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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078162
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】カラオケ装置、カラオケシステム
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20240603BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240603BHJP
   A63F 3/06 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
A63F13/80 Z
A63F3/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190557
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 直紀
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CA03
5D208CB06
5D208CG00
(57)【要約】
【課題】カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせた新たなコンテンツを実施可能なカラオケ装置を提供する。
【解決手段】第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部、選択された単語の中から、第3の所定数の単語をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させるカード表示制御部、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語がビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語の表示態様を変化させるゲーム制御部を有するカラオケ装置。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、
抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、
抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、
選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させるカード表示制御部と、
利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、
予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、
予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させるゲーム制御部と、
を有するカラオケ装置。
【請求項2】
前記カラオケ装置において複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、前記カード表示制御部は、前記複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
携帯端末と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、
記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、
抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、
抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、
選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカード配信部と、
利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、
予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、
を有し、
前記カード配信部は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカラオケ装置。
【請求項4】
前記カラオケ装置において複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、
前記カード配信部は、
前記複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信し、
配信したカードデータに対応するビンゴゲーム用カードのうち、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子があるビンゴゲーム用カードのみについて、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信する、
ことを特徴とする請求項3記載のカラオケ装置。
【請求項5】
前記第1の抽出部は、所定条件を満たす前記第1の所定数の楽曲を抽出し、
前記予約処理部は、前記所定条件を満たす楽曲のみを予約することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項6】
前記第2の抽出部は、抽出された楽曲の所定の歌唱区間の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出し、
前記演奏制御部は、予約された楽曲の歌唱区間のうち、前記所定の歌唱区間のみのカラオケ演奏を行うよう前記演奏手段を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項7】
前記選択部は、前記単語毎に求められた当該単語を含む楽曲の数に応じて、前記第2の所定数の単語を選択することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項8】
カラオケ装置及び携帯端末を含むカラオケシステムであって、
前記カラオケ装置は、
記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、
抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、
抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、
選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカード配信部と、
利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、
予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、
予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において、前記選択部で選択された単語の音声入力があった場合、当該単語または当該単語に対応する識別子を示す単語情報を前記携帯端末に送信する送信処理部と、
を有し、
前記携帯端末は、
配信されたカードデータに基づいてビンゴゲーム用カードを表示手段に表示させ、且つ前記カラオケ装置から受信した単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる表示制御部を有するカラオケシステム。
【請求項9】
前記カラオケシステムにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、
前記カード配信部は、前記複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信し、
前記送信処理部は、前記単語情報を前記各利用者の携帯端末に送信することを特徴とする請求項8記載のカラオケシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ装置及びカラオケシステムに関する。
【0002】
カラオケ装置は、歌唱機能以外に採点機能やゲーム機能等、様々なコンテンツが搭載されている。
【0003】
ここで、ゲーム機能の一つとしてビンゴゲームがある。カラオケ装置におけるビンゴゲームは、カラオケ装置の表示装置にビンゴゲーム機がデジタル表示される。また、利用者には、予めビンゴゲーム用のカード(たとえば、5×5のマス目にランダムな数字が記載された紙媒体)を配布しておく。そして、利用者がリモコン装置等を介してビンゴゲーム開始の指示入力を行うと、ビンゴゲーム機が稼働し、表示装置に所定の数字が表示される。利用者は表示された数字が自分のビンゴカードにある場合には、その部分に穴を空けていき、たとえば、最も早く一列全てに穴が開いた利用者を勝ちとする。
【0004】
また、特許文献1には、利用者の歌唱採点履歴に基づいて取得した採点結果の最大値と最小値の範囲にある数値から、所定数の数値を選択してマス目に配置したビンゴゲーム用カードを作成し、利用者が新たに歌唱して得られた採点値に対応する数値がビンゴゲーム用カード中にある場合には、当該数値が配置されているマス目の表示態様を変化させるカラオケ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-198923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせた新たなコンテンツを実施可能なカラオケ装置及びカラオケシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための一の発明は、記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させるカード表示制御部と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させるゲーム制御部と、を有するカラオケ装置である。
また、上記目的を達成するための一の発明は、携帯端末と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカード配信部と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、を有し、前記カード配信部は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカラオケ装置である。
