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特開2024-77786制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077786
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/27 20130101AFI20240603BHJP
   H04J 14/02 20060101ALI20240603BHJP
   H04L 12/44 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
H04B10/27
H04J14/02
H04L12/44
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189939
(22)【出願日】2022-11-29
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(令和4年度総務省「グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発 技術課題II大容量・高多重光アクセス網伝送技術」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願)
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】中平 佳裕
【テーマコード(参考)】
5K033
5K102
【Fターム(参考)】
5K033CB06
5K033CB08
5K033DA15
5K033DB02
5K033DB03
5K033DB18
5K033DB22
5K102AA17
5K102AA34
5K102AB10
5K102AD01
5K102AD12
5K102AL07
5K102AL12
5K102LA32
5K102LA33
5K102LA35
5K102LA52
5K102MA01
5K102MA02
5K102MB02
5K102MC03
5K102PB13
5K102PD17
5K102PH47
5K102PH48
5K102PH49
5K102PH50
(57)【要約】      (修正有)
【課題】1対1接続と1対多接続の両方が混在する通信を制御する制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システムを提供する。
【解決手段】1対1接続と1対多接続とが混在する光通信システム9において、加入者側光終端装置2は、1対1接続用送受信設定と1対多接続用送受信設定とを切替可能に有し、使用波長を可変することができ、加入者側光終端装置2が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器4-1~4-4を備える。各光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子42-1~42-2は、コア網に接続し、第2の端子42-3~42-4は、コア網と接続する局側光終端装置OSU3の加入者側端子と接続する。制御装置1は、通信サービスの通信量の変化に応じて、加入者側光終端装置2の接続モードと使用波長の切替指示を行なう。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムにおいて、
前記加入者側光終端装置は光分岐網の加入者側に存在する装置であり、前記加入者側光終端装置は、1対1接続用送受信設定と1対多接続用送受信設定とを切替可能に有し、使用波長を可変することができ、
前記加入者側光終端装置が存在する前記光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、
前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続し、
制御装置が、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう
ことを特徴とする光通信システム。
【請求項2】
前記制御装置が、
当該光通信システムにおける前記加入者側光終端装置の接続モードを管理する接続モード管理手段と、
通信サービスの利用状態の変化に基づいて、当該通信サービスに対応する前記加入者側光終端装置に対して、通信量の変換に応じた接続モードへの切替を指示する接続モード切替指示手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項3】
1対多接続から1対1接続への切替指示を前記制御装置から指示された前記加入者側光終端装置は、前記1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第1の端子に割り当てられている波長に変更にして通信し、
1対1接続から1対多接続への切替指示を前記制御装置から指示された前記加入者側光終端装置は、前記1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第2の端子と接続する前記局側光終端装置の波長に変更して通信する
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項4】
前記光波長合分波器とコア網との間に、波長に応じて、前記コア網又は前記局側光終端装置に接続を切り替える光空間スイッチを備えることを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項5】
複数の前記光波長合分波器とコア網との間に、波長に応じて、前記コア網又は前記局側光終端装置に接続を切り替える光空間スイッチを備え、
前記光空間スイッチが、複数の前記光波長合分波器のそれぞれが収容する光分波網の間で、前記局側光終端装置を共有して使用する
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項6】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、前記加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置であって、
前記光通信システムは、前記加入者側光終端装置が存在する前記光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、
当該制御装置は、
通信サービスの使用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう
ことを特徴とする制御装置。
【請求項7】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、前記加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御方法であって、
前記光通信システムは、前記加入者側光終端装置が存在する前記光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、
制御装置は、
通信サービスの通信量の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう
ことを特徴とする制御方法。
【請求項8】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、前記加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御プログラムであって、
