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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079664
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】建築物生産方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/35 20060101AFI20240604BHJP
   E04C 2/06 20060101ALI20240604BHJP
   F16S 1/10 20060101ALI20240604BHJP
   F16S 1/12 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
E04B1/35 L
E04C2/06
F16S1/10
F16S1/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023203414
(22)【出願日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】P 2022191670
(32)【優先日】2022-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521399777
【氏名又は名称】セレンディクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】飯田 國大
【テーマコード(参考)】
2E162
【Fターム(参考)】
2E162AA01
2E162BA02
2E162CA01
2E162CA11
2E162DA01
2E162DA02
2E162EA11
(57)【要約】
【課題】建築物の生産にあたり3Dプリンタを用いる場合における施工コスト削減及び施工期間短縮を図ることが可能な技術の提供をすること。
【解決手段】建築物生産方法は、建築物のデジタルデータに基づいて3Dプリンタのヘッダから出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を所定方向に積層させていくことで、建築物の少なくとも一部となる構造体を印刷すると共に、当該構造体に湾曲した柱を形成させるための柱被形成部が当該構造体に形成されるように印刷する印刷ステップと、柱を柱被形成部に形成させるにあたり当該柱被形成部の側面の所定のカット部分をカットしたことで形成される挿入用開口部から、湾曲した鉄筋の挿入部分を柱被形成部に挿入すると共に、当該鉄筋が挿入された当該柱被形成部に対して、所定の材料を注入することで当該柱を形成させる柱形成ステップと、を含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物のデジタルデータに基づいて3Dプリンタのヘッダから出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を所定方向に積層させていくことで、前記建築物の少なくとも一部となる構造体を印刷すると共に、当該構造体に湾曲した柱を形成させるための柱被形成部が当該構造体に形成されるように印刷する印刷ステップと、
前記柱を前記柱被形成部に形成させるにあたり当該柱被形成部の側面の所定のカット部分をカットしたことで形成される挿入用開口部から、湾曲した鉄筋の挿入部分を前記柱被形成部に挿入すると共に、当該鉄筋が挿入された当該柱被形成部に対して、所定の材料を注入することで当該柱を形成させる柱形成ステップと、
を含む建築物生産方法。
【請求項2】
前記印刷ステップの後であって前記柱形成ステップの前に、前記柱被形成部の側面の前記所定のカット部分に対して切り込みを入れる切り込みステップ
をさらに含む請求項1に記載の建築物生産方法。
【請求項3】
前記切り込みステップは、前記所定のカット部分の一部に対して前記切り込みを入れるステップである、
請求項2に記載の建築物生産方法。
【請求項4】
前記印刷ステップは、
前記構造体のうち前記挿入用開口部が形成される所定位置に、箔を挿入する箔挿入ステップ
をさらに含む請求項1に記載の建築物生産方法。
【請求項5】
前記印刷ステップは、
前記構造体の側面に所定形状の孔部を形成させる孔部形成ステップをさらに含み、
前記孔部形成ステップは、
前記孔部の下部となる箇所に板を挿入する板挿入ステップと、
前記孔部となる箇所の一部に、印刷補助器具を取り付ける補助器具取付ステップと、
前記材料を前記所定方向に積層させていくことで前記孔部を形成していく材料積層ステップと、
前記孔部が形成された後に、前記印刷補助器具を取り外す補助器具取外ステップと、