また、上記目的を達成するための一の発明は、カラオケ装置及び携帯端末を含むカラオケシステムであって、前記カラオケ装置は、記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカード配信部と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において、前記選択部で選択された単語の音声入力があった場合、当該単語または当該単語に対応する識別子を示す単語情報を前記携帯端末に送信する送信処理部と、を有し、前記携帯端末は、配信されたカードデータに基づいてビンゴゲーム用カードを表示手段に表示させ、且つ前記カラオケ装置から受信した単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる表示制御部を有するカラオケシステムである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせた新たなコンテンツを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
図2】第1実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
図3】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態に係る単語と識別子の関係を示すテーブルである。
図5A】第1実施形態に係る表示装置の表示画面を示す図である。
図5B】第1実施形態に係る表示装置の表示画面を示す図である。
図6】第1実施形態の変形例に係る表示装置の表示画面を示す図である。
図7】第2実施形態に係るカラオケシステムを示す図である。
図8】第2実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
図9】第2実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
図10A】第2実施形態に係る表示装置の表示画面を示す図である。
図10B】第2実施形態に係る表示装置の表示画面を示す図である。
図11】第3実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
図12】第3実施形態に係る携帯端末を示す図である。
図13】第3実施形態に係るカラオケシステムの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1図5Bを参照して、第1実施形態に係るカラオケ装置Kについて説明する。
【0011】
==カラオケ装置==
カラオケ装置Kは、楽曲のカラオケ演奏、及び利用者がカラオケ歌唱を行うための装置である。また、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、専用プログラムを実行することにより、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツ(以下「カラオケビンゴ」という場合がある)を実施できる(詳細は後述)。
【0012】
図1に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。カラオケ本体10は、選曲された楽曲のカラオケ演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。スピーカ20は、カラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30は、カラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は、利用者のカラオケ歌唱の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
【0013】
図2に示すように、本実施形態に係るカラオケ本体10は、記憶手段10a、通信手段10b、入力手段10c、演奏手段10d、及び制御手段10eを備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0014】
[記憶手段]
記憶手段10aは、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。記憶手段10aは、複数の楽曲(具体的には各楽曲に対応する楽曲データ)を記憶する。
【0015】
楽曲データは、個々の楽曲を特定するための楽曲識別情報が付与されている。楽曲識別情報は、楽曲を識別するための楽曲ID等、各楽曲に固有の情報である。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ、区間情報等を含む。伴奏データは、カラオケ演奏音の元となるデータである。リファレンスデータは、カラオケ演奏された楽曲の歌唱旋律を示すデータであって、利用者によるカラオケ歌唱を採点する際に用いられるデータである。区間情報は、演奏区間を示す。演奏区間は、カラオケ演奏が行われる区間である。演奏区間は、歌唱区間及び非歌唱区間を含む。歌唱区間は、楽曲において歌唱すべき歌詞が設定されている区間(たとえば、1番のAメロ、Bメロ、サビ)である。非歌唱区間は、たとえば前奏、間奏、後奏のような、楽曲において歌唱すべき歌詞が設定されていない区間である。
【0016】
記憶手段10aは、各楽曲に対応する歌詞をカラオケ演奏に合わせて表示装置30等に表示させるための歌詞データ、及びカラオケ演奏時に表示装置30等に表示される背景映像等の背景映像データ、及び楽曲の属性情報(楽曲名、歌手名、ジャンル、演奏時間等)を記憶する。
【0017】
[通信手段・入力手段]
通信手段10bは、リモコン装置50との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力手段10cは、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。入力手段10cは、カラオケ本体10に設けられたボタン等である。或いは、リモコン装置50が入力手段10cとして機能してもよい。
【0018】
[演奏手段]
演奏手段10dは、制御手段10eの制御に基づき、楽曲のカラオケ演奏、及びマイク40を通じて入力された歌唱音声に基づく信号の処理を行う。演奏手段10dは、音源、ミキサ、アンプ等を含む(いずれも図示なし)。
【0019】
[制御手段]
制御手段10eは、カラオケ装置Kにおける各種の制御を行う。制御手段10eは、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0020】
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるカラオケビンゴの専用プログラムを実行することにより、制御手段10eは、第1の抽出部101、第2の抽出部102、選択部103、カード表示制御部104、予約処理部105、演奏制御部106、及びゲーム制御部107として機能する。
【0021】
(第1の抽出部)
第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する。
【0022】
第1の所定数は、カラオケ装置Kでカラオケ演奏が可能な楽曲(すなわち、記憶手段10aに楽曲データが記憶されている楽曲)の最大数以下であれば特に限定されない。第1の所定数は、たとえば、「100曲」、「500曲」のように予め一の値が設定されていてもよいし、カラオケビンゴの難易度に応じて複数の値が設定されていてもよい。後者の場合、第1の抽出部101は、リモコン装置50等を介して利用者が選択したカラオケビンゴの難易度に応じて第1の所定数を設定する。たとえば、第1の抽出部101は、難易度「低」の場合には、第1の所定数として「100曲」を設定し、難易度「中」の場合には、第1の所定数として「300曲」を設定し、難易度「高」の場合には、第1の所定数として「500曲」を設定する。
【0023】
楽曲の抽出は様々な方法で行うことができる。たとえば、第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている20万曲の楽曲の中から、500曲の楽曲をランダムに抽出することができる。
【0024】
(第2の抽出部)
第2の抽出部102は、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する。
【0025】
第2の抽出部102は、記憶手段10aから第1の抽出部101で抽出された一の楽曲の歌詞データを読み出し、公知技術(たとえばテキストマイニング)を利用して歌詞データが示す歌詞に含まれる単語を抽出する。
【0026】
第2の抽出部102は、第1の抽出部101で抽出された楽曲すべてに対して同様の処理を行うことにより複数の単語を抽出する。
【0027】
第2の抽出部102は、抽出した単語を比較し重複する単語を除くことで、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出することができる。
【0028】
或いは、第2の抽出部102は、予め記憶手段10aの記憶領域の一部にワードテーブルを作成する。ワードテーブルは、「単語」、「曲数」、「重複フラグ」からなるテーブルである。「単語」は、歌詞データが示す歌詞から抽出した具体的な単語である。「曲数」は、ある単語を含む楽曲の数である。たとえば、500曲が抽出された場合、「曲数」の最大値は「500」となる。「重複フラグ」は一の楽曲中に同じ単語が2以上あった場合に設定するフラグである。
【0029】
第2の抽出部102は、上記と同様、記憶手段10aから第1の抽出部101で抽出された一の楽曲の歌詞データを読み出し、公知技術を利用して歌詞データが示す歌詞に含まれる単語を順番に抽出する。
【0030】
第2の抽出部102は、抽出したある単語がワードテーブルに登録されているかどうかを確認する。ある単語が登録されていた場合且つ「重複フラグ」が「0」の場合、第2の抽出部102は、「曲数」をインクリメントし、「重複フラグ」を「1」に設定する。また、ある単語が登録されていた場合且つ「重複フラグ」が「1」の場合、第2の抽出部102は、一の楽曲において当該ある単語はすでに抽出されたと判断し、特段の処理を実行しない。
【0031】
一方、ある単語が登録されていない場合、第2の抽出部102は、当該ある単語をワードテーブルに登録し、「曲数」及び「重複フラグ」を「1」に設定する。
【0032】
一の楽曲に含まれる全ての単語について同様の処理を実行した後、第2の抽出部102は、ワードテーブルの全ての「重複フラグ」を「0」に設定した後、他の楽曲の歌詞データが示す歌詞に含まれる単語の抽出を行う。
【0033】
第2の抽出部102は、第1の抽出部101で抽出された楽曲すべてに対して同様の処理を行うことにより、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出することができる。また、上記処理の場合、単語毎に当該単語を含む楽曲の数も求めることができる。
【0034】
(選択部)
選択部103は、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する。
【0035】
第2の所定数は、カラオケビンゴで使用する単語の数である。第2の所定数は予め設定されている。たとえば一般的なビンゴゲームは5×5のマス目に1~75の数字をランダムに配置したカードを使用する。カラオケビンゴで同形式のカード(ビンゴゲーム用カード)を用いる場合、第2の所定数は「75」である。
