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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077263
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】セーフティレーダーシステム
(51)【国際特許分類】
   G01S 13/87 20060101AFI20240531BHJP
   G01S 13/34 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
G01S13/87
G01S13/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189249
(22)【出願日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】522464517
【氏名又は名称】IDEC ALPS Technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】滝 将太
(72)【発明者】
【氏名】米島 聡
(72)【発明者】
【氏名】武田 健
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB18
5J070AB30
5J070AC01
5J070AC02
5J070AC06
5J070AE09
5J070AF01
5J070AH31
5J070AH35
5J070AK35
5J070BD02
5J070BH07
(57)【要約】
【課題】セーフティレーダーセンサ間の干渉を回避し、かつ最大検出速度等の設定自由度が高いセーフティレーダーシステムを提供する。
【解決手段】セーフティレーダーシステム1は、それぞれFMCWレーダーセンサ21を有する複数のセーフティレーダーセンサ2と、複数のセーフティレーダーセンサ2とネットワークを介して接続された中央制御装置3と、を備える。それぞれのFMCWレーダーセンサ21は、それぞれのFMCWレーダーセンサ21の干渉リスク期間が互いに重複しないように、互いに異なる送信開始タイミングで、チャープフレームの送信を開始する。中央制御装置3は、複数のセーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープフレームの送信開始タイミングを制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれFMCWレーダーセンサを有する複数のセーフティレーダーセンサと、
前記複数のセーフティレーダーセンサとネットワークを介して接続された中央制御装置と、を備え、
前記それぞれのFMCWレーダーセンサは、前記それぞれのFMCWレーダーセンサの干渉リスク期間が互いに重複しないように、互いに異なる送信開始タイミングで、チャープフレームの送信を開始し、
前記チャープフレームは一定周期で連続して送信される複数のチャープ信号で構成され、
前記それぞれのFMCWレーダーセンサの干渉リスク期間は、前記それぞれのFMCWレーダーセンサから送信されるチャープ信号毎に定められ、前記それぞれのFMCWレーダーセンサによるチャープ信号の送信開始から、前記それぞれのFMCWレーダーセンサの所定の干渉リスク時間後までの期間であり、
前記それぞれのFMCWレーダーセンサの干渉リスク時間は、前記それぞれのFMCWレーダーセンサから送信されるチャープ信号が前記それぞれのFMCWレーダーセンサの所定の検出領域の最大距離の往復に要する時間以上に定められ、
前記中央制御装置は、前記複数のセーフティレーダーセンサから送信されるチャープフレームの送信開始タイミングを制御する、セーフティレーダーシステム。
【請求項2】
前記中央制御装置は、前記複数のセーフティレーダーセンサに、検出開始を指示する検出開始信号をブロードキャストし、
前記セーフティレーダーセンサのFMCWレーダーセンサは、それぞれ、前記検出開始信号を受信した場合、前記送信開始タイミングを決定し、前記決定した送信開始タイミングで前記チャープフレームの送信を開始する、請求項1に記載のセーフティレーダーシステム。
【請求項3】
前記それぞれのセーフティレーダーセンサは、前記チャープフレームの複数回の連続した送信によって得られる検出データに基づいて、干渉が検出中に発生したどうかを判定する判定部をさらに備える、請求項1又は2に記載のセーフティレーダーシステム。
【請求項4】
前記FMCWレーダーセンサは、一定周期で定められた検出開始タイミングに基づいて、前記チャープフレームを連続して送信し、
第1チャープフレームは第1検出開始タイミングから第1遅延時間後に送信され、
