特開 2024-78769 照明器具

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024078769

(43)【公開日】2024-06-11

(54)【発明の名称】照明器具

(51)【国際特許分類】

   F21S 2/00 20160101AFI20240604BHJP

   F21S 8/04 20060101ALI20240604BHJP

   F21V 14/00 20180101ALI20240604BHJP

   F21V 14/02 20060101ALI20240604BHJP

   F21V 14/06 20060101ALI20240604BHJP

   F21V 21/36 20060101ALI20240604BHJP

   F21V 21/38 20060101ALI20240604BHJP

   F21V 5/04 20060101ALI20240604BHJP

【ＦＩ】

F21S2/00 355

F21S8/04 100

F21V14/00 200

F21V14/02 200

F21V14/06

F21V21/36 130

F21V21/38

F21V5/04 500

F21V5/04

【審査請求】未請求

【請求項の数】5

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022191308

(22)【出願日】2022-11-30

(71)【出願人】

【識別番号】390010054

【氏名又は名称】コイト電工株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100134832

【弁理士】

【氏名又は名称】瀧野 文雄

(74)【代理人】

【識別番号】100165308

【弁理士】

【氏名又は名称】津田 俊明

(74)【代理人】

【識別番号】100115048

【弁理士】

【氏名又は名称】福田 康弘

(72)【発明者】

【氏名】在原 快

(72)【発明者】

【氏名】中田 聡郎

(72)【発明者】

【氏名】立川 徹

(57)【要約】

【課題】スポット照明と、広範囲を照らす照明との二通りの照明が可能であり、簡素な構成の天井照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具１は、光源２と、光源２の直下に配置されたレンズ３と、天井５に固定され、光源２及びレンズ３を囲み、床６側に開口した反射鏡４と、光源２及びレンズ３を昇降させる昇降機構８と、を備えている。レンズ３全体が反射鏡４の内側に収納された収納状態では、レンズ３内に入光した光が底面３２から出射して床６側を照らし、レンズ３が反射鏡４から床６側に突出した突出状態では、レンズ３内に入光した光が側面３３及び底面３２から出射して前記収納状態よりも広い範囲Ｒ２を照らす。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

天井に設置される照明器具であって、
光源と、該光源の直下に配置されたレンズと、前記天井に固定され、前記光源及び前記レンズを囲み、床側に開口した反射鏡と、を備え、
前記レンズは、前記光源側に位置した受光面と、前記床側に位置した底面と、側面と、を有し、
前記光源及び前記レンズは、前記反射鏡に対して昇降可能に設けられており、
前記レンズ全体が前記反射鏡の内側に収納された収納状態では、前記レンズ内に入光した光が前記底面から出射して前記床側を照らし、
前記レンズの前記側面の一部が前記反射鏡から前記床側に突出した突出状態では、前記レンズ内に入光した光が前記側面及び前記底面から出射して前記収納状態よりも広範囲を照らす
ことを特徴とする照明器具。

【請求項2】

前記レンズは、前記側面が曲面であり、全体形状が円柱状である
ことを特徴とする請求項１に記載の照明器具。

【請求項3】

前記反射鏡が天井裏に配置され、
前記レンズが天井に形成された貫通孔を通されて下降する
ことを特徴とする請求項１に記載の照明器具。

【請求項4】

前記光源と前記レンズとを固定した固定部材を備え、
前記光源及び前記レンズは一緒に昇降する
ことを特徴とする請求項１に記載の照明器具。

【請求項5】

前記光源及び前記レンズを昇降させる昇降機構を備え、
前記昇降機構が前記光源に連結されている
ことを特徴とする請求項４に記載の照明器具。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、天井に設置される照明器具に関するものである。

【背景技術】

【0002】

天井に設置されて室内を照らす照明器具が公知である（例えば特許文献１を参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２００９－８７８０４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

本願発明者は、スポット照明と、広範囲を照らす照明との二通りの照明が可能な天井照明器具について検討した。しかしながら、単純に照明範囲が異なる２台の照明器具を組み合わせたものでは、部品点数が多くコスト高になってしまい、改善の余地があった。

