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  • 特開-バスのボディ結合構造 図1
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  • 特開-バスのボディ結合構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077903
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】バスのボディ結合構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 24/00 20060101AFI20240603BHJP
   B62D 21/02 20060101ALI20240603BHJP
   B62D 31/02 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
B62D24/00
B62D21/02 Z
B62D31/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190133
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】521537852
【氏名又は名称】ダイムラー トラック エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100176946
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 智恵
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】有藤 康
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA18
(57)【要約】
【課題】フレームにボディを搭載する作業の作業性を高める。
【解決手段】クロスメンバ11を含む車体フレーム10に対してボディ20が搭載されたバスのボディ結合構造1である。ボディ受け部材12は、クロスメンバ11の側端部11Aに固定された立面部12Aと、立面部12Aの下端から車幅方向D2外側へ向かって延出した面部をなすフランジ面部12Bとを有し、前後方向D1に延設されている。結合部材22は、ボディ20の側部下端においてボディ受け部材12と結合するために設けられ、ボディ20が車体フレーム10に搭載された状態で立面部12Aに対して車幅方向D2外側から面接触する側面部22Aと、ボディ20が車体フレーム10に搭載された状態でフランジ面部12Bに対して上側から面接触する下面部22Bとを有し、前後方向に延設されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向に沿って延設されたクロスメンバを含む車体フレームに対してボディが搭載されたバスのボディ結合構造であって、
前記車体フレームに前記ボディを搭載するために設けられ、前記クロスメンバにおける前記車幅方向の側端部に固定され且つ前後方向及び車高方向の双方に延在した面部をなす立面部と、前記立面部の下端から前記車幅方向外側へ向かって延出し且つ前記前後方向及び前記車幅方向の双方に延在した面部をなすフランジ面部とを有し、前記前後方向に延設されたボディ受け部材と、
前記ボディの側部下端において前記ボディ受け部材と結合するために設けられ、前記ボディが前記車体フレームに搭載された状態で前記立面部に対して前記車幅方向外側から面接触する側面部と、前記ボディが前記車体フレームに搭載された状態で前記フランジ面部に対して上側から面接触する下面部とを有し、前記前後方向に延設された結合部材と、を備えた
ことを特徴とするバスのボディ結合構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、フレームにボディが搭載されたバスのボディ結合構造である。
【背景技術】
【0002】
車両の骨格をなすフレームに車両の外形をなすボディが搭載されたフレーム構造を有するバスが知られている。例えば、特許文献1には、車両前後方向に延び車幅方向断面を台形に形成したセンターフレームに対して、ボディが馬乗り状に搭載されたバスのボディ結合構造が開示されている。特許文献1によれば、台形をなすセンターフレームの左右縦辺をガイドとしてボディが装着されるので、装着精度が向上するものとされている。
【0003】
