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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078083
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/55 20230101AFI20240603BHJP
   G03B 11/00 20210101ALI20240603BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20240603BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20240603BHJP
   G03B 7/18 20210101ALI20240603BHJP
   H04N 23/56 20230101ALI20240603BHJP
   H04N 23/76 20230101ALI20240603BHJP
【FI】
H04N23/55
G03B11/00
G03B15/05
G03B15/02 R
G03B7/18
H04N23/56
H04N23/76
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190423
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】大桑 章良
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 昭宏
【テーマコード(参考)】
2H002
2H053
2H083
5C122
【Fターム(参考)】
2H002AB04
2H002FB25
2H002FB39
2H053AB03
2H053CA12
2H083AA06
2H083AA20
2H083AA25
2H083AA26
2H083AA34
2H083AA53
5C122EA56
5C122FB17
5C122FF15
5C122FH11
5C122GG19
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】センサを追加することなく、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定できる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、撮像部と、偏光フィルタと、判定部とを備えている。撮像部は、撮像素子とレンズと照明部とを有している。偏光フィルタは、照明部の前に配置される第1偏光板とレンズの前に配置される第2偏光板とを有している。第1偏光板の偏光方向と第2偏光板の偏光方向とは直交している。偏光フィルタは、撮像部に対して着脱可能である。判定部は、撮像部による撮像画像から撮像画像の特徴量を取得し、撮像画像の特徴量に基づいて撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定する。判定部は、例えば、撮像画像の輝度とピクセル数との関係を取得し、偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する輝度のピクセル数とピクセル数閾値とを比較することによって、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子とレンズと照明部とを有する撮像部と、
前記照明部の前に配置される第1偏光板及び前記レンズの前に配置される第2偏光板を有し、前記第1偏光板による偏光方向と前記第2偏光板による偏光方向とは互いに直交しており、前記撮像部に対して着脱可能である偏光フィルタと、
前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定する判定部と、
を備える撮像装置であって、
前記判定部は、
前記撮像部による撮像画像から前記撮像画像の特徴量を取得し、
取得した前記撮像画像の特徴量に基づいて前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記撮像画像の特徴量として前記撮像画像の輝度とピクセル数との関係を取得し、
前記偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する前記輝度の前記ピクセル数とピクセル数閾値とを比較することによって、前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記偏光フィルタは、前記第1偏光板と前記第2偏光板とがセロハンテープによって互いに固定された1枚の板状であり、
前記セロハンテープは、前記偏光フィルタにおける前記照明部及び前記レンズと対向する面とは反対側の面に貼着されており、
前記撮像画像のR成分のピクセル数、G成分のピクセル数、及びB成分のピクセル数の合計である総ピクセル数に対するR成分、G成分、及びB成分の何れか一成分のピクセル数の比率を色比率としたとき、
前記判定部は、
前記撮像画像の特徴量として前記撮像画像の輝度と前記色比率との関係を取得し、
前記偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する前記輝度の前記色比率と色比率閾値とを比較することによって、前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像部の撮像パラメータを制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記撮像パラメータを設定する請求項1~3の何れか一項に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置は、撮像部と偏光フィルタとを備えている。撮像部は、撮像素子とレンズと照明部とを有している。偏光フィルタは、照明部の前に配置される第1偏光板と、レンズの前に配置される第2偏光板とを有している。
【0003】