【0036】
単語の選択は様々な方法で行うことができる。たとえば、選択部103は、第2の抽出部102が抽出した複数の単語の中から、第2の所定数の単語をランダムに選択することができる。
【0037】
(カード表示制御部)
カード表示制御部104は、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させる。
【0038】
単語に対応する識別子は、たとえば数字または文字と数字の組み合わせのような、各単語を区別するためのものである。すなわち、識別子は単語毎に異なる。第3の所定数は、一のビンゴゲーム用カードに配置される単語または識別子の数である。上述の通り、一般的なビンゴゲームで使用するカードは5×5のマス目のものを使用する。この場合、第3の所定数は「25」である。第3の所定数は予め設定されている。なお、一般的なビンゴゲームで使用するカードの中には、中央部分が「FREE」になっているものがある。この場合、第3の所定数は「24」となる。表示手段は、表示装置30やリモコン装置50である。
【0039】
たとえば、選択部103において「75」の単語が選択されたとする。また第3の所定数が「24」であるとする。この場合、カード表示制御部104は、「75」の単語の中からランダムに「24」の単語を特定し、特定した単語を5×5のマス目に配置することでビンゴゲーム用カードを生成する。カード表示制御部104は、生成したビンゴゲーム用カードを表示装置30に表示させる。
【0040】
或いは、カード表示制御部104は、選択された「75」の単語に対して異なる識別子を付与する。カード表示制御部104は、単語と識別子の関係を示すテーブルを記憶手段10aに記憶させる。カード表示制御部104は、付与した識別子の中からランダムに「24」の識別子を特定し、特定した識別子を5×5のマス目に配置することでビンゴゲーム用カードを生成する。カード表示制御部104は、生成したビンゴゲーム用カードを表示装置30に表示させる。
【0041】
(予約処理部)
予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲を予約する。
【0042】
カラオケ歌唱を希望する利用者は、リモコン装置50等を介して楽曲の選曲を行う。予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報を予約待ち行列に登録することにより、楽曲の予約(すなわちカラオケ演奏の予約)を行う。
【0043】
(演奏制御部)
演奏制御部106は、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する。
【0044】
演奏制御部106は、予約待ち行列に登録されている楽曲識別情報を元に、楽曲の伴奏データを記憶手段10aから取得する。演奏制御部106は、取得した伴奏データを再生し、スピーカ20からカラオケ演奏音を放音させるよう、演奏手段10dを制御する。
【0045】
利用者は、スピーカ20から放音されるカラオケ演奏音に合わせ、マイク40を用いてカラオケ歌唱を行うことができる。
【0046】
(ゲーム制御部)
ゲーム制御部107は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる。
【0047】
表示態様の変化は様々な方法で行うことができる。たとえば、利用者のカラオケ歌唱において音声入力されたある単語がビンゴゲーム用カード中にある場合、ゲーム制御部107は、当該ある単語の表示(たとえば、色、文字の大きさ)を他の単語と異ならせることができる。或いは、ゲーム制御部107は、当該ある単語が配置されているマス目の表示(たとえば、色)を他のマス目と異ならせることができる。また、利用者のカラオケ歌唱において音声入力されたある単語に対応するある識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、ゲーム制御部107は、当該ある識別子に変えて当該ある単語を表示させることができる。
【0048】
単語が配置されたビンゴゲーム用カードが表示装置30に表示された状態において、利用者が楽曲を選択し、カラオケ歌唱を行ったとする。この場合、ゲーム制御部107は、公知技術を用い、マイク40を介して音声入力された利用者の歌唱音声を解析し、歌唱音声に含まれる単語を検出する。ゲーム制御部107は、表示されているビンゴゲーム用カードに検出した単語があるかどうかを確認する。検出した単語がビンゴゲーム用カード中にある場合、ゲーム制御部107は、当該単語の表示態様及び/または当該単語が配置されているマス目の表示態様を変化させる。
【0049】
また、識別子が配置されたビンゴゲーム用カードが表示装置30に表示された状態において、利用者が楽曲を選択し、カラオケ歌唱を行ったとする。この場合、ゲーム制御部107は、上記と同様の処理を行い歌唱音声に含まれる単語を検出する。ゲーム制御部107は、記憶手段10aに記憶された単語と識別子の関係を示すテーブルを参照し、検出された単語に対応する識別子を特定する。ゲーム制御部107は、表示されているビンゴゲーム用カードに特定した識別子があるかどうかを確認する。特定した識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、ゲーム制御部107は、当該識別子の表示態様及び/または当該識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる。
【0050】
ゲーム制御部107は、ビンゴ(一列全ての単語または当該単語に対応する識別子の表示態様が変化した場合)になるまで、上記処理を繰り返し行う。また、一の楽曲でビンゴにならない場合、ゲーム制御部107は、一の楽曲の次に予約されている楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する。
【0051】
なお、ゲーム制御部107は、カラオケ歌唱中、歌詞テロップや背景映像を見やすくするために、ビンゴゲーム用カードの表示を一時的に消去することができる。或いは、ゲーム制御部107は、ビンゴゲーム用カードを縮小表示してもよいし、リモコン装置50の表示画面にのみ表示させることも可能である。また、ゲーム制御部107は、あと一つの単語または当該単語に対応する識別子でビンゴする場合には、「リーチ」の文字を表示させたり、ビンゴした場合には「ビンゴ!」の文字を表示させることも可能である。
【0052】
また、ゲーム制御部107は、単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させた場合、現在行われているカラオケ演奏を中止するよう演奏手段10dを制御することができる。また、ゲーム制御部107は、ビンゴになった場合にも現在行われているカラオケ演奏を中止するよう演奏手段10dを制御することができる。
【0053】
==カラオケ装置の動作について==
次に、図3から図5Bを参照して本実施形態におけるカラオケ装置Kの動作の具体例について述べる。図3はカラオケ装置Kの動作例を示すフローチャートである。図4は単語と識別子の関係を示すテーブルである。図5A及び図5Bは表示装置30に表示されるビンゴゲーム用カードである。ここでは、単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを用いる例について説明する。
【0054】
利用者Uは、リモコン装置50を操作し、カラオケビンゴのコンテンツを選択する。カラオケ装置Kはカラオケビンゴを開始する。制御手段10eのCPUは、メモリに記憶されるカラオケビンゴの専用プログラムを実行することにより、第1の抽出部101、第2の抽出部102、選択部103、カード表示制御部104、予約処理部105、演奏制御部106、及びゲーム制御部107として機能する。
【0055】
第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する(第1の所定数の楽曲を抽出。ステップ10)。たとえば、第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、500曲(楽曲X1~楽曲X500)を抽出する。
【0056】
第2の抽出部102は、ステップ10で抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する(歌詞に含まれる単語を単語毎に抽出。ステップ11)。第2の抽出部102は、第1の抽出部101で抽出された楽曲X1~楽曲X500のそれぞれに対して上述の処理を実行することにより、抽出された楽曲X1~楽曲X500の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する。
【0057】
選択部103は、ステップ11で抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する(第2の所定数の単語を選択。ステップ12)。たとえば、選択部103は、抽出された複数の単語の中から、「75」の単語を選択する。
【0058】
カード表示制御部104は、ステップ12で選択された単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示装置30に表示させる(ビンゴゲーム用カードを表示。ステップ13)。
【0059】
具体的に、カード表示制御部104は、選択された「75」の単語に対して異なる識別子「1~75」を付与する。カード表示制御部104は、単語と識別子の関係を示すテーブルを記憶手段10aに記憶させる(図4参照)。
【0060】
カード表示制御部104は、付与した識別子の中からランダムに「24」の識別子を特定し、特定した識別子を5×5のマス目に配置することでビンゴゲーム用カードを生成する。カード表示制御部104は、生成したビンゴゲーム用カードを表示装置30に表示させる(図5A参照)。なお、図5Aに示すビンゴゲーム用カードにおいて中央部分は「FREE」のマス目となっている。
【0061】
予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲の予約を行う(楽曲を予約。ステップ14)。カラオケビンゴを行う利用者は、表示されたビンゴゲーム用カードの識別子に対応する単語が含まれる楽曲を予想し、リモコン装置50を介して選曲を行う。予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲X1の楽曲IDを予約待ち行列に登録することにより、楽曲X1の予約を行う。
【0062】
演奏制御部106は、ステップ14で予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する(予約した楽曲のカラオケ演奏。ステップ15)。たとえば、演奏制御部106は、予約待ち行列に登録されている楽曲IDを元に、楽曲X1の伴奏データを記憶手段10aから取得する。演奏制御部106は、取得した伴奏データを再生し、スピーカ20からカラオケ演奏音を放音させるよう、演奏手段10dを制御する。利用者Uは、スピーカ20から放音されるカラオケ演奏音に合わせ、マイク40を用いて楽曲X1のカラオケ歌唱を行う。
