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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079589
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
   B60L 5/00 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
B60L5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023184983
(22)【出願日】2023-10-27
(31)【優先権主張番号】63/429,092
(32)【優先日】2022-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/464,851
(32)【優先日】2023-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クマール,アジス クッタンナイル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両を外部の電源に結合した給電装置に選択的に結合させることができる集電装置を含むことができる電力供給システムを提供する。
【解決手段】集電装置は、各々が給電装置に係合することができる導電性接点を含むことができる。接点は、集電装置の電力伝送能力を変更するために動作モードを切り替えることができる。接点は、動作モードのうちの第1の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導き、負の電位を導き、通信信号を導き、接地リファレンスへの接続を提供することができる。接点は、動作モードのうちの第2の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導き、追加の量の正の電位を導き、負の電位を導き、追加の量の負の電位を導くことができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(100)を外部の電源(310)に結合した給電装置(308)に選択的に結合させるように構成された集電装置(104)を備え、
前記集電装置(104)は、前記給電装置(308)に係合するように各々が構成された導電性接点(212、214、216、218、312、314、316、318)を含んでおり、前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)は、前記集電装置(104)の電力伝送能力を変更すべく動作モードを切り替えるように構成され、
前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)は、前記動作モードのうちの第1の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導き、負の電位を導き、通信信号を導き、接地リファレンス(426)への接続を提供するように構成され、
前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)は、前記動作モードのうちの第2の動作モードにおいて、個別に、前記正の電位を導き、追加の量の前記正の電位を導き、前記負の電位を導き、追加の量の前記負の電位を導くように構成されている、システム(102)。
【請求項2】
前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの切り替えに先立ち、前記集電装置(104)の前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)のうちの少なくとも1つが、前記車両(100)を識別するために前記電源(310)と通信するように構成される、請求項1に記載のシステム(102)。
【請求項3】
前記車両(100)の識別後に前記正の電位、前記追加の量の前記正の電位、前記負の電位、および前記追加の量の前記負の電位の伝送に関して前記電源(310)と通信するように構成された通信装置(422)をさらに備える、請求項2に記載のシステム(102)。
【請求項4】
前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの切り替えに先立ち、前記集電装置(104)の前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)のうちの少なくとも1つが、前記車両(100)または前記電源(310)のうちの1つ以上の接地リファレンス(426)への接続を試験するように構成される、請求項1に記載のシステム(102)。
【請求項5】
接地抵抗を前記集電装置(104)に接続するように指示し、前記集電装置(104)と前記給電装置(308)との間のインターフェースにおける電圧または電流の一方または両方を測定することによって、前記接地リファレンス(426)への前記接続を試験するように構成された前記車両(100)のコントローラ(120)をさらに備える、請求項4に記載のシステム(102)。
【請求項6】
前記給電装置(308)および前記集電装置(104)を介して前記電源(310)から前記車両(100)へと導かれる電圧または電流のうちの1つ以上を繰り返し測定するように構成された、前記車両(100)の電動システムコントローラ(120)をさらに備える、請求項1に記載のシステム(102)。
【請求項7】
前記電動システムコントローラ(120)は、前記集電装置(104)と前記給電装置(308)との間の接続を繰り返し試験するために、測定された前記電圧または前記電流のうちの前記1つ以上を、前記電源(310)の電源(310)コントローラ(120)に繰り返し通信するように構成される、請求項6に記載のシステム(102)。
【請求項8】
前記車両(100)を識別するために前記車両(100)に結合するように構成された識別標識または無線で読み取ることができるタグのうちの1つ以上を検出するように構成されたセンサ(438)をさらに備える、請求項1に記載のシステム(102)。
【請求項9】
車両(100)の集電装置(104)を外部の電源(310)に結合した給電装置(308)に選択的に結合させることと、
第1の動作モードにおいて前記集電装置(104)の異なる接点(212、214、216、218、312、314、316、318)を介して前記電源(310)と前記車両(100)との間で正の電位および負の電位を個別に導くことと、
前記第1の動作モードにおいて前記集電装置(104)の前記異なる接点(212、214、216、218、312、314、316、318)を介して前記電源(310)と前記車両(100)との間に接地接続および通信経路を個別に確立させることと、
前記異なる接点(212、214、216、218、312、314、316、318)を前記第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えることと、
