(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077915
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】把持装置
(51)【国際特許分類】
B25J 15/08 20060101AFI20240603BHJP
【FI】
B25J15/08 C
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190152
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 允紀
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 佑太
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS10
3C707DS01
3C707ES03
3C707ET08
3C707EU12
3C707EV07
3C707MT05
3C707NS09
(57)【要約】
【課題】対象物を安定して把持することが可能な把持装置を提供する。
【解決手段】把持装置は、本体部と、本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、
前記複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、前記複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、
を備える、
把持装置。
【請求項2】
前記対象物は、前記複数の把持部のそれぞれが通される複数の孔を有し、
前記複数の把持部のそれぞれは、前記複数の孔のそれぞれに通された状態で、前記複数の孔を構成する壁部に向けて移動することで前記対象物を把持する、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記複数の把持部は、互いに平行に配置されている、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項4】
前記規制部の先端面は、前記重力方向に平行である、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項5】
前記規制部の先端面は、前記重力方向に向かうにつれ前記把持部から離れるように傾斜する、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項6】
前記規制部は、前記把持部から前記水平方向に進退可能に構成されている、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項7】
前記本体部に設けられ、前記規制部に向けて前記対象物を付勢する付勢部をさらに備える、
請求項1に記載の把持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、把持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、産業用ロボット等のロボットアームに接続され、対象物を把持する把持装置が知られている。このような把持装置は、対象物の外形を挟み込んで把持する構成が一般的である。また、例えば、特許文献1には、対象物に設けられた孔にピンを通して、ピンの先端部に設けられた可動爪で対象物をクランプすることで把持する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、対象物の外形を把持する構成であると、対象物の寸法、対象物の剛性、対象物の把持箇所における摩擦力等に起因して、対象物を安定して把持することができないおそれがあった。また、特許文献1に記載の構成では、対象物毎に把持装置を準備する必要がある。
【0005】
本開示の目的は、対象物を安定して把持することが可能な把持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る把持装置は、
本体部と、
前記本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、
前記複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、前記複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、対象物を安定して把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施の形態に係る把持装置を備えたロボット装置の概略構成を示す図である。
【
図2A】把持装置の把持動作を説明するための図である。
【
図2B】把持装置の把持動作を説明するための図である。
【
図3A】変形例に係る把持装置の把持動作を説明するための図である。
【
図3B】変形例に係る把持装置の把持動作を説明するための図である。
【
図4】把持装置の把持動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本開示の実施の形態に係る把持装置100を備えたロボット装置1の概略構成を示す図である。なお、
