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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079538
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】乗物用シート
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/15 20060101AFI20240604BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20240604BHJP
   B68G 5/00 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
A47C27/15 A
B60N2/90
B68G5/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069554
(22)【出願日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/428,847
(32)【優先日】2022-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 修一
(72)【発明者】
【氏名】望月 大智
(72)【発明者】
【氏名】橘 祐史郎
(72)【発明者】
【氏名】河本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】大川 大輔
(72)【発明者】
【氏名】尾形 勇介
【テーマコード(参考)】
3B087
3B096
【Fターム(参考)】
3B087CE04
3B087DE03
3B096AB07
3B096AD07
(57)【要約】
【課題】二層のパッド部材から構成されるシートパッドにおいて、表皮の組付けが容易な乗物用シートを提供する。
【解決手段】乗物用シートSは、シートパッド10と、シートパッド10を被覆する表皮2とを備え、シートパッド10は、第1パッド部材11と、第1パッド部材11よりも硬い第2パッド部材12とを有し、第2パッド部材12は、第1領域13と第1領域13よりも硬い第2領域14とから構成されており、第2パッド部材12の第1領域13に、表皮2を係止する係合部20が設けられている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートパッドと、該シートパッドを被覆する表皮と、を備え、
前記シートパッドは、第1パッド部材と、該第1パッド部材よりも硬い第2パッド部材とを有し、
前記第2パッド部材は、第1領域と該第1領域よりも硬い第2領域とから構成されており、
前記第2パッド部材の前記第1領域に、前記表皮を係止する係合部が設けられていることを特徴とする乗物用シート。
【請求項2】
前記係合部は、前記第2領域の前方に位置する前記第1領域、又は、前記第2領域の後方に位置する前記第1領域に設けられることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項3】
前記係合部は、前記第1領域の前側に設けられる前側係合部と、前記第1領域の後側に設けられる後側係合部とを含み、
前記第2領域は、前記前側係合部と前記後側係合部との間に挟まれていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項4】
前記第2領域は、前記第2パッド部材の上面から下面まで延びており、
前記係合部は、前記第2領域の下端よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項5】
前記第2領域の下端よりも上方に設けられる前記係合部は、前記第2領域の前方に位置する前記第1領域に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の乗物用シート。
【請求項6】
前記第2パッド部材の前記第1領域には、部分的に薄く形成された薄肉部と、該薄肉部より厚く形成された厚肉部とが設けられており、
前記係合部は、前記薄肉部に設けられる第1係合部と、前記厚肉部に設けられる第2係合部とを含み、
前記第1係合部が前記表皮を係止する係止方向と直交する前記第1係合部の幅方向の長さは、前記第2係合部が前記表皮を係止する係止方向と直交する前記第2係合部の幅方向の長さより大きいことを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項7】
前記第1領域の前記薄肉部は、前記第2領域の前方に設けられており、
前記第1係合部は、前記第2領域よりも前方に配置されることを特徴とする請求項6に記載の乗物用シート。
【請求項8】
前記第2パッド部材の前記第1領域には、前記第2パッド部材を車体フロアに固定するフロア固定部が設けられており、
前記係合部は、前記フロア固定部を避けた位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項9】
