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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079487
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】制御装置、及び制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/18 20200101AFI20240604BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240604BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240604BHJP
   H05B 47/195 20200101ALI20240604BHJP
   H01H 9/02 20060101ALN20240604BHJP
   H01H 89/00 20060101ALN20240604BHJP
【FI】
H05B47/18
H04Q9/00 301D
H05B47/105
H05B47/195
H01H9/02 N
H01H89/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192464
(22)【出願日】2022-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 将之
(72)【発明者】
【氏名】平山 雄基
【テーマコード(参考)】
3K273
5G052
5K048
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA07
3K273QA29
3K273QA31
3K273RA02
3K273RA16
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA55
3K273TA62
3K273TA66
3K273UA12
3K273UA14
3K273UA19
5G052BB01
5G052BB02
5G052BB10
5G052HA21
5K048AA04
5K048BA07
5K048EB02
5K048HA04
(57)【要約】
【課題】操作方法の変更に容易に対応できる制御装置、及び制御システムを提供する。
【解決手段】制御装置2は、負荷接続部27と、コネクタと、電力制御部25と、を備える。負荷接続部27には負荷7が接続される。コネクタには、複数種類の操作モジュール3のいずれもが接続可能である。複数種類の操作モジュール3は、ユーザによる操作方法が互いに異なり、ユーザの操作に応じた操作信号を出力する。電力制御部25は、複数種類の操作モジュール3のうちコネクタに接続された操作モジュール3から入力されるユーザの操作に応じた操作信号に基づいて、負荷接続部27に接続される負荷7への供給電力を制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷が接続可能な負荷接続部と、
ユーザによる操作方法が互いに異なり、前記ユーザの操作に応じた操作信号を出力する複数種類の操作モジュールのいずれもが接続可能なコネクタと、
前記複数種類の操作モジュールのうち前記コネクタに接続された操作モジュールから入力される前記ユーザの操作に応じた操作信号に基づいて、前記負荷接続部に接続される前記負荷への供給電力を制御する電力制御部と、を備える、
制御装置。
【請求項2】
前記複数種類の操作モジュールは回転操作モジュールを含み、
前記回転操作モジュールは、
回転可能に配置される回転操作部と、
前記回転操作部の回転を検出する回転検出部と、
前記回転検出部の検出結果に基づいて前記操作信号を前記制御装置に出力する制御部と、を備える、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記回転検出部の検出結果に基づいて、前記回転操作部の回転量及び回転速度を算出し、前記回転量及び前記回転速度の算出結果に基づく前記操作信号を前記電力制御部に出力する、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記複数種類の操作モジュールはタッチ操作モジュールを含み、
前記タッチ操作モジュールは、
前記ユーザのタッチ操作を受け付けるタッチセンサと、
前記タッチセンサが受け付けたタッチ操作に基づいて前記操作信号を前記制御装置に出力する制御部と、を備える、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記負荷は照明負荷であり、
前記電力制御部は、前記操作信号に基づく調光レベルで前記照明負荷を点灯させるように、前記照明負荷への供給電力を制御する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項6】
所定の設定作業に関する設定情報を入力するための設定操作部を更に備える、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
外部の通信装置と無線通信するための無線通信部を更に備え、
前記所定の設定作業は、前記無線通信部との無線通信を許可する前記通信装置を登録する登録作業を含む、
請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記所定の設定作業は、前記負荷に供給する電力の上限及び下限のうち少なくとも一方を設定する作業を含む、
請求項6に記載の制御装置。
【請求項9】
前記負荷接続部、前記コネクタ、前記電力制御部、及び前記設定操作部を収容する筐体を更に備え、
前記筐体において、前記コネクタが設けられた表面に、前記設定操作部が設けられている、
請求項6に記載の制御装置。
【請求項10】
前記電力制御部は、前記複数種類の操作モジュールのうち前記コネクタに接続された操作モジュールから送信される種別情報に基づいて、前記コネクタに接続された操作モジュールの種別を判別する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の制御装置と、前記制御装置の前記コネクタに接続される操作モジュールと、を備える、
制御システム。
【請求項12】
前記操作モジュールは回転操作モジュールを含み、
前記回転操作モジュールは、
回転可能に配置される回転操作部と、
前記回転操作部の回転を検出する回転検出部と、
前記回転検出部の検出結果に基づいて前記操作信号を前記電力制御部に出力する制御部と、を備える、
請求項11に記載の制御システム。
