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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000785
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】燃焼装置および加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   F23N 1/00 20060101AFI20231226BHJP
   F24C 3/02 20210101ALI20231226BHJP
   F23K 5/00 20060101ALI20231226BHJP
   F23N 5/02 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
F23N1/00 102C
F24C3/02 Q
F24C3/02 F
F23K5/00 301D
F23N1/00 102D
F23N5/02 343Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099688
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】根笹 典政
(72)【発明者】
【氏名】都合 修
【テーマコード(参考)】
3K005
3K068
【Fターム(参考)】
3K005AB04
3K005AC01
3K005BA05
3K005CA06
3K005DA08
3K005EB06
3K068AA01
3K068BA01
3K068BA09
3K068BB01
3K068BB14
3K068BB20
3K068BB22
3K068BB25
3K068FB03
3K068FC02
3K068FC06
3K068FD06
3K068GA07
3K068HA08
(57)【要約】
【課題】ラッチ式電磁弁を用いて火力調節制御運転を行っても、ユーザが不快感、不安感を感じるようなガスの放出を防止することを可能とする燃焼装置および加熱調理器を提供する。
【解決手段】燃焼装置1は、バーナ3と、前記バーナ3へ燃料ガスを供給するガス供給路4と、前記ガス供給路4を開閉するラッチ式電磁弁5と、前記ラッチ式電磁弁5の開弁または閉弁を指示する制御部6とを備える。前記制御部6は、前記ラッチ式電磁弁5を開弁指示により開弁させて前記バーナ3を燃焼させる燃焼工程と前記ラッチ式電磁弁5を閉弁指示により閉弁させて前記バーナ3を消火させる消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を行う場合、前記ラッチ式電磁弁5の閉弁指示後に所定の条件において前記ラッチ式電磁弁5に重ねて閉弁指示する連続閉弁指示を行う。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナと、
前記バーナへ燃料ガスを供給するガス供給路と、
前記ガス供給路を開閉するラッチ式電磁弁と、
前記ラッチ式電磁弁の開弁または閉弁を指示する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記ラッチ式電磁弁を開弁指示により開弁させて前記バーナを燃焼させる燃焼工程と、前記ラッチ式電磁弁を閉弁指示により閉弁させて前記バーナを消火させる消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を行う場合、前記ラッチ式電磁弁の閉弁指示後に所定の条件において前記ラッチ式電磁弁に重ねて閉弁指示する連続閉弁指示を行う制御構成を備える、燃焼装置。
【請求項2】
請求項1に記載の燃焼装置において、
前記バーナの燃焼炎を検知する炎検知手段を有し、
前記制御部は、前記所定の条件たる前記炎検知手段がバーナの消火を検知した場合、前記連続閉弁指示として前記ラッチ式電磁弁に閉弁指示を行う、燃焼装置。
【請求項3】
請求項1に記載の燃焼装置において、
燃焼空間および/または加熱対象物の温度を検知する温度検知手段を有し、
前記制御部は、前記所定の条件たる前記温度検知手段が所定の温度情報を検知した場合、前記連続閉弁指示として前記ラッチ式電磁弁に閉弁指示を行う、燃焼装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼装置において、
前記制御部は、前記連続閉弁指示として、所定時間経過毎に前記ラッチ式電磁弁に閉弁指示を行う、燃焼装置。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼装置において、
前記制御部は、前記ラッチ式電磁弁の開弁指示後は前記連続閉弁指示を中断した状態にする、燃焼装置。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼装置において、
前記バーナは、複数備えられており、
前記ガス供給路は、それぞれの前記バーナに燃料ガスを供給するように分岐されており、
前記ラッチ式電磁弁は、分岐した前記ガス供給路のそれぞれに設けられており、
前記制御部は、前記各バーナ個別に前記ラッチ式電磁弁の開弁指示および閉弁指示ならびに連続閉弁指示を行うことが可能な制御構成を備える、燃焼装置。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の燃焼装置を備える加熱調理器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼工程と消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を実行可能とする燃焼装置および加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、グリル装置において、バーナの燃焼を一時的に消火させ、燃焼工程と消火工程を繰り返すことで庫内温度を一定の範囲に保つ火力調節制御運転を行うことが開示されている。ここで、一般に、前記のような火力調節制御運転における燃焼工程と消火工程との切り替えは、電動弁のように開弁および閉弁の状態を確実に保持できる開閉弁が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-62104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バーナの火力を調節する手段として永久磁石と電磁コイルを使用したラッチ式電磁弁が知られている。ラッチ式電磁弁では、開弁指示または閉弁指示として電磁コイルへの弁駆動電圧を必要な時間印加して開弁または閉弁させ、その後は永久磁石またはバネの作用により弁状態が維持される。このラッチ式電磁弁を用いて前記火力調節制御運転における燃焼工程と消火工程の切り替えを行う構成を慎重に検討したところ、ラッチ式電磁弁の閉弁指示後の消火工程中に、外来ノイズ等に起因してマイコン又は回路の誤動作等の異常によりラッチ式電磁弁が開弁した場合、バーナからガスが放出され続けてしまう。ガス放出状態が長く続くと、ガスの放出によるガス臭や再び燃焼工程を開始する着火時に停滞していたガスにも着火して大きな音を伴う燃焼が起こり、ユーザに対し不快感、不安感を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、ラッチ式電磁弁を用いて火力調節制御運転を行っても、ユーザが不快感、不安感を感じるようなガスの放出を防止することを可能とする燃焼装置および加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明1の燃焼装置は、
