(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079587
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】反射及び屈折ディフューザ
(51)【国際特許分類】
G02B 5/02 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
G02B5/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023183808
(22)【出願日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】18/072,101
(32)【優先日】2022-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502151820
【氏名又は名称】ヴァイアヴィ・ソリューションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Viavi Solutions Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】タッソ アール エム セールス
【テーマコード(参考)】
2H042
【Fターム(参考)】
2H042BA03
2H042BA20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】透過モードで使用されるときに通常は複数の表面によってしか実現できない特定の性能の特徴を実現し得る実効的なビーム成形器を供する反射と屈折の両方の機能を含むディフューザの提供。
【解決手段】第1表面及び該第1表面とは反対の第2表面を有する基板と、反射層と、屈折率nがn>1である屈折層を備えるディフューザが開示されている。当該ディフューザを有するシステム及び当該システムの使用方法も開示されている。
【選択図】
図1-1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面及び該第1表面とは反対の第2表面を有する基板と、
反射層と、
屈折率nがn>1である屈折層、
を有するディフューザ。
【請求項2】
請求項1に記載のディフューザであって、前記反射層は、複数の光散乱部を含む、ディフューザ。
【請求項3】
請求項1に記載のディフューザであって、前記複数の光散乱部は、マイクロ構造、回折格子、及びマイクロレンズのアレイから選ばれる、ディフューザ。
【請求項4】
請求項1に記載のディフューザであって、前記反射層は平面状である、ディフューザ。
【請求項5】
請求項1に記載のディフューザであって、前記反射層は湾曲している、ディフューザ。
【請求項6】
請求項1に記載のディフューザであって、前記反射層は、前記基板の全長にわたって延在する、ディフューザ。
【請求項7】
請求項1に記載のディフューザであって、前記反射層は、前記基板の長さに沿った2つ以上の部分に存在し、反射層の各部分は反射材料の存在しない箇所によって分離される、ディフューザ。
【請求項8】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層の第2表面は前記反射層の第1表面と接し、前記屈折層の前記第2表面は平面状である、ディフューザ。
【請求項9】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層の第2表面は前記反射層の第1表面と接し、前記屈折層の前記第2表面は湾曲している、ディフューザ。
【請求項10】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層は、第1表面と、該第1表面とは反対側の第2表面を有し、
前記第2表面は前記反射層と接し、
前記第1表面はディフューザパターンを有する、
ディフューザ。
【請求項11】
請求項10に記載のディフューザであって、前記反射層はディフューザパターンを有し、前記屈折層のディフューザパターンは前記反射層のディフューザパターンとは異なる、ディフューザ。
【請求項12】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層は、前記反射層の全長にわたって延びる、ディフューザ。
【請求項13】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層の第1部分は前記反射層の全部にわたって延び、前記屈折層の第2部分は前記基板の一部にわたって延びる、ディフューザ。