【請求項13】
前記操作モジュールはタッチ操作モジュールを含み、
前記タッチ操作モジュールは、
前記ユーザのタッチ操作を受け付けるタッチセンサと、
前記タッチセンサが受け付けたタッチ操作に基づいて前記操作信号を前記電力制御部に出力する制御部と、を備える、
請求項11に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、及び制御システムに関する。より詳細には、本開示は、負荷への供給電力を制御する制御装置、及び制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、照明器具の明るさを調整するための調光装置を開示する。調光装置の本体の前面にはロータリーエンコーダの操作部が配置されている。操作部が右回りに操作されると、調光装置は、照明器具の明るさを増加させ、操作部が左回りに操作されると、照明器具の明るさを低減させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-125418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成の調光装置では、負荷の出力を切り替えるため操作方法が1種類であり、操作方法を変更したい場合は調光装置全体を交換する必要があった。
【0005】
本開示の目的は、操作方法の変更に容易に対応できる制御装置、及び制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の制御装置は、負荷接続部と、コネクタと、電力制御部と、を備える。前記負荷接続部には負荷が接続可能である。前記コネクタには、複数種類の操作モジュールのいずれもが接続可能である。前記複数種類の操作モジュールは、ユーザによる操作方法が互いに異なり、前記ユーザの操作に応じた操作信号を出力する。前記電力制御部は、前記複数種類の操作モジュールのうち前記コネクタに接続された操作モジュールから入力される前記ユーザの操作に応じた操作信号に基づいて、前記負荷接続部に接続される前記負荷への供給電力を制御する。
【0007】
本開示の一態様の制御システムは、前記制御装置と、前記制御装置の前記コネクタに接続される操作モジュールと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、操作方法の変更に容易に対応できる制御装置、及び制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る制御装置、制御装置に接続可能な回転操作モジュール及びタッチ操作モジュールの外観斜視図である。
図2図2は、同上の制御装置、回転操作モジュール及びタッチ操作モジュールの概略的なブロック図である。
図3図3は、同上の制御装置に回転操作モジュールが接続された状態の外観斜視図である。
図4図4は、同上の回転操作モジュールの背面図である。
図5図5は、同上の制御装置が取付枠に取り付けられた状態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0011】
図1は、本実施形態の制御装置2、及び制御装置2に接続可能な操作モジュール3(ここでは、回転操作モジュール4及びタッチ操作モジュール5)の外観斜視図である。図2は、制御装置2、回転操作モジュール4、及びタッチ操作モジュール5の概略的な機能ブロック図である。
【0012】
本実施形態の制御装置2は、負荷接続部27と、コネクタCN1(図1参照)と、電力制御部25と、を備える。
【0013】
負荷接続部27には負荷7が接続される。
【0014】
コネクタCN1には複数種類の操作モジュール3のいずれもが接続可能である。
【0015】
複数種類の操作モジュール3は、ユーザによる操作方法が互いに異なり、ユーザの操作に応じた操作信号を出力する。
【0016】
電力制御部25は、複数種類の操作モジュール3のうちコネクタCN1に接続された操作モジュール3から入力されるユーザの操作に応じた操作信号に基づいて、負荷接続部27に接続される負荷7への供給電力を制御する。
【0017】
ここにおいて、複数種類の操作モジュール3はそれぞれユーザの操作を受け付けるユーザインタフェースを備えている。複数種類の操作モジュール3がそれぞれ備える複数のユーザインタフェースは互いに操作方法が異なる。例えば、複数種類の操作モジュール3は、回転操作又はスライド操作が可能な操作部を有し、ユーザが操作部を操作したときの操作方向及び操作量等に基づく操作信号を出力するユーザインタフェースを備える操作モジュール3を含み得る。また、複数種類の操作モジュール3は、タッチセンサを有し、タッチセンサが検出したタッチ操作(タップ、スワイプ等)に基づく操作信号を出力するユーザインタフェースを備えた操作モジュール3を含み得る。また、複数種類の操作モジュール3は、ユーザが赤外線リモコン装置を操作することによって赤外線リモコン装置から送信される赤外線信号を受信する赤外線受信部を備え、赤外線受信部が受信した赤外線信号に含まれる情報に基づく操作信号を出力するユーザインタフェースを備えた操作モジュール3を含み得る。
【0018】
複数種類の操作モジュール3のうち所望の操作モジュール3が制御装置2のコネクタCN1に接続されると、電力制御部25は、コネクタCN1に接続された操作モジュール3から入力されるユーザの操作に応じた操作信号に基づいて、負荷接続部27に接続される負荷7への供給電力を制御する。したがって、操作モジュール3の操作方法を変更したい場合、所望の操作方法のユーザインタフェースを備える操作モジュール3を制御装置2に接続すればよい。つまり、制御装置2は複数種類の操作モジュール3に対応しており、所望の操作方法の操作モジュール3を制御装置2に接続して使用できるので、操作モジュール3と制御装置2の両方を交換する場合に比べて、操作方法の変更に容易に対応することができる。
【0019】
ところで、本実施形態の制御装置2は、操作モジュール3とともに制御システム1を構成する。言い換えると、制御システム1は、制御装置2と、制御装置2のコネクタCN1に接続される操作モジュール3と、を備える。
【0020】
なお、以下の実施形態では、制御システム1が、複数種類の操作モジュール3として、回転操作モジュール4と、タッチ操作モジュール5と、を備える場合を例に説明を行う。回転操作モジュール4は、ユーザインタフェース30として、回転操作が可能な回転操作部46を備え、回転操作部46が操作されると、回転操作部46の回転量、回転速度及び回転方向に基づく操作信号を制御装置2に出力する。タッチ操作モジュール5は、ユーザインタフェース30としてタッチセンサ52を備え、タッチセンサ52に触れるタッチ操作が行われると、タッチ操作に基づく操作信号を制御装置2に出力する。
