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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078241
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】組立式ブロック、ブロック組立セット
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/00 20060101AFI20240603BHJP
   G09B 21/00 20060101ALI20240603BHJP
   A63H 33/04 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
A63H33/00 302C
G09B21/00 B
A63H33/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190659
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】507141103
【氏名又は名称】松尾 光伸
(71)【出願人】
【識別番号】505426071
【氏名又は名称】国立大学法人筑波技術大学
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100169753
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 幸子
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(72)【発明者】
【氏名】松尾 光伸
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA30
2C150BA22
2C150BA37
2C150BA41
2C150BA66
2C150FB28
(57)【要約】
【課題】複数のユニットの接合パターンをより多く設定することができる組立式ブロックを提供する。
【解決手段】複数のユニット10を複数個組み合わせて完成体を構築する組立式ブロック1である。組立式ブロック1の複数のユニット10は、互いに同一の形状で同一の大きさを有し、立方体を4等分して7面体とした形状を有している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユニットを複数個組み合わせて完成体を構築する組立式ブロックであって、
複数の前記ユニットは、互いに同一の形状で同一の大きさを有し、立方体を4等分して7面体とした形状を有する、
組立式ブロック。
【請求項2】
複数の前記ユニットの7つの面はいずれも、直角三角形の形状であるか、直角三角形と正三角形とのうちいずれか一方の三角形を組み合わせた形状を有する、
請求項1に記載の組立式ブロック。
【請求項3】
前記ユニットは、
前記立方体の面を2等分にしたうちの一方の第1の長方形の面からなる第1面と、
前記第1面と直交する面であり、一方の長辺が前記第1の長方形の面の一方の長辺と一致し前記立方体の面を2等分にした第2の長方形の面と、前記第2の長方形の面の他方の長辺と斜辺が一致する二等辺三角形の面とからなる第2面と、
前記第1面と前記第2面と直交する面であり、隣辺が前記第1の長方形の面の一方の短辺と前記第2の長方形の面の一方の短辺と一致する二等辺三角形の面からなる第3面と、
前記第3面と向かい合う面であり、隣辺が前記第1の長方形の面の他方の短辺と前記第2の長方形の面の他方の短辺と一致する二等辺三角形の面からなる第4面と、
前記第2面と向かい合う面であり、斜辺が前記第1の長方形の面の他方の長辺と一致する二等辺三角形の面からなる第5面と、
前記第2面の二等辺三角形の面の隣辺のうち一方の辺と、前記第3面の二等辺三角形の面の斜辺と、前記第5面の二等辺三角形の面の隣辺のうち一方の辺と、に辺を一致させたひし形の面からなる第6面と、
前記第2面の二等辺三角形の面の隣辺のうち他方の辺と、前記第4面の二等辺三角形の面の斜辺と、前記第5面の二等辺三角形の面の隣辺のうち他方の辺と、に辺を一致させたひし形の面からなる第7面と、を有する、
請求項1に記載の組立式ブロック。
【請求項4】
前記ユニットが有する各面には、他の面と識別するための面識別マークと、他の前記ユニットとの接合箇所を示す接合箇所識別マークとが設けられている、
請求項2に記載の組立式ブロック。
【請求項5】
前記接合箇所識別マークは、前記ユニットの各面の構成要素である前記直角三角形及び前記正三角形のそれぞれに配置されており、
前記構成要素において同一の三角形では、同一の位置でかつ同一の向きで前記接合箇所識別マークが配置されている、
請求項4に記載の組立式ブロック。
【請求項6】
前記面識別マーク及び前記接合箇所識別マークには、点字が付されている、
請求項4に記載の組立式ブロック。
【請求項7】
前記接合箇所識別マークが設けられた位置には、磁性体が埋設されている、
請求項6に記載の組立式ブロック。
【請求項8】
請求項4に記載の組立式ブロックと、
前記組立式ブロックの接合パターンが記載された接合パターン記載シートと、を備える、
ブロック組立セット。
【請求項9】
前記接合パターン記載シートには、組み合わせられる前記ユニットの接合箇所を示す接合箇所表示部と、組み合わせられるユニットにより構築される完成体の図とが、触読可能に表記されている、
