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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007960
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】管理システム及び管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109421
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】522032039
【氏名又は名称】株式会社アイシス
(74)【代理人】
【識別番号】100119415
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 充
(72)【発明者】
【氏名】松田 美佳
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】

【課題】出張訪問型のサービスにおけるノーショウキャンセル問題への対応。
【解決手段】管理システムは、サービスの提供を受ける利用者から要求に応じ、前記サービスを提供可能なサービス提供者と当該サービス提供者がサービスを提供可能な場所を提示し、予約を受け付ける予約受付手段と、前記予約の際に、所定の予約料を徴収し、一時預かりする予約料保管手段と、前記場所に前記利用者が表れ、前記サービスが提供された際に、前記予約料をサービス料金に充当し、決済を行う決済手段と、前記場所に前記利用者が表れなかった場合、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う支払い手段と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスの提供を受ける利用者から要求に応じ、前記サービスを提供可能なサービス提供者と当該サービス提供者がサービスを提供可能な場所を提示し、日時を指定した予約を受け付ける予約受付手段と、
前記予約の際に、前記利用者から、所定の予約料を徴収し、一時預かりする予約料保管手段と、
前記日時の前記場所に前記利用者が現れ、前記サービスが提供された際に、前記予約料をサービス料金に充当し、決済を行う決済手段と、
前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった場合、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う支払い手段と、
を備える管理システム。
【請求項2】
前記サービスは、出張訪問型のサービスであり、
前記場所は、前記利用者が、前記サービス提供者に出張訪問を依頼可能な場所である請求項1の管理システム。
【請求項3】
さらに、前記サービス提供者が前記場所に到着したことを確認する到着確認手段を備え、
前記支払い手段は、前記サービス提供者が前記場所に到着したことを条件に、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う請求項1の管理システム。
【請求項4】
前記利用者が受けたサービスについて管理する利用者データベースと、
前記サービス提供者から、前記利用者がサービス提供時に変更したサービス内容を受け付けて、前記利用者データベースに登録する変更内容記録手段とを備える請求項1の管理システム。
【請求項5】
前記サービス提供者が、それぞれ自身のサービスに対する予約料を設定可能であり、
前記利用者から予約を受け付ける前に、前記サービス提供者が設定した予約料を前記利用者に提示する請求項1から4いずれか一の管理システム。
【請求項6】
サービスの提供を受ける利用者から要求に応じ、前記サービスを提供可能なサービス提供者と当該サービス提供者がサービスを提供可能な場所を提示し、日時を指定した予約を受け付け、
前記予約の際に、前記利用者から、所定の予約料を徴収し、一時預かりし、
前記日時の前記場所に前記利用者が現れ、前記サービスが提供された際に、前記予約料をサービス料金に充当し、決済を行ない、
前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった場合、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う、
管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
働き方改革の一環として、個人で仕事を請け負う人が増えている。こうした個人に対して企業からの仕事を紹介するクラウドソーシングと呼ばれるサービスも定着しつつある。クラウドソーシングでは個人の自宅等でできる仕事の仲介が中心となっている。一方で、仕事の性質上、特定の場所に出向いてサービスの提供をすることが求められるものがあり、一部のクラウドソーシングサービスではこうしたスキルを持つ人への仕事の紹介も行っている。
【0003】
