(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078752
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
H05B 6/12 20060101AFI20240604BHJP
F24C 3/02 20210101ALI20240604BHJP
F24C 1/02 20210101ALI20240604BHJP
【FI】
H05B6/12 317
F24C3/02 J
F24C1/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191275
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】榊原 隆文
(72)【発明者】
【氏名】若杉 裕司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】杉本 喜輝
【テーマコード(参考)】
3K151
【Fターム(参考)】
3K151BA83
3K151BA89
(57)【要約】
【課題】誘導加熱部に付随して設けられる冷却ファンの動作が、燃焼加熱部の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することが可能な技術を提供する。
【解決手段】加熱調理器の少なくとも1つのコンロ加熱部または少なくとも1つの加熱室加熱部は、燃焼加熱部を含んでおり、少なくとも1つのコンロ加熱部は、誘導加熱部を含んでいる。加熱調理器は、本体の内部に設けられており燃料を噴射する噴射ノズルと、本体の内部に設けられており噴射ノズルから噴射された燃料とともに一次空気を取り入れる取入口を有する混合管と、本体の内部に設けられており誘導加熱部に供給される電力を制御する電力制御基板と、本体の内部に設けられており電力制御基板を冷却する冷却ファンを備える。加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、取入口が加熱室よりも一方側に配置されており、電力制御基板と冷却ファンが加熱室よりも他方側に配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器であって、
ユーザに対向する前面を有する本体と、
前記本体の上部に設けられた天板と、
前記天板に設けられた少なくとも1つのコンロ加熱部と、
前記本体の内部に設けられた加熱室と、
前記加熱室に設けられた少なくとも1つの加熱室加熱部を備えており、
前記少なくとも1つのコンロ加熱部または前記少なくとも1つの加熱室加熱部が、燃焼加熱部を含んでおり、
前記少なくとも1つのコンロ加熱部が、誘導加熱部を含んでおり、
前記加熱調理器はさらに、
前記本体の内部に設けられており、燃料を噴射する噴射ノズルと、
前記本体の内部に設けられており、前記噴射ノズルから噴射された前記燃料とともに一次空気を取り入れる取入口を有しており、前記燃料と前記一次空気が混合された混合ガスを前記燃焼加熱部に供給する混合管と、
前記本体の内部に設けられており、前記誘導加熱部に供給される電力を制御する電力制御基板と、
前記本体の内部に設けられており、前記電力制御基板を冷却する冷却ファンを備えており、
前記加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、前記取入口が前記加熱室よりも一方側に配置されており、前記電力制御基板と前記冷却ファンが前記加熱室よりも他方側に配置されている、加熱調理器。
【請求項2】
前記噴射ノズルから前記取入口への前記燃料の噴射方向が、前記冷却ファンから前記取入口に向かう方向とは異なる、請求項1の加熱調理器。
【請求項3】
前記少なくとも1つの加熱室加熱部が、前記燃焼加熱部を含む、請求項1の加熱調理器。
【請求項4】
前記少なくとも1つのコンロ加熱部が、前記燃焼加熱部を含む、請求項1の加熱調理器。
【請求項5】
前記加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、前記誘導加熱部が前記加熱室よりも前記他方側に配置されている、請求項1の加熱調理器。
【請求項6】
前記少なくとも1つのコンロ加熱部が、別の誘導加熱部をさらに含んでおり、
前記加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、前記別の誘導加熱部も前記加熱室よりも前記他方側に配置されている、請求項5の加熱調理器。
【請求項7】
前記本体の内部に設けられており、前記冷却ファンと前記加熱室の間を遮蔽する遮蔽板をさらに備える、請求項1の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加熱調理器が開示されている。前記加熱調理器は、ユーザに対向する前面を有する本体と、前記本体の上部に設けられた天板と、前記天板に設けられた少なくとも1つのコンロ加熱部と、前記本体の内部に設けられた加熱室と、前記加熱室に設けられた少なくとも1つの加熱室加熱部を備えている。前記少なくとも1つのコンロ加熱部は、誘導加熱部を含んでいる。前記加熱調理器はさらに、前記本体の内部に設けられており、前記誘導加熱部に供給される電力を制御する電力制御基板と、前記本体の内部に設けられており、前記電力制御基板を冷却する冷却ファンを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高い加熱能力で調理を行うことができるように、少なくとも1つのコンロ加熱部および少なくとも1つの加熱室加熱部のうちの何れかに、燃焼加熱部を含ませたい場合がある。この場合、本体の内部に、燃料を噴射する噴射ノズルと、噴射ノズルから噴射された燃料とともに一次空気を取り入れる取入口を有しており、燃料と一次空気が混合された混合ガスを燃焼加熱部に供給する混合管を設けることになる。