前記第2の動作モードにおいて前記集電装置(104)の前記異なる接点(212、214、216、218、312、314、316、318)を介して前記電源(310)と前記車両(100)との間で前記正の電位、追加の量の前記正の電位、前記負の電位、および追加の量の前記負の電位を個別に導くことと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの切り替えに先立ち、前記車両(100)を識別するために前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)のうちの少なくとも1つを介して前記電源(310)と通信することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記車両(100)の識別後に前記正の電位、前記追加の量の前記正の電位、前記負の電位、および前記追加の量の前記負の電位の伝送に関して前記電源(310)と通信することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの切り替えに先立ち、前記集電装置(104)の前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)のうちの少なくとも1つ、前記車両(100)または前記電源(310)のうちの1つ以上の接地リファレンス(426)への接続を試験することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記接地リファレンス(426)への前記接続は、接地抵抗を前記集電装置(104)に接続するように指示し、前記集電装置(104)と前記給電装置(308)との間のインターフェースにおける電圧または電流の一方または両方を測定することによって試験される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記給電装置(308)および前記集電装置(104)を介して前記電源(310)から前記車両(100)へと導かれる電圧または電流のうちの1つ以上を繰り返し測定することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記集電装置(104)と前記給電装置(308)との間の接続を繰り返し試験するために、測定された前記電圧または前記電流のうちの前記1つ以上を、前記電源(310)の電源(310)コントローラ(120)に繰り返し通信することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記車両(100)を識別するために前記車両(100)に結合するように構成された識別標識または無線で読み取ることができるタグのうちの1つ以上を検出することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
電動システム(100)に結合するように構成され、前記電動システム(100)の外部の電源(310)に結合した給電装置(308)の対応する接点(212、214、216、218、312、314、316、318)と係合するように構成された別々の導電性接点(212、214、216、218、312、314、316、318)を含んでいる集電装置(104)と、
前記電源(310)と前記電動システム(100)との間の電力の伝送を増加させるために、前記集電装置(104)の前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)のうちの1つ以上を、第1の動作モードにおける前記電源(310)との通信経路または接地接続のうちの1つ以上の提供から、第2の動作モードにおける前記電源(310)と前記電動システム(100)との間の追加の電位の伝導へと切り替えるように構成されたコントローラ(120)と
を備えるシステム(102)。
【請求項18】
前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの切り替えに先立ち、前記コントローラ(120)は、前記接点(212、214、216、218、312、314、316、318)のうちの少なくとも1つを介して前記電源(310)と前記電動システム(100)との間で指定された電位を導くことによって前記電動システム(100)を識別するように構成される、請求項17に記載のシステム(102)。
【請求項19】
前記コントローラ(120)は、前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの切り替え後に前記集電装置(104)と前記給電装置(308)との間を導かれる前記追加の電位、電流、またはインピーダンスのうちの1つ以上を繰り返し測定するように構成される、請求項17に記載のシステム(102)。
【請求項20】
前記コントローラ(120)は、前記追加の電位、前記電流、または前記インピーダンスのうちの前記1つ以上を前記電源(310)に通信するように構成される、請求項19に記載のシステム(102)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第63/429,092号(2022年11月30日出願)の優先権を主張する米国特許出願第18/464,851号(2023年9月11日出願)の優先権を主張し、これらの出願の開示の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載される主題は、電動システムに電動システムの外部の電源から電力を供給するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかの電動システムは、少なくとも部分的には、外部の供給源によって供給され、電動システムの移動の最中に電動システムによって受け取られる電流または電位によって動作する。これらの電動システムは、頭上のカテナリ式架線に係合するパンタグラフ、通電レールに係合する導電シュー、などの集電装置を介して電力を受け取ることができる。
【0004】
これらの集電装置のいくつかは、集電装置が外部の供給源から引き出し、あるいは導くことができる電力量が、限定的であるかもしれない。例えば、集電装置内の導電性接点の数が限られていて、例えば、いくつかの接点が通信に使用され、他の接点が接地の接続を確認するために使用されるかもしれない。現時点において利用可能なシステムおよび方法とは異なるシステムおよび方法を有することが、望ましいかもしれない。
【発明の概要】
【0005】
一例において、車両を外部の電源に結合した給電装置に選択的に結合させることができる集電装置を含むことができる電力供給システムが提供される。集電装置は、各々が給電装置と係合することができる導電性接点を含むことができる。接点は、集電装置の電力伝送能力を変更するために動作モードを切り替えることができる。接点は、動作モードのうちの第1の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導くことができ、負の電位を導くことができ、通信信号を導くことができ、接地リファレンスへの接続を提供することができる。接点は、動作モードのうちの第2の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導くことができ、追加の量の正の電位を導くことができ、負の電位を導くことができ、追加の量の負の電位を導くことができる。
【0006】
別の例において、(車両と給電装置との間の電力の伝導を制御するための)方法は、車両の集電装置を外部の電源に結合した給電装置に選択的に結合させることと、第1の動作モードにおいて集電装置の異なる接点を介して電源と車両との間で正の電位および負の電位を別々に導くことと、第1の動作モードにおいて集電装置の異なる接点を介して接地接続および電源と車両との間の通信経路を別々に確立させることと、第1の動作モードから第2の動作モードに異なる接点を切り替えることと、第2の動作モードにおいて集電装置の異なる接点を介して電源と車両との間で正の電位、追加の量の正の電位、負の電位、および追加の量の負の電位を別々に導くこととを含むことができる。
【0007】
別の例において、電力供給システムが、電動システムに結合することができる集電装置を含むことができ、電動システムの外部の電源に結合した給電装置の対応する接点と係合することができる別個の導電性接点を含むことができる。電力供給システムは、集電装置の接点のうちの1つ以上を、第1の動作モードにおける電源との通信経路または接地接続のうちの1つ以上の提供から、電源と電動システムとの間の電力伝送を増加させるための第2の動作モードにおける電源と電動システムとの間の追加の電位の伝導へと、切り替えることができるコントローラを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本主題を、実施形態(ただし、これらに限られるわけではない)の以下の説明を添付の図面を参照して検討することによって理解することができる。
図1】電動システムの一例を示しており、電動システム上に電力供給システムの一部が配置されている。
図2】電動システムに搭載された電力供給システムの一部分を示している。
図3】電力供給システムの給電装置の一例を示している。
図4】給電装置および電動システムの負荷の一例の回路図を示している。
