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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078985
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
H01L25/08 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191649
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100121843
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 賢郎
(72)【発明者】
【氏名】竹本 康男
(57)【要約】
【課題】封止樹脂の充填性の悪化を抑制する。
【解決手段】半導体装置は、主面を有し、前記主面を第1面及び第2面に分断する溝部が形成された前記第1半導体チップと、前記第1半導体チップの前記第1面及び前記第2面と対向する第3面を有する配線基板と、前記第1半導体チップの前記第1面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第1接着層と、前記第1半導体チップの前記第2面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第2接着層と、前記第1半導体チップの前記溝部及び前記配線基板の前記第3面によって形成される孔部であって、両端に第1開口部及び第2開口部を有する前記孔部に少なくとも一部が配設される第2半導体チップと、前記溝部の底面の少なくとも一部と、前記底面と対向する前記第2半導体チップの第4面の少なくとも一部と、の間に設けられる第3接着層と、少なくとも前記第1半導体チップを封止する封止樹脂と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面を有する第1半導体チップであって、前記主面を第1面及び第2面に分断する溝部が形成された前記第1半導体チップと、
前記第1半導体チップの前記第1面及び前記第2面と対向する第3面を有する配線基板と、
前記第1半導体チップの前記第1面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第1接着層と、
前記第1半導体チップの前記第2面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第2接着層と、
前記第1半導体チップの前記溝部及び前記配線基板の前記第3面によって形成される孔部であって、両端に第1開口部及び第2開口部を有する前記孔部に少なくとも一部が配設される第2半導体チップと、
前記溝部の底面の少なくとも一部と、前記底面と対向する前記第2半導体チップの第4面の少なくとも一部と、の間に設けられる第3接着層と、
少なくとも前記第1半導体チップを封止する封止樹脂と、を備える、
半導体装置。
【請求項2】
前記配線基板は、前記第3面に設けられる第1基板電極を有し、
前記第2半導体チップは、前記第1基板電極と向き合って接続される第1チップ電極を有する、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体装置は、
前記第1半導体チップにおいて、前記底面の反対側の面に設けられる第2チップ電極と、前記配線基板に設けられる第2基板電極と、を接続する第1ボンディングワイヤと、
前記第1半導体チップにおいて、前記第1面の反対側の面に設けられる第3チップ電極と、前記配線基板に設けられる第3基板電極と、を接続する第2ボンディングワイヤと、をさらに備える、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2チップ電極及び前記第3チップ電極は、前記第1半導体チップにおける前記第1開口部側の縁に沿って設けられる、
請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体装置は、
前記第1半導体チップにおける前記底面、前記第1面及び前記第2面の反対側の面において、前記第2チップ電極及び前記第3チップ電極が露出するように設けられる第3半導体チップをさらに備える、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記封止樹脂は、前記溝部の一方の側面の少なくとも一部と、前記一方の側面と対向する前記第2半導体チップの側面の少なくとも一部とに当接し、かつ、前記溝部の他方の側面の少なくとも一部と、前記他方の側面と対向する前記第2半導体チップの側面の少なくとも一部とに当接する、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第2半導体チップを前記第4面に垂直な方向に沿って平面視したときに、前記底面と前記第4面とが重なる領域に前記封止樹脂が含まれる、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2半導体チップを前記第4面に垂直な方向に沿って平面視したときに、前記第3接着層が前記第4面からはみ出る部分がある、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第2半導体チップの一部が前記第2開口部を通じて前記孔部からはみ出ている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記半導体装置は、