【0005】
上記のような、燃焼加熱部と誘導加熱部の両方を備える加熱調理器では、燃焼加熱部が燃焼しているときに、冷却ファンが駆動する場合がある。この場合、冷却ファンの駆動によって、取入口における一次空気の流入量が変動してしまうと、燃焼加熱部の燃焼に影響を及ぼすおそれがある。本明細書では、誘導加熱部に付随して設けられる冷却ファンの動作が、燃焼加熱部の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、加熱調理器は、ユーザに対向する前面を有する本体と、前記本体の上部に設けられた天板と、前記天板に設けられた少なくとも1つのコンロ加熱部と、前記本体の内部に設けられた加熱室と、前記加熱室に設けられた少なくとも1つの加熱室加熱部を備えていてもよい。前記少なくとも1つのコンロ加熱部または前記少なくとも1つの加熱室加熱部は、燃焼加熱部を含んでいてもよい。前記少なくとも1つのコンロ加熱部は、誘導加熱部を含んでいてもよい。前記加熱調理器はさらに、前記本体の内部に設けられており、燃料を噴射する噴射ノズルと、前記本体の内部に設けられており、前記噴射ノズルから噴射された前記燃料とともに一次空気を取り入れる取入口を有しており、前記燃料と前記一次空気が混合された混合ガスを前記燃焼加熱部に供給する混合管と、前記本体の内部に設けられており、前記誘導加熱部に供給される電力を制御する電力制御基板と、前記本体の内部に設けられており、前記電力制御基板を冷却する冷却ファンを備えていてもよい。前記加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、前記取入口が前記加熱室よりも一方側に配置されていてもよく、前記電力制御基板と前記冷却ファンが前記加熱室よりも他方側に配置されていてもよい。なお、本明細書において、左右方向に関して加熱室よりも一方側(右側または左側)とは、加熱室の左右方向の中心よりも一方側(右側または左側)にあることを意味しており、左右方向に関して加熱室よりも他方側(左側または右側)とは、加熱室の左右方向の中心よりも他方側(左側または右側)にあることを意味する。
【0007】
上記の構成では、本体の内部において、取入口と冷却ファンの間に加熱室が存在している。このため、冷却ファンの駆動によって、取入口の近傍で空気の流れを生じたり、取入口の近傍の空気の圧力が変動することを抑制することができ、取入口における一次空気の流入量が影響を受けることを抑制することができる。このような構成とすることによって、誘導加熱部に付随して設けられる冷却ファンの動作が、燃焼加熱部の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0008】
第2の態様では、第1の態様の加熱調理器において、前記噴射ノズルから前記取入口への前記燃料の噴射方向が、前記冷却ファンから前記取入口に向かう方向とは異なっていてもよい。
【0009】
上記の構成によれば、取入口における燃料の噴射方向、すなわち取入口における一次空気の流入方向と、冷却ファンから取入口に向かう方向が異なっている。このため、冷却ファンが駆動した時に、取入口における一次空気の流入量が影響を受けることをより効果的に抑制することができる。
【0010】
第3の態様では、第1または第2の態様の加熱調理器において、前記少なくとも1つの加熱室加熱部が、前記燃焼加熱部を含んでいてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、少なくとも1つの加熱室加熱部が燃焼加熱部を含む加熱調理器において、誘導加熱部に付随して設けられる冷却ファンの動作が、燃焼加熱部の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0012】
第4の態様では、第1または第2の態様の加熱調理器において、前記少なくとも1つのコンロ加熱部が、前記燃焼加熱部を含んでいてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、少なくとも1つのコンロ加熱部が燃焼加熱部を含む加熱調理器において、誘導加熱部に付随して設けられる冷却ファンの動作が、燃焼加熱部の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0014】
第5の態様では、第1から第4の何れか1つの態様の加熱調理器において、前記加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、前記誘導加熱部が前記加熱室よりも前記他方側に配置されていてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、誘導加熱部と、電力制御基板と、冷却ファンが、いずれも同じ側に配置されているので、冷却ファンの駆動によって、電力制御基板だけでなく、誘導加熱部についても冷却することができる。
【0016】
第6の態様では、第5の態様の加熱調理器において、前記少なくとも1つのコンロ加熱部が、別の誘導加熱部をさらに含んでいてもよい。前記加熱調理器を上方から平面視した時に、左右方向に関して、前記別の誘導加熱部も前記加熱室よりも前記他方側に配置されていてもよい。
【0017】
