(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079349
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 29/00 20060101AFI20240604BHJP
F25D 19/00 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
F25D29/00 A
F25D19/00 522B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192241
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山根 翔一
【テーマコード(参考)】
3L045
【Fターム(参考)】
3L045AA05
3L045AA07
3L045BA01
3L045CA02
3L045DA02
3L045EA01
3L045GA04
3L045HA02
3L045PA02
3L045PA04
(57)【要約】
【課題】冷却器の温度を測定する検知器の位置にばらつきが生じにくい冷蔵庫を提供する。
【解決手段】実施形態の冷蔵庫は、前方に貯蔵室の開口部を備える内箱13と、内箱13と組み合わさり冷蔵庫の外郭を形成する外箱14と、内箱13と外箱14との間の断熱部とを備える筐体11と、内箱13の内側に設けられ冷気を発生させる冷却器30と、冷却器30の温度を測定する検知器17とを備える冷蔵庫において、内箱13の内側に取り付け部品60が取り付けられ、取り付け部品60が、内箱13に取り付けられる部分よりも前方に突出した突出形状部63を備え、突出形状部63が、冷却器30及び検知器17が取り付けられた検知器取り付け部であることを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に貯蔵室の開口部を備える内箱と、前記内箱と組み合わさり冷蔵庫の外郭を形成する外箱と、前記内箱と前記外箱との間の断熱部とを備える筐体と、前記内箱の内側に設けられ冷気を発生させる冷却器と、前記冷却器の温度を測定する検知器とを備える冷蔵庫において、
前記内箱の内側に取り付け部品が取り付けられ、
前記取り付け部品が、前記内箱に取り付けられる部分よりも前方に突出した突出形状部を備え、
前記突出形状部が、前記冷却器及び前記検知器が取り付けられた検知器取り付け部である、冷蔵庫。
【請求項2】
前記取り付け部品における前記検知器取り付け部と異なる場所に、前記冷却器が取り付けられる別の部分である冷却器取り付け部が設けられた、請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記冷却器取り付け部が、前記検知器取り付け部から冷蔵庫横方向に離れた場所に設けられた、請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記冷却器取り付け部が、前記検知器取り付け部から上下方向に離れた場所に設けられた、請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記冷却器は、冷媒が通過する冷媒管を備え、
前記冷媒管は、前後方向の後方にある後方部分と、前記後方部分よりも前方の部分とを有し、
前記後方部分の少なくとも一部が前記検知器取り付け部に取り付けられた、請求項1~4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記冷却器への冷媒の入り口が前記後方部分にある、請求項5に記載の冷蔵庫。
【請求項7】
前記取り付け部品に、前記検知器に接続された配線が保持される配線保持部が形成された、請求項1~4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項8】
前記取り付け部品に複数の前記検知器取り付け部が設けられた、請求項1~4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項9】
前記取り付け部品に、複数の前記検知器にそれぞれ接続された配線が保持される配線保持部が形成された、請求項8に記載の冷蔵庫。
【請求項10】
温度を測定する第2検知器が前記取り付け部品から離れて設けられ、
前記取り付け部品に、前記第2検知器に接続された配線が保持される配線保持部が形成された、請求項7に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の冷却器において冷気を発生させ続けると、冷却器に霜が付き、冷却器の冷却能力が低下する。そこで、所定の条件を満たしたときに、冷却器に付いた霜を除去する除霜が行われる。除霜は、ヒータによる加熱等の方法で冷却器の温度を上昇させることにより行われる。除霜中、温度センサ(温度を測定する検知器)が冷却器の温度を測定する。そして、温度センサの測定する温度が所定の温度に達したときに、除霜が終了する。
【0003】
