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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079424
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20240604BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B41J2/165 303
B41J2/01 451
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192364
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】山田 基生
(72)【発明者】
【氏名】三十日 陸斗
(72)【発明者】
【氏名】小川 幹生
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA16
2C056EB24
2C056EB36
2C056HA46
2C056HA58
2C056JB04
2C056JB15
2C056JC21
(57)【要約】
【課題】前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイパの取付部材の取付の適否を識別可能な液体吐出装置を提供する。
【解決手段】 液体吐出装置100は、ノズル面50に位置するノズル38Aから液体を吐出可能なヘッド38と、ワイパと、ワイパを支持するワイパホルダ61Cと、ワイパホルダ61Cを着脱可能に保持する保持部材と、保持部材に位置するセンサと、を備えており、センサは、保持部材に装着された装着状態のワイパホルダ61Cを検知したことに応じて第1信号を出力し、ワイパホルダ61Cを検知しないことに応じて第2信号を出力する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル面に位置するノズルから液体を吐出可能なヘッドと、
ワイパと、
上記ワイパを支持するワイパホルダと、
上記ワイパホルダを着脱可能に保持する保持部材と、
上記保持部材に位置するセンサと、
を備えており、
上記センサは、上記保持部材に装着された装着状態の上記ワイパホルダを検知したことに応じて第1信号を出力し、上記ワイパホルダを検知しないことに応じて第2信号を出力する液体吐出装置。
【請求項2】
上記センサは、第1位置と第2位置に移動可能なアームを有しており、
上記アームは、外力が加わらない状態において上記第1位置に保持されており、
上記装着状態の上記ワイパホルダは、上記アームに当接することにより、上記アームを上記第2位置に保持する
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
上記ワイパホルダは、フックを有しており、
上記保持部材は、上記フックに係合する係合穴を有しており、
上記フックが上記係合穴に係合することにより、上記ワイパホルダが上記装着状態となる請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
上記フックは弾性変形可能であって、係合片を有しており、
上記係合穴は、上記ワイパホルダが上記保持部材に取り付けられる向きに沿って延びる壁材に位置しており、
上記係合片が上記壁材と当接することにより上記フックが弾性変形し、上記係合片が上記係合穴に位置することにより上記フックの弾性変形が復元して上記係合穴に係合する請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
上記フックは、持ち手をさらに備える請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
上記保持部材は、洗浄液が流通する流路をさらに備えており、
上記流路は、一部が外部に開口する第1流路と、当該第1流路との接続口を有する第2流路と、を有しており、
上記ワイパホルダは、突片をさらに有しており、
上記装着状態において、上記突片は、上記接続口付近の上記第1流路に進入する請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
上記接続口付近の上記第1流路は、凹部を備えており、
上記接続口は、上記凹部の底面よりも開口側に位置しており、
上記突片は、上記装着状態において、その先端が上記接続口よりも上記底面側に位置する請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
上記保持部材は、側壁を有する箱形状であり、
上記側壁は、貫通孔を有する請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
上記保持部材は、上記貫通孔の位置する上記側壁の外面側に位置する吸水部材をさらに備えている請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
上記係合穴は、上記側壁に位置しており、
上記貫通孔は、上記係合穴と連続している請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項11】
上記貫通孔は、上記側壁が延びる方向の両側部にそれぞれ位置する
請求項8に記載の液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズル面のメンテナンスに用いられるワイパを備える液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置の一例として、ヘッド面(ノズル面)に付着している付着物を払拭するワイパを備える液体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ワイパ支持部材は、ノズル面まで移動される。ワイパ支持部材は、ワイパがノズルに接触することにより、ノズル面の汚れが払拭される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-104979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワイパは、ワイパ取付部材によって、ワイパ支持部材に着脱可能に取り付けられている。ワイパが交換されることにより、ワイパの払拭能力が維持される。ワイパの交換において、ユーザがワイパ取付部材をワイパ支持部材の適切な位置に取り付けないと、ワイパ取付部材がノズル面に接触するおそれがある。
【0005】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイパの取付部材の取付の適否を識別可能な液体吐出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明に係る液体吐出装置はノズル面に位置するノズルから液体を吐出可能なヘッドと、ワイパと、上記ワイパを支持するワイパホルダと、上記ワイパホルダを着脱可能に保持する保持部材と、上記保持部材に位置するセンサと、を備えており、上記センサは、上記保持部材に装着された装着状態の上記ワイパホルダを検知したことに応じて第1信号を出力し、上記ワイパホルダを検知しないことに応じて第2信号を出力する液体吐出装置である。
【0007】