上記の構成によれば、誘導加熱部と、別の誘導加熱部と、電力制御基板と、冷却ファンが、いずれも同じ側に配置されているので、冷却ファンの駆動によって、電力制御基板だけでなく、誘導加熱部と、別の誘導加熱部についても冷却することができる。
【0018】
第7の態様では、第1から第6の何れか1つの態様の加熱調理器が、前記本体の内部に設けられており、前記冷却ファンと前記加熱室の間を遮蔽する遮蔽板をさらに備えていてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、冷却ファンの駆動によって、取入口の近傍で空気の流れを生じたり、取入口の近傍の空気の圧力が変動することをさらに効果的に抑制することができ、取入口における一次空気の流入量が影響を受けることをさらに効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】実施例の加熱調理器2のコンロバーナ16の斜視断面図である。
【
図3】実施例の加熱調理器2のコイルユニット62と基板ユニット64の斜視図である。
【
図4】実施例の加熱調理器2のコイルユニット62と基板ユニット64の縦断面図である。
【
図6】実施例の加熱調理器2の加熱室32の横断面図である。
【
図7】実施例の加熱調理器2の上火バーナ88の斜視図である。
【
図8】実施例の加熱調理器2において、天板6と、コンロバーナ16と、コイルユニット62を取り外した状態の上面図である。
【
図9】実施例の加熱調理器2のアフターバーナ94の斜視図である。
【
図10】実施例の加熱調理器2において、天板6を取り外した状態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施例)
図1に示す本実施例の加熱調理器2は、システムキッチンに組み込んで使用されるビルトインコンロである。加熱調理器2は、本体4と、天板6を備えている。本体4は、加熱調理器2がシステムキッチンに組み込まれたときに、システムキッチンの手前側に露出する前面4aと、前面4aよりも上方後方に配置されており、加熱調理器2がシステムキッチンに組み込まれたときに、システムキッチンの手前側に露出しない首部4bを備えている。天板6は、本体4の上部に配置されており、加熱調理器2がシステムキッチンに組み込まれたときに、システムキッチンのカウンタトップに露出する。なお、以下の説明において、加熱調理器2の前後方向、左右方向とは、システムキッチンの手前側を前方とし、システムキッチンの奥側を後方としたときの、前後方向、左右方向を意味する。このため、加熱調理器2の前後方向、左右方向は、加熱調理器2を使用するユーザから見た前後方向、左右方向とは異なることに留意されたい。
【0022】
天板6には、第1コンロ加熱部8と、第2コンロ加熱部10と、第3コンロ加熱部12が設けられている。第1コンロ加熱部8は、都市ガス等の燃料を熱源として調理対象を加熱する、燃焼式の加熱部である。第1コンロ加熱部8は、調理容器(例えば鍋)を載置可能な五徳14と、五徳14に載置された調理容器を加熱するコンロバーナ16と、五徳14に調理容器が載置されているか否かを検出可能であるとともに、五徳14に載置された調理容器の温度を検出可能な鍋底温度センサ18を備えている。第2コンロ加熱部10と第3コンロ加熱部12は、電気を熱源として調理対象を加熱する、非燃焼式の加熱部である。第2コンロ加熱部10は、調理容器(例えば鍋)を載置可能な範囲を示す載置標識20と、本体4内に収容されており、載置標識20に載置された調理容器を加熱する誘導加熱コイル22と、誘導加熱コイル22を保持するコイルベース24(
図3参照)を備えている。第3コンロ加熱部12は、調理容器(例えば鍋)を載置可能な範囲を示す載置標識26と、本体4内に収容されており、載置標識26に載置された調理容器を加熱する誘導加熱コイル28と、誘導加熱コイル28を保持するコイルベース30(
図3参照)を備えている。加熱調理器2において、第1コンロ加熱部8の加熱能力は、第2コンロ加熱部10の加熱能力や第3コンロ加熱部12の加熱能力よりも大きい。また、第2コンロ加熱部10の加熱能力は、第3コンロ加熱部12の加熱能力よりも大きい。
【0023】
本体4の内部には、加熱室32が設けられている。加熱室32は、例えばグリルタイプの加熱室である。加熱室32には、前面4aに形成された開口32aを介して食材や調理容器を出し入れすることができる。開口32aは、扉部材32bにより開閉される。加熱室32は、天板6の後部に設けられた排気口6aに連通している。加熱室32で調理を行うことにより生じる排気は、排気口6aを介して外部に排出される。
【0024】
本体4の前面4aにおいて扉部材32bの左側には、主電源スイッチ33と、第1コンロ操作ノブ34と、第2コンロ操作ノブ35と、第3コンロ操作ノブ36と、コンロ操作パネル37が設けられている。主電源スイッチ33は、加熱調理器2の主電源のオン操作およびオフ操作を受け入れる。第1コンロ操作ノブ34は、第1コンロ加熱部8による加熱の開始操作および終了操作、および第1コンロ加熱部8の加熱量の調整操作を受け入れる。第2コンロ操作ノブ35は、第2コンロ加熱部10による加熱の開始操作および終了操作、および第2コンロ加熱部10の加熱量の調整操作を受け入れる。第3コンロ操作ノブ36は、第3コンロ加熱部12による加熱の開始操作および終了操作、および第3コンロ加熱部12の加熱量の調整操作を受け入れる。コンロ操作パネル37は、いわゆるカンガルーポケット式の操作パネルである。