このとき使用される温度センサは、冷却器を構成する冷媒管に取り付けられる。具体的には、特許文献1に記載のように、センサ保持部材が、湾曲しながら延びている冷媒管の複数箇所に架け渡される。そして、そのセンサ保持部材に温度センサが保持される。それにより、温度センサが冷媒管に近接して配置されることとなり、冷媒管の温度を測定できることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、冷媒管のみに対して温度センサが取り付けられる上記の構成の場合、冷媒管が変形したときに温度センサの位置が正規の位置からずれてしまう。そして、冷媒管は変形しやすいものであるため、上記の構成の場合、温度センサの位置が正規の位置からずれた製品が多数発生するおそれがあり、製品ごとに温度センサの位置にばらつきが生じてしまうおそれがある。温度センサの位置にばらつきが生じると、製品ごとに除霜性能がばらつくおそれがあり、除霜性能の悪い製品が発生するおそれもある。
【0006】
また、冷媒管のみに対して温度センサが取り付けられる上記の構成の場合、冷媒管の変形がないとしても、温度センサの取り付け位置にばらつきが生じやすい。そのことからも、製品ごとに除霜性能がばらつくおそれがあり、除霜性能の悪い製品が発生するおそれもある。
【0007】
そこで本発明は、冷却器の温度を測定する検知器の位置にばらつきが生じにくい冷蔵庫を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の冷蔵庫は、前方に貯蔵室の開口部を備える内箱と、前記内箱と組み合わさり冷蔵庫の外郭を形成する外箱と、前記内箱と前記外箱との間の断熱部とを備える筐体と、前記内箱の内側に設けられ冷気を発生させる冷却器と、前記冷却器の温度を測定する検知器とを備える冷蔵庫において、前記内箱の内側に取り付け部品が取り付けられ、前記取り付け部品が、前記内箱に取り付けられる部分よりも前方に突出した突出形状部を備え、前記突出形状部が、前記冷却器及び前記検知器が取り付けられた検知器取り付け部であることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】冷却器を正面斜め上から見た斜視図。冷却器を見えるようにするため、配管等の一部が二点鎖線で示されている。
【
図4】冷却器を斜め右上から見た斜視図。冷却器を見えるようにするため、配管等の一部が二点鎖線で示されている。
【
図7】冷却器の付いた筐体における冷却器付近の拡大斜視図。
【
図11】検知器取り付け部を斜め左下から見た斜視図。第1温度センサがない状態の図。
【
図12】検知器取り付け部を斜め左下から見た斜視図。第1温度センサが取り付けられた状態の図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態について図面に基づき説明する。以下の実施形態は例示であり、発明の範囲はこれに限定されない。以下の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。以下の実施形態やその変形は、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0011】
図1及び
図2に実施形態の冷蔵庫10を示す。冷蔵庫10の筐体11は、冷蔵庫10の外郭を形成する外箱12と、外箱12と組み合わされる内箱13と、外箱12と内箱13との間の断熱部14とを有している。断熱部14には断熱材が充填されている。その断熱材を、外箱12と内箱13が挟んでいる。
【0012】
筐体11の内側は断熱仕切壁21によって上下に仕切られている。断熱仕切壁21より上は冷蔵空間である。冷蔵空間は冷蔵保存に適した温度である冷蔵温度に維持される。また、断熱仕切壁21より下は冷凍空間である。冷凍空間は冷凍保存に適した温度である冷凍温度に維持される。
【0013】
冷蔵空間及び冷凍空間には、食品を貯蔵する複数の貯蔵室がそれぞれ設けられている。各貯蔵室は前方に開口部を有し、利用者はその開口部から食品を出し入れできる。
【0014】
冷蔵空間には上から順に貯蔵室としての冷蔵室20及び野菜室22が設けられている。冷蔵室20内には複数の載置棚24が設けられている。冷蔵室20内の載置棚24の周囲は、冷蔵温度の範囲内の例えば2~5℃に維持される。冷蔵室20内の下部にはチルド室26が設けられている。チルド室26は冷蔵室20の内部でも特に低温に維持される場所で、例えば0~3℃に維持される。
【0015】
冷蔵室20の前方開口部は、フレンチ式(観音式)の左右一対の冷蔵室扉50、51で開閉される。左側の冷蔵室扉50には操作パネル15が設けられている。操作パネル15は、利用者が冷蔵庫10の操作をする部分であり、利用者に対し必要な情報を表示する部分でもある。
【0016】
野菜室22は冷蔵温度の範囲内の例えば4~7℃に維持される。野菜室22には引き出し式の収納容器が収納されている。野菜室22の前方開口部は、引き出し式の野菜室扉52で開閉される。
【0017】
冷凍空間の上部左側には製氷室(図示省略)が設けられている。また、冷凍空間の上部右側(製氷室の右側)には小冷凍室27が設けられている。製氷室及び小冷凍室27の下には冷凍室28が設けられている。小冷凍室27及び冷凍室28にはそれぞれ引き出し式の収納容器が収納されている。製氷室、小冷凍室27及び冷凍室28の内部は、通常運転時は、冷凍温度の範囲内の例えば-20~-18℃に維持される。
【0018】
製氷室の前方開口部は引き出し式の製氷室扉53で開閉される。また、小冷凍室27の前方開口部は引き出し式の小冷凍室扉54で開閉される。また、冷凍室28の前方開口部は引き出し式の冷凍室扉55で開閉される。
【0019】