【0021】
(2)構成
本実施形態に係る制御装置2、及び制御装置2に接続可能な複数種類の操作モジュール3の構成について図1図5を参照して説明する。以下の説明では、図1等におけるX軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向(奥行き方向)、Z軸方向を上下方向と規定する。さらに、X軸方向の正の向きを右側、Y軸方向の正の向きを前側、Z軸方向の正の向きを上側と規定する。ただし、これらの方向は一例であり、制御装置2及び操作モジュール3の使用時の方向を限定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
【0022】
(2.1)制御装置
制御装置2は、上述のように、負荷接続部27と、コネクタCN1と、電力制御部25と、を備える。また、制御装置2は、処理部20と、有線通信部21と、電力制御回路22と、設定操作部23と、無線通信部24と、筐体200と、を更に備える。
【0023】
負荷接続部27には、負荷7が接続可能である。負荷接続部27は、例えば、一対の端子t1,t2を有している。一対の端子t1,t2の間には、商用交流電源のような交流電源6と、負荷7とが直列に接続されている。制御装置2は、交流電源6及び負荷7が2本の電線W1で接続される2線式の配線器具であるが、交流電源6及び負荷7の接続形態は適宜変更が可能であり、3線式又は4線式の配線器具でもよい。負荷接続部27に接続される負荷7は、例えば照明負荷である。より詳細には、負荷7は、光源として発光ダイオードを備える、調光点灯が可能な照明負荷である。
【0024】
処理部20は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、処理部20の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0025】
処理部20は、例えば電力制御部25及び設定処理部26の機能を有している。なお、電力制御部25及び設定処理部26は、処理部20によって実現される機能を示しているに過ぎず、必ずしも実体のある構成を示しているわけではない。
【0026】
電力制御部25は、コネクタCN1に接続された操作モジュール3から入力される操作信号に基づいて、負荷接続部27に接続される負荷7への供給電力を制御する。具体的には、電力制御部25は、操作信号に基づく制御信号を電力制御回路22に出力し、電力制御回路22によって負荷7への供給電力を制御させる。本実施形態では、負荷7は照明負荷であり、電力制御部25は、操作信号に基づく調光レベルで照明負荷を点灯させるように、照明負荷への供給電力を制御する。なお、本実施形態では、操作モジュール3から、照明負荷の調光レベルの変化量及び変化方向を表す操作情報(つまり現在の調光レベルに対する相対的な調光レベルを指示する情報)が入力される。電力制御部25は、操作情報に基づいて現在の調光レベルを、操作情報が表す変化方向に操作情報が表す変化量だけ変化させるように、照明負荷への供給電力を制御する。
【0027】
設定処理部26は、設定操作部23から入力される設定情報に基づいて、制御装置2の動作に関する所定の設定作業を行う。
【0028】
電力制御回路22は、例えば端子t1,t2間に接続されるトライアックなどの半導体スイッチを有している。電力制御回路22は、電力制御部25から入力される制御信号に応じて、半導体スイッチの導通位相角を制御することによって、交流電源6から負荷7に供給される電力を制御する。言い換えると、電力制御回路22は、電力制御部25から入力される制御信号に応じて、照明負荷である負荷7が制御信号に対応した調光レベルで点灯するように、負荷7に供給する電力を制御する。
【0029】
有線通信部21は、コネクタCN1に接続される操作モジュール3との間で通信を行う。有線通信部21は、例えば、操作モジュール3との間でI2C(Inter-Integrated Circuit)の通信方式で通信を行う。本実施形態では、例えば、制御装置2がマスタ、制御装置2に接続される操作モジュール3がスレーブとなり、制御装置2と操作モジュール3との間でシリアル通信が行われる。なお、有線通信部21と操作モジュール3との間で行われる通信の通信方式はI2Cに限定されず、他の通信方式でもよい。
【0030】
無線通信部24は、外部の通信装置8との間で無線通信を行う。外部の通信装置8は、例えば、他の制御装置2、複数の負荷7を一括操作(例えば一括点灯又は一括消灯)するための一括操作スイッチ、通信ネットワークに接続するためのゲートウェイ等である。無線通信部24と外部の通信装置8との間の通信方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、無線通信方式である。
【0031】
設定操作部23は、所定の設定作業に関する設定情報を入力するために用いられる。設定操作部23は、例えば、無線通信部24との無線通信を許可する通信装置8を登録するために操作される設定ボタン231~232と、負荷7に供給する電力の下限を設定するために操作される設定ボタン233~234と、を含む(図5参照)。ユーザは、これらの設定ボタン231~234を操作することによって、制御装置2に対して所定の設定作業を行うことができる。
【0032】
設定ボタン231~234は、制御装置2の筐体200に設けられているので、制御装置2に接続可能な複数種類の操作モジュール3の各々に、制御装置2に対する設定作業を行うための設定操作部を設ける必要がないという利点がある。また、負荷接続部27、コネクタCN1、電力制御部25、及び設定操作部23を収容する筐体200において、コネクタCN1が設けられた表面(前面201)に、設定操作部23が設けられている。したがって、操作モジュール3が制御装置2に接続されていない状態では、設定操作部23が露出し、設定操作部23を操作可能な状態となるので、筐体200が壁等に取り付けられた状態でも制御装置2に対する所定の設定作業を行うことができ、設定作業を容易に行うことができる。
【0033】