【請求項14】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層の一部は前記基板の一部と接している、ディフューザ。
【請求項15】
請求項1に記載のディフューザであって、前記基板の前記第2表面は、パターニングされた光学材料を含む、ディフューザ。
【請求項16】
請求項1に記載のディフューザであって、前記屈折層の第1表面は、回折格子、マイクロレンズアレイ、又は周期構造を含む、ディフューザ。
【請求項17】
照明源と、
請求項1に記載のディフューザ、
を備えるシステム。
【請求項18】
システムの使用方法であって、
照明源から、第1表面と、該第1表面とは反対側の第2表面を有する基板と、反射層と、屈折率nがn>1である屈折層を含むディフューザへ入り込む照明を受光する段階を有する方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記照明の一部は、前記屈折層によって前記反射層へ向かうように送光され、前記送光された照明は、前記反射層によって前記屈折層を介して反対方向に反射される、方法。
【請求項20】
請求項18に記載の方法であって、前記照明の一部は、前記屈折層によって前記基板へ向かうように送光され、妨害されずに前記ディフューザを透過する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、第1表面及び該第1表面とは反対の第2表面を有する基板と、反射層と、屈折率nがn>1である屈折層を備えるディフューザに関する。当該ディフューザを有するシステム及び当該システムの使用方法も開示されている。
【背景技術】
【0002】
反射ディフューザは様々な用途-たとえば一般的な照明、固体発光、ディスプレイ、バックライト、半導体-において有用である。単一の散乱表面は、入射ビームが、ディフューザ表面を特徴づける様々なマイクロ構造から反射されるときに再導光されるように反射率の大きい材料で製造される。反射ディフューザを製造する単純な方法は、散乱表面をメタライズすることであるが、吸収損失を回避するために、より洗練された誘電コーティングも同様に用いられ得る。反射ディフューザはまた、光路の折り返しを可能にすることによって、システムをより小型に設計することをも容易にし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
必要なのは、透過モードで使用されるときに通常は複数の表面によってしか実現できない特定の性能の特徴を実現し得る実効的なビーム成形器を供する反射と屈折の両方の機能を含むディフューザである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本開示の特徴が以降の図面による限定ではない例示によって表される。図中、同様の番号は同様の部材を示す。
【
図1】
図1A~
図1は、本発明のある態様によるディフューザの断面を表している。
【
図2】
図2A~
図2は、本発明の他の態様によるディフューザの断面を表している。
【
図3】本発明の他の態様によるディフューザの断面を表している。
【
図4】本発明の他の態様によるディフューザを含むシステムの断面を表している。
【
図5】
図5A~
図5Cは、本発明の他の態様によるディフューザの断面を表している。
【
図6】本発明の他の態様によるディフューザを含むシステムの断面を表している。
【0005】
[課題を解決するための手段]
ある態様では、第1表面及び該第1表面とは反対の第2表面を有する基板と、反射層と、屈折率nがn>1である屈折層を備えるディフューザが開示されている。
【0006】
他の態様では、第1表面及び該第1表面とは反対の第2表面を有する基板と、反射層と、屈折率nがn>1である屈折層を有するディフューザへ入射する照明源からの照明を受ける段階を有するシステムの使用方法が開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
簡略化および例示の目的で、本開示は主にその実施例を参照して説明される。以下の説明では、本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら本開示は、これらの特定の詳細に限定されることなく実施され得ることは容易に明らかであろう。 他の例では、本開示を不必要に不明瞭にしないように、いくつかの方法および構造は詳細に記載されていない。
【0008】