冷蔵空間の背後には第1冷却室35が設けられている。第1冷却室35は、筐体11の内箱13と、貯蔵室の奥面を構成する壁19との間に形成された空間である。この第1冷却室35に、冷気を発生させる第1冷却器30と、発生した冷気を循環させる送風装置としての第1ファン32が設けられている。第1冷却器30で発生した冷気は、第1冷却器30から上方へ向かって延びるダクト31を通って冷蔵空間へ吹き出て冷蔵空間を循環する。冷蔵空間を循環した冷気は第1冷却器30の場所へ戻る。
【0020】
また、冷凍空間の背後には、冷気を発生させる第2冷却器33と、発生した冷気を循環させる送風装置としての第2ファン34とが設けられている。第2冷却器33で発生した冷気は、冷凍空間へ吹き出て冷凍空間を循環した後、第2冷却器33の場所へ戻る。
【0021】
冷蔵庫10の下部後方には機械室36が設けられている。機械室36には圧縮機37や凝縮器(不図示)等が収納されている。圧縮機37、凝縮器、第1冷却器30、第2冷却器33等は周知の冷凍サイクル装置を構成している。圧縮機37で圧縮された冷媒が第1冷却器30及び第2冷却器33に交互に流れることにより、第1冷却器30及び第2冷却器33で交互に冷気が発生する。
【0022】
図3及び
図4に示すように、第1冷却器30は、1本の冷媒管40と多数枚のフィン(板)41とを備えている。冷媒管40は内部を冷媒が通過する管である。それぞれのフィン41は冷媒管40に連結されている。そして、冷媒管40の内部を通過する冷媒と、フィン41に接する空気との間で、熱交換が行われる。この熱交換により、第1冷却器30において冷気が発生する。冷媒管40及びフィン41は、熱交換に適した材質、例えばアルミニウム又は銅といった金属で出来ている。
【0023】
冷媒管40は、第1冷却器30における左右方向(横方向)中央において左右方向へ直線状に延長され、第1冷却器30における左右両側においてU字状に湾曲している。冷媒管40は、そのような直線状部分40aと湾曲部分40bとを繰り返しながら延びている。それにより、冷媒管40の直線状部分40aの並んだ列が、前後方向に複数列(
図3及び
図4においては3列)形成されている。また、冷媒管40の直線状部分40aの並んだ列が、上下方向に複数段(
図3及び
図4においては4段)形成されている。
【0024】
また、それぞれのフィン41は、冷媒管40の直線状部分40aの延長方向(すなわち左右方向)に垂直に配置されている。また、それぞれのフィン41は、冷媒管40の複数の直線状部分40aを前後及び上下に連結している。また、それらのフィン41は、左右方向に等間隔で並んでいる。ただし、第1冷却器30の上部におけるフィン41の間隔は、第1冷却器30の下部におけるフィン41の間隔よりも狭い。
【0025】
第1冷却器30において、冷媒は、第1冷却器30の上部から下部に向かって、冷媒管40の内部を冷媒管40に沿って蛇行しながら流れる。冷媒管40とフィン41との多数の接続部分のうち、冷媒の流れの一番上流側にある部分は、第1冷却器30への冷媒の入り口45(
図3及び
図10参照)である。この入り口45において、冷媒は、初めて冷媒管40とフィン41との接続部分を通過する。この入り口45である面(冷媒管40の断面)は、冷媒の流れの一番上流側のフィン41aと同一面上にある。
【0026】
冷媒管40に形成された多数の直線状部分40aのうち、前後方向の最後列かつ上下方向の最上段の直線状部分40aa(
図3及び
図10参照)が、第1冷却器30における冷媒の流れの最上流にある直線状部分40aaである。この直線状部分40aaの端部が、第1冷却器30への冷媒の入り口45である。また、上下方向の最下段の直線状部分40aに、第1冷却器30からの冷媒の出口46(
図3参照)がある。
【0027】
なお、冷媒管40とフィン41からなるこのような構造は、第2冷却器33においても同じである。ただし、冷媒管40の直線状部分40aが形成する列及び段の数や、フィン41の枚数等は、第1冷却器30と第2冷却器33とで異なっても良い。
【0028】
第1冷却器30よりも冷媒の流れの上流側には、冷媒の圧力を低下させるキャピラリチューブ42(
図3及び
図4に二点鎖線で、
図7に実線で、それぞれ示す)が設けられている。また、第1冷却器30よりも冷媒の流れの下流側には、冷媒の気液を分離するアキュムレータ43が設けられている。そのため、冷媒は、キャピラリチューブ42、第1冷却器30、アキュムレータ43の順に流れる。キャピラリチューブ42及びアキュムレータ43は、第1冷却器30と共に第1冷却室35の内部に設けられている。
【0029】
キャピラリチューブ42は、第1冷却器30よりも上において、冷媒管40の直線状部分40aと平行に配置されている。また、キャピラリチューブ42は、冷媒管40の最前列の直線状部分40aの上に配置されている。
【0030】
キャピラリチューブ42における冷媒の下流側の端部と、冷媒管40における第1冷却器30への冷媒の入り口45は、左右方向の同じ方向(アキュムレータ43のある左側)を向いている。これらの、キャピラリチューブ42における冷媒の下流側の端部と、冷媒管40における冷媒の入り口45は、延長管44(
図3及び
図4に二点鎖線で、
図7に実線で、それぞれ示す)で接続されている。延長管44と冷媒管40は全体で1本の管として成形されたものである。従って、延長管44は、冷媒管40がキャピラリチューブ42の端部に向かって延長された部分でもある。延長管44は、前方にあるキャピラリチューブ42の端部から、後方にある入り口45に向かって、湾曲している。