ここにおいて、本実施形態では、所定の設定作業が、無線通信部24との無線通信を許可する通信装置8を登録する登録作業を含む。設定ボタン231,232は、登録作業を行うために操作される。設定ボタン231は、例えば、処理部20を登録モードで動作させるために操作される操作ボタンである。登録モードは、無線通信部24との無線通信を許可する通信装置8を登録する動作モードである。設定ボタン231が操作されると、処理部20は登録モードで動作を開始し、筐体200の前面201に配置されている表示灯235を点滅させる。そして、登録モードで動作中に通信装置8からの登録要求を無線通信部24が受信すると、設定処理部26が、登録要求と共に受信した通信装置8の識別情報(例えばネットワークアドレス、IPアドレス、又はMACアドレス等)を、無線通信を許可する通信装置の識別番号としてメモリに記憶する。つまり、設定処理部26は、この通信装置8を無線通信部24との通信を許可する通信装置に設定する。処理部20は、登録モードの動作を開始してから所定時間が経過すると、登録モードを終了し、表示灯235を消灯させる。また、設定ボタン232は、例えば、メモリに記憶してある通信装置8の識別情報を消去するための操作ボタンである。設定ボタン232が操作されると、設定処理部26は、メモリに記憶してある通信装置8の識別情報を消去する。
【0034】
また、本実施形態では、所定の設定作業が、負荷7に供給する電力の上限及び下限のうち少なくとも一方を設定する作業を含む。本実施形態では負荷7が照明負荷であるから、所定の設定作業は、照明負荷の調光範囲の上限と下限との少なくとも一方を設定する作業を含む。なお、本実施形態では、所定の設定作業は、負荷7に供給する電力の下限、つまり照明負荷の調光範囲の下限を設定する設定作業を含む。具体的には、設定ボタン233,234が調光範囲の下限を設定する設定作業に用いられる。設定ボタン233が1回操作されると、設定処理部26は、調光範囲の下限を所定レベルだけ明るくする。また、設定ボタン234が1回操作されると、設定処理部26は、調光範囲の下限を所定レベルだけ暗くする。なお、本実施形態では、所定の設定作業が、負荷7に供給する電力の下限(つまり調光範囲の下限)を設定する作業であるが、負荷7に供給する電力の上限(つまり調光範囲の上限)を設定する作業でもよく、上限及び下限の両方を設定する作業でもよい。
【0035】
筐体200は、例えば、それぞれ合成樹脂の成形品である後側のボディ210と前側のカバー220とを結合することによって、全体として直方体状に形成されている(図1参照)。
【0036】
筐体200は、負荷接続部27と、コネクタCN1と、処理部20と、有線通信部21と、電力制御回路22と、設定操作部23と、無線通信部24と、収容している。なお、コネクタCN1及び設定操作部23は筐体200の前面201に配置されている。つまり、本実施形態において、第1の部材が第2の部材を収容するとは、第1の部材の内部に第2の部材が収納されている状態のみに限定されず、第1の部材が、第2の部材の一部又は全体が表面に露出している状態で第2の部材を保持している状態も含み得る。
【0037】
制御装置2の筐体200は、壁等の取付面に設けられた埋込孔に一部を埋設した状態で取付面に取り付けられる。筐体200は、例えば、埋込孔に埋設されたスイッチボックス等の取付部材を用いて、壁等の取付面に固定される。
【0038】
筐体200は、例えば、取付枠60を介してスイッチボックス等の取付部材に固定される。取付枠60は、例えば、日本工業規格によって規格化された大角形連用配線器具の取付枠である。取付枠60は、正面視において矩形枠状に形成されている。取付枠60の中央には、筐体200の前面201のほぼ全体を露出させる開口66が設けられている。取付枠60の左右の長辺部分64には、筐体200の側面に設けられた突起204(図3参照)が嵌合する複数の孔65が設けられている。筐体200は、取付枠60の後側から取付枠60の枠内に挿入され、筐体200の前面201を開口66から露出させた状態で、筐体200の側面の突起204を取付枠60の孔65に嵌合させることによって、取付枠60に保持される。
【0039】
取付枠60は、一例として金属製である。取付枠60の上下の短辺部分61には、取付孔62と、プレート固定用のねじ孔63と、がそれぞれ設けられている。一対の取付孔62に通した一対の取付ねじをスイッチボックス等の取付部材に設けられたねじ孔にネジ込むことで、取付枠60が、壁等の取付面に取り付けられる。また、合成樹脂製の固定プレートに設けられた一対の貫通孔に一対の固定ねじを通し、一対の固定ねじを一対のねじ孔63にネジ込むことによって、取付枠60の前側に固定プレートが取り付けられる。また、固定プレートの前側には、合成樹脂製の化粧プレートが凹凸嵌合により取り付けられる。取付枠60の前側に固定プレート及び化粧プレートが取り付けられた状態では、固定プレート及び化粧プレートにそれぞれ設けられた開口を通して、筐体200の前面201が前方に露出する。
【0040】
筐体200の前面201には、上述したコネクタCN1、設定ボタン231~234、及び表示灯235等が配置されている。
【0041】
また、筐体200の左右の側面の前側部分には、操作モジュール3に設けられた一対の係止フック301(図1及び図4参照)が結合する溝202(図5参照)が設けられている。また、筐体200の前面201の四隅には、操作モジュール3の後面の四隅に設けられた位置決め用の4つの突起302(図4参照)がそれぞれ嵌まる4つの凹部203(図5参照)が設けられている。
【0042】
なお、筐体200の後面には、負荷7及び交流電源6と制御装置2との間を接続する電線W1(図2参照)が挿入される電線挿入孔が設けられている。筐体200の内部には、電線挿入孔から挿入される電線W1が接続される端子装置が収容されている。この端子装置は、例えば、工具なしで電線の接続が可能な速結端子である。
【0043】
(2.2)操作モジュール
制御装置2には、複数種類の操作モジュール3が接続可能である。本実施形態では、制御装置2に接続可能な複数種類の操作モジュール3として、回転操作モジュール4と、タッチ操作モジュール5と、が用いられる。
【0044】
(2.2.1)回転操作モジュール
回転操作モジュール4は、回転可能に配置される回転操作部46と、回転操作部46の回転を検出する回転検出部42と、回転検出部42の検出結果に基づいて操作信号を制御装置2に出力する制御部40と、を備える。また、回転操作モジュール4は、通信部41と、押釦スイッチ43と、ハンドル47と、筐体300と、を更に備える。ここにおいて、回転操作モジュール4は、ユーザインタフェース30として、回転操作部46及び回転検出部42等を有している。
【0045】
筐体300は、制御部40、通信部41、回転検出部42、押釦スイッチ43、回転操作部46、及びハンドル47を収容する。なお、回転操作部46及びハンドル47は、筐体300の前面に露出した状態で筐体300に保持されている。
【0046】
筐体300は、図1に示すように、前面の操作面400以外は、複数種類の操作モジュール3で共通の構成を有している。筐体300は、前面視の形状が縦長の矩形状に形成されている。
