(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078437
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】周囲シール保護部を有するコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20240603BHJP
H01R 13/629 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
H01R13/52 301H
H01R13/629
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023199531
(22)【出願日】2023-11-27
(31)【優先権主張番号】202241068632
(32)【優先日】2022-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】514095099
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ インディア プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TE CONNECTIVITY INDIA PRIVATE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】アクシャイ ジェイクマール ワグーレ
(72)【発明者】
【氏名】パラカシュ ガナパティ ワグモード
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラカント アンクシュ パティル
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC05
5E021FC25
5E021FC29
5E021HB02
5E021HB04
5E021HB05
5E087EE02
5E087EE14
5E087FF12
5E087LL04
5E087LL12
5E087MM05
5E087RR11
5E087RR12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】より堅牢なコネクタを提供する。
【解決手段】本発明は、嵌合方向において相手側電気コネクタに接続するための電気コネクタ100を提供する。電気コネクタ100は、周方向封止面117を有するハウジング110であって、封止面117には、嵌合方向に面する周囲シール130が設けられている、ハウジング110と、ハウジング110の外面118に設けられている少なくとも1つのアーム128を有するレバー120であって、少なくとも1つのアーム128は、第1の位置から第2の位置に移動可能である、レバー120とを備える。電気コネクタ100は、少なくとも1つのアーム128が周囲シール130を覆うことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合方向(190)において相手側電気コネクタ(200)に接続するための電気コネクタ(100)であって、
周方向封止面(117)を有するハウジング(110)であって、前記封止面(117)には、前記嵌合方向(190)に面する周囲シール(130)が設けられている、ハウジング(110)と、
前記ハウジング(110)の外面(118)に設けられている少なくとも1つのアーム(128)を有するレバー(120)であって、前記少なくとも1つのアーム(128)は、第1の位置(125)から第2の位置(126)に移動可能である、レバー(120)と
を備える電気コネクタ(100)において、
前記少なくとも1つのアーム(128)が、前記周囲シール(130)を覆うことを特徴とする、
電気コネクタ(100)。
【請求項2】
前記レバー(120)は、前記第1の位置(125)から前記第2の位置(126)に移動可能である2つのアーム(128)を備え、
前記2つのアーム(128)は、互いに反対側の前記ハウジング(110)の前記外面(118)に設けられ、
前記周囲シール(130)は、少なくとも前記第1の位置(125)において、前記2つのアーム(128)の間に配置され、
前記2つのアーム(128)は、前記アーム(128)が前記第1の位置(125)にあるとき、前記嵌合方向(190)に垂直な平面において前記周囲シール(130)と横並びに配置される、
請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項3】
前記2つのアーム(128)は、ハンドル(122)により接続され、
前記第1の位置(125)において、前記ハンドル(122)は、前記周囲シール(130)を覆う、
請求項2に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項4】
前記周囲シール(130)は、第1の部分および第2の部分を備え、
前記少なくとも1つのアーム(128)が前記第1の位置(125)にある状態で、前記周囲シール(130)のそれぞれの第1の部分が、前記ハウジング(110)と前記レバー(120)のそれぞれのアーム(128)との間に配置される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項5】
前記第1の位置(125)において、前記レバーは、前記嵌合方向(190)に垂直に延びる平面において前記周囲シール(130)の前記外面(131)を少なくとも部分的に取り囲むシールシールドを形成する、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項6】
前記ハウジング(110)は、前記嵌合方向(190)に延び、前記周囲シール(130)の前記外面(131)を覆う、前記ハウジング(110)の前記外面(118)に設けられている少なくとも1つの外壁突起(111)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項7】
