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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078136
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】表示装置およびカバーガラス
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/13357 20060101AFI20240603BHJP
   G02F 1/1334 20060101ALI20240603BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
G02F1/13357
G02F1/1334
G09F9/00 313
G09F9/00 336J
G09F9/00 336B
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190520
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 天風
【テーマコード(参考)】
2H189
2H391
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA04
2H189AA16
2H189LA05
2H189LA07
2H189LA10
2H189LA20
2H189LA22
2H391AA25
2H391AB05
2H391AD03
2H391AD13
2H391AD45
2H391AD46
2H391AD55
2H391CA03
5G435AA01
5G435BB12
5G435CC09
5G435EE22
5G435EE27
5G435GG43
5G435HH05
(57)【要約】
【課題】 表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置およびカバーガラスを提供する。
【解決手段】 一実施形態に係る表示装置は、第1基板と、前記第1基板と対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第2基板と対向する第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、前記第1側面と反対側の第2側面と、を有する第1カバーガラスと、前記第1側面側に設けられた光源と、を備え、前記第1側面側における前記第1カバーガラスの厚さは、前記第2側面側における前記第1カバーガラスの厚さと異なる。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板と対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
前記第2基板と対向する第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、前記第1側面と反対側の第2側面と、を有する第1カバーガラスと、
前記第1側面側に設けられた光源と、を備え、
前記第1側面側における前記第1カバーガラスの厚さは、前記第2側面側における前記第1カバーガラスの厚さと異なる、
表示装置。
【請求項2】
前記第1側面側における前記第1カバーガラスの厚さは、前記第2側面側における前記第1カバーガラスの厚さよりも大きい、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2主面は、前記第1主面に対して傾く斜面である、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1基板と対向する第2カバーガラスをさらに備え、
前記第2カバーガラスは、前記第1基板と対向する第3主面と、前記第3主面と反対側の第4主面と、前記第1側面側に位置し、前記第3主面と前記第4主面とを接続する第3側面と、前記第3側面と反対側の第4側面と、を有する、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記光源は、前記第1側面に向けて光を照射している、
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記光源は、前記第3側面に向けて光を照射している、
請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第3側面側における前記第2カバーガラスの厚さは、前記第4側面側における前記第2カバーガラスの厚さよりも大きい、
請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2カバーガラスの厚さは、一定である、
請求項5に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1主面に形成され、前記第1カバーガラスよりも屈折率の低い低屈折層をさらに備え、
前記光源は、前記低屈折層よりも上方に位置している、
請求項7または8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第3側面側における前記第2カバーガラスの厚さは、前記第4側面側における前記第2カバーガラスの厚さよりも大きい、
請求項6に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第2カバーガラスの厚さは、一定である、
請求項6に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1主面に形成され、前記第1カバーガラスよりも屈折率の低い低屈折層をさらに備えている、
請求項10または11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1基板と前記第2カバーガラスとを接着する接着層をさらに備え、
前記第3側面側における前記第2カバーガラスの厚さは、前記第4側面側における前記第2カバーガラスの厚さよりも小さく、
前記接着層の屈折率は、前記第1基板の屈折率よりも小さく、
前記第2主面は、前記第3主面に対して平行である、
請求項5に記載の表示装置。
【請求項14】
前記液晶層は、印加される電圧に応じて、入射した光を透過させる状態と散乱させる状態とを切り替え可能な高分子分散液晶層である、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルと重なり、第1側面を有する第1カバーガラスと、
前記第1側面側に設けられた光源と、を備え、
前記光源に近接した領域における前記第1カバーガラスと前記表示パネルとを含む厚さは、前記光源から離間した領域における前記第1カバーガラスと前記表示パネルとを含む厚さと異なる、
表示装置。
【請求項16】
前記光源に近接した領域における前記第1カバーガラスと前記表示パネルとを含む厚さは、前記光源から離間した領域における前記第1カバーガラスと前記表示パネルとを含む厚さよりも大きい、
請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
画像を表示する表示パネルに重ねられるカバーガラスであって、
前記表示パネルに対向する第1主面と、
前記第1主面と反対側の第2主面と、
前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、
前記第1側面と反対側の第2側面と、を有し、
前記第1側面側における厚さは、前記第2側面側における厚さと異なる、
カバーガラス。
【請求項18】
前記第1側面側における厚さは、前記第2側面側における厚さよりも大きい、
請求項17に記載のカバーガラス。
【請求項19】
前記第2主面は、前記第1主面に対して傾く斜面である、
請求項18に記載のカバーガラス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置およびカバーガラスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高分子分散液晶層(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)を有する表示パネルを備えた表示装置が提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献4)。高分子分散液晶層は、光を散乱する散乱状態と光を透過する透明状態とを切り替えることできる。表示パネルを散乱状態に切り替えることで、表示装置は画像を表示することが可能となる。一方、表示パネルを透明状態に切り替えることで、ユーザは、表示パネルを透かして背景を視認することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-107229号公報
【特許文献2】特開2019-174531号公報
【特許文献3】特開2021-33017号公報
【特許文献4】特開2020-148955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置およびカバーガラスを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係る表示装置は、第1基板と、前記第1基板と対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第2基板と対向する第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、前記第1側面と反対側の第2側面と、を有する第1カバーガラスと、前記第1側面側に設けられた光源と、を備え、前記第1側面側における前記第1カバーガラスの厚さは、前記第2側面側における前記第1カバーガラスの厚さと異なる。
【0006】