前記孔部の前記第1開口部側に少なくとも一部が含まれるスペーサと、
前記スペーサと前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第4接着層と、
前記スペーサと前記溝部の前記底面との間に設けられる第5接着層と、をさらに備える、
請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第2半導体チップの両端がそれぞれ前記第1開口部及び前記第2開口部を通じて前記孔部からはみ出ている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1半導体チップは、半導体メモリチップである、
請求項1から11のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第2半導体チップは、半導体メモリコントローラチップである、
請求項1から11のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の中には、コントローラチップの上方に、積層された複数のチップが配設されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開US2019/0067250号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開US2012/0248628号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開US2012/0149151号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、コントローラチップと、積層されたチップとを絶縁封止部材によって封止する場合、絶縁封止部材の充填性が悪化することがある。
【0005】
本開示は、封止樹脂の充填性の悪化を抑制することが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る半導体装置は、主面を有する第1半導体チップであって、前記主面を第1面及び第2面に分断する溝部が形成された前記第1半導体チップと、前記第1半導体チップの前記第1面及び前記第2面と対向する第3面を有する配線基板と、前記第1半導体チップの前記第1面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第1接着層と、前記第1半導体チップの前記第2面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第2接着層と、前記第1半導体チップの前記溝部及び前記配線基板の前記第3面によって形成される孔部であって、両端に第1開口部及び第2開口部を有する前記孔部に少なくとも一部が配設される第2半導体チップと、前記溝部の底面の少なくとも一部と、前記底面と対向する前記第2半導体チップの第4面の少なくとも一部と、の間に設けられる第3接着層と、少なくとも前記第1半導体チップを封止する封止樹脂と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る半導体装置を上方から見た平面図である。
図2図1に示す切断線II―IIにおける断面図である。
図3図1に示す切断線III―IIIにおける断面図である。
図4】第1実施形態に係る半導体チップを下方から見た平面図である。
図5】第1実施形態に係る半導体チップ及び配線基板の接続部分の拡大図である。
図6A】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6B】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6C】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6D】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6E】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6F】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6G】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図6H】第1実施形態に係る半導体装置の製造プロセスを示す模式図である。
図7】第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。
図8】第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。
図9】第3実施形態に係る半導体チップ及び配線基板の接続部分の拡大図である。
図10】第4実施形態に係る半導体装置を上方から見た平面図である。
図11図10に示す切断線XI―XIにおける断面図である。
図12】第5実施形態に係る半導体装置を上方から見た平面図である。