前記光通信システムは、前記加入者側光終端装置が存在する前記光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、
コンピュータを、
通信サービスの通信量の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう切替指示手段として機能させる
ことを特徴とする制御プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ(以下、単にファイバとも呼ぶ。)を用いて光通信において、1対1接続と1対多接続の両方が混在する通信を制御する制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システムに適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、1対1接続の光通信方式は、2台の光通信装置が1本の光ファイバの両端に接続されるような場合である。1対1接続は、ITU-T標準のG.9806が存在する。
【0003】
また例えば、1対多接続の光通信方式は、複数台の光終端装置(ONU:Optical Network Unit)が、1台の光回線収容装置(OLT:Optical Line Terminal)と光分岐網で接続されるよう場合である。1対多接続は、ITU-T標準のG.989が存在する。
【0004】
1対1接続は、1本の光ファイバ又は1波長を占有し、常時他方と通信状態を維持できるため、通信状態を安定させやすいので高速通信が可能である。しかし、両側の光終端装置に接続された端末間の通信がない場合でもその光ファイバ(又は波長)を他の端末が使う事が出来ない為、ファイバの使用効率は高くない。
【0005】
1対多接続は、1本のファイバ又は波長を時分割して複数のONUで共有する為、上り方向の通信を行うには、まずビット同期を確立する作業から始める必要があり、ビット同期を確立する為のオーバヘッドであるプリアンプルを短くするには、1対1接続に比べて通信速度が低くなりがちである。しかし、1本のファイバを多数のONU(例えば32台)の先にある端末で共有するので、ファイバ(又は波長)の使用効率が高い、という特徴がある。
【0006】
上述のように、高速性については1対1接続が有利であり、光ファイバ使用効率については1対多接続が有利であるが、状況に応じて接続方式を適宜切り替えて運用するシステムは、現時点で見当たらない。
【0007】
特許文献1には、局側のセンター装置と、加入者側のリモート装置との間をそれぞれ1本ずつ光ファイバで接続されており、局内に1対多接続を行なう光スプリッタが配備され、加入者側との間に配置された光スイッチを切り替えることで、局と加入者間の光ファイバに放送的に分配することができる方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-67952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の方式は、局内に1対多接続の光スプリッタを配備するものである。つまり、局側と加入者側との間の光ファイバは1対1接続されており、局側と加入者側との間に1対多の光分岐網接続を行なう光ファイバを使用していない。現在、日本の光加入者網の多くはPONと呼ばれる1対多の光分岐網であるため、特許文献1の記載技術を適用できない。
【0010】
また、特許文献1の記載技術とは別に、既存の技術を組合わせて、図7に例示するようなTWDM-PON(Time and Wavelength Division Multiplexing-PON)とWDM-PONを1つの光分岐網で共用するシステムが考えられるかもしれない。
【0011】
図7では、1対1接続する通信装置の光終端装置をOTE(Optical Transmission Equipment)と呼ぶ。また、1対多接続する通信装置の局側装置をOSU(Optical Subscriber Unit;「OSU-1」と「OSU-2」でOLTを構成する。)と呼び、加入者側装置をONUと呼ぶ。
【0012】
図7において、OTE-1AとOTE-1Bのペアは下りを波長λ1で上りを波長λ5で400Gb/sの通信し、OTE-2AとOTE-2Bのペアは波長λ2とλ6で400Gb/sの通信をする。
【0013】
ONU-1Aは50Gb/s、ONU-1BとONU-1Cは各々25Gb/s、合計100Gb/sでOSU-1と通信する。下りは波長λ3で、上りは波長λ7を使用する。
【0014】
ONU-1DとONU-IEは各々30Gb/s、とONU-1Fは40Gb/s、合計100Gb/sでOSU-2と通信する。下りは波長λ4で上りはλ8を使用する
なお、下りは、λ1~λ4が放送的に各OTEやONUに配信されるが、各OTEやONUが受信するのは1波長だけである。
【0015】
しかし、図7のシステムは、1つの光分岐網を共用しているに過ぎない。例えば、ONU-1Aが400Gb/sでの通信を欲してもそれは不可能である。ただし可変波長光源を用いて、OTE-1AをOTE-2Bと接続したり、ONU-1AをOSU-2に接続先を変更する技術は存在するが、OTEをOSUに、ONUをOTEに接続したり、それを用いて効率的な運用を行う技術は存在しない。
【0016】
そのため、例えば、OTE-1AとOTE-2Aのトラヒックが少なく、ONU-1A~ONU-1Fのトラヒックが多い場合でもOTE-1AとONUを入れ替えて使用する事は出来なかった。
【0017】
本発明は、上述した課題に鑑み、1対1接続の通信と1対多接続の通信とを切り替えて、高効率かつ省電力な通信網を実現することができる制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムにおいて、加入者側光終端装置は光分岐網の加入者側に存在する装置であり、加入者側光終端装置は、1対1接続用送受信設定と1対多接続用送受信設定とを切替可能に有し、使用波長を可変することができ、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続し、制御装置が、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうことを特徴とする光通信システム。
【0019】
第2の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置であって、光通信システムは、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、当該制御装置は、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうことを特徴とする。
【0020】
第3の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御方法であって、光通信システムは、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、制御装置は、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうことを特徴とする。
【0021】
