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  • 特開-ミシンの針糸繰り機構 図1
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  • 特開-ミシンの針糸繰り機構 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078473
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】ミシンの針糸繰り機構
(51)【国際特許分類】
   D05B 83/00 20060101AFI20240604BHJP
   D05B 49/00 20060101ALI20240604BHJP
   D05B 73/02 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
D05B83/00
D05B49/00
D05B73/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190874
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000113229
【氏名又は名称】株式会社PEGASUS
(72)【発明者】
【氏名】高田 隆
(72)【発明者】
【氏名】山崎 義啓
【テーマコード(参考)】
3B150
【Fターム(参考)】
3B150AA01
3B150CE22
3B150DA00
3B150GA01
3B150GA22
3B150GA26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】針糸繰りにカバーを装着しても、機能性と安全性を損なわずに効率よく糸通しが行えるカバーの提供。
【解決手段】ミシン1の針糸繰り機構において、ミシン稼働時に上下運動する2か所の針糸繰り3の糸道部材に安全かつ開閉可能なカバーを取り付け、カバーはミシンに固定された固定部7と、前記固定部にヒンジ8で連結している可動部で構成され、前記針糸繰りと前記糸道はミシン正面に取り付けられ、前記固定部は前記針糸繰りの手前に配置され、前記可動部は前記針糸繰りの他端に開閉可能に取り付けられることと、前記針糸繰りは針棒がミシン上面から突出する上端に取り付けられ、前記固定部はミシン上面に固定され、前記可動部は前記糸道を覆うように開閉可能に取り付けられることを特徴とする針糸繰りカバー5と、前記可動部の動作を識別できるセンシング機構と、前記可動部が開くときにミシンを停止させる制御装置を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
針糸が通される糸道を有し、針の上下動に伴って揺動し、針糸の繰り出し、引き締めを行う針糸繰りと、を備えたミシンの針糸繰り機構において、
針糸繰りの周囲を覆うカバーを備え、カバーはミシンに固定させる固定部と、固定部に開閉可能に取り付けられ、開くときには糸道が外部に露出し、
閉めているときには糸道が外部から隠蔽される可動部を備えていることを特徴とするミシンの針糸繰り機構。
【請求項2】
前記針糸繰りはミシン前面に配置されると共に、一端を中心にして前記糸道を有する他端が揺動し、
前記固定部は前記針糸繰りの手前に配置され、前記可動部は前記針糸繰りの他端に開閉可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のミシンの針糸繰り機構。
【請求項3】
前記針糸繰りは針が取り付けられる針棒のミシン上面から突出する上端に取り付けられ、
前記固定部はミシン上面に固定され、前記可動部は前記糸道を覆うように開閉可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のミシンの針糸繰り機構。
【請求項4】
前記可動部の開閉状態を識別するセンシング機構と、
センシング機構によって前記可動部が開いていると識別されたときに、
ミシンを動作させないように制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシンの針糸繰り機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミシンの針糸繰り機構に関し、特に二重環縫いミシンなどの針糸繰りの糸道穴を備えたミシンの針糸繰り機構に関するものである。
本発明において、前後左右はミシン正面から見たときの前後左右をいい、上下とはミシンの上下方向をいう。
【背景技術】
【0002】
この種のミシンは針糸繰り機構としてのものが知られている。針糸繰りの周囲にカバーを取り付けたもので、例えば特許文献1参照。
【0003】
