(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079197
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】加工構造体の製造方法
(51)【国際特許分類】
B26D 1/09 20060101AFI20240604BHJP
B26D 3/00 20060101ALI20240604BHJP
B26D 1/00 20060101ALI20240604BHJP
B26D 7/18 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B26D1/09
B26D3/00 601C
B26D1/00
B26D3/00 601D
B26D7/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191996
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】戸崎 浩平
(72)【発明者】
【氏名】大木 良介
【テーマコード(参考)】
3C021
3C027
【Fターム(参考)】
3C021FA00
3C027AA05
(57)【要約】
【課題】構造体の切断対象部を複数回切断する工程を含む製造方法において、製造時間が長くなることを抑制することを目的とする。
【解決手段】切断装置で構造体を切断することで製造される加工構造体の製造方法であって、設置工程と、第1及び第2切断工程とを備え、前記切断装置は、前記構造体を設置可能に構成された設置部と、切断刃を有する切断部とを備え、前記設置工程では、前記設置部に前記構造体を設置し、第1切断工程では、前記設置部に設置された前記構造体を前記切断部で切断することで、第1分離部分と第1加工構造体とに分離し、第2切断工程では、第1切断工程における第1加工構造体の切断面を前記切断刃が通過するように、前記設置部に設置された第1加工構造体を前記切断刃で切断することで、第2分離部分と第2加工構造体とに分離する、方法が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断装置で構造体を切断することで製造される加工構造体の製造方法であって、
設置工程と、第1及び第2切断工程とを備え、
前記切断装置は、前記構造体を設置可能に構成された設置部と、切断刃を有する切断部とを備え、
前記設置工程では、前記設置部に前記構造体を設置し、
第1切断工程では、前記設置部に設置された前記構造体を前記切断部で切断することで、第1分離部分と第1加工構造体とに分離し、
第2切断工程では、第1切断工程における第1加工構造体の切断面を前記切断刃が通過するように、前記設置部に設置された第1加工構造体を前記切断刃で切断することで、第2分離部分と第2加工構造体とに分離する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記切断刃は、先端部と、第1及び第2エッジ部とを有し、
前記先端部は、前記切断刃の突き出し方向において前記切断刃の先端に設けられ、
第1エッジ部は、前記切断刃の横幅方向において前記先端部の一方側から延びており、第2エッジ部は、前記横幅方向において前記先端部の他方側から延びており、
第1及び第2エッジ部は、前記横幅方向の幅が異なっている、方法。
【請求項3】
切断装置で構造体を切断することで製造される加工構造体の製造方法であって、
設置工程と、切断工程とを備え、
前記切断装置は、前記構造体を設置可能に構成された設置部と、切断刃を有する切断部とを備え、
前記切断刃は、先端部と、第1及び第2エッジ部とを有し、
前記先端部は、前記切断刃の突き出し方向において前記切断刃の先端に設けられ、
第1エッジ部は、前記切断刃の横幅方向において前記先端部の一方側から延びており、第2エッジ部は、前記横幅方向において前記先端部の他方側から延びており、
第1及び第2エッジ部は、前記横幅方向の幅が異なっており、
前記設置工程では、前記設置部に前記構造体を設置し、
前記切断工程では、前記設置部に設置された前記構造体を前記切断刃で切断することで、分離部分と前記加工構造体とに分離する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、樹脂成形体である構造体の一部を切断し、加工構造体を製造する方法が開示されている。特許文献1では、構造体の切断対象部を固定部で固定した状態で、切断刃をスライド移動させて切断対象部に切断刃を挿入することで、構造体が分離部分及び加工構造体に分離される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では切断刃が通過する平面に沿うような切断面が形成されるように構造体を加工することが可能であるが、構造体により複雑な切断面が形成されるように加工をする場合、複数の切断装置が必要となる。この場合、第1切断装置で第1切断加工が完了した後に、加工構造体を取り外して、第2切断装置に設置して第2切断加工を実施する必要があり、加工構造体の第1切断装置からの取り出し及び第2切断装置への取り付けが必要になり、製造時間が長くなる、という課題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みて提案されたものであり、構造体の切断対象部を複数回切断する工程を含む製造方法において、製造時間が長くなることを抑制することを目的とする。
