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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007781
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】カレンダー
(51)【国際特許分類】
   B42D 5/04 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
B42D5/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109101
(22)【出願日】2022-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】522271904
【氏名又は名称】山本 陵一
(74)【代理人】
【識別番号】100223907
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 静夫
(72)【発明者】
【氏名】山本 陵一
(57)【要約】
【課題】 ゴミが生じること無く、コンパクトなカレンダーを提供することを目的とする。
【解決手段】 カレンダー100は、複数の第一記載領域21が形成された円板状の第一カレンダー部材20と、複数の第二記載領域31が形成された円板状の第二カレンダー部材30を有し、第一カレンダー部材20の中心は第二カレンダー部材30の中心に回転可能に取り付けられ、第一カレンダー部材には第一スリット22が形成され、第二カレンダー部材30には第二スリット32が形成され、第二スリット32を第一スリット22に一致させた後に、第二スリット32に接する第二記載領域31を、第一スリット22から第一記載領域21の前面に進出させて、第二カレンダー部材30のぞれぞれの第二記載領域31を、第一カレンダー部材20の前面に配置させることができるように構成されている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一月分の日付及び曜日が記載された扇形状の第一記載領域(21)が一定角度をおいて連続して形成された円板状の第一カレンダー部材(20)と、
一月分の日付及び曜日が記載された扇形状の第二記載領域(31)が一定角度をおいて連続して形成された円板状の第二カレンダー部材(30)と、を有し、
前記第一カレンダー部材は、前記第二カレンダー部材の前方側に前記第二カレンダー部材に重ねられて配置され、
前記第一カレンダー部材の中心は、前記第二カレンダー部材の中心に回転可能に取り付けられ、
前記第一カレンダー部材のある前記第一記載領域と、この第一記載領域と隣接する前記第一記載領域との間には、第一スリット(22)が形成され、
前記第二カレンダー部材のある前記第二記載領域と、この第二記載領域と隣接する前記第二記載領域との間には、第二スリット(32)が形成され、
前記第二スリットを前記第一スリットに一致させた後に、前記第二スリットに接する前記第二記載領域を、前記第一スリットから前記第一記載領域の前面に進出させて、前記第二カレンダー部材のぞれぞれの前記第二記載領域を、前記第一カレンダー部材の前面に配置させることができるように構成されていることを特徴とするカレンダー。
【請求項2】
前記第一カレンダー部材の前面に、前記第一カレンダー部材に重ねられて配置され、その中心部が前記第一カレンダー部材の中心に回転可能に取り付けられ、1又は複数の前記第一記載領域又は前記第二記載領域のみを露出させる窓穴(41)が形成され、前記窓穴で露出されている前記第一記載領域又は前記第二記載領域以外の前記第一記載領域又は前記第二記載領域を遮蔽する遮蔽部材(40)を更に有する請求項1に記載のカレンダー。
【請求項3】
前記窓穴は、前記第一記載領域又は前記第二記載領域の2ヶ月分のみを露出させることを特徴とする請求項2に記載のカレンダー。
【請求項4】
前記遮蔽部材は円板状であり、前記遮蔽部材の直径は前記第一カレンダー部材及び前記第二カレンダー部材の直径よりも大きい直径であることを特徴とする請求項2に記載のカレンダー。
【請求項5】
前記第一記載領域と前記第二記載領域とは、異なる色であることを特徴とする請求項1に記載のカレンダー。
【請求項6】
前記第一カレンダー部材のそれぞれの前記第一記載領域には、1月から6月までの日付及び曜日が周方向に順次記載され、
前記第二カレンダー部材のそれぞれの前記第二記載領域には、7月から12月までの日付及び曜日が周方向に順次記載され、