【0063】
ゲーム制御部107は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語に対応する識別子がステップ13で表示されたビンゴゲーム用カード中にあるかどうかを確認する。
【0064】
予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語に対応する識別子がステップ13で表示されたビンゴゲーム用カード中にある場合(ステップ16でYの場合)、ゲーム制御部107は、単語に対応する識別子の表示態様を変化させる(識別子の表示態様を変化。ステップ17)。
【0065】
具体的に、利用者Uが楽曲X1を選択し、カラオケ歌唱を行ったとする。この場合、ゲーム制御部107は、公知技術を用いて、マイク40を介して音声入力された利用者Uの歌唱音声を解析し、歌唱音声に含まれる単語「闇夜」を検出する。ゲーム制御部107は、記憶手段10aに記憶された単語と識別子の関係を示すテーブル(図4)を参照し、検出された単語「闇夜」に対応する識別子「3」を特定する。ゲーム制御部107は、表示されているビンゴゲーム用カードに特定した識別子「3」があるかどうかを確認する。図5Aのビンゴゲーム用カードには識別子「3」がある。従って、ゲーム制御部107は、識別子「3」の表示態様を変化させ、識別子「3」の代わりに単語「闇夜」を表示させる(図5B参照)。
【0066】
カラオケ装置Kは、ビンゴゲーム用カードの一列全ての識別子の表示態様が変化してビンゴとなるまで(ステップ18でYとなるまで)、ステップ14からステップ17の処理を繰り返し行う。
【0067】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部101と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部102と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部103と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させるカード表示制御部104と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部105と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する演奏制御部106と、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させるゲーム制御部107と、を有する。
【0068】
このようなカラオケ装置Kによれば、楽曲の歌詞に含まれる単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、カラオケ歌唱に伴ってビンゴゲーム用カードの表示態様を変化させることができる。従って、利用者は、カラオケ歌唱を行うことでビンゴゲームも楽しむことができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせた新たなコンテンツを実施できる。
【0069】
<第1実施形態の変形例>
上記例では、一台のカラオケ装置において一人の利用者がカラオケビンゴのコンテンツを行う例について述べた。一方、一台のカラオケ装置において複数人の利用者がカラオケビンゴのコンテンツを行うことも可能である。
【0070】
この場合、たとえば、上記実施形態のように一のビンゴゲーム用カードを作成し、複数の利用者が順番にカラオケ歌唱することでビンゴゲームを行うことができる。
【0071】
一方、カラオケ装置Kにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、カード表示制御部104は、複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させることができる。一のビンゴゲーム用カードのマス目に配置されている単語または単語に対応する識別子と、他のビンゴゲーム用カードのマス目に配置されている単語または単語に対応する識別子とは、少なくとも一つが異なっている。
【0072】
たとえば、4名の利用者によりカラオケビンゴを行う場合、ある利用者はリモコン装置50を操作し、利用者の人数「4名」を入力する。カード表示制御部104は、入力された利用者の人数「4名」に応じて、4種類のビンゴゲーム用カードを生成する。
【0073】
カード表示制御部104は、生成した4種類のビンゴゲーム用カードを表示装置30に表示させる。図6は、表示装置30に表示された4種類のビンゴゲーム用カードを示した図である。ビンゴゲーム用カードの上側のスペースには、楽曲の歌詞や背景映像を表示させることができる。
【0074】
なお、ビンゴゲーム用ゲームカードを表示させる位置は図6の例に限らず、ビンゴゲーム用ゲームカードの数やサイズ等に応じて適宜調整できる。更に、ゲーム制御部107は、単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる際に、当該単語または当該単語に対応する識別子が配置されているビンゴゲーム用カードを、他のビンゴゲーム用カードよりも一時的に大きく表示させることができる。或いは、ゲーム制御部107は、表示態様が変化した数に応じてビンゴゲーム用カードの表示サイズを変更してもよい。たとえば、ゲーム制御部107は、表示態様が変化した数の多いビンゴゲーム用カードほど大きく表示させることができる。
【0075】
以上から明らかなように、本変形例に係るカラオケ装置Kにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、カード表示制御部104は、複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させる。このようなカラオケ装置Kによれば、複数人の利用者でカラオケビンゴのコンテンツを行うことができる。
【0076】
<第2実施形態>
次に図7図10Bを参照して、第2実施形態に係るカラオケ装置Kについて説明する。本実施形態では、カラオケ装置で生成したビンゴゲーム用カードを携帯端末に表示させることでカラオケビンゴを実施する例について述べる。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0077】
==カラオケシステム==
カラオケシステムは、カラオケ装置及び携帯端末を含む。
【0078】
携帯端末は、利用者が所有するスマートフォンやタブレット端末、或いはカラオケ装置が設置されているカラオケルームに予め搭載されている専用のコンピュータである。また本実施形態においては、カラオケ装置のリモコン装置を携帯端末として用いることもできる。携帯端末は、端末識別情報が付与されている。端末識別情報は、携帯端末を識別するための端末ID等、各携帯端末に固有の情報である。携帯端末は、ディスプレイ等の表示手段のような、一般的なスマートフォン等に備えられる手段を有する。
【0079】
本実施形態における携帯端末には、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツ(カラオケビンゴ)を利用するための専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「コンテンツアプリ」)がインストールされている。コンテンツアプリは、所定のWebサイトからダウンロードすることで入手できる。
【0080】
カラオケ装置は、公衆電話回線網等のネットワークやWi-Fi(登録商標)等の近距離無線通信を用いて、携帯端末と通信可能に接続される。携帯端末において、コンテンツアプリを起動させることにより、当該携帯端末とカラオケ装置とは通信可能に接続される。
【0081】
図7に示すように、本実施形態に係るカラオケシステム1は、一の携帯端末M及びカラオケ装置Kを含む。携帯端末Mは利用者Uが操作する。携帯端末Mには、コンテンツアプリがインストールされている。
【0082】
==カラオケ装置==
[通信手段]
本実施形態に係る通信手段10bは、リモコン装置50及び携帯端末Mとの通信を行うためのインターフェースを提供する。
【0083】
[制御手段]
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるカラオケビンゴの専用プログラムを実行することにより、制御手段10eは、第1の抽出部101、第2の抽出部102、選択部103、予約処理部105、演奏制御部106、及びカード配信部108として機能する(図8参照)。
【0084】
(カード配信部)
カード配信部108は、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信する。
【0085】
ビンゴゲーム用カードの生成は、第1実施形態と同様の方法で行うことができる。カード配信部108は、生成したビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを通信可能となっている携帯端末(すなわち、コンテンツアプリを実行している携帯端末)に配信する。携帯端末は、受信したカードデータに基づくビンゴゲーム用カードをディスプレイに表示させる。
【0086】
また、本実施形態に係るカード配信部108は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信する。
【0087】
表示態様の更新は、第1実施形態における表示態様の変更と同様、様々な方法で行うことができる。たとえば、利用者のカラオケ歌唱において音声入力されたある単語がビンゴゲーム用カード中にある場合、カード配信部108は、当該ある単語の表示(たとえば、色、文字の大きさ)を他の単語と異ならせることで表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成する。
【0088】
新たなビンゴゲーム用カードを生成した場合、カード配信部108は、新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信する。携帯端末は、先に表示しているビンゴゲーム用カードの代わりに、受信したカードデータに基づく新たなビンゴゲーム用カードをディスプレイに表示させる。
【0089】
カード配信部108は、ビンゴ(一列全ての単語または当該単語に対応する識別子の表示態様が変化した場合)になったカードデータを配信するまで、上記処理を繰り返し行う。
【0090】
なお、カード配信部108は、あと一つの単語または当該単語に対応する識別子でビンゴする場合には、新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータと合わせて「リーチ」の文字データを送信することもできる。携帯端末は、受信したカードデータに基づく新たなビンゴゲーム用カードと合わせて、受信した文字データに基づく「リーチ」の文字をディスプレイに表示させる。或いは、ビンゴした場合には、新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータと合わせて「ビンゴ」の文字データを送信することもできる。携帯端末は、受信したカードデータに基づく新たなビンゴゲーム用カードと合わせて、受信した文字データに基づく「ビンゴ」の文字をディスプレイに表示させる。
