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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078672
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】チェーンコンベア装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/16 20060101AFI20240604BHJP
   B65G 17/08 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B65G21/16
B65G17/08
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191156
(22)【出願日】2022-11-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】藤原 国明
【テーマコード(参考)】
3F034
【Fターム(参考)】
3F034CA02
3F034CA05
(57)【要約】
【課題】チェーンベルトの走行路を構成するフレームの屈曲角度を大きくすることを可能にする。
【解決手段】フレーム(500)の第一側壁(510)には長孔(512)、第二側壁(520)には凸状体(522)がそれぞれ形成されている。2個のフレーム(500)を連結するときには、一方のフレームの凸状体(522)を他方のフレームの長孔(512)に篏合させる。長孔(512)と凸状体(522)との組み合わせによって、一方のフレームは他方のフレームに対して大きな屈曲角度でカーブすることが可能になる。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェーンコンベア装置において、遊技媒体を上に載せ搬送するチェーンベルトが走行する搬送路を形成する屈曲搬送路形成用フレームであって、複数個の屈曲搬送路形成用フレームが相互に連結することによって水平面内においてカーブした搬送路を形成する屈曲搬送路形成用フレームにおいて、
相互に対向する一対の第一側壁と、
相互に対向する一対の第二側壁と、を備え、
前記一対の第一側壁の各々は隣接する屈曲搬送路形成用フレームの前記一対の第二側壁の各々に接して前記一対の第二側壁の間に嵌まり込むように前記一対の第二側壁の間の間隔は前記一対の第一側壁の間の間隔より大きく設定されており、
前記一対の第一側壁の各々には当該第一側壁の高さ方向と直交する幅方向に延びる長孔が形成されており、
前記一対の第二側壁の各々の内壁には、隣接する屈曲搬送路形成用フレームの前記長孔に篏合可能かつ前記長孔の内部をスライド可能な凸状体が相互に向かって突出するように形成されていることを特徴とする屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項2】
前記凸状体は円柱形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項3】
前記凸状体の頂面には前記一対の第一側壁から前記一対の第二側壁に向かう方向に向かって低くなる斜面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項4】
前記一対の第二側壁の各々には当該第二側壁の高さ方向と直交する幅方向に延びる2個のスリットが形成され、これら2個のスリットに挟まれた中央部分は前記2個のスリットの外側の2個の部分に対して前記中央部分の基端を中心として揺動可能であり、
前記凸状体は前記中央部分に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項5】
前記屈曲搬送路形成用フレームは前記一対の第一側壁及び前記一対の第二側壁を上方から取り外し可能に覆うトップカバーをさらに備えており、
前記トップカバーは、
前記一対の第二側壁の各々の外壁に篏合する一対の第一側部と、
前記一対の第一側壁の各々を外側から覆う一対の第二側部と、
を備えており、
前記一対の第一側部の各々には当該第一側部の高さ方向と直交する幅方向に延びる長孔が形成されており、
前記一対の第二側部の各々の内壁には、隣接するトップカバーの前記第一側部の前記長孔に篏合可能かつ前記長孔の内部をスライド可能な第二凸状体が相互に向かって突出するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項6】
前記第二凸状体は円柱形状をなしていることを特徴とする請求項5に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項7】
前記第二凸状体の頂面には前記第一側部から前記第二側部に向かう方向に向かって低くなる斜面が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項8】
前記一対の第二側部の各々には当該第二側部の高さ方向と直交する幅方向に延びる2個のスリットが形成され、これら2個のスリットに挟まれた中央部分は前記2個のスリットの外側の2個の部分に対して前記中央部分の基端を中心として揺動可能であり、
前記第二凸状体は前記中央部分に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダルその他の遊技媒体を乗せて搬送する遊技媒体用のチェーンコンベア装置であって、水平面内において屈曲(カーブ)した搬送路を実現可能なチェーンコンベア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のチェーンコンベア装置として特許文献1に記載されたものがある。
図47は同文献に記載されたチェーンコンベア装置Cを上方から見たときの平面図、図48はチェーンコンベア装置Cの斜視図である。
図47に示すように、円形の島Sの周方向にはパチスロ機P、パチスロ機Pに隣接するメダル貸し出し機Q及び遊技者が座る椅子Rがそれぞれ等間隔に配置されている。チェーンコンベア装置Cは島Sの内周側の上方に配置され、パチスロ機P及びメダル貸し出し機Qに上方からメダルを補給する補給コンベアとして機能する。
チェーンコンベア装置Cは、複数のコンベア屈曲部1と、複数のコンベア直線部2と、 コンベア駆動ユニットU1と、コンベアリターンユニットU2と、を備えている。
【0003】
コンベア屈曲部1はメダルが搬送される搬送路の屈曲部分を構成し、コンベア直線部2は同搬送路の直線部分を構成する。複数のコンベア屈曲部1と複数のコンベア直線部2とは交互に接続しており、コンベア屈曲部1の各々が所定角度だけ水平面内で屈曲(カーブ)している。このため、チェーンコンベア装置Cは円形の島Sの円孤形状に沿った搬送路を構成することができるようになっている。
図49はコンベア駆動ユニットU1の斜視図、図50はコンベア駆動ユニットU1の内部を示す断面図である。
コンベア駆動ユニットU1はメダルを上に載せて搬送する無端のチェーンベルト3(図49参照)を搬送路の搬送方向に駆動する。コンベア駆動ユニットU1は、チェーンベルト3を搬送方向に駆動するための駆動モー タU1a(図48参照)と、チェーンベルト3を巻回する駆動スプロケットU1s(図50参照)とを備える。
【0004】
コンベアリターンユニットU2はコンベア駆動ユニットU1に従動する。図47に示すように、コンベアリターンユニットU2は、島Sにメダルを補給するメダル自動補給装置T内に配置されており、メダル自動補給装置Tが補給するメダルの受け入れ口として機能する。メダル自動補給装置TからコンベアリターンユニットU2に補給されたメダルは、コンベア屈曲部1とコンベア直線部2とを交互に通過して、メダルをパチスロ機Pまたはメダル貸機Qに向けて分岐させる分岐ユニットB1(図48参照)及びメダル補給用の蛇腹B2(図48参照)を介してパチスロ機Pまたはメダル貸機Qに投入される。
図51はコンベア直線部2の縦断面図である。
図51に示すように、コンベア直線部2は矩形断面を有する中空の枠体をなしており、直線レール部21と、一対のサイドカバー部22と、トップカバー部23と、を備えている。
【0005】
直線レール部21は、搬送路のコンベア直線部2に沿って周回移動するチェーンベルト3を支持する。直線レール部21は、上底板部211と、下底板部212と、中底板部213と、水平滑走部211cと、を備えている。