特許文献1には、撮像部に対して着脱可能である偏光フィルタが開示されている。具体的には、偏光フィルタが取り付けられた装着枠が撮像部に対して着脱されることによって、偏光フィルタは撮像部に対して着脱される。また、特許文献1には、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定するための存在センサが開示されている。存在センサは、例えば、ホールセンサや誘導センサである。磁化された又は金属製の装着枠を存在センサが検出することによって、撮像部に偏光フィルタが装着されていると判定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-197532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定するためにセンサを追加する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するための撮像装置は、撮像素子とレンズと照明部とを有する撮像部と、前記照明部の前に配置される第1偏光板及び前記レンズの前に配置される第2偏光板を有し、前記第1偏光板による偏光方向と前記第2偏光板による偏光方向とは互いに直交しており、前記撮像部に対して着脱可能である偏光フィルタと、前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定する判定部と、を備える撮像装置であって、前記判定部は、前記撮像部による撮像画像から前記撮像画像の特徴量を取得し、取得した前記撮像画像の特徴量に基づいて前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定することを要旨とする。
【0007】
上記構成によれば、判定部は、撮像画像の特徴量に基づいて撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定する。すなわち、判定部は、撮像画像を利用して撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定する。したがって、センサを追加することなく、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定できる。
【0008】
上記撮像装置において、前記判定部は、前記撮像画像の特徴量として前記撮像画像の輝度とピクセル数との関係を取得し、前記偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する前記輝度の前記ピクセル数とピクセル数閾値とを比較することによって、前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定してもよい。
【0009】
撮像画像の輝度とピクセル数との関係は、撮像部に偏光フィルタが装着されているときと、撮像部に偏光フィルタが装着されていないときとで異なる。したがって、判定部は、偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する輝度のピクセル数とピクセル数閾値とを比較することによって、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定できる。
【0010】
上記撮像装置において、前記偏光フィルタは、前記第1偏光板と前記第2偏光板とがセロハンテープによって互いに固定された1枚の板状であり、前記セロハンテープは、前記偏光フィルタにおける前記照明部及び前記レンズと対向する面とは反対側の面に貼着されており、前記撮像画像のR成分のピクセル数、G成分のピクセル数、及びB成分のピクセル数の合計である総ピクセル数に対するR成分、G成分、及びB成分の何れか一成分のピクセル数の比率を色比率としたとき、前記判定部は、前記撮像画像の特徴量として前記撮像画像の輝度と前記色比率との関係を取得し、前記偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する前記輝度の前記色比率と色比率閾値とを比較することによって、前記撮像部に前記偏光フィルタが装着されているか否かを判定してもよい。
【0011】
上記構成によれば、撮像部に偏光フィルタが装着されているとき、セロハンテープは、照明部から撮像素子までの光路上において第1偏光板と第2偏光板との間に位置している。この場合、撮像画像には干渉色が生じる。このため、撮像画像の輝度と色比率との関係は、撮像部に偏光フィルタが装着されているときと、撮像部に偏光フィルタが装着されていないときとで異なる。したがって、判定部は、偏光フィルタによってカットされる正反射光に対応する輝度の色比率と色比率用閾値とを比較することによって、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定できる。
【0012】
上記撮像装置は、前記撮像部の撮像パラメータを制御する制御部を有し、前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記撮像パラメータを設定してもよい。
上記構成によれば、制御部は、判定部の判定結果に基づいて撮像パラメータを設定する。したがって、撮像部は、偏光フィルタの有無に応じた撮像を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、センサを追加することなく、撮像部に偏光フィルタが装着されているか否かを判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態における撮像装置を示す模式図である。
図2】撮像部に偏光フィルタが装着されていない場合の光路を示す図である。
図3】偏光フィルタが装着された状態の撮像部を示す部分正面図である。
図4】撮像部に偏光フィルタが装着されている場合の光路を示す図である。
図5】第1実施形態におけるフローチャートである。
図6】撮像部に偏光フィルタが装着されていない場合の撮像画像の輝度とピクセル数との関係の一例を示すグラフである。
図7】撮像部に偏光フィルタが装着されている場合の撮像画像の輝度とピクセル数との関係の一例を示すグラフである。
図8】第2実施形態における偏光フィルタを示す正面図である。
図9】撮像部に偏光フィルタが装着されている場合の光路を示す図である。
