IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東海理化電機製作所の特許一覧

<>
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図1
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図2
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図3
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図4
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図5
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図6
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図7
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図8
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図9
  • 特開-振動デバイス及びユニット 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007825
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】振動デバイス及びユニット
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
G06F3/01 560
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109168
(22)【出願日】2022-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】和才 将大
(72)【発明者】
【氏名】大西 剛史
(72)【発明者】
【氏名】中根 啓太
(72)【発明者】
【氏名】藤原 崇史
(72)【発明者】
【氏名】堀江 峰立
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA46
5E555BA01
5E555BB01
5E555BC01
5E555CA01
5E555CA17
5E555DA24
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】着脱品及びデバイス本体の使用状態に応じた多様な振動を呈示できる振動デバイス及びユニットを提供する。
【解決手段】振動デバイス3は、着脱品2を取付可能としたデバイス本体7に振動を発生させる振動発生部13を備える。振動デバイス3は、振動の仕方を切り替えるための選択信号Saに基づき振動発生部13を制御する制御部6を備える。制御部6は、着脱品2及びデバイス本体7の使用状態に応じた振動を、デバイス本体7に発生させる。具体的には、制御部6は、デバイス本体7に取付けられた着脱品2に応じた振動を振動発生部13によって発生させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱品を取付可能としたデバイス本体に振動を発生させるために、前記デバイス本体に設けられた振動発生部と、
振動の仕方を切り替えるための選択信号に基づき前記振動発生部を制御することにより、前記着脱品及び前記デバイス本体の使用状態に応じた振動を、前記デバイス本体に発生させる制御部と
を備える振動デバイス。
【請求項2】
前記着脱品が複数用意されている場合に、前記デバイス本体に選択的に取付けられた前記着脱品を識別する識別部を備え、
前記選択信号は、前記識別部の識別結果を含み、
前記制御部は、前記識別結果に基づき前記振動発生部を制御する
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項3】
前記識別部は、前記着脱品に設けられた識別情報を、前記デバイス本体のセンサで読み取ることにより、前記着脱品の識別を実行する
請求項2に記載の振動デバイス。
【請求項4】
前記識別部は、前記着脱品に設けられた固有形状を、前記デバイス本体の読取部で読み取ることにより、前記着脱品の識別を実行する
請求項2に記載の振動デバイス。
【請求項5】