上底板部211は、コンベア直線部2内を周回移動する搬送側チェーンベルト3(搬送されるメダルが載置されるチェーンベルト3の上側の部分)の下方に存在する底板部である。下底板部212は、コンベア直線部2内を周回移動する戻り側のチェーンベルト3(搬送路の終端部となるコンベア駆動ユニットU1で折り返したチェーンベルト3)を支持する底板部である。
図52はチェーンベルト3を上方から見たときの斜視図、図53はチェーンベルト3を下方から見たときの斜視図である。
【0006】
図52及び図53に示すように、チェーンベルト3は、上面にメダルの載置面を備える複数個のチェーン駒31と、各チェーン駒31を相互に連結する円柱棒状の複数個の連結ピン32と、からなる。
各チェーン駒31は、幅方向に延びる基部311と、基部311の両端において基部311から搬送方向に延びる2個の連結片312、313と、2個の連結片312、313の間において基部311から搬送方向に延びる2個の連結片314,315と、基部311から搬送方向とは反対方向に延びる3個の連結片316-318と、を備えている。
図54(a)は複数個のチェーン駒31を連結させることにより形成された直線レール部21(コンベア直線部2)の部分的な平面図、図54(b)は図54(a)の横断面図である。
【0007】
各連結片314-318には幅方向に延びる貫通孔が形成されており、これらの貫通孔に連結ピン32を挿入することによって、2個のチェーン駒31が連結ピン32の軸周りに回動自在であるように相互に連結される。図54(a)に示すように、連結ピン32を介して複数個のチェーン駒31を連結させることにより、直線レール部21をなすチェーンベルト3が形成される。
図55(a)は複数個のチェーン駒31を連結させることにより形成された屈曲レール部(コンベア屈曲部1)の部分的な平面図、図55(b)は図55(a)の横断面図である。
【0008】
チェーン駒31の各連結片314-318に形成された貫通孔の内径は連結ピン32の直径よりやや大きく設定されているとともに、貫通孔の前後方向がチェーン駒31の幅方向外側に向かって拡径するように形成されている。このため、チェーン駒31は隣接するチェーン駒31に対して、水平面内においてある程度の範囲内の角度に屈曲変位(カーブ)することができる(最大で3度)。このように、複数個のチェーン駒31の各々が隣接するチェーン駒31に対して屈曲変位(カーブ)することにより、屈曲レール部(コンベア屈曲部1)が形成される。
図56はコンベア屈曲部1の斜視図である。
図56に示すように、コンベア屈曲部1は複数個の同一形状の屈曲走行路用フレーム10が搬送方向に相互に連結されることにより形成されている。
【0009】
図57(a)及び図57(b)は屈曲走行路用フレーム10をそれぞれ後方及び前方から見たときの斜視図である。
屈曲走行路用フレーム10は一体的に形成された内枠部11と外枠部12とから構成されている。内枠部11の後縁部の外縁形状と外枠部12の前縁部の内側形状とが一致しており、内枠部11と外枠部12とは連続する形状をなしている。
内枠部11は天井部111を備えており、天井部111には係合片111aと、右天井板111Rと、左天井板111Lとが形成されている。係合片111aは、天井部111の幅方向中央に配置されており、天井部111の後縁部中央から前方に延在している。係合片111aと右天井板111R及び左天井板111Lとの間にはそれぞれスリットが形成されており、このため、係合片111aは天井部111の後縁部中央を起点として上下方向に若干変位(弾性変形)することが可能である。係合片111aの前端部には上方向(垂直方向)に延在する円柱状体からなる屈曲軸111bが配置されている。
【0010】
内枠部11は、さらに、下底板部114を備えている。下底板部114は、屈曲走行路10内を周回移動する戻り側のチェーンベルト3の載置面を下側から支持する。下底板部114には、天井部111に形成された係合片111a、右天井板111R及び左天井板111Lと同様の係合片114a、右下底板114R及び左下底板114Lが形成されている。係合片114aの前端部には、下方向(垂直方向)に延在する円柱状体からなる屈曲軸114bが配置されている。
外枠部12の天井部121には、その幅方向中央において、屈曲軸111bが下方から篏合可能な貫通孔121aが形成され、外枠部12の底板部123には、その幅方向中央において、屈曲軸114bが上方から篏合可能な貫通孔123aが形成されている。
【0011】
各屈曲走行路用フレーム10の内枠部11の屈曲軸111b,114bが、隣接する屈曲走行路用フレーム10の外枠部12の貫通孔121a,123aに篏合することにより、複数個の屈曲走行路用フレーム10が相互に連結される。各屈曲走行路用フレーム10は隣接する屈曲走行路用フレーム10に対してある程度の角度範囲(最大で3度)において回転可能であるので、複数個の屈曲走行路用フレーム10によってコンベア屈曲部1が形成される。
図58はこのようにして形成されたコンベア屈曲部1の平面図である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2019-182650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
図47乃至図58に示した従来のチェーンコンベア装置Cは水平面内において屈曲(カーブ)した搬送路を実現するものではあったが、以下の欠点を有していた。
従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、図48に示したように、各屈曲走行路用フレーム10の内枠部11の屈曲軸111b,114bが、隣接する屈曲走行路用フレーム10の外枠部12の貫通孔121a,123aに篏合することにより、複数個の屈曲走行路用フレーム10が相互に連結され、コンベア屈曲部1が形成される。各屈曲走行路用フレーム10は隣接する屈曲走行路用フレーム10に対してある程度の角度範囲において回転可能であるが、この角度範囲は極めて小さいため(前述のように、最大で3度)、比較的半径の大きい屈曲路(コンベア屈曲部1)しか構成できず、比較的半径の小さい屈曲路を形成することは不可能であった。
【0014】
さらに、従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、屈曲軸111b,114bは貫通孔121a,123aの内部に密着しているため、屈曲軸111b,114bに横方向からの意図しない外力が作用すると、屈曲軸111b,114bは変位できずに外力を逃がすことができないため、屈曲軸111b,114bが破損する恐れがあった。
本発明は以上のような従来のチェーンコンベア装置Cにおける問題点に鑑みてなされたものであり、比較的半径の小さい屈曲路を形成することを可能にし、かつ、強度的にも改善されたチェーンコンベア装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的を達成するため、本発明は、チェーンコンベア装置において、遊技媒体を上に載せ搬送するチェーンベルト(710)が走行する搬送路(740)を形成する屈曲搬送路形成用フレーム(500)であって、複数個の屈曲搬送路形成用フレーム(500)が相互に連結することによって水平面内においてカーブした搬送路(742)を形成する屈曲搬送路形成用フレーム(500)において、相互に対向する一対の第一側壁(510)と、相互に対向する一対の第二側壁(520)と、を備え、前記一対の第一側壁(510)の各々は隣接する屈曲搬送路形成用フレーム(500)の前記一対の第二側壁(520)の各々に接して前記一対の第二側壁(520)の間に嵌まり込むように前記一対の第二側壁(520)の間の間隔は前記一対の第一側壁(510)の間の間隔より大きく設定されており、前記一対の第一側壁(510)の各々には当該第一側壁(510)の高さ方向と直交する幅方向に延びる長孔(512)が形成されており、前記一対の第二側壁(520)の各々の内壁には、隣接する屈曲搬送路形成用フレーム(500)の前記長孔(512)に篏合可能かつ前記長孔(512)の内部をスライド可能な凸状体(522)が相互に向かって突出するように形成されていることを特徴とする屈曲搬送路形成用フレーム(500)を提供する。
【0016】
前記凸状体(522)は円柱形状をなしていることが好ましい。