第4の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御プログラムであって、光通信システムは、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コンピュータを、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう切替指示手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、1対1接続の通信と1対多接続の通信とを切り替えて、高効率かつ省電力な通信網を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1の実施形態に係る光通信システムの構成を示す構成図である。
図2】第1の実施形態に係る制御装置の内部構成を示す内部構成図である。
図3】第1の実施形態に係るONUの内部構成を示す内部構成図である。
図4】第1の実施形態に係るOSUの内部構成を示す内部構成図である。
図5】第1の実施形態において接続状態を変えた光通信システムの様子を説明する説明図である。
図6】第2の実施形態に係る光通信システムの構成を示す構成図である。
図7】TWDM-PONとWDM-PONを1つの光分岐網で共用するシステムの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(A)第1の実施形態
以下では、本発明に係る制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
(A-1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態に係る光通信システムの構成を示す構成図である。
【0026】
図1において、第1の実施形態に係る光通信システム9は、制御装置1、局側の通信装置の局側光終端装置としてのOSU3、加入者側の通信装置の加入者側光終端装置としてのONU2、光波長合分波器4(4-1~4-4)、光スプリッタ5(5-1~5-4)を有する。
【0027】
光通信システム9は、1対1接続の通信と1対多接続の通信との両方が混在しており、以下の機能的な特徴を備える。
【0028】
(1)1対1接続と1対多接続を切替可能で波長可変光源を有する光終端装置(ONU)を用いる。
【0029】
(2)制御装置1(制御機能)が、ONU(光終端機能)に対して、送信モードと使用波長を指示する。
【0030】
(3)局側に設置された光波長合分波器4(波長合分波機能)の後段(分波側)の出力の何割かは1対多接続通信機能(局側光終端装置OSU)に接続された後、コア網(回線接続網53、データセンターのサーバ(DCサーバ)51、パケットスイッチ網52等)に、残りはコア網に直接接続されるアクセス網の構成をとり、前記の複数のアクセス網がコア網に接続される構成をとる。そして制御機能は、通信量や通信サービスの品質に応じて、ONUの送信モードや波長切替や1対多接続通信機能の設定を行い、適切な対向する通信手段と接続させる。
【0031】
なお、第2の実施形態で説明するが、光波長合分波機能の後段に光スイッチ機能を設ける方法を備える。
【0032】
説明便宜上、図1では、ONU、OSUの表記について、例えば「ONU-xy」のうち、xは同じローカルのグループを示す番号であり、yはグループ内でONUを識別するための番号を示している。以下では、特定のONU、特定のOSUを説明するときには、「ONU-xy」の表記で説明し、それ以外の場合で共通の処理を説明するときには、ONU2、OSU3と表記して説明する。
【0033】
[制御装置1]
制御装置1は、パケットスイッチ網52、回線接続網53と接続しており、光通信を行なっている各ONU2の接続状態を管理しており、各ONU2の接続モードを、1対1接続又は1対多接続のいずれかへの切替指示を、ONU2及び又はOSU3に対して行なう。また、制御装置1は、ONU2が送受信で使用する波長を、対応のONU2に対して設定指示する。
【0034】
制御装置1が、ONU2、OSU3に対して指示を送る手段としては、例えば、インバンド、アウトバンドの制御信号を伝達する手法、又例えば回線接続網53、OSU3等に)AMCC(Auxiliary Management And Control Channel)を配備し、AMCCの信号を送受信する機能を用いる手法、又例えば別波長の光信号を用いて通知する方法を取る事が可能である。
【0035】
図2は、第1の実施形態に係る制御装置1の機能を示すブロック図である。図2において、制御装置1は、制御部10、通信部11を有する。
【0036】
通信部11は、パケットスイッチ網52、又は回線接続網53に接続して、対応する通信方式で通信するものである。
【0037】
制御部10は、制御装置1の機能を司る部分であり、図2に示すように、接続モード管理部101、接続モード切替指示部102、使用波長指示部103を有する。
【0038】
接続モード管理部101は、各ONU2の接続状態を管理するものである。例えば、接続モード管理部101は、常時又は定期的に、OSU3からONU2の収容に関する情報を取得し、その情報から1対多接続をしているONU2を認識することができる。また例えば、接続モード管理部101は、回線接続網53などに配備されているAMCCから取得した情報に基づいて、1対1接続しているONU2を認識することができる。このように、接続モード管理部101は、インバンド、アウトバンドの制御信号の伝達手法等により実現できる。
【0039】
接続モード切替指示部102は、ONU2又はOSU3に対して、対応するONU2の接続モードの切替指示を行なう。ここで、例えば、波長に割り当てられているサービスのトラヒック量のレポートやトラヒックの状態が変化したことなどをトリガとして、接続モード切替指示部102は接続モード切替指示を行なう。あるいは、使われているサービスの種類の情報を取得してその変化をトリガとしても良い。すなわち、通信サービスの利用状態とは、通信量(トラヒック量)に限らず、使用されるサービスの種類(拠点間ファイル転送/ビデオオンデマンド/テレビ会議等)や特性(大容量通信、低遅延通信、マルチメディア通信等)でも良い。
【0040】
例えば、OSU3がサービスの通信帯域(トラヒック量)を制御装置1に申告し、1対多接続をしているONU2との通信帯域の値が大きくなると、通信状態を安定させるために、当該ONU2を1対1接続に切り替えるように接続モード切替指示部102は指示する。また例えば、サービスのトラヒックの実量の値が小さくなり、波長を減らして省電力を図るために、1対1接続していたONU2を1対多接続に切り替えるように、接続モード切替指示部102は指示する。
【0041】
使用波長指示部103は、ONU2又はOSU3に対して、ONU2が送受信で使用する波長設定を指示する。
【0042】
[ONU2]
図3は、第1の実施形態に係るONU2の内部構成を示す内部構成図である。
【0043】
図3において、ONU2は、制御部20、1対1接続用送受信部21、1対多接続用送受信部22、切替部23、切替部24、局側インタフェース部25、加入者側インタフェース部26を有する。
【0044】
ONU2は、送受信モードが1対1接続と1対多接続に切替可能であると共に、送受信光波長を変更可能な加入者側の光送受信機能を有する。
【0045】
ONU2は、図3に示すように、1対1接続用送受信部21と1対多接続用送受信部22とをそれぞれ1系統備えて、その前後段に配置された切替部23、切替部24で選択すると共に、1対1接続用送受信部21と1対多接続用送受信部22はそれぞれ、送受信機個別制御機能としての制御部20と接続される構成で実現可能である。
【0046】