前記第一スリットは前記第一カレンダー部材の1月の前記第一記載領域と2月の前記第一記載領域との間に形成されるとともに、前記第二スリットは前記第二カレンダー部材の7月の前記第二記載領域と12月の前記第二記載領域との間に形成され、或いは、前記第一スリットは前記第一カレンダー部材の1月の前記第一記載領域と6月の前記第一記載領域との間に形成されるとともに、前記第二スリットは前記第二カレンダー部材の7月の前記第二記載領域と8月の前記第二記載領域との間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカレンダー。
【請求項7】
前記第二カレンダー部材の後方側には、前記第二カレンダー部材と重ねられて配置され、前記第一カレンダー部材及び前記第二カレンダー部材を回転可能に取り付けるベース部材(10)を更に有することを特徴とする請求項1に記載のカレンダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カレンダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、一枚の紙に1月から12月までを記載した1年分のカレンダーが有る。このようなカレンダーでは、1月から12月までの12ヶ月分の月を1枚の紙に記載しているために、カレンダーのサイズが大きくなってしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平7-33660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、特許文献1に示されるように、月めくり式のカレンダーが有る。しかしながら、このような月めくり式のカレンダーでは、めくった月がゴミとなってしまうという問題が有った。
【0005】
本発明は、ゴミが生じること無く、コンパクトなカレンダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた、請求項1に記載の発明であるカレンダーは、
一月分の日付及び曜日が記載された扇形状の第一記載領域(21)が一定角度をおいて連続して形成された円板状の第一カレンダー部材(20)と、
一月分の日付及び曜日が記載された扇形状の第二記載領域(31)が一定角度をおいて連続して形成された円板状の第二カレンダー部材(30)と、を有し、
前記第一カレンダー部材は、前記第二カレンダー部材の前方側に前記第二カレンダー部材に重ねられて配置され、
前記第一カレンダー部材の中心は、前記第二カレンダー部材の中心に回転可能に取り付けられ、
前記第一カレンダー部材のある前記第一記載領域と、この第一記載領域と隣接する前記第一記載領域との間には、第一スリット(22)が形成され、
前記第二カレンダー部材のある前記第二記載領域と、この第二記載領域と隣接する前記第二記載領域との間には、第二スリット(32)が形成され、
前記第二スリットを前記第一スリットに一致させた後に、前記第二スリットに接する前記第二記載領域を、前記第一スリットから前記第一記載領域の前面に進出させて、前記第二カレンダー部材のぞれぞれの前記第二記載領域を、前記第一カレンダー部材の前面に配置させることができるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
これによれば、第一カレンダー部材と第二カレンダー部材を重ねて配置し、第二カレンダー部材のぞれぞれの第二記載領域を、第一カレンダー部材の前面に配置させることができるように構成しているので、月めくり式のカレンダーのようにゴミが生じること無く、半年分のサイズのコンパクトなカレンダーを提供することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第一カレンダー部材の前面に、前記第一カレンダー部材に重ねられて配置され、その中心部が前記第一カレンダー部材の中心に回転可能に取り付けられ、1又は複数の前記第一記載領域又は前記第二記載領域のみを露出させる窓穴(41)が形成され、前記窓穴で露出されている前記第一記載領域又は前記第二記載領域以外の前記第一記載領域又は前記第二記載領域を遮蔽する遮蔽部材(40)を更に有する。
【0009】
これによれば、表示させたい月の第一記載領域又は第二記載領域のみを窓穴から表示させることができ、表示させたくない月の第一記載領域又は第二記載領域を遮蔽部材で隠すことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記窓穴は、前記第一記載領域又は前記第二記載領域の2ヶ月分のみを露出させることを特徴とする。
【0011】
これによれば、今月の第一記載領域又は前記第二記載領域とともに、来月の第一記載領域又は前記第二記載領域を窓穴から表示させることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記遮蔽部材は円板状であり、前記遮蔽部材の直径は前記第一カレンダー部材及び前記第二カレンダー部材の直径よりも大きい直径であることを特徴とする。