前記凸状体(522)の頂面には前記一対の第一側壁(510)から前記一対の第二側壁(520)に向かう方向に向かって低くなる斜面(522b)が形成されていることが好ましい。
前記一対の第二側壁(520)の各々には当該第二側壁(520)の高さ方向と直交する幅方向に延びる2個のスリット(523)が形成され、これら2個のスリット(523)に挟まれた中央部分(524)は前記2個のスリット(523)の外側の2個の部分(525A, 525B)に対して前記中央部分(524)の基端を中心として揺動可能であり、前記凸状体(522)は前記中央部分(524)に形成されていることが好ましい。
【0017】
前記屈曲搬送路形成用フレーム(500)は前記一対の第一側壁(510)及び前記一対の第二側壁(520)を上方から取り外し可能に覆うトップカバー(570)をさらに備えていることが好ましい。前記トップカバー(570)は、例えば、前記一対の第二側壁(520)の各々の外壁に篏合する一対の第一側部(580)と、前記一対の第一側壁(510)の各々を外側から覆う一対の第二側部(590)と、を備えており、前記一対の第一側部(580)の各々には当該第一側部(580)の高さ方向と直交する幅方向に延びる長孔(583)が形成されており、前記一対の第二側部(590)の各々の内壁には、隣接するトップカバー(570)の前記第一側部(580)の前記長孔(583)に篏合可能かつ前記長孔(583)の内部をスライド可能な第二凸状体(592)が相互に向かって突出するように形成されていることが好ましい。
前記第二凸状体(592)は円柱形状をなしていることが好ましい。
【0018】
前記第二凸状体(592)の頂面には前記第一側部から前記第二側部に向かう方向に向かって低くなる斜面が形成されていることが好ましい。
前記一対の第二側部(590)の各々には当該第二側部(590)の高さ方向と直交する幅方向に延びる2個のスリット(593)が形成され、これら2個のスリット(593)に挟まれた中央部分(594)は前記2個のスリット(593)の外側の2個の部分に対して前記中央部分の基端を中心として揺動可能であり、前記第二凸状体(592)は前記中央部分(594)に形成されていることが好ましい。
括弧内の符号は後述する実施形態との対応関係を示すために参考として付したものであり、本発明の範囲をこれに限定するものではない。
【発明の効果】
【0019】
従来のチェーンコンベア装置Cにおける搬送路の最大屈曲角度は3度であった。従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、内枠部11の屈曲軸111b,114bと外枠部12の貫通孔121a,123aとの篏合により搬送路の曲線部(コンベア屈曲部1)を形成していたため、屈曲角度の上限を大きくすることは不可能であった。
これに対して、本発明に係る屈曲搬送路形成用フレームにおいては、長孔と凸状体との組み合わせによって搬送路の曲線部を構成しているため、3度を超える屈曲角度を実現することが可能である。
さらに、従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、屈曲軸111b,114bは貫通孔121a,123aの内部に密着しているため、屈曲軸111b,114bに横方向からの意図しない外力が作用すると、屈曲軸111b,114bが破損する恐れがあった。
【0020】
これに対して、本発明においては、凸状体に横方向からの意図しない外力が作用しても、凸状体は長孔の内部において移動可能であり、外力を逃がすことができるので、外力によって凸状体が破損するおそれは従来のチェーンコンベア装置Cにおける屈曲軸111b,114bよりも小さい。
以上のように、本発明に係る屈曲搬送路形成用フレームによれば、従来のチェーンコンベア装置Cと比較して、比較的半径の小さい曲線部を形成することが可能であり、さらに、各屈曲搬送路形成用フレームの連結の強度を向上させることが可能である。
さらに、従来のチェーンコンベア装置Cは水平面内に設置されることが前提とされており、コンベア屈曲部1を斜め上方(または斜め下方)に傾斜させて設置することは不可能であった。
これに対して、本発明に係る屈曲搬送路形成用フレームにはこのような制限はなく、従来のチェーンコンベア装置Cとは異なり、屈曲搬送路形成用フレームを水平面内のみならず、斜め上方または斜め下方の傾斜面内においても設置することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第一の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレームを備えるチェーンコンベア装置の斜視図である。
図2図1に示したチェーンコンベア装置を上方から見たときの平面図である。
図3】チェーンベルトの斜視図である。
図4】チェーンベルトを上方から見たときの平面図である。
図5】チェーンベルトの側面図である。
図6】連結用ピンの斜視図である。
図7】連結用ピンを通した状態の単一のベルトユニットの斜視図である。
図8図7に対する底面図である。
図9図7に対する正面図である。
図10図7に対する平面図である。
図11図7に対する側面図である。
図12】搬送路を構成する屈曲搬送路形成用フレームを前方から見たときの斜視図である。
【0022】
図13図12に示した屈曲搬送路形成用フレームを後方から見たときの斜視図である。
図14図12に示した屈曲搬送路形成用フレームの平面図である。
図15図12に示した屈曲搬送路形成用フレームの正面図
図16図12に示した屈曲搬送路形成用フレームの側面図である。
図17図12に示した屈曲搬送路形成用フレームの縦断面図である。
図18】2個の屈曲搬送路形成用フレームを連結したときの前方から見たときの斜視図である。
図19】2個の屈曲搬送路形成用フレームを連結したときの後方から見たときの斜視図である。
図20】屈曲搬送路形成用フレーム内をチェーンベルトが通過する状況を示す斜視図である。
図21】凸状体の側面図である。
図22】チェーンベルト走行路の曲線部の斜視図である。
【0023】
図23】チェーンベルト走行路の曲線部を形成する場合の長孔及び凸状体の位置関係を示す概略図である。
図24図24(A)は従来のチェーンコンベア装置Cにおける屈曲軸と貫通孔との篏合を示す縦断面図、図24(B)は本発明の第一の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレームにおいて長孔に篏合した凸状体を水平方向から見たときの平面図である。
図25】トップカバーの斜視図である。
図26図25に示したトップカバーの平面図である。
図27図25に示したトップカバーの正面図である。
図28図25に示したトップカバーの側面図である。
図29図25に示したトップカバーの縦断面図である。
図30】本発明の第二の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレームの正面図である。
【0024】
図31図30に示した屈曲搬送路形成用フレームの背面図である。
図32図30に示した屈曲搬送路形成用フレームの斜視図である。
図33】2個のトップカバーを相互に連結したときのそれぞれ前方から見た斜視図である。
図34】2個のトップカバーを相互に連結したときのそれぞれ後方から見た斜視図である。
図35】複数個の屈曲搬送路形成用フレームにより形成されているチェーンベルト走行路をカーブさせた場合の斜視図である。
図36図35に対する平面図である。
図37図35に対する左側面図である。
図38図35に対する右側面図である。
図39】連結用ピンの他の例の斜視図である。
図40図39に示した連結用ピンに対応するベルトユニットの斜視図である。
【0025】
図41図40に対する正面図である。
図42図40に対する底面図である。
図43図42の横断面図である。
図44図40に対する側面図である。
図45図40に示したベルトユニットの部分的拡大斜視図である。
図46】第四突出部に連結用ピンを差し込んだ状態の縦断面図である。
図47】従来のチェーンコンベア装置を上方から見たときの平面図である。
図48図47に示したチェーンコンベア装置の斜視図である。
図49】従来のチェーンコンベア装置におけるコンベア駆動ユニットの斜視図である。
図50】従来のチェーンコンベア装置におけるコンベア駆動ユニットの内部を示す断面図である。
