(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078249
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20240603BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
G06Q50/04
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190673
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻内 真輔
(72)【発明者】
【氏名】安樂 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3C100AA01
3C100AA07
3C100AA22
3C100AA38
3C100AA70
3C100BB02
3C100BB14
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】一つの製品の複数の製造パターンを比較検討可能とする。
【解決手段】算出部が、製品の複数の製造パターン、製造パターン毎の製造工程、各製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な製品の数を示す製造工程毎の単位製造数、各製造工程の内作又は外作において、単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、製品の製造に要する製造工程毎の費用である、各製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された製品の製造数の想定製造リードタイムを製造工程毎に算出する。また、算出した各製造工程の想定製造リードタイムを製造パターン毎に加算処理して各合計値を算出する。また、算出部は、指定された製品の製造数に基づいて、製造パターン毎の想定原価金額を算出する。出力制御部は、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値及び想定原価金額を出力して比較可能とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、製品の複数の製造パターン、前記製造パターン毎の製造工程、各前記製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な前記製品の数を示す前記製造工程毎の単位製造数、各前記製造工程の内作又は外作において、前記単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、前記製品の製造に要する前記製造工程毎の費用である、各前記製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された前記製品の製造数を、各前記製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各前記製造工程の前記製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを前記製造工程毎に算出すると共に、算出した各前記製造工程の想定製造リードタイムを前記製造パターン毎に加算処理することで、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する想定製造リードタイム算出部と、
前記記憶部を参照し、指定された前記製品の製造数に前記製造工程毎の前記基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の前記製品の製造に要する前記製造パターン毎の前記原価金額の合計額である想定原価金額を算出する想定原価金額算出部と、
少なくとも、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、前記製造パターン毎の前記想定原価金額を示す各情報を出力する出力制御部と、
を有する業務支援装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、詳細出力が指定された際に、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する際に加算処理された、前記製造工程毎の前記想定製造リードタイムを示す情報、及び、前記製造パターン毎の前記想定原価金額を算出する際に加算処理された前記製造工程毎の原価金額を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
想定製造リードタイム算出部が、少なくとも、製品の複数の製造パターン、前記製造パターン毎の製造工程、各前記製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な前記製品の数を示す前記製造工程毎の単位製造数、各前記製造工程の内作又は外作において、前記単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、前記製品の製造に要する前記製造工程毎の費用である、各前記製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された前記製品の製造数を、各前記製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各前記製造工程の前記製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを前記製造工程毎に算出すると共に、算出した各前記製造工程の想定製造リードタイムを前記製造パターン毎に加算処理することで、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する想定製造リードタイム算出ステップと、
想定原価金額算出部が、前記記憶部を参照し、指定された前記製品の製造数に前記製造工程毎の前記基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の前記製品の製造に要する前記製造パターン毎の前記原価金額の合計額である想定原価金額を算出する想定原価金額算出ステップと、