【0006】
本発明によれば、以下の[1]の製造方法が提供される。
[1]切断装置で構造体を切断することで製造される加工構造体の製造方法であって、設置工程と、第1及び第2切断工程とを備え、前記切断装置は、前記構造体を設置可能に構成された設置部と、切断刃を有する切断部とを備え、前記設置工程では、前記設置部に前記構造体を設置し、第1切断工程では、前記設置部に設置された前記構造体を前記切断部で切断することで、第1分離部分と第1加工構造体とに分離し、第2切断工程では、第1切断工程における第1加工構造体の切断面を前記切断刃が通過するように、前記設置部に設置された第1加工構造体を前記切断刃で切断することで、第2分離部分と第2加工構造体とに分離する、方法。
【0007】
本発明によれば、第2切断工程では、第1切断工程における第1加工構造体の切断面を切断刃が通過するように、設置部に設置された第1加工構造体を前記切断刃で切断することで、第2分離部分と第2加工構造体とに分離する。つまり、第1切断工程が完了した後に、設置部に設置したままの第1加工構造体に対して第2切断工程を実施するため、製造時間が長くなることを抑制することが可能である。
【0008】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
[2][1]に記載の方法であって、前記切断刃は、先端部と、第1及び第2エッジ部とを有し、前記先端部は、前記切断刃の突き出し方向において前記切断刃の先端に設けられ、第1エッジ部は、前記切断刃の横幅方向において前記先端部の一方側から延びており、第2エッジ部は、前記横幅方向において前記先端部の他方側から延びており、第1及び第2エッジ部は、前記横幅方向の幅が異なっている、方法。
[3]切断装置で構造体を切断することで製造される加工構造体の製造方法であって、設置工程と、切断工程とを備え、前記切断装置は、前記構造体を設置可能に構成された設置部と、切断刃を有する切断部とを備え、前記切断刃は、先端部と、第1及び第2エッジ部とを有し、前記先端部は、前記切断刃の突き出し方向において前記切断刃の先端に設けられ、第1エッジ部は、前記切断刃の横幅方向において前記先端部の一方側から延びており、第2エッジ部は、前記横幅方向において前記先端部の他方側から延びており、第1及び第2エッジ部は、前記横幅方向の幅が異なっており、前記設置工程では、前記設置部に前記構造体を設置し、前記切断工程では、前記設置部に設置された前記構造体を前記切断刃で切断することで、分離部分と前記加工構造体とに分離する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1Aは、実施形態に係る製造方法で切断加工を行う構造体10の斜視図である。
図1Bは、
図1Aに示す構造体10の上面図である。
図1Cは、
図1Aに示す構造体10の側面図である。
【
図2】
図2Aは、第1切断工程を経ることで構造体10の一部が切断された第1加工構造体11の斜視図である。
図2Bは、
図2Aに示す第1加工構造体11の上面図であり、切断された一部である第1分離部分11tを破線で模式的に示している。
【
図3】
図3Aは、第2切断工程を経ることで
図2Aに示す第1加工構造体11の一部が切断された第2加工構造体12の斜視図である。
図3Bは、
図3Aに示す第2加工構造体12の側面図であり、切断された一部である第2分離部分12tを破線で模式的に示している。
【
図4】
図4Aは、実施形態に係る製造方法で用いる切断装置100を模式的に示した斜視図である。
図4Bは、
図4Aに示す2組の設置部20等のうちの一方の組のみを示した拡大斜視図である。
図4Cは、
図4Bに示す開状態(構造体10の動きを規制していない状態)の設置部20が閉状態(構造体10の動きを規制する状態)となっている様子を示した斜視図である。
【
図5】
図5Aは、切断部21の第2切断刃21B1を模式的に示した斜視図である。
図5Bは、
図5Aに示す第2切断刃21B1の上面図である。
図5Cは、
図5Bに示すC-C線(横幅方向の中央の位置の線)における端面図である。
【
図6】
図6Aは、設置工程において構造体10を設置部20に設置した状態を示している。
図6Bは、
図6Aに示す設置部20が閉状態(構造体10の動きを規制する状態)となっている様子を示している。
【
図7】
図7Aは、
図6Bに示す状態の構造体10、設置部20及び第2切断部21Bの端面図である。