バーナと、
前記バーナへ燃料ガスを供給するガス供給路と、
前記ガス供給路を開閉するラッチ式電磁弁と、
前記ラッチ式電磁弁の開弁または閉弁を指示する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記ラッチ式電磁弁を開弁指示により開弁させて前記バーナを燃焼させる燃焼工程と、前記ラッチ式電磁弁を閉弁指示により閉弁させて前記バーナを消火させる消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を行う場合、前記ラッチ式電磁弁の閉弁指示後に所定の条件において前記ラッチ式電磁弁に重ねて閉弁指示する連続閉弁指示を行う制御構成を備える。
【0007】
前記構成により、火力調節制御運転においてラッチ式電磁弁の閉弁指示により実行される消火工程中は、ラッチ式電磁弁に重ねて閉弁指示する連続閉弁指示が行われる。これにより、消火工程中に何らかの異常によりラッチ式電磁弁が開弁しても、連続閉弁指示による再度の閉弁指示により、ラッチ式電磁弁を閉弁してガス供給路を遮断することができる。従って、ガス臭や再び燃焼工程を開始する際の着火時に大きな音を伴う燃焼が起こる等のようなユーザが不快感、不安感を感じるバーナからのガスの放出を停止することが可能となる。よって、ラッチ式電磁弁を用いて燃焼工程と消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を行う場合、ユーザがバーナからのガス放出による不快感、不安感を感じることなく燃焼装置を安心して使用できるようにすることが可能となる。なお、前記所定の条件は、消火工程開始の条件を満たした場合、消火工程開始を確認した場合等とすることができる。
【0008】
発明2の燃焼装置は、
前記発明1に記載の燃焼装置において、
前記バーナの燃焼炎を検知する炎検知手段を有し、
前記制御部は、前記所定の条件たる前記炎検知手段がバーナの消火を検知した場合、前記連続閉弁指示として前記ラッチ式電磁弁に閉弁指示を行う構成とすることができる。
【0009】
前記構成により、制御部は、炎検知手段によるバーナの消火確認により、その時点でのラッチ式電磁弁の健全性(正常動作)を把握することが可能となる。従って、制御部からの閉弁指示によってラッチ式電磁弁を正常に閉弁させることができる。また、バーナの消火確認により、消火工程の開始を認識できる。従って、炎検知手段でバーナの消火を検知して消火確認したことを所定の条件を満たす場合とすることで、消火工程中に確実に連続閉弁指示を行うことができる。よって、消火工程中にラッチ式電磁弁が誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりラッチ式電磁弁を閉弁させて、ユーザが不快感、不安感を感じるようなバーナからのガスの放出を停止することができる。
【0010】
発明3の燃焼装置は、
前記発明1に記載の燃焼装置において、
燃焼空間および/または加熱対象物の温度を検知する温度検知手段を有し、
前記制御部は、前記所定の条件たる前記温度検知手段が所定の温度情報を検知した場合、前記連続閉弁指示として前記ラッチ式電磁弁に閉弁指示を行う構成とすることができる。
【0011】
ここで、前記燃焼空間の温度は、バーナを配設する様々な空間の温度を含む。前記加熱対象物の温度は、バーナで加熱される調理具の温度、調理具に収容された調理物の温度等を含む。前記温度情報は、温度値、温度勾配、温度変化等を含む。
前記構成により、制御部は、温度検知手段で所定の温度情報を検知することによりバーナの消火確認ができるため、その時点でのラッチ式電磁弁の健全性(正常動作)を把握することが可能となる。従って、制御部からの閉弁指示によってラッチ式電磁弁を正常に閉弁させることができる。また、バーナの消火確認により、消火工程の開始を認識できる。従って、温度検知手段で所定の温度情報を検知してバーナの消火確認したことを所定の条件を満たす場合とすることで、消火工程中に確実に連続閉弁指示を行うことができる。よって、消火工程中にラッチ式電磁弁が誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりラッチ式電磁弁を閉弁させて、ユーザが不快感、不安感を感じるようなバーナからのガスの放出を停止することができる。
【0012】
発明4の燃焼装置は、
前記発明1~3のいずれか1つに記載の燃焼装置において、
前記制御部は、前記連続閉弁指示として、所定時間経過毎に前記ラッチ式電磁弁に閉弁指示を行う構成とすることができる。
【0013】
前記構成により、前記所定時間の経過を、ユーザがガス臭を感じたり、着火時に大きな音を伴う燃焼となったりするようなバーナからのガスの放出量となるよりも短い時間とすることにより、この周期時間で連続閉弁指示を行うことで、消火工程中にラッチ式電磁弁が誤動作等で開弁しても、ラッチ式電磁弁を閉弁させてガス供給路を遮断してバーナからのガスの放出をユーザの不快感、不安感を与えない範囲に抑えることが可能となる。
【0014】
発明5の燃焼装置は、
前記発明1~4のいずれか1つに記載の燃焼装置において、
前記制御部は、前記ラッチ式電磁弁の開弁指示後は前記連続閉弁指示を中断した状態にする構成とすることができる。
【0015】
前記構成により、ラッチ式電磁弁の開弁指示後は燃焼工程が実行されるため、燃焼工程中は連続閉弁指示を中断した状態とすることで、燃焼工程中にラッチ式電磁弁が閉弁されてバーナが消火されることなく、正常な燃焼工程を行うことが可能となる。
【0016】
発明6の燃焼装置は、
前記発明1~5のいずれか1つに記載の燃焼装置において、
前記バーナは、複数備えられており、
前記ガス供給路は、それぞれの前記バーナに燃料ガスを供給するように分岐されており、
前記ラッチ式電磁弁は、分岐した前記ガス供給路のそれぞれに設けられており、
前記制御部は、前記各バーナ個別に前記ラッチ式電磁弁の開弁指示および閉弁指示ならびに連続閉弁指示を行うことが可能な制御構成とすることができる。
【0017】
前記構成により、複数のバーナの全部または一部で所定の燃焼空間を形成し、この燃焼空間においてラッチ式電磁弁を用いて火力調節制御運転を行う場合、消火工程中に、ラッチ式電磁弁が誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりガス供給路を遮断することでユーザが不快感、不安感を感じるようなバーナからのガスの放出を停止することができる。
【0018】
発明7の燃焼装置は、
前記発明1~6のいずれか1つに記載の燃焼装置を備える加熱調理器とすることができる。
【0019】
