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特開2024-7798エレベータ用揚重機の支持装置及びその固定方法
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  • 特開-エレベータ用揚重機の支持装置及びその固定方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007798
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】エレベータ用揚重機の支持装置及びその固定方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/00 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
B66B7/00 G
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109126
(22)【出願日】2022-07-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樫本 淳
(72)【発明者】
【氏名】岡▲崎▼ 聖
(72)【発明者】
【氏名】阿部 浩明
【テーマコード(参考)】
3F305
【Fターム(参考)】
3F305DA13
3F305DA21
(57)【要約】
【課題】 出入口を介して搬出入できる資材の高さに制限が生じることを抑制することができるエレベータ用揚重機の支持装置を提供する。
【解決手段】 エレベータ用揚重機の支持装置は、エレベータの昇降路に固定されて且つ揚重機を支持するエレベータ用揚重機の支持装置であって、昇降路は、昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、出入口よりも上方に配置され、乗場に面する上壁と、を備え、支持装置は、昇降路の内部に配置されて且つ揚重機が接続される装置本体部と、装置本体部が出入口の上端よりも上方に位置するように、装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの昇降路に固定されて且つ揚重機を支持するエレベータ用揚重機の支持装置であって、
前記昇降路は、前記昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、前記出入口よりも上方に配置され、前記乗場に面する上壁と、を備え、
前記支持装置は、
前記昇降路の内部に配置されて且つ前記揚重機が接続される装置本体部と、
前記装置本体部が前記出入口の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備える、エレベータ用揚重機の支持装置。
【請求項2】
前記上壁は、貫通孔を備え、
前記固定部は、前記装置本体部に固定されて且つ前記貫通孔に挿入される挿入部を備える、請求項1に記載のエレベータ用揚重機の支持装置。
【請求項3】
前記固定部は、前記挿入部に固定されて且つ前記装置本体部とによって前記上壁を挟む挟み部をさらに備える、請求項2に記載のエレベータ用揚重機の支持装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のエレベータ用揚重機の支持装置を前記上壁に固定する支持装置の固定方法であって、
ロープを前記貫通孔に挿入することと、
前記ロープを前記挿入部に接続することと、
前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入することと、を含む、支持装置の固定方法。
【請求項5】
長尺な操作具の先端部を前記装置本体部に接続することと、
前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入するときに、前記操作具を把持して前記装置本体部を持ち上げることと、をさらに含む、請求項4に記載の支持装置の固定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、エレベータ用揚重機の支持装置及びその固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、エレベータ用揚重機の支持装置は、揚重機が接続される装置本体部を備えている。そして、装置本体部は、昇降路の出入口を区画する壁の開口部の内側側壁に、上下方向を軸にして回転可能に固定されている(例えば、特許文献1)。これにより、装置本体部は、出入口の上端よりも下方に位置している。
【0003】