例えば、特許文献1に、人と物と場所と時間とが考慮された、依頼者と技能者との両者にとって利便性の高いマッチングを実現できるという情報処理装置が開示されている。また、特許文献2には、サービス提供者のサービス提供可能な時間、前記サービス提供者の現在位置、および前記サービス提供者の特性を参照して、サービス要求に対応できるサービス提供者を選定するマッチングシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2020/138418号
【特許文献2】国際公開第2016/080038号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。特許文献1、2のようなシステムを用いることで、利用者は、サービスを提供する者(以下、「サービス提供者」)に加えて、サービスの提供を受ける場所を選んで、サービスを予約し、サービスを受けることが可能となる。例えば、特定の料理を提供可能なシェフを指定し、自宅やレンタルスペースなどで、料理の提供を依頼することができるようになる。また例えば、スキルの高い美容師を指定し、店舗以外の場所でカットをしてもらうこともできるようになる。
【0006】
サービス業全般の課題として、ノーショウと呼ばれる直前の無断キャンセル(以下、「ノーショウキャンセル」という。)の問題がある。特に、事前の予約料等を取る慣行のない業界では、多くの事業者が泣き寝入りしていると言われている。上記のような出張訪問型のサービスの場合、サービス提供地の合意がなされているといっても、場所が分かりにくい、キャンセルに対し心理的な抵抗感が少なくなる等の事情もあり、直前の無断キャンセルが増える可能性がある。結果として、ノーショウキャンセルが生じると、サービス提供者側は、その時間が空いてしまうだけでなく、サービス提供地まで出向く費用や、サービス提供のために用意した資材まで無駄になってしまう。このため、優秀な技術を持つサービス提供者が、この種のサービスへの参加(システムへの登録)を躊躇してしまうという問題点がある。
【0007】
本発明は、上記した出張訪問型のサービスにおけるノーショウキャンセルに伴う諸問題に対処し、優秀な技術を持つサービス提供者に参加を促すことのできる支払い管理システム及び予約管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の視点によれば、サービスの提供を受ける利用者から要求に応じ、前記サービスを提供可能なサービス提供者と当該サービス提供者がサービスを提供可能な場所を提示し、日時を指定した予約を受け付ける予約受付手段と、前記予約の際に、前記利用者から、所定の予約料を徴収し、一時預かりする予約料保管手段と、前記日時の前記場所に前記利用者が現れ、前記サービスが提供された際に、前記予約料をサービス料金に充当し、決済を行う決済手段と、前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった場合、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う支払い手段と、を備える管理システムが提供される。
【0009】
第2の視点によれば、サービスの提供を受ける利用者から要求に応じ、前記サービスを提供可能なサービス提供者と当該サービス提供者がサービスを提供可能な場所を提示し、日時を指定した予約を受け付け、前記予約の際に、前記利用者から、所定の予約料を徴収し、一時預かりし、前記日時の前記場所に前記利用者が現れ、前記サービスが提供された際に、前記予約料をサービス料金に充当し、決済を行ない、前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった場合、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う、管理方法が提供される。
【0010】
第3の視点によれば、上記した管理システムの機能を実現するためのプログラムが提供される。このプログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インターフェースを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させる。また、このプログラムは、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インターフェースを介して、外部と通信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インターフェース、及び必要に応じ表示装置を備える。また、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な(非トランジトリーな)記憶媒体に記録することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、上記した出張訪問型のサービスにおけるノーショウキャンセルに伴う問題に対処し、優秀な技術を持つサービス提供者に参加(システムへの登録)を促すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態の構成及び動作を説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態の構成及び動作を説明するための図である。