出力制御部が、少なくとも、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、前記製造パターン毎の前記想定原価金額を示す各情報を出力する出力制御ステップと、
を有する業務支援方法。
【請求項4】
コンピュータを、
少なくとも、製品の複数の製造パターン、前記製造パターン毎の製造工程、各前記製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な前記製品の数を示す前記製造工程毎の単位製造数、各前記製造工程の内作又は外作において、前記単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、前記製品の製造に要する前記製造工程毎の費用である、各前記製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された前記製品の製造数を、各前記製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各前記製造工程の前記製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを前記製造工程毎に算出すると共に、算出した各前記製造工程の想定製造リードタイムを前記製造パターン毎に加算処理することで、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する想定製造リードタイム算出部と、
前記記憶部を参照し、指定された前記製品の製造数に前記製造工程毎の前記基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の前記製品の製造に要する前記製造パターン毎の前記原価金額の合計額である想定原価金額を算出する想定原価金額算出部と、
少なくとも、前記製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、前記製造パターン毎の前記想定原価金額を示す各情報を出力する出力制御部として機能させること、
を特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、例えば機械業界、鉄鋼業界又は化学業界等では、同じ製品の製造パターンとして、異なる製造工程を含む複数の製造パターンが設け、各製造パターンを製造原価又は製造リードタイム等に基づいて使い分けることが多い。
【0003】
特許文献1(特開2016-051223号公報)に開示されているリードタイム基準製造間接費配賦システムは、マスタデータベース7から原価情報、工程情報及び生産情報を取得するデータベースアクセス手段と、リードタイム基準情報を蓄積して記憶するリードタイム基準情報記憶手段と、リードタイムに基づいて製造間接費を配賦するための演算処理を行うリードタイム基準情報処理部と、を備える。
【0004】
リードタイム基準情報処理部は、製造開始から終了までの個当り実際リードタイムを測定する実際リードタイム測定手段と、リードタイム基準予定製造間接費配賦率を算出する予定製造間接費配賦率算出手段と、個当り平均正味加工時間比率を算出する正味加工時間比率算出手段と、を備える。これにより、工程における経過時間に基づいて製造間接費を配賦し、直接時間基準による原価計算との連携を可能とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、一つの製品の製造に対して設けた複数の製造パターンを所望の観点に基づいて比較検討したい、という要望がある。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、一つの製品の製造に対して設けた複数の製造パターンを所望の観点に基づいて比較検討可能とした業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、少なくとも、製品の複数の製造パターン、製造パターン毎の製造工程、各製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な製品の数を示す製造工程毎の単位製造数、各製造工程の内作又は外作において、単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、製品の製造に要する製造工程毎の費用である、各製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された製品の製造数を、各製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各製造工程の製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを製造工程毎に算出すると共に、算出した各製造工程の想定製造リードタイムを製造パターン毎に加算処理することで、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する想定製造リードタイム算出部と、記憶部を参照し、指定された製品の製造数に製造工程毎の基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の製品の製造に要する製造パターン毎の原価金額の合計額である想定原価金額を算出する想定原価金額算出部と、少なくとも、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、製造パターン毎の想定原価金額を示す各情報を出力する出力制御部と、を有する。