【0013】
これによれば、遮蔽部材の上端部に画鋲等の固定部材を刺すことによって、第一カレンダー部材や第二カレンダー部材の回転が阻害されること無く、カレンダーを壁等に固定することが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第一記載領域と前記第二記載領域とは、異なる色であることを特徴とする請求項1に記載のカレンダー。
【0015】
これによれば、第一カレンダー部材の第一記載領域と第二カレンダー部材の第二記載領域との境界が明確となる。このため、第一カレンダー部材の第一記載領域と第二カレンダー部材の第二記載領域との境界を明確に把握することができるので、所望の第二記載領域を第一カレンダー部材の前面に配置させる作業が容易となる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第一カレンダー部材のそれぞれの前記第一記載領域には、1月から6月までの日付及び曜日が周方向に順次記載され、
前記第二カレンダー部材のそれぞれの前記第二記載領域には、7月から12月までの日付及び曜日が周方向に順次記載され、
前記第一スリットは前記第一カレンダー部材の1月の前記第一記載領域と2月の前記第一記載領域との間に形成されるとともに、前記第二スリットは前記第二カレンダー部材の7月の前記第二記載領域と12月の前記第二記載領域との間に形成され、或いは、前記第一スリットは前記第一カレンダー部材の1月の前記第一記載領域と6月の前記第一記載領域との間に形成されるとともに、前記第二スリットは前記第二カレンダー部材の7月の前記第二記載領域と8月の前記第二記載領域との間に形成されていることを特徴とする。
【0017】
これによれば、7月の日付及び曜日が記載された第二記載領域を、1月の日付及び曜日が記載された第一記載領域の前面に配置させることにより、6月の第一記載領域と7月の第二記載領域とを連続して配置させることが可能となる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第二カレンダー部材の後方側には、前記第二カレンダー部材と重ねられて配置され、前記第一カレンダー部材及び前記第二カレンダー部材を回転可能に取り付けるベース部材(10)を更に有することを特徴とする。
【0019】
これによれば、ベース部材を壁等の物体に貼り付けることによって、カレンダーを壁等の物体に取り付けることができる。
【0020】
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態のカレンダーの正面図である。
図2】第一カレンダー部材の正面図である。
図3】第二カレンダー部材の正面図である。
図4】本実施形態のカレンダーの使用状態を示す説明図である。
図5】本実施形態のカレンダーの使用状態を示す説明図である。
図6】本実施形態のカレンダーの使用状態を示す説明図である。
図7】本実施形態のカレンダーの使用状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(カレンダーの構造)
以下に、図1図3を用いて、本発明の一実施形態であるカレンダー100について説明する。図1に示すように、本実施形態のカレンダー100は、ベース部材10、第一カレンダー部材20(図2示)、第二カレンダー部材30(図3示)、遮蔽部材40を有している。ベース部材10、第一カレンダー部材20、第二カレンダー部材30、遮蔽部材40は、シート状であり、この順番に下側から上側に重ねられている。
【0023】
ベース部材10は、円板形状である。ベース部材10の直径は、後述する第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30の直径よりも大きくなっている。ベース部材10の中心に、第一カレンダー部材20、第二カレンダー部材30、遮蔽部材40の中心が回転可能に取り付けられている。本実施形態は、ピン50が、ベース部材10、第一カレンダー部材20、第二カレンダー部材30、遮蔽部材40の中心に貫通している。そして、ピン50の両端は扁平に押し潰されている。
【0024】
