(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024077917
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】ニューマチックアンローダ
(51)【国際特許分類】
B65G 53/66 20060101AFI20240603BHJP
B65G 53/24 20060101ALI20240603BHJP
B65G 67/60 20060101ALN20240603BHJP
【FI】
B65G53/66 B
B65G53/24
B65G67/60 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190157
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000512
【氏名又は名称】弁理士法人山田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石野 泰造
(72)【発明者】
【氏名】石井 克樹
(72)【発明者】
【氏名】福岡 将人
【テーマコード(参考)】
3F047
3F077
【Fターム(参考)】
3F047AA11
3F047AB02
3F047BA07
3F047CA01
3F077AA04
3F077BA02
3F077BB01
3F077EA02
(57)【要約】
【課題】荷役操作の大幅な簡易化を図ることで操縦者の負担を従来より著しく軽減し得るニューマチックアンローダを提供する。
【解決手段】先端に吸引ノズル11を装備して垂下し且つ垂直伸縮装置15により上下方向に伸縮する垂直伸縮管9を装備し、該垂直伸縮管9の伸縮操作により前記吸引ノズル11を昇降させてバラ物を吸引することで荷役を行うニューマチックアンローダ1に関し、前記垂直伸縮管9内にバラ物を引き込む吸引圧力を計測する圧力センサ23と、操縦者の手動操作によるバラ物の荷役作業の開始以降における前記垂直伸縮装置15の運転を前記圧力センサ23の計測値に基づき適切な吸引圧力が保持されるように自動制御する制御装置27とを備えた。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に吸引ノズルを装備して垂下し且つ垂直伸縮装置により上下方向に伸縮する垂直伸縮管を装備し、該垂直伸縮管の伸縮操作により前記吸引ノズルを昇降させてバラ物を吸引することで荷役を行うニューマチックアンローダであって、
前記垂直伸縮管内にバラ物を引き込む吸引圧力を計測する圧力センサと、操縦者の手動操作によるバラ物の荷役作業の開始以降における前記垂直伸縮装置の運転を前記圧力センサの計測値に基づき適切な吸引圧力が保持されるように自動制御する制御装置とを備えたニューマチックアンローダ。
【請求項2】
前記吸引ノズルからバラ物までの距離を計測する距離センサを備え、該距離センサの計測値に基づき適切な距離が保持されるように前記垂直伸縮装置の運転を前記制御装置により自動制御する請求項1に記載のニューマチックアンローダ。
【請求項3】
前記吸引ノズルの傾斜角を計測する傾斜センサを備え、該傾斜センサの計測値に基づき傾斜角が規定値以内に保持されるように前記垂直伸縮装置の運転を前記制御装置により自動制御する請求項1又は2に記載のニューマチックアンローダ。
【請求項4】
前記垂直伸縮管の伸縮部分にかかる荷重を計測するロードセルを備え、該ロードセルの計測値に基づき前記吸引ノズルのバラ物上面への着床を確認した上で前記垂直伸縮装置の自動運転を開始する請求項1、2又は3に記載のニューマチックアンローダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニューマチックアンローダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
岸壁に停泊中の船舶から積載されている穀物等の各種バラ物を荷揚げするアンローダとして、荷役物の中に吸引ノズルを差し入れて吸入することにより荷揚げするニューマチックアンローダが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
この種のニューマチックアンローダは、岸壁側に配設されたレシーバタンクに接続されて横方向に延在する水平伸縮管と、この水平伸縮管に接続されて下方に向かい屈曲するベンド管と、このベンド管の先端に接続されて略垂直に下方に向け延在する垂直伸縮管と、この垂直伸縮管の先端に接続されて荷役物の中に差し入れられる吸引ノズルとを備えており、真空ブロアの吸引力により吸引ノズルから荷役物を吸い込むことで荷揚げを行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-23001号公報
【特許文献2】特開2016-23004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、斯かる従来のニューマチックアンローダにあっては、その荷役に関する操作を全て操縦者が手動で行わなければならなかったため、荷役作業に従事する操縦者の負担が大きいという課題があった。