【0009】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援方法は、想定製造リードタイム算出部が、少なくとも、製品の複数の製造パターン、製造パターン毎の製造工程、各製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な製品の数を示す製造工程毎の単位製造数、各製造工程の内作又は外作において、単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、製品の製造に要する製造工程毎の費用である、各製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された製品の製造数を、各製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各製造工程の製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを製造工程毎に算出すると共に、算出した各製造工程の想定製造リードタイムを製造パターン毎に加算処理することで、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する想定製造リードタイム算出ステップと、想定原価金額算出部が、記憶部を参照し、指定された製品の製造数に製造工程毎の基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の製品の製造に要する製造パターン毎の原価金額の合計額である想定原価金額を算出する想定原価金額算出ステップと、出力制御部が、少なくとも、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、製造パターン毎の想定原価金額を示す各情報を出力する出力制御ステップと、を有する。
【0010】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援プログラムは、コンピュータを、少なくとも、製品の複数の製造パターン、製造パターン毎の製造工程、各製造工程の内作又は外作を指示する指示区分、所定時間に製造可能な製品の数を示す製造工程毎の単位製造数、各製造工程の内作又は外作において、単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、製品の製造に要する製造工程毎の費用である、各製造工程の基準原価が記憶された記憶部を参照し、指定された製品の製造数を、各製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各製造工程の製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを製造工程毎に算出すると共に、算出した各製造工程の想定製造リードタイムを製造パターン毎に加算処理することで、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する想定製造リードタイム算出部と、記憶部を参照し、指定された製品の製造数に製造工程毎の基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の製品の製造に要する製造パターン毎の原価金額の合計額である想定原価金額を算出する想定原価金額算出部と、少なくとも、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、製造パターン毎の想定原価金額を示す各情報を出力する出力制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、一つの製品の製造に対して設けた複数の製造パターンを所望の観点に基づいて比較検討できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態の業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、製造工程指示マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、基準原価マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態の業務支援装置において、複数の製造パターンを所望の観点に基づいて比較検討可能とする製造指示パターン別基準原価照会画面の表示動作の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、製造指示パターン別基準原価照会画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、各製造パターンの製造工程毎の想定原価金額の算出例を示す図である。
【
図7】
図7は、製造指示パターン別基準原価照会画面における詳細表示モード時の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を適用した実施の形態となる業務支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0014】
(ハードウェア構成)
図1に示すように、実施の形態の業務支援装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワークに接続される。
【0015】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、一つの製品の製造に対して予め設けられたそれぞれ異なる製造工程を含む製造パターンを所望の観点に基づいて比較可能とする業務支援プログラムが記憶されている。また、記憶部2には、製造工程指示マスタ11及び基準原価マスタ12が記憶されている。
【0016】
製造工程指示マスタ11には、
図2に示すように、製図する製品に付される固有の品番、品名、製造パターンのパターンコード(パターンCD)及び名称、各製造パターンに含まれる各製造工程に付される固有の工程番号及び工程内容が記憶される。また、製造工程指示マスタ11には、その製造工程が自社内で行う「内作」であるか、又は、外部の業者に依頼する「外作」であるかを指示するための指示区分、及び、その内作を行う検査室又は製造1課等の製造場所、及び、外作を依頼する「〇〇工業」等の外注会社名が記憶される。
【0017】
また、製造工程指示マスタ11には、例えば100個等の所定の単位製造数の製品の製造に要する時間である製造リードタイムが記憶される。なお、この例では、製造リードタイムは、日数であることとして説明を進める。製造リードタイムは、6時間又は12時間等の時間でもよいし、1月又は1年等の期間でもよい。また、製造工程指示マスタ11には、各製造工程における製品の製造単位となる単位製造数が記憶される。
