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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078080
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】中継器、火災警報器及び連結部材
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20240603BHJP
【FI】
G08B17/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190419
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上原 隆晴
(72)【発明者】
【氏名】永田 智一
【テーマコード(参考)】
5G405
【Fターム(参考)】
5G405AA01
5G405AA03
5G405AA08
5G405AB01
5G405AB02
5G405CA55
5G405FA06
5G405FA30
(57)【要約】
【課題】同じグループに属する他の火災警報器と無線で通信を行う複数の火災警報器と、異なるグループに属する火災警報器間の通信を無線で中継する中継器とを備えるシステムにおいて、装置の設置場所の数を低減する。
【解決手段】中継器20は、第1のグループに含まれる複数の火災警報器100のうちの親機と、第2のグループに含まれる複数の火災警報器100のうちの親機との間の無線通信を中継する装置である。中継器20は、天井面Cに取り付けられたベース30に設けられた孔と係合する爪202と、火災警報器100の爪102と係合する孔とを備える。中継器20は、複数の火災警報器100のうちの1つと天井面Cとの間に取り付けられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つと第2のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つとの間の通信を無線で中継する中継器であって、
前記第1のグループに含まれる任意の火災警報器が有する火災警報器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記火災警報器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な中継器側連結機構を備える
中継器。
【請求項2】
前記連結状態において、設置面に垂直な方向に見た場合、連結されている火災警報器の外側に位置する部分を有する
請求項1に記載の中継器。
【請求項3】
前記連結状態において、連結されている火災警報器の筐体の少なくとも一部を収容する凹部を有する
請求項2に記載の中継器。
【請求項4】
前記外側に位置する部分は、前記設置面に対し傾斜し、前記設置面から連結されている火災警報器が有する通気口へ空気を導く傾斜面を有する
請求項2に記載の中継器。
【請求項5】
連結されている火災警報器が、ユーザの操作を受け付ける操作部及びユーザへの通知を行う通知部の少なくとも一方を有する場合、前記連結状態において、当該操作部及び当該通知部の少なくとも一方を塞がない
請求項2に記載の中継器。
【請求項6】
自装置を含む第1のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つと第2のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つとの間の通信を無線で中継する中継器が有する中継器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記中継器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な火災警報器側連結機構を備える
火災警報器。
【請求項7】
連結されている中継器が、ユーザの操作を受け付ける操作部及びユーザへの通知を行う通知部の少なくとも一方を有する場合、前記連結状態において、当該操作部及び当該通知部の少なくとも一方を塞がない
請求項6に記載の火災警報器。
【請求項8】
第1のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つと第2のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つとの間の通信を無線で中継する中継器が有する中継器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記中継器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な第1連結機構と、
前記第1のグループに含まれる任意の火災警報器が有する火災警報器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記火災警報器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な第2連結機構と
を備える連結部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
火災警報器と無線で通信を行うと共に、当該火災警報器とは異なる外部装置と通信を行い、当該火災警報器と当該外部装置との間の通信を中継する中継器が知られている。例えば、特許文献1には、異なる住宅に設置された複数の住警器を連携させるために、それらの住警器の間の通信を中継するCATVアダプタが記載されている。