センサが保持部材に装着されたワイパホルダを検知する。センサから出力される信号が第1信号であるか、第2信号であるかによってワイパホルダが取り付けられているか否かを識別できる。したがって、保持部材へのワイパホルダの取付の適否を識別できる。
【0008】
(2) 上記センサは、第1位置と第2位置に移動可能なアームを有しており、上記アームは、外力が加わらない状態において上記第1位置に保持されており、上記装着状態の上記ワイパホルダは、上記アームに当接することにより、上記アームを上記第2位置に保持するのが好ましい。
【0009】
上記構成によれば、アームの位置によって、保持部材へのワイパホルダの取付の適否を識別できる。
【0010】
(3) 上記ワイパホルダは、フックを有しており、上記保持部材は、上記フックに係合する係合穴を有しており、上記フックが上記係合穴に係合することにより、上記ワイパホルダが上記装着状態となるのが好ましい。
【0011】
上記構成によれば、ワイパホルダを保持部材に容易に装着できる。
【0012】
(4) 上記フックは弾性変形可能であって、係合片を有しており、上記係合穴は、上記ワイパホルダが上記保持部材に取り付けられる向きに沿って延びる壁材に位置しており、上記係合片が上記壁材と当接することにより上記フックが弾性変形し、上記係合片が上記係合穴に位置することにより上記フックの弾性変形が復元して上記係合穴に係合するのが好ましい。
【0013】
係合片を壁材に押圧することによって、係合穴にフックを容易に係合できる。
【0014】
(5)上記フックは、持ち手をさらに備えるのが好ましい。
【0015】
持ち手を把持することで、係合穴にフックを容易に係合できる。
【0016】
(6) 上記保持部材は、洗浄液が流通する流路をさらに備えており、上記流路は、一部が外部に開口する第1流路と、当該第1流路との接続口を有する第2流路と、を有しており、上記ワイパホルダは、突片をさらに有しており、上記装着状態において、上記突片は、上記接続口付近の上記第1流路に進入するのが好ましい。
【0017】
上記構成によれば、洗浄液は、突片の外周に沿って流れて、接続口に吸引される。流路の接続口付近において洗浄液が減少しても、空気だけでなく洗浄液も吸引されやすくなるので、第1流路から洗浄液を排出しやすくなる。
【0018】
(7) 上記接続口付近の上記第1流路は、凹部を備えており、上記接続口は、上記凹部の底面よりも開口側に位置しており、上記突片は、上記装着状態において、その先端が上記接続口よりも上記底面側に位置するのが好ましい。
【0019】
接続口から第2流路に流れる洗浄液が凹部と突片の底面との間を通るので、空気の混入を抑制できる。第2流路から洗浄液を排出しやすくなる。
【0020】
(8) 上記保持部材は、側壁を有する箱形状であり、上記側壁は、貫通孔を有するのが好ましい。
【0021】
第2流路に残る洗浄液が溢れだしたとしても、貫通孔から外部に排出できる。保持部材の内部が洗浄液によって濡れることを抑制できる。
【0022】
(9) 上記保持部材は、上記貫通孔の位置する上記側壁の外面側に位置する吸水部材をさらに備えているのが好ましい。
【0023】
上記構成によれば、貫通孔から流出した洗浄液を吸収できる。
【0024】
(10) 上記係合穴は、上記側壁に位置しており、上記貫通孔は、上記係合穴と連続しているのが好ましい。
【0025】
上記構成によれば、貫通孔のスケールを大きくとることができる。
【0026】
(11) 上記貫通孔は、上記側壁が延びる方向の両側部にそれぞれ位置するのが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、保持部材が左右いずれの方向に傾いた場合でも、洗浄液を外部に排出できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ワイパの取付部材の取付の適否を識別できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、液体吐出装置の外観斜視図である。
図2図2は、液体吐出装置の内部構造を示す縦断面図である。
図3図3は、支持台を起立状態にした液体吐出装置の内部構造を示す縦断面図である。
図4図4は、第2支持機構を退避位置に移動した液体吐出装置の内部構造を示す縦断面図である。
図5図5は、ヘッドの底面図である。
図6図6は、ワイパクリーニング機構を示す斜視図である。
図7図7は、メンテナンス機構を示す斜視図である。
図8図8は、本体を示す斜視図である。
図9図9は、ワイパホルダを示す斜視図である。
図10図10は、本体を示す平面図である。
図11図11は、図6のA-A線断面図である。
図12図12は、図11のA-A線断面図である。
図13図13は、凹部を示す平面図である。
図14図14は、スイッチの回動状態を示す断面図である。
図15図15は、中央壁と係合穴との関係を示す断面図である。
図16図16は、突片と左縁壁との位置関係を示す断面図である。
図17図17は、ワイパホルダの取付が適切でない状態を示す断面図である。
図18図18は、液体吐出装置のブロック図である。
【0030】
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様を変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、液体吐出装置100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、排出口33が設けられている側を手前側(前面)として前後方向8が定義され、液体吐出装置100を手前側(前面)から見て左右方向9が定義される。
【0031】
[液体吐出装置100の外観構成]
図1に示される液体吐出装置100は、インクジェット記録方式でロール体37(図2参照)をなすシートSに画像を記録する。
【0032】
図1に示されるように、液体吐出装置100は、筐体30を備える。筐体30は、上筐体31及び下筐体32を備える。上筐体31及び下筐体32は、全体として概ね直方体形状であって、卓上に載置可能な大きさである。すなわち、液体吐出装置100は、卓上に載置されて使用されるのに適している。もちろん、液体吐出装置100は、床面やラックに載置されて使用されてもよい。
【0033】
図2に示されるように、筐体30は、上筐体31の内部に内部空間31Aが、下筐体32の内部に内部空間32Aが外部から区画される。
【0034】
図2図3に示されるように、上筐体31は、下筐体32によって回動可能に支持されている。上筐体31は、後下端部に設けられ且つ左右方向9に延びる回動軸15周りに、図2に示される閉位置と、図3に示される開位置とに回動可能である。
【0035】
図1に示されるように、下筐体32の前面32Fには、左右方向9に長いスリット状の排出口33が形成されている。排出口33からは、画像記録済みのシートS(図2参照)が排出される。
【0036】
上筐体31の前面31Fには、操作パネル44が設けられている。ユーザは、操作パネル44に、液体吐出装置100を動作させたり各種設定を確定したりするための入力を行う。操作パネル44は、後述する蓋部材82が支持部材81に装着されていることを示す表示部44Aを有している。
【0037】
[液体吐出装置100の内部構成]
図2に示されるように、内部空間31A,32Aには、ホルダ35、テンショナ45、搬送ローラ対36、搬送ローラ対40、ヘッド38、第1支持機構51、ヒータ39、支持部46、第2支持機構52、CIS25、カッターユニット26、インクタンク34、洗浄液タンク76、廃液タンク77、メンテナンス機構60、ワイパクリーニング機構80及びコントローラ130(図18参照)が配置されている。図2には示されていないが、内部空間32Aには、コントローラ130が配置されている(図18参照)。コントローラ130は、液体吐出装置100の動作を制御するものである。
