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特開2024-77235防犯システム、防犯方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077235
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】防犯システム、防犯方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240531BHJP
   G06Q 10/08 20240101ALI20240531BHJP
   G08B 13/196 20060101ALI20240531BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20240531BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/08
G08B13/196
G08B25/04 H
G08B25/00 510M
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189196
(22)【出願日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】下川 美代子
【テーマコード(参考)】
5C084
5C087
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5C084AA02
5C084AA13
5C084CC16
5C084CC19
5C084DD11
5C084EE03
5C084FF02
5C084FF03
5C084FF27
5C084GG78
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA25
5C087BB03
5C087BB20
5C087BB74
5C087DD03
5C087DD24
5C087EE07
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF16
5C087GG02
5C087GG08
5C087GG19
5C087GG66
5C087GG67
5C087GG83
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】配送者が配送サービスを行う際の建物内における不審な行動を判定することを図る。
【解決手段】利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュールデータベースと、防犯装置とを備え、防犯装置は、利用者建物の屋内を監視する監視部と、配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶部と、配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、監視部の配送先の利用者建物の監視データを使用して配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて情報を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュール記憶部と、
利用者建物の屋内を監視する監視部と、
配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶部と、
前記配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、前記監視部の前記配送先の利用者建物の監視データを使用して前記配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて情報を出力する出力部と、
を備える防犯システム。
【請求項2】
前記配送者基準不審行動判定条件記憶部は、配送の種類毎に配送者基準不審行動判定条件を記憶し、
前記判定部は、前記配送スケジュールで特定される配送の種類に対応する配送者基準不審行動判定条件を使用して配送者基準の不審行動を判定する、
請求項1に記載の防犯システム。
【請求項3】
前記監視部は、利用者建物の屋外と屋内との境界に設けられた扉に接した荷物置き場を監視する、
請求項1に記載の防犯システム。
【請求項4】
前記配送先に関連付けられた通知先情報を記憶する通知先情報記憶部をさらに備え、
前記出力部は、前記配送先に関連付けられた通知先情報を使用して前記配送者基準の不審行動の判定結果の通知を行う、
請求項1に記載の防犯システム。
【請求項5】
前記配送先の利用者建物の屋外からの入口の扉を解錠する時限キーが有効である時間帯は、前記配送時間帯を含む、
請求項1に記載の防犯システム。
【請求項6】
前記配送者基準不審行動判定条件とは異なる非配送者基準不審行動判定条件を記憶する非配送者基準不審行動判定条件記憶部をさらに備え、
前記判定部は、前記配送時間帯以外の他の時間帯には、前記監視部の利用者建物の監視データを使用して前記非配送者基準不審行動判定条件により非配送者基準の不審行動を判定する、
請求項1に記載の防犯システム。
【請求項7】
利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶部と、
利用者建物の屋内を監視する監視部と、
訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶部と、
前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視部の前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて情報を出力する出力部と、
を備える防犯システム。
【請求項8】
前記監視部は、利用者建物の屋外と屋内との境界に設けられた扉に通じる訪問サービス提供空間を監視する、
請求項7に記載の防犯システム。
【請求項9】
防犯システムが実行する防犯方法であって、
利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュール記憶ステップと、
配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶ステップと、
利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、
前記配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、前記監視ステップの前記配送先の利用者建物の監視データを使用して前記配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果を出力する出力ステップと、
を含む防犯方法。
【請求項10】
防犯システムが実行する防犯方法であって、
利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶ステップと、
訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶ステップと、
利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、
前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視ステップの前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて情報を出力する出力ステップと、
を含む防犯方法。
【請求項11】
コンピュータに、
利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュール記憶ステップと、
配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶ステップと、
利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、