【0003】
特許文献1に記載された発明のように、複数の異なる監視エリアの各々に設置されている火災警報器の間の通信を無線で中継する中継器を用いることにより、それらの異なる監視エリアを1つの監視エリアに統合し、各監視エリアに設置されている火災警報器を連携させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-108140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
監視エリアの天井面や壁面等の設置面に設置される装置の数は少ない方が、設置場所の確保や設置作業の負担が軽減され、望ましい。また、監視エリアの設置面に設置される装置の数が少ない方が、美観が損なわれず望ましい場合が多い。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑み、同じグループに属する他の火災警報器と無線で通信を行う複数の火災警報器と、異なるグループに属する火災警報器間の通信を無線で中継する中継器とを備えるシステムにおいて、装置の設置場所の数を低減する手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明は、第1のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つと第2のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つとの間の通信を無線で中継する中継器であって、前記第1のグループに含まれる任意の火災警報器が有する火災警報器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記火災警報器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な中継器側連結機構を備える中継器を提案する。
【0008】
また、上記の課題を解決するため、本発明は、自装置を含む第1のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つと第2のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つとの間の通信を無線で中継する中継器が有する中継器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記中継器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な火災警報器側連結機構を備える火災警報器を提案する。
【0009】
さらに、上記の課題を解決するため、本発明は、第1のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つと第2のグループに含まれる複数の火災警報器の少なくとも1つとの間の通信を無線で中継する中継器が有する中継器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記中継器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な第1連結機構と、前記第1のグループに含まれる任意の火災警報器が有する火災警報器側連結機構と連結された状態である連結状態と、前記火災警報器側連結機構と分離された状態である分離状態とを切り替え可能な第2連結機構とを備える連結部材を提案する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、同じグループに属する他の火災警報器と無線で通信を行う複数の火災警報器と、異なるグループに属する火災警報器間の通信を無線で中継する中継器とを備えるシステムにおいて、装置の設置場所の数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係る火災警報システムの構成を模式的に示した図。
図2】一実施形態に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図3】一実施形態に係る中継器又は火災警報器を下方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図4】一実施形態に係るベース又は中継器を上方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図5】一実施形態に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図6】一変形例に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図7】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図8】一変形例に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図9】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図10】一変形例に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図11】