図1に示すように、通常時はコンロ操作パネル37は閉じられており、ユーザがコンロ操作パネル37を開くと、表示部(図示せず)と、操作部(図示せず)が露出する。コンロ操作パネル37の表示部には、第1コンロ加熱部8、第2コンロ加熱部10、第3コンロ加熱部12の動作状態などが表示される。コンロ操作パネル37の操作部は、第1コンロ加熱部8、第2コンロ加熱部10および/または第3コンロ加熱部12を用いた自動調理の開始操作および終了操作、および自動調理のための設定操作などを受け入れる。
【0025】
本体4の前面4aにおいて扉部材32bの右側には、加熱室操作ノブ38と、加熱室操作パネル39と、が設けられている。加熱室操作ノブ38は、加熱室32による加熱の開始操作および終了操作、および加熱室32の加熱量の調整操作を受け入れる。加熱室操作パネル39は、いわゆるカンガルーポケット式の操作パネルである。
図1に示すように、通常時は加熱室操作パネル39は閉じられており、ユーザが加熱室操作パネル39を開くと、表示部(図示せず)と、操作部(図示せず)が露出する。加熱室操作パネル39の表示部には、加熱室32の動作状態などが表示される。加熱室操作パネル39の操作部は、加熱室32を用いた自動調理の開始操作および終了操作、および自動調理のための設定操作などを受け入れる。
【0026】
図2に示すように、コンロバーナ16は、第1取入口40と、第1混合管42と、第1混合室44と、複数の第1炎口46と、第2取入口48と、第2混合管50と、第2混合室52と、複数の第2炎口54を備えている。第1取入口40と、第1混合管42と、第2取入口48と、第2混合管50は、天板6(
図1参照)よりも下方に、すなわち本体4(
図1参照)の内部に配置されている。第1混合室44と第2混合室52は、天板6(
図1参照)を上下方向に貫通するように配置されている。複数の第1炎口46と複数の第2炎口54は、天板6(
図1参照)よりも上方に配置されている。
【0027】
第1取入口40には、第1噴射ノズル58から燃料が噴射される。第1噴射ノズル58から第1取入口40に噴射された燃料は、周囲の空気を一次空気として引き込みながら、第1混合管42へ流入する。第1混合管42に流入した燃料と一次空気は、混合ガスとなって第1混合室44へと流入する。第1混合室44に流入した混合ガスは、複数の第1炎口46から流出して燃焼する。
【0028】
第2取入口48には、第2噴射ノズル60から燃料が噴射される。第2噴射ノズル60から第2取入口48に噴射された燃料は、周囲の空気を一次空気として引き込みながら、第2混合管50へ流入する。第2混合管50に流入した燃料と一次空気は、混合ガスとなって第2混合室52へと流入する。第2混合室52に流入した混合ガスは、複数の第2炎口54から流出して燃焼する。
【0029】
図1に示す第2コンロ加熱部10と第3コンロ加熱部12に対応して、本体4の内部には、コイルユニット62(
図3参照)と、基板ユニット64(
図3参照)が配置されている。
図3に示すように、コイルユニット62は、ケーシング66と、誘導加熱コイル22(
図1参照)と、コイルベース24と、誘導加熱コイル28(
図1参照)と、コイルベース30と、冷却ファン68を備えている。なお、
図3-
図10においては、図示の明瞭化のために、誘導加熱コイル22,28の図示を省略している。
【0030】
ケーシング66は、吸気通路70と、収容空間72と、排気通路74を備えている。コイルベース24,30は、収容空間72の内部に配置されている。
図4に示すように、吸気通路70は、収容空間72の前部の下方に配置されている。吸気通路70の前部には前方に向けて開口した吸気口70aが形成されており、吸気通路70の後部は上方の収容空間72に連通している。吸気口70aは、本体4の首部4b(
図1参照)に形成された通気口4c(
図1参照)に連通している。冷却ファン68は、吸気通路70の内部に配置されている。冷却ファン68は、例えばシロッコファンであってもよいし、他の種類のファンであってもよい。
図3に示すように、排気通路74は、収容空間72の後方に配置されている。排気通路74の前部は収容空間72に連通しており、排気通路74の後部には上方に向けて開口した排気口74aが形成されている。排気口74aは、天板6の排気口6a(
図1参照)に連通している。
【0031】
第2コンロ加熱部10や第3コンロ加熱部12による加熱が行われると、コイルベース24に保持された誘導加熱コイル22(
図1参照)や、コイルベース30に保持された誘導加熱コイル28(
図1参照)は、大電流が繰り返し流れるため高温となる。このため、コイルユニット62では、冷却ファン68によって、誘導加熱コイル22,28を冷却する。冷却ファン68が駆動すると、吸気口70aを介して吸気通路70に空気が流入し、吸気通路70から収容空間72に向けて空気が流れる。収容空間72に流入した空気は、コイルベース24に保持された誘導加熱コイル22(
図1参照)と、コイルベース30に保持された誘導加熱コイル28(
図1参照)を冷却した後、収容空間72から排気通路74に流入する。排気通路74に流入した空気は、排気口74aを介して排出される。
【0032】
図4に示すように、基板ユニット64は、コイルユニット62の下方に配置されている。基板ユニット64は、ケーシング76と、電力制御基板78,79と、冷却ファン80を備えている。ケーシング76は、吸気通路82と、収容空間84と、排気通路86を備えている。電力制御基板78,79は、収容空間84の内部で、左右に並んで配置されている。電力制御基板78は、誘導加熱コイル22(
