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  • 特開-車両用空調設備のフィルター清掃装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079298
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】車両用空調設備のフィルター清掃装置
(51)【国際特許分類】
   B60H 3/06 20060101AFI20240604BHJP
   F24F 8/90 20210101ALI20240604BHJP
【FI】
B60H3/06 Z
F24F8/90 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192156
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】391044797
【氏名又は名称】株式会社コーワ
(72)【発明者】
【氏名】桑原 龍也
(72)【発明者】
【氏名】横山 広
(72)【発明者】
【氏名】高井 勉
(72)【発明者】
【氏名】町田 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】吉田 知弘
(72)【発明者】
【氏名】山崎 朋香
【テーマコード(参考)】
3L211
【Fターム(参考)】
3L211BA09
3L211DA75
(57)【要約】
【課題】 フィルターに付着した塵埃を確実にダストボックスに収容すると共に、フィルターの交換や塵埃の廃棄等のメンテナンス作業を簡易に行うことができる車両用空調設備のフィルター清掃装置を提供する。
【解決手段】 車両用空調設備のフィルター清掃装置10は、車室内に空気を流入させる通風路4と、通風路4と連通し、空気と共に移送される塵埃等を捕捉するフィルターユニット2と、フィルターユニット2に付着した塵埃等を除去する除塵機構3とを有し、除塵機構3は、当接部材3aと、当接部材3aを駆動する駆動手段3bとを有し、フィルター1を通過する空気の下流側から、フィルター1の表面に当接部材3aを当接させつつ、駆動手段3bで当接部材3aを駆動させることで、フィルター1の上流側に付着した塵埃を落下させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用空調設備のフィルターに付着した塵埃等を除去するための清掃装置であって、
前記清掃装置は、車室内に空気を流入させる通風路と、
前記通風路と連通し、空気と共に移送される塵埃等を捕捉するフィルターユニットと、
前記フィルターユニットに付着した塵埃等を除去する除塵機構と、を有し
前記フィルターユニットは、フィルターと、該フィルターが固定されると共にフィルターの鉛直方向における下方側に塵埃を収容するダストボックスが形成されたフィルター枠と、を有し、
前記除塵機構は、当接部材と、該当接部材を駆動する駆動手段と、を有し、前記フィルターを通過する空気の下流側から、前記フィルター表面に前記当接部材を当接させつつ、前記駆動手段で前記当接部材を駆動させることで、前記フィルターの上流側に付着した塵埃を落下させるものであって、
前記フィルターユニットは、前記フィルターが空気の流入方向に対して該フィルターの上端が上流側に傾斜した位置で固定されており、前記ダストボックスが通風路からの空気の流入を直接的に阻害しない位置に固定され、前記フィルターと前記フィルター枠とが一体的に形成されているものであって、
前記フィルターユニットは、前記除塵機構と分離して着脱可能であることを特徴とする車両用空調設備のフィルター清掃装置
【請求項2】
ダストボックスは、落下する塵埃が通過する略長方形状の開口部が上面に形成された有底形状のダストボックス本体と、前記開口部の短手方向の一端側でフィルターと対向する位置に形成された略板形状の蓋部材と、を有し、
前記開口部は、前記フィルターの上流側の面の全体から視て、鉛直方向の下方を覆う範囲で形成されており、前記蓋部材は、短手方向の先端が水平より下方に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調設備のフィルター清掃装置
【請求項3】
蓋部材は、ダストボックス本体に回動軸を介して回動可能に固定されており、前記蓋部材の平面がフィルターの上流側の面と略平行となる位置まで回動できることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調設備のフィルター清掃装置
【請求項4】
蓋部材は、短手方向の先端が、フィルターの上端から鉛直方向の下方に向かう仮想線を超える位置まで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調設備のフィルター清掃装置
【請求項5】
フィルターとフィルター枠とは同材質で形成されており、前記フィルターは、前記フィルター枠に対して通気性が高いことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用空調設備のフィルター清掃機構
【請求項6】
通風路は、略管形状の外層部材と、該外層部材の側面にフィルターユニットが挿通可能な孔部と、該孔部を塞ぐ位置に着脱可能に形成された蓋部と、を有し、
