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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078086
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】測定装置
(51)【国際特許分類】
   G08C 19/00 20060101AFI20240603BHJP
   G08C 15/00 20060101ALI20240603BHJP
   G08C 17/00 20060101ALI20240603BHJP
   F16T 1/48 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
G08C19/00 G
G08C15/00 D
G08C17/00 Z
F16T1/48 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190426
(22)【出願日】2022-11-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】000137889
【氏名又は名称】株式会社ミヤワキ
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100118049
【弁理士】
【氏名又は名称】西谷 浩治
(72)【発明者】
【氏名】谷山 浩一
【テーマコード(参考)】
2F073
【Fターム(参考)】
2F073AA02
2F073AA11
2F073AA12
2F073AA19
2F073AA25
2F073AA40
2F073AB01
2F073AB04
2F073AB05
2F073BB01
2F073BC02
2F073CC03
2F073CC09
2F073CC12
2F073CD11
2F073DD02
2F073DE02
2F073DE06
2F073DE13
2F073DE17
2F073EE01
2F073EE13
2F073EF09
2F073FF01
2F073FG01
2F073FG02
2F073GG01
2F073GG08
(57)【要約】
【課題】スチームトラップに設置された測定装置の電池の残容量を適切に把握する。
【解決手段】スチームトラップに設置された測定装置1であって、測定装置1に電力を供給する電池10と、スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を測定する測定部11と、スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定結果を所定のサーバ2に送信する送信処理を実行する処理部151と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチームトラップに設置された測定装置であって、
前記測定装置に電力を供給する電池と、
前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量を測定する測定部と、
前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量の測定結果を所定のサーバに送信する送信処理を実行する処理部と、
を備える測定装置。
【請求項2】
前記スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて前記スチームトラップを診断する診断部を更に備え、
前記処理部は、前記送信処理において、前記診断部に前記スチームトラップを診断させた後、前記スチームトラップの診断結果を更に送信する、
請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
現在時刻を計時する計時部を更に備え、
前記処理部は、前記現在時刻が所定時刻になったときに、前記電池から前記測定部への電力の供給を開始させて前記送信処理を実行し、前記送信処理を終了したときに、前記電池から前記測定部への電力の供給を遮断させる、
請求項1又は2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記スチームトラップは、第一スチームトラップと、一以上のエリアのうち前記第一スチームトラップの設置場所を含むエリア内に設置された第二スチームトラップと、を含み、
前記測定装置は、前記第一スチームトラップに設置された第一測定装置と、前記第二スチームトラップに設置された第二測定装置と、を含み、
前記第一測定装置における前記所定時刻は、前記第二測定装置における前記所定時刻と同一時刻に設定されている、
請求項3に記載の測定装置。
【請求項5】
外部装置から前記所定時刻を指定時刻に変更する変更指示を受け付ける第一受付部と、
前記第一受付部が前記変更指示を受け付けたときに、前記所定時刻を前記指定時刻に変更する設定部と、
を更に備える請求項3に記載の測定装置。
【請求項6】
前記スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて前記スチームトラップを診断する診断部と、
外部装置から前記スチームトラップの診断を行うか否かを示す診断要否指示を受け付ける第二受付部と、
を更に備え、
前記処理部は、
前記第二受付部が前記スチームトラップの診断を行うことを示す前記診断要否指示を受け付けた場合、前記送信処理において、前記診断部に前記スチームトラップを診断させた後、前記スチームトラップの診断結果を更に送信し、
前記第二受付部が前記スチームトラップの診断を行わないことを示す前記診断要否指示を受け付けた場合、前記送信処理において、前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量の測定結果を送信する、