ところで、特許文献1に係る支持装置においては、装置本体部が上下方向を軸にして回転することによって、装置本体部及び揚重機は、出入口の上端よりも下方を通過する。これにより、出入口を介して、揚重機で吊った資材を搬出入するときに、搬出入できる資材の高さに制限が生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-351553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、出入口を介して搬出入できる資材の高さに制限が生じることを抑制することができるエレベータ用揚重機の支持装置及びその固定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
エレベータ用揚重機の支持装置は、エレベータの昇降路に固定されて且つ揚重機を支持するエレベータ用揚重機の支持装置であって、前記昇降路は、前記昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、前記出入口よりも上方に配置され、前記乗場に面する上壁と、を備え、前記支持装置は、前記昇降路の内部に配置されて且つ前記揚重機が接続される装置本体部と、前記装置本体部が前記出入口の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備える。
【0007】
支持装置の固定方法においては、前記上壁は、貫通孔を備え、前記固定部は、前記装置本体部に固定されて且つ前記貫通孔に挿入される挿入部を備え、前記固定方法は、前記のエレベータ用揚重機の支持装置を前記上壁に固定する支持装置の固定方法であって、ロープを前記貫通孔に挿入することと、前記ロープを前記挿入部に接続することと、前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る支持装置が昇降路に固定された図
図2図1の要部拡大図
図3】同実施形態に係る支持装置の正面図
図4】同実施形態に係る支持装置の下からの斜視図
図5】同実施形態に係る支持装置の上からの斜視図
図6】同実施形態に係る支持装置の平面図
図7】同実施形態に係る支持装置の昇降路への固定方法の説明図
図8】同実施形態に係る支持装置の昇降路への固定方法の説明図
図9】同実施形態に係る支持装置の昇降路への固定方法の説明図
図10】同実施形態に係る支持装置の昇降路への固定方法の説明図
図11】他の実施形態に係る支持装置の昇降路への固定方法の説明図
【発明を実施するための形態】
【0009】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0010】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0011】
以下、エレベータ用揚重機の支持装置における一実施形態について、図1図10を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、エレベータ用揚重機の支持装置の構成等の理解を助けるために例示するものであり、エレベータ用揚重機の支持装置の構成を限定するものではない。
【0012】
ここで、エレベータ用揚重機の支持装置の各構成を説明するのに先立って、エレベータの昇降路X1について説明する。
【0013】
昇降路X1は、例えば、図1に示すように、第1横方向D1へ貫通して昇降路X1の内部と乗場Y1~Y3とを連通する出入口X2~X4と、出入口X2~X4よりも上方に配置され、乗場Y1~Y3に面する上壁X5と、出入口X2~X4の第2横方向D2の側方に配置され、乗場Y1~Y3に面する側壁X6とを備えていてもよい。これにより、出入口X2~X4は、上壁X5及び側壁X6によって区画されている。
【0014】
なお、最上の出入口X2は、第1出入口X2といい、最下の出入口X3は、第2出入口X3といい、第1出入口X2と第2出入口X3との間の出入口(図1においては、1つのみ図示している)X4は、第3出入口X4という。将来的に、出入口X2~X4には、乗場扉(図示していない)が設置される。
【0015】
また、最上の乗場Y1は、第1乗場Y1といい、最下の乗場Y2は、第2乗場Y2といい、第1乗場Y1と第2乗場Y2との間の乗場(図1においては、1つのみ図示している)Y3は、第3乗場Y3という。特に限定されないが、例えば、図1のように、昇降路X1の上に、機械室が設けられていてもよい。
【0016】
図1及び図2に示すように、支持装置1は、昇降路X1に固定されており、揚重機10,20を支持している。そして、支持装置1は、例えば、本実施形態のように、揚重機10,20が接続される装置本体部2と、装置本体部2を昇降路X1に固定する固定部3とを備えていてもよい。
【0017】