例えば、グリル装置やガスコンロなどの加熱調理器において、ラッチ式電磁弁を用いて火力調節制御運転を行う場合、消火工程中にラッチ式電磁弁が誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりガス供給路を遮断することでユーザが不快感、不安感を感じるようなバーナからのガスの放出を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態のグリル装置を示す模式図である。
図2】ラッチ式電磁弁の開弁状態および閉弁状態を示す断面図である。
図3】火力調節制御運転における燃焼工程と消火工程を実行する際にラッチ式電磁弁を用いた場合の動作を説明するためのタイムチャートである。
図4】実施形態のグリル装置における火力調節制御運転を実行する制御部の動作を示すフローチャートである。
図5】他の実施形態のグリル装置における火力調節制御運転を実行する制御部の動作を示すフローチャートである。
図6】変形例1における制御部の動作を示すフローチャートである。
図7】変形例2における制御部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態は、本発明に係る燃焼装置を適用したグリル装置であり、実施形態のグリル装置は、例えば、図示しないガスコンロの筐体内に組み込まれている。
【0022】
図1に示すように、実施形態のグリル装置1は、両面焼きグリル装置であり、調理物Fを収容するグリル庫2と、グリル庫2の天井部に設けられ、調理物Fを上から加熱する上火バーナ3aと、グリル庫2の左右側壁の下部に設けられ、調理物Fを下から加熱する下火バーナ3bと、上火バーナ3aへ燃料ガスを供給する上火側のガス供給路4aと、下火バーナ3bへ燃料ガスを供給する下火側のガス供給路4bと、上火側、下火側の各ガス供給路4a,4bに設けられ、ガス供給路4a,4bを開閉するラッチ式電磁弁5a,5bと、グリル装置1の動作を制御する制御部6とを備えている。
【0023】
グリル庫2の前面開口には、グリル扉21が設けられ、グリル庫2の後端部には、グリル庫2内の排ガス等を排出する排気口22が形成されている。調理物Fは、グリルプレートや焼網等の調理具23に配置され、調理具23は、グリル扉21に取り付けられた支持枠24に支持される。本実施形態では、調理具23は、グリルプレートを使用した例とする。グリル庫2内の空間は、上下バーナ3a,3bにより加熱される燃焼空間となる。調理物Fや調理具23は、上下バーナ3a,3bにより加熱される加熱対象物となる。グリル庫2内には、調理具23の底面に接触して調理具23の温度を検知する温度センサ(温度検知手段)26が設けられている。この温度センサ26の検知温度が調理温度として加熱調理運転の制御に用いられる。なお、グリル庫2内には、グリル庫2内の温度を検知する庫内温度センサを温度検知手段として設けるようにしてもよく、また、温度センサ26と庫内温度センサのどちらか一方のみを設けるようにしてもよい。
【0024】
上火バーナ3aのガス供給路4aと下火バーナ3bのガス供給路4bは、主流のガス供給路4cから分岐して配設されており、上火側、下火側の各ガス供給路4a,4bにラッチ式電磁弁5a,5bが設けられている。主流のガス供給路4cには、この主流ガス供給路4cを遮断する開閉弁となる電磁安全弁25が設けられている。上下バーナ3a,3bのそれぞれには、バーナを着火させる点火電極7a,7bと、熱電対により構成されてバーナの燃焼炎を検知する炎検知器(炎検知手段)8a,8bとが設けられている。なお、炎検知手段は、熱電対以外に、フレームロッド等を用いてもよい。上下バーナ3a,3bの各点火電極7a,7bは、イグナイタ9に接続されており、イグナイタ9を作動することにより各点火電極7a,7bで火花放電を発生させる。イグナイタ9および点火電極7a,7bは、上下バーナ3a,3bへ供給される燃料ガスを燃焼させるための点火手段を構成する。
【0025】
図示しないガスコンロの前面パネルには、グリル装置1における調理温度を設定する温度設定部11や調理時間を設定するタイマー設定部12等を配設する操作パネル、上下バーナ3a,3bの点火操作や消火操作を行う点消火スイッチ13等が設けられている。温度設定部11やタイマー設定部12や点消火スイッチ13等は、ユーザにより操作される。また、グリル装置1は、異常報知を行う異常報知手段14を備えている。異常報知手段14は、例えば、音声、ブザーまたは表示等で報知を行うことができる。
【0026】
制御部6は、マイクロコンピュータや電子回路等により構成された電子ユニットであり、各種のプログラム、演算部、記憶部、タイマー等を備え、上下バーナ3a,3bの燃焼、点火、消火等を含めてグリル装置1の動作を制御する。また、制御部6は、加熱調理運転において、調理温度を一定の範囲に保つように、上下バーナ3a,3bを燃焼させる燃焼工程と上下バーナ3a,3bを消火して燃焼停止させる消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を実行可能とする制御構成を備える。本実施形態のグリル装置1では、燃焼工程と消火工程の切り替えをラッチ式電磁弁5a,5bで行うようにしており、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bに開弁指示および閉弁指示を行うことにより燃焼工程と消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転の動作を制御する。
【0027】
ここで、ラッチ式電磁弁5について説明する。
図2に示すように、ラッチ式電磁弁5は、永久磁石51と、永久磁石51に当接するコア部材52と、弁体56を設けたプランジャ53と、プランジャ53を可動させる電磁コイル54と、プランジャ53を閉弁方向に付勢するバネ55とを備える。
【0028】
ラッチ式電磁弁5を開弁させるときは、永久磁石51の磁束に対して順方向の磁束が生じるように電磁コイル54に弁駆動電圧(例えば、プラス電圧)を一定時間印加することにより、プランジャ53がバネ55の付勢力に抗して可動して(図2の(a)から(b)の状態)、弁体56が弁口57から離れて開弁状態となる。この開弁状態で電磁コイル54の通電を停止しても、プランジャ53がコア部材52を介して永久磁石51に吸着保持され、開弁状態が維持される。一方、ラッチ式電磁弁5を閉弁させるときは、永久磁石51の磁束に対して逆方向の磁束が生じるように電磁コイル54に弁駆動電圧(例えば、マイナス電圧)を一定時間印加することにより、永久磁石51の磁力が打ち消されてバネ55の付勢力にてプランジャ53が可動して(図2の(b)から(a)の状態)、弁体56が弁口57を塞いで閉弁状態となる。この閉弁状態で電磁コイル54の通電を停止しても、プランジャ53がバネ55の付勢力によりコア部材52から離脱した状態が保持され、閉弁状態が維持される。
【0029】
このようにラッチ式電磁弁5は、電磁コイル54に弁駆動電圧を必要な時間印加することにより開弁または閉弁し、その後は永久磁石51またはバネ55により開弁状態または閉弁状態が維持される。ラッチ式電磁弁5は、弁体56の可動後は電磁コイル54の通電が停止されるため、開弁状態および閉弁状態の保持に高い信頼性を有するものではないが、ラッチ式でない電磁弁のように電磁コイルの通電を継続しなければ弁体位置を保持できないものと比べ、電力消費が少なく、電磁コイル54の発熱が少なく、また、比較的安価であるなどの利点がある。よって、例えば、乾電池を電源とする燃焼装置においてラッチ式電磁弁5を燃焼工程と消火工程との切り替えに問題なく使用できるようにすることが望ましい。