をさらに含む請求項1に記載の建築物生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物、特に家については、施工するためのコスト及び時間(施工期間)が非常にかかるという課題があった。
この課題を解決すべく、3Dプリンタ(例えば特許文献1参照)で建築物を生産する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-128073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
3Dプリンタで生産される従来の建築物は、自然災害等に耐える強度を維持する必要があるため、鉄筋コンクリートの柱を設けている。
従来の建築物における壁面は、上方に積層させていくようにして印刷(成形)されることから、鉄筋コンクリートの柱は真っ直ぐであって、現場での作業は比較的容易となっている。
しかしながら、壁面が球体壁面となるような建築物の生産をしようとする場合に、球体壁面の曲面に沿って鉄筋コンクリートの柱も湾曲させる必要があることから、現場での鉄筋コンクリートの柱の形成に係る作業は煩雑になり、そのため施工コスト及び時間(施工期間)に影響を来してしまうという状況である。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、建築物の生産にあたり3Dプリンタを用いる場合における施工コスト削減及び施工期間短縮を図ることが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の建築物生産方法は、
建築物のデジタルデータに基づいて3Dプリンタのヘッダから出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を所定方向に積層させていくことで、前記建築物の少なくとも一部となる構造体を印刷すると共に、当該構造体に湾曲した柱を形成させるための柱被形成部が当該構造体に形成されるように印刷する印刷ステップと、
前記柱を前記柱被形成部に形成させるにあたり当該柱被形成部の側面の所定のカット部分をカットしたことで形成される挿入用開口部から、湾曲した鉄筋の挿入部分を前記柱被形成部に挿入すると共に、当該鉄筋が挿入された当該柱被形成部に対して、所定の材料を注入することで当該柱を形成させる柱形成ステップと、
を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、建築物の生産にあたり3Dプリンタを用いる場合における施工コスト削減及び施工期間短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る建築物生産方法により生産された建築物としての家の一例を示す図である。
図2図1の建築物生産方法の一実施形態であって工場における構造体の印刷について示す図である。
図3図1の建築物生産方法の一実施形態であって現場における作業手順の一例を説明するための図である。
図4図2及び図3の家の生産方法で生産された家の正面をその内側から見たと仮定した一例を示す図である。
図5図2及び図3の家の生産方法で生産された家の側面をその内側から見たと仮定した一例を示す図である。
図6図4の家のA-A′線断面図である。
図7図5の家のB-B′線断面図である。
図8図4の家のC-C′線断面図である。
図9図4乃至図8の家の各グラウンドレベルにおける断面を概念的に示した図である。
図10図4の家に対し、湾曲した鉄筋を挿入するためのカット部分の一例を示す図である。
図11図10のカット部分を形成するための一例を示す図である。
図12】構造体としての壁面を一筆書きで印刷していく一例を示す図である。
図13図12の壁面を一筆書きで印刷し積層していく一例を示す図である。
図14図12の壁面を一筆書きで実際に印刷し積層した一例を示す図である。
図15】三角窓の窓枠部分の印刷方法の一例を示す図である。
図16】三角窓の窓枠部分の印刷方法の一例を示す図である。
図17】三角窓の窓枠部分の印刷方法の一例を示す図である。
図18】構造体としての壁面の輸送の一例を示す図である。
図19】構造体としての壁面の要素毎の一例を示す図である。
図20図19の壁面の出荷の一例を示す図である。
図21】ドア及び窓の設置に係る現場作業の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
前提として、本発明では、建築物のデジタルデータに基づいて、3Dプリンタのヘッダから出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を、所定方向に積層させることで建築物の少なくとも一部となる構造体を印刷し、この構造体と、他の構造体及び他の物品とを組み合わせることで建築物(例えば家)が生産されるものとする。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る建築物生産方法により生産された建築物としての家の一例を示す図である。
