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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078028
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240603BHJP
【FI】
G09F9/00 350A
G09F9/00 348A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190329
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岩永 貴宏
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435AA18
5G435EE02
5G435EE36
5G435EE46
5G435EE49
(57)【要約】
【課題】 装置の大型化を抑制することが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】 情報表示体10の制御を行う制御部とコネクタ83とが配設された回路基板40と、回路基板40の少なくとも一部を収容する第1の陥凹部51bと回路基板40の情報表示体10側とは反対側に設けられた第2の陥凹部51cとを有するケース部材50とを備え、第2の陥凹部51cは、その外形形状が第1の陥凹部51bの外形形状よりも小さく、第2の陥凹部51cの一側面(側部)にはコネクタ83の一部を外部に露出させる開口部51hが設けられている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報表示体の制御を行う制御部とコネクタとが配設された回路基板と、
前記回路基板の少なくとも一部を収容する第1の陥凹部と前記回路基板の前記情報表示体側とは反対側に設けられた第2の陥凹部とを有するケース部材とを備え、
前記第2の陥凹部は、その外形形状が前記第1の陥凹部の外形形状よりも小さく、
前記第2の陥凹部の側部には、前記コネクタの一部を外部に露出させる開口部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記コネクタは、前記回路基板の配線部に導通接続可能な端子部と、前記端子部を収容するコネクタハウジングとを少なくとも備え、
前記コネクタハウジングを保護する保護部が前記開口部を塞ぐように配設されることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記回路基板は、前記情報表示体と対向する対向面と、前記情報表示体と対向していない非対向面とを備え、
前記非対向面に配設される発音体は包囲部によって包囲され、
前記包囲部には、前記開口部から最も離間した位置に切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記包囲部は、前記第1の陥凹部よりも一段低い位置に位置しているとともに前記第2の陥凹部よりも一段高い位置に位置している第3の陥凹部に設けられていることを特徴とする請求項3記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種情報を表示する情報表示体を備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の表示装置にあっては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。この特許文献1に記載の表示装置は、各種情報を表示するディスプレイ(モニタ)としての情報表示体と、この情報表示体の制御を行う制御部が実装された回路基板と、表示装置の外装ケースを構成する略箱型形状のケース部材とを備え、この略箱型形状のケース部材の側部に設けられた開口から外側に向けてコネクタの一部(接続口)がはみ出た構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-145579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載の表示装置では、コネクタの一部が表示装置の外装ケースを構成する略箱型形状のケース部材の外側にはみ出るように配設されている。そして、このようにコネクタの一部がケース部材の外側にはみ出ることで、コネクタの一部がはみ出た分だけ装置自体の外形寸法が大型化したり、ひいては外観品質の低下を招くといった問題があり、この点で更なる改良の余地が残されていた。
そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、装置の大型化や外見品質の低下を招く虞のない表示装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、情報表示体の制御を行う制御部とコネクタとが配設された回路基板と、前記回路基板の少なくとも一部を収容する第1の陥凹部と前記回路基板の前記情報表示体側とは反対側に設けられた第2の陥凹部とを有するケース部材とを備え、前記第2の陥凹部は、その外形形状が前記第1の陥凹部の外形形状よりも小さく、前記第2の陥凹部の側部には、前記コネクタの一部を外部に露出させる開口部が設けられていることを特徴とする。
【0006】
また本発明は、前記コネクタは、前記回路基板の配線部に導通接続可能な端子部と、前記端子部を収容するコネクタハウジングとを少なくとも備え、前記コネクタハウジングを保護する保護部が前記開口部を塞ぐように配設されることを特徴とする。
【0007】
また本発明は、前記回路基板は、前記情報表示体と対向する対向面と、前記情報表示体と対向していない非対向面とを備え、前記非対向面に配設される発音体は包囲部によって包囲され、前記包囲部には、前記開口部から最も離間した位置に切り欠き部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記包囲部は、前記第1の陥凹部よりも一段低い位置に位置しているとともに前記第2の陥凹部よりも一段高い位置に位置している第3の陥凹部に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、所期の目的を達成でき、装置の大型化を抑制することが可能な表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態による表示装置の正面図。
図2図1のA-A断面図。
図3図1において、タッチパネルと情報表示体とを取り除いた状態を示す正面図。
図4図1において、タッチパネルと情報表示体とを取り除いた状態を示す斜視図。
図5】同実施形態による表示装置を背後側から見たときの斜視図。
図6】同実施形態によるケース部材の一部を示す要部拡大斜視図。
図7】同実施形態による保護部とコネクタとケース部材と回路基板とを示す要部拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を用いて本発明の一実施形態を説明する。なお、以下の説明では、表示装置Mを視認する視認者側を前方側とし、視認者側とは反対側となる反視認者側を背後側として各部の説明を行うことがある。
【0012】
表示装置Mは、例えば作業機械(建設機械)の操縦室内部に搭載される作業機械用のモニタであり、図1図4に示すように所定情報を表示する情報表示体10と、この情報表示体10を覆うように設けられる光透過性の保護部材20と、この保護部材20の背後側に貼り付けられたタッチパネル30と、情報表示体10の背後側に位置する回路基板40と、この回路基板40等を収容するケース部材50、回路基板40に導通接続され、聴覚情報を出力するスピーカ60と、回路基板40に実装された発音体であるブザー70と、回路基板40に実装された機能部品80と、情報表示体10と回路基板40との間に位置する小型の樹脂ケース90と、機能部品80の一部である後述する第1、第2のコネクタを保護するためのコネクタカバー(保護部)100とを備えている。
【0013】
情報表示体10は、例えば薄膜トランジスタ(TFT)型のディスプレイ(液晶表示パネル)であり、例えば油タンク内の作動油温を表示する作動油温表示部11や油圧ポンプの駆動源であるエンジンを冷却するためのラジエータの冷却水温を表示する冷却水温表示部12、燃料タンク内の燃料の残量を表示する燃料残量表示部13等の作業機械に関連する情報が前記所定情報として表示される。この場合、情報表示体10は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)等の第1の配線部材14によって回路基板40と導通接続されている。
【0014】
保護部材20は、透光性の合成樹脂材料または無機ガラスによって形成された平板状透視パネルであり、情報表示体10を覆うように情報表示体10の前方側に配置される。保護部材20には、情報表示体10の表示エリア、及び機能部品80の一部である後述する光源や外光センサに対応する部位を除いて不透過部(図示省略)が設けられている。当該不透過部は、例えば保護部材20の背後側に印刷等により形成された黒色の遮光層を適用することができる。以下、保護部材20の前記光源に対応する部位を第1の光透過部21とし、保護部材20の前記外光センサに対応する部位を第2の光透過部22とする(図1参照)。
【0015】