上記の特許文献1のボディ結合構造において、ボディはセンターフレームを構成するクロスメンバ部に対してボルトとナットで結合されている。ボディとセンターフレーム(フレーム)とを結合する際の位置決めのために、ボディ側にロケーションホールを設けることが従来知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭58-12067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、フレームにボディを搭載するフレーム構造では、フレームにボディを搭載する際、大型且つ重量物であるボディ側にヨレやねじれ等の変形が発生することがある。このようにボディ側に変形が生じた場合、ロケーションホールが所定の位置からズレてしまうため、フレームとボディとの位置合わせの精度確保が難しい。
ロケーションホールが所定位置からズレた場合、作業者は、ピン等を用いてロケーションホールを抉り、前後方向及び/又は上下方向の位置を調整する必要がある。そのため、ロケーションホールを用いて位置決めをする構成では、フレームにボディを搭載する際の位置調整に手間がかかる場合がある。そのため、フレームにボディを搭載する作業の効率(作業性)を高めるうえで、改善の余地がある。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、フレームにボディを搭載して構成されるバスのボディ結合構造において、フレームにボディを搭載する作業の効率を高めることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本件は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現できる。
適用例に係るバスのボディ結合構造は、車幅方向に沿って延設されたクロスメンバを含む車体フレームに対してボディが搭載されたバスのボディ結合構造であって、前記車体フレームに前記ボディを搭載するために設けられ、前記クロスメンバにおける前記車幅方向の側端部に固定され且つ前後方向及び車高方向の双方に延在した面部をなす立面部と、前記立面部の下端から前記車幅方向外側へ向かって延出し且つ前記前後方向及び前記車幅方向の双方に延在した面部をなすフランジ面部とを有し、前記前後方向に延設されたボディ受け部材と、前記ボディの側部下端において前記ボディ受け部材と結合するために設けられ、前記ボディが前記車体フレームに搭載された状態で前記立面部に対して前記車幅方向外側から面接触する側面部と、前記ボディが前記車体フレームに搭載された状態で前記フランジ面部に対して上側から面接触する下面部とを有し、前記前後方向に延設された結合部材と、を備えている。
【0007】
適用例に係るバスのボディ結合構造によれば、車体フレーム側のボディ受け部材にフランジ面部が設けられているので、車体フレーム上側からボディを搭載した状態で、ボディ側の結合部材に設けられた下面部が、ボディ受け部材のフランジ面部に面接触して支持される。そのため、ボディの車体フレームに対する上下位置が自動的に位置決めされ、かつ、この状態で保持される。よって、位置決めにかかる手間が軽減される。その結果、ボディを車体フレームに搭載する作業の効率が向上する。効率の向上は、フレームにボディが搭載されたバスの生産性を高めることに寄与する。
【発明の効果】
【0008】
適用例に係るバスのボディ結合構造によれば、フレームにボディを搭載する作業の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】適用例に係るボディ結合構造が適用されたバスの分解側面図である。
図2】適用例に係るボディ結合構造1の要部断面図である。
図3】適用例に係るボディ結合構造1の分解斜視図である。
図4】適用例に係るボディ結合構造1の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照して、本件の適用例に係るバスのボディ結合構造について説明する。以下の適用例はあくまでも例示に過ぎず、この適用例で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。下記の適用例の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、下記の適用例の各構成は、必要に応じて取捨選択でき、あるいは公知技術に含まれる各種構成と適宜組み合わせられる。