図1参照)に電気的に接続されており、誘導加熱コイル22に供給される電力を制御する。電力制御基板78は、複数のスイッチング素子(例えばIGBT)を備えるインバータ回路78aと、電力制御基板78からの放熱を促進するための放熱フィン78bを備えている。電力制御基板79は、誘導加熱コイル28(
図1参照)に電気的に接続されており、誘導加熱コイル28に供給される電力を制御する。電力制御基板79は、複数のスイッチング素子(例えばIGBT)を備えるインバータ回路79aと、電力制御基板79からの放熱を促進するための放熱フィン79bを備えている。吸気通路82は、収容空間84の下方に配置されている。吸気通路82の前部には下方に向けて開口した吸気口82aが形成されており、吸気通路82の後部は上方の収容空間84に連通している。吸気口82aは、本体4の底部に形成された通気口(図示せず)に連通している。冷却ファン80は、吸気通路82の内部に配置されている。冷却ファン80は、例えばシロッコファンであってもよいし、他の種類のファンであってもよい。排気通路86は、収容空間84の後方に配置されている。排気通路86の前部は収容空間84に連通しており、排気通路86の後部には上方に向けて開口した排気口86aが形成されている。排気口86aは、天板6の排気口6a(
図1参照)に連通している。
【0033】
第2コンロ加熱部10や第3コンロ加熱部12による加熱が行われると、電力制御基板78のインバータ回路78aや電力制御基板79のインバータ回路79aは、大電流が繰り返し流れるため高温となる。このため、基板ユニット64では、冷却ファン80によって、電力制御基板78,79を冷却する。冷却ファン80が駆動すると、吸気口82aを介して吸気通路82に空気が流入し、吸気通路82から収容空間84に向けて空気が流れる。収容空間84に流入した空気は、電力制御基板78,79を冷却した後、収容空間84から排気通路86に流入する。排気通路86に流入した空気は、排気口86aを介して排出される。
【0034】
第2コンロ加熱部10による加熱が行われる際には、誘導加熱コイル22の発熱量に比べて、インバータ回路78aの発熱量の方が大きい。また、第3コンロ加熱部12による加熱が行われる際には、誘導加熱コイル28の発熱量に比べて、インバータ回路79aの発熱量の方が大きい。このため、加熱調理器2においては、冷却ファン80の送風能力(すなわち、冷却ファン80による冷却能力)は、冷却ファン68の送風能力(すなわち、冷却ファン68による冷却能力)よりも大きい。
【0035】
なお、冷却ファン80が駆動すると、電力制御基板78,79が冷却されるだけでなく、基板ユニット64全体が冷却されるため、基板ユニット64の近傍に配置されているコイルユニット62もわずかではあるが冷却されて、誘導加熱コイル22,28(
図1参照)もわずかではあるが冷却される。同様に、冷却ファン68が駆動すると、誘導加熱コイル22,28(
図1参照)が冷却されるだけでなく、コイルユニット62全体が冷却されるため、コイルユニット62の近傍に配置されている基板ユニット64もわずかではあるが冷却されて、電力制御基板78,79もわずかではあるが冷却される。
【0036】
図5、
図6に示すように、加熱室32は、第1加熱室加熱部87と、第2加熱室加熱部89と、第3加熱室加熱部91と、第4加熱室加熱部93を備えている。第1加熱室加熱部87は、上火バーナ88を備えている。第2加熱室加熱部89は、右側下火バーナ90を備えている。第3加熱室加熱部91は、左側下火バーナ92を備えている。第4加熱室加熱部93は、アフターバーナ94を備える。
図5に示すように、上火バーナ88は、加熱室32の内部の上方において、前後方向および左右方向に広がるように配置されており、加熱室32の内部を上方から加熱する。
図6に示すように、右側下火バーナ90は、加熱室32の内部の下方右方において、前後方向に伸びるように配置されており、加熱室32の内部を下方右方から加熱する。左側下火バーナ92は、加熱室32の内部の下方左方において、前後方向に伸びるように配置されており、加熱室32の内部を下方左方から加熱する。
図5に示すように、アフターバーナ94は、加熱室32の後方に配置されており、加熱室32から天板6の排気口6aに向かう排気ガスを加熱する。
【0037】
図7に示すように、上火バーナ88は、取入口96と、混合管98と、混合室100と、複数の炎口102を備えている。
図8に示すように、取入口96は、加熱室32の外部に配置されている。混合管98は、加熱室32を外部から内部に貫通するように配置されている。
図5に示すように、混合室100と複数の炎口102は、加熱室32の内部に配置されている。
【0038】
図7に示すように、取入口96には、噴射ノズル104から燃料が噴射される。噴射ノズル104から取入口96に噴射された燃料は、周囲の空気を一次空気として引き込みながら、混合管98へ流入する。混合管98に流入した燃料と一次空気は、混合ガスとなって混合室100へと流入する。混合室100に流入した混合ガスは、複数の炎口102から流出して燃焼する。
【0039】
図6に示すように、右側下火バーナ90は、取入口106と、混合管108と、混合室110と、複数の炎口112を備えている。同様に、左側下火バーナ92は、取入口114と、混合管116と、混合室118と、複数の炎口120を備えている。
図5に示すように、取入口106,114は、加熱室32の外部に配置されている。混合管108,116は、加熱室32を外部から内部に貫通するように配置されている。混合室110,118と、複数の炎口112,120は、加熱室32の内部に配置されている。
【0040】