図7Bは、第1切断工程において第1切断刃21A1が動作して第1加工構造体11と第1分離部分11tに分離された状態を示している。
【
図8】
図8Aは、第1切断工程が完了した状態の第1加工構造体11の端面図である。
図8Bは、第2切断工程において第2切断刃21B1が動作して第2加工構造体12と第2分離部分2tに分離された状態を示している。
図8Cは、第1切断工程が完了した状態の第1加工構造体11の切断面を正面から見た図であり、パーティングラインPL1,PL2を模式的に示した図である。
図8Dは、
図8Cとは異なる位置に配置されたパーティングラインPLt1,PLt2を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
1.構造体10の構成説明
図1A~
図1Cに示す構造体10は、
図4A~
図4に示す切断装置100による加工前の樹脂成形体である。つまり、構造体10は、切断装置100を用いることで、
図2A及び
図2Bに示す第1加工構造体11へ加工され、また、第1加工構造体11は、切断装置100を用いることで、
図3A及び
図3Cに示す第2加工構造体12へ加工される。構造体10(第1加工構造体11及び第2加工構造体12)は、特に限定されるものではないが、実施形態においてはダクトで構成されている。実施形態では、
図1A~
図1Cに示すように、構造体10は、本体部1と、切断対象部2とを備えている。
【0012】
構造体10は、例えば、ブロー成形で製造される発泡樹脂成形体である。実施形態では、構造体10の構成樹脂が発泡樹脂であるものとして説明するが、発泡樹脂に限定されるものではない。構造体10を構成する樹脂は、例えば、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物で構成することができ、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物等が挙げられる。
【0013】
1-1.本体部
図1A~
図1Cに示す本体部1は、ダクトの管部であり、筒状に形成されている。実施形態では、本体部1は、略L字状に折れ曲がるように形成されており、また、本体部1の断面形状は、四角形であるが、これらの構成に特に限定されるものではない。本体部1の両端部には、切断装置100によって切断される部位である切断対象部2が形成されている。
【0014】
1-2.切断対象部2
図1A~
図1Cに示す切断対象部2は、第1面部2A~第4面部2Dと、拡径部2Eとを備えている。切断対象部2は袋体であり、切断装置100を用いて切断されることで開口Opが形成される部分である。ブロー成形では、溶融樹脂内にエアーが供給されて、溶融樹脂を膨らませる必要があることから、構造体10には切断対象部2のような閉塞部位が形成されることになる。実施形態に係る製造方法では、この閉塞部である切断対象部2を切断して開口Opを形成している。なお、開口Opは、例えば、ダクトの連通口(例えば、吸気口又は排気口)としての機能を有する。
【0015】
実施形態に係る製造方法では、切断装置100の切断刃が、第1面部2A~第4面部2Dを通過することで、構造体10が第1加工構造体11へ加工される。このため、第1面部2A~第4面部2Dは、第1切断工程における加工対象部位ということができる。引き続いて、切断装置100の切断刃が、第1面部2A~第3面部2C及び拡径部2Eを通過することで、第1加工構造体11が第2加工構造体12へ加工される。このため、第1面部2A~第3面部2C及び拡径部2Eは、第2切断工程における加工対象部位ということができる。
【0016】
1-2-1.第1面部2A
図1Aに示す第1面部2Aは、第1部分2A1及び第2部分2A2を有する。第1面部2Aは、実施形態において平板状の板状部分で構成されている。
図1Bに示すように、第1部分2A1には、リブRbが形成されており、また、切断装置100によって分離される部分である。
リブRbは、切断対象部2の剛性を高めており、換言すると、リブRbは、切断装置100で切断対象部2を切断しやすくする機能を有する。リブRbは、実施形態では、凹部で構成されている。具体的には、
図1Bに示すように、リブRbは、凹部Rb1~Rb3を有する。凹部Rb1は、直線状に延びる凹部Rb11と、当該部分の両端にそれぞれ接続されており切断対象部2の先端側に延びる凹部Rb12とを有する。
凹部Rb2は、凹部Rb11の長手方向の中央の位置に配置されており、凹部Rb11に接続されている。凹部Rb3は、凹部Rb11の長手方向の端部にそれぞれ配置されており、凹部Rb11に接続されている。
第2部分2A2は、第1部分2A1に接続されおり、切断装置100の後述する流体供給部22が挿入される部分である。第2部分2A2は、第1部分2A1に対して傾斜するように形成されている。第2部分2A2の先端縁部は、第4面部2Dに接続されている。第2部分2A2は、後述する第2切断刃21B1が挿入される部分である。
【0017】
1-2-2.第2面部2B~第4面部2D