前記第1チャープフレームの次の第2チャープフレームは、前記第1検出開始タイミングの次の第2検出開始タイミングから、前記第1遅延時間と異なる第2遅延時間後に送信される、請求項1又は2に記載のセーフティレーダーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制御対象を安全に制御するためのセーフティレーダーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場において、複数のレーダー装置を用いてロボットの周囲を監視し、ロボットを安全に制御することが行われている。このような環境で、異なるレーダー装置からの信号間の干渉が発生し、誤検出がなされ、ロボットが停止すると、工場の生産性が低下してしまう。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のFMCW方式のレーダー装置を用いて対象物を検出する方法が開示されている。この方法によれば、送信期間は、全てのレーダー装置に共通の基本時間と、それぞれのレーダー装置で異なり、基本時間より短い時間遅延との和で与えられる待機時間だけ離れている。それぞれのレーダー装置に対して、時間遅延の差は、送信時間より短いが、異なるレーダー装置からの信号間の干渉が発生し得るリスク時間の少なくとも2倍である。レーダー装置は、検出結果がレーダー装置の個数に少なくとも等しい回数連続して肯定的である場合、対象物を検出したと判定する。これにより、異なるレーダー装置からの信号間の干渉が回避される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3742190号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された方法では、待機時間、即ちチャープ信号の間隔を自由に設定しにくいので、最大検出速度や速度分解能の仕様を満しにくい。特に、チャープ信号の間隔がそれぞれのレーダー装置で異なるので、最大検出速度等の仕様をそれぞれのレーダー装置で統一することができない。
【0006】
本発明の目的は、セーフティレーダーセンサ間の干渉を回避し、かつ最大検出速度等の設定自由度が高いセーフティレーダーシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のセーフティレーダーシステムは、それぞれFMCWレーダーセンサを有する複数のセーフティレーダーセンサと、前記複数のセーフティレーダーセンサとネットワークを介して接続された中央制御装置と、を備え、前記それぞれのFMCWレーダーセンサは、前記それぞれのFMCWレーダーセンサの干渉リスク期間が互いに重複しないように、互いに異なる送信開始タイミングで、チャープフレームの送信を開始し、前記チャープフレームは一定周期で連続して送信される複数のチャープ信号で構成され、前記それぞれのFMCWレーダーセンサの干渉リスク期間は、前記それぞれのFMCWレーダーセンサから送信されるチャープ信号毎に定められ、前記それぞれのFMCWレーダーセンサによるチャープ信号の送信開始から、前記それぞれのFMCWレーダーセンサの所定の干渉リスク時間後までの期間であり、前記それぞれのFMCWレーダーセンサの干渉リスク時間は、前記それぞれのFMCWレーダーセンサから送信されるチャープ信号が前記それぞれのFMCWレーダーセンサの所定の検出領域の最大距離の往復に要する時間以上に定められ、前記中央制御装置は、前記複数のセーフティレーダーセンサから送信されるチャープフレームの送信開始タイミングを制御する。この構成によれば、同じセーフティレーダーシステムの複数のセーフティレーダーセンサ間の干渉が回避される。また、最大検出速度等を高い自由度で設定することができる。
【0008】
前記中央制御装置は、前記複数のセーフティレーダーセンサに、検出開始を指示する検出開始信号をブロードキャストし、前記セーフティレーダーセンサのFMCWレーダーセンサは、それぞれ、前記検出開始信号を受信した場合、前記送信開始タイミングを決定し、前記決定した送信開始タイミングで前記チャープフレームの送信を開始してもよい。
【0009】
前記それぞれのセーフティレーダーセンサは、前記チャープフレームの複数回の連続した送信によって得られる検出データに基づいて、干渉が検出中に発生したどうかを判定する判定部をさらに備えてもよい。この構成によれば、干渉によるオブジェクトの誤検出が抑制される。
【0010】
前記FMCWレーダーセンサは、一定周期で定められた検出開始タイミングに基づいて、前記チャープフレームを連続して送信し、第1チャープフレームは第1検出開始タイミングから第1遅延時間後に送信され、前記第1チャープフレームの次の第2チャープフレームは、前記第1検出開始タイミングの次の第2検出開始タイミングから、前記第1遅延時間と異なる第2遅延時間後に送信されてもよい。この構成によれば、異なるセーフティレーダーシステムのセーフティレーダーセンサ間の干渉の頻度が低減される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、セーフティレーダーセンサ間の干渉を回避し、かつ最大検出速度等の設定自由度が高いセーフティレーダーシステムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本発明の実施形態に係るセーフティレーダーシステム1の概念図である。