【0091】
==カラオケ装置の動作について==
次に、図9図10Bを参照して本実施形態におけるカラオケ装置Kの動作の具体例について述べる。図9はカラオケ装置Kの動作例を示すフローチャートである。図10A及び図10Bは表示装置に表示されるビンゴゲーム用カードである。ここでは、単語をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを用いる例について説明する。また、利用者Uは自己が所有する携帯端末Mでコンテンツアプリを起動している。カラオケ装置Kと携帯端末Mとは通信可能に接続されている。
【0092】
利用者Uは、リモコン装置50を操作し、カラオケビンゴのコンテンツを選択する。カラオケ装置Kはカラオケビンゴを開始する。制御手段10eのCPUは、メモリに記憶されるカラオケビンゴの専用プログラムを実行することにより、第1の抽出部101、第2の抽出部102、選択部103、予約処理部105、演奏制御部106、及びカード配信部108として機能する。
【0093】
第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する(第1の所定数の楽曲を抽出。ステップ20)。たとえば、第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、500曲(楽曲X1~楽曲X500)を抽出する。
【0094】
第2の抽出部102は、ステップ20で抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する(歌詞に含まれる単語を単語毎に抽出。ステップ21)。第2の抽出部102は、第1の抽出部101で抽出された楽曲X1~楽曲X500のそれぞれに対して第1実施形態と同様の処理を実行することにより、抽出された楽曲X1~楽曲X500の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する。
【0095】
選択部103は、ステップ12で抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する(第2の所定数の単語を選択。ステップ22)。たとえば、選択部103は、抽出された複数の単語の中から、「75」の単語を選択する。
【0096】
カード配信部108は、ステップ22で選択された単語の中から、第3の所定数の単語をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する(ビンゴゲーム用カードを携帯端末に配信。ステップ23)。
【0097】
具体的に、カード配信部108は、選択された「75」の単語の中からランダムに「24」の単語を特定し、特定した単語を5×5のマス目に配置することでビンゴゲーム用カードを生成する。カード配信部108は、生成したビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する。携帯端末Mは、受信したカードデータに基づくビンゴゲーム用カードをディスプレイに表示させる(図10A参照)。なお、図10Aに示すビンゴゲーム用カードにおいて中央部分は「FREE」のマス目となっている。
【0098】
予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲の予約を行う(楽曲を予約。ステップ24)。カラオケビンゴを行う利用者は、携帯端末Mのディスプレイに表示されたビンゴゲーム用カードの単語が含まれる楽曲を予想し、リモコン装置50を介して選曲を行う。予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲X1の楽曲IDを予約待ち行列に登録することにより、楽曲X1の予約を行う。
【0099】
演奏制御部106は、ステップ24で予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する(予約した楽曲のカラオケ演奏。ステップ25)。たとえば、演奏制御部106は、予約待ち行列に登録されている楽曲IDを元に、楽曲X1の伴奏データを記憶手段10aから取得する。演奏制御部106は、取得した伴奏データを再生し、スピーカ20からカラオケ演奏音を放音させるよう、演奏手段10dを制御する。利用者Uは、スピーカ20から放音されるカラオケ演奏音に合わせ、マイク40を用いて楽曲X1のカラオケ歌唱を行う。
【0100】
カード配信部108は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語がステップ23で配信したビンゴゲーム用カード中にあるかどうかを確認する。
【0101】
予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語がステップ23で配信したビンゴゲーム用カード中にある場合(ステップ26でYの場合)、カード配信部108は、単語の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する(新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信。ステップ27)。
【0102】
具体的に、利用者Uが楽曲X1を選択し、カラオケ歌唱を行ったとする。この場合、カード配信部108は、公知技術を用いて、マイク40を介して音声入力された利用者Uの歌唱音声を解析し、歌唱音声に含まれる単語「機械」を検出する。カード配信部108は、配信したビンゴゲーム用カード中に単語「機械」があるかどうかを確認する。図10Aのビンゴゲーム用カードには単語「機械」がある。この場合、カード配信部108は、単語「機械」が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成する。カード配信部108は、生成した新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する。携帯端末Mは、受信したカードデータに基づく新たなビンゴゲーム用カードをディスプレイに表示させる(図10B参照)。
【0103】
カラオケ装置Kは、ビンゴゲーム用カードの一列全ての単語が配置されているマス目の表示態様を更新してビンゴとなるまで(ステップ28でYとなるまで)、ステップ24からステップ27の処理を繰り返し行う。
【0104】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、携帯端末Mと通信可能に接続されている。カラオケ装置Kは、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部101と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部102と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部103と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信するカード配信部108と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部105と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する演奏制御部106と、を有する。カード配信部108は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する。
【0105】
このようなカラオケ装置Kによれば、楽曲の歌詞に含まれる単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、利用者の携帯端末に配信することができる。また、カラオケ装置Kは、カラオケ歌唱に伴って表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信することができる。従って、利用者は、携帯端末でビンゴゲーム用カードの確認ができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせた新たなコンテンツを実施できる。
【0106】
<第2実施形態の変形例>
上記例では、一台のカラオケ装置において一人の利用者がカラオケビンゴのコンテンツを行う例について述べた。一方、一台のカラオケ装置において複数人の利用者がカラオケビンゴのコンテンツを行うことも可能である。
【0107】
この場合、たとえば、上記実施形態のように一のビンゴゲーム用カードを作成し、一の携帯端末に配信することができる。その後、複数の利用者が順番にカラオケ歌唱することでビンゴゲームを行うことができる。
【0108】
一方、カラオケ装置Kにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、カード配信部108は、複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信することができる。
【0109】
たとえば、4名の利用者によりカラオケビンゴを行う場合、ある利用者はリモコン装置50を操作し、利用者の人数「4名」を入力する。カード配信部108は、入力された利用者の人数「4名」に応じて、4種類のビンゴゲーム用カードを生成する。なお、各利用者は、自己の携帯端末でコンテンツアプリを起動しているとする。携帯端末は、コンテンツアプリを起動した際、カラオケ装置Kに対して自己の端末IDを送信する。
【0110】
カード配信部108は、生成した4種類のビンゴゲーム用カードについて、それぞれ一の端末IDを紐付ける。カード配信部108は、ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを、ビンゴゲーム用カードに紐付けた端末IDに応じて携帯端末に配信する。
【0111】
カード配信部108は、配信したカードデータに対応するビンゴゲーム用カードのうち、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子があるビンゴゲーム用カードのみについて、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信する。
【0112】
たとえば、ある利用者がカラオケ歌唱を行った場合、カード配信部108は、公知技術を用いて、マイク40を介して音声入力された利用者の歌唱音声を解析し、歌唱音声に含まれる単語を検出する。カード配信部108は、配信したカードデータに対応する4種類のビンゴゲーム用カードそれぞれの中に検出した単語があるかどうかを確認する。ここで、カード配信部108は、配信したカードデータに対応する4種類のビンゴゲーム用カードのうち、2種類のビンゴゲーム用カードC1、C2について検出した単語があると判断したとする。
【0113】