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図12】一変形例に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図13】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図14】一変形例に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図15】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図16】一変形例に係るアセンブリ(分離状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図17】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図。
図18】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を上方向に見た外観を模式的に示した図。
図19】一変形例に係るアセンブリ(連結状態)を上方向に見た外観を模式的に示した図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態]
以下に、本発明の実施形態に係る火災警報システムを説明する。図1は、一実施形態に係る火災警報システムの構成を模式的に示した図である。監視エリアAには、1台の親機を含む、複数の火災警報器が配置されている。具体的には、監視エリアAには、火災警報器として、親機10A、子機11A-1、子機11A-2、及び子機11A-3が配置されている。また、監視エリアAには、中継器20Aが配置されている。
【0013】
親機10Aは、子機11A-1、子機11A-2、及び子機11A-3(以下、総称して子機11Aという)の各々及び中継器20Aと無線通信を行う、無線通信IF(Interface)を備えている。親機10Aは、子機11Aの各々と無線で通信可能である。親機10Aと複数の子機11Aは互いに無線で通信を行う1つのグループ(第1のグループの一例)を構成している。また、親機10Aは、親機10Aが配置されている監視エリアと同じ監視エリア(すなわち監視エリアA)に配置されている中継器20Aと無線で通信可能である。子機11Aは、少なくとも、親機10Aと無線通信を行う無線通信IFを備える。
【0014】
監視エリアBには、監視エリアAと同様に、1台の親機を含む、複数の火災警報器が配置されている。具体的には、監視エリアBには、火災警報器として、親機10B、子機11B-1、子機11B-2、及び子機11B-3が配置されている。また、監視エリアBには、中継器20Bが配置されている。
【0015】
親機10Bは、子機11B-1、子機11B-2、及び子機11B-3(以下、総称して子機11Bという)の各々及び中継器20Bと無線通信を行う、無線通信IFを備えている。親機10Bは、子機11Bの各々と無線で通信可能である。親機10Bと複数の子機11Bは互いに無線で通信を行う1つのグループ(第2のグループの一例)を構成している。また、親機10Bは、親機10Bが配置されている監視エリアと同じ監視エリア(すなわち監視エリアB)に配置されている中継器20Bと無線で通信可能である。子機11Bは、少なくとも、親機10Bと無線通信を行う無線通信IFを備える。
【0016】
中継器20Aと中継器20Bとは、互いに無線で通信可能である。監視エリアAにおける親機10Aと子機11Aとの間の無線通信、監視エリアBにおける親機10Bと子機11Bとの間の無線通信、及び中継器20Aと中継器20Bとの間の無線通信は、同じ通信プロトコルに従って行われるが、それぞれ異なる通信チャネルを用いて行われ、各通信は分離されている。なお、これらの無線通信が、異なる通信プロトコルに従って行われてもよい。
【0017】
なお、同じグループ内において、異なる子機間が親機を介さない通信を行ってもよいが、少なくとも親機を介した異なる子機間の通信は確保されている。また、同じグループ内において、子機と中継器が親機を介さない通信を行ってもよいが、少なくとも親機を介した子機と中継器の間の通信は確保されている。
【0018】
上述のように2つの監視エリアのそれぞれが中継器を備えることによって、それぞれのエリアに含まれる親機同士が中継器を介して通信することができる。1台の親機で無線通信を行うには広すぎる空間を監視したい場合であっても、互いに異なるエリアに存在する親機同士が通信できることによって、広い空間を監視することができる。その結果、例えば、監視エリアAに配置されている子機11A-1が火災を検知した場合、監視エリアAに配置されている親機10A及び子機11Aだけではなく、監視エリアBに配置されている親機10B及び子機11Bにも、一斉に警報動作(例えば警報音の発音など)を行うことができる。
【0019】
火災警報器を設置する作業者は、各監視エリアにおいて、親機と子機との間の無線が確保され、各監視エリアにおいて、親機と中継器との無線通信が確保されるように、それらの火災警報器の各々を監視エリアの設置面(天井面、壁面等)に設置する。また、作業者は、異なる監視エリアの中継器間の無線通信が確保されるように、中継器をいずれかの火災警報器と連結させて設置する。
【0020】
以下の説明において、中継器20Aと中継器20Bを中継器20と総称し、親機10Aと親機10Bを親機10と総称し、子機11Aと子機11Bを子機11と総称し、親機10と子機11を火災警報器100と総称する。また、以下の説明においては、便宜的に設置面は天井面(天井の下面)であるものとし、その状態における装置の設置面側の部分を上部と呼び、設置面とは反対側の部分を底部と呼ぶものとする。