図3】本発明の第1の実施形態の構成を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの詳細構成を示す機能ブロック図である。
図5】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムのサービス提供者DBに保持される情報の一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの場所DBに保持される情報の一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの利用者情報DBに保持される情報の一例を示す図である。
図8】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの予約情報DBに保持される情報の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの予約受付動作を表したシーケンス図である。
図10】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムが利用者に提示するサービス提供者の詳細情報の一例を示す図である。
図11】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムを用いたサービス提供から決済までの動作を表したシーケンス図である。
図12】本発明の第1の実施形態のサービス提供者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
図13】本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムを用いたノーショウキャンセル時の動作を表したシーケンス図である。
図14】本発明の第2の実施形態の仕事仲介システムのサービス提供者DBに保持される情報の一例を示す図である。
図15】本発明の仕事仲介システムを構成可能なコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
はじめに本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インターフェース、及び必要に応じ表示装置を備える。また、このコンピュータ装置は、通信インターフェースを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、通信可能に構成される。また、図中の各ブロックの入出力の接続点には、ポート乃至インターフェースがあるが図示を省略する。また、以下の説明において、「A及び/又はB」は、A又はB、若しくは、A及びBという意味で用いる。
【0014】
本発明は、その一実施形態において、図1に示すように、予約受付手段11と、予約料保管手段12と、決済手段13と、支払い手段14と、を備える管理システム10にて実現できる。
【0015】
予約受付手段11は、サービスの提供を受ける利用者のスマートフォン等の端末20から要求に応じ、前記サービスを提供可能なサービス提供者と当該サービス提供者がサービスを提供可能な場所を提示し、日時を指定した予約を受け付ける。なお、予約受付手段11が、利用者から日時を指定した予約を受け付けるにあたり、利用者の空き時間を示したスケジュール表等を表示し、スケジュール表から日時の選択を受け付けることで、予約を受け付けるようにしてもよい。
【0016】
予約料保管手段12は、前記予約の際に、前記利用者から、所定の予約料を徴収し、一時預かりする。この予約料の徴収の形態としては、電子マネー決済、ポイント決済、銀行振込、コンビニエンスストアや金融機関での支払い等の種々の方法を採ることができる。
【0017】
決済手段13は、前記日時の前記場所に前記利用者が現れ、前記サービスが提供された際に、前記予約料をサービス料金に充当し、決済を行う。具体的には、決済手段13は、サービス提供者のスマートフォン等の端末30からの決済要求に応じ、サービス料金から徴収済みの予約料を差し引いた金額の支払いを利用者に確認し、決済を完了する。
【0018】
支払い手段14は、前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった場合、前記サービス提供者に対し前記予約料を支払う。なお、前記日時の前記場所に前記利用者が現れたか否かは、前記予約された場所の画像、前記利用者の位置情報を用いて判定することができる。また、これらに代えて、予約の日時から所定時間以上経過しても、サービス提供者によるサービスの提供が行われないことによって前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった否かを判断することもできる。