図10】第2実施形態におけるフローチャートである。
図11】撮像部に偏光フィルタが装着されていない場合の撮像画像の輝度と色比率との関係の一例を示すグラフである。
図12】撮像部に偏光フィルタが装着されている場合の撮像画像の輝度と色比率との関係の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、撮像装置を具体化した第1実施形態を図1図7にしたがって説明する。
図1に示すように、撮像装置10は、撮像部12と、偏光フィルタ13と、制御装置14とを有している。
【0016】
<撮像部>
図1及び図2に示すように、撮像部12は、筐体21と、撮像素子22と、レンズ23と、照明部24とを有している。筐体21は、撮像素子22、レンズ23、及び照明部24を収容している。レンズ23及び照明部24は、筐体21に形成された窓部21aによって筐体21の外部に露出している。撮像素子22は、例えば、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device image sensor)やCMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor image sensor)である。撮像素子22は、複数のピクセル(画素)によって構成されている。レンズ23は、円形状である。レンズ23は、撮像素子22の前に配置されている。本実施形態の照明部24は、複数のLEDライト24aによって構成されている。複数のLEDライト24aは、レンズ23を取り囲むように配置されている。
【0017】
図2に示すように、本実施形態の撮像部12は、織機100の観察に用いられる。織機100の観察とは、例えば、筬101に形成された緯糸通路101aに緯入れされる緯糸Sの観察である。この場合、撮像部12の撮像対象は、緯糸Sである。したがって、撮像部12は、緯糸Sを撮像可能なように織機100に対して配置される。
【0018】
照明部24が発光するタイミングは、制御装置14によって制御される。本実施形態の制御装置14は、所定の間隔で照明部24を繰り返し発光させる。したがって、本実施形態の撮像部12はストロボスコープとして機能する。また、撮像部12が撮像を行うタイミングは、制御装置14によって制御される。制御装置14は、照明部24の発光と同時に撮像部12に撮像を行わせる。
【0019】
<偏光フィルタ>
図1に示すように、偏光フィルタ13は、第1偏光板31と、第2偏光板32とを有している。第1偏光板31は、第1偏光板31を通過する光を第1の方向に振動する偏光にする。第1の方向は、光の進行方向に対して直交する方向である。第2偏光板32は、第2偏光板32を通過する光を第2の方向に振動する偏光にする。第2の方向は、光の進行方向及び第1の方向の両方に対して直交する方向である。このように第1偏光板31による偏光方向と第2偏光板32による偏光方向とは互いに直交している。本実施形態では、第1偏光板31は、第1偏光板31を通過する光を水平方向に振動する偏光にする。第2偏光板32は、第2偏光板32を通過する光を上下方向に振動する偏光にする。
【0020】
本実施形態では、第1偏光板31は、円孔を有する矩形板状である。第2偏光板32は、円板状である。第2偏光板32は、第1偏光板31の円孔に嵌め込まれている。第1偏光板31と第2偏光板32とは互いに固定されている。したがって、本実施形態の偏光フィルタ13は1枚の板状である。
【0021】
本実施形態の偏光フィルタ13は、1枚の偏光板から製造されている。具体的には、1枚の偏光板の中央部を円形状に切断する。そして、円形状に切断された内側の部分を取り出して90度回転させた後、元に戻す。円形状に切断された外側の部分は、第1偏光板31となる。円形状に切断された内側の部分は、第2偏光板32となる。
【0022】
偏光フィルタ13は、撮像部12に対して着脱可能である。偏光フィルタ13は、例えば、筐体21に設けられた図示しない挿入口から筐体21内に挿入されることによって、撮像部12に装着される。偏光フィルタ13は、筐体21の挿入口から筐体21外に取り出されることによって、撮像部12から取り外される。
【0023】
図3及び図4に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着された状態において、第1偏光板31は、照明部24の前に配置される。第2偏光板32は、レンズ23の前に配置される。
【0024】
図2に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合、照明部24からの光は、筬101及び緯糸Sに入射した後、筬101及び緯糸Sによって反射される。筬101は、金属製である。筬101の表面は平滑である。このため、照明部24からの光は、筬101によって正反射する。一方、緯糸Sは、繊維からなる。緯糸Sの表面は凹凸である。このため、照明部24からの光は、緯糸Sによって拡散反射する。そして、筬101からの反射光及び緯糸Sからの反射光は、レンズ23を通って撮像素子22まで到達する。したがって、撮像素子22は、筬101からの反射光及び緯糸Sからの反射光の両方を受光する。この場合、撮像画像には筬101の金属光沢が写り込むため、撮像画像において緯糸Sを視認することができない。
【0025】
一方、図4に示すように、偏光フィルタ13が撮像部12に装着されている場合、第1偏光板31は、照明部24と撮像対象との間に位置する。また、第2偏光板32は、撮像対象とレンズ23との間に位置する。
【0026】
この場合、照明部24からの光は、第1偏光板31を通過することによって偏光になった後、筬101及び緯糸Sによって反射される。上述したように、筬101は照明部24からの光を正反射するため、筬101からの反射光は偏光のままである。一方、緯糸Sは照明部24からの光を拡散反射するため、緯糸Sからの反射光は非偏光である。そして、筬101からの反射光及び緯糸Sからの反射光は、第2偏光板32まで到達する。第2偏光板32による偏光方向は、第1偏光板31による偏光方向に対して直交している。このため、偏光である筬101からの反射光は、第2偏光板32を通過することができない。一方、非偏光である緯糸Sからの反射光は、第2偏光板32を通過することによって偏光になった後、レンズ23を通って撮像素子22まで到達する。したがって、撮像素子22は、緯糸Sからの反射光のみを受光する。このように撮像部12に偏光フィルタ13が装着されることによって、筬101からの正反射光がカットされる。その結果、撮像画像において緯糸Sを視認できるようになる。