【0047】
筐体300の後面には、図4に示すように、制御装置2のコネクタCN1に結合可能なコネクタCN2が設けられている。筐体300の後面の左右には、制御装置2に設けられた一対の溝202にそれぞれ結合可能な一対の係止フック301が設けられている。また、筐体300の後面の四隅には、制御装置2の前面201の四隅に設けられた4つの凹部203に嵌まる4つの突起302が設けられている。
【0048】
筐体300の前面の操作面400には、下側にハンドル47が配置され、上側に回転操作部46が配置されている(図1及び図3参照)。回転操作部46は、直径に比べて高さが低い円筒状に形成されており、双方向の回転操作が可能な状態で操作面400に配置されている。ハンドル47は、正面から見た形状が横長の長方形状に形成されている。ハンドル47は、例えば、左右方向の一端側(例えば左側)で、操作面400に対して回転可能な状態で支持されており、左右方向の他端側(例えば右側)を押操作可能な状態で操作面400に配置されている。
【0049】
通信部41は、制御装置2の有線通信部21との間で、例えばI2Cの通信方式で通信を行う。
【0050】
回転検出部42は、回転操作部46の回転角度に応じて2相(A相及びB相)のパルス列を出力するロータリーエンコーダを含む。ロータリーエンコーダは、例えば1回転で3パルス出力するように構成されている。また、ロータリーエンコーダは、回転操作部46の回転に応じて、互いに1/4周期の位相差を有する2相のパルス列を出力するように構成されている。
【0051】
押釦スイッチ43は、モーメンタリ動作を行うスイッチである。押釦スイッチ43は、ユーザがハンドル47を後ろ向きに押した際にハンドル47によって押釦が押されて、接点のオン/オフが反転する。押釦スイッチ43は、例えばハンドル47が押されていない状態ではオフであり、ハンドル47が押されるとオンになる。
【0052】
制御部40は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、制御部40の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0053】
制御部40は、ロータリーエンコーダから出力される2相のパルス列の信号レベルの組合わせに基づいて、回転操作部46の回転角度(回転位置)の変化を検出する。制御部40は、回転操作部46の回転角度の変化に基づいて、回転操作部46の回転方向、回転速度、及び単位時間当たりの回転量を算出する。制御部40は、回転操作部46の回転方向に基づいて、照明負荷の調光レベルを明るくする操作であるか暗くする操作であるか、つまり照明負荷の調光レベルを変化させる変化方向を判定する。また、制御部40は、回転操作部46の回転方向、回転速度及び単位時間当たりの回転量に基づいて、照明負荷の調光レベルを現在の調光レベルから変化させる変化量を判定する。そして、制御部40は、調光レベルの変化方向及び変化量を示す調光情報を含む操作信号を通信部41から制御装置2に送信させる。つまり、制御部40は、回転検出部42の検出結果に基づいて、回転操作部46の回転量及び回転速度を算出し、回転量及び回転速度の算出結果に基づく操作信号を電力制御部25に出力する。これにより、ユーザが回転操作部46を回転させる回転方向、回転速度、及び回転量に応じて、電力制御部25が負荷7に供給する電力を制御することで、負荷7である照明器具の明るさを調整することができる。また、回転操作モジュール3の制御部40が、回転検出部42の検出結果に基づいて、回転操作部46の回転量及び回転速度を算出しているので、制御装置2側での演算処理の負荷を軽減することができる。
【0054】
また、制御部40は、ハンドル47が押されて、押釦スイッチ43がオフからオンに切り替わると、負荷7の点灯/消灯の状態を反転させる反転情報を含む操作信号を通信部41から制御装置2に送信させる。つまり、負荷7が点灯している状態でハンドル47が押されて、回転操作モジュール4から制御装置2に反転情報を含む操作信号が送信されると、制御装置2の電力制御部25は負荷7への電力供給を遮断して、負荷7を消灯させる。一方、負荷7が消灯している状態でハンドル47が押されて、回転操作モジュール4から制御装置2に反転情報を含む操作信号が送信されると、制御装置2の電力制御部25は負荷7への電力供給を開始し、例えば消灯前の調光レベルで負荷7を点灯させる。なお、処理部20のメモリには、消灯前の調光レベルが記憶されているものとする。
【0055】
(2.2.2)タッチ操作モジュール
タッチ操作モジュール5は、ユーザのタッチ操作を受け付けるタッチセンサ52と、タッチセンサ52が受け付けたタッチ操作に基づいて操作信号を制御装置2に出力する制御部50と、を備える。また、タッチ操作モジュール5は、通信部51と、筐体300とを更に備える。ここにおいて、タッチ操作モジュール5は、ユーザインタフェース30として、ユーザのタッチ操作を受け付けるタッチセンサ52等を有している。
【0056】
筐体300は、制御部50、通信部51、及びタッチセンサ52を収容する。なお、タッチ操作モジュール5の筐体300は、操作面500を除いて、回転操作モジュール4の筐体300と同様の構成を有しているので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0057】
筐体300の前面の操作面500は平面に形成されており、操作面500にはユーザのタッチ操作を検出するためのタッチセンサ52が設けられている。
【0058】
通信部51は、制御装置2の有線通信部21との間で例えばI2Cの通信方式で通信を行う。
【0059】
タッチセンサ52は、例えば静電容量方式のタッチセンサであり、ユーザの体の一部(例えば指等)が操作面500に触れることによって発生する静電容量の変化から、ユーザの体が触れた位置を検出する。タッチセンサ52は、ユーザの体が触れる操作面500の位置の変化から、ユーザによるタッチ操作、スワイプ操作等の操作を検知することができる。
【0060】
制御部50は、タッチセンサ52が検出したタッチ操作に基づいて、負荷7である照明負荷の調光レベルを変化させる変化方向及び変化量を決定し、調光レベルの変化方向及び変化量を表す調光情報を含む操作信号を通信部51から制御装置2に送信させる。
【0061】
例えば、タッチセンサ52が上向きのスワイプ操作を検出すると、制御部50は、照明負荷の調光レベルを所定の調光レベルだけ明るくする調光情報を含む操作信号を生成し、この操作信号を制御装置2に送信させる。なお、制御部50は、スワイプ操作での指の動きが速いほど、又は、スワイプ操作での指の移動量が大きいほど、調光レベルの変化量を大きくするように調光情報を決定してもよい。
