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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077163
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】積層型二次電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/569 20210101AFI20240531BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M10/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189049
(22)【出願日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100129838
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典輝
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】杉原 敦史
(72)【発明者】
【氏名】薗部 仁紀
(72)【発明者】
【氏名】木下 正也
(72)【発明者】
【氏名】衣川 達哉
(72)【発明者】
【氏名】山下 達也
【テーマコード(参考)】
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5H028AA08
5H028BB15
5H028CC05
5H028CC08
5H028CC11
5H043AA04
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA13
5H043DA20
5H043DA27
5H043LA21D
(57)【要約】
【課題】積層型二次電池の製造において、電圧検出用端子の先端の位置調整を効率よく行うことができる製造方法を提供する。
【解決手段】積層型二次電池の製造方法であって、複数の単電池が積層され、その側面に複数の電圧検出用端子が突出した積層体を準備し、複数の電圧検出用端子の位置調整を、電圧検出用端子のうち単電池側となる根本側から先端側に向けて異なる棒状部材を隣り合う電圧検出用端子の間に順次挿入することにより段階的に行う。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層型二次電池の製造方法であって、
複数の単電池が積層され、その側面に複数の電圧検出用端子が突出した積層体を準備し、
前記複数の電圧検出用端子の位置調整を、前記電圧検出用端子のうち前記単電池側となる根本側から先端側に向けて異なる棒状部材を隣り合う前記電圧検出用端子の間に順次挿入することにより段階的に行う、
積層型二次電池の製造方法。
【請求項2】
前記棒状部材は先端が先細であり、該先端から前記挿入を行う、請求項1に記載の積層型二次電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は積層型二次電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、複数枚のシート状部材が積層された電極積層体を備える蓄電装置の製造方法であって、各シート状部材に複数の位置決め孔を設け、各位置決め孔に位置決め棒を挿入しつつ、該位置決め棒でシート状部材を吊り上げることで、シート状部材を整列させる技術を開示している。
【0003】
特許文献2は、複数の端子が列設された電子部品と複数の接続孔が形成された基盤とを接続する際、各端子を各接続孔に嵌合させるために、各端子を所定の位置に整列させる端子整列装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-143475号公報
【特許文献2】特開2008-10580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
積層型二次電池は複数の単電池が積層されてなり、その側面からは各単電池から突出する電圧検出用端子を有している。そのため、積層型二次電池ではその側面から突出するようにして複数の電圧検出用端子が所定の間隔を有して配列されている。
【0006】
これら複数の電圧検出用端子は、それぞれ電圧測定装置との接続を容易にするために設けられた樹脂部品の各挿入孔に挿入される。そして、電圧検出用端子が挿入された樹脂部品に電圧測定装置の配線コネクタを接続することにより、容易に積層型二次電池における各単電池の電圧を測定することができる。
【0007】
ここで、電圧検出用端子が非常に細く、折れ曲がり易くなっていたり、樹脂部品の挿入孔が小さかったりすると、複数の電圧検出用端子の先端のそれぞれを樹脂部品の各挿入孔に挿入することが困難となる場合がある。そのため、上記のような場合であっても複数の電圧検出用端子の樹脂部品への挿入が適切に行われるように、各電圧検出用端子の先端の位置を予め調整することが必要である。
【0008】
そこで、本開示は、上記実情を鑑み、積層型二次電池の製造において、電圧検出用端子の先端の位置調整を効率よく行うことができる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願は、積層型二次電池の製造方法であって、複数の単電池が積層され、その側面に複数の電圧検出用端子が突出した積層体を準備し、複数の電圧検出用端子の位置調整を、電圧検出用端子のうち単電池側となる根本側から先端側に向けて異なる棒状部材を隣り合う電圧検出用端子の間に順次挿入することにより段階的に行う、積層型二次電池の製造方法を開示する。