勿論、ONU2は、図3に例示する構成に限らず、例えば内部で機能を変更できる回路構成にしたり、FPGAの様に電子回路をソフトウエア的にプログラムして変更する等の方法を用いても良い。
【0047】
加入者側インタフェース部26は、加入者端末又はLAN(登録商標)と接続され、局側インタフェース部25は、1本の光ファイバで光スプリッタ5に接続する。
【0048】
1対1接続用送受信部21は、対向するONU2と1対1接続で送受信を行なう部分である。1対1接続用送受信部21は、制御部20によって送信用の波長と、受信用の波長とが設定され、受信の場合、光スプリッタ5から放送的に受信した信号光のうち、設定された受信用の波長を取得する。
【0049】
1対多接続用送受信部22は、1本の光ファイバ又は波長を時分割して他のONU2との間で共有して、対向するOSU3と送受信を行なう部分である。1対多接続用送受信部22は、OSU3により割り当てられた送信用の波長と受信用の波長とを設定する。
【0050】
切替部23は、制御部20による制御を受けて、加入者側インタフェース部26を介して加入者側端末又はLANに接続する送受信部(1対1接続用送受信部21、1対多接続用送受信部22)を切り替えるものである。
【0051】
切替部24は、制御部20による制御を受けて、局側インタフェース部25を介して光ファイバに接続する送受信部(1対1接続用送受信部21、1対多接続用送受信部22)を切り替えるものである。
【0052】
制御部20は、ONU2の機能を司るものである。制御部20は、制御装置1又はOSU3から接続モードの切替指示を受信すると、その切替指示に基づいて送受信モードを切り替える。
【0053】
[光スプリッタ5]
光スプリッタ5は、局側から入力された光をONU-xyに放送的に分配する。光スプリッタ5は、同じ光スプリッタに接続された複数のONU―xyから入力された光信号を合波して局側に出力する。なお、光スプリッタ5は、ONU-xyのそれぞれと光ファイバで接続する加入者側IFと、光ファイバで局内の光波長合分波器4と接続する局側IFとを備える。
【0054】
[光波長合分波器4]
光波長合分波器4は、光ファイバで光スプリッタ5と接続する加入者側インタフェース部(以下、加入者側IF)41と、複数のコア側インタフェース部(以下、コア側IF)42-1~42-4とを備える。なお、加入者側IF41と、コア側IF42とのそれぞれの数は限定されず、この例では、コア側IF42が4個である場合を示している。
【0055】
光波長合分波器4は、加入者側IF41から入力した光信号を波長に応じて選択的にコア側IF42-1~42-4に出力する。
【0056】
光波長合分波器4は、複数(この例では4個)のコア側IF42-1~42-4のうち、2個のコア側IF42-1とコア側IF42-2が回線接続網53に接続している。従って、複数のONU-xyのうち1対1接続で通信するONU2は、光波長合分波器4のコア側IF42-1又はコア側IF42-2を介して、回線接続網53と直接接続することができる。光波長合分波器4の複数のコア側IFを「分波側端子」とも呼び、複数の分波側端子のうち、回線接続網53と接続するコア側IFを「第1の端子」とも呼ぶ。
【0057】
なお、光波長合分波器4から回線接続網53に直接接続される光信号は、ONU2における1対1接続用送受信部21からの信号であり、接続先の光送受信部も、基本的には1対1接続用送受信部21となる。これにより、1対の光送受信機能が、1対1接続モードで接続される。つまり、回線接続網53と接続している、光波長合分波器4のコア側IF42-1及び42-2は、1対1接続対応の端子(インタフェース部)と言える。
【0058】
ただし、データセンタ(DC)のサーバ(以下、DCサーバと呼ぶ。)51やパケットスイッチ網52に接続したり、OSU3の局側IFに接続される場合も存在する。また、回線接続網53に直接接続するコア側IF42は2個としたが、その数は限定されない。
【0059】
また、光波長合分波器4は、複数のコア側IF42-1~42-4のうち、残りの2個のコア側IF42-3とコア側IF42-4が、OSU3に接続される。従って、複数のONU-xyのうち1対多接続で通信するONU2は、光波長合分波器4のコア側IF42-3又はコア側IF42-4を介して、OSU3と接続する。これにより、ONU2における1対多接続用送受信部22が、光波長合分波器4を介してOSU3と接続できるので、1対多接続の通信が可能となる。つまり、OSU3と接続する光波長合分波器4のコア側IF42-3及び42-4は、1対多接続対応の端子(インタフェース部)と言える。光波長合分波器4の複数の分波側端子のうち、回線接続網53と接続する第1の端子以外の残りのコア側IFを「第2の端子」とも呼ぶ。
【0060】
[OSU3]
図4は、第1の実施形態に係るOSU3の内部構成を示す内部構成図である。
【0061】
図4において、OSU3は、OSU制御部31、通信部32を有する。通信部32は、アクセス側通信機能部321、制御情報抽出・挿入部322、コア網側通信機能部323を有する。
【0062】
OSU3は、例えば、TWDM-PONで使用されるOSUを使用することができる。OSU3のコア側IF32は、1対1接続用のインタフェース部を有しており、コア側IF32は回線接続網53と接続される。接続先は、別のOSU3の局側IF、1対1接続モード状態のONU2、DCサーバ51、パケットスイッチ網52のいずれでもよい。
【0063】
(A-2)第1の実施形態の動作
【0064】
(A-2-1)接続モード切替前
次に、第1の実施形態に係る光通信システム9における接続動作を説明する。
【0065】
図1では、光通信システム9における各ONUの接続状態を示している。図1において、それぞれの接続先となるONU、OSU、DCサーバなどの四角の枠には、同じ種類のハッチングを掛けている。
【0066】
ONU-1AはONU-4Aとλ1で1対1接続の通信しており、ONU-1BはONU-3Bとλ2で1対1接続の通信している。
【0067】
同様に、ONU-2AはONU-3Aとλ1で1対1接続の通信しており、ONU-2BはONU-4Bとλ2で1対1接続の通信している。これら1対1接続をしているONUは、1波長の帯域全部を使う大容量通信を行なっているものとする。
【0068】
ONU-1C~ONU-1Eは、OSU-1Aにλ3で接続され、回線接続網53経由でパケットスイッチ網52に接続されている。
【0069】
同様に、ONU-1F~ONU-1Gは、OSU-1Bにλ4で接続され、ONU-2C~ONU-2Dは、OSU-2Aにλ3で接続され、ONU-3C~ONU-3Dは、OSU-3Aにλ3で接続され、ONU-4C~ONU-4Dは、OSU-4Aにλ3で接続されている。これらOSU(OSU-1A、OSU-1B、OSU-2A、OSU-3A、OSU-4A)のコア側IF31は、回線接続網53を介して、パケットスイッチ網52に接続されている。
【0070】
パケットスイッチ網52では、パケットがその宛先ONU2に繋がるOSU3に転送され、そのOSU3から宛先ONU2に送られる事で、これらのONU2間での通信が可能となる。これらのONU2間では、同時に複数のONU2と通信できる等、柔軟性の高い通信が可能であるが、複数のONU2で1台のOSU3を使用する為、大容量の通信はできない。
【0071】
また、OSU3との通信は1対多接続なので、1対1接続と比べて通信速度の限界が低く、その意味でも大容量通信には不向きである。
【0072】