特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、揚重機10,20は、装置本体部2に取り付けられる第1揚重機10と、第1揚重機10に取り付けられる第2揚重機20とを備えていてもよい。即ち、第1揚重機10は、装置本体部2に直接的に接続されており、第2揚重機20は、第1揚重機10を介して、装置本体部2に間接的に接続されている。
【0018】
各揚重機10,20は、例えば、本実施形態のように、揚重本体部11,21と、揚重本体部11,21を取り付けるための鉤部12,22と、資材(例えば、エレベータを構成する部品)Z1が吊られ、揚重本体部11,21によって昇降される吊り部13,23とを備えていてもよい。なお、図示していないが、各揚重機10,20は、例えば、吊り部13,23を昇降させるための操作部(例えば、チェーン、リモコン等)を備えていてもよい。
【0019】
特に限定されないが、第1揚重機10は、例えば、手動のチェーンブロックとしてもよく、また、例えば、第2揚重機20は、例えば、電動のチェーンブロックとしてもよい。そして、例えば、本実施形態のように、第1揚重機10の重量は、第2揚重機20の重量よりも、軽い、という構成でもよい。
【0020】
図2図6に示すように、装置本体部2は、例えば、上下方向D3に延びる縦材4と、第1横方向D1に延びる横材5と、縦材4と横材5とを接続する斜材6とを備えていてもよい。斜材6は、例えば、本実施形態のように、第1揚重機10が取り付けられる取付部6aを備えていてもよい。特に限定されないが、取付部6aは、例えば、本実施形態のように、第1揚重機10の鉤部12が掛けられる貫通孔としてもよい。
【0021】
また、例えば、本実施形態のように、第1出入口X2よりも上方に配置される上壁X5は、第1横方向X1に貫通する貫通孔X5aを備えていてもよい。そして、固定部3は、例えば、本実施形態のように、装置本体部2に固定されて且つ貫通孔X5aに挿入される挿入部7と、挿入部7に固定されて且つ装置本体部2との間で上壁X5を挟む挟み部8とを備えていてもよい。
【0022】
これにより、装置本体部2が、昇降路X1の内部に配置され、上壁X5に固定されるため、装置本体部2は、第1出入口X2の上端よりも上方に位置する。なお、例えば、本実施形態のように、第2揚重機20の吊り部23は、第1出入口X2の上端よりも上方の位置まで、上昇可能である、という構成が好ましい。
【0023】
特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、挿入部7は、雄ネジ(例えば、長ねじ)を有し、挟み部8は、雄ネジと螺合する雌ネジ材(例えば、ナット)である、という構成でもよい。なお、挿入部7の基端部は、例えば、本実施形態のように、装置本体部2の縦材4に固定されていてもよい。これにより、挟み部8と縦材4とが上壁X5を挟むことによって、装置本体部2は、上壁X5に固定されている。
【0024】
なお、特に限定されないが、支持装置1の各構成は、例えば、本実施形態のように、金属(例えば、鉄鋼、ステンレス鋼)で形成されていてもよい。これにより、支持装置1の各構成は、剛性を有している。特に限定されないが、装置本体部2は、例えば、軽量化を図るため、複数の開口(肉抜き)を備えていてもよい。
【0025】
図3図6に示すように、挿入部7は、例えば、先端部に、ロープ30(図7及び図8参照)が接続されるロープ接続部7aを備えていてもよい。なお、ロープ30は、例えば、ワイヤロープ、チェーンロープ(チェーンで形成されたロープ)等のロープ状、紐状、縄状のものを全て含む。
【0026】
また、図3及び図4に示すように、装置本体部2は、例えば、長尺な操作具40の先端部41に接続される操作接続部6bを備えていてもよい。例えば、本実施形態のように、操作接続部6bは、操作本体部2の斜材6に備えられていてもよい。
【0027】
そして、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、操作具40の先端部41は、突起となっており、装置本体部2の操作接続部6bは、操作具40の先端部41の突起が内部に挿入される貫通孔を有する筒体である、という構成でもよい。これにより、操作具40は、装置本体部2に着脱可能であり、且つ、装置本体部2に回転可能に接続されている。なお、例えば、操作具40の先端部41が、筒体であり、操作接続部6bが、操作具40の先端部41の内部に挿入される突起である、という構成でもよい。
【0028】
本実施形態に係る支持装置1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る支持装置1の昇降路X1への固定方法について、図7図10を参照しながら説明する。なお、支持装置1の昇降路X1への固定方法は、以下の方法に限定されない。
【0029】