図51】従来のチェーンコンベア装置におけるコンベア直線部の縦断面図である。
【0026】
図52】従来のチェーンコンベア装置におけるチェーンベルトを上方から見たときの斜視図である。
図53】従来のチェーンコンベア装置におけるチェーンベルトを下方から見たときの斜視図である。
図54図54(a)は複数個のチェーン駒を連結させることにより形成された直線レール部(コンベア直線部)の部分的な平面図であり、図54(b)は図54(a)の横断面図である。
図55図55(a)は複数個のチェーン駒を連結させることにより形成された屈曲レール部(コンベア屈曲部)の部分的な平面図、図55(b)は図55(a)の横断面図である。
図56】従来のチェーンコンベア装置におけるコンベア屈曲部の斜視図である。
図57図57(a)は屈曲走行路用フレームを後方から見たときの斜視図、図57(b)は屈曲走行路用フレームを前方から見たときの斜視図である。
図58】従来のチェーンコンベア装置におけるコンベア屈曲部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500を備えるチェーンコンベア装置700の斜視図、図2はチェーンコンベア装置700を上方から見たときの平面図である。
図1に示すように、チェーンコンベア装置700は、メダルその他の遊技媒体を上に載せて搬送するチェーンベルト710と、チェーンベルト710を支持し、遊技媒体が搬送される搬送路を形成するチェーンベルト走行路740と、チェーンベルト710を駆動する駆動装置730と,駆動装置730に対する従動装置(図示せず)と、を備えている。
後述するように、チェーンベルト走行路740は水平面内の任意の所望の箇所において屈曲(カーブ)させることが可能である。このため、遊技媒体が搬送される搬送路としてのチェーンベルト走行路740は直線状に延びる直線部741と曲線状にカーブしている曲線部742とを交互に備えている(図2参照)。
【0028】
図1及び図2に示されている搬送路は1個の曲線部742を有するものとして構成されているが、パチスロ機などの遊技台が配置されている島(図47参照)の形状(特に、円形などの曲線形状を含む島の場合)に応じて、任意の個数の曲線部742を形成することが可能である。
チェーンベルト走行路740の直線部741は、例えば、チェーンベルト710の幅方向の両側にそれぞれ設けられた直立壁(図示せず)からなる。この直立壁によって搬送中のメダルがチェーンベルト710から落下することを防止している。
チェーンベルト走行路740の曲線部742は複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500(後述)を連結することにより形成される。
駆動装置730及び従動装置は従来のチェーンコンベア装置Cにおける駆動装置と同様である。
【0029】
具体的には、駆動装置730は、駆動用モーター731と、従動側スプロケットホイール(図示せず)と、を備えている。駆動用モーター731はチェーンコンベア装置700の一端側(図1では右端側)に、従動側スプロケットホイールはチェーンコンベア装置700の他端側(図1では左端側)にそれぞれ配置される。チェーンベルト710(後述)は従動側スプロケットホイールと駆動用モーター731の出力軸に取り付けられた駆動用スプロケットホイールとの間に掛け渡され、無端ベルトとして駆動用スプロケットホイールと従動側スプロケットホイールとの間を往復走行する。
図3はチェーンベルト710の斜視図、図4はチェーンベルト710を上方から見たときの平面図、図5はチェーンベルト710の側面図であり、図6は連結用ピン735の斜視図である。
図3及び図4に示すように、チェーンベルト710は複数個のベルトユニット720と複数個の連結用ピン735とを備えており、各ベルトユニット720は連結用ピン735を介して相互に回動可能に連結される。
【0030】
図7は連結用ピン735を通した状態の単一のベルトユニット720の斜視図、図8図7に対する底面図、図9図7に対する正面図、図10図7に対する平面図、図11図7に対する側面図である。
図7に示すように、ベルトユニット720は、ベルトユニット720の幅方向Y(チェーンベルト710の搬送方向Xと直交する方向)に延びる板状のベース部721と、ベルトユニット720の幅方向Yにおけるベース部721の両端においてベース部721から一方向(図7においては右方向)に延びる板状の支持用突出部722,723と、支持用突出部722,723の間においてベース部721から一方向(支持用突出部722,723が延びる方向と同一方向)に延びる第一突出部724及び第二突出部725と、支持用突出部722,723の間においてベース部721から反対方向(図7においては左方向)に延びる第三突出部726,第四突出部727及び第五突出部728と、を備えている。
【0031】
支持用突出部722,723はベース部721と同一の厚さ(図7の上下方向における長さ)を有しているのに対して、第一乃至第五突出部724-728はベース部721よりも大きい厚さを有している。具体的には、第一乃至第五突出部724-728の上面はベース部721の上面と同一平面にあるが、第一乃至第五突出部724-728の底面はベース部721の底面よりも下に位置している。
支持用突出部722,723及び第一乃至第五突出部724-728は同一の長さ(チェーンベルト710の搬送方向Xにおける長さ)及び幅(チェーンベルト710の幅方向Yにおける長さ)を有しており、かつ、幅方向Yにおいて相互に等間隔に配置されている。このため、支持用突出部722,723及び第一乃至第五突出部724-728はベルトユニット720の幅方向Yに沿って交互に一方向(図7の右方向)と反対方向(図7の左方向)に突出した構成になっている。
【0032】
第一突出部724及び第二突出部725には同心にそれぞれ貫通孔724a、725a(図8参照)が形成され、同様に、第三乃至第五突出部726-728には同心にそれぞれ貫通孔726a、727a、728aが形成されている。これらの貫通孔724a-728aは連結用ピン735が篏合可能な大きさに形成されている。
図6に示すように、連結用ピン735はほぼ円柱形状をなしている。
第一のベルトユニット720A(図3参照)と第二のベルトユニット720B(図3参照)とは次のようにして相互に連結される。
最初に、第二のベルトユニット720Bの第一突出部724及び第二突出部725を第一のベルトユニット720Aの第三乃至第五突出部726-728間に形成されている2個の空間にそれぞれ差し込む。
次いで、支持用突出部723の下方から連結用ピン735を貫通孔728a、725a(第二のベルトユニット720B)、727a、724a(第二のベルトユニット720B)、726aの順に差し込む。
【0033】
このようにして、第一のベルトユニット720Aと第二のベルトユニット720Bとは相互に連結される。第一のベルトユニット720Aと第二のベルトユニット720Bとは連結用ピン735の回りに相互に回動可能である。
複数個のベルトユニット720は第一のベルトユニット720A及び第二のベルトユニット720Bの連結と同様にして相互に連結され、チェーンベルト710を形成する。
なお、図7に示すように、第五突出部728の先端にはベルトユニット720の幅方向Yに延びるスリット728bが形成されている。スリット728bを形成することにより、第五突出部728の先端部分は上部分と下部分に二分される。このため、ベルトユニット720を樹脂その他の弾力性を有する素材で作ることによって、第五突出部728の上部分と下部分とがスリット728bを中心としてそれぞれ上方向及び下方向に付勢されると、素材の弾力性に起因して上部分には下方向に、下部分には上方向にそれぞれ弾性力が生じる。
【0034】
連結用ピン735を挿入するときに、第五突出部728の上部分と下部分とはそれぞれ上方向及び下方向に変位するが、上記の弾性力が生じるため、上部分は下方向に、下部分は上方向に付勢され、結果的に、連結用ピン735を締め付ける力が増大する。
また、連結用ピン735にはその一端側(図6では右端側)において、直径が徐々に拡大する傾斜部分735Aと、傾斜部分735Aの終端と連結し、傾斜部分735Aの最大直径と同一の直径を有する拡径部分735Bとが形成されており、この拡径部分735Bが第五突出部728の貫通孔728aに篏合する。