前記フロア固定部と前記第2領域とは、前記シートパッドの左右方向において重なった位置にあることを特徴とする請求項8に記載の乗物用シート。
【請求項10】
乗員の臀部を支持し、前記シートパッドと前記表皮とを有するシートクッションと、
前記乗員の背部を支持するシートバックと、
前記シートバックに結合され、前記乗員の頭部を支持するヘッドレストと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乗物用シートに係り、特に、シートパッドとシートパッドを被覆する表皮とを備える乗物用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示されるように、シートパッドを硬さの異なる二層のパッド部材で構成したものがある。着座面側(表層側)のパッド部材をウレタンフォームとし、裏層側のパッド部材を、発泡ポリプロピレン(EPP)とすることで、着座感を向上させつつ剛性が維持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-158096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示されるような二層のパッド部材からなるシートパッドに、表皮を被覆する場合、従来は表皮の端部に設けられたクリップ又は矢じり等の係止部材を、パッド部材に形成された孔部等に挿入することで、表皮をシートパッドに固定していた。
しかしながら、表皮を取り付ける裏層側のパッド部材が撓み難く、表皮を組付け難いという課題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、二層のパッド部材から構成されるシートパッドにおいて、表皮の組付けが容易な乗物用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、本発明に係る乗物用シートによれば、シートパッドと、該シートパッドを被覆する表皮と、を備え、前記シートパッドは、第1パッド部材と、該第1パッド部材よりも硬い第2パッド部材とを有し、前記第2パッド部材は、第1領域と該第1領域よりも硬い第2領域とから構成されており、前記第2パッド部材の前記第1領域に、前記表皮を係止する係合部が設けられていることにより解決される。
【0007】
表皮を係止する係合部が、第2パッド部材において硬度の低い第1領域に設けられるため、表皮の組付け時に第1領域が撓みやすくなり、表皮の組付けが容易になる。
【0008】
上記の構成において、前記係合部は、前記第2領域の前方に位置する前記第1領域、又は、前記第2領域の後方に位置する前記第1領域に設けられるとよい。
第2領域の前方又は後方に位置する第1領域は他の部分より撓みやすい。そのため、第2領域の前方又は後方に位置する第1領域に係合部が設けられることで表皮の組付けがより容易になる。
【0009】
また、上記の構成において、前記係合部は、前記第1領域の前側に設けられる前側係合部と、前記第1領域の後側に設けられる後側係合部とを含み、前記第2領域は、前記前側係合部と前記後側係合部との間に挟まれているとよい。
第2領域が、第1領域の前側に設けられる前側係合部と後側に設けられる後側係合部との間に挟まれることで、第2パッド部材全体の剛性が向上する。
【0010】
また、上記の構成において、前記第2領域は、前記第2パッド部材の上面から下面まで延びており、前記係合部は、前記第2領域の下端よりも上方に設けられているとよい。
係合部が第2領域の下端よりも上方に設けられることにより、例えば、サブマリン現象の発生時に表皮端部への荷重の入力が低減するため、表皮外れが抑制される。
【0011】
また、上記の構成において、前記第2領域の下端よりも上方に設けられる前記係合部は、前記第2領域の前方に位置する前記第1領域に設けられている。
係合部が第2領域の前方に位置する第1領域に設けられることにより、サブマリン現象の発生時における表皮外れの抑制効果をより高めることができる。
【0012】
また、上記の構成において、前記第2パッド部材の前記第1領域には、部分的に薄く形成された薄肉部と、該薄肉部より厚く形成された厚肉部とが設けられており、前記係合部は、前記薄肉部に設けられる第1係合部と、前記厚肉部に設けられる第2係合部とを含み、前記第1係合部が前記表皮を係止する係止方向と直交する前記第1係合部の幅方向の長さは、前記第2係合部が前記表皮を係止する係止方向と直交する前記第2係合部の幅方向の長さより大きいとよい。
薄肉部に設けられる第1係合部の幅方向の長さを、厚肉部に設けられる第2係合部の幅方向の長さより大きくすることにより、例えば、薄肉部の第1係合部及びその周囲の強度を維持することができる。
【0013】
また、上記の構成において、前記第1領域の前記薄肉部は、前記第2領域の前方に設けられており、前記第1係合部は、前記第2領域よりも前方に配置されるとよい。
第2パッド部材の前方側を薄肉部とすることで、例えば、使用する材料(パッド材)を減らし製造コストを削減することができる。