【0027】
<制御装置>
図1に示すように、制御装置14は、プロセッサ41と記憶部42とを備える。プロセッサ41としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、及びDSP(Digital Signal Processor)を挙げることができる。記憶部42は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部42は、処理をプロセッサ41に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部42、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御装置14は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である制御装置14は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0028】
制御装置14は、撮像部12と接続されている。制御装置14は、撮像部12の撮像パラメータを制御する制御部である。撮像パラメータとしては、例えば、撮像部12のゲインや照明部24の明るさが挙げられる。本実施形態の撮像パラメータは、撮像部12のゲインである。また、制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する判定部である。本実施形態の制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて撮像パラメータを設定する。
【0029】
制御装置14が行う処理について詳述する。この処理は、撮像部12が撮像を行う度に繰り返し実行される。
図5に示すように、ステップS11において、制御装置14は、撮像部12による撮像画像を取得する。本実施形態の撮像画像は、RGB形式の画像である。ステップS12において、制御装置14は、撮像画像をグレースケール化する。これにより、撮像画像は、グレースケール形式の画像になる。なお、ステップS11において取得された撮像画像がグレースケール形式の画像である場合、ステップS12は省略される。
【0030】
ステップS13において、制御装置14は、取得した撮像画像から撮像画像の特徴量を取得する。本実施形態では、制御装置14は、グレースケール化された撮像画像から、撮像画像の特徴量として撮像画像の輝度とピクセル数との関係を取得する。
【0031】
図6は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合の撮像画像の輝度とピクセル数との関係を示すグラフである。図7は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合の撮像画像の輝度とピクセル数との関係を示すグラフである。
【0032】
図6及び図7から明らかなように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合、輝度250~255の範囲におけるピクセル数は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合と比較して少なくなっている。これは、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合には、偏光フィルタ13によって筬101からの正反射光がカットされるためである。すなわち、本実施形態において、輝度250~255は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度である。具体的には、図6に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合、輝度250~255付近のピクセル数は1000を超えている。これに対し、図7に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合、輝度250~255の範囲におけるピクセル数は0又は0に近い値になっている。このように撮像画像の輝度とピクセル数との関係は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているときと、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときとで異なる。
【0033】
制御装置14は、ステップS13において取得した撮像画像の特徴量に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。本実施形態では、制御装置14は、撮像画像の輝度とピクセル数との関係に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。
【0034】
図5に示すように、ステップS14において、制御装置14は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度のピクセル数と所定のピクセル数閾値とを比較する。本実施形態では、制御装置14は、輝度250~255の範囲におけるピクセル数と所定のピクセル数閾値とを比較する。ピクセル数閾値は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているときの輝度250~255の範囲におけるピクセル数よりも大きく、かつ撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときの輝度250~255の範囲におけるピクセル数よりも小さい値に設定されている。本実施形態では、ピクセル数閾値は、1000に設定されている。
【0035】