【0012】
図1及びそれ以降の図において、建築物としての家1が設置される地面を含む平面をXY平面として、家1の正面(ドア枠DWが存在する面)の法線と略並行な方向をY方向(Y軸方向)と呼び、当該Y方向と垂直な方向をX方向(X軸方向)と呼び、地面(XY平面)と垂直な方向をZ方向(Z軸方向)と呼ぶことにする。
なお、Y方向のうち、家1のドア枠DWがある側をY方向の負方向と呼び、その逆をY方向の正方向と呼ぶことにする。
また、Y方向の負方向から家1を見て右方向をX方向の正方向と呼び、その逆をX方向の負方向と呼ぶことにする。
また、Z方向のうち、重力が働く方向をZ方向の負方向と呼び、その逆をZ方向の正方向と呼ぶことにする。
【0013】
図1に示す家1は、基礎Fの上に建築されている。詳しくは後述するが、家1は、3Dプリンタを用いて印刷された(形成された)構造体としての壁面を複数有している。
もう少し詳しく説明すると、家1は、X方向の正方向側であってZ方向の正方向側の壁面1W-TRと、X方向の正方向側であってZ方向の負方向側の壁面1W-BRと、X方向の負方向側であってZ方向の正方向側の壁面1W-TLと、X方向の負方向側であってZ方向の負方向側の壁面1W-BLとを有している。
以下、壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRを個々に区別する必要がない場合これらをまとめて壁面1Wと適宜呼ぶことにする。
【0014】
図1に示されるように、家1の壁面には、建築基準を満たすべく、鉄筋コンクリートの柱PH1乃至PH4及び梁Bが設けられている。
なお、家1の壁面には、上記のドア枠DWの他に窓枠MWも設けられている。
【0015】
図2は、図1の建築物生産方法の一実施形態であって工場における構造体の印刷について示す図である。
工場においては、家1の一部である壁面1W-TR(構造体)が3DプリンタPTRにより印刷されるようになっている(形成されるようになっている)。
図2では示さないが、壁面1W-BR、壁面1W-TL、及び壁面1W-BLも3DプリンタPTRにより印刷されるようになっている。
【0016】
本発明の建築物生産方法の一実施形態では、積層造形を行う3DプリンタPTRが工場に配置されている。
3DプリンタPTRは、コンクリート、モルタル又はセラミックの材料を、2本のホースを通過させて貯蔵部に一旦貯蔵し、そしてヘッダから出力するようになっている(吐出するようになっている)。
3DプリンタPTRは、予め用意された家1の3Dモデル(3次元モデル)に基づいて、XY平面に平行な所定面に対し材料を出力することで1つの層を形成した後、さらに、ヘッダを略Z方向(略垂直方向)に移動させて、当該層に積み重ねるように次の層を印刷するようになっている。
3DプリンタPTRは、略Z方向(略垂直方向)に複数の層を積み重ねることで、図2に示すような、家1の壁面1W-BLを印刷することができる。同様に、家1の壁面1W-TL、壁面1W-TR、及び壁面1W-BRも印刷することができる。
【0017】
本実施形態では、予め用意された家1の3次元モデルに基づいて、積層造形を行う3DプリンタPTRのヘッダから出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を、略Z方向(略垂直方向)に積層させていくことで家1の壁面を印刷する手法(以下、「3Dプリント積層造形工法」と呼ぶことにする)が採用されている。
本実施形態では、3Dプリント積層造形工法を採用して、図1に示すような「球体」の壁面(構造体)を有する家1を生産するようになっている。
【0018】
ここで図2に示す壁面1W-BLは、家1の外側の壁となる面S1、及び、家1の内側の壁となる面S2を有している。また、壁面1W-BLは、面S1及びS2の夫々と略垂直に、リブR1乃至R4を有している。
このように、本発明の生産方法の一実施形態では、壁面を面S1及びS2の2重構造にする手法(以下、「2重構造手法」と呼ぶ)が採用されている。
図2に示されるように、略水平方向において、2つの面S1及びS2を2重構造に成形する手法が、2重構造手法であるものとする。
2重構造手法を採用することで、2つの面S1と面S2との間に断熱材等を挿入すれば断熱効果を高めると共に、防音効果等も高めることができる。
【0019】
壁面1W-BLは、開口部H1及びH2を有している。開口部H1及びH2は、後に鉄筋コンクリートの柱PH1及びPH2の型枠として機能する柱被形成部HK(後述する)の内部空間に連続する開口部分として形成されている。壁面1W-BLは、その一部として鉄筋コンクリートの柱PH1及びPH2の型枠となる柱被形成部HKを含んだ形状に形成されている。