【0030】
次に、燃焼工程と消火工程を実行する際にラッチ式電磁弁5を用いた場合の動作を説明する。
図3のタイムチャートは、図3(a)(b)が対策前の例であり、図3(c)(d)が実施形態である。なお、以下では、燃焼工程および消火工程は、上火バーナ3aおよび下火バーナ3bをともに燃焼、消火させるものとして説明する。図3のタイムチャートおよび以下の説明において、バーナ3、ガス供給路4、ラッチ式電磁弁5、点火電極7は、上火側および下火側の両方を指す。
【0031】
図3(a)に示すように、燃焼工程を開始するときは、ラッチ式電磁弁5に開弁指示となる弁駆動電圧(例えば、+3Vのプラス電圧)を一定時間印加する。これにより、ラッチ式電磁弁5が開弁しガス供給路4が開いてバーナ3に燃料ガスが供給される。このとき、イグナイタ9を一定時間作動して点火電極7に火花放電を発生させることにより、バーナ3が着火し燃焼して、燃焼工程が実行される。次に燃焼工程を一時中断して、消火工程を開始するときは、ラッチ式電磁弁5に閉弁指示となる弁駆動電圧(例えば、-3Vのマイナス電圧)を一定時間印加する。これにより、ラッチ式電磁弁5が閉弁しガス供給路4が遮断され、バーナ3が消火して、消火工程が実行される。前記のようにラッチ式電磁弁5を開閉制御することにより燃焼工程と消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を行うことができる。
【0032】
ここで、ラッチ式電磁弁5を用いる場合、図3(b)に示すように、消火工程中に、外来ノイズ等による誤動作でラッチ式電磁弁5に開弁動作させる弁駆動電圧(プラス電圧)が印加されてラッチ式電磁弁5が開弁した場合、ガス供給路4からバーナ3に燃料ガスが供給され、バーナ3からガスが放出され続ける状態となる。消火工程中にこのようなガス放出状態が長く続くと、ガス臭が生じ、再び燃焼工程を開始するときの着火時に停滞していたガスにも着火して大きな音を伴う燃焼が起こり、ユーザに対し不快感、不安感を与えるおそれがある。ラッチ式電磁弁5は、弁体位置の検知手段を有さずアンサーバック信号を出力するものではないため、制御部6は、閉弁指示後に誤動作等で不測にラッチ式電磁弁5が開弁してもそれを直接認識できない。
【0033】
そこで、本実施形態では、図3(c)に示すように、消火工程中は、一定周期(S秒毎)でラッチ式電磁弁5に対して閉弁指示として弁駆動電圧(例えば、-3Vのマイナス電圧:図3(c)中の黒塗りを参照)を印加するようにしている。すなわち、制御部6は、消火工程の開始により、所定時間S経過毎にラッチ式電磁弁5に閉弁指示する連続閉弁指示を行う制御構成とする。ここで、前記所定時間Sは、バーナ3の消火状態でのラッチ式電磁弁5の開弁時間において、ユーザがガス臭を感じたり、次の燃焼工程の着火時に大きな音を伴う燃焼となったりするようなバーナ3からのガス放出量となるよりも短い時間が設定される。この所定時間Sは、グリル装置1等の燃焼装置に応じて実験等により決定できる。なお、所定時間S毎の連続閉弁指示による閉弁指示のタイミングとして、例えば、消火工程を開始するラッチ式電磁弁5への閉弁指示またはバーナ3の消火を確認したときを基準にして所定時間Sを周期的にカウントしてもよいし、また、消火工程に入って1回目の連続閉弁指示による閉弁指示のタイミングは、消火工程を開始するラッチ式電磁弁5への閉弁指示またはバーナ3の消火を確認したときを基準に所定時間Sをカウントし、2回目以降の連続閉弁指示よる閉弁指示のタイミングは、前回の閉弁指示を基準に毎回所定時間Sをカウントする等してもよい。
【0034】
前記連続閉弁指示により、図3(d)に示すように、消火工程中に誤動作等でラッチ式電磁弁5が開弁しても、速やかにラッチ式電磁弁5を閉弁してガス供給路4を遮断することで、バーナ3からガス放出状態が続くことを防止することができる。また、制御部6は、消火工程の次に燃焼工程を行うためにラッチ式電磁弁5を開弁指示した後は、連続閉弁指示を中断した状態とするので、燃焼工程中にラッチ式電磁弁5が閉弁されることがなく開弁状態が維持されるため、正常な燃焼工程を行うことができる。
【0035】
次に、実施形態のグリル装置1において、制御部6による火力調節制御運転の動作を説明する。
図4のフローチャートを参照して、ユーザが、操作パネルの温度設定部11で調理温度を設定し、タイマー設定部12で調理時間を設定し、点消火スイッチ13をオン操作することにより、制御部6は、上下バーナ3a,3bを着火し燃焼させて加熱調理運転を開始する(ステップS1)。加熱調理運転の開始により、上下バーナ3a,3bを燃焼させて燃焼工程が実行されるので、グリル庫2内の温度および調理物Fの温度が上昇する。そして、ステップS2で、制御部6は、温度センサ26の検知温度が消火温度a以上に上昇したか否か判断する。ここで、消火温度aは、例えば、温度設定部11で設定された調理温度よりも数度高い温度値とされるが、グリル装置1に応じて実験等で決定することができる。
【0036】
ステップS2で温度センサ26の検知温度が消火温度a以上に上昇していないと判断した場合(ステップS2で「NO」の場合)、ステップS12に進んで、制御部6は、加熱調理の運転時間が、タイマー設定部12で設定された調理時間tを経過したか否か判断する。運転時間が調理時間tを経過したと判断した場合(ステップS12で「YES」の場合)、終了報知を行い、電磁安全弁25(SV)を閉弁して加熱調理運転を終了し(ステップS14)、運転時間が調理時間tを経過していないと判断した場合(ステップS12で「NO」の場合)、処理をステップS2に戻す。
【0037】
ステップS2で温度センサ26の検知温度が消火温度a以上に上昇したと判断した場合(ステップS2で「YES」の場合)、消火工程を開始するため、ステップS3に進んで、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bに閉弁指示を行う。この閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧(例えば、マイナス電圧)が一定時間(例えば、0.5秒)印加される。これにより、ラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁され、上下バーナ3a,3bが消火される。続くステップS4で、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後一定時間内に、炎検知器8a,8bの検知電圧(TC検知電圧)が消火検知電圧V1未満に下がったか否か判断する。ここで、消火検知電圧V1は、例えば、バーナに燃焼炎が無いときの炎検知器8a,8bの熱電対電圧値とされる。上火側、下火側のどちらか一方でも炎検知器8a,8bの検知電圧が消火検知電圧V1未満に下がっていない場合(ステップS4で「NO」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障していると判断して、ステップS5へ進み、加熱調理運転をエラー停止する。なお、エラー停止する場合、制御部6は、異常報知手段14で異常報知を行い、電磁安全弁25を閉弁させる(これ以降で記載するエラー停止の動作も、基本的に同じである。)。一方、炎検知器8a,8bの検知電圧が消火検知電圧V1未満に下がった場合(ステップS4で「YES」の場合)、上下バーナ3a,3bが消火され、消火工程を開始したと判断でき、ステップS6に進む。