【0018】
具体的に説明すると、この
図2の例において、パターンCD1の研磨工程に対しては、単位製造数が「100個」に設定されている。この100個の製品の研磨工程を製造2課が行う場合には、製造リードタイムとして「3日」を要する設定となっている。これに対して、100個の製品の研磨工程を、外注先となる「〇〇工業」が行った場合、製造リードタイムとして「1日」を要する設定となっている。
【0019】
また、この
図2の例において、「0」の単位製造数は、製造する数量にかかわらず、その製造リードタイムは変動しないことを示している。すなわち、この
図2の例は、「0」の単位製造数が設定されている検査室が行う完成工程は、製品の数量にかかわらず、「1日」で完了することを示している。同様に、「0」の単位製造数が設定されている製造1課が行う熱処理工程は、製品の数量にかかわらず、「2日」で完了することを示している。
【0020】
次に、基準原価マスタ12は、
図3に示すように、上述の品番、品名、パターンコードと共に、各製造パターンに含まれる各製造工程の基準原価が記憶されている。具体的には、
図3の例は、パターンCD1の製造パターンに含まれる、工程番号が「999」の「完成工程」、工程番号が「200」の「研磨工程」、工程番号が「100」の「熱処理工程」を、それぞれ内作した場合、各製造工程の基準原価は、それぞれ「10円」、「20円」、及び、「50円」となることを示している。
【0021】
また、
図3の例は、パターンCD2の製造パターンにおける、工程番号が「999」の「完成工程」を内作した場合、基準原価は「10円」となり、工程番号が「200」の「研磨工程」を外作した場合、基準原価は「70円」となり、工程番号が「100」の「熱処理工程」を内作した場合、基準原価は「50円」となることを示している。
【0022】
(業務支援装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムを実行することで、
図1に示すように、取得部20、算出部21及び表示制御部24(出力制御部の一例)として機能する。
【0023】
取得部20は、後述する製造指示パターン別基準原価照会画面を表示する際に、製造工程指示マスタ11及び基準原価マスタ12から製品の複数の製造パターン(パターンCD及び名称)、パターンCD毎の製造工程(工程番号、工程内容)、各製造工程の内作又は外作を指示する指示区分を取得する。
【0024】
また、取得部20は、所定時間に製造可能な製品の数を示す製造工程毎の単位製造数、各製造工程の内作又は外作において、単位製造数の製品の製造に要する時間を示す製造リードタイム、及び、製品の製造に要する製造工程毎の費用である、各製造工程の基準原価を取得する。
【0025】
算出部21は、想定製造リードタイム算出部22及び想定原価金額算出部23を備えている。想定製造リードタイム算出部22は、指定された製品の製造数を、各製造工程の単位製造数で除算処理した値に、各製造工程の製造リードタイムを乗算処理した想定製造リードタイムを製造工程毎に算出する。また、想定製造リードタイム算出部22は、算出した各製造工程の想定製造リードタイムを製造パターン毎に加算処理することで、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する。
【0026】
想定原価金額算出部23は、指定された製品の製造数に製造工程毎の基準原価を乗算処理した原価金額をそれぞれ加算処理することで、指定された製造数の製品の製造に要する製造パターン毎の原価金額の合計額である想定原価金額を算出する。
【0027】
表示制御部24は、出力制御部の一例であり、少なくとも、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、製造パターン毎の想定原価金額を示す各情報を、後述する製造指示パターン別基準原価照会画面に含め、この場合表示部となる出力装置7を介して表示する。
【0028】
なお、この例では、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値、及び、製造パターン毎の想定原価金額を示す各情報を、製造指示パターン別基準原価照会画面を介して表示することとして説明を行うが、各情報を音声で出力してもよい。この場合、出力装置7はスピーカ装置となる。
【0029】
また、表示制御部24は、詳細出力が指定された際に(
図5の「+」ボタンが操作された際)、製造パターン毎の想定製造リードタイムの合計値を算出する際に加算処理された、製造工程毎の想定製造リードタイムを示す情報、及び、製造パターン毎の想定原価金額を算出する際に加算処理された製造工程毎の原価金額を示す情報を、製造指示パターン別基準原価照会画面を介して表示する。
【0030】
(製造指示パターン別基準原価照会画面の表示動作)
次に、
図4のフローチャートを用いて、実施の形態の業務支援装置1における製造指示パターン別基準原価照会画面の表示動作を説明する。一つの製品の複数の製造パターンの比較検討を行う場合、業務オペレータは、入力装置6を介して、製造指示パターン別基準原価照会画面の表示を指定する。この
図4のフローチャートは、業務オペレータにより、製造指示パターン別基準原価照会画面の表示指定操作が行われることでスタートとなり、ステップS1から処理が開始される。
【0031】
ステップS1では、表示制御部24が、
図5に例示する製造指示パターン別基準原価照会画面を、出力装置7を介して表示する。
図5に示すように、製造指示パターン別基準原価照会画面は、複数の製造パターンを所望の観点に基づいて比較検討する製品の製品コードの入力欄、製品の所望の製造数の入力欄、及び、入力された製品コードの製品を製図する製造パターン毎に、想定製造リードタイム及び想定原価金額等を表示する表示欄等を有している。
【0032】
業務オペレータは、この製造指示パターン別基準原価照会画面に対して、所望の製品コード及び製造数を、入力装置6を介して入力操作する。
図5の例は、製品コードとして製品Aの「10001」が入力され、製造数として「500個」が入力された例である。表示制御部24は、入力された製品コードに基づいて
