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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079249
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】画像記録システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240604BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240604BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20240604BHJP
   B41J 11/70 20060101ALI20240604BHJP
   B41J 11/42 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B41J29/38
B41J29/42 F
B41J29/38 206
B41J29/38 204
B41J21/00 Z
B41J11/70
B41J11/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192087
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】服部 佑香
【テーマコード(参考)】
2C058
2C061
2C187
【Fターム(参考)】
2C058AB12
2C058AC07
2C058AD04
2C058AE02
2C058AF04
2C058AF51
2C058GA00
2C058GB49
2C058GB52
2C058LA03
2C058LA07
2C058LA13
2C058LA23
2C058LB10
2C058LB19
2C058LC02
2C058LC28
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AR03
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ02
2C061HJ06
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HN15
2C061HN18
2C187AC08
2C187AD03
2C187AD04
2C187AD14
2C187AE07
2C187AF01
2C187BH27
2C187DB30
2C187DC01
2C187DC07
(57)【要約】
【課題】切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体をユーザが効率良く使用できる手段を提供する。
【解決手段】画像記録システム1は、シートSに画像を記録する記録部40と、記録部40によって画像が記録されるシートSを切断する切断部50と、制御部とを備えている。制御部は、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110の一方または両方である。制御部は、記録部40および切断部50の動作により画像が記録されていない白紙が切断により得られ、かつ、白紙が装置の内部に保留されている場合に、白紙が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクトを表示させる。表示は、複合機10の表示パネル22および情報機器100の表示部105の一方または両方に行われる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体に画像を記録する記録部と、
上記記録部によって画像が記録される被記録媒体を切断する切断部と、
制御部とを備え、
上記制御部は、上記記録部および上記切断部の動作により画像が記録されていない第1媒体が切断により得られ、かつ、上記第1媒体が装置の内部に保留されている場合に、上記第1媒体が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクトを表示させる画像記録システム。
【請求項2】
上記制御部は、上記第1媒体を使用するか否かを選択するための選択部を表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項3】
上記記録部および上記切断部は、表示パネルを有する第1装置に含まれており、
上記制御部は、上記オブジェクトを上記表示パネルに表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項4】
上記制御部は、画像記録を指示された後に、上記オブジェクトを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項5】
上記制御部は、画像記録を指示されたときに、上記第1媒体を使用できない設定が行われている場合には、上記第1媒体を使用しないことを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項6】
上記制御部は、画像記録を指示されたときに、上記第1媒体を使用できない設定が行われている場合には、上記第1媒体を使用できる設定に変更するか否かの問い合わせを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項7】
上記制御部は、上記問い合わせに対して設定を変更することが選択された場合に、上記第1媒体を使用できる設定を選択可能な態様で、上記第1媒体を使用できない設定を選択不能な態様で表示させる請求項6に記載の画像記録システム。
【請求項8】
画像記録時に被記録媒体が搬送される搬送経路をさらに備え、
上記制御部は、上記搬送経路上に上記第1媒体が保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を排紙することを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項9】
被記録媒体の両面に画像が記録されるときに、片面に画像が記録された被記録媒体が搬送される反転経路をさらに備え、
上記制御部は、上記反転経路上に上記第1媒体が保留されている状態で、
上記第1媒体を使用しない設定の下で片面への画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を上記反転経路に保留したままで、被記録媒体の片面に画像を記録させ、
上記第1媒体を使用しない設定の下で両面への画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を排紙することを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項10】
上記第1媒体を保留可能なトレイをさらに備え、
上記制御部は、上記トレイに上記第1媒体が保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を排紙することを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項11】
上記第1媒体を保留する複数の保留場所をさらに備え、
上記制御部は、上記第1媒体が上記複数の保留場所のうちの1つに保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を別の保留場所に移動することを表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項12】
上記制御部は、上記第1媒体が装置の内部に保留されている状態では、上記オブジェクトを常に表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項13】
上記制御部は、上記第1媒体が装置の内部に保留されている状態では、上記オブジェクトを待機画面に表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項14】
上記制御部は、装置の内部に保留されている上記第1媒体の数を表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項15】
上記制御部は、装置の内部で上記第1媒体が保留されている場所を表示させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項16】
上記制御部は、上記第1媒体が装置の内部に保留されている状態において、
上記第1媒体に画像を記録できない設定が行われている場合には、上記第1媒体を排紙するか否かを選択することを表示させ、上記第1媒体を排紙しないことが選択された場合には、上記第1媒体を使用できる設定を表示させるか、または上記第1媒体が保留されている場所を変更し、
上記第1媒体に画像を記録できる設定が行われている場合には、上記記録部に上記第1媒体に画像を記録させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項17】
被記録媒体の両面に画像が記録されるときに、被記録媒体が搬送される両面搬送経路をさらに備え、
上記制御部は、上記両面搬送経路上に上記第1媒体を保留する場合には、表面を上にした状態で上記第1媒体を保留させる請求項1に記載の画像記録システム。
【請求項18】
被記録媒体に画像を記録する記録部と、
上記記録部によって画像が記録される被記録媒体を切断する切断部と、
ユーザに報知する報知部と、
制御部とを備え、
上記制御部は、上記記録部および上記切断部の動作により画像が記録されていない第1媒体が切断により得られ、かつ、上記第1媒体が装置の内部に保留されている場合に、上記報知部に上記第1媒体が装置の内部に保留されていることを示す態様にて報知させる画像記録システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像が記録された被記録媒体を切断する切断部を備えた画像記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像が記録された被記録媒体を切断する切断部を備えた画像記録システムでは、切断後の被記録媒体に画像が記録されていない場合に、当該被記録媒体を後の画像記録に使用できることがある。例えば、A5サイズに縮小された奇数ページ分の画像をA4用紙に2ページずつ記録し、当該A4用紙をA5サイズに2つに切断した場合、最終ページが記録されたA5用紙から切り離された画像が記録されていないA5用紙を後の画像記録に使用できる。切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体は、排紙されるか、画像記録システムの内部に保留される。
【0003】