図13図12に示す切断線XIII―XIIIにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0009】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態に係る半導体装置の構成について説明する。各図面には、X軸、Y軸及びZ軸を示すことがある。X軸、Y軸及びZ軸は、右手系の3次元の直交座標を形成する。以下、X軸の矢印方向をX軸+方向、矢印とは逆方向をX軸-方向と呼ぶことがあり、その他の軸についても同様である。なお、Z軸+方向及びZ軸-方向を、それぞれ「上方」及び「下方」と呼ぶこともある。また、X軸、Y軸又はZ軸にそれぞれ直交する面を、YZ面、ZX面又はXY面と呼ぶことがある。
【0010】
図1は、第1実施形態に係る半導体装置10を上方から見た平面図である。図2は、図1に示す切断線II―IIにおける断面図である。図3は、図1に示す切断線III―IIIにおける断面図である。
【0011】
図1図3に示すように、半導体装置10は、配線基板25と、チップ積層体40及び50と、ボンディングワイヤ61及び62と、半導体チップ63と、封止樹脂65及び67と、ダイアタッチフィルム68と、を備える。なお、説明を分かりやすくするために、図1には封止樹脂65及び67を図示していない。
【0012】
チップ積層体40は、ダイアタッチフィルム41aa、41ab、41b、41c及び41dと、半導体チップ42a、42b、42c及び42dと、を含む。以下、ダイアタッチフィルム41aa、41ab、41b、41c及び41dの各々を、ダイアタッチフィルム41と称することがある。半導体チップ42a、42b、42c及び42dの各々を、半導体チップ42と称することがある。
【0013】
チップ積層体50は、ダイアタッチフィルム51a、51b、51c及び51dと、半導体チップ52a、52b、52c及び52dと、を含む。以下、ダイアタッチフィルム51a、51b、51c及び51dの各々を、ダイアタッチフィルム51と称することがある。半導体チップ52a、52b、52c及び52dの各々を、半導体チップ52と称することがある。
【0014】
半導体チップ42及び52は、例えば、半導体メモリチップである。具体的には、半導体チップ42及び52は、NANDフラッシュ型のメモリチップである。なお、半導体チップ42及び52の少なくとも一方は、DRAMチップであってもよいし、他の機能を有するチップであってもよい。半導体チップ42b~42d及び52の形状は、上方及び下方がそれぞれXY面と略平行な面となっている板状である。当該面の長辺及び短辺は、X軸及びY軸とそれぞれ略平行である。
【0015】
図4は、半導体チップ42aを下方から見た平面図である。図1図4に示すように、半導体チップ42aは、XY面と略平行な主面31aを下方に有する。主面31aは、例えば矩形である。主面31aの長辺及び短辺は、X軸及びY軸とそれぞれ略平行である。
【0016】
半導体チップ42aは、主面31aを面31b及び面31cに分断する溝部31dを有する。つまり、仮に面31bをX軸+方向に延在させると、面31bの延在部は面31cと重なる。同様に、仮に面31cをX軸-方向に延在させると、面31cの延在部は面31bと重なる。
【0017】
溝部31dは、主面31aの短辺と略平行すなわちY軸と略平行に延びている。溝部31dは、Z軸+方向が底となっている。溝部31dの底面31eは、XY面と略平行である。溝部31dのX軸-方向の側面31f及びX軸+方向の側面31gは、YZ面と略平行である。
【0018】
溝部31dは、例えば面31b及び31cが矩形になるように主面31aを分断する。面31bの形状及び面積は、面31cの形状及び面積とそれぞれ略同じである。
【0019】
半導体チップ42aの上方の面31hは、矩形を有する。面31hの長辺及び短辺は、X軸及びY軸とそれぞれ略平行である。
【0020】
底面31eと面31hとの間の距離すなわち溝部31dにおける半導体チップ42dの厚さは、例えば、50μmである。また、主面31aと面31hとの間の距離は、例えば150~200μmである。
【0021】
配線基板25は、半導体チップ42aの面31b及び31cと対向する面25aを有する。面25aは、例えば矩形である。面25aの長辺及び短辺は、X軸及びY軸とそれぞれ略平行である。
【0022】
ダイアタッチフィルム41aaは、半導体チップ42aの面31bと配線基板25の面25aとの間に設けられる。ダイアタッチフィルム41aaの上方の面及び下方の面がそれぞれ面31b及び面25aに接着されることで、半導体チップ42aが配線基板25に固定される。
【0023】
ダイアタッチフィルム41abは、半導体チップ42aの面31cと配線基板25の面25aとの間に設けられる。ダイアタッチフィルム41abの上方の面及び下方の面がそれぞれ面31c及び面25aに接着されることで、半導体チップ42aが配線基板25に固定される。ダイアタッチフィルム41aa及び41abの厚さは、例えば数10μmである。
【0024】
孔部32は、半導体チップ42aの溝部31d及び配線基板25の面25aによって形成され、両端が開口している。
【0025】
詳細には、孔部32の内壁は、半導体チップ42aにおける溝部31dの底面31e、側面31f及び31gと、配線基板25における面25aの一部とによって形成される。
【0026】
孔部32は、Y軸と略平行に延びており、略矩形の断面を有する。孔部32のY軸+方向及びY軸-方向がそれぞれ開口部32a及び32bとなっている。
【0027】