制御装置14は、輝度250~255の範囲におけるピクセル数がピクセル数閾値未満である場合(ステップS14でYES)、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定する(ステップS15)。制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定した場合、ステップS16に進む。
【0036】
一方、制御装置14は、輝度250~255の範囲におけるピクセル数がピクセル数閾値以上である場合、すなわちピクセル数閾値未満でない場合(ステップS14でNO)、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定する(ステップS17)。制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定した場合、ステップS18に進む。
【0037】
ステップS16において、制御装置14は、撮像部12のゲインを第1ゲイン値に設定する。ステップS18において、制御装置14は、撮像部12のゲインを第2ゲイン値に設定する。第1ゲイン値は、第2ゲイン値よりも高い値である。すなわち、制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13装着されている場合、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合よりも撮像部12のゲインを高い値に設定する。
【0038】
[第1実施形態の作用及び効果]
第1実施形態の作用及び効果を説明する。
(1-1)制御装置14は、撮像部12による撮像画像から撮像画像の特徴量を取得する。制御装置14は、取得した撮像画像の特徴量に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。すなわち、制御装置14は、撮像画像を利用して撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。したがって、センサを追加することなく、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定できる。
【0039】
(1-2)本実施形態の制御装置14は、撮像画像の特徴量として撮像画像の輝度とピクセル数との関係を取得する。制御装置14は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度のピクセル数とピクセル数閾値とを比較することによって、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。撮像画像の輝度とピクセル数との関係は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているときと、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときとで異なる。したがって、制御装置14は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度のピクセル数とピクセル数閾値とを比較することによって、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定できる。
【0040】
具体的には、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているとき、偏光フィルタ13によって筬101からの正反射光がカットされるため、輝度250~255の範囲におけるピクセル数は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときよりも減少する。このため、制御装置14は、輝度250~255の範囲におけるピクセル数がピクセル数閾値未満である場合、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定する。一方、制御装置14は、輝度250~255の範囲におけるピクセル数がピクセル数閾値以上である場合、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定する。
【0041】
この場合、撮像対象に色がついていても、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定できる。
(1-3)制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて撮像パラメータを設定する。したがって、撮像部12は、偏光フィルタ13の有無に応じた撮像を行うことができる。
【0042】
例えば、撮像部12のゲインが撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合の値である第2ゲイン値に設定されている状態で、偏光フィルタ13が装着された撮像部12が撮像を行ったとする。この場合、反射光が第2偏光板32を通過することによって偏光になる分、撮像素子22の受光量が不足することによって、撮像画像が暗くなり過ぎることがある。これに対し、本実施形態では、制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定した場合、撮像部12のゲインを第2ゲイン値よりも高い第1ゲイン値に設定する。したがって、撮像画像が暗くなり過ぎることを抑制できる。
【0043】
反対に、撮像部12のゲインが撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合の値である第1ゲイン値に設定されている状態で、偏光フィルタ13が装着されていない撮像部12が撮像を行ったとする。この場合、撮像素子22の受光量が過剰になることによって、撮像画像が明るくなり過ぎることがある。これに対し、本実施形態では、制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定した場合、撮像部12のゲインを第1ゲイン値よりも低い第2ゲイン値に設定する。したがって、撮像画像が明るくなり過ぎることを抑制できる。
【0044】