【0005】

そこで、本発明は、スポット照明と、広範囲を照らす照明との二通りの照明が可能であり、簡素な構成の天井照明器具を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明は、天井に設置される照明器具であって、光源と、該光源の直下に配置されたレンズと、前記天井に固定され、前記光源及び前記レンズを囲み、床側に開口した反射鏡と、を備え、前記レンズは、前記光源側に位置した受光面と、前記床側に位置した底面と、側面と、を有し、前記光源及び前記レンズは、前記反射鏡に対して昇降可能に設けられており、前記レンズ全体が前記反射鏡の内側に収納された収納状態では、前記レンズ内に入光した光が前記底面から出射して前記床側を照らし、前記レンズの前記側面の一部が前記反射鏡から前記床側に突出した突出状態では、前記レンズ内に入光した光が前記側面及び前記底面から出射して前記収納状態よりも広範囲を照らすことを特徴とする。

【発明の効果】

【0007】

本発明によれば、スポット照明と、広範囲を照らす照明との二通りの照明が可能であり、簡素な構成の天井照明器具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】本発明の一実施形態にかかる照明器具が狭い範囲を集中的に照らしている様子を示す模式図である。

【図2】図１の照明器具が広範囲を照らしている様子を示す模式図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

本発明の一実施形態にかかる「照明器具」を図１，２を参照して説明する。

【0010】

図１，２に示す照明器具１は、天井５に設置されて床６側を照らすものである。照明器具１は、光源２と、該光源２の直下に配置されたレンズ３と、天井５に固定され、光源２及びレンズ３を囲んだ反射鏡４と、光源２とレンズ３とを固定した固定部材７と、光源２及びレンズ３を昇降させる昇降機構８と、を備えている。

【0011】

図１，２中の矢印は、光源２から照射された光の進路の一例を示している。図１のＲ１及び図２のＲ２は、照明器具１による照明範囲を表している。

【0012】

レンズ３は、光源２側に位置した受光面３１と、床６側に位置した底面３２と、側面３３と、を有している。側面３３は曲面とされており、レンズ３は全体形状が円柱状である。受光面３１は、光源２側に凸の凸面とされている。底面３２は、光源２側に凹んだ凹面とされている。

【0013】

反射鏡４は、円筒状に形成されており、内側が反射面となっており、床６側に開口している。反射鏡４は、天井裏に配置されて天井５に固定されている。反射鏡４は、光源２から照射されて受光面３１からレンズ３内に入光し、側面３３から漏れ出た漏れ光をレンズ３に戻す。

【0014】

天井５には反射鏡４の内径に応じた貫通孔が形成されており、反射鏡４の開口部分を露出させている。図１に示すように、レンズ３の底面３２から出射した光は前記貫通孔を通されて床６側を照らす。

【0015】

光源２及びレンズ３は、昇降機構８によって天井５及び反射鏡４に対して昇降可能に設けられている。本例では、昇降機構８が、光源２に連結されたワイヤーと、ワイヤーの巻取り及び繰り出しを行う不図示のウインチと、で構成されている。また、光源２とレンズ３とが固定部材７によって互いに固定されているので、ウインチの作動に応じて光源２及びレンズ３は一緒に昇降する。

【0016】

光源２及びレンズ３が下降する際は、図２に示すように、レンズ３が天井５に形成された上記貫通孔を通されて下降する。

【0017】

図１に示すように、レンズ３全体が反射鏡４の内側に収納された収納状態では、レンズ３内に入光した光が底面３２から出射して床６側の狭い範囲Ｒ１を集中的に照らす（スポット照明）。また、図２に示すように、レンズ３の下半部が反射鏡４から床６側に突出した突出状態では、レンズ３内に入光した光が側面３３及び底面３２から出射して、収納状態よりも広い範囲Ｒ２を照らす。

【0018】

なお、図２に示す例では、レンズ３の下半部が反射鏡４から床６側に突出しているが、レンズ３の突出量はユーザの操作により調整可能である。図２に示す状態よりも突出量を多くすると、照明範囲はＲ２よりも広くなる。

【0019】

このように、本例の照明器具１は、簡素な構成でありながら、照明範囲を容易に変化させることができる。また、レンズ３が円柱状に形成されているので、照明ムラを抑えることができる。本発明ではこれに限定されず、レンズ３を角柱状に形成してもよい。また、レンズ３の受光面３１が凸面、底面３２が凹面とされているので、スポット照明の際により光を集中させることができるが、本発明ではレンズの受光面、底面の形状を任意の形状に変更してもよい。

【0020】

また、上述した実施形態では、反射鏡４が天井裏に配置されていたが、本発明ではこれに限定されず、反射鏡を天井に吊下げ固定するなどしてもよい。

【0021】

なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

【符号の説明】

【0022】

１ 照明器具
２ 光源
３ レンズ
４ 反射鏡
５ 天井
６ 床
３１ 受光面
３２ 底面
３３ 側面

【図1】

【図2】