IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図1
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図2
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図3
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図4
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図5
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図6
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図7
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図8
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図9
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図10
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図11
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図12
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図13
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図14
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図15
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図16
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図17
  • 特開-現像カートリッジおよび画像形成装置 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077419
(43)【公開日】2024-06-07
(54)【発明の名称】現像カートリッジおよび画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20240531BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
G03G15/08 390A
G03G21/16 176
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189508
(22)【出願日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】阿部 晃治
【テーマコード(参考)】
2H077
2H171
【Fターム(参考)】
2H077AB03
2H077AD02
2H077AD06
2H077BA08
2H077BA09
2H077EA15
2H077GA13
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA09
2H171FA13
2H171FA26
2H171GA12
2H171GA13
2H171JA02
2H171JA06
2H171JA40
2H171KA06
2H171KA17
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA25
2H171QA04
2H171QA08
2H171QB15
2H171QB16
2H171QB22
2H171QB41
2H171QB51
2H171WA02
2H171WA07
2H171WA21
(57)【要約】
【課題】ドラムカートリッジに対して現像ローラを精度よく移動させることができる技術を提供する。
【解決手段】現像カートリッジ1は、筐体10、現像ローラ30、および離間部材を備える。筐体10は、第1フレーム15および第2フレーム16を有する。現像ローラ30は、第1フレーム15に支持される。第1フレーム15は、離間動作時に離間部材と接触する荷重受け面171を有する。現像ローラ30を支持する第1フレーム15が、離間動作時の荷重を受ける。これにより、ドラムカートリッジに対して現像ローラ30を、精度よく移動させることができる。
【選択図】図18

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラムカートリッジに装着可能な現像カートリッジであって、
第1方向に延びる軸について回転可能な現像ローラであって、前記第1方向に対して交差する第2方向における前記筐体の一端部に位置する現像ローラと、
現像剤を収容可能な筐体であって、
前記現像ローラを支持する第1フレームと、
前記第1フレームに固定された第2フレームと、
を有する筐体と、
前記筐体に対して前記第1方向に移動可能な離間部材であって、
前記第1方向に延びる離間シャフトと、
前記第1方向における前記離間部材の一端部に位置する第1傾斜面であって、前記第1方向において前記離間部材の他端部へ近づくにつれて、前記第2方向において前記現像ローラから離れる第1傾斜面と、
を有する離間部材と、
を備え、
前記第1フレームは、
前記離間シャフトと前記第2方向に向かい合う荷重受け面であって、前記ドラムカートリッジに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動し、前記第1傾斜面が前記ドラムカートリッジと接触した場合に、前記離間シャフトと接触し、前記離間シャフトから前記第2方向の荷重を受ける荷重受け面
を有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項2】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記第1フレームは、
前記第1方向および前記第2方向に対して交差する第3方向に延びる軸について回転可能な第1現像ガイドローラであって、前記離間シャフトに接触し、前記離間シャフトの前記第1方向の移動に応じて回転する第1現像ガイドローラ
を有し、
前記荷重受け面は、前記第1現像ガイドローラの外表面を含むことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項3】
請求項2に記載の現像カートリッジであって、
前記第1フレームは、
前記第3方向における前記第1現像ガイドローラの一端部を支持する支持溝
を有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項4】
請求項2に記載の現像カートリッジであって、
前記第1フレームは、
前記第3方向に延びる軸について回転可能な第2現像ガイドローラであって、前記離間シャフトに接触し、前記離間シャフトの前記第1方向の移動に応じて回転する第2現像ガイドローラであり、前記第1現像ガイドローラから前記第1方向に離れた位置にある第2現像ガイドローラ
を有し、
前記荷重受け面は、前記第2現像ガイドローラの外表面を含むことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項5】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記離間部材は、
前記第2方向において、前記第1傾斜面とは反対側に延びるばね受け部
をさらに有し、
前記現像カートリッジは、
前記第1方向に伸縮可能な戻しばねであって、前記第1方向における一端部が前記ばね受け部に接触し、前記第1方向における他端部が前記筐体に接触する戻しばね
をさらに備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項6】
請求項5に記載の現像カートリッジであって、
前記第1方向における前記戻しばねの前記他端部は、前記第1フレームに接触することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項7】
請求項5に記載の現像カートリッジであって、
前記荷重受け面は、前記戻しばねよりも、前記第1方向における前記離間部材の他端部側に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項8】
請求項5に記載の現像カートリッジであって、
前記戻しばねは、前記離間シャフトの外周面から、間隔をあけて径方向外側に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項9】
請求項5に記載の現像カートリッジであって、
前記筐体は、前記第1方向における一端部および他端部を有し、
前記戻しばねは、前記筐体の前記一端部および前記他端部のうち、前記一端部のみに位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項10】
請求項9に記載の現像カートリッジであって、
前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するギアと、
前記筐体の前記一端部に取り付けられたギアカバーであって、前記ギアを覆うギアカバーと、
をさらに備え、
前記戻しばねは、前記ギアカバーに覆われることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項11】
請求項5に記載の現像カートリッジであって、