本実施形態では、開口部H1及びH2に連続する上記空間(柱被形成部HK内)に鉄筋をその挿入部分から挿入して、この後に認定されたコンクリートを打設(注入)することにより鉄筋コンクリートの柱PH1及びPH2が形成されるようになっている(建築基準を満たすことに関して有効である)。
柱被形成部HKは、壁面1W-BLの曲面及び鉄筋(図示省略)の湾曲形状に合わせて、自身も湾曲した形状に形成されている。湾曲した柱被形成部HKは、略Z方向(略垂直方向)にのびるように形成されている。
【0020】
上記の通り、本実施形態では、工場で3DプリンタPTRを用いて壁面1W-BL等が印刷により形成されるようになっている。そして、工場で形成された壁面1W-BL等は、現場に輸送された後に組み立てられ、その結果、家1の生産が完了する。
【0021】
ここで家1の生産にかかる、現場での生産の流れについて説明する。現場においては、先ず基礎Fが作られる。なお、基礎Fは略直方体型のベタ基礎であるものとして説明する。
図3は、図1の建築物生産方法の一実施形態であって現場における作業手順の一例を説明するための図である。
【0022】
先ず、ステップST1において、現場に基礎Fの型枠FKと、その内側に鉄筋TKと、柱用基礎鉄筋TP1乃至TP4とが配置される。柱用基礎鉄筋TP1乃至TP4は基礎Fの高さより所定長さだけ長く(高く)設置される。
【0023】
次にステップST2において、基礎Fの型枠FKにコンクリートが打設される。これにより、ベタ基礎が出来るとともに、基礎Fの上部に柱用基礎鉄筋TP1乃至TP4が突出した状態になる。
【0024】
次に、ステップST3において、図2で上述した工場で生成された壁面1W-BLが、クレーンCを用いて基礎Fの上に設置される。このとき、壁面1W-BLの下側の開口部H1に対して柱用基礎鉄筋TP1が、また、下側の開口部H2に対して柱用基礎鉄筋TP2が夫々挿入されるように、壁面1W-BLは設置される。
ステップST3においては、壁面1W-BRについてもクレーンCを用いて上記同様に配置が行われる。また、壁面1W-BL及び1W-BRの上に壁面1W-TL及び1W-TRもクレーンCを用いて夫々設置が行われる。
なお、壁面1W-BL及び1W-BRの上に壁面1W-TL及び1W-TRが配置されると、これらの開口部同士が接続されて連通するようになっている。換言すれば、上下関係にある壁面同士(例えば、壁面1W-BL及び1W-TL)の開口部は接続されて連通するようになっている。
【0025】
次に、ステップST4において、ここでは図示しないが、湾曲した形状の鉄筋が柱被形成部HK内に配置される。そしてこの後に、コンクリートポンプ車CPのホースHOから、壁面1W-TLの開口部H1に対してコンクリートが注入されると、鉄筋の隙間にコンクリートが打設され、鉄筋コンクリートの柱PH1が形成される。
同様に、他の開口部H2乃至H4にも、コンクリートが注入され、柱PH2乃至PH4が形成される。なお、鉄筋コンクリートの柱PH1乃至PH4の形成に係る工程については後述する。
【0026】
本実施形態の建築物生産方法は、壁面1Wを工場で生産して、現場で組み立てることにより、工期やコストを削減することが出来るという利点を有している。
【0027】
特に図示しないが、工場において、壁面1W-TL及び1W-TRは、例えば、梁Bの型枠となる溝HH(図7参照)を有するように形成されている。これにより、溝HHの内部に鉄筋を配置してコンクリートを打設すれば、鉄筋コンクリートの梁Bが形成される。
【0028】
球体の形状の家1は、湾曲した鉄筋コンクリートの柱PH1乃至PH4、及び梁Bを有するように生産される。
【0029】
以下、図4乃至9を用いて、家1のより具体的な鉄筋コンクリートの柱PH1乃至PH4及び梁Bと、その内部の鉄筋の配置等の一例について説明する。
図4は、図2及び図3の家の生産方法で生産された家の正面をその内側から見たと仮定した一例を示す図である。
図5は、図2及び図3の家の生産方法で生産された家の側面をその内側から見たと仮定した一例を示す図である。
図4及び図5に示されるように、家1は、4つの壁面1W-壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRが組み合わされて完成するような生産方法が採用されている。
図4及び図5に示す斜線ハッチング部は、現場で打設される鉄筋コンクリート、即ち、柱PH1乃至PH4及び梁Bを示している。
【0030】
図6は、図4に示す家のA-A′断面を示す図である。
図7は、図5に示す家のB-B′断面を示す図である。
図8は、図4に示す家のC-C′断面を示す図である。
【0031】
図6に示されるように、壁面1W-BL及び1W-BRは、夫々、開口部H1乃至H4を有している。なお、図6乃至図8に示す断面図は、家1の完成後のものである。そのため、開口部H1乃至H4にはコンクリートが打設された後としてハッチングされて図示されている。