図6に示すように、右側下火バーナ90の取入口106には、噴射ノズル122から燃料が噴射される。噴射ノズル122から取入口106に噴射された燃料は、周囲の空気を一次空気として引き込みながら、混合管108へ流入する。混合管108に流入した燃料と一次空気は、混合ガスとなって混合室110へと流入する。混合室110に流入した混合ガスは、複数の炎口112から流出して燃焼する。同様に、左側下火バーナ92の取入口114には、噴射ノズル124から燃料が噴射される。噴射ノズル124から取入口114に噴射された燃料は、周囲の空気を一次空気として引き込みながら、混合管116へ流入する。混合管116に流入した燃料と一次空気は、混合ガスとなって混合室118へと流入する。混合室118に流入した混合ガスは、複数の炎口120から流出して燃焼する。
【0041】
図9に示すように、アフターバーナ94は、取入口126と、混合管128と、混合室130と、複数の炎口132を備えている。
図8に示すように、取入口126は、加熱室32の外部に配置されている。混合管128は、加熱室32を外部から内部に貫通するように配置されている。
図5に示すように、混合室130と複数の炎口132は、加熱室32の内部に配置されている。
【0042】
図9に示すように、取入口126には、噴射ノズル134から燃料が噴射される。噴射ノズル134から取入口126に噴射された燃料は、周囲の空気を一次空気として引き込みながら、混合管128へ流入する。混合管128に流入した燃料と一次空気は、混合ガスとなって混合室130へと流入する。混合室130に流入した混合ガスは、複数の炎口132から流出して燃焼する。
【0043】
図10に示すように、コンロバーナ16は、加熱室32よりも右側に配置されている。なお、本実施例の加熱調理器2では、加熱室32の上部は左右の角部が傾斜しており、コンロバーナ16は右側の傾斜した角部の上方に配置されているが、本明細書では、このような位置関係も加熱室32よりも右側に配置されているものとして扱う。コンロバーナ16の第1取入口40と第2取入口48は、いずれも、加熱室32よりも右側に配置されている。第1取入口40は、前方下方を向くように配置されており、第1噴射ノズル58から第1取入口40に噴射される燃料は、後方上方に向けて噴射される。第2取入口48は、前方下方を向くように配置されており、第2噴射ノズル60から第2取入口48に噴射される燃料は、後方上方に向けて噴射される。
【0044】
図8に示すように、上火バーナ88の取入口96は、加熱室32よりも右側に配置されている。より詳細には、上火バーナ88の取入口96は、加熱室32の右側の傾斜した角部の上方に配置されている。上火バーナ88の取入口96は、前方を向くように配置されており、噴射ノズル104から取入口96に噴射される燃料は、後方に向けて噴射される。
【0045】
図6に示すように、右側下火バーナ90の取入口106は、加熱室32よりも右側に配置されている。右側下火バーナ90の取入口106は、後方を向くように配置されており、噴射ノズル122から取入口106に噴射される燃料は、前方に向けて噴射される。左側下火バーナ92の取入口114は、加熱室32よりも左側に配置されている。左側下火バーナ92の取入口114は、後方を向くように配置されており、噴射ノズル124から取入口114に噴射される燃料は、前方に向けて噴射される。
【0046】
図8に示すように、アフターバーナ94の取入口126は、加熱室32よりも右側に配置されている。アフターバーナ94の取入口126は、右方を向くように配置されており、噴射ノズル134から取入口126に噴射される燃料は、左方に向けて噴射される。
【0047】
図10に示すように、コイルユニット62は、加熱室32よりも左側に配置されている。より詳細には、コイルユニット62は、加熱室32の左側の傾斜した角部の上方に配置されている。従って、コイルユニット62の誘導加熱コイル22,28(
図1参照)や、コイルユニット62の冷却ファン68(
図4参照)は、加熱室32よりも左側に配置されている。
【0048】
図8に示すように、基板ユニット64は、加熱室32よりも左側に配置されている。従って、基板ユニット64の電力制御基板78,79(
図4参照)や、基板ユニット64の冷却ファン80(
図4参照)は、加熱室32よりも左側に配置されている。なお、本体4の内部には、加熱室32と基板ユニット64の間を遮るように遮蔽板136が配置されている。遮蔽板136は、前後方向および上下方向に広がる板状部材である。前後方向に関して、遮蔽板136は、本体4の前側内面から、本体4の後側内面まで伸びている。上下方向に関して、遮蔽板136は、本体4の下側内面からコイルユニット62(
図10参照)の底面まで伸びている。なお、遮蔽板136は、本体4の前側内面、後側内面、下側内面、および/またはコイルユニット62の底面との間に、若干の隙間を有していてもよい。
【0049】
(変形例)
加熱室32は、電気を熱源として調理対象を加熱する非燃焼式加熱部(例えばハロゲンヒータ又は電熱線)を備える、電気式の加熱室でもよい。また、加熱室32は、オーブンタイプの加熱室であってもよい。
【0050】
右側下火バーナ90と、左側下火バーナ92で、取入口、混合管および噴射ノズルが共通化されていてもよい。この場合、例えば上記の実施例における取入口106(
図6参照)と同じ位置および同じ向きで共通の取入口が配置されていてもよく、上記の実施例における噴射ノズル122(
図6参照)と同じ位置および同じ向きで共通の噴射ノズルが配置されていてもよい。
【0051】
電力制御基板78,79は、別個の基板ではなく、単一の基板として実装されていてもよい。
【0052】