なお、以下の説明では、本適用例に係るバスのボディ結合構造の適用されたバス2を基準にして前後方向D1,左右方向D2及び上下方向D3が定められている。左右方向D2のうち、車両前方を向いたときの左側を左方向とし、右側を右方向とする。前後方向D1を車長方向ともいい、左右方向D2を車幅方向ともいい、上下方向D3を車高方向ともいう。図中符号FRは前方を示し、符号RRは後方を示す。符号LHは左方を示し、符号RHは右方を示す。符号UPは上方を示し、符号DWは下方を示す。
【0011】
[1.構成]
図1は、適用例に係るボディ結合構造1が適用されたバス2の分解側面図である。
図1では、車体フレーム10とボディ20とを分離した状態でバス2のフレーム構造が示されている。かかるフレーム構造を有するバス2の例としては、比較的小型なマイクロバスが挙げられる。
【0012】
車体フレーム10は、バス2の下部に配置され、バス2の骨格をなす部材である。車体フレーム10にはボディ20が搭載されるとともに、エンジン,トランスミッション等を含むドライブトレーン3,車輪4等が搭載される。
この車体フレーム10は、前後方向D1に延設された左右一対のサイドレール9(図1では左側のサイドレール9のみを示す)と、左右方向D2に延設された複数のクロスメンバ11とを含むラダーフレームとして構成されている。複数のクロスメンバ11は、前後方向D1に沿って互いに離隔して配置され、サイドレール9間に架設されている。
ボディ20は、車体フレーム10の上部に搭載され、バス2の外形をなす部材である。ボディ20内部には、図示しない運転席や客席が設置される。
【0013】
ボディ結合構造1は、車体フレーム10上部にボディ20を搭載し、車体フレーム10とボディ20とを結合するための構造である。
ボディ結合構造1には、車体フレーム10における左右側部に配設されたボディ受け部材12(図1中破線で示す)と、ボディ20における左右側部の下端に配設された結合部材22(図1中破線で示す)とが含まれている。
【0014】
図2は、適用例に係るボディ結合構造1の要部断面図であって、車体フレーム10にボディ20が搭載された状態を図1のA-A線から見た断面図である。図3はボディ結合構造1の分解斜視図である。図4はボディ結合構造1の斜視図である。図2図4では、車体フレーム10及びボディ20の左側に設けられたボディ結合構造1が例示されている。
【0015】
ボディ受け部材12は、車体フレーム10にボディ20を搭載するために、車体フレーム10側に設けられた厚板部材であり、前後方向D1に沿って延設されている。ボディ受け部材12は、例えば、車体フレーム10の前端部10F(図1参照)から後端部10R(図1参照)までの全長にわたり延設されている。
図2に示すように、ボディ受け部材12は、車体フレーム10のクロスメンバ11における左右方向D2の側端部11Aに固定されている。なお、クロスメンバ11は、側端部11Aがサイドレール9よりも左右方向D2外側へ延出した姿勢で取り付けられており、側端部11Aの外周には補強用のガゼットプレート11Bが固定されている。
【0016】
結合部材22は、車体フレーム10側のボディ受け部材12と結合するためにボディ20側に設けられた中空柱状部材であり、ボディ20側部下端においてボディ受け部材12に対応して前後方向D1に沿って延設されている。
具体的には、結合部材22は、ボディ20側部において上下方向D3に沿って延設されたピラー21(図1中破線で示す)の下端に固定されている。なお、ピラー21はボディ20を構成する柱状部材である。ボディ20の左右側部のそれぞれには、複数本のピラー21が前後方向D1に沿って互いに離隔して配置されている。
【0017】
次に、ボディ受け部材12と結合部材22との詳細な構成例を説明する。
本実施形態のボディ受け部材12は、図2に示すように前後方向D1に直交する断面がZ形状に形成されている。
このボディ受け部材12には、前後方向D1及び上下方向D3の双方に延在した面部をなす立面部12Aと、前後方向D1及び左右方向D2の双方に延在した面部をなすフランジ面部12Bとが含まれている。立面部12Aとフランジ面部12Bとのそれぞれはボディ受け部材12の全長にわたり延在している。
【0018】
立面部12Aは、側端部11Aに固定された部位である。詳しくは、立面部12Aが、補強用のガゼットプレート11Bに溶接されることにより、このガゼットプレート11Bが固定されたクロスメンバ11の側端部11Aに固定される。そのため、立面部12Aは、前後方向D1に沿う複数の箇所で分散して車体フレーム10に固定される。
【0019】