請求項8に記載のブロック組立セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式ブロック、ブロック組立セットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユニットを接合させて1つの構造体(以下、完成体とも言う)を組み立てる行為は人の立体感知能力を開発し、さらにはその能力を向上させるのに適している。特許文献1は、同形のユニットを接合面同士で接合させて完成体を組み立てることができる組立式ブロックを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-23372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
完成体を組み立てるにあたり複数のユニットの接合パターンが多いほど、様々な完成体を組み立てることができ、立体感知能力の開発及び向上を図るのに効果的である。しかしながら、特許文献1の組立式ブロックの接合パターンには限りがあり、より多くの接合パターンを設定可能な組立式ブロックが求められている。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、複数のユニットの接合パターンをより多く設定することができる組立式ブロック、この組立式ブロックを含むブロック組立セットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る組立式ブロックは、複数のユニットを複数個組み合わせて完成体を構築する組立式ブロックであって、複数の前記ユニットは、互いに同一の形状で同一の大きさを有し、立方体を4等分して7面体とした形状を有する。
【0007】
複数の前記ユニットの7つの面はいずれも、直角三角形の形状であるか、直角三角形と正三角形とのうちいずれか一方の三角形を組み合わせた形状を有してもよい。
【0008】
前記ユニットは、前記立方体の面を2等分にしたうちの一方の第1の長方形の面からなる第1面と、前記第1面と直交する面であり、一方の長辺が前記第1の長方形の面の一方の長辺と一致し前記立方体の面を2等分にした第2の長方形の面と、前記第2の長方形の面の他方の長辺と斜辺が一致する二等辺三角形の面とからなる第2面と、前記第1面と前記第2面と直交する面であり、隣辺が前記第1の長方形の面の一方の短辺と前記第2の長方形の面の一方の短辺と一致する二等辺三角形の面からなる第3面と、前記第3面と向かい合う面であり、隣辺が前記第1の長方形の面の他方の短辺と前記第2の長方形の面の他方の短辺と一致する二等辺三角形の面からなる第4面と、前記第2面と向かい合う面であり、斜辺が前記第1の長方形の面の他方の長辺と一致する二等辺三角形の面からなる第5面と、前記第2面の二等辺三角形の面の隣辺のうち一方の辺と、前記第3面の二等辺三角形の面の斜辺と、前記第5面の二等辺三角形の面の隣辺のうち一方の辺と、に辺を一致させたひし形の面からなる第6面と、前記第2面の二等辺三角形の面の隣辺のうち他方の辺と、前記第4面の二等辺三角形の面の斜辺と、前記第5面の二等辺三角形の面の隣辺のうち他方の辺と、に辺を一致させたひし形の面からなる第7面と、を有していてもよい。
【0009】
前記ユニットが有する各面には、他の面と識別するための面識別マークと、他の前記ユニットとの接合箇所を示す接合箇所識別マークとが設けられていてもよい。
【0010】
前記接合箇所識別マークは、前記ユニットの各面の構成要素である前記直角三角形及び前記正三角形のそれぞれに配置されており、前記構成要素において同一の三角形では、同一の位置でかつ同一の向きで前記接合箇所識別マークが配置されていてもよい。
【0011】
前記面識別マーク及び前記接合箇所識別マークには、点字が付されていてもよい。
【0012】
前記接合箇所識別マークが設けられた位置には、磁性体が埋設されていてもよい。
【0013】
本発明に係るブロック組立セットは、上記の組立式ブロックと、前記組立式ブロックの接合パターンが記載された接合パターン記載シートと、を備える。
【0014】
前記接合パターン記載シートには、組み合わせられる前記ユニットの接合箇所を示す接合箇所表示部と、組み合わせられるユニットによる構築される完成体の図とが、触読可能に表記されていてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数のユニットの接合パターンをより多く設定することができる組立式ブロック、この組立式ブロックを含むブロック組立セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態に係る組立式ブロックの斜視図
図2図1とは異なる方向からみた組立式ブロックの斜視図
図3】実施の形態に係る組立式ブロックを構成する1つのユニットを取り外した状態を示した分解斜視図
図4】実施の形態に係る組立式ブロックを構成する1つのユニットを示しており、(a)、(b)はそれぞれ異なる方向からみたユニットの斜視図
図5】実施の形態に係る組立式ブロックを構成する1つのユニットの表面を三角形の要素に区分けした展開図
図6図5に示す1つのユニットの表面を別の態様で三角形の要素に区分けした展開図
図7】識別マークが付された実施の形態に係る組立式ブロックの斜視図