前記周囲シール(130)の前記第2の部分は、前記少なくとも1つの外壁突起(111)と前記ハウジング(110)との間に配置されている、請求項4および6に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの外壁突起(111)は、前記第1の位置(125)において前記少なくとも1つのアーム(128)により覆われない前記ハウジング(110)の部分に少なくとも部分的に配置されている、請求項6または7に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項9】
2つの外壁突起(111)が、前記ハウジング(110)の両側に設けられ、
前記周囲シール(130)は、前記2つの外壁突起(111)の間に配置されている、
請求項6から8のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの外壁突起(111)および前記少なくとも1つのアーム(128)は、前記周囲シール(130)を少なくとも部分的に取り囲む、請求項6から9のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項11】
前記レバーは、基部(127)を備え、
前記基部(127)は、前記レバー(120)の回転軸の周りに延び、前記電気コネクタ(100)および前記相手側電気コネクタ(200)の嵌合動作を機械的に駆動するために前記相手側電気コネクタ(200)の相手側駆動部材(210)に係合するように構成されている駆動部材(121)を備え、
前記少なくとも1つのアーム(128)は、前記基部(127)から離れるように延びる、
請求項1から10のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項12】
前記基部(127)は、前記少なくとも1つのアーム(128)の幅よりも大きい幅を有するプレート状部分である、請求項11に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項13】
前記ハウジング(110)に組み付けられるように構成されているケーブルカバー(150)と、
複数の電気コンタクト要素を備える前部空洞(140)と
をさらに備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項14】
前記レバー(120)を前記第1の位置(125)にロックするラッチデバイス(123)が設けられている、請求項1から13のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項15】
前記ラッチデバイス(123)は、前記ハウジング(110)および前記レバー(120)のうちの一方に配置され、前記第1の位置(125)において前記ハウジング(110)および前記レバー(120)のうちの他方に摩擦係合する摩擦部材を備える、請求項14に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項16】
前記ハウジング(110)内に配置され、少なくとも1つのケーブルを封止するように構成されているファミリーシール(160)と、
前記ファミリーシール(160)の上方において前記ハウジング(110)内に配置され、前記ファミリーシール(160)を所定位置に保持するように構成されているファミリーシールカバー(170)と
をさらに備える、請求項1から15のいずれか一項に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の前記電気コネクタ(100)と、
前記電気コネクタ(100)と嵌合する前記相手側電気コネクタ(200)と
を備え、
前記相手側コネクタ(200)は、前記周囲シール(130)の前記外面(131)を覆う壁部を備える、
電気コネクタアセンブリ(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタに言及し、特に、電気コネクタを相手部品すなわち相手側電気コネクタ(ヘッダ)に対して接続および接続解除するためのレバーと、嵌合したときの電気コネクタと相手側電気コネクタとの間の間隙を封止するための周囲シールとを有する電気コネクタに言及する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気接続部のためのコネクタが知られている。例えば、コネクタは主に、所与のワイヤリングハーネスへの電線、既成部品もしくはデバイスの接続または接続解除を行うために用いられる。特に、2つの相手側コネクタは、アセンブリとして結合することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電気コネクタは、相手側コネクタへの嵌合時に粗雑に扱われると、損傷を受ける場合がある。したがって、本発明の目的は、より堅牢なコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、嵌合方向において相手側電気コネクタに接続するための電気コネクタを提供する。電気コネクタは、周方向封止面を有するハウジングであって、封止面には、嵌合方向に面する周囲シールが設けられている、ハウジングと、ハウジングの外面に設けられている少なくとも1つのアームを有するレバーであって、少なくとも1つのアームは、第1の位置から第2の位置に移動可能である、レバーとを備え、少なくとも1つのアームは、周囲シールを覆う。
【0005】
このように提供されるコネクタは、より堅牢であり、容易に損傷を受けない。特に、損傷を受けやすいシールが保護される。
【0006】
少なくとも1つのアームは、アームが第1の位置にあるとき、嵌合方向に垂直な平面において周囲シールと横並びに配置されてよい。少なくとも1つのアームの第1の位置は、電気コネクタが非嵌合状態にあるときの、レバーの初期位置であってよい。非嵌合状態は、電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合していない状態である。少なくとも1つのアームの第2の位置は、電気コネクタが嵌合済み状態にあるときの、レバーの最終位置であってよい。嵌合済み状態は、電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合している状態である。レバーの最終位置は、嵌合した電気コネクタ同士が互いに閉鎖接続している(in a closed connection)ことを示してよく、また閉鎖接続は、嵌合した電気コネクタ間の接続が意図せず解除されることがないことを示す。
【0007】