図1等の説明においては、左右方向を水平方向と称し、上下方向(上から下に向かう方向)を重力方向と称する。
【0010】
図1に示すように、ロボット装置1は、例えば産業用ロボット等の、ハンド部分を有するロボット装置であり、所定の場所に配置された対象物2を把持して、対象物2を組み付ける物体(例えば、車両)が位置する場所に搬送する機能を有する。ロボット装置1は、ロボットアーム10、制御装置20および把持装置100を備える。
【0011】
対象物2は、例えばフランジ部品等、本体を貫通する複数の孔2Aを有する物体である。
【0012】
ロボットアーム10は、例えば、垂直多関節ロボット等であり、基端がステージ等に固定され、先端が、対象物2を把持可能な把持装置100に接続されている。ロボットアーム10は、上下左右前後等、あらゆる方向に把持装置100を移動させることが可能に構成されている。
【0013】
制御装置20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および入出力回路を備えている。制御装置20は、ケーブルを介してロボットアーム10および把持装置100に制御信号を送信して、ロボットアーム10および把持装置100の動作を制御する。
【0014】
図2Aに示すように、把持装置100は、対象物2を把持するための装置であり、本体部110と、一対の把持部120と、を有する。
【0015】
本体部110は、ロボットアーム10の先端に取り付けられる部分であり、例えば矩形の箱状に構成されている。本体部110内には、移動機構111が設けられている。
【0016】
移動機構111は、一対の把持部120を水平方向に移動させるための機構であり、例えばモータ、動力伝達機構、ガイドレール等で構成される公知のアクチュエータ等を適用可能である。
【0017】
一対の把持部120は、例えば、直線状に延びる棒状部材(例えば、ピン等)で構成されている。一対の把持部120は、本体部110から直線状に延出するように、移動機構111に基端部分が支持されており、互いに平行に配置されている。
【0018】
一対の把持部120は、移動機構111が動作することにより、水平方向に移動可能である。具体的には、一対の把持部120は、水平方向で互いに対向して配置されており、互いに近づいたり、離れたりするように移動可能である。
【0019】
一対の把持部120は、対象物2の孔2Aを通される太さで構成されており、対象物2の孔2Aに通されることで、対象物2を把持する。各把持部120の先端部には、規制部121が設けられている。
【0020】
規制部121は、把持部120に把持された対象物2の重力方向の移動を規制する部分であり、把持部120の移動方向に沿う方向において、把持部120から突出している。規制部121の突出量は、把持部120の太さと合わせて、対象物2の孔2Aを通される程度の突出量である。
【0021】
次に、本実施の形態に係る把持装置100の動作例について説明する。
【0022】
図1に示すように、制御装置20は、ロボットアーム10を動かして、対象物2の配置箇所に把持装置100を移動させる。把持装置100を移動させた後、制御装置20は、ロボットアーム10を動かして、把持装置100を対象物2に近づける。その際、制御装置20は、把持装置100の把持部120を、対象物2の孔2Aの位置に合わせるように移動させる。
【0023】
図2Aに示すように、制御装置20は、把持部120を対象物2の孔2Aに通し、把持部120の先端部が孔2Aから出たら、把持装置100の対象物2側への移動を停止する。そして、制御装置20は、把持部120を、規制部121が突出する方向に移動させて、
図2Bに示すように、把持部120を孔2Aの内壁に接触させる。
【0024】
例えば、規制部121が一対の把持部120が対向する側に突出する場合、制御装置20は、各把持部120が互いに近づく方向に各把持部120を移動させる。
【0025】
これにより、所定の拘束力により、対象物2が把持装置100に把持される。
【0026】
また、
図3Aに示すように、規制部121が一対の把持部120が対向する側とは反対側に突出する場合、制御装置20は、
図3Bに示すように、各把持部120が互いに遠ざかる方向に各把持部120を移動させる。このようにすることでも、所定の拘束力により、対象物2が把持装置100に把持される。
【0027】
次に、制御装置20は、把持装置100を上昇させて対象物2を持ち上げる。この際、規制部121があることにより、対象物2の重力方向の移動が規制される。つまり、把持装置100における把持箇所が固定された状態で、対象物2が、ロボットアーム10を介して、搬送されることになる。
【0028】
制御装置20は、対象物2がロボットアーム10により搬送された後、対象物2の拘束力を解除するように把持部120を水平方向に移動させる。この際、制御装置20は、把持部120を対象物2から引き抜く際に孔2Aの内壁と、把持部120とが干渉しない程度の位置まで把持部120を移動させる。その後、制御装置20は、把持装置100を対象物2から離れる側に移動させるようにロボットアーム10を動かす。これにより、対象物2が開放される。