図2に示すように立面部12Aは、上部よりも下部が左右方向D2外側に位置するように傾斜面状(いわばハの字型のテーパー形状)に形成されている。そのため、立面部12Aを固定する固定面をなすガゼットプレート11Bの左右方向D2外側の端面も立面部12Aに対応するようにテーパ形状に形成されている。
また、立面部12Aには、複数のネジ穴13が立面部12Aを左右方向D2に沿って貫設されている。ネジ穴13は、立面部12Aにボディ20側の結合部材22を複数のボルト14(図2中複数のボルト14の一つを破線で示す)で結合するために設けられている。図3に示すように、複数のネジ穴13は、前後方向D1及び上下方向D3のそれぞれに分散して配設されている。この立面部12Aは、車体フレーム10にボディ20を搭載した状態で、ボディ20側の結合部材22が面接触し、ボルト止め(固定)される固定部でもある。
【0020】
上記の立面部12Aの下端部からフランジ面部12Bが、左右方向D2外側(車幅方向外側)へ鍔状に延出している。
フランジ面部12Bは、結合部材22(ボディ20)を下側から支持するために設けられている。フランジ面部12Bは、結合部材22を下側から安定的に支持できるように、ボディ20が水平に載置された状態を保つように略水平に前後方向D1に沿って延在するように形成されている。
フランジ面部12Bは、図2及び図4に示すように車体フレーム10にボディ20が搭載された状態で下側から見て結合部材22で下側を向いた面に重複するように配置されている。
【0021】
フランジ面部12Bは、結合部材22を安定的に支持し且つ下側を向いた面を保護する観点から、結合部材22で下側を向いた面の全体に重複するように配置されることが好ましい。ボディ20の外観意匠を確保する観点から、フランジ面部12Bの先端部が結合部材22で左右方向D2外側を向いた面よりも突出しないことが好ましい。
また、ボディ受け部材12において、立面部12Aの上端から左右方向D2内側へ鍔状に延出した上フランジ部12Cが設けられている。上フランジ部12Cは、上側から見てガゼットプレート11B(側端部11A)に重複して配置されている。ボディ受け部材12は、立面部12Aに加えて上フランジ部12Cでガゼットプレート11B(側端部11A)に固定されていてもよい。
【0022】
結合部材22には、図2に示すように左右方向D2内側に配置された内側面部22A(側面部)と、結合部材22の下面をなす下面部22Bと、左右方向D2外側に配置された外側面部22Cと、結合部材22の上面をなす上面部22Dとを含んでいる。これらの内側面部22A,下面部22B,外側面部22C及び上面部22Dで囲まれた空間が中空をなす。
【0023】
図2に示すように、結合部材22は前後方向D1に直交する断面が台形状に形成されている。具体的には、結合部材22は、台形の下底にあたる下面部22Bの左右方向D2に沿う寸法が、台形の上底にあたる上面部22Dの左右方向D2に沿う寸法よりも短い形状に形成されている。
結合部材22は、上面部22Dにおいてピラー21の下端部に溶接により固定されている。
【0024】
内側面部22Aは、図2及び図4に示すようにボディ20が車体フレーム10に搭載された状態で車体フレーム10側の立面部12Aに対して左右方向D2外側から面接触する部位である。この内側面部22Aは、立面部12Aに対応する傾斜面状に形成されている。具体的に言えば、内側面部22Aは、上部よりも下部が左右方向D2外側に位置するように傾斜面状(いわばハの字型のテーパー形状)に形成されている。
内側面部22Aには、立面部12A側の複数のネジ穴13に対応する複数のボルト孔23が設けられている。各ボルト孔23は、ボディ20が車体フレーム10に対して適切に位置決めされた状態で、左右方向D2外側から見て車体フレーム10側の対応するネジ穴13に重複する位置に設けられている。
【0025】
下面部22Bは、図2及び図4に示すようにボディ20が車体フレーム10に搭載された状態で車体フレーム10側のフランジ面部12Bに対して上側から面接触する部位である。すなわち、結合部材22は、下面部22Bにおいてボディ受け部材12のフランジ面部12Bにより下方から支持される。結合部材22の上下方向D3の寸法は、下面部22Bがフランジ面部12Bに面接触した状態で、ボディ20の車体フレーム10に対する上下位置が適切に位置決めされるように設定されている。
【0026】
外側面部22Cは、ボディ20の外観意匠面の一部である。外側面部22Cは、左右方向D2外側から見て内側面部22Aに重複して配置されている。外側面部22Cには、内側面部22Aのボルト孔23に向かい合う位置に通孔24が穿設されている。