【0021】
上述のように、本実施形態においては、中継器20はいずれかの火災警報器100と連結された状態で設置される。また、火災警報器100は設置面に対し、設置用の部材であるベース30を介して設置される。以下、ベース30、中継器20、及び火災警報器100が積層状態に連結されたものをアセンブリ1と呼ぶ。
【0022】
図2は、分離状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。図2において、アセンブリ1は、天井面Cに近い側から順に、ベース30、中継器20、及び火災警報器100で構成されている。
【0023】
ベース30は、本体301を備えている。ベース30は、天井面Cに設置され、火災警報器100を設置面に取り付けるための土台の役割を果たす。
【0024】
中継器20は、筐体201、及び、複数の爪202を備えている。爪202は、中継器20とベース30とを連結させるための構成部である。
【0025】
火災警報器100は、筐体101、及び、複数の爪102を備えている。爪102は、火災警報器100と中継器20とを連結させるための構成部である。筐体101の側面の下部には、複数の通気口H1が設けられている。火災警報器100は、筐体101内のセンサ(図示略)によって、通気口H1を通って出入りする空気に含まれる煙を検知(煙式)、又は、通気口H1を通って出入りする空気の熱を検知(熱式)することによって、火災を検知する。
【0026】
図3は、中継器20又は火災警報器100を下方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。図3に示されるように、中継器20はその上面上に4つの爪202を備え、火災警報器100はその上面上に4つの爪102を備える。
【0027】
図4は、ベース30又は中継器20を上方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。図4に示されるように、ベース30の下面には4つの孔H3が設けられており、中継器20の下面には4つの孔H2が設けられている。
【0028】
ベース30の孔H3は、中継器20の爪202に応じた位置に設けられている。同様に、中継器20の孔H2は、火災警報器100の爪102に応じた位置に設けられている。
【0029】
また、ベース30の孔H3と中継器20の爪202は、爪202が孔H3に挿入された状態で中継器20が鉛直方向の軸周りに回転されると爪202がベース30の本体301に引っ掛かるように、それらの形状及び大きさが設計されている。同様に、中継器20の孔H2(中継器側連結機構の一例)と火災警報器100の爪102(火災警報器側連結機構の一例)は、爪102が孔H2に挿入された状態で火災警報器100が鉛直方向の軸周りに回転されると爪102が中継器20の筐体201に引っ掛かるように、それらの形状及び大きさが設計されている。
【0030】
作業者は、天井面に設置されたベース30の孔H3に中継器20の爪202を填め込んだ状態で中継器20を鉛直方向の軸周りに回転させることで、分離状態のベース30と中継器20を連結状態にすることができる。また、作業者は、逆の動作により、連結状態のベース30と中継器20を分離状態にすることができる。同様に、作業者は、ベース30に連結された中継器20の孔H2に火災警報器100の爪102を填め込んだ状態で火災警報器100を鉛直方向の軸周りに回転させることで、分離状態の中継器20と火災警報器100を連結状態にすることができる。また、作業者は、逆の動作により、連結状態の中継器20と火災警報器100を分離状態にすることができる。
【0031】
図5は、連結状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0032】
なお、複数の火災警報器100のうち、中継器20と連結されない火災警報器100は、ベース30に直接連結されることで、ベース30を介して設置面に設置される。
【0033】
このように、中継器20がベース30と火災警報器100との間に配置されることによって、監視エリアの設置面に設置される装置の数を減らすことができる。
【0034】
[変形例]
上述の実施形態は本発明の一具体例であって、本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形可能である。以下にそれらの変形の例を示す。なお、以下に示す2以上の変形例が適宜組み合わされてもよい。
【0035】
(変形例1)
ベース30と中継器20が一体化されてもよい。
【0036】
図6は、この変形例に係る分離状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。この変形例に係るアセンブリ1は、上述の実施形態におけるベース30と中継器20に代えて、ベース一体型中継器40を備える。
【0037】
ベース一体型中継器40は直接、設置面に取り付けられる。また、ベース一体型中継器40が備える筐体401の下面には、上述の実施形態に係る中継器20に設けられている孔H2と同様の孔(図示略)が設けられている。
【0038】
図7は、この変形例に係る連結状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0039】
(変形例2)