【0014】
また、上記の構成において、前記第2パッド部材の前記第1領域には、前記第2パッド部材を車体フロアに固定するフロア固定部が設けられており、前記係合部は、前記フロア固定部を避けた位置に設けられるとよい。
フロア固定部を避けた位置に係合部を設けることにより、入力荷重が分散されサブマリン現象を抑制することができる。
【0015】
また、上記の構成において、前記フロア固定部と前記第2領域とは、前記シートパッドの左右方向において重なった位置にあるとよい。
フロア固定部と第2領域とがシートパッドの左右方向において重なった位置にあることで、入力荷重が分散されサブマリン現象の抑制効果がより高まるようになる。
【0016】
また、上記の構成において、乗員の臀部を支持し、前記シートパッドと前記表皮とを有するシートクッションと、前記乗員の背部を支持するシートバックと、前記シートバックに結合され、前記乗員の頭部を支持するヘッドレストと、を備えるとよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、表皮を係止する係合部が、第2パッド部材において硬度の低い第1領域に設けられるため、表皮の組付け時に第1領域が撓みやすくなり、表皮の組付けが容易になる。
また、上記の構成によれば、第2領域の前方又は後方に位置する第1領域は他の部分より撓みやすい。そのため、第2領域の前方又は後方に位置する第1領域に係合部が設けられることで表皮の組付けがより容易になる。
また、上記の構成によれば、第2領域が、第1領域の前側に設けられる前側係合部と後側に設けられる後側係合部との間に挟まれることで、第2パッド部材全体の剛性が向上する。
また、上記の構成によれば、係合部が第2領域の前方に位置する第1領域に設けられることにより、サブマリン現象の発生時における表皮外れの抑制効果をより高めることができる。
また、上記の構成によれば、薄肉部に設けられる第1係合部の幅方向の長さを、厚肉部に設けられる第2係合部の幅方向の長さより大きくすることにより、例えば、薄肉部の第1係合部及びその周囲の強度を維持することができる。
また、上記の構成によれば、第2パッド部材の前方側を薄肉部とすることで、例えば、使用する材料(パッド材)を減らし製造コストを削減することができる。
また、上記の構成によれば、フロア固定部を避けた位置に係合部を設けることにより、入力荷重が分散されサブマリン現象を抑制することができる。
また、上記の構成によれば、フロア固定部と第2領域とがシートパッドの左右方向において重なった位置にあることで、入力荷重が分散されサブマリン現象の抑制効果がより高まるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係る車両用シートの斜視図である。
図2】シートパッドの分解斜視図である。
図3】第2パッド部材の上面図である。
図4】第2パッド部材の下面を示す図であり、第2パッド部材を下方斜めから見た斜視図である。
図5】第2パッド部材の下面図である。
図6】第2パッド部材を前方から見た正面図である。
図7】第2パッド部材に表皮を取り付けた状態を示すシートクッションの下面図である。
図8図7のVIII-VIII線に沿った断面図で、後側係合部の構成を示す図である。
図9図7のIX-IX線に沿った断面図である。
図10図9の部分Aを拡大して示す部分拡大断面図であり、第1係合部の構成を示す図である。
図11図7のXI-XI線に沿った断面図で、第2係合部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図1から図11を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る車両用シートS(乗物用シートの一例)について説明する。
なお、以下の説明中、「前後方向」とは、車両用シートSの前後方向であり、車両走行時の進行方向と一致する方向である。また、「シート幅方向」とは、車両用シートSの横幅方向(換言すると、シート本体の幅方向)であり、車両用シートSに着座した乗員から見た左右方向と一致する方向である。また、「上下方向」とは、車両用シートSの上下方向であり、車両が水平面を走行しているときには鉛直方向と一致する方向である。
【0020】
<車両用シートS>
本実施形態に係る車両用シートSの基本構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、車両用シートSの斜視図であり、図1中車両用シートSの一部については、図示の都合上、シートクッションS1から表皮2を外した構成にて図示している。
車両用シートSは、車体フロアの上に載置され、3人の乗員が着座可能な自動車の後部座席である。ただし、これに限定されるものではなく、車両用シートSは車両の前側に配置されるフロントシートであってもよく、また、前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシート又は三列目のリアシートとしても利用可能である。
【0021】