図7に示すように、ロープ30が上壁X5の貫通孔X5aに挿入され、ロープ30が挿入部7のロープ接続部7aに接続される。このとき、第1乗場Y1の作業者(図示していない)は、脚立等を使用して、ロープ30を貫通孔X5aに挿入してもよい。なお、このとき、第1揚重機10が装置本体部2に接続されている。
【0030】
そして、図8に示すように、操作具40の先端部41が装置本体部2に接続され、第1乗場Y1の作業者は、操作具40の基端部42を把持して、装置本体部2を持ち上げつつ、ロープ30を引く。これにより、挿入部7を上壁X5の貫通孔X5aに容易に挿入することができる。
【0031】
そして、図9に示すように、挟み部8が挿入部7に固定されることによって、装置本体部2は、昇降路X1の内部で、上壁X5に固定される。このとき、第1乗場Y1の作業者は、脚立等を使用して、挟み部8を挿入部7に固定してもよい。このように、例えば、作業者が第1乗場Y1で作業を行うだけで、支持装置1を昇降路X1に固定することができる。
【0032】
その後、第1揚重機10が第2揚重機20を吊り上げることによって、図10に示すように、重量の重い第2揚重機20は、重量の軽い第1揚重機10を介して、装置本体部2に接続される。これにより、装置本体部2が、第1出入口X2の上端よりも上方に位置しているため、第1出入口X2を介して搬出入できる資材Z1の高さに制限が生じることを抑制することができる。
【0033】
例えば、第2揚重機20の吊り部23が、第1出入口X2の上端よりも上方の位置まで、上昇可能とすることができるため、例えば、第1出入口X2の全体を資材Z1の搬出入口として利用することができる。これにより、例えば、第2乗場Y2(図1参照)にある大きな資材Z1であっても、第1出入口X2を介して、第1乗場Y1に搬入することができる。
【0034】
なお、特に限定されないが、装置本体部2の取付部6aが第1出入口X2の上端から上方向へ離れる距離は、例えば、500mm以上であってもよく、また、例えば、1,000mm以上であることが好ましく、また、例えば、1,500mm以上であることがさらに好ましい。
【0035】
しかも、支持装置1が上壁X5に固定されているため、第2揚重機20で昇降路X1の内部を搬送された資材Z1は、出入口X2~X4の近くを昇降する。したがって、出入口X2~X4を介して資材Z1を搬出入することを容易に行うことができる。
【0036】
なお、特に限定されないが、装置本体部2の取付部6aが上壁X5から第1横方向D1へ離れる距離は、例えば、800mm以下であってもよく、また、例えば、500mm以下であることが好ましく、また、例えば、300mm以下であることがさらに好ましい。
【0037】
[1]
以上より、エレベータ用揚重機20の支持装置1は、本実施形態のように、エレベータの昇降路X1に固定されて且つ揚重機20を支持するエレベータ用揚重機20の支持装置1であって、前記昇降路X1は、前記昇降路X1の内部と乗場Y1とを連通する出入口X2と、前記出入口X2よりも上方に配置され、前記乗場Y1に面する上壁X5と、を備え、前記支持装置1は、前記昇降路X1の内部に配置されて且つ前記揚重機20が接続される装置本体部2と、前記装置本体部2が前記出入口X2の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部2を前記上壁X5に固定する固定部3と、を備える、という構成が好ましい。
【0038】
斯かる構成によれば、固定部3が装置本体部2を上壁X5に固定することによって、装置本体部2は、出入口X2の上端よりも上方に位置する。これにより、出入口X2を介して搬出入できる資材Z1の高さに制限が生じることを抑制することができる。
【0039】
[2]
また、上記[1]のエレベータ用揚重機20の支持装置1においては、本実施形態のように、前記上壁X5は、貫通孔X5aを備え、前記固定部3は、前記装置本体部2に固定されて且つ前記貫通孔X5aに挿入される挿入部7を備える、という構成が好ましい。
【0040】
斯かる構成によれば、装置本体部2に固定される挿入部7が、上壁X5の貫通孔X5aに挿入される。これにより、装置本体部2を上壁X5に固定することができる。
【0041】
[3]
また、上記[2]のエレベータ用揚重機20の支持装置1においては、本実施形態のように、前記固定部3は、前記挿入部7に固定されて且つ前記装置本体部2とによって前記上壁X5を挟む挟み部8をさらに備える、という構成が好ましい。
【0042】
斯かる構成によれば、挟み部8が挿入部7に固定されることによって、上壁X5は、挟み部8と装置本体部2との間で挟まれる。これにより、装置本体部2を上壁X5に固定することができる。
【0043】
[4]
また、支持装置1の固定方法は、本実施形態のように、上記[2]又は[3]のエレベータ用揚重機20の支持装置1を前記上壁X5に固定する支持装置1の固定方法であって、ロープ30を前記貫通孔X5aに挿入することと、前記ロープ30を前記挿入部7に接続することと、前記ロープ30を引いて前記挿入部7を前記貫通孔X5aに挿入することと、を含む、という方法が好ましい。