ONU-2E~ONU-2Fは、OSU-2Bにλ4で接続され、ONU-3E~ONU-3Fは、OSU-3Bにλ4で接続され、OSU-2BとOSU-3Bは回線接続網53で直結される。その結果、これらのONU間では、他のOSUに収容されているトラヒックの影響を受けず安定した通信が可能であり、セキュリティも比較的高い通信を行う事が可能である。この様な用途には、例えば企業の複数拠点を接続するような場合に有効と考えらえる。
【0073】
ONU-4E~ONU-4Fは、OSU-4Bにλ4で接続され、DCサーバ51と接続されており、一般的なクラウドサービスを受ける事ができる。なお、ONU-1C~ONU-1E、ONU-1F~ONU-1G、ONU-2C~ONU-2D、ONU-3C~ONU-3D、ONU-4C~ONU-4Dは、パケットスイッチ網52経由で、DCサーバ51と接続する事が出来る。
【0074】
(A-2-2)トラヒック状態の変化に伴う接続モードの切替
次に、トラヒックの状態が変わった場合の動作を、図1及び図5を用いて説明する。
【0075】
図5は、図1の状態から時間が経過し、各ONU2が通信する相手やサービスが変わった場合を示している。
【0076】
(A-2-2-1)1対多接続から1対1接続への切替
図1の状態では、トラヒックが比較的少なく、多数のONU2やDCサーバ51と通信する必要があったONU-1CとONU-2Dだが、時間の変化により、ONU-1CとONU-2Dは、両者間でのみ大容量通信する状態に、また、大量の通信が必要だったONU-1AとONU-2Aが多数のONU2やDCサーバ51と通信する状態になったとする。
【0077】
このとき、ONU-1CとONU-2Dは、波長をλ1に変更し、光スプリッタ5から光波長合分波器4経由で回線接続網53に直接接続され、ONU-1CとONU-2Dは、回線接続網53を介して接続される。また、ONU-1AとONU-2Bは波長λ3に変更され、各々、OSU-1AおよびOSU-2Aと接続される。
【0078】
つまり、図1の状態で、トラヒックが比較的少なかったONU-1CとONU-2Dは1対多接続であった。しかし、トラヒックが多くなったため、ONU-1CとONU-2Dは、制御装置1及びOSU3からの接続モードの切替指示により、接続モードを1対1接続に切り替える。これにより、ONU-1CとONU-2Dは1対1接続で通信できるので、大容量通信が可能となる。
【0079】
ここで、この例の場合の1対多接続から1対1接続への切替制御の手法の一例を挙げる。
【0080】
例えば、ONU2の接続モードを、制御装置1が管理している。例えば、制御装置1において、1対多接続で通信しているONU2を把握するために、接続モード管理部101は、定期的に、各OSU3が収容しているONU2を特定する情報を、各OSU3から取得する。また例えば、1対1接続で通信しているONU2を把握するために、接続モード管理部101は、回線接続網53等に配備したAMCCで得た情報を取得する。このようにして、制御装置1の接続モード管理部101は、ONU2の接続モードの状態を把握することができるものとする。
【0081】
また、制御装置1では、接続モード切替指示部102が、サービスで要求されるトラヒック量の変化をトリガとして、対象とするONU2又はOSU3に対して、接続モードの切替指示を行なう。
【0082】
なお、ONU2と、当該ONU2を介して加入者端末等に提供するサービスとを対応付けた情報は、制御装置1に事前設定されているものとする。例えば、OSU3を特定するOSU識別情報と、OSU2が収容しているONU2を特定するONU識別情報とを対応付けた情報を、制御装置1は保持している。さらに、ONU2を特定するONU識別情報と、当該ONU2を介して提供するサービス識別情報とを対応付けた情報を、制御装置1が保持している。そのため、サービスのトラヒック量の変化があった際、そのサービスに係るONU2を、接続モード切替の対象として接続モード切替指示部102が把握できる。
【0083】
上述のように、1対多接続で通信しているONU-1CとONU-2Dに対して1対1接続に切り替える場合、制御装置1の接続モード切替指示部102は、ONU-1CとONU-2Dを収容しているOSU-3AとOSU-2Aに対して、ONU-1CとONU-2Dの接続モード切替指示を含む制御信号を送信する。
【0084】
制御装置1からの制御信号を受信したOSU-3Aは、ONU-1Cに対して接続モードの切替指示を行なう。このとき、制御装置1は、ONU-1Cの送受信で使用する波長(この例の場合λ1)も指定する。
【0085】
従って、OSU-3Aは、制御装置1から指定された波長λ1をONU-1Cに送信することで、ONU-1Cでは、1対多接続用送受信部22から1対1接続用送受信部21に切り替え、1対1接続用送受信部21にλ1を設定する。これにより、指定されたλ1で1対1接続の通信を行なうことができる。
【0086】
なお、ONU-2Dも、上述と同様の接続モード切替処理を行なう。これにより、ONU-1CとONU-2Dは、光スプリッタ5及び光波長合分波器4経由で、回線接続網53を介して接続することができる。
【0087】
同様に、ONU-1E、ONU-2F、ONU-4Eがそれぞれ、ONU-4B、ONU-3B、ONU-3Aのそれぞれと大容量通信をする必要な状態になった場合、ONU-1Eはλ2でONU-4Bと1対1接続に切り替え、ONU-2Fはλ2でONU-3Bと1対1接続に切り替え、ONU-4Eはλ1でONU-3Aと1対1接続に切り替える。
【0088】
(A-2-2-2)1対1接続から1対多接続への切替
またこの例で、ONU-1A、ONU-1B、ONU-1D、ONU-1F、ONU-1Gは、トラヒックが非常に少ないものとし、1台のOSU-1Aが、全てのトラヒック量を収容可能であるものとする。
【0089】
そのような場合、これらONU(ONU-1A、ONU-1B、ONU-1D、ONU-1F、ONU-1G)は、1台のOSU-1Aとλ3で接続させる。OSU-1Bについては使用せず、停止又は省電力モードに移行させ、省電力を実現することができる。
【0090】
ここで、この例の場合における、1対1接続から1対多接続への切替制御手法と、収容の集約化処理の一例を挙げる。
【0091】
例えば、制御装置1では、1対1接続から1対多接続への切替対象とするONU-1AとONU-1Bについて、1対多接続の接続モードへの切替指示を含む制御信号を、接続モード切替指示部102が、OSU-1Aに対して送信する。
【0092】
制御信号を受信したOSU-1Aは、ONU-1AとONU-1Bに対してλ3で1対多接続への切替指示を含む制御信号を送信する。この制御信号を受けて、ONU-1AとONU-1Bはそれぞれ、1対1接続用送受信部21から1対多接続用送受信部22に切り替える。
【0093】
これにより、OSU-1Aは、それまで収容していたONU-1Dに加えて、新たにONU-1AとONU-1Bを収容し、ONU-1AとONU-1BとONU-1Dはそれぞれ、λ3でOSU-1Aと接続する。
【0094】
次に、例えばOSU-1AとOSU-1Bとが互いの使用帯域を含む制御情報を互いに授受し合い、OSU-1AとOSU-1Bはそれぞれ使用帯域を把握することができるものとする。
【0095】
そして、全てのトラヒック量をOSU-1Aに収容可能であるときには、OSU-1Bが収容しているONU-1F及びONU-1Gを、λ3でONU-1Aに収容させるように波長切替を行なう。
【0096】
例えば、OSU-1Bが、収容しているONU-1F及びONU-1Gに対して、λ3への波長切替指示を含む制御信号を送信する。この制御信号を受信したONU-1F及びONU-1Gでは、1対多接続用送受信部22が波長をλ3に切り替え、これにより、ONU-1F及びONU-1Gはそれぞれ、λ3でOSU-1Aと接続することができる。