図8図7に示す1つのユニットの展開図
図9図8に示すユニットの接合箇所識別マークの配置を説明するためのユニットの展開図
図10】実施の形態に係る組立式ブロックの接合パターンが記載された接合パターン記載シートを示した図
図11図10中の“XI”部の拡大図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態に係る組立式ブロックについて、図面を参照しながら説明する。
【0018】
(組立式ブロック及び組立式ブロックの構成要素であるユニットの形状について)
図1及び図2に示す実施の形態に係る組立式ブロック1は、4つのユニット10により立方体の形状に組み立てられる。4つのユニット10は、互いに同一の形状であり、かつ同一の大きさを有している。4つのユニット10は、7つの面を有する7面体であり、図3に示すように、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の内側で、対向する互いの面同士を接触させている。
【0019】
なお以下では、組立式ブロック1についての説明を容易にするために、便宜的に図1及び図2に示す右手系のXYZ直交座標系を規定する。このXYZ直交座標系のX軸、Y軸、及びZ軸は、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の外面に直交する。X軸は前後方向と平行で、Y軸方向は左右方向と平行で、Z軸方向は上下方向に平行である。ここで、X軸における+方向を前方、X軸における-方向を後方、Z軸における+方向を上方、Z軸における-の方向を下方と規定している。また、前方から後方を見たときの方向によって、左右の各方向を規定している。
【0020】
ユニット10は、図3に示すように、立方体に組み立てられた組立式ブロック1(以下、立方体とも記載する場合もある)を4つの分割体に等分したうちの1つである。ユニット10は、図4(a)及び図4(b)に示すように、7面体であり、第1面11、第2面12、第3面13、第4面14、第5面15、第6面16、及び第7面17(以下、7つの面11~17と記載する場合がある)を有している。なお、図4(a)及び図4(b)は、図3において組立式ブロック1から取り外した1つのユニット10を示している。
【0021】
第1面11は、図4(a)及び図4(b)に示すように、立方体の後方を向いた面を2等分にしたうちの一方の長方形の面からなる。この第1面11の長方形の面は、図5において二点鎖線で区分けしているように、同じ大きさの二等辺三角形106,107とからなる正方形と、同じ大きさの二等辺三角形108,109とからなる正方形とを組み合わせた形状を有している。なお、第1面11の区分けは、他の態様でもよい。例えば、図6で二点鎖線で区分けしているように、第1面11は、同じ大きさの二等辺三角形120,121とからなる正方形と、同じ大きさの二等辺三角形122,123とからなる正方形とを組み合わせた形状を有している。このように、正方形を区分けするラインの向きを異ならせることで、異なる方向を向いた二等辺三角形に区分けすることができる。このように、第1面11は、同じ大きさの二等辺三角形を組みあわせた形状を有しており、図1に示すように、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の後面の一部を構成する。
【0022】
第2面12は、図4(a)及び図4(b)に示すように、第1面11と直交する面であり、長辺12cが第1面11の長辺11aと一致し立方体の面を2等分にした長方形の面12aと、長方形の面12aのもう1つの長辺12dと斜辺12eが一致する二等辺三角形の面12bとからなる。長方形の面12aは、第1面11と同様に、区分けするラインの向きを異ならせることで2つの区分けの態様を設定することができる。すなわち、図5に示すように、同じ大きさの二等辺三角形102,103,104,105とから構成される場合と、図6に示すように、同じ大きさの二等辺三角形116,117,118,119とから構成される場合である。また、二等辺三角形の面12bは、図5に示すように、同じ大きさの二等辺三角形100,101を組み合わせた形状を有している。このように、第2面12は、同じの大きさの二等辺三角形を組みあわせた形状を有しており、図1に示すように、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の上面の一部を構成する。
【0023】
第3面13は、図4(a)及び図4(b)に示すように、第1面11及び第2面12に直交する面であり、隣辺13aが第1面11の一方の短辺11bと長方形の面12aの一方の短辺12fと一致する二等辺三角形の面からなる。第3面13は、第1面11及び第2面12を区分けした二等辺三角性と同じ大きさを有している。第3面13は、図1に示すように、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の右面の一部を構成する。
【0024】
第4面14は、図4(a)及び図4(b)に示すように、第3面13と向かい合う面であり、隣辺14aが第1面11の他方の短辺11cと長方形の面12aの他方の短辺12gと一致する二等辺三角形の面からなる。第4面14は、第1面11及び第2面12を区分けした二等辺三角性と同じ大きさを有している。第4面14は、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の左面の一部を構成する。