この場合、カード配信部108は、ビンゴゲーム用カードC1に代わる新たなビンゴゲーム用カードC1´を生成する。また、カード配信部108は、ビンゴゲーム用カードC2に代わる新たなビンゴゲーム用カードC2´を生成する。カード配信部108は、ビンゴゲーム用カードC1に紐付けられた端末IDを参照し、ビンゴゲーム用カードC1に対応するカードデータを配信した携帯端末に対し、新たなビンゴゲーム用カードC1´に対応するカードデータを配信する。携帯端末は、受信したカードデータに基づく新たなビンゴゲーム用カードC1´をディスプレイに表示させる。また、カード配信部108は、ビンゴゲーム用カードC2に紐付けられた端末IDを参照し、ビンゴゲーム用カードC2に対応するカードデータを配信した携帯端末に対し、新たなビンゴゲーム用カードC2´に対応するカードデータを配信する。携帯端末は、受信したカードデータに基づく新たなビンゴゲーム用カードC2´をディスプレイに表示させる。
【0114】
以上から明らかなように、本変形例に係るカラオケ装置Kにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、カード配信部108は、複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信する。また、カード配信部108は、配信したカードデータに対応するビンゴゲーム用カードのうち、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子があるビンゴゲーム用カードのみについて、表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信する。このようなカラオケ装置Kによれば、複数人の利用者が携帯端末を用いてカラオケビンゴのコンテンツを行うことができる。
【0115】
<第3実施形態>
次に図11図13を参照して、第3実施形態に係るカラオケシステムについて説明する。本実施形態では、第2実施形態で示したカラオケシステムにおいて、携帯端末でビンゴゲーム用カードの表示態様を変化させる例について述べる。第1実施形態または第2実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0116】
==カラオケシステム==
第2実施形態と同様、カラオケシステムは、カラオケ装置及び携帯端末を含む。
【0117】
==カラオケ装置==
[制御手段]
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるカラオケビンゴの専用プログラムを実行することにより、制御手段10eは、第1の抽出部101、第2の抽出部102、選択部103、予約処理部105、演奏制御部106、カード配信部108、及び送信処理部109として機能する(図11参照)。
【0118】
(カード配信部)
本実施形態に係るカード配信部108は、第2実施形態と同様、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末に配信する。なお、本実施形態に係るカード配信部108は、第2実施形態と異なり新たなビンゴゲーム用カードの生成は行わない。また、ビンゴゲーム用カードのマス目に単語に対応する識別子を配置する場合、カード配信部108は、選択部103で選択された単語に対して異なる識別子を付与することで単語と識別子の関係を示すテーブルを生成し、記憶手段10aに記憶させる。
【0119】
(送信処理部)
送信処理部109は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において、選択部103で選択された単語の音声入力があった場合、単語情報を携帯端末に送信する。
【0120】
単語情報は、音声入力があった単語または当該単語に対応する識別子を示す情報である。カード配信部108で生成されるビンゴゲーム用カードのマス目に単語が配置される場合、単語情報は単語となる。一方、カード配信部108で生成されるビンゴゲーム用カードのマス目に単語に対応する識別子が配置される場合、単語情報は単語に対応する識別子となる。
【0121】
送信処理部109は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語と選択部103で選択された単語とを比較することにより、選択された単語の音声入力があったかどうかを判断する。選択部103で選択された単語の音声入力があった場合、送信処理部109は、当該単語または当該単語に対応する識別子を示す単語情報を携帯端末に送信する。
【0122】
==携帯端末==
図12に示すように、携帯端末Mは、記憶手段60、通信手段61、表示手段62、入力手段63、及び制御手段64を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0123】
[記憶手段、通信手段、表示手段、入力手段]
記憶手段60は、各種のデータを記憶する記憶装置である。通信手段61は、カラオケ装置Kとの通信を行うためのインターフェースを提供する。表示手段62は、各種情報を表示させるディスプレイである。入力手段63は、利用者が各種指示入力を行うための構成である。なお、タッチパネル形式で構成されている表示手段62が、入力手段63として機能してもよい。
【0124】
[制御手段]
制御手段64は、携帯端末Mにおける各種の制御を行う。制御手段64は、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0125】
本実施形態において、携帯端末Mでコンテンツアプリを起動した場合、制御手段64は、表示制御部200として機能する。
【0126】
(表示制御部)
表示制御部200は、配信されたカードデータに基づいてビンゴゲーム用カードを表示手段62に表示させ、且つカラオケ装置Kから受信した単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる。
【0127】
カラオケ装置Kからカードデータが配信された場合、表示制御部200は、受信したカードデータに基づくビンゴゲーム用カードを表示手段62に表示させる。
【0128】
一方、カラオケ装置Kから単語情報を受信した場合、表示制御部200は、当該単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にあるかどうかを確認する。カラオケ装置Kから受信した単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、表示制御部200は、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる。表示態様の変化は、第1実施形態のゲーム制御部107が行う処理と同様の処理によって行うことができる。
【0129】
表示制御部200は、ビンゴ(一列全ての単語または当該単語に対応する識別子の表示態様が変化した場合)になるまで、上記処理を繰り返し行う。ビンゴになった場合、表示制御部200は、表示手段62に「ビンゴ!」の文字を表示させる。また、ビンゴになった場合、表示制御部200は、カラオケ装置Kにその旨の信号を送信する。当該信号を受信した場合、カラオケ装置Kは、カラオケビンゴのコンテンツを終了する。
【0130】
==カラオケシステムの動作について==
次に、図13を参照して本実施形態におけるカラオケシステム1の動作の具体例について述べる。図13はカラオケシステム1の動作例を示すフローチャートである。ここでは、単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを用いる例について説明する。
【0131】
利用者Uは、リモコン装置50を操作し、カラオケビンゴのコンテンツを選択する。カラオケ装置Kはカラオケビンゴを開始する。制御手段10eのCPUは、メモリに記憶されるカラオケビンゴの専用プログラムを実行することにより、第1の抽出部101、第2の抽出部102、選択部103、予約処理部105、演奏制御部106、カード配信部108、及び送信処理部109として機能する。また、利用者Uが携帯端末Mでコンテンツアプリを起動させることにより、制御手段64は表示制御部200として機能する。携帯端末Mでコンテンツアプリを起動させることにより、カラオケ装置Kと携帯端末Mとは通信可能に接続される。
【0132】
第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する(第1の所定数の楽曲を抽出。ステップ30)。たとえば、第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、500曲(楽曲X1~楽曲X500)を抽出する。
【0133】
第2の抽出部102は、ステップ30で抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する(歌詞に含まれる単語を単語毎に抽出。ステップ31)。第2の抽出部102は、第1の抽出部101で抽出された楽曲X1~楽曲X500のそれぞれに対して第1実施形態と同様の処理を実行することにより、抽出された楽曲X1~楽曲X500の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する。
【0134】
選択部103は、ステップ31で抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する(第2の所定数の単語を選択。ステップ32)。たとえば、選択部103は、抽出された複数の単語の中から、「75」の単語を選択する。
【0135】
カード配信部108は、ステップ32で選択された単語の中から、第3の所定数の単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する(ビンゴゲーム用カードを携帯端末に配信。ステップ33)。
【0136】
具体的に、カード配信部108は、選択された「75」の単語に対して異なる識別子「1~75」を付与する。カード配信部108は、単語と識別子の関係を示すテーブル(図4参照)を記憶手段10aに記憶させる。カード配信部108は、選択された「75」の単語の中からランダムに「24」の識別子を特定し、特定した識別子を5×5のマス目に配置することでビンゴゲーム用カードを生成する。カード配信部108は、生成したビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信する。
【0137】
カラオケ装置Kからカードデータが配信された場合、携帯端末Mの表示制御部200は、受信したカードデータに基づくビンゴゲーム用カードを表示手段62に表示させる(ビンゴゲーム用カードを表示。ステップ34)。表示制御部200は、たとえば図5Aに示すビンゴゲーム用カードを表示手段62に表示させる。
【0138】
予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲の予約を行う(楽曲を予約。ステップ35)。カラオケビンゴを行う利用者は、表示されたビンゴゲーム用カードの識別子に対応する単語が含まれる楽曲を予想し、リモコン装置50を介して選曲を行う。予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲X1の楽曲IDを予約待ち行列に登録することにより、楽曲X1の予約を行う。