【0038】
内部空間32Aには、隔壁41が設けられている。隔壁41は、内部空間32Aの後下部を仕切って、シート収容空間32Cを区画する。シート収容空間32Cは、隔壁41、下筐体32により包囲される。
【0039】
シート収容空間32Cには、ロール体37が収容される。ロール体37は、芯管と、長尺のシートSとを有している。シートSは、芯管の軸芯の周方向にロール状に芯管に巻回されている。
【0040】
図2に示されるように、シート収容空間32Cには、左右方向9に沿って延びるホルダ35が位置する。装着時、ロール体37の芯管の軸芯が左右方向9に沿い、且つロール体37が軸芯の周方向に周りに回転可能に、ホルダ35はロール体37を支持する。ホルダ35は、搬送モータ53(図18参照)から駆動力が伝達されて回転する。ホルダ35の回転に伴って、ホルダ35に支持されているロール体37も回転する。
【0041】
図2に示されるように、シート収容空間32Cは、後部において上方へ向かって開口している。隔壁41と後面32Bとの間、すなわち、ロール体37の後端の上方に隙間42が形成されている。シートSは、搬送ローラ対36,40が回転することで、ロール体37の後端から上方に引き出され隙間42を介してテンショナ45へと案内される。
【0042】
テンショナ45は、内部空間32Aの後部において隔壁41よりも上方に位置する。テンショナ45は、下筐体32の外側を向いている外周面45Aを有している。外周面45Aの上端は、上下方向7において搬送ローラ対36のニップDと概ね同じ上下位置にある。
【0043】
外周面45Aには、ロール体37から引き出されたシートSが掛けられ当接する。シートSは、外周面45Aに沿って前方に湾曲して、搬送向き8Aに延びて搬送ローラ対36に案内される。搬送向き8Aは、前後方向8に沿う前向きである。
【0044】
テンショナ45の前方には、搬送ローラ対36が位置する。搬送ローラ対36は、搬送ローラ36Aとピンチローラ36Bとを有する。搬送ローラ36A、及びピンチローラ36Bは、外周面45Aの上端と概ね同じ上下位置で当接し合ってニップDを形成する。
【0045】
搬送ローラ対36の前方には、搬送ローラ対40が位置する。搬送ローラ対40は、搬送ローラ40Aとピンチローラ40Bとを有する。搬送ローラ40A、及びピンチローラ40Bは、外周面45Aの上端と概ね同じ上下位置で当接し合ってニップを形成する。
【0046】
搬送ローラ36A,40Aは、搬送モータ53(図18参照)から駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対36は、テンショナ45から搬送向き8Aに延びるシートSをニップしつつ回転することにより、後述する搬送路43の搬送面43Aに沿う搬送向き8Aに送り出す。搬送ローラ対40は、搬送ローラ対36から送り出されたシートSをニップしつつ回転することにより搬送向き8Aに送り出す。また、搬送ローラ対36,40の回転により、シートSは、シート収容空間32Cから隙間42を通ってテンショナ45に向けて引き出される。
【0047】
図2に示されるように、内部空間32Aには、外周面45Aの上端から排出口33に至る搬送路43が形成されている。搬送路43は、搬送向き8Aに沿ってほぼ直線的に延びており、シートSが通過可能な空間である。詳細には、搬送路43は、搬送向き8A及び左右方向9に拡がり且つ搬送向き8Aに長い搬送面43Aに沿っている。なお、図2では、搬送面43Aは、搬送路43を示す二点鎖線で示されている。搬送路43は、上下方向7に離れて位置するガイド部材(不図示)や、ヘッド38、搬送ベルト101、支持部46、ヒータ39などによって区画されている。すなわち、ヘッド38、搬送ベルト101、支持部46、及びヒータ39は、搬送路43に沿って位置する。
【0048】
ヘッド38は、搬送路43の上方において搬送ローラ対36よりも搬送向き8Aの下流側に位置する。ヘッド38は、ノズル面50(図5参照)において開口する複数のノズル38Aを有する。複数のノズル38Aから、インク(液体の一例)が搬送ベルト101に支持されたシートSへ向かって下方へ吐出される。これにより、シートSに画像が記録される。ヘッド38の構成は、後に説明される。
【0049】
第1支持機構51は、搬送路43の下方において搬送ローラ対36よりも搬送向き8Aの下流に位置する。第1支持機構51は、ヘッド38の下方に、ヘッド38と対向している。第1支持機構51は、搬送ベルト101と支持部材104を有する。搬送ベルト101は、搬送ローラ対36によって搬送向き8Aに搬送されてヘッド38の直下に位置するシートSを支持する。搬送ベルト101は、支持しているシートSを搬送向き8Aに搬送する。支持部材104は、メンテナンス機構60を支持可能である。
【0050】
ヒータ39は、搬送路43の下方においてヘッド38よりも搬送向き8Aの下流であって搬送ローラ対40よりも搬送向き8Aの上流に位置する。ヒータ39は、第1支持機構51より前方でフレームに支持され、左右方向9に延びる。ヒータ39は、伝熱プレート(不図示)と、フィルムヒータ(不図示)と、を有している。伝熱プレートは、金属製であり、搬送ベルト101の搬送面108と概ね同じ上下位置に、前後左右に拡がる支持面を有する。第1支持機構51から送り出されたシートSは、伝熱プレートの支持面上で前方へと搬送される。フィルムヒータは、伝熱プレートの下面に固定されており、コントローラ130の制御下で発熱する。この熱は、伝熱プレートを介して、伝熱プレート上のシートSに伝わる。また、ヒータ39からの熱は、ヒータ39の上方に配置されたダクト145によって回収される。
【0051】
支持部46は、搬送路43の下方に位置している。支持部46は、ヘッド38及び第1支持機構51よりも搬送向き8Aの下流に位置する。支持部46の後部には、ヒータ39が位置している。支持部46の前部は、搬送ローラ40Aと対向している。支持部46は、カッターユニット26よりも搬送向き8Aの上流に位置する。
【0052】
支持部46は、下筐体32によって左右方向9に延びる軸(不図示)周りに回動可能に支持されている。図3に示されるように、上筐体31が開位置のとき、支持部46は、図3に実線で示される倒伏位置と、図3に破線で示される起立位置とに回動可能である。
【0053】
支持部46が倒伏位置のとき、支持部46の回動先端46Bは、回動基端46Aよりも前方(搬送向き8Aの下流)に位置している。支持部46が倒伏位置のとき、支持部46は、搬送路43の一部を構成しており、搬送ベルト101によって搬送向き8Aに搬送されてきたシートSを支持可能である。支持部46が起立位置のとき、支持部46の回動先端46Bは支持部46が倒伏位置のときよりも上方に位置しており、メンテナンス機構60が外部に露出可能である。支持部46の軸は、支持部46の後端部に設けられており、左右方向9に延びている。
【0054】
第2支持機構52は、傾斜方向6及び左右方向9に直交する直交方向10に移動可能に下筐体32に支持されている。第2支持機構52は、メンテナンス機構60を支持可能である。第2支持機構52は、例えば、直交方向10に沿って移動可能である。第2支持機構は、例えば、図2に示される待機位置と、図4に示される退避位置とに移動可能である。第2支持機構の構成については後述する。
