形成されている。
また、前後仕切り頂面42は、第2収納スペース20の上方に位置する部位において、上下方向の位置が、他の仕切り頂面43よりも一段低く設定されている。
つまり、前後仕切り頂面42は、切欠き26の上方に位置する部位が、トランクボックスS2の上縁よりも低い位置に設定されている。
【0025】
また、第1前壁11の前壁前面11Fには、一対のリブ16が立設している(
図2、
図8、
図9参照)。
一対のリブ16は、前壁前面11Fにおける切欠き26と対向する部位に、上下方向に沿って平行に延在している。
【0026】
次に、トランクボックスS2を成形する際に使用される金型60における前後仕切り壁41を形成する部位について説明する(
図10、
図11参照)。
金型60は、上型61、下型62からなり、上型61と下型62とが上下に分割する。
【0027】
上型61を下型62に重ねた状態では、下型突起63の前面(以下、下型突起前面63Fと称する)が、上型突起64の後面(以下、上型突起後面64Bと称する)に隙間なく当接する。
なお、下型突起63とは、下型62における前後仕切り壁41を形成する突起部分である。
また、上型突起64とは、上型61における第2収納スペース20を形成する突起部分である。
【0028】
このように、下型突起前面63Fが上型突起後面64Bに当接することで、樹脂材が金型60の空隙内に射出された際に、下型突起前面63Fが受ける圧力を上型突起後面64Bが受け、支えることができる。
これによって、下型突起63に求められる強度を低減できるため、下型突起63の前後方向の寸法を小さく、薄くすることができる。
そして、下型突起63を前後方向に薄くできることから、第1前壁11を前方へ移動させて、第1収納スペース10の収納容積を広げることができる。
【0029】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の車両用収納構造Sでは、トランクボックスS2を構成する前後仕切り壁41(仕切り壁)は、第1前壁11(一側壁部)と、第2後壁22(他側壁部)と、前後仕切り頂面42(仕切り頂面)と、で断面略コ字形状を有している。
また、第2後壁22は、壁面を貫通する切欠き26を備えている。
そして、切り欠かれた第2収納スペース20の後面に代わって、第1前壁11の前壁前面11Fが、第2収納スペース20に収納された物品の後側を支えている。
これによって、第1収納スペース10と第2収納スペース20とを前後仕切り壁41で区画しつつ、床凹部S1の限られた空間の中で、第1収納スペース10の容積をより大きくすることができる。
【0030】
本実施形態の車両用収納構造Sでは、第2収納スペース20の幅寸法が、第1収納スペース10の幅寸法よりも小さく設定されている。
つまり、第2後壁22における切欠き26によって切り欠かれている幅方向の寸法が、第1前壁11の幅寸法よりも小さく設定されている。
これによって、限られた空間の中で、第1収納スペース10に、より大きな収納容積を確保しつつ、切欠き26を設けることによるトランクボックスS2の強度低下を抑制することができる。
【0031】
本実施形態の車両用収納構造Sでは、第1収納スペース10の幅方向に沿って、両第2収納スペース20が、間隔を空けて配置されている。
これによって、右側第2収納スペース20と左側第2収納スペース20との間に位置する第2後壁22に、切り欠かれていない部位を設けることができるため、トランクボックスS2の強度低下を抑制することができる。
【0032】
本実施形態の車両用収納構造Sでは、各第2収納スペース20が、第1収納スペース10の幅方向端部に配置されている。
これによって、トランクボックスS2における幅方向中央部分の強度低下をさらに抑制することができる。
【0033】
本実施形態の車両用収納構造Sでは、第2後壁22の壁面から前方へ突出しつつ、断面略コ字形状を有する壁補強部51を備えている。
これによって、切欠き26を設けることによるトランクボックスS2の強度低下をさらに抑制することができる。
なお、本実施形態では、壁補強部51の断面形状が略コ字形状になっているが、このような形態に限定するものではない。
たとえば、略L字形状、クランク形状、円弧状に湾曲した形状など、様々な断面形状を適宜採用することが可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
【0034】
本実施形態の車両用収納構造Sでは、リブ16が、切欠き26と対向する前壁前面11Fに上下方向に沿って設けられている。
これによって、パンク修理キットなどの物品を第2収納スペース20に収納した際のガタつきが抑制されるとともに、第1前壁11を補強することができる。
【0035】
本実施形態の車両用収納構造Sでは、切欠き26の上部に位置する前後仕切り頂面42が、トランクボックスS2の上縁部よりも低い位置に配置されている。
これによって、カバー蓋S3の上に荷物が載せられた際、荷物の荷重が、前後仕切り頂面42には掛かることを抑制することができる。
このため、切欠き26が起点となるようなトランクボックスS2の破損を抑制することができる。
【符号の説明】
【0036】
S 車両用収納構造
S1 床凹部
S2 トランクボックス
1 収納スペース
10 第1収納スペース(一側収納スペース)
11 第1前壁(一側壁部)
16 リブ
20 第2収納スペース(他側収納スペース)
22 第2後壁(他側壁部)
26 切欠き
41 前後仕切り壁(仕切り壁)
42 前後仕切り頂面(仕切り頂面)
51 壁補強部
【手続補正書】
【提出日】2024-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷室床面の凹みからなる床凹部に配置されるトランクボックスを備え、
該トランクボックスは、
上面が開口する箱形状を有する複数の収納スペースと、
隣接する該収納スペースの間を仕切る仕切り壁と、
を備え、
該仕切り壁は、
隣接する該収納スペースの一側収納スペースを形成する一側壁部と、
隣接する該収納スペースの他側収納スペースを形成する他側壁部と、
該一側壁部の上縁と該他側壁部の上縁とを繋ぐ仕切り頂面と、
で断面略コ字形状を有し、
該他側壁部は、
壁面を貫通する切欠きを備え、
該一側壁部は、
該他側収納スペースに面する壁面が、該切欠きを通じて該他側収納スペースに露出する
ことを特徴とする車両用収納構造。
【請求項2】
前記他側収納スペースは、その幅寸法が、前記一側収納スペースの幅寸法よりも小さく設定された
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【請求項3】
前記一側収納スペースの幅方向に沿って、複数の前記他側収納スペースが間隔を空けて配置された
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用収納構造。
【請求項4】
前記他側収納スペースは、
前記一側収納スペースの幅方向端部に配置された
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用収納構造。
【請求項5】
前記他側壁部は、
壁面から突出しつつ、断面略コ字形状を有する壁補強部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【請求項6】
前記一側壁部は、
前記他側壁部の前記切欠きと対向する面に、上下方向に沿って延在するリブを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【請求項7】
前記仕切り頂面は、
前記切欠きの上方に位置する部位が、前記トランクボックスの上縁部よりも低い位置に配置された
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明に係る車両用収納構造は、荷室床面の凹みからなる床凹部に配置されるトランクボックスを備え、該トランクボックスは、上面が開口する箱形状を有する複数の収納スペースと、隣接する該収納スペースの間を仕切る仕切り壁と、を備え、該仕切り壁は、隣接する該収納スペースの一側収納スペースを形成する一側壁部と、隣接する該収納スペースの他側収納スペースを形成する他側壁部と、該一側壁部の上縁と該他側壁部の上縁とを繋ぐ仕切り頂面と、で断面略コ字形状を有し、該他側壁部は、壁面を貫通する切欠きを備え、該一側壁部は、該他側収納スペースに面する壁面が、該切欠きを通じて該他側収納スペースに露出することを特徴とする。