特許文献1には、画像が記録された記録媒体(本願の被記録媒体に相当)を切断することにより、第1記録媒体と第2記録媒体とに分ける切断部と、画像が記録されていない第2記録媒体を収容する第3収容部とを備えた印刷装置が記載されている。特許文献1に記載の印刷装置では、切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体は、印刷装置の内部に保留される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-041210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザは、後に画像記録システムを使用するときに、切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体が装置の内部に保留されていることを覚えているとは限らない。ユーザは、被記録媒体が保留されていることを覚えていなければ、被記録媒体を効率良く使用できない。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体をユーザが効率良く使用できる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の画像記録システムは、被記録媒体に画像を記録する記録部と、上記記録部によって画像が記録される被記録媒体を切断する切断部と、制御部とを備えている。上記制御部は、上記記録部および上記切断部の動作により画像が記録されていない第1媒体が切断により得られ、かつ、上記第1媒体が装置の内部に保留されている場合に、上記第1媒体が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクトを表示させる。
【0008】
上記画像記録システムによれば、ユーザは、表示されたオブジェクトを視て、第1媒体(切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体)が装置の内部に保留されていることを認識し、第1媒体を効率良く使用できる。
【0009】
(2) 好ましくは、上記制御部は、上記第1媒体を使用するか否かを選択するための選択部を表示させてもよい。
【0010】
(3) 好ましくは、上記記録部および上記切断部は、表示パネルを有する第1装置に含まれており、上記制御部は、上記オブジェクトを上記表示パネルに表示させてもよい。
【0011】
(4) 好ましくは、上記制御部は、画像記録を指示された後に、上記オブジェクトを表示させてもよい。
【0012】
(5) 好ましくは、上記制御部は、画像記録を指示されたときに、上記第1媒体を使用できない設定が行われている場合には、上記第1媒体を使用しないことを表示させてもよい。
【0013】
(6) 好ましくは、上記制御部は、画像記録を指示されたときに、上記第1媒体を使用できない設定が行われている場合には、上記第1媒体を使用できる設定に変更するか否かの問い合わせを表示させてもよい。
【0014】
(7) 好ましくは、上記制御部は、上記問い合わせに対して設定を変更することが選択された場合に、上記第1媒体を使用できる設定を選択可能な態様で、上記第1媒体を使用できない設定を選択不能な態様で表示させてもよい。
【0015】
(8) 好ましくは、上記画像記録システムは、画像記録時に被記録媒体が搬送される搬送経路をさらに備え、上記制御部は、上記搬送経路上に上記第1媒体が保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を排紙することを表示させてもよい。
【0016】
(9) 好ましくは、上記画像記録システムは、被記録媒体の両面に画像が記録されるときに、片面に画像が記録された被記録媒体が搬送される反転経路をさらに備え、上記制御部は、上記反転経路上に上記第1媒体が保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で片面への画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を上記反転経路に保留したままで、被記録媒体の片面に画像を記録させ、上記第1媒体を使用しない設定の下で両面への画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を排紙することを表示させてもよい。
【0017】
(10) 好ましくは、上記画像記録システムは、上記第1媒体を保留可能なトレイをさらに備え、上記制御部は、上記トレイに上記第1媒体が保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を排紙することを表示させてもよい。
【0018】
(11) 好ましくは、上記画像記録システムは、上記第1媒体を保留する複数の保留場所をさらに備え、上記制御部は、上記第1媒体が上記複数の保留場所のうちの1つに保留されている状態で、上記第1媒体を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、上記第1媒体を別の保留場所に移動することを表示させてもよい。
【0019】
(12) 好ましくは、上記制御部は、上記第1媒体が装置の内部に保留されている状態では、上記オブジェクトを常に表示させてもよい。
【0020】
(13) 好ましくは、上記制御部は、上記第1媒体が装置の内部に保留されている状態では、上記オブジェクトを待機画面に表示させてもよい。
【0021】
(14) 好ましくは、上記制御部は、装置の内部に保留されている上記第1媒体の数を表示させてもよい。
【0022】
(15) 好ましくは、上記制御部は、装置の内部で上記第1媒体が保留されている場所を表示させてもよい。
【0023】
(16) 好ましくは、上記制御部は、上記第1媒体が装置の内部に保留されている状態において、上記第1媒体に画像を記録できない設定が行われている場合には、上記第1媒体を排紙するか否かを選択することを表示させ、上記第1媒体を排紙しないことが選択された場合には、上記第1媒体を使用できる設定を表示させるか、または上記第1媒体が保留されている場所を変更し、上記第1媒体に画像を記録できる設定が行われている場合には、上記記録部に上記第1媒体に画像を記録させてもよい。
【0024】
(17) 好ましくは、上記画像記録システムは、被記録媒体の両面に画像が記録されるときに、被記録媒体が搬送される両面搬送経路をさらに備え、上記制御部は、上記両面搬送経路上に上記第1媒体を保留する場合には、表面を上にした状態で上記第1媒体を保留させてもよい。
【0025】
(18) 本発明の画像記録システムは、被記録媒体に画像を記録する記録部と、上記記録部によって画像が記録される被記録媒体を切断する切断部と、ユーザに報知する報知部と、制御部とを備えている。上記制御部は、上記記録部および上記切断部の動作により画像が記録されていない第1媒体が切断により得られ、かつ、上記第1媒体が装置の内部に保留されている場合に、上記報知部に上記第1媒体が装置の内部に保留されていることを示す態様にて報知させる。
【0026】
上記画像記録システムによれば、ユーザは、報知部が行う報知により、第1媒体(切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体)が装置の内部に保留されていることを認識し、第1媒体を効率良く使用できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、ユーザは、切断により得られる、画像が記録されていない被記録媒体を効率良く使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、本発明の実施形態に係る画像記録システム1に含まれる複合機10の外観斜視図である。
図2図2は、複合機10のプリンタ部11の構造を模式的に示す縦断面図である。
図3図3は、プリンタ部11の主要な構成要素を示す平面図である。
図4図4は、画像記録システム1に含まれる複合機10および情報機器100のブロック図である。
図5図5は、複合機10の記録部40および切断部50の動作により白紙が発生する例を示す図である。
図6図6は、複合機10における白紙の保留場所を示す図である。
図7図7は、画像記録システム1による第1画像記録処理のフローチャートである。
図8図8(A)から図8(D)は、それぞれ、画像記録システム1で表示される動作画面211、待機画面212、213、および選択画面214を示す図である。
図9図9は、画像記録システム1による第2画像記録処理のフローチャートである。
図10図10(A)から図10(H)は、それぞれ、複合機10の表示パネル22に表示される通知画面231、232、233、240、250、および選択画面260、270、280を示す図である。
図11図11は、画像記録システム1による第3画像記録処理のフローチャートである。
図12図12は、画像記録システム1による第2画像記録処理のフローチャートである。
図13図13は、画像記録システム1による第2画像記録処理のフローチャートである。
図14図14(A)は、情報機器100がコンピュータである場合に表示部105に表示される選択画面214を示す図であり、図14(B)は、情報機器100がスマートフォンである場合に表示部105に表示される選択画面214を示す図である。
図15図15は、図9に示される第2画像記録処理の機能分担の例を示す図である。
図16図16は、図9に示される第2画像記録処理の機能分担の例を示す図である。
図17図17(A)および図17(B)は、画像記録システム1の機能分担の例を示す図である。
図18図18(A)および図18(B)は、画像記録システム1の機能分担の例を示す図である。
図19図19(A)および図19(B)は、変形例に係る画像記録システム2の機能分担の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態に係る画像記録システム1について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている面を前面として前後方向8が定義され、複合機10を前方から視て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、および左右方向9は、互いに直交している。
【0030】
[画像記録システム1の概要]
本実施形態に係る画像記録システム1は、図1および図4に示される複合機10を備えている。画像記録システム1は、図4に示される情報機器100をさらに備えていてもよい。情報機器100は、例えば、コンピュータやスマートフォンやタブレット端末などである。複合機10は、単独、または情報機器100と通信可能に接続された状態で使用される。複合機10と情報機器100とは、任意の方式で通信可能に接続される。複合機10と情報機器100とは、例えば、USBや有線LANなどの有線通信、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)などの無線通信、あるいは有線通信および無線通信の両方によって通信可能に接続される。