【0032】
図6に示されるように、開口部H1乃至H4の内部には、鉄筋が図示されている。
壁面1W-BL及び1W-BRは、上述の2重構造手法が採用されていることから、空間Kを有している。
壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRは、空間Kを有していることから、内部にコンクリートが充填された場合と比較して軽量となっている。そのため、工場から現場への輸送コストを削減することができる。
また、空間Kに断熱材等、壁としての機能を向上させる材料を詰めることにより、家1の性能が向上する。具体的には例えば、空間Kには、グラスウールが詰められてもよく、断熱ウレタン等が注入されてもよい。
このように、壁面1W-BL及び1W-BRは、開口部H1やH2と、一般に言う壁としての機能、即ち、内装デザイン、外装デザイン、防音、防水、断熱等の機能を発揮する側面部を有するデザイン物体(デザイン性のある構造体)である。
【0033】
図7(b)に示されるように、壁面1W-TLは、梁Bのための構造(溝HH)を有している。また、梁Bの内部には、鉄筋が図示されている。即ち、壁面1W-TLRは、梁Bの施工のため溝HHを有しており、その一部が開口するように形成されている。
なお、壁面1W-TRも同様の形状に形成されている。
図7(a)に示されるように、壁面1W-BL(1W-BRも同様)は、この下端にブロックBLがある状態で工場において形成される。ブロックBLは、現場において取り外されるようなものである。ブロックBLが現場において取り外されると、壁面1W-BLの下端に例えば100mmの隙間が生じ、この隙間を利用して壁面1W-BLの内部からモルタルを充填することができる。本実施形態では、モルタルの充填の際にアンカーANを用いて、このアンカーANが基礎F側の鉄筋と接合される。
【0034】
図8に示す基礎Fは、柱用基礎鉄筋TP1乃至TP4が配置されている。
ただし、図8に示す基礎Fにおいては、図3のステップST1の例とは鉄筋TKの配置が一部異なっている。
【0035】
図9は、図4乃至図8に示す家の各グラウンドレベルにおける断面を概念的に示した図である。
図9(a)には、グラウンドレベル(GL)における壁面1W-BL,1W-BRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(b)には、グラウンドレベル(GL)の500mm上における壁面1W-BL,1W-BRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(c)には、グラウンドレベル(GL)の1000mm上における壁面1W-BL,1W-BRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(d)には、グラウンドレベル(GL)の1500mm上における壁面1W-BL,1W-BRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(e)には、グラウンドレベル(GL)の2000mm上における壁面1W-BL,1W-BRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(f)には、グラウンドレベル(GL)の2500mm上における壁面1W-TL,1W-TRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(g)には、グラウンドレベル(GL)の3000mm上における壁面1W-TL,1W-TRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
図9(h)には、グラウンドレベル(GL)の3500mm上における壁面1W-TL,1W-TRと開口部H1乃至H4の配置が示されている。
ここで、壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRのリブRは、窓の配置などにより適宜配置されている。これに対して、開口部H1乃至H4に接しているリブRは、柱PH1乃至PH4の型枠として機能するため、所定の間隔で配置されている。他のリブRは、その所定間隔よりも相互に離れて配置されている。
このように、リブRは、一般に言う壁としての機能、即ち、内装デザイン、外装デザイン、防音、防水、断熱等の機能を発揮する側面部の機能や、輸送における強度を満たす範囲において、距離を離すことが出来る。これにより、リブRの数が削減され、壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRの重量が削減される。即ち、壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRの材料費や輸送費の削減が可能となる。
【0036】