電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合していないとき、周囲シールは、直接手が触れて接触しないように保護される。既存の相手側電気コネクタの改変は必要ない。したがって、電気コネクタは、既存の標準的な相手側電気コネクタとの適合性を維持しつつ、摩耗に対してより堅牢である。
【0008】
一実施形態において、レバーは、第1の位置から第2の位置に移動可能である2つのアームを備えてよく、2つのアームは、互いに反対側のハウジングの外面に設けられ、周囲シールは、少なくとも第1の位置において、2つのアームの間に配置されてよく、2つのアームは、アームが第1の位置にあるとき、嵌合方向に垂直な平面において周囲シールと横並びに配置されてよい。
【0009】
レバーの2つのアームは、ハウジングの反対側の外面に鏡映対称に配置されてよい。特に、2つのアームは、第1の位置から第2の位置へと共に同期して移動可能であってよい。
【0010】
さらなる態様によれば、2つのアームは、ハンドルにより接続されてよく、第1の位置において、ハンドルは、周囲シールを覆ってよい。ハンドルは、嵌合方向に垂直な平面において周囲シールを覆ってよい。
【0011】
一実施形態において、周囲シールは、第1の部分および第2の部分を備えてよく、少なくとも1つのアームが第1の位置にある状態において、周囲シールのそれぞれの第1の部分が、ハウジングとレバーのそれぞれのアームとの間に配置されてよい。それぞれのアームは、ハウジングにより完全に覆われる周囲シールの第2の部分の間に配置される周囲シールのそれぞれの第1の部分に沿って延びてよい。それぞれのアームは、周囲シールのそれぞれの第1の部分の全体を外部に対して完全に遮蔽してよい。周囲シールは、第1の部分および第2の部分からなるものであってよい。
【0012】
さらなる態様によれば、レバーは、第1の位置において、嵌合方向に垂直に延びる平面において周囲シールの外面を少なくとも部分的に取り囲むシールシールドを形成してよい。周囲シールとレバーとの間には、間隙が設けられてよい。
【0013】
周囲シールの各部分は、ハウジング、またはレバーの少なくとも1つのアームのいずれかにより保護されてよい。ハウジングおよびレバーの少なくとも1つのアームは共に、周囲シール全体のシールドを形成してよい。ハウジングおよびレバーの少なくとも1つのアームの各々は、周囲シールのいずれの部分も遮蔽し漏らすことなく、周囲シールのそれぞれの部分を遮蔽してよい。
【0014】
一実施形態において、ハウジングは、嵌合方向に延び、周囲シールの外面を覆う、ハウジングの外面に設けられている少なくとも1つの外壁突起を備えてよい。第1の位置において、ハンドルは、外壁突起を覆ってよい。
【0015】
さらなる態様によれば、周囲シールの第2の部分は、少なくとも1つの外壁突起とハウジングとの間に配置されてよい。
【0016】
ハウジングは、2つの外壁突起を備えてよい。外壁突起は、互いに反対側のハウジングの側壁に配置されてよい。レバーの2つのアームは、第1の位置において、外壁突起が配置され得る側壁とは異なる側壁に沿った互いに反対側のハウジングの外面に設けられてよい。2つのアームは、ハンドルにより接続されてよい。電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合していないとき、ハウジングの外壁突起およびレバーの2つのアームは、少なくとも第1の位置において周囲シールを覆って保護してよい。
【0017】
上記に鑑みると、電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合していないとき、周囲シールは、直接手が触れて接触しないように保護される。外壁突起およびレバーの形状は、周囲シール保護部を共に形成する。既存の相手側電気コネクタの改変は必要でない。したがって、電気コネクタは、既存の標準的な相手側電気コネクタとの適合性を維持しつつ、摩耗に対してより堅牢である。
【0018】
一実施形態において、少なくとも1つの外壁突起は、第1の位置において少なくとも1つのアームにより覆われないハウジングの部分に少なくとも部分的に配置されてよい。
【0019】
少なくとも1つの外壁突起は、第1の位置においてレバーにより覆われないハウジングの部分に少なくとも部分的に配置されてよい。
【0020】
さらなる態様によれば、2つの外壁突起が、ハウジングの両側に設けられてよく、周囲シールは、2つの外壁突起の間に配置されてよい。
【0021】
一実施形態において、少なくとも1つの外壁突起および少なくとも1つのアームは、周囲シールを少なくとも部分的に取り囲んでよい。
【0022】
少なくとも1つの外壁突起およびレバーは、周囲シールを少なくとも部分的に取り囲んでよい。
【0023】
さらなる態様によれば、レバーは、基部を備えてよく、基部は、レバーの回転軸の周りに延び、駆動部材を備えてよく、駆動部材は、電気コネクタおよび相手側電気コネクタの嵌合動作を機械的に駆動するために相手側電気コネクタの相手側駆動部材に係合するように構成されてよく、少なくとも1つのアームは、基部から離れるように延びてよい。
【0024】
基部は、ハウジングへと延びるシャフト部分を有してよい。代替的に、ハウジングが、基部へと延びるシャフト部分を有してもよい。
【0025】
一実施形態において、基部は、少なくとも1つのアームの幅よりも大きい幅を有するプレート状部分であってよい。
【0026】
幅は、レバーの回転軸に垂直に延びる平面において測定されてよい。
【0027】
少なくとも1つの外壁突起は、外壁突起をハウジングに装着するように構成され得る補強要素を備えてよい。
【0028】
さらなる態様によれば、電気コネクタは、ハウジングに組み付けられるように構成されているケーブルカバーと、複数の電気コンタクト要素を備える前部空洞とをさらに備えてよい。複数の電気コンタクト要素は、相手側電気コネクタの電気コンタクト要素と嵌合するように構成されてよい。
【0029】
一実施形態において、レバーを第1の位置にロックするラッチデバイスが設けられてよい。
【0030】
ラッチデバイスは、少なくとも1つのアームを第1の位置にロックしてよい。
【0031】