【0031】
画像記録システム1は、記録/切断処理、表示制御処理、その他の処理、表示動作(詳細は後述)などを行う。記録/切断処理は、複合機10の制御部90によって実行される。表示制御処理およびその他の処理は、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110の一方または両方によって実行される。表示動作は、複合機10の表示パネル22および情報機器100の表示部105の一方または両方によって実行される。複合機10は、第1装置の一例である。情報機器100は、第2装置の一例である。
【0032】
[複合機10の概要]
図1に示されるように、複合機10は、プリンタ部11とスキャナ部12とを備えている。プリンタ部11は複合機10の下部に位置し、スキャナ部12は複合機10の上部に位置する。複合機10は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能、カット機能などを有する。
【0033】
スキャン機能は、スキャナ部12により読み取られた原稿の画像データを、複合機10と通信可能に接続された情報機器100に転送する機能である。スキャン機能には、読み取られた画像データをメモリカードやUSBメモリなどの外部記憶媒体に転送して記憶させる機能も含まれる。コピー機能は、スキャナ部12により読み取られた原稿の画像データに基づいて、プリンタ部11がシートに画像を記録する機能である。ファクシミリ機能には、スキャナ部12により読み取られた画像データを電話回線などを通じてファクシミリ送信する機能と、受信されたファクシミリデータをプリンタ部11によりシートに記録する機能とが含まれる。カット機能は、画像が記録されたシートを切断する機能である。プリンタ部11およびスキャナ部12は、複合機10の制御部90によって制御される。
【0034】
複合機10の前面上部には、操作部21および表示パネル22が位置する。操作部21は、複数の操作キーを有する。複合機10のユーザ(以下、「ユーザ」と称される)は、操作キーを用いて指示を入力する。操作部21は、操作キーを用いて入力されたユーザからの指示を受け取る。表示パネル22は、複合機10の各種情報を画面に表示する。表示パネル22は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。
【0035】
[プリンタ部11]
図1から図3が参照されて、プリンタ部11の構成が説明される。図1および図2に示されるように、プリンタ部11は、筐体20の内部に位置する。筐体20の内部には、第1給紙トレイ14、第2給紙トレイ15、搬送部30、記録部40、切断部50、および他の部材が配置されている。筐体20の後面には、多目的トレイ(以下、「MPトレイ」と称される)16が配置されている(図2参照)。筐体20の前面には、排紙トレイ17が配置されている。なお、図2では、図面の簡略化のために、第1給紙トレイ14の図示が省略されている。
【0036】
筐体20の前面における操作部21の下方には、開口13が形成されている。開口13は、筐体20の前面において左右方向9のほぼ中央に位置する。開口13は、左右方向9に長い矩形状に形成されている。筐体20の前面において開口13の右方には、開閉カバー18が取り付けられている。開閉カバー18が開かれると、カートリッジ装着空間が開放され、インクを貯留するインクカートリッジ44(図3参照)が筐体20に対し着脱可能となる。インクカートリッジ44は、チューブ45を通じて記録部40の記録ヘッド42へインクを供給する。
【0037】
第1給紙トレイ14および第2給紙トレイ15は、筐体20に対して前後方向8に沿って挿抜可能である。第1給紙トレイ14は、筐体20に装着された状態において、第2給紙トレイ15の下方に位置する。第1給紙トレイ14および第2給紙トレイ15は、複数のシートS(被記録媒体の一例)を積層状態で収容する。シートSは、ロール状ではなく、所定サイズのシートである。第2給紙トレイ15の上部には、排紙トレイ17が位置する。排紙トレイ17は、搬送経路23(図2参照)から排出された記録後のシートSを支持する。なお、複合機10は2個の給紙トレイを有するが、複合機10は少なくとも1個の給紙トレイを有していればよい。
【0038】
図2に示されるように、搬送部30は、給送ローラ31、PFローラ対33、第1排出ローラ対34、および第2排出ローラ対35を有する。また、筐体20の内部には、ガイド部材25、26、反転ローラ対36、補助ローラ対37、およびフラップ38、39が配置されている。搬送部30は、第2給紙トレイ15から排紙トレイ17へ搬送経路23に沿ってシートSを搬送する。搬送経路23は、第2給紙トレイ15から上向きかつ前向きに湾曲しながらUターンし、排紙トレイ17へ向かって前向きに直線的に延びる所謂Uターンパスである。
【0039】
給送ローラ31は、第2給紙トレイ15の上方に位置する。給送ローラ31は、アーム32の先端部に、左右方向9を軸線方向として回動可能に設けられている。アーム32の基端部は、軸32A周りに回動可能である。給送ローラ31は、給送用モータ81(図4参照)の駆動が伝達されて回転する。給送ローラ31が回転すると、第2給紙トレイ15に収容されている複数のシートSのうち、最も上のシートSが搬送経路23に送り出される。ガイド部材25は、第2給紙トレイ15から搬送経路23に送り出されたシートSをPFローラ対33までガイドする。なお、第1給紙トレイ14に対応して、同様の給送ローラ(図示せず)が設けられている。
【0040】
PFローラ対33は、搬送経路23の湾曲部分の搬送方向の下流端付近に位置する。PFローラ対33は、左右方向9を軸線方向として回動可能である。PFローラ対33は、搬送用モータ82(図4参照)の駆動が伝達されて回転する。シートSは、PFローラ対33に挟まれて記録ヘッド42の下方へ搬送される。
【0041】
第1排出ローラ対34および第2排出ローラ対35は、搬送経路23において記録ヘッド42の搬送方向の下流に位置する。第2排出ローラ対35は、第1排出ローラ対34よりも搬送方向の下流に位置する。第1排出ローラ対34および第2排出ローラ対35は、左右方向9を軸線方向として回動可能である。第1排出ローラ対34および第2排出ローラ対35は、搬送用モータ82(図4参照)の駆動が伝達されて回転する。
【0042】
フラップ38は、第1排出ローラ対34と第2排出ローラ対35との間に位置する。フラップ38は、制御部90から出力された制御信号に従い、軸38Aを中心として、図2に実線で示される第1位置と、図2に破線で示される第2位置との間で回動する。フラップ38が第1位置に位置するとき、PFローラ対33により搬送されたシートSは、第1排出ローラ対34および第2排出ローラ対35に挟まれて排紙トレイ17へ搬送される。
【0043】
フラップ38を通過したシートSは、第2排出ローラ対35によって、搬送経路23に沿って反対向き(図2では左向き)に搬送されることある。このときにフラップ38が第2位置に位置すると、シートSはフラップ38にガイドされて反転経路24に侵入する。反転ローラ対36は、左右方向9を軸線方向として回動可能である。反転ローラ対36は、搬送用モータ82(図4)の駆動が伝達されて回転する。反転ローラ対36は、反転経路24に侵入したシートSを後方へ送り返す。ガイド部材26は、反転経路24に侵入したシートSを搬送経路23までガイドする。反転経路24を通過したシートSは、再び搬送経路23に沿って移動する。
【0044】
プリンタ部11が片面記録を行う場合、フラップ38は第1位置に位置する。プリンタ部11が両面記録を行う場合、フラップ38は、シートSが最初にPFローラ対33を通過するときには第1位置に位置し、シートSが搬送経路23に沿って反対向きに搬送されているときには第2位置に位置し、シートSが2回目にPFローラ対33を通過するときには第1位置に位置する。シートSが最初にPFローラ対33を通過するときと、シートSが2回目にPFローラ対33を通過するときとでは、シートSの異なる面が上側になる。したがって、フラップ38の位置を上記のように切り換えることにより、シートSを裏返しにし、シートSに対して両面記録を行える。反転経路24は、両面記録を行うときに、片面に画像が記録されたシートSが搬送される経路である。
【0045】
MPトレイ16は、筐体20の後面から斜め上方向に突出する。MPトレイ16の筐体20側の一端は、PFローラ対33の後方かつ上方に位置する。補助ローラ対37は、PFローラ対33と、MPトレイ16の筐体20側の一端との間に位置する。補助ローラ対37は、左右方向9を軸線方向として回動可能である。補助ローラ対37は、搬送用モータ82(図4参照)の駆動が伝達されて回転する。
【0046】
フラップ39は、PFローラ対33の後方かつ下方に位置する。フラップ39は、制御部90から出力された制御信号に従い、軸39Aを中心として、図2に実線で示される第3位置と、図2に破線で示される第4位置との間で回動する。フラップ39が第3位置に位置するとき、給送ローラ31により搬送経路23に送り出されたシートSは、搬送経路23に沿って搬送される。フラップ39が第4位置に位置し、かつ、補助ローラ対37が第1向きに回転するように駆動されたとき、MPトレイ16に支持されたシートSは搬送経路23に送られる。フラップ39が第4位置に位置し、かつ、補助ローラ対37が第1向きの反対の第2向きに回転するように駆動されたとき、搬送経路23に沿って通常の反対向きに搬送されるシートSは、MPトレイ16に向けて送られる。
【0047】
図2に示されるように、記録部40は、搬送経路23において、PFローラ対33と第1排出ローラ対34との間に位置する。記録部40は、搬送経路23の上方に位置するキャリッジ41と、キャリッジ41に搭載された記録ヘッド42とを有する。記録部40の下方には、プラテン43が位置する。記録部40は、搬送部30によって前後方向8に搬送されるシートSに画像を記録する。
【0048】
記録ヘッド42は、インクカートリッジ44(図3参照)からチューブ45を通じてシアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色インクが供給され、各インクを微小なインク滴として吐出するいわゆるインクジェット方式のものである。キャリッジ41が左右方向9に往復移動する間に、記録ヘッド42からインク滴が吐出される。これにより、プラテン43上を前後方向8に搬送されるシートSに画像が記録される。
【0049】
図3に示されるように、筐体20の内部には、左右方向9へ延びる2本のガイドレール71、72が設けられている。ガイドレール71、72は、前後方向8に所定の距離だけ離れている。キャリッジ41は、ガイドレール71、72を跨ぐようにして、左右方向9に移動可能にガイドレール71、72上に載置されている。