【0062】
また、タッチセンサ52が下向きのスワイプ操作を検出すると、制御部50は、照明負荷の調光レベルを所定の調光レベルだけ暗くする調光情報を含む操作信号を生成し、この操作信号を制御装置2に送信させる。なお、制御部50は、スワイプ操作での指の動きが速いほど、又は、スワイプ操作での指の移動量が大きいほど、調光レベルの変化量を大きくするように調光情報を決定してもよい。
【0063】
また、タッチセンサ52がタップ操作を検出すると、制御部50は、負荷7の点灯/消灯の状態を反転させる反転情報を含む操作信号を通信部51から制御装置2に送信させる。負荷7が点灯している状態でタップ操作が行われて、タッチ操作モジュール5から制御装置2に反転情報を含む操作信号が送信されると、制御装置2の電力制御部25は負荷7への電力供給を遮断して、負荷7を消灯させる。一方、負荷7が消灯している状態でタップ操作が行われて、タッチ操作モジュール5から制御装置2に反転情報を含む操作信号が送信されると、制御装置2の電力制御部25は負荷7への電力供給を開始し、例えば消灯前の調光レベルで負荷7を点灯させる。なお、処理部20のメモリには、消灯前の調光レベルが記憶されているものとする。
【0064】
(3)動作説明
制御装置2は、複数種類の操作モジュール3のいずれもが接続可能であり、本実施形態では、複数種類の操作モジュール3として、回転操作モジュール4と、タッチ操作モジュール5と、が用意されている。
【0065】
制御装置2は、回転操作モジュール4及びタッチ操作モジュール5のいずれかが接続された状態で使用される。
【0066】
まず、制御装置2が、回転操作モジュール4と組み合わされた状態での動作について説明する。
【0067】
制御装置2が、取付枠60を用いて壁等に固定され、制御装置2の負荷接続部27に電線W1を介して負荷7及び交流電源6の直列回路が接続されているものとする。
【0068】
ユーザが回転操作モジュール4を手に持って、回転操作モジュール4を制御装置2の前面201に接近させ、回転操作モジュール4のコネクタCN2を制御装置2のコネクタCN1に接続させる。このとき、回転操作モジュール4の後面の四隅にある突起302が、制御装置2の前面201の四隅にある凹部203に嵌まることで、回転操作モジュール4の位置決めが行われる。また、回転操作モジュール4の係止フック301が制御装置2の溝202と嵌合することで、回転操作モジュール4の抜け止めが行われる。
【0069】
回転操作モジュール4のコネクタCN2が制御装置2のコネクタCN1に接続されると、制御装置2から回転操作モジュール4に電力が供給されて、回転操作モジュール4が動作を開始する。また制御装置2の有線通信部21と回転操作モジュール4の通信部41との間でI2C通信が行われる。ここにおいて、制御装置2には、制御装置2に接続可能な複数種類の操作モジュール3の種類を表す種別情報が登録されている。制御装置2と回転操作モジュール4との間でI2C通信が開始されると、制御装置2の有線通信部21が回転操作モジュール4から送信された種別情報を取得し、制御装置2の電力制御部25は、有線通信部21が取得した種別情報に基づいて、現在接続されている操作モジュール3の種類を判別する。すなわち、電力制御部25は、複数種類の操作モジュール3のうちコネクタCN1に接続された操作モジュール3から送信される種別情報に基づいて、コネクタCN1に接続された操作モジュール3の種別を判別する。これにより、例えば複数種類の操作モジュール3で操作信号のフォーマット等が異なる場合でも、電力制御部25は、操作モジュール3の種類に応じた操作信号に基づいて、供給電力を制御することができる。
【0070】
回転操作モジュール4が制御装置2に接続された状態で、ユーザが回転操作部46を例えば正面から見て右回りに回転させると、制御部40は、照明負荷の調光レベルを回転操作部46の回転速度及び回転量に応じた変化量だけ明るくする調光情報を生成し、この調光情報を含む操作信号を通信部41から制御装置2に送信させる。制御装置2の有線通信部21が回転操作モジュール4から操作信号を受信すると、電力制御部25は、操作信号に含まれる調光情報に基づいて、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ明るい調光レベルで点灯するように、負荷7への供給電力を変化させる制御指令を電力制御回路22に出力する。電力制御回路22は、制御指令に応じて負荷7への供給電力を変化させ、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ明るい調光レベルで負荷7を点灯させる。
【0071】
また、ユーザが回転操作部46を例えば正面から見て左回りに回転させると、制御部40は、照明負荷の調光レベルを回転操作部46の回転速度及び回転量に応じた変化量だけ暗くする調光情報を生成し、この調光情報を含む操作信号を通信部41から制御装置2に送信させる。制御装置2の有線通信部21が回転操作モジュール4から操作信号を受信すると、電力制御部25は、操作信号に含まれる調光情報に基づいて、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ暗い調光レベルで点灯するように、負荷7への供給電力を変化させる制御指令を電力制御回路22に出力する。電力制御回路22は、制御指令に応じて負荷7への供給電力を変化させ、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ暗い調光レベルで負荷7を点灯させる。
【0072】
また、ユーザがハンドル47を押し操作すると、制御部40は、照明負荷の点灯/消灯を反転させる反転情報を生成し、この反転情報を含む操作信号を通信部41から制御装置2に送信させる。制御装置2の有線通信部21が回転操作モジュール4から操作信号を受信すると、電力制御部25は、操作信号に含まれる反転情報に基づいて、現在点灯中であれば負荷7への電力供給を停止させることによって負荷7を消灯させ、現在消灯中であれば負荷7への電力供給を開始させることによって負荷7を点灯させる。
【0073】
次に、制御装置2が、タッチ操作モジュール5と組み合わされた状態での動作について説明する。なお、タッチ操作モジュール5を制御装置2に取り付ける方法は、回転操作モジュール4の取付方法と同様であるので、その説明は省略する。また、制御装置2の電力制御部25は、タッチ操作モジュール5から送信された種別情報に基づいて、コネクタCN1に現在接続されている操作モジュール3がタッチ操作モジュール5であると判別する。
【0074】