【0031】
アキュムレータ43は、第1冷却器30よりも左右方向の一方側である左側に配置されている。アキュムレータ43において、冷媒の入り口は下、冷媒の出口は上となっている。第1冷却器30からの冷媒の出口46とアキュムレータ43への冷媒の入り口は、配管47で接続されている。また、アキュムレータ43からの冷媒の出口には、圧縮機37へ向かう配管48(
図3及び
図4に二点鎖線で、
図7に実線で、それぞれ示す)が接続されている。この配管48は第1冷却器30の上を左右方向へ延びている。
【0032】
上記の通り、第1冷却器30の近傍には第1ファン32(
図1参照)が設けられている。第1ファン32は、回転することにより第1冷却器30に冷蔵温度の空気を送り、第1冷却器30に付着していた霜を融解させて除去する(つまり除霜を行う)。そのため、第1ファン32は除霜装置でもある。第1ファン32による除霜は、所定の条件が満たされたとき、例えば第1冷却器30での冷気の発生が所定時間継続して行われたときに行われる。
【0033】
第2冷却器33の近傍には除霜装置39(
図1参照)が設けられている。除霜装置39は、通電されると熱くなり、第2冷却器33に付着していた霜を融解させて除去する(つまり除霜を行う)。除霜装置39による除霜は、所定の条件が満たされたとき、例えば第2冷却器33での冷気の発生が所定時間継続して行われたときに行われる。
【0034】
また、第1冷却器30に対して、温度を測定する検知器である第1温度センサ17が設けられている。
図3、
図12及び
図13に示すように、第1温度センサ17は、第1冷却器30の冷媒管40の温度を測定できるように、第1冷却器30の冷媒管40に接触又は近接して設けられている。第1温度センサ17が冷媒管40に近接しているとき、第1温度センサ17と冷媒管40との間隔は例えば5mm以下である。
【0035】
また、
図3に示すように、アキュムレータ43に、温度を測定する2つ目の検知器(第2検知器)である第2温度センサ18が設けられている。第2温度センサ18は、アキュムレータ43の温度を測定できるように、アキュムレータ43に接触又は近接して設けられている。第2温度センサ18がアキュムレータ43に近接しているとき、第2温度センサ18とアキュムレータ43との間隔は例えば5mm以下である。また、第2温度センサ18は、アキュムレータ43の左右方向の中心よりも、第1冷却器30の方である右側に設けられている。また、第2温度センサ18は、アキュムレータ43の前後方向の中心よりも後方に設けられている。
【0036】
第1冷却器30から出た冷媒がアキュムレータ43に流入することと、第2温度センサ18が第1冷却器30に近いことから、第2温度センサ18は第1冷却器30の温度を間接的に測定していると言うことができる。
【0037】
また、第2冷却器33に対しても、温度を測定する検知器である温度センサ(不図示)が設けられている。その温度センサは、第2冷却器33の冷媒管40の温度を測定できるように、第2冷却器33の冷媒管40に接触又は近接して設けられている。
【0038】
図5に示すように、冷蔵庫10には制御部16が設けられている。制御部16には、操作パネル15、圧縮機37、第1ファン32、第2ファン34、第1温度センサ17、第2温度センサ18、除霜装置39等が接続されている。制御部16は、操作パネル15からの入力や各種センサによる測定値等に基づき、接続されている機器を制御する。
【0039】
上記の通り、所定の条件が満たされたとき、第1ファン32による第1冷却器30の除霜が行われる。しかし、除霜により第1冷却器30の温度が上昇して所定温度に達したときは、制御部16は、第1ファン32の回転を終了することにより第1冷却器30の除霜を終了する。
【0040】
第1冷却器30の除霜を終了する制御において、第1温度センサ17及び第2温度センサ18がそれぞれ温度を測定している。制御部16は、いずれのセンサの方が昇温が遅いか認識し、昇温が遅い方のセンサによる測定温度が前記の所定温度に達したときに、第1冷却器30の除霜を終了する。通常の除霜時は第1冷却器30における冷媒の入り口45に近い部分が昇温の遅い部分であり、後述するように第1温度センサ17は冷媒の入り口45に近い部分に取り付けられるため、第2温度センサ18よりも第1温度センサ17の方が昇温が遅い。そのため、通常は、第1温度センサ17による測定温度が前記の所定温度に達したときに、制御部16が第1冷却器30の除霜を終了する。
【0041】
ただし、多くの液体の冷媒がアキュムレータ43に溜まっているときに、第1温度センサ17よりも第2温度センサ18方が昇温が遅くなる場合がある。その場合は、第2温度センサ18による測定温度が前記の所定温度に達したときに、制御部16が第1冷却器30の除霜を終了する。
【0042】
同様に、所定の条件が満たされたとき、除霜装置39による第2冷却器33の除霜が行われる。しかし、除霜により第2冷却器33の温度が上昇して所定温度に達したときは、制御部16は、除霜装置39への通電を終了することにより第2冷却器33の除霜を終了する。
【0043】
図1に示す第1冷却室35の内部において、
図6及び