【0038】
消火工程が実行されると、グリル庫2内の温度および調理物Fの温度が低下する。ステップS6では、制御部6は、温度センサ26の検知温度が燃焼温度b未満に低下したか否か判断する。ここで、燃焼温度bは、例えば、温度設定部11で設定された調理温度よりも数度低い温度値とされるが、グリル装置1に応じて実験等で決定することができる。ステップS6で温度センサ26の検知温度が燃焼温度b未満に低下していないと判断している間は(ステップS6で「NO」の場合)、消火工程を継続して実行し、ステップAに進んでラッチ式電磁弁5a,5bに対する連続閉弁指示を行う。なお、このステップAにおける連続閉弁指示の処理動作は、後述する。
【0039】
一方、ステップS6で温度センサ26の検知温度が燃焼温度b未満に低下したと判断した場合(ステップS6で「YES」の場合)、上下バーナ3a,3bを再点火し燃焼工程を行うため、ステップS7に進んで、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bに開弁指示を行う。この開弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bに対し開弁動作させる弁駆動電圧(例えば、プラス電圧)が一定時間(例えば、0.5秒)印加される。これにより、ラッチ式電磁弁5a,5bが開弁され、ガス供給路4a,4bから上下バーナ3a,3bに燃料ガスが供給される。続けてステップS8で、制御部6は、点火指示によりイグナイタ9を一定時間作動させ、点火電極7a,7bに火花放電を発生させる。これにより、上下バーナ3a,3bが着火し燃焼する。続くステップS9で、イグナイタ9の点火指示またはラッチ式電磁弁5a,5bの開弁指示から一定時間内に、炎検知器8a,8bの検知電圧が着火検知電圧V2以上に上がったか否か判断する。ここで、着火検知電圧V2は、例えば、バーナに燃焼炎が形成されたときの炎検知器8a,8bの熱電対電圧値とされる。上火側、下火側のどちらか一方でも炎検知器8a,8bの検知電圧が着火検知電圧V2以上に上がっていない場合(ステップS9で「NO」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bが閉故障していると判断して、ステップS10へ進み、加熱調理運転をエラー停止する。一方、炎検知器8a,8bの検知電圧が着火検知電圧V2以上に上がった場合(ステップS9で「YES」の場合)、上下バーナ3a,3bが燃焼され、燃焼工程が再開されたと判断でき、ステップS11に進む。燃焼工程が再度実行されると、グリル庫2内の温度および調理物Fの温度が再び上昇する。
【0040】
ステップS11で、制御部6は、加熱調理の運転時間が、タイマー設定部12で設定された調理時間tを経過したか否か判断し、運転時間が調理時間tを経過したと判断した場合(ステップS11で「YES」の場合)、ステップS14に進んで加熱調理運転を終了し、運転時間が調理時間tを経過していないと判断した場合(ステップS11で「NO」の場合)、処理をステップS2へ戻す。従って、加熱調理の運転時間が調理時間tを経過するまでの間はステップS2からステップS12の処理が繰り返し行われる。すなわち、加熱調理運転において、燃焼工程と消火工程とが交互に繰り返される、火力調節制御運転が行われる。
【0041】
次に、ステップAにおける連続閉弁指示の動作を説明する。
この連続閉弁指示の動作は、ステップA1で、制御部6は、消火工程の開始により消火工程時間の周期が所定時間Sを経過したか否か判断する。ここで、所定時間Sは、バーナ消火状態でのラッチ式電磁弁5a,5bの開弁時間において、ユーザがガス臭を感じたり、着火時に大きな音を伴う燃焼となったりするような上下バーナ3a,3bからのガス放出量となるよりも短い時間(例えば、15秒)が設定される。
【0042】
前記消火工程時間の周期が所定時間Sを経過したと判断した場合(ステップA1で「YES」の場合)、続くステップA2で、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bに対して閉弁指示を行う。この閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧(例えば、マイナス電圧)が一定時間印加される。この再度の閉弁指示により、ラッチ式電磁弁5a,5bが正常に閉弁していた場合はそのまま閉弁状態が保持され、ラッチ式電磁弁5a,5bが異常により開弁していた場合は閉弁される。
【0043】
一方、前記消火工程時間の周期が所定時間Sを経過していない場合(ステップA1で「NO」の場合)やステップA2での閉弁指示後は、ステップS13に進む。ステップS13で、制御部6は、加熱調理の運転時間が、タイマー設定部12で設定された調理時間tを経過したか否か判断する。運転時間が調理時間tを経過したと判断した場合(ステップS13で「YES」の場合)、ステップS14に進んで加熱調理運転を終了し、運転時間が調理時間tを経過していないと判断した場合(ステップS13で「NO」の場合)、処理をステップS6へ戻す。従って、加熱調理の運転時間が調理時間tを経過しておらず(ステップS13で「NO」の場合)、且つ、温度センサ26の検知温度が燃焼温度b未満に低下していない間は(ステップS6で「NO」の場合)、消火工程が継続され、この消火工程中は、ステップAにて、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bに対して消火工程時間の周期が所定時間S経過する毎に重ねて閉弁指示を行う連続閉弁指示を実行する。
【0044】
以上より、本実施形態によれば、消火工程中に外来ノイズや回路等の誤動作等の異常で不測にラッチ式電磁弁5a,5bが開弁して上下バーナ3a,3bからガスが放出される状態となっても、連続閉弁指示による再度の閉弁指示(ステップA2)によりラッチ式電磁弁5a,5bが速やかに閉弁されるため、上下バーナ3a,3bからのガス放出が長く続くことを防止することができる。従って、ガス臭や燃焼工程を再び開始する際の着火時に大きな音を伴う燃焼が起こる等のユーザが不快感、不安感を感じるような上下バーナ3a,3bからのガスの放出を防ぐことが可能となる。よって、火力調節制御運転を実行可能とするグリル装置1として、ラッチ式電磁弁5a,5bを用いることによりコストを抑えながら、ユーザが安心して使用できるグリル装置1を提供することができる。
【0045】