(1-4)偏光フィルタ13を撮像部12に装着するための装着枠の有無をセンサによって検出しなくても、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定できる。このため、センサによって装着枠を検出する場合に生じていた装着枠の素材や形状の制限がなくなる。したがって、装着枠の素材や形状の自由度が上がる。また、撮像部12へのセンサの組み込みやセンサの検出結果の出力方法を考慮する必要がない。このため、既存の撮像装置10にも本実施形態の構成を適用しやすい。
【0045】
(1-5)制御装置14は、撮像画像を利用して撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。このため、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定するために部材や工程を新たに追加する必要がない。また、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定するために撮像部12に加工を施す必要がない。
【0046】
(1-6)本実施形態の偏光フィルタ13は、第1偏光板31と第2偏光板32とが互いに固定された1枚の板状である。したがって、第1偏光板31と第2偏光板32とが別体である場合と比較して、撮像部12に対する偏光フィルタ13の着脱作業が容易である。
【0047】
(1-7)本実施形態の偏光フィルタ13は、1枚の偏光板から製造されている。したがって、第1偏光板31と第2偏光板32とが異なる偏光板から製造される場合と比較して、偏光フィルタ13の製造コストを削減できる。
【0048】
[第2実施形態]
以下、撮像装置を具体化した第2実施形態を図8図12にしたがって説明する。なお、第2実施形態では、偏光フィルタ13の構成及び制御装置14が行う判定処理のみが第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と同じ構成及び同じ処理については詳細な説明を省略する。
【0049】
図8及び図9に示すように、第2実施形態の偏光フィルタ13において、第1偏光板31と第2偏光板32とは、セロハンテープ33によって互いに固定されている。セロハンテープ33の屈折率は、セロハンテープ33の長さ方向とセロハンテープ33の幅方向とで異なっている。セロハンテープ33は、偏光フィルタ13における照明部24及びレンズ23と対向する面とは反対側の面に貼着されている。
【0050】
図9に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着された状態において、セロハンテープ33は、照明部24から撮像素子22までの光路上において第1偏光板31と第2偏光板32との間に位置している。このように第1偏光板31と第2偏光板32との間にセロハンテープ33が配置されている場合、第2偏光板32を通過した光には干渉色が生じることが知られている。撮像素子22は干渉色が生じた光を受光するため、撮像画像にも干渉色が生じる。第2実施形態では、制御装置14は、撮像画像に干渉色が生じることを利用して撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。
【0051】
図10に示すように、ステップS21において、制御装置14は、撮像部12による撮像画像を取得する。なお、筬101や緯糸Sなど、撮像画像に写る物体には色がついていない。ステップS22において、制御装置14は、取得した撮像画像から撮像画像の特徴量を取得する。第2実施形態では、制御装置14は、撮像画像の特徴量として、撮像画像の輝度と色比率との関係を取得する。色比率とは、R成分のピクセル数、G成分のピクセル数、及びB成分のピクセル数の合計である総ピクセル数に対するR成分、G成分、及びB成分の何れか一成分のピクセル数の比率である。
【0052】
作業者は、撮像画像のRGBバランスを確認することによって、R成分、G成分、及びB成分の何れか一成分を選択する。作業者は、撮像画像についてR成分が強いと判断した場合、R成分を選択する。この場合、色比率は、総ピクセル数に対するR成分のピクセル数の比率となる。作業者は、撮像画像についてG成分が強いと判断した場合、G成分を選択する。この場合、色比率は、総ピクセル数に対するG成分のピクセル数の比率となる。作業者は、撮像画像についてB成分が強いと判断した場合、B成分を選択する。この場合、色比率は、総ピクセル数に対するB成分のピクセル数の比率となる。
【0053】
なお、偏光フィルタ13に対するセロハンテープ33の貼り方やセロハンテープ33の厚さが変更されない限り、干渉色は変化しない。したがって、作業者は、R成分、G成分、及びB成分の何れか一成分を一度だけ選択すればよい。作業者は、撮像部12が撮像する度にR成分、G成分、及びB成分の何れか一成分を選択する必要はない。
【0054】
図11は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合の撮像画像の輝度と色比率との関係を示すグラフである。図12は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合の撮像画像の輝度と色比率との関係を示すグラフである。
【0055】
図11及び図12から明らかなように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合、輝度250~255の範囲における色比率は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合と比較して高くなっている。これは、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合には、撮像画像に干渉色が生じるためである。具体的には、図11に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合、輝度250~255の範囲における色比率は0.1~0.3程度である。これに対し、図12に示すように、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合、輝度250~255の範囲における色比率は0.5を超えている。このように撮像画像の輝度と色比率との関係は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているときと、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときとで異なる。