【0050】
ガイドレール72の上面には、ベルト駆動機構46が配置されている。ベルト駆動機構46は、搬送経路23の左右方向9の両端付近にそれぞれ設けられた第1プーリ47と第2プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のベルト49を張架した構成を有する。第1プーリ47および第2プーリ48は、それぞれ、キャリッジ41が往復移動する領域の両端に配置されている。第1プーリ47の軸にCRモータ83(図4参照)から駆動力が入力されて、第1プーリ47が回転する。第1プーリ47の回転によりベルト49が周運動し、これに伴い第2プーリ48が従動する。なお、ベルト49は無端環状でもよく、有端のベルトの両端部をキャリッジ41に固着するものでもよい。
【0051】
キャリッジ41は、ベルト49に固着されている。キャリッジ41とベルト49との連結部分は図面に詳細に現れていないが、ベルト49は、キャリッジ41に連結された状態において、上方へ若干引っ張られている。これにより、ベルト49には下方へ弾性復帰する張力が発生し、この張力によってキャリッジ41がガイドレール71、72へ弾性付勢されている。上述されたように、ベルト49が周運動すると、キャリッジ41がガイドレール71、72上を往復移動する。このようなキャリッジ41に記録ヘッド42が搭載されることにより、記録ヘッド42は左右方向9に移動可能となっている。
【0052】
[切断部50]
図2および図3に示されるように、記録部40の前方において搬送経路23の上方に切断部50が位置している。切断部50は、停止時においてシート通過領域A1の左方に位置している。シート通過領域A1は、搬送部30により搬送されるシートSが通過する領域である。
【0053】
切断部50は、左右方向9に移動して、搬送部30によって搬送されたシートSを左から右に切断する。切断部50は、シート通過領域A1よりも左方の待機位置(図3において示される切断部50の位置)から右向きに移動してシートSを切断する。切断部50は、カッタキャリッジ51と、カッタキャリッジ51に搭載されるカッタ52とを有する。カッタキャリッジ51は、左右方向9に沿って延びると共にサイドフレーム73、74に固定されているガイドレール66に支持されており、ガイドレール66に案内されて左右方向9に移動する。
【0054】
図2に示されるように、カッタキャリッジ51は、カッタ52を保持するカッタ保持部53と、ガイドレール66に連結される連結部54とを有する。カッタ保持部53は、第1排出ローラ対34と第2排出ローラ対35との間に位置している。カッタ52は、カッタ保持部53の下端から下向きに突出した状態で、カッタ保持部53に支持されている。カッタ52は円盤形状であり、前後方向8を軸線方向としてカッタ保持部53に回転可能に支持されている。カッタ52は、カッタ保持部53に対して着脱可能である。連結部54は、カッタ保持部53から前向きに延びてガイドレール66に連結される。
【0055】
カッタキャリッジ51は、図3に示される駆動機構62によって駆動される。駆動機構62は、基板61の上面に配置された駆動プーリ63および従動プーリ64と、駆動プーリ63および従動プーリ64に掛け渡された無端ベルト65とを有する。駆動プーリ63および従動プーリ64は、基板61の上面における左右方向9の両端部に配置されている。駆動プーリ63および従動プーリ64は、上下方向7に沿った軸線周りに回転する。駆動プーリ63には、切断用モータ84(図4参照)の駆動力が伝達される。無端ベルト65は、カッタキャリッジ51と連結されている。駆動プーリ63が回転すると、従動プーリ64が従動し、無端ベルト65が周運動する。無端ベルト65の周運動により、カッタキャリッジ51が、ガイドレール66に沿って左右方向9に移動する。
【0056】
カッタキャリッジ51のカッタ保持部53の下方に、固定刃55が位置する。固定刃55は、サイドフレーム73、74に支持されてシート通過領域A1に亘って左右方向9に延びている。固定刃55の刃先は、カッタ52に対して後方から当接している。シートSは、カッタ52と固定刃55とに挟み込まれることによって切断される。
【0057】
このように切断部50は、搬送部30によって搬送され、記録部40によって画像が記録されたシートSを切断する。以下の説明では、切断部50は、シートSを短手方向に沿って同じサイズの2つの部分に切断するものとする。なお、切断部50は、シートSを異なるサイズの2つの部分に切断してもよく、シートSを3つ以上の部分に切断してもよく、シートSを長手方向に沿って2つ以上の部分に切断してもよい。
【0058】
[制御部90とその周辺部]
図4が参照されて、制御部90およびその周辺部の構成が説明される。制御部90は、CPU91、ROM92、RAM93、およびEEPROM94を備えている。ROM92には、複合機10の各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。EEPROM94には、上記プログラムを実行するときに用いられる各種データが格納されている。RAM93は、CPU91が上記プログラムを実行するときに用いる各種データを一時的に記録する記憶領域や、データやプログラムの展開領域として使用される。複合機10の電源オン時に、ROM92に格納されたプログラムは、RAM93に複写転送される。CPU91は、RAM93に記憶されたプログラムを実行する。これにより、制御部90は各種の制御を行う。
【0059】
ASIC95には、操作部21および表示パネル22が接続されている。操作部21は、操作キーの押下を検出して、押下された操作キーに応じた信号を出力する。制御部90は、操作部21から出力された信号に基づいて、押下された操作キーを識別する。表示パネル22は、制御部90からの指示に基づいて、プリンタ部11またはスキャナ部12の動作に関する情報を画面に表示する。
【0060】
ASIC95には、給送用モータ81、搬送用モータ82、CRモータ83、および切断用モータ84が接続されている。ASIC95には、これらのモータを制御する駆動回路が組み込まれている。制御部90は、各モータを回転させるための駆動信号を各モータに対応する駆動回路に出力する。駆動回路は、制御部90から出力された駆動信号に応じた駆動電流を対応するモータへ出力する。これにより、対応するモータが回転する。
【0061】
制御部90は、給送用モータ81を制御して、給送ローラ31を回転させ、搬送経路23にシートSを給送させる。制御部90は、搬送用モータ82を制御して、ローラ対33~37を回転させ、搬送部30にシートSを搬送および返送させる。制御部90は、搬送部30にシートSを搬送経路23に沿って通常の反対向きに搬送させることがある。制御部90は、CRモータ83を制御して、第1プーリ47を回転させ、キャリッジ41を移動する。制御部90は、切断用モータ84を制御して、駆動プーリ63を回転させ、カッタキャリッジ51を移動する。
【0062】
ASIC95には、フラップ38、39が接続されている。制御部90は、ASIC95を経由してフラップ38、39に制御信号を出力する。フラップ38は、制御部90から出力された制御信号に応じて、第1位置と第2位置との間で回動する。フラップ39は、制御部90から出力された制御信号に応じて、第3位置と第4位置との間で回動する。
【0063】
ASIC95には、記録ヘッド42が接続されている。制御部90は、ASIC95を経由して記録ヘッド42に、画像データに応じた信号を出力する。記録ヘッド42は、制御部90から出力された信号に応じて、記録ヘッド42に設けられた複数のノズルからインクを吐出する。
【0064】
ASIC95には、スキャナ部12において原稿の画像の読み取りを行うイメージセンサ85が接続されている。ASIC95は、制御部90からの指示に基づいて、光源から光を照射するための電気信号や光電変換素子から画像データを出力するためのタイミング信号をイメージセンサ85に対して出力する。イメージセンサ85は、ASIC95から出力された信号を受けて、所定のタイミングで原稿に光を照射し、光電変換素子により変換された画像データを出力する。
【0065】
ASIC95には、通信部96が接続されている。通信部96は、情報機器100との間で通信を行うための通信インタフェースである。通信部96は、情報機器100の通信部106との間で所定の通信方式でデータを送受信する。
【0066】
なお、ASIC95には、搬送経路23にシートSが残っていることを検知するためのレジセンサ、搬送部30の動作状況を検知するためのエンコーダ、キャリッジ41の位置を検知するためのエンコーダ、カッタキャリッジ51の位置を検知するためのエンコーダ、カッタ52がカッタ保持部53に装着されているか否かを検知するカッタ装着センサなどが接続されていてもよい。
【0067】
[情報機器100]
図4に示されるように、情報機器100は、CPU101、RAM102、記憶部103、入力部104、表示部105、および通信部106を備えている。CPU101、RAM102、および記憶部103は、情報機器100の制御部110として機能する。記憶部103は、例えば、ハードディスクやSSDドライブなどである。記憶部103は、CPU101が各種の処理を実行するためのプログラムなどを記憶している。記憶部103に記憶されているプログラムには、複合機10を制御するプリンタドライバが含まれる場合がある。RAM102は、CPU101がプログラムを実行する際に用いるデータや信号などを一時的に記録する記憶領域、あるいはデータ処理の作業領域として使用される。通信部106は、複合機10との間で通信を行うための通信インタフェースである。制御部110は、CPU101がRAM102に記憶されているプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。なお、情報機器100は、情報機器100の種類に応じて、図4に示される構成以外の構成を有していてもよい。情報機器100は、例えば、携帯電話用の通信部や、インターネット接続用の通信部などを有していてもよい。
【0068】
[カット記録と白紙]
複合機10は、搬送部30によりシートSを搬送方向に搬送し、搬送されたシートSに記録部40で画像を記録し、画像が記録されたシートSを切断部50で切断する。以下、この動作は「カット記録」と称される。カット記録は、ユーザが操作部21を操作して、カット記録を指示したときに実行される。例えば、シートSがA4サイズである場合、複合機10は、カット記録の指示を受けたことに応じて、画像を記録したシートSをA5サイズに切断する。なお、カット記録には、搬送されたシートSを切断部50で切断し、切断されたシートSに記録部40で画像を記録する動作も含まれる。
【0069】