タッチパネル30は、例えば透明な合成樹脂シートにオペレータ(利用者)のタッチ(操作)に応じて操作信号を出力する電極が形成された透明体であり、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルを適用することができる。なお、この場合、背後側にタッチパネル30が貼り付けられた保護部材20は、接合部材としての透光性の接着剤(図示省略)を介して情報表示体10に接合される。すなわち、当該接着剤は情報表示体10とタッチパネル30との間に介在している。
【0016】
回路基板40は、所定の配線パターン(配線部)が施された硬質の配線基板からなり、その背後側はケース部材50に備えられる後述する覆い部によって覆われている。この場合、回路基板40の外周部分には階段状に欠落した欠落部41が設けられている。欠落部41は、回路基板40に設けられた階段状切り欠き部分として構成されるものであり、回路基板40における長手方向の一部に沿うように位置している。なお、図3中、点線で示す領域Sは、欠落部41が形成されない場合の矩形の回路基板40の外形ラインの一部を示している。
【0017】
ここで、回路基板40において欠落部41が形成されていない部位(つまり図3中、回路基板40の下方側に位置する部位)を第1の部分P1と定義し、この第1の部分P1から長手方向(上側)に向かうに従って、幅寸法が互いに異なる部分を第2の部分P2、第3の部分P3、第4の部分P4とする。
【0018】
つまり、第2の部分P2の前記長手方向とは直交する短手方向に沿った幅寸法W2は、第1の部分P1の短手方向に沿った幅寸法W1よりも若干、小さく、同様に第3の部分P3の短手方向に沿った幅寸法W3は、第2の部分P2の短手方向に沿った幅寸法W2よりも若干、小さく、同様に第4の部分P4の短手方向に沿った幅寸法W4は、第3の部分P3の短手方向に沿った幅寸法W3よりも若干、小さくなっている。要は、幅寸法W1~W4の大きさに着目すると、W1>W2>W3>W4という大小関係となっている。
【0019】
なお、ここで、欠落部41と相対する部位を回路基板40の非欠落部41aとする。つまり、この場合、回路基板40は、欠落部41と向かい合う位置に設けられる非欠落部41aを備えることになり、図2に示すように第1の配線部材14は、第3の部分P3における非欠落部41aと欠落部41との間を往復するように、その一端側が情報表示体10に導通接続され、その他端側が回路基板40(第1のコネクタ部42)に導通接続されることになる。
【0020】
また回路基板40には、情報表示体10やスピーカ60、ブザー70等の制御を行うマイクロコンピュータ等からなる制御部(図示省略)と、抵抗、コンデンサ等の各種回路部品(図示省略)と、第1のコネクタ部42と、第2のコネクタ部43と、(前記第1、第2のコネクタを含む)機能部品80とが前記配線パターン上に実装(配設)されている。
【0021】
そして、ここでの回路基板40は、その板厚方向において、情報表示体10と対向する対向面44と、情報表示体10と対向していない非対向面45とを備え、適宜固定手段(例えばネジ)を用いて前記覆い部に固定される。対向面44は、回路基板40の前方側を向く一方の面部であり、当該対向面44には前記制御部、第1のコネクタ部42、第2のコネクタ部43、前記光源及び前記外光センサ等が実装(配設)される。非対向面45は、回路基板40の背後側を向く他方の面部であり、ケース部材50の前記覆い部と対向配置される。なお、非対向面45には、例えばブザー70や前記第1、第2のコネクタ、コンデンサ等の各種回路部品が実装(配設)される。
【0022】
ケース部材50は、例えば黒色の金属材料(アルミニウム)によって形成された金属ケースであり、表示装置Mの外装ケースを構成し、情報表示体10や前記制御部や前記第1、第2のコネクタが実装(配設)された回路基板40、スピーカ60、ブザー70、樹脂ケース90、コネクタカバー100等を内部に収容する。ケース部材50は、回路基板40の背後側(つまり非対向面45側)を覆うように設けられる覆い部51と、情報表示体10や保護部材20、タッチパネル30の側方を覆う側壁部52とを備え、側壁部52は、両面テープTによって保護部材20(タッチパネル30)と接着固定される。
【0023】
覆い部51は、周縁部51aと、第1の陥凹部51bと、第2の陥凹部51cと、第3の陥凹部51dと、隆起部51eとを有している(図3図4参照)。周縁部51aは、側壁部52の下端部分から内側に張り出すように略枠状に延在している。
【0024】