一実施形態に係る表示装置は、画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルと重なり、第1側面を有する第1カバーガラスと、前記第1側面側に設けられた光源と、を備え、前記光源に近接した領域における前記第1カバーガラスと前記表示パネルとを含む厚さは、前記光源から離間した領域における前記第1カバーガラスと前記表示パネルとを含む厚さと異なる。
【0007】
一実施形態に係るカバーガラスは、画像を表示する表示パネルに重ねられるカバーガラスであって、前記表示パネルに対向する第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、前記第1側面と反対側の第2側面と、を有し、前記第1側面側における厚さは、前記第2側面側における厚さと異なる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る表示装置の一構成例を示す平面図である。
図2図2は、図1に示す表示パネルの一構成例を示す断面図である。
図3図3は、図1に示す表示装置の主要部を示す分解斜視図である。
図4図4は、第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図5図5は、第2実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図6図6は、第3実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図7図7は、第4実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図8図8は、第5実施形態に係る表示装置の主要部を示す分解斜視図である。
図9図9は、第5実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図10図10は、図8に示す低屈折層の一構成例を示す平面図である。
図11図11は、低屈折層の他の構成例を示す平面図である。
図12図12は、第6実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図13図13は、第7実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図14図14は、第8実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図15図15は、第9実施形態に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図16図16は、カバーガラスに適用可能な形状の一例を模式的に示す断面図である。
図17図17は、カバーガラスに適用可能な形状の他の例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の各実施形態につき、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有される。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0010】
各図において、連続して配置される同一または類似の要素については符号を省略することがある。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を省略することがある。
【0011】
各実施形態においては、各図に示すように第1方向X、第2方向Y、および第3方向Zを定義する。第1方向X、第2方向Y、および第3方向Zは互いに直交するが、90°以外の角度で交差してもよい。また、本実施形態において、第3方向Zを上または上方と定義し、第3方向Zと反対側の方向を下または下方と定義する。
【0012】
「第1部材の上方の第2部材」および「第1部材の下方の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよく、第1部材から離れて位置していてもよい。以下、第1方向Xおよび第2方向Yで規定されるX-Y平面を見ることを平面視と称する。
【0013】
各実施形態においては、表示装置の一例として、高分子分散型液晶を適用した、背景を視認可能な液晶表示装置を開示する。なお、各実施形態は、他種の表示装置に対する、各実施形態にて開示される個々の技術的思想の適用を妨げるものではない。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの一構成例を示す平面図である。表示装置DSPは、高分子分散液晶層(以下、単に液晶層LCと称する)を有する表示パネルPNLと、配線基板1と、ICチップ2と、光源ユニット100と、反射材RMと、を備えている。
【0015】
表示パネルPNLは、アレイ基板ARと、アレイ基板ARと対向する対向基板CTと、液晶層LCと、シールSEと、を有している。本実施形態においては、アレイ基板ARが第1基板に相当し、対向基板CTが第2基板に相当する。
【0016】
アレイ基板ARおよび対向基板CTは、X-Y平面と平行な平板状に形成されている。アレイ基板ARおよび対向基板CTは、平面視で、重畳している。アレイ基板ARおよび対向基板CTは、シールSEによって接着されている。
【0017】
液晶層LCは、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に配置され、シールSEによって封止されている。図1においては、液晶層LCにドットを付し、シールSEに斜線を付している。
【0018】
図1において拡大して模式的に示すように、液晶層LCは、ポリマー31と、液晶分子32と、を含んでいる。一例では、ポリマー31は、液晶性ポリマーである。ポリマー31は、第2方向Yに沿って延出した筋状に形成され、第1方向Xに並んでいる。
【0019】
液晶分子32は、ポリマー31の隙間に分散され、その長軸が第2方向Yに沿うように配向される。ポリマー31および液晶分子32の各々は、光学異方性あるいは屈折率異方性を有している。ポリマー31の電界に対する応答性は、液晶分子32の電界に対する応答性よりも低い。
【0020】
一例では、ポリマー31の配向方向は、電界の有無にかかわらずほとんど変化しない。一方、液晶分子32の配向方向は、液晶層LCにしきい値以上の高い電圧が印加された状態では、電界に応じて変化する。
【0021】
例えば、液晶層LCに電圧が印加されていない状態では、ポリマー31および液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに平行であり、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内でほとんど散乱されることなく透過する(透明状態)。
【0022】
液晶層LCに電圧が印加された状態では、ポリマー31および液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに交差し、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内で散乱される(散乱状態)。すなわち、液晶層LCは、印加される電圧に応じて、透明状態と散乱状態とを切り替え可能である。
【0023】
表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAを囲む周辺の周辺領域PAと、を有している。シールSEは、周辺領域PAに位置している。表示領域DAは、第1方向Xおよび第2方向Yにマトリクス状に配列された画素PXを含んでいる。
【0024】
図1において拡大して示すように、各画素PXは、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LCなどを備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、走査線Gおよび信号線Sと電気的に接続されている。
【0025】
走査線Gは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。
【0026】
画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。共通電極CEは、複数の画素電極PEに対して共通に設けられている。液晶層LC(特に、液晶分子32)は、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって駆動される。容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極との間、および、画素電極PEと同電位の電極との間に形成される。
【0027】
図2において説明するが、走査線G、信号線S、スイッチング素子SW、および画素電極PEはアレイ基板ARに設けられ、共通電極CEは対向基板CTに設けられている。アレイ基板ARにおいて、走査線Gおよび信号線Sは、配線基板1あるいはICチップ2と電気的に接続されている。
【0028】
アレイ基板ARは、第1方向Xに延びる一対の側面E11,E12と、第2方向Yに延びる一対の側面E13,E14と、を有している。図1に示す例では、一対の側面E11,E12は表示パネルPNLの長辺に沿って形成された側面であり、一対の側面E13,E14は表示パネルPNLの短辺に沿って形成された側面である。
【0029】
対向基板CTは、第1方向Xに延びる一対の側面E21,E22と、第2方向Yに延びる一対の側面E23,E24と、を有している。図1に示す例では、一対の側面E21,E22は長辺に沿って形成された側面であり、一対の側面E23,E24は短辺に沿って形成された側面である。
【0030】
図1に示す例においては、平面視で、側面E11は側面E21と重畳しているが、重畳していなくてもよい。図1に示す例においては、平面視で、側面E12は側面E22と重畳しているが、重畳していなくてもよい。図1に示す例においては、平面視で、側面E14は側面E24と重畳しているが、重畳していなくてもよい。
【0031】
