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特開2024-79056充電完了判定装置、および、充電システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079056
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】充電完了判定装置、および、充電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/04 20060101AFI20240604BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240604BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
H02J7/04 C
H02J7/00 P
H01M10/44 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191765
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(71)【出願人】
【識別番号】509086464
【氏名又は名称】株式会社関電エネルギーソリューション
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】花尾 隆史
(72)【発明者】
【氏名】大堀 彰大
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼倉 修平
(72)【発明者】
【氏名】阿部 幸司
(72)【発明者】
【氏名】堀 祐二
(72)【発明者】
【氏名】安田 圭治
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5G503GC04
5H030AS08
5H030BB01
5H030FF41
5H030FF52
(57)【要約】
【課題】充電システムがエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、各充電装置の充電完了を判定できる充電完了判定装置を提供する。
【解決手段】電気移動体5の蓄電池54を充電する充電装置2の充電完了を判定する充電完了判定部113において、充電装置2に電気移動体5が接続されているか否かを判定する接続判定部114と、充電装置2を制御する充電制御装置11が、充電装置2に充電を許可する充電指令を出力しているか否かを判定する充電指令判定部115と、充電装置2が充電中であるか否かを判定する充電状態判定部116と、接続判定部114によって接続されていると判定され、かつ、充電指令判定部115によって充電を許可する充電指令を出力していると判定され、かつ、充電状態判定部116によって充電中でないと判定された場合に、充電装置2が充電を完了していると判定する条件判定部117とを備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池の電力で電動機を駆動して移動する電気移動体の前記蓄電池を充電する充電装置の充電完了を判定する充電完了判定装置であって、
前記充電装置に前記電気移動体が接続されているか否かを判定する接続判定部と、
前記充電装置を制御する充電制御装置が、前記充電装置に充電を許可する充電指令を出力しているか否かを判定する充電指令判定部と、
前記充電装置が充電中であるか否かを判定する充電状態判定部と、
前記接続判定部によって接続されていると判定され、かつ、前記充電指令判定部によって充電を許可する充電指令を出力していると判定され、かつ、前記充電状態判定部によって充電中でないと判定された場合に、前記充電装置が充電を完了していると判定する条件判定部と、
を備えている充電完了判定装置。
【請求項2】
前記条件判定部は、前記接続判定部によって接続されていると判定され、かつ、前記充電指令判定部によって充電を許可する充電指令を出力していると判定され、かつ、前記充電状態判定部によって充電中でないと判定された状態が所定時間以上継続した場合に、前記充電装置が充電を完了していると判定する、
請求項1に記載の充電完了判定装置。
【請求項3】
前記所定時間は、1分以上30分以下である、
請求項2に記載の充電完了判定装置。
【請求項4】
前記充電装置が出力する電力のデマンド時限でのデマンド値である充電デマンドを検出する充電デマンド検出部と、
前記充電装置の異常の発生を検出する異常検出部と、
をさらに備え、
前記条件判定部は、さらに、検出された前記充電デマンドが判定基準値以下であり、かつ、異常が検出されなかった場合にのみ、前記充電装置が充電を完了していると判定する、
請求項1に記載の充電完了判定装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の充電完了判定装置と、
前記充電装置と、
前記充電制御装置と、
を備えている充電システム。
【請求項6】
前記充電制御装置によって制御される複数の第2充電装置をさらに備え、
前記充電制御装置は、
前記充電制御装置を管理する上位機器から入力される誘導指標を取得する指標取得部と、
前記誘導指標を用いて、あらかじめ設定されている最適化問題に基づいて、目標デマンドを算出する目標デマンド算出部と、