また、消火工程開始のためのラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後に炎検知器8a,8bで消火検知がなされた場合に連続閉弁指示を行うようにしている(ステップS4で「YES」→ステップS6で「NO」の場合)。すなわち、消火工程開始時に、炎検知器8a,8bで上下バーナ3a,3bの消火検知がなされた場合、所定の条件を満たすとして連続閉弁指示を行う。これにより、制御部6は、炎検知器8a,8bによる上下バーナ3a,3bの消火確認により、消火工程開始の時点でのラッチ式電磁弁5a,5bの健全性(正常動作)を把握することが可能となり、また、消火工程の開始を確認することができる。従って、制御部6からの閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bを正常に閉弁させることができるため、消火工程中にラッチ式電磁弁5a,5bが誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bを閉弁させてガス供給路24a,24bを遮断して上下バーナ3a,3bからのガス放出状態が続くことを防止することができる。
【0046】
燃焼工程では、連続閉弁指示は行われない。すなわち、温度センサ26の検知温度が燃焼温度b未満となった場合(ステップS6で「YES」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bの開弁指示後(ステップS7)、または、ラッチ式電磁弁5a,5bの開弁指示後に炎検知器8a,8bで上下バーナ3a,3bの燃焼炎の検知後(ステップS9で「YES」の場合)等は、連続閉弁指示を中断している。これにより、燃焼工程中に連続閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁されることなく開弁状態が維持されるため、正常な燃焼工程を行うことができる。
【0047】
なお、実施形態では、連続閉弁指示の実行に際して、所定の条件たる炎検知器8a,8bで消火検知され上下バーナ3a,3bの消火確認ができた場合(ステップS4で「YES」の場合)に連続閉弁指示を行うようにするが、炎検知器8a,8bによる消火検知にかかわらず連続閉弁指示を実行するようにしてもよい。また、消火工程中の連続閉弁指示を行うための所定の条件は、上下バーナ3a,3bの消火確認に限られるものではなく、消火工程開始の条件を満たした場合(例えば、温度センサ26の検知温度が消火温度a以上になった場合、消火工程を行うためラッチ式電磁弁5a,5bに閉弁指示した場合等)、または、消火工程開始を確認した場合(温度センサ26で所定の温度情報を検知した場合等)等であってもよい。
【0048】
(他の実施形態)
次に、他の実施形態を説明する。
他の実施形態は、前記実施形態と異なる内容として、消火工程中、所定時間S経過毎に点火指示を繰り返し行うようにしたことである。以下に、図5のフローチャートに従って、他の実施形態における制御部6の動作を説明する。なお、図5において、図4と同じ番号を付したステップは、前記実施形態での動作に従うものとして必要に応じて説明を省略する。
【0049】
図5のフローチャートを参照して、ステップS3でラッチ式電磁弁5a,5bに第1閉弁指示を行って消火工程が開始され、ステップAに進むと、制御部6は、ステップA1で、消火工程時間の周期が所定時間Sを経過したか否か判断する。なお、前記第1閉弁指示は、ラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧(例えば、マイナス電圧)が一定時間印加される指示である。そして、消火工程時間の周期が所定時間Sを経過していないと判断した場合(ステップA1で「NO」の場合)、ステップB2に進める。消火工程時間の周期が所定時間Sを経過したと判断した場合(ステップA1で「YES」の場合)、ステップB1へ進み、イグナイタ9を一定時間作動させる。イグナイタ9を作動させると点火電極7a,7bに火花放電が発生するため、消火工程中にラッチ式電磁弁5a,5bが誤動作等で開弁していた場合、上下火バーナ3a,3bから放出されるガスが着火し燃焼炎が形成される。
【0050】
続くステップB2で、制御部6は、炎検知器8a,8bの検知電圧が着火検知電圧V2以上に上昇したか否か判断する。このステップB2の判断により、上下バーナ3a,3bの燃焼の有無を検知することで、消火工程中にラッチ式電磁弁5a,5bが開弁したか否かを確認する。上火側または下火側のどちらか一方でも炎検知器8a,8bの検知電圧が着火検知電圧V2以上に上昇した場合(ステップB2で「YES」の場合)、上下バーナ3a,3bの着火が有り、ラッチ式電弁5a,5bが開弁していたと判断できる。この場合、ステップA2へ進み、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bに対して連続閉弁指示となる第2閉弁指示を行う。第2閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧(例えば、マイナス電圧)が一定時間印加される。この第2閉弁指示により、異常により開弁したラッチ式電磁弁5a,5bを閉弁させて正常状態への復帰を試みることが可能となる。なお、炎検知器8a,8bは、上火バーナ3aと下火バーナ3bのそれぞれに対応して設けられており、上火バーナ3aと下火バーナ3bの燃焼炎を個別に検知することができるため、ステップA2の第2閉弁指示は、ステップB2での判断で検知電圧が着火検知電圧V2以上に上昇した炎検知器8a,8bに対応するバーナ3a,3b側のラッチ式電磁弁5a,5bに対して行うようにしてもよい。
【0051】
一方、ステップB2で炎検知器8a,8bの検知電圧が着火検知電圧V2以上に上昇していない場合(ステップB2で「NO」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bは正常に閉弁していると判断でき、この場合、制御部6は、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示(第2閉弁指示)を行わず、処理をステップS13に進めて、火力調節制御運転を継続する。
【0052】
ステップA2でラッチ式電磁弁5a,5bに第2閉弁指示を行った場合、続くステップB3で、制御部6は、第2閉弁指示後一定時間経過するまでに、炎検知器8a,8bの検知電圧が弁故障検知電圧V3未満に低下したか否かを判断する。なお、弁故障検知電圧V3は、例えば、バーナに燃焼炎が無いときの炎検知器8a,8bの熱電対電圧値とされる。炎検知器8a,8bの検知電圧が弁故障検知電圧V3未満に低下した場合(ステップB3で「YES」の場合)、消火工程中の点火指示(ステップB1)で燃焼された上下バーナ3a,3bの消火が確認されたこととなり、ラッチ式電磁弁5a,5bが正常動作して閉弁したと判断できる。これにより、正常状態の消火工程に復帰する。従って、正常に消火工程を実行することができるため、制御部6は、処理をステップS13に進めて、火力調節制御運転を継続する。
【0053】
ステップB3の判断で、上火側または下火側のどちらか一方でも炎検知器8a,8bの検知電圧が弁故障検知電圧V3未満に低下しない場合(ステップB3で「NO」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障していると判断して、ステップB4で、制御部6は、加熱調理運転をエラー停止する。なお、ステップB3で判断する弁故障検知電圧V3は、ステップS4で判断する消火検知電圧V1と同じであってもよい。
【0054】