したがって、周囲シールを露出させるレバーまたはアームの意図しない移動を回避することができる。電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合していないとき、周囲シールは、直接手が触れて接触しないように保護される。外壁突起およびレバーは、直接手が触れて接触しないように周囲シールを共に遮蔽する。標準的な相手側電気コネクタを電気コネクタに適合させる必要はない。したがって、電気コネクタは、既存の標準的な相手側電気コネクタとの適合性を維持しつつ、摩耗に対してより堅牢である。
【0032】
さらなる態様によれば、ラッチデバイスは、ハウジングおよびレバーのうちの一方に配置され、第1の位置においてハウジングおよびレバーのうちの他方に摩擦係合する摩擦部材を備えてよい。
【0033】
一実施形態において、電気コネクタは、ハウジング内に配置され、少なくとも1つのケーブルを封止するように構成されているファミリーシール(family seal)と、ファミリーシールの上方においてハウジング内に配置され、ファミリーシールを所定位置に保持するように構成されているファミリーシールカバーとをさらに備えてよい。
【0034】
本発明は、電気コネクタと、電気コネクタと嵌合する相手側電気コネクタとを備える電気コネクタアセンブリをさらに提供し、相手側コネクタは、周囲シールを覆う壁部を備える。
【0035】
電気コネクタおよび相手側電気コネクタが嵌合しているとき、周囲シールは、電気コネクタのハウジングと相手側電気コネクタのハウジングとの間に配置されてよい。
【0036】
さらに、電気コネクタのハウジングには、2つの対向する長手方向側壁と、2つの対向する横方向側壁と、長手方向側壁を横方向側壁と接続する長手方向側壁および横方向側壁の縁部とが設けられてよい。対向する長手方向側壁の長さは、x方向に沿って延びてよい。対向する横方向側壁の長さは、y方向に沿って延びてよい。長手方向側壁および横方向側壁の高さは、z方向に沿って延びてよい。
【0037】
さらに、電気コネクタの周囲シールには、矩形リングでありハウジングを取り囲むようにハウジングの外周に組み付けられる形状が与えられてよく、レバーが2つのアームを備え、各アームは、それぞれハウジングの長手方向側壁のうちの一方に接続されてよく、レバーは、第1の位置から第2の位置に移動可能であってよい。ハウジングは、2つの外壁突起をさらに備えてよく、各外壁突起は、それぞれ横方向側壁の2つのうちの一方に装着されてよく、それぞれの横方向側壁における周囲シールを覆うように構成されてよい。レバーの各アームは、レバーの第1の位置において、少なくともそれぞれの長手方向側壁の1つの縁部から少なくとも別の縁部まで、ハウジングのそれぞれの長手方向側壁に沿って延びてよい。
【0038】
ハウジングは、電気コネクタのさらなる要素を収容するための内部空間を提供してよい。
【0039】
周囲シールは、電気コネクタのハウジングと相手側電気コネクタのハウジングとの間の液密な封止を提供するように構成されてよい。外壁突起は、横方向側壁に沿って周囲シールを完全に覆ってよい。
【0040】
レバーの第1の位置は、レバーの開位置であってよい。レバーを第1の位置から第2の位置に移動または回転させるために、レバーは、90度移動または回転してよい。レバーの第2の位置は、レバーの閉位置であってよい。同様に、レバーが第2の位置にあるとき、レバーは、第2の位置から第1の位置に移動可能である。レバーを第1の位置から第2の位置に移動または回転させることにより、電気コネクタと相手側電気コネクタとの間の閉鎖接続を確立することができる。閉鎖接続において、嵌合した電気コネクタ同士が互いにロックされ、意図しない解除が防止される。レバーを第2の位置から第1の位置に移動または回転させることにより、2つの嵌合した電気コネクタの間の閉鎖接続を開放することができる。第1の位置において、レバーのアームは、ハウジングの長手方向側壁に沿って延びてよい。
【0041】
長手方向側壁に沿った周囲シールは、レバーの第1の位置において、ハウジングとレバーのそれぞれのアームとの間に配置されてよい。レバーのアームは、長手方向側壁に沿った周囲シールに沿って完全に延びてよい。
【0042】
外壁突起は、外壁突起とそれぞれの横方向側壁との間に間隙を形成するようにそれぞれの横方向側壁から離隔していてよく、外壁突起は、少なくともそれぞれの横方向側壁の1つの縁部から少なくとも別の縁部まで、y方向においてハウジングのそれぞれの横方向側壁に沿って延びてよい。周囲シールは、間隙内に収容されてよい。各外壁突起は、それぞれの横方向側壁に沿って周囲シールを完全に覆ってよい。
【0043】
横方向側壁に沿った周囲シールは、各外壁突起とハウジングのそれぞれの横方向側壁との間の間隙に配置されてよい。
【0044】
レバーの各アームは、ハウジングのそれぞれの長手方向側壁に回転可能に接続されてよい。
【0045】
上記に鑑みると、電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合していないとき、周囲シールは、直接手が触れて接触しないように保護される。外壁突起およびレバーの細長い形状は、共に周囲シール保護部を形成する。既存の相手側電気コネクタの改変は必要でない。したがって、電気コネクタは、既存の標準的な相手側電気コネクタとの適合性を維持しつつ、摩耗に対してより堅牢である。
【0046】
以下、本発明の実施形態の単なる例を示す図面を参照して、本発明のさらなる特徴および利点を説明する。例示および説明されている特徴は、互いに適当に組み合わされてよい。図面における同じ参照符号は、同じ機能および/または同じ構造を有する要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】一実施形態に係る電気コネクタの要素の分解図である。
【
図2】一実施形態に係る電気コネクタの斜視図である。
【
図3】一実施形態に係る電気コネクタの斜視図である。
【
図4】一実施形態に係る電気コネクタの斜視図である。
【
図5】一実施形態に係る電気コネクタの側面図である。
【
図6】一実施形態に係る電気コネクタの斜視図である。
【
図7】一実施形態に係る電気コネクタの部分的平面図である。
【
図8】一実施形態に係る電気コネクタの側面図である。
【
図9】電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合している、断面を有する一実施形態に係るアセンブリの側面図である。
【
図10】電気コネクタが相手側電気コネクタと嵌合している、一実施形態に係るアセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明の一実施形態に係る電気コネクタについて、