アレイ基板ARは、対向基板CTの側面E23よりも延出した延出部Ex11を有している。他の観点からは、延出部Ex11は、対向基板CTと重畳していない。延出部Ex11は、側面E13と側面E23との間に位置している。配線基板1およびICチップ2は、延出部Ex11に実装されている。
【0032】
配線基板1は、例えば折り曲げ可能なフレキシブルプリント回路基板である。ICチップ2は、例えば、画像表示に必要な信号を出力するディスプレイドライバなどを内蔵している。なお、ICチップ2は、配線基板1に実装されてもよい。
【0033】
図1に示す例では、表示装置DSPは単一の配線基板1を備えているが、複数の配線基板を備えてもよい。表示装置DSPは単一のICチップ2を備えているが、複数のICチップを備えてもよい。
【0034】
図1に示す例において、光源ユニット100は、平面視で、延出部Ex11と重畳している。光源ユニット100は、複数の光源LSと、レンズLNと、を有している。複数の光源LSは、第2方向Yに沿って間隔をおいて並んでいる。
【0035】
光源LSには、赤色LED、緑色LED、青色LEDのLEDが連続的に並んでいる。光源LSはそれぞれ異なる3色のLEDが連続的に並ぶ配置に限らず、例えば白色光を出射する白色光源のみが連続的に並ぶものであってもよい。
【0036】
レンズLN(例えば、プリズムレンズ)は、透明な棒状に形成され、第2方向Yに延びている。レンズLNは、例えば樹脂製である。レンズLNは、例えば、複数の光源LSに対応する複数の曲面を有している。レンズLNは、複数のレンズから構成されてもよい。なお、光源LSの個数およびレンズLNの個数は、図示した例に限られない。
【0037】
反射材RMは、第1方向Xにおいて、光源ユニット100と反対側に設けられている。反射材RMは、第2方向Yに沿って設けられている。反射材RMは、例えば、銀などの光反射性を有する金属材料によって形成される。反射材RMは、例えば、反射テープである。
【0038】
図2は、図1に示す表示パネルPNLの一構成例を示す断面図である。アレイ基板ARは、透明基板10と、絶縁膜11,12と、容量電極13と、スイッチング素子SWと、画素電極PEと、配向膜AL1と、を有している。透明基板10は、主面10Aと、主面10Aと反対側の主面10Bと、を有している。
【0039】
スイッチング素子SWは、主面10Bに設けられている。絶縁膜11は、主面10Bに設けられ、スイッチング素子SWを覆っている。なお、図1を用いて説明した走査線Gおよび信号線Sは、透明基板10と絶縁膜11との間に設けられているが、ここでは図示を省略している。容量電極13は、絶縁膜11と絶縁膜12との間に設けられている。
【0040】
画素電極PEは、絶縁膜12と配向膜AL1との間において、画素PX毎に設けられている。他の観点からは、容量電極13は、透明基板10と画素電極PEとの間に設けられている。
【0041】
画素電極PEは、容量電極13の開口部OPを介してスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、絶縁膜12を挟んで、容量電極13と重畳し、画素PXの容量CSを形成している。配向膜AL1は、画素電極PEを覆っている。
【0042】
対向基板CTは、透明基板20と、共通電極CEと、配向膜AL2と、を有している。透明基板20は、主面20Aと、主面20Aと反対側の主面20Bと、を有している。透明基板20の主面20Aは、透明基板10の主面10Bと対向している。
【0043】
共通電極CEは、主面20Aに設けられている。配向膜AL2は、共通電極CEを覆っている。液晶層LCは、主面10Bと主面20Aとの間に位置し、配向膜AL1および配向膜AL2と接している。
【0044】
なお、対向基板CTにおいて、スイッチング素子SW、走査線G、および信号線Sの直上にそれぞれ遮光層が設けられてもよい。透明基板20と共通電極CEとの間、あるいは、共通電極CEと配向膜AL2との間に、透明な絶縁膜が設けられてもよい。
【0045】
共通電極CEは、複数の画素PXにわたって配置され、複数の画素電極PEと対向している。共通電極CEは、容量電極13とは同電位である。液晶層LCは、画素電極PEと共通電極CEとの間に位置している。
【0046】
透明基板10,20は、例えばガラス基板であるが、プラスチック基板などの絶縁基板であってもよい。主面10A,10B、および主面20A,20Bは、X-Y平面と実質的に平行な面である。
【0047】
ここで、実質的に平行とは、設計思想としての平行を意味し、理想的な平行を製造上実現することが難しいため製造プロセスにより生じる角度のばらつきを含むことを意味するものである。
【0048】
絶縁膜11は、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの透明な無機絶縁膜、およびアクリル樹脂などの透明な有機絶縁膜を含んでいる。絶縁膜12は、例えばシリコン窒化物などの透明な無機絶縁膜である。容量電極13、画素電極PE、および共通電極CEは、例えばインジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成された透明電極である。
【0049】
配向膜AL1,AL2は、X-Y平面にほぼ平行な配向規制力を有する水平配向膜である。一例では、配向膜AL1,AL2は、第2方向Yに沿って配向処理されている。なお、配向処理とは、ラビング処理であってもよいし、光配向処理であってもよい。
【0050】
図3は、図1に示す表示装置DSPの主要部を示す分解斜視図である。図3においては、反射材RMなどを一部省略している。図1を用いて説明したように、表示装置DSPは、表示パネルPNLおよび光源ユニット100を備えている。
【0051】
表示装置DSPは、カバーガラス30と、カバーガラス40と、をさらに備えている。本実施形態においては、カバーガラス30が第1カバーガラスに相当し、カバーガラス40が第2カバーガラスに相当する。
【0052】
カバーガラス30は対向基板CTと対向し、カバーガラス40はアレイ基板ARと対向している。カバーガラス40、アレイ基板AR、対向基板CT、およびカバーガラス30は、この順で第3方向Zに沿って並んでいる。カバーガラス30,40は、第3方向Zにおいて、延出部Ex11と重畳していない。
【0053】
カバーガラス30,40は、例えば、透明なガラスによって形成されたガラス基板である。カバーガラス30,40は、平面視で、略長方形状である。図3に示す例において、カバーガラス30の大きさは、平面視で、カバーガラス40の大きさとほぼ等しい。カバーガラス30の大きさは、平面視で、カバーガラス40の大きさよりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0054】
カバーガラス30の大きさは、平面視で、透明基板20の大きさとほぼ等しい。カバーガラス30は、主面30A(第1主面)と、主面30Aと反対側の主面30B(第2主面)と、主面30Aと主面30Bとを接続する側面30C(第1側面)と、側面30Cと反対側の側面30D(第2側面)と、を有している。
【0055】
主面30Aは、透明基板20の主面20Bと対向している。主面30Aは、X-Y平面と実質的に平行な面である。主面30Bは、主面30Aに対して傾いている斜面である。他の観点からは、主面30Bは、X-Y平面に対して傾いている。
【0056】
側面30C,30Dは、第2方向Yおよび第3方向Zで規定されるY-Z平面と実質的に平行な面である。他の観点からは、主面30Aと側面30Cとのなす角度、および主面30Aと側面30Dとのなす角度は、約90度である。
【0057】
第1方向Xにおいて、側面30Dは、側面30Cと反対側に位置している。光源ユニット100が位置する側である側面30C側は入光側と呼ばれ、側面30Cと反対側の側面30D側は反入光側と呼ばれる場合がある。
【0058】
カバーガラス40は、第3方向Zにおいて、カバーガラス30と反対側から表示パネルPNLと重なっている。カバーガラス40は、主面40A(第4主面)と、主面40Aと反対側の主面40B(第3主面)と、主面40Aと主面40Bとを接続する側面40C(第3側面)と、側面40Cと反対側の側面40D(第4側面)と、を有している。
【0059】
主面40Bは、透明基板10の主面10Aと対向している。主面40Bは、X-Y平面と実質的に平行な面である。主面40Aは、主面40Bに対して傾いている斜面である。他の観点からは、主面40Aは、X-Y平面に対して傾いている。
【0060】
側面40C,40Dは、Y-Z平面と実質的に平行な面である。他の観点からは、主面40Bと側面40Cとのなす角度、および主面40Bと側面40Dとのなす角度は、約90度である。
【0061】
第1方向Xにおいて、側面40Cは、側面30C側に位置している。第1方向Xにおいて、側面40Dは、側面40Cと反対側に位置している。側面30C(側面40C)から側面30D(側面40D)に向かう方向は、第1方向Xに相当する。
【0062】
図1を用いて説明したように、光源ユニット100は、光源LSおよびレンズLNを有している。光源ユニット100は、配線基板Fをさらに有している。複数の光源LSは、配線基板Fに実装されている。
【0063】
配線基板Fは、例えば、プリント回路基板であり、図1に示した配線基板1よりも剛性が高い。配線基板Fは、上面F10を有している。上面F10は、複数の光源LSが実装された面と反対側の面である。
【0064】
第1方向Xにおいて、光源ユニット100は、側面30Cと側面E13との間に設けられている。第1方向Xにおいて、光源ユニット100は、側面30C側に設けられている。複数の光源LSおよびレンズLNは、第3方向Zにおいて、延出部Ex11と配線基板Fとの間に設けられている。透明基板10、光源LS、および配線基板Fは、この順で第3方向Zに沿って並んでいる。
【0065】
図4は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。図4においては、配線基板1、ICチップ2などを省略している。なお、表示パネルPNLについては、主要部のみを簡略化して図示している。