半導体チップ63は、孔部32に少なくとも一部が含まれる。本実施形態では、半導体チップ63は、孔部32に全部が含まれる。半導体チップ63は、例えば、半導体メモリコントローラチップである。半導体チップ63は、半導体チップ42及び52と電気的に接続され、半導体チップ42及び52を制御する。
【0028】
半導体チップ63は、溝部31dの底面31eと対向する上方の面63aを有する。面63aは、例えば矩形である。面63aの長辺及び短辺は、Y軸及びX軸とそれぞれ略平行である。
【0029】
図5は、半導体チップ63及び配線基板25の接続部分の拡大図である。図1図5に示すように、配線基板25は、面25aに設けられる複数の基板電極25bを有する。
【0030】
配線基板25の下方の面は、複数の半田ボール64が設けられる。また、配線基板25には、電極パターン(図示しない)が形成される。複数の基板電極25bの一部は、配線基板25に形成された電極パターンを介して複数の半田ボール64と電気的に接続される。複数の基板電極25bの一部は、配線基板25に形成された電極パターンを介して基板電極26や27と電気的に接続する。複数の基板電極25bの一部は、電気的に浮遊状態である。
【0031】
半導体チップ63は、下方の面において、複数の基板電極25bとそれぞれ向き合って設けられる複数のチップ電極63bを有する。
【0032】
配線基板25における複数の基板電極25bと、半導体チップ63における複数のチップ電極63bとがバンプ73を介して接続されることにより、半導体チップ63は配線基板25にフリップチップ接続される。これにより、複数の半田ボール64と半導体チップ63とが電気的に接続される。
【0033】
封止樹脂67は、半導体チップ63、基板電極25b、チップ電極63b及びバンプ73を封止する。半導体チップ63、基板電極25b、チップ電極63b及びバンプ73は、封止樹脂67により絶縁封止されている。
【0034】
ダイアタッチフィルム68は、溝部31dの底面31eの少なくとも一部と、半導体チップ63の上方の面63aの少なくとも一部と、の間に設けられる。
【0035】
本実施形態では、半導体チップ63を面63aに垂直な方向に沿って平面視をしたときに、底面31eと面63aとが重なる領域にダイアタッチフィルム68が含まれる。詳細には、当該平面視をしたときに、当該領域は、半導体チップ63の面63aが位置する範囲である。ダイアタッチフィルム68は、当該領域に含まれる。
【0036】
ダイアタッチフィルム68の上方の面及び下方の面がそれぞれ底面31e及び面63aと接着されることで、半導体チップ42aが半導体チップ63に固定される。ダイアタッチフィルム68の厚さは、例えば数10μmである。
【0037】
図1及び図3に示すように、配線基板25は、複数の基板電極26を含む。複数の基板電極26は、配線基板25のY軸+方向の縁の近傍において、X軸と略平行な直線上に並べて設けられる。
【0038】
半導体チップ42a、42b、42c及び42dは、それぞれ複数のチップ電極43a、43b、43c及び43dを含む。
【0039】
ボンディングワイヤ61は、基板電極26並びにチップ電極43a、43b、43c及び43dを電気的に接続する。
【0040】
複数のチップ電極43aは、半導体チップ42aの上方の面31hにおいて、開口部32b側の縁31jよりも開口部32a側の縁31iの近傍に設けられる。複数のチップ電極43aは、X軸と略平行な直線上に並んでいる。
【0041】
詳細には、面31hは、溝部31dの底面31eの反対側の面である面31haと、面31bの反対側の面である面31hbと、面31cの反対側の面である面31hcと、を含む。
【0042】
複数のチップ電極43aのうちの1つであるチップ電極43aaは、面31haにおける縁31iの近傍に設けられる。チップ電極43aaに接続されるボンディングワイヤ61すなわちボンディングワイヤ61aは、基板電極26a)並びにチップ電極43aa、43b、43c及び43dを電気的に接続する。
【0043】
複数のチップ電極43aのうちの他の1つであるチップ電極43abは、面31hbにおける縁31iの近傍に設けられる。チップ電極43abに接続されるボンディングワイヤ61すなわちボンディングワイヤ61bは、基板電極26b)並びにチップ電極43ab、43b、43c及び43dを電気的に接続する。
【0044】
複数のチップ電極43aのうちの他の1つであるチップ電極43acは、面31hcにおける縁31iの近傍に設けられる。チップ電極43acに接続されるボンディングワイヤ61すなわちボンディングワイヤ61cは、基板電極26c並びにチップ電極43ac、43b、43c及び43dを電気的に接続する。
【0045】
なお、ボンディングワイヤ61に接続されない基板電極26が配線基板25に設けられてもよい。また、ボンディングワイヤ61に接続されないチップ電極43a、43b、43c又は43dがそれぞれ半導体チップ42a、42b、42c又は42dに設けられてもよい。
【0046】
配線基板25は、複数の基板電極27を含む。複数の基板電極27は、配線基板25のY軸-方向の縁の近傍において、X軸と略平行な直線上に並べて設けられる。
【0047】
半導体チップ52a、52b、52c及び52dは、それぞれ複数のチップ電極53a、53b、53c及び53dを含む。ボンディングワイヤ62は、基板電極27並びにチップ電極53a、53b、53c及び53dを電気的に接続する。
【0048】