前記戻しばねは、圧縮コイルばねであることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項12】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記筐体は、
前記筐体の外表面から突出するリブであって、前記離間シャフトの一部分を覆うリブ
を有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項13】
請求項12に記載の現像カートリッジであって、
前記リブは、前記第1方向における前記筐体の中央に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項14】
請求項12に記載の現像カートリッジであって、
前記第2フレームが、前記リブを有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項15】
請求項14に記載の現像カートリッジであって、
前記第2フレームは、
前記第1方向に延びるガイド溝であって、前記離間シャフトが配置されるガイド溝
をさらに有し、
前記リブは、前記ガイド溝に配置された前記離間シャフトの一部分を覆うことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項16】
請求項12に記載の現像カートリッジであって、
前記離間シャフトは、
前記離間シャフトの他の部分よりも細い小径部
を有し、
前記リブは、前記小径部を覆うことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項17】
請求項12に記載の現像カートリッジであって、
前記筐体は、
前記リブである第1リブと、
前記第1リブから前記第2方向に離れた位置にある前記リブである第2リブと、
を有し、
前記離間シャフトの前記一部分が、前記第2方向において、前記第1リブと前記第2リブの間に位置する、現像カートリッジ。
【請求項18】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するギアと、
前記筐体の前記一端部に取り付けられたギアカバーであって、前記ギアを覆うギアカバーと、
電気的接触面を有するメモリと、
前記第1方向における前記筐体の他端部に位置するホルダであって、前記電気的接触面を保持するホルダと、
前記筐体の前記他端部に取り付けられたホルダカバーであって、前記ホルダの少なくとも一部分を覆うホルダカバーと、
をさらに備え、
前記離間部材は、前記ギアカバーおよび前記ホルダカバーに支持されることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項19】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記離間シャフトは、
前記第2方向において前記現像ローラから離れる向きに凹む凹部であって、前記第1傾斜面と前記第1方向に隣接する凹部
を有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項20】
請求項19に記載の現像カートリッジであって、
前記凹部は、前記第1傾斜面よりも、前記第1方向における前記離間部材の他端部側に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項21】
請求項19に記載の現像カートリッジであって、
前記凹部は、前記第1方向において、前記荷重受け面と前記第1傾斜面との間に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項22】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記離間部材は、
前記離間シャフトの径方向外側へ突出する突起であって、前記現像カートリッジが前記ドラムカートリッジに装着された状態において、前記ドラムカートリッジと前記第1方向に接触する突起
をさらに有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項23】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記離間シャフトは樹脂製であることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項24】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記ドラムカートリッジは、感光体ドラムを備え、
前記ドラムカートリッジに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動した場合、前記感光体ドラムから前記現像ローラが、前記第2方向に離間することを特徴とする、現像カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現像カートリッジおよび画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザプリンタやLEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置が知られている。従来の画像形成装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1の画像形成装置は、現像カートリッジと、ドラムカートリッジとを有する。現像カートリッジは、現像ローラを有する。ドラムカートリッジは、感光体ドラムを有する。現像カートリッジがドラムカートリッジに装着されると、現像ローラが感光体ドラムに接触する。
【0004】
また、特許文献1の現像カートリッジは、離間部材を有する。離間部材は、現像カートリッジの筐体に対して、移動可能である。ドラムカートリッジに現像カートリッジが装着された状態で、離間部材を移動させると、ドラムカートリッジのフレームに、離間部材が接触する。これにより、ドラムカートリッジに対して現像カートリッジが、離間方向に移動する。その結果、感光体ドラムから現像ローラを離間させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-179128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この種の現像カートリッジの筐体は、2つのフレームにより形成されている。そして、2つのフレームのうちの一方のフレームが、現像ローラを支持する。従来の画像形成装置では、離間部材が、現像カートリッジの2つのフレームのうち、現像ローラを支持していないフレームに接触していた。このため、離間部材を移動させて、ドラムカートリッジに離間部材を接触させたときに、現像ローラを支持していないフレームが、離間部材から離間方向の荷重を受けていた。
【0007】
しかしながら、上記の構造では、ドラムカートリッジに対する現像ローラの移動の精度が、現像カートリッジの2つのフレームの固定精度および各フレームの寸法精度に依存してしまう。
【0008】
本開示の目的は、ドラムカートリッジに対して現像ローラを精度よく移動させることができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1開示は、ドラムカートリッジに装着可能な現像カートリッジであって、第1方向に延びる軸について回転可能な現像ローラであって、前記第1方向に対して交差する第2方向における前記筐体の一端部に位置する現像ローラと、現像剤を収容可能な筐体であって、前記現像ローラを支持する第1フレームと、前記第1フレームに固定された第2フレームと、を有する筐体と、前記筐体に対して前記第1方向に移動可能な離間部材であって、前記第1方向に延びる離間シャフトと、前記第1方向における前記離間部材の一端部に位置する第1傾斜面であって、前記第1方向において前記離間部材の他端部へ近づくにつれて、前記第2方向において前記現像ローラから離れる第1傾斜面と、を有する離間部材と、を備え、前記第1フレームは、前記離間シャフトと前記第2方向に向かい合う荷重受け面であって、前記ドラムカートリッジに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動し、前記第1傾斜面が前記ドラムカートリッジと接触した場合に、前記離間シャフトと接触し、前記離間シャフトから前記第2方向の荷重を受ける荷重受け面を有することを特徴とする。
【0010】
第2開示は、第1開示の現像カートリッジであって、前記第1フレームは、前記第1方向および前記第2方向に対して交差する第3方向に延びる軸について回転可能な第1現像ガイドローラであって、前記離間シャフトに接触し、前記離間シャフトの前記第1方向の移動に応じて回転する第1現像ガイドローラを有し、前記荷重受け面は、前記第1現像ガイドローラの外表面を含むことを特徴とする。
【0011】
第3開示は、第2開示の現像カートリッジであって、前記第1フレームは、前記第3方向における前記第1現像ガイドローラの一端部を支持する支持溝を有することを特徴とする。
【0012】
第4開示は、第2開示または第3開示の現像カートリッジであって、前記第1フレームは、前記第3方向に延びる軸について回転可能な第2現像ガイドローラであって、前記離間シャフトに接触し、前記離間シャフトの前記第1方向の移動に応じて回転する第2現像ガイドローラであり、前記第1現像ガイドローラから前記第1方向に離れた位置にある第2現像ガイドローラを有し、前記荷重受け面は、前記第2現像ガイドローラの外表面を含むことを特徴とする。
【0013】