前記目標デマンドに基づいて、前記充電装置および前記複数の第2充電装置の各出力電力の合計である全体出力電力を制御する電力制御部と、
をさらに備えている、
請求項5に記載の充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車などの充電完了を判定する充電完了判定装置、および、当該充電完了判定装置を備えた充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の普及に伴い、電気自動車の蓄電池に充電をするための充電システムの整備が進んでいる。充電システムは、複数の充電装置とこれらを制御する充電制御装置とを備えている。また、充電システムは、設置される施設におけるエネルギーマネジメントに組み込まれる場合がある。この場合、充電制御装置は、エネルギーマネジメントを行う上位機器から目標デマンドを入力され、充電システムの出力電力が目標デマンドを超えないように制御する。
【0003】
いわゆる普通充電を行う充電装置を備える充電システムにおいて、各充電装置に接続された電気自動車5の充電が完了したことを把握したいという需要がある。例えば特許文献1には、満充電までの所要時間を演算し、当該所要時間に基づく充電終了時の到来により充電完了を把握できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-158133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エネルギーマネジメントに組み込まれている充電システムでは、目標デマンドによっては、各充電装置の出力電力が抑制されたり停止されたりする場合がある。この場合、満充電までの所要時間に基づいて充電完了を把握することはできない。また、普通充電の場合、充電システムは電気自動車のSoC(State Of Charge:充電率)を取得できないので、SoCに基づく充電完了の判定もできない。また、目標デマンドに応じて各充電装置の出力電力が停止される場合があるので、出力電力の停止を検出したとしても、充電完了なのか一時的な停止状態なのか判定できない。
【0006】
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、充電システムがエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、各充電装置の充電完了を判定できる充電完了判定装置、および、当該充電完了判定装置を備えている充電システムを提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明の第1の側面によって提供される充電完了判定装置は、蓄電池の電力で電動機を駆動して移動する電気移動体の前記蓄電池を充電する充電装置の充電完了を判定する充電完了判定装置であって、前記充電装置に前記電気移動体が接続されているか否かを判定する接続判定部と、前記充電装置を制御する充電制御装置が、前記充電装置に充電を許可する充電指令を出力しているか否かを判定する充電指令判定部と、前記充電装置が充電中であるか否かを判定する充電状態判定部と、前記接続判定部によって接続されていると判定され、かつ、前記充電指令判定部によって充電を許可する充電指令を出力していると判定され、かつ、前記充電状態判定部によって充電中でないと判定された場合に、前記充電装置が充電を完了していると判定する条件判定部と、を備えている。
【0009】
なお、「電気移動体」は、蓄電池の電力で電動機を駆動して移動する移動体であって、いわゆる電気自動車だけでなく、ハイブリッド車なども含まれる。また、「電気移動体」は、いわゆる自動車だけでなく、二輪車、船舶、飛行機などの他の乗り物、または、無人搬送車、ドローンなどの無人移動体も含まれる。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記条件判定部は、前記接続判定部によって接続されていると判定され、かつ、前記充電指令判定部によって充電を許可する充電指令を出力していると判定され、かつ、前記充電状態判定部によって充電中でないと判定された状態が所定時間以上継続した場合に、前記充電装置が充電を完了していると判定する。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記所定時間は、1分以上30分以下である。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記充電装置が出力する電力のデマンド時限でのデマンド値である充電デマンドを検出する充電デマンド検出部と、前記充電装置の異常の発生を検出する異常検出部と、をさらに備え、前記条件判定部は、さらに、検出された前記充電デマンドが判定基準値以下であり、かつ、異常が検出されなかった場合にのみ、前記充電装置が充電を完了していると判定する。
【0013】