図1~
図6を参照して以下で説明する。
【0049】
図1は、一実施形態に係る電気コネクタ100の要素の分解図を示す。
【0050】
図1において、電気コネクタ100は、z軸およびx軸により画定される平面において延びる側壁115、z軸およびy軸により画定される平面において延びる側壁116、外壁突起111、外面118、封止面117、および装着部113を有するハウジング110を備える。以下、側壁115を長手方向側壁115と表記し、側壁116を横方向側壁116と表記する。装着部113は、長手方向側壁115の各々の外面に設けられてよい。
図1において、ハウジング110は、矩形の形態を有する。ただし、ハウジングの形態は、正方形、オーバル、多角形、楕円形または円形であってもよい。外壁突起111は、補強要素112を有し、外壁突起111は、補強要素112により横方向側壁116に装着される。補強要素112は、横方向側壁と一体に形成されまたは横方向側壁に接着され得るバーの形態であってよい。
ハウジング110に装着された外壁突起111は、外壁突起111とハウジング110との間の間隙114を形成する。電気コネクタ100は、レバー120および周囲シール130をさらに含む。レバー120は、2つのアーム128、2つのアーム128を接続するハンドル122、駆動部材121、および接続部124を備える。接続部124は、各アーム128における鍵状孔の形態であってよい。レバー120は、ハウジング110の装着部113をレバー120の接続部124に係合させることにより、ハウジング110に装着されてよい。レバー120の各アーム128は、ハウジング110のそれぞれの長手方向側壁115の外面118に組み付けられてよい。レバー120は、基部127を備えてよく、基部127は、レバー120の回転軸の周りに延びてよい。
基部127は、駆動部材121を備えてよい。駆動部材121は、レバー120の各アーム128に設けられ、湾曲した溝を形成してよい。駆動部材121は、開口部を備えてよい。駆動部材121は、相手側電気コネクタの相手側ハウジングの対応する相手側駆動部材に係合するように構成されてよい。アーム128は、基部127から離れるように延びてよい。レバー120の2つのアーム128は、鏡映対称に形成される。
図1に示すように、周囲シール130は、矩形リングの形態である。ただし、周囲シールの形状は、正方形、オーバル、多角形、楕円形または円形であってよい。封止面は、周囲シール130を受け止める。周囲シールは、外面131を備える。
【0051】
図1において、電気コネクタ100は、前部空洞140をさらに備える。前部空洞140は、相手側電気コネクタのコンタクト要素(不図示)と電気的に接続するように構成される複数の電気コンタクト要素(不図示)を含んでよい。複数の電気コンタクト要素は、端子などの電気構成要素であってよい。第1の二次ロック180aおよび第2の二次ロック180bが、前部空洞140のさらなる固定のために設けられてよい。電気コネクタ100は、複数の電気コンタクト要素の各々を封止するように構成されるファミリーシール160と、ファミリーシール160を覆い、ファミリーシール160を所定位置に保持するように構成されるファミリーシールカバー170とをさらに備える。ハウジング110は、ファミリーシール160およびファミリーシールカバー170をハウジング110の内部空間に収容してよい。
図1に示すように、ファミリーシール160は、各貫通孔に単一の端子を受け入れるための複数の貫通孔を備えてよい。
図1において、電気コネクタ100は、ケーブルカバー150をさらに備える。嵌合方向190とは反対側のハウジング110の長手方向側壁115の上端部には、ケーブルカバー150をレールトラックへと摺動させることによりケーブルカバー150をハウジング110に組み付けるために、ケーブルカバー150と係合するレールトラックが設けられてよい。電気コネクタ100の形態は、正方形、オーバル、多角形、楕円形または円形であってよい。電気コネクタ100を形成する上述の構成要素は、電気コネクタ100の形態に適合する形態を有してよい。
【0052】
図2、
図3、および
図4は、一実施形態に係る電気コネクタ100の斜視図を示す。
図2、
図3、および
図4において、電気コネクタ100は、レバー120が第1の位置125にある状態で示されている。レバー120の第1の位置125において、レバー120のアーム128の長さは、x方向においてハウジング110の長手方向側壁115に沿って延びる。前部空洞140、ハウジング110、周囲シール130、レバー120、およびケーブルカバー150は、電気コネクタ100を形成するように組み付けられる。周囲シール130は、第1の部分および第2の部分を備えてよく、周囲シール130のそれぞれの第1の部分が、ハウジングとレバー120のそれぞれのアーム128との間に配置されてよい。第1の位置125において、レバー120は、嵌合方向190に垂直に延びる平面において周囲シール130の外面131を少なくとも部分的に取り囲むシールシールドを形成してよい。
【0053】
図2において、ケーブルカバー150は、ハウジング110の頂部に配置される。前部空洞140は、ハウジング110の頂部とは反対側のハウジング110の下側に組み付けられる。レバー120の2つのアーム128は、ハンドル122により互いに接続され、装着部113により互いに反対側のハウジングの外面118に装着される。さらに、レバー120のアーム128は、ハウジングの長手方向側壁に沿って少なくとも1つの縁部から少なくとも別の縁部まで延びる。周囲シール130は、2つのアーム128の間に配置される。2つのアーム128は、嵌合方向190に垂直な平面において周囲シール130と横並びに配置される。長手方向側壁に沿った周囲シール130は、周囲シール130がレバー120のアーム128とハウジング110との間に配置されるように、レバー120のアーム128の後方にある。
ハンドル122は、嵌合方向190に垂直な平面において周囲シール130を覆う。駆動部材121は、その開口部を通して周囲シール130を視認することを可能とする。ただし、開口部は、ユーザが周囲シール130に触れることを防止するのに十分小さい。ハウジング110は、外壁突起111および補強要素112を含む。外壁突起111は、ハウジング110の横方向側壁に沿って周囲シール130を完全に覆う。外壁突起111およびレバー120のアーム128は、共に周囲シール130を完全に取り囲む。外壁突起111およびレバー120のアーム128は、周囲シール130に直接手が触れて接触することを回避する周囲シール保護部を共に形成する。電気コネクタ100は、相手側電気コネクタの相手側インターフェースを改変することなく、周囲シール保護部を提供する。