【0097】
このように、全てのトラフィック量を、OSU-1A又はOSU-1Bのいずれかに集約することが可能であれば、1対多接続で通信する全てのONUをいずれかのOSUに収容させることで使用する波長の数を減らして、OSU-1Bの動作を一部停止させることで省電力化を図ることができる。
【0098】
また、図5において、ONU-2BとONU-2Cは、OSU-2Bに収容され、OSU-4Bが収容するONU―4A又はONU-4Fと通信する事が望ましい状態に変化したことを想定している。
【0099】
さらに、上述したように、ONU-1A、ONU-1B、ONU-1D、ONU-1F、ONU-1GはOSU-1Aに収容される。これに加えて、ONU-2A、ONU-2EはOSU-2Aに収容され、ONU-3C、ONU-3DはOSU-3Aに収容され、ONU-4C、ONU-4DはOSU-4Aに収容される。これらONUは、OSU、並びに回線接続網53を介して、パケットスイッチ網52に接続され、相互の通信ならびにDCサーバ51との通信が可能となっている。
【0100】
なお、ONU-3EとONU-3Fは、OSU-3B経由で、DCサーバ51と通信している。
【0101】
ここで、仮に、ONU-1C、ONU-1E、ONU-1Fという同一光カプラに接続される3台のONUが同時に高速の1対1通信を必要とした場合、最大で2台までしかその1対1の接続モードでの通信が出来ない。この場合、トラヒックが多い2台を1対1通信モードして、残りの1台を、1対多の接続モードにしてOSUに収容し、そのOSUに収容する他のONUを少なくするか、トラヒックが少なくなるように制御機能が指示する事で対応する。
【0102】
もし仮に、波長数がONU数の2倍取れるのであれば、ONU数をYとして、波長λ1~λYを回線接続網53に直結し、波長λ(Y+1)~λ(2Y)はOSU接続とする構成とすればこの問題は解決される。2倍取れなくても、回線接続網や収容OSU数を増やせれば接続先不測の課題は緩和される。
【0103】
(A-3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、トラヒックやサービスの特性に合わせて1対1接続の通信と1対多接続の通信とを同時に収容し、効率的かつ省電力に運用する事が可能となる。
【0104】
(B)第2の実施形態
次に、本発明に係る制御装置、制御方法、制御プログラム及び光通信システムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0105】
(B-1)第2の実施形態の構成
図6は、第2の実施形態に係る光通信システム9Aの構成を示す構成図である。
【0106】
図6に示す第2の実施形態の光通信システム9Aの構成は、概ね、図1の第1の実施形態の光通信システム9の構成と同じであるが、第2の実施形態の光通信システム9Aは、以下の構成を備え、制御装置1が、ONU2、OSU3、空間スイッチ6に対して接続方法を制御する。
【0107】
第1の実施形態では、高速の1対1接続を希望するONU2が多くても、光波長合分波器4の波長数や回線接続網53の入力インタフェース部の数の制限で、1対1接続モードにできるONU数に制限があった。
【0108】
そこで、第2の実施形態では、光波長合分波器4の後段に光空間スイッチ6a-1を配置し、回線接続網53と直結可能なリンクを全波長数分用意する。またOSU3のコア網側IFと前記直結可能なリンクとの間にも光空間スイッチ6b-1を配置して、回線接続網53と直結可能なリンク数を第1の実施形態と同数に抑えている。
【0109】
なお、上記2つの光空間スイッチ6a-1、6b-1を1台の光スイッチにして、OSU3の入出力各々をその光空間スイッチに接続する事で実現しても良いし、光波長合分波器4とそれに直結する光空間スイッチ6aの機能が一体化した波長選択出力機能を用いても良い。また、回線接続網53のIF数に制約がなければ、光空間スイッチ6bを省略しても良く、例えば図6の光波長合分波器4-2と光空間スイッチ6a-2とのような接続構成等のようにしても良い。
【0110】
次に、回線接続網53と直結するリンク数ではなく、OSU3が不足する場合への対処方法である。一番単純な方法は、直結可能なリンクの場合と同様にOSU3を多数配置する方法である。しかし、これは装置コストがかかる。
【0111】
そこで、光スプリッタ5-3、5-4のように、光スプリッタ網が複数収容される局舎において、光波長合分波器4-3、4-4の後段にそれらの出力を接続する光空間スイッチ6a-3を配置し、OSU(OSU-3A、OSU-3B、OSU-4A、OSU-4B)を共有して使用できるようにすると、片方の光スプリッタ網のOSU需要が少ない時、もう片方が余った分を使用する事が可能な構成とできる。なお、これまでの説明では基本的に各光合分波器は別の局舎に配置されるものとして説明していた。
【0112】
更に、OSU3の共有化を進める手法として、全ての光スプリッタ網が共有使用できるOSU-5Aを配置し、それを利用する事で、必要なOSU数を削減可能となる。なおこの図では、OSU-5Aは光スプリッタ5-2に接続されているOSU-2Bが収容されている。
【0113】
(B-2)第2の実施形態の動作
次に、図6を用いて、第2の実施形態に係る光通信システム9Aにおける接続動作を説明する。
【0114】
図6において、ONU-1AはONU-4Aとλ1で通信し、ONU-1BはONU-3Bとλ2で通信し、ONU-1CはONU-3Cとλ3で通信し、ONU-2AはONU-3Aとλ1で通信しており、1波長の帯域全部使う大容量通信を行っている。
【0115】
ONU-1D~ONU-1Gは、OSU-1Aにλ4で接続され回線接続網53経由でパケットスイッチ網52に接続されている。同様に、、ONU-2Bはλ2で光空間スイッチ6a-2から直結リンクで回線接続網53経由でOSU-5Aに、ONU-2C~ONU-2DはOSU-2Aにλ3で接続され、ONU-3D~ONU-3Fは、OSU-3Bにλ4で接続され、ONU-4B~ONU-4Cは、OSU-4Aにλ2で接続され、それらのOSUのコア網側IFは回線接続網53を介して、パケットスイッチ網52に接続されている。
【0116】
パケットスイッチ網52では、パケットが、その宛先ONU2に繋がるOSU3やDCサーバ51に転送される。OSU3に転送されたパケットは、相手先のONU2に送られて、ONU間での通信が可能となる。また、パケットがDCサーバ51に送られると、そのパケットの送信元ONUはDCサーバ51との通信が可能となる。これらOSU3に収容されたONU間では、同時に複数のONU2と通信できる等、柔軟性の高い通信が可能であるが、複数のONU2で1台のOSU3を使用する為、大容量の通信はできない。
【0117】
また、ONU-2E~ONU-2Fは、OSU-2Bにλ4で接続され、ONU-4Dは、OSU-4Bにλ4で接続され、OSU-2BとOSU-4Bは回線接続網53で直結される。その結果、OSU-2BとOSU-4Bが収容するONU間では、他のOSUに収容されているトラヒックの影響を受けず安定した通信が可能で、また、セキュリティも比較的高い通信を行う事が可能である。
【0118】