図2図2は本発明の実施形態に係るセーフティレーダーシステム1のブロック図である。
図3図3は幾つかのセーフティレーダーセンサ2の送信波を例示するタイミングチャートである。
図4図4は幾つかのセーフティレーダーセンサ2の送信波を例示するタイミングチャートである。
図5図5(A)、図5(B)、及び図5(C)は、セーフティレーダーセンサ2_iと、別のレーダー装置との間の干渉を説明するためのタイミングチャートである。
図6図6は本発明の実施形態の変形例に係る幾つかのセーフティレーダーセンサ2の送信波を例示するタイミングチャートである。
図7図7は判定部22の判定処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は本発明の実施形態に係るセーフティレーダーシステム1の概念図である。セーフティレーダーシステム1はN個のセーフティレーダーセンサ2及び中央制御装置3を備える。Nは2以上の整数である。それぞれのセーフティレーダーセンサ2は、そのセーフティレーダーセンサ2に設定された検出領域51内に存在するオブジェクト52を検出する。中央制御装置3は、セーフティレーダーセンサ2とネットワークを介して接続され、セーフティレーダーセンサ2を制御する。さらに、中央制御装置3は、M個の制御対象53に接続され、セーフティレーダーセンサ2による検出データを用いて制御対象53を安全に制御する。Mは1以上の整数である。中央制御装置3は、CPU、メモリ、周辺回路等で構成され、プログラムを実行することで所定の処理を行う。制御対象53は、例えば、機械、ロボット、又は他の装置である。
【0014】
検出領域51の最大距離Rmaxは、セーフティレーダーセンサ2の位置から、セーフティレーダーセンサ2の位置から最も遠い検出領域51内の位置までの距離である。最大距離Rmaxは、それぞれのセーフティレーダーセンサ2で、同じでもよいし、異なってもよい。
【0015】
例えば、制御対象53は産業用ロボットであり、検出領域51は防護領域を覆うように設定される。防護領域は、産業用ロボットの周りに設定された人にとって危険な領域である。中央制御装置3は、セーフティレーダーセンサ2による検出データに基づいて、人が防護領域内にいるかどうか判定する。それから、中央制御装置3は、人が防護領域内にいないと判定した場合にロボットを作動状態におき、人が防護領域内にいると判定した場合にロボットを停止状態におく。これにより、セーフティレーダーシステム1はロボットを安全に制御する。
【0016】
なお、セーフティレーダーセンサの符号は、上記のように簡単に2と記載することも、それぞれのセーフティレーダーセンサを区別して2_1,2_2,…のように記載することもある。同様に、制御対象の符号は、上記のように簡単に53と記載することも、それぞれの制御対象を区別して53_1,53_2,…のように記載することもある。
【0017】
図2は本発明の実施形態に係るセーフティレーダーシステム1のブロック図である。それぞれのセーフティレーダーセンサ2は、FMCWレーダーセンサ21、判定部22、及び外部通信装置23を備える。FMCWレーダーセンサ21は、周波数連続変調方式のレーダーであり、検出領域に向けて送信波を放射し、その反射波を受け取り、反射波の信号に信号処理を施すことで、オブジェクト52の位置及び相対速度データを取得する。位置データは位置の強度スペクトル及び位置の検出値を含む。相対速度データは相対速度の強度スペクトル及び相対速度の検出値を含む。判定部22は、位置及び相対速度データを含む検出データに基づいて、干渉が検出中に発生したどうかを判定する。それから、判定部22は、判定結果並びに位置及び相対速度データを含む検出データを中央制御装置3に送信する。
【0018】
なお、セーフティレーダーセンサ2による検出データは、中央制御装置3による制御に必須ではないデータを含まなくてもよい。
【0019】
判定部22は、セーフティレーダーセンサ2ではなく、中央制御装置3に設けられてもよい。この場合、セーフティレーダーセンサ2はFMCWレーダーセンサ21による検出データを中央制御装置3に送信する。
【0020】