【0054】
図3および
図4において、ケーブルカバー150は、ハウジング110の頂部に配置される。ハンドル122は、レバー120の2つのアーム128を接続する。電気コネクタ100を相手側電気コネクタと閉鎖接続するために、ハンドル122は、ハンドル122がケーブルカバー150の頂部に載るように、嵌合方向190とは反対方向に90度回転することができる(
図9および
図10も参照)。レバー120を第1の位置125、すなわち開位置から、第2の位置126、すなわち閉位置に回転させると、ハンドル122は上方に移動してよく、ハンドル122とは反対側のレバー120の端部は、嵌合方向190に向かって下方に移動してよい。レバーの各アーム128は、駆動部材121を備える。駆動部材121は、相手側電気コネクタのそれぞれの相手側駆動部材と係合してよい。
周囲シール130は、ハウジング110の横方向側壁に沿って外壁突起111により完全に覆われる。長手方向側壁に沿った周囲シール130は、レバー120のアーム128の後方に配置される。換言すると、周囲シール130は、長手方向側壁に沿ってレバー120のそれぞれのアーム128とハウジング110との間に配置される。外壁突起111およびレバー120のアーム128は、共に周囲シール130を完全に取り囲む。
【0055】
図5および
図6において、一実施形態に係る電気コネクタ100がケーブルカバー150なしで示されている。しかしながら、ケーブルカバー150は、電気コネクタ100と結合可能であってよい。
【0056】
図5は、一実施形態に係る電気コネクタ100の側面図である。
図5において、電気コネクタ100は、前部空洞140と、駆動部材121およびハンドル122を有するレバー120と、ハウジング110と、周囲シール130とを含む。ケーブルカバー150は省略されている。ハウジング110は、外壁突起111、および外壁突起111とハウジング110との間の間隙114を含む。ハウジング110の横方向側壁に沿った周囲シール130は、間隙114内に配置される。
図5において、間隙114は、ハウジング110の各横方向側壁に存在してよい。駆動部材121の開口部は、周囲シール130の視認を可能とする。しかしながら、ハウジング110の長手方向側壁に沿った周囲シール130は、その全長がレバー120の後方にあり、開口部はユーザの指よりも小さいため、長手方向側壁における周囲シール130に意図せず触れることを回避することができる。
【0057】
図6は、一実施形態に係る電気コネクタ100の斜視図である。
図6において、ケーブルカバー150は省略されている。電気コネクタ100は、ファミリーシールカバー170がハウジング110の内部空間内に配置された状態で、
図6に示されている。ハウジング110は、外壁突起111および補強要素112を備え、外壁突起111は、補強要素112によりハウジング110に装着される。ハンドル122は、レバー120の2つのアーム128を接続する。前部空洞140は、ハウジング110の頂部とは反対側のハウジング110の下部に装着される。周囲シール130は、長手方向側壁に沿ってレバー120のアーム128とハウジング110との間に、かつ、横方向側壁に沿って外壁突起111とハウジング110との間に全体が配置される。
レバーは、第1の位置125にある。ハウジング110の横方向側壁に沿って延びる周囲シール130の部分は、外壁突起111により完全に覆われる。ハウジング110の長手方向側壁に沿って延びる周囲シール130の部分は、ハウジング110とレバー120のアーム128との間に完全に配置される。レバー120は、周囲シール130の外側にあり、ハウジング110の長手方向側壁全体に沿って延びる。外壁突起111およびレバー120のアーム128は、共に周囲シール130を完全に取り囲む。周囲シール130は、レバー120のアーム128を通して視認可能であるが、電気コネクタ100が使用されているとき、周囲シール130は、直接手が触れて接触しないようにレバー120およびハウジング110の外壁突起111により保護される。
【0058】
本発明のさらなる実施形態に係る電気コネクタについて、
図7および
図8を参照して以下で説明する。
【0059】
図7は、一実施形態に係る電気コネクタ100の部分的平面図である。
図7において、レバー120の各アーム128は、レバー120を第1の位置125にロックするラッチデバイス123を備える。ラッチデバイスは、レバー120のそれぞれのアーム128をレバー120の第1の位置125適切に保持してよい。代替的に、ラッチデバイス123は、レバー120の単一のアーム128に設けられてもよい。レバー120の2つのアーム128はハンドル122により接続されるため、単一のラッチデバイス123が、電気コネクタ100の非嵌合状態においてレバー120を第1の位置125に保持するように構成されてよい。
図7において、各ラッチデバイス123は、レバー120の第1の位置125においてハウジング110に摩擦係合する摩擦部材を備える。
代替的に、摩擦部材は、ハウジング110に配置されてもよく、第1の位置125においてレバー120と摩擦係合してもよい。ラッチデバイス123の摩擦部材は、レバー120の第1の位置125においてハウジングの長手方向側壁の外面に面するレバー120のアーム128の面に配置されてよい。ラッチデバイス123は、ハンドル122と接続部124との間に位置するレバー120のアーム128の部分に配置されてよい。ラッチデバイス123は、摩擦部材が配置されるバーを備えてよい。バーの左側および右側には、スリット形状の切抜き部が形成されてよい。ラッチデバイス123は、レバー120を第1の位置125に保持するように構成されてよい。レバー120が電気コネクタ100の非嵌合状態において第1の位置125から第2の位置126に意図せず移動し、周囲シール130を露出させることで直接手が触れて接触することを防止することができる。
【0060】
図8は、一実施形態に係る電気コネクタ100の側面図である。