本発明の第2の側面によって提供される充電システムは、本発明の第1の側面によって提供される充電完了判定装置と、前記充電装置と、前記充電制御装置と、を備えている。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記充電制御装置によって制御される複数の第2充電装置をさらに備え、前記充電制御装置は、前記充電制御装置を管理する上位機器から入力される誘導指標を取得する指標取得部と、前記誘導指標を用いて、あらかじめ設定されている最適化問題に基づいて、目標デマンドを算出する目標デマンド算出部と、前記目標デマンドに基づいて、前記充電装置および前記複数の第2充電装置の各出力電力の合計である全体出力電力を制御する電力制御部と、をさらに備えている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、条件判定部は、充電装置に電気移動体が接続されており、充電を許可する充電指令が出力されているにもかかわらず、充電装置が充電を行っていない場合に、充電装置が充電を完了していると判定する。したがって、充電完了判定装置は、充電システムがエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、各充電装置の充電完了を判定できる。
【0016】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態に係る充電システムの全体構成を示すブロック図である。
図2】充電完了判定部が行う充電完了判定処理を説明するためのフローチャートの一例である。
図3】充電完了判定部による充電完了判定を説明するためのタイムチャートである。
図4】第2実施形態に係る充電システムの全体構成を示すブロック図である。
図5】第3実施形態に係る充電システムの全体構成を示すブロック図である。
図6】第4実施形態に係る充電システムの全体構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0019】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る充電システムA1の全体構成を示すブロック図である。充電システムA1は、電気自動車5の充電を行うための設備である。電気自動車5は、動力源としての電動機および電動機に電力を供給する蓄電池54を備えた自動車であり、電動機のみを動力源とするいわゆる電気自動車だけでなく、内燃機関が併設されたハイブリッド車なども含まれる。充電システムA1は、充電制御装置1および複数の充電装置2を備えている。
【0020】
複数の充電装置2は、駐車場などに配置され、電気自動車5の充電を行う。本実施形態では、充電装置2は、いわゆる普通充電装置であり、商用電源9の単相交流の電力で電気自動車5の蓄電池54の充電を行う。なお、充電システムA1が備える充電装置2の数は限定されない。各充電装置2は、充電ケーブル25の先端に配置された充電コネクタ25cが電気自動車5のプラグインコネクタ55に接続されることで、電気自動車5と接続される。充電装置2は、制御部21、通信部22、電力センサ23、および開閉部24を備えている。
【0021】
電力センサ23は、充電装置2の出力電力を検出するセンサである。電力センサ23は、検出した電力値を制御部21に出力する。
【0022】
開閉部24は、制御部21からの開閉指令に応じて、商用電源9から充電ケーブル25への導電経路を閉路状態(オン)と開放状態(オフ)とで切り替える。開閉部24は、例えばリレースイッチであるが、限定されない。
【0023】
通信部22は、充電制御装置1との間で通信を行う。通信部22は、通信線を介して、充電制御装置1と双方向通信を行う。なお、通信部22は、無線通信により、充電制御装置1と通信を行ってもよい。また、通信規格は限定されない。通信部22は、充電制御装置1から充電指令を受信して、制御部21に出力する。充電指令は、充電の許可または不許可を指令する信号である。また、通信部22は、制御部21から接続状態信号および充電状態信号を入力され、充電制御装置1に送信する。接続状態信号は、充電装置2に電気自動車5が接続されているか否かを示す信号である。充電状態信号は、充電装置2が充電を行っているか否かを示す信号である。なお、通信部22と充電制御装置1との間で送受信される情報は限定されない。
【0024】
制御部21は、充電装置2の制御を行う構成であり、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されている。制御部21は、充電装置2に電気自動車5が接続されているか否かを接続状態として検出する。制御部21が接続状態を検出する方法は限定されない。例えば、充電ケーブル25に信号線が配置されており、充電コネクタ25cが電気自動車5のプラグインコネクタ55に接続されているか否かで信号線の電圧が変化する場合、制御部21は、当該電圧に基づいて接続状態を検出できる。また、制御部21は、充電ケーブル25に通信線が配置されており、接続によって電気自動車5との通信が可能になる場合、制御部21は、通信が可能か否かで接続状態を検出できる。また、操作者が充電装置2に電気自動車5を接続した際に、図示しない操作部を操作して接続したことを知らせる場合、制御部21は、当該操作による操作信号によって、接続状態を検出できる。また、制御部21は、電気自動車5から接続情報を取得することで、接続状態を検出してもよい。制御部21は、検出した接続状態を接続状態信号として、通信部22を介して充電制御装置1に送信する。
【0025】