なお、ボンディングワイヤ62に接続されない基板電極27が配線基板25に設けられてもよい。また、ボンディングワイヤ62に接続されないチップ電極53a、53b、53c又は53dがそれぞれ半導体チップ52a、52b、52c又は52dに設けられてもよい。
【0049】
図1図3に示すように、上方から見たときの半導体チップ42及び52の各々の外形は略同じである。半導体チップ42b~42d及び52b~52dの各々の厚さは略同じである。半導体チップ42b~42d及び52b~52dの各々の厚さは、半導体チップ42aにおいて溝部31dが形成されない部分の厚さより薄く、かつ、半導体チップ52aの厚さより薄い。
【0050】
半導体チップ42bは、半導体チップ42aの上方の面31hにおいて、チップ電極43aa、43ab及び43acが露出するように設けられる。
【0051】
詳細には、半導体チップ42a~42d及び半導体チップ52a~52dの各々のX軸+方向の端面は揃っている。半導体チップ42a~42d及び半導体チップ52a~52dの各々のX軸-方向の端面は揃っている。
【0052】
半導体チップ42bのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ42aのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸-方向にずれている。半導体チップ42cのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ42bのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸-方向にずれている。半導体チップ42dのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ42cのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸-方向にずれている。半導体チップ52aのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ42dのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸-方向にずれている。
【0053】
つまり、半導体チップ42a~42dは、X軸-方向からX軸+方向に向かって見たときに、上方の半導体チップ42ほどY軸-方向にずれる階段状に積層される。半導体チップ42b~42dでは、上方の面において露出している部分にチップ電極43b~43dがそれぞれ設けられる。
【0054】
半導体チップ52bのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ52aのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸+方向にずれている。半導体チップ52cのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ52bのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸+方向にずれている。半導体チップ52dのY軸方向の両端の端面は、半導体チップ52cのY軸方向の両端の端面に対して、それぞれY軸+方向にずれている。
【0055】
つまり、半導体チップ52a~52dは、X軸-方向からX軸+方向に向かって見たときに、上方の半導体チップ52ほどY軸+方向にずれる階段状に積層される。半導体チップ52a~52dでは、上方の面において露出している部分にチップ電極53a~53dがそれぞれ設けられる。
【0056】
封止樹脂65は、少なくとも半導体チップ42aを封止する。具体的には、封止樹脂65は、配線基板25の上方において、チップ積層体40及び50並びにボンディングワイヤ61及び62を埋没させる。チップ積層体40及び50並びにボンディングワイヤ61及び62は、封止樹脂65により絶縁封止されている。
【0057】
また、封止樹脂65は、孔部32の内部にも配設される。具体的には、封止樹脂65は、開口部32a及び32bの少なくとも一方から孔部32の内部空間に入り込み、当該内部空間に充填される。このとき、封止樹脂65は、半導体チップ63、ダイアタッチフィルム68及び封止樹脂67を埋没させる。半導体チップ63、ダイアタッチフィルム68及び封止樹脂67は、封止樹脂65により絶縁封止されている。
【0058】
封止樹脂65は、溝部31dの一方の側面31fの少なくとも一部と、側面31fと対向する半導体チップ63の側面63cの少なくとも一部とに当接し、かつ、溝部31dの他方の側面31gの少なくとも一部と、側面31gと対向する半導体チップ63の側面63dの少なくとも一部とに当接する。
【0059】
また、半導体チップ63を面63aに垂直な方向に沿って平面視をしたときに、溝部31dの底面31eと面63aとが重なる領域に封止樹脂65が含まれる。
【0060】
上述したように、当該平面視をしたときに、当該領域は、半導体チップ63の面63aが位置する範囲である。封止樹脂65は、当該平面視をしたときに、当該領域に含まれるダイアタッチフィルム68を囲むように位置する。
【0061】
[半導体装置の製造方法]
以下、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例として半導体装置10の製造方法について説明する。まず、図6Aに示すように、半導体ウェハ101の上方の面に記憶回路101aが形成される。
【0062】