【0019】
上記した管理システム10は、次のように動作する。まず、利用者は、スマートフォン等の端末20を用いて、管理システム10にアクセスし、サービス提供者、サービスを受ける場所及び日時を選択し、予約を行う(図1の(1))。前記予約の後、利用者は、管理システム10からの指示に従い、予約料を支払う(図1の(2))。なお、予約料は、事前に定められた固定料金であってもよいし、利用者が予約したサービスの対価の一定割合等としてもよい。
【0020】
その後、予約日時に、利用者は、予約した場所に出向き、サービス提供者から、サービスの提供を受ける。サービス提供者は、サービス提供後、管理システム10に対し、提供した決済要求の対価の決済要求を行う(図1の(3))。前記決済要求を受けた管理システム10は、利用者の端末20に対し、支払い額や支払い方法等を示した決済承認要求を行う(図1の(4))。利用者が決済承認を行うと、管理システム10は、サービス提供者に対し、支払いを行う(図1の(5))。
【0021】
一方、予約日時に、利用者が、予約した場所に現れない場合の管理システム10の動作は図2に示したとおりとなる。図2の(11)、(12)までの動作は図1の(1)、(2)と同一であるため省略する。予約日時に、利用者が、予約した場所に現れない場合、サービス提供者は、スマートフォン等の端末30を用いて、管理システム10にアクセスし、ノーショウ報告を送信する(図1の(13))。前記ノーショウ報告を受けた管理システム10に対して、支払いを行う。この時に支払われる代金(キャンセル料)の原資は、予約時に支払われた予約料となる。
【0022】
以上のように動作する管理システムによれば、ノーショウキャンセル時、すなわち、前記日時の前記場所に前記利用者が現れなかった場合、サービス提供者に予約料を支払うことができる。これにより、サービス提供者は、直前キャンセルによる機会損失や、交通費や材料費などの実損を回収することが可能となり、安心して働くことが可能となる。
【0023】
[第1の実施形態]
続いて、理容師、美容師、エステシャン、ネイリスト、スタイリスト、着付師、アイリスト等のスキルを持った会員(サービス提供者)への仕事の仲介システム(マッチングシステム)に本発明を適用した第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施形態の構成を示す図である。図3を参照すると、クラウド上に配置されたサーバ等に構築された仕事仲介システム100と、この仕事仲介システム100にアクセス可能な端末20、30、40と、を含む構成が示されている。端末20、30、40はそれぞれ、利用者200、サービス提供者300及び場所提供者(シェアサロンや貸しスペース等のサービス提供者に出張を依頼可能な場所のオーナー)のスマートフォンやパーソナルコンピュータ等の機器である。また、図3の下段には、サービス提供者300がサービスの提供場所として利用可能なnヶ所のシェアサロン401~40nが示されている。それぞれの401~40nには、サービス提供者300の到着確認や防犯用途でシェアサロン内を撮影可能なカメラ411が備えられている。
【0024】
図4は、本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの詳細構成を示す機能ブロック図である。図4を参照すると、DB(データベース、以下、「DB」で統一)更新受付手段101と、サービス提供者DB102と、場所DB103と、予約受付手段104と、利用者情報DB105と、予約情報DB106と、を含む仕事仲介システム100が示されている。また、仕事仲介システム100は、予約料保管手段107と、ノーショウ支払い手段108と、ノーショウ報告処理手段109と、決済手段110と、決済要求処理手段111とを備えている。
【0025】
DB更新受付手段101は、サービス提供者300や場所提供者400のスマートフォン等の端末30、40から、サービス提供者DB102や、場所DB103の更新内容を受け付け、サービス提供者DB102や、場所DB103を更新する。なお、サービス提供者300や場所提供者400が仕事仲介システム100にアクセスする方式としては、スマートフォン等の端末30、40の専用アプリケーションプログラムからでもよいし、ブラウザを介したものでもよい。
【0026】
図5は、本実施形態の仕事仲介システム100のサービス提供者DB102に保持される情報の一例を示す図である。図5の例では、サービス提供者300毎に、ID、氏名、カテゴリー、経験年数、免許証情報、写真データ、スケジュール情報、対応可能サービス、対応可能地等を自由に登録可能となっている。「カテゴリー」は、理容師、美容師、エステシャン、ネイリスト、スタイリスト、着付師、マッサージ師等のサービス提供者300が提供可能なサービスの種類を登録するフィールドである。「免許証情報」は、理容師、美容師等の国家資格や民間資格等の情報を登録するフィールドである。「スケジュール情報」は、サービス提供者300がサービスを提供可能な時間帯や予約の空き情報を含むスケジュール情報を登録するフィールドである。「対応可能サービス」は、図5の下段に示すようにサービス提供者300が提供するサービスの内容と料金を登録するフィールドである。「対応可能地」は、サービス提供者300が出向くことが可能なエリアや地域を登録するフィールドである。
