(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078651
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】プログラム、および端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240604BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191123
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】渡部 佑一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】適切な取引を支援すること。
【解決手段】コンピュータを端末装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、注文手段、表示制御手段、変更手段、として機能させる。注文手段は、商品の注文を受け付ける。表示制御手段は、前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する。変更手段は、所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する。表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを端末装置として機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
商品の注文を受け付ける注文手段、
前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する表示制御手段、
所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する変更手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する、
プログラム。
【請求項2】
前記変化画像は、前記取引情報の背景色を経時変化させるアニメーション画像である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記取引情報を、前記商品を示し且つ文字画像とは異なるオブジェクト画像を含む画像で表示する、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記取引情報を、文字画像で表示する明細領域と、前記オブジェクト画像を含む画像で表示する提示領域とに表示する請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記明細領域よりも前記提示領域を上方に表示する、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記注文手段は、一の商品の注文のみを受け付け、
前記表示制御手段は、前記一の商品の注文を示す前記取引情報の一部を表示する、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項7】
商品の注文を受け付ける注文手段と、
前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する表示制御手段と、
所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する変更手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する、
端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、および端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末等を用いて、店舗内外から商品の注文を行うシステムが普及している。例えば、店内注文と店外注文とを受付可能にし、店内注文については受注後速やかに厨房プリンタに調理指示を出力させ、店外の注文については顧客が指定した配達時刻から調理と配達に要する時間だけ前に厨房プリンタに調理指示を出力させるサーバが知れている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では、スマートフォンなどの携帯端末を用いて、店舗内や店舗外から商品を注文することも可能である。例えば、飲食店などでは、予め携帯端末で商品を注文しておき、注文が完了すると、注文が完了したことを示す完了画面を表示可能にし、店舗において当該完了画面を利用して、商品を受渡すことも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、店舗における完了画面の確認に手間を要してしまうことや、一度使用した完了画面を再度使用するといった不正が行われてしまうことがある。このため、従来技術では、効率よく商品の受渡しを行うことができないことがある、という問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、効率よく商品の受渡しを行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、コンピュータを端末装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、商品の注文を受け付ける注文手段、前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する表示制御手段、所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する変更手段、として機能させ、前記表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する、プログラムである。
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である端末装置は、商品の注文を受け付ける注文手段と、前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する表示制御手段と、所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する変更手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する、端末装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る注文システム1の構成例を示す説明図である。
【
図2】注文システム1が備える各装置のコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】注文システム1における商品の注文から受渡しまでの概要を示すシーケンス図である。
【
図4】注文システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
【
図6】顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
【