図7に示すように内箱13に取り付け部品60が取り付けられている。取り付け部品60は、ネジ等の不図示の固定具によって、少なくともその一部が内箱13に密着する形で固定されている。この取り付け部品60に、後述する態様で、第1冷却器30及び第1温度センサ17が取り付けられている。
【0044】
図8~
図10に示すように、取り付け部品60は、1枚の板状部分62を有している。板状部分62は、後方板状部分62aと、後方板状部分62aより左右両側において後方板状部分62aより前へ出た前方板状部分62bとを有している。後方板状部分62aの下端は、前方板状部分62bの下端よりも下にあり、板状部分62全体の下端である。板状部分62全体の前面(内箱13に密着している方とは反対側の面)には、強度確保のため、多数のリブ61が格子状に形成されている。取り付け部品60における板状部分62は、内箱13に直接取り付けられる部分である。
【0045】
取り付け部品60には、板状部分62における後方板状部分62aより前方へ向かって突出した複数の突出形状部が設けられている。突出形状部として、少なくとも、
図8~
図10等に示す検知器取り付け部63、前方管取り付け部64、後方管取り付け部65及び複数の配線保持部66が設けられている。
【0046】
検知器取り付け部63は、
図12及び
図13に示すように、第1温度センサ17及び冷媒管40が取り付けられる部分である。また、前方管取り付け部64は、
図3、
図4及び
図10に示すように、アキュムレータ43から圧縮機37へ向かう配管48と、延長管44の前方部分44a(キャピラリチューブ42と同一線上の部分)とが取り付けられる部分である。また、
図10に示すように、後方管取り付け部65は、延長管44の後方部分44b(第1冷却器30への冷媒の入り口45の横の部分)が取り付けられる部分である。また、配線保持部66は第1温度センサ17に接続された配線67(
図3及び
図4参照)が保持される部分である。
【0047】
検知器取り付け部63及び後方管取り付け部65は板状部分62の下端よりも下に突出している。また、検知器取り付け部63は板状部分62の後方板状部分62aの右端近傍に、後方管取り付け部65は板状部分62の後方板状部分62aの左端近傍に設けられている。前方管取り付け部64は、上下方向へは検知器取り付け部63及び後方管取り付け部65よりも上で、左右方向へは検知器取り付け部63と後方管取り付け部65の間にある。
【0048】
複数の配線保持部66は、検知器取り付け部63、前方管取り付け部64及び後方管取り付け部65よりも上において、左右方向に並んでいる。3つの配線保持部66が後方板状部分62aの上端近傍において、左右方向に一列に並んでいる。さらに、1つの配線保持部66が、左側の前方板状部分62bに設けられている。これらの配線保持部66は、第1冷却器30よりも上にある。
【0049】
取り付け部品60は1つの樹脂成形部品である。板状部分62、検知器取り付け部63、前方管取り付け部64、後方管取り付け部65及び複数の配線保持部66は、全体が1つの樹脂成形部品として成形されたものである。
【0050】
図8~
図12に示すように、検知器取り付け部63は、前方へ突出して設けられた左右の保持部70、71を有している。左右の保持部70、71は、それぞれ、板状部分62より前方へ突出した突出部72、73(
図11、
図12参照)の一部として突出部72、73の先端に形成されている。左右の保持部70、71はそれぞれ左から見てほぼC字型で前方に開口した形状である。左右の保持部70、71は、前後方向の位置及び上下方向の高さが同じである。
【0051】
これらの保持部70、71に冷媒管40が嵌まり保持されることにより、取り付け部品60に第1冷却器30が取り付けられる。このことから、検知器取り付け部63は冷却器取り付け部でもあると言える。保持部70、71に保持された冷媒管40の直線状部分40aaは水平に保持される。なお、保持部70、71に保持される直線状部分40aaは、第1冷却器30における冷媒の流れの最上流にある直線状部分40aa(すなわち、前後方向の最後列かつ上下方向の最上段の直線状部分40aa)である。
【0052】
なお、保持部70、71が冷媒管40を保持する部分及びその周囲では、冷媒管40にフィン41が設けられていない。
【0053】
左側の保持部70より後方において、突出部72に孔74が形成されている。この孔74は第1温度センサ17への配線67が通る孔である。この孔74は前方に開口している。
【0054】
検知器取り付け部63は、さらに、2つの保持部70、71の間に設けられた左右の嵌合部75を有している。左右の嵌合部75は、それぞれ左から見てほぼC字型で前方に開口した形状である。左右の嵌合部75は、前後方向の位置及び上下方向の高さが同じである。これらの嵌合部75に、
図3及び
図12に示すように、円筒状の第1温度センサ17が横倒しとなって嵌まり保持されている。そのため、嵌合部75は、第1温度センサ17を保持する保持部である。左右の嵌合部75に保持された第1温度センサ17は水平に保持される。
【0055】
嵌合部75に保持されている第1温度センサ17には、配線67が接続されている。この配線67は、
図12に示すように保持部70より後ろの孔74を通り、
図3及び
図4に示すように上方の配線保持部66へ向かって延びている。
【0056】
図8~