ユーザによる前記デバイス本体への操作を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記検知部の検知信号に基づき、振動のオンオフを切り替える
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
【請求項6】
前記デバイス本体に取付けられた前記着脱品を検知する検知部を備え、
前記選択信号は、前記検知部によって検知された検知信号を含み、
前記制御部は、前記検知信号に基づき前記振動発生部を制御する
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項7】
無線及び有線の少なくとも一方によって外部機器と通信可能な通信部を備え、
前記選択信号は、前記外部機器から前記デバイス本体に送信され、
前記制御部は、前記通信部で受信した前記選択信号に基づき、前記振動発生部を制御する
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項8】
前記着脱品及び前記デバイス本体の間の位置関係を判定する位置判定部を備え、
前記選択信号は、前記位置判定部の判定結果を含み、
前記制御部は、前記判定結果に基づき前記振動発生部を制御する
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項9】
振動開始のためのスイッチを備え、
前記制御部は、前記スイッチが操作された場合に、前記デバイス本体のみならず前記スイッチも振動させる
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項10】
着脱品と、前記着脱品を取付可能とした振動デバイスとを備えたユニットであって、
前記振動デバイスのデバイス本体に振動を発生させるために、前記デバイス本体に設けられた振動発生部と、
振動の仕方を切り替えるための選択信号に基づき前記振動発生部を制御することにより、前記着脱品及び前記デバイス本体の使用状態に応じた振動を、前記デバイス本体に発生させる制御部と
を備えるユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動デバイス及びユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されるように、ボディを振動させる振動発生手段を備えた走行玩具が周知である。特許文献1の走行玩具は、ボディの上下の動きを検出するスイッチと、車輪の回転を検出するスイッチと、の検出結果に基づき、スピーカから音が出力されるとともに、振動発生手段によってボディが振動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3217559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この走行玩具の場合、予め設定された振動パターンでしか振動発生手段を動作できない。このため、単一の遊び方しかできず、汎用性に乏しいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決する振動デバイスは、着脱品を取付可能としたデバイス本体に振動を発生させるために、前記デバイス本体に設けられた振動発生部と、振動の仕方を切り替えるための選択信号に基づき前記振動発生部を制御することにより、前記着脱品及び前記デバイス本体の使用状態に応じた振動を、前記デバイス本体に発生させる制御部と、を備える。
【0006】
前記課題を解決するユニットは、着脱品と、前記着脱品を取付可能とした振動デバイスとを備えた構成であって、前記振動デバイスのデバイス本体に振動を発生させるために、前記デバイス本体に設けられた振動発生部と、振動の仕方を切り替えるための選択信号に基づき前記振動発生部を制御することにより、前記着脱品及び前記デバイス本体の使用状態に応じた振動を、前記デバイス本体に発生させる制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、着脱品及びデバイス本体の使用状態に応じた多様な振動を呈示できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態のユニット及び振動デバイスの構成図である。
図2】着脱品の選択的な取付け例を示す説明図である。
図3】識別部の概要図である。
図4】識別部の概要図である。
図5】(a)、(b)はユニットの使用例を示す説明図である。
図6】第2実施形態のユニット及び振動デバイスの構成図である。
図7】第3実施形態のユニット及び振動デバイスの構成図である。