前記フィルターユニットのフィルター枠の側面は、前記蓋部の内面に固定されており、前記フィルターユニットと前記蓋部とが通風路から一体的に着脱可能であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用空調設備のフィルター清掃装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に自動車等の車両の空調設備に設置されるフィルターに付着している塵埃等を除去する車両用空調設備のフィルター清掃装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用空調装置では、車外の新鮮な空気を車内に取り入れる給気側の入り口流路にフィルターをもうけて、車外のゴミや塵埃が空調装置に侵入するのを防ぐ構造のものが一般的に知られている。(特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の車両用空調装置は、車室内へ温度を調整された空気を吹き出す車両用空調装置であって、 内部に空気が流通する通風路が形成された空調ケースと、 空調ケースの内部に配置され、プリーツ状に形成されたエアフィルタと、を備え、空調ケースの内部には、鉛直方向におけるエアフィルタよりも下方側に、エアフィルタから脱落した異物を保持する異物保持部が形成されており、異物保持部は、空調ケースにおける鉛直方向においてエアフィ ルタと重なり合う部位に形成されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7009967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記特許文献1に記載の車両用空調装置は、車両の振動等によってエアフィルタに付着した異物を異物保持部に落下させる構造となっていることから、車両の振動が少ない場合に徐々に異物がエアフィルタに堆積して異物保持部に落下し難くなり、エアフィルタに目詰まりを発生させるという課題を有していた。また、異物保持部が空調ケースに形成されているため、異物保持部に堆積した異物を取り除くメンテナンス作業は煩雑なものであった。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、フィルターに付着した塵埃を確実にダストボックスに収容すると共に、フィルターの交換や塵埃の廃棄等のメンテナンス作業を簡易に行うことができる車両用空調設備のフィルター清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、請求項1の発明は、車両用空調設備のフィルターに付着した塵埃等を除去するための清掃装置であって、前記清掃装置は、車室内に空気を流入させる通風路と、前記通風路と連通し、空気と共に移送される塵埃等を捕捉するフィルターユニットと、前記フィルターユニットに付着した塵埃等を除去する除塵機構と、を有し、前記フィルターユニットは、フィルターと、該フィルターが固定されると共にフィルターの鉛直方向における下方側に塵埃を収容するダストボックスが形成されたフィルター枠と、を有し、前記除塵機構は、当接部材と、該当接部材を駆動する駆動手段と、を有し、前記フィルターを通過する空気の下流側から、前記フィルター表面に前記当接部材を当接させつつ、前記駆動手段で前記当接部材を駆動させることで、前記フィルターの上流側に付着した塵埃を落下させるものであって、前記フィルターユニットは、前記フィルターが空気の流入方向に対して該フィルターの上端が上流側に傾斜した位置で固定されており、前記ダストボックスが通風路からの空気の流入を直接的に阻害しない位置に固定され、前記フィルターと前記フィルター枠とが一体的に形成されているものであって、前記フィルターユニットは、前記除塵機構と分離して着脱可能であることを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明では、フィルター表面に除塵機構の当接部材を当接させつつ、駆動手段で当接部材を駆動させることで、フィルターの上流側に付着した塵埃をダストボックスに向けて落下させているので、フィルターに付着した塵埃を確実にダストボックスに収容することができる。また、フィルターとフィルター枠とが一体的に形成されているフィルターユニットは、除塵機構と分離して着脱可能であることから、フィルターの交換や塵埃の廃棄等のメンテナンス作業を簡易に行うことができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ダストボックスは、落下する塵埃が通過する略長方形状の開口部が上面に形成された有底形状のダストボックス本体と、前記開口部の短手方向の一端側でフィルターと対向する位置に形成された略板形状の蓋部材と、を有し、前記開口部は、前記フィルターの上流側の面の全体から視て、鉛直方向の下方を覆う範囲で形成されており、前記蓋部材は、短手方向の先端が水平より下方に傾斜して形成されていることを特徴としている。これにより、フィルターから落下する塵埃は、蓋部材を経由して又は直接、ダストボックスに収容されることとなるので、フィルターに付着した塵埃を一層確実にダストボックスに収容することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、蓋部材は、ダストボックス本体に回動軸を介して回動可能に固定されており、前記蓋部材の平面がフィルターの上流側の面と略平行となる位置まで回動できることを特徴としている。これにより、フィルターユニットの取り出し時に行う塵埃の廃棄を容易にすることができ、メンテナンス作業を一層簡易に行うことができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、蓋部材は、短手方向の先端が、フィルターの上端から鉛直方向の下方に向かう仮想線を超える位置まで形成されていることを特徴としている。これにより、塵埃のフィルターからの落下時にダストボックスの開口部からこぼれ落ちるのを防ぎ、塵埃を一層確実にダストボックスに収容することができる。