コイルユニット62の収容空間72と、基板ユニット64の収容空間84を、互いに連通させて、冷却ファン80の冷却風が、コイルユニット62の収容空間72と、基板ユニット64の収容空間84のそれぞれを流れるように構成してもよい。この場合、コイルユニット62は、冷却ファン68を備えていなくてもよい。
【0053】
(実施例の特徴)
以上のように、一またはそれ以上の実施形態において、加熱調理器2は、ユーザに対向する前面4aを有する本体4と、本体4の上部に設けられた天板6と、天板6に設けられた第1コンロ加熱部8、第2コンロ加熱部10、第3コンロ加熱部12(少なくとも1つのコンロ加熱部の例)と、本体4の内部に設けられた加熱室32と、加熱室32に設けられた第1加熱室加熱部87、第2加熱室加熱部89、第4加熱室加熱部93(少なくとも1つの加熱室加熱部)を備えている。第1コンロ加熱部8、第1加熱室加熱部87、第2加熱室加熱部89、第4加熱室加熱部93は、それぞれ、コンロバーナ16、上火バーナ88、右側下火バーナ90、アフターバーナ94(燃焼加熱部の例)を含んでいる。第2コンロ加熱部10(または第3コンロ加熱部12)は、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)(誘導加熱部の例)を含んでいる。加熱調理器2はさらに、本体4の内部に設けられており、燃料を噴射する第1噴射ノズル58、第2噴射ノズル60、噴射ノズル104,122,134と、本体4の内部に設けられており、第1噴射ノズル58、第2噴射ノズル60、噴射ノズル104,122,134から噴射された燃料とともに一次空気を取り入れる第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126を有しており、燃料と一次空気が混合された混合ガスをコンロバーナ16、上火バーナ88、右側下火バーナ90、アフターバーナ94に供給する第1混合管42、第2混合管50、混合管98,108,128と、本体4の内部に設けられており、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)に供給される電力を制御する電力制御基板78(または電力制御基板79)と、本体4の内部に設けられており、電力制御基板78(または電力制御基板79)を冷却する冷却ファン80を備えている。加熱調理器2を上方から平面視した時に、左右方向に関して、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126は加熱室32よりも右側(一方側の例)に配置されており、電力制御基板78(または電力制御基板79)と冷却ファン80は加熱室32よりも左側(他方側の例)に配置されている。
【0054】
上記の構成では、本体4の内部において、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126と冷却ファン80の間に加熱室32が存在している。このため、冷却ファン80の駆動によって、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126の近傍で空気の流れを生じたり、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126の近傍の空気の圧力が変動することを抑制することができ、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126における一次空気の流入量が影響を受けることを抑制することができる。このような構成とすることによって、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)に付随して設けられる冷却ファン80の動作が、コンロバーナ16、上火バーナ88、右側下火バーナ90、アフターバーナ94の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0055】
一またはそれ以上の実施形態において、第1噴射ノズル58、第2噴射ノズル60、噴射ノズル104,122,134から第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126への燃料の噴射方向は、冷却ファン80から第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126に向かう方向とは異なる。
【0056】
上記の構成によれば、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126における燃料の噴射方向、すなわち第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126における一次空気の流入方向と、冷却ファン80から第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126に向かう方向が異なっている。このため、冷却ファン80が駆動した時に、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126における一次空気の流入量が影響を受けることをより効果的に抑制することができる。
【0057】
一またはそれ以上の実施形態において、第1加熱室加熱部87、第2加熱室加熱部89、第4加熱室加熱部93が、上火バーナ88、右側下火バーナ90、アフターバーナ94を含む。
【0058】