さらに、添付の図に描かれた部材は、追加の構成要素を含み得、これらの図に記載された構成要素のいくつかは、本開示の範囲から逸脱することなく、除去および/または変更され得る。さらに、図に描かれている部材は、縮尺通りに描かれていない場合があり、したがって、要素は、図に示されているものとは異なるサイズおよび/または構成を有する場合がある。
【0009】
前述の一般的な説明も以下の詳細な説明も、例示的かつ説明的なものに過ぎず、本教示の様々な実施形態の説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【0010】
広範かつ変形された実施形態では、第1表面11及び該第1表面11とは反対の第2表面12を有する基板1と、反射層2と、屈折率nがn>1である屈折層3を備えるディフューザ10が開示されている。ある態様では、たとえば
図1A~
図4に示されているように、反射層2は基板1の第1表面11に接し、かつ、屈折層3は反射層2の一部に接してよい。他の態様では、たとえば
図5A~
図6に示されているように、反射層2は基板1の第2表面12に接し、かつ、屈折層3は基板1の一部に接してよい。ディフューザ10は、入射照明を成形する-パターニングされているか又はパターニングされていない-反射面と共に機能する屈折面を含む反射屈折型ディフューザであってよい。ディフューザ10は、単一部品で複数の機能を可能にする透過及び反射型微小光学表面の特性を組み合わせることができる。
【0011】
図1A~
図1Cに示されているように、基板1、反射層2,及び屈折層3の各々は、第1表面(11,21,及び31)及び該第1表面とは反対の第2表面(第1表面に対応して12,22,及び32)を有することができる。このようにして、
図1A~
図4に示されているように、基板1の第1表面11は反射層2の第2表面22と接することができ、反射層2の第1表面21は屈折層3の第2表面32と接することができる。あるいはその代わりに、
図5A~
図6に示されているように、基板1の第2表面12は反射層2の第1表面21と接することができ、基板1の第1表面11は屈折層3の第2表面32と接することができる。位置について言及するため、第1表面(11,21,及び31)は照明源50を向き、第2表面(12,22,及び32)は照明源50から遠ざかる方向を向くものとする。
【0012】
基板1は、第1表面11及び該第1表面11とは反対の第2表面12を有することができる。基板1は、ディフューザ10を支持することができる基板1は、大きな製造物(たとえば大きなウエハ、ガラスシート、ガラスウエハ、又はプラスチックフィルム)から特別な寸法又は機械で製造され得る(ダイシング基板、コア基板等)。ある態様では、基板1は、モノリシック基板として全体が無機の材料(たとえば溶融シリカ、シリコン、ゲルマニウム等)を含むことができる。他の態様では、基板1は、基板上でコーティングされた無機膜-たとえばガラス基板上に堆積されたTa2O5-であってよい。基板1は、透明であると共に透明材料-たとえば入射照明の一部を妨害されずに透過させることを可能にするガラス又はプラスチック-を含むことができる。他の態様では、基板1は不透明であってよい。
【0013】
ある態様では、
図1A~
図4に示されているように、ディフューザ10では、反射層2は、基板1の第1表面11上に存在することができる。他の態様では、
図5A~
図6に示されているように、反射層2は、基板1の第2表面12上に存在することができる。反射層2は、反射率の大きな材料で形成されると共に、所望のスペクトル範囲において反射特性を有する任意の材料を含むことができる。たとえば所望のスペクトル範囲において50%~100%の反射率を有する任意の材料が含まれてよい。反射性材料の例はアルミニウムである。アルミニウムは、良好な反射特性を有し、高価でなく、かつ、薄膜への形成又は薄膜としての堆積が容易である。他の材料もまたアルミニウムの代わりに用いられ得る。 たとえば銅、銀、金、プラチナ、パラジウム、ニッケル、コバルト、ニオブ、クロム、スズ、及びこれら若しくは他の金属との結合物、混合物、又は混晶が反射材料として用いられ得る。ある態様では、反射材料は、白色又は淡色金属であってよい。他の例では、反射材料は、遷移金属及びランタノイド金属並びにこれらの結合物のみならず、金属カーバイド、金属酸化物、金属窒化物、金属硫化物、又は金属とこれらの金属の1つ以上との結合物又は混合物を含むことができるが、これらに限定されない。
【0014】