また、ONU-4E~ONU-4Fは、OSU-3Aにλ3で接続され、DCサーバ51と接続されており、一般的なクラウドサービスを受ける事ができる。上記の通り、光スプリッタ5-3配下のONUはOSUを1台、光スプリッタ5-4配下のONUはOSUを3台を使用しているが、スプリッタ網配下のONUの接続先が丸ごと入れ替わった場合、今度は光スプリッタ5-3配下のONUはOSUを3台、光スプリッタ5-4配下のONUはOSU1台を使用可能となり、OSUの共有が可能となる事が分かる。
【0119】
また、光スプリッタ5-2配下のONUは、OSU-2AとOSU-2B以外にOSU-5Aを使用しており、そのトラヒックが少ないとき、OSU-5Aは解放され、別の混んでいる光スプリッタ網配下のONUに接続する事が可能となる。
【0120】
(B-3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、1対1接続が必要なONU数の制約を解消したり、共有によって配備すべきOSU数を削減する事が可能となる。
【符号の説明】
【0121】
9及び9A…光通信システム、1…制御装置、10…制御部、101…接続モード管理部、102…接続モード切替指示部、103…使用波長指示部、11…通信部、2…ONU、20…制御部、21…1対1接続用送受信部、22…1対多接続用送受信部、23及び24…切替部、25…局側インタフェース部、26…加入者側インタフェース部、3…OSU、31…OSU制御部、32…通信部、4(4-1~4-4)…光波長合分波器、41…局側インタフェース部、42-1~42-4…コア側インタフェース、5(5-1~5-4)…光波長合分波器、51…データセンタサーバ、52…パケットスイッチ網、53…回線制御網、6(6a-1、6a-2、6a-3、6b-1、6b-3)…光空間スイッチ。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムにおいて、
前記加入者側光終端装置は光分岐網の加入者側に存在する装置であり、前記加入者側光終端装置は、1対1接続用送受信設定と1対多接続用送受信設定とを切替可能に有し、使用波長を可変することができ、
前記加入者側光終端装置が存在する前記光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、
前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続し、
またコア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、
制御装置が、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうものであり、
1対多接続から1対1接続への切替指示を前記制御装置から指示された前記加入者側光終端装置は、前記1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第1の端子に割り当てられている波長に変更にして通信し、
1対1接続から1対多接続への切替指示を前記制御装置から指示された前記加入者側光終端装置は、前記1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第2の端子と接続する前記局側光終端装置の波長に変更し、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定して通信する
ことを特徴とする光通信システム。
【請求項2】
前記制御装置が、
当該光通信システムにおける前記加入者側光終端装置の接続モードを管理する接続モード管理手段と、
通信サービスの利用状態の変化に基づいて、当該通信サービスに対応する前記加入者側光終端装置に対して、通信量の変換に応じた接続モードへの切替を指示する接続モード切替指示手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項3】
前記光波長合分波器とコア網との間に、波長に応じて、前記コア網又は前記局側光終端装置に接続を切り替える光空間スイッチを備えることを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項4】
複数の前記光波長合分波器とコア網との間に、波長に応じて、前記コア網又は前記局側光終端装置に接続を切り替える光空間スイッチを備え、
前記光空間スイッチが、他局に配置された前記光波長合分波器を含めて複数の前記光波長合分波器のそれぞれが収容する光分波網の間で、前記局側光終端装置を共有して使用する
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
【請求項5】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、前記加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置であって、
前記光通信システムは、前記加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、
当該制御装置は、
通信サービスの使用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうものであり、
1対多接続から1対1接続への切替指示を前記加入者側光終端装置に行ない、前記加入者側光終端装置に対して、前記1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第1の端子に割り当てられている波長に変更させ、
1対1接続から1対多接続への切替指示を前記加入者側光終端装置に行ない前記加入者側光終端装置に対して、前記1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第2の端子と接続する前記局側光終端装置の波長に変更させし、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定させる
ことを特徴とする制御装置。
【請求項6】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、前記加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御方法であって、
前記光通信システムは、前記加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、
制御装置は、
通信サービスの通信量の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行ない、
1対多接続から1対1接続への切替指示を前記加入者側光終端装置に行ない、前記加入者側光終端装置に対して、前記1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第1の端子に割り当てられている波長に変更させ、
1対1接続から1対多接続への切替指示を前記加入者側光終端装置に行ない、前記加入者側光終端装置に対して、前記1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第2の端子と接続する前記局側光終端装置の波長に変更させし、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定させる
ことを特徴とする制御方法。
【請求項7】
加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の前記加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、前記加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御プログラムであって、