図8】(a)、(b)は第4実施形態におけるユニットの使用例を示す説明図である。
図9】ユニット及び振動デバイスの構成図である。
図10】別例のユニット及び振動デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の第1実施形態を説明する。
(ユニット1の概説)
図1に示すように、ユニット1は、着脱品2と、着脱品2を取付可能とした振動デバイス3とを備える。着脱品2は、例えば、複数用意されている。着脱品2は、振動デバイス3に取付け、及び分離が可能となっている。図1の場合、第1着脱品2a及び第2着脱品2bが図示されている。振動デバイス3は、ユニット1を使用するユーザに対し、現在取り付け中の着脱品2に応じた振動を呈示する。本例の呈示は、例えば、振動デバイス3を握るユーザに対し、触刺激によって感覚を付与する触覚呈示である。
【0010】
図2に示すように、第1着脱品2a及び第2着脱品2bは、異なる形状に形成されている。第1着脱品2a及び第2着脱品2bは、既知の係合機構(図示略)によって、振動デバイス3に選択的に固定される。係合機構は、例えば、スナップフィットなどが挙げられる。
【0011】
(振動デバイス3の概説)
図1に示す通り、振動デバイス3は、振動デバイス3の動作を制御する制御部6を備える。制御部6は、例えば、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ、などから構築される。制御部6は、例えば、ROMに記憶されたプログラムに基づき、振動デバイス3の動作を制御する。
【0012】
振動デバイス3は、着脱品2が複数用意されている場合、デバイス本体7に取付けられた着脱品2を識別する識別部8を備える。識別部8は、複数用意された着脱品2のうち、どの着脱品2がデバイス本体7に取付けられたのかを識別する。識別部8は、識別結果S1を制御部6に出力する。すなわち、識別部8は、どの着脱品2がデバイス本体7に取付けられたかを通知する選択信号Saを、制御部6に出力する。このように、選択信号Saは、識別部8の識別結果S1を含む。デバイス本体7は、例えば、振動デバイス3の筐体である。
【0013】
振動デバイス3は、ユーザによるデバイス本体7への操作を検知する検知部9を備える。検知部9は、例えば、スイッチ、加速度センサ、ジャイロセンサ、地軸センサ、感圧センサ、などが挙げられる。スイッチは、例えば、振動を開始するためのスイッチ、振動の種類を選択するためのスイッチ、などが挙げられる。加速度センサは、例えば、デバイス本体7に発生する加速度を検出する。ジャイロセンサは、例えば、デバイス本体7の傾きを検出する。地軸センサは、例えば、デバイス本体7の向きを検出する。感圧センサは、例えば、デバイス本体7に付与される圧力を検出する。検知部9は、検知信号S2を制御部6に出力する。
【0014】
振動デバイス3は、外部機器11との通信を実行する通信部12を備える。外部機器11は、例えば、モバイル端末、パーソナルコンピュータ、ツール、などが挙げられる。外部機器11及び通信部12の間の通信は、無線又は有線のどちらでもよい。無線の通信形式は、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)、Wi-Fi、などが挙げられる。振動デバイス3は、例えば、振動デバイス3に振動が発生した場合に、その旨を通知する通知信号Skを、通信部12から外部機器11に送信する。
【0015】
振動デバイス3は、着脱品2を取付可能とされたデバイス本体7に振動を発生させるための振動発生部13を備える。振動発生部13は、例えば、電磁アクチュエータ、ピエゾ、形状記憶合金などが挙げられる。電磁アクチュエータは、例えば、ソレノイド、リニアレゾナンスアクチュエータ、ボイスコイルモータなどが挙げられる。
【0016】
振動デバイス3は、例えば、表示部14、音声出力部15、及び記憶部16を備える。表示部14、音声出力部15、及び記憶部16は、制御部6によって動作が制御される。表示部14は、例えば、ディスプレイ、ランプなどが挙げられる。音声出力部15は、例えば、スピーカである。記憶部16は、振動の仕方を表す振動データDwbが複数記憶されている。振動データDwbは、例えば、ユニット1の使用状態ごとに、複数用意されている。
【0017】
制御部6は、振動の仕方を切り替えるための選択信号Saに基づき振動発生部13を制御することにより、着脱品2及びデバイス本体7の使用状態に応じた振動をデバイス本体7に発生させる。本例の制御部6は、識別部8から入力する選択信号Saに基づく振動データDwbを記憶部16から選び、その振動データDwbを用いて振動発生部13を振動させる。このように、制御部6は、デバイス本体7に取付けられた着脱品2に応じた振動を振動発生部13に発生させる。