請求項1に記載の測定装置。
【請求項7】
外部装置から前記送信処理の実行指示を受け付ける第三受付部を更に備え、
前記処理部は、更に、前記第三受付部が前記実行指示を受け付けたときに前記送信処理を実行する、
請求項1、2又は6に記載の測定装置。
【請求項8】
前記スチームトラップの作動状態は、前記スチームトラップの温度及び振動である、
請求項1又は2に記載の測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スチームトラップの作動状態の測定結果を送信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気配管系を備えたプラント等においては、熱交換又は放熱等によって配管系内に復水(ドレン)が生じることがある。この復水を配管系内に滞留させると運転効率が低下する原因となる。このため、一般には、配管系の適所にスチームトラップを設置し、このスチームトラップによって復水を配管系の外部に排出するようにしている。
【0003】
経年劣化又は作動不良等によってスチームトラップのシール性能が損なわれると、蒸気配管系内の蒸気がスチームトラップを介して外部に漏出し、無駄な蒸気損失を招くこととなる。このため、定期的に、下記特許文献1等に開示のような検査器を用いて、スチームトラップの温度及び振動を測定し、これらの測定データと、閾値等の必要情報とに基づいて、各スチームトラップを診断する作業が行われる。
【0004】
しかし、大規模なプラントでは数千個から数万個のスチームトラップが設置されている場合がある。この場合、作業者による手作業で各スチームトラップを診断するには多大な時間を要する。このため、下記特許文献2等に開示のように、各スチームトラップの作動状態を測定する測定装置を各スチームトラップに常設し、定期的に測定結果をサーバに送信させて、サーバで各スチームトラップの診断を一括して行うプラントも存在する。このような測定装置は、配管が複雑に入り組んだ、給電線を介して電力を供給することが困難な環境に設置されることがあるため、一般には、電池から供給される電力で動作するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2954183号公報
【特許文献2】特開2022-124141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、電池の残容量がスチームトラップの作動状態の測定及び測定結果の送信に必要な電力量よりも少なくなると、測定結果がサーバに送信されなくなるという問題があった。また、通信障害が原因でサーバにおいて測定装置が送信した測定結果を受信できない場合もあり、サーバにおいて測定装置から測定結果を受信したか否かによって、測定装置の電池に必要な電力量が残っているか否かを把握することは困難であった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて成されたものであり、スチームトラップに設置された測定装置の電池の残容量を適切に把握することができる測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る測定装置は、スチームトラップに設置された測定装置であって、前記測定装置に電力を供給する電池と、前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量を測定する測定部と、前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量の測定結果を所定のサーバに送信する送信処理を実行する処理部と、を備える。
【0009】
本態様によれば、測定装置からスチームトラップの作動状態及び電池の残容量の測定結果がサーバに送信されるので、サーバにおいて、測定装置がスチームトラップの作動状態を測定したときの電池の残容量を適切に把握することができる。
【0010】
上記態様において、前記スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて前記スチームトラップを診断する診断部を更に備え、前記処理部は、前記送信処理において、前記診断部に前記スチームトラップを診断させた後、前記スチームトラップの診断結果を更に送信してもよい。
【0011】
本態様では、送信処理において、スチームトラップの作動状態の測定結果に基づくスチームトラップの診断が行われ、その診断の結果がサーバに送信される。このため、本態様によれば、サーバにおいてスチームトラップの診断を行うことを省略することができる。
これにより、サーバの処理負荷を軽減することができる。
【0012】
上記態様において、現在時刻を計時する計時部を更に備え、前記処理部は、前記現在時刻が所定時刻になったときに、前記電池から前記測定部への電力の供給を開始させて前記送信処理を実行し、前記送信処理を終了したときに、前記電池から前記測定部への電力の供給を遮断させてもよい。
【0013】
本態様によれば、電池から測定部へ電力が供給される時間が送信処理の実行に要する時間に制限されるので、測定部による電池の消費電力量を節約することができる。
【0014】
上記態様において、前記スチームトラップは、第一スチームトラップと、一以上のエリアのうち前記第一スチームトラップの設置場所を含むエリア内に設置された第二スチームトラップと、を含み、前記測定装置は、前記第一スチームトラップに設置された第一測定装置と、前記第二スチームトラップに設置された第二測定装置と、を含み、前記第一測定装置における前記所定時刻は、前記第二測定装置における前記所定時刻と同一時刻に設定されていてもよい。
【0015】