以下に図2を用いて、第一カレンダー部材20について説明する。第一カレンダー部材20は、円板状である。第一カレンダー部材20には、扇形状の第一記載領域21が一定角度をおいて連続して一周分形成されている。本実施形態では、第一カレンダー部材20は、60°の間隔をおいて6等分された扇形状の第一記載領域21が6つ形成されている。つまり、第一記載領域21の中心角は、60°である。各第一記載領域21には、一月分の日付と曜日が記載されている。本実施形態では、1月から6月までの一月分の日付と曜日が反時計周りにそれぞれの第一記載領域21に順次記載されている。本実施形態では、第一記載領域21には、西暦及び月が記載され、周方向に沿って月、火、水、木、金、土、日と曜日が記載され、この曜日の下方に各曜日に対応する日付がそれぞれ記載されている。第一カレンダー部材20の1月の第一記載領域21と2月の第一記載領域21の間には、第一スリット22が形成されている。
【0025】
以下に図3を用いて、第二カレンダー部材30について説明する。第二カレンダー部材30は、円板状である。第二カレンダー部材30の直径は、第一カレンダー部材20の直径と同一となっている。第二カレンダー部材30には、扇形状の第二記載領域31が一定角度をおいて連続して一周分形成されている。本実施形態では、第二カレンダー部材30は、60°の間隔をおいて6等分された扇形状の第二記載領域31が6つ形成されている。つまり、第二記載領域31の中心角は、60°である。各第二記載領域31には、一月分の日付と曜日が記載されている。本実施形態では、7月から12月までの一月分の日付と曜日が反時計周りにそれぞれの第二記載領域31に順次記載されている。本実施形態では、第二記載領域31には、西暦及び月が記載され、周方向に沿って月、火、水、木、金、土、日と曜日が記載され、この曜日の下方に各曜日に対応する日付がそれぞれ記載されている。第二カレンダー部材30の7月の第二記載領域31と12月の第二記載領域31の間には、第二スリット32が形成されている。第二カレンダー部材30は、第一カレンダー部材20と異なる色となっている。
【0026】
図1に示すように、遮蔽部材40は、略円板状であり、その下部には略扇型状に切り欠かれた窓穴41が形成されている。遮蔽部材40の直径は、第一記載領域21や第二記載領域31の直径よりも大きくなっていて、本実施形態では、ベース部材10の直径と同一となっている。遮蔽部材40の上端部に画鋲999を刺すことによって、カレンダー100を壁等に固定することができる。上記したように、遮蔽部材40の直径は、第一記載領域21や第二記載領域31の直径よりも大きくなっているので、遮蔽部材40の上端部に画鋲999を刺したとしても、この画鋲999が第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30に刺さらず、第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30のベース部材10や遮蔽部材40に対する回転が阻害されない。
【0027】
窓穴41は、第一記載領域21や第二記載領域31の2月分の大きさである。つまり、窓穴41の中心角は120°である。遮蔽部材40の中心部には、窓穴41の扇の要部分(上端部)に膨出する扇形形状の結合部42が形成されている。この結合部42の中心部、第一カレンダー部材20の中心部、第二カレンダー部材30の中心部、及びベース部材10の中心部にピン50が挿通している。
【0028】
(カレンダーの使用方法)
以下に、図1図4図7を用いて、本実施形態の使用方法について説明する。図1に示すように、第一カレンダー部材20を回転させて、順次表示させたい2ヶ月分の第一記載領域21を表示させる。例えば、現在の月の第一記載領域21と、翌月の第一記載領域21を並べて遮蔽部材40の窓穴41から露出させて表示させる。
【0029】
図4に示すように、第一カレンダー部材20において、最後の月(本実施形態では6月)と、最後からの月の前の月(本実施形態では5月)が表示されている場合において、次の月を表示する方法を以下に説明する。まず、図1に示すように、第一スリット22が窓穴41から見える位置に位置するように、第一カレンダー部材20を回転させる。次に、第二スリット32(図3示)を第一スリット22に一致させる。
【0030】
次に、図5に示すように、第二スリット32に接する第二記載領域31のうち最も小さい月(本実施形態では7月)の第二記載領域31を、第一スリット22からこの第一スリット22と接する第一記載領域21の前面に進出させ、第一カレンダー部材20及び第二カレンダー部材30を回転させて、図6図7に示すように、第二カレンダー部材30の第二記載領域31を第一カレンダー部材20の第一記載領域21の前面に配置させ、順次表示させたい2ヶ月分の記載領域21、31を表示させる。
【0031】
(本実施形態の効果)