【0018】
ユニット1の使用状態は、例えば、デバイス本体7にどの着脱品2が取付けられているのかを含む。ユニット1の使用状態は、例えば、ユニット1を回すこと、振ること、傾けること、握ること、振ること、叩くこと、などを含む。ユニット1の使用状態は、例えば、ユニット1の回し方、回転量、振り方、振る速度、傾け方、傾き量、握り方、握り量、叩き方、叩きの衝撃力、などを含む。
【0019】
制御部6は、例えば、識別部8から入力した選択信号Saと、検知部9から入力する検知信号S2と、に基づき、振動発生部13を振動させる。本例の場合、制御部6は、入力した選択信号Saに基づき、記憶部16のどの振動データDwbを使用するのかを判断するとともに、振動デバイス3に所定の操作が実行されたことを検知部9で検知した場合に、この振動データDwbで振動発生部13を振動させる。
【0020】
(識別部8の概説)
図3に示すように、識別部8は、着脱品2に設けられた識別情報Daをセンサ18でセンシングすることにより、着脱品2を識別するものでもよい。センシング方式は、例えば、光学式が挙げられる。この場合、センサ18は、例えば、光学センサである。識別情報Daは、例えば、ドットコード、バーコード、QRコード(登録商標)、色、などが挙げられる。また、センシング方式は、光学式に限らず、例えば、磁気式などの他の方式を用いてもよい。
【0021】
図4に示すように、識別部8は、着脱品2に設けられた固有形状Dbから、着脱品2を識別するものでもよい。固有形状Dbは、例えば、突形状、凹形状、突数、凹凸パターン、などが挙げられる。識別部8は、この固有形状Dbを読取部19で読み取る。読取部19は、例えば、スイッチ、可視光カメラ、赤外線カメラ、などが挙げられる。
【0022】
(第1実施形態の作用)
次に、本実施形態の振動デバイス3及びユニット1の作用について説明する。ここでは、ユニット1は、仕事体験玩具とする。また、仕事は、料理屋とする。本例の場合、ユニット1は、外部機器11に登録したアプリケーション(ユニット連携アプリケーション)と連携して使用する。
【0023】
図5(a)に示すように、外部機器11でユニット連携アプリケーションを実行することにより、外部機器11の表示部21に、ユニット1との連携画面22を立ち上げる。図5(a)の連携画面22は、例えば、野菜を包丁で切る案内画面である。このとき、ユニット1は、例えば、包丁として使用する。よって、デバイス本体7には、包丁の形をした着脱品2が取付けられる。
【0024】
本例の場合、デバイス本体7にどの着脱品2が取付けられているのかは、識別部8によって検出される。本例の場合、「包丁」を象った着脱品2は、着脱品2が「包丁」である旨の識別情報Daや固有形状Dbを有する。このため、識別部8は、この識別情報Daや固有形状Dbを識別することにより、着脱品2が「包丁」であることが分かる識別結果S1を、選択信号Saとして制御部6に出力する。制御部6は、この選択信号Saを入力することにより、いまデバイス本体7に取付けられている着脱品2が「包丁」であることを認識する。制御部6は、記憶部16の振動データDwbのうち、「包丁」用の振動データDwbを使用すべきと判断する。
【0025】
ユーザは、外部機器11の表示部21の連携画面22の案内に従って、ユニット1で野菜を切る動きをとる。野菜を切る動きは、例えば、ユニット1を何度も振ることである。この動きは、デバイス本体7の検知部9によって検知される。制御部6は、ユニット1の振り量が規定値となる度に、包丁で野菜を切る感触を、振動発生部13の振動によってユーザに付与する。すなわち、制御部6は、野菜を包丁でトントンと切るときの触覚を、ユニット1の繰り返しの振動によってユーザに呈示する。
【0026】
このとき、制御部6は、包丁で野菜を切っているような音を、音声出力部15から出力してもよい。すなわち、音声出力部15は、包丁で野菜を切る振動に合わせて、効果音を出力してもよい。また、制御部6は、包丁で野菜を切る振動に応じた表示を表示部14に表示してもよい。
【0027】
振動デバイス3は、例えば、包丁で野菜を切るような振動が振動デバイス3に生じる度に、振動が発生したことを通知する通知信号Skを、通信部12から外部機器11に送信する。外部機器11は、この通知信号Skに基づき、「包丁」として使用されたユニット1が規定回数振られたことを認識すると、表示部21を次画面に移行させる。
【0028】