車体フレーム10側の立面部12Aと結合部材22側の内側面部22Aとを固定する際は、外側面部22Cの通孔24からボルト14を通過させて、内側面部22Aのボルト孔23と立面部12Aのネジ穴13とに挿入し、図示しないナットに締結させる。
【0027】
[2.作用及び効果]
本適用例のボディ結合構造1において、車体フレーム10にボディ20を結合する場合、まず車体フレーム10上側からボディ20を載置する。この状態で、ボディ20側の結合部材22に設けられた下面部22Bは、車体フレーム10側のボディ受け部材12に設けられたフランジ面部12B上に面接触して支持される。また、ボディ20側の結合部材22に設けられた内側面部22Aは、車体フレーム10側のボディ受け部材12に設けられた立面部12Aに左右方向D2外側から面接触する。
【0028】
結合部材22の下面部22Bがボディ受け部材12のフランジ面部12Bに支持されているので、ボディ20の車体フレーム10に対する上下位置が自動的に位置決めされ、この状態で保持される。ボディ20の車体フレーム10に対する上下位置が保持された状態でボルト14を締結することができる。そのため、位置決めにかかる手間が軽減される。よって、ボディ20を車体フレーム10に搭載する作業の効率が向上する。効率の向上は、車体フレーム10にボディ20が搭載されたバス2の生産性を高めることに寄与する。
【0029】
また、本適用例のボディ結合構造1では、ボディ受け部材12の立面部12Aが、上部よりも下部が左右方向D2外側に位置する傾斜面状(いわばハの字型のテーパー形状)に形成されている。そのため、車体フレーム10上方からボディ20を搭載するときにボディ20の安定性が確保されやすい。立面部12Aの傾斜角度は、車体フレーム10上方からボディ20を搭載するときにボディ20の安定性を考慮して適宜に設定されてよい。立面部12Aと結合部材22とは前後方向D1及び上下方向D3に沿う面で固定されるので、結合剛性を確保しやすい。
また、ボディ受け部材12及び結合部材22のそれぞれは、車体フレーム10及びボディ20とは別体なので、車体フレーム及びボディと一体に製造される結合構造に比べて、部品精度が出しやすく製造が容易である。
【0030】
本適用例のボディ結合構造1では、ボディ受け部材12及び結合部材22のそれぞれが前後方向D1に延設されているため、車体フレーム10側及びボディ20側の両側で前後方向D1に沿って延びた面どうしを結合することができる。そのため、ボディ20の結合剛性を高く保つことができる。
本適用例のボディ結合構造1では、ボディ受け部材12のフランジ面部12Bが結合部材22の下面部22Bの下側に重複して配置されている。車体フレーム10側の部材は、ボディ20側の部材に比べて厚板部材を使用しており、また、高防錆塗装を使用している。そのため、下方からの小石や微小片の衝突や下方からの衝撃に対して、ボディ20側の部材や塗装面の保護性を高めることができる。
【0031】
[3.その他]
上記の適用例では、前後方向D1に直交する断面がZ形状をなすボディ受け部材12を例に挙げた。しかし、ボディ受け部材12の形状は上述に限定されない。例えば、ボディ受け部材12から上フランジ部12Cを除いたL字型のボディ受け部材であってもよい。
上記の適用例では、結合部材22として、前後方向D1に直交する断面が台形状をなす形状を例に挙げた。しかし、結合部材22の形状は上述に限定されない。例えば、前後方向D1に直交する断面が逆三角形状に形成され結合部材であってもよい。
【0032】
上記の適用例では、クロスメンバ11の側端部11Aにガゼットプレート11Bを介してボディ受け部材12が固定される構造を例に挙げた。これに限らず、前後方向D1に沿って延在する追加フレーム部材を、複数のクロスメンバ11の側端部11Aに取り付けたうえで、追加フレーム部材に対してボディ受け部材12が固定されてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 ボディ結合構造
2 バス
3 ドライブトレーン
4 車輪
9 サイドレール
10 車体フレーム
10F 前端部
10R 後端部
11 クロスメンバ
11A 側端部
11B ガゼットプレート
12 ボディ受け部材
12A 立面部
12B フランジ面部
12C 上フランジ部
13 ネジ穴
14 ボルト
20 ボディ
21 ピラー
22 結合部材
22A 内側面部(側面部)
22B 下面部
22C 外側面部
22D 上面部
23 ボルト孔
24 通孔
D1 前後方向
D2 左右方向(車幅方向)
D3 上下方向(車高方向)
図1
図2
図3
図4