タッチ操作モジュール5が制御装置2に接続された状態で、ユーザがタッチ操作モジュール5の操作面500を下から上に指でなぞるスワイプ操作を行うと、タッチセンサ52がスワイプ操作の検知結果を制御部50に出力する。制御部50は、タッチセンサ52の検知結果に基づいて、照明負荷の調光レベルを所定の変化量だけ明るくする調光情報を生成し、この調光情報を含む操作信号を通信部51から制御装置2に送信させる。制御装置2の有線通信部21がタッチ操作モジュール5から操作信号を受信すると、電力制御部25は、操作信号に含まれる調光情報に基づいて、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ明るい調光レベルで点灯するように、負荷7への供給電力を変化させる制御指令を電力制御回路22に出力する。電力制御回路22は、制御指令に応じて負荷7への供給電力を変化させ、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ明るい調光レベルで負荷7を点灯させる。
【0075】
また、ユーザがタッチ操作モジュール5の操作面500を上から下に指でなぞるスワイプ操作を行うと、タッチセンサ52がスワイプ操作の検知結果を制御部50に出力する。制御部50は、タッチセンサ52の検知結果に基づいて、照明負荷の調光レベルを所定の変化量だけ暗くする調光情報を生成し、この調光情報を含む操作信号を通信部51から制御装置2に送信させる。制御装置2の有線通信部21がタッチ操作モジュール5から操作信号を受信すると、電力制御部25は、操作信号に含まれる調光情報に基づいて、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ暗い調光レベルで点灯するように、負荷7への供給電力を変化させる制御指令を電力制御回路22に出力する。電力制御回路22は、制御指令に応じて負荷7への供給電力を変化させ、現在の調光レベルよりも調光情報が表す変化量だけ暗い調光レベルで負荷7を点灯させる。
【0076】
また、ユーザが操作面500を指で1回タップするタップ操作を行うと、タッチセンサ52がタップ操作の検知結果を制御部50に出力する。制御部50は、タッチセンサ52の検知結果に基づいて、照明負荷の点灯/消灯を反転させる反転情報を生成し、この反転情報を含む操作信号を通信部51から制御装置2に送信させる。制御装置2の有線通信部21がタッチ操作モジュール5から操作信号を受信すると、電力制御部25は、操作信号に含まれる反転情報に基づいて、現在点灯中であれば負荷7への電力供給を停止させることによって負荷7を消灯させ、現在消灯中であれば負荷7への電力供給を開始させることによって負荷7を点灯させる。
【0077】
本実施形態の制御装置2には、複数種類の操作モジュール3のいずれもが接続可能であるので、複数種類の操作モジュール3の中から所望の操作方法の操作モジュール3を制御装置2に接続して使用することができる。したがって、操作モジュール3の操作方法を変更する場合でも、制御装置2の変更は不要であるから、操作方法の変更に容易に対応できるという利点がある。
【0078】
(4)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0079】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組合わせて適用可能である。
【0080】
本開示における制御装置2及び操作モジュール3は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御装置2及び操作モジュール3としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1又は複数の電子回路で構成される。
【0081】
上記実施形態で説明した回転操作モジュール4及びタッチ操作モジュール5の形状等は一例であり、適宜変更が可能である。
【0082】
本実施形態の制御システム1は、操作モジュール3として、回転操作モジュール4及びタッチ操作モジュール5を含んでいるが、操作モジュール3はこれらの操作モジュールに限定されない。操作モジュール3は、例えば、ユーザが操作部をスライド操作するスライド操作を操作入力として受け付けるスライド操作モジュールでもよい。また、操作モジュール3は、例えばユーザが赤外線リモコン装置を操作することによって赤外線リモコン装置から送信される信号を操作入力として受信する遠隔操作モジュールでもよい。また、操作モジュール3は、例えばユーザが操作内容を発話した音声を音声認識エンジンで音声認識することで得られた音声情報を操作入力として受け付ける音声操作モジュールでもよい。
【0083】
本実施形態の制御装置2の制御対象である負荷7は例えば照明器具であるが、照明器具以外の換気扇、送風装置等でもよい。
【0084】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0085】
第1の態様の制御装置(2)は、負荷接続部(27)と、コネクタ(CN1)と、電力制御部(25)と、を備える。負荷接続部(27)には負荷(7)が接続可能である。コネクタ(CN1)には、複数種類の操作モジュール(3)のいずれもが接続可能である。複数種類の操作モジュール(3)は、ユーザによる操作方法が互いに異なり、ユーザの操作に応じた操作信号を出力する。電力制御部(25)は、複数種類の操作モジュール(3)のうちコネクタ(CN1)に接続された操作モジュール(3)から入力されるユーザの操作に応じた操作信号に基づいて、負荷接続部(27)に接続される負荷(7)への供給電力を制御する。
【0086】
この態様によれば、制御装置(2)は複数種類の操作モジュール(3)に対応しており、所望の操作方法の操作モジュール(3)を制御装置(2)に接続して使用できる。したがって、操作モジュール(3)の操作方法を変更する場合、操作モジュール(3)の変更のみで対応できるので、操作モジュール(3)と制御装置(2)の両方を交換する場合に比べて、操作方法の変更に容易に対応することができる。
【0087】
第2の態様の制御装置(2)では、第1の態様において、複数種類の操作モジュール(3)は回転操作モジュール(4)を含む。回転操作モジュール(4)は、回転可能に配置される回転操作部(46)と、回転操作部(46)の回転を検出する回転検出部(42)と、回転検出部(42)の検出結果に基づいて操作信号を制御装置に出力する制御部(40)と、を備える。
【0088】
この態様によれば、回転操作モジュール(4)を制御装置(2)に接続することによって、回転操作部(46)の回転操作に応じて負荷(7)に供給される供給電力を変化させることができる。