以上のように、他の実施形態によれば、消火工程中に点火指示を行った結果、炎検知器8a,8bが上下バーナ3a,3bの燃焼炎を検知した場合に、連続閉弁指示としてラッチ式電磁弁5a,5bに第2閉弁指示を行うことで、消火工程中のラッチ式電磁弁5a,5bの開弁が一時的な異常であれば、第2閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bを閉弁させて、正常状態の消火工程に復帰させることが可能となる。すなわち、ラッチ式電磁弁5a,5bの第2閉弁指示を行った結果、消火工程中の点火指示により燃焼した上下バーナ3a,3bの燃焼炎を炎検知器8a,8bで検知しなくなった場合、ラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁して正常状態の消火工程に復帰したと判断して、火力調節制御運転を継続させるため、ユーザの利便性を向上することが可能となる。従って、ラッチ式電磁弁5a,5bを用いて火力調節制御運転を行う場合、消火工程中に不測にラッチ式電磁弁5a,5bが開弁しても、ガス臭や燃焼工程開始の際の着火時に大きな音を伴う燃焼が起こる等のようなユーザが不快感、不安感を感じる上下バーナ3a,3bからのガス放出を防止し、且つ、ユーザの利便性を向上することが可能となる。
【0055】
一方、連続閉弁指示としてラッチ式電磁弁5a,5bの第2閉弁指示を行っても、消火工程中の点火指示により燃焼した上下バーナ3a,3bの燃焼炎を炎検知器8a,8bで検知している場合、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障していると判断して、加熱調理運転をエラー停止させる。この場合、電磁安全弁25を閉弁させてガス供給路24cを遮断することで、消火工程中の点火指示で燃焼した上下バーナ3a,3bを消火し、且つ、上下バーナ3a,3bからのガス放出を防止して、グリル装置1を安全に停止することが可能となる。
【0056】
よって、他の実施形態によれば、火力調節制御運転を実行可能とするグリル装置1として、ラッチ式電磁弁5a,5bを用いることによりコストを抑えながら、ユーザが安心して使用できるグリル装置1を提供することができる。
【0057】
なお、他の実施形態では、ステップA2で第2閉弁指示を1回行うだけであるが、上下バーナ3a,3bの燃焼炎が検知されている間(ステップB2で「NO」の場合)、何回か第2閉弁指示を行うようにしてもよい。これにより、一時的な異常で開弁したラッチ式電磁弁5a,5bを正常な閉弁状態へと復帰させ易くすることができる。
【0058】
また、他の実施形態では、連続閉弁指示となる第2閉弁指示(ステップA2)は、ラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧を一定時間印加する指示とするが、第2閉弁指示(連続閉弁指示)として、当該消火工程が終わるまで、または、当該消火工程の残り時間が前記所定時間S未満となるまで、ラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧を印加し続けるようにしてもよい。
【0059】
次に、変形例について説明する。
(1)変形例1
変形例1は、前記実施形態において、連続閉弁指示を行うための所定の条件を温度センサ26の検知温度が所定の温度情報を検知した場合とするものである。この変形例1は、消火工程開始により温度センサ26の検知温度が所定温度まで低下した場合、所定の条件を満たすとして連続閉弁指示の処理を実行する。
【0060】
図6のフローチャートを参照して、変形例1では、ステップS3の次に、温度センサ26の検知温度により上下バーナ3a,3bの消火確認を行うステップ(ステップS411~S413)を設けている。すなわち、ステップS3で消火工程開始のためラッチ式電磁弁5a,5bに閉弁指示した後、続くステップS411で、制御部6は、温度センサ26の検知温度が消火確認温度c(例えば、消火温度a-1℃)未満に低下したか否か判断する。ラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁指示により閉弁して上下バーナ3a,3bが消火されると、温度センサ26の検知温度は低下する。従って、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後、弁故障検知時間t1(例えば、10秒)が経過するまでに、温度センサ26の検知温度が消火確認温度c未満に低下した場合(ステップS412で「NO」→ステップS411で「YES」の場合)、上下バーナ3a,3bの消火確認ができたと判断して、ステップS6での処理後に連続閉弁指示を行うステップAへと進むようにする。すなわち、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後一定時間(t1)経過するまでに、温度センサ26の検知温度が消火確認温度c未満に低下したことを、連続閉弁指示を行うための所定の条件を満たしたものとする。
【0061】
一方、温度センサ26の検知温度が消火確認温度c未満に低下しない状態で(ステップS411で「NO」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後、弁故障検知時間t1が経過した場合(ステップS412で「YES」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障していると判断して、加熱調理運転をエラー停止する(ステップS413)。
【0062】
ステップS411、ステップS412の判断は、上下バーナ3a,3bの消火確認の判断であり、ラッチ式電磁弁5a,5bの開故障の有無の判断ともなる。つまり、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障している場合、ステップS3で閉弁指示を行ってもラッチ式電磁弁5a,5bは閉弁されず、上下バーナ3a,3bの燃焼が継続されるため、温度センサ26の検知温度は低下しない。ラッチ式電磁弁5a,5bが正常動作する場合、ステップS3で閉弁指示を行うことでラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁して上下バーナ3a,3bが消火され、グリル庫2内の温度および調理物Fの温度が低下し、温度センサ26の検知温度は低下する。従って、制御部6は、温度センサ26の検知温度により上下バーナ3a,3bの消火確認ができるため、消火工程開始の時点でのラッチ式電磁弁5a,5bの健全性(正常動作)を把握することができ、また、消火工程の開始を認識することができる。よって、消火工程中にラッチ式電磁弁5a,5bが誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bを閉弁して上下バーナ3a,3bからのガス放出状態が続くことを防止することができる。
【0063】
なお、前記変形例1では、ステップS411における消火確認温度cを消火温度aよりも低い温度値としたが、ステップS411の判断では、温度センサ26の検知温度が消火確認温度c未満か否かを判断するので、温度情報の判断値となる消火確認温度cは、消火温度aと同じ温度値であってもよい。
【0064】
(2)変形例2