【0027】
図6は、本実施形態の仕事仲介システム100の場所DB103に保持される情報の一例を示す図である。図6の例では、場所毎に、ID、場所名、エリア、位置情報、写真データ、スケジュール情報、説明、対応可能サービス等を自由に登録可能となっている。「場所名」は、シェアサロンや貸しスペース等の名称等を登録するフィールドである。「エリア」は、シェアサロンや貸しスペース等の所在するエリアを登録するフィールドである。「位置情報」は、シェアサロンや貸しスペース等の緯度経度等の位置情報を登録するフィールドである。「スケジュール情報」は、シェアサロンや貸しスペース等の空き時間帯を含むスケジュール情報を登録するフィールドである。なお、シェアサロンや貸しスペースに複数の個室(施術スペース)などがある場合、スケジュール情報に、これらの個室毎の空き時間帯情報を持たせても良い。「説明」は、シェアサロンや貸しスペース等の説明やPR文を登録するフィールドである。「対応可能サービス」は、シェアサロンや貸しスペース等で利用可能なサービス等を登録するフィールドである。
【0028】
予約受付手段104は、利用者200に、サービス提供者300や場所を検索するためのメニューを提供し、利用者200からサービス提供者300、場所及び日時の選択を受け付け、予約情報DB106に登録する。また、予約受付手段104は、利用者情報DB105を参照可能となっており、利用者200の過去の利用履歴からサービス提供者300、場所及び日時を検索する機能も提供する。なお、利用者200が仕事仲介システム100にアクセスする方式としては、スマートフォン等の端末20の専用アプリケーションプログラムからでもよいし、ブラウザを介したものでもよい。
【0029】
図7は、本実施形態の仕事仲介システム100の利用者情報DB105に保持される情報の一例を示す図である。図7の例では、利用者200毎に、ID、利用者名、年齢、住所、電話番号、メールアドレス、決済方法、利用したサービス内容等を登録可能となっている。なお、「利用したサービス内容」としては、直近に利用したサービス内容だけでなく、過去一定期間に、利用者200が利用したサービス内容を登録するようにしてもよい。このようにすることで、利用者情報DB105は一種の電子カルテとしても利用できるようになる。
【0030】
図8は、本実施形態の仕事仲介システム100の予約情報DB106に保持される情報の一例を示す図である。図8の例では、予約ID毎に、利用者ID、カテゴリー、サービス提供者ID、予約内容、サービス提供場所、予約日時等を登録可能となっている。「利用者ID」は、利用者情報DB105の「ID」と同一である。「カテゴリー」、「サービス提供者ID」は、サービス提供者DB102の「カテゴリー」及び「サービス提供者ID」と同等である。「予約内容」は、利用者200が予約した内容を登録するフィールドである。「サービス提供場所」は、利用者200が選択したサービスの提供場所を登録するフィールドである。「予約日時」は利用者200が申し込んだ予約日時を登録するフィールドである。
【0031】
以上の予約受付手段104と、仕事仲介システムが備える各種DBのさらなる細部は、既存のサービス予約サイトやサービス比較サイトと同様のものに置き換えることもできる。
【0032】
予約料保管手段107は、予約受付手段104が利用者200から予約を受け付けた際に受け取った予約料を保管する。なお、予約料の保管の方法としては、予約料保管手段107が予約料を記録するための台帳を保持し、随時記録する方法でもよいし、予約料保管手段107が、外部の決済手段と連携して、予約料の保管を依頼する方法等を採ることができる。
【0033】
ノーショウ報告処理手段109は、サービス提供者300からのノーショウ支払い要求を受け取ると、カメラ411で撮影された画像を確認し、サービス提供者300が、予約日時より所定時間前までの間に、サービスの提供を行う場所に少なくとも出向き、到着していたことを確認する。従って、このノーショウ報告処理手段109がサービス提供者300が前記場所に到着したことを確認する到着確認手段として機能する。なお、ノーショウ報告処理手段109が、カメラ411で撮影された過去の画像を確認する形態としては、カメラ411や外部の記録装置に所定時間記録された画像を確認する形態を採ることができる。また、別の形態として、カメラ411側に人物検出機能を設け、サービス提供者300が現れると、カメラ411が、ノーショウ報告処理手段109にサービス提供者300が現れたことを報告する形態を採ることもできる。
【0034】