【0010】
棒状部材は先端が先細であり、該先端から前記挿入を行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本開示の二次電池の製造方法によれば、細く、折れ曲がりやすい電圧検知用端子の先端の位置を効率よく調整して二次電池を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1(a)は積層型二次電池10と樹脂部品30の分解斜視図、図1(b)は電圧検出用端子20のxy面における配列を示した図である。
図2図2は1つの電圧検出用端子20の斜視図である。
図3図3は複数の電圧検出用端子20の配列の一部をx方向から見た図である。
図4図4は電圧検出用端子20が樹脂部材30の挿入孔31に挿入された場面を説明する断面図である。
図5図5はy方向に隣り合う電圧検出用端子20が重なっている場面を説明する図である。
図6図6はブレード40、41、42による電圧検出用端子20の位置調整について説明する図である。
図7図7はブレード40、41、42による電圧検出用端子20の位置調整について説明する他の図である。
図8図8はブレードの大きさを決める1つの例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.積層型二次電池
初めに、先端位置の調整対象である電圧検出用端子20を具備する積層型二次電池10について説明する。積層型二次電池10は、平板状の単電池を複数積層した二次電池である。従って、積層型二次電池10は単電池よりも厚い平板状であり、表裏面と、外周端面を形成する側面11とを有している。図1(a)にはその側面11の一部で電圧検出用端子20が具備された部位を示した。図1(a)ではわかりやすさのため、電圧検出用端子20とともに側面11に配置される樹脂部品30を分離して示している。
図1(a)には併せてx-yーz直交座標系の各軸方向を示している。x方向は図1(a)で注目した側面11の部位において、積層型二次電池10の表裏面の縁が延びる方向、y方向は複数の単電池が積層された方向、z方向はx方向及びy方向に直交する方向である。
【0014】
1.1.単電池
単電池の構成は特に限定されることはなく公知の通りでよい。すなわち、単電池は、正極層、電解質層、及び負極層がこの順で積層された積層構造を具備している。電解質層はセパレータ及び電解液からなっていてもよく、固体電解質からなっていてもよい。正極層、負極層は単電池から電気を取り出す端子を具備するため、導電性部材を有してなる。正極層、電解質層、及び負極層を構成する具体的な材料は、必要に応じて公知の材料を適宜選択することができる。
【0015】
1.2.電圧検出用端子
図1(a)に示した通り、本形態で 電圧検出用端子20は各単電池の電圧の値を得るために電圧計測器が接続される端子であり、単電池ごとに設けられ、その一端である根本側が単電池内部に配置され、単電池の正極層又は負極層に電気的に接続されている。そして他端である先端に向けてz方向に延びるように外部に突出している。積層型二次電池10では、このような電圧検出用端子20が1つの側面11に図1(b)のように配列されている。具体的には図1(b)に示したように、y方向に沿って所定の間隔で複数配列されるとともに、x方向にも所定の間隔Δxで複数配列されている。ここで、x方向についてはx方向に沿ってではなく、x方向に隣り合う電圧検出用端子20ではy方向に一様にΔyだけずれて配置されている。従って電圧検出用端子20はx方向についてはΔy/Δxだけ傾斜する方向に沿って配列されている。ここでは当該傾斜方向を「a方向」とする。
【0016】
図2には1つの電圧検出用端子20の斜視図を表し、図3にはx方向を紙面奥手前方向とする方向から見た図で、電圧検出用端子20がy方向に配列されたことが表れる視点による図を示した。
図2図3からわかるように、電圧検出用端子20は全体として細い線状の金属部材で側面11からz方向に延びて突出する部材であるが、より詳細には、電圧検出用端子20は平板状の部材がその長手方向に組み合わされてなる。具体的に本形態で電圧検出用端子20は、接続部21、延出部22、挿入部23を有している。
接続部21はx-z平面に表裏面を有する板状の部材であり、単電池の内側に配置されて単電池の正極層又は負極層に接続される。従って図3に接続部21は表れていない。
延出部22はその一端が接続部21に配置されたxーz平面に表裏面を有し、z方向に大きく延びる帯状の部材である。図3からわかるように延出部22により電圧検出用端子20が側面11から外部に突出する。
挿入部23はその一端が延出部22の他端(接続部21に配置された側とは反対側端)に配置され、他端が電圧検出用端子20の先端となる部位である。挿入部23が樹脂部品30に挿入される。本形態で挿入部23はyーz平面に表裏面を有し、z方向に大きく延びる帯状の部材である。
【0017】
1.3.樹脂部品
積層型二次電池10の単電池から電圧を容易に検出するために、電圧検出用端子20は樹脂部品30に挿入される。樹脂部品30は、電圧検出用端子20と電圧計測器との接続を補助する絶縁性樹脂部品であり、各電圧検出用端子20の挿入部23の位置に対応して区画された複数の挿入孔31を有する。従って、各電圧検出用端子20の挿入部23は対応する挿入孔31に挿入される。