【0066】
表示装置DSPは、接着層AD1と、接着層AD2と、をさらに備えている。第3方向Zにおいて、接着層AD1は表示パネルPNLとカバーガラス30との間に位置し、接着層AD2は表示パネルPNLとカバーガラス40との間に位置している。
【0067】
接着層AD1は、カバーガラス30と表示パネルPNLとを接着している。他の観点からは、接着層AD1は、カバーガラス30の主面30A、および透明基板20の主面20Bと接している。
【0068】
接着層AD2は、表示パネルPNLとカバーガラス40とを接着している。他の観点からは、接着層AD2は、透明基板10の主面10A、およびカバーガラス40の主面40Bと接している。
【0069】
接着層AD1,AD2は透明であり、例えば、Optical Clear Adhesive(OCA)で形成されている。接着層AD1,AD2は、Optical Clear Resin(OCR)で形成されてもよい。
【0070】
透明基板10,20、接着層AD1,AD2、およびカバーガラス30,40の各々の屈折率は、同等である。なお、ここでの「同等」とは、屈折率の差がゼロの場合に限らず、屈折率差が0.03以下の場合を含む。
【0071】
配線基板Fの一端は、側面30Cと対向している。レンズLNは、カバーガラス30と光源LSとの間、および透明基板20と光源LSとの間に位置している。他の観点からは、レンズLNの側面LN1は、側面E23および側面30Cと対向している。
【0072】
レンズLNは、接着材TPによって配線基板Fと接着されるとともに、接着材TPによって延出部Ex11における主面10Bと接着されている。接着材TPは、例えば、両面テープである。
【0073】
光源LSは、第1方向Xにおいて、レンズLNを挟んで、側面E23および側面30Cと対向している。光源LSは、側面E23および側面30Cに向けて光を照射する。光源LSから出射される光は、第1方向Xを示す矢印の向きに沿って進行する。
【0074】
第3方向Zにおいて、側面30Cは側面E23の直上に位置し、側面30Dは側面E24の直上に位置している。第3方向Zにおいて、側面40Cは、側面30Cの直下に位置している。第3方向Zにおいて、側面40Dは、側面30Dの直下に位置しているが、ずれてもよい。
【0075】
側面40D、側面E14、側面E24、および側面30Dは、第3方向Zに沿って並んでいるが、ずれてもよい。反射材RMは、第3方向Zに沿って、側面40Dから側面30Dにわたって、設けられている。
【0076】
図3を用いて説明したように、主面30Bは、主面30Aに対して傾いている斜面である。主面30Bは、第1方向Xおよび第3方向Zとは異なる方向に傾いている。第1方向Xおよび第3方向Zで規定されるX-Z平面を見る側面視で、例えば、第1方向Xに対して時計回りに鋭角に交差する方向を方向D1と定義する。主面30Bは、方向D1に沿って延びている。
【0077】
カバーガラス30は、第1方向Xに沿って、光源LSから離間するにしたがい、減少する厚さを有している。図4に示す例において、カバーガラス30の厚さは、光源LSから離間するにしたがい、一定の割合で減少している。
【0078】
ここで、厚さとは、第3方向Zに沿う距離である。主面30Bは、光源LSから離間するにしたがい、表示パネルPNLに近づいている。すなわち、側面30C側におけるカバーガラス30の厚さは、側面30D側におけるカバーガラス30の厚さと異なっている。
【0079】
ここで、側面30Cおよび側面30Cの近傍におけるカバーガラス30の厚さを側面30C側におけるカバーガラス30の厚さとし、側面30Dおよび側面30Dの近傍におけるカバーガラス30の厚さを側面30D側におけるカバーガラス30の厚さと定義する。
【0080】
例えば、カバーガラス30において、側面30Cおよび側面30Cの近傍は光源LSに近接した領域に相当し、側面30Dおよび側面30Dの近傍は光源LSから離間した領域に相当する。
【0081】
本実施形態においては、側面30C側におけるカバーガラス30の厚さは、側面30D側におけるカバーガラス30の厚さよりも大きい。例えば、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cが最も大きく、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dが最も小さい。
【0082】
例えば、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cは約2~3mmであり、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dは約1mm以上である。一例では、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dは、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cのほぼ半分でもよい。なお、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dは、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cの半分よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0083】
第1方向Xと方向D1とのなす角度θ1は数度であり、一例では、2度以下である。このような角度θ1を設定することで、カバーガラス30の内部を進行する光のうち、カバーガラス30と空気層との界面において、全反射条件がそろわない光が生じにくくなる。
【0084】
例えば、カバーガラス30の第1方向Xに沿う長さが123.65mm、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cが2.75mm、および側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dが1.375mmである場合、角度θ1は0.637度である。なお、カバーガラス30は、第2方向Yにおいて、一定の厚さを有している。
【0085】
例えば、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cは、透明基板10,20の各々の厚さよりも大きい。例えば、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dは、透明基板10,20の各々の厚さよりも小さい。
【0086】
例えば、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cは表示パネルPNLの厚さよりも大きく、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dは表示パネルPNLの厚さよりも小さい。図4に示す例において、透明基板10、および透明基板20の各々の厚さは、ほぼ等しい。透明基板10,20の各々の厚さは、例えば、0.7mmである。
【0087】
表示装置DSPはカバーガラス30を備えるため、光源LSに近接した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、光源LSから離間した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さと異なる。ここで、カバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さとは、第3方向Zにおける透明基板10の主面10Aからカバーガラス30の主面30Bまでの距離である。
【0088】
本実施形態において、カバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離れるにしたがい、一定の割合で減少している。すなわち、光源LSに近接した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、光源LSから離間した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さよりも小さい。
【0089】
第3方向Zにおける透明基板20の主面20Aからカバーガラス30の主面30Bまでの距離は、例えば、光源LSの厚さTLSおよびレンズLNの厚さTLNよりも大きい。光源LSの出射面LS1の全面は、レンズLNを挟んで、側面E23および側面30Cと対向している。
【0090】
他の観点からは、カバーガラス30は、光源LSよりも上方に位置する部分を有している。さらに、カバーガラス30は、配線基板Fの上面F10よりも上方に位置する部分を有している。
【0091】
図3を用いて説明したように、主面40Aは、主面40Bに対して傾いている斜面である。主面40Aは、第1方向Xおよび第3方向Zとは異なる方向に傾いている。側面視で、例えば、第1方向Xに対して反時計回りに鋭角に交差する方向を方向D2と定義する。主面40Aは、方向D2に沿って延びている。主面30Bおよび主面40Aは、第1方向Xに沿って、互いに近づく方向に傾いている。
【0092】
カバーガラス40は、第1方向Xに沿って、光源LSから離間するにしたがい、減少する厚さを有している。図4に示す例において、カバーガラス40の厚さは、光源LSから離間するにしたがい、一定の割合で減少している。主面40Aは、光源LSから離間するにしたがい、表示パネルPNLに近づいている。
【0093】
すなわち、側面40C側におけるカバーガラス40の厚さは、側面40D側におけるカバーガラス40の厚さと異なっている。ここで、側面40Cおよび側面40Cの近傍におけるカバーガラス40の厚さを側面40C側におけるカバーガラス40の厚さとし、側面40Dおよび側面40Dの近傍におけるカバーガラス40の厚さを側面40D側におけるカバーガラス40の厚さと定義する。
【0094】