FMCWレーダーセンサ21は、電波発信制御部221、送信部222、受信部223、ミキサー224、及び信号処理部225を有する。電波発信制御部221は中央制御装置3の命令に従って送信信号を生成する。送信信号は送信部222とミキサー224に分配される。送信部222は、アンテナ、電力増幅器、D/A変換器等を有し、送信信号を送信波に変換し、その送信波を検出領域に向けて放射する。受信部223は、アンテナ、低雑音増幅器、A/D変換器等を有し、反射波を受け取り、その反射波を受信信号に変換する。ミキサー224は送信信号と受信信号を乗算して中間周波数信号を生成する。信号処理部225は、中間周波数信号から、負の周波数を有する成分、及び干渉リスク周波数firより高い周波数を有する成分を除去する。干渉リスク周波数firはS×Tirに等しい。Sは送信波のチャープ信号のチャープスロープ(周波数の変化率)である。Tirは後述の干渉リスク時間である。それから、信号処理部225は、除去処理を施した中間周波数信号に、距離FFT(range-FFT)、速度FFT(Doppler-FFT)、及び角度FFTを施すことで、位置の強度スペクトル、相対速度の強度スペクトル、位置の検出値、及び相対速度の検出値を算出する。電波発信制御部221、ミキサー224、及び信号処理部225は、CPU、メモリ、周辺回路等で構成され、CPUによるプログラムの実行によって実現される。
【0021】
なお、信号処理部225は、高速フーリエ変換に代えて、別の離散フーリエ変換のアルゴリズムを実行してもよい。
【0022】
中央制御装置3は、制御部31、安全出力部32、及び外部通信装置33を備える。制御部31はセーフティレーダーセンサ2及び制御対象53を制御する。より具体的に、制御部31は、セーフティレーダーセンサ2に、検出領域51内に存在するオブジェクト52の検出を命令する。また、制御部31は、セーフティレーダーセンサ2による検出データを用いて、安全出力部32を介して、制御対象53を安全に制御する。
【0023】
外部通信装置23と外部通信装置33は、ネットワークを介して接続され、セーフティレーダーセンサ2と中央制御装置3の間の通信を担う。
【0024】
図3及び図4は幾つかのセーフティレーダーセンサ2の送信波を例示するタイミングチャートである。図4では、図3のタイミングチャートの一部、より具体的に検出を開始するタイミング付近を拡大している。
【0025】
送信波は連続して送信されるチャープフレーム61で構成される。チャープフレーム61は一定周期で連続して送信されるNc個のチャープ信号62で構成される。チャープ信号62は、周波数が時間と共に増加又は減少する線形チャープ信号である。それぞれのチャープ信号62は同じ開始周波数fc及びチャープスロープSを有する。
【0026】
図3において、チャープ時間Tcは1つのチャープ信号62の持続時間である。アイドル時間Tiは、チャープフレーム61内におけるチャープ信号62の送信停止から次のチャープ信号62の送信開始までの時間である。チャープ周期Ttcはチャープフレーム61内におけるチャープ信号62の送信の周期である。フレーム時間Tfは、1つのチャープフレーム61の持続時間であり、Ttc×Ncに等しい。検出周期Tmは検出の周期であり、フレーム時間Tfより長い。
【0027】
本実施形態において、チャープ時間Tc、アイドル時間Ti、及びチャープ数Ncはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で等しい。しかし、変形例として、チャープ時間Tc、アイドル時間Ti、及びチャープ数Ncはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で異なってもよい。
【0028】
検出開始タイミングtm_jは、j番目の検出を開始するタイミングであり、全てのセーフティレーダーセンサ2に共通である。送信開始タイミングtf_ijはセーフティレーダーセンサ2_iのj番目のチャープフレーム61の送信を開始するタイミングである。
【0029】
図4において、遅延時間Td_ijは検出開始タイミングtm_jから送信開始タイミングtf_ijまでの時間である。送信開始タイミングtc_ijkは、セーフティレーダーセンサ2_iのj番目のチャープフレーム61のk番目のチャープ信号62を送信するタイミングである。干渉リスク期間Iir_ijkは、チャープ信号62の送信開始タイミングtc_ijkから干渉リスク時間Tir後までの期間である。以下で詳述するように、このような干渉リスク期間Iir_ijk内に、セーフティレーダーセンサ2_iに、別のレーダー装置の信号が到達した場合、干渉リスク期間Iir_ijkを定められたチャープ信号62と、該別のレーダー装置の信号との間の干渉が発生するおそれがある。干渉リスク時間Tirは、最大の信号伝搬時間Tmax以上に、好ましくは最大の信号伝搬時間Tmaxに等しく又はそれより僅かに大きく設定される。最大の信号伝搬時間Tmaxは、セーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープ信号62がそのセーフティレーダーセンサ2の検出領域51の最大距離Rmax(図1参照)の往復に要する時間である。
【0030】
なお、検出開始タイミングtm_j、送信開始タイミングtf_ij、送信開始タイミングtc_ijk、遅延時間Td_ij、及び干渉リスク期間Iir_ijkは、それぞれ、簡単に、検出開始タイミングtm、送信開始タイミングtf、送信開始タイミングtc、遅延時間Td、及び干渉リスク期間Iirと記載することもある。
【0031】