【0025】
第5面15は、図4(a)及び図4(b)に示すように、第2面12と向かい合う面であり、斜辺15aが、第1面11の他方の長辺11dと一致する二等辺三角形の面からなる。第5面15は、図5に示すように、同じ大きさの二等辺三角形110と二等辺三角形111を組み合わせた形状を有している。第5面15は、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の内側に配置され、外側から視認することはできない。
【0026】
第6面16は、図4(a)及び図4(b)に示すように、二等辺三角形の面12bの隣辺のうち一方の辺12hと、第3面13の斜辺13bと、第5面15の隣辺のうち一方の辺15bとに辺を一致させたひし形の形状を有する。第6面16は、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の内側に配置され、外側から視認することはできない。第6面16は、図5に示すように、同じ大きさの正三角形112と正三角形113を組み合わせた形状を有している。第6面16は、ユニット10のその他の面に対して直交あるいは平行ではなく、XY平面、XZ平面、YZ平面のいずれの面に対しても傾斜している。
【0027】
第7面17は、図4(a)及び図4(b)に示すように、二等辺三角形の面12bの隣辺のうち他方の辺12iと、第4面14の斜辺14bと、第5面15の隣辺のうち他方の辺15cとに辺を一致させたひし形の形状を有する。第7面17は、立方体に組み立てられた組立式ブロック1の内側に配置され、外側から視認することはできない。第7面17は、図5に示すように、同じ大きさの正三角形114と正三角形115を組み合わせた形状を有している。第7面17は、ユニット10のその他の面に対して直交あるいは平行ではなく、XY平面、XZ平面、YZ平面のいずれの面に対しても傾斜している。
【0028】
このように、ユニット10の7つの面11~17は、直角三角形の形状であるか、直角三角形と正三角形とのうちいずれか一方の三角形を組み合わせた形状を有している。
【0029】
4つのユニット10は、分離した状態から組み立てて図1に示す立方体の形状にすることができる。具体的には、図3に示すように、2つのユニット10(Z軸に並んで配置されたユニット10)を、XY平面に対して対称となるように、かつ、互いの第5面15を合致させるように配置する。同様に2つのユニット10(Y軸に並んで配置されたユニット10)も、XZ平面に対して対称となるように、かつ、互いの第5面15を合致させるように配置する。そして、凹凸箇所を噛み合わせるように組み立てることにより、図1及び図2に示す立方体の形状に構築することができる。
【0030】
(組立式ブロック1の実施例)
組立式ブロック1の実施例として、視覚が制限された視覚障害者(以下、利用者とも言う)が利用する場合について説明する。組立式ブロック1の各ユニット10の表面には、図7に示すように、複数の識別マーク51,52が表示されている。識別マーク51,52は、図7においては、その配置態様を理解しやすくするため、簡略化して矩形で図示している。識別マーク51,52は、各ユニット10の各面に1つだけ配置された面識別マーク51と、他のユニット10との接合箇所を表示する接合箇所識別マーク52とを含む。なお、図7及び図8において、面識別マーク51には、接合箇所識別マーク52と区別できるようにハッチングを施している。したがって、これらのハッチングは断面を表すものではない。また、図7及び図8において、面識別マーク51を除いた矩形状のマークの全ては接合箇所識別マーク52であることから、接合箇所識別マーク52の符号の一部を省略している。
【0031】
第1面11には、図8に示すように、「B」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「タ」「チ」「ツ」「テ」「ナ」「ニ」「ヌ」「ネ」で表した8個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0032】
第2面12には、「A」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「ア」「イ」「カ」「キ」「ク」「ケ」「サ」「シ」「ス」「セ」で表した10個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0033】
第3面13には、「C」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「ハ」で表した1個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0034】
第4面14には、「D」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「ヒ」で表した1個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0035】
第5面15には、「E」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「フ」「ヘ」で表した2個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0036】