【0056】
制御装置14は、ステップS22において取得した撮像画像の特徴量に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。本実施形態では、制御装置14は、撮像画像の輝度と色比率との関係に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。
【0057】
図10に示すように、ステップS23において、制御装置14は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度の色比率と所定の色比率閾値とを比較する。本実施形態では、制御装置14は、輝度255~255の範囲における色比率と所定の色比率閾値とを比較する。色比率閾値は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているときの輝度250~255の範囲における色比率よりも低く、かつ撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときの輝度250~255の範囲における色比率よりも高い値に設定されている。本実施形態では、色比率閾値は、0.5に設定されている。
【0058】
制御装置14は、輝度250~255の範囲における色比率が色比率閾値以上である場合(ステップS23でYES)、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定する(ステップS24)。制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定した場合、ステップS25に進む。
【0059】
一方、制御装置14は、輝度250~255の範囲における色比率が色比率閾値未満である場合、すなわち色比率閾値以上でない場合(ステップS23でNO)、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定する(ステップS26)。制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定した場合、ステップS27に進む。
【0060】
ステップS25において、制御装置14は、撮像部12のゲインを第1ゲイン値に設定する。ステップS27において、制御装置14は、撮像部12のゲインを第2ゲイン値に設定する。
【0061】
[第2実施形態の作用及び効果]
第2実施形態では、第1実施形態の効果(1-1),(1-3)~(1-7)と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0062】
(2-1)本実施形態の偏光フィルタ13は、第1偏光板31と第2偏光板32とがセロハンテープ33によって互いに固定された1枚の板状である。セロハンテープ33は、偏光フィルタ13における照明部24及びレンズ23と対向する面とは反対側の面に貼着されている。本実施形態の制御装置14は、撮像画像の特徴量として撮像画像の輝度と色比率との関係を取得する。制御装置14は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度の色比率と色比率閾値とを比較することによって、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定する。
【0063】
この構成によれば、セロハンテープ33は、照明部24から撮像素子22までの光路上において第1偏光板31と第2偏光板32との間に位置している。この場合、撮像画像には干渉色が生じる。このため、撮像画像の輝度と色比率との関係は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているときと、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときとで異なる。したがって、制御装置14は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度の色比率と色比率閾値とを比較することによって、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定できる。
【0064】
具体的には、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているとき、撮像画像には干渉色が生じるため、輝度250~255の範囲における色比率は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないときよりも高くなる。このため、制御装置14は、輝度250~255の範囲における色比率が色比率閾値以上である場合、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていると判定する。一方、制御装置14は、輝度250~255の範囲における色比率が色比率閾値未満である場合、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていないと判定する。
【0065】
この場合、第1偏光板31と第2偏光板32との固定において一般に用いられるセロハンテープ33の性質を利用して、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定できる。
【0066】
(2-2)第1偏光板31と第2偏光板32とは、セロハンテープ33によって互いに固定されている。したがって、例えば、接着剤によって第1偏光板31と第2偏光板32とを互いに固定する場合と比較して、第1偏光板31と第2偏光板32との固定作業が容易である。
【0067】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施できる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0068】