ノーショウ支払い手段108は、ノーショウ支払い要求を送信したサービス提供者300が、サービスの提供を行う場所に出向き、到着していたことを確認できた場合に、サービス提供者300に対し、予約料相当の金銭を支払う。このノーショウ支払い手段108は図1図2における支払い手段14に相当する。
【0035】
決済要求処理手段111は、サービス提供者300からの支払い要求を受け取ると、利用者200に支払い承認を求める。利用者200から支払い承認が得られた場合、決済要求処理手段111は、利用者情報DB105に提供したサービス内容を記録するとともに、決済手段110にサービス提供者300への支払いを要求する。従って、本実施形態では、決済要求処理手段111が、前記サービス提供者から、前記利用者がサービス提供時に変更したサービス内容を受け付けて、前記利用者データベースに登録する変更内容記録手段として機能する。
【0036】
決済手段110は、決済要求処理手段111からの要求に応じて、サービス提供者300への支払いを実施する。
【0037】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。図9は、本発明の第1の実施形態の仕事仲介システムの予約受付動作を表したシーケンス図である。図9を参照すると、まず、利用者200がスマートフォン等の端末20を用いて仕事仲介システム100にアクセスし、検索条件を入力する(ステップS001)。
【0038】
前記検索条件の入力を受けた仕事仲介システム100は、条件に合った候補を提示する(ステップS002)。例えば、利用者200が、検索条件として、自身の近くのシェアサロンでのカットを入力した場合、仕事仲介システム100は、この条件に適合する美容師のうち、対応可能地が条件を満たしている美容師を抽出し、利用者200にリスト表示する。このリストは、例えば、評価高い順、料金が安い順、距離が近い順等を利用者200自由に切り替えられるようにしてもよい。
【0039】
利用者200は、前記リストから所望の美容師を選択し、日時、場所、提供を受けるサービス等を含む予約内容を入力する(ステップS003)。
【0040】
図10は、サービス提供者300の選択後、利用者200の端末20に表示されるサービス提供者300の紹介ページの一例である。利用者200は、サービス提供者300の経歴やセールスポイント、対応可能エリアに加えて、「予約料」の欄を参照して予約を行うことができる。また、利用者200は、図10のサービス内容選択ボタンBT3をクリックし、提供を受けるサービス内容を選択する。また、利用者200は、図10の場所選択ボタンBT4をクリックし、提供を受ける場所(出張サービスを依頼する場所)を選択する。これらにより、日時、場所、提供を受けるサービス等を含む予約内容の入力が完了する。
【0041】
前記予約内容の入力を受けた仕事仲介システム100は、利用者200に対し、予約料の支払いを要求する(ステップS004)。この予約料は、固定の料金もよいし、予約したサービスの対価に所定の割合を乗じたものであってもよい。また、仕事仲介システム100は、この予約料の徴収を直接行わず、外部の決済システムに決済を依頼してもよい。
【0042】
前記予約料の支払い要求を受けた利用者200が、予約料の支払いを行うと(ステップS005)、仕事仲介システム100は、入力された内容を予約情報DB106に登録する。さらに、仕事仲介システム100は、利用者200とサービス提供者300に対し、予約の内容を含んだ予約完了通知を送信する(ステップS006)。なお、サービスの提供を受ける場所が電子錠などで施錠されるタイプの場所である場合。この予約完了通知に、電子錠を開錠するための鍵情報やパスワード等を含めておいてもよい。
【0043】
以上のようにして、利用者200による予約が完了する。なお、利用者200からの予約受付方法は、図9図10に示した方法に限られず、各種の予約サイトで行われている方法を用いることができる。例えば、利用者の過去のサービス利用履歴による予約内容の入力補助機能を追加してもよい。この場合、仕事仲介システム100が、予約情報DB106等から、利用者200が過去にサービスの提供を受けた内容を読み出して、利用者200に提示し、選択を受け付ける形態を採ることもできる。また、利用者200が、サービス提供者300の他の利用者200からの評価や、予算等から絞り込みをできるようにしてもよい。
【0044】
続いて、上記した予約に基づいて、利用者200がサービスの提供を受ける場所に出向き、サービスの提供を受けた場合の動作について説明する。図11は、本発明の第1の実施形態の仕事仲介システム100を用いたサービス提供から決済までの動作を表したシーケンス図である。図11に示すように、サービスの提供を受ける場合、利用者200はシェアサロンや貸しスペース等のサービスの提供を受ける場所に出向き、サービス提供者300に対して、予約IDを提示する(ステップS101)。なお、予約IDはQRコード(登録商標)等の二次元バーコード等に変換したものであってもよい。
【0045】