続いて、図5(b)に示すように、外部機器11は、例えば、鍋に味噌を入れる連携画面23を表示部21に表示する。このとき、ユニット1は、例えば、お玉として使用する。よって、デバイス本体7には、お玉の形をした着脱品2が取付けられる。
【0029】
本例の場合、「お玉」を象った着脱品2は、着脱品2が「お玉」である旨の識別情報Daや固有形状Dbを有する。このため、着脱品2が「お玉」であることが、識別部8によって識別される。そして、制御部6は、識別部8の識別結果S1として入力する選択信号Saにより、いまデバイス本体7に取付けられている着脱品2が「お玉」であることを認識する。制御部6は、記憶部16の振動データDwbのうち、「お玉」用の振動データDwbを使用すべきと判断する。
【0030】
ユーザは、外部機器11の表示部21の連携画面23の案内に従って、ユニット1で鍋の中をかき混ぜる動きをとる。鍋をかき混ぜる動きは、例えば、ユニット1を何度も回すことである。この動きは、デバイス本体7の検知部9によって検知される。制御部6は、ユニット1の回し速度に応じた振動を振動発生部13に発生させることにより、お玉を鍋の中で回す触覚をユーザに付与する。すなわち、制御部6は、お玉を鍋の中で回すときの触覚を、ユニット1の回し速度に応じた負荷を感じ得る振動によってユーザに呈示する。
【0031】
このとき、制御部6は、鍋の中でお玉を回しているような音を、音声出力部15から出力してもよい。すなわち、音声出力部15は、鍋の中でお玉を回しているような振動に合わせて、効果音を出力してもよい。また、制御部6は、鍋の中でお玉を回す振動に応じた表示を表示部14に表示してもよい。
【0032】
振動デバイス3は、例えば、お玉を回すような振動が振動デバイス3に生じる度に、振動が発生したことを通知する通知信号Skを、通信部12から外部機器11に送信する。外部機器11は、「お玉」として使用されたユニット1が規定回数回されたことを認識すると、表示部21を次画面に移行させたり、アプリケーションを終了に移行させたりする。
【0033】
なお、体験対象とする仕事は、例えば、洋服屋、車屋、音楽家、酪農、漁師、採掘、農業、林業、などが挙げられる。よって、着脱品2は、仕事内容に応じて、例えば、はさみ、カッター、ミシン、ドライバ、ペンチ、スパナ、レンチ、ハンマー、のこぎり、のみ、かんな、やすり、スコップ、バール、チェーンソー、電気ドリル、はんだごて、指揮棒、などが挙げられる。着脱品2は、例えば、段ボール等の紙細工によって自作したものでもよい。
【0034】
着脱品2は、仕事体験玩具に限定されず、例えば、知育玩具でもよい。知育玩具は、例えば、ブロックが挙げられる。この場合、ブロックの形状や色の組み合わせに応じた振動を、ユーザに呈示する。
【0035】
振動デバイス3は、ユーザが手にして使用する物品に限定されず、例えば、展示物の土台(ディスプレイステージ)でもよい。この場合、着脱品2は、例えば、ミニチュアモデル、フィギュアが挙げられる。ミニチュアモデルは、例えば、車、電車、バイク、航空機、船、などが挙げられる。フィギュアは、例えば、恐竜、動物、人形、ぬいぐるみ、などが挙げられる。また、着脱品2は、例えば、フィギュアに装着可能なアイテムとしてもよい。アイテムは、例えば、服、靴、ペンダント、リュックサック、などが挙げられる。
【0036】
ユニット1は、例えば、装置を遠隔操作するためのリモートコントローラのような部材でもよい。この場合、着脱品2は、例えば、運転シミュレータ、体験用シミュレーション機器、ゲームセンター機器、トレーニング機器、ラジコン(登録商標)のコントローラ、ドローンのコントローラ、スマートフォンのケース、スマートフォンの拡張コントローラ、などが挙げられる。
【0037】
(第1実施形態の効果)
上記実施形態の振動デバイス3(ユニット1)によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0038】
(1-1)振動デバイス3は、制御部6及び振動発生部13を備える。振動発生部13は、着脱品2を取付可能としたデバイス本体7に振動を発生させるために、デバイス本体7に設けられている。制御部6は、振動の仕方を切り替えるための選択信号Saに基づき振動発生部13を制御することにより、着脱品2及びデバイス本体7の使用状態に応じた振動を、デバイス本体7に発生させる。
【0039】
本構成によれば、振動デバイス3のデバイス本体7に対し、着脱品2を取付け可能とする。そして、着脱品2及びデバイス本体7の使用状態に応じて、デバイス本体7に発生させる振動を切り替える。これにより、着脱品2及びデバイス本体7の使用状態に応じた振動を、振動デバイス3を使用するユーザに呈示可能となる。よって、着脱品2及びデバイス本体7の使用状態に応じた多様な振動を呈示できる。