図12に示すように、左右の嵌合部75及び左右の保持部70、71は、上下それぞれにおいて、板状部分62より前方へ突出した突出板76、77によって連結されている。左右の嵌合部75及び左右の保持部70、71は、突出板76、77によって連結されることにより、全体で1つの突出形状部となっている。
【0057】
左右の嵌合部75は、左右の保持部70、71よりも後方にある。そのため、嵌合部75に嵌まった第1温度センサ17は、保持部70、71に嵌まった冷媒管40(詳細には、冷媒管40における、冷媒の流れの最上流の直線状部分40aa)の後ろに位置する。第1温度センサ17は、冷媒管40に接触又は近接しているため、冷媒管40の温度を測定することができる。
【0058】
図9に示すように、前方管取り付け部64は、前方へ突出した突出部78を有している。突出部78には、その一部として、2つの保持部79、80が形成されている。2つの保持部79、80とは、
図4、
図9及び
図10に示すように、突出部78の先端に形成された前方の保持部79と、前方の保持部79より後方に形成された保持部80である。2つの保持部79、80はそれぞれ左から見てほぼC字型で前方に開口した形状である。
【0059】
図4及び
図10に示すように、前方管取り付け部64における前方の保持部79に、延長管44の前方部分44aが嵌まっている。延長管44は第1冷却器30の冷媒管40が延長された部分であるため、保持部79に延長管44の前方部分44aが嵌まることにより、取り付け部品60に第1冷却器30が取り付けられたことになる。このことから、前方管取り付け部64は冷却器取り付け部であると言える。また、後方の保持部80に、アキュムレータ43から圧縮機37へ向かう配管48が嵌まっている。
【0060】
図9及び
図10に示すように、後方管取り付け部65は、前方へ突出した突出部81を有している。突出部81の先端には、突出部81の一部として、保持部82が形成されている。保持部82は、左から見てほぼC字型で前方に開口した形状である。後方管取り付け部65は、検知器取り付け部63と同じ高さにあり、検知器取り付け部63から冷蔵庫横方向(左右方向)に離れている。
【0061】
図10に示すように、この後方管取り付け部65における保持部82に延長管44の後方部分44bが嵌まっている。延長管44は第1冷却器30の冷媒管40が延長された部分であるため、保持部82に延長管44の後方部分44bが嵌まることにより、取り付け部品60に第1冷却器30が取り付けられたことになる。このことから、後方管取り付け部65は冷却器取り付け部であると言える。
【0062】
図10に示すように、後方管取り付け部65に取り付けられている部分である延長管44の後方部分44bは、冷媒管40のうち検知器取り付け部63に取り付けられている直線状部分40aa(詳細には、保持部70、71に保持されている直線状部分40aa)と同一直線上にある。延長管44の後方部分44bと、冷媒管40のうち検知器取り付け部63に取り付けられている直線状部分40aaとの境界が、第1冷却器30における冷媒の入り口45である。
【0063】
このように、検知器取り付け部63に冷媒管40が取り付けられ、前方管取り付け部64及び後方管取り付け部65にそれぞれ延長管44が取り付けられることにより、取り付け部品60の板状部分62より前方に第1冷却器30が取り付けられている。
【0064】
検知器取り付け部63の保持部70、71と、後方管取り付け部65の保持部82との左右方向の間隔(厳密には、検知器取り付け部63の保持部70における後方管取り付け部65側の端部から、後方管取り付け部65の保持部82における検知器取り付け部63側の端部までの、左右方向の長さ)は、第1冷却器30の左右方向の長さの半分以上である。
【0065】
図4に示すように、複数の配線保持部66は、それぞれ、上方へ開口したフック形状部66aと、フック形状部66aより上に設けられた屋根形状部66bとからなる。フック形状部66aは配線67が掛けられる部分で、屋根形状部66bはフック形状部66aに掛かった配線67が上方へ抜けないようにする部分である。
【0066】
第1温度センサ17に接続された配線67は、検知器取り付け部63の孔74を通過し、第1冷却器30より上かつ後ろにある4つの配線保持部66を経由して、第1冷却室35の外へ出ている。配線67は、検知器取り付け部63の孔74と一番右側の配線保持部66との間でほぼ上下方向に延びることにより、第1冷却器30のフィン41に当たることを避けている。
【0067】
図3に示すように、アキュムレータ43の温度を測定する第2温度センサ18は、アキュムレータ用保持部品を介してアキュムレータ43に設けられている。アキュムレータ用保持部品は、アキュムレータ43より上下の配管47、48を保持する2つの管保持部57と、2つの管保持部57の間で第2温度センサ18を保持する検知器保持部58とを有している。
【0068】
管保持部57がアキュムレータ43より上及び下において配管47、48を保持することにより、アキュムレータ用保持部品がアキュムレータ43に対して取り付けられている。そして、2つの管保持部57の間の検知器保持部58がアキュムレータ43の横に位置している。検知器保持部58の保持する第2温度センサ18は、アキュムレータ43の横においてアキュムレータ43の表面に接触又は近接する形で固定されている。
【0069】
図3及び