図8において、電気コネクタ100は、外壁突起111および装着部113を有するハウジング110と、周囲シール130と、前部空洞140と、接続部124、駆動部材121、ハンドル122およびラッチデバイス123を有するレバー120とを備える。ラッチデバイス123は、レバー120の第1の位置125におけるハンドル122の高さに対応するz方向の高さにおいて摩擦部材を含むバーの左側および右側に、スリット形状の切抜き部を備えてよい。スリット形状の切抜き部は、ハンドル122がユーザにより操作されたときにバーが屈曲することを可能としてよい。ハウジングとの摩擦部材の摩擦接触は、ユーザにより解除されてよい。
【0061】
本発明のさらなる実施形態に係る電気コネクタ100を備えるアセンブリ300について、
図9および
図10を参照して以下で説明する。
【0062】
図9は、図の左下部分に断面を有する、一実施形態に係るアセンブリ300の側面図である。電気コネクタ100は、閉鎖接続により相手側電気コネクタ200と嵌合する第1の電気コネクタである。相手側電気コネクタ200は、相手側電気コネクタであってよい。相手側電気コネクタ200は、既存の標準的な相手側電気コネクタであってよい。例えば、レバー120が第1の位置125に維持される限り、嵌合した電気コネクタ100および200は互いに開放接続する(in an open connection)。レバー120を第1の位置125から第2の位置126に移動させることにより、嵌合した電気コネクタ100および200の間の閉鎖接続を確立することができる。例えば、ハンドル122を用いて90度の回転を行うことにより、レバー120が第1の位置125から第2の位置126に移動してよい。
レバー120の第2の位置126において、レバー120のアーム128の長さは、z軸に沿った方向に延び、ハンドル122は、ケーブルカバー150の頂部にある。第1の電気コネクタ100は、前部空洞140と、外壁突起111および装着部113を有するハウジング110と、ハウジング110に配置される周囲シール130と、接続部124、ハンドル122、ラッチデバイス123および駆動部材121を有するレバー120と、ケーブルカバー150とを備える。相手側電気コネクタ200は、相手側駆動部材210を備える。
図9において、駆動部材121は、相手側電気コネクタ200の相手側駆動部材210と係合する。
図9において、第1の電気コネクタ100および相手側電気コネクタ200は、レバー120が第2の位置126にある状態で、互いに閉鎖接続により嵌合する。
周囲シール130は、第1の電気コネクタ100と相手側電気コネクタ200との間の間隙を封止する。
図9における断面は、前部空洞140、および周囲シール130を含むハウジングの部分が、嵌合済み状態において相手側電気コネクタ200内に配置されることを示す。周囲シール130は、第1の電気コネクタ100のハウジング110と相手側電気コネクタ200の相手側ハウジングとの間に位置する。周囲シール130は、相手側電気コネクタ200のハウジングにより保護される。外壁突起111は、相手側電気コネクタ200の外側にある。
【0063】
図10は、断面を有しない、閉鎖接続により相手側電気コネクタ200と嵌合した一実施形態に係る電気コネクタ100の側面図である。第1の電気コネクタ100が相手側電気コネクタ200と嵌合しているとき、相手側電気コネクタ200のハウジングは、周囲シール130を完全に取り囲む。
【0064】
第1の電気コネクタ100が相手側電気コネクタ200と嵌合していないとき、ハウジング110およびレバー120のアーム128は、レバーの第1の位置125において周囲シール保護部を共に形成する。したがって、第1の電気コネクタ100が相手側電気コネクタ200と嵌合していないとき、周囲シール130は、直接手が触れて接触しないように保護される。したがって、直接手が触れるまたは接触することにより周囲シール130が損傷を受けることが防止される。周囲シール130がより長い期間にわたって持続することができ、これは資源およびコストの節約になる。さらに、一実施形態に係る電気コネクタは、既存の相手側電気コネクタと適合性がある。換言すると、周囲シール保護部を有する第1の電気コネクタ100は、依然として標準的な相手側電気コネクタ200と嵌合することができる。
【0065】
説明されている実施形態は、例示であり限定を意図したものではない。一実施形態において説明されている電気コネクタ100の任意の構成要素は、他の実施形態において説明されている電気コネクタ100の他の構成要素と組み合わされてよい。本発明の全範囲は、添付の特許請求の範囲において画定される。
【符号の説明】
【0066】
1 先行技術のコネクタのハウジング
2 先行技術のコネクタのレバー
3 先行技術のコネクタの周囲シール
4 先行技術のコネクタの前部空洞
5 先行技術のコネクタのカバー
100 電気コネクタ
110 ハウジング
111 外壁突起
112 補強要素
113 装着部
114 間隙
115 長手方向側壁
116 横方向側壁
117 封止面
118 ハウジングの外面
120 レバー
121 駆動部材
122 ハンドル
123 ラッチデバイス
124 接続部
125 第1の位置
126 第2の位置
127 基部
128 アーム
130 周囲シール
131 周囲シールの外面
140 前部空洞
150 ケーブルカバー
160 ファミリーシール
170 ファミリーシールカバー
180a 第1の二次ロック
180b 第2の二次ロック
190 嵌合方向
200 相手側電気コネクタ
210 相手側駆動部材
300 電気コネクタアセンブリ
【手続補正書】
【提出日】2023-12-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合方向(190)において相手側電気コネクタ(200)に接続するための電気コネクタ(100)であって、
周方向封止面(117)を有するハウジング(110)であって、前記封止面(117)には、前記嵌合方向(190)に面する周囲シール(130)が設けられている、ハウジング(110)と、
前記ハウジング(110)の外面(118)に設けられている少なくとも1つのアーム(128)を有するレバー(120)であって、前記少なくとも1つのアーム(128)は、第1の位置(125)から第2の位置(126)に移動可能である、レバー(120)と
を備える電気コネクタ(100)において、
前記少なくとも1つのアーム(128)が、前記周囲シール(130)を覆うことを特徴とする、