第1の陥凹部51bは、概ね周縁部51aの内側に設けられケース部材50の背後側に凹む窪み部であり、周縁部51aの背後側に膨出している。第1の陥凹部51bは、回路基板40の少なくとも一部(第1の部分P1及び第2の部分P2)を収容する部位として構成される。第1の陥凹部51bには、スピーカ60に備えられる後述する第2の配線部材を引っかけ固定するための複数の突起部51fが設けられている。突起部51fは、概ね円柱状に形成され、この場合、後述する発音体保持部の近傍に5つ並設されている。なお、周縁部51aの第4の部分P4に対応する部位には、第1の陥凹部51bの深さ寸法と概ね同等の深さ寸法を有する延長陥凹部51gが設けられている。つまり、ここでの延長陥凹部51gは、周縁部51aの一部に食い込むように形成された凹形状となっている。
【0025】
第2の陥凹部51cは、第1の陥凹部51bの略中央領域に設けられた窪み部であり、回路基板40の情報表示体10側とは反対側に設けられる(つまり第1の陥凹部51bの背後側に膨出している)。第2の陥凹部51cは、非対向面45に実装されたコンデンサとの干渉を回避するために設けられ、その外形形状は第1の陥凹部51bの外形形状よりも小さい。また、この場合、第2の陥凹部51cの一側面(側部)には、前記第1、第2のコネクタの一部を外部に露出させるための開口部51hが開口形成されている(図5参照)。開口部51hは、略矩形の開口孔形状であり、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタに対応するように2箇所形成されている。
【0026】
第3の陥凹部51dは、延長陥凹部51gと第2の陥凹部51cとの間に設けられ、第1の陥凹部51bよりも一段低い位置に位置しているとともに、第2の陥凹部51cよりも一段高い位置に位置している。
【0027】
第3の陥凹部51dには、スピーカ60を固定保持するための発音体保持部51iと、スピーカ60から第3の陥凹部51d側(覆い部51側)に向けて出力される音(聴覚情報)を装置外部に放音するための複数個の放音孔51jと、ブザー70を包囲するように設けられる包囲部51kと、ブザー70から第3の陥凹部51d側(覆い部51側)に向けて出力される音(聴覚情報)を装置外部に放音するための放音孔51mとが設けられている(図2図6参照)。包囲部51kは、概ねコの字状に形成された壁部として構成される。つまり、ここでの包囲部51kには、開口部51hから最も離間した位置(延長陥凹部51gとの対向位置)に切り欠き部Gが設けられている。なお、この場合、放音孔51j、51mは、その内側から防水性と通気性を兼ね備えた多孔質部材としての多孔質フィルム51nによりそれぞれ覆われている。
【0028】
隆起部51eは、上述した第1の陥凹部51bや第2の陥凹部51c、第3の陥凹部51dのように陥凹しておらず、逆に隆起している部位として構成される(図4参照)。隆起部51eは、第2の陥凹部51cの第3の陥凹部51d側とは反対側に形成され、第2の陥凹部51cと周縁部51aとの間を架け渡すように略矩形の平板状に形成される。なお、開口部51h側に位置する隆起部51eの背面部Yは平滑な平坦面となっている(図5参照)。
【0029】
スピーカ60は、例えば聴覚情報としての音を発するものであり、発音体保持部51iにネジ等の適宜固定手段を用いて固定保持される。スピーカ60は、情報表示体10の背後側(真下)に位置し、第2のコネクタ部43の相手側となる相手側コネクタ61を有する第2の配線部材62を備える。第2の配線部材62は、その途中で並設された突起部51fによって蛇行するように引き回し配設される。
【0030】
ブザー70は、例えば聴覚情報としての音を発するものであり、回路基板40(第3の部分P3)の非対向面45に実装される。この場合、ブザー70は、第3の陥凹部51dに設けられた包囲部51kによって包囲される(つまり包囲部51kの内側に配置される)。
【0031】
機能部品80は、図3図5に示すように光源81と、外光センサ82と、第1のコネクタ83と、第2のコネクタ84とから構成される。
【0032】
光源81は、例えば回路基板40(第4の部分P4)の対向面44上に実装されたRGB光源を適用することができ、表示装置Mを視認する視認者に対して、報知すべき情報を提示する機能を有する。前記制御部は、例えば前記燃料タンク内の燃料の残量が僅かになったときに、光源81から黄色光が発せられるように光源81の発光制御を行う。これにより図1に示す第1の光透過部21が黄色で発光表示され、視認者は残燃料が僅かであることを把握することができる。
【0033】
外光センサ82は、第2の光透過部22を透過する太陽光等の外光を検出する機能を有する外光検出素子を適用することができる。この場合、外光センサ82は、光源81と隣接するように回路基板40(第4の部分P4)の対向面44上に実装される。
【0034】