図7】顧客端末装置30が行う注文処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】顧客端末装置30が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】変形例1に係る顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
【
図10】変形例2に係る顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
【
図11】変形例2に係る商品とオブジェクト画像1011との対応関係の一例を示す図である。
【
図12】変形例3に係る顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
【
図13】変形例3に係る商品とオブジェクト画像との対応関係の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
(注文システム1の構成例)
図1は、実施形態に係る注文システム1の構成例を示す説明図である。注文システム1は、例えば、商品の注文を事前に行う飲食店に適用される。飲食店は、例えば、社員食堂や学生食堂である。顧客CSは、顧客端末装置30を用いて商品(料理)の注文を行い、商品の事前決済を行う。顧客CSは、食堂Diに赴くと、注文の完了を示す注文完了画面をディスプレイに表示させて、注文完了画面を店舗スタッフに提示する。店舗スタッフは、注文完了画面に表示される注文内容を確認し、当該注文内容が示す商品(料理)を顧客CSに受け渡す。
【0011】
図1において、注文システム1は、注文管理サーバ10と、店舗管理装置20と、顧客端末装置30とを備える。注文システム1が備える各装置は、それぞれ、ネットワークを介して、通信可能に接続されている。各装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
【0012】
注文管理サーバ10は、顧客端末装置30が受け付けた商品の注文内容を管理するサーバ装置である。また、注文管理サーバ10は、顧客端末装置30からのクレジットカードの決済要求に応じて、不図示のクレジットカード決済サーバに対して、クレジットカードに対応する決済処理を実行させることが可能である。注文管理サーバ10は、顧客端末装置30が受け付けた注文内容を登録すると、当該注文内容を店舗管理装置20へ送信する。
【0013】
店舗管理装置20は、食堂Diに設けられ、注文管理サーバ10から受信した注文内容を管理する。店舗管理装置20は、例えば、パソコンやタブレット端末である。店舗管理装置20は、例えば、注文内容を表示する。店舗スタッフは、店舗管理装置20に表示される注文内容を確認して、注文内容に応じた商品を準備したり、注文内容を把握したりする。なお、店舗管理装置20は、注文内容のほかにも、売上データ、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を管理する。
【0014】
顧客端末装置30は、端末装置の一例である。顧客端末装置30は、顧客CSが所持する可搬型の端末装置である。顧客端末装置30は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やノートパソコンである。なお、顧客端末装置30は、デスクトップパソコンといった据え置き型の端末装置を含む。顧客端末装置30には、所定のアプリケーションプログラム(以下「注文アプリ」という。)がインストールされている。顧客端末装置30は、注文アプリの起動により、注文管理サーバ10とネットワークを経由して通信を行い、食堂Diにおける商品の注文を受け付けて、受け付けた注文内容を注文管理サーバ10へ送信する。なお、顧客端末装置30は、食堂Diの施設外および施設内のいずれでも、商品の注文を受け付けることが可能である。
【0015】
なお、注文システム1は、上述した装置のほかにも、食堂Diに、POS(Point Of Sales)端末装置、券売装置、キッチン端末装置、呼出ディスプレイなどを備えることも可能である。これらの装置を備える場合、店舗管理装置20は、これらの各装置と通信し、各装置に所定の指示を行うことが可能である。
【0016】
例えば、POS端末装置は、店舗スタッフの操作によって、顧客CSからの申し出に応じた商品の登録と精算とを行う。なお、POS端末装置は、いわゆるセルフレジであってもよく、具体的には、商品の登録および精算のうち、少なくとも一方を顧客CSの操作に応じて行うレジであってもよい。
券売装置は、顧客CSの操作に応じた商品の登録および精算を行って、食券を発行する装置である。POS端末装置および券売装置によって登録された商品の商品情報は、店舗管理装置20へ送信され、店舗管理装置20によって管理される。店舗管理装置20は、所定のタイミングで、調理指示をキッチン端末装置へ送信する。
【0017】
キッチン端末装置は、例えば、厨房に配置され、プリンタ、モニタ(キッチンモニタ)、および操作部などを備える。プリンタは、店舗管理装置20からの調理指示に応じた情報を出力(表示、印刷)する。また、操作部は、調理が完了した際に店舗スタッフから押下を受け付ける調理完了ボタンを含む。調理完了ボタンが押下されると、キッチン端末装置は、調理が完了した旨を示す調理完了通知を店舗管理装置20へ送信する。
【0018】
呼出ディスプレイは、食堂Di内の顧客CSが視認できる位置に配置されている。呼出ディスプレイは、店舗管理装置20から調理完了通知を受信すると、当該商品に対応する注文番号を表示する。なお、呼出ディスプレイは、店舗スタッフから注文番号の入力を受け付けることによって、注文番号を表示してもよい。顧客CSは、自身が注文した商品に対応する注文番号が呼出ディスプレイに表示されると、受渡し用のカウンタに赴き、商品を受け取る。
【0019】
なお、呼出ディスプレイは、商品ごとに調理状況(調理中であることや、調理完了済みであることなど)を表示するようにしてもよい。例えば、呼出ディスプレイは、調理中であることを示す領域と、調理が完了済みであることを示す領域とを備えるようにし、各商品の注文番号を、各商品の調理状況に応じた領域に表示するようにしてもよい。
【0020】
(各コンピュータ装置の構成)
図2は、注文システム1が備える各装置のコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ200は、注文管理サーバ10、店舗管理装置20、および顧客端末装置30に、それぞれ実装される。
【0021】
コンピュータ200は、プロセッサ201、メインメモリ202、ストレージ203、インタフェース204を備える。プロセッサ201は、ストレージ203に記憶される注文プログラム等の各種プログラムを読み出して、メインメモリ202に展開し、プログラムに従って処理を実行する。また、プロセッサ201は、プログラムに従って、記憶領域をメインメモリ202に確保する。プロセッサ201の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
【0022】