以上説明したように、本発明の建築物生産方法の一実施形態により生産された家1は、「球体」の形状を有する。そのため、「球体」の形状の曲面に合わせて柱PH1乃至PH4は、湾曲した形状になる。換言すれば、柱PH1乃至PH4を構成する鉄筋は、「球体」の形状の曲面に合わせて湾曲したものになる。
湾曲した形状の鉄筋は、壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRの開口部H1乃至H4に対して真っ直ぐに挿入することができないため、「球体」の形状を有する家1を生産するにあたっては、湾曲した柱PH1乃至PH4を如何にして壁面1Wに形成するかが重要になる。
【0037】
以下、「球体」の形状を有する家1を生産するにあたり、上記のような湾曲した柱PH1乃至PH4を設けるための技術(生産方法を含む)について説明する。
図10は、図4の家に対し、湾曲した鉄筋を挿入するためのカット部分の一例を示す図である。
【0038】
湾曲した柱PH1及び柱PH3(柱PH2及び柱PH4も同様)を壁面1Wに形成するためには、家1となる内側において、図10に示されるような位置でカット部分CTがカットされる。カット部分CTは、柱被形成部HK(図11参照)の側面に形成され、カット部分CTをカットすることにより形成された挿入用開口部に対して、湾曲した形状の鉄筋がその挿入部分から挿入される。そして、湾曲した形状の鉄筋が柱被形成部HK内に配置された後には、コンクリートポンプ車CPのホースHOから、壁面1Wの開口部や上記挿入用開口部を介してコンクリートが注入される。これにより、鉄筋の隙間にコンクリートが打設され、鉄筋コンクリートの柱PH1が壁面1Wに形成される。
【0039】
図11は、図10のカット部分を形成するための一例を示す図である。
なお、図11の紙面上下方向が上記略Z方向(略垂直方向)に相当する。
【0040】
柱被形成部HKは、工場で3DプリンタPTRを用いて略Z方向(略垂直方向)に複数の層を積み重ねることにより形成されている。柱被形成部HKは、この内部に湾曲した形状の鉄筋が挿入されるような空間を有している。例えば、壁面1W-BLの場合、柱被形成部HKの上端には、開口部H1が配置されており、上記空間に連通している。
本実施形態では、図11の上から16層目にホイルFOが例えば埋め込まれている。ホイルFOは、薄い箔であって、特に限定するものでないが、プラスチック製のものが採用されている(金属箔であってもよいものとする)。現場において、柱被形成部HKは、この側面が、上端からホイルFOの位置まで所定の工具を用いて縦にカットされると(縦の破線で示すカット部分CTがカットされると)、図11の斜線で示す壁部分が取り外される。本実施形態の柱被形成部HKは、上から16層目にホイルFOが例えば埋め込まれている。ホイルFOが埋め込まれていることから、横方向にカットしなくても、上記斜線で示す壁部分の取り外しをすることができる。ホイルFOが埋め込まれていることにより、作業性の向上が図られていると言える。
本実施形態では、カット部分CTに関し、2層目と3層目の境界から14層目と15層目の境界まで、工場で予め切り込みを入れるようになっている。このような切り込みがあることにより、現場での作業が容易になるのは勿論である。なお、工場から現場までの間、上記斜線で示す部分の形状安定性に配慮する必要があるため、あえて切り込みを入れない部分を設けている。
カット部分CTをカットすることにより、柱PH1における上記斜線で示す壁部分の取り外しをすることができる。壁部分の取り外しにより形成された挿入用開口部に対して、湾曲した形状の鉄筋がその挿入部分から挿入され、この後にコンクリートが打設されると、この後に湾曲した柱PH1が壁面1Wに形成される。
【0041】
次に、図12乃至図14を参照し、上述の「球体」の形状の曲面について説明する。
図12は、構造体としての壁面を一筆書きで印刷していく一例を示す図である。
図13は、図12の壁面を一筆書きで印刷し積層していく一例を示す図である。
図14は、図12の壁面を一筆書きで実際に印刷し積層した一例を示す図である。
【0042】
予め用意された家1の3Dモデル(3次元モデル)に基づいて、3DプリンタPTRのヘッダを図12の一筆書きHGのように移動させることで、壁面1Wを構成する層が印刷される。
一筆書きHGの移動を図13に示されるように略Z方向(略垂直方向)に連続させていくことで、かつ、各層が少しずつずれるようにして連続させていくことで、最終的に図14に示すような「球体」の形状の一部分における曲面を有する壁面1Wの印刷が完成する。
【0043】
次に、図15乃至図17を参照し、三角窓の窓枠部分の印刷方法について説明する。
図15乃至図17は、夫々、三角窓の窓枠部分の印刷方法の一例を示す図である。
なお、図15中の線Lは、「球体」の形状の曲面を表現しているものであり、実際には線Lは存在しないものである。また、上記層を示しているものでもない。