本実施形態において、干渉リスク時間Tirはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で等しい。しかし、変形例として、干渉リスク時間Tirはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で異なってもよい。
【0032】
セーフティレーダーセンサ2は、一定周期で定められた検出開始タイミングtmが到来する度に、1つのチャープフレーム61を送信する。それぞれの遅延時間Tdは、異なるランダム変数をとり、それぞれのセーフティレーダーセンサ2の干渉リスク期間Iirが互いに重複しない条件で、ゼロ以上最大遅延時間Tdmax以下の範囲でランダムに決定される。ここで、セーフティレーダーセンサ2_iの干渉リスク期間Iirは、干渉リスク期間Iir_i11,Iir_i12,…,Iir_i21,Iir_i22…で構成される期間である。最大遅延時間TdmaxはTm-Tfより短く設定される。
【0033】
なお、本実施形態において、チャープフレーム61のチャープ周期Ttcはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で等しい。このため、それぞれのセーフティレーダーセンサ2のチャープフレーム61の1番目の干渉リスク期間Iirが互いに重複しなければ、それぞれのセーフティレーダーセンサ2のチャープフレーム61の以後の干渉リスク期間Iirも互いに重複しない。
【0034】
このように、FMCWレーダーセンサ21は、一定周期で定められた検出開始タイミングtmに基づいて、チャープフレーム61を連続して送信する。
【0035】
それぞれのFMCWレーダーセンサ21は、それぞれのFMCWレーダーセンサ21の干渉リスク期間Iirが互いに重複しないように、互いに異なる送信開始タイミングtfで、チャープフレーム61の送信を開始する。
【0036】
それぞれのFMCWレーダーセンサ21の干渉リスク期間Iirは、それぞれのFMCWレーダーセンサ21から送信されるチャープ信号62毎に定められ、それぞれのFMCWレーダーセンサ21によるチャープ信号62の送信開始から、それぞれのFMCWレーダーセンサ21の所定の干渉リスク時間Tir後までの期間である。
【0037】
それぞれのFMCWレーダーセンサ21の干渉リスク時間Tirは、それぞれのFMCWレーダーセンサ21から送信されるチャープ信号62がそれぞれのFMCWレーダーセンサ21の所定の検出領域51の最大距離Rmax(図1参照)の往復に要する時間以上に定められる。
【0038】
j番目のチャープフレーム61は検出開始タイミングtm_jから遅延時間Td_ij後に送信される。次のj+1番目のチャープフレーム61は、遅延時間Td_ijと遅延時間Td_ij+1が偶然に一致する場合を除いて、次の検出開始タイミングtm_jから、遅延時間Td_ijと異なる遅延時間Td_ij+1後に送信される。
【0039】
図5(A)、図5(B)、及び図5(C)は、セーフティレーダーセンサ2_iと、別のレーダー装置との間の干渉を説明するためのタイミングチャートである。チャープ信号631は、送信開始タイミングtcにセーフティレーダーセンサ2_iから送信された信号を示す。チャープ信号632は、送信開始タイミングtcから干渉リスク時間Tir後にセーフティレーダーセンサ2_iに到達し、セーフティレーダーセンサ2_iによって受信された信号を示す。チャープ信号632はチャープ信号631と同じ開始周波数及びチャープスロープを有する。チャープ信号633は、送信開始タイミングtcにセーフティレーダーセンサ2_iから送信され、検出領域51内のオブジェクト52(図1参照)によって反射されて、セーフティレーダーセンサ2_iに戻ってきた信号を示す。上記のように、干渉リスク時間Tirは最大の信号伝搬時間Tmax以上に設定される。このため、チャープ信号633はセーフティレーダーセンサ2_iの干渉リスク期間Iir内にセーフティレーダーセンサ2_iに到達する。それ故、チャープ信号633に起因する中間周波数信号の周波数成分は干渉リスク周波数firより低い周波数を有する。
【0040】
図5(A)において、チャープ信号634は、セーフティレーダーセンサ2_iとは別のレーダー装置から送信され、セーフティレーダーセンサ2_iの干渉リスク期間Iir経過後にセーフティレーダーセンサ2_iに到達し、セーフティレーダーセンサ2_iによって受信された信号を示す。チャープ信号634はチャープ信号631と同じ開始周波数及びチャープスロープを有する。このため、チャープ信号634に起因する中間周波数信号の周波数成分は干渉リスク周波数firより高い周波数を有する。それ故、チャープ信号633とチャープ信号634とは識別することができる。その結果、チャープ信号633とチャープ信号634と間の干渉、従ってオブジェクトの誤検出は回避することができる。
【0041】