第2面部2B及び第3面部2Cは、間隔をあけて対向するように配置されている。また、第4面部2Dは、第1面部2Aに対して間隔をあけて対向するように配置されている。第2面部2B及び第3面部2Cは、実施形態において平板状の板状部分で構成されている。第2面部2Bは、第1面部2A及び第4面部2Dに接続され、同様に、第3面部2Cは、第1面部2A及び第4面部2Dに接続されている。そして、第2面部2B及び第3面部2Cは、第1面部2Aとの接続部分から第4面部2Dとの接続部分へ延びるように形成されている。
【0018】
1-2-3.拡径部2E
図1A及び
図1Cに示す拡径部2Eは、本体部1の端部に接続されている。拡径部2Eは、本体部1の中心軸に対して径方向に広がるように形成されている。拡径部2Eは、切断装置100の後述する第2切断刃21B1によって切断される部分である。
【0019】
2.切断装置100の詳細構成説明
図4A~
図4Cに示すように、切断装置100は、設置部20と、切断部21と、流体供給部22(
図7A参照)と、基台23とを備えている。なお、流体供給部22は、
図4A等では図示を省略しているが、
図7Aに示すように、切断対象部2に対向するように配置されている。実施形態では、切断装置100は、これらの構成要素を2組備えている。また、切断装置100は、設置部20、切断部21、及び流体供給部22の制御等を実行する制御装置(図示省略)を備えている。
【0020】
ここで、実施形態において、x方向、y方向、z方向が定義される。
x方向は、切断装置100の後述する第1切断刃21A1の前進及び後退方向に対応している。
y方向は、切断装置100の後述する第2切断刃21B1の前進及び後退方向に対応している。
z方向は、x方向及びy方向に直交する方向である。
実施形態においては、x方向とy方向とは90度をなして交差しているが、これに限定されるものではなく、90度以外の角度であってもよい。
【0021】
2-1.設置部20
図4A~
図4Cに示す設置部20は、構造体10の切断対象部2を設置可能に構成されている。設置部20は、切断対象部2の動きを規制する機能を有する。換言すると、設置部20は、切断対象部2を切断加工するときにおいて切断対象部2が動くことが抑制されるように保持する機能を有する。設置部20は、第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bを有する。なお、設置部20は、第2挟込部材20Bを移動させて第1挟込部材20Aに接近させる図示省略の移動機構も有する。
【0022】
第1挟込部材20Aは、基台23に固定されており、切断対象部2を設置可能に構成されている。第2挟込部材20Bは、図示省略の移動機構により、第1挟込部材20Aに対して移動可能となっている。第2挟込部材20Bは、第1挟込部材20Aとの間隔が狭められるように移動させられることで、切断対象部2を挟み込み、切断対象部2の動きを規制可能となっている。
【0023】
設置部20には、切断対象部2の動きを規制している状態において第1切断刃21A1が進入する第1進入部Sr1(
図4A参照)が形成されている。実施形態では、第1進入部Sr1は、第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bの両方に形成されたスリットで構成されている。設置部20には第1進入部Sr1が形成されているので、第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bによって切断対象部2の動きを規制したまま、第1切断刃21A1を動作させることが可能となっている。
また、設置部20には、切断対象部2の動きを規制している状態において第2切断刃21B1が進入する第2進入部Sr2(
図4C参照)が形成されている。実施形態では、第2進入部Sr2は、第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bが切断対象部2の動きを規制している状態において、第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bによって形成される開口部で構成されている。設置部20には第2進入部Sr2が形成されているので、第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bによって切断対象部2の動きを規制したまま、第2切断刃21B1を動作させることが可能となっている。
【0024】
2-2.切断部21
図4A~
図4Cに示す切断部21は、構造体10の切断対象部2を切断可能に構成されている。切断部21は、第1切断部21A及び第2切断部21Bを有する。
【0025】
2-2-1.第1切断部21A(第1切断工程用の切断刃)
図4Aに示す第1切断部21Aは、第1切断刃21A1と、第1駆動部21A2とを有する。第1切断部21Aは、切断対象部2を切断し、