車両用シートSは、着座者の臀部を下方から支える着座部分となるシートクッションS1、着座者の背部を支える背凭れ部分となるシートバックS2、及び、シートバックS2の上方部に配され、着座者の頭部を支えるヘッドレストS3を主な構成要素とする。
【0022】
シートクッションS1は、図1に示すように、シートパッド10と、シートパッド10を被覆する表皮2により構成される。また、表皮2の一部は、シートパッド10側(シートクッションS1の底側)に向けて吊り込まれており、それによりシートクッションS1の表面に表皮溝7が形成されている。
【0023】
<シートパッド10>
次に、本実施形態のシートパッド10について説明する。図2は本実施形態に係る車両用シートSのシートクッションS1のシートパッド10を示す分解斜視図である。図3は、シートパッド10を構成する第2パッド部材12の上面図である。図4は、第2パッド部材の下面を示す図で、第2パッド部材を下方斜めから見た斜視図である。図5は、第2パッド部材12の下面図である。図6は、第2パッド部材12を前方から見た正面図である。図7は、第2パッド部材12に表皮2を取り付けた状態を示すシートクッションS1の下面図である。図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面図であり、後側係合部20bの構成を示す図である。図9は、図7のIX-IX線に沿った断面図であり、図10は、図9の部分Aを拡大して示す部分拡大断面図であり、第1係合部201の構成を示す図である。図11は、図7のXI-XI線に沿った断面図であり第2係合部202の構成を示す図である。
【0024】
シートパッド10は、図2に示すように、複数のパッド部材が上下に積層されて形成されるパッド積層体である。シートパッド10は、上側(着座者側)に配置される第1パッド部材11と、下側(車体側)に配置される第2パッド部材12とを備えている。
【0025】
<第1パッド部材11>
第1パッド部材11は、例えばウレタンフォーム等の発泡樹脂から構成される緩衝部材である。図2に示されるように、第1パッド部材11は、第2パッド部材12の上面形状と略同一の形状をなす。第1パッド部材11は、第2パッド部材12の上面12aに、第2パッド部材12を上方から覆うように取り付けられている。
【0026】
また、第1パッド部材11の上面には、表皮2を吊り込むための吊り込み溝11aが形成されている。吊り込み溝11aは、シート幅方向に間隔をあけて複数形成され、シート前後方向に延びる縦吊り込み溝と、シート前後方向の略中央部分に形成され、シート幅方向に延びる横吊り込み溝とから構成される。そして、図2に示すように、横吊り込み溝は縦吊り込み溝を連結している。
また、第1パッド部材11の後端には、後述する第2パッド部材12の取付凸部12bを保持する複数の取付凹部11bが設けられている。
【0027】
<第2パッド部材12>
第2パッド部材12は、発泡ポリプロピレン(EPP)から形成される緩衝部材である。第2パッド部材12は、第1パッド部材11の下面11c側に設けられる。第2パッド部材12は、第1パッド部材11と上下方向で重なるように配置され、第1パッド部材11を下方から支持している。
【0028】
第1パッド部材11は、上述したようにウレタンフォーム等の発泡樹脂から構成されている。すなわち、第1パッド部材11と第2パッド部材12は硬さが異なっており、本実施形態のシートパッド10では、第2パッド部材12は第1パッド部材11より硬く形成されている。すなわち、第1パッド部材11は、第2パッド部材12と比較して低硬度で形成されており、第2パッド部材12は、第1パッド部材11と比較して高硬度で形成されている。シートパッド10を硬さの異なる二層のパッド部材で構成することにより、一層で構成されたクッションパッドよりも薄く形成しつつ、着座感を向上させると共に剛性が維持されるようになっている。
【0029】
第2パッド部材12の後端部には、第1パッド部材11の取付凹部11bに取り付けるための凸状の取付凸部12bが形成されている。第1パッド部材11の取付凹部11bを取付凸部12bに嵌めることにより、第1パッド部材11を第2パッド部材12上に固定することができる。
【0030】
<第1領域13及び第2領域14>
第2パッド部材12は、上述したように発泡ポリプロピレン(EPP)から形成されている。また、第2パッド部材12は、第1領域13と、第1領域13よりも硬度が高い第2領域14と、から構成されている。すなわち、第2領域14は、第1領域13を形成するEPPよりも高硬度のEPPから形成されており、言い換えれば第1領域13は第2領域14よりも低硬度のEPPから形成されている。
【0031】
第2パッド部材12において、第2領域14は第1領域13に埋め込まれており、第1領域13と第2領域14とは一体成形により形成されている。
図3に示すように、第2領域14は、上面視において、第2パッド部材12の前後方向の中央よりも若干前側に位置している。また、第2領域14は、左右方向(シート幅方向)に延びる細長の矩形状に形成されており、その周囲を第1領域13が取り囲んでいる。また、図9に示すように、硬度の高い第2領域14は、第2パッド部材12の上面12aから下面12cまで延びるように設けられている。言い換えれば、第2領域14は、第1領域13の上面から下面まで伸長している。