前記配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、前記監視ステップの前記配送先の利用者建物の監視データを使用して前記配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果を出力する出力ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶ステップと、
訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶ステップと、
利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、
前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視ステップの前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて情報を出力する出力ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防犯システム、防犯方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等の建物に不法に侵入しようとする不審者を推定する防犯システムが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載された防犯システムは、建物への入口付近が撮影された映像から物体を抽出し、抽出された物体の動作を追跡して物体の動作情報を収集し、収集された物体の動作情報が所定の異常状態であるか否かを推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-047002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来の防犯システムでは、不審者が建物への侵入に使用する例えばバール等の物体を所持していない場合には当該不審者を検出することができない。また、建物の所有者から作業を依頼されて適正に建物に入った人が、建物内で適正な作業以外の不正な行動をとることを検出することができない。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、配送者が配送サービスを行う際の建物内における不審な行動を判定することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュール記憶部と、利用者建物の屋内を監視する監視部と、配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶部と、前記配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、前記監視部の前記配送先の利用者建物の監視データを使用して前記配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて情報を出力する出力部と、を備える防犯システムである。
【0007】
本発明の一態様は、上記の防犯システムにおいて、前記配送者基準不審行動判定条件記憶部は、配送の種類毎に配送者基準不審行動判定条件を記憶し、前記判定部は、前記配送スケジュールで特定される配送の種類に対応する配送者基準不審行動判定条件を使用して配送者基準の不審行動を判定する、防犯システムである。
【0008】
本発明の一態様は、上記の防犯システムにおいて、前記監視部は、利用者建物の屋外と屋内との境界に設けられた扉に接した荷物置き場を監視する、防犯システムである。
本発明の一態様は、上記の防犯システムにおいて、前記配送先に関連付けられた通知先情報を記憶する通知先情報記憶部をさらに備え、前記出力部は、前記配送先に関連付けられた通知先情報を使用して前記配送者基準の不審行動の判定結果の通知を行う、防犯システムである。
【0009】
本発明の一態様は、上記の防犯システムにおいて、前記配送先の利用者建物の屋外からの入口の扉を解錠する時限キーが有効である時間帯は、前記配送時間帯を含む、防犯システムである。
【0010】
本発明の一態様は、上記の防犯システムにおいて、前記配送者基準不審行動判定条件とは異なる非配送者基準不審行動判定条件を記憶する非配送者基準不審行動判定条件記憶部をさらに備え、前記判定部は、前記配送時間帯以外の他の時間帯には、前記監視部の利用者建物の監視データを使用して前記非配送者基準不審行動判定条件により非配送者基準の不審行動を判定する、防犯システムである。
【0011】
本発明の一態様は、利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶部と、利用者建物の屋内を監視する監視部と、訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶部と、前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視部の前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて情報を出力する出力部と、を備える防犯システムである。
本発明の一態様は、上記の防犯システムにおいて、前記監視部は、利用者建物の屋外と屋内との境界に設けられた扉に通じる訪問サービス提供空間を監視する、防犯システムである。
【0012】
本発明の一態様は、防犯システムが実行する防犯方法であって、利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュール記憶ステップと、配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶ステップと、利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、前記配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、前記監視ステップの前記配送先の利用者建物の監視データを使用して前記配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定ステップと、前記判定ステップの判定結果を出力する出力ステップと、を含む防犯方法である。
【0013】
本発明の一態様は、防犯システムが実行する防犯方法であって、利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶ステップと、訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶ステップと、利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視ステップの前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定ステップと、前記判定ステップの判定結果に基づいて情報を出力する出力ステップと、を含む防犯方法である。
【0014】
本発明の一態様は、コンピュータに、利用者建物毎に配送スケジュールを記憶する配送スケジュール記憶ステップと、配送者基準不審行動判定条件を記憶する配送者基準不審行動判定条件記憶ステップと、利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、前記配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、前記監視ステップの前記配送先の利用者建物の監視データを使用して前記配送者基準不審行動判定条件により配送者基準の不審行動を判定する判定ステップと、前記判定ステップの判定結果を出力する出力ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0015】