第5開示は、第1開示から第4開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記離間部材は、前記第2方向において、前記第1傾斜面とは反対側に延びるばね受け部をさらに有し、前記現像カートリッジは、前記第1方向に伸縮可能な戻しばねであって、前記第1方向における一端部が前記ばね受け部に接触し、前記第1方向における他端部が前記筐体に接触する戻しばねをさらに備えることを特徴とする。
【0014】
第6開示は、第5開示の現像カートリッジであって、前記第1方向における前記戻しばねの前記他端部は、前記第1フレームに接触することを特徴とする。
【0015】
第7開示は、第5開示または第6開示の現像カートリッジであって、前記荷重受け面は、前記戻しばねよりも、前記第1方向における前記離間部材の他端部側に位置することを特徴とする。
【0016】
第8開示は、第5開示から第7開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記戻しばねは、前記離間シャフトの外周面から、間隔をあけて径方向外側に位置することを特徴とする。
【0017】
第9開示は、第5開示から第8開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記筐体は、前記第1方向における一端部および他端部を有し、前記戻しばねは、前記筐体の前記一端部および前記他端部のうち、前記一端部のみに位置することを特徴とする。
【0018】
第10開示は、第9開示の現像カートリッジであって、前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するギアと、前記筐体の前記一端部に取り付けられたギアカバーであって、前記ギアを覆うギアカバーと、をさらに備え、前記戻しばねは、前記ギアカバーに覆われることを特徴とする。
【0019】
第11開示は、第5開示から第10開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記戻しばねは、圧縮コイルばねであることを特徴とする。
【0020】
第12開示は、第1開示から第11開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記筐体は、前記筐体の外表面から突出するリブであって、前記離間シャフトの一部分を覆うリブを有することを特徴とする。
【0021】
第13開示は、第12開示の現像カートリッジであって、前記リブは、前記第1方向における前記筐体の中央に位置することを特徴とする。
【0022】
第14開示は、第12開示または第13開示の現像カートリッジであって、前記第2フレームが、前記リブを有することを特徴とする。
【0023】
第15開示は、第14開示の現像カートリッジであって、前記第2フレームは、前記第1方向に延びるガイド溝であって、前記離間シャフトが配置されるガイド溝をさらに有し、前記リブは、前記ガイド溝に配置された前記離間シャフトの一部分を覆うことを特徴とする。
【0024】
第16開示は、第12開示から第15開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記離間シャフトは、前記離間シャフトの他の部分よりも細い小径部を有し、前記リブは、前記小径部を覆うことを特徴とする。
【0025】
第17開示は、第12開示から第16開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記筐体は、前記リブである第1リブと、前記第1リブから前記第2方向に離れた位置にある前記リブである第2リブと、を有し、前記離間シャフトの前記一部分が、前記第2方向において、前記第1リブと前記第2リブの間に位置する。
【0026】
第18開示は、第1開示から第17開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するギアと、前記筐体の前記一端部に取り付けられたギアカバーであって、前記ギアを覆うギアカバーと、電気的接触面を有するメモリと、前記第1方向における前記筐体の他端部に位置するホルダであって、前記電気的接触面を保持するホルダと、前記筐体の前記他端部に取り付けられたホルダカバーであって、前記ホルダの少なくとも一部分を覆うホルダカバーと、をさらに備え、前記離間部材は、前記ギアカバーおよび前記ホルダカバーに支持されることを特徴とする。
【0027】
第19開示は、第1開示から第18開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記離間シャフトは、前記第2方向において前記現像ローラから離れる向きに凹む凹部であって、前記第1傾斜面と前記第1方向に隣接する凹部を有することを特徴とする。
【0028】
第20開示は、第19開示の現像カートリッジであって、前記凹部は、前記第1傾斜面よりも、前記第1方向における前記離間部材の他端部側に位置することを特徴とする。
【0029】
第21開示は、第19開示または第20開示の現像カートリッジであって、前記凹部は、前記第1方向において、前記荷重受け面と前記第1傾斜面との間に位置することを特徴とする。
【0030】
第22開示は、第1開示から第21開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記離間部材は、前記離間シャフトの径方向外側へ突出する突起であって、前記現像カートリッジが前記ドラムカートリッジに装着された状態において、前記ドラムカートリッジと前記第1方向に接触する突起をさらに有することを特徴とする。
【0031】
第23開示は、第1開示から第22開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記離間シャフトは樹脂製であることを特徴とする。
【0032】
第24開示は、第1開示から第23開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記ドラムカートリッジは、感光体ドラムを備え、前記ドラムカートリッジに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動した場合、前記感光体ドラムから前記現像ローラが、前記第2方向に離間することを特徴とする。
【0033】
第25開示は、第1開示から第24開示までのいずれか一開示の現像カートリッジと、前記現像カートリッジを装着可能なドラムカートリッジと、を備える画像形成装置であって、前記ドラムカートリッジは、前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動した場合に、前記第1傾斜面と接触する被接触面を備えることを特徴とする。
【0034】
第26開示は、第25開示の画像形成装置であって、前記ドラムカートリッジは、感光体ドラムと、前記感光体ドラムを支持するドラムフレームと、前記第1方向における前記ドラムフレームの端部が固定される金属プレートと、前記被接触面を含むサイド部材と、を備え、前記サイド部材は、前記金属プレートに固定されていることを特徴とする。
【0035】
第27開示は、第26開示の画像形成装置であって、前記サイド部材は、前記金属プレートに対して、ネジにより固定されていることを特徴とする。
【0036】
第28開示は、第26開示または第27開示の画像形成装置であって、前記ドラムカートリッジは、第4方向に配列された複数の前記サイド部材を有し、前記サイド部材は、隣のサイド部材へ向けて延びる板状部であって、前記隣のサイド部材と前記金属プレートとの間に挿入される板状部を有することを特徴とする。
【0037】
第29開示は、第28開示の画像形成装置であって、前記板状部と前記隣のサイド部材との間に、前記第1方向の隙間があり、前記金属プレートと前記板状部との間に、前記第1方向の隙間があることを特徴とする。
【0038】
第30開示は、第25開示から第29開示までのいずれか一開示の画像形成装置であって、前記現像カートリッジが前記ドラムカートリッジに装着された状態において、前記被接触面は、前記第1方向において、前記荷重受け面よりも外側に位置することを特徴とする。
【0039】
第31開示は、第25開示から第30開示までのいずれか一開示の画像形成装置であって、前記ドラムカートリッジは、前記第1方向および前記第2方向に対して交差する第3方向に延びる軸について回転可能な第1ドラムガイドローラであって、前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動した場合に、前記第1傾斜面と接触し、前記第1傾斜面の前記第1方向の移動に応じて回転する第1ドラムガイドローラを有し、前記被接触面は、前記第1ドラムガイドローラの外表面を含むことを特徴とする。
【0040】
第32開示は、第31開示の画像形成装置であって、前記離間部材は、前記第1方向における前記離間部材の他端部に位置する第2傾斜面であって、前記第1方向において前記離間部材の他端部へ近づくにつれて、前記第2方向において前記現像ローラから離れる第2傾斜面をさらに有し、前記ドラムカートリッジは、前記第3方向に延びる軸について回転可能な第2ドラムガイドローラであって、前記現像カートリッジが装着された状態において、前記離間部材が前記第1方向に移動した場合に、前記第2傾斜面と接触し、前記第2傾斜面の前記第1方向の移動に応じて回転する第2ドラムガイドローラであり、前記第1ドラムガイドローラから前記第1方向に離れた位置にある第2ドラムガイドローラを有し、前記被接触面は、前記第2ドラムガイドローラの外表面を含むことを特徴とする。
【0041】
第33開示は、第26開示から第28開示までのいずれか一開示の画像形成装置であって、前記サイド部材は、前記現像カートリッジを前記感光体ドラムへ向けて押圧する現像押圧部を有することを特徴とする。
【0042】