第6面16には、「F」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「マ」「ミ」「ム」「ヤ」「ユ」「ヨ」で表した6個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0037】
第7面17には、「G」面であることを示す1つの面識別マーク51と、接合箇所を五十音の「ラ」「リ」「ル」「ワ」「ヲ」「ン」で表した6個の接合箇所識別マーク52が表記されている。
【0038】
なお図8及び図9において、表記の内容を理解できるように、面識別マーク51及び接合箇所識別マーク52に、便宜上、アルファベット、及びカタカナを付している。しかしながら、視覚障害者が利用する本実施例の組立式ブロック1には、図8の拡大図に示すように点字が付されている。
【0039】
面識別マーク51は、図8の拡大図に示すように、点字を表示する凹部である点字表示部51aと、盛り上がった点によって点字表示部51aに文字を表現した点字部51dとを有している。点字表示部51aは、長方形の1つの角をカットした5角形の形状を有している。このカットした部分は、面識別マーク51の向きを表す方向表示部51eであり、方向表示部51eが面識別マーク51の左上であることを利用者に認識させて、点字部51dを触読させる。
【0040】
点字部51dは、アルファベットが記載されていることを示す外字符51bと、アルファベットを表す文字部51cとを有している。図8の拡大図においては、外字符51bに続き、その右側に文字部51cが配置されている。利用者は、カットした方向表示部51eに触れることにより、面識別マーク51に触れていることを認識することができる。そして、点字部51dを触読することで、面識別マーク51が「A」面を表していることを認識することができる。
【0041】
接合箇所識別マーク52は、図8の拡大図に示すように、点字を表示する凹部である点字表示部52aと、盛り上がった点によって点字表示部52aに文字を表現した点字部52bとを有している。点字表示部52aは、長方形の1つの角にRを付して丸めた形状を有している。この角を丸めた部分は、接合箇所識別マーク52の向きを表す方向表示部52cであり、方向表示部52cが接合箇所識別マーク52の左上であることを利用者に認識させる。これにより、利用者は、接合箇所識別マーク52の上縁52dを認識することができ、点字部51dを正確に触読することができる。このように、接合箇所識別マーク52の方向表示部52cを丸めた形状とし、面識別マーク51の方向表示部51eと異なる形状とすることで、利用者は面識別マーク51に触れているのか、あるいは接合箇所識別マーク52に触れているのかを判断することができる。
【0042】
点字部52bは、五十音を表しており、図8の拡大図においては、「カ」を表している。これにより、利用者は、触読によって接合箇所「カ」を表していると認識することができる。
【0043】
次に、接合箇所識別マーク52の配置について、図9を参照しながら説明する。なお、図9は、接合箇所識別マーク52の配置を分かりやすく図示するために、面識別マーク51の図示を省略している。また、図9に示すマークは、全て接合箇所識別マーク52であることから、接合箇所識別マーク52の一部の符号は省略している。
【0044】
上述したように、ユニット10の7つの面11~17は、直角三角形の形状を有するか、同一の大きさの直角三角形あるいは同一の大きさの正三角形を組み合わせた形状を有している。以下では、これら直角三角形と正三角形とを、7つの面11~17を構成する要素として説明する場合がある。接合箇所識別マーク52は、7つの面11~17を構成する各直角三角形の要素内及び各正三角形の要素内において、全て同じ態様で配置されている。
【0045】
より具体的に説明すると、図9において、第2面12の一部である二等辺三角形100,101、第3面13、第4面14、及び第5面15の一部である二等辺三角形110,111は、互いに同一の大きさの二等辺三角形の要素であり、これらの各要素に1つの接合箇所識別マーク52が配置されている。このように、二等辺三角形の各要素に配置された接合箇所識別マーク52の二等辺三角形に対する相対的な位置と向きは、全て同じである。すなわち、各接合箇所識別マーク52は、その上縁52d(図8)が二等辺三角形の直角部分に向けられている。
【0046】
なお、長方形状の第1面11と、第2面12の一部である長方形の面12aは、図5及び図6を参照しながら説明したように、異なる区分け線によって互いに異なる方向を向いた二等辺三角形に区分けすることができる。例えば長方形の面12aを2分割した正方形の面12c(図9中、左側の正方形)は、対角線90あるいは対角線91により、それぞれ2つの二等辺三角形に区分けすることができる。
【0047】
対角線90で区分けした場合、図5に示した場合と同様に、二等辺三角形102と二等辺三角形103の要素に区分けすることができる。そして、区分けした二等辺三角形102の要素には「キ」の接合箇所識別マーク52が配置され、二等辺三角形103の要素には「ク」の接合箇所識別マーク52が配置されている。
【0048】
一方、対角線91で区分けした場合、図6に示した場合と同様に、二等辺三角形116と二等辺三角形117の要素に区分けすることができる。そして、区分けした二等辺三角形116の要素には「カ」の接合箇所識別マーク52が配置され、二等辺三角形117の要素には「ケ」の接合箇所識別マーク52が配置されている。