【0040】
(1-2)着脱品2は、複数用意されている。振動デバイス3は、デバイス本体7に選択的に取付けられた着脱品2を識別する識別部8を備える。選択信号Saは、識別部8の識別結果S1を含む。制御部6は、識別結果S1に基づき振動発生部13を制御する。この構成によれば、デバイス本体7に取付けられた着脱品2を識別部8によって識別するので、デバイス本体7にどの着脱品2が取付けられたのかを正しく識別できる。
【0041】
(1-3)識別部8は、着脱品2に設けられた識別情報Daを、デバイス本体7のセンサ18で読み取ることにより、着脱品2の識別を実行する。この構成によれば、着脱品2の各々に割り当てられた個別の識別情報Daに基づいて着脱品2を識別するので、正しい識別結果S1を得るのに一層寄与する。
【0042】
(1-4)識別部8は、着脱品2に設けられた固有形状Dbを、デバイス本体7の読取部19で読み取ることにより、着脱品2の識別を実行する。この構成によれば、着脱品2の形状から着脱品2を識別するので、着脱品2を識別するための部材を着脱品2に設けずに済む。
【0043】
(1-5)振動デバイス3は、ユーザによるデバイス本体7への操作を検知する検知部9を備える。制御部6は、検知信号S2に基づき、振動のオンオフを切り替える。この構成によれば、検知部9でデバイス本体7の所定の動きを検知した最適なタイミングで、デバイス本体7に振動を発生させることができる。
【0044】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態に対し、着脱品2の識別の仕方を変更した構成である。よって、第1実施形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ詳述する。
【0045】
図6に示すように、振動デバイス3は、デバイス本体7に取付けられた着脱品2を検知する検知部26を備える。検知部26は、第1実施形態の検知部9と同様の部材であることが好ましい。すなわち、検知部26は、前述した種々のスイッチやセンサであることが好ましい。検知部26は、例えば、デバイス本体7にどの着脱品2が取付けられたのかを検知する。
【0046】
検知部26がスイッチの場合、スイッチは、振動デバイス3に取付けた着脱品2に応じた状態に切り替え操作される。このため、検知部26の検知信号S3であるスイッチ信号は、振動デバイス3にどの着脱品2が取付けられているかを伝えるための選択信号Saとして、制御部6に出力される。
【0047】
また、検知部26がセンサの場合、着脱品2の各々は、振動デバイス3に取付けられたとき、又は使用されるとき、例えば、固有の姿勢や動きをとる。このため、センサは、振動デバイス3に取付けられた着脱品2に応じたセンシング結果を得る。よって、検知部26の検知信号S3であるセンサ信号は、振動デバイス3にどの着脱品2が取付けられているかを伝えるための選択信号Saとして、制御部6に出力される。
【0048】
制御部6は、検知部26から選択信号Saとして入力する検知信号S3に基づき、振動発生部13を制御する。制御部6は、検知部26から入力する検知信号S3に基づく振動データDwbを記憶部16から選び、その振動データDwbを用いて振動発生部13を振動させる。このようにして、制御部6は、デバイス本体7に取付けられた着脱品2に応じた振動を振動発生部13に発生させる。
【0049】
(第2実施形態の効果)
上記実施形態の振動デバイス3(ユニット1)によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0050】
(2-1)振動デバイス3は、デバイス本体7に取付けられた着脱品2を検知する検知部26を備える。選択信号Saは、検知部26によって検知された検知信号S3を含む。制御部6は、検知信号S3に基づき振動発生部13を制御する。この構成によれば、検知部26の検知信号S3に基づき着脱品2を識別するので、着脱品2を識別するための部材を着脱品2に設けずに済む。
【0051】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態も前述の実施形態に対して異なる部分についてのみ詳述する。
【0052】
図7に示すように、振動デバイス3は、無線及び有線の少なくとも一方によって外部機器11と通信可能な通信部31を備える。外部機器11及び通信部31の間の通信が無線の場合、通信形式は、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)、Wi-Fi、などが挙げられる。