図4に示すように、第2温度センサ18に接続された配線68は、一番左側の配線保持部66を経由して、第1冷却室35の外へ出ている。配線保持部66は、アキュムレータ43及び第2温度センサ18よりも上にある。そのため、配線68は、第2温度センサ18と一番左側の配線保持部66との間でほぼ上下方向に延びている。なお、一番左側の配線保持部66は、第1温度センサ17の配線67を保持する部分でもあるため、2本の配線67、68を保持していることになる。
【0070】
取り付け部品60における右側の場所には通過孔59が開いている。キャピラリチューブ42及びアキュムレータ43から圧縮機37へ向かう配管48は、この通過孔59を通過して第1冷却室35の外へ出ている。
【0071】
また、図示省略するが、第1冷却室35内において、第1冷却器30より左右両側には断熱部材が配置されている。これにより、第1冷却室35内の空気が、第1冷却器30より左右両側において流れず、第1冷却器30における多数のフィン41の間を通過することとなり、空気の冷却が促進される。
【0072】
以上の構成の冷蔵庫10においては、第1冷却器30の温度を測定する第1温度センサ17の位置にばらつきが生じにくい。詳細には、上記の通り、冷蔵庫10の内箱13に取り付けられた取り付け部品60に、前方に突出した検知器取り付け部63が設けられ、その検知器取り付け部63に第1冷却器30及び第1温度センサ17が取り付けられている。そのため、第1温度センサ17の位置が、内箱13に対して固定され、さらに第1冷却器30に対しても固定される。そのため、第1温度センサ17の内箱13に対する位置や第1冷却器30に対する位置にばらつきが生じにくい。
【0073】
そして、特に第1温度センサ17と第1冷却器30との位置関係にばらつきが生じにくいことから、第1温度センサ17の測定温度に製品ごとのばらつきが生じにくく、製品ごとの除霜性能にばらつきが生じにくい。
【0074】
また、第1冷却器30及び第1温度センサ17が、同じ検知器取り付け部63に取り付けられるため、第1冷却器30及び第1温度センサ17が別々の部品に取り付けられる場合と比べて部品数を少なくすることができ、冷蔵庫10の製造コストを削減できる。
【0075】
また、取り付け部品60において、検知器取り付け部63と異なる場所に冷却器取り付け部である前方管取り付け部64及び後方管取り付け部65が設けられている。そして、前方管取り付け部64及び後方管取り付け部65のそれぞれに対して、第1冷却器30が取り付けられている。そのため、第1冷却器30と取り付け部品60との取り付け状態が安定し、ひいては第1冷却器30と第1温度センサ17との位置関係が安定する。そして、第1冷却器30と第1温度センサ17との位置関係が安定するため、第1温度センサ17により正確な温度を測定することができる。
【0076】
また、取り付け部品60において、検知器取り付け部63から冷蔵庫横方向(左右方向)に離れた場所に冷却器取り付け部である後方管取り付け部65が設けられている。そして、検知器取り付け部63と後方管取り付け部65に対してそれぞれ第1冷却器30が取り付けられているため、第1冷却器30における左右一方の部分が前後に動くような現象が生じにくく、第1冷却器30と取り付け部品60との取り付け状態がさらに安定する。
【0077】
ここで、検知器取り付け部63の保持部70と、後方管取り付け部65の保持部82との左右方向の間隔が、第1冷却器30の左右方向の長さの半分以上であるため、十分に離れた2箇所で第1冷却器30が取り付けられることになる。そのため、第1冷却器30のずれが生じにくい。
【0078】
また、第1冷却器30の冷媒管40の直線状部分40aが前後方向に複数列になっているが、そのうち最後列の直線状部分40aが検知器取り付け部63に取り付けられている。そのため、前方の列の直線状部分40aが検知器取り付け部63に取り付けられる場合と比べて、検知器取り付け部63の形状が簡素化でき、冷蔵庫10の製造時における第1冷却器30の取り付けも容易である。ここで、最後列の直線状部分40aの中でも最上段の直線状部分40aaが検知器取り付け部63に取り付けられているため、冷蔵庫10の製造時における第1冷却器30の取り付けが特に容易である。
【0079】
また、第1冷却器30において冷媒の入り口45に近い部分ほど除霜時の昇温が遅く霜が残りやすい。しかし本実施形態では、第1冷却器30への冷媒の入り口45が最後列の直線状部分40aにあり、最後列の直線状部分40aが検知器取り付け部63に取り付けられている。そのため、最後列の直線状部分40aの温度を第1温度センサ17が測定することになり、昇温の遅い最後列の直線状部分40aが所定温度に上昇したときに除霜が終了することになる。そのため除霜後に霜が残りにくい。
【0080】
また、第1温度センサ17に接続された配線67を保持する配線保持部66が取り付け部品60に設けられているため、配線67を検知器取り付け部63から配線保持部66へ渡すことができる。それにより、配線67がフィン41等に当たって切れたり、第1温度センサ17と第1冷却器30の一方だけが動いて配線67が引っ張られたりすることを防ぐことができる。
【0081】
ここで、取り付け部品60に複数の配線保持部66が設けられているため、配線67を取り付け部品60に沿わせることができ、配線67がフィン41等に当たって切れることを防ぐことができる。
【0082】