【0049】
このように、異なる区分け線によって二等辺三角形に区分けした要素のそれぞれに、接合箇所識別マーク52を配置することで、長方形の面12aを2分割した正方形の面12c(図9中、左側の正方形)には、正方形の面12cの角部に上縁52d(図8)が向けられた4つの接合箇所識別マーク52が配置される。このような正方形を二つ並べて組み合わせた形状を有する長方形状の第1面11と、第2面12の一部である長方形の面12aには、それぞれ8つの接合箇所識別マーク52が配置されている。
【0050】
また、第6面16を2等分にした正三角形112,113、及び第7面17を2等分にした正三角形114,115は、互いに同一の大きさの正三角形の要素であり、これらの各要素に3つの接合箇所識別マーク52が配置されている。このように、正三角形の各要素に配置された3つの接合箇所識別マーク52の正三角形に対する相対的な位置と向きは、全て同じである。すなわち、接合箇所識別マーク52は、その上縁52d(図8)が正三角形の頂点に向けられている。これにより、2つの正三角形を二つ並べて組み合わせた形状を有する第6面16と、第7面17とには、それぞれ6つの接合箇所識別マーク52が配置されている。
【0051】
これにより、1つのユニット10には、合計22個の接合箇所識別マーク52が二等辺三角形の要素内に配置されているとともに、合計12個の接合箇所識別マーク52が正三角形の要素内に配置されている。
【0052】
(ユニット10同士の接合方法)
組立式ブロック1の接合箇所識別マーク52の位置には、図8に示すように磁性体53が埋設されおり、磁力によって異なるユニット10同士を接合することが可能である。なお、異なるユニット10同士が、同じ磁極同士となって反発し合わないように、4つのユニット10には、表面側がN極となるように磁性体53が埋設されたユニット10と、表面側がS極となるように磁性体53が埋設されたユニット10と、磁化されていない磁性体53が埋設された3種類のユニット10が用意されている。
【0053】
磁性体53を介したユニット10の接合方法について、2つのユニット10を接合する場合を例にして説明する。1つ目の接合方法は、一方のユニット10の二等辺三角形の要素に、他方のユニット10の二等辺三角形の要素を一致させて、互いの接合箇所識別マーク52の箇所に埋設された磁性体53を介してユニット10同士を接合する方法である。2つのユニット10の二等辺三角形の要素同士を一致させるには、ユニット10の各面の形状を視覚により認識して二等辺三角形の要素を互いに一致させるか、あるいは、二等辺三角形の要素に設けられた接合箇所識別マーク52を互いに一致させることで実現できる。ここで、接合箇所識別マーク52を互いに一致させるとは、方向表示部52cを視認してあるいは触読して、図8の拡大図に示す接合箇所識別マーク52の上縁52dを互いに一致させればよい。上述のように接合箇所識別マーク52は、各二等辺三角形の要素に対する相対的な位置と向きは統一されていることから、接合させる接合箇所識別マーク52を一致させることで、二等辺三角形の要素は一致する。
【0054】
また、2つのユニット10のもう1つの接合方法は、一方のユニット10の正三角形の要素に、他方のユニット10の正三角形の要素を一致させて、互いの接合箇所識別マーク52の箇所に埋設された磁性体53を介してユニット10同士を接合する方法である。このように、2つのユニット10の正三角形の要素同士を一致させるには、ユニット10の各面の形状を視覚により認識して正三角形の要素を互いに一致させるか、あるいは、正三角形の要素に設けられた接合箇所識別マーク52を互いに一致させればよい。ここで、正三角形の要素内の接合箇所識別マーク52を互いに一致させるためには、方向表示部52cを視認してあるいは触読して、図8の拡大図に示す接合箇所識別マーク52の上縁52dを互いに一致させればよい。上述のように、正三角形の各要素には、各頂点に対応して3つの接合箇所識別マーク52が設けられている。そのため、正三角形を一致させてユニット10を接合する場合、60°毎に2つのユニット10の相対的な角度を異ならせた合計3つの接合パターンがある。例えば、一方のユニット10の正三角形112の要素と他方のユニット10の正三角形114の要素とを一致させる場合、接合箇所識別マーク52の「マ」と「ラ」を一致させる場合と、接合箇所識別マーク52の「マ」と「リ」を一致させる場合と、接合箇所識別マーク52の「マ」と「ル」を一致させる場合がある。
【0055】
なお、合計22個の接合箇所識別マーク52が二等辺三角形の要素内に配置されていることから、一方のユニット10に設けられた1個の接合箇所識別マーク52に対して、他方のユニット10に設けられた22個の接合箇所識別マーク52を一致させて、両ユニット10を接合することができる。同様に、合計12個の接合箇所識別マーク52が正三角形の要素内に配置されていることから、一方のユニット10に設けられた1個の接合箇所識別マーク52に対して、他方のユニット10に設けられた12個の接合箇所識別マーク52を一致させて、両ユニット10を接合することができる。しかしながら、2つのユニット10を1つの接合パターンで接合した場合、複数の接合箇所識別マーク52が一致した重複した組み合わせが存在する。例えば、両ユニット10の第5面15を互いに一致させた場合、一方のユニット10の「フ」と他方のユニット10の「へ」の接合箇所識別マーク52が一致するとともに、一方のユニット10の「へ」と他方のユニット10の「フ」の接合箇所識別マーク52が一致する。このような重複した組み合わせを除くと、本実施の形態に係る組立式ブロック1において、2つのユニット10を組み合わせる接合パターンの数は、少なくとも132通り存在する。