図5】制御接続チェックまたは試験の実行の一例を示している。
図6】接地リファレンス接続チェックまたは試験の実行の一例を示している。
図7】別の接地リファレンス接続チェックまたは試験の実行の一例を示している。
図8】電力供給システムを制御するための方法の一例のフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で説明される主題は、電動システムに電動システムの外部の電源から電力を供給するシステムに関する。本明細書で説明される実施形態は、集電装置内の導電性接点の状態を切り替えて、電動システムによって送電および/または受電することができる電力量を変更することができる電力供給システムおよび方法に関する。これは、電動システムへと電力を導く導電経路の下方、上方、または側方における電動システムの移動の最中に達成されてよい。システムによって集電装置内の接点の状態を切り替えることで、推進負荷、補助負荷、などの電動システムの負荷を動作させるために電動システムが受け取る電力の量を増加させることができる。本発明の主題の1つ以上の複数の特徴が、移動式の電動システムに関連して説明されるが、すべての実施形態が移動式である必要はない。本明細書で説明される主題の1つ以上の実施形態は、据置式の電動システムにおいて使用されてもよい。
【0010】
図1が、電動システム100の一例を示しており、電動システム上に電力供給システム102の一部が配置されている。この場合、電動システムは移動可能である。図2が、電動システムに搭載された電力供給システムの集電装置104を示している。図1および図2に示される電力供給システムの一部分は、電動システムの上部(例えば、屋根)に配置された集電装置を含む。集電装置が、電動システムの上部に示されているが、集電装置は、随意により、電動システムの下および/または側面に配置されてもよい。電動システムが、レール電動システム(例えば、機関車)などの移動式のシステムまたは車両として示されているが、代案として、他の実施形態においては、別の形式の車両(例えば、バス、自動車、トラック、鉱業電動システム、など)であってもよい。図1および図2に示される集電装置104をさらに参照して、図3が、電力供給システムの給電装置308を示している。給電装置は、電動システムの外部の電力供給システムの一部であってよい。
【0011】
給電装置は、電動システムおよび集電装置の上方に配置されてよく、電気エネルギー(例えば、電位または電流)を集電装置を介して電動システムの負荷へと伝達すべく、集電装置と係合するように下降可能である。随意により、給電装置は、電動システムの下方にあってもよく、電気エネルギーを伝達すべく互いに係合するように、集電装置を下降(かつ/または、給電装置を上昇)させることができる。給電装置は、集電装置を介して電動システムに電気エネルギーを供給するために、電力系統、電池セル、燃料電池、オルタネータ、発電機、電力変換装置(例えば、整流器、変換器、など)、などの外部の電源310と導電可能に結合、かつ/または誘導によって結合することができる。集電装置は、給電装置を介して外部の電源から得られるエネルギーを少なくとも一時的に貯蔵するために、電池セル、フライホイール、ウルトラキャパシタ、などの搭載されたエネルギー貯蔵装置に導電可能に結合、かつ/または誘導によって結合することができる。
【0012】
集電装置および給電装置の各々は、エネルギーの伝達および電動システムと電源(または、電動システムの外部の別のシステム)との間の通信の確立のために互いに対をなすいくつかの導電性接点を有する。図示の例において、集電装置および給電装置は、対応する第1の導電性接点212、312、対応する第2の導電性接点214、314、対応する第3の導電性接点216、316、および対応する第4の導電性接点218、318を含む。対応する接点は、それらの接点間に導電経路を確立させるために、互いに対をなし、あるいは係合することにより、互いに結合することができる。随意により、対応する接点の1つ以上のペアが、それらの接点間に誘導経路を確立させるために、互いに誘導によって結合してもよい。対応する接点の結合は、エネルギーの伝導、通信信号の通過、保護接地リファレンスへの経路、などを可能にし、あるいは提供する。随意により、給電装置および/または集電装置は、より多数またはより少数の接点を含んでもよい。これらの変更/コメントは、我々の電話の最中に議論された。
【0013】
一例において、第1の接点は、給電装置から集電装置へと電位の第1の部分(例えば、正の電圧または正の直流(DC))を導くことができ、第2の接点は、集電装置から給電装置へと電位の第2の部分(例えば、負の電圧または負のDC)を導くことができ、第3の接点は、電動システムと外部のシステム(例えば、電源または別の外部のシステム)との間の通信信号を導くことができ、第4の接点は、接地リファレンス(例えば、電動システムのシャーシ、電動システムの車輪および電動システムが走行している軌道を介したアース、など)への接地接続を提供することができる。第1の接点を、正電位接点と呼ぶことができ、第2の接点を、負電位接点と呼ぶことができ、第3の接点を、通信接点と呼ぶことができ、第4の接点を、接地接点と呼ぶことができる。
【0014】
通信信号を、電動システムを識別し、集電装置と給電装置とが互いに接続されているかどうか、および/または接地リファレンスが接続されているかどうかを、電源および/または外部のシステムに通知し、電動システムの電圧および/または電流制限を通信し、さらには/あるいは集電装置および給電装置がエネルギーの伝達を開始できる状態であるかを通知するために、電源および/または外部のシステムに送信することができる。あるいは、これらの接点の異なるペアが、正のDC、負のDC、通信信号、または接地リファレンス経路のうちの異なるものを導いてよい。いくつかの例は、給電装置から電動システムに伝達されるエネルギーおよび/または電動システムから接点を介して電源または外部のシステムに送信される通信信号に注目するが、随意により、エネルギーおよび/または通信信号は、反対の方向に伝達されてもよい。
【0015】
本明細書に記載される主題の一例は、給電装置および/または集電装置内の接点の動作状態または機能を切り替えること、または変更することを可能にする。後述されるように、これは、電源と電動システムとの間の電力の伝送の増加などの利点を提供することができる。例えば、電動システムに搭載された電動システムコントローラ120(図1に示される)が、通信接点を使用して電源のコントローラと通信し、その後に、集電装置および/または給電装置内の接点のうちの1つ以上の接点の機能を、接点の動作状態または条件を変更することによって変更することができる。この通信は、比較的低い電圧(例えば、25ボルト以下、または別の値)を導くことを含むことができ、あるいはデータを含む信号を送信することを含むことができる。コントローラは、コントローラに関連して本明細書で説明されるとおりに動作する1つ以上のプロセッサ(例えば、1つまたは複数の集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、マイクロプロセッサなど)を含み、かつ/またはそのような1つ以上のプロセッサに接続されるハードウェア回路を呈することができる。例えば、第1の期間、第1の移動、移動の第1の部分、などにおいて、接点の異なるペアが、上述したように、エネルギーを導き、通信を導き、接地リファレンス接続を提供するなどのために、対をなすことができる。
【0016】
コントローラは、より多くの電力を伝送するために、接点の1つ以上のペアの動作状態を切り替えることができる。集電装置および給電装置の第3の接点を、通信信号の伝達から、電源と電動システムとの間の追加の負の電位または負のDCの伝達へと切り替えることができ、かつ/または集電装置および給電装置の第4の接点を、接地リファレンスへの接続の提供から、電源と電動システムとの間の追加の正の電位または正のDCの伝達へと切り替えることができる。コントローラは、この変更を永続的なものとすることができ、あるいは伝達中の電力の量を変更するために接点を異なる状態またはモードの間で交互させることができる。複数のパンタグラフの場合、パンタグラフの接続のうちの1つまたはすべてが、状態またはモードを切り替えることができる。
【0017】