第34開示は、第26開示から第28開示までのいずれか一開示または第33開示の画像形成装置であって、前記ドラムカートリッジは、第4方向に配列された複数の前記感光体ドラムと、前記感光体ドラムを支持する複数の前記ドラムフレームと、複数の前記サイド部材と、を備えることを特徴とする。
【0043】
第35開示は、第34開示の画像形成装置であって、前記ドラムカートリッジを装着可能な本体フレームを備え、前記ドラムカートリッジは、前記本体フレームに対して前記第4方向にスライド移動されることにより、前記本体フレームに対して着脱されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0044】
第1開示~第35開示によれば、現像ローラを支持する第1フレームが、離間動作時の第2方向の荷重を受ける。これにより、ドラムカートリッジに対して現像ローラを、第2方向に精度よく移動させることができる。
【0045】
また、第2開示によれば、筐体に対して離間シャフトが第1方向に移動するときの摩擦による抵抗を減らすことができる。
【0046】
また、第4開示によれば、離間動作時の第2方向の荷重を2箇所で受けることにより、ドラムカートリッジに対して現像ローラを、第2方向により精度よく移動させることができる。
【0047】
また、第12開示によれば、離間シャフトが筐体の外側へ向けて撓むことを抑制できる。
【0048】
また、第19開示によれば、離間シャフトがドラムカートリッジに接触することを抑制できる。
【0049】
また、第22開示によれば、ドラムカートリッジに対して離間部材を、第1方向に位置決めできる。
【0050】
また、第28開示によれば、サイド部材の変形を抑制できる。
【0051】
また、第29開示によれば、サイド部材の膨張または収縮を許容できる。
【0052】
また、第31開示によれば、ドラムカートリッジに対して離間部材が第1方向に移動するときの摩擦による抵抗を減らすことができる。
【0053】
また、第32開示によれば、ドラムカートリッジに対して現像ローラを、第2方向により精度よく移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】画像形成装置の概略図である。
図2】現像カートリッジの斜視図である。
図3】現像カートリッジの斜視図である。
図4】現像カートリッジ1の正面図である。
図5図4中のA-A線における現像カートリッジの断面図である。
図6】ギアカバーを取り外した状態の現像カートリッジを、第1外表面側から第1方向に視た図である。
図7】ギアカバーを取り外した状態の現像カートリッジの部分斜視図である。
図8】ギアカバーを取り外した状態の現像カートリッジの第1外表面の付近を、第1フレーム側から第4方向に視た図である。
図9】ギアカバーおよび離間部材を取り外した状態の現像カートリッジの部分斜視図である。
図10】メモリアセンブリおよび離間部材を取り外した状態の現像カートリッジの部分斜視図である。
図11図4中のB-B線における現像カートリッジの断面図である。
図12図4中のC-C線における現像カートリッジの断面図である。
図13】ドラムカートリッジの斜視図である。
図14図13の領域Dの拡大図である。
図15図13の領域Eの拡大図である。
図16】現像カートリッジが装着されたドラムカートリッジの、離間部材を含む断面図である。
図17】現像カートリッジが装着されたドラムカートリッジの、離間部材を含む断面図である。
図18】第1変形例の現像カートリッジの、ギアカバーおよび離間部材を取り外した状態の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0056】
なお、以下では、現像ローラ30の回転軸が延びる方向を「第1方向」と称する。また、現像カートリッジ1の筐体10の現像ローラ30が位置する一端部と筐体10の他端部とが並ぶ方向を「第2方向」と称する。また、第1現像ガイドローラ17の回転軸が延びる方向を「第3方向」と称する。また、ドラムカートリッジ2において、複数の感光体ドラム70が並ぶ方向を「第4方向」と称する。
【0057】
第1方向と第2方向とは互いに交差する。好ましくは、第1方向と第2方向とは互いに直交する。第1方向と第3方向とは互いに交差する。好ましくは、第1方向と第3方向とは互いに直交する。第1方向と第4方向とは互いに交差する。好ましくは、第1方向と第4方向とは互いに直交する。第2方向と第3方向とは互いに交差する。第2方向と第4方向とは互いに交差する。第3方向と第4方向とは互いに交差する。
【0058】
<1.画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置100の概略図である。この画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタである。具体的には、画像形成装置100は、レーザプリンタまたはLEDプリンタである。図1に示すように、画像形成装置100は、本体フレーム101、ドラムカートリッジ2、および4つの現像カートリッジ1を備える。
【0059】
4つの現像カートリッジ1は、ドラムカートリッジ2に対して装着可能である。また、4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムカートリッジ2は、本体フレーム101に対して装着可能である。ドラムカートリッジ2は、本体フレーム101に対して第4方向にスライド移動されることにより、本体フレーム101に対して着脱される。
【0060】
4つの現像カートリッジ1は、互いに異なる色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各色)の現像剤を収容する。現像剤は、例えばトナーである。画像形成装置100は、現像カートリッジ1から供給される現像剤により、印刷用紙の表面に画像を印刷する。
【0061】
<2.現像カートリッジの構成>
図2および図3は、現像カートリッジ1の斜視図である。図4は、現像カートリッジ1の正面図(第4方向に視た図)である。図5は、図4中のA-A線における現像カートリッジ1の断面図である。図2図5に示すように、現像カートリッジ1は、筐体10、アジテータ20、現像ローラ30、供給ローラ35、ギア部40、メモリアセンブリ50、および離間部材60を備えている。
【0062】
<2-1.筐体>
筐体10は、現像剤を収容可能な容器である。筐体10は、第1外表面11と第2外表面12とを有する。第1外表面11は、第1方向における筐体10の一端部に位置する。第2外表面12は、第1方向における筐体10の他端部に位置する。第1外表面11と第2外表面12とは、第1方向において互いに離れている。
【0063】
筐体10の内部には、収容室13が設けられている。現像剤は、収容室13に収容される。また、筐体10は、開口14を有する。開口14は、第2方向における筐体10の一端部に位置する。筐体10の外部空間と、収容室13とは、開口14を介して連通する。
【0064】
筐体10は、第1フレーム15と第2フレーム16とを有する。第1フレーム15および第2フレーム16は、第1方向に延びる。第1フレーム15と第2フレーム16とは、第4方向に並んでいる。第1フレーム15は、略カップ状である。具体的には、第1フレーム15は、第4方向において、第2フレーム16から離れる向きに凹んでいる。第2フレーム16は、略板状である。第1フレーム15と第2フレーム16とは、互いに固定されている。収容室13は、第1フレーム15と第2フレーム16とに囲まれた空間である。
【0065】
<2-2.アジテータ>
アジテータ20は、筐体10内のトナーを撹拌する部材である。図5に示すように、アジテータ20は、アジテータシャフト21と、アジテータ羽根22とを有する。アジテータシャフト21は、筐体10内において、第1方向に延びる。アジテータシャフト21は、第1方向に延びるアジテータ軸について回転可能な状態で、筐体10に支持される。アジテータ羽根22は、アジテータシャフト21から径方向外側へ向けて広がる。
【0066】
<2-3.現像ローラ>
現像ローラ30は、第1方向に延びる現像軸について回転可能なローラである。現像ローラ30は、筐体10の開口14に位置する。すなわち、現像ローラ30は、第2方向における筐体10の一端部に位置する。現像ローラ30は、現像ローラ本体31と現像ローラシャフト32とを有する。現像ローラ本体31は、第1方向に延びる円筒状の部材である。現像ローラ本体31は、例えば、弾性を有するゴムからなる。現像ローラシャフト32は、現像ローラ本体31を貫通して第1方向に延びる円柱状の部材である。現像ローラ本体31は、現像ローラシャフト32に対して固定される。現像ローラシャフト32は、金属または導電性を有する樹脂からなる。
【0067】
現像ローラ30は、第1フレーム15に支持される。第1方向における現像ローラシャフト32の一端部は、第1方向における第1フレーム15の一端部に、軸受を介して支持される。第1方向における現像ローラシャフト32の他端部は、第1方向における第1フレーム15の他端部に、軸受を介して支持される。現像ローラ30は、画像形成装置100から供給される駆動力により、現像軸について回転する。筐体10内の現像剤は、現像ローラ30の外表面に担持される。
【0068】
<2-4.供給ローラ>
供給ローラ35は、第1方向に延びる供給軸について回転可能なローラである。供給ローラ35は、筐体10内に位置する。より具体的には、供給ローラ35は、第2方向において、現像ローラ30とアジテータ20との間に位置する。供給ローラ35は、供給ローラ本体36と供給ローラシャフト37とを有する。供給ローラ本体36は、第1方向に延びる円筒状の部材である。供給ローラ本体36は、例えば、弾性を有するゴムからなる。供給ローラ本体36の外周面は、現像ローラ本体31の外周面と接触する。供給ローラシャフト37は、供給ローラ本体36を貫通して第1方向に延びる円柱状の部材である。供給ローラ本体36は、供給ローラシャフト37に対して固定される。