【0055】
CIS25は、搬送路43の上方において搬送ローラ対40よりも搬送向き8Aの下流
に位置する。CIS25は、シートの印刷面の画像を読み取ることができる。
【0056】
カッターユニット26は、搬送路43の上方においてCIS25よりも搬送向き8Aの下流に位置する。カッターユニット26は、カッターキャリッジ27にカッター28が搭載されたものである。カッター28の移動によって、搬送路43に位置するシートSが左右方向9に沿って切断される。
【0057】
インクタンク34は、インクを貯留している。インクは、顔料などを含む液体である。インクタンク34から不図示のチューブを通じてインクがヘッド38に供給される。インクタンク34とヘッド38とを連通するチューブには、インクバルブ142(図18参照)が設けられている。インクバルブ142は、チューブの内部空間である流路を開閉する。
【0058】
洗浄液タンク76は、洗浄液を貯留している。洗浄液は、ヘッド38のノズル38Aおよびノズル面50を洗浄するためのものである。洗浄液タンク76は、後述する第2支持機構52よりも下方に位置する。洗浄液タンク76には、タンク内に形成される空気層を外部に連通する大気連通路140(図2参照)が形成されている。洗浄液タンク76は、大気連通路140を開閉する洗浄液流通バルブを有している。廃液タンク77は、洗浄液が排出される容器である。
【0059】
メンテナンス機構60は、ヘッド38のメンテナンスを行うためのものである。メンテナンス機構60は、移動可能に構成されており、ヘッド38のメンテナンスが行われるときにヘッド38の直下に移動される。
【0060】
ヘッド38のメンテナンスは、パージ処理、キャップ洗浄処理、及びワイピング処理などである。パージ処理は、メンテナンス機構60の後述するキャップ62によってノズル面50を被覆した上で吸引ポンプ74によってノズル38Aからインクを吸引する処理である。キャップ洗浄処理は、キャップ62によってノズル面50を被覆した状態でキャップ62の内部空間に送り込んだ洗浄液によってヘッド38のノズル面50を洗浄する処理である。ワイピング処理は、メンテナンス機構60の後述するスポンジワイパ64(ワイパの一例)によってヘッド38のノズル面50を払拭する処理である。メンテナンス機構60の構成は、後に説明される。
【0061】
ワイパクリーニング機構80は、メンテナンス機構60のゴムワイパ63(ワイパの一例)を清掃するためのものである。メンテナンス機構60は、ゴムワイパ63の清掃が行われるときにワイパクリーニング機構80の直下に移動される。ワイパクリーニング機構80の構成は、後に説明される。
【0062】
[ヘッド38]
図2及び図5に示されるように、ヘッド38は、概ね左右方向9に長い直方体形状である。ヘッド38は、フレーム48と、3つの吐出モジュール49A,49B,49Cとを備えている。以下、3つの吐出モジュール49A,49B,49Cを総称して、吐出モジュール49とも称する。なお、吐出モジュール49の数は、3つに限らず、例えば1つでもよい。
【0063】
図2及び図5に示されるように、吐出モジュール49は、フレーム48によって支持されている。吐出モジュール49の下面は、下方に露出される。吐出モジュール49は、左右方向9において搬送路43内に配置されている。
【0064】
図5に示されるように、吐出モジュール49A,49Bは、搬送向き8Aにおいて同位置に配置されている。吐出モジュール49A,49Bは、左右方向9に間隔を空けて配置されている。吐出モジュール49Cは、吐出モジュール49A,49Bよりも搬送向き8Aの下流側に配置されている。吐出モジュール49Cは、左右方向9において隣り合う2個の吐出モジュール49A,49Bの間に配置されている。吐出モジュール49Cの左端は、吐出モジュール49Aの右端より左方に位置している。吐出モジュール49Cの右端は、吐出モジュール49Bの左端より右方に位置している。つまり、左右方向9において、吐出モジュール49Cの端部と、吐出モジュール49A,49Bの端部とは重複している。
【0065】
各吐出モジュール49A,49B,49Cは、複数のノズル38Aを備えている。各ノズル38Aは、各吐出モジュール49A,49B,49Cのノズル面50に開口されている。ノズル面50は、前後方向8、及び左右方向9に拡がる面である。上述したように、複数のノズル38Aから、インクが第1支持機構51の搬送ベルト101に支持されたシートSへ向かって下方へ吐出されて、シートSに画像が記録される。
【0066】
[第1支持機構51]
図2から図4に示されるように、第1支持機構51は、搬送ベルト101、駆動ローラ102、従動ローラ103、支持部材104、ギヤ105、及びギヤ106を備えている。
【0067】
駆動ローラ102は、搬送モータ53(図18参照)によって与えられる駆動力により回転し、搬送ベルト101を回動させる。搬送ベルト101の回動に伴い、従動ローラ103が回転する。搬送ベルト101は、搬送面108を有している。搬送面108は、搬送ベルト101の外周面における上側の部分であり、搬送向き8Aに沿って延びている。搬送面108は、搬送路43を挟んでヘッド38のノズル38Aと対向している。搬送面108は、搬送ローラ対36,40の間で搬送されるシートSを下方から支持しつつ、シートSに搬送力を与える。これによって、搬送ベルト101は、搬送路43に位置するシートSを搬送面108に沿う搬送向き8Aに搬送する。
【0068】
支持部材104は、吐出モジュール49のノズル面50に平行な第1姿勢(図2参照)と、第1姿勢から軸109Aを中心に傾き、回動先端51Aが軸109Aよりも下方に位置する第2姿勢とに姿勢変化可能である。
【0069】
[第2支持機構52]
図2に示されるように、第2支持機構52は、全体として傾斜方向6に延びた状態で配置されており、ボールネジ160によって直交方向10に移動可能である。
【0070】
本体115は、概ね板状の部材である。本体115は、メンテナンス機構60を支持する。本体115は、傾斜方向6に沿うメンテナンス機構60の移動をスライド自在に支持する。
【0071】
図2に示されるように、ギヤ118,119,120は、第2支持機構52の本体115によって回転可能に支持されている。ギヤ120が回転したときに、ギヤ118,119は同方向に回転する。ギヤ118,119は、対向する位置にあるラック154と噛合可能である。ギヤ120は、直接的にまたは他のギヤなどを介して第2モータ56(図18参照)と繋がっており、第2モータ56から駆動力を付与される。第2支持機構52は、ギヤ118,119,120の回動により、第1支持機構51との間で、後述するメンテナンス機構60を移動可能である。
【0072】
[ワイパクリーニング機構80]
図2から図4、および図6に示されるように、ワイパクリーニング機構80は、支持部46の下側に位置しており、支持部材81と、蓋部材82とを有している。ワイパクリーニング機構80は、支持部46の下方に弾性部材(不図示)を介して連結されている。ワイパクリーニング機構80は、支持部46に対して直交方向10に沿って揺動可能に支持されている。
【0073】
図6に示されるように、支持部材81は、概ね平板状である。支持部材81は、蓋部材82が着脱可能である。支持部材81は、左側の縁で上下方向に延びる左内壁48Cと、左内壁から左方に延びる左板部48Bと、左板部48Bから下方に延びる左縁壁48Aと、を有している。支持部材81はさらに、スイッチ83(センサの一例)を有している。