図4が、給電装置および電動システムの負荷の一例の回路図を示している。給電装置を、(上述のように)電力系統などの電源と接続することができる。図示の例において、コントローラは、第3の接点を通信信号の伝送から追加の電気エネルギーの伝送に切り替えている。失われた通信経路を置き換え、あるいは引き継ぐために、電力供給システムおよび/または電動システムは、電源または外部のシステムの対応する通信装置422と通信することができる通信装置420を含むことができる。これらの通信装置は、通信信号424を無線で伝達することができる無線送受信機、送信機、受信機、などを呈することができる。これらの通信信号を使用して、集電装置および給電装置の接点が互いに対をなしているかどうか、および/または集電装置の接点が接地(例えば、接地リファレンス426に接続)されているかどうかを、電源または外部のシステムに知らせることができる。随意により、センサデータ、電源からのエネルギーで充電される電動システムに搭載されたエネルギー貯蔵装置432の充電の状態、導通を制御し、かつ/または受電したDCを負荷430、434(例えば、トラクションモータ、補助負荷、など)を動作させるための交流(AC)に変換する電動システムに搭載されたスイッチ428の動作状態、などの他の情報を通信することができる。
【0018】
電力供給システムは、(a)給電装置および集電装置と、(b)接地リファレンスとの間に接続が存在することを、この接続の確立に使用されていた接点が追加の電気エネルギーを伝達するように切り替えられる場合に、保証する必要があるかもしれない。これは、例えば電動システムに搭載された構成要素の損傷を防止すべく、電動システムの安全な動作のために電源と電動システムとの間で電力が伝送されるがゆえに必要となり得る。
【0019】
動作において、電動システムのコントローラ(例えば、電動システムコントローラ)は、電源のコントローラ436(例えば、電源コントローラと呼ばれてもよい1つ以上のプロセッサを含み、かつ/または1つ以上のプロセッサに接続されたハードウェア回路)と通信することができる。この通信は、電動システムの通信装置が、電動システムの集電装置が給電装置と対をなす位置にあることを電源コントローラに知らせる信号を、電源の通信装置に送信することを含むことができる。電源コントローラは、上述したように、接点の異なるペアが互いに対をなすように、(例えば、モータなどの1つ以上のアクチュエータを使用して)給電装置を移動させて集電装置と接触させることができる(さらには/あるいは、電動システムコントローラが集電装置を移動させて集電装置と接触させることができる)。
【0020】
しかしながら、より高い電圧(例えば、500ボルト以上)を導く前に、電源コントローラは、給電装置を介して集電装置へとより低い電圧(例えば、50ボルトなど、100ボルト未満)および/またはより少ない電流(例えば、1アンペアなど、10アンペア未満)を導くように電源に指示することができる。この電圧および/または電流を、給電装置および集電装置の対をなす第1の接点、対をなす第2の接点、対をなす第3の接点、および対をなす第4の接点を介して導くことができる。電動システムコントローラは、電圧および/または電流を測定する1つ以上のセンサ438からの出力を使用するなどにより、これらの接点を介して集電装置が電源から受け取る電圧および/または電流を検査することができる。随意により、給電装置と集電装置との間の接続のインピーダンスを測定してもよい。
【0021】
コントローラは、互いに通信して、予想される電圧、電流、および/またはインピーダンス(例えば、予想電圧、電流、および/またはインピーダンス)、ならびに伝達されていると測定される電圧、電流、および/またはインピーダンス(例えば、測定電圧、電流、および/またはインピーダンス)を互いに知らせることができる。例えば、電源コントローラは、予想インピーダンス、予想電圧、および/または予想電流を電動システムコントローラに知らせる信号を電動システムコントローラに送信することができ、電動システムコントローラは、測定インピーダンス、測定電圧、および/または測定電流を電動システムコントローラに知らせる信号を電源コントローラに送信することができる。
【0022】
予想電圧、電流、および/またはインピーダンスと、測定電圧、電流、および/またはインピーダンスとの間に差が存在する場合、電源コントローラは、給電装置に供給される電圧および/または電流を変更することができる。例えば、電源コントローラは、測定電圧、電流、および/またはインピーダンスが予想電圧、電流、および/またはインピーダンスよりも低いことに応答して、電圧、電流、および/またはインピーダンスを増加させるように電源に指示することができる。別の例として、電源コントローラは、測定電圧、電流、および/またはインピーダンスが予想電圧、電流、および/またはインピーダンスよりも大きいことに応答して、供給電圧、電流、および/またはインピーダンスを低減するように電源に指示することができる。
【0023】
随意により、予想電圧、電流、および/またはインピーダンスと測定電圧、電流、および/またはインピーダンスとの間に差が存在する場合、電動システムコントローラは、電動システムの回路および/または構成要素の劣化または不健康状態を評価または識別することができる。例えば、測定電圧、電流、および/またはインピーダンスが、予想電圧、電流、および/またはインピーダンスよりも小さい場合、電動システムコントローラは、電動システムの集電装置、集電装置の接点、スイッチ、導電経路、などが動作不能、故障、などである可能性があると判定することができる。電動システムコントローラは、例えば集電装置からの給電装置の分離および切り離しを指示するために、電源コントローラに通知を行うことができる。随意により、電動システムコントローラは、例えば、電動システムを移動させるようにオペレータに指示し、あるいは電動システムのトラクションモータを(例えば、給電装置から遠ざかるように)移動するように自動的に制御することによって、集電装置を給電装置から分離するように制御することができる。
【0024】
コントローラのうちの1つ以上を含む電力供給システムは、給電装置および集電装置が装置間で安全に電力を伝達するように安全に接続されることを保証するために、2つ以上の試験またはチェックからなるシーケンスを実行することができる。これらの試験またはチェックの1つのシーケンスがここで説明されるが、これらの試験またはチェックの順序は、変更されてもよく、かつ/または試験またはチェックのうちの1つ以上が省略されてもよい。一例として、コントローラは、制御接続チェックまたは試験、1つ以上のアースまたは接地リファレンス接続チェックまたは試験、反復閉ループ接続チェックまたは試験、ならびに/あるいは識別チェックまたは試験を実行することができる。あるいは、単一の試験のみが実行されてもよく、あるいは、より多数の試験が実行されてもよい。
【0025】
図5が、制御接続チェックまたは試験の実行の一例を示している。電源は、可変抵抗素子R1を含むことができ、可変抵抗素子R1は、電源と給電装置の接点との間で電圧および/または電流を導く導電経路に沿った電気抵抗の大きさを変化させることができる1つ以上の抵抗器を呈し、あるいは含んでよい。集電装置は、キャパシタ548と並列に配置された接地リファレンス接続を有するダイオード534を含み、あるいはそのようなダイオード534と接続されてよい。抵抗素子R1は、随意により、固定抵抗であってもよい。別の実施形態においては、ダイオードが存在しなくてもよく、DCバスがパンタグラフに直接接続されてもよい。
【0026】
電源コントローラは、集電装置の接点に低い電圧(例えば、50ボルトまたは別の電位)が印加されるように、可変抵抗素子の抵抗を変化させるように電源に指示することができる。この電圧を、ダイオードを通って接地リファレンス接続およびキャパシタに導くことができる。電動システムコントローラは、キャパシタに蓄えられたエネルギーを測定することができ、センサを使用して抵抗R+、R-を測定することができる。次いで、電源コントローラは、抵抗の低減などによって可変抵抗素子の抵抗を変化させることができる。次いで、電動システムコントローラは、キャパシタに蓄えられたエネルギーを測定することができ、センサを使用して抵抗R+、R-を測定し、測定された抵抗および/またはキャパシタンスを使用して直列インピーダンスおよび電動システムに導かれる電圧を計算することができる。測定されたインピーダンスおよび/または電圧を、上述したように、給電装置と集電装置との間で電力を伝達するために給電装置と集電装置とが適切に接続されることを確実にするために、予想インピーダンスおよび/または電圧と比較することができる。