反射材料は、複数のスペクトル範囲の光-たとえば可視光(約380nm~約800nm)、紫外光(約200nm~約400nm)、及び赤外光(約800nm~約1mm)-を反射することができる。赤外波長は、近赤外、短波赤外、中赤外、及び長波赤外を含み得る。
【0015】
反射層2は、
図1Aに示されているように、ディフューザパターンを構成し得る複数の光散乱部を含む第1表面21を有することができる。
図5Aに示されているように、反射層2は、ディフューザパターンを構成し得る複数の光散乱部を含む第2表面22を有することができる。光散乱部は、入射照明を空間的に広げることができる。複数の光散乱部は、マイクロ構造、回折格子、マイクロレンズのアレイ等のうちの少なくとも1つであってよい。
図1A及び
図5Aに示されているように、複数の光散乱部は、それぞれ第1表面21又は第2表面22の全長に沿って存在することができる。複数の光散乱部は、第1表面21又は第2表面22の長さの1つ以上の部分に沿って存在することができる。たとえば
図2Aに示されているように、反射層2の第1部分23は、複数の光散乱部を有すると共に、反射層2の第2部分24に沿った光散乱部は存在しないこともあり得る。
【0016】
反射層2の第1表面21及び任意で第2表面22は、たとえば反射層2の一部又は全長に沿って平面状であってよい。
図1Aでは、第1表面21は全長に沿って複数の光散乱部を有し、第2表面22は平面状、つまり平坦及び/又は滑らかである。
図5Aでは、第1表面21は平面状、つまり平坦及び/又は滑らかで、第2表面22は全長に沿って複数の光散乱部を有する。
図1B及び
図5Bでは、反射層2の第1表面21と第2表面22は平面状である。
【0017】
図1C及び
図5Cに示されているように、反射層2の第1表面21と第2表面22は湾曲して-たとえば凹形状、凸形状、又は凹形状と凸形状を組み合わせた形状-よい。たとえば反射層2の第1部分は凹形状で、反射層2の第2部分は凸形状であってよい。反射層2は、基板1の一部にわたって湾曲してよい。
【0018】
ある態様では、反射層2は、基板1の全長に沿って延びてよく、あるいは基板1の長さの一部に沿って延びてもよい。たとえば
図2Bに示されているように、反射層2は、基板1の長さに沿った2つ以上の部分に存在し、反射層2の各部分(たとえば第1部分23)は、反射層2の空領域(たとえば第2部分24)によって分離されている。
図2Cに示されているように、反射層2は、平面状反射材料を含む2つ以上の第1部分23と、反射材料が存在しない領域を含む2つ以上の第2部分24を有する。前記2つ以上の第1部分23が前記2つ以上の第2部分24によって分離されることで、反射層2は回折格子を構成する。
【0019】
反射層2の第1表面21及び/又は第2表面22にはディフューザパターンが存在しないことがあり得る。他の態様では、反射層2の第1表面21及び/又は第2表面22は、ディフューザパターンを含み得るか、あるいはディフューザパターンを構成し得る。
【0020】
反射層2は、複数の光散乱部のうちの1つ以上と、平面状表面と、反射層2の1つ以上の部分に沿った湾曲面を有し、任意で複数の光散乱部と反射材料が存在しない1つ以上の部分を有してよい。ある態様では、反射層2の第1表面21は、周期的マイクロ構造、ランダムなマイクロ構造、対称的、非対称的、1次元、及び2次元から選ばれる表面プロファイルを有し得る。
【0021】
ディフューザ10はまた、反射層2の少なくとも一部上に存在し得る屈折層3をも有する。屈折層3の屈折率nはn>1である。屈折層3は、屈折率nがn>1である任意の材料で形成され得る。屈折層3は、入射照明に対してある程度の透明度を有することができる。
【0022】
ある態様では、屈折層3は、反射層2の全長に沿って被覆及び/又は延在してよい。上述したように、屈折層3は、第1表面31と、該第1表面31とは反対で反射層2と接する第2表面32を有することができる。
図1Aと
図1Bに示されているように、屈折層3の第2表面32は反射層2の第1表面21と接することができる。屈折層3の第2表面32は平面状である。
図1Cに示されているように、屈折層3の第2表面32は湾曲した形状-たとえば凹形状、凸形状、又は凹形状と凸形状を組み合わせた形状-である。第1表面31はディフューザパターン4を有することができる。屈折層のディフューザパターン4は、反射層のディフューザパターンと同一であってよいし、あるいは異なってもよい。
【0023】
屈折層3の第1表面31は、平面状であってもよいし、湾曲(凹形状、凸形状)であってもよいし、たとえば第1表面31の全長に沿って、又は、長さに沿った異なる複数の部分において、これらを組み合わせた形状であっても良い。第1表面31は回折格子パターンを有することができる。