例えば、カバーガラス40において、側面40Cおよび側面40Cの近傍は光源LSに近接した領域に相当し、側面40Dおよび側面40Dの近傍は光源LSから離間した領域に相当する。
【0095】
本実施形態においては、側面40C側におけるカバーガラス40の厚さは、側面40D側におけるカバーガラス40の厚さよりも大きい。例えば、側面40Cにおけるカバーガラス40の厚さT4Cが最も大きく、側面40Dにおけるカバーガラス40の厚さT4Dが最も小さい。
【0096】
例えば、カバーガラス40はカバーガラス30と同等の大きさで構成されている。側面40Cにおけるカバーガラス40の厚さT4Cは、側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cと等しく、側面40Dにおけるカバーガラス40の厚さT4Dは、側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dと等しい。第1方向Xと方向D2とのなす角度は、例えば、角度θ1と同一である。
【0097】
なお、カバーガラス40はカバーガラス30と同等の大きさで構成されなくともよい。例えば、第1方向Xと方向D1とのなす角度は、第1方向Xと方向D2とのなす角度と異なってもよい。
【0098】
表示装置DSPにおいて、カバーガラス30,40と重畳する領域のうち、光源LSに近接した領域における表示装置DSPの厚さは、光源LSから離間した領域における表示装置DSPの厚さと異なる。ここで、表示装置DSPの厚さとは、第3方向Zにおける主面40Aから主面30Bまでの距離である。
【0099】
本実施形態において、表示装置DSPの厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離れるにしたがい、一定の割合で減少している。すなわち、光源LSに近接した領域における表示装置DSPの厚さは、光源LSから離間した領域における表示装置DSPの厚さよりも小さい。
【0100】
次に、光源LSから照射される光について説明する。光源LSから照射された光は、レンズLNにおいて適度に拡散され、側面E23から透明基板20に入射するとともに、側面30Cからカバーガラス30に入射する。
【0101】
カバーガラス30に入射した光のうち、主面30Bに向かって進行する光は、カバーガラス30と空気層との界面で反射される。カバーガラス30に入射した光のうち、カバーガラス30から透明基板20に向かって進行する光は、接着層AD1を介して表示パネルPNLに入射する。
【0102】
透明基板20に入射した光のうち、透明基板20からカバーガラス30に向かって進行する光は、接着層AD1を介してカバーガラス30に入射し、カバーガラス30と空気層との界面で反射される。
【0103】
表示パネルPNLに入射した光は、透明基板20、液晶層LC、透明基板10を順に透過する。表示パネルPNLに入射した光のうち、透明基板10を透過した光は、接着層AD2を介してカバーガラス40に入射する。この光は、主面40Aと空気層との界面で反射された後、表示パネルPNLに向かって進行する。
【0104】
このように、側面E23および側面30Cから入射した光は、カバーガラス30と空気層との界面、およびカバーガラス40と空気層との界面での反射を繰り返しながら、第1方向Xに沿って進行する。
【0105】
接着層AD1の屈折率は、透明基板20およびカバーガラス30の屈折率と同等であるため、透明基板20と接着層AD1との界面、およびカバーガラス30と接着層AD1との界面において光は、ほとんど反射しない。
【0106】
接着層AD2の屈折率は、透明基板10およびカバーガラス40の屈折率と同等であるため、透明基板10と接着層AD2との界面、およびカバーガラス40と接着層AD2との界面において光は、ほとんど反射しない。
【0107】
さらに、光源ユニット100と反対側には反射材RMが設けられているため、側面30Dおよび側面40Dまで到達した光は、反射材RMによって散乱、反射され、第1方向Xと反対側の方向に向けて進行する。反射材RMを設けることで、光が外部に漏れ出すことを抑制し、光を再利用することで光の利用効率が向上する。
【0108】
電圧が印加されていない液晶層LCに入射した光は、ほとんど散乱されることなく液晶層LCを透過する。一方、電圧が印加された液晶層LCに入射した光は、液晶層LCで散乱される。表示装置DSPは、画像を主面30B側から観察可能であるとともに、主面40A側からも観察可能である。
【0109】
表示装置DSPは、いわゆる透明ディスプレイであり、表示装置DSPが主面30B側から観察された場合であっても、主面40A側から観察された場合であっても、表示装置DSPを介して、表示装置DSPの背景を観察することができる。
【0110】
以上のように構成された表示装置DSPによれば、表示装置DSPは、カバーガラス30を備えている。カバーガラス30は、側面30C側における厚さが側面30D側における厚さと異なっている。本実施形態においては、側面30C側におけるカバーガラス30の厚さは、側面30D側におけるカバーガラス30の厚さよりも大きい。
【0111】
透明基板10および透明基板20の間に配置された、スイッチング素子SW、画素電極PE、配向膜AL1,AL2、および共通電極CEなどによって、表示パネルPNLに入射した光は、光源LSから離間した領域に進行するにしたがい、これらの各種要素での不所望な吸収や散乱により減衰してしまう。
【0112】
これらの不所望な吸収や散乱は、光源LSから離間した領域における輝度の低下の原因となり得る。そのため、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間で輝度の差が生じる。
【0113】
表示装置DSPの厚さを大きくすることによって、表示装置DSPにおける光の反射回数は減少する。これにより、アレイ基板ARおよび対向基板CTに配置された各種要素での不所望な吸収や散乱が減少することで光が減衰しにくくなり、光源LSから離間した領域に光を進行させることが可能である。その結果、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差が低減する。
【0114】
一方、表示装置DSPの厚さを大きくすると輝度は小さくなり、表示装置DSPの厚さを小さくすると輝度は大きくなる。カバーガラス30であれば、側面30C側における厚さは側面30D側における厚さよりも大きいため、側面30C側における表示装置DSPの厚さは大きくなり、側面30D側における表示装置DSPの厚さは小さくなる。
【0115】
これにより、側面30D側における表示装置DSPの輝度は大きくなるため、カバーガラス30の厚さが一定である場合と比較して、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差がより低減し、輝度を均一にすることが可能である。その結果、本実施形態であれば、カバーガラス30によって、表示装置DSPの表示品位の低下を抑制することが可能である。
【0116】
本実施形態であれば、主面30Bは、主面30Aに対して傾いている斜面である。カバーガラス30の厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離間するにしたがい、一定の割合で減少している。これにより、表示装置DSPの厚さを光源LSから離間するにしたがい一定の割合で減少させることが可能である。
【0117】
本実施形態であれば、表示装置DSPは、カバーガラス40をさらに備えている。表示装置DSPの厚さは、カバーガラス40を備えない場合と比較して、カバーガラス40を備えることでさらに大きくなる。これにより、表示装置DSPにおいて、カバーガラス40によって、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差をより低減することが可能である。
【0118】
さらに、透明基板10を透過した光がカバーガラス40と空気層との界面で反射し、カバーガラス40の内部を進行させることで、光源LSから離間した領域に光を進行させることができる。その結果、カバーガラス40によって、光源LSから離間した領域における輝度の低下をより抑制することができる。
【0119】
カバーガラス40は、側面40C側における厚さが側面40D側における厚さと異なっている。本実施形態においては、側面40C側におけるカバーガラス40の厚さは、側面40D側におけるカバーガラス40の厚さよりも大きい。主面40Aは、主面40Bに対して傾いている斜面である。
【0120】
これらにより、光源LSから離間した領域における表示装置DSPの輝度が向上するとともに、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差をより低減することが可能である。
【0121】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0122】
図5は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。表示パネルPNLの構成については、上述の第1実施形態と同様である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第1実施形態と比較して、光源ユニット100が設けられている位置が相違している。
【0123】
光源ユニット100は、表示パネルPNLよりも下方に設けられている。配線基板F、光源LS、および透明基板10は、この順で第3方向Zに沿って並んでいる。配線基板Fの一端は、側面40Cと対向している。
【0124】
レンズLNは、カバーガラス40と光源LSとの間に位置している。レンズLNの側面LN1は、側面40Cと対向している。レンズLNは、接着材TPによって配線基板Fと接着されるとともに、接着材TPによって延出部Ex11における主面10Aと接着されている。
【0125】
光源LSは、第1方向Xにおいて、レンズLNを挟んで、カバーガラス40の側面40Cと対向している。光源LSは、側面40Cに向けて光を照射する。側面40C側におけるカバーガラス40の厚さは、側面40D側におけるカバーガラス40の厚さよりも大きい。