【0018】
樹脂部品30を構成する材料は絶縁性樹脂であれば特に限定されない。例えば、樹脂部品30の材料を熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等から適宜選択することができる。挿入孔31の形状は電圧検出用端子20を挿入し、所定の範囲内に保持することができれば特に限定されない。そのための構造として例えば、図4の断面形状を有する挿入孔31とすることができる。
【0019】
図4は、1つの挿入孔31についてx-z平面による断面であって、樹脂部品30に電圧検出用端子20が挿入されている部分に着目したものである。図4に示した通り、挿入孔31は電圧検出用端子20を挿入する側の開口31aと、電圧測定装置のコネクタを接続する側の開口31bと、を有するz方向に延びる貫通孔である。挿入孔31の開口31a側には、電圧検出用端子20の挿入部23の挿入を容易にするために、開口31aからz方向に進むにつれてx方向の大きさ及びy方向の大きさが狭くなるように傾斜するテーパ状のガイド31cが備えられている。ガイド31cより開口31b側には開口31aに比べて断面が狭められた孔31dが設けられ、ここに電圧検出用端子20の挿入部23が配置される。これにより挿入部23の移動が規制される。また、孔31dより開口31b側では断面が広げられて電圧測定装置のコネクタが接続できるように構成されている。
【0020】
2.端子位置調整方法
上記のように、電圧検出用端子20は細いことに加え、複数の電圧検出用端子20は比較的狭い範囲に密集して配置されている。これにより1つの電圧測定装置のコネクタで多くの部位の電圧を測定することが可能となる。また、複数の電圧検出用端子20は樹脂部品30に対してそれぞれを個別に挿入孔31に収める必要がある。そうすると、例えば図5図3と同じ視点の図)に示したようにy方向に隣り合う電圧検出用端子20でy方向に大きく傾いている場合等には、それぞれの電圧検出用端子20を個別に挿入孔31に入れることは難しい。そのため、電圧検出用端子20の樹脂部品30への挿入前に、電圧検出用端子20の先端である挿入部23を適切な位置に調整する必要がある。ここではそのための方法を示す。
【0021】
2.1.方法の具体的態様例
図6図5と同じ視点)にはy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20、図7図6を矢印VIIの方から見た模式図)にはa方向及びy方向に隣り合う複数の電圧検出用端子20、20、…を示した。本形態の端子位置調整方法では、図6図7に示したように、y方向に隣り合う電圧検出用端子20の間に、棒状部材であるブレード40、41、42を差し込むことで、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の位置調整が行われる。また、ブレード40、41、42をa方向に移動させることで、ブレード40、41、42がy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20をかき分けるように進行し、位置調整された電圧検出用端子20、20にa方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の位置調整が行われる。
【0022】
ただし、図6からもわかるように、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20が、互いの先端同士が交差するように大きく変位している場合には、ブレードを進行させると電圧検出用端子20、20の間に差し込むことができず、電圧検出用端子20、20の位置調整を行えないばかりか、それらを破損させてしまう虞がある。
【0023】
そこで、本形態では、初めに、積層された単電池の積層体の側面11に最も近い側である第1領域において、それぞれ、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間にブレ-ド40を差し込みa方向に移動して当該第1領域における電圧検出用端子20、20の位置調整を行う。つまり、側面11に最も近い位置である第1領域では、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20は、互いが交差するに至るような大きな変位はなく、互いの間にある程度の間隔を有していることから、ブレード40をy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間に円滑に挿入することができる。
【0024】
次に上記ブレード40を差し込んだ位置よりも電圧検出用端子20の先端側の第2領域において、それぞれ、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間にブレ-ド41を差し込み、そのブレード41をa方向に移動させて当該第2領域における電圧検出用端子20、20の位置調整を行う。ここでは、ブレード41による位置調整よりも先にブレード40により第1領域における電圧検出用端子20、20の位置調整がなされているため、第2領域におけるy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間隔がある程度以上確保されている。このため、ブレード41をy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間に円滑に挿入することができる。
