(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079376
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】トンネル用防水シート設置方法
(51)【国際特許分類】
E21D 11/38 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
E21D11/38 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192287
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】591029921
【氏名又は名称】フジモリ産業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】310005294
【氏名又は名称】北陸鋼産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003340
【氏名又は名称】弁理士法人湧泉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 高司
(72)【発明者】
【氏名】松浦 健太郎
【テーマコード(参考)】
2D155
【Fターム(参考)】
2D155BA06
2D155BB02
2D155CA03
2D155DA08
2D155HA08
(57)【要約】
【課題】山岳トンネルの構築施工において防水シートを電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクを介してトンネル周壁に固定する際、防水シートによって覆われた固定ディスクの位置を容易に見付けられるようにする。
【解決手段】トンネル1の周壁に電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスク6を配置して防水シート5を被せる。レーザ照射器23からレーザL
23を固定ディスク6の配置を示す照射ライン25に沿って照射する。レーザL
23に基づいて固定ディスク6の位置を判定する。判定位置における防水シート5をトンネル周壁に押し付けると固定ディスク6に当たる。該固定ディスク6と防水シート5とを電磁誘導加熱によって溶着する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル周壁に電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクを配置して防水シートを被せた後、前記防水シートと前記固定ディスクとを電磁誘導加熱によって溶着する防水シート設置方法であって、
レーザ照射器からレーザを前記固定ディスクの配置を示す照射ラインに沿って照射し、
前記レーザに基づいて前記固定ディスクの位置を判定することを特徴とする防水シート設置方法。
【請求項2】
前記照射ラインが、トンネル軸方向に沿っていることを特徴とする請求項1に記載の防水シート設置方法。
【請求項3】
トンネル周方向に沿うアーチフレームを有する防水シート設置補助架台の外周面に沿って前記防水シートを展開し、
前記レーザが前記アーチフレームを横切る箇所に基づいて前記判定を行なうことを特徴とする請求項2に記載の防水シート設置方法。
【請求項4】
前記照射ラインが、前記レーザ照射器と前記固定ディスクとを結ぶ方向に沿っていることを特徴とする請求項1に記載の防水シート設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルにおける防水シートの設置方法に関し、特に、電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクを用いて防水シートをトンネル周壁に設置する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばNATM(New Austrian tunneling Method)トンネル等の山岳トンネルにおいては、トンネルの周壁にEVA樹脂等の不透水樹脂からなる防水シートが張設されている(特許文献1等参照)。特許文献1に開示された技術においては、防水シートをトンネル周壁に固定するために電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクが用いられている。固定ディスクの表面には金属層を介してホットメルト層が積層されている。該固定ディスクが、不織布製の裏面緩衝層を介して、トンネルの一次覆工にコンクリート釘やアンカーボルトによって定着される。そのトンネル内面側に防水シートが被せられる。その後、防水シートのトンネル内面側から電磁誘導加熱器にて固定ディスクの金属層が電磁誘導加熱されることによって、ホットメルト層が溶融されて防水シートに接着される。これによって、防水シートが固定ディスクを介して一次覆工に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電磁誘導加熱を行なう際の固定ディスクは、防水シートによって覆われているため、トンネル内側から目視等で位置を確認することができない。このため、金属探知機を使って固定ディスクの位置を探索していたが目印が何も無い状態から探すのは容易でなく時間がかかっていた。