この天秤ガードは、オペレーターの安全確保及び糸通しを容易にするため、ガードの一部が脱着可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案出願公開昭61-67683公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は固定式ガードで糸道に糸が通しにくいという問題に対して、ガードを自在に着脱できるようにし、糸通しを簡易に行えるようにした。
しかし、オペレーターがガードを外した際に誤ってガードを紛失するという恐れや、オペレーター自身が糸通しを容易にするためにガードを常に外してしまうなどオペレーターの安全性を確保できない問題がある。
【0006】
そこで本発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、従来の安全性を確保するためのカバー機能を損なわず、かつ糸通しが効率よく行うことができる開閉式安全カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、
針糸が通される糸道を有し、針の上下動に伴って揺動し、針糸の繰り出し、引き締めを行う針糸繰りとを備えたミシンの針糸繰り機構において、
針糸繰りの周囲を覆うカバーを備え、カバーはミシンに固定させる固定部と、固定部に開閉可能に取り付けられ、開くときには糸道が外部に露出し、閉めているときには糸道が外部から隠蔽される可動部を備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のミシンの針糸繰り機構において、
前記針糸繰りはミシン前面に配置されると共に、一端を中心にして前記糸道を有する他端が揺動し、前記固定部は前記針糸繰りの手前に配置され、前記可動部は前記針糸繰りの他端に開閉可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のミシンの針糸繰り機構において、
前記針糸繰りは針が取り付けられる針棒のミシン上面から突出する上端に取り付けられ、前記固定部はミシン上面に固定され、前記可動部は前記糸道を覆うように開閉可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のミシンの針糸繰り機構において、
前記可動部の開閉状態を識別するセンシング機構と、センシング機構によって前記可動部が開いていると識別されたときにミシンを動作させないように制御する制御装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、ミシン針糸繰り機構において開閉式カバーを取り付けることにより、オペレーターが糸通しの際に、カバーを取り外す必要がないため、カバーを紛失する恐れがなく、安全性を確保することができる。
また、カバーが開いていることで糸通しがしやすく、オペレーターの利便性も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るミシン全体の概略図
図2】同ミシンの針糸繰りカバーの開いた状態を示す概略図
図3】同ミシンの針糸繰りカバーの閉じた状態を示す概略図
図4】同ミシンの針棒糸繰りカバーの開いた状態を示す概略図
図5】同ミシンの針棒糸繰りカバーの閉じた状態を示す概略図
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図1~5を参照にして説明する。図1は本発明のミシン全体の概略図である。
ミシン1のミシン頭部2に、針糸繰り3をカバーする針糸繰りカバー5と、針棒糸繰10及び針棒糸繰り糸道11をカバーする針棒糸繰りカバー12が備え付けられている。
【0014】
図2は針糸繰りカバー5の開いた状態を示しており、針糸繰りカバー可動部6は針糸繰りカバー固定部7と針糸繰りカバーのヒンジ8で連結しており、
針糸繰りカバーのヒンジを中心に回転することにより、針糸繰り糸道4をカバーすることも、露出もする。
【0015】
図3は針糸繰りカバー5の閉じたを示しており、針糸繰り3及び針糸繰り糸道4をカバーしており、
針糸繰りカバー可動部6と針糸繰りカバーのヒンジ8で連結された針糸繰りカバー固定部7で構成されている。
【0016】
図4は針棒糸繰りカバー12の開いた状態を示しており、針棒糸繰りカバー可動部13は針棒糸繰りカバー固定部14と針棒糸繰りカバーのヒンジ15で連結しており、
針棒糸繰りカバーのヒンジ15を中心に回転することにより、針棒糸繰10及び針棒糸繰り糸道11をカバーすることも、露出もする。
【0017】
図5は針棒糸繰りカバー12の閉じたを示しており、針棒糸繰10及び針棒糸繰り糸道11をカバーしており、
針棒糸繰りカバー可動部13と針棒糸繰りカバーのヒンジ15で連結された針棒糸繰りカバー固定部14で構成されている。
【符号の説明】
【0018】
1 ミシン
2 ミシン頭部
3 針糸繰り
4 針糸繰り糸道
5 針糸繰りカバー
6 針糸繰りカバー可動部
7 針糸繰りカバー固定部
8 針糸繰りカバーのヒンジ
9 針棒
10 針棒糸繰り
11 針棒糸繰り糸道
12 針棒糸繰りカバー
13 針棒糸繰りカバー可動部
14 針棒糸繰りカバー固定部
15 針棒糸繰りカバーのヒンジ
図1
図2
図3
図4
図5