サービス提供者300は、端末30で予約IDを読み取ることで予約された内容を確認する。そして、利用者200に対し、サービスを提供する(ステップS102)。例えば、ヘアカットが予約されている場合、サービス提供者300は、予約された施術(ヘアカット)を提供する。
【0046】
前記サービスの提供が完了すると、サービス提供者300は、端末30を用いて、仕事仲介システム100にサービス料の支払いを要求する(ステップS103)。図12は、サービス提供者300の端末30に表示される画面SCの例である。図12のタブ「予約情報」を選択すると、予約した内容が表示される。サービス提供者300は、予約された情報をベースに提供したサービスを適宜修正し、金額確定ボタンBT1をクリックすると、仕事仲介システム100に対し、サービス料の支払い要求が送信される。なお、サービスを提供する過程で、利用者200からサービスの追加、変更等の申し出があった場合、図12の「提供したサービス」欄を修正又は項目を追加することで、実際に提供したサービスの対価の支払いを求めることができる。
【0047】
前記サービス料の支払い要求を受けた仕事仲介システム100は、利用者200に料金支払いの確認を要求する、(ステップS104)。利用者200は、料金が正しいことを確認した場合、承認処理を行って、仕事仲介システム100に対し、承認メッセージを送信する(ステップS105)。
【0048】
仕事仲介システム100は、利用者200から承認メッセージを受け取ると、利用者情報DB105に、利用者200が提供を受けたサービスの内容を記録する(ステップS106)。このサービスの内容を記録は、一種の電子カルテとして機能することになり、図12のタブ「カルテ」を選択することで参照可能となる。最後に、仕事仲介システム100は、サービス提供者300に対して支払いを行う(ステップS107)。この支払では、仕事仲介システム100は、利用者200から、予約時に受け取った予約料分を差し引いて徴収し、サービス提供者300には、予約料と合わせた金額を支払うことになる。
【0049】
続いて、上記した予約後、利用者200がサービスの提供を受ける場所に現われなかった場合の動作について説明する。図13は、本発明の第1の実施形態の仕事仲介システム100を用いたノーショウキャンセル時の動作を表したシーケンス図である。この場合、サービス提供者300が、図12の画面SCのノーショウキャンセルボタンBT2をクリックすることによりフローが始まる。ノーショウキャンセルボタンBT2がクリックされると、サービス提供者300の端末30は、仕事仲介システム100に対し、ノーショウ支払い要求(ノーショウ報告)を送信する(ステップS201)。
【0050】
ノーショウ支払い要求を受信した仕事仲介システム100は、カメラ411で撮影されて画像を確認し、サービス提供者300が、予約日時より所定時間前までの間に、サービスの提供を行う場所に少なくとも出向き到着していたことを確認する(ステップS202)。
【0051】
前記確認の結果、サービス提供者300が、サービスの提供を行う場所で待っていたことを確認できた場合(ステップS203のYes)、仕事仲介システム100は、サービス提供者300に対し、予約料相当の金額を支払う(ステップS204)。この予約料相当の金員の財源としては、図7のステップS005で徴収済みの予約料が用いられる。
【0052】
一方、サービス提供者300が、利用者200と結託するなどして、サービスの提供を行う場所に向かわない場合も想定される。この場合、サービスの提供を行う場所で待っていたことを確認できないため(ステップS203のNo)、仕事仲介システム100は、サービス提供者300に対する支払いは行わない。
【0053】
以上のように動作する仕事仲介システム100によれば、予約料を徴収することにより、ノーショウキャンセルの発生を抑止することができる。また、本実施形態の仕事仲介システム100によれば、仮にノーショウキャンセルが発生したとしても、適切に、サービス提供者300の生じた損失の補填を行うことが可能となる。さらに、本実施形態によれば、サービス提供者300と利用者200が結託することによるノーショウキャンセル料の不正受給も防ぐことが可能となる。その理由は、ノーショウキャンセルの請求がなされた場合に、サービス提供者300がサービス提供予定の場所に現われたことを確認する構成を採用したことにある。
【0054】
[第2の実施形態]
続いて、サービス提供者300が自由に予約料を設定できるようにした第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施形態の仕事仲介システムの基本的な構成及び動作は、第1の実施形態と同様であるので、以下、その相違点について説明する。
【0055】
図14は、第2の実施形態の仕事仲介システム100のサービス提供者DB102に保持される情報の一例を示す図である。図5に示したサービス提供者DB102との相違点は、「予約料」フィールドが追加され、サービス提供者300毎に自由に予約料設定可能となっている点である。