【0029】
なお、制御装置20は、ユーザの操作に基づく動作信号により、ロボットアーム10および把持装置100を動作させても良いし、自動でロボットアーム10および把持装置100を動作させても良い。
【0030】
制御装置20が自動でロボットアーム10および把持装置100を動かす場合は、例えば、対象物2の種類、搬送前の対象物2の位置、搬送後の対象物2の位置を、制御装置20が記憶し、対象物2の種類、搬送前の対象物2の位置、搬送後の対象物2の位置に応じて制御装置20が、ロボットアーム10および把持装置100の動作量を制御するようにしても良い。
【0031】
以上のように構成された本実施の形態によれば、複数の把持部120で対象物2を把持しつつ、対象物2の重力方向の移動を規制部121により規制するので、対象物2における把持箇所を固定した状態で、把持装置100に対象物2を把持させることができる。
【0032】
また、対象物の外形(対象物の側面等)を挟み込んで把持する構成であると、対象物と把持装置との間に、他の物体(例えば、人の指などの体の一部)を挟む可能性があった。しかし、本実施の形態であれば、把持部120が孔の径程度の移動量であることと、摩擦力を発生させるための把持力を必要としないことから、この可能性がなくなり安全性が向上している。
【0033】
ところで、対象物の外形(対象物の側面等)を挟み込んで把持する構成であると、対象物の把持箇所における摩擦力が、対象物の種類によって異なるので、摩擦力によっては、十分な把持力を確保できなくなる可能性があり、ひいては把持箇所の位置ずれが発生する。また、この構成では、対象物の把持における重力方向の拘束力がないので、把持箇所の位置ずれがさらに発生する。そのため、対象物の種類毎に把持装置を準備する必要が生じる。
【0034】
それに対し、本実施の形態では、水平方向に把持部120を移動させることにより、対象物2の種類に応じて、把持部120の水平方向の位置を調整することができる。そして、規制部121により、把持した対象物2の重力方向の移動を規制する。これにより、対象物2の種類に関わらず、対象物2における把持箇所を固定した状態で、把持装置100に対象物2を把持させることができる。
【0035】
その結果、本実施の形態では、対象物2における把持箇所の位置精度を向上させることができるので、対象物2を安定して把持することができる。
【0036】
また、対象物2が複数の把持部120のそれぞれが通される複数の孔2Aを有するので、対象物2の剛性に関わらず、安定して対象物2を把持することができる。
【0037】
例えば、対象物の外形を挟み込んで把持する構成であると、薄板のような剛性の弱い対象物である場合、単体で把持することが困難になる。
【0038】
それに対し、本実施の形態では、孔2Aに複数の把持部120を通し、かつ、規制部121で対象物2を支持するようにして把持ことができるので、剛性の弱い対象物2であっても、安定して把持することができる。
【0039】
また、
図4に示すように、フランジ部品(
図1等の対象物2)と、フランジ部品に組付けられるガスケット3とを含む複数の物体を把持する場合がある。ガスケット3は、例えばフランジ部品2とともに、組み付け物に組付けられる部品であり、ガスケット3には、フランジ部品2の孔2Aと同様の位置に孔3Aが設けられている。
【0040】
本実施の形態であれば、フランジ部品2の孔2Aと、ガスケット3の孔3Aとに、把持部120を通すことで、一度の把持動作で、複数の物体をまとめて把持することができる。
【0041】
例えば、対象物の外形を挟み込んで把持する構成であると、フランジ部品とガスケットとを別々に搬送することになる。そのため、把持装置100により、フランジ部品とガスケットとを組付ける際に両者の位置合わせが困難になる。また、フランジ部品とガスケットとを同時に搬送しても、それぞれの位置が搬送中にずれるおそれがあり、両者の位置合わせが困難になる。
【0042】
それに対し、本実施の形態では、一度の把持動作で複数の物体をまとめて把持することができるので、複数の物体を組付ける際の作業時間を大幅に短縮することができる。また、把持中にフランジ部品とガスケットとがずれないので、組み付け物に組付けられる状態に近い状態で、複数の物体を搬送することができる。その結果、両者を位置合わせする必要もなく、作業時間をさらに短縮することができる。
【0043】
また、特許文献1に記載の構成のように、対象物に設けられた孔にピンを通して、ピンの先端部に設けられた可動爪で対象物をクランプすることで把持する構成であると、孔の位置にピンが合うように対象物毎に把持装置を準備する必要がある。
【0044】
それに対して、本実施の形態では、把持部120が水平方向に移動するので、対象物2の孔2Aの位置に把持部120を合わせつつ、孔2Aに通された状態の把持部120を孔2Aの壁部に向けてさらに移動させることができる。すなわち、本実施の形態では、対象物2に合わせて、把持部120の位置を調整することができるので、対象物毎に把持装置100を準備する必要がなく、安定して対象物2を把持することができる。
【0045】