【0069】
<2-5.ギア部>
ギア部40は、筐体10の第1外表面11に位置する。図2図4に示すように、ギア部40は、ギアカバー41を有する。ギアカバー41は、筐体10の第1外表面11に取り付けられている。図6は、ギアカバー41を取り外した状態の現像カートリッジ1を、第1外表面11側から第1方向に視た図である。図7は、ギアカバー41を取り外した状態の現像カートリッジ1の部分斜視図である。図8は、ギアカバー41を取り外した状態の現像カートリッジ1の第1外表面11の付近を、第1フレーム15側から第4方向に視た図である。
【0070】
図6図8に示すように、ギア部40は、カップリング42、カップリングギア43、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、現像ローラギア46、第2アイドルギア47、およびアジテータギア48を有する。カップリングギア43、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、現像ローラギア46、第2アイドルギア47、およびアジテータギア48は、第1方向において、第1外表面11とギアカバー41との間に位置する。すなわち、カップリングギア43、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、現像ローラギア46、第2アイドルギア47、およびアジテータギア48は、ギアカバー41に覆われる。
【0071】
カップリング42、カップリングギア43、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、現像ローラギア46、第2アイドルギア47、およびアジテータギア48は、それぞれ、第1方向に延びる軸について回転可能である。
【0072】
カップリング42は、ギアカバー41から露出する。現像カートリッジ1が装着されたドラムカートリッジ2が、画像形成装置100に装着されると、画像形成装置100の駆動シャフトが、カップリング42に接続される。そして、駆動シャフトの回転が、カップリング42へ伝達される。カップリングギア43は、カップリング42とともに回転する。
【0073】
カップリングギア43は、供給ローラギア44と噛み合う。供給ローラギア44は、第1アイドルギア45と噛み合う。第1アイドルギア45は、現像ローラギア46と噛み合う。また、カップリング42は、第2アイドルギア47と噛み合う。第2アイドルギア47は、アジテータギア48と噛み合う。
【0074】
第1方向における供給ローラシャフト37の一端は、供給ローラギア44に接続される。したがって、カップリング42が回転すると、カップリングギア43および供給ローラギア44を介して、供給ローラシャフト37へ回転が伝達する。これにより、供給ローラ35が、供給軸について回転する。
【0075】
第1方向における現像ローラシャフト32の一端は、現像ローラギア46に接続される。したがって、カップリング42が回転すると、カップリングギア43、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、および現像ローラギア46を介して、現像ローラシャフト32へ回転が伝達する。これにより、現像ローラ30が、現像軸について回転する。
【0076】
第1方向におけるアジテータシャフト21の一端は、アジテータギア48に接続される。したがって、カップリング42が回転すると、カップリングギア43、第2アイドルギア47、アジテータギア48を介して、アジテータシャフト21へ回転が伝達する。これにより、アジテータ20が、アジテータ軸について回転する。その結果、筐体10内に収容された現像剤が撹拌される。
【0077】
図8に示すように、カップリングギア43の一部、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、現像ローラギア46、第2アイドルギア47の一部、およびアジテータギア48は、第1方向の同じ範囲Rに配置される。これにより、これらのギアが第1方向の異なる位置に配置される場合と比べて、第1方向においてギア部40を薄型化できる。ただし、カップリングギア43および第2アイドルギア47は、他のギアよりも、第1方向の寸法が大きい。カップリングギア43は、二段ギアとなっている。これにより、カップリングギア43から、供給ローラギア44と第2アイドルギア47とに、異なる回転速度の回転を伝達できる。また、第2アイドルギア47は、二段ギアとなっている。これにより、カップリングギア43から第2アイドルギア47を介してアジテータギア48へ、回転を変速して伝達できる。
【0078】
図6図8に示すように、第1フレーム15は、充填口153と、充填口153を塞ぐキャップ154とを有する。充填口153は、第1方向における第1フレーム15の一端に位置する。また、充填口153は、アジテータギア48よりも、第2方向において現像ローラ30から離れた位置にある。現像剤は、充填口153を介して、筐体10内の収容室13へ充填される。
【0079】
また、図8に示すように、充填口153は、上述した範囲Rよりも、第1方向において、筐体10の外側へ向けて突出している。すなわち、充填口153は、供給ローラギア44、第1アイドルギア45、現像ローラギア46、およびアジテータギア48よりも、第1方向において、筐体10の外側へ向けて突出している。
【0080】
<2-6.メモリアセンブリ>
メモリアセンブリ50は、筐体10の第2外表面12に位置する。図3および図4に示すように、メモリアセンブリ50は、メモリ51、ホルダ52、およびホルダカバー53を有する。
【0081】
メモリ51は、現像カートリッジ1に関する情報を記憶する記憶媒体である。メモリ51は、例えばICチップである。メモリ51には、例えば、現像カートリッジ1の仕様または寿命に関する情報が記憶される。メモリ51は、電気的接触面511を有する。電気的接触面511は、メモリ51の記憶素子と電気的に接続されている。電気的接触面511は、第4方向におけるホルダ52の一端部に位置する。本実施形態では、メモリ51が、第4方向におけるホルダ52の一端部に保持されている。ただし、メモリ51のうち、電気的接触面511のみが、ホルダ52に保持され、メモリ51の記憶素子は、現像カートリッジ1の他の部分に保持されていてもよい。
【0082】
ホルダカバー53は、筐体10の第2外表面12に取り付けられている。ホルダ52の少なくとも一部分は、ホルダカバー53により覆われる。ホルダ52は、筐体10の第2外表面12とホルダカバー53との間に位置する。ホルダ52は、筐体10およびホルダカバー53に対して、第1方向、第2方向、および第4方向に移動可能である。したがって、メモリ51の電気的接触面511も、筐体10およびホルダカバー53に対して、第1方向、第2方向、および第4方向に移動可能である。
【0083】
<2-7.離間部材および戻しばね>
4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムカートリッジ2が、画像形成装置100に装着された状態において、画像形成装置100は、各現像カートリッジ1に対して、離間動作を行うことが可能である。離間動作は、感光体ドラム70に対して現像ローラ30を、感光体ドラム70に接触する接触位置から、感光体ドラム70から離れる離間位置へ、移動させる動作である。画像形成装置100は、4つの現像カートリッジ1のうち、使用しない現像カートリッジ1に対して、離間動作を行う。これにより、使用しない現像カートリッジ1の現像ローラ30を、感光体ドラム70から離れた状態とする。
【0084】
離間部材60は、現像ローラ30を、上述した接触位置と離間位置との間で切り替えるための部材である。つまり、現像カートリッジ1は、離間部材60によって、現像ローラ30が接触位置にある状態と、現像ローラ30が離間位置にある状態とに切り替わる。離間部材60は、第2方向における筐体10の一端部と他端部との間に位置する。図2図4に示すように、離間部材60は、第1カム61、第2カム62、および離間シャフト63を有する。離間部材60は、例えば樹脂製である。具体的には、第1カム61、第2カム62、および離間シャフト63が、樹脂により一体に成形される。ただし、第1カム61、第2カム62、および離間シャフト63は、互いに別部品であってもよい。その場合、第1カム61および第2カム62のみを樹脂製とし、離間シャフト63は金属製としてもよい。
【0085】
図9は、ギアカバー41および離間部材60を取り外した状態の現像カートリッジ1の部分斜視図である。図10は、メモリアセンブリ50および離間部材60を取り外した状態の現像カートリッジ1の部分斜視図である。図9および図10に示すように、筐体10は、ガイド溝19を有する。ガイド溝19は、第2フレーム16の外表面において、第4方向に凹む溝である。ガイド溝19は、第1方向に延びる。また、図2に示すように、ギアカバー41は、ギアカバー孔410を有する。ギアカバー孔410は、ガイド溝19と第1方向に重なる位置において、ギアカバー41を第1方向に貫通する。また、図3に示すように、ホルダカバー53は、ホルダカバー孔530を有する。ホルダカバー孔530は、ガイド溝19と第1方向に重なる位置において、ホルダカバー孔530を第1方向に貫通する。
【0086】
離間シャフト63は、ガイド溝19内に配置されている。離間シャフト63は、ガイド溝19に沿って、第1方向に延びる。第1方向における離間シャフト63の一端部は、ギアカバー孔410に挿入される。これにより、第1方向における離間シャフト63の一端部が、ギアカバー41に支持される。第1方向における離間シャフト63の他端部は、ホルダカバー孔530に挿入される。これにより、第1方向における離間シャフト63の他端部が、ホルダカバー53に支持される。