図5(B)において、チャープ信号635は、セーフティレーダーセンサ2_iとは別のレーダー装置から送信され、セーフティレーダーセンサ2_iの干渉リスク期間Iir内にセーフティレーダーセンサ2_iに到達し、セーフティレーダーセンサ2_iによって受信された信号を示す。チャープ信号635はチャープ信号631と同じ開始周波数及びチャープスロープを有する。このため、チャープ信号635に起因する中間周波数信号の周波数成分は干渉リスク周波数firより低い周波数を有する。それ故、チャープ信号633とチャープ信号635とを識別することはできない。その結果、チャープ信号633とチャープ信号635との間の干渉が発生し、オブジェクトが誤検出されるおそれがある。
【0042】
図5(B)に示すように、セーフティレーダーセンサ2_iから送信されるチャープ信号と同じチャープスロープを有し、セーフティレーダーセンサ2_iとは別のレーダー装置から送信され、セーフティレーダーセンサ2_iによって受信されたチャープ信号に対応する斜めの線分が平行四辺形の領域(ドットでハッチングされた領域)内に入ると、干渉が発生する。
【0043】
図5(C)において、チャープ信号636は、セーフティレーダーセンサ2_iとは別のレーダー装置から送信され、セーフティレーダーセンサ2_iによって受信された信号を示す。チャープ信号636は、チャープ信号631と異なるチャープスロープを有し、中間周波数信号のノイズレベルを上昇させるが、中間周波数信号に特定の周波数成分をもたらさない。このため、チャープ信号636はオブジェクトの誤検出を引き起こさない。
【0044】
なお、チャープ信号633の信号強度が低い場合、チャープ信号633による中間周波数信号の周波数成分がチャープ信号636によるノイズに埋もれて消えてしまうことがある。しかし、オブジェクトはチャープフレームのNc個のチャープ信号を用いて検出される。このため、中間周波数信号のノイズレベルの上昇がチャープフレームに含まれるチャープ信号のごく一部に対して発生したとしても、オブジェクトの検出漏れは回避される。一方、中間周波数信号のノイズレベルの上昇がチャープフレームに含まれるチャープ信号の多くに対して発生した場合、例えば、干渉又は異常が発生したと判定し、それに応じた処理を行えばよい。
【0045】
次に、同じセーフティレーダーシステム1のN個のセーフティレーダーセンサ2間の干渉について説明する。
【0046】
上記のように、セーフティレーダーセンサ2_iから送信されたチャープ信号62は、検出領域51内のオブジェクト52(図1参照)によって反射されると、そのチャープ信号62の干渉リスク期間Iir内にセーフティレーダーセンサ2_iに戻ってくる。一方、それぞれのセーフティレーダーセンサ2の干渉リスク期間Iirは互いに重複しない。その結果、セーフティレーダーセンサ2_i以外のセーフティレーダーセンサ2から送信されたチャープ信号62は、セーフティレーダーセンサ2_iの干渉リスク期間Iir内にセーフティレーダーセンサ2_iに到達しない。それ故、セーフティレーダーセンサ2_i以外のセーフティレーダーセンサ2のチャープ信号62はセーフティレーダーセンサ2_iのチャープ信号62と識別される。
【0047】
即ち、セーフティレーダーセンサ2_iで生成される中間周波数信号における、セーフティレーダーセンサ2_i以外のセーフティレーダーセンサ2のチャープ信号62に起因する周波数成分は、負の周波数又は干渉リスク周波数firより高い周波数を有する。このため、該周波数成分は信号処理によって除去される。
【0048】
従って、同じセーフティレーダーシステム1のN個のセーフティレーダーセンサ2間の干渉が回避される。
【0049】
次に、異なるセーフティレーダーシステム1のセーフティレーダーセンサ2間の干渉について説明する。
【0050】
なお、セーフティレーダーシステムの符号は、異なるセーフティレーダーシステムを区別して1_1,1_2と記載する。
【0051】
セーフティレーダーシステム1_1,1_2のセーフティレーダーセンサ2は、図3及び図4に例示するような同じパターンの送信波を放射する。
【0052】
また、セーフティレーダーシステム1_1のセーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープフレーム61の干渉リスク期間Iirがセーフティレーダーシステム1_2のセーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープフレーム61の干渉リスク期間Iirと重複し、セーフティレーダーシステム1_1のセーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープフレーム61がセーフティレーダーシステム1_2のセーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープフレーム61と干渉したとする。ここで、セーフティレーダーセンサ2_iから送信されるj番目のチャープフレーム61の干渉リスク期間Iirは、Iir_ij1,Iir_ij2,…,Iir_ijNcで構成される期間である。