図2に示す製造工程指示マスタ11を参照し、入力された製品コードに対応する品名を検出する。そして、検出した例えば「製品A」等の品名を、
図5に示すように製品コードの入力欄に隣接させて表示する。
【0033】
このように製品コード及び製造数が入力されると、取得部20は、ステップS2において、
図2に示す製造工程マスタ11、及び、
図3に示す基準原価マスタ12を参照し、入力された製品コードに対応する各製造パターンのパターンコード及び名称、工程番号、工程内容、指示区分、各製造工程を内作する際の社内の部署名又は外作する際の外注先となる会社名、製品の単位製造数、各製造工程の単位製造数あたりの所要日数である製造リードタイム、及び、各製造工程の基準原価を取得する。
【0034】
次に、ステップS3では、想定製造リードタイム算出部22が、下記の演算式に基づいて、入力された製造数の製品の製造に要することが想定される想定製造リードタイムを算出する。なお、この演算において、小数点以下は切り上げとなる。
【0035】
想定製造リードタイム=製造工程指示マスタ11の製造リードタイム×(製造数÷単位製造数)
【0036】
なお、単位製造数が「0」に設定されている製造工程の場合は、製造工程指示マスタ11に設定されている製造工程の製造リードタイムが、想定製造リードタイムとなる。
【0037】
また、ステップS3において、想定原価金額算出部23は、下記の演算式に基づいて、入力された製造数の製品の製造に要することが想定される想定原価金額を算出する。
【0038】
想定原価金額=製造数×基準原価
【0039】
このような想定製造リードタイム及び想定原価金額の算出動作の具体例を説明する。
図6は、各製造パターンの各製造工程の想定製造リードタイム及び想定原価金額の算出例を示す図である。このうち、
図6(a)は、パターンCD1の製造パターンの各製造工程の想定製造リードタイム及び想定原価金額の算出例を示す図である。この
図6(a)において、工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程には、
図2に示すように「内作」が設定されており、単位製造数は「0」に、また、製造リードタイムは「2日」に設定されている。このため、想定製造リードタイム算出部22は、工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程を内作で行う場合の想定製造リードタイムとして、
図6(a)に示すように「2日」を算出する。
【0040】
また、
図6(a)において、工程番号が「999」の「完成」の製造工程には、
図2に示すように「内作」が設定されており、単位製造数は「0」に、また、製造リードタイムは「1日」に設定されている。このため、想定製造リードタイム算出部22は、工程番号が「999」の「熱処理」の製造工程を内作で行う場合の想定製造リードタイムとして、
図6(a)に示すように「1日」を算出する。
【0041】
また、
図6(a)において、工程番号が「200」の「研磨」の製造工程には、
図2に示すように「内作」が設定されており、単位製造数が「100個」に設定されている。今回の製造数は、上述のように「500個」であるため、想定製造リードタイム算出部22は、
図6(a)に示すように、「500個」の製造数を「100個」の単位製造数で除算処理した値に、「3日」の製造リードタイムを乗算処理することで、「15日」の想定製造リードタイムを算出する。この算出結果は、「500個」の製品に対する「研磨」の製造工程を内作した場合に、「15日」を要することを意味する。
【0042】
同様に、
図6(b)は、パターンCD2の製造パターンの各製造工程の想定製造リードタイム及び想定原価金額の算出例を示す図である。この
図6(b)において、工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程には、
図2に示すように「内作」が設定されており、単位製造数は「0」に、また、製造リードタイムは「2日」に設定されている。このため、想定製造リードタイム算出部22は、工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程を内作で行う場合の想定製造リードタイムとして、
図6(b)に示すように「2日」を算出する。
【0043】
また、
図6(b)において、工程番号が「999」の「完成」の製造工程には、
図2に示すように「内作」が設定されており、単位製造数は「0」に、また、製造リードタイムは「1日」に設定されている。このため、想定製造リードタイム算出部22は、工程番号が「999」の「熱処理」の製造工程を内作で行う場合の想定製造リードタイムとして、
図6(b)に示すように「1日」を算出する。
【0044】
また、
図6(b)において、工程番号が「200」の「研磨」の製造工程には、
図2に示すように「外作」が設定されており、単位製造数が「100個」に設定されている。今回の製造数は、上述のように「500個」であるため、想定製造リードタイム算出部22は、
図6(b)に示すように、「500個」の製造数を「100個」の単位製造数で除算処理した値に、外作における「1日」の製造リードタイムを乗算処理することで、「5日」の想定製造リードタイムを算出する。この算出結果は、「500個」の製品に対する「研磨」の製造工程を外作した場合は、「5日」で済むことを意味する。
【0045】
一方、ステップS3において、想定原価金額算出部23は、この例の「500個」の製造数に、各製造工程の原価金額を乗算処理することで、想定原価金額を算出する。すなわち、
図6(a)のパターンCD1の工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程には、
図3に示すように「50円」の基準原価が設定されている。このため、想定原価金額算出部23は、工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程を内作で行う場合の想定原価金額として、
図6(a)に示すように「500個×50円=2万5千円」を算出する。
【0046】
また、
図6(a)のパターンCD1の工程番号が「999」の「完成」の製造工程を内作する場合の基準原価としては、