本発明の一態様は、コンピュータに、利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶ステップと、訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶ステップと、利用者建物の屋内を監視する監視ステップと、前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視ステップの前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定ステップと、前記判定ステップの判定結果に基づいて情報を出力する出力ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、配送者が配送サービスを行う際の建物内における不審な行動を判定することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一実施形態に係る防犯システムの構成例を示すブロック図である。
図2】一実施形態に係る配送スケジュールデータベースの構成例を示す図である。
図3】一実施形態に係る防犯装置の構成例を示すブロック図である。
図4】一実施形態に係るカメラの撮影方法を説明するための説明図である。
図5】一実施形態に係る防犯方法の手順の例を示すフローチャートである。
図6】一実施形態に係る防犯方法の手順の例を示すフローチャートである。
図7】一実施形態に係る防犯システムの他の構成例を示すブロック図である。
図8】一実施形態に係る防犯サーバの構成例を示すブロック図である。
図9】従来のスマートクロークを説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る防犯システムの構成例を示すブロック図である。図1に示される防犯システムは、防犯装置100と、配送スケジュールデータベース30とを備える。
【0019】
防犯装置100は、防犯システムの利用者(以下、単に利用者と称する)が防犯対象として防犯システムに登録した建物(利用者建物)10に備えられている。利用者建物10は、例えば住宅や店舗や倉庫や事務所等の各種の用途の建物であってもよい。利用者建物10は、例えば利用者が利用する建物や利用者が所有する建物や利用者が管理する建物等の利用者との各種の関係にある建物であってもよい。利用者建物10は、例えば、利用者が居住する住宅や集合住宅である。利用者建物10は、例えば、利用者が所有する住宅や集合住宅である。利用者建物10は、例えば、利用者が管理する住宅や集合住宅である。利用者建物10は、例えば、利用者が管理する店舗や倉庫や事務所である。利用者建物10は、例えば、利用者が所有する店舗や倉庫や事務所である。防犯装置100は、例えば、戸建住宅の屋内や集合住宅の屋内の共有空間や集合住宅の住戸の内部等に備えられる。防犯装置100は、例えば、店舗や倉庫や事務所等の屋内に備えられる。防犯装置100は、例えば、戸建住宅や集合住宅に併設された住人用倉庫の屋内に備えられる。防犯装置100は、例えば、戸建住宅や集合住宅に設けられたスマートクロークの内部に備えられる。スマートクロークとは、住宅に設けられた鍵付きのクロークである。スマートクロークは、例えば置き配スペース等に利用される。
スマートクロークの内部に入るためには、スマートクロークの出入口の扉の施錠を解錠するための時限キーが必要である。当該時限キーは、当該扉の施錠を電子的に解錠する電子鍵であって、有効である時間帯が設定される。スマートクロークは、利用者建物10の一例である。
防犯装置100は、利用者建物10の内部における不審者を判定するための装置である。さらには、防犯装置100は、配送者が配送サービスを行う際の建物内における不審な行動を判定するための装置である。防犯装置100は、例えばインターネット等の通信ネットワークNWを介して、外部の装置と通信を行う。
【0020】
本実施形態に係る「配送」について説明する。本実施形態に係る配送の種類には、大きく分けて「配達」と「引き取り」との2種類がある。
【0021】
配達は、宛先の利用者建物10へ荷物を届けることである。配達の例として、例えば宅配業者等の配送業者が宛先の利用者建物10へ荷物を届けることが挙げられる。配達の例として、利用者が店舗(例えばデパート)で購入した商品を、当該店舗の配達員が当該利用者の利用者建物10へ届けることが挙げられる。配達の例として、利用者が出前を頼んだ料理店の店員が、注文された料理を当該利用者の利用者建物10へ届けることが挙げられる。配達の例として、利用者の親しい個人が旅行のお土産を当該利用者の利用者建物10へ届けることが挙げられる。
【0022】
引き取りは、宛先へ届ける荷物を、受け取り先の利用者建物10で受け取ることである。引き取りの例として、配送業者が利用者建物10で荷物を受け取ることが挙げられる。引き取りの例として、店舗(例えば家電販売店)の作業員が、リサイクルされる不用品を利用者建物10で受け取ることが挙げられる。引き取りの例として、利用者が出前を頼んだ料理店の店員が、出前した料理の器を利用者建物10で受け取ることが挙げられる。
【0023】
本実施形態に係る「配送先」は、配達の宛先と、引き取りの受け取り先とを含む。また本実施形態に係る「配送者」は、利用者建物10への配達を行う者と、利用者建物10での引き取りを行う者とを含む。
【0024】
配送スケジュールデータベース30は、利用者建物毎に配送スケジュールを記憶するデータベースである。複数の利用者の配送スケジュールが一覧形式で管理されてもよく、又は各利用者の配送スケジュールが個別に管理されてもよい。配送スケジュールデータベース30は、通信ネットワークNWを介して、外部の装置からのアクセスを受ける。配送スケジュールデータベース30は配送スケジュール記憶部に対応する。
【0025】
利用者端末20は、利用者が使用する端末である。利用者端末20は、例えばスマートフォンやタブレット型のコンピュータ(タブレットPC)等の携帯通信端末装置であってもよく、又は据置き型の通信端末装置(例えば据置き型のパーソナルコンピュータ等)であってもよい。利用者端末20は、通信ネットワークNWを介して、外部の装置と通信を行う。
なお、利用者端末20として、防犯システムに専用の端末を設けてもよい。例えば、利用者端末20は、防犯システムに専用の端末アプリケーションを利用する端末であってもよい。
【0026】
配送業者サーバ51は、配送業者が提供する配送サービスに関するサーバである。配送業者サーバ51は、通信ネットワークNWを介して、外部の装置と通信を行う。配送業者サーバ51は、配送の依頼を受けた場合に、当該依頼に関する配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録する。配送業者サーバ51は、防犯システムの外部のサーバであって、防犯システムに含まれないサーバである。
【0027】
通販サーバ52は、通信販売(通販)事業者が提供する例えばオンラインショップ等の通販サービスに関するサーバである。通販サーバ52は、通信ネットワークNWを介して、外部の装置と通信を行う。通販サーバ52は、商品が通販で購入された場合に、当該購入された商品に関する配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録する。通販サーバ52は、防犯システムの外部のサーバであって、防犯システムに含まれないサーバである。
【0028】
店舗端末53は、実際の店舗の店員が使用する端末である。店舗端末53は、通信ネットワークNWを介して、外部の装置と通信を行う。店員は、例えば商品の配達を依頼された場合に、当該配達に関する配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録する。店員は、例えばリサイクルされる不用品の引き取りを依頼された場合に、当該引き取りに関する配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録する。店員は、例えば料理の出前を依頼された場合に、当該出前に関する配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録する。出前に関する配送スケジュールは、料理を出前するスケジュールに加えて、出前した料理の器を引き取るスケジュールも登録されてもよい。店舗端末53は、防犯システムの外部の端末であって、防犯システムに含まれない端末である。