【0139】
演奏制御部106は、ステップ35で予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する(予約した楽曲のカラオケ演奏。ステップ36)。たとえば、演奏制御部106は、予約待ち行列に登録されている楽曲IDを元に、楽曲X1の伴奏データを記憶手段10aから取得する。演奏制御部106は、取得した伴奏データを再生し、スピーカ20からカラオケ演奏音を放音させるよう、演奏手段10dを制御する。利用者Uは、スピーカ20から放音されるカラオケ演奏音に合わせ、マイク40を用いて楽曲X1のカラオケ歌唱を行う。
【0140】
送信処理部109は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において、選択部103で選択された単語の音声入力があった場合、単語情報を携帯端末に送信する(単語情報を携帯端末に送信。ステップ37)。たとえば、送信処理部109は、予約された楽曲X1のカラオケ演奏に伴う利用者Uのカラオケ歌唱において音声入力された単語が選択部103で選択された単語かどうかを判断する。選択部103で選択された単語であった場合、送信処理部109は、記憶手段10aに記憶されている単語と識別子のテーブルを参照し、当該単語に対応する識別子を示す単語情報を携帯端末Mに送信する。
【0141】
カラオケ装置Kから単語情報を受信した場合、表示制御部200は、当該単語情報が示す単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にあるかどうかを確認する。
【0142】
カラオケ装置Kから受信した単語情報が示す識別子がステップ34で表示されたビンゴゲーム用カード中にある場合(ステップ38でYの場合)、表示制御部200は、当該単語に対応する識別子の表示態様を変化させる(識別子の表示態様を変化。ステップ39)。
【0143】
具体的に、カラオケ装置Kから送信された単語情報が、単語「闇夜」に対応する識別子「3」であったとする。表示制御部200は、表示されているビンゴゲーム用カードに受信した単語情報が示す識別子があるかどうかを確認する。図5Aのビンゴゲーム用カードには識別子「3」がある。従って、表示制御部200は、識別子「3」の表示態様を変化させ、識別子「3」の代わりに単語「闇夜」を表示させる(図5B参照)。
【0144】
カラオケシステム1は、携帯端末Mに配信したビンゴゲーム用カードの一列全ての識別子の表示態様が変化してビンゴとなるまで(ステップ40でYとなるまで)、ステップ35からステップ39の処理を繰り返し行う。
【0145】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケシステム1は、カラオケ装置K及び携帯端末Mを含む。カラオケ装置Kは、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部101と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部102と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部103と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを携帯端末Mに配信するカード配信部108と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部105と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する演奏制御部106と、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において、選択部103で選択された単語の音声入力があった場合、当該単語または当該単語に対応する識別子を示す単語情報を携帯端末Mに送信する送信処理部109と、を有する。携帯端末Mは、配信されたカードデータに基づいてビンゴゲーム用カードを表示手段62に表示させ、且つカラオケ装置Kから受信した単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子がビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる表示制御部200を有する。
【0146】
このようなカラオケシステム1によれば、楽曲の歌詞に含まれる単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、利用者の携帯端末に配信することができる。また、携帯端末は、カラオケ歌唱に伴ってビンゴゲーム用カードの表示態様を変化させることができる。従って、利用者は、携帯端末でビンゴゲーム用カードの確認ができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケシステム1によれば、カラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせた新たなコンテンツを実施できる。
【0147】
<第3実施形態の変形例>
上記例では、一のカラオケシステムにおいて一人の利用者がカラオケビンゴのコンテンツを行う例について述べた。一方、一のカラオケシステムにおいて複数人の利用者がカラオケビンゴのコンテンツを行うことも可能である。
【0148】
この場合、たとえば、上記実施形態のように一のビンゴゲーム用カードを作成し、各利用者の携帯端末に配信することができる。その後、複数の利用者が順番にカラオケ歌唱することでビンゴゲームを行うことができる。
【0149】
一方、カラオケシステムにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、カード配信部108は、複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信することができる。また、送信処理部109は、単語情報を各利用者の携帯端末に送信することができる。
【0150】
たとえば、4名の利用者によりカラオケビンゴを行う場合、ある利用者はリモコン装置50を操作し、利用者の人数「4名」を入力する。カード配信部108は、入力された利用者の人数「4名」に応じて、4種類のビンゴゲーム用カードを生成する。なお、各利用者は、自己の携帯端末でコンテンツアプリを起動しているとする。携帯端末は、コンテンツアプリを起動した際、カラオケ装置Kに対して自己の端末IDを送信する。
【0151】
カード配信部108は、生成した4種類のビンゴゲーム用カードについて、それぞれ一の端末IDを紐付ける。カード配信部108は、ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを、ビンゴゲーム用カードに紐付けた端末IDに応じて携帯端末に配信する。
【0152】
また、送信処理部109は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語が選択部103で選択された単語かどうかを判断する。選択部103で選択された単語であった場合、送信処理部109は、当該単語または当該単語に対応する識別子を示す単語情報を各携帯端末に送信する。各携帯端末における表示制御部200は、第3実施形態で述べた処理と同様の処理を実行する。
【0153】
以上から明らかなように、本変形例に係るカラオケシステム1において複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、カード配信部108は、複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信し、送信処理部109は、単語情報を各利用者の携帯端末に送信する。このようなカラオケシステム1によれば、複数人の利用者が携帯端末を用いてカラオケビンゴのコンテンツを行うことができる。
【0154】
<変形例1>
上記実施形態及び変形例の構成において、第1の抽出部101は、所定条件を満たす第1の所定数の楽曲を抽出することができる。
【0155】
所定条件は、記憶手段10aに記憶されている複数の楽曲の中から楽曲を抽出するための条件である。
【0156】
具体的に、楽曲のジャンルや歌手名を所定条件とすることができる。たとえば、カラオケビンゴを行う利用者は、リモコン装置50等を介して楽曲を抽出するための条件として楽曲のジャンルを選択する。第1の抽出部101は、記憶手段10aに記憶されている楽曲毎の属性情報を参照し、利用者が選択した楽曲のジャンルを属性情報に含む楽曲を特定する。第1の抽出部101は、選択したジャンルの楽曲の中から第1の所定数の楽曲を抽出する。
【0157】
或いは、外部のサーバ装置(図示なし)から取得したカラオケ歌唱の全国ランキング(たとえば、全国のカラオケ装置で直近6か月にカラオケ歌唱された楽曲について、歌唱回数が多い順に集計したリスト)や利用者の歌唱履歴(利用者がカラオケ歌唱を行った日時、楽曲名、採点結果等を記録したリスト)に含まれることを所定条件とすることができる。この場合、第1の抽出部101は、カラオケ歌唱の全国ランキングや利用者の歌唱履歴を参照し、ランダムまたは歌唱回数が多い順に第1の所定数の楽曲を抽出することができる。また、第一の抽出部101は、リモコン装置50等を介して利用者が選択したカラオケビンゴの難易度に応じて第1の所定数の楽曲を抽出してもよい。たとえば、第1の抽出部101は、第1の所定数として300曲が設定されているとして、難易度「低」の場合には、歌唱回数が1位から300位までの楽曲を抽出し、難易度「中」の場合には、歌唱回数が301位から600位までの楽曲を抽出し、難易度「高」の場合には、歌唱回数が601位から900位までの楽曲を抽出することができる。
【0158】
なお、所定条件として複数の項目を設定してもよい。たとえば、楽曲のジャンル及び歌手名を所定条件としてもよいし、楽曲のジャンル及び全国ランキングに含まれることを所定条件としてもよい。
【0159】
第1の抽出部101において所定条件を満たす第1の所定数の楽曲を抽出した場合、予約処理部105は、所定条件を満たす楽曲のみを予約する。
【0160】
たとえば、第1の抽出部101が「アニソン」のジャンルを満たす第1の所定数の楽曲を抽出したとする。この場合、予約処理部105は、利用者が選曲した楽曲の属性情報を参照し、選曲した楽曲が「アニソン」のジャンルであるかどうかを確認する。選曲した楽曲が「アニソン」のジャンルである場合、予約処理部105は、当該楽曲の楽曲識別情報を予約待ち行列に登録することにより、楽曲の予約を行う。一方、当該楽曲が「アニソン」のジャンルでない場合、予約処理部105は、当該楽曲の楽曲識別情報を予約待ち行列に登録しない(すなわち楽曲の予約を行わない)。楽曲の予約を行わない場合、予約処理部105は、利用者に対してその旨のメッセージを提示してもよい。たとえば、予約処理部105は、表示装置30に「設定された所定条件を満たさない楽曲です」というメッセージを表示させたり、スピーカ20から当該メッセージを放音させる。