次に、図6Bに示すように、半導体ウェハ101の下方が除去されることによって半導体ウェハ101の厚さが薄くされる。具体的には、記憶回路101aが形成されていない面すなわち半導体ウェハ101の下方の面が研削砥石によって研削される。これにより、半導体ウェハ101の厚さが薄くされる。
【0063】
次に、図6Cに示すように、半導体ウェハ101の下方の面にダイアタッチフィルム41aが貼り付けられる。
【0064】
次に、図6Dに示すように、半導体ウェハ101の下方の面において、溝部31dが形成される。本実施形態では、溝部31dが所定の幅となるように、例えば、ブレード102が、Y軸方向に沿って半導体ウェハ101に数回入れられる。これにより、ダイアタッチフィルム41aとともに半導体ウェハ101が溝状に除去され、溝部31dが形成される。
【0065】
次に、図6Eに示すように、半導体ウェハ101の上方の面において、ブレード103を用いて、半導体ウェハ101をダイシングする。半導体ウェハ101には、溝部31d(下方の面に形成されているので図示しない)の位置を仮想的に示す点線の間にダイシングライン104が形成される。ダイシングライン104は、Y軸方向に沿って形成される。また、図示しないが、ダイシングライン104は、X軸方向に沿って形成される。半導体ウェハ101は、複数の半導体チップ42aに分離される。このとき、ダイアタッチフィルム41aは、ダイアタッチフィルム41aa及び41abに分離される。
【0066】
次に、図6Fに示すように、半導体チップ63が配線基板25にフリップチップ接続される。そして、封止樹脂67が配設される。半導体チップ63、基板電極25b、チップ電極63b及びバンプ73は、封止樹脂67によって絶縁封止される。
【0067】
次に、図6Gに示すように、半導体チップ63の上方の面63aにダイアタッチフィルム68が配設される。
【0068】
次に、図6Hに示すように、半導体ウェハ101から分離された半導体チップ42aが配線基板25に配設される。具体的には、半導体チップ42aは、ダイアタッチフィルム41aa及び41abによって配線基板25の面25aに接着されるとともに、ダイアタッチフィルム68によって半導体チップ63の面63aに接着される。
【0069】
次に、図1図3に示すように、半導体チップ42aの上方に半導体チップ42b~42dが配設される。そして、ボンディングワイヤ61が配設される。
【0070】
次に、半導体チップ42dの上方に半導体チップ52a~52dが配設される。そして、ボンディングワイヤ62が配設される。
【0071】
次に、封止樹脂65が充填される。チップ積層体40及び50、ボンディングワイヤ61及び62、半導体チップ63、ダイアタッチフィルム68並びに封止樹脂67は、封止樹脂65により絶縁封止される。
【0072】
(効果)
半導体装置10では、半導体チップ42dの下方に溝部31dを形成することで、半導体チップ63を収納する空間を形成することができる。
【0073】
また、半導体装置10のパッケージのZ軸方向の厚みを小さくするために、半導体チップ63の面63aと半導体チップ42dの溝部31dの底面31eとの間の距離を小さくすることがある。
【0074】
このような場合において、仮に、半導体チップ63と半導体チップ42aとの間にダイアタッチフィルム68が設けられない場合、半導体チップ63と半導体チップ42aとの間に狭い空間が形成される。
【0075】
このような狭い空間を封止樹脂65で充填することは困難であるため、ボイドが発生しやすい。ボイドがある場合、リフロー処理を行うときにボイドにおいて水蒸気爆発が発生することがあり、好ましくない。
【0076】
これに対して、半導体装置10では、半導体チップ63と半導体チップ42aとの間にダイアタッチフィルム68を設けることで、封止樹脂65を充填することが困難な狭い空間を小さくすることができる。これにより、ボイドの発生を抑制することができるので、良好な半導体装置10のパッケージを実現することができる。
【0077】
[第2実施形態]
第2実施形態に係る半導体装置について説明する。第2実施形態以降では第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
【0078】
図7及び図8は、第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。なお、図7及び図8の見方は、図2及び図3とそれぞれ同様である。
【0079】
図7及び図8に示すように、半導体装置11は、図1図5に示す半導体装置10と比べて、半導体チップ63を面63aに垂直な方向に沿って平面視をしたときに、ダイアタッチフィルム68が面63aからはみ出し部分68aがある点で第1実施形態に係る半導体装置10と異なる。
【0080】
本実施形態では、はみ出し部分68aは、ダイアタッチフィルム68のX軸+方向及び-方向並びにY軸+方向及び-方向にはみ出している。なお、はみ出し部分68aは、ダイアタッチフィルム68のX軸+方向及び-方向並びにY軸+方向及び-方向のうちの少なくとも一方向にはみ出していればよい。
【0081】
また、はみ出し部分68aは、上方から下方に垂れている。はみ出し部分68aにおいて垂れている部分は、半導体チップ63の側面と当接している。なお、はみ出し部分68aは、上方から下方に垂れる構成に限らず、半導体チップ42aにおける溝部31dの底面31eに当接しながら広がる構成でもよいし、半導体チップ63の側面及び底面31eのいずれにも当接せずに広がる構成でもよい。