カット記録が実行されたときに、画像が記録されていない切断されたシートが得られることがある。以下、記録部40および切断部50の動作により画像が記録されていないシートが切断により得られる場合、当該シートを「白紙」と称する。白紙のサイズは、シートSのサイズより小さい。白紙の面積は、例えばシートSの面積の半分である。
【0070】
図5が参照されて、記録部40および切断部50の動作により白紙が発生する例が説明される。A4サイズの画像をA4シートに等倍で3ページ分記録する場合には、3枚のシートに3枚の画像がそれぞれ記録される(図5(A))。一方、A4サイズの画像をA4シートに倍率70%で(正確には倍率1/√2で)、シート1枚につき2ページ全部で3ページ分記録する場合には、1枚目のシートに2枚の縮小画像が記録され、2枚目のシートに1枚の縮小画像が記録される(図5(B))。2枚のシートがそれぞれ2等分されることにより、縮小画像が記録された3枚のA5シートと、画像が記録されていない1枚のA5シート(白紙)とが得られる。白紙は、第1媒体の一例である。
【0071】
画像記録システム1では、複合機10で発生した白紙は、保留場所に保留される。複合機10は、図6に示される4つの保留場所P1~P4を有する。保留場所P1は、第2給紙トレイ15の中である。保留場所P2は、搬送経路23上である。保留場所P3は、反転経路24上である。保留場所P4は、MPトレイ16の上である。複合機10は、第1給紙トレイ14の中など、他の保留場所を有していてもよい。
【0072】
[複合機10の単独動作]
以下、白紙に関する画面などを表示させる処理を「表示制御処理」といい、白紙に関する画面などを表示する動作を「表示動作」という。また、フローチャートにおいて同じ番号が付されたステップは、同じ処理を示す。
【0073】
画像記録システム1は、図7図9および図11に示される画像記録処理を実行する。画像記録システム1には、白紙が保留されているか否かを示す白紙状態と、白紙の保留場所とが記憶されている。画像記録システム1は、記憶された白紙状態が白紙が保留されていないことを示す場合には、図7に示される第1画像記録処理を実行し、記憶された白紙状態および保留場所が白紙が搬送経路23に保留されていることを示す場合には、図9に示される第2画像記録処理を実行し、白紙状態および保留場所が白紙が反転経路24に保留されていることを示す場合には、図11に示される第3画像記録処理を実行する。
【0074】
図7が参照されて、画像記録システム1による第1画像記録処理が説明される。図7に示される第1画像記録処理は、白紙が保留されていないときに実行されるものであり、例えば、複合機10の制御部90によって実行される。制御部90は、第1画像記録処理において、記録/切断処理、表示制御処理、および、その他の処理を実行する。表示パネル22は、表示動作を実行する。
【0075】
制御部90は、第1画像記録処理の先頭において、ユーザから画像の選択を受け取る(S11)。制御部90は、S11において、ユーザが操作部21を操作していずれの画像を選択したかを受け取る。次に、制御部90は、ユーザから画像記録の設定を受け取る(S12)。制御部90は、S12において、ユーザが操作部21を操作して行った画像記録の設定を受け取る。S12は、S11の前に実行されてもよい。次に、制御部90は、ユーザから画像記録指示を受け取る(S13)。
【0076】
次に、制御部90は、記録/切断処理を実行する(S14)。制御部90は、S14において、搬送部30を制御してシートSを搬送経路23に沿って搬送させ、記録部40を制御してシートSに画像を記録させ、必要に応じて切断部50を制御してシートSを切断させる。なお、制御部90は、S14において記録/切断処理を実行するときに、切断部50を制御してシートSを切断させた後に、記録部40を制御してシートSに画像を記録させてもよい。
【0077】
次に、制御部90は、今回の第1画像記録処理において白紙が発生したか否かを判断する(S15)。制御部90は、S15において、例えば、S11で選択された画像が奇数ページであり、かつ、S12でカット記録が設定されている場合に、白紙が発生したと判断する。
【0078】
制御部90は、白紙が発生したと判断した場合には(S15:Yes)、S16へ進む。この場合、制御部90は、白紙を保留場所に保留する(S16)。制御部90は、S16において、搬送部30およびフラップ38、39を制御することにより、所定の保留場所に白紙を移動して、その位置に白紙を保留する。
【0079】
次に、制御部90は、白紙が保留されていることを示すオブジェクトを表示パネル22に表示させる(S17)。制御部90は、S17において、例えば、表示パネル22に表示された動作画面211に重畳して、白紙の保留を通知する通知アイコン221を表示させる(図8(A)参照)。
【0080】
制御部90は、S17において、待機画面212の上部分に、図8(B)に示される通知バー222を表示させてもよい。通知バー222は、「プリンタ内部にA5用紙を保留中」というメッセージを含んでいる。制御部90は、S17において、待機画面213の右上部分に、図8(C)に示される通知アイコン223を表示させてもよい。通知アイコン223は、「A5」という文字列を含んでおり、複合機10の内部に保留されている白紙のサイズを示している。
【0081】
制御部90は、S17において、図8(D)に示される選択画面214を表示させてもよい。選択画面214は、「A5の白紙が搬送経路に保留されています。使用しますか?」というメッセージと、「はい」に対応するボタン224と、「いいえ」に対応するボタン225とを含んでいる。ユーザは、ボタン224を選択することにより、次回の画像記録において白紙を使用することを選択する。通知アイコン221、223、通知バー222、および選択画面214は、オブジェクトの一例である。選択画面214を用いた選択は、次回の画像記録で有効となる。例えば、選択画面214において白紙の使用が選択された場合には、制御部90は、次に画像記録処理を実行するときに、白紙を使用するか否かをユーザに選択させる画面を表示することなく、ユーザが白紙の使用を選択したものとみなして、保留されている白紙を使用する。
【0082】
制御部90は、S17を実行した後、第1画像記録処理を終了する。制御部90は、S15において白紙が発生していないと判断した場合には(S15:No)、S16およびS17を実行することなく、第1画像記録処理を終了する。
【0083】
制御部90は、第1画像記録処理では、記録/切断処理(S14)を実行し、記録部40および切断部50の動作により白紙が切断により得られ、かつ、白紙が装置の内部に保留されている場合に、白紙が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクトを表示パネル22に表示させる(S15:Yes→S17)。画像記録システム1では、白紙は無条件で保留場所に保留されるので、制御部90は、白紙が得られた場合に、無条件にオブジェクトを表示パネル22に表示させる。
【0084】
制御部90は、白紙が装置の内部に保留されている状態では、オブジェクトを常に表示させてもよい。制御部90は、白紙が装置の内部に保留されている状態では、オブジェクトを待機画面に表示させてもよい(図8(B)および図8(C))。制御部90は、白紙が保留された後、記録部40に次の画像記録を開始させるまで、オブジェクトを表示させてもよい。制御部90は、白紙が保留された後、白紙が使用されるまで、オブジェクトを表示させてもよい。制御部90は、オブジェクトの表示を停止する指示を受けたときに、オブジェクトの表示を停止させてもよい。
【0085】
図9が参照されて、画像記録システム1による第2画像記録処理が説明される。図9に示される第2画像記録処理は、白紙が搬送経路23に保留されているときに実行されるものであり、例えば、複合機10の制御部90によって実行される。制御部90は、第2画像記録処理において、記録/切断処理、表示制御処理、および、その他の処理を実行する。表示パネル22は、表示動作を実行する。
【0086】
制御部90は、第2画像記録処理の先頭において、S11からS13を実行する。次に、制御部90は、A5への記録であるか否かを判断する(S21)。制御部90は、S21において、S12でユーザが行った設定がA5サイズのシートへの画像記録であるか否かを判断する。
【0087】
制御部90は、A5への記録でないと判断した場合には(S21:No)、S22へ進む。この場合、制御部90は、白紙を使用するか否かを選択するための選択部を表示パネル22に表示させる(S22)。制御部90は、例えば、S22において、図8(D)に示される選択画面214を表示パネル22に表示させる。選択画面214に含まれるボタン224、225は、選択部の一例である。
【0088】
ユーザは、選択画面214を視て、ボタン224、225のいずれかを選択することにより、白紙を使用するか否かを選択する。次に、制御部90は、白紙を使用するか否かを判断する(S23)。制御部90は、S23において、ボタン224が選択された場合には、白紙を使用すると判断し、ボタン225が選択された場合には、白紙を使用しないと判断する。
【0089】
制御部90は、白紙を使用すると判断した場合には(S23:Yes)、S24へ進む。この場合、制御部90は、A5への記録に変更する(S24)。制御部90は、S24において、画像記録の設定をA5サイズのシートへの画像記録に変更する。
【0090】
次に、制御部90は、S25へ進む。制御部90は、S21においてA5への記録であると判断した場合には(S21:Yes)、S22からS24を実行することなく、S25へ進む。これらの場合、制御部90は、白紙に画像を記録する(S25)。制御部90は、S25において、搬送部30およびフラップ38、39を制御することにより、白紙を保留場所から搬送経路23に沿って搬送させ、記録部40を制御して白紙に画像を記録させる。
【0091】
制御部90は、S23において白紙を使用しないと判断した場合には(S23:No)、S26へ進む。この場合、制御部90は、白紙を排紙する(S26)。制御部90は、S26において、搬送部30およびフラップ38、39を制御することにより、白紙を搬送経路23に沿って搬送させ、白紙を排紙トレイ17に排紙させる。
【0092】
次に、制御部90は、白紙を排紙することを表示パネル22に表示させる(S27)。制御部90は、S27おいて、例えば、図10(A)に示される通知画面231を表示パネル22に表示させる。通知画面231は、「搬送経路にA5の白紙が保留されているため排紙します。」というメッセージを含んでいる。このメッセージは、白紙を排紙することを示すものであり、白紙を使用しないことを示すものでもある。
【0093】
制御部90は、S25またはS27を実行した後、S14へ進む。次に、制御部90は、S14からS17のうち実行すべきステップを実行する。次に、制御部90は、第2画像記録処理を終了する。
【0094】