【0032】
第2領域14は、その前後方向の長さL1が、後述する表皮係合部20の係止方向(表皮2を引き込む方向)の長さL2よりも長くなるように形成されている。
また、第2領域14は、その左右方向の長さW1が、表皮係合部20の係止方向に対して直交する方向の長さW2(以下、幅方向の長さW2と称する場合がある)よりも長くなるように形成されている。
【0033】
自動車の衝突事故等で強い衝撃を受けた際、乗員がシートベルトの拘束から離れて、座席から滑り落ち、ダッシュボード等の下に潜り込む現象が発生することがある(所謂、ダイブダウン現象と呼ばれる)。この現象を抑制するには、乗員がシートから滑り落ちることを抑制するのがよい。本実施形態では、第2パッド部材12、シート幅方向(左右方向)に延びる高硬度の第2領域14を第2パッド部材12に設けることで、シートクッションS1を撓み難くし、それにより、乗員がシートから滑り落ちることを抑制している。
また、第2領域14の前後方向の長さL1を、後述する表皮係合部20の係止方向の長さL2、L3より大きくしたり、第2領域14の左右方向の長さW1を表皮係合部20の幅方向の長さW2、W3より大きくしたりすることにより、サブマリン現象に対する抑制効果を高めている。
【0034】
<薄肉部12e>
第2パッド部材12には、図4及び図6に示すように、部分的に薄く形成された薄肉部12eが形成されている。言い換えれば、第2パッド部材12の下面12cには、上方向に窪む凹部が形成されており、この凹部の底部が、周囲よりも薄い薄肉部12eとなっている。薄肉部12eの周囲、すなわち薄肉部12e以外の部分は、薄肉部12eより厚く形成されている。以下では、薄肉部12eより厚く形成された部分を、薄肉部12eと区別するため厚肉部12fと称する場合がある。
【0035】
薄肉部12eは、第2パッド部材12において、左右方向ではほぼ中央に、前後方向では前側に位置するよう設けられている。また、薄肉部12eは、第2パッド部材12の第1領域13と第2領域14とにわたって設けられている。薄肉部12eを形成することで、使用するパッド材、すなわち、発泡ポリプロピレン(EPP)等の樹脂材料を減らすことができ、製造コストを削減することができる。
【0036】
<角部28>
第2パッド部材12前方の左右両方に位置する角部28には、図2図5に示すように、C面取りが形成されている。言い換えれば、前方における両方の角部28には、前方に向かうに従って、シート幅方向の長さが狭くなるように傾斜面28aが形成されている。傾斜面28aが形成された角部28を厚い厚肉部12fとすることにより、第2パッド部材12の両端部を強固にしている。
【0037】
<表皮2>
シートパッド10を覆う表皮2について説明する。表皮2は、第2パッド部材12に設けられた表皮係合部20により係止される。表皮2は、例えば布、剛性皮革又は本革等からなる。図7に示すように、表皮2は、シートパッド10の側面を覆う第1表皮ピース2aと、シートパッド10の下面を覆う第2表皮ピース2bとをつなぎ合わせて形成されている。第1表皮ピース2aと第2表皮ピース2bとをつなぎ合わせる縫合線4は、シートパッド10を覆ったとき、例えば第2パッド部材12の下端側の角部に位置するように設けられている。
【0038】
表皮2の端部には、後述する表皮係合部20の爪部22等を通す開口2dが形成されている。以下、表皮係合部20に係止される表皮2の端部を被係合部6と称する場合がある。被係合部6は表皮係合部20により引張られることから、引張られる方向の剛性を向上させるとよい。被係合部6には、引張られる方向に補強部として縫い目5が設けられており、被係合部6の剛性を向上させている。
【0039】
<表皮係合部20>
第2パッド部材12の下面12cには、図4図5図7に示すように、表皮2の端部を係止するための表皮係合部20(係合部)が複数設けられている。表皮係合部20は、例えば爪状の突出部として形成されている。また、表皮係合部20は、第2パッド部材12と一体的に形成されている。
表皮2の端部(被係合部6)には、表皮係合部20と対応する位置に開口2d(引掛孔)が形成されている。開口2dを表皮係合部20に挿入して被係合部6を引掛けることにより、表皮2の端部を係止することができる。
第1パッド部材11と第2パッド部材12とを組付けた状態で表皮2の端部を表皮係合部20に係止させるにより、表皮2をシートパッド10に取り付けることができる。
【0040】
図5及び図7に示すように、表皮係合部20は、第2パッド部材12の下面において、第2領域14を避けた位置に設けられている。すなわち、表皮係合部20は、第2領域14の硬度より低硬度の材料で形成された第1領域13に設けられている。