本態様では、第一スチームトラップに設置された第一測定装置で送信処理が実行される時刻が、第一スチームトラップと同じエリア内の第二スチームトラップに設置された第二測定装置で送信処理が実行される時刻と同一時刻に設定されている。このため、サーバでは、エリア毎に個別のタイミングで、各エリア内のスチームトラップの作動状態の測定結果を受信し、当該測定結果に基づいて各エリア内のスチームトラップを効率よく診断することができる。
【0016】
上記態様において、外部装置から前記所定時刻を指定時刻に変更する変更指示を受け付ける第一受付部と、前記第一受付部が前記変更指示を受け付けたときに、前記所定時刻を前記指定時刻に変更する設定部と、を更に備えてもよい。
【0017】
この態様によれば、作業者は、外部装置において前記変更指示を測定装置に出力する操作を行うことで、測定装置において送信処理が実行される時刻を任意の指定時刻に変更することができる。
【0018】
上記態様において、前記スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて前記スチームトラップを診断する診断部と、外部装置から前記スチームトラップの診断を行うか否かを示す診断要否指示を受け付ける第二受付部と、を更に備え、前記処理部は、前記第二受付部が前記スチームトラップの診断を行うことを示す前記診断要否指示を受け付けた場合、前記送信処理において、前記診断部に前記スチームトラップを診断させた後、前記スチームトラップの診断結果を更に送信し、前記第二受付部が前記スチームトラップの診断を行わないことを示す前記診断要否指示を受け付けた場合、前記送信処理において、前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量の測定結果を送信してもよい。
【0019】
この態様によれば、作業者は、外部装置において前記診断要否指示を測定装置に出力する操作を行うことで、送信処理において、スチームトラップの診断を行ってその診断結果を送信するのか、スチームトラップの診断を行わずに、スチームトラップの作動状態及び電池の残容量の測定結果だけを送信するのか、を切り替えることができる。
【0020】
上記態様において、外部装置から前記送信処理の実行指示を受け付ける第三受付部を更に備え、前記処理部は、更に、前記第三受付部が前記実行指示を受け付けたときに前記送信処理を実行してもよい。
【0021】
この態様によれば、作業者は、外部装置において前記実行指示を測定装置に出力する操作を行ったタイミングで、測定装置に送信処理を実行させることができる。
【0022】
上記態様において、前記スチームトラップの作動状態は、前記スチームトラップの温度及び振動であってもよい。
【0023】
この態様によれば、スチームトラップの温度及び振動の測定結果がサーバに送信されるので、サーバは、受信した測定結果に含まれるスチームトラップの温度及び振動を、当該スチームトラップの診断等に用いることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、スチームトラップに設置された測定装置の電池の残容量を適切に把握することができる測定装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】測定データ送信システムの全体構成を示す図である。
図2】測定装置及びサーバの構成の一例を示すブロック図である。
図3】測定データの送受信処理の流れを示すフローチャートである。
図4】測定装置及びサーバの構成の他の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。尚、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0027】
<システムの構成>
図1は、測定データ送信システム100の全体構成を示す図である。測定データ送信システム100は、複数の測定装置1と、サーバ2と、を備えている。
【0028】
複数の測定装置1及びサーバ2は、Bluetooth(登録商標) Mesh等の近距離無線通信を行う機能を備え、所謂フラッド型ネットワークを構成している。
【0029】
複数の測定装置1は、蒸気配管系を備えたプラント等の配管系の適所に設置された複数のスチームトラップのそれぞれに常設(設置)されている。各測定装置1は、設置先のスチームトラップの作動状態を測定する。各測定装置1は、作動状態の測定結果を示す測定データと、送信先の装置を示す情報(以降、宛先情報)と、送信元の装置を示す情報(以降、送信元情報)等を含むパケットを、フラッド型ネットワークのリレー機能を用いて、一以上の測定装置1を介して又は介さずにサーバ2まで転送する。
【0030】
フラッド型メッシュネットワークとは、洪水型メッシュネットワークとも呼ばれ、メッシュ状に設置された各装置(以降、ノード)が、洪水のようにデータを逐次他のノードに伝達するネットワークである。具体的には、フラッド型メッシュネットワークに属する各ノードは、リレー機能を有している。リレー機能とは、送信対象のデータと宛先情報とを含むパケットをブロードキャストし、更に、他のノードがブロードキャストしたパケットを受信し、当該受信したパケットを更にブロードキャスト(転送)する機能である。
【0031】
尚、キャッチボールのように、特定の複数のノード間でパケットの送受信が繰り返されると、パケットが宛先まで到達しない。これを回避するため、リレー機能では、一度受信したパケットは一時的に記憶(キャッシュ)される。また、リレー機能では、当該記憶されているパケットと同じパケットが受信された場合、その受信されたパケットは、ブロードキャストされずに破棄される。
【0032】
例えば、図1の実線太矢印部は、左下端の測定装置1が、フラッド型メッシュネットワークのリレー機能を用いて、サーバ2にパケットを送信した場合に、左下端の測定装置1から送信されたパケットが、複数のノードでブロードキャストされ、サーバ2まで伝達される例を示している。