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1~4のいずれかの発明において、フィルターとフィルター枠とは同材質で形成されており、前記フィルターは、前記フィルター枠に対して通気性が高いことを特徴としている。これにより、フィルターユニットの取り出し時にフィルターユニットごと廃棄することができ、メンテナンス作業を一層簡易に行うことができる。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1~4のいずれかの発明において、通風路は、略管形状の外層部材と、該外層部材の側面にフィルターユニットが挿通可能な孔部と、該孔部を塞ぐ位置に着脱可能に形成された蓋部と、を有し、前記フィルターユニットのフィルター枠の側面は、前記蓋部の内面に固定されており、前記フィルターユニットと前記蓋部とが通風路から一体的に着脱可能であることを特徴としている。これにより、フィルターユニットの取り出し時に塵埃が車内にこぼれ落ちて車内が汚染されるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、フィルターに付着した塵埃を確実にダストボックスに収容することができると共に、フィルターの交換や塵埃の廃棄等のメンテナンス作業を簡易に行うことができる。また、請求項2及び4の発明は、フィルターに付着した塵埃を一層確実にダストボックスに収容することができる。
【0015】
請求項3及び5の発明は、メンテナンス作業を一層簡易に行うことができる。また、請求項6の発明は、フィルターユニットの取り出し時に塵埃が車内にこぼれ落ちて車内が汚染されるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置が設置された自動車の一部を示す斜視図
図2】本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置が設置された自動車の一部を示す断面図
図3】車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態を構成するフィルターユニットと除塵機構の一部を示す分解斜視図
図4】車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態を示す断面図
図5】車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態を構成するフィルターユニットを通風路から取り外している状態を示す斜視図
図6】車両用空調設備のフィルター清掃装置の第2実施形態の一部を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。図1は、本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置が設置された自動車の一部を示す斜視図であり、図2は、同断面図である。これらの図を用いて本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置が設置される自動車の空調設備の概要について説明する。
【0018】
自動車60は、フロントバンパー11の上部に形成されているラジエターグリル12から外気を取り込むことが可能となっており、通風路4には、車両60の走行時の走行風が導入される構成としている。これにより、車内に設置されている給気送風機13の出力を小さくすることができる。また、通風路4は、外気送風路4aと、内気送風路4bとを有しており、本発明に係るフィルター清掃装置10は、外気送風路4aの近傍に設置されたフィルター1(1a)を清掃する構成としている。これにより、外気に含まれている塵埃を確実に除去することができる。
【0019】
また、フィルター1は、プレフィルター1aとメインフィルター1bとで構成され、プレフィルター1aに本発明に係る清掃装置10の清掃体が当接する構成としている。これにより、メインフィルター1bの清掃頻度又は、交換頻度を減少させることができる。また、プレフィルター1aは、メインフィルター1bよりも細かな塵埃を捕捉可能な構成としている。具体的には、プレフィルター1aの網目の大きさをメインフィルター1bの網目の大きさよりも小さくしている。これにより、プレフィルター1aによって、車外から運ばれてくる大きな塵埃から小さな塵埃までを捕捉することができるので、メインフィルター1bの清掃頻度又は、交換頻度を一層減少させることができる。尚、メインフィルター1bに本発明にかかる清掃装置10の清掃体を当接させた場合も、同様の効果が得られるものであり、本発明に含まれる。
【0020】
尚、プレフィルター1aとメインフィルター1bの間の内気送風路4b内には、回動可能な遮蔽壁14が設置されている。この遮蔽壁14が図2に示す状態では、プレフィルター1a及びメインフィルター1bを通過した外気が車内に送風される。また、外気を車内に送風させたくない場合には、遮蔽壁14を図2において反時計回りに回転させて外気送風路4aを塞ぐ位置まで移動させればよい。
【0021】
図3は、本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態を構成するフィルターユニットと除塵機構の一部を示す分解斜視図であり、図4は、本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態を示す断面図である。また、図5は、車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態を構成するフィルターユニットを通風路から取り外している状態を示す斜視図である。これらの図を用いて本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置の第1実施形態について以下に説明する。