また、複数の把持部120が互いに平行に配置されているので、孔2Aに通しやすく、また、孔2Aに通された状態で、孔2Aの壁部に向けて移動させやすくすることができる。
【0046】
なお、上記実施の形態では、規制部121の先端面が重力方向に平行であったが、本開示はこれに限定されず、例えば、
図5に示すように、重力方向に向かうにつれ把持部120から離れるように傾斜する傾斜面であっても良い。
【0047】
このように規制部121の先端面121Aが傾斜していることで、例えば、把持装置100を対象物2から引き抜く際に、先端面121Aの傾斜に沿って、対象物2が滑るようにして、把持装置100から引き抜かれる。
【0048】
そのため、重力方向に向けて、対象物2を配置する場合、先端面が重力方向に平行である構成と比較して、配置箇所に対象物2が配置される(落下する)際の衝撃を和らげることができる。また、規制部121の先端面が重力方向に平行である場合は、対象物2を支持する面を広くとることができ、ひいては安定して対象物2を把持しやすくすることができる。そのため、対象物2の種類、用途等、ユーザの嗜好等に基づいて、規制部の先端面の形状を適宜選択しても良い。
【0049】
また、上記実施の形態では、規制部が把持部と一体に構成されていたが、本開示はこれに限定されず、規制部と把持部とが別体であっても良い。
【0050】
例えば、
図6Aおよび
図6Bに示すように、規制部130が把持部120の先端部に取り付けられていても良い。また、この構成は、規制部130が把持部120の先端部から水平方向に進退可能に構成されている。
【0051】
例えば、規制部130は、把持部120と同じ太さを有しており、回転軸131を介して、把持部120の先端面に取り付けられている。回転軸131は、把持部120の中心よりも水平方向にずれた位置に設けられている。規制部130は、回転軸131を中心に回転可能であり、把持部120から水平方向に突出しない第1位置(
図6Aの位置)と、把持部120から水平方向に突出する第2位置(
図6Bの位置)とに移動可能である。
【0052】
このようにすることで、対象物2の孔2Aに把持部120を通す際および対象物2の孔2Aから把持部120を引き抜く際には、規制部130を第1位置とし、対象物2を把持する際には、規制部130を第2位置とすることができる。
【0053】
これにより、対象物2を把持する際に、対象物2の重力方向の移動を規制しつつ、把持部120を孔2Aに通す際および把持部120を孔2Aから引き抜く際に、規制部130が孔2Aを構成する部分と干渉することを抑制することができる。
【0054】
また、上記実施の形態では、規制部のみが対象物の重力方向の移動を規制していたが、本開示はこれに限定されない。例えば、本体部に設けられ,規制部に向けて対象物を付勢する付勢部140を備えていても良い。
【0055】
例えば、
図7Aに示すように、把持装置100は、本体部110および把持部120の他、付勢部140を有する。付勢部140は、例えば圧縮バネであり、本体部110の下面部分に設けられている。付勢部140は、例えば、本体部110の下面部分から対象物2に接触可能な位置まで延びている。
【0056】
このような構成では、把持部120が対象物2の孔2Aに通された際に、対象物2と付勢部140の先端部が接触して、押し縮められるので、付勢部140が対象物2を重力方向、つまり、規制部121に向けて付勢する。
【0057】
これにより、対象物2の重力方向の位置が完全に固定されるので、把持部120による把持箇所の位置精度がさらに向上し、ひいては対象物2をさらに安定して把持することができる。
【0058】
また、
図7Bに示すように、付勢部140は、把持部120を挿入された状態で設けられていても良い。
【0059】
また、上記実施の形態では、把持部120が2つ設けられた構成であったが、本開示はこれに限定されず、把持部が3つ以上設けられた構成であっても良い。また、把持部が3つ以上設けられた構成では、3つ以上の把持部で取り囲まれる任意の点に向けて、各把持部が移動可能に構成されていても良い。また、この場合、規制部は、各把持部の移動方向に突出するように設けられる。
【0060】
また、上記実施の形態では、一例として孔を有する対象物が示されていたが、本開示はこれに限定されず、孔を有さない対象物であっても良い。孔を有さない対象物の把持例としては、例えば、把持部により対象物の外形を挟みつつ、対象物の下端部を規制部で支持するように対象物を把持する例が挙げられる。
【0061】
また、上記実施の形態では、複数の把持部が平行に配置されていたが、本開示はこれに限定されず、複数の把持部が平行に配置されていなくても良い。
【0062】
また、上記実施の形態では、把持部が本体部から重力方向に向けて延びていたが、本開示はこれに限定されず、重力方向に対して傾斜した方向等、対象物を挟む琴が可能である限り、どのような方向に延びていても良い。
【0063】
その他、上記実施の形態は、何れも本開示を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本開示の把持装置は、対象物を安定して把持することが可能な把持装置として有用である。
【符号の説明】
【0065】
1 ロボット装置
2 対象物
2A 孔
10 ロボットアーム