【0082】
[第3実施形態]
第3実施形態に係る半導体装置について説明する。図9は、第3実施形態に係る半導体チップ及び配線基板の接続部分の拡大図である。図9に示すように、半導体装置12は、図1図5に示す半導体装置10と比べて、半導体チップ63と配線基板25との電気的な接続がボンディングワイヤ81を通じて行われる点で第1実施形態に係る半導体装置10と異なる。
【0083】
半導体装置12は、図1図5に示す半導体装置10と比べて、基板電極25b、チップ電極63b、封止樹脂67及びバンプ73の代わりに、基板電極25c、チップ電極63e、ボンディングワイヤ81及びダイアタッチフィルム82を備える。
【0084】
半導体チップ63の下方の面は、ダイアタッチフィルム82によって配線基板25の面25aに接着される。
【0085】
配線基板25の面25aには、基板電極25cが設けられる。半導体チップ63の上方の面63aには、チップ電極63eが設けられる。ボンディングワイヤ81は、基板電極25cとチップ電極63eとを電気的に接続する。
【0086】
本実施形態では、基板電極25c、チップ電極63e及びボンディングワイヤ81の組が半導体チップ63のX軸-方向及びX軸+方向のそれぞれに設けられる。
【0087】
なお、半導体チップ63のX軸-方向における基板電極25c、チップ電極63e及びボンディングワイヤ81の組が、Y軸方向にそって複数設けられてもよい。同様に、半導体チップ63のX軸+方向における基板電極25c、チップ電極63e及びボンディングワイヤ81の組が、Y軸方向に複数設けられてもよい。
【0088】
[第4実施形態]
第4実施形態に係る半導体装置について説明する。図10は、第4実施形態に係る半導体装置を上方から見た平面図である。図11は、図10に示す切断線XI―XIにおける断面図である。図10及び図11に示すように、半導体装置13は、図1図5に示す半導体装置10と比べて、半導体チップ63のY軸-方向の一部が開口部32bを通じて孔部32からはみ出ている点で第1実施形態に係る半導体装置10と異なる。
【0089】
半導体装置13は、図1図5に示す半導体装置10と比べて、ダイアタッチフィルム35及び37並びにスペーサ36をさらに備える。
【0090】
例えば、配線基板25における電極のパターンを簡易にするために、半導体チップ63を基板電極25cから離れた位置に設けることがある。
【0091】
このような場合、半導体チップ63を面63aに垂直な方向に沿って平面視をしたときに、面63aのY軸-方向の一部が半導体チップ42aからはみ出ている。つまり、半導体チップ63のY軸-方向の一部が、開口部32bを通じて孔部32からはみ出て露出する。
【0092】
一方、半導体チップ63のY軸+方向では空間が生成されるため、半導体チップ42aの下方の支持が弱くなる。ダイアタッチフィルム35及び37並びにスペーサ36は、半導体チップ63のY軸+方向に設けられることで、半導体チップ42aの下方を支持する。
【0093】
スペーサ36は、孔部32の開口部32a側に少なくとも一部が含まれる。具体的には、スペーサ36は、例えば、半導体ウェハをダイシングすることによって形成される半導体基板である。スペーサ36の形状は、上方及び下方がそれぞれXY面と略平行な面36a及び36bとなっている板状である。
【0094】
面36a及び36bは、例えば矩形である。面36a及び36bの各々の長辺及び短辺は、例えばX軸及びY軸とそれぞれ略平行である。
【0095】
スペーサ36を面36aに垂直な方向に沿って平面視をしたときに、面36aのY軸+方向の一部は、半導体チップ42aからはみ出ている。つまり、スペーサ36のY軸+方向の一部が、開口部32aを通じて孔部32からはみ出て露出する。
【0096】
ダイアタッチフィルム35は、スペーサ36と配線基板25の面25aとの間に設けられる。スペーサ36の下方の面36bは、ダイアタッチフィルム35によって配線基板25の面25aに接着される。
【0097】
ダイアタッチフィルム37は、スペーサ36と溝部31dの底面31eとの間に設けられる。スペーサ36の上方の面36aは、ダイアタッチフィルム37によって半導体チップ42aにおける溝部31dの底面31eに接着される。
【0098】
[第5実施形態]
第5実施形態に係る半導体装置について説明する。図12は、第5実施形態に係る半導体装置を上方から見た平面図である。図13は、図12に示す切断線XIII―XIIIにおける断面図である。図12及び図13に示すように、半導体装置14は、図1図5に示す半導体装置10と比べて、半導体チップ63のY軸+方向の一部及びY軸-方向の一部が開口部32a及び32bをそれぞれ通じて孔部32からはみ出ている点で第1実施形態に係る半導体装置10と異なる。
【0099】
例えば、半導体チップ42及び52の集積化が進むことでY軸方向の幅が小さくなることがある。半導体チップ42aの幅が小さい場合、半導体チップ63のY軸+方向及びY軸-方向の両端がそれぞれ開口部32a及び32bを通じて孔部32からはみ出ることがある。
【0100】
半導体チップ63を面63aに垂直な方向に沿って平面視をしたときに、面63aのY軸+方向の一部が半導体チップ42aからはみ出ている。つまり、半導体チップ63のY軸+方向の一部が、開口部32aを通じて孔部32からはみ出て露出する。
【0101】