前記光通信システムは、前記加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、前記光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、前記複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する前記局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、
コンピュータを、
通信サービスの通信量の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、前記加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう切替指示手段として機能させるものであり、
前記切替指示手段が、
1対多接続から1対1接続への切替指示を前記加入者側光終端装置に行ない、前記加入者側光終端装置に対して、前記1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第1の端子に割り当てられている波長に変更させ、
1対1接続から1対多接続への切替指示を前記加入者側光終端装置に行ない、前記加入者側光終端装置に対して、前記1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、前記光波長合分波器の前記第2の端子と接続する前記局側光終端装置の波長に変更させし、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定させる
ことを特徴とする制御プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムにおいて、加入者側光終端装置は光分岐網の加入者側に存在する装置であり、加入者側光終端装置は、1対1接続用送受信設定と1対多接続用送受信設定とを切替可能に有し、使用波長を可変することができ、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続し、またコア網からの入力が可能な局側光終端装置も存在する構成であり、制御装置が、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうものであり、1対多接続から1対1接続への切替指示を制御装置から指示された加入者側光終端装置は、1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第1の端子に割り当てられている波長に変更にして通信し、1対1接続から1対多接続への切替指示を制御装置から指示された加入者側光終端装置は、1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第2の端子と接続する局側光終端装置の波長に変更し、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定して通信することを特徴とする光通信システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第2の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置であって、光通信システムは、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、当該制御装置は、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なうものであり、1対多接続から1対1接続への切替指示を加入者側光終端装置に行ない、加入者側光終端装置に対して、1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第1の端子に割り当てられている波長に変更させ、1対1接続から1対多接続への切替指示を加入者側光終端装置に行ない加入者側光終端装置に対して、1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第2の端子と接続する局側光終端装置の波長に変更させ、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定させることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
第3の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御方法であって、光通信システムは、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、制御装置は、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行ない、1対多接続から1対1接続への切替指示を加入者側光終端装置に行ない、加入者側光終端装置に対して、1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第1の端子に割り当てられている波長に変更させ、1対1接続から1対多接続への切替指示を加入者側光終端装置に行ない、加入者側光終端装置に対して、1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第2の端子と接続する局側光終端装置の波長に変更させ、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定させることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
第4の本発明は、加入者側光終端装置が通信相手の光終端装置と1対1で通信する1対1接続と、局側光終端装置が収容する複数の加入者側光終端装置と1対多で通信する1対多接続とが混在する光通信システムで、加入者側光終端装置の接続モードを切替指示する制御装置の制御プログラムであって、光通信システムは、加入者側光終端装置が存在する光分岐網とコア網との間に光波長合分波器を備え、光波長合分波器の複数の分波側端子のうち所定数の第1の端子は、コア網に接続し、複数の分波側端子のうち残りの第2の端子は、コア網と接続する局側光終端装置の加入者側端子と接続するものであり、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置も存在する構成であり、コンピュータを、通信サービスの利用状態の変化に応じて、当該光通信システムにおける光終端装置に対して、加入者側光終端装置の接続モードと使用波長の切替指示を行なう切替指示手段として機能させるものであり、切替指示手段が、1対多接続から1対1接続への切替指示を加入者側光終端装置に行ない、加入者側光終端装置に対して、1対1接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の前記第1の端子に割り当てられている波長に変更させ、1対1接続から1対多接続への切替指示を加入者側光終端装置に行ない、加入者側光終端装置に対して、1対多接続用送受信設定に切り替え、送信用使用波長を、光波長合分波器の第2の端子と接続する局側光終端装置の波長に変更させ、又は、コア網からの入力が可能な前記局側光終端装置と通信する波長に設定させることを特徴とする。