【0006】
本発明は、上述の実情に鑑みてなしたもので、荷役操作の大幅な簡易化を図ることで操縦者の負担を従来より著しく軽減し得るニューマチックアンローダを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、先端に吸引ノズルを装備して垂下し且つ垂直伸縮装置により上下方向に伸縮する垂直伸縮管を装備し、該垂直伸縮管の伸縮操作により前記吸引ノズルを昇降させてバラ物を吸引することで荷役を行うニューマチックアンローダであって、
前記垂直伸縮管内にバラ物を引き込む吸引圧力を計測する圧力センサと、操縦者の手動操作によるバラ物の荷役作業の開始以降における前記垂直伸縮装置の運転を前記圧力センサの計測値に基づき適切な吸引圧力が保持されるように自動制御する制御装置とを備えたニューマチックアンローダに係るものである。
【0008】
前記ニューマチックアンローダにおいては、前記吸引ノズルからバラ物までの距離を計測する距離センサを備え、該距離センサの計測値に基づき適切な距離が保持されるように前記垂直伸縮装置の運転を前記制御装置により自動制御することが好ましい。
【0009】
また、前記ニューマチックアンローダにおいては、前記吸引ノズルの傾斜角を計測する傾斜センサを備え、該傾斜センサの計測値に基づき規定値以内の傾斜角が保持されるように前記垂直伸縮装置の運転を前記制御装置により自動制御することも可能である。
【0010】
更に、前記ニューマチックアンローダにおいては、前記垂直伸縮管の伸縮部分にかかる荷重を計測するロードセルを備え、該ロードセルの計測値に基づき前記吸引ノズルのバラ物上面への着床を確認した上で前記垂直伸縮装置の自動運転を開始しても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明のニューマチックアンローダによれば、操縦者の手動操作によるバラ物の荷役作業の開始以降における吸引ノズルの昇降操作を制御装置による自動制御で行うことができるので、荷役操作の大幅な簡易化を図ることができて操縦者の負担を従来より著しく軽減することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明のニューマチックアンローダの一実施例を示す要部構成図である。
【
図2】
図1のニューマチックアンローダの全体概要構成図である。
【
図3】
図1の制御装置による具体的な制御手順を説明するフロー図である。
【
図4】
図3のフロー図の変形例として追加すべき部分的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1及び
図2は本発明の一実施例を示すもので、先ず本実施例におけるニューマチックアンローダ1の全体構成について
図2により以下に説明すると、この種のニューマチックアンローダ1は、岸壁2側に配設されたレシーバタンク3と、該レシーバタンク3に空気管4を介して接続された真空ブロア5と、前記レシーバタンク3に揺動可能に接続されて横方向に延在する水平伸縮管6と、該水平伸縮管6を揺動させる揺動機構7と、前記水平伸縮管6の先端に接続されて下方に向かい屈曲するベンド管8と、該ベンド管8の先端に接続されて略垂直に下方に延出する垂直伸縮管9と、該垂直伸縮管9の先端に接続されて船舶10に積載されたバラ物の中に所定の深さ差し入れられる吸引ノズル11とを備えている。更に、前記ベンド管8と前記垂直伸縮管9との間にはフレキシブル管12が介設され、前記垂直伸縮管9と前記吸引ノズル11との間にはフレキシブル管13が介設されている。
【0015】
ここで、前記水平伸縮管6は、前記レシーバタンク3に接続された大径管部6aと、この大径管部6aに摺動可能に挿入された小径管部6bとを含み、前記水平伸縮装置14によって大径管部6aと小径管部6bとを相対移動させることで伸縮可能に構成されている。
【0016】
また、前記垂直伸縮管9は、前記大径管部9aと、この大径管部9aに摺動可能に挿入された小径管部9bとを含み、前記垂直伸縮装置15によって大径管部9aと小径管部9bとを相対移動させることで伸縮可能に構成されている。
【0017】
本実施例において、荷役物(被搬送物)としてのバラ物は空気と共に吸引ノズル11に吸い込まれた後、フレキシブル管13、垂直伸縮管9、フレキシブル管12、ベンド管8、水平伸縮管6を介してレシーバタンク3へと導入され、レシーバタンク3により空気から分離されたバラ物は岸壁コンベヤ16又は他の船舶(図示せず)に供給される一方、バラ物から分離された空気は空気管4から真空ブロア5に吸入されるように構成されている。
【0018】
次に、前記吸引ノズル11及び前記垂直伸縮装置15の詳細構造について
図1により説明すると、前記吸引ノズル11は、フレキシブル管13の先端に接続される短管11aと、短管11aに接続される先端ノズル11bとを備え、該先端ノズル11bは、その筒内を二重管構造として、その外周流路を下降させた二次空気流を吸込口で内周流路に反転させてバラ物を吸い上げるようにしてある。
【0019】