制御部90は、第2画像記録処理では、第1画像記録処理と同様に、記録部40および切断部50の動作により白紙が切断により得られ、かつ、白紙が装置の内部に保留されている場合に、白紙が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクトを表示させる(S15:Yes→S17)。制御部90は、白紙を使用するか否かを選択するための選択部を表示させる(S22)。
【0095】
図11が参照されて、画像記録システム1による第3画像記録処理が説明される。図11に示される第3画像記録処理は、白紙が反転経路24に保留されているときに実行されるものであり、例えば、複合機10の制御部90によって実行される。制御部90は、第3画像記録処理において、記録/切断処理、表示制御処理、および、その他の処理を実行する。表示パネル22は、表示動作を実行する。
【0096】
制御部90は、第3画像記録処理の先頭において、S11からS13を実行する。次に、制御部90は、A5への記録であるか否かを判断する(S21)。制御部90は、A5への記録であると判断した場合には(S21:Yes)、S25へ進む。この場合、制御部90は、白紙に画像を記録する(S25)。
【0097】
制御部90は、S31においてA5への記録でないと判断した場合には(S21:No)、S31へ進む。この場合、制御部90は、両面記録か否かを判断する(S31)。制御部90は、S31において、S12で受け取った画像記録の設定に基づき、両面記録か否かを判断する。制御部90は、両面記録であると判断した場合には(S31:Yes)、S26へ進む。この場合、制御部90は、白紙を排紙する(S26)。
【0098】
次に、制御部90は、白紙を排紙することを表示パネル22に表示させる(S27)。制御部90は、S27において、例えば、図10(B)に示される通知画面232を表示パネル22に表示させる。通知画面232は、「反転経路にA5の白紙が保留されているため排紙します。」というメッセージを含んでいる。このメッセージは、白紙を排紙することを示すものであり、白紙を使用しないことを示すものでもある。
【0099】
制御部90は、S25またはS27を実行した後、S14へ進む。制御部90は、S31において両面記録でないと判断した場合には(S31:No)、S26およびS27を実行することなく、S14へ進む。この場合、白紙は、反転経路24に引き続き保留される。次に、制御部90は、S14からS17のうち実行すべきステップを実行する。次に、制御部90は、第3画像記録処理を終了する。
【0100】
制御部90は、第3画像記録処理において、白紙を使用しない設定の下で片面への画像記録を指示された場合には(S21:NoかつS31:No)、白紙を反転経路24に保留したままで(S26を実行せず)、シートSの片面に画像を記録させる(S14)。制御部90は、第3画像記録処理において、白紙を使用しない設定の下で両面への画像記録を指示された場合には(S21:NoかつS31:Yes)、白紙を排紙する(S26)。
【0101】
画像記録システム1は、図7図9および図11に示される処理以外にも各種の処理を実行する。画像記録システム1は、他の処理を実行するときにも、記録部40および切断部50の動作により白紙が切断により得られ、かつ、白紙が装置の内部に保留されている場合に、白紙が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクトを表示させる。
【0102】
複合機10の制御部90は、白紙が給紙トレイ(第1給紙トレイ14または第2給紙トレイ15)に保留されている状態で、白紙を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、搬送部30およびフラップ38、39を制御して、白紙を排紙する。この場合、制御部90は、白紙を排紙した後に、例えば、図10(C)に示される通知画面233を表示パネル22に表示させる。通知画面233は、「給紙トレイにA5の白紙が保留されているため排紙します。」というメッセージを含んでいる。このメッセージは、白紙を排紙することを示すものであり、白紙を使用しないことを示すものでもある。
【0103】
複合機10の制御部90は、白紙が一方の給紙トレイに保留されている状態で、白紙を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、搬送部30およびフラップ38を制御して、白紙を他方の給紙トレイに移動してもよい。この場合、制御部90は、白紙を移動した後に、例えば、図10(D)に示される通知画面240を表示パネル22に表示させる。通知画面240は、「第1給紙トレイにA5の白紙が保留されているため第2給紙トレイに移動します。」というメッセージを含んでいる。このメッセージは、白紙を別の保留場所に移動することを示すものである。
【0104】
画像記録システム1は、装置の内部に保留されている白紙の数、および装置の内部で白紙が保留されている場所を表示させる機能を有する。上述されたように、複合機10は、図6に示される4つの保留場所P1~P4を有する。複合機10の制御部90は、4つの保留場所P1~P4に保留されている白紙の枚数をRAM93に記憶させている。制御部90は、ユーザが操作部21を用いて所定の指示を入力したときに、装置の内部に保留されている白紙の数、および装置の内部で白紙が保留されている場所を表示パネル22に表示させる。
【0105】
制御部90は、ユーザからの指示に応じて、例えば、図10(E)に示される通知画面250を表示パネル22に表示させる。通知画面250は、A5サイズの白紙が、第2給紙トレイ15(保留場所P1)に2枚、搬送経路23(保留場所P2)に0枚、反転経路24(保留場所P3)に0枚、MPトレイ16(保留場所P4)に1枚保留されていることを示す。
【0106】
画像記録システム1が他の保留場所を有する場合には、通知画面250には、他の保留場所と、他の保留場所に保留されている白紙の数とが含まれる。通知画面250は、例えば、「第1給紙トレイ:A5_1枚」、「第3給紙トレイ:A5_0枚」などの文字列を含んでいてもよい。
【0107】
画像記録システム1において、複合機10の制御部90は、白紙が装置の内部に保留されている状態において、白紙に画像を記録できない設定が行われている場合には、白紙を排紙するか否かを選択することを表示させてもよい。この場合、制御部90は、例えば、図10(F)に示される選択画面260を表示パネル22に表示させる。選択画面260は、「保留されている白紙を排紙しますか?」というメッセージと、「はい」に対応するボタン261と、「いいえ」に対応するボタン262とを含んでいる。
【0108】
ボタン262により白紙を排紙しないことが選択された場合には、制御部90は、白紙を使用できる設定を表示させるか(例えば、図10(H))、または白紙が保留されている場所を変更する。白紙に画像を記録できる設定が行われている場合には、制御部90は、記録部40に白紙に画像を記録させる。
【0109】
画像記録システム1において、搬送経路23および反転経路24は、シートSの両面に画像が記録されるときにシートSが搬送される両面搬送経路を構成する。複合機10の制御部90は、両面搬送経路上に白紙を保留する場合には、表面(おもてめん)を上にした状態で白紙を保留させることが好ましい。
【0110】
画像が記録されるシートSは表面と裏面とを有し、シートSの表面に表面加工が施されていることがある。例えば、シートSが光沢紙である場合、シートSの表面にはつや出しのためのコーティングが施されている。シートSがインクジェット紙である場合は、シートSの表面にはインクの吸収率を高くするための加工が施されている。シートSを切断して得られた白紙を両面搬送経路上に保留する場合に、表面を上にした状態で白紙を保留することにより、シートSの表面に対して施された加工が損なわれにくい。
【0111】
なお、制御部90は、両面搬送経路上に白紙を保留する場合に、裏面を上にした状態で白紙を保留してもよい。この場合、制御部90は、白紙に画像を記録する前に、搬送部30およびフラップ38、39を制御することにより、白紙を表面を上にした状態に戻す。
【0112】
複合機10は、電源投入時または電源切断時に、搬送経路23上に白紙が保留されている場合には、保留されている白紙を排紙する。この場合にも、複合機10の制御部90は、白紙を排紙することを表示パネル22に表示させる。
【0113】
複合機10は、白紙を装置の内部に保留している状態では、一部のメンテナンス処理を実行できない。複合機10は、白紙を装置の内部に保留している状態では、例えば、カートリッジの型番印刷、ピンチェックパターンの印刷、ネットワーク構成やユーザ設定リストなどの印刷、ローラクリーニングなどの処理を実行できない。複合機10の制御部90は、これらの処理を実行するときにも、装置の内部に保留されている白紙を排紙し、白紙を排紙することを表示パネル22に表示させる。
【0114】
[複合機10の動作の変形例]
制御部90は、図9に示される第2画像記録処理において、白紙を使用するか否かを最初に問い合わせることとしてもよい。この場合、制御部90は、図12に示されるフローチャートに従い、第2画像記録処理を実行する。
【0115】
図12に示される第2画像記録処理では、制御部90は、S11からS13を実行した後、白紙を使用するか否かを選択するための選択部を表示パネル22に表示させる(S22)。制御部90は、S41において、例えば、図8(D)に示される選択画面214を表示パネル22に表示させる。
【0116】
ユーザは、選択画面214を視て、ボタン261、262のいずれかを選択することにより、白紙を使用するか否かを選択する。次に、制御部90は、白紙を使用するか否かを判断する(S23)。制御部90は、S23において、ボタン224が選択された場合には、白紙を使用すると判断し、ボタン225が選択された場合には、白紙を使用しないと判断する。
【0117】
制御部90は、白紙を使用すると判断した場合には(S23:Yes)、S24へ進む。この場合、制御部90は、A5への記録に変更する(S24)。
【0118】
制御部90は、S22において白紙を使用しないと判断した場合には(S23:No)、S41へ進む。この場合、制御部90は、画像記録の設定の変更を受け取る(S41)。制御部90は、S41において、ユーザが操作部21を操作して行った画像記録の設定の変更を受け取る。次に、制御部90は、A5への記録か否かを判断する(S21)。制御部90は、S21において、S41でユーザが変更した設定がA5サイズのシートへの画像記録であるか否かを判断する。
【0119】
制御部90は、A5への記録であると判断した場合には(S21:Yes)、S42へ進む。この場合、制御部90は、白紙を使用するか否かを選択するための選択部を表示パネル22に表示させる(S42)。制御部90は、例えば、S42において、図8(D)に示される選択画面214を表示パネル22に表示させる。次に、制御部90は、白紙を使用するか否かを判断する(S43)。