このように、第五突出部728にスリット728bを設け、さらに、連結用ピン735に設けた拡径部分735Bを第五突出部728の貫通孔728aに篏合させることにより、連結用ピン735が貫通孔728aの内部に固定的に維持され、連結用ピン735が第五突出部728の貫通孔728a、ひいては、他の第一乃至第四突出部724-727の各貫通孔724a-727aから抜け落ちることを防止することができる。
【0035】
図12はチェーンベルト走行路740の曲線部742を構成する屈曲搬送路形成用フレーム500を前方から見たときの斜視図、図13図12の屈曲搬送路形成用フレーム500を後方から見たときの斜視図、図14は屈曲搬送路形成用フレーム500の平面図、図15は屈曲搬送路形成用フレーム500の正面図、図16は屈曲搬送路形成用フレーム500の側面図、図17は屈曲搬送路形成用フレーム500の縦断面図、図18は2個の屈曲搬送路形成用フレーム500を連結したときの後方から見たときの斜視図、図19は2個の屈曲搬送路形成用フレーム500を連結したときの前方から見たときの斜視図である。
【0036】
図12及び図13に示すように、屈曲搬送路形成用フレーム500は、相互に対向する一対の第一側壁510と、相互に対向する一対の第二側壁520と、一対の第一側壁510の各々と一対の第二側壁520の各々とを結合する結合壁530と、一対の第一側壁510の各々の高さ方向におけるほぼ中央の位置において一対の第一側壁510の間に延び、一対の第一側壁510の双方と結合している第一水平壁540と、第一水平壁540の下方において一対の第一側壁510の間に延び、一対の第一側壁510の双方と結合している第二水平壁550と、を備えている。
一対の第一側壁510の各々は板状であり、その下端からは内側に向かって(一方の第一側壁510から他方の第一側壁510に向かって)延長部511が形成されている。各延長部511は、第二水平壁550との間にチェーンベルト710が通過するのに十分な空間を空ける位置に設けられており、かつ、チェーンベルト710を支持するのに十分な長さを有している。
第一水平壁540と第二水平壁550との間には補強用の一対の直立壁541が設けられている。
【0037】
図20は屈曲搬送路形成用フレーム500内をチェーンベルト710が通過する状況を示す斜視図である。
図20に示すように、無端ベルトを構成しているチェーンベルト710はメダルの搬送方向Aに走行するときは第一水平壁540上を走行し、メダルを搬送し終えて戻るとき(搬送方向Aと反対方向Bに走行するとき)には一対の延長部511上を走行する。チェーンベルト710の走行時には、各ベルトユニット720の支持用突出部722,723の上面がそれぞれ第一水平壁540及び延長部511に接触した状態でチェーンベルト710は走行する。
一対の第二側壁520の各々は板状であり、その下端からは内側に向かって(一方の第二側壁520から他方の第二側壁520に向かって)延長部521が形成されている。各延長部521は第一側壁510の各延長部511よりやや低い状態で第一側壁510の各延長部511と結合している。
【0038】
一対の第二側壁520の間の間隔D2は一対の第一側壁510の間の間隔D1より大きく設定されている(図15参照)。さらに、一対の第一側壁510と一対の第二側壁520とは、一対の第一側壁510の端部(第二側壁520側の端部)と一対の第二側壁520の端部(第一側壁510側の端部)とが屈曲搬送路形成用フレーム500の幅方向Cにおいて同一直線上にあるように配置されており、さらに、結合壁530を介して相互に結合されている。
一対の第二側壁520の間の間隔D2及び一対の第一側壁510の間の間隔D1は、一対の第一側壁510の各々が隣接する屈曲搬送路形成用フレーム500の一対の第二側壁520の各々に接した状態で一対の第二側壁520の間に嵌まり込むように、設定されている。
【0039】
図18及び図19に示すように、第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aと第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bとが隣接しているとする。この場合、第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの一対の第一側壁510Bの外面が第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの一対の第二側壁520Aの内面に接した状態で、第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの一対の第一側壁510Bは第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの一対の第二側壁520Aの間に接離可能に嵌まり込んでいる。以下、同様にして、複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500は相互に接離可能に連結され、チェーンベルト走行路740が形成される。
図12及び図13に示すように、一対の第一側壁510の各々には第一水平壁540と第二水平壁550との間において第一側壁510の高さ方向Hと直交する方向である幅方向Cに延びる長円形状の長孔512が形成されている。
【0040】
一対の第二側壁520の各々の内壁には、長孔512に対応して、凸状体522(図13参照)が内側に向かって(一方の凸状体522が他方の凸状体522に向かって)突出するように形成されている。
図21は凸状体522の側面図である。
凸状体522は円柱形状であり、円形の頂面の一部522aを残して、他の部分は斜面522bとなっている。斜面522bの傾斜は第一側壁510から第二側壁520に向かう方向(図20の方向A)に向かって低くなるように設定されている。
凸状体522は長孔512に篏合可能であり、かつ、長孔512の内部をスライド可能である大きさに設定されている。
図12及び図13に示すように、一対の第二側壁520の各々には第二側壁520の高さ方向Hと直交する幅方向Cに延びる2個のスリット523が形成されている。スリット523は第二側壁520の先端から基端(結合壁530と結合している端部)に近い位置までの深さを有している。
【0041】
このように、スリット523は深く形成されているため、2個のスリット523に挟まれた中央部分524は2個のスリット523の外側の2個の部分525A、525Bに対して中央部分524の基端(先端とは反対側の端部)を中心として水平面内において揺動可能である。
凸状体522は中央部分524の内壁に設けられている。
相互に隣接する二つの屈曲搬送路形成用フレーム500は長孔512及び凸状体522を介して相互に連結される。
具体的には、図18及び図19に示すように、第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの一対の第一側壁510Bを第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの一対の第二側壁520Aの間に嵌め込むと、第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの凸状体522は第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの長孔512に篏合する。第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの凸状体522が第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの長孔512に篏合することによって、二つの屈曲搬送路形成用フレーム500A、500Bは相互に接離可能に連結される。
【0042】
第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの第一側壁510Bを第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの第二側壁520Aに沿って矢印Sの方向にスライドさせると、第一側壁510Bに形成されている長孔512は凸状体522の斜面522bに当接する。前述のように、凸状体522は水平面内において揺動可能である。長孔512が斜面522bに当接したまま、第二の屈曲搬送路形成用フレーム500Bの第一側壁510Bをさらに矢印Sの方向にスライドさせることにより、第一の屈曲搬送路形成用フレーム500Aの凸状体522は第二側壁520Aの外側に向かって揺動し(すなわち、撓み)、凸状体522が長孔512に到達すると、第二側壁520Aの外側への凸状体522の揺動が解除され、凸状体522は長孔512の内部に嵌まり込む。