図3に示すように「10円」が設定されている。このため、想定原価金額算出部23は、工程番号が「999」の「完成」の製造工程を内作で行う場合の想定原価金額として、
図6(a)に示すように「500個×10円=5千円」を算出する。
【0047】
また、
図6(a)のパターンCD1の工程番号が「200」の「研磨」の製造工程を内作する場合の基準原価としては、
図3に示すように「20円」が設定されている。このため、想定原価金額算出部23は、工程番号が「200」の「研磨」の製造工程を内作で行う場合の想定原価金額として、
図6(a)に示すように「500個×20円=1万円」を算出する。
【0048】
同様に、
図6(b)のパターンCD2の工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程には、
図3に示すように「50円」の基準原価が設定されている。このため、想定原価金額算出部23は、工程番号が「100」の「熱処理」の製造工程を内作で行う場合の想定原価金額として、
図6(b)に示すように「500個×50円=2万5千円」を算出する。
【0049】
また、
図6(b)のパターンCD2の工程番号が「999」の「完成」の製造工程を内作する場合の基準原価としては、
図3に示すように「10円」が設定されている。このため、想定原価金額算出部23は、工程番号が「999」の「完成」の製造工程を内作で行う場合の想定原価金額として、
図6(b)に示すように「500個×10円=5千円」を算出する。
【0050】
また、
図6(b)のパターンCD2の工程番号が「200」の「研磨」の製造工程を外作する場合の基準原価としては、
図3に示すように「70円」が設定されている。このため、想定原価金額算出部23は、工程番号が「200」の「研磨」の製造工程を外作で行う場合の想定原価金額として、
図6(b)に示すように「500個×70円=3万5千円」を算出する。
【0051】
このように各製造パターンの製造工程毎に想定製造リードタイム、及び、想定原価金額を算出すると、算出部21は、各製造パターンの各製造工程の想定製造リードタイムをそれぞれ加算処理して、想定製造リードタイムの合計値を算出すると共に、各製造パターンの各製造工程の想定原価金額をそれぞれ加算処理して、想定原価金額の合計値を算出する。
【0052】
上述の例の場合、
図6(a)に示したパターンCD1の製造パターンの各製造工程の想定製造リードタイムの合計時間は「18日」となり、想定原価金額の合計金額は「4万円」となる。また、
図6(b)に示したパターンCD2の製造パターンの各製造工程の想定製造リードタイムの合計時間は「8日」となり、想定原価金額の合計金額は「6万5千円」となる。
【0053】
表示制御部24は、ステップS4において、このように算出された想定製造リードタイムの合計時間、及び、想定原価金額の合計金額を、
図5に示すように、各製造パターンに分けて、製造指示パターン別基準原価照会画面に表示する。この
図5の例は、上段の行が、パターンCD1の製造パターンの想定製造リードタイムの合計時間、及び、想定原価金額の合計金額を示しており、下段の行が、パターンCD2の製造パターンの想定製造リードタイムの合計時間、及び、想定原価金額の合計金額を示している。
【0054】
なお、表示制御部24は、
図5に示すように、想定製造リードタイムの合計時間、及び、想定原価金額の合計金額と共に、各製造パターンのパターンCD、製造パターンの名称、工程内容(この場合は、「合計」の文字)、製造リードタイム、及び、基準原価を製造指示パターン別基準原価照会画面に表示する。
【0055】
この製造指示パターン別基準原価照会画面を表示することで、パターンCD1の製造パターンで500個の製品Aを製造した場合における想定製造リードタイム及び想定原価金額と、パターンCD2の製造パターンで500個の製品Aを製造した場合における想定製造リードタイム及び想定原価金額とを比較検討することができる。
【0056】
すなわち、
図5の例の場合、パターンCD1の製造パターンで500個の製品Aを製造した場合、各製造工程を全て内作することで、「18日」の製造期間を要し、また、「4万円」の費用を要することがわかる。これに対して、パターンCD2の製造パターンで500個の製品Aを製造した場合、完成工程及び熱処理工程を内作し、研磨工程を外作することで、製造期間は「8日」となり、パターンCD1の製造パターンよりも「10日」ほど、製造期間を短縮できるが、費用は「6万5千円」となり、パターンCD1の製造パターンよりも「2万5千円」多く、費用がかかることがわかる。これにより、製造期間を重視するか、又は、費用を重視するか等の検討を行うことができる。
【0057】
次に、表示制御部24は、
図5に示す製造指示パターン別基準原価照会画面を表示した際に、各製造パターンのパターンCD及び名称の表示欄にそれぞれ隣接させて「+」の記号のアイコンとなる+ボタン51を表示する。業務オペレータは、各製造パターンの想定製造リードタイム及び想定原価金額の内訳を知りたい場合に、入力装置6を介して+ボタン51を操作する。
図4のフローチャートのステップS5では、表示制御部24が、この+ボタン51の操作の有無を監視している。
【0058】
ステップS5において、+ボタン51の操作を検出しない場合(ステップS5:No)、表示制御部24は、ステップS6で製造指示パターン別基準原価照会画面の表示終了指示の有無を判別する。そして、表示制御部23は、ステップS6で表示終了指示を検出した場合は(ステップS6:Yes)、そのまま、この
図4のフローチャートの処理を終了し、ステップS6で表示終了指示を検出しない場合は(ステップS6:No)、ステップS4に処理を戻し、
図5に例示する製造指示パターン別基準原価照会画面の表示を継続する。
【0059】
一方、ステップS5において、+ボタン51の操作を検出した場合(ステップS5:Yes)、表示制御部24は、ステップS7に処理を進め、
図7に例示する製造指示パターン別基準原価照会画面において、製造パターン毎に各表示内容の詳細を、出力装置7を介して表示する。
【0060】
この詳細表示を行う場合、表示制御部24は、