第1のコネクタ83は、例えば通信用の端子を有するコネクタを適用することができ、前記配線パターンに導通接続可能な端子部83aと、当該端子部を収容するコネクタハウジング83bとを少なくとも備え(図7参照)、第1のコネクタ83の一部であるコネクタハウジング83bを装置外部に露出させるために上述の開口部51hが設けられている。第1のコネクタ83は、作業機械側の配線コードに備えられる相手側コネクタ部材と接続可能な部位として機能し、回路基板40(第1の部分P1)の非対向面45上に実装される。
【0035】
第2のコネクタ84は、例えば電気的接続用の端子を有するコネクタを適用することができ、前記配線パターンに導通接続可能な端子部84aと、当該端子部を収容するコネクタハウジング84bとを少なくとも備え(図7参照)第2のコネクタ84の一部であるコネクタハウジング84bを装置外部に露出させるために上述の開口部51hが設けられている。第2のコネクタ84は、作業機械側の他の配線コードに備えられる他の相手側コネクタ部材と接続可能な部位として機能し、第1のコネクタ83と隣接するように回路基板40(第1の部分P1)の非対向面45上に実装される。また、上述した作業機械側の配線コードや他の配線コードは、平坦面である背面部Yに沿うように配設可能となる。なお、第1のコネクタ83や第2のコネクタ84は、後述する特許請求の範囲に記載されたコネクタに相当する。
【0036】
樹脂ケース90は、例えば白色の合成樹脂材料によって形成され、光源81に対応するように設けられる第1の空間部91と、外光センサ82に対応するように設けられる第2の空間部92とを備えている。第1の空間部91は、光源81からの光を第1の光透過部21に導く機能を有する。一方、第2の空間部9は、第2の光透過部22を通過可能な前記外光を外光センサ82に導く機能を有する。
【0037】
コネクタカバー100は、ゴム材料によって形成され、第1のコネクタ83及び第2のコネクタ84(つまりコネクタハウジング83b、84b)を保護する部位として機能する。コネクタカバー100には、第1のコネクタ83及び第2のコネクタ84に対応する箇所に第1の開口孔101及び第2の開口孔102が各々形成される。
【0038】
なお、この場合、コネクタカバー100は、第2の陥凹部51cの前記一側面に設けられた開口部51hを塞ぐように配設される。より具体的には、コネクタカバー100が各コネクタ83、84に装着された状態の回路基板40を開口部51hに嵌合することで、回路基板40はケース部材50内に収容される。この際、延長陥凹部51gとの対向する位置にある包囲部51kに切り欠き部Gを設けることで、ブザー70が包囲部51kと干渉することなく、回路基板40をケース部材50内に収容することができる。そして、回路基板40がケース部材50内に収容された状態では、開口部51hの周囲に位置する前記一側面部分(図7中、符号Xで示す部分)がコネクタカバー100の裾部103と密着することから、水分等が開口部51hを通じてケース部材50内部に浸入する虞がなくなる。
【0039】
以上のように本実施形態によれば、情報表示体10の制御を行う前記制御部とコネクタ83とが配設された回路基板40と、回路基板40の少なくとも一部を収容する第1の陥凹部51bと回路基板40の情報表示体10側とは反対側に設けられた第2の陥凹部51cとを有するケース部材50とを備え、第2の陥凹部51cは、その外形形状が第1の陥凹部51bの外形形状よりも小さく、第2の陥凹部51cの一側面(側部)にはコネクタ83、84の一部を外部に露出させる開口部51hが設けられているものである。従って、オペレータ側から表示装置Mを見たときに、コネクタ83、84はケース部材50の周囲にはみ出ない構成となり、装置の大型化や外観品質の低下を招く虞のない表示装置Mを提供することができる。
【0040】
なお、本発明は、上述の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
【0041】
例えば、上述の説明では、ケース部材50は、金属材料によって形成された金属ケースであったが、金属材料ではなく樹脂材で形成された樹脂ケースでもよい。
【符号の説明】
【0042】
10 情報表示体
14 第1の配線部材
20 保護部材
30 タッチパネル
40 回路基板
41 欠落部
44 対向面
45 非対向面
50 ケース部材
51 覆い部
51a 周縁部
51b 第1の陥凹部
51c 第2の陥凹部
51d 第3の陥凹部
51e 隆起部
51f 突起部
51h 開口部
70 ブザー(発音体)
80 機能部品
83 第1のコネクタ(コネクタ)
84 第2のコネクタ(コネクタ)
100 コネクタカバー(保護部)
101 第1の開口孔
102 第2の開口孔
P1 第1の部分
P2 第2の部分
P3 第3の部分
P4 第4の部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7