図2Bに示すように、第1加工構造体11と第1分離部分11tとに分離可能である。
【0026】
第1切断刃21A1は、待機位置において、切断対象部2の側方部に付設されている。実施形態において、切断対象部2の側方部は、第2面部2Bの対向位置に対応している。第1切断刃21A1は、第1駆動部21A2に駆動されることで、x方向にスライド移動可能となっている。第1切断刃21A1の刃形状は、特に限定されるものではないが、実施形態では、第1切断刃21A1のエッジ部は、第1切断刃21A1の横幅方向において一方側(
図4Aでは上端側)から他方側(
図4Aでは下端側)へ傾斜するように形成されている。
【0027】
第1駆動部21A2は、第1切断刃21A1をy方向に前進・後退させるように構成されている。第1駆動部21A2は、例えば、第1切断刃21A1をガイドするガイド部材や、第1切断刃21A1を前進・後退させる駆動機構等で構成することができる。なお、第1駆動部21A2は、ガイド部材を備えていなくてもよい。
【0028】
2-2-2.第2切断部21B(第2切断工程用の切断刃)
図4A~
図5に示すように、第2切断部21Bは、第2切断刃21B1と、取付部21B2と、第2駆動部21B3とを有する。第2切断部21Bは、切断対象部2(第1加工構造体11)を切断し、
図3Bに示すように、第2加工構造体12と第2分離部分12tとに分離可能である。なお、取付部21B2は、例えば、第2駆動部21B3に連結されており、第2切断刃21B1が取り付けられている。
【0029】
第2切断刃21B1は、待機位置において、切断対象部2(第1加工構造体11)の正面部に付設されている。実施形態において、切断対象部2の正面部は、本体部1のうち切断対象部2との接続部分の軸方向において、切断対象部2に対向する位置に対応している。第2切断刃21B1は、第2駆動部21B3に駆動されることで、y方向にスライド移動可能となっている。
【0030】
次に、第2切断刃21B1の具体的な構成について説明する。
図5Bに示すように、第2切断刃21B1は、先端部a0と、第1エッジ部a1及び第2エッジ部a2とを有する。先端部a0は、第2切断刃21B1の突き出し方向において第2切断刃21B1の先端に設けられている。第1エッジ部a1は、第2切断刃21B1の横幅方向において先端部a0の一方側から延びている。また、第2エッジ部a2は、第2切断刃21B1の横幅方向において先端部a0の他方側から延びている。
なお、実施形態では、先端部a0は、平面視したときにおいて、突き出し方向において尖るように形成されているが、尖っていなくてもよい。例えば、先端部a0は、平面視したときにおい、第2切断刃21B1の横幅方向に平行に延びるように形成されていてもよい。
【0031】
・非対称形状について
図5Bに示すように、実施形態では、第1エッジ部a1及び第2エッジ部a2は、横幅(第1エッジ部a1及び第2エッジ部a2の横幅方向に幅)が異なっている。具体的には、第1エッジ部a1の横幅D1は、第2エッジ部a2の横幅D2よりも短くなっている。換言すると、第2切断刃21B1の先端部a0の位置は、横幅方向の中心位置(中心線)に対してずれており、第2切断刃21B1は当該中心線(
図5BのC-C線に対応)に対して非対称の形状を有する。これにより、片方のエッジ部が他方のエッジ部よりも、切断対象部2に先に接触して、切断対象部2を構成する板材に進入して切断が開始される。第1エッジ部a1及び第2エッジ部a2が同時に切断対象部2に接触すると、切断対象部2が撓んで変形し、切断が円滑になされなくなる場合があるが、実施形態のような非対称の形状を有する第2切断刃21B1ではこのようなことを回避しやすい。
【0032】
また、第2切断刃21B1の突き出し方向(y方向)の長さLは、先端部a0からエッジ部の後端部までの長さに対応している。実施形態では、突き出し方向(y方向)において、先端部a0から第1エッジ部a1の後端部までの長さL1は、先端部a0から第2エッジ部a2の後端部までの長さL2に対して短くなっている。
第1エッジ部a1の横幅D1に対する第2エッジ部a2の横幅D2の割合(D2/D1)は、具体的には例えば、1.25,1.50,1.75,2.00,2.25,2.50,2.75,3.00,3.50,4.00,4.50,5.00であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0033】
なお、実施形態では、先端部a0が、第2切断刃21B1の横幅方向の端部には配置されておらず、横幅方向の一端部と他端部との間に配置されている。先端部a0が、第2切断刃21B1の横幅方向の端部に配置されている場合には、第1及び第2エッジ部のうちの一方のみが存在することになり、そして、刃が傾斜するように形成されることになる。このような形態の切断刃で第2切断加工を実施すると、切断面が綺麗に形成されないことを発明者は知見として得ている。つまり、第2切断刃21B1を用いた切断対象部2の切断では、第1切断刃21A1で切断した箇所(切断面)に第2切断刃21B1を進入させるが、第1切断刃21A1で切断した箇所(切断面)は、剛性が小さく、変形しやすい部位となっている。換言すると、切断対象部2は、刃が進入してくるときにおいて、第1切断刃21A1で切断する前の状態よりも、後の状態の方が変形しやすい。切断対象部2は設置部20によって挟み込まれて保持はされているものの、第1切断刃21A1で切断した後はこのように変形しやすいため、切断面が綺麗に形成されにくくなる。そこで、実施形態で説明するような非対称形状の切断刃を用いている。