【0029】
利用者は、利用者端末20を使用して、自ら、配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録してもよい。例えば、利用者は、利用者端末20を使用して、親しい個人からのお土産のお届けに関する配送スケジュールを配送スケジュールデータベース30へ登録する。
【0030】
図2は、本実施形態に係る配送スケジュールデータベース30の構成例を示す図である。図2の例では、配送スケジュール毎に、利用者識別情報(利用者ID)と、住所と、配送時間帯と、配送の種類と、荷物情報と、通知先情報とが配送スケジュールデータベース30に格納される。図2の例では、図2の表の一の行が一の配送スケジュールに対応する。
【0031】
利用者IDは、配送先の利用者の利用者IDである。なお、利用者ID以外の情報で利用者を一意に特定することができる場合、利用者ID以外の情報であってもよい。
住所は、配送先の利用者の利用者建物10の住所である。配送時間帯は、配送先に配送が行われる予定の時間帯である。
【0032】
配送の種類には「配達」又は「引き取り」が設定されてもよい。さらには、配送者や配送の詳細が配送の種類として設定されてもよい。
【0033】
荷物情報には、荷物のサイズや重量や内容物等の情報が設定される。荷物情報は、設定されてもよく、又は設定されなくてもよい。
【0034】
通知先情報は、利用者に通知する情報の通知先を示す情報である。通知先情報として、例えば電子メールアドレスやソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service;SNS)のID等が利用可能である。通知先情報は、設定されてもよく、又は設定されなくてもよい。
なお、図2の例では複数の利用者の配送スケジュールが一覧形式で管理されるが、これに限定されない。各利用者の配送スケジュールが個別に管理されてもよい。配送スケジュールデータベース30が利用者毎に設けられてもよい。配送スケジュールデータベース30が利用者毎に設けられる場合、利用者IDは配送スケジュールデータベース30に格納されなくてもよい。
【0035】
図3は、本実施形態に係る防犯装置100の構成例を示すブロック図である。図3において、防犯装置100は、通信部101と、カメラ102と、操作部103と、表示部104と、音出力部105と、警報ランプ106と、時計107と、記憶部110と、制御部120とを備える。
【0036】
通信部101は、防犯装置100の外部の装置と通信を行う。通信部101は、通信ネットワークNWを介して、例えば利用者端末20や配送スケジュールデータベース30等とデータを送受する。
【0037】
カメラ102は、利用者建物10の建物内に屋外から入ってきた人を撮影(撮像)するためのカメラである。カメラ102は、撮像データを制御部120へ送信する。カメラ102は、可視光カメラであってもよく、又は赤外線カメラであってもよい。カメラ102として赤外線カメラを使用する場合、夜間等の暗闇の建物内であっても鮮明な映像を撮影することができる。あるいは、カメラ102として、可視光カメラと赤外線カメラの両方を備えてもよい。
なお、カメラ102以外の他のセンサーとして、マイクロ波センサー、ミリ波センサー、音検知センサー、TOFセンサーやLIDAR等の距離検知センサーを備え、センサーが検知した検知データを使用して人の行動を判定するものであってもよい。
【0038】
図4は、本実施形態に係るカメラ102の撮影方法を説明するための説明図である。図4には、利用者建物10の建物内のエリアうちエリア11が示されている。エリア11には、利用者建物10の出入口の扉13が設けられている。配送者は、屋外から扉13を開けて出入口を通ってエリア11に入る。
【0039】
扉13の施錠は、利用者の任意であって、施錠してあってもよく、又は施錠してなくてもよい。利用者が扉13を施錠する場合には、配送者に対して、扉13の施錠を解錠することができる鍵が渡される。例えば、扉13の施錠装置が電子的に施錠及び解錠を行うことができる場合、配送者に対して、時限キーが渡される。時限キーは、扉13の施錠装置の施錠を電子的に解錠する電子鍵であって、有効である時間帯が設定される。配送者は、時限キーが有効である時間帯にのみ、当該時限キーを使用して扉13の施錠装置の施錠を解錠することができる。配送者に渡される時限キーが有効である時間帯は、当該配送者が行う配送に関する配送スケジュールに設定された配送時間帯を含む。
【0040】
また利用者建物10の外部との出入口の扉13に接するエリア11には、荷物置き場12が設けられている。荷物置き場12は、利用者建物10に届けられた荷物が置かれる場所、且つ利用者建物10で引き取られる荷物が置かれる場所として指定される場所である。したがって、配送者は、配達の際の適正な行動として、屋外から扉13を開けて出入口を通ってエリア11に入り、利用者建物10へ届ける荷物を荷物置き場12に置き、速やかに出入口を通って屋外へ出る。また配送者は、引き取りの際の適正な行動として、屋外から扉13を開けて出入口を通ってエリア11に入り、荷物置き場12に置かれた引き取りの荷物を持って速やかに出入口を通って屋外へ出る。なお、荷物置き場は12は、エリア11の一部であってもよく、又はエリア11の全体であってもよい。エリア11は、例えば図9に示されるスマートクロークPであってもよい。
ここで図9を参照して従来のスマートクロークPを説明する。図9は、従来のスマートクロークPを説明するための平面図である。図9において、スマートクロークPは、住宅Hに設けられている。図9の例では、住宅Hは、戸建ての家屋である。図9には、住宅Hの1階部分が示される。住宅Hの1階部分には、キッチンKC等の複数の部屋が設けられている。スマートクロークPは、キッチンKCに隣接するように住宅H内に設けられている。スマートクロークPは、キッチンKC以外に玄関ホール、シューズクローゼット、リビング、ダイニング、洗面室、廊下等に面していてもよい。スマートクロークPと住宅Hの屋外との出入口の扉D1は、住宅Hの玄関扉Gとは別個に設けられている。扉D1の施錠装置K1は、電子的に施錠及び解錠を行うことができる。配送者には、施錠装置K1の施錠を解錠することができる時限キーが渡される。施錠装置K1に対応する時限キーは、施錠装置K1の施錠を電子的に解錠する電子鍵であって、有効である時間帯が設定される。配送者は、施錠装置K1に対応する時限キーが有効である時間帯において、当該時限キーを使用して施錠装置K1の施錠を解錠し、住宅Hの屋外から扉D1を通ってスマートクロークPの内部へ入ることができる。スマートクロークPと住宅H内のキッチンKCとの出入口には、扉D2が設けられている。扉D2の施錠装置K2は、電子的に施錠及び解錠を行うことができるものであってもよく、又はそうでなくてもよい。施錠装置K2の施錠を解錠することができるキーは、配送者には渡されない。したがって、配送者は、スマートクロークPの内部へ入ることができるが、スマートクロークPからさらに住宅Hの内部へは入ることができない。配送者は、住宅Hへ届ける荷物をスマートクロークPの内部に置き、速やかに扉D1を通って住宅Hの屋外へ出る。又は、配送者は、スマートクロークPの内部に置かれた引き取りの荷物を持って速やかに扉D1を通って住宅Hの屋外へ出る。住宅Hの屋外側には、扉D1の左隣に、住宅Hの裏側への人の侵入を阻む衝立板DBが設けられている。これにより、配送者が住宅Hの裏側へ進入することを抑制する。
以上が従来のスマートクロークPの説明である。このようなスマートクロークPをエリア11として適用してもよい。
【0041】
説明を図4に戻す。
図4の例では、カメラ102は、カメラ102以外の他の部を備える防犯装置100の本体装置(防犯装置本体)100aとは別個に、エリア11に設置されている。カメラ102は、出入口を通ってエリア11に出入りし且つ荷物置き場12に移動する人を撮影することができるように、設置場所及び撮影方向1020が決定される。このように決定された設置場所及び撮影方向1020によって設置され且つ撮影方向が設定されたカメラ102が撮影した撮像データには、出入口を通ってエリア11に出入りし且つ荷物置き場12に移動する人が映る。又は、エリア11の全体が映るように、カメラ102の設置場所及び撮影方向1020が決定されてもよい。