また、上記平面視をしたときに、面63aのY軸-方向の一部が半導体チップ42aからはみ出ている。つまり、半導体チップ63のY軸-方向の一部が、開口部32bを通じて孔部32からはみ出て露出する。
【0102】
(a)実施形態では、溝部31dがY軸方向に沿って形成される構成について説明したが、これに限定するものではない。溝部31dは任意の方向に沿って形成される構成であってもよい。
【0103】
(b)実施形態では、チップ積層体40では、上方の半導体チップ42ほどY軸-方向にずれる階段状に形成される構成について説明したが、これに限定するものではない。チップ積層体40は、各半導体チップ42をY軸方向にずらさずに、各半導体チップ42のX軸方向及びY軸方向の両方の端面が揃うように形成される構成であってもよい。チップ積層体50も同様である。
【0104】
(c)実施形態では、半導体チップ42aの上方に他の半導体チップ42が積層される構成について説明したが、これに限定するものではない。半導体チップ42aの上方に他の半導体チップ42が積層されない構成であってもよい。
【0105】
(d)実施形態では、チップ積層体40には、4枚の半導体チップ42が積層される構成について説明したが、これに限定するものではない。チップ積層体40には、2枚以上3枚以下又は5枚以上の半導体チップ42が積層される構成であってもよい。チップ積層体50においても同様に、2枚以上3枚以下又は5枚以上の半導体チップ52が積層される構成であってもよい。
【0106】
(e)実施形態では、チップ積層体40における半導体チップ42はボンディングワイヤ61aによって配線基板25と電気的に接続される構成について説明したが、これに限定するものではない。半導体チップ42は、他の接続方法によって配線基板25と電気的に接続される構成であってもよい。例えば、半導体チップ42aは、フリップチップ接続などによって配線基板25と電気的に接続される。半導体チップ42b~42dは、半導体チップ42aを貫通する貫通電極などによって配線基板25と電気的に接続される。
【0107】
(f)本開示に係る半導体装置の製造方法は、
半導体ウエハの第1面に電極が設けられる半導体メモリを形成し、
前記半導体ウエハの第2面に第1接着層を配設し、
前記第1接着層の一部及び前記半導体ウエハの前記第2面の一部を除去して溝部を形成し、
前記半導体ウエハをダイシングして半導体メモリチップを形成し、
配線基板上に半導体メモリコントローラチップを配設し、
前記半導体メモリコントローラチップ上に第2接着層を配設し、
前記半導体メモリチップに形成された前記溝部の底面と、前記半導体メモリコントローラチップ上の前記第2接着層とが当接し、かつ、前記配線基板と前記第1接着層とが当接するように前記半導体メモリチップを前記配線基板上に配設し、
封止樹脂を用いて少なくとも前記半導体メモリチップを封止する。
【0108】
(g)本開示に係る半導体装置は、
主面を有する第1半導体チップであって、前記主面を第1面及び第2面に分断する溝部が形成される前記第1半導体チップと、
前記第1半導体チップの前記第1面及び前記第2面と対向する第3面を有する配線基板と、
前記第1半導体チップの前記第1面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第1接着層と、
前記第1半導体チップの前記第2面と前記配線基板の前記第3面との間に設けられる第2接着層と、
前記第1半導体チップの前記溝部及び前記配線基板の前記第3面によって形成される孔部であって、両端に第1開口部及び第2開口部を有する前記孔部に少なくとも一部が配設される第2半導体チップと、
前記溝部の底面の少なくとも一部と、前記底面と対向する前記第2半導体チップの第4面の少なくとも一部と、の間に設けられる第3接着層と、
少なくとも前記第1半導体チップを封止する封止樹脂と、を備え、
前記主面は矩形であり、
前記溝部は、前記第1面及び前記第2面が矩形になるように前記主面を分断し、
前記第1面の面積及び前記第2面の面積が略同じであり、
前記溝部は、前記矩形の短辺と略平行に延びている。
【0109】
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0110】
10、11、12、13、14…半導体装置
25…配線基板
25a…面
25b、26、26a、26b、26c、25c、27…基板電極
31a…主面
31b、31c…面
31d…溝部
31e…底面
31f、31g…側面
31h、31ha、31hb、31hc…面
31i、31j…縁
32…孔部
32a、32b…開口部
35…ダイアタッチフィルム
36…スペーサ
36a、36b…面
37…ダイアタッチフィルム
40、50…チップ積層体
41、41a、41aa、41ab、51…ダイアタッチフィルム
42、42a、42b、52…半導体チップ
43a、43aa、43ab、43ac、43b、43c、43d、53a、53b、53c、53d…チップ電極
61、61a、61b、61c、62…ボンディングワイヤ
63…半導体チップ
63a…面
63b…チップ電極
63c、63d…側面
63e…チップ電極
64…半田ボール
65、67…封止樹脂
68…ダイアタッチフィルム
68a…はみ出し部分
73…バンプ
81…ボンディングワイヤ
82…ダイアタッチフィルム
101…半導体ウェハ
101a…記憶回路
102、103…ブレード
104…ダイシングライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13