【0126】
側面40Cにおけるカバーガラス40の厚さT4Cは、例えば、光源LSの厚さTLSおよびレンズLNの厚さTLNよりも大きい。光源LSの出射面LS1の全面は、レンズLNを挟んで、側面40Cと対向している。
【0127】
本実施形態の構成においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0128】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0129】
図6は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第1実施形態と比較して、カバーガラス40の形状が相違している。
【0130】
カバーガラス40は、X-Y平面と実質的に平行な平板状に形成されている。カバーガラス40において、主面40Aは、主面40Bに対して実質的に平行である。カバーガラス40の厚さは、実質的に一定である。
【0131】
ここで、実質的に一定とは、設計思想としての一定を意味し、理想的な一定を製造上実現することが難しいため製造プロセスにより生じる角度のばらつきを含むことを意味するものである。
【0132】
本実施形態の構成においても、表示装置DSPはカバーガラス30を備えるため、表示装置DSPの厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離れるにしたがい、一定の割合で減少している。他の観点からは、光源LSに近接した領域における表示装置DSPの厚さは、光源LSから離間した領域における表示装置DSPの厚さよりも小さい。したがって、本実施形態に係る表示装置DSPは、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0133】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0134】
図7は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第2実施形態と比較して、カバーガラス40の形状が相違している。
【0135】
本実施形態のカバーガラス40は、第3実施形態のカバーガラス40と同様の形状を有している。すなわち、カバーガラス40の厚さは、実質的に一定である。本実施形態の構成においても、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0136】
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0137】
図8は、本実施形態に係る表示装置DSPの主要部を示す分解斜視図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第1実施形態と比較して、低屈折層60および支持部材SAを備える点で相違している。
【0138】
表示装置DSPは、低屈折層60をさらに備えている。低屈折層60は、主面30Aに形成されている。低屈折層60の屈折率は、カバーガラス30の屈折率よりも小さい。低屈折層60は透明であって、例えば、シロキサン系樹脂などの有機材料によって形成されている。
【0139】
低屈折層60は、基部61と、複数の帯部62と、複数の帯部62の間に形成された複数の開口部63と、を有している。低屈折層60は、複数の帯部62において、主面30Aと接している。複数の開口部63において、主面30Aが露出している。
【0140】
光源ユニット100は、支持部材SAをさらに有している。支持部材SAは、第3方向Zにおいて、延出部Ex11とレンズLNとの間に位置している。支持部材SAは、第2方向Yに延びる棒状の部材である。
【0141】
支持部材SAは、一例としてアクリル樹脂やガラスなどで形成されるが、この例に限られない。支持部材SAは、透明でない不透明な材料で形成されることが好ましい。なお、支持部材SAは、単一の部材であってもよいし、複数の部材から構成されてもよい。
【0142】
図9は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。接着層AD1は、低屈折層60を挟んで、カバーガラス30と表示パネルPNLとを接着している。他の観点からは、接着層AD1は、透明基板20の主面20B、および低屈折層60と接している。
【0143】
接着層AD1は、低屈折層60の複数の開口部63と重畳する領域において、カバーガラス30の主面30Aと接している。接着層AD1の屈折率は、透明基板10およびカバーガラス30の屈折率と同等であり、低屈折層60の屈折率よりも大きい。
【0144】
カバーガラス30の屈折率と低屈折層60の屈折率との差は、例えば、約0.1である。一例では、カバーガラス30の屈折率は1.5であり、低屈折層60の屈折率は1.41であり、接着層AD1の屈折率は1.474である。
【0145】
透明基板10,支持部材SA、レンズLN、および配線基板Fは、この順で第3方向Zに沿って並んでいる。支持部材SAの大きさは、平面視でレンズLNの大きさとほぼ等しい。図9に示す例において、支持部材SAの断面は、矩形状である。
【0146】
支持部材SAは、上面SA1と、側面SA2と、を有している。上面SA1は、レンズLNと対向している。側面SA2は、透明基板20の側面E23と対向している。上面SA1には、光を反射可能な反射材が設けられてもよい。反射材を上面SA1に設けることで、レンズLNからの光は、支持部材SAを介して側面E23により到達しにくくなる。
【0147】
支持部材SAの上面SA1は、第3方向Zにおいて、透明基板20の主面20Bよりも上方に位置している。支持部材SAの上面SA1は、透明基板20の主面20Bと同一平面上に位置してもよい。
【0148】
レンズLNは、接着材TPによって配線基板Fと接着されるとともに、接着材TPによって支持部材SAと接着されている。支持部材SAは、図示しない接着材によって主面10Bと接着されている。これらの接着材TPは、例えば両面テープなどである。
【0149】
光源LS、レンズLN、およびカバーガラス30は、この順で第1方向Xに沿って並んでいる。光源LSおよびレンズLNは、支持部材SAよりも上方に位置するとともに、低屈折層60よりも上方に位置している。他の観点からは、第3方向Zにおいて、低屈折層60は、光源LSと表示パネルPNLとの間に位置している。
【0150】
側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cは、例えば、光源LSの厚さTLSおよびレンズLNの厚さTLNよりも大きい。光源LSの出射面LS1の全面は、レンズLNを挟んで、カバーガラス30の側面30Cと対向している。
【0151】
一方、光源LSおよびレンズLNは、側面E23と対向していない。そのため、光源LSから出射された光は、側面30Cからカバーガラス30に入射するが、側面E23から透明基板20にほとんど入射しない。
【0152】
次に、低屈折層60の形状について、説明する。
図10は、図8に示す低屈折層60の一構成例を示す平面図である。図8を用いて説明したように、低屈折層60は、基部61と、基部61と接続された複数の帯部62と、複数の帯部62の間に形成された複数の開口部63と、を有している。基部61と複数の帯部62とは、例えば、一体的に形成されている。
【0153】
基部61は、主面30Aにおいて側面30D側に位置している。基部61は、第2方向Yに延びる、略長方形状である。平面視で、基部61は、第1方向Xに沿う一対の短辺と、第2方向Yに沿う一対の長辺と、を有している。
【0154】
複数の帯部62は、第1方向Xに延びるとともに、第2方向Yに間隔をおいて並べられている。帯部62は、側面30C側の第1端部621と、第1端部621と反対側の第2端部622と、第1エッジ623と、第2エッジ624と、を有している。
【0155】
第2端部622は、複数の帯部62の側面30D側の部分に相当する。複数の帯部62は、第2端部622において、基部61の側面30C側の長辺と接続されている。第1端部621の第2方向Yに沿う長さを第1幅W1とし、第2端部622の第2方向Yに沿う長さを第2幅W2とする。図10に示す例において、第1幅W1は、第2幅W2よりも大きい(W1>W2)。
【0156】
第1エッジ623および第2エッジ624は、第1端部621と第2端部622との間において、第1方向Xおよび第2方向Yとは異なる方向に延出している。平面視で、例えば、第1方向Xに対して時計回りに鋭角に交差する方向を方向D3と定義し、第1方向Xに対して反時計回りに鋭角に交差する方向を方向D4と定義する。
【0157】
なお、第1方向Xと方向D3とのなす角度θ2、および第1方向Xと方向D4とのなす角度θ2は例えば同一であるが、この例に限らず、第1方向Xと方向D3とのなす角度は、第1方向Xと方向D4とのなす角度と異なってもよい。
【0158】
第1エッジ623は方向D3に沿って延び、第2エッジ624は方向D4に沿って延びている。図10に示す例において、第1エッジ623および第2エッジ624は、いずれも直線状に延びているが、曲線状に形成されてもよい。このように、帯部62は、第1方向Xに沿って、第1端部621から第2端部622に向かうにしたがい、一定の割合で、あるいは、任意の割合で減少する幅を有している。
【0159】
開口部63は、隣り合う2つの帯部62の間に位置している。開口部63は、一方の帯部62の第1端部621と他方の帯部62の第1端部621との間の第3端部631と、一方の帯部62の第2端部622と他方の帯部62の第2端部622との間の第4端部632と、を有している。第4端部632は、例えば、基部61の側面30C側の長辺と接する部分である。
【0160】