本発明は、かかる事情に鑑み、防水シートを電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクを介してトンネル周壁に固定する際、防水シートによって覆われた固定ディスクの位置を容易に見付ける方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、本発明は、トンネル周壁に電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクを配置して防水シートを被せた後、前記防水シートと前記固定ディスクとを電磁誘導加熱によって溶着する防水シート設置方法であって、
レーザ照射器からレーザを前記固定ディスクの配置を示す照射ラインに沿って照射し、
前記レーザに基づいて前記固定ディスクの位置を判定することを特徴とする。
当該方法によれば、レーザを目印として固定ディスクの位置を推定したり特定したりできる。
【0006】
好ましくは、前記照射ラインが、トンネル軸方向に沿っている。これによって、複数の固定ディスクがトンネル軸方向に一列に配置されている場合、これら固定ディスクの位置を1本のレーザで示すことができる。したがって、レーザ照射器の所要数を減らすことができる。
【0007】
好ましくは、トンネル周方向に沿うアーチフレームを有する防水シート設置補助架台の外周面に沿って前記防水シートを展開し、前記レーザが前記アーチフレームを横切る箇所に基づいて前記判定を行なう。
防水シート設置補助架台を用いることで、防水シートの張設作業を容易化できる。好ましくは、固定ディスクを前記横切る箇所上又は前記横切る箇所から所定の方向及び距離に配置しておく。これによって、電磁誘導加熱工程において固定ディスクの位置を容易に見付けることができる。
【0008】
前記照射ラインが、前記レーザ照射器と前記固定ディスクとを結ぶ方向に沿っていてもよい。これによって、レーザ照射箇所が固定ディスクの位置を示すようにできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、防水シートを電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスクを介してトンネル周壁に固定する際、防水シートによって覆われた固定ディスクの位置を容易に見付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るレーザ照射器を含む防水シート設置補助架台のアーチフレームを下降位置にして示す、施工中のNATMトンネルの正面断面図である。
図1(b)は、前記アーチフレームを上昇位置にして示す、施工中のNATMトンネルの正面断面図である。
【
図2】
図2は、
図1(a)のII-II線に沿う側面断面図である。
【
図4】
図4は、電磁誘導加熱溶着による防水シートの一次覆工への固定工程を示す、
図1(b)のIV-IV線に沿う側面断面図である。
【
図5】
図5(a)は、本発明の第2実施形態に係るレーザ照射器を含む防水シート設置補助架台のアーチフレームを下降位置にして示す、施工中のNATMトンネルの正面断面図である。
図5(b)は、同図(a)のアーチフレームを上昇位置にして示す、施工中のNATMトンネルの正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態(
図1~
図4)>
図1(a)に示すように、例えばNATM工法によって施工中のトンネル1においては、地山掘削面2に沿って一次覆工3が設けられている。
図1(b)及び
図4に示すように、一次覆工3のトンネル内面側(
図4において下側)には、不織布からなる裏面緩衝層4を介して、防水シート5が張設されている。防水シート5の材質は、好ましくはエチレン・ 酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)であるが、これに限らず、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)等の他の熱可塑性樹脂であってもよい。
【0012】
図4に示すように、防水シート5は、電磁誘導加熱溶着方式の固定ディスク6によって一次覆工3に固定されている。固定ディスク6は、防水シート5と裏面緩衝層4との間に介在されている。
図1(a)及び
図2に示すように、複数の固定ディスク6が、トンネル周方向及びトンネル軸方向に間隔を置いて分布するように配置されている。
図4に示すように、各固定ディスク6が、裏面緩衝層4を介して、一次覆工3にコンクリート釘やアンカーボルト等の定着部材7によって定着されている。詳細な図示は省略するが、固定ディスク6の表面(
図4において下面)には金属層6aを介してホットメルト層6bが積層されている。
図4に示すように、ホットメルト層6bが防水シート5と接着されている。
【0013】
防水シート5は、トンネル軸方向(
図2において左右方向)へ例えば数m単位ごとに、好ましくは約6m単位ごとに張設されている。
図1(a)に示すように、防水シート5の張設工程では、防水シート設置補助架台10が用いられる。防水シート設置補助架台10は、足場11と、支柱12と、昇降フレーム13を含む。足場11は、台座11a、梯子11bなどを含む。足場11の底部には走行体14が設けられており、防水シート設置補助架台10がトンネル軸方向へ移動可能である。足場11に支柱12が立設されている。支柱12は、油圧ジャッキにて上下に伸縮可能である。支柱12によって昇降フレーム13が昇降可能に支持されている。