【0025】
本形態ではさらに上記ブレード41を差し込んだ位置よりも電圧検出用端子20の先端側の第3領域において、それぞれ、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間にブレ-ド42を差し込み、そのブレード42をa方向に移動させて当該第3領域における電圧検出用端子20、20の位置調整を行う。ここでは、ブレード42による位置調整よりも先にブレード40およびブレード41により第1領域および第2領域における電圧検出用端子20、20の位置調整がなされているため、第3領域におけるy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間隔がある程度以上確保されている。このため、ブレード42をy方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間に円滑に挿入することができる。
【0026】
本形態ではこのように電圧検出用端子20の根本側(単電池の積層体側)から、y方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間に複数回に亘って段階的にブレードを差し込むことにより、細く、折れ曲がりやすい電圧検出用端子の先端位置を調整することが可能である。このとき、各ブレードが確実に隣り合う電圧検出用端子をかき分けることができるので、電圧検出用端子がブレードの進行方向に押されて変形や破損が生じる可能性を抑えることができる。
ここでは3回にわたってブレードの差し込みを行ったが、これに限らず2回、又は4回以上であってもよい。
【0027】
ここまでで、y方向に並ぶ電圧検出用端子20、20、…についてa方向にブレードを移動させることによりy方向に並ぶ電圧検出用端子20、20のy方向位置の調整を行った。続いて、上記に倣って、a方向に並ぶ電圧検出用端子20、20、…についてa方向に隣り合う電圧検出用端子20、20の間にy方向にブレードを移動させることによりa方向に並ぶ電圧検出用端子20、20、…のx方向位置の調整を行う。
【0028】
2.2.ブレード
上記のように本形態ではa方向、y方向に隣り合う電圧検出用端子20の間に棒状部材であるブレードを差し込むことにより電圧検出用端子20の位置を調整する。このような位置調整をすることができるブレードであればその具体的形態は特に限定されることはないが、図7にTで示したように、先端が細くなっていることが好ましい。これによりブレードの先端をa方向、y方向に隣り合う電圧検出用端子20の間に円滑に挿入することができる。
またブレード40、41、42のうち、a方向、y方向に隣り合う電圧検出用端子20をかき分けることに必要な大きさ(図7にdで示した大きさ)は、電圧検出用端子20を上記したように適切に位置調整をすることができる大きさを適用することができる。
【0029】
また、上記では3つのブレード40、41、42を適用したが、隣り合う電圧検出用端子20はそのz方向の位置によって間隔が異なる場合があり、複数回のブレードの挿入において必ずしも同じブレードを用いるとは限らない。その際にはブレードを適用する位置ごとにブレードの大きさ(図7のd)を変えることで対応することができる。具体的なブレードの大きさは限定されることはないが、1つの考え方として例えば次のようにブレードの大きさを設計することができる。図8に説明のための図を示した。ここでは1つの例として、ブレード42を隣り合う電圧検出用端子20の間に挿入できるようにするためのブレード41のy方向の大きさd41を得ることを説明する。
【0030】
図8の視点で次の寸法を考える。
・L:ブレード41のz方向端部のうち電圧検出用端子20の先端側とブレード42のz方向端部のうち電圧検出用端子20の先端側とのz方向距離
・L:ブレード41のz方向端部のうち電圧検出用端子20の先端側において上側の電圧検出用端子20と接触する部位と、2つの電圧検出用端子20が重なる部位で最もブレード41に近い部位との距離
・L:ブレード41のz方向端部のうち電圧検出用端子20の先端側において下側の電圧検出用端子20と接触する部位と、2つの電圧検出用端子20が重なる部位で最もブレード41に近い部位との距離
これらL、L、Lを用いてブレード41の大きさd41が次の式を満たすことによりブレード42を隣り合う電圧検出用端子20の間に円滑に差し込むことができる。
41≧(2L +2L -4L 0.5
【0031】
3.積層型二次電池の製造
積層型二次電池10の製造では、単電池が積層されその側面11に複数の電圧検出用端子20が突出した状態の積層体を公知の方法により準備し、当該積層体の電圧検出用端子20に対して上記した端子位置調整方法を用いて、複数の電圧検出用端子20の位置を調整する。
その後、位置が調整された電圧検出用端子20のそれぞれを樹脂部材30の挿入孔31に配置することで樹脂部品30を取り付けて積層型二次電池10を得る。
これによれば複数の電圧検出用端子20が予め位置調整されているため、樹脂部品30を配置する際に電圧検出用端子20の変形や破損等の不具合が生じ難くなる。
【符号の説明】
【0032】
10…積層型二次電池、11…側面、20…電圧検出用端子、30…樹脂部材、40、41、42…ブレード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8