図7に示すように、各製造パターンに含まれる各製造工程の工程番号、「熱処理」、「研磨」等の工程内容、「内作」、「外作」等の指示区分、「内作」又は「外作」を行う部署名又は会社名を、製造指示パターン別基準原価照会画面に表示する。また、表示制御部24は、「2日」又は「3日」等の製造リードタイム、「2日」又は「15日」等の上述の想定製造リードタイム、「50円」又は「20円」等の各製造工程の基準原価、及び、「2万5千円」又は「1万円」等の想定原価金額を表示する。
【0061】
これにより、業務オペレータは、パターンCD1の製造パターンに対して、「18日」として算出された想定製造リードタイムの内訳、及び、「4万円」として算出された想定原価金額の内訳を認識することができる。また、パターンCD2の製造パターンに対して、「8日」として算出された想定製造リードタイムの内訳、及び、「6万5千円」として算出された想定原価金額の内訳を認識することができる。このため、このような詳細表示により、業務オペレータは、より詳細に各製造パターンを比較検討することができる。
【0062】
次に、このような詳細表示を行うと、表示制御部24は、
図7に示すように、各製造パターンのパターンCD及び名称の表示欄に隣接させて「-」の記号のアイコンとなる-ボタン52を表示する。業務オペレータは、製造指示パターン別基準原価照会画面の表示状態を、
図7に示す詳細表示から、
図5に示す元も状態の表示形態に戻す場合に、入力装置6を介して-ボタン52を操作する。
図4のフローチャートのステップS8では、表示制御部24が、この-ボタン52の操作の有無を監視している。
【0063】
ステップS8において、-ボタン52の操作を検出しない場合(ステップS8:No)、表示制御部24は、ステップS9で製造指示パターン別基準原価照会画面の表示終了指示の有無を判別する。そして、表示制御部23は、ステップS9で表示終了指示を検出した場合は(ステップS9:Yes)、そのまま、この
図4のフローチャートの処理を終了し、ステップS9で表示終了指示を検出しない場合は(ステップS9:No)、ステップS7に処理を戻し、
図7に例示する製造指示パターン別基準原価照会画面の詳細表示を継続する。
【0064】
一方、ステップS8において、-ボタン52の操作を検出した場合(ステップS8:Yes)、表示制御部24は、ステップS4に処理を戻し、
図7に例示した製造指示パターン別基準原価照会画面の詳細表示を、
図5に例示した元の製造指示パターン別基準原価照会画面の表示形態に戻す。実施の形態の業務支援装置1は、このように製造指示パターン別基準原価照会画面の表示形態を切り替えながら、各製造パターンを比較検討することができる。
【0065】
(実施の形態の効果)
従来は一つの製品に対し、複数の製造工程指示パターンをマスタ管理することは可能であったが、基準原価の設定においては、同一製品の同一工程に対し、一つの基準原価の登録しかできなかった。このため、同一製品の製造において、複数の製造パターンを設けて管理している場合、各製造工程の基準原価設定について、製造パターン別に基準原価を管理したいという要望に応えることは困難となっていた。
【0066】
しかし、実施の形態の業務支援装置1の場合、複数の製造パターン及び各製造パターンの製造工程別に基準原価及び製造リードタイムを管理できる。このため、一つの製品の製造に対して設けた複数の製造パターンを所望の観点に基づいて比較検討可能とすることができる。すなわち、各製品の製造計画を立案する際に、一例として各パターン別に製造納期(リードタイム)、及び、それにかかるコストを比較検討可能とすることができる。
【0067】
また、効率的な計画を立案するための元情報として活用できるうえ、顧客に対して製造納期及び製造コストの提示を行い易くすることができ、営業面に対しても寄与することができる。
【0068】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0069】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0071】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0072】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0073】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0074】
また、業務支援装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0075】
例えば、業務支援装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0076】
また、この業務支援装置1の業務支援プログラムは、業務支援装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0077】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0078】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した業務支援装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0079】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0080】
また、業務支援装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0081】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、例えば機械業界、鉄鋼業界、食品業界、化学業界等の内示注文を取り扱う業界等で用いて好適である。
【符号の説明】
【0083】
1 業務支援装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 製造工程指示マスタ
12 基準原価マスタ
20 取得部
21 算出部
22 想定製造リードタイム算出部
23 想定原価金額算出部
24 表示制御部
51 +ボタン
52 -ボタン