【0014】
図1(a)及び
図2に示すように、昇降フレーム13は、昇降台15と、アーチ支持体16と、複数のアーチフレーム17を含む。昇降台15が、支柱12の上端部に水平に支持されている。昇降台15上にアーチ支持体16が設置されている。アーチ支持体16上に複数のアーチフレーム17が支持されている。
【0015】
図1(b)に示すように、各アーチフレーム17は、トンネル1のアーチ部1aの周方向に沿うようにアーチ状に架け渡されている。
図2に示すように、複数のアーチフレーム17が、トンネル軸方向(
図2において左右方向)に沿う防水シート設置補助架台10の長手方向に間隔を置いて配置されている。例えば、単位幅6m程度の防水シート5に対応して、7つのアーチフレーム17が約1m置きに配置されている。
図1(a)及び図(b)に示すように、支柱12の伸縮によって、これらアーチフレーム17が一体で昇降される。
【0016】
好ましくは、アーチフレーム17は、一対の半アーチ部材18を含む。トンネルアーチ部1aの頂部の直下において、一対の半アーチ部材18の上端部どうしが少し離れて対向している。これら半アーチ部材18の上端部18a間に、頂部開口19が形成されている。
【0017】
図2に示すように、防水シート設置補助架台10には、レーザ照射手段20が設けられている。レーザ照射手段20は、レーザ支持体21と、ターゲット支持体22と、複数(
図2において1つだけ図示)のレーザ照射器23と、複数(
図2において1つだけ図示)のターゲット板24を含む。昇降台15の長手方向(
図2において左右方向)における一端部(
図2において右端部)にレーザ支持体21が設けられ、他端部(
図2において左端部)にターゲット支持体22が設けられている。レーザ支持体21とターゲット支持体22とが、アーチ支持体16及び複数のアーチフレーム17を間に挟んで対向している。
【0018】
図2に示すように、レーザ支持体21は、レーザ支持梁21aと、該レーザ支持梁21aを支持する柱部21bを含む。
図1(a)に示すように、レーザ支持梁21aは、正面投影視でアーチフレーム17とほぼ重なるか又はアーチフレーム17より少し小径のアーチ状に形成されている。レーザ支持梁21aには、その延び方向に間隔を置いて、複数のレーザ照射器23が設けられている。各レーザ照射器23は、レーザ支持梁21aの延び方向へスライド可能かつ任意の位置に固定可能である。
図2及び
図3に示すように、レーザ照射器23の照射方向は、防水シート設置補助架台10の長手方向(
図3において左右方向)に沿って他端側(
図3において左側)へまっすぐ水平に向けられている。
【0019】
図2に示すように、ターゲット支持体22は、ターゲット支持梁22aと、該ターゲット支持梁22aを支持する柱部22bを含む。詳細な図示は省略するが、ターゲット支持梁22aは、正面投影視でレーザ支持梁21aと重なるアーチ状に形成されている。複数のターゲット板24が、ターゲット支持梁22aの延び方向に間隔を置いて配置されている。各ターゲット板24は、ターゲット支持梁22aの延び方向にスライド可能かつ任意の位置に固定可能である。
図3に示すように、供用時のターゲット板24は、レーザ照射器23と一対一に対向するように配置される。
図3において一点鎖線にて示すように、レーザ照射器23と、対応するターゲット板24とを結ぶ仮想の照射ライン25が、トンネル軸方向に沿っている。
図2に示すように、照射ライン25は、アーチフレーム17と干渉しないように、アーチフレーム17よりトンネル内側(
図2において下側)に通されている。
【0020】
防水シート5は、次のようにして張設される。
図1(a)及び
図2に示すように、一次覆工3を構築してその内面に裏面緩衝層4を張設した後、複数の固定ディスク6を定着部材7(
図4)で一次覆工3に定着させる。好ましくは、
図3に示すように、固定ディスク6を、アーチフレーム17の真上のトンネル周方向(
図3において上下方向)に間隔を置いて配置する。なお、トンネル頂部においては、一対の半アーチ部材18の上端部18aどうしのちょうど中間位置の真上に、固定ディスク6を配置する。また、複数のアーチフレーム17上の固定ディスク6が、トンネル軸方向(
図3において左右方向)へ一列に並ぶように配置する。これら一列をなす固定ディスク6に対して、対応するレーザ照射器23及びターゲット板24をトンネル周方向(
図3において上下方向)の同一位置に配置する。これによって、各固定ディスク6が、トンネル半径方向への投影視で、アーチフレーム17(頂部開口19を含む、以下同じ)と照射ライン25との交差箇所に配置されることになる。
【0021】
次に、防水シート5を巻いてロールにした状態でトンネル内側から頂部開口19に通してアーチフレーム17の外周側へ出し、トンネル周方向へ展開することで、防水シート5をアーチフレーム17の外周面上に被せる(
図1(a))。
続いて、
図1(b)に示すように、支柱12を伸長させることによって、アーチフレーム17上の防水シート5を裏面緩衝層4ひいては一次覆工3に接近させる。言い換えると、防水シート5を、裏面緩衝層4を介して一次覆工3の内周側に被せる。固定ディスク6は、防水シート5に覆われるため、防水シート5よりトンネル内側からは見えなくなる。
【0022】
次に、レーザ照射器23からレーザL
23を照射ライン25に沿って照射する。レーザL