【0033】
また、図1の破線太矢印部は、サーバ2が、フラッド型メッシュネットワークのリレー機能を用いて、左下端の測定装置1にパケットを送信した場合に、サーバ2から送信されたパケットが、複数のノードでブロードキャストされ、左下端の測定装置1まで伝達される例を示している。
【0034】
サーバ2は、複数の測定装置1のそれぞれから受信したパケットに含まれる測定データに基づき、各測定装置1の設置先のスチームトラップを診断する。また、サーバ2は、各測定装置1の設置先のスチームトラップの識別情報と、当該スチームトラップの診断結果を示す診断データと、当該スチームトラップの診断に用いた測定データと、を対応付けて記憶することで、複数のスチームトラップの作動状態を管理する。
【0035】
次に、測定装置1及びサーバ2の構成について詳述する。図2は、測定装置1及びサーバ2の構成の一例を示すブロック図である。
【0036】
測定装置1は、電池10、測定部11、通信部13、記憶部14及び制御部15を備えている。
【0037】
電池10は、測定装置1内の所定位置に交換可能に搭載され、測定装置1の各部に電力を供給する。電池10は、例えば、リチウムイオン等の二次電池によって構成されている。尚、電池10は、二次電池に限らず、例えばアルカリ乾電池等の一次電池であってもよい。
【0038】
測定部11は、測定装置1の設置先のスチームトラップ(以降、対象スチームトラップ)の作動状態及び電池10の残容量を測定する。具体的には、測定部11は、温度センサ111、振動センサ112及び残容量センサ113を備えている。
【0039】
温度センサ111は、対象スチームトラップの入口部(一次側)等に設置され、対象スチームトラップの温度を測定し、その測定結果を示す温度データを制御部15に出力する。例えば、温度センサ111は、熱電対、増幅回路及びAD変換回路等を用いて構成されている。
【0040】
振動センサ112は、対象スチームトラップの排出部(二次側)等に設置され、対象スチームトラップの振動を測定し、その測定結果を示す振動データを制御部15に出力する。例えば、振動センサ112は、圧電素子、増幅回路、及びAD変換回路等を用いて構成されている。
【0041】
残容量センサ113は、測定装置1に内蔵され、電池10の残容量を測定し、その測定結果を示すデータ(以降、残容量データ)を制御部15に出力する。例えば、残容量センサ113は、電池10の出力電圧を検出する電圧センサ、電池10の出力電圧と電池10の残容量との関係を示す情報が記憶されたメモリ及び演算回路等を用いて構成されている。
【0042】
通信部13は、Bluetooth(登録商標) Mesh ネットワーク等のフラッド型メッシュネットワークのリレー機能を有する通信回路を用いて構成されている。通信部13は、制御部15による制御の下、リレー機能を用いて、指示された送信データを指示された宛先に送信する。
【0043】
具体的には、図1を用いて説明したように、通信部13が有するリレー機能では、制御部15から指示された送信データと、宛先情報と、を含むデータパケットをブロードキャストする。また、リレー機能では、他の測定装置1の通信部13がブロードキャストしたパケットを受信し、当該受信したパケットを更にブロードキャストする。また、リレー機能は、一度受信したパケットを通信部13に内蔵された不図示のメモリ等に一時的に記憶(キャッシュ)し、当該記憶されたパケットと同じパケットを受信した場合、そのパケットをブロードキャストしないように構成されている。
【0044】
また、通信部13は、他の測定装置1及びサーバ2がフラッド型メッシュネットワークのリレー機能を用いてブロードキャストした、本測定装置1を示す宛先情報を含んだパケットを、一以上の他の測定装置1の通信部13を介して受信する。尚、本測定装置1とは、当該通信部13を備える測定装置1を示す。また、通信部13は、近傍に存在する何れかの測定装置1の通信部13がブロードキャストした、本測定装置1を示す宛先情報を含んだパケットを他の測定装置1を介さずに直接的に受信する。
【0045】
記憶部14は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等によって構成されている。記憶部16には、対象スチームトラップ及び測定装置1の識別情報、測定装置1及びサーバ2を示す宛先情報、並びに、後述する送信処理を開始する起動時刻(所定時刻)等、当該送信処理に係る種々の情報が記憶されている。
【0046】
尚、宛先情報とは、外部装置と通信を行う場合に、当該外部装置を通信先(宛先)として指定するために用いられる情報である。測定装置1を示す宛先情報には、例えば、測定装置1の識別情報及び/又はIPアドレスが用いられる。同様に、サーバ2を示す宛先情報には、例えば、サーバ2の識別情報及び/又はIPアドレスが用いられる。
【0047】
制御部15は、CPU、メモリ及びクロック信号回路等を備えたマイクロコンピュータにより構成されている。制御部15は、計時部150を有している。また、制御部15は、CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される機能として、処理部151を有している。
【0048】
計時部150は、クロック信号回路、メモリ及び演算回路によって構成され、現在時刻を計時する。具体的には、計時部150は、演算回路によって、クロック信号回路から所定周期で出力されるクロック信号の数をカウントする。計時部150は、演算回路によって、当該カウントした数とクロック信号の周期との積を、制御部15が備えるメモリに記憶されている現在時刻に加算することで、当該現在時刻を更新する。
【0049】
処理部151は、対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定結果を示すデータ(以降、測定データ)をサーバ2に送信する送信処理を実行する。