【0087】
筐体10は、第1リブ191および第2リブ192を有する。第1リブ191および第2リブ192は、第2フレーム16の外表面に位置する。第1リブ191および第2リブ192は、第1方向における筐体10の中央に位置する。第1リブ191は、第2方向におけるガイド溝19の一端の縁における第1方向の中央から、第2方向におけるガイド溝19の他端の縁へ向けて、突出する。第2リブ192は、第2方向におけるガイド溝19の他端の縁における第1方向の中央から、第2方向におけるガイド溝19の一端の縁へ向けて、突出する。第1リブ191と第2リブ192とは、第2方向に離れている。
【0088】
第1リブ191および第2リブ192は、ガイド溝19に配置された離間シャフト63の一部分を覆う。これにより、離間シャフト63が筐体10の外側へ向けて第4方向に撓むことが抑制される。より具体的には、離間シャフト63は、小径部631を有する。小径部631は、第1方向における離間シャフト63の中央に位置する。小径部631の太さは、離間シャフト63の他の部分の太さよりも細い。言い換えると、小径部631の直径は、離間シャフト63の他の部分の直径よりも小さい。第1リブ191および第2リブ192は、小径部631を覆う。これにより、第1リブ191および第2リブ192が第2フレーム16の外表面から突出することを抑制できる。
【0089】
また、離間シャフト63の小径部631は、第2方向において、第1リブ191と第2リブ192との間に位置する。これにより、第1方向における離間シャフト63の中央部が、第2方向に撓むことが抑制される。
【0090】
第1カム61は、第1方向における離間部材60の一端部に位置する。第1カム61は、筐体10の第1外表面11に位置する。第1カム61は、第1傾斜面611を有する。第1傾斜面611は、離間シャフト63を中心とする周面の一部である。第1傾斜面611は、第1方向に対して傾斜する。より具体的には、第1傾斜面611は、第1方向において離間部材60の他端部へ近づくにつれて、第2方向において現像ローラ30から離れるように、傾斜する。
【0091】
第2カム62は、第1方向における離間部材60の他端部に位置する。第2カム62は、筐体10の第2外表面12に位置する。第2カム62は、第2傾斜面621を有する。第2傾斜面621は、離間シャフト63を中心とする周面の一部である。第2傾斜面621は、第1方向に対して傾斜する。より具体的には、第2傾斜面621は、第1方向において離間部材60の他端部へ近づくにつれて、第2方向において現像ローラ30から離れるように、傾斜する。
【0092】
また、図2図3図4、および図8に示すように、離間部材60は、位置決め突起64を有する。位置決め突起64は、第1方向における離間部材60の一端部に位置する。位置決め突起64は、第1カム61から、離間シャフト63の径方向外側へ突出する。より具体的には、位置決め突起64は、第1カム61から、第2方向において現像ローラ30へ近づく向きに突出する。現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着された状態において、位置決め突起64は、ドラムカートリッジ2の後述する第1サイド部材83の内面と、第1方向に接触する。これにより、第1サイド部材83に対して離間部材60が、第1方向に位置決めされる。
【0093】
離間部材60は、第1方向において、第1位置と第2位置との間で、筐体10および現像ローラ30に対して移動可能である。第1位置は、位置決め突起64が第1サイド部材83に接触した状態における離間部材60の第1方向の位置である。第1位置から第2位置への移動は、第1カム61から第2カム62へ向かう方向の移動である。つまり、第1方向において離間部材60が第1位置よりも他端部側に移動した位置が、第2位置である。
【0094】
また、離間部材60は、ばね受け部65を有する。ばね受け部65は、第1方向における離間部材60の一端部に位置する。ばね受け部65は、第1カム61から、第2方向において、第1傾斜面611とは反対側に延びる。
【0095】
また、現像カートリッジ1は、戻しばね66を有する。戻しばね66は、第1方向に伸縮可能な弾性部材である。戻しばね66は、ギアカバー41に覆われる。戻しばね66には、例えば、圧縮コイルばねが使用される。戻しばね66は、第1方向における筐体10の一端部および他端部のうち、一端部のみに位置する。戻しばね66は、離間シャフト63の外周面から、間隔をあけて径方向外側に位置する。第1方向における戻しばね66の一端部は、ばね受け部65に接触する。第1方向における戻しばね66の他端部は、筐体10に接触する。より具体的には、第1方向における戻しばね66の他端部は、第1フレーム15に接触する。
【0096】
戻しばね66は、自然長よりも第1方向に圧縮されている。このため、戻しばね66は、離間部材60を、第2位置から第1位置へ向けて、第1方向に付勢する。言い換えると、戻しばね66は、離間部材60を、第2カム62から第1カム61へ向かう方向に付勢する。したがって、離間部材60は、後述する押圧シャフト102に押圧されていない状態では、第1位置に位置する。
【0097】
図7に示すように、離間シャフト63は、凹部632を有する。凹部632は、第1方向における離間シャフト63の一端部に位置する。凹部632は、第1傾斜面611と第1方向に隣接する。凹部632は、第1傾斜面611よりも、第1方向における離間部材60の他端部側に位置する。また、凹部632は、第1方向において、後述する第1現像ガイドローラ17と第1傾斜面611との間に位置する。凹部632は、第2方向において現像ローラ30から離れる向きに凹む。これにより、ドラムカートリッジ2の後述する第1サイド部材83に、離間シャフト63が接触することを抑制できる。
【0098】
<2-8.現像ガイドローラ>
図11は、図4中のB-B線における現像カートリッジ1の断面図である。図9および図11に示すように、筐体10の第1フレーム15は、第1現像ガイドローラ17を有する。第1現像ガイドローラ17は、第1方向における第1フレーム15の一端に位置する。ただし、第1現像ガイドローラ17は、戻しばね66よりも、第1方向における離間部材60の他端部側に位置する。
【0099】
第1現像ガイドローラ17は、第3方向に延びる第1軸について回転可能である。第1現像ガイドローラ17は、第1軸を中心とする円筒状の外周面を有する。第1現像ガイドローラ17の外周面は、離間シャフト63と第2方向に向かい合う。そして、第1現像ガイドローラ17の外周面は、離間シャフト63に接触する。離間シャフト63が第1方向に移動すると、第1現像ガイドローラ17は、第1軸について回転する。
【0100】
図11に示すように、第1フレーム15は、第3方向に凹む第1支持溝151を有する。第1支持溝151は、第3方向における第1現像ガイドローラ17の一端部を支持する。具体的には、第3方向における第1現像ガイドローラ17の一端部が、第1支持溝151に挿入される。これにより、第1現像ガイドローラ17が、第1軸について回転可能に支持される。
【0101】
図12は、図4中のC-C線における現像カートリッジ1の断面図である。図10および図12に示すように、筐体10の第1フレーム15は、第2現像ガイドローラ18を有する。第2現像ガイドローラ18は、第1方向における第1フレーム15の他端に位置する。すなわち、第1現像ガイドローラ17と第2現像ガイドローラ18とは、第1方向に離れた位置にある。
【0102】
第2現像ガイドローラ18は、第3方向に延びる第2軸について回転可能である。第2現像ガイドローラ18は、第2軸を中心とする円筒状の外周面を有する。第2現像ガイドローラ18の外周面は、離間シャフト63と第2方向に向かい合う。そして、第2現像ガイドローラ18の外周面は、離間シャフト63に接触する。離間シャフト63が第1方向に移動すると、第2現像ガイドローラ18は、第2軸について回転する。
【0103】
図12に示すように、第1フレーム15は、第3方向に凹む第2支持溝152を有する。第2支持溝152は、第3方向における第2現像ガイドローラ18の一端部を支持する。具体的には、第3方向における第2現像ガイドローラ18の一端部が、第2支持溝152に挿入される。これにより、第2現像ガイドローラ18が、第2軸について回転可能に支持される。
【0104】
<3.ドラムカートリッジの構成>
図13は、ドラムカートリッジ2の斜視図である。図13に示すように、ドラムカートリッジ2は、4つの感光体ドラム70、4つのドラムフレーム80、第1金属プレート81、第2金属プレート82、4つの第1サイド部材83、および4つの第2サイド部材84を有する。
【0105】
<3-1.感光体ドラム>
感光体ドラム70は、第2方向におけるドラムカートリッジ2の一端部に位置する。4つの感光体ドラム70は、互いに異なる色(例えば、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)の現像剤に対応している。4つの感光体ドラム70は、一例として、第4方向においてイエローの感光体ドラム70、マゼンダの感光体ドラム70、シアンの感光体ドラム70、ブラックの感光体ドラム70の順に配列されている。イエローの感光体ドラム70とマゼンダの感光体ドラム70は、第4方向に間隔をあけて配列されている。マゼンダの感光体ドラム70とシアンの感光体ドラム70は、第4方向に間隔をあけて配列されている。シアンの感光体ドラム70とブラックの感光体ドラム70は、第4方向に間隔をあけて配列されている。
【0106】