【0053】
振動の種類の選択は、外部機器11を操作することによって指定される。具体的には、外部機器11の表示部21に振動種類を表示するとともに、これらの中から、着脱品2に発生させたい振動を指定する。例えば、着脱品2がフィギュアモデルの車の場合、その車種を選択することにより、間接的に振動種類を選ぶようにしてもよい。外部機器11は、振動種類が選択されると、どの振動を選んだのかを振動デバイス3に伝える選択信号Saを、デバイス本体7に送信する。
【0054】
振動デバイス3は、外部機器11から送信された選択信号Saを通信部31で受信する。制御部6は、通信部31で受信した選択信号Saに基づき、振動発生部13を制御する。すなわち、制御部6は、外部機器11で選択された振動を振動発生部13に発生させることにより、振動デバイス3に取付けられた着脱品2に応じた振動をユーザに呈示する。
【0055】
(第3実施形態の効果)
上記実施形態の振動デバイス3(ユニット1)によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0056】
(3-1)振動デバイス3は、無線及び有線の少なくとも一方によって外部機器11と通信可能な通信部31を備える。選択信号Saは、外部機器11からデバイス本体7に送信される。制御部6は、通信部31で受信した選択信号Saに基づき、振動発生部13を制御する。この構成によれば、外部機器11からデバイス本体7に付与する選択信号Saに基づき、デバイス本体7にどのような振動を発生させるのかを指示する。よって、デバイス本体7にどのような着脱品2が取付けられたのかを識別しなくても、着脱品2に応じた振動をデバイス本体7に発生させることができる。
【0057】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を説明する。なお、第4実施形態も前述の実施形態に対して異なる部分についてのみ詳述する。
【0058】
図8(a)、(b)に示すように、着脱品2は、例えば、長さが各々異なるブラケット40によって、デバイス本体7に取付けられる。この場合、ユニット1は、着脱品2を振動デバイス3に取付けたときの着脱品2と振動デバイス3との間の距離が、着脱品2ごとに異なる。本例の場合、例えば、第1着脱品2aのとき、距離が「W1」とされ、第2着脱品2bのとき、距離が「W2」とされる。
【0059】
図9に示すように、振動デバイス3は、着脱品2及びデバイス本体7の間の位置関係を判定する位置判定部41を備える。位置判定部41は、例えば、赤外線カメラを用いて、着脱品2及びデバイス本体7の間の位置関係を判定する。このように、位置判定部41は、例えば、赤外線カメラの画像から、着脱品2及びデバイス本体7の間の距離を判定する。
【0060】
図8(a)に示す通り、デバイス本体7に第1着脱品2aが取付けられた場合、位置判定部41は、部材間の距離が「W1」である旨の判定結果S4を、選択信号Saとして制御部6に出力する。また、図8(b)に示す通り、デバイス本体7に第2着脱品2bが取付けられた場合、位置判定部41は、部材間の距離が「W2」である旨の判定結果S4を、選択信号Saとして制御部6に出力する。
【0061】
制御部6は、位置判定部41から入力した選択信号Saに基づき、振動発生部13を制御する。すなわち、制御部6は、着脱品2及び振動デバイス3の間の距離に応じた振動を振動発生部13に発生させることにより、振動デバイス3に取付けられた着脱品2ごとに、異なる振動をユーザに呈示する。
【0062】
(第4実施形態の効果)
上記実施形態の振動デバイス3(ユニット1)によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0063】
(4-1)振動デバイス3は、着脱品2及びデバイス本体7の間の位置関係を判定する位置判定部41を備える。選択信号Saは、位置判定部41の判定結果S4を含む。制御部6は、判定結果S4に基づき振動発生部13を制御する。この構成によれば、着脱品2及びデバイス本体7の間の位置関係に応じた最適な振動を、デバイス本体7に発生させることができる。
【0064】
(他の実施形態)
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0065】
・各実施形態において、図10に示すように、振動デバイス3は、デバイス本体7のみならず、デバイス本体7に設けられたスイッチ45も振動させてもよい。スイッチ45は、例えば、振動開始のためのものである。スイッチ45は、例えば、プッシュスイッチである。制御部6は、スイッチ45が操作された場合に、デバイス本体7とともにスイッチ45も振動させる。