【0120】
制御部90は、白紙を使用すると判断した場合には(S43:Yes)、S25へ進む。制御部90は、S24を実行した後にも、S25へ進む。これらの場合、制御部90は、白紙に画像を記録する(S25)。
【0121】
制御部90は、S21においてA5への記録でないと判断した場合には(S21:No)、S26へ進む。制御部90は、S23において白紙を使用しないと判断した場合にも(S23:No)、S26へ進む。これらの場合、制御部90は、白紙を排紙する(S26)。次に、制御部90は、白紙を排紙することを表示パネル22に表示させる(S27)。
【0122】
制御部90は、S25またはS27を実行した後、S14へ進む。次に、制御部90は、S14からS17のうち実行すべきステップを実行する。次に、制御部90は、図12に示される第2画像記録処理を終了する。
【0123】
なお、制御部90は、S24において、白紙を使用できる設定に変更するか否かの問い合わせを表示パネル22に表示させ、問い合わせに対して設定を変更することが選択された場合に、白紙を使用できる設定と白紙を使用できない設定とを異なる態様で表示パネル22に表示させてもよい。
【0124】
制御部90は、S24において、例えば、図10(G)に示される選択画面270を表示パネル22に表示させる。選択画面270は、「現状の印刷設定では、内部に保留されたA5の白紙を使用できません。白紙を使用する印刷設定に変更しますか?」というメッセージと、「はい」に対応するボタン271と、「いいえ」に対応するボタン272とを含んでいる。
【0125】
ボタン271が選択された場合、制御部90は、図10(H)に示される選択画面280を表示パネル22に表示させる。選択画面280は、「A4等倍」、「A3_70%縮小」、「A5等倍」、および「A4_70%縮小」にそれぞれ対応する4個のボタン281~284を含んでいる。「A4等倍」および「A3_70%縮小」は白紙を使用できない設定であり、「A5等倍」、および「A4_70%縮小」は白紙を使用できる設定である。「A5等倍」および「A4_70%縮小」が白紙を使用できる設定であることを示すために、ボタン283、284は選択可能な態様(通常の態様)で表示される。「A4等倍」および「A3_70%縮小」が白紙を使用できない設定であることを示すために、ボタン281、282は選択不能な態様(グレーに着色された態様)で表示される。選択画面270では、白紙を使用できる設定は選択可能な態様で表示され、白紙を使用できない設定は選択不能な態様で表示される。
【0126】
制御部90は、図9に示される第2画像記録処理において、最初にA5への記録に変更することとしてもよい。この場合、制御部90は、図13に示されるフローチャートに従い、第2画像記録処理を実行する。
【0127】
図13に示される第2画像記録処理では、制御部90は、S11からS13を実行した後、A5への記録に変更する(S24)。次に、制御部90は、用紙サイズの変更が指示された否かを判断する(S51)。制御部90は、S51において、ユーザが操作部21を操作して用紙サイズの変更を指示したか否かを判断する。
【0128】
制御部90は、用紙サイズの変更が指示されたと判断した場合には(S51:Yes)、S41へ進む。この場合、制御部90は、画像記録の設定の変更を受け取る(S41)。次に、制御部90は、A5への記録か否かを判断する(S21)。
【0129】
制御部90は、A5への記録であると判断した場合には(S21:Yes)、S22へ進む。この場合、制御部90は、白紙を使用するか否かを選択するための選択部を表示パネル22に表示させる(S22)。例えば、S22において、表示パネル22に図8(D)に示される選択画面214を表示させる。次に、制御部90は、白紙を使用するか否かを判断する(S23)。
【0130】
制御部90は、白紙を使用すると判断した場合には(S23:Yes)、S25へ進む。制御部90は、S51において用紙サイズの変更が指示されていないと判断した場合にも(S51:No)、S25へ進む。これらの場合、制御部90は、白紙に画像を記録する(S25)。
【0131】
制御部90は、S21においてA5への記録でないと判断した場合には(S21:No)、S26へ進む。制御部90は、S23において白紙を使用しないと判断した場合にも(S23:No)、S26へ進む。これらの場合、制御部90は、白紙を排紙する(S26)。次に、制御部90は、白紙を排紙することを表示パネル22に表示させる(S27)。
【0132】
制御部90は、S25またはS27を実行した後、S14へ進む。次に、制御部90は、S14からS17のうち実行すべきステップを実行する。次に、制御部90は、図13に示される第3画像記録処理を終了する。
【0133】
[複合機10および情報機器100の動作]
ここまで、複合機10が単独で動作する場合について説明した。複合機10と情報機器100とが共に動作する場合には、多くの動作形態がある。画像記録システム1では、複合機10の制御部90に代えて、情報機器100の制御部110が表示制御処理を実行してもよい。この場合、複合機10の表示パネル22に代えて、情報機器100の表示部105が表示動作を実行する。また、制御部90および制御部110の両方が表示制御処理を実行し、表示パネル22および表示部105の両方が表示動作を実行してもよい。
【0134】
例えば、図7などに示されるS17では、情報機器100の制御部110が、図8(A)から図8(D)に示される通知アイコン221、通知バー222、通知アイコン223、または選択画面214を情報機器100の表示部105に表示させてもよい。情報機器100がコンピュータである場合、選択画面214は、例えば、図14(A)に示されるようにコンピュータの表示部105に表示される。情報機器100がスマートフォンである場合、選択画面214は、例えば、図14(B)に示されるようにスマートフォンの表示部105に表示される。
【0135】
図9などに示されるS22では、制御部110が、図8(D)に示される選択画面214を表示部105に表示させてもよい。図9などに示されるS27では、制御部110が、図10(A)に示される通知画面231などを表示部105に表示させてもよい。複合機10と情報機器100とは通信可能に接続されているので、複合機10と情報機器100との間で必要なデータを送受信することにより、情報機器100の制御部110が表示制御処理を実行し、情報機器100の表示部105が表示動作を実行できる。例えば、制御部110がすべての表示制御処理を実行する場合、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110は、図15に示される機能分担に従い、図9に示される第2画像記録処理を実行する。
【0136】
画像記録システム1では、複合機10の制御部90に代えて、情報機器100の制御部110が、複合機10に固有の処理(記録/切断処理など)以外の処理を実行してもよい。例えば、図9に示される第2画像記録処理では、制御部110がS25、S26、S14およびS16以外の処理を実行してもよい。複合機10と情報機器100とは通信可能に接続されているので、複合機10と情報機器100との間で必要なデータを送受信することにより、情報機器100の制御部110が複合機10に固有の処理以外の処理を実行できる。例えば、制御部110が複合機10に固有の処理以外のすべての処理を実行する場合、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110は、図16に示される機能分担に従い、図9に示される第2画像記録処理を実行する。
【0137】
画像記録システム1では、複合機10に固有の処理は、複合機10の制御部90によって実行される。複合機10に固有の処理以外の処理は、複合機10の制御部90、および情報機器100の制御部110の一方によって実行されてもよく、制御部90および制御部110の両方によって分担して実行されてもよい。
【0138】
図17(A)に示される機能分担の第1例では、複合機10の制御部90は、記録/切断処理に加えて、表示制御処理およびその他の処理を実行する。複合機10の表示パネル22は、制御部90からの制御に従い、表示動作を実行する。第1例では、複合機10は単独で動作する。
【0139】
図17(B)に示される機能分担の第2例では、複合機10の制御部90は、記録/切断処理に加えて、その他の処理を実行する。制御部90による処理の実行結果(例えば、白紙が発生したかを判断した結果)は、通信部96、106を経由して、情報機器100の制御部110に伝達される。制御部110は、伝達された結果に応じて、表示制御処理を実行する。情報機器100の表示部105は、制御部110からの制御に従い、表示動作を実行する。第2例では、情報機器100は表示のみを実行し、複合機10はそれ以外を実行する。
【0140】
図18(A)に示される機能分担の第3例では、複合機10の制御部90は、記録/切断処理を実行する。情報機器100の制御部110は、表示制御処理およびその他の処理を実行する。情報機器100の表示部105は、制御部110からの制御に従い、表示動作を実行する。第3例では、複合機10は複合機10に固有の処理のみを実行し、情報機器100はそれ以外を実行する。
【0141】
図18(B)に示される機能分担の第4例では、複合機10の制御部90は、記録/切断処理に加えて、表示制御処理を実行する。複合機10の表示パネル22は、制御部90からの制御に従い、表示動作を実行する。情報機器100の制御部110は、その他の処理を実行する。制御部110による処理の実行結果は、通信部106、96を経由して、複合機10の制御部90に伝達される。制御部90は、伝達された結果に応じて、表示制御処理を実行する。第4例では、複合機10は複合機に固有の処理と表示とを実行し、情報機器100はそれ以外を実行する。
【0142】
第1例および第2例は、記録すべき画像が複合機10側にある場合に有効である。第3例および第4例は、記録すべき画像が情報機器100側にある場合に有効である。第1例および第4例によれば、ユーザは、白紙を使用するか否かなどを複合機10の操作部21を操作して選択できる。第2例および第3例によれば、ユーザは、白紙を使用するか否かなどを情報機器100の入力部104を操作して選択できる。
【0143】
選択画面214などのオブジェクトや、ボタン224、225などの選択部を表示する表示制御処理は、複合機10の制御部90のCPU91がRAM93に記憶されたプログラムを実行することにより実行されるか、または、情報機器100の制御部110のCPU101がRAM102に記憶されたプログラムを実行することにより実行される。
【0144】
[実施形態の作用効果]