ストレージ203は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリを含む。ストレージ203は、コンピュータ200のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース204または通信回線を介してコンピュータ200に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ200に配信される場合、配信を受けたコンピュータ200が当該プログラムをメインメモリ202に展開し、処理を実行してもよい。
【0023】
コンピュータ200が実装される装置が、店舗管理装置20および顧客端末装置30である場合、コンピュータ200には、インタフェース204を介して、入力デバイスや出力デバイスが接続される。入力デバイスは、例えば、タッチパネルや、操作ボタンを含み、特に顧客端末装置30の場合にはカメラやGPS(Global Positioning System)ユニットを備える。出力デバイスは、例えば、ディスプレイやスピーカを含む。
【0024】
(モバイルオーダーについて)
ここで、モバイルオーダーについて説明する。モバイルオーダーとは、スマートフォン等の顧客端末装置30を用いて、商品の注文と精算とを行うオーダー方法である。例えば、顧客は、モバイルオーダーにより、飲食店へ来店する前に、イートイン商品またはテイクアウト商品である料理の注文と、事前決済とを完了させておくことにより、来店時に素早く商品を受け取ることができる。顧客は、来店時に、顧客端末装置30に注文完了画面を表示させて、店舗スタッフに提示する。店舗スタッフは、注文完了画面を確認して、商品を顧客に受け渡す。このようなモバイルオーダーは、本実施形態に係る注文システム1(食堂Di)に適用することが可能である。以下、
図3を用いて、モバイルオーダーを注文システム1に適用した場合の処理の概要について説明する。
【0025】
(注文システム1における商品の注文から受渡しまでの概要)
図3は、注文システム1における商品の注文から受渡しまでの概要を示すシーケンス図である。
ステップS301:顧客端末装置30は、注文アプリや食堂の注文サイト(Webページ)から注文管理サーバ10にアクセスし、顧客から受け付けた注文内容を注文管理サーバ10へ送信する。顧客端末装置30は、顧客の操作に応じて、注文する商品の登録を受け付けて、注文を完了させる。注文の完了には、決済(事前決済)を要することとする。ただし、注文の完了には、事前決済を不要としてもよく、すなわち、食堂での決済を行えるようにしてもよい。注文が完了すると、注文を識別する注文番号が発行され、顧客端末装置30は、注文完了画面を表示することが可能になる。注文完了画面には、注文番号や、注文した商品の商品情報を含む取引情報が表示される。
【0026】
ステップS302:注文管理サーバ10は、顧客端末装置30が受け付けた注文が完了すると、注文内容を記憶する。そして、注文管理サーバ10は、注文内容を店舗管理装置20へ送信する。
ステップS303:店舗管理装置20は、注文管理サーバ10から注文内容を受信すると、注文内容を記憶する。
ステップS304:店舗管理装置20は、店舗スタッフの操作に応じて、注文内容を表示可能にする。これにより、店舗スタッフは、例えば、当日の時間帯ごとの注文内容(商品や注文数)を把握することができる。
【0027】
ステップS305:顧客が食堂に赴くと、顧客端末装置30は、顧客の操作に応じて注文完了画面を表示する。顧客は、注文完了画面を店舗スタッフに提示する。店舗スタッフは、注文完了画面に表示される商品を確認し、商品を顧客に受渡し、取引が完了する。
【0028】
(食堂における商品の受渡しについて)
店舗における商品の受渡しの手法として、例えば、顧客端末装置30に注文内容を示す2次元コードを表示するようにし、店舗管理装置20等が備えるスキャナで当該2次元コードを読み取ることにより、受け渡す商品を判別する手法がある。しかしながら、このような手法では、確認作業に時間を要し、短時間に多くの配膳を行う食堂では、非効率となってしまう。
【0029】
また、顧客端末装置30に注文番号を表示するようにし、当該注文番号と、キッチン端末装置が発行する伝票に記載の注文番号とを店舗スタッフが確認することにより、受け渡す商品を判別する手法もある。しかしながら、このような手法では、店舗スタッフが即座に注文内容を把握することができないことがあり、短時間に多くの配膳を行う食堂では、非効率となってしまう。
【0030】
このため、食堂の場合、店舗スタッフによる注文完了画面の確認作業をできる限り簡素化する必要がある。一般的に、食堂では、券売装置等で発券される食券が用いられるため、店舗スタッフによる確認作業は容易であるとともに、過去に使用した食券を再度使用するといった不正は生じにくい。
【0031】
一方で、注文完了画面を用いるようにした場合、過去に使用した注文完了画面を再度表示させることによって、注文完了画面を再度使用するといった不正が行われるおそれがある。具体的には、例えば、顧客端末装置30に具備される表示画面の撮像機能を用いることにより、過去の使用済みの予約完了画面を撮像して、当該注文完了画面を店舗スタッフに提示して、商品を受け取るといった不正が行われるおそれがある。
【0032】
そこで、本実施形態では、上記不正を抑えつつ、使用済みの予約完了画面であるか否かを店舗スタッフが確認しやすいようにしている。以下、
図5および
図6の注文完了画面を参照しながら、
図4に示す注文システム1の機能的構成について説明する。
【0033】
(注文システム1の機能的構成)
図4は、注文システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図4において、顧客端末装置30は、注文部401と、表示制御部402と、変更部403とを備える。各機能部は、顧客端末装置30に実装されるコンピュータ200のプロセッサ201によって実現される。すなわち、顧客端末装置30のプロセッサ201が注文アプリ等の所定のプログラムを実行することにより、各機能部を実現する。
【0034】
(注文の受け付けについて)
注文部401は、商品の注文を受け付ける。注文部401は、商品選択画面から商品の注文を受け付ける。注文部401は、事前決済が完了することにより、注文を確定させる。事前決済は、例えば、クレジットカードによる決済であるが、これに限らず、ポイントでの支払など、他の決済方法であってもよい。本実施形態において、注文部401は、一の商品の注文のみを受け付ける。一の商品の注文のみを受け付けることにより、食堂における配膳時の混雑を抑えることができる。
【0035】
また、注文部401は、同日の同時間帯については1回だけ注文を受け付けるようにしてもよい。例えば、注文部401は、ある日の昼の時間帯について、1回に限り、一の商品のみを受け付けるようにしてもよい。これにより、昼の時間帯における配膳時の混雑をより効果的に抑えることができる。
【0036】
(注文完了画面について)
表示制御部402は、注文完了画面をディスプレイに表示する。
図5および
図6は、顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
図5(A)~(C)は、注文完了画面510(510a~510c)を示す。
図5に示すように、注文完了画面510は、取引情報511と、アニメーション画像512(512a~512c)とを含む。
【0037】
(取引情報511について)
取引情報511は、注文部401が受け付けた注文を示す。具体的には、取引情報511は、注文番号521と、注文期限522と、商品情報523と、金額情報524と、店舗情報525とを含む。