感光体ドラム70は、ドラムフレーム80に支持されている。感光体ドラム70は、第1方向に延びるドラム軸について回転可能である。感光体ドラム70は、ドラム軸を中心とする円筒状の外周面を有する。感光体ドラム70の外周面は、感光材料に覆われている。現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着されると、現像ローラ30の外周面が、感光体ドラム70の外周面に接触する。
【0107】
<3-2.ドラムフレーム>
ドラムフレーム80は、感光体ドラム70を支持するフレームである。4つのドラムフレーム80は、第4方向に配列されている。そして、4つのドラムフレームの内、隣り合う2つのドラムフレームは、第4方向において間隔を空けて配列されている。ドラムフレーム80は、第1金属プレート81と第2金属プレート82との間において、第1方向に延びる。第1方向における感光体ドラム70の一端部は、第1方向におけるドラムフレーム80の一端部に、軸受を介して支持される。第1方向における感光体ドラム70の他端部は、第1方向におけるドラムフレーム80の他端部に、軸受を介して支持される。現像カートリッジ1は、ドラムフレーム80に対して装着される。
【0108】
<3-3.金属プレート>
第1金属プレート81は、第1方向におけるドラムフレーム80の一端部を支持するプレートである。第1金属プレート81は、第2方向および第4方向に沿って広がる略板状である。第1金属プレート81は、鉄またはステンレスなどの金属からなる。第1金属プレート81の剛性は、ドラムフレーム80および第1サイド部材83の剛性よりも高い。第1金属プレート81は、4つのドラムフレーム80の第1方向における一端部を覆う。各ドラムフレーム80の第1方向における一端部は、第1金属プレート81に固定される。
【0109】
また、ドラムカートリッジ2は、図示を省略した第1サイドプレートを有する。第1サイドプレートは、第1金属プレート81の外表面を覆う。第1サイドプレートは、第1金属プレート81に対して固定される。
【0110】
第2金属プレート82は、第1方向におけるドラムフレーム80の他端部を支持するプレートである。第2金属プレート82は、第2方向および第4方向に沿って広がる略板状である。第2金属プレート82は、鉄またはステンレスなどの金属からなる。第2金属プレート82の剛性は、ドラムフレーム80および第2サイド部材84の剛性よりも高い。第2金属プレート82は、4つのドラムフレーム80の第1方向における他端部を覆う。各ドラムフレーム80の第1方向における他端部は、第2金属プレート82に固定される。
【0111】
また、ドラムカートリッジ2は、図示を省略した第2サイドプレートを有する。第2サイドプレートは、第2金属プレート82の外表面を覆う。第2サイドプレートは、第2金属プレート82に対して固定される。
【0112】
4つの感光体ドラム70は、第1方向において、第1金属プレート81と第2金属プレート82との間に位置する。また、現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着された状態において、現像カートリッジ1の筐体10は、第1方向において、第1金属プレート81と第2金属プレート82との間に位置する。
【0113】
<3-4.サイド部材>
4つの第1サイド部材83は、第1方向におけるドラムカートリッジ2の一端部に位置する。4つの第1サイド部材83は、第4方向に配列されている。各第1サイド部材83は、第1金属プレート81の内表面に固定されている。具体的には、各第1サイド部材83は、第1金属プレート81に対して、ネジにより固定されている。このように、第1サイド部材83が、第1サイド部材83よりも剛性の高い第1金属プレート81に固定されることにより、第1サイド部材83の位置がずれることを抑制できる。
【0114】
図14は、図13の領域Dの拡大図である。図14に示すように、第1サイド部材83は、第1板状部831を有する。第1板状部831は、第1サイド部材83から、隣の第1サイド部材83へ向けて、第4方向に延びる。第1板状部831の第4方向における先端は、隣の第1サイド部材83と、第1金属プレート81との間に挿入される。これにより、第1サイド部材83の変形が制限される。第1板状部831と、隣の第1サイド部材83とは、共通のネジで、第1金属プレート81に固定される。
【0115】
ただし、第1板状部831と隣の第1サイド部材83との間には、第1方向の隙間が存在する。また、第1板状部831と第1金属プレート81との間にも、第1方向の隙間が存在する。これにより、温度の変化等による第1サイド部材83の膨張が許容される。
【0116】
また、図14に示すように、第1サイド部材83は、第1ドラムガイドローラ85を有する。第1ドラムガイドローラ85は、第3方向に延びる軸について回転可能なローラである。現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着された状態において、第1ドラムガイドローラ85は、第1方向において、第1現像ガイドローラ17よりも外側に位置する。現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着された状態において、離間部材60が第1位置から第2位置へ第1方向に移動した場合、第1カム61の第1傾斜面611は、第1ドラムガイドローラ85に接触する。すなわち、本実施形態では、第1ドラムガイドローラ85の外表面が、「第1被接触面」となる。
【0117】
4つの第2サイド部材84は、第1方向におけるドラムカートリッジ2の他端部に位置する。4つの第2サイド部材84は、第4方向に並んでいる。各第2サイド部材84は、第2金属プレート82の内表面に固定されている。具体的には、各第2サイド部材84は、第2金属プレート82に対して、ネジにより固定されている。このように、第2サイド部材84が、第2サイド部材84よりも剛性の高い第2金属プレート82に固定されることにより、第2サイド部材84の位置がずれることを抑制できる。
【0118】
図15は、図13の領域Eの拡大図である。図15に示すように、第2サイド部材84は、第2板状部841を有する。第2板状部841は、第2サイド部材84から、隣の第2サイド部材84へ向けて、第4方向に延びる。第2板状部841の第4方向における先端は、隣の第2サイド部材84と、第2金属プレート82との間に挿入される。これにより、第2サイド部材84の変形が制限される。第2板状部841と、隣の第2サイド部材84とは、共通のネジで、第2金属プレート82に固定される。
【0119】
ただし、第2板状部841と隣の第2サイド部材84との間には、第1方向の隙間が存在する。また、第2板状部841と第2金属プレート82との間にも、第1方向の隙間が存在する。これにより、温度の変化等による第2サイド部材84の膨張が許容される。
【0120】
また、図15に示すように、第2サイド部材84は、第2ドラムガイドローラ86を有する。第2ドラムガイドローラ86は、第3方向に延びる軸について回転可能なローラである。第1ドラムガイドローラ85と第2ドラムガイドローラ86とは、第1方向において、互いに離れた位置にある。現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着された状態において、第2ドラムガイドローラ86は、第1方向において、第2現像ガイドローラ18よりも外側に位置する。現像カートリッジ1がドラムカートリッジ2に装着された状態において、離間部材60が第1位置から第2位置へ第1方向に移動した場合、第2カム62の第2傾斜面621は、第2ドラムガイドローラ86に接触する。すなわち、本実施形態では、第2ドラムガイドローラ86の外表面が、「第2被接触面」となる。
【0121】
図14に示すように、第1サイド部材83は、第1現像押圧部87を有する。第1現像押圧部87は、ばね等の弾性部材を有する。図15に示すように、第2サイド部材84は、第2現像押圧部88を有する。第2現像押圧部88は、ばね等の弾性部材を有する。ドラムカートリッジ2に現像カートリッジ1が装着されると、第1現像押圧部87および第2現像押圧部88は、現像カートリッジ1の第1フレーム15に接触する。そして、第1現像押圧部87および第2現像押圧部88は、現像カートリッジ1を、感光体ドラム70へ向けて、第2方向に押圧する。これにより、現像ローラ30が感光体ドラム70に接触する。すなわち、現像ローラ30の位置が、上述した接触位置となる。
【0122】
<4.離間動作について>
続いて、画像形成装置100の離間動作について、説明する。図16および図17は、現像カートリッジ1が装着されたドラムカートリッジ2の、離間部材60を含む断面図である。図16は、離間部材60が第1位置に位置し、離間動作が行われていない状態を示している。図17は、離間部材60が第2位置に位置し、離間動作が行われている状態を示している。
【0123】
図16および図17に示すように、画像形成装置100は、押圧シャフト102を有する。4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムカートリッジ2が、本体フレーム101に装着された状態において、押圧シャフト102は、現像カートリッジ1の第1カム61と第1方向に向かい合う。
【0124】
押圧シャフト102は、退避位置(図16の位置)と、退避位置よりも現像カートリッジ1に近い突出位置(図17の位置)との間で、第1方向に移動可能である。画像形成装置100は、離間動作を行う場合、押圧シャフト102を、退避位置から突出位置へ移動させる。これにより、押圧シャフト102が、第1カム61に接触する。そして、押圧シャフト102は、離間部材60を、第1方向において、第1カム61から第2カム62へ向かう方向に、押圧する。そうすると、戻しばね66が縮むことにより、筐体10に対して離間部材60が、第1位置から第2位置へ、第1方向に移動する。
【0125】