電気コネクタ(100)。
【請求項2】
前記レバー(120)は、前記第1の位置(125)から前記第2の位置(126)に移動可能である2つのアーム(128)を備え、
前記2つのアーム(128)は、互いに反対側の前記ハウジング(110)の前記外面(118)に設けられ、
前記周囲シール(130)は、少なくとも前記第1の位置(125)において、前記2つのアーム(128)の間に配置され、
前記2つのアーム(128)は、前記アーム(128)が前記第1の位置(125)にあるとき、前記嵌合方向(190)に垂直な平面において前記周囲シール(130)と横並びに配置される、
請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項3】
前記2つのアーム(128)は、ハンドル(122)により接続され、
前記第1の位置(125)において、前記ハンドル(122)は、前記周囲シール(130)を覆う、
請求項2に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項4】
前記周囲シール(130)は、第1の部分および第2の部分を備え、
前記少なくとも1つのアーム(128)が前記第1の位置(125)にある状態で、前記周囲シール(130)のそれぞれの第1の部分が、前記ハウジング(110)と前記レバー(120)のそれぞれのアーム(128)との間に配置される、
請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項5】
前記第1の位置(125)において、前記レバーは、前記嵌合方向(190)に垂直に延びる平面において前記周囲シール(130)の外面(131)を少なくとも部分的に取り囲むシールシールドを形成する、請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項6】
前記ハウジング(110)は、前記嵌合方向(190)に延び、前記周囲シール(130)の前記外面(131)を覆う、前記ハウジング(110)の前記外面(118)に設けられている少なくとも1つの外壁突起(111)を備える、請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項7】
前記ハウジング(110)は、前記嵌合方向(190)に延び、前記周囲シール(130)の前記外面(131)を覆う、前記ハウジング(110)の前記外面(118)に設けられている少なくとも1つの外壁突起(111)を備え、
前記周囲シール(130)の前記第2の部分は、前記少なくとも1つの外壁突起(111)と前記ハウジング(110)との間に配置されている、請求項4に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの外壁突起(111)は、前記第1の位置(125)において前記少なくとも1つのアーム(128)により覆われない前記ハウジング(110)の部分に少なくとも部分的に配置されている、請求項6に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項9】
2つの外壁突起(111)が、前記ハウジング(110)の両側に設けられ、
前記周囲シール(130)は、前記2つの外壁突起(111)の間に配置されている、
請求項6に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの外壁突起(111)および前記少なくとも1つのアーム(128)は、前記周囲シール(130)を少なくとも部分的に取り囲む、請求項6に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項11】
前記レバーは、基部(127)を備え、
前記基部(127)は、前記レバー(120)の回転軸の周りに延び、前記電気コネクタ(100)および前記相手側電気コネクタ(200)の嵌合動作を機械的に駆動するために前記相手側電気コネクタ(200)の相手側駆動部材(210)に係合するように構成されている駆動部材(121)を備え、
前記少なくとも1つのアーム(128)は、前記基部(127)から離れるように延びる、
請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項12】
前記基部(127)は、前記少なくとも1つのアーム(128)の幅よりも大きい幅を有するプレート状部分である、請求項11に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項13】
前記ハウジング(110)に組み付けられるように構成されているケーブルカバー(150)と、
複数の電気コンタクト要素を備える前部空洞(140)と
をさらに備える、請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項14】
前記レバー(120)を前記第1の位置(125)にロックするラッチデバイス(123)が設けられている、請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項15】
前記ラッチデバイス(123)は、前記ハウジング(110)および前記レバー(120)のうちの一方に配置され、前記第1の位置(125)において前記ハウジング(110)および前記レバー(120)のうちの他方に摩擦係合する摩擦部材を備える、請求項14に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項16】
前記ハウジング(110)内に配置され、少なくとも1つのケーブルを封止するように構成されているファミリーシール(160)と、
前記ファミリーシール(160)の上方において前記ハウジング(110)内に配置され、前記ファミリーシール(160)を所定位置に保持するように構成されているファミリーシールカバー(170)と
をさらに備える、請求項1に記載の電気コネクタ(100)。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の前記電気コネクタ(100)と、
前記電気コネクタ(100)と嵌合する前記相手側電気コネクタ(200)と
を備え、
前記相手側電気コネクタ(200)は、前記周囲シール(130)の前記外面(131)を覆う壁部を備える、
電気コネクタアセンブリ(300)。
【外国語明細書】