また、制御部21は、充電制御装置1から受信した充電指令が充電の「許可」であり、かつ、接続状態が「接続」である場合、開閉部24にオンの開閉指令を出力して、充電を開始する。なお、充電装置2が充電開始ボタンを備えており、さらに、操作者によって充電開始ボタンが押圧されたときに、充電が開始されてもよい。制御部21は、充電指令が充電の「不許可」である、または、接続状態が「非接続」である場合、充電を行わない。また、制御部21は、充電を行っているときに、充電指令が充電の「不許可」に切り替わった場合、または、接続状態が「非接続」に切り替わった場合、開閉部24にオフの開閉指令を出力して、充電を停止する。
【0026】
また、制御部21は、充電装置2が電気自動車5の充電を行っているか否かを充電状態として検出する。制御部21が充電状態を検出する方法は限定されない。例えば、制御部21は、電力センサ23から入力される電力値に基づいて充電状態を検出できる。制御部21は、電力値が検出誤差を考慮して設定された閾値以上の場合に、充電装置2が電力を出力しており充電中であると判断し、電力値が当該閾値未満の場合に、充電装置2は電力を出力しておらず、充電を行っていないと判断すればよい。また、制御部21は、電気自動車5から充電状態を取得してもよい。制御部21は、検出した充電状態を充電状態信号として、通信部22を介して充電制御装置1に送信する。
【0027】
充電制御装置1は、複数の充電装置2の充電を制御する。充電制御装置1は、上位機器8から入力される目標デマンドに基づいて、充電システムA1の出力電力を制御する。
【0028】
上位機器8は、充電システムA1(各充電装置2)、および、施設が備えている図示しない各設備のエネルギーマネジメントを行う機器である。各設備には、たとえば太陽光発電システムなどの発電システム、電力を蓄電する蓄電池を備えた蓄電システム、および、施設が備えている各種負荷などが含まれる。上位機器8は、施設全体で使用される電力を検出し、デマンド時限(例えば30分)での平均使用電力であるデマンド値が契約電力を超えないように、各設備を制御する。なお、デマンド時限は、30分に限定されない。上位機器8は、契約電力とデマンド値とに応じて、設備ごとに目標デマンドを設定して出力する。各設備は、自身の出力電力のデマンド値が設定された目標デマンドを超えないように制御を行う。上位機器8は、充電システムA1(充電制御装置1)にも目標デマンドを出力する。
【0029】
充電制御装置1は、充電システムA1の出力電力のデマンド値が、上位機器8から入力された目標デマンドを超えないように制御を行う。充電制御装置1は、制御部11、通信部12、および表示部13を備えている。
【0030】
通信部12は、通信線を介して、各充電装置2との間で双方向通信を行う。なお、通信部12と通信部22との通信は、無線通信であってもよい。通信部12は、各充電装置2から接続状態信号および充電状態信号を受信して、制御部11に出力する。また、通信部12は、制御部11が出力した充電指令を、対応する充電装置2にそれぞれ送信する。なお、通信部12と通信部22との間で送受信される情報は限定されない。
【0031】
表示部13は、たとえば液晶表示装置であるディスプレイを備え、制御部11からの指令に応じて、各種表示を行う。表示部13は、各充電装置2が充電を完了したか否かの情報を表示する。また、表示部13は、各充電装置2の接続状態および充電状態、充電装置2の操作方法および注意点、ならびに警告などの表示も行う。なお、表示部13が表示する情報は限定されない。
【0032】
制御部11は、充電制御装置1の制御を行う構成であり、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されている。制御部11は、機能構成として、目標デマンド取得部111、電力制御部112、および充電完了判定部113を備えている。
【0033】
目標デマンド取得部111は、上位機器8から入力された目標デマンドを取得する。目標デマンド取得部111によって取得された目標デマンドは、電力制御部112に入力される。
【0034】
電力制御部112は、入力される目標デマンドに基づいて、充電システムA1全体の出力電力(以下では、「全体出力電力」と記載する)の制御を行う。電力制御部112は、全体出力電力を検出した電力値を入力され、デマンド時限(例えば30分)でのデマンド値を算出する。図1では、全体出力電力は、すべての充電装置2が接続された電力線で検出されているが、これに限られず、各充電装置2において電力センサ23が検出した電力値を積算することで算出されてもよい。電力制御部112は、全体出力電力のデマンド値が、目標デマンドを超えないように、各充電装置2に対する充電指令を生成し、通信部12を介して送信する。例えば、電力制御部112は、充電装置2のいずれかの充電を「不許可」にすることで、全体出力電力を抑制させる。なお、各充電装置2に対する充電指令の生成方法は限定されない。各充電装置2がそれぞれ受信した充電指令に応じて制御を行うことで、全体出力電力のデマンド値が、目標デマンドを超えないように制御される。
【0035】
充電完了判定部113は、各充電装置2について、接続された電気自動車5(蓄電池54)の充電を完了したか否かを判定する。充電完了判定部113は、電気自動車5のSoCを取得できず、直接的に充電完了を判定できない。したがって、充電完了判定部113は、取得可能な情報をもとに充電装置2の状態を把握することで、間接的に充電完了を判定する。充電完了判定部113は、電気自動車5が充電可能な状況下で、充電制御装置1が充電をしようとしているが、充電装置2が充電状態にならない場合に、当該充電装置2は接続された電気自動車5の充電を完了していると判定する。具体的には、充電完了判定部113は、以下の第1~3条件をすべて満たしている状態が所定時間T0以上継続した場合に、充電装置2が充電を完了していると判定する。