第2領域14と同じ高い硬度のEPPで第2パッド部材12全体を形成すると表皮2を係止する端部が撓み難くなり、表皮2の組付けが困難となる。しかしながら、第2パッド部材12の周囲を低硬度の第1領域13とすることにより、表皮2を組み付けるとき、第1領域13の表皮係合部20やその周囲が撓むようになり、表皮2の組付けが容易になる。
【0041】
表皮係合部20には、第2パッド部材12の下面12cにおいて前側に設けられる前側係合部20aと、後側に設けられる後側係合部20bとがある。
表皮2を係止する前側係合部20a及び後側係合部20bは、第1領域13に設けられている。第1領域13は、第2領域14より低硬度であるため、第2領域14より撓み易い。そのため、表皮2の組付け時に第1領域13を撓ませることにより、表皮2の組付けが容易になる。
【0042】
また、第2領域14は、第2パッド部材12において、前側係合部20aと後側係合部20bとの間に挟まれている。このように第2領域14を配置することで、例えば第2パッド部材の剛性が向上する。
また、後側係合部20bの一部は、左右方向において第2領域14よりも外側に配置されている。このように後側係合部20bの一部を配置することにより、シートクッションの左右端部から引き込まれる表皮2を引掛け易くしている。
以下では、先ず、第2パッド部材12の後側に設けられる後側係合部20bの一例について説明し、その後、前側係合部20aについて説明する。
【0043】
<後側係合部20b>
後側係合部20bは、図8に示すように、第2パッド部材12の下面12cから立設する支柱部21と支柱部21の先端に設けられる爪部22とを有し、全体として断面がL字状となるように形成されている。なお、第2パッド部材12の下面12cは、第2パッド部材12と第1パッド部材11とが組み合わされシートパッド10が形成された場合、シートパッド10の下面となる。
【0044】
後側係合部20bの爪部22は、シートパッド10の内側に向かって延びている。言い換えれば、爪部22は表皮2を取り付けたとき、表皮2を引き込む方向(係止方向と称する場合がある)に向けて延びるように形成されている。
爪部22が、シートパッド10の内側、すなわち、表皮2を引き込む係止方向に向けて延びているため、表皮2を取り付けた後、被係合部6が後側係合部20bから抜け難くなり、表皮2がシートパッド10から外れ難くなる。
【0045】
後側係合部20bにおいて、図8に示すように、後側係合部20bの頂部は面取りされているとよい。具体的には、表皮2を引掛ける爪部22が面取りされているとよい。表皮係合部20の爪部22が面取りされることにより、表皮2の開口2dが後側係合部20bに通りやすくなり、表皮2の組付けが容易になる。
なお、後側係合部20bと同様に、後述する第1係合部201及び第2係合部202(前側係合部20a)の先端部も面取されているとよい。図10及び図11に示すように、先端部が面取りされることにより、表皮2の開口2dが、第1係合部201及び第2係合部202に通りやすくなり、表皮2の組付けが容易になる。
【0046】
<前側係合部20a>
第2パッド部材12の前側には、図10に示すように、上側に窪む凹部25が形成されており、前側係合部20aは、凹部25内において凹部25の側面から、シートパッド10の内側(表皮を引き込む係止方向)に向かって突出する爪部22として形成されている。
前側係合部20aの爪部22が、シートパッド10の内側、表皮2を引き込む係止方向に向けて延びているため、表皮2を取り付けた後、被係合部6が前側係合部20aから抜け難くなり、表皮2がシートパッド10から外れ難くなる。
【0047】
前側係合部20aは、薄肉部12eに配置される第1係合部201と、厚肉部12fに配置される第2係合部202とを有する。
【0048】
<第1係合部201>
第1係合部201は、図5に示すように、薄肉部12eに形成された第1凹部251内に設けられている。第1凹部251は、上側に窪み、下面視で略矩形となるように形成された凹部である。第1係合部201は、薄肉部12eに形成された二つの第1凹部251内のそれぞれにおいて、第1凹部251の側面から、表皮2を引き込む方向(係止方向、図5の矢印K方向)に突出する突出部として形成されている。言い換えれば、第1係合部201は、第2パッド部材12の前面に対して垂直に交差する方向に延びている。
【0049】
第1係合部201は第2パッド部材12と一体的に形成されている。第1係合部201を、表皮2の被係合部6に形成された開口2dに挿入することにより、表皮2を引掛けて係止することができる。
また、図9図10に示すように、第1係合部201の上方には、第1凹部251の底部から第2パッド部材12の上面12aまで延びる貫通孔26が形成されている。薄肉部12eに形成される貫通孔26の長さD1(深さ)は、第2領域14の最大となる厚さT2よりも小さくなるように形成されている。
【0050】
<第2係合部202>
第2係合部202は、図5図7図8に示すように、厚肉部12fに形成された第2凹部252内に設けられている。
より詳しく述べると、第2係合部202は、第2凹部252の側面から、表皮2を引き込む方向(係止方向、図5の矢印M方向)に突出する突出部として形成されている。