【0161】
このように本変形例に係る第1の抽出部101は、所定条件を満たす第1の所定数の楽曲を抽出し、予約処理部105は、所定条件を満たす楽曲のみを予約する。このような構成によれば、所定条件を満たす楽曲のみが抽出される。すなわち、ビンゴゲーム用カードで使用される単語の範囲が限定されることとなる。よって、利用者は、カラオケ歌唱し易い楽曲やよくカラオケ歌唱されている楽曲に絞って、カラオケビンゴのコンテンツを楽しむことができる。
【0162】
<変形例2>
上記実施形態及び変形例の構成において、第2の抽出部102は、抽出された楽曲の所定の歌唱区間の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出することができる。
【0163】
所定の歌唱区間は、たとえばAメロ、サビ、1番のBメロのような単独の歌唱区間、または「ワンコーラス(1番のAメロ、Bメロ、サビ)」のような複数の歌唱区間である。所定の歌唱区間は、カラオケビンゴのコンテンツ毎に予め一の歌唱区間が設定されていてもよいし、カラオケビンゴのコンテンツを実施する都度、利用者がリモコン装置50等を介して任意の歌唱区間を設定してもよい。
【0164】
たとえば、所定の歌唱区間として「ワンコーラス」が設定されている場合、第2の抽出部102は、記憶手段10aから第1の抽出部101で抽出された一の楽曲の歌詞データを読み出し、1番のAメロ、Bメロ、サビの歌唱区間に対応する歌詞に含まれる単語を抽出する。
【0165】
第2の抽出部102において楽曲の所定の歌唱区間の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出した場合、演奏制御部106は、予約された楽曲の歌唱区間のうち、所定の歌唱区間のみのカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する。
【0166】
たとえば、第2の抽出部102において楽曲の「ワンコーラス」の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出した場合、演奏制御部106は、予約された楽曲の歌唱区間のうち、「ワンコーラス」のみのカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する。
【0167】
このように本変形例に係る第2の抽出部102は、抽出された楽曲の所定の歌唱区間の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出し、演奏制御部106は、予約された楽曲の歌唱区間のうち、所定の歌唱区間のみのカラオケ演奏を行うよう演奏手段10dを制御する。このような構成によれば、楽曲の一部の歌唱区間の歌詞に含まれる単語のみが抽出される。また楽曲のカラオケ演奏も当該一部の歌唱区間に限定される。よって、1曲あたりのカラオケ演奏が短縮されることから様々な楽曲のカラオケ歌唱を行いつつ、ビンゴゲームを楽しむことができる。
【0168】
<変形例3>
上記実施形態及び変形例の構成において、選択部103は、単語毎に求められた当該単語を含む楽曲の数に応じて、第2の所定数の単語を選択することができる。
【0169】
この場合、第2の抽出部102は、第1実施形態で述べたように単語毎に当該単語を含む楽曲の数を求める。選択部103は、単語毎の楽曲の数を確認し、数が多い順に第2の所定数だけ単語を選択することができる。
【0170】
或いは、選択部103は、リモコン装置50等を介して利用者が選択したカラオケビンゴの難易度に応じて単語を選択してもよい。たとえば、選択部103は、難易度「低」の場合には、楽曲の数が多い順に第2の所定数だけ単語を選択し、難易度「中」の場合には、楽曲の数の上位20~50%の範囲に含まれる単語から第2の所定数だけ単語を選択し、難易度「高」の場合には楽曲の数が少ない順に第2の所定数だけ単語を選択することができる。
【0171】
このように本変形例に係る選択部103は、単語毎に求められた当該単語を含む楽曲の数に応じて、第2の所定数の単語を選択することができる。このような構成によれば、単語を含む楽曲の数に応じてビンゴゲーム用カードに使用する単語を決定することができる。
【0172】
<その他>
開示される技術的特徴の組み合わせのいくつかの例を以下に記載する。
【0173】
(1)記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、表示手段に表示させるカード表示制御部と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させるゲーム制御部と、を有するカラオケ装置。
【0174】
(2)前記カラオケ装置において複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、前記カード表示制御部は、前記複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、前記表示手段に表示させることを特徴とする(1)記載のカラオケ装置。
【0175】
(3)携帯端末と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカード配信部と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、を有し、前記カード配信部は、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカラオケ装置。
【0176】
(4)前記カラオケ装置において複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、前記カード配信部は、前記複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信し、配信したカードデータに対応するビンゴゲーム用カードのうち、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において音声入力された単語または当該単語に対応する識別子があるビンゴゲーム用カードのみについて、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を更新した新たなビンゴゲーム用カードを生成し、当該新たなビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信することを特徴とする(3)記載のカラオケ装置。
【0177】
(5)前記第1の抽出部は、所定条件を満たす前記第1の所定数の楽曲を抽出し、前記予約処理部は、前記所定条件を満たす楽曲のみを予約することを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【0178】
(6)前記第2の抽出部は、抽出された楽曲の所定の歌唱区間の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出し、前記演奏制御部は、予約された楽曲の歌唱区間のうち、前記所定の歌唱区間のみのカラオケ演奏を行うよう前記演奏手段を制御することを特徴とする(1)から(5)のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【0179】
(7)前記選択部は、前記単語毎に求められた当該単語を含む楽曲の数に応じて、前記第2の所定数の単語を選択することを特徴とする(1)から(6)のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【0180】
(8)カラオケ装置及び携帯端末を含むカラオケシステムであって、前記カラオケ装置は、記憶手段に記憶されている複数の楽曲の中から、第1の所定数の楽曲を抽出する第1の抽出部と、抽出された楽曲の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出する第2の抽出部と、抽出された複数の単語の中から、第2の所定数の単語を選択する選択部と、選択された単語または当該単語に対応する識別子の中から、第3の所定数の単語または当該単語に対応する識別子をマス目に配置したビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを前記携帯端末に配信するカード配信部と、利用者が選曲した楽曲を予約する予約処理部と、予約された楽曲のカラオケ演奏を行うよう演奏手段を制御する演奏制御部と、予約された楽曲のカラオケ演奏に伴う利用者のカラオケ歌唱において、前記選択部で選択された単語の音声入力があった場合、当該単語または当該単語に対応する識別子を示す単語情報を前記携帯端末に送信する送信処理部と、を有し、前記携帯端末は、配信されたカードデータに基づいてビンゴゲーム用カードを表示手段に表示させ、且つ前記カラオケ装置から受信した単語情報が示す単語または当該単語に対応する識別子が前記ビンゴゲーム用カード中にある場合、当該単語もしくは当該単語に対応する識別子の表示態様、及び/または当該単語もしくは当該単語に対応する識別子が配置されているマス目の表示態様を変化させる表示制御部を有するカラオケシステム。
【0181】
(9)前記カラオケシステムにおいて複数の利用者によりカラオケ歌唱とビンゴゲームとを組み合わせたコンテンツを実施する場合、前記カード配信部は、前記複数の利用者の人数に応じて複数のビンゴゲーム用カードを生成し、当該ビンゴゲーム用カードに対応するカードデータを各利用者の携帯端末に配信し、前記送信処理部は、前記単語情報を前記各利用者の携帯端末に送信することを特徴とする(8)記載のカラオケシステム。
【0182】
(10)前記第1の抽出部は、所定条件を満たす前記第1の所定数の楽曲を抽出し、前記予約処理部は、前記所定条件を満たす楽曲のみを予約することを特徴とする(8)または(9)に記載のカラオケシステム。
【0183】
(11)前記第2の抽出部は、抽出された楽曲の所定の歌唱区間の歌詞に含まれる単語を、単語毎に抽出し、前記演奏制御部は、予約された楽曲の歌唱区間のうち、前記所定の歌唱区間のみのカラオケ演奏を行うよう前記演奏手段を制御することを特徴とする(8)から(10)のいずれか一つに記載のカラオケシステム。
【0184】
(12)前記選択部は、前記単語毎に求められた当該単語を含む楽曲の数に応じて、前記第2の所定数の単語を選択することを特徴とする(8)から(11)のいずれか一つに記載のカラオケシステム。
【0185】
上記実施形態等は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0186】
1 カラオケシステム
10 カラオケ本体
101 第1の抽出部
102 第2の抽出部
103 選択部
104 カード表示制御部
105 予約処理部
106 演奏制御部
107 ゲーム制御部
108 カード配信部
109 送信処理部
K カラオケ装置
M 携帯端末
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13