本実施形態のカレンダー100は、一月分の日付及び曜日が記載された扇形状の第一記載領域21が一定角度をおいて連続して形成された円板状の第一カレンダー部材20と、一月分の日付及び曜日が記載された扇形状の第二記載領域31が一定角度をおいて連続して形成された円板状の第二カレンダー部材30を有する。そして、第一カレンダー部材20は、第二カレンダー部材30の前方側に第二カレンダー部材30に重ねられて配置されている。そして、第一カレンダー部材20の中心は、第二カレンダー部材30の中心に回転可能に取り付けられている。そして、第一カレンダー部材20のある第一記載領域21と、この第一記載領域21と隣接する第一記載領域21との間には、第一スリット22が形成されている。そして、第二カレンダー部材30のある第二記載領域31と、この第二記載領域31と隣接する第二記載領域31との間には、第二スリット32が形成され、第二スリット32を第一スリット22に一致させた後に、第二スリット32に接する第二記載領域31を、第一スリット22から第一記載領域21の前面に進出させて、第二カレンダー部材30のぞれぞれの第二記載領域31を、第一カレンダー部材20の前面に配置させることができるように構成されている。
【0032】
これによれば、第一カレンダー部材20と第二カレンダー部材30を重ねて配置し、第二カレンダー部材30のぞれぞれの第二記載領域31を、第一カレンダー部材20の前面に配置させることができるように構成しているので、月めくり式のカレンダーのようにゴミが生じること無く、半年分のサイズのコンパクトなカレンダー100を提供することができる。
【0033】
また、第一カレンダー部材20の前面に、第一カレンダー部材20に重ねられて配置され、その中心部が第一カレンダー部材20の中心に回転可能に取り付けられ、2つの第一記載領域21又は第二記載領域31のみを露出させる窓穴41が形成され、窓穴41で露出されている第一記載領域21又は第二記載領域31以外の第一記載領域21又は第二記載領域31を遮蔽する遮蔽部材40を更に有する。
【0034】
これによれば、表示させたい月の第一記載領域21又は第二記載領域31のみを窓穴41から表示させることができ、表示させたくない月の第一記載領域21又は第二記載領域31を遮蔽部材40で隠すことができる。
【0035】
また、窓穴41は、第一記載領域21又は第二記載領域31の2ヶ月分のみを露出させる。
【0036】
これによれば、今月の第一記載領域21又は第二記載領域31ともに、来月の第一記載領域21又は第二記載領域31を窓穴41から表示させることができる。従来のように1ヶ月表示の月めくりカレンダーでは、来月分が表示されなかった。また、2ヶ月表示の月めくりカレンダーでは、偶数月になると翌月はカレンダーをめくって確認しなければならなかった。一方で、本実施形態のカレンダー100では、常に、今月と来月分のカレンダーを連続して窓穴41から表示させることができる。
【0037】
また、遮蔽部材40は円板状であり、遮蔽部材40の直径は第一カレンダー部材20及び第二カレンダー部材30の直径よりも大きい直径である。
【0038】
これによれば、遮蔽部材40の上端部に画鋲等の固定部材を刺すことによって、第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30の回転が阻害されること無く、カレンダー100を壁等に固定することが可能となる。
【0039】
また、図6に示すように、第一記載領域21と第二記載領域31とは、異なる色である。
【0040】
これによれば、図5に示すように、第一カレンダー部材20の第一記載領域21と第二カレンダー部材30の第二記載領域31との境界が明確となる。このため、第一カレンダー部材20の第一記載領域21と第二カレンダー部材30の第二記載領域31との境界を明確に把握することができるので、所望の第二記載領域31を第一カレンダー部材20の前面に配置させる作業が容易となる。
【0041】
また、第一カレンダー部材20の第一記載領域21には、1月から6月までの日付及び曜日が周方向に順次記載され、第二カレンダー部材30の第二記載領域31には、7月から12月までの日付及び曜日が周方向に順次記載されている。そして、第一スリット22は、第一カレンダー部材20において、1月の第一記載領域21と2月の第一記載領域21との間に形成され、第二スリット32は、第二カレンダー部材30の7月の第二記載領域31と12月の第二記載領域31との間に形成されている。
【0042】
これによれば、7月の日付及び曜日が記載された第二記載領域31を、1月の日付及び曜日が記載された第一記載領域21の前面に配置させることにより、6月の第一記載領域21と7月の第二記載領域31とを連続して配置させることが可能となる。
【0043】
また、第二カレンダー部材30の後方側には、第二カレンダー部材30と重ねられて配置され、第一カレンダー部材20及び第二カレンダー部材30を回転可能に取り付けるベース部材10を更に有する。