○ 撮像装置10の用途は、織機100の観察に限定されない。
○ 撮像部12は、ストロボスコープとして機能しなくてもよい。
○ 制御装置14は、撮像部12の筐体21に内蔵されていてもよい。
【0069】
○ 判定部と制御部とは、異なる装置によって構成されていてもよい。
○ 偏光フィルタ13は、撮像部12の筐体21の外部に装着されてもよい。
○ 偏光フィルタ13は、1枚の偏光板から製造されていなくてもよい。第1偏光板31と第2偏光板32とは、異なる偏光板から製造されてもよい。
【0070】
○ 第1偏光板31と第2偏光板32とは互いに固定されていなくてもよい。第1偏光板31と第2偏光板32とは別体であってもよい。
○ セロハンテープ33によって第1偏光板31と第2偏光板32とが互いに固定されるのであれば、偏光フィルタ13に対するセロハンテープ33の貼り方やセロハンテープ33の厚さは適宜変更されてもよい。
【0071】
○ 第1偏光板31と第2偏光板32とは、セロハンテープ33以外の方法によって互いに固定されていてもよい。例えば、第1偏光板31と第2偏光板32とは、接着剤によって互いに固定されていてもよい。
【0072】
○ 撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定に用いられる輝度は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度であれば、250~255でなくてもよい。また、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定に用いられる輝度は、偏光フィルタ13によってカットされる正反射光に対応する輝度範囲のうちの1つの輝度であってもよい。
【0073】
○ 第1実施形態において、制御装置14は、第1学習済みモデルを用いて撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定してもよい。第1学習済みモデルは、制御装置14の記憶部42に記憶されている。第1学習済みモデルは、撮像画像の輝度とピクセル数との関係が入力されると、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを出力するように学習されたモデルである。第1学習済みモデルは、学習用データと、当該学習用データに対応する正解データとを含む教師データによって学習される。学習用データは、撮像画像の輝度とピクセル数との関係である。正解データは、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かのデータである。
【0074】
この場合、制御装置14は、ピクセル数とピクセル数閾値とを比較しなくても、撮像画像の輝度とピクセル数との関係に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定することができる。
【0075】
○ 第2実施形態において、制御装置14は、第2学習済みモデルを用いて撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定してもよい。第2学習済みモデルは、制御装置14の記憶部42に記憶されている。第2学習済みモデルは、撮像画像の輝度と色比率との関係が入力されると、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを出力するように学習されたモデルである。第2学習済みモデルは、学習用データと、当該学習用データに対応する正解データとを含む教師データによって学習される。学習用データは、撮像画像の輝度と色比率との関係である。正解データは、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かのデータである。
【0076】
この場合、制御装置14は、色比率と色比率閾値とを比較しなくても、撮像画像の輝度と色比率との関係に基づいて、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かを判定することができる。
【0077】
○ 制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて撮像パラメータを制御しなくてもよい。
○ 撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて制御される撮像パラメータは、照明部24の明るさであってもよい。すなわち、制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて、照明部24の明るさを制御してもよい。具体的には、制御装置14は、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されている場合、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されていない場合よりも、照明部24の明るさを明るくする。
【0078】
なお、撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて制御される撮像パラメータは、撮像部12のゲイン及び照明部24の明るさの両方であってもよい。
【0079】
○ 撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて制御される撮像パラメータは、撮像部12のゲインや照明部24の明るさに限定されない。撮像部12に偏光フィルタ13が装着されているか否かの判定結果に基づいて制御される撮像パラメータは、例えば、撮像部12のシャッタースピードや絞り値であってもよい。
【符号の説明】
【0080】
10…撮像装置、12…撮像部、13…偏光フィルタ、14…判定部及び制御部としての制御装置、22…撮像素子、23…レンズ、24…照明部、31…第1偏光板、32…第2偏光板、33…セロハンテープ。
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12