【0044】
三角窓の窓枠MWの部分は、三角形の1辺が略Z方向(略垂直方向)にのびるような辺(以下、垂直方向の辺と呼ぶ)であり、かつ、残りの2辺が略Z方向(略垂直方向)に対して交差するような辺である場合に、上記残りの2辺のうち、先ず下側の1辺(以下、下側の辺と呼ぶ)が形成されるように3DプリンタPTRで印刷し、この後に上記残りの2辺のうちの上側の1辺(以下、上側の辺と呼ぶ)が形成されるように3DプリンタPTRで印刷することにより、窓枠MWの部分が形成される。
概要としては、先ず下側の辺が形成されるように3DプリンタPTRで印刷し(第1ステップ)、次に、第1ステップで形成された下側の辺の部分に印刷補助器具を挿入・載置し、この印刷補助器具を用いて上側の辺が形成されるように3DプリンタPTRで印刷する(第2ステップ)。これにより例えば図19(a)に示すような2つの辺の部分が形成される。
なお、本実施形態では、上記垂直方向の辺は図19(d)に示すような要素に形成され(第3ステップ)、この図19(d)の要素を現場で図19(a)の2つの辺の部分に組み合わせることで窓枠MWの部分が形成されるようになっている(図19については、後述する)。
【0045】
先ず図15及び図16を参照して、上記第1ステップについて説明する。
下側の辺の部分が形成されるようにするため、印刷をサポートする板状のサポートプレートSPが図の破線で示す位置に配置される(挿入される)。サポートプレートSPが配置された後は、図16(b)に示すような一筆書きHGの移動にて、サポートプレートSPの上に略直角三角形状の壁KBが印刷にて一対形成される。
下側の辺の部分は、サポートプレートSPと、一対の壁KBと、これらの間の空間とを有するように形成される。
【0046】
次に図16及び図17を参照して、上記第2ステップについて説明する。
上側の辺の部分が形成されるようにするため、第1ステップで形成された下側の辺の部分を活用する。具体的には、サポートプレートSPの上に印刷補助器具を構成するフレームFRを挿入・載置すると共に、フレームFRの上に印刷補助器具を構成するフォームFOを複数、例えば図示のように配置し、その上で印刷を行うと上側の辺の部分が形成される。印刷補助器具を取り付けることで上側の辺の部分が崩れ落ちることなく形成される。なお、上側の辺の部分の印刷が終わると、印刷補助器具は取り外される。
【0047】
図18は、構造体としての壁面の輸送の一例を示す図である。
工場で印刷された壁面1Wは、例えば図18に示されるように吊り上げられて所定の状態で梱包される。また、梱包されて現場まで輸送された壁面1Wは、上記同様に吊り上げられて基礎F等まで移動され、所定の組付けが行われる。
吊り上げにあたっては、印刷後の壁面1Wに吊り上げのための棒部材TBが刺し通され、この棒部材TBにワイヤTWが取り付けられることによって吊り上げられる。なお、壁面1Wの印刷中に棒部材TBを所定位置に配置してもよい。棒部材TBやワイヤTWを用いての吊り上げを採用することにより、作業性の向上を図ることができる。
【0048】
図19は、構造体としての壁面の要素毎の一例を示す図である。
工場では、例えば図19(a)乃至(d)に示されるように、壁面1W-TRが要素毎に分割された状態で印刷される。また、例えば図19(e)乃至(h)に示されるように、壁面1W-TLも要素毎に分割された状態で印刷される。
図19(a)乃至(d)に示される壁面1W-TRの各要素、及び、図19(e)乃至(h)に示される壁面1W-TLの各要素は、例えば図20に示されるように梱包CONされて現場まで輸送される(出荷される)。
図20は、図19の壁面の出荷の一例を示す図である。
【0049】
図21は、ドア及び窓の設置に係る現場作業の一例を示す図である。
現場において、ドアD及び窓Mの設置が行われる。本実施形態では、ドアD及び窓Mの寸法に合わせて壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRが形成されるものの、高精度な寸法管理をせずに、例えば12.5mm程度の遊びとなる隙間(ギャップ)が生じるように若干大きめに形成される。これにより印刷層の厚さを考慮することができる。なお、上記12.5mmは一例であり、10mm等の隙間(ギャップ)であってもよい。
隙間(ギャップ)が存在することにより、ドアDや窓Mが閉まらず、構造体の作り直しをするようなことはない。
【0050】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0051】
生産方法により生産されるものは、上述の実施形態では家1とされたが特にこれに限定されず、建築物であれば足りる。
また、3DプリンタPTRにより印刷される対象は、上述の実施形態に限定されず、建築物の少なくとも一部となる構造体であれば足りる。
