(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078853
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】体温計固定器具
(51)【国際特許分類】
A61B 5/01 20060101AFI20240604BHJP
A42B 3/30 20060101ALI20240604BHJP
A42B 1/242 20210101ALI20240604BHJP
G01K 13/20 20210101ALI20240604BHJP
【FI】
A61B5/01 250
A42B3/30
A42B1/242
G01K13/20 341
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191436
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】518212241
【氏名又は名称】公立大学法人公立諏訪東京理科大学
(72)【発明者】
【氏名】橋元 伸晃
(72)【発明者】
【氏名】福井 翔也
【テーマコード(参考)】
3B107
4C117
【Fターム(参考)】
3B107CA02
3B107EA00
3B107EA19
4C117XB01
4C117XC11
4C117XD01
4C117XE23
(57)【要約】
【課題】本発明は、非侵襲で深部体温計測を行う際に、深部体温計測センサを装着者の前額部に貼り付けることなく固定することができ、頭部又はヘルメットが動いた際に前記センサが前額部に残置して、安定した深部体温計測を行うことができる体温計固定器具を得ることにある。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明は、装着者の前額部に深部体温計測センサを押し付ける機構と、深部体温計測センサと前記機構の接続部が可動する機構で、体温計固定器具を構成している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
深部体温計測センサと、
前記深部体温計測センサを装着者の前額部に押し付ける機構と、
前記深部体温計測センサと前記機構の接続部が可動する
ことを特徴とする体温計固定器具。
【請求項2】
前記機構は、スプリングが用いられることを特徴とする請求項1に記載の体温計固定器具。
【請求項3】
前記機構は、ヘルメット用装着ベルトが用いられることを特徴とする請求項1から請求項2に記載の体温計固定器具。
【請求項4】
前記機構は、ヘアバンドが用いられることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の体温計固定器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体温計固定器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の非侵襲な深部体温計では、特許文献1に示されるように深部体温計測センサを体表面に貼り付けることで、深部体温計測を行っていた。
【0003】
特許文献2では、ヘルメット用装着ベルトに深部体温計測センサを取り付けることで熱中症予防装置を構成していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO 2020/100814号公報
【特許文献2】特開 2018-134137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示すような深部体温計測センサを体表面に貼り付ける装着方法では、粘着力の低下による計測センサの使用回数の制限や長時間着用による肌への悪影響、接触部の発汗による不快感が生じるという課題があった。
【0006】
特許文献2に示すような深部体温計測センサをヘルメット用装着ベルトに取り付ける構造では、前額部と計測センサは接しているだけであったため、頭部又はヘルメットが動いた際には、計測センサと前額部の密着性が損なわれてしまい、装着者の動作時に安定した深部体温計測ができないという課題があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来の課題に鑑み、深部体温計測センサを繰り返し利用でき、接触部の汗を拭き取ることが可能で、頭部又はヘルメットが動いた際に前記センサが前額部に残置する体温計固定器具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の体温計固定器具は、深部体温計測センサと、装着者前額部に深部体温計測センサを押し付ける機構と、ヒトの前額部と深部体温計測センサの密着性により、装着者頭部又はヘルメットが動いた際に深部体温計測センサは前額部に残置する機構で、体温計固定器具を構成している。
前記二つの機構より、前額部に深部体温計測センサを取り付けることができ、頭部又はヘルメットが動いた際に深部体温計測センサが前額部に残置するため、装着者の動作時にも安定して深部体温の計測を行うことができる。また、体温計固定器具は前記押し付ける機構で構成されているので、深部体温計測センサを繰り返し利用することができることや、容易に深部体温計測センサを取り外すことができ、接触部で生じた汗を拭き取ることで、長時間着用したことによる、肌への悪影響を軽減できるという効果を有する。
【0009】
本発明の体温計固定器具は、装着者前額部に深部体温計測センサを押し付ける機構としてスプリング機構を用いて、体温計固定器具を構成している。
前記機構より、前額部に取り付けた深部体温計測センサは、頭部又はヘルメットが動いた際に前額部に残置するため、装着者の動作時にも安定して深部体温の計測を行うことができる。また、深部体温計測センサを繰り返し利用することができることや、容易に深部体温計測センサを取り外すことができ、接触部で生じた汗を拭き取ることで、長時間着用したことによる、肌への悪影響を軽減できるという効果を有する。
【0010】
本発明の体温計固定器具は、装着者前額部に深部体温計測センサを押し付ける機構としてヘルメット用装着ベルトを用いて、体温計固定器具を構成している。
前記機構より、前額部に取り付けた深部体温計測センサは、頭部又はヘルメットが動いた際に前額部に残置するため、装着者の動作時にも安定して深部体温の計測を行うことができる。また、深部体温計測センサを繰り返し利用することができることや、容易に深部体温計測センサを取り外すことができ、接触部で生じた汗を拭き取ることで、長時間着用したことによる、肌への悪影響を軽減できるという効果を有する。
【0011】
本発明の体温計固定器具は、装着者前額部に深部体温計測センサを押し付ける機構としてヘアバンドを用いて、体温計固定器具を構成している。
前記機構より、前額部に取り付けた深部体温計測センサは、頭部が動いた際に前額部に残置するため、装着者の動作時にも安定して深部体温の計測を行うことができる。また、深部体温計測センサを繰り返し利用することができることや、容易に深部体温計測センサを取り外すことができ、接触部で生じた汗を拭き取ることで、長時間着用したことによる、肌への悪影響を軽減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【実施例0013】
図1に本発明に関わる体温計固定器具の概略について示す。
図1において体温計固定器具は装着者の前額部と深部体温計測センサ11が接するように、押し付ける機構12によって構成される。
【0014】
図2に本発明に関わる体温計固定器具構造の概略について示す。
図2において体温計固定器具はヒトの前額部26と深部体温計測センサ21が接するように、押し付ける機構22と23によって構成される。
【0015】
前記センサ21と前記機構22の接続部24は可動し、クッション性を持つ材料25により、可動域が調節される。前記クッション性材料25は例えばポリウレタンフォームが望ましい。前記接続部24より、頭部が動いた際に、前記センサ21が動きに合わせて可動することで、前額部26との密着状態が維持され、安定した深部体温計測を行うことができる。
深部体温計測センサ31と押し付ける機構32の接続部35は可動し、クッション性を持つ材料36により、可動域が調節される。前記クッション性材料36は例えばポリウレタンフォームが望ましい。前記接続部35より、頭部が動いた際に、前記センサ31が動きに合わせて可動することで、前額部37との密着状態が維持され、安定した深部体温計測を行うことができる。