このように、凸状体522に斜面522bを設けることにより、凸状体522を容易に長孔512の内部に嵌め込むことができる。
【0043】
以上のような構成を有するチェーンコンベア装置700は以下のように作動する。
メダル自動補給装置(図47のメダル自動補給装置T)からチェーンベルト710上に供給されたメダルはチェーンベルト710によってパチスロ台(図47のパチスロ機P)やパチスロ台に隣接するメダル貸し出し機(図47のメダル貸し出し機Q)に搬送される。
チェーンベルト710の走行方向を画定するチェーンベルト走行路740の形状は島(図47の島S)の形状に応じて直線部741と曲線部742(図2参照)とを組み合わせて決定される。
チェーンベルト走行路740は複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500を連結することにより構成されている。
【0044】
チェーンベルト走行路740の直線部741は複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500を直線状に並べることにより形成される。この場合、一の屈曲搬送路形成用フレーム500の凸状体522は隣接する屈曲搬送路形成用フレーム500の長孔512の内部をスライド可能であるので、1個の屈曲搬送路形成用フレーム500について凸状体522のスライド可能距離の範囲内において直線部741の長さを調節することが可能である。
図22はチェーンベルト走行路740の曲線部742の斜視図である。
チェーンベルト走行路740の曲線部742を形成する場合には、図22に示すように、直線部741を構成している複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500を左右何れかの方向にカーブさせる。各屈曲搬送路形成用フレーム500は長孔512及び凸状体522を介して隣接の屈曲搬送路形成用フレーム500と相互に連結されている。このため、以下に述べるように、比較的容易に曲線部742を形成することができる。
【0045】
図23は曲線部742を形成する場合の長孔512及び凸状体522の位置関係を示す概略図である。
直線部741においては、図23(A)に示すように、屈曲搬送路形成用フレーム500A(図19参照)の第二側壁520A上に形成されている凸状体522は屈曲搬送路形成用フレーム500Bの第一側壁510Bの長孔512に実線で示す位置において篏合している。
屈曲搬送路形成用フレーム500Bを屈曲搬送路形成用フレーム500Aに対してRの方向にカーブさせると、第一側壁510Bは長孔512を介して第二側壁520Aに対する相対的に位置を変化させ、破線で示す位置に移動する。すなわち、屈曲搬送路形成用フレーム500Bは屈曲搬送路形成用フレーム500Aに対して斜めの方向をなし、これを複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500にわたって行うことにより、チェーンベルト走行路740の曲線部742に構成することができる。
【0046】
屈曲搬送路形成用フレーム500Bが屈曲搬送路形成用フレーム500Aに対して傾斜する度合いは長孔512の長さ(幅方向Cにおける長さ)に応じて変化する。長孔512の長さを大きくすることにより、屈曲搬送路形成用フレーム500Bが屈曲搬送路形成用フレーム500Aに対して傾斜する度合いを大きくすることが可能であり、ひいては、より小さい半径を有する曲線部742を構成することができる。
特に、図23(B)に示すように、屈曲搬送路形成用フレーム500Bの第一側壁510Bが凸状体522の斜面522b上に移行した場合には、屈曲搬送路形成用フレーム500Bの第一側壁510Bが凸状体522の側壁上にある場合(図23(A)に示す位置にある場合)と比較して、屈曲搬送路形成用フレーム500Bは屈曲搬送路形成用フレーム500Aに対してより大きく傾斜することが可能であり、ひいては、チェーンベルト走行路740の曲線部742の半径をさらに小さくすることができる。
【0047】
本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500によれば、以下の効果を得ることができる。
従来のチェーンコンベア装置Cにおける搬送路の最大屈曲角度は3度であった。従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、内枠部11の屈曲軸111b,114bと外枠部12の貫通孔121a,123aとの篏合により搬送路の曲線部(コンベア屈曲部1)を形成していたため、屈曲角度の上限(最大で3度)を大きくすることは不可能であったが、本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500を用いることにより、3度を超える屈曲角度を実現することが可能である。
さらに、従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、屈曲軸111b,114bは貫通孔121a,123aの内部に密着しているため、屈曲軸111b,114bに横方向からの意図しない外力が作用すると、屈曲軸111b,114bが破損する恐れがあった。
【0048】
これに対して、本実施形態における凸状体522に横方向からの意図しない外力が作用しても、凸状体522は長孔512の内部においてある程度の移動が可能であり、外力を逃がすことができるので、外力による凸状体522の破損のおそれは従来のチェーンコンベア装置Cにおける屈曲軸111b,114bよりも小さい。
以上のように、本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500によれば、従来のチェーンコンベア装置Cと比較して、比較的半径の小さい曲線部742を形成することが可能であり、さらに、各屈曲搬送路形成用フレーム500の連結の強度を向上させることも可能である。
さらに、従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、相互に隣接する2個の屈曲走行路用フレーム10は、屈曲軸111bと貫通孔121aとの篏合及び屈曲軸114bと貫通孔123aとの篏合によって、水平面内において屈曲可能であるように構成されている。
【0049】
チェーンコンベア装置Cを設置する周囲の環境(余剰スペース)によっては、チェーンコンベア装置Cを斜め上方に傾斜するように設置することが必要になる場合がある。しかしながら、チェーンコンベア装置Cのコンベア屈曲部1を斜め上方に傾斜するように設置することは不可能であった。
図24(A)は従来のチェーンコンベア装置Cにおける屈曲軸111bと貫通孔121aとの篏合及び屈曲軸114bと貫通孔123aとの篏合を示す縦断面図である。
コンベア屈曲部1を斜め上方に傾斜するように設置しようとするときには、一方の屈曲走行路用フレーム10A(図24(A)の左側に位置する屈曲走行路用フレーム10)を他方の屈曲走行路用フレーム10B(図24(A)の右側に位置する屈曲走行路用フレーム10)に対して方向Rに傾斜させることが必要になる。
【0050】
屈曲軸111b、114b及び貫通孔121a、123aの各中心線Xは鉛直方向にあるため、コンベア屈曲部1を斜め上方に傾斜するように設置しようとすると、屈曲走行路用フレーム10Aの貫通孔121a、123aの中心線が鉛直方向から傾斜することが必要になるが、貫通孔121a、123aには屈曲軸111b、114bが篏合しているため、それは不可能である。
すなわち、従来のチェーンコンベア装置Cにおいては、コンベア屈曲部1を斜め上方に傾斜するように設置することは不可能であり、このため、従来のチェーンコンベア装置Cは水平面内に設置されることが前提とされている。
これに対して、本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500にはこのような制限はない。