【0024】
他の態様では、反射材料が存在しないディフューザ10の部分では、
図2B及び
図2Cに示されているように、屈折層3が基板1の1つ以上の部分上に存在することができる。たとえば屈折層3の第1部分は、反射層2の全体にわたって延びることができる。屈折層3の第2部分は、基板1の一部にわたって延びることができる。ある態様では、屈折層3は反射層2の一部上に存在することができる。
【0025】
それに加えて、
図5A及び
図6に示されているように、たとえば反射層2が基板1の第2表面12上に存在するときに、屈折層3は基板1の第1表面11上に存在することができる。
【0026】
ある態様では、屈折層3の第1表面31は、回折格子、マイクロレンズアレイ、又は周期構造を有することができる。第1表面31は、たとえば光源からの入射ビーム51によって照明され得る。第1表面31は、一般的、対称的、非対称的、1次元、及び2次元から選ばれる表面プロファイルを含むことができる。第1表面31は平面状であってよいし、あるいは湾曲しても良い。
【0027】
図4は、照明源50とディフューザ10を有するシステム100を表している。ディフューザ10は上述した。それに加えてディフューザ10は、パターニングされた光学材料7を含む第2表面12を有する基板1を備えることができる。パターニングされた光学材料7は、基板1の第2表面12の全長にわたって延びることができる。ある態様では、パターニングされた光学材料7は、第1部分内に存在して、第2部分内に存在しないことが可能である。学材料7は、基板1上で複製され得るポリマー材料-たとえばフリーラジカル硬化アクリレート、カチオン硬化エポキシ、UV架橋可能なポリマー、及び熱硬化可能なポリマー-から形成され得る。あるいはその代わりに、光学材料7は、基板1自体のモノリシック部分であってよく、かつ、たとえば反応性イオンエッチング(溶融シリカ、シリコン、及びゲルマニウムのような硬い材料の場合)又は直接鋳型成型(注入鋳型成型によるガラス鋳型成型若しくはプラスチック鋳型成型又はエンボス加工プロセス)のようなプロセスを介して製造され得る。
【0028】
図6は、照明源50とディフューザ10を有するシステム100を表している。ディフューザ10は上述した。照明源50は、屈折層3の第1表面31のパターン4によって受光可能な入射ビーム51を放出することができる。受光した入射ビーム51は、屈折層3及び基板1を透過して、基板1の第2表面12上の反射層2へ入射することができる。透過した入射ビーム51は、反射層2の第2表面22の複数の光散乱中心によって反射されてディフューザ10へ入り込み得る。
【0029】
システム100は、照明源50から、第1表面31と該第1表面31とは反対側に位置する第2表面32を有する基板1と、第1表面31上に存在する反射層2と、反射層2の一部上に存在する屈折率nがn>1である屈折層3を備えるディフューザ10へ入り込む照明を受ける段階を有する方法において用いられ得る。光源からの照明の一部は、屈折層3によって反射層2へ向かうように送光され得る。送光照明は、屈折層3を介して反射層2によって反対方向に反射され得る-たとえば
図4の光線5に沿って-。照明の一部は、屈折層3によって基板1へ向かうように送光され、かつ、妨害されることなくディフューザ10を通り抜ける-たとえば
図4の光線6に沿って-。
【0030】
以上の説明から、当業者は、本教示を様々な形態で実施できることを理解できる。したがって、これらの教示は、その特定の実施形態および例に関連して記載されてきたが、本教示の真の範囲は、そのように限定されるべきではない。本明細書の教示の範囲から逸脱することなく、様々な変更型および修正型をなすことができる。
【0031】
本開示の範囲は広く解釈されるべきである。本開示は、本明細書に開示された装置、活動、および機械的作用を達成するための均等物、手段、システム、および方法を開示することを意図している。開示された各装置、物品、方法、手段、機械的部材または機構について、本開示は、本明細書に開示された多くの態様、機構および装置を実施するための等価物、手段、システムおよび方法をもその開示に包含し、教示することを意図する。本出願の特許請求の範囲も同様に広く解釈される。本明細書における多くの実施形態における発明の説明は、本質的に単なる例示であり、したがって、本発明の要旨を逸脱しない変形は、本発明の範囲内であることが意図される。そのような変形は、本発明の思想および範囲から逸脱するものとはみなされない。
【外国語明細書】