【0050】
具体的には、処理部151は、送信処理を開始すると、先ず、測定部11に対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を測定させる。スチームトラップの作動状態とは、スチームトラップの温度及び振動である。
【0051】
そして、処理部151は、対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定結果を示す測定データと、対象スチームトラップの識別情報と、対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定日時を示す情報(以降、測定日時情報)と、サーバ2を示す宛先情報と、本測定装置1を示す送信元情報と、を含むパケットを、通信部13のリレー機能によってブロードキャストさせる。そして、処理部151は、送信処理を終了する。
【0052】
尚、測定日時情報が示す測定日時は、対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定を開始した日時であってもよいし、当該測定をし終えた時点の日時であってもよい。送信元情報とは、情報を送信した装置を識別するための情報である。本測定装置1を示す送信元情報には、記憶部14に記憶されている本測定装置1の識別情報及び/又は本測定装置1を示す宛先情報が用いられる。
【0053】
また、処理部151は、所定の起動時刻(所定時刻)(例えば、13時)になると、測定装置1のスリープ状態を解除し、送信処理を開始する。スリープ状態を解除するとは、電池10から測定部11への電力の供給を開始することを示す。
【0054】
処理部151は、送信処理を終了すると、測定装置1をスリープ状態にする。スリープ状態とは、電池10から測定部11への電力の供給が遮断された状態である。
【0055】
尚、プラントを複数のエリアに区画し、エリア毎に、各エリア内に設置された一以上のスチームトラップの作動状態を管理するプラントがある。このようなプラントでは、同一エリア内の複数のスチームトラップ(第一スチームトラップ、第二スチームトラップ)に設置された複数の測定装置1(第一測定装置、第二測定装置)が送信処理を開始する起動時刻(所定時刻)を、同一時刻に設定すればよい。
【0056】
この場合、同一エリア内の複数のスチームトラップに設置された複数の測定装置1が同一時刻に送信処理を開始する。このため、サーバ2では、エリア毎に個別のタイミングで、各エリア内のスチームトラップの作動状態の測定結果を受信し、当該測定結果に基づいて各エリア内のスチームトラップを効率よく診断することができる。
【0057】
サーバ2は、操作部21、表示部22、通信部23、記憶部24及び制御部25を備えている。
【0058】
操作部21は、作業者が各種の情報を入力するためのキーボード又はマウス等によって構成されている。表示部22は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等を用いて構成されている。但し、タッチパネル式ディスプレイを使用することにより、操作部21と表示部22とが一体的に構成されてもよい。尚、サーバ2は、操作部21及び表示部22を備えない簡素化した構成であってもよい。
【0059】
通信部23は、通信部13と同様、Bluetooth(登録商標) Mesh ネットワーク等のフラッド型メッシュネットワークのリレー機能を有する通信回路を用いて構成されている。通信部23は、通信部13と同様、制御部25による制御の下、リレー機能を用いて、指示された送信データを指示された送信先の装置に送信する。
【0060】
また、通信部23は、測定データ送信システム100が備える複数の測定装置1のそれぞれが通信部13のリレー機能を用いてブロードキャストした、サーバ2を示す宛先情報を含んだパケットを、一以上の他の測定装置1の通信部13を介して受信する。また、通信部23は、サーバ2の近傍に存在する何れかの測定装置1の通信部13がブロードキャストした、サーバ2を示す宛先情報を含んだパケットを、当該測定装置1とは他の測定装置1を介さずに、直接的に受信する。
【0061】
通信部23は、受信したパケットに含まれる測定データ、対象スチームトラップの識別情報、測定日時情報及び送信元情報を制御部25に出力する。通信部23は、更に、インターネット、LAN又は携帯電話網等のネットワーク9を介して遠距離通信を行う通信回路を有している。
【0062】
記憶部24は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の書き換え可能な任意の記憶装置を用いて構成されている。
【0063】
制御部25は、CPU、メモリ及びクロック信号回路等を備えたマイクロコンピュータにより構成されている。制御部25は、計時部250を備えている。また、制御部25は、CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される機能として、診断部251を有している。
【0064】
計時部250は、計時部150と同様、クロック信号回路、メモリ及び演算回路によって構成され、現在時刻を計時する。具体的には、計時部250は、演算回路によって、クロック信号回路から所定周期で出力されるクロック信号の数をカウントする。計時部250は、演算回路によって、当該カウントした数とクロック信号の周期との積を、制御部25が備えるメモリに記憶されている現在時刻に加算することで、当該現在時刻を更新する。
【0065】
診断部251は、通信部23が複数の測定装置1のそれぞれから受信した測定データに基づき、当該測定データを送信した測定装置1の設置先の対象スチームトラップを診断する。
【0066】