【0036】
第1条件は、充電装置2から受信した接続状態信号が、「接続」を示していることである。第2条件は、当該充電装置2に送信した充電指令が充電の「許可」を示していることである。第3条件は、当該充電装置2から受信した充電状態信号が、「充電中」でない、すなわち「充電停止」を示していることである。
【0037】
充電指令が「許可」から「不許可」に切り替わった場合、充電装置2は充電を停止する。その後、充電指令が「不許可」から「許可」に切り替わると充電が再開される。しかし、充電再開のためのチェック、開閉部24のオンへの切り替え、および電気自動車5の充電開始処理などによって、充電指令が「許可」に切り替わってから充電再開までに、数十秒程度の時間が必要になる。この間、充電が完了していないが、第1~3条件がすべて満たされた状態になる。所定時間T0は、充電指令が「許可」に切り替わってから充電再開までの間に、第1~3条件がすべて満たされたことで充電が完了したと誤判定されないように設定されている。したがって、所定時間T0は、1分以上の時間が設定される。また、上位機器8は、30分のデマンド時限でのデマンド値を使用するので、充電制御装置1に入力される目標デマンドは30分で変化する場合がある。このため、充電指令が「許可」に切り替わってから30分以内に充電完了の判定が行われるのが望ましい。したがって、所定時間T0は、30分以下の時間が設定される。つまり、所定時間T0は、1分以上30分以下の時間が設定される。本実施形態では、所定時間T0として5分が設定されている。なお、所定時間T0は限定されず、充電制御装置1および各充電装置2の仕様などに応じて、また、実験やシミュレーションに基づいて適宜設定される。なお、定期的に充電装置2との接続を切断して数秒程度で再度接続する仕様の電気自動車5もあるが、この場合でも、所定時間T0が設定されていることで、充電完了判定部113は、充電が完了したと誤判定することを防止できる。
【0038】
充電完了判定部113は、接続判定部114、充電指令判定部115、充電状態判定部116、および条件判定部117を備えている。
【0039】
接続判定部114は、各充電装置2に電気自動車5が接続されているか否かを判定する。具体的には、接続判定部114は、各充電装置2から受信した接続状態信号が「接続」を示しているか否かを判定する。つまり、接続判定部114は、第1条件を判定する。接続判定部114は、判定結果を条件判定部117に出力する。
【0040】
充電指令判定部115は、各充電装置2に充電を許可しているか否かを判定する。具体的には、充電指令判定部115は、電力制御部112が各充電装置2に送信した充電指令が充電の「許可」を示しているか否かを判定する。つまり、充電指令判定部115は、第2条件を判定する。充電指令判定部115は、判定結果を条件判定部117に出力する。
【0041】
充電状態判定部116は、各充電装置2が充電中であるか否かを判定する。具体的には、充電状態判定部116は、各充電装置2から受信した充電状態信号が「充電中」を示しているか否かを判定する。つまり、充電状態判定部116は、第3条件を判定する。充電状態判定部116は、判定結果を条件判定部117に出力する。
【0042】
条件判定部117は、接続判定部114、充電指令判定部115、および充電状態判定部116から入力される判定結果に基づいて、各充電装置2が充電を完了したか否かを判定する。条件判定部117は、第1~3条件がすべて満たされた場合に時間の計時を開始し、第1~3条件がすべて満たされた状態で計時された時間が所定時間T0以上になった場合に、当該充電装置2が充電を完了していると判定する。
【0043】
図2は、充電完了判定部113が行う充電完了判定処理を説明するためのフローチャートの一例である。当該充電完了判定処理は、各充電装置2に対して、所定のタイミング毎に実行される。
【0044】
まず、充電装置2に電気自動車5が接続されているか否かが判定される(S1)。具体的には、接続判定部114が、当該充電装置2から受信した接続状態信号が「接続」を示しているか否かを判定する。接続されていない場合(S1:NO)、充電完了判定処理は終了する。一方、接続されてる場合(S1:YES)、当該充電装置2が充電を許可されているか否かが判定される(S2)。具体的には、充電指令判定部115が、当該充電装置2に送信された充電指令が充電の「許可」を示しているか否かを判定する。許可されていない場合(S2:NO)、充電完了判定処理は終了する。一方、許可されてる場合(S2:YES)、当該充電装置2が充電中であるか否かが判定される(S3)。具体的には、充電状態判定部116が、当該充電装置2から受信した充電状態信号が「充電中」を示しているか否かを判定する。充電中である場合(S3:YES)、充電完了判定処理は終了する。一方、充電中でない場合(S3:NO)、計時カウンタCが増加される(S4)。計時カウンタCは、充電完了判定処理の開始時に「0」に初期化されている。
【0045】