【0027】
この試験またはチェックを、同じ電動システムの追加の給電装置および/または集電装置に関して実行することができ、給電装置と集電装置との間の接続を繰り返しチェックするために繰り返し実行することができる。電動システムが集電装置に接続されたいくつかの回路またはバスを有する場合、この試験またはチェックを、追加の回路またはバスに関して繰り返すことができる。測定値と予想値とが一致し、あるいは互いに許容可能なしきい値範囲内にある場合、電源コントローラは、給電装置および集電装置を介して電動システムへと伝達される電圧および/または電流を増加させることができる(例えば、通信接点を追加の正または負の電位の接点に切り替え、接地接点を追加の負または正の電位の接点に切り替えることによって)。測定値と予想値とが一致せず、あるいは互いに許容可能なしきい値範囲内にない場合、電源コントローラは、電圧および/または電流を減少させること、給電装置を集電装置から離すこと、などが可能である。
【0028】
図6が、接地リファレンス接続チェックまたは試験の実行の一例を示している。電源は、接地リファレンスへの接続654をさらに含むことができる。この接続を、上述したように、接点の状態を切り替えて電力の伝達を増加させる前に、電源が安全に接地されていることを保証するために、この試験またはチェックを使用して検査することができる。このチェックまたは試験において、電源コントローラは、可変/固定抵抗素子および給電装置を介して集電装置に接地リファレンスに対して正の電位を印加するように電源に指示することができる。これは、50ボルト、25ボルト、または別の値などの低い電位であってよい。図示のように、正の電位のみが、給電装置と集電装置との間に接続された接点を介して印加されてよい。
【0029】
電動システムコントローラは、ダイオードと集電装置または電動システムの接地リファレンス接続との間の位置における抵抗R+を測定することができる。随意により、電源コントローラは、可変抵抗素子によって提供される抵抗を低減することができ、電動システムコントローラは、抵抗R+を再び測定することができる。次いで、電源コントローラは、電源によって供給される電圧を高い電圧(例えば、少なくとも700ボルトまたは別の値)に上昇させることができ、電動システムコントローラは、抵抗R+を測定することができる。電源が接地リファレンスへの有効かつ機能している接続を有する場合、電源によって生成された電位が電源の接地リファレンス接続へと導かれるため、電動システムコントローラによって測定される集電装置における抵抗R+は、わずかまたは皆無であり得る。
【0030】
しかしながら、電源が接地リファレンスへの有効かつ機能している接続を有しない場合、電源によって生成された電位が電源の接地リファレンス接続へと導かれることがないため、電動システムコントローラによって測定される集電装置における抵抗R+は、大きくなり得る。例えば、測定された抵抗R+が1つ以上のしきい値抵抗(例えば、電源によって生成される異なる電位に異なるしきい値が関連付けられる)を超える場合、コントローラのうちの1つ以上が、電源の接地リファレンス接続に故障または他の障害があると識別することができる。次いで、電源コントローラは、電源を停止させること、給電装置を集電装置から離すこと、などが可能である。しかしながら、測定された抵抗R+がしきい値抵抗を超えない場合、コントローラのうちの1つ以上が、電源の接地リファレンス接続が機能していると判断することができる。この場合、電源コントローラは、上述したように、通信および/または接地接続の接点をエネルギーの導通に切り替えることによって、より多くのエネルギーを集電装置へと供給するように電源を制御することができる。この測定は、車両と電源との間(すなわち、点426と点654との間)の接地経路の抵抗を含むことができる。電力の品質(周波数、電圧、電位、など)に関する別の測定を行ってもよい。
【0031】
この試験またはチェックを、同じ電動システムの追加の給電装置および/または集電装置に関して実行することができ、電源の接地接続を繰り返しチェックするために繰り返し実行することができる。電動システムが集電装置に接続されたいくつかの回路またはバスを有する場合、この試験またはチェックを、追加の回路またはバスに関して繰り返すことができる。
【0032】
図7が、別の接地リファレンス接続チェックまたは試験の実行の一例を示している。この試験またはチェックを、上述したように、接点の状態を切り替えて電力の伝達を増加させる前に、集電装置および/または電動システムが安全に接地されていることを保証するために使用することができる。電動システムは、接地リファレンス(例えば、軌道のレールに接続されてよい車両の車輪、車両のシャーシ;アース接地リファレンス、など)に接続された接地接続756を含むことができる。接地接続は、集電装置の接点のうちの少なくとも1つ(または、すべての接点)とダイオードとの間の位置において集電装置およびダイオードと接続されてもよい。抵抗素子758が、スイッチ760と接地接続との間の位置において接地接続に接続されてよい。あるいは、スイッチ760と接地接続との間に抵抗素子が追加されなくてもよい。
【0033】
このチェックまたは試験において、電源コントローラは、上限電圧で電流を印加または注入するように電源に指示することができる。例えば、電源を、給電装置を介して集電装置の接点に最大25ボルトで1000アンペアの電流を導くように制御することができる。あるいは、別の電流および/または電圧を使用してもよい。電動システムコントローラは、スイッチ760を閉じて、集電装置および電動システムの接地接続を導電可能に結合させることができる。集電装置の接地接続が接地リファレンス(例えば、車両が配置されている軌道のレール、車両のシャーシ、アース接地リファレンス、など)に導電可能に結合した場合、電動システムコントローラおよび/または電源コントローラ(あるいは、電圧または電流センサなどのセンサ)によって検出または識別される給電装置および集電装置の接点間のインターフェースにおける電圧、電流、抵抗、またはインピーダンスは、わずかまたは皆無である(例えば、しきい値量よりも大きい電圧、電流、抵抗、またはインピーダンス)。しかしながら、集電装置の接地接続が接地リファレンスに導電可能に結合していない場合、電動システムコントローラおよび/または電源コントローラは、インターフェースにおける電圧、電流、抵抗、またはインピーダンス(例えば、しきい値量以下の電圧、電流、抵抗、またはインピーダンス)を検出または識別する。これにより、電動システムコントローラおよび/または電源コントローラは、集電装置および/または電動システムが接地リファレンスに導電可能に結合しているかどうか(および、集電装置が給電装置からより多くのエネルギー伝達を安全に受け取ることができるかどうか)を判定することができる。これにより、電動システムコントローラは、上述したように、電力の伝達を増加させるように接点の動作モードを安全に切り替えることができる。
【0034】
実行可能な他の試験またはチェックとして、繰り返しの閉ループ接続チェックまたは試験を挙げることができる。このチェックまたは試験は、通信装置を介したコントローラ間の通信、ならびに給電装置および集電装置を介した電源と電動システムとの間の電力伝達の1つ以上のパラメータの変更を含むことができる。例えば、電動システムコントローラは、集電装置が電源から電圧または電流を受け取ることが可能である(例えば、集電装置が1つ以上の閉じたスイッチによって電源の負荷に接続されている)かどうか、(負荷の損傷を防止するための)電動システムの電圧および/または電流限界、電源から受け取った電圧および/または電流によって動作している負荷、などを電源コントローラに知らせるために、電源コントローラに信号を通信することができる。
【0035】