変形例2は、前記実施形態において、連続閉弁指示を行うための所定の条件を温度センサ26の検知温度が所定の温度情報を検知した場合とするものである。この変形例2は、消火工程開始により温度センサ26の検知温度において所定の温度低下勾配を確認した場合、所定の条件を満たすとして連続閉弁指示の処理を実行する。
【0065】
図7のフローチャートを参照して、変形例2では、ステップS3の次に、温度センサ26の検知温度により上下バーナ3a,3bの消火確認を行うステップ(ステップS421~S423)を設けている。すなわち、ステップS3で消火工程開始のためラッチ式電磁弁5a,5bに閉弁指示した後、制御部6は、弁故障検知時間t2(例えば、10秒)が経過するまでの間に(ステップS421で「NO」の場合)、ステップS422で温度センサ26の検知温度が所定の温度上昇ΔT(例えば、消火温度a+5℃)を超えていないか否か判断する。ラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁指示により閉弁して上下バーナ3a,3bが消火されると、温度センサ26の検知温度は温度低下勾配を示す。従って、温度センサ26の検知温度において前記温度上昇ΔTを超えることなく、弁故障検知時間t2が経過した場合(ステップS422で「NO」→ステップS421で「YES」の場合)、上下バーナ3a,3bの消火確認ができたと判断して、ステップS6での処理後に連続閉弁指示を行うステップAへと進むようにする。すなわち、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後一定時間(t2)経過しても、温度センサ26の検知温度において温度上昇が認められない(温度低下傾向を示している)ことを、連続閉弁指示を行うための所定の条件を満たしたものとする。
【0066】
一方、ラッチ式電磁弁5a,5bの閉弁指示後、弁故障検知時間t2を経過するまでに、温度センサ26の検知温度において前記温度上昇ΔTを超える温度上昇勾配が検知された場合(ステップS422で「YES」の場合)、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障していると判断して、加熱調理運転をエラー停止する(ステップS423)。
【0067】
ステップS421、ステップS422の判断は、上下バーナ3a,3bの消火確認の判断であり、ラッチ式電磁弁5a,5bの開故障の有無の判断ともなる。つまり、ラッチ式電磁弁5a,5bが開故障している場合、ステップS3で閉弁指示を行ってもラッチ式電磁弁5a,5bは閉弁されず、上下バーナ3a,3bの燃焼が継続されるため、温度センサ26の検知温度は上昇し続ける。ラッチ式電磁弁5a,5bが正常動作する場合、ステップS3で閉弁指示を行うことでラッチ式電磁弁5a,5bが閉弁して上下バーナ3a,3bが消火され、グリル庫2内の温度および調理物Fの温度が低下し、温度センサ26の検知温度は低下する。従って、制御部6は、温度センサ26の検知温度により上下バーナ3a,3bの消火確認ができるため、消火工程開始の時点でのラッチ式電磁弁5a,5bの健全性(正常動作)を把握することができ、また、消火工程の開始を認識することができる。よって、消火工程中にラッチ式電磁弁5a,5bが誤動作等で開弁しても、連続閉弁指示によりラッチ式電磁弁5a,5bを閉弁して上下バーナ3a,3bからのガス放出状態が続くことを防止することができる。
【0068】
なお、前記変形例2では、ステップS422で温度上昇ΔTを判断値にしたが、温度低下の温度勾配を判断値にしてもよく、任意の温度勾配や温度変化等を含む温度情報を判断値にしてもよい。
【0069】
なお、本発明は、前記実施形態、前記変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で様々な変更を行うことができる。
【0070】
例えば、実施形態では、ラッチ式電磁弁5a,5bは、上火側、下火側のそれぞれのガス供給路4a,4bに設けるが、上流側の主流のガス供給路4cにラッチ式電磁弁5を1つ設け、このラッチ式電磁弁5に対して前記連続閉弁指示を行う構成としてもよい。すなわち、本発明の燃焼装置は、複数のバーナを備え、ガス供給路はそれぞれのバーナに燃料ガスを供給するように分岐されており、この分岐部よりも上流位置のガス供給路にラッチ式電磁弁を持つものにおいて、このラッチ式電磁弁に対して前記連続閉弁指示を行う構成としてもよい。
【0071】
実施形態では、燃焼工程は、上火バーナ3aおよび下火バーナ3bともに燃焼させるが、燃焼工程の全部または一部の期間(一の燃焼工程の全部または一部も含む。)で上火バーナ3aまたは下火バーナ3bのどちらかのみ燃焼させるようにしてもよい。
【0072】
実施形態では、連続閉弁指示として所定時間S経過毎にラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧を一定時間印加する閉弁指示を行うもの(ステップA)であったが、本発明における連続閉弁指示として、当該消火工程が終わるまで、または、当該消火工程の残り時間が前記所定時間S未満となるまで、ラッチ式電磁弁5a,5bに対し閉弁動作させる弁駆動電圧を印加し続けるようにしてもよい。この閉弁動作させる弁駆動電圧の連続印加を開始するタイミングは、最初にステップAに入るとき、または、ステップS3の閉弁指示のときからとしてもよい。
【0073】
本発明は、上火バーナまたは下火バーナのどちらかのみ備える片面焼きグリル装置に適用してもよい。
【0074】
また、本発明は、ガスコンロに適用してもよい。この場合、ガスコンロにおいて、コンロバーナが複数備えられており、ガス供給路はそれぞれのコンロバーナに燃料ガスを供給するように分岐されており、分岐したガス供給路のそれぞれのコンロバーナに対応するラッチ式電磁弁を有し、制御部は、各コンロバーナ個別にラッチ式電磁弁に対して開弁指示および閉弁指示ならびに連続閉弁指示が可能な構成とすることができる。すなわち、複数のコンロバーナの一部または全部において、制御部は、燃焼工程と消火工程とを交互に繰り返す火力調節制御運転を実行可能とし、この火力調節制御運転の際に前記連続閉弁指示を行う構成とすることができる。また、コンロバーナは、親子バーナ(炎孔を形成するバーナ部が数段に積層されたもの、炎孔を形成するバーナ部が環状に内外に配置されたもの等)を形成するものにおいて、制御部は、親子バーナの各バーナ部個別にラッチ式電磁弁に対して開弁指示および閉弁指示ならびに連続閉弁指示が可能な構成とすることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 グリル装置(燃焼装置)
2 グリル庫
3a 上火バーナ
3b 下火バーナ
4a,4b,4c ガス供給路
5a,5b ラッチ式電磁弁
6 制御部
7a,7b 点火電極
8a,8b 炎検知器(炎検知手段)
9 イグナイタ
11 温度設定部
12 タイマー設定部
13 点消火スイッチ
21 グリル扉
22 排気口
23 調理具
24 支持枠
25 電磁安全弁
26 温度センサ(温度検知手段)
51 永久磁石
52 コア部材
53 プランジャ
54 電磁コイル
55 バネ
56 弁体
57 弁口
F 調理物

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7