また、3DプリンタPTRの材料を配置させる層の方向は、上述の実施形態では略垂直方向(Z方向)とされたが、特にこれに限定されず、任意の第1方向でよい。この場合、建物を「球体」の形状にするために第1方向の角度を出すためには、第1方向と略90度の第2方向に各層が一定距離ずれていれば足りる。
【0052】
なお、上述の本発明の生産方法の一実施形態では、壁面1W-BL、1W-BR、1W-TL、1W-TRは、工場に配置された3DプリンタPTRで印刷されるものとしたが、特にこれに限定されない。例えば、現場の近傍において印刷してもよい。
【0053】
また、図2において、3DプリンタPTRを用いて、壁面1Wを印刷することについ説明したが、以下のように3DプリンタPTRを利用することで、球体の家1の壁面1Wを印刷することが出来る。
「球体」の壁面1Wとは、Z方向(垂直方向)に対して角度を出している壁面1Wのことをいう。Z方向(垂直方向)に対して角度を出しているとは、壁面1Wを構成するZ方向の複数の層の夫々が、略Z方向(垂直方向)に隣接する他の層に対して一定の傾きを有することである。傾きとは、層の上面の中心点と、それに隣接する他の層の上面の中心点とを結ぶ線分が、略Z方向(略垂直方向)に対して一定の角度を有していることをいう。
従って、球体壁面生成手法とは、3DプリンタPTRのヘッダPHから出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を配置させる対象の層(以下、「対象層」と呼ぶ)として、下層に対して略水平方向(XY平面と水平な方向)に一定距離だけずらして、対象層に材料を3DプリンタPTRにより配置させるという工程を繰り返す手法をいう。
【0054】
以上を換言すると、本発明が適用される生産方法は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明の建築物生産方法は、
建築物のデジタルデータに基づいて3Dプリンタ(例えば図2の3DプリンタPTR)のヘッダ(例えば図2のヘッダPH)から出力されるコンクリート、モルタル又はセラミックの材料を所定方向(例えば図1)に積層させていくことで、前記建築物の少なくとも一部となる構造体(例えば図2の壁面1W-BL等)を印刷すると共に、当該構造体に湾曲した柱(例えば図1の柱PH1)を形成させるための柱被形成部(例えば図11の柱被形成部HK)が当該構造体に形成されるように印刷する印刷ステップ(例えば図2の構造体の印刷)と、
前記柱を前記柱被形成部に形成させるにあたり当該柱被形成部の側面の所定のカット部分(例えば図11のカット部分CT)をカットしたことで形成される挿入用開口部(例えば図11の斜線で示す壁部分)から、湾曲した鉄筋の挿入部分を前記柱被形成部に挿入すると共に、当該鉄筋が挿入された当該柱被形成部に対して、所定の材料を注入する(例えば図3のコンクリートポンプ車CPのコンクリート注入)ことで当該柱を形成させる柱形成ステップ(例えば図3のステップST4)と、
を含む建築物生産方法。
【0055】
これにより、建築物の生産にあたり3Dプリンタを用いる場合における施工コスト削減及び施工期間短縮を図ることができる。
【0056】
前記印刷ステップの後であって前記柱形成ステップの前に、前記柱被形成部の側面の前記所定のカット部分に対して切り込みを入れる切り込みステップ(例えば図11のカット部分CTに対する切り込み)
をさらに含むことができる。
【0057】
前記切り込みステップは、前記所定のカット部分の一部に対して前記切り込みを入れるステップである、
ことができる。
【0058】
前記印刷ステップは、
前記構造体のうち前記挿入用開口部が形成される所定位置に、箔(例えば図11のホイルFO)を挿入する箔挿入ステップ
をさらに含むことができる。
【0059】
前記印刷ステップは、
前記構造体の側面に所定形状の孔部(例えば図15の窓枠MW)を形成させる孔部形成ステップ(例えば図15-17の窓枠MWの形成)をさらに含み、
前記孔部形成ステップは、
前記孔部の下部となる箇所に板(例えば図15のサポートプレートSP)を挿入する板挿入ステップと、
前記孔部となる箇所の一部に、印刷補助器具(例えば図15のフレームFR及びフォームFO)を取り付ける補助器具取付ステップと、
前記材料を前記所定方向に積層させていくことで前記孔部を形成していく材料積層ステップと、
前記孔部が形成された後に、前記印刷補助器具を取り外す補助器具取外ステップと、
をさらに含むことができる。
【符号の説明】
【0060】
1・・・家、1W,1W-TL,1W-BL,1W-TR,1W-BR・・壁面、PH1乃至PH4・・・柱、B・・・梁、F・・・基礎、PTR・・・3Dプリンタ、HK・・・柱被形成部
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