例えば、診断部251は、温度データと所定の温度閾値とを比較し、対象スチームトラップの振動データと所定の振動閾値とを比較する。診断部251は、これら二つの比較結果の組合せに応じて、対象スチームトラップが正常であるか異常(蒸気漏出、ドレン排出不良、又は閉塞)であるかを診断する。
【0067】
尚、温度閾値は、対象スチームトラップの温度が高温であるか低温であるかを診断するために用いられる閾値であり、記憶部24に予め記憶されている。振動閾値は、高温又は低温であると診断された対象スチームトラップが、正常状態、蒸気漏出状態、ドレン排出不良状態及び閉塞状態のうちの何れの状態であるかを診断するために、スチームトラップの振動と比較される閾値であり、記憶部24に予め記憶されている。
【0068】
また、診断部251は、通信部23が複数の測定装置1のそれぞれから受信した測定データに含まれる電池10の残容量に基づき、当該測定データを送信した測定装置1の電池10の交換が必要か不要かを診断する。
【0069】
具体的には、診断部251は、測定装置1から受信した測定データに含まれる電池10の残容量と所定の容量閾値とを比較する。容量閾値は、測定装置1が送信処理を行うのに最低限必要な電力量に定められ、予め記憶部24に記憶されている。診断部251は、測定装置1から受信した測定データに含まれる電池10の残容量が容量閾値未満である場合、測定装置1の電池10の交換が必要と診断し、当該残容量が容量閾値以上である場合、測定装置1の電池10の交換は不要と診断する。
【0070】
診断部251は、各測定装置1から受信したパケットに含まれる対象スチームトラップの識別情報と、診断に用いた測定データと、診断結果を示す診断データと、を対応付けて記憶部24に記憶する。
【0071】
尚、診断データには、診断部251が診断を行った日時を示す情報、対象スチームトラップの温度が高温であるか低温であるかを示す情報が含まれる。また、診断データには、対象スチームトラップが、正常状態、蒸気漏出状態、ドレン排出不良状態又は閉塞状態であることを示す情報、及び測定装置1の電池10の交換が必要か不要かを示す情報が含まれる。
【0072】
尚、制御部25は、作業者が操作部21を用いて所定の操作を行った場合に、記憶部24に記憶されている、当該操作によって指示されたスチームトラップの識別情報と、これに対応付けられた計測データ及び診断データのうちの少なくとも一方と、を表示部22に表示するように構成してもよい。
【0073】
次に、測定データの送受信処理の流れについて説明する。図3は、測定データの送受信処理の流れを示すフローチャートである。
【0074】
各測定装置1では、処理部151は、所定の起動時刻(例えば、13時)になると(ステップS101でYES)、電池10を制御して、測定装置1のスリープ状態を解除する(ステップS102)。具体的には、ステップS102において、処理部151は、電池10から測定部11に対して電力の供給を開始させることにより、測定装置1のスリープ状態を解除する。
【0075】
次に、処理部151は、ステップS103及びステップS104から成る送信処理を実行する。具体的には、ステップS103では、処理部151は、測定部11に対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を測定させる。ステップS104では、処理部151は、ステップS103で測定された対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を示す測定データ、測定日時情報、サーバ2を示す宛先情報及び自身(本測定装置1)を示す送信元情報を含むパケットを、通信部13のリレー機能を用いてサーバ2に送信する。
【0076】
これにより、複数の測定装置1のそれぞれにおいて、通信部13のリレー機能によって、ステップS104で送信されたパケットがブロードキャストされる。また、他の測定装置1からパケットが受信され、当該受信されたパケットがブロードキャストされる。その結果、複数の測定装置1のそれぞれからブロードキャストされたパケットに含まれる測定データが、一以上の他の測定装置1を介して又は介さずにサーバ2に送信される。
【0077】
処理部151は、ステップS103及びステップS104から成る送信処理を終了すると、電池10から測定部11への電力の供給を遮断することによって、測定装置1をスリープ状態にし(ステップS105)、処理を終了する。
【0078】
一方、サーバ2において、通信部23が、各測定装置1によって送信されたパケットを受信したとする。この場合(ステップS201でYES)、診断部251は、ステップS201で受信されたパケットに含まれる測定データに基づき、当該測定データを送信した測定装置1の設置先の対象スチームトラップの作動状態を診断する(ステップS202)。また、診断部251は、ステップS201で受信されたパケットに含まれる測定データに基づき、当該測定データを送信した測定装置1の電池10の交換が必要か不要かを診断する(ステップS203)。
【0079】
次に、診断部251は、ステップS202で診断した対象スチームトラップの識別情報と、ステップS202で受信されたパケットに含まれる測定データと、ステップS202及びステップS203における診断の結果を含む診断データと、を対応付けて記憶部24に記憶する(ステップS204)。その後は、ステップS201以降の処理が行われる。
【0080】
以上のように、本実施形態によれば、測定装置1から対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を含む測定データがサーバ2に送信されるので、サーバ2において、測定装置1が対象スチームトラップの作動状態を測定したときの電池10の残容量を適切に把握することができる。
【0081】