【0089】
第3の態様の制御装置(2)では、第2の態様において、制御部(40)は、回転検出部(42)の検出結果に基づいて、回転操作部(46)の回転量及び回転速度を算出し、回転量及び回転速度の算出結果に基づく操作信号を電力制御部(25)に出力する。
【0090】
この態様によれば、回転操作モジュール(4)の制御部(40)が、回転操作部(46)の回転量及び回転速度を算出し、回転量及び回転速度の算出結果に基づく操作信号を制御装置(2)に送信しているので、制御装置(2)での演算処理の負荷を軽減できる。
【0091】
第4の態様の制御装置(2)では、第1~第3のいずれかの態様において、複数種類の操作モジュール(3)はタッチ操作モジュール(5)を含む。タッチ操作モジュール(5)は、ユーザのタッチ操作を受け付けるタッチセンサ(52)と、タッチセンサ(52)が受け付けたタッチ操作に基づいて操作信号を制御装置(2)に出力する制御部(50)と、を備える。
【0092】
この態様によれば、タッチ操作モジュール(5)を制御装置(2)に接続することによって、タッチ操作に応じて負荷(7)に供給される供給電力を変化させることができる。
【0093】
第5の態様の制御装置(2)では、第1~第4のいずれかの態様において、負荷(7)は照明負荷である。電力制御部(25)は、操作信号に基づく調光レベルで照明負荷を点灯させるように、照明負荷への供給電力を制御する。
【0094】
この態様によれば、操作モジュール(3)が受け付けた操作入力に応じて、照明負荷の調光レベルを変化させることができる。
【0095】
第6の態様の制御装置(2)は、第1~第5のいずれかの態様において、所定の設定作業に関する設定情報を入力するための設定操作部(23)を更に備える。
【0096】
この態様によれば、制御装置(2)に設けられた設定操作部(23)を用いて、制御装置(2)に対する設定作業を行うことができる。
【0097】
第7の態様の制御装置(2)は、第6の態様において、外部の通信装置(8)と無線通信するための無線通信部(24)を更に備える。所定の設定作業は、無線通信部(24)との無線通信を許可する通信装置(8)を登録する登録作業を含む。
【0098】
この態様によれば、制御装置(2)に設けられた設定操作部(23)を用いて、無線通信部(24)との無線通信を許可する通信装置(8)を登録する登録作業を行うことができる。
【0099】
第8の態様の制御装置(2)では、第6の態様において、所定の設定作業は、負荷(7)に供給する電力の上限及び下限のうち少なくとも一方を設定する作業を含む。
【0100】
この態様によれば、制御装置(2)に設けられた設定操作部(23)を用いて、負荷(7)に供給する電力の上限及び下限のうち少なくとも一方を設定する作業を行うことができる。
【0101】
第9の態様の制御装置(2)は、第6の態様において、負荷接続部(27)、コネクタ(CN1)、電力制御部(25)、及び設定操作部(23)を収容する筐体(200)を更に備える。筐体(200)において、コネクタ(CN1)が設けられた表面に、設定操作部(23)が設けられている。
【0102】
この態様によれば、制御装置(2)から操作モジュール(3)を取り外すことによって、設定操作部(23)が露出し、設定操作部(23)を用いた設定作業を行うことができる。
【0103】
第10の態様の制御装置(2)は、第1~第9のいずれかの態様において、電力制御部(25)は、複数種類の操作モジュール(3)のうちコネクタ(CN1)に接続された操作モジュール(3)から送信される種別情報に基づいて、コネクタ(CN1)に接続された操作モジュール(3)の種別を判別する。
【0104】
この態様によれば、複数種類の操作モジュール(3)のうちいずれの操作モジュール(3)がコネクタ(CN1)に接続された場合でも、電力制御部(25)は、操作モジュール(3)の種類に応じた操作信号に基づいて、供給電力を制御することができる。
【0105】
第11の態様の制御システム(1)は、第1~第10のいずれかの態様の制御装置(2)と、制御装置(2)のコネクタ(CN1)に接続される操作モジュール(3)と、を備える。
【0106】
この態様によれば、制御装置(2)は複数種類の操作モジュール(3)に対応しており、所望の操作方法の操作モジュール(3)を制御装置(2)に接続して使用できる。したがって、操作モジュール(3)の操作方法を変更する場合、操作モジュール(3)の変更のみで対応できるので、操作モジュール(3)と制御装置(2)の両方を交換する場合に比べて、操作方法の変更に容易に対応することができる。
【0107】
第12の態様の制御システム(1)では、第11の態様において、操作モジュール(3)は回転操作モジュール(4)を含む。回転操作モジュール(4)は、回転可能に配置される回転操作部(46)と、回転操作部(46)の回転を検出する回転検出部(42)と、回転検出部(42)の検出結果に基づいて操作信号を電力制御部(25)に出力する制御部(40)と、を備える。
【0108】
この態様によれば、回転操作モジュール(4)を制御装置(2)に接続することによって、回転操作部(46)の回転操作に応じて負荷(7)に供給される供給電力を変化させることができる。
【0109】
第13の態様の制御システム(1)では、第11又は第12の態様において、操作モジュール(3)はタッチ操作モジュール(5)を含む。タッチ操作モジュール(5)は、ユーザのタッチ操作を受け付けるタッチセンサ(52)と、タッチセンサ(52)が受け付けたタッチ操作に基づいて操作信号を電力制御部(25)に出力する制御部(50)と、を備える。
【0110】
この態様によれば、タッチ操作モジュール(5)を制御装置(2)に接続することによって、タッチ操作に応じて負荷(7)に供給される供給電力を変化させることができる。
【0111】
第2~第10の態様に係る構成については、制御装置(2)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第12~第13の態様に係る構成については、制御システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0112】
1 制御システム
2 制御装置
3 操作モジュール
4 回転操作モジュール
5 タッチ操作モジュール
7 負荷
8 通信装置
23 設定操作部
24 無線通信部
25 電力制御部
27 負荷接続部
40,50 制御部
42 回転検出部
46 回転操作部
52 タッチセンサ
200 筐体
CN1 コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5