【0056】
したがって、本実施形態では、DB更新受付手段101は、サービス提供者300から、予約料として設定する情報を受け付け、サービス提供者DB102に登録する。なお、予約料は、サービス提供者300がそれぞれのスキルやサービスのカテゴリーに基づいて、自由に設定すればよく、一律の料金でもよいし、予約したサービスの合計額の一定割合のいずれでもよい。
【0057】
本実施形態では、利用者200は、図10のサービス提供者300の経歴やセールスポイント、対応可能エリアに加えて「予約料」に注意を払って、予約を行うことができる。サービス提供者300としては、予約料を高めに設定することで、ノーショウキャンセルとなるリスクを低減し、さらに、万が一、ノーショウキャンセルとなった場合であっても損失を予約料相当額で補填することが可能となる。なお、予約料は、サービス内容やサービスの提供地に連動させることも可能である。この場合、利用者200がサービス内容選択ボタンBT3をクリックし、提供を受けるサービス内容を選択すると、予約料の額が自動的に変化することになる。同様に、利用者200が場所選択ボタンBT4をクリックし、提供を受ける場所を選択すると、予約料の額が自動的に変化することになる。このような機能を設けることで、サービス提供者300は、サービスのために準備した材料やサービスの提供場所までの交通費の少なくとも一部を回収することが可能となる。
【0058】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
【0059】
また、上記した実施形態では、本発明を理美容分野のサービス提供者と利用者のマッチングに適用した例を挙げて説明したが、本発明は、これ以外の分野のサービス提供者と利用者のマッチングにも適用可能である。例えば、建築分野、習い事、出張型の飲食サービス、訪問型の医療サービスといったサービス提供地の選択が行われる可能性のある分野に本発明は好適に適用することができる。
【0060】
また、上記した実施形態では、到着確認手段として、カメラ411の画像からサービス提供者300がサービスの提供を行う場所に到着していたか否かを判断する構成を用いるものとして説明したが、到着確認手段はこれに限定されない。例えば、サービスの提供場所に設置された人感センサーや入退場管理システムにより、サービス提供者300がサービスの提供を行う場所に到着していたことを確認することもできる。また、ごく簡単には、サービス提供者300からその端末30を用いて、サービスの提供場所の写真の送付を受けることで、サービス提供者300がサービスの提供を行う場所に到着していたことを確認することもできる。
【0061】
また、上記した第1~第2の実施形態に示した手順は、仕事仲介システム100として機能するコンピュータ(図15の9000)に、仕事仲介システム100としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図15のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インターフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図15のCPU9010にて、予約受付プログラムや支払い処理プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメーターの更新処理を実施させればよい。
【0062】
即ち、上記した第1~第2の実施形態に示した仕事仲介システム100の各部(処理手段、機能)は、仕事仲介システム100に搭載されたプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0063】
なお、上記の特許文献および非特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0064】
10 管理システム
11 予約受付手段
12 予約料保管手段
13 決済手段
14 支払い手段
20、30 端末
100 仕事仲介システム
101 DB更新受付手段
102 サービス提供者DB
103 場所DB
104 予約受付手段
105 利用者情報DB
106 予約情報DB
107 予約料保管手段
108 ノーショウ支払い手段
109 ノーショウ報告処理手段
110 決済手段
111 決済要求処理手段
200 利用者
300 サービス提供者
401~40n シェアサロン
411 カメラ
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インターフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
図1
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図3
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図15