このため、例えば、上記のように、サーバ2において、当該測定データに含まれる電池10の残容量に基づき、当該測定データを送信した測定装置1の電池10の交換が必要か不要かを適切に診断することができる。更に、その診断結果を表示部22に表示することで、当該測定装置1の電池10の交換が必要であるか否かを容易に把握することができる。
【0082】
上記態様は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を上記態様に限定する趣旨ではない。例えば、以下に示す変形実施形態であってもよい。図4は、測定装置1及びサーバ2の構成の他の一例を示すブロック図である。
【0083】
(1)図4に示すように、測定装置1の制御部15が、CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される機能として、サーバ2の診断部251と同様の機能の診断部152を有するようにしてもよい。
【0084】
この場合、処理部151は、送信処理において、ステップS103(図3)の後、ステップS202(図3)と同様、診断部152に、ステップS103における対象スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて対象スチームトラップの診断を行わせる。そして、処理部151は、ステップS104(図3)において、サーバ2に送信するパケットに、当該診断の結果を更に含める。
【0085】
一方、サーバ2では、診断部251は、ステップS202(図3)を省略し、ステップS203(図3)を行う。そして、診断部251は、ステップS204(図3)において、ステップS203(図3)の診断の結果を含む診断データに、ステップS201(図3)で受信されたパケットに含まれる対象スチームトラップの診断の結果を含めて、記憶部24に記憶する。尚、上記実施形態及び本変形例において、ステップS203(図3)は、省略してもよい。
【0086】
本構成によれば、サーバ2において対象スチームトラップの診断を行うことを省略することができる。これにより、サーバ2の処理負荷を軽減することができる。
【0087】
(2)図4に示すように、測定装置1の制御部15が、CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される機能として、受付部153と設定部154とを有するようにしてもよい。
【0088】
具体的には、受付部153(第一受付部、第二受付部、第三受付部)は、通信部13が外部装置から受信した制御指示を受け付ける。制御指示には、例えば、送信処理を開始する起動時刻を指定時刻に変更する変更指示、対象スチームトラップの診断を行うか否かを示す診断要否指示、及び、送信処理の実行指示が含まれる。
【0089】
受付部153が前記変更指示を受け付けたとき、設定部154は、記憶部24に記憶されている起動時刻を、前記変更指示が示す指定時刻に変更する。この場合、作業者は、外部装置において前記変更指示を測定装置1に送信する操作を行うことで、測定装置1において送信処理が実行される時刻を、前記変更指示が示す任意の指定時刻に変更することができる。
【0090】
受付部153が、対象スチームトラップの診断を行うことを示す診断要否指示を受け付けたとする。この場合、処理部151は、上記(1)の変形実施形態に示したように、送信処理において、ステップS103(図3)の後、診断部152に、ステップS103における対象スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて対象スチームトラップの診断を行わせる。
【0091】
そして、処理部151は、ステップS104(図3)において、サーバ2に送信するパケットに当該診断の結果を更に含める。つまり、処理部151は、ステップS103で測定された対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を示す測定データ、測定日時情報、サーバ2を示す宛先情報、自身を示す送信元情報、及びステップS104における診断の結果を含むパケットを、サーバ2に送信する。
【0092】
一方、受付部153が、対象スチームトラップの診断を行わないことを示す診断要否指示を受け付けたとする。この場合、処理部151は、上記の実施形態に示したように、送信処理において、ステップS103(図3)の後、診断部152に対象スチームトラップの診断を行わせず、ステップS104(図3)を実行する。つまり、処理部151は、ステップS103で測定された対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を示す測定データ、測定日時情報、サーバ2を示す宛先情報及び自身を示す送信元情報を含むパケットを、サーバ2に送信する。
【0093】
この場合、作業者は、外部装置において前記診断要否指示を測定装置1に送信する操作を行うことで、送信処理において、対象スチームトラップの診断を行ってその診断結果を送信するのか、対象スチームトラップの診断を行わずに、対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定結果だけを送信するのか、を切り替えることができる。
【0094】
受付部153が送信処理の実行指示を受け付けたとき、処理部151は、現在時刻が起動時刻であるものとして、ステップS102(図3)以降の処理を行う。この場合、作業者は、予め定められた起動時刻に行われる送信処理とは別に、外部装置において前記実行指示を測定装置1に送信する操作を行ったタイミングで、測定装置1に送信処理を実行させることができる。
【0095】
尚、受付部153が、前記診断要否指示及び前記実行指示を同時に受け付けるようにしてもよい。この場合、処理部151は、前記実行指示が受け付けられたときに、ステップS102(図3)以降の処理を行う。
【0096】