離間部材60が第1位置から第2位置へ移動すると、第1カム61の第1傾斜面611は、ドラムカートリッジ2の第1ドラムガイドローラ85に接触しつつ、第1方向に移動する。第1ドラムガイドローラ85は、第1傾斜面611の第1方向の移動に応じて回転する。このとき、第1カム61は、第1ドラムガイドローラ85から受ける抗力によって、ドラムカートリッジ2に対して、第2方向に移動する。より具体的には、第1カム61は、第1ドラムガイドローラ85から受ける抗力によって、ドラムカートリッジ2に対して、感光体ドラム70から離れる向きに移動する。
【0126】
同様に、離間部材60が第1位置から第2位置へ移動すると、第2カム62の第2傾斜面621は、ドラムカートリッジ2の第2ドラムガイドローラ86に接触しつつ、第1方向に移動する。第2ドラムガイドローラ86は、第2傾斜面621の第1方向の移動に応じて回転する。このとき、第2カム62は、第2ドラムガイドローラ86から受ける抗力によって、ドラムカートリッジ2に対して、第2方向に移動する。より具体的には、第2カム62は、第2ドラムガイドローラ86から受ける抗力によって、ドラムカートリッジ2に対して、感光体ドラム70から離れる向きに移動する。
【0127】
これにより、筐体10および現像ローラ30は、離間部材60とともに、ドラムカートリッジ2に対して、第2方向に移動する。より具体的には、筐体10および現像ローラ30は、ドラムカートリッジ2に対して、感光体ドラム70から離れる向きに移動する。その結果、現像ローラ30が、感光体ドラム70に接触する接触位置から、感光体ドラム70から離れる離間位置へ、第2方向に移動する。
【0128】
離間シャフト63は、第1現像ガイドローラ17および第2現像ガイドローラ18に接触する。このため、上記の離間動作のときには、第1現像ガイドローラ17および第2現像ガイドローラ18が、離間シャフト63から、第2方向の荷重を受ける。このように、本実施形態では、第1現像ガイドローラ17の外表面と、第2現像ガイドローラ18の外表面とが、離間シャフト63から第2方向の荷重を受ける「荷重受け面」となる。
【0129】
本構造では、筐体10の第1フレーム15および第2フレーム16のうち、現像ローラ30を支持する第1フレーム15が、第1現像ガイドローラ17および第2現像ガイドローラ18を有する。したがって、上記の離間動作のときには、現像ローラ30を支持する第1フレーム15が、離間シャフト63から第2方向の荷重を受ける。これにより、第1フレーム15と第2フレーム16の固定精度や第2フレーム16の寸法精度に依存することなく、ドラムカートリッジ2に対して現像ローラ30を、第2方向に精度よく移動させることができる。
【0130】
第1フレーム15と第2フレーム16とは、精度よく固定したとしても、両フレームの間には僅かなガタが残る。また、第2フレーム16は、精度よく成形したとしても、僅かな寸法公差を有する。仮に、離間動作のときに、離間シャフト63が第2フレーム16を押すと、離間シャフト63の第2方向の移動が、第2フレーム16および第1フレーム15を介して、現像ローラ30へ伝わる。この場合、現像ローラ30の移動量は、上記のガタおよび寸法公差により変化する。しかしながら、上述のように、離間動作のときに、離間シャフト63が第1フレーム15を押せば、離間シャフト63の第2方向の移動が、第2フレーム16を介することなく、第1フレーム15を介して現像ローラ30へ伝わる。このため、現像ローラ30の移動量は、上記のガタおよび寸法公差の影響を受けない。したがって、ドラムカートリッジ2に対して現像ローラ30を、第2方向に精度よく移動させることができる。
【0131】
特に、本実施形態では、「荷重受け面」である第1現像ガイドローラ17の外表面が、離間シャフト63の第1方向の移動に応じて回転する。また、「荷重受け面」である第2現像ガイドローラ18の外表面が、離間シャフト63の第1方向の移動に応じて回転する。このようにすれば、第1フレーム15に対する離間シャフト63の摩擦による抵抗を減らすことができる。したがって、筐体10に対して離間シャフト63を、第1方向に精度よく移動させることができる。
【0132】
また、本実施形態では、第1方向に離れた第1現像ガイドローラ17と第2現像ガイドローラ18の2箇所で、離間シャフト63からの第2方向の荷重を受ける。これにより、ドラムカートリッジ2に対する現像カートリッジ1の傾きを抑制しつつ、感光体ドラム70に対して現像ローラ30を、精度よく移動させることができる。
【0133】
<5.変形例>
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0134】
<5-1.第1変形例>
図18は、第1変形例の現像カートリッジ1の、ギアカバー41および離間部材60を取り外した状態の部分斜視図である。図18の例では、筐体10の第1フレーム15が、荷重受け面171を有する。図18の荷重受け面171は、ローラの外表面ではなく、第1フレーム15の外表面である。荷重受け面171は、離間シャフト63と第2方向に向かい合う。離間動作のときには、荷重受け面171が、離間シャフト63から第2方向の荷重を受ける。
【0135】
このような形態でも、現像ローラ30を支持する第1フレーム15が、離間動作時の第2方向の荷重を受ける。これにより、第1フレーム15と第2フレーム16の固定精度や第2フレーム16の寸法精度に依存することなく、感光体ドラム70に対して現像ローラ30を、第2方向に精度よく移動させることができる。
【0136】
<5-2.第2変形例>
上記の実施形態では、ドラムカートリッジ2の第1サイド部材83が、第1ドラムガイドローラ85を有していた。そして、第1ドラムガイドローラ85の外表面が、離間動作時に第1カム61に接触する「第1被接触面」となっていた。また、上記の実施形態では、ドラムカートリッジ2の第2サイド部材84が、第2ドラムガイドローラ86を有していた。そして、第2ドラムガイドローラ86の外表面が、離間動作時に第2カム62に接触する「第2被接触面」となっていた。このようにすれば、第1サイド部材83および第2サイド部材84に対する離間部材60の摩擦による抵抗を減らすことができる。
【0137】
しかしながら、「第1被接触面」は、ローラの外表面ではない第1サイド部材83の外表面であってもよい。また、「第2被接触面」は、ローラの外表面ではない第2サイド部材84の外表面であってもよい。
【0138】
<5-3.他の変形例>
上記の実施形態では、現像カートリッジ1が、第1現像ガイドローラ17および第2現像ガイドローラ18を有していた。すなわち、現像カートリッジ1は、2つの「荷重受け面」を有していた。しかしながら、現像カートリッジ1が有する現像ガイドローラの数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。すなわち、現像カートリッジ1が有する「荷重受け面」の数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0139】
上記の実施形態では、ドラムカートリッジ2が、第1ドラムガイドローラ85および第2ドラムガイドローラ86を有していた。すなわち、ドラムカートリッジ2は、2つの「被接触面」を有していた。しかしながら、ドラムカートリッジ2が有するドラムガイドローラの数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。すなわち、ドラムカートリッジ2が有する「被接触面」の数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0140】
上記の実施形態では、離間部材60は、第1傾斜面611と第2傾斜面621とを有していた。しかしながら、離間部材60は、第2傾斜面621を有していなくてもよい。
【0141】
上記の実施形態では、現像カートリッジ1の筐体10が、第1リブ191および第2リブ192を有していた。しかしながら、筐体10は、第1リブ191および第2リブ192のいずれか一方のみを有していてもよい。また、筐体10は、第1リブ191および第2リブ192を有していなくてもよい。
【0142】
上記の実施形態では、ドラムカートリッジ2に装着可能な現像カートリッジ1の数が、4つであった。しかしながら、ドラムカートリッジ2に装着可能な現像カートリッジ1の数は、1~3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
【0143】
その他、現像カートリッジおよび画像形成装置の細部の形状や構造は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更してもよい。また、上記の実施形態および変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に取捨選択してもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 現像カートリッジ
2 ドラムカートリッジ
10 筐体
15 第1フレーム
16 第2フレーム
17 第1現像ガイドローラ
18 第2現像ガイドローラ
20 アジテータ
30 現像ローラ
35 供給ローラ
40 ギア部
50 メモリアセンブリ
60 離間部材
61 第1カム
62 第2カム
63 離間シャフト
66 戻しばね
70 感光体ドラム
83 第1サイド部材
84 第2サイド部材
85 第1ドラムガイドローラ
86 第2ドラムガイドローラ
87 第1現像押圧部
88 第2現像押圧部
100 画像形成装置
171 荷重受け面
191 第1リブ
192 第2リブ
611 第1傾斜面
621 第2傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18