【0053】
上記のように、それぞれの遅延時間Tdは異なるランダム変数をとる。このため、セーフティレーダーシステム1_1のセーフティレーダーセンサ2から送信される以後のチャープフレーム61の干渉リスク期間Iirがセーフティレーダーシステム1_2のセーフティレーダーセンサ2から送信される以後のチャープフレーム61の干渉リスク期間Iirと重複する可能性は低くなる。それ故、セーフティレーダーシステム1_1のセーフティレーダーセンサ2から送信される以後のチャープフレーム61がセーフティレーダーシステム1_2のセーフティレーダーセンサ2から送信される以後のチャープフレーム61と干渉する可能性は低くなる。
【0054】
従って、セーフティレーダーシステム1_1のセーフティレーダーセンサ2と別のセーフティレーダーシステム1_2のセーフティレーダーセンサ2の間の干渉の頻度が低減される。
【0055】
図6は本発明の実施形態の変形例に係る幾つかのセーフティレーダーセンサ2の送信波を例示するタイミングチャートである。本変形例において、遅延時間Td_ijは、固定値をとる固定遅延時間Tdf_iと、ランダムに決定されるランダム遅延時間Tdr_jの和に等しい。固定遅延時間Tdf_iはTconst×(i-1)に設定される。Tconstは干渉リスク時間Tirより大きい一定値である。
【0056】
なお、固定遅延時間Tdf_i及びランダム遅延時間Tdr_jは、それぞれ、簡単に、固定遅延時間Tdf及びランダム遅延時間Tdrと記載することもある。
【0057】
固定遅延時間Tdfは、それぞれのセーフティレーダーセンサ2で異なる値をとるが、同じセーフティレーダーセンサ2のそれぞれのチャープフレーム61で同じ値をとる。ランダム遅延時間Tdrは、それぞれのセーフティレーダーセンサ2で同じランダム変数をとるが、同じセーフティレーダーセンサ2のそれぞれのチャープフレーム61で異なるランダム変数をとる。
【0058】
本変形例においても、同じセーフティレーダーシステム1のN個のセーフティレーダーセンサ2間の干渉が回避される。また、異なるセーフティレーダーシステム1のセーフティレーダーセンサ2間の干渉の頻度が低減される。
【0059】
別の変形例において、それぞれの遅延時間Tdは、ランダム変数を含まず、互いに異なるように予め設定された固定値をとってもよい。
【0060】
図7は判定部22の判定処理のフローチャートである。まず、判定部22はFMCWレーダーセンサ21から連続したNd回の検出データを受け取る(s1)。Ndは、2以上の整数、例えば3である。Nd回の検出の全てにおいて、相対速度が検出された場合(s2:Yes)、干渉は検出中に発生しなかったと判定する。それ以外の場合(s2:No)、干渉が検出中に発生したと判定する(s4)。即ち、チャープフレームの複数回の連続した送信によって得られる検出データに基づいて、干渉が検出中に発生したどうかを判定する。次に、判定結果並びに位置及び相対速度データを含む検出データを中央制御装置3に送信する(s4)。判定部22は、セーフティレーダーシステム1の動作中、上記の判定処理を反復する。
【0061】
なお、判定部22は、検出対象に応じて、位置データに基づいて、又は位置データと相対速度データの両方に基づいて、判定を行ってもよい。
【0062】
次に、図2を参照しながら、セーフティレーダーシステム1の動作の一例について説明する。
【0063】
中央制御装置3は、N個のセーフティレーダーセンサ2に、検出開始を指示する検出開始信号を送信する。検出開始信号はN個のセーフティレーダーセンサ2にブロードキャストで一斉に送信されてもよい。あるいは、検出開始信号はN個のセーフティレーダーセンサ2に個別に送信されてもよい。
【0064】
それぞれのセーフティレーダーセンサ2は、検出開始信号を受信した場合、遅延時間Tdを決定する。それから、それぞれのセーフティレーダーセンサ2は、検出開始タイミングtmから遅延時間Td後にチャープフレームを送信する。検出開始タイミングtmは検出開始信号の受信時刻に実質的に一致する。即ち、セーフティレーダーセンサ2のFMCWレーダーセンサ21は、それぞれ、検出開始信号を受信した場合、送信開始タイミングtfを決定し、決定した送信開始タイミングtfでチャープフレームの送信を開始する。遅延時間Tdはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2によって検出開始信号の受信時に中央制御装置3から取得されてもよい。あるいは、遅延時間Tdはそれぞれのセーフティレーダーセンサ2に予め与えられてもよい。
【0065】
即ち、中央制御装置3は、複数のセーフティレーダーセンサ2から送信されるチャープフレームの送信開始タイミングtfを制御する。
【0066】
それぞれのセーフティレーダーセンサ2は受信信号に信号処理を施すことで位置データ及び相対速度データを取得する。
【0067】