【0051】
第2係合部202は、第2パッド部材12と一体的に形成されている。第2係合部202を、表皮2の被係合部6に形成された開口2dに通すことにより、表皮2を引掛けて係止することができる。
図11に示すように、第2係合部202の上方には、第2凹部252の底部から第2パッド部材12の上面12aまで延びる貫通孔26が形成されている。厚肉部12fに形成される貫通孔26の長さD2(深さ)は、第2領域14の最大となる厚さT2(図9参照)よりも小さくなるように形成されている。
【0052】
また、第2領域14は、図8に示すように、第2パッド部材12の上面12aから下面12cまで延びている。表皮係合部20は、第2領域14の後側下端部14d(第2領域14の下端)よりも上方に位置するように設けられている。これにより、例えば、サブマリン現象の発生時における表皮端部への荷重の入力が低減されるため、表皮外れが抑制される。特に、第2領域14よりも前方に配置される前側係合部20aを、第2領域14の後側下端部14dよりも上方に配置しており、これにより、サブマリン現象の発生時における表皮外れの抑制効果をより高めることができる。
また、表皮係合部20の上端は、第2領域14の前側上端部14aよりも下方に配置されている。このように表皮係合部20を配置することにより、例えばサブマリン現象の発生時における表皮外れの抑制効果をより高めることができる。
【0053】
第2領域14において、前側の上端である前側上端部14aと前側の下端である前側下端部14bとの間の長さ(以下、厚さT1)と、後側の上端である後側上端部14cと後側の下端である後側下端部14dとの間の長さ(以下、厚さT2)とを比較すると、厚さT2の方が大きい。
また、第2領域14の下面は、図9に示すように上方に向かって湾曲する湾曲部14eを有している。第2領域14の下面を上方に湾曲するように形成することで、第2パッド部材12の下方により広い空間を確保することができる。
【0054】
<幅方向の長さの比較>
薄肉部12eに配置される第1係合部201は、図5に示すように、厚肉部12fに設けられている第2係合部202よりも幅広に形成されている。
より詳しく述べると、第1係合部201の係止方向(図5の矢印K方向)と直交する幅方向の長さW2は、第2係合部202の係止方向(図5の矢印M方向)と直交する幅方向の長さW3よりも大きい。
このように、薄肉部12eに設けられる第1係合部201を形成することで、例えば、第1係合部201及びその周辺の薄肉部12eの強度を向上させることができる。
また、第1係合部201が設けられる第1凹部251の幅方向の長さW4は、第2係合部202が設けられる第2凹部252の幅方向の長さW5よりも大きくなるように形成されている。第1凹部251の幅方向の長さW4をより広くすることで、例えば、表皮2の係止(掛け止め)が容易になる。
【0055】
幅広の第1係合部201は第2パッド部材12の前方に配置されており、第2領域14は、幅広の第1係合部201より後方に配置されている。
また、第1係合部201より幅狭な第2係合部202は、図5に示すように、前方から見て第1係合部201を左右方向から挟むように配置されている。また、幅狭な第2係合部202は、第1係合部201よりも第2領域14に近接して配置されている。
また、第2領域14は、その前後方向の長さL1が幅広の第1係合部201の左右方向(幅方向)の長さW2よりも大きくなるように形成されている。
【0056】
<ストライカ27>
第2パッド部材12の下面12cには、第2パッド部材12を車体フロアに固定するフロア固定部としてストライカ27が設けられている。ストライカ27は、ワイヤをU字形に折り曲げて形成された部材から成り、インサート成形により第2パッド部材12に取り付けられている。車体フロアに設けられたラッチ装置(不図示)にストライカ27を係合させることにより、第2パッド部材12を含む車両用シートSを車体フロアに固定することができる。
【0057】
ストライカ27は第1領域13内に二つ設けられており、各ストライカ27は、車体フロアに設けられたラッチ装置の位置に対応するように配置されている。
表皮係合部20は、第1領域13内に配置されたストライカ27を避けた位置に設けられている。特に、薄肉部12eに設けられる第1係合部201と、厚肉部12fに設けられる第2係合部202とは、ストライカ27を避けた位置に配置されている。言い換えれば、第1係合部201及び第2係合部202は、ストライカ27の位置と重ならないように配置されている。ストライカ27を避けた位置に、第1係合部201及び第2係合部202を配置することで入力荷重が分散され、例えばサブマリン現象を抑制することができる。
【0058】
また、ストライカ27と第2領域14とは、左右方向で重なった位置にある。すなわち、図6に示すように、第2パッド部材12を前方から見て、ストライカ27は第2領域14と重なる位置に配置されている。また、図6に示すように、ストライカ27は第2領域14の後側下端部14dよりも上方に配置されている。