【0042】
なお、カメラ102をエリア11の床面の方に設置して、人を床面の方から顔が映るように撮影してもよい。これにより、カメラ102が撮影した撮像データには、出入口を通ってエリア11に出入りし且つ荷物置き場12に近付く人の顔がよりはっきりと映る。
【0043】
また、カメラ102は、複数設けられてもよい。例えば、出入口を出入りする人を常時撮影するカメラ102と、荷物置き場12及び荷物置き場12付近を常時撮影するカメラ102と、それ以外のエリア11を常時撮影するカメラ102と、を設けてもよい。
【0044】
図4の例では、カメラ102を防犯装置本体100aとは別個に設けたが、防犯装置100をカメラ102も含む一体型の装置として構成してもよい。また防犯装置100は、自走式ロボットに備えられてもよい。当該自走式ロボットは、エリア11に居る人をカメラ102で映すように、エリア11内を自律走行してもよい。
【0045】
説明を図3に戻す。
操作部103は、人による操作を受付ける。操作部103は、受付けた操作を示す操作情報を制御部120へ送信する。表示部104は、制御部120から受信した表示データを表示画面上に表示する。なお、防犯装置100は、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルを備えてもよい。タッチパネルは、操作部103及び表示部104に対応する。
【0046】
音出力部105は、制御部120から受信した音データを再生出力する。例えば、音出力部105は、制御部120から受信した警報音データを再生出力する。例えば、音出力部105は、制御部120から受信した音声データを再生出力する。
【0047】
警報ランプ106は、警報用のランプであり、制御部120によって点灯の制御が行われる。
【0048】
時計107は、現在時刻を示す時刻情報を制御部120へ送信する。
【0049】
記憶部110は、制御部120が実行するプログラムや制御部120が使用するデータ等の各種のデータを記憶する。記憶部110は、配送者基準不審行動判定条件1110、非配送者基準不審行動判定条件1120及び防犯履歴1130を記憶する。
【0050】
配送者基準不審行動判定条件1110は、配送者基準の不審行動を判定するための条件である。配送者基準の不審行動とは、配送者を対象にした不審な行動である。配送者基準不審行動判定条件1110は、配送の種類毎に設けられてもよい。例えば、配達及び引き取りに共通して、エリア11からさらに建物内の奥へ移動する行動は、配送者基準の不審行動である。例えば、配達及び引き取りに共通して、防犯装置100に触れる行動は、配送者基準の不審行動である。例えば、配達において、配達する荷物を所持せずに扉13を通過して奥まで入場する行動は、配送者基準の不審行動である。例えば、配達において、配送スケジュールデータベース30に登録された荷物に該当しない荷物を所持している行動は、配送者基準の不審行動である。例えば、配達において荷物を荷物置き場12に置かない行動は、配送者基準の不審行動である。例えば、配達において荷物置き場12に元々置いてあった荷物に触れる行動は、配送者基準の不審行動である。
【0051】
非配送者基準不審行動判定条件1120は、非配送者基準の不審行動を判定するための条件である。非配送者基準の不審行動とは、配送者以外の他の者を対象にした不審な行動である。例えば、屋外から出入口を通ってエリア11に入る行動は、配送者基準では許容されるが、非配送者基準では許容されない非配送者基準の不審行動である。
【0052】
防犯履歴1130は、防犯装置100による不審行動の判定結果や不審行動の判定に使用された撮像データや不審行動の判定結果の通知等の履歴である。防犯履歴1130によって、いつどのような不審行動があったのかが分かるようになっている。また不審行動の判定結果の履歴を用いることにより、不審行動の判定基準を設定するための機械学習等のアルゴリズムの精度を向上させる学習部を防犯システムに備えてもよい。
【0053】
なお、記憶部110は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD-ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。
【0054】
制御部120は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)を備え、記憶部110に記憶されたプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。本実施形態に係る制御部120は、その機能部として、監視処理部1210と、判定部1220と、出力処理部1230と、受付部1240とを有する。
【0055】
監視処理部1210は、カメラ102が撮影した撮像データを使用して利用者建物10の屋内を監視するための監視処理を実行する。本実施形態では、カメラ102と監視処理部1210とが、利用者建物の屋内を監視する監視部に対応する。図4の例では、監視処理部1210は、カメラ102が撮影した撮像データを使用して利用者建物10のエリア11を監視するための監視処理を実行する。これにより、監視部は、利用者建物10のエリア11を監視する。監視部は、特に荷物置き場12を監視してもよい。
【0056】
監視処理部1210は、カメラ102が撮影した撮像データに対して画像認識処理を実行する。監視処理部1210は、当該画像認識処理の結果から、撮像データに映っている人を抽出し、抽出した人に関する監視データ(位置、動作内容、顔画像等)を取得する。監視処理部1210は、監視データを判定部1220へ渡す。
【0057】
判定部1220は、配送スケジュールデータベース30に記憶されている配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、監視処理部1210から受け取った当該配送先の利用者建物10の監視データを使用して配送者基準不審行動判定条件1110により配送者基準の不審行動を判定する。
【0058】
防犯装置100には、自己が防犯を担当する利用者の利用者ID(対象利用者ID)が予め設定される。判定部1220は、配送スケジュールデータベース30から対象利用者IDが利用者IDとして設定されている配送スケジュールを取得する。判定部1220は、取得した配送スケジュールに設定されている配送時間帯において、監視処理部1210から受け取った監視データを使用して配送者基準不審行動判定条件1110により配送者基準の不審行動を判定する。なお、判定部1220は、配送者基準不審行動判定条件1110が配送の種類毎に設けられている場合、抽出した配送スケジュールに設定されている配送の種類に対応する配送者基準不審行動判定条件を使用して配送者基準の不審行動を判定する。
【0059】
判定部1220は、配送者基準の不審行動の判定において、監視データ(位置、動作内容、顔画像等)に基づいて人の行動を特定する。判定部1220は、特定した行動が配送者基準不審行動判定条件1110を満たすか否かを判定する。判定部1220は、特定した行動が配送者基準不審行動判定条件1110を満たす場合に、「配送者基準の不審行動あり」と判定する。一方、判定部1220は、特定した行動が配送者基準不審行動判定条件1110を満たさない場合には、「配送者基準の不審行動あり」とは判定しない。
【0060】
例えば、特定した行動が「エリア11からさらに建物内の奥へ移動する行動」である場合、判定部1220は、配達及び引き取りに共通して、「配送者基準の不審行動あり」と判定する。例えば、特定した行動が「防犯装置100に触れる行動」である場合、判定部1220は、配達及び引き取りに共通して、「配送者基準の不審行動あり」と判定する。例えば、特定した行動が「荷物を荷物置き場12に置かない行動」である場合、判定部1220は、配達において、「配送者基準の不審行動あり」と判定する。例えば、特定した行動が「荷物置き場12に元々置いてあった荷物に触れる行動」である場合、判定部1220は、配達において、「配送者基準の不審行動あり」と判定する。一方、特定した行動が「屋外から出入口を通ってエリア11に入る行動」である場合、判定部1220は、配達及び引き取りに共通して、「配送者基準の不審行動あり」とは判定しない。