別の例として、電源コントローラは、給電装置を介して電動システムへと導かれる電圧および/または電流を時間に対して変動させ、あるいは変更することができる。電動システムコントローラは、これらの変化または変動を(例えば、集電装置に接続されたセンサを使用して)検出または識別し、変動を電源コントローラへと返して、給電装置および集電装置の接点間の接続が依然として動作していることを確認することができる。電動システムコントローラによって検出された変化が、電源コントローラによって実施された変化と一致しない場合、コントローラのうちの1つ以上が、電力供給システムが故障または動作不能状態であると識別することができる。例えば、給電装置を集電装置から離すことが可能であり、給電装置および/または集電装置の1つ以上の接点の状態を、接地接点または通信接点に変更すること、または復帰させることが可能であり、あるいは電動システムを停止させること、または電動システムの移動を停止させることが可能である。電動システムコントローラによって検出された変化が、電源コントローラによって実施された変化に一致する場合、コントローラのうちの1つ以上が、電力供給システムが故障または動作不能状態であるとは識別しない。例えば、給電装置を集電装置に係合させておくことが可能であり、給電装置および/または集電装置の1つ以上の接点の状態を、変更したり、復帰させたりしないことが可能であり、あるいは電動システムを作動および/または移動させたままにすることが可能である。
【0036】
別の例として、電動システムコントローラは、電動システムから(例えば、エネルギー貯蔵装置から集電装置を介して)電源へと導かれる電圧および/または電流を時間に対して変動させ、あるいは変化させることができる。電源コントローラは、これらの変化または変動を(例えば、給電装置に接続されたセンサを使用して)検出または識別し、変動を電動システムコントローラへと返して、給電装置および集電装置の接点間の接続が依然として動作していることを確認することができる。電源コントローラによって検出された変化が、電動システムコントローラによって実施された変化と一致しない場合、コントローラのうちの1つ以上が、電力供給システムが故障または動作不能状態であると識別することができる。例えば、給電装置を集電装置から離すことが可能であり、給電装置および/または集電装置の1つ以上の接点の状態を、接地接点または通信接点に変更すること、または復帰させることが可能であり、あるいは電動システムを停止させること、または電動システムの移動を停止させることが可能である。電源コントローラによって検出された変化が、電動システムコントローラによって実施された変化に一致する場合、コントローラのうちの1つ以上が、電力供給システムが故障または動作不能状態であるとは識別しない。例えば、給電装置を集電装置に係合させておくことが可能であり、給電装置および/または集電装置の1つ以上の接点の状態を、変更したり、復帰させたりしないことが可能であり、あるいは電動システムを作動および/または移動させたままにすることが可能である。
【0037】
すべての電動システムが本明細書に記載の構成要素を有するわけではない。例えば、いくつかの電動システムは、より多くの電力を伝送するように接点の動作状態またはモードを変更または切り替えることが、不可能であってよい。電源コントローラが、接点のモードまたは状態を変更することができない電動システムのより少数の利用可能な接点を介して過度に多くのエネルギーを送ろうと試みることを回避するために、電源コントローラは、電動システムを識別することができる。電源コントローラは、どの電動システムが電力の伝送を増加させるために接点のモードまたは状態を変更することができるかを知る(または、有形の非一時的なコンピュータ可読メモリからアクセスする)ことができる。
【0038】
一例において、電源コントローラは、電動システムを識別し、その電動システムが、電動システムとの通信(例えば、通信装置を介する)によって接触の状態またはモードを変更する能力および構成要素を有するかどうかを判断することができる。別の例において、電源コントローラは、番号の光学式文字認識を使用し、もしくは電動システム上の文字列を識別するカメラなどのセンサ、自動設備識別(AEI)タグ読み取り機、などと通信することができる。
【0039】
図1に示されるように、電動システムは、複数の集電装置を有することができる。一例において、電動システムコントローラは、本明細書に記載のとおり、複数の集電装置の接点の動作状態またはモードを変更して、電力の伝送を増加させることができる。別の例において、電動システムコントローラは、本明細書に記載のとおり、すべての集電装置よりも少数の集電装置の接点の動作状態またはモードを変更して、電力の伝送を増加させることができる。これは、電力の伝送を増加させるために或る集電装置の接地および通信接点を変更するが、別の集電装置の接地および通信接点を変更しない(これらの接点を接地リファレンス接続および通信を提供し続けるために使用することができる)ことを含むことができる。
【0040】
随意により、電動システムコントローラは、集電装置の複数の接点のモードを切り替えて、給電装置からの交流の異なる相を提供することができる。例えば、集電装置の第1の接点が、第1の相の電流を導くことができ、集電装置の第2の接点が、第2の相の電流を導くことができ、集電装置の第3の接点が、第3の相の電流を導くことができ、集電装置の第4の接点が、通信接点として使用されてよい。スイッチが、異なる相を交流に変換するようにこれらの接点と結合することができる。
【0041】
図8が、電力供給システムを制御するための方法800の一例のフローチャートを示している。本方法は、本明細書に記載の電力供給システムによって実行される動作の少なくとも一部を表すことができる。ステップ802において、給電装置と集電装置とが互いに結合する。ステップ804において、1つ以上の試験またはチェックが実行される。上述のように、これらの試験は、制御接続チェックまたは試験、1つ以上のアースまたは接地リファレンス接続チェックまたは試験、反復閉ループ接続チェックまたは試験、識別チェックまたは試験、などを含むことができる。判定ポイント806において、試験またはチェックが合格であったか否かに関する判定が行われる。試験またはチェックが合格でなかった場合、本方法のフローは、ステップ808に進むことができる。ステップ808において、給電装置および/または集電装置について、装置間の電気エネルギーの伝達が防止され、あるいは給電装置および集電装置について、伝達される電力量を増加させるための接点のモードまたは状態の切り替えが防止される。次いで、本方法は、1つ以上の他のステップ、動作、または判定に戻ることができ、あるいは本方法は終了してもよい。
【0042】
試験またはチェックが合格であった場合、本方法のフローは、ステップ810に進むことができる。ステップ810において、給電装置および/または集電装置の1つ以上の接点の状態またはモードが、装置間の電力伝送を増加させるように切り替えられる。例えば、接地接点および/または通信接点を、上述したように、正および負の電位を導くように切り替えることができる。次いで、本方法のフローは、1つ以上の先行の動作、ステップ、または判定に戻ることができ、あるいは終了することができる。これらのステップのいくつか(例えば、ステップ804および806)は、接続および通信の健全性を(例えば、変動技術を使用して)監視するために、電力の伝送の最中に繰り返し、または連続的に実行されてもよい。連続的または反復的なチェックにおいて逸脱が見られる場合、電力の伝送を無効にして切断することができ、かつ/または図5図6、および/または図7に関連して説明した試験などの詳細なチェックまたは試験を再び実行することができる。
【0043】
一例において、車両を外部の電源に結合した給電装置に選択的に結合させることができる集電装置を含むことができる電力供給システムが提供される。集電装置は、各々が給電装置と係合することができる導電性接点を含むことができる。接点は、集電装置の電力伝送能力を変更するために動作モードを切り替えることができる。接点は、動作モードのうちの第1の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導くことができ、負の電位を導くことができ、通信信号を導くことができ、接地リファレンスへの接続を提供することができる。接点は、動作モードのうちの第2の動作モードにおいて、個別に、正の電位を導くことができ、追加の量の正の電位を導くことができ、負の電位を導くことができ、追加の量の負の電位を導くことができる。