【0066】
この構成によれば、スイッチ45を操作したタイミングでスイッチ45から振動をユーザに呈示するので、最適なタイミングで、かつダイレクトに、好適な振動をユーザに付与できる。なお、スイッチ45は、プッシュスイッチに限定されず、例えば、タクトスイッチ、トグルスイッチ、スライドスイッチ、DIPスイッチ、ロータリスイッチ、ロッカスイッチなどでもよい。
【0067】
・各実施形態において、着脱品2は、例えば、車載品としてもよい。車載品は、例えば、エンジンスタートスイッチ、ヒーターコントロールスイッチ、電動パーキングブレーキ(EPB)スイッチ、ステアリングホイールスイッチ、コンソールスイッチ、ライトスイッチ、インストルメントパネルスイッチ(例えばトリップスイッチ)、ヘッドアップモジュール、レバーコンビネーションスイッチ、パドルスイッチ、ウィンドウレギュレータスイッチ、ハザードスイッチ、ダイヤルスイッチ、オーディオスイッチ、チルト&テレスコピックステアリング(テレスコ:登録商標)、タッチパッド、シートスイッチ、ミラースイッチ、ハザードスイッチ、フォグランプスイッチ、デフォガスイッチ、レオスタット、ニュートラルスタートスイッチ、パーキングブレーキスイッチ、エンジンオイル圧力スイッチ、ドアロックスイッチ、ブレーキランプスイッチ、カーテシランプスイッチ、バックランプスイッチ、バックドアスイッチ、シフトレバー、キー、シートベルト、シート、ミラー、バックル、ステアリング、ディスプレイ、サンバイザー、床、ドアノブ、ブレーキ、アクセル、サイドブレーキ、窓ガラス、アームレスト、パームレスト、ヘッドレスト、ダッシュボード、などが挙げられる。
【0068】
・各実施形態において、着脱品2は、例えば、パーソナルコンピュータのマウスやキーボードでもよい。また、着脱品2は、例えば、タブレット、イヤホン、ヘッドホンでもよい。
【0069】
・各実施形態において、着脱品2は、例えば、家具、家屋、家電、などでもよい。この場合、着脱品2は、例えば、壁、床、窓、机、椅子、ソファー、肘置き、クッション、風呂、ベッド、枕、ドア、ドアノブ、電話、などが挙げられる。
【0070】
・各実施形態において、着脱品2は、例えば、文房具でもよい。文房具は、例えば、ペン、ノート、ホワイトボード、黒板、などが挙げられる。
・各実施形態において、着脱品2は、例えば、道路に設置される点字ブロックでもよい。
【0071】
・各実施形態において、着脱品2をリモートコントローラとした場合、リモートコントローラは、例えば、医療現場や工場(自動車工場)のロボットアーム、建設車両、重機、などに用いられてもよい。
【0072】
・各実施形態において、着脱品2は、例えば、営業サンプル、医療用のリハビリ器具、楽器でもよい。
・各実施形態において、着脱品2は、1つのみとしてもよい。
【0073】
・各実施形態において、制御部6及び識別部8は、[1]コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサによって構成されてもよいし、[2]そのようなプロセッサと、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は指令を格納している。メモリ(コンピュータ可読媒体)は、汎用、又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。或いは、上記プロセッサを含むコンピュータに代えて、各種処理の全てを実行する1つ以上の専用のハードウェア回路によって構成された処理回路が用いられてもよい。
【0074】
・各実施形態において、制御部6及び識別部8は、独立したプロセッサから構成されてもよいし、機能の一部分が共用のプロセッサから構築されてもよい。このように、制御部6及び識別部8は、独立した機能ブロックに限らず、1つの機能ブロックから構成されてもよいし、一部分が共用された機能ブロックから構成されてもよい。
【0075】
・各実施形態において、本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0076】
1…ユニット、2…着脱品、6…制御部、7…デバイス本体、8…識別部、11…外部機器、13…振動発生部、18…センサ、19…読取部、26…検知部、31…通信部、41…位置判定部、45…スイッチ、Sa…選択信号、S1…識別結果、S3…検知信号、S4…判定結果、Da…識別情報、Db…固有形状。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10