注文番号521は、注文内容を識別する番号である。
注文期限522は、注文した商品を受け取る期限を示す。
商品情報523は、注文した商品の内容を示す。本実施形態では、注文部401が一の商品の注文のみを受け付けるようにしていることから、商品情報523は、一の商品を示す。
金額情報524は、注文した商品の小計金額、支払金額、消費税額を含む。
店舗情報525は、商品を提供する食堂の所在地等を示す。
注文完了画面510には、取引情報511の一部が表示されている。言い換えれば、取引情報511は、注文完了画面510に表示されていない他の情報(
図6のオーダー情報526など)を含む。
【0038】
注文部401は、一の商品について複数(例えば「2」)の注文を受け付けるようにすることも可能である。この場合、商品情報523の領域のうち、商品名(例えば、「日替わり定食A」)を示す文字領域の冒頭部分に、注文数を示す数字画像(例えば「2」)が表示され、また、金額についても注文数に応じた金額が表示される。本実施形態では、注文数が「1」であるときには、例外的に、注文数を示す「1」の数字画像を割愛(表示しないように)している。このため、図示する商品情報523には、「日替わり定食A」)の冒頭部分に「1」の数字画像が表示されていない。なお、注文数が「1」の場合でも、商品情報523には、注文数を示す「1」の数字画像が表示されるようにしてもよい。
【0039】
(アニメーション画像512について)
アニメーション画像512は、経時変化する変化画像の一例である。アニメーション画像512は、取引情報511の背景色を経時変化させる動画である。具体的には、アニメーション画像512は、時間の経過に応じて背景色の濃淡を変化させるグラデーション動画である。なお、アニメーション画像512は、グラデーション動画に限らず、背景色を点滅させる画像としてもよい。また、アニメーション画像512は、取引情報511の背景等に所定のキャラクタが動作する画像であってもよい。
【0040】
図5(A)の注文完了画面510aに示すアニメーション画像512aは、最も濃い色(以下「濃色」という。)で表示されている。
図5(C)の注文完了画面510cに示すアニメーション画像512cは、最も淡い(薄い)色(以下「淡色」)で表示されている。
図5(B)の注文完了画面510bに示すアニメーション画像512bは、アニメーション画像512aよりも薄く且つアニメーション画像512cよりも濃い色(以下「中間色」という。)で表示されている。
【0041】
顧客端末装置30は、時系列的に、注文完了画面510a→注文完了画面510b→注文完了画面510c→注文完了画面510b→注文完了画面510a→…、のように背景色が経時変化する画面を表示する。これにより、過去の注文完了画面をスクリーンショットした場合の画面(静止画)とは、異なる注文完了画面510(アニメーション動画)を表示させることができる。
【0042】
(フリック操作を受け付けた場合の注文完了画面510)
次に、
図6を用いて、フリック操作を受け付けた場合の注文完了画面510について説明する。変更部403は、所定の操作を受け付けることにより、注文完了画面510の表示範囲を変更する。所定の操作は、例えば、フリック操作(スクロール操作)である。変更部403は、フリック操作を受け付けることにより、取引情報511のうち、画面に表れていない他の部分を表示させることが可能である。表示制御部402は、変更部403による表示範囲の変更にかかわらず、アニメーション画像512を継続して表示する。これについて具体的に説明する。
【0043】
図6(A)は、
図5(A)と同様の注文完了画面510aを示す。注文完了画面510aにおいて、下方向の画像を表示させるためのフリック操作(指を下から上になぞる操作)を受け付けると、
図6(B)の注文完了画面510dに遷移する。
【0044】
図6(B)は、取引情報511の下方画面を表示した注文完了画面510dを示す。注文完了画面510dには、店舗情報525の詳細が表示されている。注文完了画面510dにおいてアニメーション画像512bは、
図6(A)の注文完了画面510aの表示タイミングからの時間経過により、中間色で表示されている。注文完了画面510bにおいて、さらに下方向の画像を表示させるためのフリック操作を受け付けると、
図6(C)の注文完了画面510eに遷移する。
【0045】
図6(C)は、さらに取引情報511の下方画面を表示した注文完了画面510eを示す。注文完了画面510eには、取引情報511に含まれるオーダー情報526が表示されている。オーダー情報は、オーダー方法や受取手順を示す。図示では、オーダー方法は、モバイルオーダーを示している。注文完了画面510eにおいてアニメーション画像512cは、
図6(B)の注文完了画面510dの表示タイミングからの時間経過により、淡色で表示されている。これにより、顧客端末装置30に画面を録画する機能が具備されていても、過去の注文完了画面を録画した場合の画面(スクロールできないアニメーション動画)とは、異なる注文完了画面510(スクロール可能なアニメーション動画)を表示させることができる。
【0046】
なお、上記の説明では、背景画像について、濃色と淡色とを行き来するアニメーション画像512として説明したが、言い換えれば、背景画像は、青と白の間をグラデーションで表しているとも言える。また、グラデーションに用いられる背景色は、登録した商品と数量(注文数)とにそれぞれ対応する色として表すこともできる。例えば、背景色の青を「日替り定食A」に対応するものとし、背景色の白を数量「1」に対応するものとする。このようにすれば、店舗スタッフは、商品名を確認しなくても、青と白のグラデーションを視認することによって、1品の日替わり定食Aのみが登録されていることを容易に把握することができる。
【0047】
また、例えば、背景色の青を「日替わり定食A」に対応するものとし、背景色の赤を「日替わり定食B」に対応するものとし、背景色の黄を「日替わり丼」に対応するものとする。これらの商品が登録されている場合、注文完了画面510におけるアニメーション画像512は「青」→「赤」→「黄」→「青」→「赤」→…、という遷移を繰り返す。これにより、店舗スタッフは、商品名を確認しなくても、グラデーションを視認することによって、これらの商品が登録されていることを容易に把握することができる。
【0048】
また、上記において、背景色の白を数量「1」に対応するものとし、背景色のグレーを数量「2」に対応するものとし、背景色の茶色を数量「3」に対応するものとする。さらに、「日替わり定食A」の数量が「1」であるとし、「日替わり定食B」の数量が「2」であるとし、「日替わり丼」の数量が「3」であるとする。これらの商品が登録されている場合、注文完了画面510におけるアニメーション画像512は「青」→「白」→「赤」→「グレー」→「黄」→「茶」→「青」→「白」…、という遷移を繰り返す。これにより、店舗スタッフは、商品名を確認しなくても、グラデーションを視認することによって、各商品とそれぞれの数量とを容易に把握することができる。
【0049】
ここで、オーダー方法について詳述する。上述した説明では、主に、オーダー方法として、モバイルオーダーについて説明した。ただし、オーダー方法は、モバイルオーダーに限らず、他のオーダー方法とすることも可能である。以下に、他のオーダー方法について(1)~(3)を列挙して説明する。