【0044】
斯かる方法によれば、挿入部7は、貫通孔X5aに挿入されたロープ30に、接続されている。そして、ロープ30が引かれることによって、挿入部7は、貫通孔X5aに挿入される。
【0045】
[5]
また、上記[4]の支持装置1の固定方法においては、本実施形態のように、長尺な操作具40の先端部41を前記装置本体部2に接続することと、前記ロープ30を引いて前記挿入部7を前記貫通孔X5aに挿入するときに、前記操作具40を把持して前記装置本体部2を持ち上げることと、をさらに含む、という方法が好ましい。
【0046】
斯かる方法によれば、装置本体部2は、長尺な操作具40の先端部41に接続される。そして、操作具40が把持されて装置本体部2が持ち上げられた状態で、ロープ30が引かれることによって、挿入部7は、貫通孔X5aに挿入される。
【0047】
なお、支持装置1及びその固定方法は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、支持装置1及びその固定方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0048】
(A)上記実施形態に係る支持装置1においては、挿入部7は、貫通孔X5aに挿入され、挟み部8は、装置本体部2とによって上壁X5を挟む、という構成である。しかしながら、支持装置1は、斯かる構成に限られない。
【0049】
例えば、図11に示すように、固定部3は、ロープ30と、ロープ30の一端部を第1乗場Y1に固定するロープ固定部9とを備え、ロープ30の一端部は、ロープ固定部9に固定され、且つ、ロープ30の他端部は、挿入部7に固定される、という構成でもよい。これにより、装置本体部2は、上壁X5に固定される。
【0050】
また、例えば、固定部3は、上壁X5に埋設されるボルト(例えば、アンカーボルト)と、ボルトと螺合することによって、装置本体部2を締結するナットとを備えている、という構成でもよい。これにより、装置本体部2は、上壁X5に固定される。
【0051】
(B)また、上記実施形態に係る支持装置1は、上壁X5に着脱可能である、という構成である。しかしながら、支持装置1は、斯かる構成に限られない。例えば、支持装置1は、上壁X5に着脱不能に固定されている、という構成でもよい。
【0052】
(C)また、上記実施形態に係る支持装置1においては、装置本体部2は、第1揚重機10を介して、資材Z1を搬送する第2揚重機20に間接的に接続されている、という構成である。しかしながら、支持装置1は、斯かる構成に限られない。例えば、装置本体部2は、資材Z1を搬送する揚重機に直接的に接続されている、という構成でもよい。
【0053】
(D)また、上記実施形態に係る支持装置1の固定方法は、ロープ30及び操作具40を使用する、という方法である。しかしながら、支持装置1の固定方法は、斯かる方法に限られない。例えば、支持装置1の固定方法は、ロープ30及び操作具40の少なくとも一方を使用しない、という方法でもよい。
【0054】
(E)また、支持装置1の固定方法における各作業(工程)の順序は、例えば、前の作業で行った物等を用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順序が必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0055】
1…支持装置、2…装置本体部、3…固定部、4…縦材、5…横材、6…斜材、6a…取付部、6b…操作接続部、7…挿入部、7a…ロープ接続部、8…挟み部、9…ロープ固定部、10…第1揚重機、11…揚重本体部、12…鉤部、13…吊り部、20…第2揚重機、21…揚重本体部、22…鉤部、23…吊り部、30…ロープ、40…操作具、41…先端部、42…基端部、X1…昇降路、X2…第1出入口、X3…第2出入口、X4…第3出入口、X5…上壁、X5a…貫通孔、X6…側壁、Y1…第1乗場、Y2…第2乗場、Y3…第3乗場、Z1…資材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-07-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ用揚重機を支持する支持装置を、エレベータの昇降路に固定する、支持装置の固定方法であって、
記昇降路は、
前記昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、
前記出入口よりも上方に配置され、前記乗場に面する上壁と、を備え、
前記支持装置は、