【0061】
なお、判定部1220は、配送スケジュールデータベース30に記憶されている配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯以外の他の時間帯には、監視処理部1210から受け取った当該配送先の利用者建物10の監視データを使用して非配送者基準不審行動判定条件1120により非配送者基準の不審行動を判定してもよい。この場合、判定部1220は、対象利用者IDに関する配送スケジュールに設定されている配送時間帯以外の他の時間帯において、監視処理部1210から受け取った監視データを使用して非配送者基準不審行動判定条件1120により非配送者基準の不審行動を判定する。
【0062】
判定部1220は、非配送者基準の不審行動の判定において、監視データ(位置、動作内容、顔画像等)に基づいて人の行動を特定する。判定部1220は、特定した行動が非配送者基準不審行動判定条件1120を満たすか否かを判定する。判定部1220は、特定した行動が非配送者基準不審行動判定条件1120を満たす場合に、「非配送者基準の不審行動あり」と判定する。一方、判定部1220は、特定した行動が非配送者基準不審行動判定条件1120を満たさない場合には、「非配送者基準の不審行動あり」とは判定しない。例えば、特定した行動が「屋外から出入口を通ってエリア11に入る行動」である場合に、判定部1220は、「非配送者基準の不審行動あり」と判定する。
【0063】
なお、判定部1220は、配送スケジュールデータベース30に記憶されている配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯以外の他の時間帯には、不審行動の判定を行わなくてもよい。この場合、判定部1220は、配送スケジュールデータベース30に記憶されている配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において配送者基準の不審行動の判定を行うのみである。
【0064】
出力処理部1230は、判定部1220の判定結果に基づいて情報を出力する。例えば、出力処理部1230は、判定部1220による配送者基準の不審行動の判定結果を出力する。例えば、出力処理部1230は、判定部1220による非配送者基準の不審行動の判定結果を出力する。出力処理部1230は出力部に対応する。
【0065】
出力処理部1230による情報の出力方法として、例えば、防犯履歴1130に記録することが挙げられる。例えば、出力処理部1230は、配送者基準の不審行動の判定結果や非配送者基準の不審行動の判定結果等や不審行動の判定に使用された撮像データや顔画像等の不審行動の判定に関する情報を、防犯履歴1130に記録する。
【0066】
出力処理部1230による情報の出力方法として、例えば、対象利用者IDに関する配送スケジュールに設定された通知先情報を使用して情報の通知を行うことが挙げられる。例えば、出力処理部1230は、通知先情報の電子メールアドレスを宛先にした電子メールに「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」等を示す所定のメッセージを記載し、当該電子メールを通信部101により送信する。これにより、利用者に対して電子メールで「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」等を通知することができる。例えば、出力処理部1230は、通知先情報のSNSのIDに対して、「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」等を示す所定のSNSメッセージを通信部101により投稿(送信)する。これにより、利用者に対してSNSメッセージで「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」等を通知することができる。
【0067】
出力処理部1230による情報の出力方法として、例えば、音により情報の通知を行うことが挙げられる。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」に対応する所定の警告音声データを、音出力部105により再生出力する。これにより、エリア11に居る人に対して、音声により警告することができる。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」に対応する所定の警報音データを、音出力部105により再生出力する。これにより、エリア11に居る人に対して、警報音により警告することができる。
【0068】
出力処理部1230による情報の出力方法として、例えば、警報ランプ106により情報の通知を行うことが挙げられる。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」や「非配送者基準の不審行動あり」に応じて、警報ランプ106を点灯させたり、点滅させたりする。これにより、エリア11に居る人に対して、警報ランプ106の点灯や点滅により警告を発することができる。
【0069】
なお、出力処理部1230は、対象利用者IDに関する配送スケジュールに設定された荷物情報に基づいて、対処方法を変えてもよい。
【0070】
例えば、出力処理部1230は、荷物情報に基づいて、「配送者基準の不審行動あり」及び「非配送者基準の不審行動あり」の場合の対処方法を変えてもよい。この場合、出力処理部1230は、例えば、内容物の重要度が所定値以上であるときに、所定の警備会社の通知先へ警報を通知してもよい。
【0071】
例えば、出力処理部1230は、荷物情報に基づいて、「配送者基準の不審行動なし」及び「非配送者基準の不審行動なし」の場合の対処方法を変えてもよい。この場合、出力処理部1230は、例えば、荷物のサイズや重量が所定値以上であるときや内容物の重要度が所定値以上であるときに、配送者に向けた所定の労いの言葉を音声により出力してもよい。
【0072】
受付部1240は、各種の操作を受付ける。例えば、受付部1240は、操作部103により各種の操作を受付ける。例えば、受付部1240は、通信部101による通信により遠隔で各種の操作を受付ける。利用者は、防犯装置100に対して、操作部103により各種の操作を行ったり、又は利用者端末20を使用して通信により遠隔で各種の操作を行ったりできる。受付部1240が受付けた各種の操作によって制御部120が所定の動作を行う。
【0073】
次に本実施形態に係る防犯方法を説明する。図5図6は、本実施形態に係る防犯方法の手順の例を示すフローチャートである。
【0074】
[防犯方法の例1]
図5を参照して本実施形態に係る防犯方法の例1を説明する。防犯装置100は、防犯動作が開始されると、図5の処理を開始する。例えば、防犯装置100は、防犯装置100が起動された場合にデフォルトで防犯動作を自動的に開始する。例えば、防犯装置100は、利用者が操作部103により防犯動作の開始を設定した場合に、防犯動作を開始する。例えば、防犯装置100は、利用者が利用者端末20により防犯動作の開始を遠隔で設定した場合に、防犯動作を開始する。
【0075】
(ステップS1)防犯装置100において、カメラ102は撮影を開始する。監視処理部1210は、カメラ102が撮影した撮像データを使用して利用者建物10の屋内を監視するための監視処理を実行する。図4の例では、監視処理部1210は、カメラ102が撮影した撮像データを使用して利用者建物10のエリア11を監視するための監視処理を実行する。
【0076】
監視処理部1210は、カメラ102が撮影した撮像データに対して画像認識処理を実行する。監視処理部1210は、当該画像認識処理の結果から、撮像データに映っている人を抽出し、抽出した人に関する監視データ(位置、動作内容、顔画像等)を取得する。監視処理部1210は、監視データを判定部1220へ渡す。