【0044】
これによれば、ベース部材10を壁等の物体に貼り付けることによって、カレンダー100を壁等の物体に取り付けることができる。
【0045】
(別の実施形態)
以上説明したカレンダー100では、遮蔽部材40の窓穴41は、2つの第一記載領域21又は第二記載領域31のみを露出させている。しかし、遮蔽部材40の窓穴41が、1つの第一記載領域21又は第二記載領域31のみを露出させる実施形態や、3~5つの第一記載領域21又は第二記載領域31のみを露出させる実施形態であってもよい。
【0046】
以上説明したカレンダー100は、ベース部材10を有しているが、ベース部材10を有さないカレンダー100であってもよい。また、遮蔽部材40を有さないカレンダー100であってもよい。
【0047】
以上説明した実施形態では、第一スリット22は第一カレンダー部材20の1月の第一記載領域21と2月の第一記載領域21との間に形成され、第二スリット32は第二カレンダー部材30の7月の第二記載領域31と12月の第二記載領域31との間に形成されている。しかし、第一スリット22が第一カレンダー部材20の1月の第一記載領域21と6月の第一記載領域21との間に形成され、第二スリット32が第二カレンダー部材30の7月の第二記載領域31と8月の第二記載領域31との間に形成されている実施形態であってもよい。このような実施形態であっても、7月の日付及び曜日が記載された第二記載領域31を、1月の日付及び曜日が記載された第一記載領域21の前面に配置させることにより、6月の第一記載領域21と7月の第二記載領域31とを連続して配置させることが可能となる。
【0048】
第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30が差し替えられる実施形態であってもよい。この実施形態では、ピン50は、第一部材と、第一部材の端部に着脱可能な第二部材とから構成され、第二部材を第一部材から取り外すことによって、不要な第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30をカレンダー100から取り外して、新しい第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30をカレンダー100に取り付けることができる。この実施形態では、現在の年の第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30を、翌年の第一カレンダー部材20や第二カレンダー部材30に差し替えることにより、複数年にわたって連続してカレンダー100を使用し続けることができる。例えば、現在の年の11月と12月が記載された第二記載領域31が窓穴41から表示されている状態で、現在の年の第一カレンダー部材20をカレンダー100から取り外して、翌年の第一カレンダー部材20をカレンダー100に装着する。そして、第二スリット32から翌年の第一カレンダー部材20の1月が記載された第一記載領域21を7月が記載された第二記載領域31の前面に進出させる。すると、現在の年の12月が記載された第二記載領域31と翌年の1月が記載された第一記載領域21が並んて窓穴41から表示される。
【0049】
以上説明したカレンダー100は、第一カレンダー部材20及び第二カレンダー部材30の2枚のカレンダー部材を有しているが、第一カレンダー部材20、第二カレンダー部材30、第三カレンダー部材(不図示)の3枚のカレンダー部材を有している実施形態であってもよい。この実施形態では、第一カレンダー部材20は、90°の間隔をおいて4等分された扇形状の第一記載領域21が4つ形成され、1月から4月までの一月分の日付と曜日が反時計周りにそれぞれの第一記載領域21に記載されている。また、第二カレンダー部材30は、90°の間隔をおいて4等分された扇形状の第二記載領域31が4つ形成され、5月から8月までの一月分の日付と曜日が反時計周りにそれぞれの第二記載領域31に記載されている。また、第三カレンダー部材は、90°の間隔をおいて4等分された扇形状の第三記載領域(不図示)が4つ形成され、9月から12月までの一月分の日付と曜日が反時計周りにそれぞれの第三記載領域に記載されている。同様に、4枚や6枚のカレンダー部材を有するカレンダー100であってもよい。
【符号の説明】
【0050】
10 ベース部材
20 第一カレンダー部材
21 第一記載領域
22 第一スリット
30 第二カレンダー部材
31 第二記載領域
32 第二スリット
40 遮蔽部材
41 窓穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7