前記昇降路の内部に配置されて且つ前記揚重機が接続される装置本体部と、
前記装置本体部が前記出入口の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備え
前記固定方法は、前記固定部を前記上壁に固定することを含む、エレベータ用揚重機の支持装置の固定方法
【請求項2】
レベータ用揚重機を支持する支持装置を、エレベータの昇降路に固定する支持装置の固定方法であって、
前記昇降路は、
前記昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、
前記出入口よりも上方に配置され、前記乗場に面する上壁と、を備え、
前記上壁は、貫通孔を備え、
前記支持装置は、
前記昇降路の内部に配置されて且つ前記揚重機が接続される装置本体部と、
前記装置本体部が前記出入口の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備え、
前記固定部は、前記装置本体部に固定されて且つ前記貫通孔に挿入される挿入部を備え、
前記固定方法は、
ロープを前記貫通孔に挿入することと、
前記ロープを前記挿入部に接続することと、
前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入することと、を含む、エレベータ用揚重機の支持装置の固定方法。
【請求項3】
前記固定部は、前記挿入部に固定されて且つ前記装置本体部とによって前記上壁を挟む挟み部をさらに備え
前記固定方法は、前記装置本体部と前記挟み部とによって前記上壁を挟むことをさらに含む、請求項2に記載のエレベータ用揚重機の支持装置の固定方法
【請求項4】
前記固定方法は、
長尺な操作具の先端部を前記装置本体部に接続することと、
前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入するときに、前記操作具を把持して前記装置本体部を持ち上げることと、をさらに含む、請求項2又は3に記載のエレベータ用揚重機の支持装置の固定方法。
【請求項5】
請求項1~3の何れか1項に記載のエレベータ用揚重機の支持装置の固定方法に用いられる、エレベータ用揚重機の支持装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ用揚重機を支持する支持装置を、エレベータの昇降路に固定する、支持装置の固定方法であって、
前記昇降路は、
前記昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、
前記出入口よりも上方に配置され、前記乗場に面する上壁と、を備え、
前記支持装置は、
前記昇降路の内部に配置されて且つ前記揚重機が接続される装置本体部と、
前記装置本体部が前記出入口の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備え、
前記固定方法は、前記固定部を前記上壁に固定することを含む、エレベータ用揚重機の支持装置の固定方法。
【請求項2】
エレベータ用揚重機を支持する支持装置を、エレベータの昇降路に固定する、支持装置の固定方法であって、
前記昇降路は、
前記昇降路の内部と乗場とを連通する出入口と、
前記出入口よりも上方に配置され、前記乗場に面する上壁と、を備え、
前記上壁は、貫通孔を備え、
前記支持装置は、
前記昇降路の内部に配置されて且つ前記揚重機が接続される装置本体部と、
前記装置本体部が前記出入口の上端よりも上方に位置するように、前記装置本体部を前記上壁に固定する固定部と、を備え、
前記固定部は、前記装置本体部に固定されて且つ前記貫通孔に挿入される挿入部を備え、
前記固定方法は、
ロープを前記貫通孔に挿入することと、
前記ロープを前記挿入部に接続することと、
前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入することと、を含む、エレベータ用揚重機の支持装置の固定方法。
【請求項3】
前記固定部は、前記挿入部に固定されて且つ前記装置本体部とによって前記上壁を挟む挟み部をさらに備え、
前記固定方法は、前記装置本体部と前記挟み部とによって前記上壁を挟むことをさらに含む、請求項2に記載のエレベータ用揚重機の支持装置の固定方法。
【請求項4】
前記固定方法は、
長尺な操作具の先端部を前記装置本体部に接続することと、
前記ロープを引いて前記挿入部を前記貫通孔に挿入するときに、前記操作具を把持して前記装置本体部を持ち上げることと、をさらに含む、請求項2又は3に記載のエレベータ用揚重機の支持装置の固定方法。
【請求項5】
請求項2又は3に記載のエレベータ用揚重機の支持装置の固定方法に用いられる、エレベータ用揚重機の支持装置であって、
前記挿入部は、先端部に、前記ロープが接続されるロープ接続部を備える、エレベータ用揚重機の支持装置