【0056】
(接合パターン記載シートについて)
視覚障害者が2つのユニット10を接合して、完成体を組み立てるにあたり、図10に示す接合パターン記載シート60が用いられる。この接合パターン記載シート60には、1例として、接合パターンに関する6種類の接合情報61,62,63,64,65,66(以下、接合情報61~66と記載する場合がある)が記載されている。なお、2つのユニット10の接合パターンは少なくとも132通りあることから、全ての接合パターンを記載するためには、合計22枚の接合パターン記載シート60が用意される。各接合情報61~66に含まれる情報は同種のものであることから、具体的な内容については、接合情報61を例に挙げて説明する。
【0057】
接合情報61は、図11に示すように、接合箇所表示部67と、接合箇所点字表示部68と、上面図触読部69と、側面図触読部70と、完成体第1表示部71と、完成体第2表示部72とを含む。
【0058】
接合箇所表示部67は、接合パターンの番号を表す接合番号71aと、接合番号71aの右側に2段で記載した表記のうち上段に記載した一方のユニット10の接合箇所72aと、下段に記載した他方のユニット10の接合箇所73aとを表示する。接合番号71aは「1」を数字で表記している。接合箇所72aは、接合する一方のユニット10の「A」面にある「ア」の接合箇所識別マーク52を表記している。接合箇所73aは、接合する他方のユニット10の「A」面にある「ア」の接合箇所識別マーク52を表記している。すなわち、図11に示す接合箇所表示部67は、一方のユニット10の「ア」の接合箇所識別マーク52に、他方のユニット10の「ア」の接合箇所識別マーク52を、互いの上縁52d(図8)を合わせて一致させて接合する接合パターンを表している。
【0059】
接合箇所点字表示部68は、接合箇所表示部67の表示内容を点字で表記したものである。すなわち接合パターンの番号を表す接合番号71bと、接合番号71bの右側に2段で記載した表記のうち上段に記載した一方のユニット10の接合箇所72bと、下段に記載した他方のユニット10の接合箇所73bとを表示する。接合番号71bは、数字が記載されていることを示す数符71cと、数字を表す数字部71dとで、「1」を点字で表記している。接合箇所72bは、アルファベットが記載されていることを示す外字符72cと、アルファベットを表す文字部72dと、五十音を表す文字部72eとで、「A ア」を点字で表記している。接合箇所73bは、アルファベットが記載されていることを示す外字符73cと、アルファベットを表す文字部73dと、五十音を表す文字部73eとで、「A ア」を点字で表記している。
【0060】
上面図触読部69は、接合パターンにしたがって2つのユニット10を組みあわせて構築した完成体を、ある方向(ここでは上方とする)から見たときの図を実線と破線とで表している。実線及び破線は、突出した凸状部により形成されている。実線は、上方から見たときのユニット10の形状(稜)を示している。破線は、ユニット10の隠れた形状(稜)を示している。視覚障害者は、上面図触読部69に触れることにより、実線で示された図と、破線で示された図とを認識することができる。
【0061】
側面図触読部70は、接合パターンにしたがって2つのユニット10を組みあわせて構築した完成体を、ある方向(ここでは側方とする)から見たときの図を実線と破線とで表している。実線及び破線は、周囲から突出した凸状部により形成している。視覚障害者は、側面図触読部70に触れることにより、実線で示された図と、破線で示された図とを認識することができる。
【0062】
視覚障害者は、異なる方向からみた完成体を図示する上面図触読部69及び側面図触読部70に触れることにより、完成体の形状を認識することができる。これにより、接合箇所点字表示部68に基づいて構築した形状が、完成体の形状と同一であるか否かを判断することができる。
【0063】
完成体第1表示部71及び完成体第2表示部72には、接合パターンに従って構築された完成体を異なる方向から撮影した写真が表示されている。健常者(晴眼者)は、完成体第1表示部71及び完成体第2表示部72に表示された写真をみることにより、完成体の形状を認識することができる。これにより、健常者(晴眼者)は、接合箇所点字表示部68に基づいて構築された形状が、完成体の形状と同一であるか否かを、容易に判断することができる。
【0064】
組立式ブロック1の使用後は、図1及び図2に示すように、組立式ブロック1を立方体の形状に組み立てられる。これにより、組立式ブロック1の収容スペースをコンパクトにすることができる。
【0065】
(効果について)