第3端部631の第2方向Yに沿う長さを第3幅W3とし、第4端部632の第2方向Yに沿う長さを第4幅W4とする。第3幅W3は、一方の帯部62の第1端部621と他方の帯部62の第1端部621との間隔に相当する。第4幅W4は、一方の帯部62の第2端部622と他方の帯部62の第2端部622との間隔に相当する。
【0161】
第3幅W3は、第4幅W4よりも小さい(W3<W4)。開口部63は、第1方向Xに沿って、第3端部631から第4端部632にかけて、一定の割合で、あるいは、任意の割合で増加する幅を有している。
【0162】
図10に示す例において、低屈折層60は、例えば、カバーガラス30の外形よりも内側に位置している。表示パネルPNLとカバーガラス30とが重畳した際において、平面視で、複数の帯部62は表示領域DAと重畳し、基部61は周辺領域PAと重畳する。複数の帯部62は、表示領域DAにおいては、第1方向Xおよび第2方向Yに対して傾斜した第1エッジ623および第2エッジ624が表示領域DAと重畳する。
【0163】
上述のように低屈折層60を構成することによって、カバーガラス30と複数の帯部62とが重畳する面積は、光源LSに近接した領域ほど大きく、光源LSから離間した領域ほど小さくなっている。
【0164】
カバーガラス30と複数の帯部62とが重畳する領域は、カバーガラス30に入射した光が表示パネルPNL側へほとんど入射しない領域に相当する。カバーガラス30と複数の開口部63とが重畳する領域は、カバーガラス30に入射した光が表示パネルPNL側へ入射可能な領域に相当する。
【0165】
図11は、低屈折層60の他の構成例を示す平面図である。図11に示す例において、低屈折層60は、複数の帯部62と、複数の帯部62を囲む枠部64と、開口部63と、を有している。複数の帯部62と枠部64とは、例えば、一体的に形成されている。
【0166】
開口部63は、複数の帯部62の間、および帯部62と枠部64との間に形成されている。図11に示す低屈折層60は、基部61の代わりに、枠部64を有している点で図10を用いて説明した低屈折層60と異なっている。
【0167】
枠部64の外形は、例えば、カバーガラス30の外形よりも内側に位置している。枠部64は、周辺領域PAと重畳し、枠部64よりも内側が表示領域DAに相当する。枠部64は、第2方向Yに沿って延びる第1部分641および第2部分642と、第1方向Xに沿って延びる第3部分643および第4部分644と、を有している。
【0168】
第1方向Xにおいて、第1部分641は側面30Cと表示領域DAとの間に位置し、第2部分642は側面30Dと表示領域DAとの間に位置する。第1部分641には複数の帯部62の第1端部621が接続され、第2部分642には複数の帯部62の第2端部622が接続されている。
【0169】
低屈折層60の形状は、図10および図11に示した例に限られず他の形状であってもよい。例えば、帯部62の形状を変更したり、帯部62の大きさを変更したりすることで、表示パネルPNL側へ入射する光の光量などを調整することができる。
【0170】
次に、光源LSから照射される光について、図9を用いて説明する。
光源LSから照射された光は、レンズLNにおいて適度に拡散され、側面30Cからカバーガラス30に入射する。例えば、カバーガラス30に入射した光のうち、主面30Bに向かって進行する光は、カバーガラス30と空気層との界面で反射される。
【0171】
上述した通り低屈折層60の屈折率は、カバーガラス30の屈折率よりも低い。そのため、カバーガラス30に入射した光のうち、カバーガラス30から低屈折層60の複数の帯部62に向かって進行する光は、カバーガラス30と複数の帯部62との界面で反射される。
【0172】
光は、カバーガラス30と低屈折層60の複数の帯部62とが重畳する領域では、繰り返し反射されながらカバーガラス30の内部を進行する。光のうち、カバーガラス30と低屈折層60の複数の開口部63とが重畳する領域に向かって進行する光は、カバーガラス30を透過し、接着層AD1を介して表示パネルPNLに入射する。表示パネルPNLに入射した光は、透明基板20、液晶層LC、透明基板10を順に透過する。
【0173】
主面30Aと複数の帯部62とが重畳する面積は、光源LSに近接した領域ほど大きく、光源LSから離間した領域ほど小さくなっている。そのため、光源LSに近接した領域においては、光源LSからの光の表示パネルPNLへの入射が抑制されている。
【0174】
一方、光源LSから離間した領域においては光の表示パネルPNLへの入射が促進されている。なお、光源LSに近接した領域においては、光が表示パネルPNLに全く入射しないわけではなく、開口部63から光が表示パネルPNLへ入射する。
【0175】
本実施形態の構成においても、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。本実施形態に係る表示装置DSPは、低屈折層60を備えている。側面30Cからカバーガラス30に入射した光は、低屈折層60によって、光源LSに近接した領域において光源LSからの光の表示パネルPNLへの入射が抑制され、光源LSから離間した領域においては光の表示パネルPNLへの入射が促進されている。
【0176】
これにより、カバーガラス30に入射した光を減衰させることなく、光源LSから離間した領域に進行させることが可能である。その結果、本実施形態に係る表示装置DSPは、第1実施形態と比較して、光源LSから離間した領域における輝度の低下を抑制し、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差をより低減することが可能である。
【0177】
さらに、光源LSは、低屈折層60よりも上方に位置している。他の観点からは、光源LSは、レンズLNを挟んで、側面30Cと対向するとともに、側面E23と対向していない。
【0178】
これにより、光源LSから出射された光のほとんどを側面30Cからカバーガラス30に入射させることが可能である。その結果、光源LSから出射された光を低屈折層60によって光源LSから離間した領域に進行させることが可能である。本実施形態であれば、表示装置DSPの表示品位の低下をより抑制することが可能である。
【0179】
[第6実施形態]
第6実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0180】
図12は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第5実施形態と比較して、光源ユニット100が設けられている位置が相違している。
【0181】
光源ユニット100は、表示パネルPNLよりも下方に設けられている。配線基板F、光源LSおよび透明基板10は、この順で第3方向Zに沿って並んでいる。配線基板Fの一端は、側面40Cと対向している。
【0182】
レンズLNは、カバーガラス40と光源LSとの間に位置している。レンズLNの側面LN1は、側面40Cと対向している。レンズLNは、接着材TPによって配線基板Fと接着されるとともに、接着材TPによって延出部Ex11における主面10Aと接着されている。光源LSは、第1方向Xにおいて、レンズLNを挟んで、カバーガラス40の側面40Cと対向している。光源LSは、側面40Cに向けて光を照射する。
【0183】
側面40Cにおけるカバーガラス40の厚さT4Cは、例えば、光源LSの厚さTLSおよびレンズLNの厚さTLNよりも大きい。光源LSの出射面LS1の全面は、レンズLNを挟んで、側面40Cと対向している。
【0184】
表示装置DSPは、低屈折層60を備えている。低屈折層60は、図10を用いて説明した形状、または図11を用いて説明した形状を有している。主面30Aと複数の帯部62とが重畳する面積は、光源LSに近接した領域ほど大きく、光源LSから離間した領域ほど小さくなっている。そのため、光源LSに近接した領域においては、表示パネルPNLからカバーガラス30への光の入射が抑制されている。
【0185】
光源LSに近接した領域において、側面40Cに入射した光のうち、表示パネルPNLに向かって進行する光は、透明基板10、液晶層LC、透明基板20を順に透過する。例えば、透明基板20に入射した光のうち、カバーガラス30と複数の開口部63とが重畳する領域に向かって進行する光は、接着層AD1を介してカバーガラス30に入射する。
【0186】
この光は、主面30Bに向かって進行し、カバーガラス30と空気層との界面で反射された後、低屈折層60の複数の帯部62とが重畳する領域に向かって進行する。カバーガラス30と低屈折層60の複数の帯部62とが重畳する領域に進行する光は、カバーガラス30と低屈折層60の複数の帯部62との界面で反射され、主面30Bに向かって進行する。
【0187】
このように、側面40Cに入射した光のうち開口部63を通過した光は、光源LSに近接した領域では、繰り返し反射されながらカバーガラス40の内部を進行する。これにより、カバーガラス40に入射した光を減衰させることなく、光源LSから離間した領域に進行させることが可能である。
【0188】
カバーガラス30の内部を進行する光のうち、カバーガラス30と低屈折層60の複数の開口部63とが重畳する領域に向かって進行する光は、カバーガラス30を透過し、接着層AD1を介して表示パネルPNLに入射する。
【0189】
本実施形態の構成においても、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。本実施形態に係る表示装置DSPは、第5実施形態と同様に、低屈折層60を備えている。これにより、カバーガラス40に入射した光を減衰させることなく、光源LSから離間した領域に進行させることが可能である。
【0190】
その結果、本実施形態に係る表示装置DSPは、第2実施形態と比較して、光源LSから離間した領域における輝度の低下を抑制し、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差をより低減することが可能である。本実施形態であれば、表示装置DSPの表示品位の低下をより抑制することが可能である。
【0191】
[第7実施形態]