【0044】
第1の動作モードから第2の動作モードへの切り替えに先立ち、集電装置の接点のうちの少なくとも1つは、車両を識別するために電源と通信することができる。電力供給システムは、車両の識別後の正の電位、追加の量の正の電位、負の電位、および追加の量の負の電位の転送に関して電源と通信することができる通信装置を含むことができる。
【0045】
第1の動作モードから第2の動作モードへの切り替えに先立ち、集電装置の接点のうちの少なくとも1つは、車両または電源の1つ以上について、接地リファレンスへの接続を試験することができる。電力供給システムは、接地抵抗の集電装置との接続を指示し、集電装置と給電装置との間のインターフェースにおける電圧または電流の一方または両方を測定することによって、接地リファレンスへの接続を試験することができる車両のコントローラを含むことができる。
【0046】
電力供給システムは、給電装置および集電装置を介して電源から車両へと導かれる電圧または電流のうちの1つ以上を繰り返し測定することができる、車両の電動システムコントローラを含むことができる。電動システムコントローラは、電源の電源コントローラに測定された電圧または電流のうちの1つ以上を繰り返し通信して、集電装置と給電装置との間の接続を繰り返し試験することができる。電力供給システムは、車両を識別するために車両に結合するように構成された識別標識または無線で読み取ることができるタグのうちの1つ以上を検出することができるセンサを含むことができる。
【0047】
別の例において、(車両と給電装置との間の電力の伝導を制御するための)方法は、車両の集電装置を外部の電源に結合した給電装置に選択的に結合させることと、第1の動作モードにおいて集電装置の異なる接点を介して電源と車両との間で正の電位および負の電位を別々に導くことと、第1の動作モードにおいて集電装置の異なる接点を介して電源と車両との間に接地接続および通信経路を別々に確立させることと、第1の動作モードから第2の動作モードに異なる接点を切り替えることと、第2の動作モードにおいて集電装置の異なる接点を介して電源と車両との間で正の電位、追加の量の正の電位、負の電位、および追加の量の負の電位を別々に導くこととを含むことができる。
【0048】
本方法は、第1の動作モードから第2の動作モードへの切り替えに先立ち、車両を識別するために、接点のうちの少なくとも1つを介して電源と通信することをさらに含むことができる。本方法は、車両の識別後の正の電位、追加の量の正の電位、負の電位、および追加の量の負の電位の伝送に関して電源と通信することを含むことができる。
【0049】
本方法は、第1の動作モードから第2の動作モードへの切り替えに先立ち、集電装置の接点のうちの少なくとも1つ、車両または電源の1つ以上の接地リファレンスへの接続を試験することを含むことができる。接地リファレンスへの接続を、接地抵抗の集電装置との接続を指示し、集電装置と給電装置との間のインターフェースにおける電圧または電流の一方または両方を測定することによって、試験することができる。
【0050】
本方法は、給電装置および集電装置を介して電源から車両へと導かれる電圧または電流のうちの1つ以上を繰り返し測定することを含むことができる。本方法は、電源の電源コントローラに測定された電圧または電流のうちの1つ以上を繰り返し通信して、集電装置と給電装置との間の接続を繰り返し試験することを含むことができる。本方法は、車両を識別するために車両に結合するように構成された識別標識または無線で読み取ることができるタグのうちの1つ以上を検出することをさらに含むことができる。
【0051】
別の例において、電力供給システムは、電動システムに結合することができる集電装置を含むことができ、電動システムの外部の電源に結合した給電装置の対応する接点と係合することができる別個の導電性接点を含むことができる。電力供給システムは、集電装置の接点のうちの1つ以上を、第1の動作モードにおける電源との通信経路または接地接続のうちの1つ以上の提供から、電源と電動システムとの間の電力伝送を増加させるための第2の動作モードにおける電源と電動システムとの間の追加の電位の伝導へと、切り替えることができるコントローラを含むことができる。
【0052】
第1の動作モードから第2の動作モードへの切り替えに先立ち、コントローラは、接点のうちの少なくとも1つを介する電源と伝導システムとの間の指定された電位の伝導によって、電動システムを識別することができる。コントローラは、第1の動作モードから第2の動作モードへの切り替えに続いて、集電装置と給電装置との間で導かれる追加の電位、電流、またはインピーダンスのうちの1つ以上を繰り返し測定することができる。コントローラは、追加の電位、電流、またはインピーダンスのうちの1つ以上を電源に通信することができる。
【0053】
一実施形態では、制御システムは、導出ベースの学習結果を可能にするために機械学習を使用することができる展開されたローカルデータ収集システムを有することができる。コントローラは、データ駆動予測を行い、データセットに従って適合させることにより、データセット(種々のセンサによって提供されるデータを含む)から学習し、データセットを決定することができる。いくつかの実施形態において、機械学習は、教師あり学習、教師なし学習、および強化学習などの機械学習システムによって複数の機械学習タスクを実行することを含むことができる。教師あり学習は、1組の入力例および所望の出力を機械学習システムに提示することを含むことができる。教師なし学習は、パターン検出および/または特徴学習などの方法によってその入力を構造化する学習アルゴリズムを含むことができる。強化学習は、機械学習システムが動的環境内で実行し、次いで正しい決定および誤った決定に関するフィードバックを提供することを含むことができる。いくつかの例において、機械学習は、機械学習システムの出力に基づく複数の他のタスクを含むことができる。いくつかの例において、タスクは、分類、回帰、クラスタリング、密度推定、次元削減、異常検出、などの機械学習問題であってよい。いくつかの例において、機械学習は、複数の数学的および統計的技法を含むことができる。いくつかの例において、多くの種類の機械学習アルゴリズムは、決定木ベースの学習、相関ルール学習、ディープラーニング、人工ニューラルネットワーク、遺伝的学習アルゴリズム、誘導論理プログラミング、サポートベクターマシン(SVM)、ベイジアンネットワーク、強化学習、表現学習、ルールベースの機械学習、スパース辞書学習、類似性およびメトリック学習、学習分類子システム(LCS)、ロジスティック回帰、ランダムフォレスト、K平均、勾配ブースト、K最近傍(KNN)、アプリオリアルゴリズム、などを含むことができる。いくつかの実施形態においては、特定の機械学習アルゴリズムを(例えば、自然選択に基づいてよい制約付き最適化問題および制約なし最適化問題の両方を解くために)使用することができる。一例において、アルゴリズムを、いくつかの成分が整数値であることに制限される混合整数プログラミングの問題に対処するために使用することができる。アルゴリズムならびに機械学習技法および機械学習システムを、計算知能システム、コンピュータビジョン、自然言語処理(NLP)、レコメンダシステム、強化学習、グラフィカルモデル構築、などに使用することができる。一例においては、機械学習を、電動システムの性能および挙動分析などに使用することができる。
【0054】