【0022】
車両用空調設備のフィルター清掃装置10は、車室内に空気を流入させる通風路4と、通風路4と連通し、空気と共に移送される塵埃等を捕捉するフィルターユニット2と、フィルターユニット2に付着した塵埃等を除去する除塵機構3とを有しており、フィルターユニット2は、フィルター1と、フィルター1が固定されると共にフィルター1の鉛直方向における下方側に塵埃を収容するダストボックス6が形成されたフィルター枠5とを有している。
【0023】
また、除塵機構3は、当接部材3aと、当接部材3aを駆動する駆動手段3bとを有しており、フィルター1を通過する空気の下流側から、フィルター1の表面に当接部材3aを当接させつつ、駆動手段3bで当接部材3aを駆動させることで、フィルター1の上流側に付着した塵埃を落下させる構成としている。具体的には、中央に十字状のリブ15aを有し、リング状に形成された当接部材3aは、外周に形成されているギア15bが、駆動手段3bを構成するモータ16の回転に連動して回転する回転ギア16aと歯合することによって、回転軸15c回りに回転する。この時、フィルター1を構成するプリーツフィルター17の凸部17aと凹部17bとに当接部材3aに形成された4本の当接ピン15dが当接しつつ回転することによって、フィルター1に振動が与えられることとなり、フィルター1に付着している塵埃がダストボックス6に落下する構成としている。これにより、フィルター1に付着した塵埃を確実にダストボックス6に収容することができる。尚、当接部材3aの回転軸15cは、通風路4を構成する略管形状の外層部材7から延びる軸受7cに軸支されている。
【0024】
また、フィルターユニット2は、フィルター1が空気の流入方向に対してフィルター1の上端が上流側に傾斜した位置で固定されており、ダストボックス6が通風路4からの空気の流入を直接的に阻害しない位置に固定され、フィルター1とフィルター枠5とが一体的に形成されていると共に、フィルターユニット2は、除塵機構3と分離して着脱可能な構成としている。これにより、フィルター1から落下する塵埃を確実にダストボックス6に収容できる共に、フィルター1の交換や塵埃の廃棄等のメンテナンス作業を簡易に行うことができる。
【0025】
ダストボックス6は、落下する塵埃が通過する略長方形状の開口部6aが上面に形成された有底形状のダストボックス本体6bと、開口部6aの短手方向の一端側でフィルター1と対向する位置に形成された略板形状の蓋部材6cとを有している。また、開口部6aは、フィルター1の上流側の面の全体から視て、鉛直方向の下方を覆う範囲で形成されており、蓋部材6cは、短手方向の先端が水平線Yより下方に傾斜して形成されている。これにより、フィルター1から落下する塵埃は、蓋部材6cを経由して又は直接、ダストボックス6に収容されることとなるので、フィルター1に付着した塵埃を一層確実にダストボックス6に収容することができる。
【0026】
また、蓋部材6cは、短手方向の先端が、フィルター1の上端から鉛直方向の下方に向かう仮想線Xを超える位置まで形成されている。これにより、塵埃のフィルター1からの落下時にダストボックス6の開口部6aからこぼれ落ちるのを防ぎ、塵埃を一層確実にダストボックス6に収容することができる。
【0027】
また、フィルター1とフィルター枠5とは同材質で形成されており、フィルター1は、フィルター枠5に対して通気性を高くしている。これにより、フィルターユニット2の取り出し時にフィルターユニット2ごと廃棄することができ、メンテナンス作業を一層簡易に行うことができる。
【0028】
また、通風路4は、略管形状の外層部材7と、外層部材7の側面にフィルターユニット2が挿通可能な孔部7aと、孔部7aを塞ぐ位置に着脱可能に形成された蓋部7bとを有している。また、フィルターユニット2のフィルター枠5の側面は、蓋部7bの内面に固定されており、フィルターユニット2と蓋部7bとが通風路4から一体的に着脱可能な構成としている。これにより、フィルターユニット2の取り出し時に塵埃が車内にこぼれ落ちて車内が汚染されるのを防ぐことができると共に、着脱時の手間を軽減することができる。
【0029】
図6は、車両用空調設備のフィルター清掃装置の第2実施形態の一部を示す断面図である。第2実施形態のフィルター清掃装置20は、蓋部材8cがダストボックス本体8bに回動軸8aを介して回動可能に固定されており、蓋部材8cの平面がフィルターの上流側の面と略平行となる位置まで回動できる構成としている。これにより、フィルターユニット9の取り出し時に行う塵埃の廃棄を容易にすることができ、メンテナンス作業を一層簡易に行うことができる。尚、その他の構成は第1実施形態のフィルター清掃装置と同様なので説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明に係る車両用空調設備のフィルター清掃装置は、主に自動車等の車両の空調設備に設置されるフィルターに付着している塵埃等を除去する清掃装置として利用される。
【符号の説明】
【0031】
1 フィルター
1a プレフィルター
1b メインフィルター
2、9 フィルターユニット
3 除塵機構
3a 当接部材
3b 駆動手段
4 通風路
4a 外気送風路
4b 内気送風路
5 フィルター枠
6 ダストボックス
6a 開口部
6b、8b ダストボックス本体
6c、8c 蓋部材
7 外層部材
7a 孔部
7b 蓋部
7c 軸受
8a 回動軸
10、20 フィルター清掃装置
11 フロントバンパー
12 ラジエターグリル
13 給気送風機
14 遮蔽壁
15a リブ
15b ギア
15c 回転軸
15d 当接ピン
16 モータ
16a 回転ギア
17 プリーツフィルター
17a 凸部
17b 凹部
60 自動車(車両)
X 仮想線
Y 水平線
図1
図2
図3
図4
図5
図6