そして、前記診断要否指示が対象スチームトラップの診断を行わないことを示す場合、処理部151は、ステップS103(図3)の後、ステップS104(図3)を行い、ステップS104(図3)において、ステップS103(図3)で測定された対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量を示す測定データ、測定日時情報、サーバ2を示す宛先情報及び自身を示す送信元情報を含むパケットをサーバ2に送信する。
【0097】
一方、前記診断要否指示が対象スチームトラップの診断を行うことを示す場合、処理部151は、ステップS103(図3)の後、診断部152に対象スチームトラップの診断を行わせ、ステップS104(図3)において当該診断の結果を更に含むパケットをサーバ2に送信する。
【0098】
この場合、作業者は、外部装置において前記診断要否指示及び前記実行指示を測定装置1に送信する操作を行うことで、対象スチームトラップの診断を行わずに、対象スチームトラップの作動状態及び電池10の残容量の測定結果だけを送信する送信処理又は対象スチームトラップの診断を行ってその診断結果を更に送信する送信処理を、当該操作を行ったタイミングで測定装置に実行させることができる。
【0099】
(3)上記実施形態及びその変形例では、各測定装置1が備える通信部13がフラッド型メッシュネットワークのリレー機能を有する通信回路を用いて構成されている例について説明した。しかし、通信部13が、当該通信回路に代えて、インターネット、LAN又は携帯電話網等のネットワークを介して遠距離通信を行う通信回路を備えるようにしてもよい。これにより、通信部13とサーバ2とが、上記パケットを、ネットワーク9を介して送受信するようにしてもよい。この場合、サーバ2が備える通信部23が、フラッド型メッシュネットワークのリレー機能を有する通信回路を備えないようにしてもよい。
【0100】
又は、通信部13及び通信部23を、フラッド型メッシュネットワークのリレー機能を有する通信回路に代えて、ルーティッド型メッシュネットワークの各種機能を有する通信回路を用いて構成してもよい。この場合、複数の測定装置1とは別にルーティッド型メッシュネットワークのルーティング機能を有する通信回路を備えた一以上の中継装置を設けてもよい。これにより、各中継装置が、複数の測定装置1及びサーバ2から送信されたパケットを受信し、当該受信したパケットの送信先のサーバ2又は測定装置1に対して、他の一以上の中継装置を介して又は介さず直接的に、当該受信した各パケットを転送するようにしてもよい。
【0101】
(4)複数の測定装置1のうち一以上の測定装置1において、ステップS102(図3)及びステップS105(図3)を省略してもよい。これにより、当該一以上の測定装置1において、測定部11に常時電力を供給し、測定部11を常時使用できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1 :測定装置
2 :サーバ
10 :電池
11 :測定部
150 :計時部
151 :処理部
152 :診断部
153 :受付部(第一受付部、第二受付部)
154 :設定部
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチームトラップに設置された測定装置であって、
前記測定装置に電力を供給する電池と、
前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量を測定する測定部と、
前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量の測定結果を所定のサーバに送信する送信処理を実行する処理部と、
前記スチームトラップの作動状態の測定結果に基づいて前記スチームトラップを診断する診断部と、
外部装置から前記スチームトラップの診断を行うか否かを示す診断要否指示を受け付ける第二受付部と、
を備え
前記処理部は、
前記第二受付部が前記スチームトラップの診断を行うことを示す前記診断要否指示を受け付けた場合、前記送信処理において、前記診断部に前記スチームトラップを診断させた後、前記スチームトラップの診断結果を更に送信し、
前記第二受付部が前記スチームトラップの診断を行わないことを示す前記診断要否指示を受け付けた場合、前記送信処理において、前記スチームトラップの作動状態及び前記電池の残容量の測定結果を送信する、
測定装置。
【請求項2】
現在時刻を計時する計時部を更に備え、
前記処理部は、前記現在時刻が所定時刻になったときに、前記電池から前記測定部への電力の供給を開始させて前記送信処理を実行し、前記送信処理を終了したときに、前記電池から前記測定部への電力の供給を遮断させる、
請求項に記載の測定装置。
【請求項3】
前記スチームトラップは、第一スチームトラップと、一以上のエリアのうち前記第一スチームトラップの設置場所を含むエリア内に設置された第二スチームトラップと、を含み、
前記測定装置は、前記第一スチームトラップに設置された第一測定装置と、前記第二スチームトラップに設置された第二測定装置と、を含み、
前記第一測定装置における前記所定時刻は、前記第二測定装置における前記所定時刻と同一時刻に設定されている、
請求項に記載の測定装置。
【請求項4】
外部装置から前記所定時刻を指定時刻に変更する変更指示を受け付ける第一受付部と、
前記第一受付部が前記変更指示を受け付けたときに、前記所定時刻を前記指定時刻に変更する設定部と、
を更に備える請求項に記載の測定装置。
【請求項5】
外部装置から前記送信処理の実行指示を受け付ける第三受付部を更に備え、
前記処理部は、更に、前記第三受付部が前記実行指示を受け付けたときに前記送信処理を実行する、
請求項に記載の測定装置。
【請求項6】
前記スチームトラップの作動状態は、前記スチームトラップの温度及び振動である、
請求項に記載の測定装置。