23は、対応するターゲット板24に当たる。該レーザL
23を目印にして固定ディスク6の位置を判定する。詳しくは、
図3及び
図4に示すように、レーザL23が各アーチフレーム17を横切る箇所のトンネル径方向外側(
図4において上側)に固定ディスク6が配置されていると判定(推定又は特定)する。
図4の二点鎖線に示す防水シート5における前記横切る箇所との対応部分5pを、一次覆工3へ向けてトンネル径方向外側へ押すと、
図4の実線に示す防水シート5のように、その部分5pが、ちょうど固定ディスク6に当たる。したがって、固定ディスク6の位置探索作業を簡単に行なうことができる。固定ディスク6を手探りで探す手間が省け、施工時間を短縮することができる。
なお、トンネルアーチ部1aの頂部の固定ディスク6については、一対の半アーチ部材18の上端部18aどうしのちょうど中間部の防水シート5を押し上げることによって、当該頂部の固定ディスク6に当てることができる。
【0023】
続いて、
図4に示すように、防水シート5のトンネル内面側から電磁誘導加熱器8にて固定ディスク6の金属層6aを電磁誘導加熱することによってホットメルト層6bを溶融させて防水シート5と接着させる。これによって、防水シート5が固定ディスク6を介して一次覆工3に固定される。
【0024】
1本のレーザL23は、複数のアーチフレーム17を横切る。これによって、照射ライン25に沿って一列をなす複数の固定ディスク6の位置を1本のレーザL23で示すことができる。したがって、レーザ照射器23の所要数を減らすことができる。これら一列をなす固定ディスク6をそれぞれ防水シート5と電磁誘導溶着によって固定する。
【0025】
さらに、トンネル周方向に並んだ複数のレーザL23によって、トンネル周方向及び軸方向に分布する固定ディスク6の位置を特定でき、これら固定ディスク6をそれぞれ防水シート5と電磁誘導溶着によって固定できる。
このようにして、防水シート5の固定作業を短時間で効率的に行なうことできる。
【0026】
防水シート設置補助架台10を用いることによって、防水シート5の張設作業を容易化できる。防水シート5における固定ディスク6で固定された箇所を除く部分は、隣接するアーチフレーム17間から下へ垂れることができ、防水シート5を緩く張設できる。
1の張設区間の防水シート5の張設が終了したら、防水シート設置補助架台10をトンネル軸方向へ移動させ、次の張設区間の防水シート5の張設を行なう。
その後、防水シート5のトンネル内側に二次覆工を構築する。
【0027】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態(
図5)>
図5(a)に示すように、本発明の第2実施形態においては、複数のレーザ照射器23が防水シート設置補助架台10の足場11(昇降動作しない部分)に設置されている。各レーザ照射器23は、対応する1の固定ディスク6へ向けられている。照射ライン25が、レーザ照射器23と固定ディスク6とを結ぶ方向に沿っている。好ましくは、照射ライン25がアーチフレーム17その他の防水シート設置補助架台10の構成部材と干渉しないように、各レーザ照射器23の配置箇所が選択される。これによって、
図5(b)に示すように、レーザL
23の照射箇所が直接、固定ディスク6の位置を示すようにできる。
【0028】
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、第1実施形態の変形例として、レーザL
23が各アーチフレーム17を横切る箇所から所定方向へ所定距離だけ離れた所定箇所に固定ディスク6を配置するようにしてもよい。横切る箇所を目印にして所定箇所を特定することで、固定ディスク6の位置を判別できる。所定箇所として、例えば、トンネル軸方向に沿って隣接するアーチフレーム17のちょうど中間位置などが挙げられる。
レーザ照射器23が、防水シート設置補助架台10の長手方向(
図2において左右方向)の端部のアーチフレーム17に設けられていてもよく、端部のアーチフレーム17がレーザ支持体21を兼ねていてもよい。
ターゲット支持体22及びターゲット板24を省略してもよい。
第2実施形態の変形例として、1のレーザ照射器23が首振りして、複数の固定ディスク6の位置に順次照射されるようにしてもよい。そうすることで、レーザ照射器23の所要数を減らすことができる。
レーザ照射器としてラインレーザ照射器を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、NATMトンネルの構築施工に適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 NATMトンネル
1a アーチ部
2 地山掘削面
3 一次覆工
4 裏面緩衝層
5 防水シート
5p 押し上げた部分
6 固定ディスク
6a 金属層
6b ホットメルト層
7 定着部材
8 電磁誘導加熱器
10 防水シート設置補助架台
11 足場
11a 台座
11b 梯子
12 支柱
13 昇降フレーム
14 走行体
15 昇降台
16 アーチ支持体
17 アーチフレーム
18 半アーチ部材
18a 上端部
19 頂部開口
20 レーザ照射手段
21 レーザ支持体
21a レーザ支持梁
21b 柱部
22 ターゲット支持体
22a ターゲット支持梁
22b 柱部
23 レーザ照射器
L23 レーザ
24 ターゲット板
25 照射ライン