次に、計時カウンタCが所定値C0以上であるか否かが判定される(S5)。所定値C0は、所定時間T0に対応する値である。計時カウンタCが所定値C0未満の場合(S5:NO)、ステップS1に戻って、ステップS1~S5の処理が繰り返される。ステップS5において、計時カウンタCが所定値C0以上の場合(S5:YES)、充電が完了したと判定され、当該充電装置2の充電完了が表示部13に表示されて(S6)、充電完了判定処理は終了する。つまり、初めてステップS3において「NO」と判定されたときから計時が開始され、計時された時間が所定時間T0以上になった場合に、当該充電装置2が充電を完了していると判定される。なお、図2のフローチャートに示す処理は一例であって、充電完了判定部113が行う充電完了判定処理は上述したものに限定されない。
【0046】
図3は、充電完了判定部113による充電完了判定を説明するためのタイムチャートである。図3(a)は、ある充電装置2から入力される接続状態信号の時間変化を示している。図3(b)は、当該充電装置2に出力する充電指令の時間変化を示している。図3(c)は、当該充電装置2から入力される充電状態信号の時間変化を示している。図3(d)は、条件判定部117による判定結果の時間変化を示している。
【0047】
時刻t1において、充電指令が「不許可」から「許可」に切り替わっている。しかし、電気自動車5が接続されておらず、接続状態信号が「非接続」なので、充電は行われず、充電状態は「充電停止」である。
【0048】
時刻t2において、当該充電装置2に電気自動車5が接続されて、接続状態信号が「非接続」から「接続」に切り替わっている。その後、時刻t3において、当該充電装置2は開閉部24を閉路状態(オン)に切り替えて充電を開始している。これにより、充電状態信号が「充電停止」から「充電中」に切り替わっている。
【0049】
時刻t4において、例えば上位機器8から入力される目標デマンドが小さくなったり、充電システムA1の全体出力電力が大きくなったことによって、充電指令が「許可」から「不許可」に切り替わっている。当該充電装置2は、充電指令に応じて開閉部24を開放状態(オフ)に切り替えて、充電を停止する。これにより、充電状態信号が「充電中」から「充電停止」に切り替わっている。その後、時刻t5において、充電指令が「不許可」から「許可」に戻っている。その後、時刻t6において、当該充電装置2は開閉部24を閉路状態(オン)に戻して充電を再開している。これにより、充電状態信号が「充電停止」から「充電中」に切り替わっている。時刻t5から時刻t6までの間は、第1~3条件がすべて満たされているが、この間の時間T1は所定時間T0に満たないので、充電完了と判定されず、条件判定部117による判定結果は「未完了」のままである。
【0050】
時刻t7において、充電装置2による電気自動車5の充電が完了して、電気自動車5が受電しなくなったので、充電状態信号が「充電中」から「充電停止」に切り替わっている。時刻t7以降において、第1~3条件がすべて満たされており、この状態が所定時間T0継続したことで、時刻t8において、条件判定部117による判定結果が、「未完了」から「充電完了」に切り替わっている。このように、第1~3条件がすべて満たされた状態が所定時間T0継続した場合には「充電完了」と判定されるが、充電指令が「許可」に戻ってから充電再開まで短期的に第1~3条件がすべて満たされたとしても、「充電完了」と判定されない。
【0051】
次に、本実施形態に係る充電システムA1の作用および効果について説明する。
【0052】
本実施形態によると、接続判定部114は、各充電装置2から受信した接続状態信号が「接続」を示しているか否かによって、各充電装置2に電気自動車5が接続されているか否か(第1条件)を判定する。充電指令判定部115は、電力制御部112が各充電装置2に送信した充電指令が充電の「許可」を示しているか否かによって、各充電装置2に充電を許可しているか否か(第2条件)を判定する。充電状態判定部116は、各充電装置2から受信した充電状態信号が「充電中」を示しているか否かによって、各充電装置2が充電中であるか否か(第3条件)を判定する。条件判定部117は、第1~3条件がすべて満たされたことに基づいて、当該充電装置2が充電を完了していると判定する。したがって、充電完了判定部113は、充電システムA1がエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、充電制御装置1が入手できる情報だけで、各充電装置2の充電完了を判定できる。
【0053】
また、本実施形態によると、条件判定部117は、第1~3条件がすべて満たされた状態で計時された時間が所定時間T0以上になった場合に、当該充電装置2が充電を完了していると判定する。したがって、充電完了判定部113は、第1~3条件がすべて満たされた状態が瞬間的に発生しても、充電が完了したと誤判定することを防止できる。また、所定時間T0は、1分以上の時間が設定される。したがって、充電指令が「許可」に切り替わってから充電再開までに数十秒程度の時間がかかったとしても、充電完了判定部113は、充電が完了したと誤判定しない。また、所定時間T0は、30分以下の時間が設定される。したがって、充電完了判定部113は、充電指令が「許可」に切り替わってから30分以内に充電完了の判定を行うので、上位機器8から入力される目標デマンドが変化する前に、充電完了の判定を終えることができる。
【0054】