また、第1冷却器30の後部にあたる最後列の直線状部分40aに第1温度センサ17が設けられており、第1冷却器30より後ろの取り付け部品60に配線保持部66が設けられているため、第1温度センサ17から配線保持部66までの距離が短く、第1温度センサ17と配線保持部66との間で配線67が別の物体に当たるリスクが小さい。
【0083】
また、取り付け部品60から離れたアキュムレータ43に第2温度センサ18が取り付けられているが、取り付け部品60には第2温度センサ18に接続された配線68を保持する配線保持部66も設けられている。そして、第2温度センサ18から取り付け部品60の配線保持部66へ配線68が渡されている。そのため、第2温度センサ18に接続された配線68が引っ張られたりフィン41等に当たって切れたりすることを防ぐことができる。また、取り付け部品60を、2本の配線67、68の共通の保持部として利用することができる。
【0084】
実施形態1に対して様々な変更を行うことができる。以下で説明する変更例のいずれか1つを上記実施形態に適用しても良いし、いずれか2つ以上を組み合わせて上記実施形態に適用しても良い。
【0085】
<変更例1>
上記実施形態においてアキュムレータ43に設けられている第2温度センサ18はなくても良い。また、アキュムレータ43に第2温度センサ18がない場合に、アキュムレータ43以外のいずれかの場所かつ取り付け部品60から離れた場所に、温度を測定する第2検知器が設けられても良い。このように第2検知器が設けられる場合も、第2検知器に接続された配線が保持される配線保持部が取り付け部品60に設けられることが好ましい。
【0086】
<変更例2>
冷却器が取り付けられる部分である冷却器取り付け部の配置は、上記実施形態と異なっても良い。冷却器及び検知器(温度センサ)が取り付けられる部分である検知器取り付け部に加え、別の冷却器取り付け部が配置される場合は、その冷却器取り付け部は検知器取り付け部から冷蔵庫横方向に離れた場所(すなわち、検知器取り付け部と同じ高さでかつ検知器取り付け部より左右いずれかの場所)に設けられても良い。また、検知器取り付け部に加え、別の冷却器取り付け部が配置される場合は、その冷却器取り付け部は検知器取り付け部から上下方向に離れた場所(すなわち、検知器取り付け部の真上又は真下の場所)に設けられても良い。
【0087】
また、上記実施形態と同様の検知器取り付け部63、前方管取り付け部64及び後方管取り付け部65の配置を前提として、さらに別の冷却器取り付け部が設けられても良い。例えば、上記実施形態における取り付け部品60がさらに下方へ延びており、検知器取り付け部63の真下に、前方管取り付け部64や後方管取り付け部65とは別の冷却器取り付け部が設けられても良い。
【0088】
また、取り付け部品60とは別の部品が内箱13に取り付けられ、冷却器が取り付け部品60だけでなくその部品にも取り付けられても良い。
【0089】
<変更例3>
1つの取り付け部品に複数の検知器取り付け部が設けられても良い。その場合、複数の検知器取り付け部のそれぞれに、冷却器及び検知器(温度センサ)が取り付けられる。これにより、冷却器と共に取り付ける検知器の数が複数でも、それらを1つの取り付け部品に取り付けることとなるため、冷蔵庫10を構成する部品の数が増えない。
【0090】
また、このように、1つの取り付け部品に複数の検知器取り付け部が設けられ、それぞれの検知器取り付け部に冷却器及び検知器が取り付けられる場合において、その取り付け部品に、複数の検知器のそれぞれの配線が保持される配線保持部が形成されることが好ましい。この好ましい形態において、1つの配線保持部は2本以上の配線を保持することになる。
【0091】
このように、複数の検知器のそれぞれの配線が、取り付け部品の配線保持部に保持されることにより、配線が他の物体に当たる等して引っ張られたり切れたりするリスクを小さくすることができる。
【符号の説明】
【0092】
10…冷蔵庫、11…筐体、12…外箱、13…内箱、14…断熱部、15…操作パネル、16…制御部、17…第1温度センサ、18…第2温度センサ、19…壁、20…冷蔵室、21…断熱仕切壁、22…野菜室、24…載置棚、26…チルド室、27…小冷凍室、28…冷凍室、30…第1冷却器、31…ダクト、32…第1ファン、33…第2冷却器、34…第2ファン、35…第1冷却室、36…機械室、37…圧縮機、39…除霜装置、40…冷媒管、40a…直線状部分、40aa…最上流の直線状部分、40b…湾曲部分、41…フィン、41a…一番上流側のフィン、42…キャピラリチューブ、43…アキュムレータ、44…延長管、44a…延長管の前方部分、44b…延長管の後方部分、45…入り口、46…出口、47…配管、48…配管、50…冷蔵室扉、51…冷蔵室扉、52…野菜室扉、53…製氷室扉、54…小冷凍室扉、55…冷凍室扉、57…管保持部、58…検知器保持部、59…通過孔、60…取り付け部品、61…リブ、62…板状部分、62a…後方板状部分、62b…前方板状部分、63…検知器取り付け部、64…前方管取り付け部、65…後方管取り付け部、66…配線保持部、66a…フック形状部、66b…屋根形状部、67…配線、68…配線、70…保持部、71…保持部、72…突出部、73…突出部、74…孔、75…嵌合部、76…突出板、77…突出板、78…突出部、79…保持部、80…保持部、81…突出部、82…保持部