【0050】
(1)券売装置によるオーダー方法。
注文システム1において、食堂Diに券売装置を配置することが可能である。券売装置は、顧客による商品の注文と精算とを終えた後、当該注文内容および精算内容を示す2次元コードをディスプレイに表示する。顧客は、自身の端末装置(例えば、顧客端末装置30)に2次元コードを読み取らせる。顧客端末装置30は、読み取った2次元コードに基づいて、当該内容を示す取引情報511を表示する。このようにしても、顧客端末装置30に取引情報511を表示させることができる。また、券売装置は、紙媒体による発券(印刷)を行わないため、無駄な紙およびインクの使用を抑えることができる。
【0051】
(2)POS端末装置によるオーダー方法。
POS端末装置は、店員または顧客による商品の注文と精算とを終えた後、注文内容および精算内容を示す2次元コードを紙媒体に印刷する。顧客は、自身の端末装置(例えば、顧客端末装置30)に、紙媒体に印刷されている2次元コードを読み取らせる。顧客端末装置30は、読み取った2次元コードに基づいて、当該内容を示す取引情報511を表示する。このようにしても、顧客端末装置30に取引情報511を表示させることができる。
【0052】
(3)店員モバイル端末によるオーダー方法。
店員モバイル端末は、店舗スタッフが所持する可搬型の通信端末である。例えば、券売装置での注文やPOS端末装置での注文の場合、混雑時に順番待ちが生じることがある。店舗スタッフは、店員モバイル端末を携行して、順番待ちをする利用者のもとへ訪れ、顧客に注文内容および決済方法を尋ねる。店員モバイル端末は、店舗スタッフの操作によって、注文内容を受け付けると、注文内容を注文管理サーバ10へ送信する。また、店員モバイル端末は、現金以外の決済機能(例えば、クレジットカードまたは電子マネーによる決済機能)を備える。店員モバイル端末は、ディスプレイを備え、精算を終えると、注文内容および精算内容を含む2次元コードをディスプレイに表示する。顧客は、自身の端末装置(例えば、顧客端末装置30)に2次元コードを読み取らせる。顧客端末装置30は、読み取った2次元コードに基づいて、当該内容を示す取引情報511を表示する。このようにしても、顧客端末装置30に取引情報511を表示させることができる。また、店員モバイル端末は、紙媒体による発券を行わないため、無駄な紙およびインクの使用を抑えることができる。
【0053】
なお、注文システム1では、モバイルオーダーによるオーダー方法と、上記(1)~(3)に示したオーダー方法とを含む複数のオーダー方法のうち、いずれかのオーダー方法を採用することが可能である。具体的には、例えば、注文システム1では、上記複数のオーダー方法のうち、一のオーダー方法のみを採用することも可能であるし、2以上のオーダー方法を採用する(併存させる)ことも可能である。
【0054】
(顧客端末装置30が行う注文処理の一例)
図7は、顧客端末装置30が行う注文処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、顧客端末装置30は、商品選択画面を表示させる所定の操作を受け付けることにより、注文開始となったか否かを判断する(ステップS701)。顧客端末装置30は、注文開始となるまで待機し(ステップS701:NO)、注文開始になると(ステップS701:YES)、注文する商品を受け付ける商品選択画面を表示する(ステップS702)。
【0055】
次に、顧客端末装置30は、一の商品の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS703)。一の商品の選択を受け付けない場合(ステップS703:NO)、顧客端末装置30は、ステップS702に戻り、商品選択画面を表示し続ける。なお、商品選択画面は、複数ページに表示されてもよい。この場合、顧客端末装置30は、ページの切替えを受け付けると、受け付けたページを表示すればよい。
【0056】
ステップS703において、一の商品の選択を受け付けた場合(ステップS703:YES)、顧客端末装置30は、所定の確定ボタンの押下等の確定操作を受け付けた後に、決済処理を行い(ステップS704)、一連の処理を終了する。決済処理において、顧客端末装置30は、クレジットカードのカード情報等の入力を受け付けて事前決済を行う。
【0057】
(顧客端末装置30が行う表示制御処理の一例)
図8は、顧客端末装置30が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、顧客端末装置30は、例えば、顧客が食堂に赴き、注文完了画面510を表示させる所定の操作を受け付けることにより、注文完了画面510(
図5)の表示開始となったか否かを判断する(ステップS801)。顧客端末装置30は、注文完了画面510の表示開始となるまで待機し(ステップS801:NO)、注文完了画面510の表示開始になると(ステップS801:YES)、取引情報511とアニメーション画像512とを含む注文完了画面510を表示する(ステップS802)。
【0058】
そして、顧客端末装置30は、注文完了画面510においてフリック操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS803)。注文完了画面510においてフリック操作を受け付けない場合(ステップS803:NO)、顧客端末装置30は、ステップS806に進む。一方、注文完了画面510においてフリック操作を受け付けた場合(ステップS803:YES)、顧客端末装置30は、フリック操作に応じて、取引情報511の表示範囲を変更する(ステップS804)。このとき、顧客端末装置30は、取引情報511の表示範囲の変更にかかわらず、アニメーション画像512を継続して表示する(ステップS805)。
【0059】
そして、顧客端末装置30は、注文完了画面510の終了を示す所定の操作を受け付けることにより、注文完了画面510の表示を終了するか否かを判断する(ステップS806)。注文完了画面510の表示を終了しない場合(ステップS806:NO)、顧客端末装置30は、ステップS802に戻り、注文完了画面510を継続して表示する。一方、注文完了画面510の表示を終了する場合(ステップS806:YES)、顧客端末装置30は、一連の処理を終了する。
【0060】
(実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態に係る顧客端末装置30は、注文内容を示す取引情報511(
図5参照)の一部と、アニメーション画像512(変化画像)とを表示し、フリック操作を受けることによって、取引情報511の表示範囲を変更する。顧客端末装置30は、フリック操作を受けた場合、アニメーション画像512については、取引情報511の表示範囲の変更にかかわらず、継続して表示する(
図6参照)。
【0061】
これにより、顧客端末装置30のスクリーンショット機能を用いて使用済みの予約完了画面を撮像したとしても、当該予約完了画面ではアニメーション画像512が変化しないため、店舗スタッフは、正規の注文完了画面510ではないことを一見して把握することができる。また、顧客端末装置30の画面の録画機能を用いて使用済みの予約完了画面を録画したとしても、当該予約完了画面では所定の操作(スワイプ)に応じた取引情報511の表示範囲の変更ができない。このため、店舗スタッフが、顧客に所定の操作を行わせて、所定の操作に応じた表示範囲が変更されない場合には、正規の注文完了画面510ではないことを容易に確認することができる。