なお、本実施形態においては、充電完了判定部113が、第1~3条件をすべて満たしている状態が所定時間T0の間継続したときに充電が完了していると判定する場合について説明したが、これに限られない。充電完了判定部113は、第1~3条件をすべて満たした場合に、所定時間T0の経過を待つことなく、充電完了と判定してもよい。
【0055】
また、本実施形態においては、充電指令が充電の「許可」または「不許可」を示す信号である場合について説明したが、これに限られない。充電指令は、「許可」である場合、充電電力の上限値を含んでいてもよい。この場合、各充電装置2は、出力電力を当該上限値以下の範囲として充電を行う。
【0056】
また、本実施形態においては、接続判定部114が各充電装置2から受信した接続状態信号に基づいて判定を行う場合について説明したが、これに限られない。接続判定部114は、例えば電気自動車5から直接、情報を取得して、接続状態の判定を行ってもよい。また、本実施形態においては、充電状態判定部116が各充電装置2から受信した充電状態信号に基づいて判定を行う場合について説明したが、これに限られない。充電状態判定部116は、例えば電気自動車5から直接、情報を取得して、充電状態の判定を行ってもよい。
【0057】
また、本実施形態においては、条件判定部117が充電装置2の充電完了を判定するとその情報を表示部13に表示する場合について説明したが、これに限られない。充電制御装置1は、条件判定部117が充電装置2の充電完了を判定した場合、当該充電装置2に接続された電気自動車5の運転手の携帯端末に、充電完了を知らせるメッセージを送信してもよい。
【0058】
また、本実施形態においては、充電装置2が電気自動車5を充電する場合について説明したが、これに限られない。充電装置2は、電気自動車5以外の移動体を充電してもよい。この移動体の他の例として、たとえば二輪車(電動オートバイ、電動アシスト自転車)、船舶、飛行機などの他の乗り物、または、無人搬送車、ドローンなどの無人移動体などが考えられる。
【0059】
〔第2実施形態〕
図4は、第2実施形態に係る充電システムA2の全体構成を示すブロック図である。図4において、上記第1実施形態と同一または類似の要素には、上記第1実施形態と同一の符号を付している。本実施形態に係る充電システムA2は、充電完了判定部113での判定方法が、第1実施形態に係る充電システムA1と異なる。
【0060】
第2実施形態に係る各充電装置2の制御部21は、電力センサ23から入力される電力値を、充電装置2の出力電力値として、通信部22を介して、充電制御装置1に送信する。
【0061】
第2実施形態に係る充電制御装置1の充電完了判定部113は、機能構成として、充電デマンド検出部118および異常検出部119をさらに備えている。
【0062】
充電デマンド検出部118は、通信部12が受信した各充電装置2の出力電力値に基づいて、充電装置2ごとに、デマンド時限(例えば30分)でのデマンド値(以下では、「充電デマンド」と記載する)を検出する。なお、当該デマンド時限は、上位機器8でのデマンド時限に一致させなくてもよく、また、30分に限定されない。
【0063】
異常検出部119は、各充電装置2での異常の発生を検出する。異常が検出された場合、制御部11は、対応する充電装置2の充電を停止させる。
【0064】
条件判定部117は、上記第1~3条件に基づく判定に加えて、さらに第4条件および第5条件を満たしている場合にのみ、当該充電装置2が充電を完了していると判定する。
【0065】
第4条件は、充電デマンド検出部118が検出した充電デマンドが判定基準値以下になったことである。本実施形態では、判定基準値は例えば「0」kWである。なお、検出誤差を考慮して、判定基準値として小さな値を設定してもよい。電力の瞬時値は、充電が完了していなくても、瞬間的に判定基準値以下になることがある。また、充電装置2は、充電制御装置1による制御によって、一時的に充電を停止する場合がある。この場合も、充電が完了していないが、電力の瞬時値は一時的に判定基準値以下になる。したがって、第4条件では、充電デマンドを判定基準値と比較している。充電デマンドが判定基準値(例えば「0」kW)以下であれば、基本的には充電が完了していると判断できる。
【0066】
充電装置2に異常が発生した場合、制御部11は、事故および故障を防止するために、対応する充電装置2の充電を停止させる。この場合、当該充電装置2の出力電力が「0」kWになり、充電デマンドも「0」kWになるが、充電が完了して停止したのではない。異常の発生により充電を停止させた場合を除外するために、異常検出部119によって異常が検出されなかったことを第5条件としている。
【0067】
本実施形態によると、条件判定部117は、第1~5条件がすべて満たされたことに基づいて、当該充電装置2が充電を完了していると判定する。したがって、充電完了判定部113は、充電システムA2がエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、充電制御装置1が入手できる情報だけで、各充電装置2の充電完了を判定できる。また、条件判定部117は、第4条件および第5条件も考慮して充電の完了を判定するので、第1~3条件だけに基づいて判定する場合と比較して、より正確に充電の完了を判定できる。また、充電システムA2は、充電システムA1と共通する構成により、充電システムA1と同等の効果を奏する。
【0068】
〔第3実施形態〕