20 制御装置
100 把持装置
110 本体部
111 移動機構
120 把持部
121 規制部
【手続補正書】
【提出日】2024-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、
前記複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、前記複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、
を備え、
前記規制部は、前記把持部の移動方向に沿って延びており、
前記移動方向における前記規制部の先端面は、前記重力方向に向かうにつれ前記把持部から離れるように、かつ、前記把持部により把持された前記対象物が前記把持部から開放された際に前記対象物が前記重力方向に向けて滑るように、傾斜する、
把持装置。
【請求項2】
前記対象物は、前記複数の把持部のそれぞれが通される複数の孔を有し、
前記複数の把持部のそれぞれは、前記複数の孔のそれぞれに通された状態で、前記複数の孔を構成する壁部に向けて移動することで前記対象物を把持する、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記複数の把持部は、互いに平行に配置されている、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項4】
前記規制部は、前記把持部から前記水平方向に進退可能に構成されている、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項5】
前記本体部に設けられ、前記規制部に向けて前記対象物を付勢する付勢部をさらに備える、
請求項1に記載の把持装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に係る把持装置は、
本体部と、
前記本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、
前記複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、前記複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、
を備え、
前記規制部は、前記把持部の移動方向に沿って延びており、
前記移動方向における前記規制部の先端面は、前記重力方向に向かうにつれ前記把持部から離れるように、かつ、前記把持部により把持された前記対象物が前記把持部から開放された際に前記対象物が前記重力方向に向けて滑るように、傾斜する。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、
前記複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、前記複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、
を備え、
前記規制部は、前記把持部の移動方向に沿って延びており、
前記移動方向における前記規制部の先端面は、前記重力方向に向かうにつれ前記把持部から離れるように、かつ、前記把持部により把持された前記対象物が前記把持部から開放された際に前記対象物が前記重力方向に向けて滑るように、傾斜しており、
前記対象物は、前記複数の把持部のそれぞれが通される複数の孔を有し、
前記複数の把持部のそれぞれは、前記複数の孔のそれぞれに通された状態で、前記複数の孔を構成する壁部に向けて移動することで前記対象物を把持し、
前記規制部は、前記対象物が前記把持部に把持された状態である際に、前記対象物の下側に位置する、
把持装置。
【請求項2】
前記複数の把持部は、互いに平行に配置されている、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記規制部は、前記把持部から前記水平方向に進退可能に構成されている、
請求項1に記載の把持装置。
【請求項4】
前記本体部に設けられ、前記規制部に向けて前記対象物を付勢する付勢部をさらに備える、
請求項1に記載の把持装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に係る把持装置は、
本体部と、
前記本体部から所定方向に向けて延出し、水平方向に移動可能な複数の把持部と、
前記複数の把持部のそれぞれの先端部に設けられ、前記複数の把持部に把持された対象物の重力方向の移動を規制する規制部と、
を備え、
前記規制部は、前記把持部の移動方向に沿って延びており、
前記移動方向における前記規制部の先端面は、前記重力方向に向かうにつれ前記把持部から離れるように、かつ、前記把持部により把持された前記対象物が前記把持部から開放された際に前記対象物が前記重力方向に向けて滑るように、傾斜しており、
前記対象物は、前記複数の把持部のそれぞれが通される複数の孔を有し、
前記複数の把持部のそれぞれは、前記複数の孔のそれぞれに通された状態で、前記複数の孔を構成する壁部に向けて移動することで前記対象物を把持し、
前記規制部は、前記対象物が前記把持部に把持された状態である際に、前記対象物の下側に位置する。