【0074】
左縁壁48Aは、左右方向9に面を向けている。左縁壁48Aは、前後方向8に延びる。左縁壁48Aの前部における下端48Fは、後傾斜向き4方且つ直交方向10の上方に向けて延びている。換言すると、左縁壁48Aの後部における下端48Fは、後傾斜向き4に向かうにつれて、左板部48Bに近づく方向に傾斜している。
【0075】
スイッチ83は、左板部48Bに接続されている。スイッチ83は、軸体83Aと、アーム83Bと、を備えている。
【0076】
軸体83Aは、左板部48Bの上面48Dから上方に突出する凸部48Eに回動可能に接続されている。軸体83Aは、左右方向に軸方向を向けている。軸体83Aは、例えば、左方から視て時計回りの方向に付勢されている。軸体83Aは、ストッパ(不図示)により、時計回りへのそれ以上の回動が規制されている(以下、規制位置ともいう)。
【0077】
アーム83Bは、棒体である。アーム83Bの一端83Cは軸体83Aに軸止されている。アーム83Bは、左板部48Bの左端よりも左方に位置している。アーム83Bの他端83Dは、軸体83Aの規制位置において、前傾斜向き5且つ直交方向10の下方に向く。アーム83Bの他端83Dは、後述するワイパホルダ61Cとの接触により、軸体83Aを回動中心として、軸体83Aの付勢に抗して回動可能である。
【0078】
蓋部材82は、概ね平板状である。蓋部材82の下面は、支持部材81に装着された状態において待避位置に位置するメンテナンス機構60に対向する。
【0079】
[メンテナンス機構60]
図7および図8に示されるように、メンテナンス機構60は、支持台61、スポンジワイパ64(ワイパの一例)、ゴムワイパ63(ワイパの一例)、キャップ62、および吸水部材162を備えている。なお、以下のメンテナンス機構60の説明では、メンテナンス機構60が第2姿勢の第1支持機構51及び第2支持機構52によって支持されているとする。
【0080】
[支持台61]
支持台61は、底台61Aと、底台61Aに載置される本体61B(保持部材の一例)と、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63を本体61Bに保持するワイパホルダ61Cと、を有する。底台61Aは、上方が開口された箱型形状を有する。底台61Aは、第1底板121と、第1底板121の周縁から上方へ立設された第1縁板123と、を備えている。
【0081】
第1底板121は、傾斜方向6及び左右方向9へ拡がる平板状である。第1底板121の上面および下面は、傾斜方向6よりも左右方向9に長い矩形状に形成されている。第1底板121の下面は、第1支持機構51によって支持される。
【0082】
図2図3図4図11、および図14に示されるように、ラック154は、第1支持機構51のギヤ105Aと噛合可能である。ラック154とギヤ105Aとが噛合した状態でギヤ105Aが回転することによって、メンテナンス機構60は、第1支持機構51に対して上面110A及び第1上面111Aに沿ってスライドする。つまり、メンテナンス機構60の移動は、第1支持機構51の上面110A及び第1上面111Aによってガイドされる。
【0083】
ラック154は、ギヤ118、119と噛合可能である。ラック154とギヤ118及びギヤ119の少なくとも一方が噛合した状態でギヤ105が回転することによって、メンテナンス機構60は、第2支持機構52に対してスライドする。
【0084】
これにより、メンテナンス機構60は、第1支持機構51および第2支持機構52との間を移動可能である。メンテナンス機構60は、第2支持機構52に支持されている状態で、ワイパクリーニング機構80に接触可能に移動される。
【0085】
図7および図8に示されるように、本体61Bは、上方が開放された略箱形形状である。本体61Bは、底台61Aに固定されている。本体61Bは、第2底板151と、第2底板151から上方へ立設された第2縁板155と、洗浄液タンク76に貯留される洗浄液を環流する液体流路153と、を備えている。
【0086】
図8に示されるように、第2底板151は、傾斜方向6及び左右方向9に拡がる平板状である。第2底板151の上面および下面は、傾斜方向6よりも左右方向9に長い矩形状に形成されている。
【0087】
第2縁板155は、平面視において矩形枠状である。第2縁板155の後端に位置する後壁152A(壁在の一例)は、後方から視た外径が左右方向9に長い矩形である。後壁152Aの左右方向9の両端のそれぞれには、前傾斜向きに延びる左壁155Cおよび右壁155Dが接続されている。後壁152Aには、左右方向9に沿って、3つの係合穴152Cが形成されている(図12参照)。3つの係合穴152Cは、矩形であり、左右方向9に長い。3つの係合穴152Cは、第2縁板155の左縁、中央、および右縁のそれぞれに位置している。
【0088】
[液体流路153]
図8および図10に示されるように、液体流路153(第1流路の一例)は、第2底板151の上面に形成されている。液体流路153は、第2底板151の上面から下向きに凹んだ凹溝であり、上方に開口している。液体流路153は、平面視において、左右方向9に延びてUターンするように折り返すU字形状に連続した形状を有する。液体流路153は、凹溝上において配置されるスポンジワイパ64A、スポンジワイパ64B、およびスポンジワイパ64Cを直列に接続するように延びている。液体流路153は、上方が外部に開口している。液体流路153は、本体61Bにおける後側において左右方向9に延びた後、傾斜方向6の中間部まで前傾斜向き5に延びている。中間部まで延びた液体流路153は、左方に延びている。
【0089】
図8および図10に示されるように、液体流路153の上流端における凹溝の内壁面には、洗浄液が液体流路153に流入する流入口171が開口している。流入口171には、第1供給チューブ175の一端が接続されている。第1供給チューブ175の他端は、第1支持機構51の外側で、洗浄液タンク76に接続されている。第1供給チューブは、洗浄液タンク76内に貯留される洗浄液の水面よりも低い位置において開口する。
【0090】
[流出口174]
図8図10,および図11に示されるように、液体流路153の下流端における内壁面には、洗浄液が流出する流出口174(第2流路の一例)が開口している。流出口174には、戻りチューブ176との接続端153Fが位置している。接続端153Fには、戻りチューブ176の一端が接続されている。接続口153Cは、後述する凹部153Aの底面よりも開口153B側に位置している。戻りチューブ176の他端は、第1支持機構51の外側において、洗浄液タンク76に接続されている。戻りチューブ176の他端は、洗浄液タンク76内に貯留される洗浄液の水面よりも高い位置において開口する。戻りチューブ176には戻りポンプ75が設けられている(図2参照)。戻りポンプ75の駆動は、コントローラ130によって制御される。
【0091】
[凹部153A]
図11および図13に示されるように、液体流路153は、凹部153Aを有している。凹部153Aは、接続口153C付近に位置している。凹部153Aの傾斜方向6に沿う方向における幅は、他の液体流路153の傾斜方向に沿う方向における幅より拡大されている。凹部153Aの底面153Dは、液体流路153の他の位置の底面よりも下方に位置している。
【0092】
[中央壁122]