以上に示されるように、本実施形態に係る画像記録システム1では、制御部は、記録部40および切断部50の動作により画像が記録されていない白紙が切断により得られ、かつ、白紙が装置の内部に保留されている場合に、白紙が装置の内部に保留されていることを示すオブジェクト(例えば、選択画面214)を表示させる。制御部は、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110の一方または両方である。表示は、複合機10の表示パネル22および情報機器100の表示部105の一方または両方に行われる。したがって、ユーザは、表示されたオブジェクトを視て、白紙が装置の内部に保留されていることを認識し、白紙を効率良く使用できる。
【0145】
また、制御部は、白紙を使用するか否かを選択するための選択部(例えば、ボタン224、225)を表示させる。したがって、ユーザは、選択部によって、白紙を使用するか否かを選択できる。また、制御部は、オブジェクトを表示パネル22に表示させる。したがって、ユーザは、複合機10の表示パネル22に表示されたオブジェクトを視て、白紙が装置の内部に保留されていることを認識できる。また、制御部は、画像記録を指示された後に、オブジェクトを表示させる(図7)。したがって、ユーザは、表示されたオブジェクトを視て、白紙が装置の内部に保留されていることを認識できる。
【0146】
また、制御部は、画像記録を指示されたときに、白紙を使用できない設定が行われている場合には、白紙を使用しないことを表示する(図10(G))。したがって、ユーザは、表示内容を視て、指示した画像記録では、装置の内部に保留されている白紙が使用されないことを認識できる。
【0147】
また、制御部は、画像記録を指示されたときに、白紙を使用できない設定が行われている場合には、白紙を使用できる設定に変更するか否かの問い合わせを表示させる(図10(G))。したがって、ユーザは、表示された問い合わせを視て、装置の内部に保留されている白紙を使用できる設定に変更するか否かを選択できる。また、制御部は、問い合わせに対して設定を変更することが選択された場合に(S41:Yes)、白紙を使用できる設定を選択可能な態様で、白紙を使用できない設定を選択不能な態様で表示させる(図10(H))。したがって、ユーザは、選択可能な態様で表示された設定を選択することにより、装置の内部に保留された白紙を容易に使用できる。
【0148】
また、制御部は、搬送経路23上に白紙が保留されている状態で、白紙を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、白紙を排紙することを表示させる(図10(A))。したがって、ユーザは、表示内容を視て、搬送経路23上に保留されている白紙が排紙されることを認識できる。
【0149】
また、制御部は、反転経路24上に白紙が保留されている状態で、白紙を使用しない設定の下で片面への画像記録を指示された場合には(S32:No)、白紙を反転経路24に保留したままで(S26を実行せず)、白紙の片面に画像を記録させ(S14)、白紙を使用しない設定の下で両面への画像記録を指示された場合には(S32:Yes)、白紙を排紙することを表示させる(S27)。したがって、ユーザは、表示内容を視て、反転経路24上に保留されている白紙が排紙されることを認識できる。
【0150】
また、制御部は、トレイに白紙が保留されている状態で、白紙を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、白紙を排紙することを表示させる(図10(C))。したがって、ユーザは、表示内容を視て、トレイに貯留されている白紙が排紙されることを認識できる。
【0151】
また、制御部は、白紙が複数の保留場所のうちの1つに保留されている状態で、白紙を使用しない設定の下で画像記録を指示された場合には、白紙を別の保留場所に移動することを表示させる(図10(D))。したがって、ユーザは、表示内容を視て、白紙が現在の保留場所から別の保留場所に移動することを認識できる。
【0152】
また、制御部は、白紙が装置の内部に保留されている状態では、オブジェクトを常に表示させる。したがって、ユーザは、表示されたオブジェクトにより、白紙が画像記録システムの内部に保留されていることを認識できる。また、制御部は、白紙が装置の内部に保留されている状態では、オブジェクトを待機画面に表示させる(図8(B)および図8(C))。したがって、ユーザは、待機画面に表示されたオブジェクトにより、白紙が画像記録システムの内部に保留されていることを認識できる。
【0153】
また、制御部は、装置の内部に保留されている白紙の数を表示させる(図10(E))。したがって、ユーザは、表示内容により、装置の内部に保留されている白紙の数を認識できる。また、制御部は、装置の内部で白紙が保留されている場所を表示させる(図10(E))。したがって、ユーザは、表示内容により、装置の内部で白紙が保留されている場所を認識できる。
【0154】
また、制御部は、白紙が装置の内部に保留されている状態において、白紙に画像を記録できない設定が行われている場合には、白紙を排紙するか否かを選択することを表示させ(図10(F))、白紙を排紙しないことが選択された場合には、白紙を使用できる設定を表示させるか(図10(H))、または白紙が保留されている場所を変更し、白紙に画像を記録できる設定が行われている場合には、記録部40に白紙に画像を記録させる。したがって、第1媒体に画像を記録できる設定が行われている場合には、白紙に画像を記録し、白紙に画像を記録できない設定が行われている場合には、設定を変更して白紙に画像を記録するか、または、装置の内部で白紙が保留されている場所を変更して、シートSに画像を記録できる。
【0155】
また、複合機10の制御部90は、両面搬送経路上に白紙を保留する場合には、表面を上にした状態で白紙を保留させる。このように白紙を両面搬送経路上に表面を上にした状態で保留することにより、白紙に画像を美しく記録できる。
【0156】
[変形例]
本実施形態に係る画像記録システム1については、各種の変形例を構成できる。図19(A)および図19(B)に示される画像記録システム2は、複合機10および情報機器100に加えて、サーバ120を備えている。サーバ120は、制御部121および通信部122を備え、複合機10および情報機器100と任意の方式で通信可能に接続されている。
【0157】
図19(A)に示される機能分担の第1例では、情報機器100の制御部110は、サーバ120に対して画像記録に関するジョブの実行を依頼するジョブ依頼処理を実行する。サーバ120の制御部121は、通信部106、122を経由して、情報機器100の制御部110から送信されたジョブの実行依頼を受け付ける依頼受付処理と、その他の処理とを実行する。複合機10の制御部90は、記録/切断処理に加えて、表示制御処理を実行する。複合機10の表示パネル22は、制御部90からの制御により、表示動作を実行する。
【0158】
図19(B)に示される機能分担の第2例では、情報機器100の制御部110は、ジョブ依頼処理、および表示制御処理を実行する。サーバ120の制御部121は、依頼受付処理、およびその他の処理を実行する。複合機10の制御部90は、記録/切断処理を実行する。情報機器100の表示部105は、制御部110からの制御により、表示動作を実行する。
【0159】
このようにサーバ120を含む画像記録システム2では、サーバ120の制御部121がその他の処理を実行し、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110の一方または両方が、その他の処理の結果に基づき、複合機10の制御部90または情報機器100の制御部110が表示制御処理を実行してもよい。また、複合機10の制御部90および情報機器100の制御部110の両方が、表示制御処理を実行してもよい。
【0160】
上記実施形態に係る画像記録システム1では、複合機10の表示パネル22および情報機器100の表示部105は、ユーザに報知する報知部として機能する。制御部は、白紙が装置の内部に保留されている場合に、報知部に白紙が装置の内部に保留されていることを示す態様にて報知させる。報知部は、表示パネル22および表示部105に限定されない。例えば、報知部は、LEDなどの発光素子を含み、光によりユーザに報知してもよい。報知部は、ブザーやスピーカなどを含み、音によりユーザに報知してもよい。報知部は、ブザーを鳴らしてもよく、「白紙が保留されています」などの音声をスピーカから出力してもよい。報知部は、ユーザが状態の変化を視認できる機械機構を含んでいてもよい。例えば、複合機10の筐体20が貫通孔を有し、筐体20の内部に貫通孔を閉塞し、異なる色に塗られた複数の部分を有する移動部材が位置し、貫通孔を通じて視認される移動部材の色が白紙が保留されているか否かに応じて変化することとしてもよい。このような報知部を備えた画像記録システムによっても、ユーザは、報知部が行う報知により、白紙が保留されていることを認識できる。
【0161】
上記実施形態に係る画像記録システム1では、制御部は、白紙が保留されているか否かを示す白紙状態、および白紙の保留場所に応じて、第1~第3画像記録処理を実行することとした。これに代えて、制御部は、第1~第3画像記録処理を合わせて1つの処理として実行してもよい。この場合、制御部は、画像記録処理において、白紙が保留されているか否か、および白紙の保留場所を判断すればよい。
【0162】
変形例に係る画像記録システムでは、複合機は、必ずしもスキャン機能、コピー機能、およびファクシミリ機能を有していなくてもよい。複合機は、反転経路24を有しておらず、両面記録機能を有していなくてもよい。複合機は、インクを貯留するインクカートリッジ44に代えて、インクを貯留するタンクを有していてもよい。複合機が有するインクカートリッジ44の数は1個以上であれば何個でもよい。複合機の記録部は、キャリッジ41を有しておらず、所謂ラインヘッド方式で記録を行うものでもよい。複合機の記録部は、インクを使用するもののみに限られず、トナーを使用する所謂レーザープリンタであってもよい。複合機の切断部は、左右方向9に沿った右向きに移動してシートSを切断するものに限らず、シートSに対して上下方向7に移動してシートSを切断するものでもよい。
【符号の説明】
【0163】
1、2・・・画像記録システム
10・・・複合機(第1装置)
11・・・プリンタ部
14・・・第1給紙トレイ
15・・・第2給紙トレイ
16・・・MPトレイ
17・・・排紙トレイ
22・・・表示パネル(報知部)
23・・・搬送経路
24・・・反転経路
30・・・搬送部
40・・・記録部
50・・・切断部
90、110、121・・・制御部
100・・・情報機器(第2装置)
105・・・表示部(報知部)
120・・・サーバ
214・・・選択画面(オブジェクト)
221、223・・・通知アイコン(オブジェクト)
222・・・通知バー(オブジェクト)
224、225・・・ボタン(選択部)
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