図5は、第3実施形態に係る充電システムA3の全体構成を示すブロック図である。図5において、上記第1実施形態と同一または類似の要素には、上記第1実施形態と同一の符号を付している。本実施形態に係る充電システムA3は、上位機器8から制御指標を入力され、制御指標に基づいて目標デマンドを設定する点で、第1実施形態に係る充電システムA1と異なる。
【0069】
第3実施形態に係る上位機器8は、各設備に、目標デマンドの代わりに誘導指標を出力する。誘導指標は、施設全体で使用される電力を目標電力に制御するための指標である。上位機器8は、施設全体で使用される電力を検出し、目標電力との差に基づいて誘導指標を算出する。上位機器8は、各設備に共通の誘導指標を出力する。各設備は、上位機器8から入力される共通の誘導指標を用いて、それぞれ設定されている最適化問題に基づいて、自身の入出力電力の目標値を算出する。そして、自身の入出力電力が当該目標値となるように制御を行う。各設備が、誘導指標に基づいて自律的に入出力電力を制御することで、施設全体の入出力電力が目標電力に制御される。
【0070】
第3実施形態に係る充電制御装置1の制御部11は、目標デマンド取得部111の代わりに、指標取得部111aおよび目標デマンド算出部111bを備えている。指標取得部111aは、上位機器8から入力された誘導指標を取得し、取得した誘導指標を目標デマンド算出部111bに出力する。目標デマンド算出部111bは、誘導指標を用いて、あらかじめ設定されている最適化問題に基づいて、目標デマンドを算出する。目標デマンド算出部111bは、算出した目標デマンドを電力制御部112に出力する。
【0071】
本実施形態においても、条件判定部117は、第1~3条件がすべて満たされたことに基づいて、当該充電装置2が充電を完了していると判定する。したがって、充電完了判定部113は、充電システムA3がエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、充電制御装置1が入手できる情報だけで、各充電装置2の充電完了を判定できる。また、充電システムA3は、充電システムA1と共通する構成により、充電システムA1と同等の効果を奏する。さらに、本実施形態によると、上位機器8は、各設備の状態などを把握することなく、誘導指標を算出して送信するだけなので、演算や通信の負担が小さい。上位機器8として高性能で高価な機器を用いる必要がないので、初期導入費用を軽減できる。また、施設に上位機器8が管理する設備を追加したり削減する場合に、上位機器8の大きな改修が必要にならない。充電システムA3は、このような上位機器8に対応することができる。
【0072】
なお、本実施形態においては、上位機器8が誘導指標により各設備を制御する場合について説明した。これと同様に、充電制御装置1が誘導指標により各充電装置2を制御してもよい。すなわち、電力制御部112が、各充電装置2に対する制御指令を生成する代わりに、誘導指標を算出して、各充電装置2に送信する。各充電装置2の制御部21は、充電制御装置1から受信した共通の誘導指標を用いて、それぞれ設定されている最適化問題に基づいて充電電力の目標値を算出し、充電電力が当該目標値となるように制御を行う。
【0073】
〔第4実施形態〕
図6は、第4実施形態に係る充電システムA4の全体構成を示すブロック図である。図6において、上記第1実施形態と同一または類似の要素には、上記第1実施形態と同一の符号を付している。本実施形態に係る充電システムA4は、充電制御装置1の制御部11が充電完了判定部113を備える代わりに、充電制御装置1とは別体の充電完了判定装置3を備えている点で、第1実施形態に係る充電システムA1と異なる。
【0074】
充電完了判定装置3は、充電制御装置1とは別体の装置であって、充電制御装置1の制御部11との間で情報の送受信を行っている。充電完了判定装置3は、第1実施形態に係る充電完了判定部113と同じ内部構成を備え、同じ機能を有している。
【0075】
本実施形態においても、条件判定部117は、第1~3条件がすべて満たされたことに基づいて、充電装置2が充電を完了していると判定する。したがって、充電完了判定装置3は、充電システムA4がエネルギーマネジメントに組み込まれている場合でも、充電制御装置1が入手できる情報だけで、各充電装置2の充電完了を判定できる。また、充電システムA4は、充電システムA1と共通する構成により、充電システムA1と同等の効果を奏する。さらに、本実施形態によると、充電完了を判定する機能を有さない充電制御装置1に、後付けで充電完了判定装置3を接続することで、充電完了を判定する機能を追加することができる。
【0076】
本発明に係る充電完了判定装置および充電システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る充電完了判定装置および充電システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0077】
A1~A4:充電システム、1:充電制御装置、111a:指標取得部、111b:目標デマンド算出部、112:電力制御部、113:充電完了判定部、114:接続判定部、115:充電指令判定部、116:充電状態判定部、117:条件判定部、118:充電デマンド検出部、119:異常検出部、2:充電装置、5:電気自動車、54:蓄電池、8:上位機器
図1
図2
図3
図4
図5
図6