中央壁122(壁在の一例)は、底面から直交方向に向けて一対に突出する板体である。中央壁122は、左右方向9に面を向けている。中央壁122は、左方に延びる液体流路153の前方に一対に位置している。中央壁122は、後述するキャップ62Cの左右方向9にそれぞれ位置している。
【0093】
[係合穴122A]
中央壁122には、左右方向9に貫通する係合穴122Aが位置している。係合穴122Aは、左右方向9から視て直交方向10に長い矩形である。係合穴122Aは、後述するワイパホルダ61Cの係合片69A(図9参照)との係合により、ワイパホルダ61Cを保持する。
【0094】
[貫通孔152D]
図12に示されるように、貫通孔152Dは、後壁152Aに位置している。貫通孔152Dは、平面から視た外径が矩形である。貫通孔152Dは、後壁152Aにおける左右方向9の端縁に位置している。具体的には、後壁152Aの左端に位置する貫通孔152Dの左端面は、左壁155Cの内面に沿う。後壁152Aの右端に位置する貫通孔152Dの右端面は、右壁155Dの内面に沿う。
【0095】
貫通孔152Dのそれぞれは、後壁152Aの左右方向両端に位置する係合穴152Cと連続している。貫通孔152Dは、係合穴152Cと連続することで、前方から視た外径がL字状に構成されている。
【0096】
[吸水部材162]
図8に示されるように、後壁152Aの外周面152Eには吸水部材162が位置している。吸水部材162は、左右方向9に長い概ね直方体である。吸水部材162は、後壁152Aの外周面を被覆する。吸水部材162は、例えば、ウレタン等である。吸水部材162の左右方向9の両端には、係合穴152Cの位置に合わせて傾斜方向6に貫通する貫通孔160Aが位置している。
【0097】
[ワイパホルダ61C]
図9に示されるように、ワイパホルダ61Cは、2つの開口を有する板状の枠体である。ワイパホルダ61Cは、左右方向9に長い矩形である。ワイパホルダ61Cは、例えば、樹脂製である。ワイパホルダ61Cは、本体61Bに装着される。ワイパホルダ61Cは、上方から本体61Bの後部に装着される。ワイパホルダ61Cは、例えば、後述する2つのキャップ62A,62Bの位置に2つの開口の位置を合わせて本体61Bに装着される(図7参照)。図7に示されるように、スポンジワイパ64およびゴムワイパ63は、ワイパホルダ61Cによって本体61Bに支持されている。
【0098】
ワイパホルダ61Cの後縁には、左右方向に並ぶ2つの装着部84A,84Bが位置している。ワイパホルダ61Cの前縁には、1つの装着部84Cが位置している。装着部84A,84B,84Cは、スポンジワイパ64およびゴムワイパ63をそれぞれ保持する。
【0099】
ワイパホルダ61Cの後端縁には、前方に向けて突出する3つのフック67が位置している。3つのフック67は、例えば、矩形の板状である。フック67は、直交方向10に面を向けている。3つのフック67は、例えば、後縁の上面から直交方向10における上方に向けて突出した後、後傾斜向き4に向けて屈曲する。
【0100】
[突部68]
ワイパホルダ61Cの前端には、前方に向けて延びる突部68(持ち手の一例)が位置している。突部68は、左右方向9に面を向ける板体である。突部68は、ワイパホルダ61Cの上面90から前傾斜方向5に向けて突出している。突部68は、前端縁に位置する装着部84Cを左右方向9で挟んで一対に位置している。それぞれの突部68の突出方向中央位置には、フック69が位置している。
【0101】
[フック69]
フック69は、左右方向9に面を向けて下方に延びる板体を有している。一対のフック69のそれぞれは、互いに対向する面とは逆の面から突出する係合片69Aを有している。係合片69Aは、相手側の係合片69Aとは逆側に突出する。係合片69Aのそれぞれは、例えば、左右方向9に沿って突出する。
【0102】
[係合片69A]
係合片69Aは、例えば、左右方向9から視た外径が矩形である。係合片69Aの下面は、例えば、突部68の下面と面一になっている。係合片69Aの左右方向9を向く面の下部69Bは、下方に向かうにつれて突部68に向けて傾斜している。係合片69Aの左右方向9を向く面の上部69Cは、上方に向かうにつれて突部68に向けて傾斜している。
【0103】
[突片66]
ワイパホルダ61Cの前端には、直交方向10の下方に向けて突出する突片66が位置している。突片66は、前端縁に位置する装着部84Cの右端に近接する。突片66は、左右方向9において、装着部84Cと突部68との間に位置している。突片66は、左右方向9に面を向ける板体である。突片66は、左右方向9から視た外径が矩形である。突片66の下面66Aは、凹部の底面と隙間を開けて対向する。突片66の前面および後面は、凹部153Aとの間に隙間を開けて位置している。突片66の右方を向く板面は、接続口153Cに対向する。接続口153Cと凹部153Aとの隙間は、例えば、1mmから2mmである。
【0104】
[当接部95]
ワイパホルダ61Cの左端縁には、上面90から直交方向10の上方に向けて延びる右縁壁91が位置している。右縁壁91は、傾斜方向6に沿ってに延びる。右縁壁91の前端には、上端から左右方向9に延びる当接部95が位置している。当接部95は、直交方向10に面を向ける板体である。当接部95は、例えば、装着部84Cの位置よりも前方に向けて突出している。当接部95は、直交方向10において、アーム83Bの位置に合わせて設けられる。
【0105】
[突片96]
右縁壁91とワイパホルダ61Cの右端との間には、直交方向10の上方に向けて突出する突片96が位置する。突片96は、板状である。突片96は、傾斜方向6に板面を向ける。突片96は、後傾斜向き4から視た外径が矩形である。図15に示されるように、突片96の上端は、左縁壁48Aの下端48Fにおける後部に対向可能になっている。
【0106】
[キャップ62]
図7に示されるように、キャップ62は、支持台61に支持されている。キャップ62は、複数設けられている。本実施形態では、キャップ62は、3つのキャップ62A,62B,62Cで構成されている。キャップ62は、ゴムやシリコンなどの弾性体で構成されている。キャップ62は、上方が開放された箱形形状である。キャップ62には、洗浄液を供給する第2供給チューブ177の一端が接続されている。第2供給チューブ177の他端は、メンテナンス機構60の外側において、洗浄液タンク76(図2参照)に接続されている。キャップ62には、第1廃液チューブ178の一端が接続されている。第1廃液チューブ178の他端は、メンテナンス機構60の外側において、廃液タンク77(図2参照)に接続されている。
【0107】
第2供給チューブ177には、キャップ洗浄バルブ72(図18参照)が設けられている。キャップ洗浄バルブ72の開閉は、コントローラ130によって制御される。
【0108】
第1廃液チューブ178には、上流側において吸引ポンプ74(図2参照)が設けられている。吸引ポンプ74は、吸引ポンプモータ58(図18参照)によって駆動される。
【0109】
[コントローラ130]
図18に示されるように、コントローラ130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131の各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
【0110】
ASIC135には、搬送モータ53、ヘッドモータ54、第1モータ55、第2モータ56、戻りポンプモータ78、吸引ポンプモータ58、軸モータ59、上下駆動モータ163、バルブモータ71、操作パネル44、装着センサ87、及び表示部44Aが接続されている。