【0077】
(ステップS2)判定部1220は、配送スケジュールデータベース30に対して、対象利用者IDが利用者IDとして設定されている配送スケジュールを照会する。この照会の結果、該当する配送スケジュールがある場合はステップS3に進む。一方、該当する配送スケジュールがない場合はステップS2を繰り返す。
【0078】
(ステップS3)判定部1220は、配送スケジュールデータベース30への照会により見つかった対象利用者IDに関する配送スケジュールを取得する。判定部1220は、取得した配送スケジュールに設定された配送時間帯の開始か否かを判定する。この結果、配送時間帯の開始である場合はステップS4に進む。一方、まだ配送時間帯の開始ではない場合はステップS3を繰り返す。
【0079】
(ステップS4)判定部1220は、配送時間帯において監視処理部1210から受け取った監視データを使用して配送者基準不審行動判定条件1110により配送者基準の不審行動を判定する。なお、判定部1220は、配送者基準不審行動判定条件1110が配送の種類毎に設けられている場合、対象利用者IDに関する配送スケジュールに設定されている配送の種類に対応する配送者基準不審行動判定条件を使用して配送者基準の不審行動を判定する。
【0080】
(ステップS5)判定部1220は、配送者基準の不審行動の判定において、監視データ(位置、距離、音、動作内容、顔画像等)に基づいて人の行動を特定する。判定部1220は、特定した行動が配送者基準不審行動判定条件1110を満たすか否かを判定する。判定部1220は、特定した行動が配送者基準不審行動判定条件1110を満たす場合に、「配送者基準の不審行動あり」と判定する。一方、判定部1220は、特定した行動が配送者基準不審行動判定条件1110を満たさない場合には、「配送者基準の不審行動あり」とは判定しない。「配送者基準の不審行動あり」と判定された場合はステップS6に進む。一方、「配送者基準の不審行動あり」とは判定されない場合はステップS7に進む。
【0081】
(ステップS6)出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」の情報を出力する。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」の履歴を防犯履歴1130に記録する。例えば、出力処理部1230は、対象利用者IDに関する配送スケジュールに設定された通知先情報を使用して、「配送者基準の不審行動あり」の通知を行う。例えば、出力処理部1230は、通知先情報の電子メールアドレスを宛先にした電子メールに「配送者基準の不審行動あり」を示す所定のメッセージを記載し、当該電子メールを送信する。例えば、出力処理部1230は、通知先情報のSNSのIDに対して、「配送者基準の不審行動あり」を示す所定のSNSメッセージを投稿する。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」に対応する所定の警告音声データを、音出力部105により再生出力する。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」に対応する所定の警報音データを、音出力部105により再生出力する。例えば、出力処理部1230は、「配送者基準の不審行動あり」に応じて、警報ランプ106を点灯させたり、点滅させたりする。また、出力処理部1230は、所定の警備会社の通知先へ警報を通知してもよい。
【0082】
(ステップS7)判定部1220は、判定終了か否かを判定する。例えば、判定部1220は、配送時間帯が終了した場合に、判定終了であると判定する。例えば、判定部1220は、配送時間帯の終了時刻から所定の時間だけ経過してから、判定終了であると判定してもよい。判定終了である場合はステップS8に進む。一方、判定終了ではない場合はステップS4に戻り、配送者基準の不審行動の判定を継続する。
【0083】
(ステップS8)防犯装置100は、処理の終了である場合は図5の処理を終了する。一方、処理の継続である場合はステップS2に戻り、図5の処理を継続する。
【0084】
[防犯方法の例2]
図6を参照して本実施形態に係る防犯方法の例2を説明する。図6において、図5の各ステップに対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0085】
防犯装置100は、上述の防犯方法の例1と同様に、防犯動作が開始されると、図6の処理を開始する。
【0086】
ステップS1-S8は、上述した図5の防犯方法の例1と同様である。但し、ステップS2の判定の結果、該当する配送スケジュールがない場合はステップS4aに進む。また、ステップS3の判定の結果、まだ配送時間帯の開始ではない場合はステップS11に進む。
【0087】
(ステップS11)判定部1220は、配送フラグをオン(ON)にする。配送フラグ「ON」は、対象利用者IDに関する配送スケジュールがあることを示す。
【0088】
(ステップS4a)判定部1220は、監視処理部1210から受け取った監視データを使用して非配送者基準不審行動判定条件1120により非配送者基準の不審行動を判定する。
【0089】
(ステップS5a)判定部1220は、非配送者基準の不審行動の判定において、監視データ(位置、動作内容、顔画像等)に基づいて人の行動を特定する。判定部1220は、特定した行動が非配送者基準不審行動判定条件1120を満たすか否かを判定する。判定部1220は、特定した行動が非配送者基準不審行動判定条件1120を満たす場合に、「非配送者基準の不審行動あり」と判定する。一方、判定部1220は、特定した行動が非配送者基準不審行動判定条件1120を満たさない場合には、「非配送者基準の不審行動あり」とは判定しない。「非配送者基準の不審行動あり」と判定された場合はステップS6aに進む。一方、「非配送者基準の不審行動あり」とは判定されない場合はステップS12に進む。
【0090】
(ステップS6a)出力処理部1230は、「非配送者基準の不審行動あり」の情報を出力する。例えば、出力処理部1230は、「非配送者基準の不審行動あり」の履歴を防犯履歴1130に記録する。例えば、出力処理部1230は、対象利用者IDに関する配送スケジュールに設定された通知先情報を使用して、「非配送者基準の不審行動あり」の通知を行う。例えば、出力処理部1230は、通知先情報の電子メールアドレスを宛先にした電子メールに「非配送者基準の不審行動あり」を示す所定のメッセージを記載し、当該電子メールを送信する。例えば、出力処理部1230は、通知先情報のSNSのIDに対して、「非配送者基準の不審行動あり」を示す所定のSNSメッセージを投稿する。例えば、出力処理部1230は、「非配送者基準の不審行動あり」に対応する所定の警告音声データを、音出力部105により再生出力する。例えば、出力処理部1230は、「非配送者基準の不審行動あり」に対応する所定の警報音データを、音出力部105により再生出力する。例えば、出力処理部1230は、「非配送者基準の不審行動あり」に応じて、警報ランプ106を点灯させたり、点滅させたりする。また、出力処理部1230は、所定の警備会社の通知先へ警報を通知してもよい。
【0091】
(ステップS12)配送フラグが「ON」である場合はステップS3に進む。一方、配送フラグが「ON」ではない場合はステップS2に戻る。
【0092】
以上が本実施形態に係る防犯方法の説明である。
【0093】
次に本実施形態に係る変形例を説明する。図7は、本実施形態に係る防犯システムの他の構成例を示すブロック図である。図7において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0094】
図7に示す防犯システムは、上述した防犯装置100の機能のうち、監視部を監視装置210としてまた警報機能(音声再生機能、警報音データ再生機能、警報ランプ等)を警報装置220としてそれぞれ利用者建物10に配置し、その他を防犯サーバ300として通信ネットワークNW上に配置する。監視装置210は、一の利用者建物10の建物内を監視する。防犯サーバ300は、通信ネットワークNWを介して、複数の利用者建物10の監視装置210及び警報装置220と通信を行う。防犯サーバ300は、一又は複数の利用者建物10の防犯を担当する。