したがって、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。よって、本実施形態によれば、効率よく商品の受渡しを行うことができる。
【0062】
また、本実施形態において、変化画像は、取引情報の背景色を経時変化させるアニメーション画像512である。これにより、取引情報511の視認性が低下することを抑えることができるとともに、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。
【0063】
また、本実施形態において、注文部401が一の商品の注文のみを受け付け、表示制御部402が、一の商品の注文を示す取引情報511の一部を表示する。これにより、店舗スタッフは、注文完了画面510に表示される商品情報523の確認を容易に行うことができる。また、一の商品のみが注文されるため、商品の受渡しを円滑にすることができ、食堂における配膳時の混雑を抑えることができる。したがって、店舗スタッフは、各顧客が提示する注文完了画面510を、より注意して確認することができる。
【0064】
(実施形態の変形例)
以下に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、上述した実施形態と、各変形例に示す構成を組み合わせる構成とすることも可能である。
【0065】
(変形例1)
上述した実施形態では、一の商品の注文のみを示す取引情報511を表示する例について説明した。変形例1では、複数の商品の注文を受け付けるようにし、複数の商品の注文を示す取引情報511を表示する例について説明する。
【0066】
変形例1において、注文部401は、複数の商品の注文を受け付け可能とする。例えば、注文部401は、時間帯に応じて、複数の商品の注文を受け付け可能としてもよい。例えば、注文部401は、昼の時間帯では、一の商品のみの注文を受け付け、夜の時間帯では、複数の商品の注文を受け付け可能にしてもよい。
【0067】
表示制御部402は、複数の商品の注文を示す注文完了画面をディスプレイに表示する。
図9は、変形例1に係る顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
図9(A)~(C)は、注文完了画面910(910a~910c)を示す。
図5に示すように、注文完了画面910は、取引情報511と、アニメーション画像512(512a~512c)とを含む。
【0068】
取引情報511は、注文部401が受け付けた注文を示す。取引情報511は、商品情報523と、金額情報524とを含む。商品情報523は、注文部401が複数の商品の注文を受け付けたことにより、複数の商品を示す。金額情報521は、注文に応じた複数の商品の小計金額、支払金額、および消費税額を示す。
【0069】
上述したように、変形例1では、注文部401が複数の商品の注文を受け付け可能にし、表示制御部402が、複数の商品の注文を示す取引情報511の一部を表示する。これにより、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。また、顧客が希望する複数の商品を注文できるため、顧客の利便性を向上させることができる。
【0070】
(変形例2)
次に、本実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、取引情報511(
図5)を文字画像で表示する例について説明した。変形例2では、取引情報を、文字画像とは異なるオブジェクト画像で表示する例について説明する。
【0071】
変形例2に係る注文完了画面の一例を、
図10を用いて説明する。
図10は、変形例2に係る顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
図10に示すように、注文完了画面1000は、取引情報1001と、アニメーション画像1002とを含む。取引情報1001は、提示領域1010と、明細領域1020とを含む。
【0072】
(提示領域1010について)
提示領域1010は、表示領域内において、明細領域1020よりも上方に表示される領域である。これについて、補足すると、通常、食堂では、カウンタ越しに、店舗スタッフと顧客との間で商品の受渡しが行われる。顧客が店舗スタッフに注文完了画面1000を提示する際に、顧客は、注文完了画面1000の上方を店舗スタッフ側にし、下方を顧客側にして、店舗スタッフに提示することが多くあるものと想定される。このため、表示制御部402は、提示領域1010を明細領域1020よりも上方に表示する。これにより、店舗スタッフは、提示領域1010を容易に確認することができる。
【0073】
(オブジェクト画像1011について)
提示領域1010は、オブジェクト画像1011と、時刻情報1012とを含む。オブジェクト画像1011は、例えば、商品ごとに異なる色で表示される。
図11は、変形例2に係る商品とオブジェクト画像1011との対応関係の一例を示す図である。
図11において対応関係1100は、商品と色との項目を含む。商品は、顧客が注文した商品である。色は、オブジェクト画像1011の表示色を示す。例えば、商品「日替り定食A」には、「青」が対応付けられている。すなわち、日替り定食Aのオブジェクト画像1011は、青で表示されることを示している。また、商品「日替り定食B」には、「赤」が対応付けられている。すなわち、日替り定食Bのオブジェクト画像1011は、赤で表示されることを示している。
【0074】
図10に示すオブジェクト画像1011は、青の四角形状を示す画像で表示されている。なお、オブジェクト画像1011は、四角形状の画像に代えて又は加えて、商品に一意に割り当てられる記号としてもよい。例えば、オブジェクト画像1011は、日替り定食Aであれば「H」、唐揚げであれば「K」などの記号としてもよい。また、オブジェクト画像1011は、日替り定食Aであれば「●」、唐揚げであれば「◎」などの記号としてもよい。
【0075】
(文字画像1013について)
また、オブジェクト画像1011には、「日替り定食」の文字画像1013が付加されている。ただし、オブジェクト画像1011に、文字画像1013を付加させないようにしてもよい。すなわち、オブジェクト画像1011は、青の四角形状を示す画像のみとしてもよい。
【0076】
また、提示領域1010が店舗スタッフに提示されるという観点から、文字画像1013は、図示とは反対向きに(180°回転して)表示されるようにしてもよい。これにより、店舗スタッフは、カウンタ越しに提示される文字画像1013を容易に確認することができる。
【0077】
(時刻情報1012について)
時刻情報1012は、現在時刻を示す。時刻情報1012は、例えば、秒単位で表示され、都度、時刻(特に秒の表示)が更新されていく。このため、注文完了画面1000をスクリーンショットした場合の画面(静止画)とは、異なる画面(動画)を表示させることができる。
【0078】
(明細領域1020について)
明細領域1020は、取引情報1001を文字画像で表示する領域である。具体的には、明細領域1020は、商品情報523と、金額情報524とを含む。
【0079】
なお、注文完了画面1000には、取引情報511(