【0111】
ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号を生成し、この駆動信号を元に各モータを制御する。各モータは、ASIC135からの駆動信号によって正転又は逆転する。コントローラ130は、搬送モータ53の駆動を制御して、ホルダ35、搬送ローラ36A、搬送ローラ40A、及び駆動ローラ102を回転させる。コントローラ130は、ヘッドモータ54の駆動を制御して、ネジ軸29Aを回転させ、ヘッド38を上下方向7に沿って移動させる。コントローラ130は、軸モータ59の駆動を制御して、第1支持機構51を回動させる。コントローラ130は、第1モータ55の駆動を制御して、第1支持機構51のギヤ106を回転させる。コントローラ130は、上下駆動モータ163の駆動を制御して、ネジ軸161を回転させ、第2支持機構52を直交方向10に沿って移動させる。コントローラ130は、第2モータ56の駆動を制御して、第2支持機構52のギヤ120を回転させる。コントローラ130は、戻りポンプモータ78の駆動を制御して、戻りポンプ75を駆動させる。コントローラ130は、吸引ポンプモータ58の駆動を制御して、3つの吸引ポンプ74を駆動させる。コントローラ130は、バルブモータ71の駆動を制御して、キャップ洗浄バルブ72を開閉させる。コントローラ130は、バルブモータ73の駆動を制御して、洗浄液流通バルブ141を開閉させる。コントローラ130は、バルブモータ79の駆動を制御して、インクバルブ142を開閉させる。
【0112】
ASIC35には、操作パネル44、表示部44A、圧電素子(不図示)が接続されている。操作パネル44は、ユーザによる操作に応じた操作信号をコントローラ130に出力する。操作パネル44は、例えば、押ボタンを有していてもよいし、ディスプレイに重畳されたタッチセンサを有していてもよい。表示部44Aは、蓋部材82が支持部材81に装着されていることを表示する。圧電素子は、不図示のドライブ回路を介してコントローラ130により給電されることで動作する。コントローラ130は、圧電素子への給電を制御し、複数のノズル38Aから選択的にインク滴を吐出させる。
【0113】
ASIC35には、装着センサ87が電気的に接続されている。コントローラ130は、蓋部材82の挿抜について装着センサ87を通じて検出する。コントローラ130は、スイッチ83から出力される信号について装着センサ87を通じて検出する。
【0114】
[第2クリーニング液の排出動作]
以下、第2クリーニング液の排出動作について説明する。
第2クリーニング液は、スポンジワイパ64およびゴムワイパ63の交換に先立って排出される。
【0115】
コントローラ130は、吸引ポンプモータ58を駆動する。吸引ポンプモータ58の駆動により、液体流路153に位置する洗浄液液は、流出口174から排出される。液体流路153に位置する洗浄液は、流出口174に至る前に、凹部153Aに至る。液体流路153から流出口174に向かう洗浄液は、凹部153Aに位置する突片66の外周に沿って移動する。凹部153Aにおいて洗浄液の液面が降下しても、洗浄液は、例えば、突片66の下面66Aと、凹部153Aとの間を通って接続口153Cに吸引される。これにより、接続口153Cを通じて液体流路153から洗浄液が吸引されやすくなる。
【0116】
[スポンジワイパ64およびゴムワイパ63の交換動作]
以下、スポンジワイパ64およびゴムワイパ63の交換動作について説明する。
図2および図4に示されるように、メンテナンス機構60がワイパクリーニング機構80に向けて移動される。メンテナンス機構60は、ワイパクリーニング機構80に当接する。図3に示されるように、上筐体31が回動軸周りに回動される。上筐体31は、閉位置から開位置に回動する。支持部46は、倒伏位置から回動位置に回動される。これにより、メンテナンス機構60が露出する。
【0117】
メンテナンス機構60は、第2支持機構52から取り外される。具体的には、支持台61が第2支持機構52から取り外される。取り外された支持台61からは、ワイパホルダ61Cとともに、スポンジワイパ64およびゴムワイパ63が取り外される。取り外されたワイパホルダ61Cには、新たなスポンジワイパ64および新たなゴムワイパ63が装着される。
【0118】
ワイパホルダ61Cは、改めて支持台61に取付られる。ワイパホルダ61Cの後端に位置する3つのフック67は、係合穴152Cに挿入される。ワイパホルダ61Cの後端に位置する2つのフック69は、中央壁122に位置合わせされる。係合片69Aの突出面の下部69Bが中央壁122に接触することにより、2つのフック69が互いに近づく方向に弾性変形する。フック69の弾性変形により、係合片69Aは、係合穴122Aの位置に移動する。フック69の弾性変形は、係合片69Aの係合穴122Aの位置への移動により復元する。係合片69Aは、係合穴122Aに係合する。これにより、ワイパホルダ61Cは、支持台61に取り付けられる。
【0119】
ワイパホルダ61Cの取り付けられたメンテナンス機構60は、第2支持機構52に取り付けられる。支持部46は、起立位置から倒伏位置に移動される。図14に示されるように、ワイパクリーニング機構80は、メンテナンス機構60の上面に当接する。
【0120】
[ワイパホルダ61Cの取付が適切である場合]
ワイパホルダ61Cが支持台61に適切に取り付けられている場合、突片96は、左縁壁48Aの下方に位置する。突片96は、左縁壁48Aの下端を押圧しない。当接部95は、アーム83Bを上方に向けて回動する。当接部95の回動により、装着センサ87は、装着状態にあるワイパホルダ61Cを検知する。装着センサ87は、検知に応じて第1信号を出力する。コントローラ130は、第1信号を受信することにより、各モータおよびポンプの駆動制御を開始する。
【0121】
[ワイパホルダ61Cの取付が適切でない場合]
(1)後端のフック67が貫通孔152Dに挿入されていない場合(図17参照)
後端のフック67が貫通孔152Dに挿入されていない場合、フック67の下面は、例えば、本体61Bの上端に当接する。ワイパホルダ61Cは、後端側が上方に浮いた状態になる。すなわち、ワイパホルダ61Cは、支持台61および本体61Bに対して後部が浮き上がった状態になる。突片96は、ワイパホルダ61Cの後部が上方に浮いた状態になることで、適切に取り付けられた位置よりも上方に位置する。
【0122】
メンテナンス機構60は、第2支持機構52に支持される。支持部46が倒伏状態になることで、ワイパクリーニング機構80は、メンテナンス機構60の上面に当接する。上方に浮いている突片96は、左縁壁48Aの下端48Fにおける後部に当接する。突片96は、メンテナンス機構60へのワイパクリーニング機構80の接近を規制する。
【0123】
アーム83Bは、当接部95への当接により回動する。突片96による接近の規制により、当接部95とアーム83Bとの距離は、適切に取り付けられている状態に比べて遠くなる。当接部95によるアーム83Bの回動量は少なくなる。アーム83Bが十分に回動しないので、装着センサ87は、ワイパホルダ61Cを検知しない。装着センサ87は、ワイパホルダ61Cを検知しないことに応じて、第2信号を出力する。
【0124】
コントローラ130は、第2信号を受信することにより、表示部44Aに対して装着が適切でないことを示す信号を出力する。表示部44Aは、出力された信号に応じて表示する。