上記の構成によれば、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)に付随して設けられる冷却ファン80の動作が、上火バーナ88、右側下火バーナ90、アフターバーナ94の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0059】
一またはそれ以上の実施形態において、第1コンロ加熱部8が、コンロバーナ16を含む。
【0060】
上記の構成によれば、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)に付随して設けられる冷却ファン80の動作が、コンロバーナ16の燃焼に影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0061】
一またはそれ以上の実施形態において、加熱調理器2を上方から平面視した時に、左右方向に関して、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)が加熱室32よりも左側(他方側の例)に配置されている。
【0062】
上記の構成によれば、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)と、電力制御基板78(または電力制御基板79)と、冷却ファン80が、いずれも同じ側に配置されているので、冷却ファン80の駆動によって、電力制御基板78(または電力制御基板79)だけでなく、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)についても冷却することができる。
【0063】
一またはそれ以上の実施形態において、第3コンロ加熱部12(または第2コンロ加熱部10)は、別の誘導加熱コイル28(または誘導加熱コイル22)をさらに含んでいる。加熱調理器2を上方から平面視した時に、左右方向に関して、別の誘導加熱コイル28(または誘導加熱コイル22)も加熱室32よりも左側(他方側の例)に配置されている。
【0064】
上記の構成によれば、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)と、別の誘導加熱コイル28(または誘導加熱コイル22)と、電力制御基板78(または電力制御基板79)と、冷却ファン80が、いずれも同じ側に配置されているので、冷却ファン80の駆動によって、電力制御基板78(または電力制御基板79)だけでなく、誘導加熱コイル22(または誘導加熱コイル28)と、別の誘導加熱コイル28(または誘導加熱コイル22)についても冷却することができる。
【0065】
一またはそれ以上の実施形態において、本体4の内部に設けられており、冷却ファン80と加熱室32の間を遮蔽する遮蔽板136をさらに備えていてもよい。
【0066】
上記の構成によれば、冷却ファン80の駆動によって、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126の近傍で空気の流れを生じたり、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126の近傍の空気の圧力が変動することをさらに効果的に抑制することができ、第1取入口40、第2取入口48、取入口96,106,126における一次空気の流入量が影響を受けることをさらに効果的に抑制することができる。
【0067】
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0068】
2 :加熱調理器
4 :本体
4a :前面
4b :首部
4c :通気口
6 :天板
6a :排気口
8 :第1コンロ加熱部
10 :第2コンロ加熱部
12 :第3コンロ加熱部
14 :五徳
16 :コンロバーナ
18 :鍋底温度センサ
20 :載置標識
22 :誘導加熱コイル
24 :コイルベース
26 :載置標識
28 :誘導加熱コイル
30 :コイルベース
32 :加熱室
32a :開口
32b :扉部材
33 :主電源スイッチ
34 :第1コンロ操作ノブ
35 :第2コンロ操作ノブ
36 :第3コンロ操作ノブ
37 :コンロ操作パネル
38 :加熱室操作ノブ
39 :加熱室操作パネル
40 :第1取入口
42 :第1混合管
44 :第1混合室
46 :複数の第1炎口
48 :第2取入口
50 :第2混合管
52 :第2混合室
54 :複数の第2炎口
58 :第1噴射ノズル
60 :第2噴射ノズル
62 :コイルユニット
64 :基板ユニット
66 :ケーシング
68 :冷却ファン
70 :吸気通路
70a :吸気口
72 :収容空間
74 :排気通路
74a :排気口
76 :ケーシング
78 :電力制御基板
78a :スイッチング素子
78b :放熱フィン
79 :電力制御基板
79a :スイッチング素子
79b :放熱フィン
80 :冷却ファン
82 :吸気通路
82a :吸気口
84 :収容空間
86 :排気通路
86a :排気口
87 :第1加熱室加熱部
88 :上火バーナ
89 :第2加熱室加熱部
90 :右側下火バーナ
91 :第3加熱室加熱部
92 :左側下火バーナ
93 :第4加熱室加熱部
94 :アフターバーナ
96 :取入口
98 :混合管
100 :混合室
102 :複数の炎口
104 :噴射ノズル
106 :取入口
108 :混合管
110 :混合室
112 :複数の炎口
114 :取入口
116 :混合管
118 :混合室
120 :複数の炎口
122 :噴射ノズル
124 :噴射ノズル
126 :取入口
128 :混合管
130 :混合室
132 :複数の炎口
134 :噴射ノズル
136 :遮蔽板