図5)および注文期限522が表示されていないが、これらの情報が表示されていてもよい。取引情報511および注文期限522は、提示領域1010に表示されてもよいし、明細領域1020に表示されてもよい。注文完了画面1000において、変更部403は、フリック操作を受け付けることにより、取引情報1001のうち、画面に表れていない他の部分を表示させることが可能である。他の部分は、店舗情報525(
図6)やオーダー情報526を含む。
【0080】
(アニメーション画像1002について)
アニメーション画像1002は、変化画像の一例である。取引情報1001の背景色を経時変化させる動画である。具体的には、アニメーション画像1002は、提示領域1010と、明細領域1020との背景色の濃淡を経時変化させるグラデーション動画である。これにより、注文完了画面1000をスクリーンショットした場合の画面(静止画)とは、異なる画面(動画)を表示させることができる。
【0081】
表示制御部402は、変形例1と同様に、変更部403による表示範囲の変更にかかわらず、アニメーション画像1002を継続して表示する。これにより、過去の注文完了画面を録画した場合の画面(スクロールできないアニメーション動画)とは、異なる注文完了画面1000(スクロール可能なアニメーション動画)を表示させることができる。
【0082】
なお、変化画像は、アニメーション画像1002に代えて又は加えて、時刻情報1012とすることも可能である。具体的には、表示制御部402は、時刻情報1012を、変更部403による表示範囲の変更にかかわらず、継続して表示させるようにしてもよい。例えば、注文完了画面1000においてフリック操作を受け付けることにより、表示範囲が変更された後の画面において、時刻情報1012を継続して表示してもよい。時刻情報1012は、表示範囲の変更にかかわらず、例えば、画面の隅など所定の位置に所定の大きさで表示されるようにしてもよい。このようにしたとしても、過去の注文完了画面を録画した場合の画面(スクロールできない画面)とは、異なる注文完了画面1000(スクロール可能な時刻情報1012)を表示させることができる。
【0083】
また、変化画像は、アニメーション画像1002に代えて又は加えて、オブジェクト画像1011や文字画像1013としてもよい。変化画像をオブジェクト画像1011や文字画像1013とする場合、これらの画像を、例えば、時間の経過に応じて表示色の濃淡を変化させるグラデーション動画とすればよい。また、この場合、表示制御部402は、オブジェクト画像1011や文字画像1013を、変更部403による表示範囲の変更にかかわらず、継続して表示させるようにすればよい。オブジェクト画像1011や文字画像1013は、表示範囲の変更にかかわらず、例えば、画面の隅など所定の位置に所定の大きさで表示されるようにしてもよい。
【0084】
なお、変形例2において、注文完了画面1000は、取引情報1001の背景に、アニメーション画像1002を表示しない画面としてもよい。また、注文完了画面1000は、フリック操作による表示範囲の変更が行えなくてもよい。すなわち、注文完了画面1000は、取引情報1001の一部が表示される画面ではなく、取引情報1001の全てが表示される画面としてもよい。
【0085】
上述したように、変形例2に係る顧客端末装置30は、取引情報1001を、商品を示し且つ文字画像とは異なるオブジェクト画像1011で表示する。これにより、店舗スタッフは、注文内容を容易に把握することができる。このため、店舗スタッフは、各顧客が提示する注文完了画面1000を、より注意して確認することができる。
【0086】
また、変形例2に係る顧客端末装置30は、取引情報1001を、文字画像で表示する明細領域1020と、オブジェクト画像1011を含む画像で表示する提示領域1010とに表示する。これにより、顧客は、明細領域1020を参照することにより、注文した商品の詳細を把握することができる。
【0087】
また、変形例2に係る顧客端末装置30は、明細領域1020よりも提示領域1010を上方に表示する。これにより、店舗スタッフは、カウンタ越しに顧客から提示される取引情報1001を容易に確認することができる。
【0088】
(変形例3)
上述した変形例2は、一の商品の注文のみを示す取引情報1001を表示する例について説明した。変形例3では、複数の商品の注文を受け付けるようにし、複数の商品の注文を示す取引情報1001を表示する例について説明する。
【0089】
図12は、変形例3に係る顧客端末装置30のディスプレイに表示される注文完了画面の一例を示す図である。
図12に示す注文完了画面1200は、オブジェクト画像1011(1011a~1011d)を含む。オブジェクト画像1011a~1011dは、例えば、商品ごとに異なる色および大きさで表示される。
【0090】
図13は、変形例3に係る商品とオブジェクト画像との対応関係の一例を示す図である。
図13において対応関係1300は、商品と色とサイズとの項目を含む。サイズは、オブジェクト画像1011の大きさを示す。例えば、商品「日替り定食A」には、「青」とサイズ「大」とが対応付けられている。すなわち、日替り定食Aのオブジェクト画像1011は、青の大サイズで表示されることを示している。また、商品「唐揚げ」には、「緑」が対応付けられている。すなわち、唐揚げのオブジェクト画像1011は、緑の大サイズで表示されることを示している。
【0091】
図12に示すオブジェクト画像1011aは、青の大サイズ(日替り定食A)を示す。オブジェクト画像1011bは、黄の小サイズ(麦ごはん)を示す。オブジェクト画像1011cは、紫の小サイズ(切干し大根)を示す。オブジェクト画像1011dは、緑の大サイズ(唐揚げ)を示す。なお、オブジェクト画像1011a1011dには、文字画像が付加されていなくてもよく、すなわち、オブジェクト画像1011は、色と大きさで表される四角形状を示す画像のみとしてもよい。
【0092】
また、図示において、オブジェクト画像1011は、横方向に並べられる行表示ではなく、縦方向に並べられる列表示されている。仮に、行表示したとすると、下方に表示されるオブジェクト画像1011に対する店舗スタッフの視認性が低下してしまう。変形例3では、オブジェクト画像1011を列表示とすることにより、各オブジェクト画像1011のそれぞれ一部が上方に表示されるようにしている。これにより、各オブジェクト画像1011に対する店舗スタッフの視認性が低下することを抑えることができる。
【0093】
変形例3によれば、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、顧客が希望する複数の商品を注文できるため、顧客の利便性を向上させることができる。また、各オブジェクト画像1011(1011a~1011d)に対する店舗スタッフの視認性が低下することを抑えることができる。
【0094】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称]プログラム、および端末装置
[技術分野]
本発明は、プログラム、および端末装置に関する。
[背景技術]
近年、携帯端末等を用いて、店舗内外から商品の注文を行うシステムが普及している。例えば、店内注文と店外注文とを受付可能にし、店内注文については受注後速やかに厨房プリンタに調理指示を出力させ、店外の注文については顧客が指定した配達時刻から調理と配達に要する時間だけ前に厨房プリンタに調理指示を出力させるサーバが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0095】