また、前記垂直伸縮装置15は、ワイヤロープ17の巻上げ下げを介して垂直伸縮管9を伸縮させるウインチである。垂直伸縮装置15は、その先端が垂直伸縮管9の小径管部9bに取り付けられるワイヤロープ17と、ワイヤロープ17が巻き付けられるドラム18と、ドラム18を回転させる電動機(本実施例においては、インバータ用モータ)19と、これらドラム18と電動機19との間に介設される減速機20とを備えている。
【0020】
ここで、前記垂直伸縮装置15におけるワイヤロープ17を送り出す箇所には、該ワイヤロープ17にかかる荷重をシーブ21を介して検出するロードセル22が装備されており、前記吸引ノズル11がバラ物の上面に着床しているか否かが前記ワイヤロープ17にかかる荷重の減少により判断できるようにしてある。
【0021】
また、前記水平伸縮管6の途中には、バラ物を引き込む吸引圧力として前記水平伸縮管6の内部圧力を検出する圧力センサ23が装備されており、該圧力センサ23により前記水平伸縮管6の内部圧力を検出して負圧の度合を監視し、これによりバラ物が詰まり無く正常に吸い上げられているか否かを確認できるようになっている。
【0022】
更に、前記吸引ノズル11には、超音波式の距離センサ24がサポート25を介し複数設置されており、前記距離センサ24により前記吸引ノズル11の下方に対峙するバラ物までの距離が計測され、該吸引ノズル11の先端がバラ物内の適切な深さに挿入されているか否かが確認できるようにしてある。
【0023】
尚、図示例の場合、前記サポート25の一つに前記吸引ノズル11の傾斜状態を把握するための傾斜センサ26が配設されているが、例えば、前記距離センサ24を前記吸引ノズル11の四方に配置し、四箇所の計測結果に基づく距離差から前記吸引ノズル11の傾斜状態を推測させることで前記傾斜センサ26の機能を兼用させるようにしても良い。
【0024】
そして、これら圧力センサ23、距離センサ24、傾斜センサ26、ロードセル22の検出信号は、制御装置27に全て入力されるようになっており、該制御装置27においては、圧力センサ23、距離センサ24、傾斜センサ26、ロードセル22からの検出信号に基づき前記垂直伸縮装置15の電動機19の駆動が後述の如く制御されるようになっている。
【0025】
図3は前記制御装置27における具体的な制御手順を説明するフロー図であり、先ずバラ物の荷役作業の開始時には、ステップS1で操縦者が手動操作で吸引を開始してから、ステップS2で操縦者が吸引ノズル11を下降して先端をバラ物内に挿入する開始操作を手動で行い、次いで、ステップS3で操縦者が吸引ノズル11のバラ物上面への着床をロードセル22(荷重の規定値以下の減少)により確認した上で、ステップS4で圧力センサ23によりバラ物の吸引に伴う負圧発生を確認してから、ステップS5で操縦者がボタン操作等により吸引ノズル11の昇降操作の自動運転を開始する。
【0026】
これにより制御装置27による自動運転が開始されたら、ステップS6で圧力センサ23の計測値に基づき圧力が異常値(バラ物の詰まりによる極端な負圧値など)でないことが確認され、次いで、ステップS7で傾斜センサ26の計測値に基づき吸引ノズル11の傾斜角が規定値以内にあることが確認された後に、ステップS8で吸引ノズル11を下降させる自動制御が実行される。
【0027】
そして、前記吸引ノズル11が自動制御により下降されると、ステップS9でロードセル22により荷重が規定値以下であること、ステップS10で距離センサ24の計測値が規定値であること、ステップS11で圧力センサ23の計測値が規定値以内であることが順次確認され、これらステップS9、ステップS10、ステップS11でYESとなる条件が揃ったところで、ステップS12にて前記吸引ノズル11の下降が停止される。
【0028】
即ち、ステップS9、ステップS10、ステップS11でYESとなる条件は、吸引ノズル11が既にバラ物上面に着床していて下がりきっていることを意味しており、これらの条件が揃った場合には前記吸引ノズル11の下降を停止するのが妥当である。
【0029】
更に、このようにして前記吸引ノズル11の下降が自動制御により停止されると、ステップS13で傾斜センサ26の計測値が規定値以内であること、ステップS14で距離センサ24の計測値が規定値であること、ステップS15で圧力センサ23の計測値が規定値以内であることが継続的に監視され、ステップS13又はステップS14でNOとなった場合にのみステップS16に進んで吸引ノズル11を上昇させる自動制御が実行される。
【0030】
即ち、ステップS13、ステップS14でNOとなる条件は、吸引ノズル11が既に下がり過ぎている、或いは、バラ物に崩れが生じていることを意味しており、これらの条件が揃った場合には、前記吸引ノズル11を一旦上昇させる措置を取るのが妥当である。
【0031】
ここで、ステップS15における圧力センサ23の計測値が規定値以内に収まらなかった場合には、現在の吸引ノズル11の停止位置で吸えるバラ物が無くなってきていることが想定されるため、ステップS6に戻って自動運転開始時からの流れが繰り返され、ステップS6及びステップS7の判定に支障が無ければステップS8で吸引ノズル11を再び下降させる自動制御に移行することになる。
【0032】