中央制御装置3及びセーフティレーダーセンサ2は検出開始信号の送信から位置データ及び相対速度データの取得までをNd回反復する。
【0068】
セーフティレーダーセンサ2は、連続したNd回の相対速度データに基づいて、干渉が検出中に発生したかどうかを判定し、判定結果並びに位置及び相対速度データを含む検出データを中央制御装置3に送信する。
【0069】
中央制御装置3は、それぞれのセーフティレーダーセンサ2の検出領域において、相対速度が正常に検出され、かつNd回の相対速度の検出値が所定の数値範囲内にある場合、検出対象がその検出領域内に存在すると判定する。中央制御装置3は、それ以外の場合、検出対象がその検出領域内に存在しないと判定する。中央制御装置3は、何れかのセーフティレーダーセンサ2の検出領域内に検出対象が存在すると判定した場合、制御対象53を停止状態におく。中央制御装置3は、どのセーフティレーダーセンサ2の検出領域内にも検出対象が存在しないと判定した場合、制御対象53を作動状態におく。
【0070】
中央制御装置3は、セーフティレーダーシステム1の動作中、検出開始信号の送信からセーフティレーダーセンサ2による検出データに基づく制御対象53の制御までを反復する。
【0071】
なお、セーフティレーダーセンサ2は、1回の検出開始信号の送信に対して1回の検出を行う代わりに、1回の検出開始信号の送信に対してNd回の検出を行ってもよい。この場合、Nd回の検出における最初の検出開始タイミングtmが検出開始信号の受信時刻に実質的に一致する。
【0072】
また、変形例として、中央制御装置3は、例えば、セーフティレーダーセンサ2_1,2_2による検出データに基づいて制御対象53_1を制御し、セーフティレーダーセンサ2_3,2_4による検出データに基づいて制御対象53_2を制御してもよい。
【0073】
本実施形態によれば、それぞれの遅延時間Tdは、それぞれのセーフティレーダーセンサ2の干渉リスク期間Iirが互いに重複しないように決定される。このため、同じセーフティレーダーシステム1のN個のセーフティレーダーセンサ2間の干渉が回避される。
【0074】
また、遅延時間Tdは同じセーフティレーダーセンサ2のそれぞれのチャープフレームで異なるランダム変数をとる。このため、異なるセーフティレーダーシステム1のセーフティレーダーセンサ2間の干渉の頻度が低減される。
【0075】
また、概して、干渉が連続した複数回の検出で発生する可能性は低い。本実施形態によれば、複数回の検出の全てにおいて、相対速度が検出された場合、干渉は検出中に発生しなかったと判定する。それ以外の場合、干渉が検出中に発生したと判定する。これにより、オブジェクトの誤検出が抑制される。
【0076】
また、チャープフレームを送信し、速度FFTを実行して相対速度を検出する場合、最大検出速度はチャープ周期Ttcに反比例し、速度分解能はフレーム時間Tfに反比例する。本実施形態によれば、異なる遅延時間Tdでチャープフレームを送信することで、干渉を抑制する。このため、遅延時間Tdとほぼ無関係に、チャープ周期Ttc及びフレーム時間Tfを設定することができる。それ故、最大検出速度及び速度分解能を高い自由度で設定することができる。特に、チャープ周期Ttc及びフレーム時間Tfをそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で同じ値に設定することができる。それ故、最大検出速度及び速度分解能をそれぞれのセーフティレーダーセンサ2で統一することができる。
【0077】
さらに、それ故に、セーフティレーダーセンサ2は、相対速度の検出、従って動体の検出に適している。特に、セーフティレーダーセンサ2は人の検出に適しており、セーフティレーダーシステム1は上記の防護領域を設定されたロボットの制御に適している。
【0078】
別の実施形態において、例えば、セーフティレーダーシステム1と干渉するおそれのある別のセーフティレーダーシステム1がない場合、同じセーフティレーダーセンサ2のそれぞれのチャープフレーム61の遅延時間Tdは同じでもよい。
【0079】
同様に、例えば、セーフティレーダーシステム1と干渉するおそれのある別のセーフティレーダーシステム1がない場合、判定部22は設けられなくてもよい。この場合、セーフティレーダーセンサ2はFMCWレーダーセンサ21による検出データを中央制御装置3に送信する。
【符号の説明】
【0080】
1…セーフティレーダーシステム
2…セーフティレーダーセンサ
3…中央制御装置
21…FMCWレーダーセンサ
22…判定部
23…外部通信装置
31…制御部
32…安全出力部
33…外部通信装置
51…検出領域
52…オブジェクト
53…制御対象
61…チャープフレーム
62,631,632,633,634,635,636…チャープ信号
221…電波発信制御部
222…送信部
223…受信部
224…ミキサー
225…信号処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7