第7実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0192】
図13は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第5実施形態と比較して、カバーガラス40の形状が相違している。本実施形態のカバーガラス40は、第3実施形態のカバーガラス40と同様の形状を有している。すなわち、カバーガラス40の厚さは、実質的に一定である。
【0193】
本実施形態の構成は、第3実施形態の構成、および第5実施形態の構成を組み合わせた構成である。本実施形態の構成においても、上述の第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0194】
[第8実施形態]
第8実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0195】
図14は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第6実施形態と比較して、カバーガラス40の形状が相違している。本実施形態のカバーガラス40は、第3実施形態のカバーガラス40と同様の形状を有している。すなわち、カバーガラス40の厚さは、実質的に一定である。
【0196】
本実施形態の構成は、第3実施形態の構成、および第6実施形態の構成を組み合わせた構成である。本実施形態の構成においても、上述の第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0197】
[第9実施形態]
第9実施形態について説明する。上述の各実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0198】
図15は、本実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す断面図である。本実施形態に係る表示装置DSPは、第1実施形態と比較して、カバーガラス40の形状および接着層AD3を有する点で相違している。
【0199】
カバーガラス40において、主面40Aは、主面40Bに対して傾いている斜面である。主面40Aは、主面30Bと同様に、方向D1に沿って延びている。主面30Bは、主面40Aに対して実質的に平行である。
【0200】
カバーガラス40は、第1方向Xに沿って、光源LSから離間するにしたがい、一定の割合で増加する厚さを有している。主面40Aは、光源LSから離間するにしたがい、表示パネルPNLから遠ざかっている。
【0201】
すなわち、側面40C側におけるカバーガラス40の厚さは、側面40D側におけるカバーガラス40の厚さと異なっている。本実施形態においては、側面40C側におけるカバーガラス40の厚さは、側面40D側におけるカバーガラス40の厚さよりも小さい。例えば、側面40Cにおけるカバーガラス40の厚さT4Cが最も小さく、側面40Dにおけるカバーガラス40の厚さT4Dが最も大きい。
【0202】
一例では、側面40Dにおけるカバーガラス40の厚さT4Dは側面30Cにおけるカバーガラス30の厚さT3Cと実質的に同一であり、側面40Cにおけるカバーガラス40の厚さT4Cは側面30Dにおけるカバーガラス30の厚さT3Dと実質的に同一である。本実施形態において、カバーガラス30,40と重畳する領域における表示装置DSPの厚さは、第1方向Xにおいて、ほとんど変化しない。
【0203】
図4を用いて説明したカバーガラス30を備えるため、光源LSに近接した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、光源LSから離間した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さと異なる。
【0204】
本実施形態において、カバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離れるにしたがい、一定の割合で減少している。すなわち、光源LSに近接した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、光源LSから離間した領域におけるカバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さよりも小さい。
【0205】
表示装置DSPは、表示パネルPNLとカバーガラス40とを接着する接着層AD3を備えている。接着層AD3は、透明基板10の主面10A、およびカバーガラス40の主面40Bと接している。
【0206】
接着層AD3の屈折率は、第1実施形態の接着層AD2の屈折率と異なる。より具体的には、接着層AD3の屈折率は、第1実施形態の接着層AD2の屈折率よりも小さい。透明基板10の屈折率と比較すると、接着層AD3の屈折率は、透明基板10の屈折率よりも小さい。
【0207】
本実施形態に係る表示装置DSPは、透明基板10の屈折率よりも小さい屈折率を有する接着層AD3を備える。さらに、主面30Bは、主面40Aに対して実質的に平行である。本実施形態において、表示パネルPNLに入射した光は、透明基板20、液晶層LC、透明基板10を順に透過する。
【0208】
透明基板10を透過した光は、透明基板10と接着層AD3との界面で反射される。カバーガラス40には光がほとんど入射しないため、カバーガラス40は、表示装置DSPにおける光の進行にほとんど寄与しない。
【0209】
本実施形態において、カバーガラス30と表示パネルPNLとを含む厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離れるにしたがい、一定の割合で減少している。これにより、光源LSに近接した領域と光源LSから離間した領域との間における輝度の差を低減することが可能である。
【0210】
さらに、本実施形態であれば、主面40Aが主面30Bと同様に方向D1に沿って延びているため、表示パネルPNLに対してカバーガラス30およびカバーガラス40を貼り合わせる際、主面30Bが主面40Aに対して平行になるため、カバーガラス30およびカバーガラス40の貼り合わせが行いやすい。なお、本実施形態においても第5実施形態において説明した低屈折層60を適用してもよい。
【0211】
以上説明したように、上述の各実施形態によれば、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置DSPおよびカバーガラス30,40を提供することができる。
【0212】
なお、カバーガラス30,40には、上述の各実施形態において説明した形状以外にも他の形状を適用してもよい。以下において、カバーガラス30に適用可能な形状について説明するが、当該形状はカバーガラス40にも適用することができる。
【0213】
図16は、カバーガラス30に適用可能な形状の一例を模式的に示す断面図である。主面30Bは、主面30Aに対して平行な第1領域A1と、主面30Aに対して傾いている第2領域A2と、を有している。図16に示す例においては、第1領域A1における主面30Bは側面30Cと接続され、第2領域A2における主面30Bは側面30Dと接続されている。
【0214】
主面30Bは、第2領域A2において、例えば、方向D1に沿って延びている。他の観点からは、カバーガラス30は、厚さが第1方向Xに一定な領域と、厚さが第1方向Xに沿って光源LSから離間するにしたがい、一定の割合で減少する領域と、を有している。図16に示す例においては、光源LSに近接した領域に第1領域A1が位置し、光源LSから離間した領域に第2領域A2が位置している。
【0215】
第1方向Xにおいて、第1領域A1の大きさは第2領域A2の大きさよりも大きくてもよいし、小さくてもよい。第1領域A1の大きさは、第2領域A2の大きさと等しくてもよい。図16に示す例においては、第1領域A1および第2領域A2が各1つ形成されていたが、この例に限られない。
【0216】
図17は、カバーガラス30に適用可能な形状の他の例を模式的に示す断面図である。主面30Bは、主面30Aに向けて凹む、湾曲した形状である。なお、主面30Bは、図17に示した例とは反対の方向に凹む、湾曲した形状でもよい。
【0217】
上述のようなカバーガラス30を上述の各実施形態に適用した場合であっても、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置DSPを提供することができる。なお、図16,17を用いて説明した形状以外にも、カバーガラス30は、第1方向Xに沿って段階的に厚さが小さくなる、階段状に形成されてもよい。
【0218】
さらに、第2実施形態および第6実施形態に係る表示装置DSPにおいて、カバーガラス30は、X-Y平面と実質的に平行な平板状に形成されてもよい。この場合、第1方向Xにおいて、カバーガラス30の厚さは、実質的に一定である。
【0219】
この場合、表示装置DSPはカバーガラス40を備えるため、表示装置DSPの厚さは、第1方向Xに沿って、光源LSから離れるにしたがい、一定の割合で減少している。したがって、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置DSPを提供することができる。
【0220】
以上、本発明の実施形態として説明した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0221】
また、上述の実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0222】
10…透明基板、20…透明基板、30…カバーガラス、30A,30B…主面、30C,30D…側面、40…カバーガラス、40A,40B…主面、40C,40D…側面、60…低屈折層、100…光源ユニット、AD1,AD2,AD3…接着層、AR…アレイ基板、CT…対向基板、DSP…表示装置、LC…液晶層、PNL…表示パネル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17