中継器20と火災警報器100が連結部材を介して連結されてもよい。
【0040】
図8は、この変形例に係る分離状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。この変形例に係るアセンブリ1は、中継器20と火災警報器100を連結する部材である連結部材50を備える。連結部材50は、本体501と、本体501の上面に設けられた複数の爪502を備える。連結部材50の爪502(第1連結機構の一例)は、中継器20の孔H2と係合するように、その位置、大きさ、形状が設計されている。
【0041】
また、連結部材50の本体501の下面には、複数の孔(第2連結機構の一例、図示略)が設けられている。連結部材50の孔は、火災警報器100の爪102と係合するように、その位置、大きさ、形状が設計されている。
【0042】
図9は、この変形例に係る連結状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0043】
この変形例によれば、中継器20の孔H2と、火災警報器100の爪102が、互いに係合する位置、大きさ、又は、形状でなくても、連結部材50を介して中継器20と火災警報器100を連結することができる。
【0044】
(変形例3)
中継器20と火災警報器100の位置関係が逆であってもよい。
【0045】
図10は、この変形例に係る分離状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。また、図11は、この変形例に係る連結状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0046】
この変形例においては、火災警報器100の筐体101の下面に、上述の実施形態に係る中継器20の筐体201に設けられている孔H2と同様の孔(図示略)が設けられている。また、この変形例においては、中継器20の筐体201には、上述の実施形態において設けられている孔H2は設けられていない。
【0047】
この変形例においては、上述の実施形態における場合と比較し、火災警報器100の通気口H1が設置面に近い。そのため、火災の発生時に煙を含む空気、又は、高温になった空気が通気口H1を通って火災警報器100の筐体101内のセンサに到達しやすい。
【0048】
(変形例4)
上述の実施形態に係る火災警報器100は、中継器20を介して設置面に設置される場合、中継器20の高さ分だけ設置面から離れる。そのため、火災警報器100が中継器20を介さずに設置面に設置される場合と比較し、火災の発生時に煙を含む空気、又は、高温になった空気が通気口H1に到達しにくい場合がある。そのような不都合を低減するために、上述の実施形態に係る中継器20と比較し、偏平な形状の中継器20が採用されてもよい。
【0049】
図12は、この変形例に係る分離状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。また、図13は、この変形例に係る連結状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0050】
この変形例に係るアセンブリ1においては、設置面に垂直な方向に見た場合、中継器20は、連結されている火災警報器100の外側に位置する部分を有する。すなわち、この変形例に係る中継器20は、上述の実施形態に係る中継器20と比較し、高さ方向の長さが短いが同程度の容積の筐体201を備える。
【0051】
この変形例に係るアセンブリ1によれば、上述の実施形態に係るアセンブリ1と比較し、火災警報器100が設置面に近いため、火災の早期検知の観点から望ましい場合がある。
【0052】
この変形例において、図12及び図13に示した例よりもさらに火災警報器100を設置面に近付けるために、火災警報器100の少なくとも一部が中継器20に収容されてもよい。
【0053】
図14は、火災警報器100の一部が中継器20に収容される構成のアセンブリ1が分離された状態を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。また、図15は、図14に示すアセンブリ1が連結された状態を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0054】
図14及び図15に示されるアセンブリ1において、中継器20の筐体201には、下面から上方向に凹み、火災警報器100の上側の一部を収容する凹部H4が設けられている。作業者は、中継器20の凹部H4に火災警報器100の上側の部分を嵌め込んだ状態で、中継器20と火災警報器100を連結させる。
【0055】
なお、中継器20の凹部H4に火災警報器100の全部が収容されてもよい。その場合、火災警報器100の通気口H1は、例えば、筐体101の下面に設けられる。
【0056】
また、中継器20の凹部H4が筐体201を上下方向に貫通する孔、すなわち、無底の凹部であってもよい。この場合、火災警報器100は、中継器20に連結される代わりに、ベース30に連結されてもよい。
【0057】
この変形例において、火災警報器100の通気口H1に空気が流入しやすいように、中継器20の、設置面に垂直な方向に見た場合に火災警報器100の外側に位置する部分が、設置面に対し傾斜するように設計されてもよい。
【0058】