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る組立式ブロック1によれば、2つのユニット10を組み合わせるのに少なくとも132通りの接合パターンが存在する。これは、組立式ブロック1のユニット10の形状を、立方体を4等分して7面体とした形状とすることにより実現される。このように、ユニット10の接合パターンを多く設定できることから、様々な形状の完成体に組み立てることができ、立体感知能力の開発及び向上を図るのに効果的である。さらに、組み合わせるユニット10を3つ以上とすることで、さらに多くの接合パターンが存在することになり、多くの形状の完成体を構築することができる。
【0066】
また、組立式ブロック1の各ユニット10は、立方体を4等分してなるものであるにもかかわらず、7面体という今までにない形状を有している。そのため、2つのユニット10を組み合わせるだけで複雑な形状の完成体を構築することができ、立体感知能力の開発及び向上を図るのに効果的である。
【0067】
また、各ユニット10には、面を識別するための面識別マーク51と、接合箇所を識別するための接合箇所識別マーク52が設けられている。これにより、接合箇所が記載された接合パターン記載シート60を用いて、所定の完成体に構築することができる。また、接合パターン記載シート60には、完成体の形状を図示した上面図触読部69と、側面図触読部70が記載されていることから、視覚障害者自身で、所望の完成体に構築したか否かを判断することができ、人の助けを借りることなく立体感知能力の開発及び向上を図ることができる。
【0068】
また、ユニット10を自由に組み立てる過程で、特徴ある形状や、利用者が関心を持つ形状が構築された場合、ユニット10の接合箇所である接合箇所識別マーク52を確認しておくことで、一度構築した同一の形状を再現することができる。
【0069】
また、接合パターン記載シート60の完成体第1表示部71及び完成体第2表示部72には、完成体を撮影した写真が表示されている。このため、健常者(晴眼者)は、接合パターン記載シート60に基づいて正しく完成体が構築されているか否かを容易に判断することができる。
【0070】
また、組立式ブロック1の使用後は、図1及び図2に示すように、立方体の形状に組み立てて収容することができる。これにより、組立式ブロック1をコンパクトに収容することができる。
【0071】
(その他の実施例について)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態では、視覚障害者用に、ユニット10の表面に点字を付した場合について説明したが、小学校、中学校、高等学校等の教育機関で用いる場合は、点字ではなくアルファベット、カタカナ等の文字を付してもよい。また、接合パターン記載シート60においても、視覚障害者用に設けた接合箇所点字表示部68、第1表示部71、及び第2表示部72を省略し、上面図触読部69及び側面図触読部70は、視覚により認識できる上面図及び側面図を図示してもよい。また、組立式ブロック1及び接合パターン記載シート60を、高齢者に対して用いることもできる。その場合は、接合箇所識別用マーク52の数を減らして組み合わせを容易にしたり、マークを大きく表示してマークを視認しやすくしたりしてもよい。このように高齢者が使用することで、認知症の予防を図ることができる。
【0072】
また、ユニット10の各面の表記にアルファベットを用い、接合箇所の表記にカタカナを用いたが、使用する文字については任意であり、組立式ブロック1を用いる者が理解できる言語に合わせて適宜で設定可能である。
【0073】
また、接合箇所識別マーク52の数や位置も、上述したものに限定されない。すなわち、接合箇所識別マーク52の二等辺三角形及び正三角形の各要素内における位置は任意であり、各要素間で統一されていればよい。また、二等辺三角形及び正三角形の要素をより細かく設定して、接合箇所識別マーク52の数を増やしてもよい。
【0074】
また、組立式ブロック1は、2つ以上のユニット10があれば、互いを接合して完成体を構築することができる。当然に、接合するユニットが多くなればなるほど、より複雑でより多くの接合パターンを設定することができる。
【0075】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【符号の説明】
【0076】
1…組立式ブロック、10…ユニット、11…第1面、11~17…面、11a,11d…長辺、11b,11c…短辺、12…第2面、12a,12b…面、12c,12d…長辺、12e…斜辺、12f,12g…短辺、13…第3面、13a…隣辺、13b…斜辺、14…第4面、14a…隣辺、14b…斜辺、15…第5面、15a…斜辺、16…第6面、17…第7面、51…面識別マーク、51a…点字表示部、51b…外字符、51c…文字部、51d…点字部、51e…方向表示部、52…接合箇所識別マーク、52a…点字表示部、52b…点字部、52c…方向表示部、52d…上縁、53…磁性体、60…接合パターン記載シート、61~66…接合情報、67…接合箇所表示部、68…接合箇所点字表示部、69…上面図触読部、70…側面図触読部、71…第1表示部、71a,71b…接合番号、71c…数符、71d…数字部、72…第2表示部、72a,72b…接合箇所、72c…外字符、72d,72e…文字部、73a,73b…接合箇所、73c…外字符、73d,73e…文字部、90,91…対角線、100~111,116~123…二等辺三角形、112~115…正三角形。
図1
図2
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図10
図11