尚、ステップS6からYESに進んだステップS7で傾斜センサ26の計測値が規定値以内に収まらなかった場合には、ステップS18に進んで傾斜センサ26の計測値が異常値(極端に大きな傾斜角)であるか否かが更に判定され、該傾斜センサ26の計測値が異常値でなければ、ステップS16に進んで吸引ノズル11を上昇させる自動制御が実行されるが、前記傾斜センサ26の計測値が異常値であると判定された場合にはステップS19に進んで停止信号により機械停止の措置が取られる。
【0033】
そして、ステップS16で吸引ノズル11を上昇させる自動制御が実行されると、ステップS20でロードセル22の計測値が規定値(吸引ノズル11がバラ物から離間した状態にある荷重)となっていること、ステップS21で圧力センサ23の計測値が規定値より上昇していることが継続的に監視され、夫々の判定がYESとならない限り、ステップS16に戻って吸引ノズル11の上昇が継続される。
【0034】
即ち、ステップS20では、上昇中の吸引ノズル11が未だバラ物内に挿入された状態にあることが確認される一方、ステップS21では、バラ物の吸引に伴う負圧発生が確認されるようになっていて、換言すれば、前記吸引ノズル11がバラ物の上まで上昇してしまわないよう監視が成されており、ステップS20及びステップS21における判定がYESとなった場合には、前記吸引ノズル11がバラ物の上まで上昇してしまっている可能性が高いものと見做せる。
【0035】
ただし、ステップS20及びステップS21における判定がYESであっても、突発的な外乱による誤検出であることも考えられるため、次のステップS22に進んで前回の判定からn秒以内かどうかが判定され、前回の判定からn秒以内と判定された場合にのみカウントされてカウンタに記録され、前回の判定からn秒より間隔が空いていればカウンタがリセットされる一方、次のステップS23でカウンタがn回以上となったか否かが随時判定される。
【0036】
そして、ステップS22又はステップS23における判定がNOの場合には、ステップS6に戻って自動運転開始時からの流れが繰り返され、ステップS6及びステップS7の判定に支障が無ければステップS8で吸引ノズル11を上昇から下降に転じる自動制御に移行することになる。
【0037】
尚、ステップS23でカウンタがn回以上となったことが確認された場合には、前回の判定からn秒以内のYES判定がn回以上連続していることが確認され、もう吸引すべきバラ物が無くなっているか、何らかの異常が発生しているものとしてステップS24に進んで停止信号により機械停止の措置が取られる。
【0038】
また、距離センサ24を荷役終了判定に使う場合には、
図4に示す如く、ステップS15におけるNOの流れにステップS25、ステップS26、ステップS27、ステップS28を追加し、ステップS25で距離センサ24によりバラ物の貯槽の底面が検出されていると思しき計測値が検出された際にYESに進み、ステップS26で前回の判定からn秒以内かどうかが判定され、前回の判定からn秒以内と判定された場合にのみカウントされてカウンタに記録され、前回の判定からn秒より間隔が空いていればカウンタがリセットされる一方、次のステップS27でカウンタがn回以上となったか否かが随時判定され、カウンタがn回以上となった場合にのみステップS28に進んで停止信号により機械停止の措置が取られるようにしても良い。
【0039】
ここで、ステップS26、ステップS27の判定を加えているのは、先に説明したステップS22、ステップS23の役割と同じであり、ステップS25における判定がYESであっても、突発的な外乱による誤検出であることも考えられるため、そのよう誤検出を排除する目的である。尚、ステップS25、ステップS26、ステップS27の夫々における判定がNOであった場合には、ステップS6に戻って自動運転開始時からの流れが繰り返されるようにして置けば良い。
【0040】
而して、このように吸引ノズル11の昇降操作を自動運転で行うことができれば、ニューマチックアンローダによる荷役作業の開始までの操作を操縦者が手動で行い、これ以降の操縦者による手動操作を不要として荷役操作の大幅な簡易化を図ることが可能となり、操縦者の負担を従来より著しく軽減することができる。
【0041】
因みに、このような自動運転は、吸引ノズル11の昇降操作(垂直伸縮管9の伸縮操作)という一軸のみの操作となり、いわゆる産業用ロボットとしての扱いにはならないため、法規的な制約がそれほど厳格に適用されなくて済み、既存設備への実施が比較的容易に行えるというメリットもある。
【0042】
尚、本発明のニューマチックアンローダは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、垂直伸縮装置は垂直伸縮管を上下方向に伸縮できる機構であれば良く、必ずしも図示例の構造に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0043】
1 ニューマチックアンローダ
9 垂直伸縮管
11 吸引ノズル
15 垂直伸縮装置
17 ワイヤロープ
22 ロードセル
23 圧力センサ
24 距離センサ
26 傾斜センサ
27 制御装置