【0034】
・横幅と突き出し方向の長さの割合(L/D)について
エッジ部の突き出し方向(y方向)の長さLが長くなると、切断刃の突き出し量(ストローク量)の面で不利になり得る。これを踏まえ、第2切断刃21B1の横幅Dに対する第2切断刃21B1の突き出し方向の長さLの割合(L/D)は、0.8以下であることが好ましい。割合(L/D)は、具体的には例えば、0.10,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50,0.55,0.60,0.65,0.70,0.75,0.80であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。実施形態では、長さL1と長さL2が異なるが、割合(L/D)の算出にあたっては、長さL1と長さL2のうち長い方を採用するものとする。
【0035】
・第2切断刃の厚み方向における刃角や第2切断刃の厚みについて
図5Cに示すように、第2切断刃21B1の厚み方向における刃角φ(度)は、具体的には例えば、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。刃角φがこれを満たすと、切断対象部2に綺麗な切断面を形成しやすい。
第2切断刃21B1の厚みd(mm)は、具体的には例えば、1.0,1.2,1.4,1.6,1.8,2.0,2.2,2.4,2.6,2.8,3.0,3.2,3.4,3.6,3.8,4.0,4.2,4.4,4.6,4.8,5.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。厚みdがこれを満たすと、切断対象部2に綺麗な切断面を形成しやすい。
【0036】
第2駆動部21B3は、第2切断刃21B1をy方向に前進・後退させるように構成されている。第2駆動部21B3は、例えば、第2切断刃21B1を前進・後退させる駆動機構等で構成することができる。なお、実施形態では、第2駆動部21B3は、第1駆動部21A2とは異なり、切断刃をガイドするガイド部材を備えていないが、ガイド部材を備えていてもよい。
【0037】
2-4.基台23
図4Aに示す基台23は、切断装置100の各種装置を支持するように構成されている。実施形態では、基台23には、設置部20や切断部21が固定されている。
【0038】
3.製造方法について
本方法は、設置工程と、流体供給工程と、第1切断工程と、第2切断工程と、取り外し工程とを備える。以下、各工程について説明する。
【0039】
3-1.設置工程
図6A~
図7Aに示すように、設置工程では、成形された構造体10を設置部20に設置して、構造体10を切断装置100において位置決めする。例えば、構造体10を保持する作業者又はマニピュレータが構造体10の切断対象部2を第1挟込部材20Aに設置する。その後、第2挟込部材20Bが第1挟込部材20Aに接近して、切断対象部2が第1挟込部材20A及び第2挟込部材20Bの間に挟み込まれ、構造体10が設置部20に動きが規制される。
【0040】
3-2.第1切断工程
図7Bに示すように、第1切断工程では、設置部20に設置された構造体10を第1切断部21Aで切断することで、第1分離部分11tと第1加工構造体11とに分離する。具体的には、第1切断部21Aの第1切断刃21A1が前進(x方向にスライド移動)し、切断対象部2から第1分離部分11tが分離される。
実施形態では、第1切断工程の切断面は、本体部1のうち切断対象部2に接続される部分の中心軸cに対して、直交(90度をなす)するように形成されるものとして説明しているが、これに限定されるものではない。第1切断工程の切断面は、中心軸cに対して傾斜していてもよい。
図7Bに示すように、第1切断刃21A1の進行方向に対して直交する端面において、第1切断工程の切断面と中心軸cとのなす角度α1は、具体的には例えば、20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、
図1Bに示すように、第1切断工程の切断面(
図1Bの破線dに対応)と、中心軸cとのなす角度βは、具体的には例えば、20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0041】
なお、切断対象部2にリブRb(