【0095】
監視装置210は、通信部101aと、カメラ102と、監視処理部1210とを備える。通信部101aは、通信ネットワークNWを介して、防犯サーバ300とデータを送受する。カメラ102及び監視処理部1210は、上述した防犯装置100と同様である。但し、監視処理部1210は、通信部101aにより、監視データを防犯サーバ300へ送信する。
【0096】
警報装置220は、通信ネットワークNWを介して、防犯サーバ300とデータを送受する。警報装置220は、防犯サーバ300によって制御される。警報装置220は、防犯サーバ300から警報制御データを受信する。警報装置220は、防犯サーバ300から受信した警報制御データに基づいて、音声再生機能、警報音データ再生機能、警報ランプ等を作動する。
【0097】
図8は、本実施形態に係る防犯サーバ300の構成例を示すブロック図である。図8において、図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図8において、防犯サーバ300は、通信部101bと、時計107と、記憶部110と、制御部120bとを備える。
【0098】
通信部101bは、通信ネットワークNWを介して、防犯サーバ300の外部の装置と通信を行う。通信部101bは、例えば利用者端末20や配送スケジュールデータベース30や監視装置210や警報装置220等とデータを送受する。
【0099】
制御部120bは、上述した防犯装置100の制御部120の機能のうち、監視処理部1210以外の他の機能(判定部1220、出力処理部1230、受付部1240)を有する。判定部1220、出力処理部1230及び受付部1240は、上述した防犯装置100と同様である。
【0100】
但し、判定部1220は、通信部101bにより、利用者建物10の監視装置210から監視データを受信する。判定部1220は、一又は複数の利用者建物10毎に、利用者建物10の監視装置210から受信した監視データを使用して、配送者基準の不審行動の判定及び非配送者基準の不審行動の判定を行う。
【0101】
また出力処理部1230は、判定部1220の判定結果に基づいて情報を出力するが、音声出力、警報音出力及び警報ランプ点灯点滅については利用者建物10の警報装置220を使用する。出力処理部1230は、通信部101bにより、警報機能(音声再生機能、警報音データ再生機能、警報ランプ等)を制御する警報制御データを利用者建物10の警報装置220へ送信する。
【0102】
また受付部1240は、通信部101bによる通信により遠隔でのみ各種の操作を受付ける。
【0103】
時計107及び記憶部110は、上述した防犯装置100と同様である。
【0104】
なお、防犯サーバ300として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、防犯サーバ300は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、防犯サーバ300の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、防犯サーバ300は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は防犯サーバ300の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、防犯サーバ300として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0105】
図7に示す防犯システムについても、上述した図5図6の防犯方法の例1、例2が同様に実行される。
【0106】
上述した実施形態によれば、配送スケジュールデータベース30が利用者建物毎に配送スケジュールを記憶し、記憶部110が配送者基準不審行動判定条件1110を記憶し、監視部が利用者建物の屋内を監視し、判定部1220が配送スケジュールで特定される配送先の配送時間帯において、監視部の当該配送先の利用者建物10の監視データを使用して配送者基準不審行動判定条件1110により配送者基準の不審行動を判定し、出力処理部1230が判定部1220の判定結果に基づいて情報を出力する。これにより、配送者が配送サービスを行う際の建物内における不審な行動を判定することができるという効果が得られる。
【0107】
例えば、図4の利用者建物10の建物内の構成例において、配送者がエリア11からさらに建物内の奥へ移動する場合に、当該配送者の行動を配送者基準の不審行動として判定することができる。また、配送者がカメラ102や防犯装置本体100aに触れる場合に、当該配送者の行動を配送者基準の不審行動として判定することができる。また、配送者が配達において荷物を荷物置き場12に置かない場合に、当該配送者の行動を配送者基準の不審行動として判定することができる。また、配送者が配達において荷物置き場12に元々置いてあった荷物に触れる場合に、当該配送者の行動を配送者基準の不審行動として判定することができる。一方、配送者が屋外から出入口を通ってエリア11に入る行動は、配送者が配送サービスを行う際の適正な行動であるので、配送者基準の不審行動とは判定されない。
【0108】
このように本実施形態によれば、配送者が配送サービスを行う際の適正な行動は許容し、且つ配送者が配送サービスを行う際の建物内における不審な行動を判定することができるという効果が得られる。
【0109】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0110】
例えば、上述した実施形態では、カメラ102を備え、カメラ102が撮影した撮像データを不審行動の判定に使用したが、カメラ102以外の他のセンサーを備え、センサーが検知した検知データを不審行動の判定に使用してもよい。例えば、測距センサを備え、測距センサが検知した測距データを不審行動の判定に使用してもよい。
【0111】
また、上述した実施形態では、防犯システムは、利用者建物10への配送時の防犯を行うが、これに限定されない。上述した実施形態の応用例として、防犯システムは、配送以外の他の目的での利用者建物10への訪問時の防犯を行うようにしてもよい。例えば、防犯システムは、介護サービスやペットシッターサービス等の訪問サービスにおける利用者建物10への訪問時の防犯を行ってもよい。この防犯システムの構成例として、防犯システムは、利用者建物毎に訪問スケジュールを記憶する訪問スケジュール記憶部と、利用者建物の屋内を監視する監視部と、訪問者基準不審行動判定条件を記憶する訪問者基準不審行動判定条件記憶部と、前記訪問スケジュールで特定される訪問先の訪問時間帯において、前記監視部の前記訪問先の利用者建物の監視データを使用して前記訪問者基準不審行動判定条件により訪問者基準の不審行動を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて情報を出力する出力部と、を備える。前記監視部は、利用者建物の屋外と屋内との境界に設けられた扉に通じる訪問サービス提供空間を監視する。
【0112】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0113】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0114】
10…利用者建物、20…利用者端末、30…配送スケジュールデータベース、100…防犯装置、101…通信部、102…カメラ、103…操作部、104…表示部、105…音出力部、106…警報ランプ、107…時計、110…記憶部、120…制御部、1210…監視処理部、1220…判定部、1230…出力処理部、1240…受付部、210…監視装置、300…防犯サーバ、NW…通信ネットワーク
図1
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