また、近年では、スマートフォンなどの携帯端末を用いて、店舗内や店舗外から商品を注文することも可能である。例えば、飲食店などでは、予め携帯端末で商品を注文しておき、注文が完了すると、注文が完了したことを示す完了画面を表示可能にし、店舗において当該完了画面を利用して、商品を受渡すことも行われている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2007-193669号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、店舗における完了画面の確認に手間を要してしまうことや、一度使用した完了画面を再度使用するといった不正が行われてしまうことがある。このため、従来技術では、効率よく商品の受渡しを行うことができないことがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、効率よく商品の受渡しを行うことができる技術を提供することにある。
【0096】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、コンピュータを端末装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、商品の注文を受け付ける注文手段、前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する表示制御手段、所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する変更手段、として機能させ、前記表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する、プログラムである。
上記構成によれば、顧客端末装置30のスクリーンショット機能を用いて使用済みの予約完了画面を撮像したとしても、当該予約完了画面ではアニメーション画像512が変化しないため、店舗スタッフは、正規の注文完了画面510ではないことを一見して把握することができる。また、顧客端末装置30の画面の録画機能を用いて使用済みの予約完了画面を録画したとしても、当該予約完了画面では所定の操作(スワイプ)に応じた取引情報511の表示範囲の変更ができない。このため、店舗スタッフが、顧客に所定の操作を行わせて、所定の操作に応じた表示範囲が変更されない場合には、正規の注文完了画面510ではないことを容易に確認することができる。
したがって、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。よって、本実施形態によれば、効率よく商品の受渡しを行うことができる。
【0097】
(2)上記(1)の構成において、前記変化画像は、前記取引情報の背景色を経時変化させるアニメーション画像としてもよい。
上記構成によれば、取引情報511の視認性が低下することを抑えることができるとともに、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。
【0098】
(3)上記(1)または(2)の構成において、前記表示制御手段は、前記取引情報を、前記商品を示し且つ文字画像とは異なるオブジェクト画像を含む画像で表示するようにしてもよい。
上記構成によれば、店舗スタッフは、注文内容を容易に把握することができる。このため、店舗スタッフは、各顧客が提示する注文完了画面1000を、より注意して確認することができる。
【0099】
(4)上記(3)の構成において、前記表示制御手段は、前記取引情報を、文字画像で表示する明細領域と、前記オブジェクト画像を含む画像で表示する提示領域とに表示するようにしてもよい。
上記構成によれば、顧客は、明細領域1020を参照することにより、注文した商品の詳細を把握することができる。
【0100】
(5)上記(4)の構成において、前記表示制御手段は、前記明細領域よりも前記提示領域を上方に表示するようにしてもよい。
上記構成によれば、店舗スタッフは、カウンタ越しに顧客から提示される取引情報1001を容易に確認することができる。
【0101】
(6)上記(1)または(2)の構成において、前記表示制御手段は、前記一の商品の注文を示す前記取引情報の一部を表示するようにしてもよい。
上記構成によれば、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。また、顧客が希望する複数の商品を注文できるため、顧客の利便性を向上させることができる。
【0102】
(7)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である端末装置は、商品の注文を受け付ける注文手段と、前記注文手段が受け付けた注文を示す取引情報の一部と、経時変化する変化画像とを表示する表示制御手段と、所定の操作を受け付けることにより、前記取引情報の表示範囲を変更する変更手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記変更手段による前記表示範囲の変更にかかわらず、前記変化画像を継続して表示する、端末装置である。
上記構成によれば、顧客端末装置30のスクリーンショット機能を用いて使用済みの予約完了画面を撮像したとしても、当該予約完了画面ではアニメーション画像512が変化しないため、店舗スタッフは、正規の注文完了画面510ではないことを一見して把握することができる。また、顧客端末装置30の画面の録画機能を用いて使用済みの予約完了画面を録画したとしても、当該予約完了画面では所定の操作(スワイプ)に応じた取引情報511の表示範囲の変更ができない。このため、店舗スタッフが、顧客に所定の操作を行わせて、所定の操作に応じた表示範囲が変更されない場合には、正規の注文完了画面510ではないことを容易に確認することができる。
したがって、使用済みの注文完了画面を再度使用するといった不正を抑えつつ、店舗スタッフは、使用済みの予約完了画面であるか否かを容易に確認することができる。よって、本実施形態によれば、効率よく商品の受渡しを行うことができる。
【0103】
なお、上述した説明では、注文部401と、表示制御部402と、変更部403とが、顧客端末装置30に具備されることとして説明したが、これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部のうち一部の機能部が、注文管理サーバ10に具備されてもよいし、店舗管理装置20に具備されていてもよいし、他のサーバ装置に具備されていてもよい。すなわち、顧客端末装置30に代わって、他のコンピュータ装置が、例えば、各機能部を備えるようにしてもよい。これらの機能部を備えるコンピュータ装置は、複数台であってもよいし、1台であってもよい。
【0104】
なお、以上に説明した顧客端末装置30を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0105】
1…注文システム、10…注文管理サーバ、20…店舗管理装置、30…顧客端末装置、201…プロセッサ、202…メインメモリ、203…ストレージ、204…インタフェース、401…注文部、402…表示制御部、403…変更部