一実施形態において、コントローラは、1つ以上のポリシーを適用することができるポリシーエンジンを含むことができる。これらのポリシーは、機器または環境の所与の項目の特性に少なくとも部分的に基づくことができる。制御ポリシーに関して、ニューラルネットワークが、いくつかの環境パラメータおよびタスク関連パラメータの入力を受け取ることができる。これらのパラメータは、電動システムの識別、測定される電圧、電流、またはインピーダンスの大きさ、などを含むことができる。ニューラルネットワークを、これらの入力に基づいて出力を生成するように訓練することができ、出力は、上述したように、接点のモードまたは状態を変更する決定を表す。一実施形態の動作の最中に、決定を、ニューラルネットワークのパラメータを介して入力を処理して、そのアクションを所望のアクションとして指定する値を出力ノードに生成することにより行うことができる。このアクションを、電動システムを動作させる信号に変換することができる。これは、バックプロパゲーション、フィードフォワードプロセス、閉ループフィードバック、または開ループフィードバックによって実現され得る。あるいは、コントローラの機械学習システムは、バックプロパゲーションを使用するのではなく、人工ニューラルネットワークの種々のパラメータを調整するために進化戦略技法を使用することができる。コントローラは、例えば非凸である関数など、バックプロパゲーションの使用では常には解決可能ではないかもしれない関数を有するニューラルネットワークアーキテクチャを使用することができる。一実施形態において、ニューラルネットワークは、そのノード接続の重みを表すパラメータのセットを有する。このネットワークのいくつかのコピーが生成され、次いでパラメータに対する異なる調整が行われ、シミュレーションが行われる。種々のモデルからの出力が得られると、それらを、決定された成功メトリックを使用してそれらの性能について評価することができる。最良のモデルが選択され、電動システムコントローラは、その計画を実行して所望の入力データを実現し、予測される最良の結果シナリオを反映する。さらに、成功メトリックは、互いに対して重み付けされてよい最適化された結果の組み合わせであってよい。
【0055】
コントローラは、この人工知能または機械学習を使用して入力(例えば、測定電流、電圧、および/またはインピーダンス)を受信し、この入力の異なる値および/または組み合わせを、接点のモードまたは状態を変更するかどうかについての異なる決定に関連付けるモデルを使用して、出力(例えば、接点の状態またはモードを変更するかどうかの決定)を提供することができる。コントローラは、機械によって選択された動作モードが望ましい結果をもたらしたか否かを示す通信信号における雑音または干渉の分析(または、有無)、オペレータの入力、などの選択された動作モードの変更の追加の入力を受信することができる。この追加の入力に基づいて、コントローラは、類似または同一の位置または位置の変化が次の時点または反復において受信されたときにどの動作モードが選択されるかを変更することなどによって、モデルを変更することができる。次いで、コントローラは、さらなる反復において、変更または更新されたモデルを再び使用して、動作モードを選択し、選択した動作モードに関するフィードバックを受信し、モデルを再び変更または更新するなどして、人工知能または機械学習を使用してモデルを繰り返し改善または変更することができる。
【0056】
「・・・および・・・のうちの1つ以上」、「・・・または・・・のうちの1つ以上」、「・・・および・・・のうちの少なくとも1つ」、および「・・・または・・・のうちの少なくとも1つ」、などの句の使用は、この句に関連して使用される項目のうちのただ1つを含むこと、この句に関連して使用される項目の各々を少なくとも1つ含むこと、あるいはこの句に関連して使用される項目のいずれかまたは各々を複数含むことを包含することを意味する。例えば、「A、B、およびCのうちの1つ以上」、「A、B、またはCのうちの1つ以上」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、および「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の各々は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、(3)少なくとも1つのC、(4)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのB、(5)少なくとも1つのA、少なくとも1つのB、および少なくとも1つのC、(6)少なくとも1つのBおよび少なくとも1つのC、あるいは(7)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのCを意味することができる。
【0057】
本明細書において使用されるとき、単数形で記載され、単語「a」または「an」の後に続けられる要素またはステップは、この要素または動作が複数であることを除外しない(ただし、そのような除外が明示的に述べられている場合を除く)。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、そこに記載の特徴を取り入れるさらなる実施形態の存在を排除するものではない。さらに、明示的に反対の記載がない限り、特定の特性を有する1つの要素または複数の要素を「備えている(comprising)」、「備える(comprises)」、「含んでいる(including)」、「含む(includes)」、「有している(having)」、あるいは「有する(has)」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでもよい。添付の特許請求の範囲において、「・・・を含む(including)」および「・・・において(in which)」という用語は、それぞれ「・・・を備える(comprising)」および「そこで(wherein)」という用語の平易な英語の同義語として使用される。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1の(first)」、「第2の(second)」、「第3の(third)」、などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象に数値的な要件を課すものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の限定事項は、かかる請求項の限定事項が「・・・のための手段(means for)」の後にさらなる構造を欠いた機能の記述が続くフレーズを明示的に使用していない限りにおいて、ミーンズ・プラス・ファンクション形式で書かれたものではなく、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。
【0058】
以上の説明は例示的なものであり、限定的なものではない。例えば、上述の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。さらに、本主題の教示に対して、その範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料に合わせるために、多数の修正を行うことができる。本明細書に記載の材料の寸法および種類は、本主題のパラメータを定義するが、それらは例示的な実施形態である。したがって、本主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、かかる特許請求の範囲に与えられる均等物の全範囲と併せて決定されるべきである。
【0059】
本明細書は、本主題のいくつかの実施形態を最良の態様を含めて開示するとともに、あらゆる装置またはシステムの製作および使用ならびにあらゆる関連の方法の実行を含む本主題の実施形態の実施を当業者にとって可能にするために、例を使用している。本主題の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定められ、当業者であれば想到できる他の例を含むことができる。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文言から相違しない構造要素を有する場合や、それらが特許請求の範囲の文言からの実質的な相違を有しない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲の技術的範囲に包含されるように意図される。
図1
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図5
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図8
【外国語明細書】