図16は、図14及び図15に示した変形例に係る中継器20を、傾斜面P1を備えるように変形した場合の、分離状態のアセンブリ1を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。また、図17は、図16に示すアセンブリ1が連結された状態を水平方向に見た場合の外観を模式的に示した図である。
【0059】
中継器20の筐体201のうち、設置面に垂直な方向に見た場合に火災警報器100の外側に位置する部分が、設置面に対し傾斜する傾斜面P1を構成している。傾斜面P1は、設置面から、中継器20に連結されている火災警報器100が有する通気口H1へと空気を導く役割を果たす。
【0060】
図16及び図17に示した中継器20が備える傾斜面P1は平面であるが、傾斜面P1が湾曲面でもよい。
【0061】
(変形例5)
連結状態において、火災警報器100が、中継器20が有するユーザの操作を受け付ける操作部、又は、中継器20が有するユーザへの通知を行う通知部を塞がないように、火災警報器100の形状が設計されてもよい。
【0062】
図18は、この変形例に係る連結状態のアセンブリ1を上方向に見た外観を模式的に示した図である。図18に示すアセンブリ1においては、上述の実施形態に係るアセンブリ1における場合と同様に、中継器20が設置面と火災警報器100の間に配置されている。
【0063】
図18に示す中継器20は、その下面にボタン204が配置されている。このボタン204は、ユーザから、例えばブザー音の停止等の操作を受け付ける操作部と、ユーザに対し、例えばLEDによる発光やブザー音の発音により、火災検知の警報等の通知を行う通知部の両方の役割を果たす。なお、ボタン204が、操作部と通知部のいずれか一方のみの機能を有してもよい。
【0064】
図18に示されるように、火災警報器100の筐体101は、火災警報器100が中継器20に連結された状態において、ボタン204を塞がない形状をしている。なお、筐体201の下面に設けられるボタン204の数が複数であってもよい。
【0065】
また、変形例3に係るアセンブリ1(図10及び図11参照)において、中継器20が、火災警報器100が有するユーザの操作を受け付ける操作部、又は、火災警報器100が有するユーザへの通知を行う通知部を塞がないように、中継器20の形状が設計されてもよい。
【0066】
図19は、この変形例に係る連結状態のアセンブリ1を上方向に見た外観を模式的に示した図である。図19に示すアセンブリ1においては、上述の変形例3に係るアセンブリ1における場合と同様に、火災警報器100が設置面と中継器20の間に配置されている。
【0067】
図19に示す火災警報器100は、その下面にボタン104が配置されている。このボタン104は、ユーザから、例えばブザー音の停止等の操作を受け付ける操作部と、ユーザに対し、例えばLEDによる発光やブザー音の発音により、火災検知の警報等の通知を行う通知部の両方の役割を果たす。なお、ボタン104が、操作部と通知部のいずれか一方のみの機能を有してもよい。
【0068】
図19に示されるように、中継器20の筐体201は、中継器20が火災警報器100に連結された状態において、ボタン104を塞がない形状をしている。なお、筐体101の下面に設けられるボタン104の数が複数であってもよい。
【0069】
(変形例6)
上述の実施形態に係るアセンブリ1において、火災警報器100が設置されている位置とは異なる位置に中継器20が単独設置される場合がある。その場合、例えば、中継器20の美観を向上するために、中継器20の下面がカバーにより覆われてもよい。その場合、カバーは、板状の本体と、本体の上面に設けられた、火災警報器100の爪102と同様の爪を備えればよい。
【0070】
また、変形例3に係るアセンブリ1(図10及び図11参照)において、中継器20が連結されていない火災警報器100の美観を向上するために、火災警報器100の下面がカバーにより覆われてもよい。その場合、カバーは、板状の本体と、本体の上面に設けられた、中継器20の爪202と同様の爪を備えればよい。
【0071】
(変形例7)
火災警報器100、中継器20、ベース30を設置面に垂直な方向に見た場合の形状は、上述の実施形態において例示した円形に限られず、楕円、多角形等の他の形状であってもよい。また、火災警報器100、中継器20、ベース30のうちの2つを連結する連結機構の構成は、上述した実施形態において例示した構成に限られず、他の構成が採用されてもよい。例えば、設置面に垂直な方向の軸周りの回転に代えて、設置面に平行な方向へのスライドにより連結と連結の解除が可能な爪と孔で構成される連結機構が採用されてもよい。また、捻じ込みによる連結や、磁力による連結等を可能とする連結機構が採用されてもよい。
【0072】
(変形例8)
上述した実施形態においては、親機10Aと親機10Bは中継器20Aと中継器20Bを介して相互に通信する。親機10Aと親機10Bが1台の中継器20を介して通信を行ってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…アセンブリ、10…親機、11…子機、20…中継器、30…ベース、40…ベース一体型中継器、50…連結部材、100…火災警報器、101…筐体、102…爪、104…ボタン、201…筐体、202…爪、204…ボタン、301…本体、401…筐体、501…本体、502…爪。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
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図17
図18
図19