図24(B)は第一側壁510に形成された長孔510に篏合した第二側壁520の凸状体522を水平方向から見たときの平面図である。
【0051】
本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500においては、相互に隣接する2個の屈曲搬送路形成用フレーム500は一方の屈曲搬送路形成用フレーム500の凸状体522と他方の屈曲搬送路形成用フレーム500の長孔512とを介して連結されている。
図24(B)に示すように、凸状体522の中心線は水平方向Zに延びている。このため、屈曲搬送路形成用フレーム500を斜め上方に傾斜させて設置する場合、凸状体522が形成されている屈曲搬送路形成用フレーム500は長孔512が形成されている屈曲搬送路形成用フレーム500に対して斜め上方に傾斜することが必要になるが、凸状体522が形成されている屈曲搬送路形成用フレーム500が長孔512に対して方向Sに回動することにより、斜め上方への傾斜は可能となる。方向Sへの回動は支障なく可能であるため、2個の屈曲搬送路形成用フレーム500の連結が阻害されることなく、相互に隣接する2個の屈曲搬送路形成用フレーム500のうちの一方の屈曲搬送路形成用フレーム500を斜め上方に傾斜させて設置することが可能である。
【0052】
屈曲搬送路形成用フレーム500を斜め下方に傾斜させて設置することも同様に可能である。
このように、本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500によれば、従来のチェーンコンベア装置Cとは異なり、屈曲搬送路形成用フレーム500を水平面内のみならず、斜め上方または斜め下方の傾斜面内においても設置することが可能である。
本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500は上記の構成に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本実施形態においては、凸状体522は円柱形状を有するものとして構成されているが、他の形状、例えば、角柱形状とすることも可能であり、その場合には長孔512は長円形状ではなく、矩形形状とすることが好ましい。
また、本実施形態においては、第二側壁520に2個のスリット525A、525Bによって中央部分524が形成されているが、2個のスリット525A、525Bは必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
凸状体522の頂面は円形のままとすることも可能である。すなわち、斜面522bを省略することも可能である。
【0053】
(第二の実施形態)
第二の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム501は、第一の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500と比較して、一対の第一側壁510及び一対の第二側壁520を上方から覆うトップカバー570を追加的に備えている。この点を除いて、本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム501は第一の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム500と同様の構造を有している。
図25はトップカバー570の斜視図、図26はトップカバー570の平面図、図27はトップカバー570の正面図、図28はトップカバー570の側面図、図29はトップカバー570の縦断面図である。
【0054】
図25に示すように、トップカバー570は、一対の第二側壁520の各々の外壁に篏合する一対の第一側部580と、一対の第一側部580の各上端に結合されている板状の第一天井部581と、一対の第一側壁510の各々を外側から覆う一対の第二側部590と、一対の第二側部590の各上端に結合されている板状の第二天井部591と、を備えている。
図30は本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム501の正面図、図31は屈曲搬送路形成用フレーム501の背面図、図32は屈曲搬送路形成用フレーム501の斜視図である。
一対の第一側部580の間の間隔は一対の第二側壁520の間の間隔D2に対応して設定されている。このため、図30乃至図32に示すように、一対の第一側部580は一対の第二側壁520の外側に嵌まり込む。
一対の第一側部580の各々の下端には、内側に向かって突出する断面が半円形の突起584が形成されている。一対の第二側壁520の各々には幅方向Cに延びる断面が半円形の溝526(図12及び図13参照)が形成されており、突起584を溝526に嵌め込むことにより、トップカバー570は一対の第二側壁520に対して取り外し可能に取り付けることができる。
【0055】
一対の第二側部590の間の間隔は一対の第一側壁510の全幅(第一側壁510の外面間の距離)よりも大きく設定されており、図30及び図31に示すように、一対の第二側部590の各内壁は一対の第一側壁510の各外壁から離れている(後述する第二凸状体592を形成するスペースを確保するためである)。
図25に示すように、一対の第一側部580の各々と一対の第二側部590の各々及び第一天井部581と第二天井部591とは結合壁582を介して相互に結合されており、一対の第一側部580及び第一天井部581と一対の第二側部590及び第二天井部591とは一体構造になっている。
図25に示すように、一対の第一側部580の各々には屈曲搬送路形成用フレーム500の幅方向C(図12参照)に延びる長円形の長孔583が形成されている。
【0056】
一対の第二側部590の各々の内壁には、一対の第二側壁520の各々に形成された凸状体522と同様の第二凸状体592が形成されている。一対の第二側部590の各々には、第二側壁520と同様に、2個のスリット593が形成され、第二凸状体592は一対の第二側部590の内壁上において2個のスリット593によって画定される中央部分594に位置している。
図33及び図34は2個のトップカバー570を相互に連結したときのそれぞれ前方及び後方から見た斜視図である。
トップカバー570は相互に連結させることができる。2個のトップカバー570を相互に連結させる構造(長孔583及び第二凸状体592)は2個の屈曲搬送路形成用フレーム500A、500B(図18及び図19参照)を相互に連結させる構造(長孔512及び凸状体522)と同一であり、2個のトップカバー570は、2個の屈曲搬送路形成用フレーム500A、500Bを連結させる場合と同様にして、相互に連結させることができる。
【0057】
図35は複数個の屈曲搬送路形成用フレーム501により形成されているチェーンベルト走行路740をカーブさせた場合の斜視図、図36図35に対する平面図、図37及び図38図35に対する左右側面図である。
複数個のトップカバー570は、複数個の屈曲搬送路形成用フレーム500A、500Bと同様に、図35乃至図38に示すように、相互にカーブさせることができる(図23参照)。この場合、一対の第一側部580及び一対の第二側部590はそれぞれ一対の第二側壁520及び一対の第一側壁510に連動した動きを行う。
本実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム501によれば、トップカバー570を備えているため、チェーンベルト710上に上方から物が落下することを防止することが可能である。
【0058】
さらに、トップカバー570は取り外しが可能であるので、必要に応じて、屈曲搬送路形成用フレーム500(トップカバー570なし)または屈曲搬送路形成用フレーム501(トップカバー570あり)を使い分けることができる。
また、連結用ピン735は図6に示した形状に限定されるものではなく、他の形状とすることも可能である。
図39は連結用ピン735の他の例である連結用ピン735Aの斜視図、図40は連結用ピン735Aに対応してベルトユニット720に代えて用いられるベルトユニット720Aの斜視図、図41図40に対する正面図、図42図40に対する底面図、図43図42の横断面図、図44図40に対する側面図、図45はベルトユニット720Aの部分的拡大斜視図である。