図1B参照)が形成されていることで、切断対象部2に剛性が高まり、第1切断刃21A1が切断対象部2に接触したときに切断対象部2の撓みが抑制され、第1切断工程が円滑に実施されることになる。なお、第1切断工程では、切断対象部2に形成されたリブRbの一部が切断されるため、第1切断刃21A1が切断対象部2に接触したときにおける撓みの抑制効果が高められているが、これに限定されるものではなく、リブRbが切断されなくてもよい。
【0042】
3-3.第2切断工程
図8Aに示すように、第2切断工程では、設置部20に設置されている第1加工構造体11を第2切断部21Bで切断することで、第2分離部分12tと第2加工構造体12とに分離する。具体的には、第2切断部21Bの第2切断刃21B1が前進(y方向にスライド移動)し、切断対象部2から第2分離部分12tが分離される。ここで、第2切断工程では、第1切断工程における第1加工構造体11の切断面を第2切断刃21B1が通過するように、設置部20に設置された第1加工構造体11を第2切断刃21B1で切断することで、第2分離部分12tと第2加工構造体12とに分離する。換言すると、第2切断工程では、第2切断刃21B1が、第1切断工程における第1加工構造体11の切断面側から切断対象部2の当該切断面へ(
図7A~
図8Bにおける右側から左側へ)進入することで、第2分離部分12tと第2加工構造体12とに分離する。第2切断工程は、第1切断工程において駆動した設置部20の位置を維持したまま、実施することができる。換言すると、第1切断工程が完了した後に、設置部20に設置したままの第1加工構造体11に対して第2切断工程を実施することができ、別の切断装置等に第1加工構造体11を移動させる必要がなく、製造時間が長くなることを抑制することが可能である。加えて、別の切断装置を製造する手間(費用)を抑制することや、当該別の切断装置を別途配置するスペースを設けることも回避することが可能である。
【0043】
また、切断対象部2にはリブRb(
図1B参照)が形成されているので、第1切断工程と同様に、第2切断刃21B1が切断対象部2に接触したときに切断対象部2の撓みが抑制され、第2切断工程が円滑に実施されることになる。なお、第2切断工程では、切断対象部2に形成されたリブRbが切断されて除去される。つまり、第2分離部分12tには第1切断工程で残されたリブRbの全てが形成されており、第2切断工程では、残されたリブRbと共に第2分離部分12tが第2加工構造体12から分離される。なお、これに限定されるものではなく、第2切断工程が完了した後においても、残されたリブRbが、第2加工構造体12に一部残されていてもよいし、残されたリブRbの全体が第2加工構造体12に残されていてもよい。
【0044】
実施形態では、第2切断工程の切断面は、第1切断工程の切断面に対して、直交(90度をなす)するように形成されるものとして説明しているが、これに限定されるものではない。第2切断工程の切断面と第1切断工程の切断面との交差角度α2は、具体的には例えば、20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0045】
また、第2切断刃21B1が切断対象部2に初めて接触するタイミング(第2切断刃21B1が切断対象部2を構成する板材へ進入するタイミング)において、第2切断刃21B1の速度(cm/秒)は、具体的には例えば、4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32,34,36,38,40,42,44,46,48,50であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0046】
なお、実施形態では、第1切断工程における切断面を正面からみたとき、
図8Cに示すように、パーティングラインの位置は、左右で対称となっている。換言すると、
図8Cに示すように、第2面部2BにおけるパーティングラインPL1の位置から第2切断刃21B1に切断されることで形成される切断面(
図8Cの破線gに対応)までの距離は、第3面部2CにおけるパーティングラインPL2の位置から第2切断刃21B1に切断されることで形成される切断面までの距離と同様になっている。
一方で、
図8Dに示すように、パーティングラインの位置が、左右で非対称となっている場合もある。換言すると、
図8Dに示すように、第2面部2BにおけるパーティングラインPL1tの位置から第2切断刃21B1に切断されることで形成される切断面までの距離が、第3面部2CにおけるパーティングラインPL2tの位置から第2切断刃21B1に切断されることで形成される切断面までの距離とは異なる場合もある。パーティングラインの近傍では、切断対象部2の肉厚が厚くなる傾向がある。つまり、
図8Dに示す例では、パーティングラインPL2tの近傍は、肉厚が厚くなって切断しにくくなり得るが、当該近傍には第2切断刃21B1による切断面(