【0125】
(2)後端のフック69が係合穴122Aに挿入されていない場合(図15参照)
後端のフック69が係合穴122Aに挿入されていない場合、係合片69Aの下端は、中央壁122の上端に接触している。ワイパホルダ61Cは、前端側が上方に浮いた状態になる。ワイパホルダ61Cは、支持台61に対して、後方且つ上方に向けて傾斜する。持ち手は、ワイパホルダ61Cの後端側が浮いた状態になることで、適切に取り付けられた位置よりも上方に位置する。
【0126】
メンテナンス機構60は、第2支持機構52に支持される。支持部46が倒伏状態になることで、ワイパクリーニング機構80は、メンテナンス機構60の上面に当接する。突部68は、蓋部材82の下面に接触する。突部68は、蓋部材82との接触により、下方に押圧される。
【0127】
係合片69Aは、蓋部材82による突部68の下方への押圧により、中央壁122によって左右方向9に押圧される。フック69は、押圧により弾性変形する。係合片69Aは、弾性変形により、係合穴122Aの位置に移動する。係合片69Aが係合穴122Aの位置に移動することにより、板体の弾性変形が解除される。ワイパホルダ61Cは、適切に装着される。
【0128】
当接部95は、アーム83Bを上方に向けて回動する。アーム83Bの回動により、装着センサ87は、装着状態にあるワイパホルダ61Cを検知する。装着センサ87は、検知に応じて第1信号を出力する。コントローラ130は、第1信号を受信することにより、各モータおよびポンプの駆動制御を開始する。
【0129】
[洗浄液の吸収態様]
以下、洗浄液の吸収態様について説明する。洗浄液の排出動作によって洗浄液はメンテナンス機構60から排出される。排出されずに残った洗浄液は、第2支持機構52から取り外されたメンテナンス機構60の内部に残留する。
【0130】
メンテナンス機構60が左右に傾いた場合、残留する洗浄液も傾斜にあわせて移動する。残留する洗浄液は、例えば、左右いずれかに傾けられた状態で、後方に傾けられると、後壁152Aに到達する。後壁152Aに到達した洗浄液は、係合穴152Cまたは貫通孔152Dから外部に溢れだす。溢れだした洗浄液は、後壁152Aの外面側に位置する吸水部材162により吸収される。
【0131】
[実施形態における作用効果]
装着センサ87が本体61Bに装着されたワイパホルダ61Cを検知する。装着センサ87から出力される信号が第1信号であるか、第2信号であるかによってワイパホルダ61Cが取り付けられているか否かを識別できる。したがって、本体61Bへのワイパホルダ61Cの取付の適否を識別できる。本体61Bへのワイパホルダ61Cの取付けが適切でない場合、ワイパホルダ61Cは、適切な取付位置よりも本体61Bから浮いた状態になる。浮いた状態のワイパホルダ61Cは、ノズル面50に接触する可能性がある。装着センサ87がワイパホルダ61Cの装着状態を検知するので、ワイパホルダ61Cが本体61Bに適切に装着されているか否かをコントローラ130が識別できる。その結果、浮いた状態のワイパホルダ61Cがノズル面50に接触することが抑制される。
【0132】
メンテナンス機構60へのワイパクリーニング機構80の当接によって、当接部95がアーム83Bを回動する。アーム83Bの位置によって、本体61Bへのワイパホルダ61Cの取付の適否を識別できる。
【0133】
係合穴152Cへのフック67の挿入によって、ワイパホルダ61Cを本体61Bに容易に装着できる。
【0134】
中央壁122に係合片69Aが係合されていない場合であっても、メンテナンス機構60へのワイパクリーニング機構80の当接によって、係合片69Aが係合穴122Aの位置に押し込まれる。係合片69Aを中央壁122に押圧することによって、係合穴122Aにフック69を容易に係合できる。
【0135】
突部68を把持して中央壁122にフック69を押圧することで、中央壁122にフック69が係合される。突部68を把持することで、係合穴122Aにフック69を容易に係合できる。
【0136】
洗浄液は、突片66の外周に沿って流れて、接続口153Cから吸引される。凹部153Aにおいて洗浄液の液面が降下しても、洗浄液は、例えば、突片66の下面66Aと、凹部153Aとの間を通って接続口153Cに吸引される。これにより、接続口153Cを通じて液体流路153から洗浄液が吸引されやすくなる。
【0137】
接続口153Cから流入口171に流れる洗浄液が凹部153Aと突片96の底面153Dとの間を通るので、空気の混入を抑制できる。流入口171から洗浄液を排出しやすくなる。
【0138】
流入口171に残る洗浄液が溢れだしたとしても、貫通孔152Dから外部に排出できる。本体61Bの内部が洗浄液によって濡れることを抑制できる。
【0139】
吸水部材162が後壁の外面側に位置していることで、貫通孔152Dから流出した洗浄液を吸収できる。
【0140】
係合穴152Cと貫通孔152Dとが連続するので、貫通孔152Dのスケールを大きくとることができる。
【0141】
本体61Bが左右いずれの方向に傾いた場合でも、洗浄液を外部に排出できる。
【0142】
[変形例]
上記実施形態において、装着センサ87は、ワイパホルダ61Cを検知しないことに応じて第2信号を出力するとしたが、これに限定されない。装着センサ87は、ワイパホルダ61Cを装着しない場合に、信号を出力しないようにしてもよい。コントローラ130は、装着センサ87から信号を受信できない状態を第2信号の出力とみなして、各モータおよびポンプの動作を制限してもよい。
【0143】
上記実施形態において、機械式のスイッチ83を説明したが、センサはこれに限定されない。センサは、光学センサ、光電センサ、または磁気センサであってもよい。センサは、光学式または光電式のスイッチに応じて得られる距離に基づいて第1信号または第2信号を出力してもよい
【0144】
上記実施形態において、ワイパホルダ61Cと本体61Bとがフックおよび係合穴122A,152Cで装着されるとしたが、これに限定されない。ワイパホルダ61Cと本体61Bとは、磁石または面ファスナ等の接離可能な部材を用いて装着されてもよい。
【0145】
上記実施形態において、ワイパホルダ61Cが突部68を有するとしたが、これに限定されない。ワイパホルダ61Cは、上面90から上方に突出する突部を有してもよい。突部を押圧することでワイパホルダ61Cを本体61Bに装着してもよい。
【0146】
上記実施形態では、凹部153Aと凹部153Aに位置する突片96とを説明したが、これに限定されない。洗浄液の圧力を低下できる構造であれば、種々の形状を採用可能である。例えば、液体流路153に沿って、側壁から交互に上流方向を向く板材を突出させてもよい。
【0147】
上記実施形態において、後壁152Aの外面側に吸水部材162を採用したが、これに限定されない。吸水部材162は、内面側に位置してもよい。
【符号の説明】
【0148】
38 ヘッド
38A ノズル
50 ノズル面
63 ゴムワイパ
64 スポンジワイパ
61B 本体
61C ワイパホルダ
67,69 フック
68 突部
69A 係合片
83 スイッチ
87 装着センサ
96 突片
100 液体吐出装置
122 中央壁
122A,152C 係合穴
152A 後壁
152D 貫通孔
153A 凹部
153D 底面
153 液体流路
153C 接続口
162 吸水部材
174 流出口
図1
図2
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