図39に示すように、連結用ピン735Aは、後述する小径部分737を除いて直径が一定の円柱形状をなす本体部分736Aと、本体部分736Aの両端に形成された傾斜部分736Bと、を備えている。
【0059】
本体部分736Aの長さ方向の中心部には本体部分736Aの直径よりも小径の小径部分737が本体部分736Aと同心に形成されている。連結用ピン735Aの長さ方向における小径部分737の長さはベルトユニット720Aの幅方向Yにおける第四突出部727の長さの半分よりも小さく設定されている。
図40及び図45に示すように、ベルトユニット720Aにおいては、第四突出部727にスリット727bが形成されている。スリット727bは第四突出部727の底部から鉛直方向に貫通孔727aまで延びている。スリット727bの開口幅(チェーンベルト710の搬送方向Xにおける長さ)は連結用ピン735Aの本体部分736A直径より小さく設定されており、具体的には、連結用ピン735Aの本体部分736Aの直径の10%から40%の範囲内に設定されている。
【0060】
スリット728bに代えてスリット727bが形成されている点及び後述する凸部727cが形成されている点を除いて、ベルトユニット720Aはベルトユニット720と同一の構造を有している。
図46は第四突出部727に連結用ピン735Aを差し込んだ状態の縦断面図である。
図46に示すように、連結用ピン735Aを第三乃至第五突出部726-728に差し込んだ状態においては、連結用ピン735Aの小径部分737は第四突出部727の貫通孔727aの内部中央に位置する。貫通孔727aの内部には小径部分737に篏合可能なリング状の凸部727cが形成されており、貫通孔727aに差し込まれた連結用ピン735Aの小径部分737にはリング状の凸部727cが篏合する。
連結用ピン735Aは第四突出部727の貫通孔727aに以下のようにして差し込まれる。
【0061】
連結用ピン735Aの本体部分736Aの直径は凸部727cの内径より大きいので、連結用ピン735Aをそのまま押し込んでも連結用ピン735Aは凸部727cを通過することはできない。
前述のように、第四突出部727にはスリット727bが形成されている。ベルトユニット720A(第四突出部727)を樹脂その他の弾力性を有する素材で作られているため、連結用ピン735Aが凸部727cを通過しようとするときに、貫通孔727aがスリット727bを中心としてスリット727bの回りに押し広げられ、その結果として、凸部727cの内径が拡径される。凸部727cの内径が拡径されている間に連結用ピン735Aの本体部分736Aが凸部727cを通過し、小径部分737が凸部727cに相対する位置に到達すると、それまで連結用ピン735Aの本体部分736Aによって押し広げられていた貫通孔727aには貫通孔727aを押し広げようとする力が作用しなくなるので、貫通孔727aは元の大きさまで収縮する。この結果、凸部727cは小径部分737に篏合する。
【0062】
このようにして凸部727cが小径部分737に篏合する結果として、連結用ピン735Aは第四突出部727に、ひいては、ベルトユニット720Aに対して固定される。
連結用ピン735Aを取り外す際には、スリット727bを中心としてスリット727bの回りに貫通孔727aを押し広げ、その間に連結用ピン735Aを引き抜くことができる。
凸部727cは第四突出部727に代えて第三突出部726または第五突出部728に形成することも可能である。その場合には、小径部分737は第三突出部726または第五突出部728の位置に合わせて形成される。
また、凸部727c及び小径部分737の断面形状は任意である。凸部727cが小径部分737に篏合し得る形状であれば、どのような形状をも採用することができる。例えば、凸部727cの断面形状を半円形にすることができる。
【符号の説明】
【0063】
500 本発明の第一の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム
501 本発明の第二の実施形態に係る屈曲搬送路形成用フレーム
510 第一側壁
520 第二側壁
512 長孔
522 凸状体
570 トップカバー
580 第一側部
590 第二側部
710 チェーンベルト
730 駆動装置
740 チェーンベルト走行路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
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図11
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図57
図58
【手続補正書】
【提出日】2023-03-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェーンコンベア装置において、遊技媒体を上に載せ搬送するチェーンベルトが走行する搬送路を形成する屈曲搬送路形成用フレームであって、複数個の屈曲搬送路形成用フレームが相互に連結することによって水平面内においてカーブした搬送路を形成する屈曲搬送路形成用フレームにおいて、
相互に対向する一対の第一側壁と、
相互に対向する一対の第二側壁と、を備え、
前記一対の第一側壁の各々は隣接する屈曲搬送路形成用フレームの前記一対の第二側壁の各々に接して前記一対の第二側壁の間に嵌まり込むように前記一対の第二側壁の間の間隔は前記一対の第一側壁の間の間隔より大きく設定されており、
前記一対の第一側壁の各々には当該第一側壁の高さ方向と直交する幅方向に延びる長孔が形成されており、
前記一対の第二側壁の各々の内壁には、隣接する屈曲搬送路形成用フレームの前記長孔に篏合可能かつ前記長孔の内部をスライド可能な凸状体が相互に向かって突出するように形成されていることを特徴とする屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項2】
前記凸状体は円柱形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項3】
前記凸状体の頂面には前記一対の第一側壁から前記一対の第二側壁に向かう方向に向かって低くなる斜面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項4】
前記一対の第二側壁の各々には当該第二側壁の高さ方向と直交する幅方向に延びる2個のスリットが形成され、これら2個のスリットに挟まれた中央部分は前記2個のスリットの外側の2個の部分に対して前記中央部分の基端を中心として揺動可能であり、
前記凸状体は前記中央部分に形成されていることを特徴とする請求項に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項5】
前記屈曲搬送路形成用フレームは前記一対の第一側壁及び前記一対の第二側壁を上方から取り外し可能に覆うトップカバーをさらに備えており、
前記トップカバーは、
前記一対の第二側壁の各々の外壁に篏合する一対の第一側部と、
前記一対の第一側壁の各々を外側から覆う一対の第二側部と、
を備えており、
前記一対の第一側部の各々には当該第一側部の高さ方向と直交する幅方向に延びる長孔が形成されており、
前記一対の第二側部の各々の内壁には、隣接するトップカバーの前記第一側部の前記長孔に篏合可能かつ前記長孔の内部をスライド可能な第二凸状体が相互に向かって突出するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項6】
前記第二凸状体は円柱形状をなしていることを特徴とする請求項5に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項7】
前記第二凸状体の頂面には前記第一側部から前記第二側部に向かう方向に向かって低くなる斜面が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。
【請求項8】
前記一対の第二側部の各々には当該第二側部の高さ方向と直交する幅方向に延びる2個のスリットが形成され、これら2個のスリットに挟まれた中央部分は前記2個のスリットの外側の2個の部分に対して前記中央部分の基端を中心として揺動可能であり、
前記第二凸状体は前記中央部分に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の屈曲搬送路形成用フレーム。