なお、表皮2の端部には、ストライカ27を通す開口2e(図7参照)が形成されており、ストライカ27を開口2eに挿通することにより、表皮2を第2パッド部材12に取り付けることができる。
【0059】
二つのストライカ27は、図5に示すように、薄肉部12eに設けられる二つの第1係合部201を挟むように配置されている。厚肉部12fに設けられる第2係合部202は、ストライカ27に近接して配置されている。ストライカ27は、第2パッド部材12にインサート成形により取り付けられており、ストライカ27の周囲にはストライカ27を支持するワイヤ等が埋められている。そのため、他の部分よりも強度が向上しており、第2係合部202をストライカ27に近接して配置することにより、第2係合部202の強度を向上させることができる。
【0060】
第2係合部202は、ストライカ27から、シート幅方向(車両用シートSの左右方向)に所定距離離れて配置されている。また、第2係合部202は、ストライカ27から車両用シートSの前後方向に所定距離離れて配置されている。より具体的には、第2係合部202は、ストライカ27より後方に設けられている。
【0061】
また、ストライカ27のそれぞれは、図5に示すように、隣り合う第1係合部201と第2係合部202との間に配置されている。ストライカ27によっても表皮2が固定されるため、表皮2を係止する第1係合部201と第2係合部202との間にストライカ27を設けることで、表皮2を固定する表皮固定力を向上させることができる。
【0062】
また、第2パッド部材12には、ストライカ27を内部に含むストライカ用凹部253(固定部用凹部)が形成されている。ストライカ用凹部253は、第1凹部251及び第2凹部252と同様、上側に向けて窪むように形成されている。ストライカ27を、ストライカ用凹部253内に設けることで、ストライカ27が第2パッド部材12の下面12cから突出する突出量が小さくなり、第2パッド部材12をよりコンパクトにすることができる。
【0063】
また、ストライカ用凹部253は、第2パッド部材12の前端と連通している。言い換えればストライカ用凹部253は、第2パッド部材12の前端まで延びており、ストライカ用凹部253の前方側部は、第2パッド部材12の前端において開口している。ストライカ用凹部253を第2パッド部材12の前端と連通することにより、例えば、第2パッド部材12を車体フロアに取り付けたとき、ストライカ27が車体フロアに設けられたラッチ装置に係合しているか、シート前方から見て確認することができる。
【0064】
また、ストライカ用凹部253は、そのシート幅方向の長さW6が、第1係合部201を含む第1凹部251の幅方向の長さW4より小さくなるように形成されている。ストライカ用凹部253の幅方向の長さW6を小さくすることにより、例えば目視で第1凹部251と、ストライカ用凹部253とを区別することができ、表皮2の取り付けが容易になる。
なお、第2パッド部材12に設けられるストライカ27(フロア固定部)は、U字状に形成されたワイヤ部材に限らず、他の形状であってもよい。例えば、ストライカ27はL字状に形成されてもよい。また、ラッチ装置を第2パッド部材12にフロア固定部として設けてもよく、車体フロアにストライカを設け、ラッチ装置をストライカに取り付けるようにしてもよい。
【0065】
以上、本実施形態について図を用いて説明した。なお、上記した実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本実施形態で説明した部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、本発明の乗物用シートの一例として車両用シートを挙げ、その構成例について説明したが、本発明は、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物に搭載される車両用シートに限定されるものではなく、地上以外を移動する航空機や船舶などに搭載されるシートであってもよい。
【符号の説明】
【0066】
S 車両用シート
S1 シートクッション
S2 シートバック
S3 ヘッドレスト
2 表皮
2a 第1表皮ピース
2b 第2表皮ピース
2d、2e 開口
4 縫合線
5 縫い目(補強部)
6 被係合部
7 表皮溝
10 シートパッド
11 第1パッド部材
11a 吊り込み溝
11b 取付凹部
11c 下面
12 第2パッド部材
12a 上面
12b 取付凸部
12c 下面
12e 薄肉部
12f 厚肉部
13 第1領域
14 第2領域
14a 前側上端部
14b 前側下端部
14c 後側上端部
14d 後側下端部(第2領域の下端)
14e 湾曲部
20 表皮係合部(係合部)
20a 前側係合部
20b 後側係合部
201 第1係合部
202 第2係合部
21 支柱部
22 爪部
25 凹部
251 第1凹部
252 第2凹部
253 ストライカ用凹部(固定部用凹部)
26 貫通孔
27 ストライカ(フロア固定部)
28 角部
28a 傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11