図8Cの破線g参照)が位置している。そこで、切断対象部2を円滑に切断しやすくするため、先に接触する横幅の短い方のエッジ部(実施形態では第1エッジ部a1)が、パーティングラインPL1t側(切断面に近い方のパーティングライン側)にくるように第2切断工程を実施することが好ましい。
【0047】
また、第2切断工程では、
図8Bに示すように、拡径部2Eの一部が切断され、拡径部2Eの他部が第2加工構造体12として残される。この残される拡径部2Eの寸法Tm(高さ幅)は、例えば、2mm~3mmとすることができる。第2切断工程では、このように、拡径部2Eが残されることで、切断対象部2の切断の調整をしやすく、また、第2加工構造体12の強度を向上させることが可能となっている。
【0048】
3-4.取り外し工程
取り外し工程では、設置部20の第2挟込部材20Bが第1挟込部材20Aから退避し、第2加工構造体12の動きの規制が解除される。そして、作業者又はマニピュレータが第2加工構造体12を設置部20から取り外す。
【0049】
4.変形例
4-1.第2切断刃21B1の形状の変形例1
実施形態では、第2切断刃21B1が非対称形状を有するものとして説明したがこれに限定されるものではない。例えば、第2切断刃21B1は横幅方向の中心位置(
図5BのC-C線参照)に先端部a0が配置されていてもよい。つまり、第1エッジ部a1の横幅D1と第2エッジ部a2の横幅D2とが同じであってもよい。この場合、第2切断刃21B1は、横幅方向の中心位置に対して対称形状を有することになる。
【0050】
4-2.第2切断刃21B1の形状の変形例2
実施形態では、突き出し方向(y方向)において、先端部a0から第1エッジ部a1の後端部までの長さL1と、先端部a0から第2エッジ部a2の後端部までの長さL2とは異なるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、長さL1と長さL2とは同じであってもよい。
【0051】
4-3.リブRbの変形例
実施形態では、リブRbが凹部であるものとして説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、リブRbの形成範囲における第1面部2Aの厚みが、第1面部2AのうちリブRbを取り囲む部位の厚みよりも厚くなっている構成でもよい。実施形態では、リブRbが構造体10の外側から内側に凹むように形成されているが、内側から外側に突き出すように形成された凸部で構成されていてもよい。
【0052】
4-4.切断工程の変形例
実施形態では、切断装置100が第1及び第2切断刃をそれぞれ備える形態であったがこれに限定されるものではなく、第1及び第2切断工程において1つの切断刃を共用してもよい。つまり、切断装置100は、第1切断刃を備えず、第2切断刃に対応する切断刃を備えており、当該切断刃の位置を移動させる機構を備えたものであってもよい。この場合、第1切断工程においてこの切断刃で切断対象部2を切断した後に、当該切断刃が移動機構において移動されて第2切断工程が実施される。
また、実施形態では切断工程が2段階(第1及び第2切断工程)で実施されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、3段階以上を有していてもよい。この場合、第n切断工程(nは3以上の整数)における切断面は、前の切断工程で形成された切断面を通るように形成されると、実施形態の作用効果が顕著である。
【0053】
5.その他実施形態
実施形態では切断工程が第1及び第2切断工程の両方を有するものとして説明した。つまり、実施形態は、2段階で切断工程を実施することが必須の構成であった。ここで説明するその他実施形態は、上述した実施形態で説明した第2切断部21Bを使用して切断対象部2を切断することを必須とし、第1切断部21Aを使用することは任意としている。つまり、実施形態やその変形例で説明した構成の第2切断部21Bを使用するのであれば、切断工程が1段階であってもよい。この形態では、実施形態やその変形例で説明した第2切断部21Bに関する作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0054】
1 :本体部
2 :切断対象部
2A :第1面部
2A1 :第1部分
2A2 :第2部分
2B :第2面部
2C :第3面部
2D :第4面部
2E :拡径部
10 :構造体
11 :第1加工構造体
11t :第1分離部分
12 :第2加工構造体
12t :第2分離部分
20 :設置部
20A :第1挟込部材
20B :第2挟込部材
21 :切断部
21A :第1切断部
21A1 :第1切断刃
21A2 :第1駆動部
21B :第2切断部
21B1 :第2切断刃
21B2 :取付部
21B3 :第2駆動部
22 :流体供給部
23 :基台
100 :切断装置
Op :開口
Rb :リブ
Rb1 :凹部
Rb11 :凹部
Rb12 :凹部
Rb2 :凹部
Rb3 :凹部
Sr1 :第1進入部
Sr2 :第2進入部
a0 :先端部
a1 :第1エッジ部
a2 :第2エッジ部